(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048408
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】ツボアプリ生成装置
(51)【国際特許分類】
A61H 39/02 20060101AFI20240402BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240402BHJP
【FI】
A61H39/02 F
A61H39/02 Z
G06F3/0481
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154288
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】508118348
【氏名又は名称】有限会社エス.
(74)【代理人】
【識別番号】100136205
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康
(72)【発明者】
【氏名】曽根原 容子
【テーマコード(参考)】
4C101
5E555
【Fターム(参考)】
4C101AA11
4C101AA20
5E555AA22
5E555AA76
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC08
5E555CC05
5E555DB53
5E555DB56
5E555DC21
5E555DD06
5E555DD07
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】 簡単に、患者毎に、患者に設定されるツボを表示できるツボアプリを生成できるツボアプリ生成装置を提供する。
【解決手段】 患者の症状に合わせて、鍼灸院の鍼灸師Xが、患者Aに設定したツボ(経穴)を、ツボアプリ生成装置100に登録する。ツボアプリ生成装置100は、患者の症状に合わせて、鍼灸院の鍼灸師Xが、患者Aに設定したツボ(経穴)を、スマートフォン等、患者Aの表示端末Tに表示する患者A毎に個別にカスタマイズされたツボアプリを生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリの使用者であるアプリ使用者に設定されたツボを表示するツボアプリを、前記アプリ使用者毎に生成するツボアプリ生成装置であって、
前記アプリ使用者に設定する前記ツボをアプリ使用者ツボ情報として取得するアプリ使用者ツボ情報取得手段、
前記アプリ使用者ツボ情報を用いて、前記アプリ使用者毎に、前記ツボアプリを生成するツボアプリ生成手段、
生成した前記ツボアプリを、前記アプリ使用者に提供するツボアプリ提供手段、
を有するツボアプリ生成装置。
【請求項2】
請求項1に係るツボアプリ生成装置において、
前記ツボアプリ生成手段は、
前記ツボを表示することができる基本アプリに対して、前記アプリ使用者毎に設定された前記ツボを設定することによって、前記ツボアプリを生成すること、
を特徴とするツボアプリ生成装置。
【請求項3】
請求項1、及び、請求項2に係るツボアプリ生成装置において、
前記ツボアプリ生成手段は、
前記使用者ツボ情報が変更されると、変更された前記使用者ツボ情報を用いて、前記ツボアプリを更新すること、
を特徴とするツボアプリ生成装置。
【請求項4】
請求項3に係るツボアプリ生成装置において、
前記ツボアプリ生成手段は、
前記アプリ使用者毎に設定された前記ツボについて、前記ツボ毎に、前記ツボの刺激方法を表示する前記ツボアプリを生成すること、
を特徴とするツボアプリ生成装置。
【請求項5】
コンピュータを、アプリの使用者であるアプリ使用者に設定されたツボを表示するツボアプリを、前記アプリ使用者毎に生成するツボアプリ生成装置であって、
前記アプリ使用者に設定する前記ツボをアプリ使用者ツボ情報として取得するアプリ使用者ツボ情報取得手段、
前記アプリ使用者ツボ情報を用いて、前記アプリ使用者毎に、前記ツボアプリを生成するツボアプリ生成手段、
生成した前記ツボアプリを、前記アプリ使用者に提供するツボアプリ提供手段、
として機能させるツボアプリ生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ツボアプリ生成装置に関し、特に、簡単に、患者毎に、患者に設定されるツボを表示できるアプリを提供できるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のツボを表示する装置について、
図16に示すツボ表示具1を用いて説明する。
図16Aに示すように、ツボ表示具1は、ツボを押す順番を示す指圧番号表示部2a、ツボを押す強さを示す指圧強さ表示部2b、ツボを押す方法を示す指圧方法表示部2c、及び、ツボを押す時間を示す指圧時間表示部2dを表面に表示した円形の表示板2からなる。
図16Bに示すように、ツボ表示具1は、衣類として靴下、手袋、シャツ、ズボンに取り付けられて使用される。
【0003】
これにより、素人でも簡単にツボの位置を把握し指圧をすることができる(以上、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のツボ表示具1には、以下に示すような改善すべき点がある。人体には、約700のツボが存在するといわれている。このため、全てのツボを網羅するためには、ツボに合わせて700種類のツボ表示具を用意しなければならず、非常に手間がかかる、という改善すべき点がある。
【0006】
また、患者毎に効果があるツボが異なるため、患者の部位に合わせて衣服に、ツボ表示具1を取り付けていく必要があり、非常に手間がかかる、という改善点がある。
【0007】
そこで、本発明は、簡単に、アプリ使用者毎に、アプリ使用者に設定されるツボを表示できるツボアプリを生成できるツボアプリ生成装置を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0009】
本発明に係るツボアプリ生成装置は、アプリの使用者であるアプリ使用者に設定されたツボを表示するツボアプリを、前記アプリ使用者毎に生成するツボアプリ生成装置であって、前記アプリ使用者に設定する前記ツボをアプリ使用者ツボ情報として取得するアプリ使用者ツボ情報取得手段、前記アプリ使用者ツボ情報を用いて、前記アプリ使用者毎に、前記ツボアプリを生成するツボアプリ生成手段、生成した前記ツボアプリを、前記アプリ使用者に提供するツボアプリ提供手段、を有する。
【0010】
これにより、簡単に、アプリ使用者毎に、アプリ使用者に設定されるツボを表示できるツボアプリを生成できる。
【0011】
本発明に係るツボアプリ生成装置では、前記ツボアプリ生成手段は、前記ツボを表示することができる基本アプリに対して、前記アプリ使用者毎に設定された前記ツボを設定することによって、前記ツボアプリを生成すること、を特徴とする。
【0012】
これにより、アプリ使用者に対して、事前に、基本アプリを提供しておくことによって、簡単に、アプリ使用者ごとのツボアプリを生成できる。
【0013】
本発明に係るツボアプリ生成装置では、前記ツボアプリ生成手段は、前記使用者ツボ情報が変更されると、変更された前記使用者ツボ情報を用いて、前記ツボアプリを更新すること、を特徴とする。
【0014】
これにより、アプリ使用者に対して、最新のツボアプリを提供することができる。
【0015】
本発明に係るツボアプリ生成装置では、前記ツボアプリ生成手段は、前記アプリ使用者毎に設定された前記ツボについて、前記ツボ毎に、前記ツボの刺激方法を表示する前記ツボアプリを生成すること、を特徴とする。
【0016】
これにより、アプリ使用者は、自身に設定されたツボを刺激する方法を、簡単に確認できるため、独自にツボを刺激することができる。
【0017】
本発明に係るツボアプリ生成プログラムは、コンピュータを、アプリの使用者であるアプリ使用者に設定されたツボを表示するツボアプリを、前記アプリ使用者毎に生成するツボアプリ生成装置であって、前記アプリ使用者に設定する前記ツボをアプリ使用者ツボ情報として取得するアプリ使用者ツボ情報取得手段、前記アプリ使用者ツボ情報を用いて、前記アプリ使用者毎に、前記ツボアプリを生成するツボアプリ生成手段、生成した前記ツボアプリを、前記アプリ使用者に提供するツボアプリ提供手段、として機能させる。
【0018】
これにより、簡単に、アプリ使用者毎に、アプリ使用者に設定されるツボを表示できるツボアプリを生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係るツボアプリ生成装置の一実施例であるツボアプリ生成装置100の概要を示す図である。
【
図2】ツボアプリ生成装置100のハードウェア構成を示す図である。
【
図5】患者ツボ登録処理を示すフローチャートである。
【
図10】患者ツボ登録処理を示すフローチャートである。
【
図12】個別ツボアプリ生成処理を示すフローチャートである。
【
図13】アプリ使用者の表示端末Tに表示される画面を示す図である。
【
図14】アプリ使用者の表示端末Tに表示される画面を示す図である。
【
図15】アプリ使用者の表示端末Tに表示される画面を示す図である。
【
図16】従来のツボを表示する装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例0021】
第1 ツボアプリ生成装置100
本発明に係るツボアプリ生成装置について、
図1に示すツボアプリ生成装置100を例に説明する。ツボアプリ生成装置100は、患者の症状に合わせて、鍼灸院の鍼灸師Xが、患者Aに設定したツボ(経穴)を、スマートフォン等、患者Aの表示端末Tに表示する患者A毎に個別にカスタマイズされたツボアプリを生成する。これにより、簡単に、患者毎に、患者に設定されるツボを表示できるツボアプリ生成装置を提供する。
【0022】
第2 ハードウェア構成
ツボアプリ生成装置100のハードウェア構成について
図2を用いて説明する。ツボアプリ生成装置100は、CPU100a、メモリ100b、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ101c、キーボード100d、マウス100e、ディスプレイ100f、各種メディア用ドライブ100g、及び、通信回路100hを有する。
【0023】
CPU100aは、ストレージ100cに記録されているオペレーティング・システム(OS)、ツボアプリ生成プログラム等その他のアプリケーションに基づいた処理を行う。メモリ100bは、CPU100aに対して作業領域を提供する。ストレージ100cは、オペレーティング・システム(OS)、ツボアプリ生成プログラム、その他のアプリケーションのプログラムを記録保持する。
【0024】
キーボード100d、マウス100eは、外部からの命令を受け付ける。ディスプレイ100fは、ユーザーインターフェイス等の画像を表示する。各種メディア用のドライブ100gは、ツボアプリ生成プログラムが記録されている所定のメディア100pからツボアプリ生成プログラムを読み取り、また、他のメディアからその他のアプリケーションのプログラムを読み取る等、各種メディアからのデータの読み取りを行う。通信回路100hは、所定のネットワークに接続し、ツボアプリ生成装置100の使用者、及び、支援者等が保有する携帯端末等の外部の通信機器との情報の送受信を行う。
【0025】
第2 患者ツボ情報
ツボアプリ生成装置100は、ツボアプリの使用者である鍼灸院等の患者毎のツボに関する患者ツボ情報を有している。患者ツボ情報について、
図3を用いて説明する。
【0026】
患者ツボ情報は、ツボアプリの使用者である鍼灸院等の患者に有効と、ツボアプリ生成装置100の使用者である鍼灸院の先生が判断した患者のツボに関する情報であり、患者毎に設定される。患者ツボ情報のデータ構造を
図3に示す。患者ツボ情報は、患者識別情報記述領域、患者名記述領域、鍼灸院名記述領域、経絡記述領域、及び、ツボ記述領域を有している。
【0027】
患者識別情報記述領域には、患者を一意に識別する見守り患者識別情報が記述される。患者名記述領域には、患者識別情報に対応する患者の氏名が記述される。鍼灸院名記述領域には、患者を施術する鍼灸院名が記述される。
【0028】
経絡記述領域には、ツボが存在する経絡の名称が記述される。ツボ記述領域には、患者のツボの名称が記述される。
【0029】
なお、経絡は、人体において「気血」が流れる経路として、東洋医学において、経験的に見出され、設定されている。また、ツボは、経絡上に存在し、体調の判断し、調整できる重要点として、設定されている。
【0030】
例えば、X鍼灸院に通院する患者識別番号「0001」、氏名「A」の患者に、経絡「手の」に存在するツボ「合谷」が設定されている場合、
図3に示すように、患者識別番号記述領域に患者識別番号「0001」が、患者名記述領域に「A」が、鍼灸院名記述領域に「X鍼灸院」が、経絡記述量域に「手の」が、ツボ記述領域に「合谷」が、それぞれ記述される。
【0031】
第2 ツボアプリ生成装置100の動作
鍼灸院、又は、鍼灸院の先生等、ツボアプリ生成装置100の使用者(以下、装置使用者とする。)は、事前に、ツボアプリ生成装置100の使用許可を得ておく。装置使用者は、ツボアプリ生成装置100を使用する際には、自身が使用するパーソナル・コンピュータ等の通信端末(以下、装置使用者通信端末とする。)を用いて、ツボアプリ生成装置100にログインする。なお、装置使用者通信端末は、ツボアプリ生成装置100へのログインに際し、装置使用者を一意に特定する装置使用者特定情報を、ツボアプリ生成装置100へ送信する。装置使用者特定情報は、装置使用者がツボアプリ生成装置100の使用許可を得る際に、予め、装置使用者に付与され、ツボアプリ生成装置100に記憶保持されている。
【0032】
ツボアプリ生成装置100のCPU100aは、ログインを求める装置使用者には使用許可を与えられていると、装置使用者特定情報に基づき判断すると、装置使用者に関する患者として登録されている患者の患者識別情報、及び、患者名を、患者ツボ情報(
図3参照)から取得する。CPU100aは、取得した患者識別情報、患者名、及び、各種操作を要求するボタンが表示される患者一覧画面を装置使用者の入力端末に表示するための患者一覧画面表示情報を、装置使用者の入力端末に送信する。患者一覧画面表示情報に基づき装置使用者の入力端末に表示される患者一覧画面を
図4に示す。
【0033】
患者一覧画面は、患者識別情報を表示する患者識別情報表示領域R401、患者名を表示する患者名表示領域R403、患者に対して新たにツボを登録したり、既登録のツボを編集したりする「編集」ボタンを表示する編集ボタン表示領域R405、既登録の患者を削除する「削除」ボタンを表示する削除ボタン表示領域R407を有している。また、患者一覧画面には、新たに患者を登録する「新規患者登録」ボタン、及び、「ログアウト」ボタンが表示される。
【0034】
1.患者ツボ情報登録処理
装置使用者は、装置使用者通信端末を利用して、ツボアプリ生成装置100の患者ツボ情報に、ツボアプリに表示するツボを患者毎に登録する。ツボアプリ生成装置100における患者ツボ情報登録処理ついて、
図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0035】
装置使用者は、既に自身の患者として患者ツボ情報に登録している患者、つまり、患者一覧画面(
図4参照)に表示されている患者に対して、新たに、ツボを登録する際には、患者一覧画面において、ツボを登録しようとする患者に対応して表示される「編集」ボタンを所定の入力手段を用いて選択する。
【0036】
ツボアプリ生成装置100から送信された患者一覧画面表示情報は、選択された「編集」に対応する患者に対して既に登録されているツボを表示するためのツボ一覧画面を要求するツボ一覧画面要求情報を、ツボアプリ生成装置100へ送信する。なお、患者一覧画面表示情報は、選択された「編集」に対応する患者の患者識別情報を、ツボ一覧画面要求情報に含める。
【0037】
図5に示すように、ツボアプリ生成装置100のCPU100aは、ツボ一覧画面要求情報を取得すると(S501)、患者識別情報を抽出する(S503)。CPU100aは、抽出した患者識別情報に対応する患者名、経絡、及び、ツボを、患者ツボ情報(
図3参照)から取得する(S505)。CPU100aは、患者識別情報、患者名、経絡、ツボ、及び、各種操作を要求するボタンが表示されるツボ一覧画面を装置使用者の入力端末に表示するためのツボ一覧画面表示情報を生成する(S507)。CPU100aは、生成したツボ一覧画面表示情報を、装置使用者の入力端末に送信する(S509)。ツボ一覧画面表示情報に基づき装置使用者の入力端末に表示される患者一覧画面を
図6に示す。
【0038】
ツボ一覧画面は、患者識別情報、及び、患者名を表示する患者表示領域R601、患者に登録されているツボが属する経絡を表示する経絡表示領域R603、患者に登録されているツボを表示するツボ表示領域R605、患者に対して新たにツボを登録したり、既登録のツボを編集したりする「編集」ボタンを表示する編集ボタン表示領域R607、既登録のツボを削除する「削除」ボタンを表示する削除ボタン表示領域R609を有している。また、ツボ一覧画面には、新たにツボを登録する「追加」ボタン、及び、「ログアウト」ボタンが表示される。
【0039】
装置使用者は、ツボ一覧画面(
図6参照)に表示されている患者に対して、新たに、ツボを登録する際には、ツボ一覧画面に表示される「追加」ボタンを所定の入力手段を用いて選択する。
【0040】
ツボアプリ生成装置100から送信されたツボ一覧画面生成情報は、ツボ一覧画面に対応する患者、つまり、患者表示領域R601に表示されている患者に対してツボを登録するためのツボ登録画面を、装置使用者の通信端末に表示する。装置使用者の入力端末に表示されるツボ登録画面を
図7に示す。
【0041】
ツボ登録画面は、経絡選択領域R701、ツボ選択領域R703、ツボを登録するための「登録」ボタン、及び、ツボ登録処理をキャンセルする「キャンセル」ボタンを有している。
【0042】
経絡選択領域R701には、当該領域の選択によって、
図8に示すように、人に設定されている経絡の一覧が表示される。表示される経絡の一覧は、いずれかの経絡を選択できるようになっている。
【0043】
ツボ選択領域R703には、当該領域の選択によって、
図9に示すように、経絡選択領域R701で選択された経絡に配置されるツボの一覧が表示される。表示されるツボの一覧は、いずれかのツボを選択できるようになっている。
【0044】
装置使用者は、ツボ登録画面(
図7参照)に表示されている患者に対して、新たに登録しようとするツボを、経絡選択領域R701、ツボ選択領域R703において、所定の入力手段を用いて選択し、「追加」ボタンを選択する。
【0045】
ツボアプリ生成装置100から送信されたツボ一覧画面表示情報で表示されている患者、つまり、ツボ一覧画面表示情報の患者表示領域R601(
図6参照)に表示されている患者に対して、ツボ登録画面で選択した経絡、及び、ツボの登録を要求するツボ登録要求情報を、ツボアプリ生成装置100へ送信する。なお、ツボ一覧画面表示情報は、患者表示領域に対応する患者の患者識別情報、患者名を、ツボ登録要求情報に含める。
【0046】
図10に示すように、ツボアプリ生成装置100のCPU100aは、ツボ登録要求情報を取得すると(S1001)、患者識別情報、患者名、経絡、及び、ツボを抽出する(S1003)。CPU100aは、抽出した患者識別情報、患者名、経絡、及び、ツボを、患者ツボ情報(
図3参照)に登録する(S1005)。登録後、CPU100aは、患者ツボ情報から、ツボ登録要求情報に対応する患者名、経絡、ツボを取得する(S1007)。CPU100aは、抽出したツボ登録要求情報に対応する患者識別情報、患者ツボ情報から取得した各種情報、及び、各種操作を要求するボタンが表示されるツボ一覧画面を装置使用者の入力端末に表示するためのツボ一覧画面表示情報を生成する(S1009)。CPU100aは、生成したツボ一覧画面表示情報を、装置使用者の入力端末に送信する(S1011)。
【0047】
ツボ一覧画面表示情報に基づき装置使用者の入力端末に表示されるツボ一覧画面を
図11に示す。なお、
図11のツボ一覧画面は、
図6のツボ一覧画面から、
図9のツボ登録画面にて表示の経絡、及び、ツボを登録した後に表示されるものである。
【0048】
これまでは、既に患者ツボ情報に登録されている患者に対して、新たにツボを登録してきたが、新たに患者を登録し、新たにツボを登録する場合には、
図4に示す患者一覧画面において、「新規患者登録」ボタンを選択し、新たに患者を登録した後、新たに登録した患者に対して、ステップS501~S509(
図5参照)、ステップS1001~S1011(
図10参照)の患者ツボ登録処理を実行する。
【0049】
既に患者ツボ情報に登録されている患者を削除する場合には、
図4に示す患者一覧画面において、削除する患者に対応する「削除」ボタンを選択し、対応する患者を削除する。
【0050】
また、既に患者ツボ情報に登録されている患者に登録されているツボを更新する場合には、
図6に示すツボ一覧画面において、更新するツボに対応する「編集」ボタンを選択し、ステップS1001~S1011(
図10参照)の患者ツボ登録処理を実行する。
【0051】
既に患者ツボ情報に登録されている患者に登録されているツボを削除する場合には、
図6に示すツボ一覧画面において、削除するツボに対応する「削除」ボタンを選択し、対応するツボを削除する。
【0052】
2.個別ツボアプリ生成処理
ツボアプリ生成装置100によって生成されるツボアプリは、患者毎に患者ツボ情報に登録されたツボを表示する。つまり、ツボアプリ生成装置100は、患者毎に、個別にカスタマイズされたツボアプリを提供する。
【0053】
ツボアプリ生成装置100が提供するツボアプリは、基本ツボアプリに、患者ツボ情報から患者毎に抽出した情報である登録患者ツボ情報を適用することによって生成される。ここで、基本ツボアプリとは、登録患者ツボ情報を適用する前のツボアプリであって、患者毎に、ツボ等の情報を表示できないアプリである。
【0054】
装置使用者によって提供されるツボアプリをスマートフォン等、所定の表示端末において使用する使用者(以下、アプリ利用者とする。)は、ツボアプリ生成装置100の提供者(以下、装置提供者とする。)から提供される基本ツボアプリを、アプリ利用者の表示端末にダウンロードしておく。なお、基本ツボアプリのダウンロード方法については、予め、装置利用者、及び/又は、装置提供者から、アプリ利用者に伝えておく。
【0055】
アプリ使用者は、表示端末において基本ツボアプリを起動し、自身の患者識別情報を、基本ツボアプリに入力する。なお、アプリ使用者は、ツボアプリ生成装置100と所定のネットワークを介して接続できる通信機能を有している表示端末を使用する。
【0056】
ツボアプリ生成装置100が実行する個別ツボアプリ生成処理について、
図12に示すフローチャートを用いて説明する。基本ツボアプリは、ツボアプリ生成装置100と所定の情報の送受信を要求するログイン情報を、ツボアプリ生成装置100へ送信する。なお、基本ツボアプリは、ログイン情報に、入力された患者識別情報を含める。
【0057】
図12に示すように、ツボアプリ生成装置100のCPU100aは、基本ツボアプリからログイン情報を取得すると(S1201)、患者識別情報を抽出する(S1203)。CPU100aは、抽出した患者識別情報が患者ツボ情報の患者識別情報記述領域に存在すると判断すると(S1205)、患者ツボ情報において、患者識別情報に対応して登録されている経絡、及び、ツボを抽出し(S1207)、登録患者ツボ情報として、基本アプリへ送信する(S1209)。
【0058】
基本ツボアプリは、登録ツボ情報を取得すると、アプリ上において、取得した登録ツボ情報に対するツボを表示できるように、登録する。これにより、患者毎にカスタマイズされたツボアプリが生成される。
【0059】
ツボアプリ生成装置100によって生成されるツボアプリを、アプリ利用者の表示端末での動作を
図13~
図15を用いて説明する。
図13に示すように、アプリ利用者は、自身の表示端末Tにおいてツボアプリを動作させると、ツボアプリは、アプリ利用者に設定されているツボPの人体における位置を表示するツボ位置表示画面を表示する。
【0060】
アプリ利用者は、ツボ位置表示画面において、所望のツボPの位置を選択すると、ツボアプリは、
図14に示すように、選択されたツボPの位置に対応するツボPの名称を表示するツボ名表示画面を表示する。なお、アプリ利用者に近傍位置に存在する複数のツボPが設定されている場合には、
図13のツボ位置表示画面において、複数のツボPの位置を表示することなく、
図14のツボ名表示画面において、複数のツボPの名称を表示する。
【0061】
アプリ利用者は、ツボ名表示画面に表示されているツボPの名称を選択すると、ツボアプリは、
図15に示すように、ツボPの位置を具体的に記述するツボ位置表示領域RE、ツボPの刺激方法を動画で示すツボ刺激方法表示領域RDを有するツボ刺激画面を表示する。アプリ使用者は、ツボ位置表示領域REで表示されるツボの位置を、ツボ刺激方法表示領域RDで表示される刺激方法で刺激することによって、一人でも、ツボを適切に刺激することができる。
【0062】
[その他の実施形態]
(1)基本ツボアプリ:前述の実施例1においては、基本ツボアプリをアプリ利用者に提供し、基本ツボアプリに登録患者ツボ情報を適用することによって、患者毎にカスタマイズされたツボアプリを生成するとしたが、患者毎にカスタマイズされたツボアプリを生成できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、基本ツボアプリをアプリ使用者に提供することなく、患者毎にカスタマイズされたツボアプリを生成し、生成したツボアプリを、患者毎に提供するようにしてもよい。この場合、患者毎に、生成したツボアプリをダウンロードできるアドレス等を提供するようにする。
【0063】
(2)患者ツボ情報:前述の実施例1においては、患者ツボ情報に、ツボ、及び、ツボが属する経絡を登録するとしたが、ツボのみを登録するようにしてもよい。
【0064】
(3)ツボアプリにおけるツボの表示:前述の実施例1においては、ツボアプリにおいて、
図13に示すように、人型にツボの位置を表示するとしたが、患者毎に登録されている全てのツボを一覧として表示するようにしてもよい。
【0065】
(4)ツボアプリ生成装置100のハードウェア構成:前述の実施例1においては、CPU100a等を用いてツボアプリ生成装置100を形成するとしたが、本発明に係る各種の処理を実行できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、専用のロジック回路を用いてツボアプリ生成装置を構成し、各種の処理を実行させるようにしてもよい。
【0066】
(5)ツボアプリを表示する表示端末:前述の実施例1においては、ツボアプリを表示する患者の表示端末Tとしてはスマートフォンを用いるとしたが、ツボアプリを表示できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、パーソナル・コンピュータを用いるようにしてもよい。
【0067】
(6)ツボアプリの更新:前述の実施例1においては、ツボアプリは、アプリ使用者のログイン毎に、アプリ使用者の登録ツボ情報を取得し、ツボアプリに提供することによって、最新のツボアプリを提供するとしたが、アプリ使用者の登録ツボ情報に変更があったときのみ、登録ツボ情報を、適用するようにしてもよい。この場合、例えば、ツボアプリ生成装置100は、アプリ利用者のツボアプリへのログイン時間とアプリ利用者に関する患者ツボ情報の更新時間とを比較し、アプリ利用者のツボアプリへの前回のログイン時間と今回のログイン時間との間に、アプリ利用者に関する患者ツボ情報の更新時間があれば、ツボアプリに対して、登録ツボ情報を提供するようにしてもよい。
【0068】
(7)ツボアプリの機能:前述の実施例1においては、ツボアプリは、ツボPの位置を具体的に記述するツボ位置表示領域RE、ツボPの刺激方法を動画で示すツボ刺激方法表示領域RDを有するとしたが、ツボPの具多的な位置、ツボPの刺激方法を提供することができるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、ツボ刺激方法表示領域RDで表示する動画でツボPの具体的な位置を確認できるのであれば、ツボ位置表示領域REを有さなくてもよい。
【0069】
(8)ツボアプリ生成プログラム:前述の実施例1においては、ツボアプリ生成プログラムは、例示のフローチャートに沿った処理を実現するとしたが、同様の処理を実現するものであれば、例示のものに限定されない。