(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048464
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】人感センサー音声警報器
(51)【国際特許分類】
G08B 21/02 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
G08B21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154388
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】391007563
【氏名又は名称】ユニット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076266
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 泉
(72)【発明者】
【氏名】黒田 雄一郎
【テーマコード(参考)】
5C086
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086AA53
5C086BA19
5C086BA22
5C086CA08
5C086FA07
5C086GA10
5C086GA13
(57)【要約】
【課題】従来、人の接近を検知すると音声メッセージによる警告を発する人感センサー音声警報器においては、重機のボデーのように平面状ではなく場所による曲率の変化が大きい複雑な曲面形状を有する取付対象には、ケースを適切な箇所に取り付けることが困難であった。
【解決手段】ケース1は中央側部分1aと、この中央側部分1aの両端に設けられ、前記中央側部分1aから後方に突出する脚部1bとを有するようにし、これら両側の脚部1bの後面側に、当該人感センサー音声警報器1が取り付けられるべき面12に吸着される磁石10を設ける。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の接近を検知する人体検知センサと、音声メッセージが記憶された音声記憶部と、前記音声記憶部の音声メッセージを出力するスピーカと、前記人体検知センサによって人の接近が検知されると、前記音声記憶部の音声メッセージを前記スピーカから出力させる制御部と、前記人体検知センサ、前記音声記憶部、前記スピーカおよび前記制御部を収容するケースとを備えてなる人感センサー音声警報器において、
前記ケースは中央側部分と、この中央側部分の両端に設けられ、前記中央側部分から後方に突出する脚部と、
前記両側の脚部の後面側にそれぞれ設けられ、当該人感センサー音声警報器が取り付けられるべき面に吸着される磁石とを有してなる人感センサー音声警報器。
【請求項2】
前記磁石は、前記両側の脚部に、該脚部内に収容される状態と該脚部から外部に突出する状態との間を移動可能に支持されており、
前記磁石を前記脚部内に収容される向きにそれぞれ付勢するバネを有する請求項1記載の人感センサー音声警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人感センサーにより人の接近を検知し、音声で警告する人感センサー音声警報器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の人感センサー音声警報器は、特許文献1に開示されているように、人の接近を検知する人体検知センサと、音声メッセージが記憶された音声記憶部と、前記音声記憶部の音声メッセージを出力するスピーカと、前記人体検知センサによって人の接近が検知されると、前記音声記憶部の音声メッセージを前記スピーカから出力させる制御部と、前記人体検知センサ、前記音声記憶部、前記スピーカおよび前記制御部を収容するケースとを備えている。そして、前記ケースに設けた磁石により取付対象に取り付けられるようになっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の人感センサー音声警報器は、ケースが単純な直方体状の箱状をなしていたため、重機のボデーのように平面状ではなく場所による曲率の変化が大きい複雑な曲面形状を有する取付対象に取り付けたい場合には、ケースを最も適切な箇所に取り付けることが困難であった。
【0005】
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたもので、本発明の目的の一つは、重機のボデー等のように曲率の変化が大きい複雑な曲面形状を有する対象に対しても、最も適切な箇所に取り付けることができる人感センサー音声警報器を提供することにある。
【0006】
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかになろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る本発明による人感センサー音声警報器は、
人の接近を検知する人体検知センサと、音声メッセージが記憶された音声記憶部と、前記音声記憶部の音声メッセージを出力するスピーカと、前記人体検知センサによって人の接近が検知されると、前記音声記憶部の音声メッセージを前記スピーカから出力させる制御部と、前記人体検知センサ、前記音声記憶部、前記スピーカおよび前記制御部を収容するケースとを備えてなる人感センサー音声警報器において、
前記ケースは中央側部分と、この中央側部分の両端に設けられ、この中央側部分から後方に突出する脚部と、
前記両側の脚部の後面側にそれぞれ設けられ、当該人感センサー音声警報器が取り付けられるべき面に吸着される磁石とを有してなるものである。
【0008】
この請求項1に係る本発明によれば、ケースが従来のように単純な直方体状の箱状ではなく、中央側部分の両端から脚部が後方に突出する形状をなしているので、重機のボデー等のように場所による曲率の変化が大きい複雑な曲面形状を有する対象に対しても、最も適切な箇所に取り付けることができる。
【0009】
請求項2に係る本発明による人感センサー音声警報器は、請求項1に係る本発明において、
前記磁石は、前記両側の脚部に、該脚部内に収容される状態と該脚部から外部に突出する状態との間を移動可能に支持されており、
前記磁石を前記脚部内に収容される向きにそれぞれ付勢するバネを有するものである。
【0010】
この請求項2に係る本発明によれば、より曲率の変化が大きい複雑な曲面形状を有する対象に対しても対応できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の人感センサー音声警報器は、重機のボデー等のように複雑な曲面形状を有する対象に対しても、最も適切な箇所に取り付けることができる等の優れた効果を得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の人感センサー音声警報器の一実施例を示す斜視図である。
【
図8】
図5の平面図において蓋を取り外した状態を示す平面図である。
【
図10】
図9における磁石が外部に突出した状態を示す断面図である。
【
図11】前記実施例の制御系統を示す示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【実施例0014】
図1~11は、本発明の一実施例を示す。
図1~10に示されている人感センサー音声警報器のケース1は、プラスチックからなり、中央側部分1aと、この中央側部分1aの左右両端に設けられ、該中央側部分1aより後方に突出する脚部1bとを有してなる。
【0015】
前記ケース1の中央側部分1aの後方中央部には、円筒状部1a
1(
図8参照)が一体的に設けられており、この円筒状部1a
1には蓋部1cが取り外し可能に螺合されている。
【0016】
前記ケース1内には
図11に示されている制御系統が収容されている。
図11の制御系統は従来の制御系統と同様のもので、人の接近を検知する人体検知センサ2 と、音声メッセージが記憶された音声記憶部3 と、音声記憶部3に記憶された音声メッセージを増幅器4を介して入力され、音声メッセージを出力するスピーカ5と、人体検知センサ2の出力を増幅部6を介して入力され、音声記憶部3を制御する制御部7とを備えている。
【0017】
前記ケース1の前面中央部には、円形状のセンサカバー8が取り付けられている。
図11に示されている人体検知センサ2はセンサカバー8の直後に位置するようにケース1内に設けられている。前記センサカバー8は人体検知センサ2の機能を妨げない材料から構成されている。
【0018】
図7,9および10に示されるように、前記両側の脚部1bには、3個の磁石10がそれぞれ該脚部1b内に収容される状態と、該脚部1bから外部に突出する状態との間を移動可能なように支持されている。各磁石10はバネ11により脚部1b内に引き込む向きにそれぞれ付勢されている。
【0019】
前記ケース1の前面には、
図11の制御系統をオン、オフするスイッチ13が設けられている。
【0020】
なお、製造時には、
図1,3および4等によく示されているように、ケース1は前面側部分1dと後面側部分1eとに分割されており、ケース1内部に各種部品が装着された後、互いに接合されて一体化されるようになっている。
【0021】
この人体検知センサ音声警報器は、建設機械等の取付対象に磁石10を吸着させることにより、簡単に取付対象に取りけることができる。そして、ケース1は中央側部分1aと、この中央側部分1aの両端に設けられ、前記中央側部分1aから後方に突出する脚部1bとを有してなるので、
図5によく示されるように被取り付け面12が平面でなく曲面をなしていても取り付けることができる。
【0022】
さらに、この人体検知センサ音声警報器は、
図9のように磁石10が本体2内に収容されることも、
図10のように本体2から突出することも可能なので、磁石10を建設機械等の取付対象の種々の曲面に適応して吸着させることができるため、建設機械等の取付対象の種々の曲面(被取り付け面12)に対応できる。