(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048514
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】情報管理方法、情報管理装置及び情報管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20240402BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240402BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240402BHJP
G16Y 40/10 20200101ALI20240402BHJP
【FI】
G08G1/16 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154466
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】吉川 潤
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF14
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL06
5H181MA44
(57)【要約】 (修正有)
【課題】MaaSアプリ等の移動情報アプリがインストールされた情報端末を利用しているユーザがドライバ(交通参加者)として移動手段を運転するシーンでの情報端末上での移動情報アプリの的確な利用を行う。
【解決手段】情報端末のユーザが搭乗する自動車を、ユーザが自ら運転しているか否かを検知し、ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転しているユーザの情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、ユーザによる情報端末の操作を検知したときには、情報端末上での出力内容に制限をかけると共に情報端末上で警告通知を行う。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザから該ユーザの情報端末を介して通信により依頼された、複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成するステップと、
前記情報端末の出力制御情報と前記移動情報とを通信により前記情報端末に送信する移動情報提供ステップと、を有し、
前記出力制御情報は、
前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す、
情報管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の情報管理方法において、
運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけることには、他のアプリからの通知を抑制することを含む、
情報管理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の情報管理方法において、
前記移動手段に、複数のユーザが同乗している場合、
前記出力制御情報は、同乗者の情報端末の出力内容には制限をかけないことを示す、
情報管理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の情報管理方法において、
前記同乗者の前記情報端末の前記出力内容に前記制限をかけないことには、他のアプリからの通知を抑制しないことを含む、
情報管理方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の情報管理方法において、
前記移動手段は、ドライバ席に着座しているドライバを特定するドライバ特定情報を出力するドライバ特定装置を搭載し、
前記出力制御情報は、前記ドライバ特定情報により特定されたドライバである前記ユーザの前記情報端末の出力内容に前記制限をかけることを示す、
情報管理方法。
【請求項6】
請求項3に記載の情報管理方法において、
前記出力制御情報は、
前記移動手段に搭乗している全前記ユーザに、前記情報端末の入力部を通じて前記ドライバがどのユーザであるか否かを申請させたドライバフラグを確認することを示す、
情報管理方法。
【請求項7】
ユーザの情報端末と通信する通信部と、
複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成すると共に、該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを前記通信部を介して前記情報端末に送信する移動情報提供部と、を備え、
前記出力制御情報は、
前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す、
情報管理装置。
【請求項8】
コンピュータに、
情報端末から通信により依頼された複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成させる移動情報生成ステップと、
該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを通信により前記情報端末に送信させる情報提供ステップと、を実行させ、
前記出力制御情報は、
前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す、
情報管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動情報アプリによる情報管理方法、情報管理装置及び情報管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通参加者の中でも脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて、発明者等は、予防安全技術に関する研究開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。
【0003】
特許文献1には、情報端末から取得した出発地及び旅行許容時間に基づき、1つ以上の立ち寄りスポットと、該立ち寄りスポットまでの移動手段と、該立ち寄りスポットに関する情報を含むタイムスケジュールと、を含む複数の旅行プランを生成し、生成した前記旅行プランを前記情報端末に出力するMaaS(Mobility as a Service)システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の予防安全に関する技術においては、例えば、MaaSアプリ等の移動情報アプリがインストールされた情報端末を利用しているユーザがドライバ(交通参加者)として移動手段を運転するシーンでの前記情報端末上での前記移動情報アプリの的確な利用については考慮されていないという課題がある。
この発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一態様に係る情報管理方法は、ユーザから該ユーザの情報端末を介して通信により依頼された、複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成するステップと、前記情報端末の出力制御情報と前記移動情報とを通信により前記情報端末に送信する移動情報提供ステップと、を有し、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【0007】
この発明の他の態様に係る情報管理装置は、ユーザの情報端末と通信する通信部と、複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成すると共に、該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを前記通信部を介して前記情報端末に送信する移動情報提供部と、を備え、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【0008】
この発明のさらに他の態様に係る情報管理プログラムは、コンピュータに、情報端末から通信により依頼された複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成させる移動情報生成ステップと、該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを通信により前記情報端末に送信させる情報提供ステップと、を実行させ、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、移動情報の提供を情報端末で受信したユーザが移動手段を自ら運転している場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に前記制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行う。
【0010】
これにより、前記ユーザがドライバ(交通参加者)として前記移動手段を運転するシーンを含めての前記情報端末上での移動サービスアプリの的確な利用が図れる。結果として、移動手段がより安全に目的地に移動できる。延いては、交通の安全性や利便性をより一層改善し得る。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報管理方法、情報管理装置及び情報管理プログラムが適用された移動情報提供システムの概略構成図である。
【
図2】
図2は、情報端末を携帯するユーザが、カーシェアによって貸し出した自動車に搭乗している状態を示す模式的平面図である。
【
図3】
図3は、自動車に搭乗しているユーザの情報端末がネットワークを介して情報管理装置と通信している状態等を示す模式的ブロック図である。
【
図5】
図5は、スケジュール情報記憶部が記録するスケジュール情報の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、第1出力制御の出力内容の一例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、非操作時第2出力制御の出力内容の一例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、操作時第2出力制御の出力内容の一例を示す説明図である。
【
図10】
図10は、基本情報記憶部が記録する基本情報テーブルの一例を示す説明図である。
【
図11】
図11は、詳細情報記憶部が記録する詳細情報テーブルの一例を示す説明図である。
【
図12】
図12は、情報端末の実施形態に係る動作説明に供されるフローチャートである。
【
図13】
図13は、情報端末の変形例に係る機能構成図である。
【
図14】
図14は、情報端末の変形例に係る動作説明に供されるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態]
[構成]
図1は、実施形態に係る情報管理方法、情報管理装置60及び情報管理プログラムが適用された移動情報提供システム100を示す概略構成図である。
【0013】
図1に示すように、移動情報提供システム100は、インターネット等のネットワーク200を介して相互に通信により接続される情報管理装置60と複数のユーザ端末である情報端末10とを備える。
【0014】
情報端末10は、1個であってもよいが、この発明の理解の便宜のために、
図1に示すように、それぞれ別のユーザ16が携帯する4個の情報端末10A、10B、10C、10Dから構成されているものとする。
【0015】
4個の情報端末10A、10B、10C、10Dには、ネットワーク200を介して情報管理装置60からMaaSアプリ等の移動情報アプリがインストールされる。
【0016】
ここで、情報端末10は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、専用機器などの情報機器により構成される。
【0017】
移動情報アプリがインストールされている情報端末10は、該情報端末10のユーザ16に対し、出発地から目的地まで複数の移動手段を連携して移動する際に利用される情報である移動情報を提供する。
【0018】
移動手段には、例えば、自転車、人力車、自動二輪車、自動車、電車、航空機等が含まれる。移動手段には、自家用車、レンタカー、カーシェア又はシェアサイクルのようにユーザ16自身がドライバとして運転可能なものと、タクシー、バス、電車、ライドシェアのようにユーザ16自身がドライバとして運転しないものと、がある。
【0019】
図2は、情報端末10A~10Dをそれぞれ携帯するユーザ16A~16Dがカーシェアによって貸し出した自動車12に搭乗している状態を示す模式的平面図である。
【0020】
自動車12には、4人のユーザ16A~16Dが搭乗している。ドライバ席14Sに、情報端末10Aを携帯するドライバとしてのユーザ16Aが着座している。助手席14Tに、情報端末10Bを携帯するユーザ16Bが同乗している。後部座席14U、14Vに、それぞれ情報端末10C、10Dを携帯するユーザ16C、16Dが同乗している。
【0021】
自動車12のダッシュボード18の中央上方には、ドライバ席14Sに着座しているドライバを特定するドライバ特定装置としてのドライバモニタカメラ20が設けられている。なお、ドライバモニタカメラ20は、ドライバとしてのユーザ16Aの他、ドライバに代替可能な同乗者としてのユーザ16B、16C、16D全員を特定する。
【0022】
図3は、移動情報提供システム100において、移動手段である自動車12に搭乗しているユーザ16の情報端末10がネットワーク200を介して情報管理装置60と通信している状態等を示している。
【0023】
[情報端末10の機能構成の説明]
図4は、情報端末10(10A~10D)の機能構成図である。情報端末10は、通信部31、入力部32、出力部33、位置情報取得部34、記憶部36及び制御部38を備える。
【0024】
通信部31は、ネットワーク200に直接的又は間接的に通信可能に接続する通信装置である。通信部31は、ネットワーク200を介して情報管理装置60と通信する。
【0025】
入力部32は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部32は、ユーザ16の指示を情報端末10に入力する際にユーザ16によって操作される。入力部32は、マイクを用いて構成されてもよい。入力部32は、ユーザ16の指示を情報端末10に入力可能な構成であればどのように構成されてもよい。
【0026】
出力部33は、出力装置を介して情報端末10のユーザ16に対して情報を出力する。出力装置は、例えば画像や文字を画面に出力する表示装置を用いて構成されてもよい。出力装置は、液晶又は有機ELディスプレイ等の表示装置を用いて構成できる。出力装置は、音声出力装置(スピーカー)を用いて構成されてもよい。
【0027】
位置情報取得部34は、情報端末10の現在位置の位置情報を取得する。位置情報取得部34は、例えば衛星測位システムや携帯電話網の基地局との通信などによって現在位置の位置情報を取得する。衛星測位システムの具体例として、GPS(Global Positioning System)やGalileo等がある。位置情報取得部34は、取得した位置情報を制御部38へ出力する。
【0028】
記憶部36は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部36は、識別情報記憶部51、スケジュール情報記憶部52、アプリケーションプログラム記憶部53及び着座位置記憶部54として機能する。
【0029】
識別情報記憶部51は、ユーザ識別情報を記憶する。ユーザ識別情報には、例えば情報端末10を一意に識別可能な情報が用いられてもよいし、ユーザ16に割り当てられている識別情報が用いられてもよい。ユーザ識別情報は、例えば移動情報提供システム100を利用するユーザ16に対して付与されるIDであってもよい。
【0030】
スケジュール情報記憶部52は、情報端末10のユーザ16のスケジュール情報を記憶する。
スケジュール情報は、ユーザ16の移動に関するスケジュールを示す情報である。スケジュール情報は、例えば移動手段を示す情報と、その移動手段を用いてユーザ16が移動する時刻又は場所を示す情報と、を含む。
【0031】
図5は、スケジュール情報記憶部52が記録するスケジュール情報の具体例を示す図である。
図5に示すスケジュール情報は、利用される移動手段毎に、出発日時、到着日時、出発地及び目的地の各値を有する。
【0032】
まず、電車を用いて2022年5月1日9時20分に○○駅から出発し、2022年5月1日9時55分に□□駅に到着する。次いで、カーシェアリング(カーシェア)の自動車12をユーザ16が運転することで、2022年5月1日10時10分に前記□□駅から出発し、2022年5月1日10時45分に△△公園に到着する。その後、バスに乗って、2022年5月1日17時00分に前記△△公園前のバス停から出発し、2022年5月1日17時20分に××ホテル前のバス停で下車する。
【0033】
アプリケーションプログラム記憶部53は、アプリケーションプログラムを記憶する。記憶されるアプリケーションプログラムは、例えば、MaaSアプリ等の移動情報アプリのプログラムである。アプリケーションプログラムは、例えば、アプリケーションサーバーからネットワークを介してダウンロードされる。情報管理装置60がアプリケーションサーバーとして機能してもよいし、他の装置がアプリケーションサーバーとして機能してもよい。
【0034】
制御部38は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサとメモリ(記憶装置)とを用いて構成される。制御部38は、プロセッサがプログラム(例えばアプリケーションプログラム記憶部53に記憶されるプログラム)を実行することによって、スケジュール情報取得部41、移動情報取得部42及び出力制御部43として機能する。
【0035】
プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM、半導体記憶装置(SSD)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0036】
制御部38のスケジュール情報取得部41は、情報端末10のユーザ16のスケジュール情報を取得する。スケジュール情報取得部41は、例えばユーザ16が入力部32を操作することによって入力されたスケジュール情報を取得してもよい。スケジュール情報取得部41は、例えば情報管理装置60によって生成されたスケジュール情報を情報管理装置60から受信することによって、スケジュール情報を取得してもよい。スケジュール情報取得部41は、取得されたスケジュール情報をスケジュール情報記憶部52に記録する。
【0037】
移動情報取得部42は、情報端末10のユーザ16の移動情報を取得する。移動情報は、例えばユーザ16の現在位置から目的位置へ向けた経路の一部又は全部を示す情報であってもよい。移動情報は、例えばユーザ16の現在位置の周辺の地図を示す情報であってもよい。移動情報は、例えばユーザ16の次の乗り換えに関する情報であってもよい。乗り換えに関する情報は、例えば現在の移動手段から降りる場所(例えば駅名、バス停名、空港名など)を示す情報を含んでもよい。乗り換えに関する情報は、さらに次に利用する移動手段を示す情報(例えば便名、出発時刻、行き先など)を含んでもよい。
【0038】
出力制御部43は、出力部33の動作を制御することによって移動情報を出力する。
出力制御部43は、例えば移動情報を出力するための所定のアプリケーション(ここでは、移動情報アプリ)が起動されているときに動作してもよい。出力制御部43は、移動情報アプリが起動されている場合には、移動情報アプリに応じた画面(例えば地図や経路を示す画面)を表示してもよい。
【0039】
出力制御部43は、移動情報アプリが起動されているものの、移動情報アプリとは異なるアプリの画面やホーム画面がアクティブに表示されている場合に、以下に示すように、出力内容に制限をかけてもよい。
【0040】
出力制御部43は、情報端末10のユーザ16が移動手段である自動車12の運転を行っていない場合には、出力内容に制限をかけず及び他のアプリからの通知を抑制しない移動情報を出力部33から出力する第1出力制御を行う。
【0041】
出力制御部43は、情報端末10のユーザ16が自動車12の運転を行っている場合には、出力内容に制限をかけて移動情報を出力部33から出力する第2出力制御を行う。
【0042】
第2出力制御には、自動車12の運転を行っているユーザ16の情報端末10の非操作時に行われる非操作時第2出力制御(例えば、他のアプリからの通知を抑制する)と、自動車12の運転を行っているユーザ16の情報端末10の操作時に行われる操作時第2出力制御(例えば、他のアプリからの通知を抑制すると共に、出力部33に警告通知を行う。)と、がある。
【0043】
第1出力制御は、情報端末10のユーザ16が移動手段(
図3例では、自動車12)を運転せずに利用している際に活用される移動情報(以下「第1移動情報」という。)を出力する制御である。第1出力制御では、例えばユーザ16が現在利用している移動手段の利用を終了するタイミングを示す情報が第1移動情報として出力されてもよい。より具体的には、ユーザ16が現在利用している移動手段(例えば電車やバス)を降りる時刻や降りる場所(例えば駅やバス停)を示す情報が第1移動情報として出力されてもよい。さらに、ユーザ16が次に利用する移動手段を示す情報(例えば便名、出発時刻、行き先など)が第1移動情報として出力されてもよい。
【0044】
第1出力制御は、自動車12を運転しない同乗者であるユーザ16B、16C、16Dの情報端末10B、10C、10Dにも適用される。
【0045】
図6は、第1出力制御における出力内容の具体例を示す図である。
図6の具体例では、出力部33は画像表示装置として構成されている。
図6に示される例では、非アプリ画面131と第1移動情報画面132とが出力部33に表示されている。非アプリ画面131は、移動情報アプリとは異なるソフトウエアに関して表示される画面である。非アプリ画面131の具体例として、例えばスマートフォン等の装置のホーム画面や、パーソナルコンピュータ等の装置のデスクトップ画面や、移動情報アプリとは異なるアプリケーション(他のアプリ)がアクティブになっている状態の画面がある。
【0046】
このように非アプリ画面131が出力部33の画面全体を占めて表示されている状態は、移動情報アプリ以外のアプリケーション(他のアプリ)やホーム画面がアクティブになっている状態である。すなわち、ユーザ16がホームボタンの押下等のホーム画面を表示させる操作を行った状態や、ユーザ16が移動情報アプリとは異なるアプリ(他のアプリ)を操作している状態である。
【0047】
非アプリ画面131が出力部33の画面に表示されている状態において、非アプリ画面131の一部に、第1移動情報画面132が重畳して表示される。このような重畳表示には、例えばピクチャーインピクチャー等の表示技術が用いられてもよい。第1移動情報画面132には、具体例としてユーザ16が現在利用している移動手段(例えば電車)を降りるべき場所(例えば駅名“□□駅”)と、移動手段がその場所に到達する予定時刻(例えば“9時55分”)と、が示されている。
【0048】
非操作時第2出力制御は、情報端末10のユーザ16が移動手段(
図3例では、自動車12)を運転していて情報端末10を操作していないときに活用される移動情報(以下「第2移動情報」という。)を出力する制御である。
【0049】
非操作時第2出力制御では、例えばユーザ16Aが現在運転している移動手段(
図3例では、自動車12)の移動のナビゲーションをするための情報が第2移動情報として出力されてもよい。より具体的には、ユーザ16Aの現在位置の周囲を含む地図の情報や、ユーザ16Aが現在地から目的地に向けて移動する際に利用することが望ましい経路を示す情報が第2移動情報として出力されてもよい。
【0050】
図7は、非操作時第2出力制御における出力内容の具体例を示す図である。
図7の具体例では、出力部33は画像表示装置として構成されている。
図7に示される例では、非アプリ画面131と第2移動情報画面133とが出力部33に表示されている。
【0051】
このように非アプリ画面131が出力部33の画面に表示されている状態において、非アプリ画面131の一部に、第2移動情報画面133が重畳して表示される。このような重畳表示には、例えばピクチャーインピクチャー等の表示技術が用いられてもよい。第2移動情報画面133には、具体例として情報端末10Aの現在位置の周囲の地図が示されている。第2移動情報画面133には、さらにユーザ16Aが現在の移動手段(自動車12)を運転して進むべき経路を示す情報が表示されてもよい。
【0052】
操作時第2出力制御は、情報端末10のユーザ16(
図3例では、ユーザ16A)がドライバとして移動手段(
図3例では、自動車12)を運転している場合に、ユーザ16Aが情報端末10Aを操作したときに通知される警告情報を出力する制御である。
【0053】
図8は、操作時第2出力制御における出力内容の具体例を示す図である。
図8の具体例では、出力部33は画像表示装置として構成されている。
図8に示される例では、非アプリ画面131の一部に、第2移動情報画面133が重畳して表示されている状態で、さらに、警告通知画面135と警告通知画面137が、上書き表示される。このような重畳表示には、例えばピクチャーインピクチャー等の表示技術が用いられてもよい。
【0054】
一方の警告通知画面135は、ピクトグラム等により警告表示ラベルを表示する。他方の警告通知画面137は、「運転中の操作は危険です。」との文字を表示する。この場合、併せて、出力部33から「運転中の操作は危険です。」との音声出力を行うようにしてもよい。警告通知画面135、137は、いずれか一方の表示でもよい。
【0055】
出力制御部43は、情報端末10のユーザ16が移動手段(
図3例では、自動車12)を運転しているか否かについては、例えば以下に示すように判定する。
【0056】
図2、
図3にから分かるように、ドライバモニタカメラ20は、常時、ドライバ席14Sのユーザ16Aの顔を認識し、ドライバ席14Sにユーザ16Aが着座していることを、情報端末10Aの通信部31及び出力制御部43を通じて情報端末10Aの着座位置記憶部54に記録させている。
【0057】
ドライバモニタカメラ20は、同時に、常時、同乗者であるユーザ16B、16C、16Dの顔を認識する。ドライバモニタカメラ20は、助手席14Tにユーザ16Bが着座していることを情報端末10Bの通信部31及び出力制御部43を通じて情報端末10Bの着座位置記憶部54に記録させ、後部座席14U、14Vに、ユーザ16C、16Dが着座していることをそれぞれの情報端末10C、10Dの通信部31、出力制御部43を通じて情報端末10C、10Dの着座位置記憶部54に記録させている。
【0058】
このようにして、情報端末10Aの出力制御部43は、ドライバモニタカメラ20の顔認識により情報端末10Aのユーザ16Aがドライバとして自動車12を運転していることを判定することができる。
【0059】
[情報管理装置60の機能構成の説明]
次に、情報管理装置60について説明する。
図9は、情報管理装置60の機能構成図である。情報管理装置60は、パーソナルコンピュータやサーバ装置等の情報処理装置を用いて構成される。情報管理装置60は、通信部61、記憶部62及び制御部64を備える。
【0060】
通信部61は、ネットワーク200に通信可能に接続する通信装置である。通信部61は、ネットワーク200を介して他の装置と通信する。例えば、通信部61は、情報端末10と通信する。
【0061】
記憶部62は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。記憶部62は、基本情報記憶部81、詳細情報記憶部82及び移動関連情報記憶部83として機能する。
【0062】
基本情報記憶部81は、複数のユーザ16に関して基本情報を記憶する。
図10は、基本情報記憶部81が記憶する基本情報テーブルの具体例を示す図である。基本情報テーブルは、複数の基本情報レコードを有する。基本情報レコードは、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動することに関する基本的な情報を示す。基本情報レコードは、例えばユーザ識別情報、初期出発日時、最終到着日時、初期出発地及び最終目的地の値を有する。
【0063】
初期出発日時は、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動する際の最初の移動手段を用いて移動を開始する日時を示す。最終到着日時は、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動する際の最終的な目的地に到着する日時を示す。初期出発地は、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動する際の最初の移動手段を用いて移動を開始する場所を示す。最終目的地は、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動する際の最終的な目的地を示す。
【0064】
詳細情報記憶部82は、複数のユーザ16に関して詳細情報を記憶する。
図11は、詳細情報記憶部82が記録する詳細情報テーブルの具体例を示す図である。詳細情報テーブルは、複数の詳細情報レコードを有する。詳細情報レコードは、ユーザ16が複数の移動手段を用いて移動することに関する詳細な情報を示す。詳細情報レコードは、例えばスケジュール情報を含んでもよい。詳細情報レコードは、例えばユーザ識別情報及びスケジュール情報の値を有する。スケジュール情報については、
図5を用いて説明をしたのでここでは説明を省略する。
【0065】
移動関連情報記憶部83は、移動関連情報を記憶する。移動関連情報は、スケジュール情報の生成や移動情報の生成に用いられる情報である。移動関連情報は、例えばユーザ16によって使用される可能性のある移動手段に関する情報を含んでもよい。より具体的には、レンタカーやカーシェアやシェアサイクル等に用いられる各移動手段に関する情報を含んでもよい。移動関連情報は、地図の情報を含んでもよいし、公共交通機関の時刻表や路線図等の情報を含んでもよい。
【0066】
制御部64は、CPU等のプロセッサとメモリとを用いて構成される。制御部64は、プロセッサがプログラムを実行することによって、スケジュール情報管理部71及び移動情報提供部72として機能する。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CDROM、半導体記憶装置(例えばSSD)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクや半導体記憶装置等の記憶装置である。プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0067】
スケジュール情報管理部71は、基本情報及び詳細情報を取得し、それぞれ基本情報記憶部81及び詳細情報記憶部82に記録する。スケジュール情報管理部71は、例えば以下のように動作してもよい。スケジュール情報管理部71は、情報端末10からユーザ16によって入力された基本情報を受信する。スケジュール情報管理部71は、受信された基本情報を基本情報記憶部81に記録する。
【0068】
スケジュール情報管理部71は、受信された基本情報に定義されている日時と場所との条件を満たすようなスケジュール情報の候補を複数生成する。このとき、スケジュール情報管理部71は、複数の移動手段を用いたスケジュール情報の候補を生成する。複数の移動手段の中には、公共交通機関のみではなく、ユーザ16自身が運転する移動手段も含まれてもよい。
【0069】
スケジュール情報の候補の生成アルゴリズムは、既存のどのようなものが適用されてもよい。
スケジュール情報管理部71は、スケジュール情報を生成する場合に情報管理装置60の記憶部62に記録されている情報のみを使用するのではなく、ネットワーク200を介して通信可能に接続される外部の装置の処理を利用してもよい。例えば、スケジュール情報管理部71は、公共交通機関を用いたスケジュール情報の一部の生成を、外部の装置に要求してもよい。
【0070】
スケジュール情報管理部71は、生成された複数のスケジュール情報の候補を、基本情報の送信元である情報端末10に送信する。
【0071】
情報端末10は受信された複数のスケジュール情報の候補を出力する。ユーザ16は、情報端末10の入力部32を操作して1つのスケジュール情報を選択する。情報端末10は、選択されたスケジュール情報をスケジュール情報記憶部52に記録し、情報管理装置60に送信する。
【0072】
スケジュール情報管理部71は、受信されたスケジュール情報を、送信元を示すユーザ識別情報と対応付けて詳細情報記憶部82に記録する。
なお、上述したスケジュール情報管理部71の動作は一例にすぎない。スケジュール情報管理部71は、他の処理によってスケジュール情報を取得してもよい。例えば、スケジュール情報管理部71は、情報端末10においてユーザ16が入力したスケジュール情報を受信することによってスケジュール情報を取得してもよい。
【0073】
移動情報提供部72は、スケジュール情報に基づいて移動しているユーザ16の情報端末10に対し、移動情報を提供する。例えば、移動情報提供部72は、情報端末10から現在の位置情報を受信する。移動情報提供部72は、受信された位置情報が示す位置に応じた移動情報を生成し、生成した移動情報を情報端末10に送信する。
【0074】
移動情報提供部72は、例えば、位置情報ではなく現在の時刻に応じた移動情報を生成し、生成した移動情報を情報端末10に送信してもよい。
【0075】
[動作]
図12は、情報端末10の動作説明に供されるフローチャートである。
ステップS1にて、移動情報取得部42は、位置情報取得部34によって取得される位置情報が示す位置に基づいて、初期出発地をユーザ16が出発したか否か判定する。
例えば、検出された位置が、一度初期出発地に一致し、その後に初期出発地から所定の距離以上離れた場合に、初期出発地をユーザ16が出発したと判定されてもよい。
【0076】
移動情報取得部42は、初期出発地をユーザ16が出発するまで待機する(ステップS1:NO)。
【0077】
ユーザ16が初期出発地を出発する(ステップS1:YES)と、制御部38は、処理をステップS2に進める。
【0078】
ステップS2にて、移動情報取得部42は、情報管理装置60に現時点での移動情報を要求する。このとき、移動情報取得部42は情報端末10のユーザ識別情報と、情報端末10の現在の位置情報と、を情報管理装置60に送信してもよい。
情報端末10のユーザ識別情報と、現在の位置情報とを受信した情報管理装置60の移動情報提供部72は、ユーザ識別情報及び現在の位置情報に基づいて移動情報を生成し情報端末10に送信する。情報端末10は、移動情報を受信することで移動情報を取得する。移動情報を取得すると、制御部38は、処理をステップS3に進める。
【0079】
ステップS3にて、移動情報取得部42が新たな移動情報を取得すると、出力制御部43は、現在の移動手段を判定する。現在の移動手段がユーザ16による運転が可能な「カーシェア」である場合には、処理をステップS4に進め、ユーザ16が運転しない「電車」又は「バス」である場合には、処理をステップS5に進める。
【0080】
ステップS4にて、出力制御部43は、情報端末10のユーザ16が自ら運転しているドライバであるか否かを判定する。
この場合、情報端末10Aの出力制御部43は、ドライバモニタカメラ20により記録されている着座位置記憶部54の記録情報からドライバ席14Sに着座しているユーザ16Aがドライバであることを判定(確認)する(ステップS4:YES)と、処理をステップS6に進める。
また、ステップS4にて、情報端末10B、10C、10Dの出力制御部43は、ドライバモニタカメラ20により記録されている着座位置記憶部54の記録情報から助手席14T又は後部座席14U、14Vにユーザ16B、16C、16Dが着座している同乗者であること(ドライバではないこと)を判定(確認)する(ステップS4:NO)と、処理をステップS5に進める。
【0081】
ステップS6にて、情報端末10Aの出力制御部43は、ドライバであるユーザ16A(運転しているユーザ16A)が情報端末10Aを操作したか否かを判定する。
具体的に、情報端末10Aの出力制御部43は、情報端末10Aの入力部32からユーザ16Aの指示が入力されたとき、操作したと判定し(ステップS6:YES)、処理をステップS7に進める。
【0082】
一方、情報端末10Aの出力制御部43は、情報端末10Aの入力部32からユーザ16Aの指示が入力されていないときには、操作していないと判定し(ステップS6:NO)、処理をステップS8に進める。
【0083】
ステップS7にて、情報端末10Aの出力制御部43は、操作時第2出力制御で情報端末10Aの出力部33を制御すると決定する。
【0084】
ステップS8にて、情報端末10Bの出力制御部43は、非操作時第2出力制御で情報端末10Aの出力部33を制御すると決定する。
【0085】
ステップS5にて、出力制御部43は、第1出力制御で情報端末10の出力部33を制御すると決定する。
【0086】
より詳細には、ステップS3の判定が電車又はバスである場合、ステップS5にて、情報端末10A~10Dの出力制御部43は、第1出力制御で情報端末10A~10Dの各出力部33を制御すると決定する。
また、ステップS3の判定がカーシェアであって、ステップS4の判定が同乗者であった場合は、ステップS5にて、情報端末10B~10Dの出力制御部43は、第1出力制御で情報端末10B~10Dの各出力部33を制御すると決定する。
【0087】
ステップ9Sにて、各出力制御部43は、ステップS5、ステップS7又はステップS8で決定した制御処理内容(S5:第1出力制御、S7:操作時第2出力制御、S8:非操作時第2出力制御)により各出力部33を制御することで所定の移動情報を出力し、処理をステップS10に進める。
【0088】
ステップS10にて、移動情報取得部42は、位置情報取得部34によって取得される位置情報が示す位置に基づいて、ユーザ16が最終目的地に到達したか否か判定する。
例えば、検出された位置が、最終目的地から所定の距離以内の位置である場合に、ユーザ16が最終目的地に到達したと判定されてもよい。
【0089】
移動情報取得部42は、ユーザ16が最終目的地に到達するまではステップS3の処理に戻る(ステップS10:NO)。一方、ユーザ16が最終目的地に到達する(ステップS10:YES)と、移動情報取得部42は処理を終了する。
【0090】
このように構成された実施形態に係る移動情報提供システム100の各出力制御部43は、移動情報の提供を、現在の移動手段が、ユーザ16が運転し得ない電車、バスでの移動状態にある場合には、
図6に例示したように、ユーザ16の情報端末10上での出力内容に制限をかけない第1出力制御で行う。
【0091】
また、移動情報提供システム100の各出力制御部43は、移動情報の提供を、ユーザ16がカーシェアのドライバでなく、同乗者である場合にも、
図6に例示したように、ユーザ16の情報端末10上での出力内容に制限をかけない第1出力制御で行う。
【0092】
第1出力制御では、情報端末10のユーザ16が移動手段である自動車12を運転せずに利用(搭乗)している際に活用される移動情報(第1移動情報)が出力されるので、複数の移動手段を連携して利用するユーザ16に対し、情報端末10上で、移動に関する情報(移動情報)をより高い利便性で提供することが可能となる。
第1出力制御では、たとえ非アプリ画面131がアクティブな画面として出力部33に表示されていたとしても、その非アプリ画面131の一部に重畳して上記の第1移動情報画面132(
図6)が表示される。そのため、ユーザ16の利便性を向上させることが可能となる。
第1出力制御では、移動情報アプリとは異なる他のアプリからの出力部33への通知を抑制しない。
【0093】
さらに、ユーザ16がカーシェアのドライバである場合であって、情報端末10Aを操作していないときには、
図7に例示したように、ユーザ16の情報端末10上での出力内容に制限をかける。
この制限は、情報端末10Aを操作していない際に活用される第2移動情報の出力を許可する非操作時第2出力制御で行う。
【0094】
非操作時第2出力制御では、情報端末10Aのユーザ16Aが移動手段である自動車12を運転している際に活用される移動情報(第2移動情報)が出力される。そのため、ユーザ16にとって利便性の高い情報を提供することが可能となる。
【0095】
また、ユーザ16が運転をしている場合には、たとえ非アプリ画面131がアクティブな画面として出力部33に表示されていたとしても、その非アプリ画面131の一部に重畳して上記の第2移動情報画面133(
図7)が表示される。そのため、ユーザ16の利便性を向上させることが可能となる。
【0096】
非操作時第2出力制御では、移動情報アプリと異なる他のアプリからの出力部33への通知が抑制される。
【0097】
ドライバであるユーザ16Aが情報端末10Aを操作したときに実行される出力制御部43による操作時第2出力制御では、移動情報アプリと異なる他のアプリからの出力部33への通知が抑制されると共に、出力部33への警告通知画面135、137の通知(警告通知)が行われる。
【0098】
なお、上記した情報端末10の出力制御部43の処理の一部は、情報管理装置60の制御部64が実行してもよい。例えば、ユーザ16が運転中であるか否かの判定は、出力制御部43に代えて情報管理装置60の制御部64(例えば移動情報提供部72)が実行してもよい。
【0099】
例えば、第1出力制御を実行するか否かという判定や、第2出力制御を実行するか否かという判定は、出力制御部43に代えて情報管理装置60の制御部64(例えば移動情報提供部72)が実行してもよい。これらのように構成された場合、情報管理装置60の制御部64は判定結果を示す情報(出力制御情報)を情報端末10に送信する。情報端末10の出力制御部43は、受信された出力制御情報に基づいて出力制御を実行してもよい。
【0100】
[変形例]
上記実施形態は、以下のような変形も可能である。
なお、以下に参照する図面において、上記に示したものと対応するものには同一の符号を付けてその詳細な説明は省略する。なお、各図において、共通する部分または対応する部分には、同一の符号を付け、重複した説明を省略する。
【0101】
図13は、変形例に係る情報端末10(10A~10D)の機能構成図である。
【0102】
図14は、変形例に係る情報端末10(10A~10D)の動作説明に供されるフローチャートである。
【0103】
図13に示す変形例に係る情報端末10(10A~10D)は、実施形態に係る情報端末10(10A~10D)に比較して、記憶部36の着座位置記憶部54がドライバフラグ記憶部55に代替された記憶部36Aにされている。
【0104】
図14に示す変形例に係るフローチャートでは、実施形態に係るフローチャート(
図12)のステップS3とステップS4の処理の間に、ステップSaの「ドライバフラグの正しい設定」が情報端末10でなされているか否かの判定処理が挿入されている。
【0105】
図14のフローチャートでは、
図12のフローチャートのドライバモニタカメラ20に依存するドライバ特定の判定処理を行うステップS4の処理が、ドライバモニタカメラ20を必要としないで、「ドライバフラグの正しい設定」に基づく判定に係るステップSa、Sbの処理に代替されている。
【0106】
【0107】
すなわち、移動手段がカーシェアであると判定されたステップS3の処理後のステップSaにて、出力制御部43は、記憶部36Aのドライバフラグ記憶部55に記録されている自動車12に対するドライバフラグF=(Fa,Fb,Fc,Fd)の設定が、正しい設定か否かを判定する。
ドライバフラグF=(Fa,Fb,Fc,Fd)は、搭乗中のユーザ16がドライバか同乗者のいずれであるのかを示す情報である。
【0108】
ドライバフラグFが、F=(Fa,Fb,Fc,Fd)=(1,0,0,0)又は(0,1,0,0)又は(0,0,1,0)又は(0,0,0,1)と、1つの(1人)の情報端末10(ユーザ16)のドライバフラグFがF=1に設定され、残りの情報端末10(ユーザ16)のドライバフラグFがF=0に設定されている場合に、ドライバフラグFの設定が正しい(ステップSa:YES)と判定し、処理をステップS4に進める。
【0109】
出力制御部43は、「ドライバフラグFの設定」が正しくない(ステップSa:NO)と判定した場合、処理をステップSbに進める。
【0110】
ステップSbにて、出力制御部43は、全てのユーザ16の各情報端末10に対し、画面表示及び又は音声出力によりドライバフラグFの設定を促し、所定時間経過後、ステップSaの判定処理を行う。
【0111】
すなわち、出力制御部43は、情報管理装置60から受信した出力制御情報に基づき、ユーザ16の情報端末10の出力部33に、自身が自動車12を運転しようとしているドライバであるか否かを、入力部32を通じて申請(表明)させるドライバフラグF(情報)の入力を促す画面等を表示する。出力制御部43は、併せて、出力部33を通じて音声出力によりドライバフラグFの入力(申請)を促してもよい。
【0112】
具体的には、出力部33で、未設定のドライバフラグF(F=「-」)をドライバフラグF=0(ドライバではない)又はドライバフラグF=1に設定させるドライバフラグFの入力を促す。
【0113】
ステップSbの判定は、ステップSaの判定が肯定的(ステップSa:YES)となるまで、換言すれば、「ドライバフラグの正しい設定」の申請が終了されるまで行われる。
【0114】
この変形例1では、移動手段であるカーシェアによる自動車12のドライバを、自動車12のドライバモニタカメラ20を利用することなく、カーシェアによる自動車12のドライバであるか否かを全ユーザ16(搭乗者全員)に申請(表明)させるようにしている。このため、ドライバモニタカメラ20が装着されていない移動手段であっても、ドライバであるユーザ16Aを特定し、特定したドライバであるユーザ16Aの情報端末10Aの出力内容に制限(非操作時第2出力制御又は操作時第2出力制御)をかけることができる。
【0115】
一方、同乗者であるユーザ16B、16C、16Dの情報端末10B、10C、10Dの出力内容に制限をかけなく(第1出力制御)することができる。
【0116】
この変形例では、低コストに、ドライバであるユーザ16A、同乗者であるユーザ16B、16C、16Dを特定することができる。
【0117】
[他の変形例]
なお、ドライバ席14Sに着座しているユーザ16の情報端末10の特定方法として、車両(自動車12)に備えられた車載器と情報端末10とをBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信で接続する。
この場合、前記車載器により計測される情報端末10の電波強度により前記車載器と情報端末10との間の距離を推定し、ドライバ席14Sに近い位置にある情報端末10を、ドライバとしてのユーザ16の情報端末10と特定してもよい。前記車載器は、ドライバ特定装置として機能する。
【0118】
[実施形態及び変形例から把握し得る発明]
ここで、上記実施形態及び変形例から把握し得る発明について、以下に記載する。なお、理解の便宜のために構成要素の一部には、上記実施形態及び変形例で用いた符号を付けているが、該構成要素は、その符号を付けたものに限定されない。
【0119】
(1)この発明に係る情報管理方法は、ユーザ16から該ユーザの情報端末10を介して通信により依頼された、複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成するステップと、前記情報端末の出力制御情報と前記移動情報とを通信により前記情報端末に送信する移動情報提供ステップと、を有し、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【0120】
この構成によれば、移動情報の提供を情報端末で受信したユーザが移動手段を自ら運転している場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に前記制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行う。
【0121】
これにより、前記ユーザがドライバ(交通参加者)として前記移動手段を運転するシーンを含めての前記情報端末上での移動サービスアプリの的確な利用が図れる。結果として、移動手段がより安全に目的地に移動できる。延いては、交通の安全性や利便性をより一層改善し得る。
【0122】
(2)また、情報管理方法においては、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけることには、他のアプリからの通知を抑制することを含むもとしてもよい。
【0123】
これにより、前記ユーザがドライバ(交通参加者)として前記移動手段を運転するシーンでの前記情報端末上での他のアプリの通知を抑制するので、前記移動サービスアプリのより一層的確な利用が図れる。
【0124】
(3)さらに、情報管理方法においては、前記移動手段に、複数のユーザが同乗している場合、前記出力制御情報は、同乗者の情報端末の出力内容には制限をかけないことを示すとしてもよい。
【0125】
これにより、移動情報アプリをそれぞれの情報端末で利用する同乗者のそれぞれは、それぞれの情報端末上での出力内容に制限がかからないという効果が奏される。
【0126】
(4)さらにまた、情報管理方法においては、前記同乗者の前記情報端末の前記出力内容に前記制限をかけないことには、他のアプリからの通知を抑制しないことを含むとしてもよい。
これにより、運転しない同乗者の情報端末上でのアプリ利用の制限をなくすことができる。
【0127】
(5)さらにまた、情報管理方法においては、前記移動手段は、ドライバ席に着座しているドライバを特定するドライバ特定情報を出力するドライバ特定装置を搭載し、前記出力制御情報は、前記ドライバ特定情報により特定されたドライバである前記ユーザの前記情報端末の出力内容に前記制限をかけることを示すとしてもよい。
【0128】
このように、移動手段のドライバ特定装置を利用してドライバ席に着座しているユーザを特定するようにしたので、正確且つ容易に、ドライバであるユーザの情報端末の出力内容に制限をかけることができる。
【0129】
(6)さらにまた、情報管理方法においては、前記出力制御情報は、前記移動手段に搭乗している全前記ユーザに、前記情報端末の入力部32を通じて前記ドライバがどのユーザであるか否かを申請させたドライバフラグを確認することを示すとしてもよい。
【0130】
このように、移動手段のドライバ特定装置を利用することなく、移動手段のドライバであるか否かを全ユーザ(搭乗者全員)に申請(表明)させるようにしたので、低コストに、ドライバであるユーザを特定し、特定したドライバであるユーザの情報端末の出力内容に制限をかけることができる。
【0131】
(7)この発明に係る情報管理装置60は、ユーザ16の情報端末10と通信する通信部61と、複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成すると共に、該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを前記通信部を介して前記情報端末に送信する移動情報提供部72と、を備え、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【0132】
この構成によれば、移動情報の提供を情報端末で受信したユーザが移動手段を自ら運転している場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に前記制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行う。
【0133】
これにより、前記ユーザがドライバ(交通参加者)として前記移動手段を運転するシーンを含めての前記情報端末上での移動サービスアプリの的確な利用が図れる。結果として、移動手段がより安全に目的地に移動できる。延いては、交通の安全性や利便性をより一層改善し得る。
【0134】
(8)この発明に係る情報管理プログラムは、コンピュータに、情報端末から通信により依頼された複数の移動手段を利用して移動する経路に関する移動情報を生成させる移動情報生成ステップと、該移動情報と前記情報端末の出力制御情報とを通信により前記情報端末に送信させる情報提供ステップと、を実行させ、前記出力制御情報は、前記情報端末のユーザが搭乗する移動手段を、前記ユーザがドライバとして自ら運転しているか否かを検知し、前記ユーザが自ら運転していることを検知した場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行うことを示す。
【0135】
この構成によれば、移動情報の提供を情報端末で受信したユーザが移動手段を自ら運転している場合には、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に制限をかけ、さらに、運転している前記ユーザによる前記情報端末の操作を検知したときには、運転している前記ユーザの前記情報端末上での出力内容に前記制限をかけると共に前記情報端末上で警告通知を行う。
【0136】
これにより、前記ユーザがドライバ(交通参加者)として前記移動手段を運転するシーンを含めての前記情報端末上での移動サービスアプリの的確な利用が図れる。結果として、移動手段がより安全に目的地に移動できる。延いては、交通の安全性や利便性をより一層改善し得る。
【0137】
なお、この発明は、上述した開示に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0138】
10、10A、10B、10C、10D…情報端末
12…自動車 14S…ドライバ席
14T…助手席 14U、14V…後部座席
16、16A、16B、16C、16D…ユーザ
20…ドライバモニタカメラ 31、61…通信部
32…入力部 33…出力部
34…位置情報取得部 36、36A、62…記憶部
38、64…制御部 41…スケジュール情報取得部
42…移動情報取得部 43…出力制御部
51…識別情報記憶部 52…スケジュール情報記憶部
53…アプリケーションプログラム記憶部
54…着座位置記憶部 55…ドライバフラグ記憶部
60…情報管理装置 71…スケジュール情報管理部
72…移動情報提供部 81…基本情報記憶部
82…詳細情報記憶部 83…移動関連情報記憶部
100…移動情報提供システム 131…非アプリ画面
132…第1移動情報画面 133…第2移動情報画面
135、137…警告通知画面 200…ネットワーク