(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048539
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240402BHJP
F21S 9/02 20060101ALI20240402BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240402BHJP
F21Y 103/10 20160101ALN20240402BHJP
【FI】
F21S8/04 300
F21S9/02 215
F21S8/04 130
F21Y115:10
F21Y103:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154501
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】閨谷 渉
(57)【要約】
【課題】モニタランプの光の視認性を向上できる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置10は、器具本体20と、環状光源40と、非常用ユニット15と、グローブ21と、を備える。環状光源40は、器具本体20に配設され、外周側に常用光源素子45が環状に配置されるとともに内周側に非常用光源素子46が環状に配置される。非常用ユニット15は、モニタランプ76を有し、器具本体20に配設されて環状光源40の内側に配置される。グローブ21は、器具本体20に配設され、環状光源40および非常用ユニット15を覆う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
器具本体と;
前記器具本体に配設され、外周側に常用光源素子が環状に配置されるとともに内周側に非常用光源素子が環状に配置された環状光源と;
モニタランプを有し、前記器具本体に配設されて前記環状光源の内側に配置された非常用ユニットと;
前記器具本体に配設され、前記環状光源および前記非常用ユニットを覆うグローブと;
を備えることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記非常用ユニットの前記モニタランプは、前記環状光源よりも前記グローブ側に位置する
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、丸形の照明装置では、器具本体の中央に常用および非常用兼用の円形の光源が配置され、周辺に電源、非常用ユニット、および電池などが配置されているとともに、電池の充電状態や光源の状態を表示するモニタランプが配置され、これらが器具本体に取り付けられるグローブで覆われている。
【0003】
このような照明装置では、常時に光源が点灯されている状態では、モニタランプの光が視認しにくい場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、モニタランプの光の視認性を向上できる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の照明装置は、器具本体と、環状光源と、非常用ユニットと、グローブと、を備える。環状光源は、器具本体に配設され、外周側に常用光源素子が環状に配置されるとともに内周側に非常用光源素子が環状に配置される。非常用ユニットは、モニタランプを有し、器具本体に配設されて環状光源の内側に配置される。グローブは、器具本体に配設され、環状光源および非常用ユニットを覆う。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の照明装置によれば、モニタランプの光の視認性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1の実施形態を示す照明装置の斜視図である。
【
図3】同上照明装置のグローブおよび光源カバーを外した底面図である。
【
図4】同上照明装置のグローブおよび光源カバーを外した斜視図である。
【
図6】同上照明装置の器具本体の一部の拡大斜視図である。
【
図7】第2の実施形態を示す照明装置のグローブおよび光源カバーを外した底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、第1の実施形態を、
図1ないし
図6を参照して説明する。
【0010】
図1および
図2に照明装置10を示す。照明装置10は、丸形ブラケットタイプの非常用照明器具である。照明装置10は、被設置面である天井面または壁面に設置される。
【0011】
照明装置10は、筐体11と、この筐体11内に配設される光源ユニット12、端子台13、電源ユニット14、非常用ユニット15および電池16となどを備えている。
【0012】
筐体11は、被設置面に設置される器具本体20と、この器具本体20に着脱可能に取り付けられるグローブ21とを備えている。
【0013】
図2ないし
図6に示すように、器具本体20は、円形の取付面部22と、この取付面部22の周辺部から立ち上がるように設けられた周面部23とを有し、取付面部22側に対して反対側が開口された円筒状に形成されている。取付面部22には、中央に電源線を挿通する配線孔24が設けられ、この配線孔24を中心として径方向に一組の設置孔25および一組の設置孔26が設けられている。内径側に位置する一組の設置孔25は被取付面に対するねじ止め用であり、外径側に位置する一組の設置孔26は吊ボルト取付用である。
【0014】
取付面部22の内面側には、中央の配線孔24を挟んで対角位置に光源ユニット12を取り付ける一対の円筒状の取付部27が突出されているとともに、一対の取付部27を結ぶ方向に対して交差する方向に光源ユニット12の背面側を支持する支持部28,29が突出されている。
【0015】
取付面部22の内面側には、設置孔25,26が並ぶ方向に対して交差する方向の一方で中央の配線孔24と周面部23との中間位置に、壁部(突出部)30が突出されている。壁部30は、設置孔25,26が並ぶ方向に沿って幅広な壁状に設けられている。壁部30の幅方向の一端側に、一方の支持部28が設けられている。壁部30は、一方の支持部28よりも取付面部22の内面からの突出高さが低く設けられている。壁部30の内径側には非常用ユニット15が配設され、外径側には電池16が配設される。壁部30は、非常用ユニット15を支える機能と、電池16を位置決めする機能とを備えている。壁部30の外径側には、電池16の周囲の4辺を位置決めする電池位置決め部31が突設されている。壁部30は、電池16の1辺を位置決めする電池位置決め突部31として兼用されている。
【0016】
周面部23の内周面には、グローブ21を周方向に回転させて着脱するための螺旋状の雌ねじであるねじ部32が形成されている。
【0017】
グローブ21は、光透過性および光拡散性を有する例えば乳白グローブにて構成されている。グローブ21は、円形の前面部33と、この前面部33の周辺部から立ち上げて設けられた周面部34とを有し、前面部33側に対して反対側が開口された円筒状に形成されている。グローブ21の周面部34には、器具本体20の内側に挿入される挿入部35が形成され、この挿入部35の周囲に器具本体20のねじ部32に螺合する螺旋状の雄ねじであるねじ部36が形成されている。
【0018】
器具本体20の背面側に円板形のパッキン37が配置されるとともに、器具本体20とグローブ21との間に環状のパッキン38が介在されることにより、防水構造の照明装置10に構成される。
【0019】
また、
図2ないし
図4に示すように、光源ユニット12は、環状光源40と、この環状光源40を取り付けた略環状の放熱板41と、放熱板41との間で環状光源40を覆う光源カバー42と、放熱板41に取り付けられた光源コネクタ43とを備えている。
【0020】
環状光源40は、環状の基板44と、この基板44に実装された複数の常用光源素子45および複数の非常用光源素子46とを備えている。
【0021】
基板44は、外形が略四角形で、内側に略円形の光源開口(基板開口)47が形成されている。基板44の前面側に、複数の常用光源素子45を実装して直列または直並列に接続する第1の配線パターン、および複数の非常用光源素子46を実装して直列または直並列に接続する第2の配線パターンが形成されている。基板44には、第1の配線パターンおよび第2の配線パターンに電気的に接続された基板コネクタ48が実装されている。そして、基板44は、その背面側が放熱板41の前面側に配置され、複数のねじ49で放熱板41に取り付けられている。
【0022】
複数の常用光源素子45は、例えば発光ダイオードで構成され、基板44の第1の配線パターンに実装され、基板44の外周側に環状に配置されている。
【0023】
複数の非常用光源素子46は、例えば発光ダイオードで構成され、基板44の第2の配線パターンに接続され、常用光源素子45よりも基板44の内周側に環状に配置されている。
【0024】
常用光源素子45と非常用光源素子46とは、同じ素子でよいし、異なる素子でもよく、用いられる非常用光源素子46の数は常用光源素子45の数よりも少ない。
【0025】
放熱板41は、器具本体20の周面部23の内径よりも小径の金属板によって形成されている。放熱板41は、外形が円形で、内側に光源開口47よりも小さい放熱板開口50が形成されている。
【0026】
放熱板41の放熱板開口50の縁部には、器具本体20から突出する一対の取付部27の先端面に対向してだるま孔形状の一対の取付孔51が設けられている。各取付孔51を通じて各ねじ52が各取付部27に螺着されることにより、光源ユニット12が器具本体20に取り付けられる。放熱板41の放熱板開口50の縁部の背面側は、器具本体20から突出された支持部28,29の先端面に当接される。そのため、光源ユニット12は、一対の取付部27と支持部28,29とにより、取付面部22の内面から離間した器具本体20の開口側に配置された状態に取り付けられる。
【0027】
放熱板41の放熱板開口50の縁部には、光源コネクタ43を取り付けるためのコネクタ取付部41aが前面側に向けて略垂直に折曲形成されている。コネクタ取付部41aは、放熱板41の周方向に対向するように折曲されている。
【0028】
放熱板41には基板44の取付位置の周囲には、光源カバー42を取り付けるための光源カバー取付構造が設けられている。この光源カバー取付構造では、基板44の取付位置の周囲の一辺に一対の引掛け孔53が設けられ、一辺に対向する他辺にねじ止め孔54が設けられ、これら一辺および他辺に交差する両側辺に差込孔55が設けられている。
【0029】
光源カバー42は、光透過性を有する例えば透明カバーで、基板44の形状に対応して環状に形成されている。光源カバー42の一辺には放熱板41の引掛け孔53に差し込まれて引っ掛けられる一対の爪部56が突設され、一辺と反対側の他辺にはねじ止め孔54にねじ57で取り付けられる取付片58が突設され、一辺および他辺に交差する両側辺に差込孔55に差し込まれる差込部59が突設されている。
【0030】
光源コネクタ43は、放熱板41のコネクタ取付部41aに取り付けられ、前面視で環状光源40の内側に配置されるとともに、環状光源40よりも光照射方向のグローブ21の前面部33側に配置されている。光源コネクタ43の一端側のコネクタ接続面側が光源ユニット12の周方向に向けて配置されている。光源コネクタ43の他端側から配線60が引き出され、この配線60の先端側に接続コネクタ61が接続されている。接続コネクタ61は、基板44に実装された基板コネクタ48に接続されている。
【0031】
また、
図2および
図5に示すように、端子台13は、器具本体20の壁部30、非常用ユニット15および電池16の側部で、器具本体20の取付面部22に取り付けられている。端子台13には、器具本体20の配線孔24から引き込まれる電源線が電気的に接続される。電源線は、商用交流電力などの外部電力を供給する。
【0032】
また、電源ユニット14は、配線孔24を介して非常用ユニット15と対向する位置で、器具本体20の取付面部22に取り付けられている。電源ユニット14の入力部側には、端子台13に一端側が接続された入力配線の他端側が接続され、端子台13を通じて外部電力が入力される。電源ユニット14の出力部側には、常用出力配線の一端側が接続され、この常用出力配線の他端側が器具側コネクタ65に接続される。器具側コネクタ65は光源コネクタ43に着脱可能に接続される。そして、電源ユニット14は、入力された外部電力を直流電力などの所定の点灯電力に変換して環状光源40の常用光源素子45に供給し、常用光源素子45を点灯させる。
【0033】
また、非常用ユニット15は、配線孔24と壁部30との間の位置で、器具本体20の取付面部22に取り付けられている。非常用ユニット15は、長尺な直方体形状に形成され、長手方向の一端側が器具本体20の取付面部22に取り付けられている。非常用ユニット15の長手方向の他端側は、環状光源40の内側を貫通し、環状光源40よりも光照射方向のグローブ21の前面部33側に配置されている。
【0034】
非常用ユニット15は、ケース70と、このケース70内に収容された回路部とを備えている。回路部には、外部電力の入力時に電池16を充電するとともに停電時に電池16の電力を放電させる充電回路と、外部電力の停電時に電池16からの電力を所定の非常用点灯電力に変換する非常用電源回路と、リモコンから点検信号や点検スイッチ74の操作により電池16や光源ユニット12を点検する点検モードを実行する点検回路とが含まれる。
【0035】
非常用ユニット15には、端子台13に一端側が接続された入力配線の他端側が接続される入力端子部71(
図6に示す)と、電池16が接続される接続コネクタ72と、環状光源40と接続される出力端子部73とを備えている。出力端子部73には、非常用出力配線の一端側が接続され、この非常用出力配線の他端側が器具側コネクタ65に接続される。常用出力配線は、非常用出力配線が一緒に器具側コネクタ65に接続され、この器具側コネクタ65により光源コネクタ43に接続される。そして、非常用ユニット15は、停電時に電池16からの電力を変換した点灯電力を環状光源40の非常用光源素子46に供給し、非常用光源素子46を点灯させる。
【0036】
非常用ユニット15は、グローブ21の前面部33に対向する先端面に、手動操作で点検を指示する点検スイッチ74と、リモコンからの点検信号などの信号を受信するリモコン受光部75と、電池16および光源ユニット12の状態や点検結果を表示するモニタランプ76とが配設されている。これら点検スイッチ74、リモコン受光部75およびモニタランプ76は、環状光源40よりも光照射方向のグローブ21の前面部33側に位置されている。
【0037】
非常用ユニット15の側部には、電池16からの電池コードを挿通状態に保持する電池コード保持部77が設けられているとともに、電池コードの先端側の電池コネクタを仮保持する電池コネクタ保持部78が設けられている。電池コード保持部77は、非常用ユニット15の側面との間に電池コードが挿通される略Lの字形の第1の保持部77aと、この第1の保持部77aに対向して電池コードを第1の保持部77a内に押える第2の保持部77bとを有し、これら第1の保持部77aと第2の保持部77bとの間の切欠きから電池コードの中間部を挿入して電池コード保持部77に保持させることが可能となっている。電池コネクタ保持部78は、電池コード保持部77よりも、器具本体20の取付面部22側に設けられ、電池コネクタが差し込まれてその電池コネクタを保持する。これら電池コネクタ保持部78および接続コネクタ72は、環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50に対向する位置に配置される。
【0038】
また、電池16は、充放電可能な二次電池を複数本まとめて接続した電池パッケージが用いられる。電池16は、壁部30の側部で周囲の電池位置決め部31間に位置決め配置され、電池位置決め部31に化粧ねじ81で取り付けられる電池取付部材82によって着脱可能に取り付けられている。
【0039】
電池16は、電池本体に接続された電池コードが引き出され、この電池コードの先端に電池コネクタが接続されている。電池コードは非常用ユニット15の電池コード保持部77を挿通して非常用ユニット15の接続コネクタ72に接続される。なお、照明装置10の工場出荷時には、電池16の放電を防止するために、電池コネクタは接続コネクタ72に接続されず、コネクタ保持部78に差し込んで仮保持した状態とされ、照明装置10の施工時に電池コネクタが接続コネクタ72に接続される。
【0040】
そして、照明装置10を施工するには、器具本体20からグローブ21および光源ユニット12を外す。被設置面から引き出される電源線を配線孔24から器具本体20内に引き込み、設置孔25を利用して天井面や壁面にねじ止めするか、あるいは天井面に取り付ける場合に天井面から突出されている吊ボルトに設置孔26を通し、その吊ボルトに螺着するナットを締め付けて天井面に取り付ける。器具本体20内に引き込んだ電源線は端子台13に接続する。
【0041】
電池16の電池コードの電池コネクタを非常用ユニット15の電池コネクタ保持部78から外して、非常用ユニット15の接続コネクタ72に接続する。このとき、電池コードが非常用ユニット15の電池コード保持部77に保持されているため、接続作業の際に、手から電池コードまたは電池コネクタが一旦離れても、電池コネクタの位置が大きくずれることがなく掴みなおすことができ、あるいは電池コードが器具本体20内の他の部品などに引っ掛かることなく、非常用ユニット15の接続コネクタ72に接続することができる。
【0042】
器具本体20内に光源ユニット12を挿入し、ねじ52で器具本体20に取り付ける。なお、器具本体20に光源ユニット12を取り付けた状態では、環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50に対向する位置に、非常用ユニット15の電池コネクタ保持部78および接続コネクタ72が配置されているため、器具本体20に光源ユニット12を取り付けた後でも、上述したように電池16の電池コネクタを非常用ユニット15の接続コネクタ72に接続することができる。
【0043】
環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50から器具側コネクタ65を光源ユニット12の前面側に引き出し、光源コネクタ43に接続する。光源コネクタ43は、放熱板41のコネクタ取付部41aに取り付けられていて位置固定であるため、器具側コネクタ65を接続作業しやすい。
【0044】
グローブ21を器具本体20に取り付け、施工完了となる。
【0045】
そして、照明装置10に外部電力が供給されると、電源ユニット14により変換された点灯電力が環状光源40の常用光源素子45に供給され、常用光源素子45が点灯する。常用光源素子45の光はグローブ21を透過して照射される。常用光源素子45は、環状に配置されるとともに、環状光源40の外周側に配置されているため、グローブ21の全体が均等に光り、広い範囲に光が照射される。
【0046】
非常用ユニット15は、外部電力により電池16を充電する。
【0047】
また、照明装置10は、停電などにより外部電力の供給が停止されると、常用光源素子45が消灯し、非常用光源素子46が点灯する。
【0048】
非常用ユニット15は、外部電力の停止時、電池16から放電される電力により動作され、電池16からの電力が非常用点灯電力に変換されて環状光源40の非常用光源素子46に供給され、非常用光源素子46が点灯する。非常用光源素子46は、環状に配置されるため、グローブ21の全体が均等に光り、広い範囲に光が照射される。
【0049】
また、非常用ユニット15は、モニタランプ76で電池16の状態や光源ユニット12の状態を表示する。例えば、電池16の充電が正常状態であれば、電池用の緑色のモニタランプ76が点灯し、光源ユニット12が正常状態にあれば、光源用の赤色のモニタランプ76が消灯する。一方、電池16の接続に異常があれば、電池用の緑色のモニタランプ76が消灯し、電池16の充電に異常または電池16の寿命が検知されれば、電池用の緑色のモニタランプ76が点滅し、さらに、光源ユニット12に異常があれば、光源用の赤色のモニタランプ76が点滅する。
【0050】
モニタランプ76の点灯または点滅は、グローブ21の前面部33を通じて視認できる。非常用ユニット15が環状光源40の一部に配置され、非常用ユニット15のモニタランプ76が環状光源40よりもグローブ21の前面部33に近い位置に配置されるため、常用光源素子45が点灯していても、グローブ21を通じてモニタランプ76の点灯または点滅を確認しやすい。
【0051】
また、点検時において、照明装置10に向けてリモコンを操作する。リモコンからの信号を非常用ユニット15のリモコン受光部75で受光すると、非常用ユニット15により電池16および光源ユニット12の点検モードを実行する。点検モード中は、電池用の緑色のモニタランプ76と光源用の赤色のモニタランプ76とを交互に点滅させる。点検モードによる点検結果は上述のようにモニタランプ76の点灯状態で表示する。なお、グローブ21を外して、非常用ユニット15の点検スイッチ74を操作した際にも、点検モードを実施する。
【0052】
また、電池16を交換する場合には、グローブ21を外し、光源コネクタ43から器具側コネクタ65を外し、光源ユニット12を器具本体20に止めているねじ52を緩め、光源ユニット12を横にずらしてだるま孔形状の取付孔51をねじ52から外し、光源ユニット12を器具本体20から外す(
図5の状態となる)。さらに、電池コネクタを接続コネクタ72から外すとともに電池コードを電池コード保持部77から外し、化粧ねじ81を緩めて電池取付部材82を外し、電池16を外す。
【0053】
交換する新しい電池16を器具本体20の電池位置決め突部31間に配置し、電池16に被着した電池取付部材82を化粧ねじ81で器具本体20に取り付ける。光源ユニット12のだるま孔形状の取付部51を器具本体20側のねじ52に嵌め込んで光源ユニットを横にずらし、ねじ52を締め付けて光源ユニット12を器具本体20に取り付ける。器具側コネクタ65を光源コネクタ43に接続し、グローブ21を器具本体20に取り付ける。
【0054】
以上のように構成された照明装置10では、非常用ユニット15が環状光源40の内側を貫通ように配置されるため、器具内の限られたスペースを有効に活用でき、小形化できる。
【0055】
また、環状光源40の外周側に常用光源素子45が、内周側に非常用光源素子46がそれぞれ環状に配置され、モニタランプ76を有する非常用ユニット15が環状光源40の内側に配置されるため、常用光源素子45とモニタランプ76とが離れて配置され、常用光源素子45が点灯していても、モニタランプ76の光を視認しやすくできる。
【0056】
さらに、モニタランプ76は、環状光源40よりもグローブ21の前面部33側に近い位置に配置されるため、モニタランプ76の光をより視認しやすくできる。
【0057】
また、環状光源40の内側に、非常用ユニット15が配置されるとともに、この非常用ユニット15に対向する位置に光源側コネクタ43が配置されるため、環状光源40の内側の光源開口47を通じて引き出される器具側コネクタ65を光源側コネクタ43に容易に接続することができ、配線の作業性を向上できる。
【0058】
さらに、非常用ユニット15は、グローブ21の前面部33に対向する位置に接続コネクタ72を有するため、グローブ21を外した状態で、光源ユニット12を器具本体20から外すことなく、接続コネクタ72に対して電池16の電池コネクタを接続することができる。
【0059】
【0060】
図7は、照明装置10のグローブ21および光源カバー42を外した底面図を示す。
【0061】
環状光源40は、内側の光源開口47に突出する突出部(光源突出部)90を有する。突出部90は非常用ユニット15に対向する位置に設けられる。突出部90には複数の非常用光源素子46がまとめて配置されている。
【0062】
また、環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50に対向する位置で、非常用ユニット15と突出部90との間で、電池16が着脱可能に配置される。
【0063】
電池16は、配線孔24との間に電源線が通る間隙をあけて配置される配線ガイド91に配置されるとともに、非常用ユニット15の側面に沿って配置され、器具本体20に取り付けられる電池取付部材92によって着脱可能に取り付けられる。
【0064】
電池取付部材92は、電池16を配線ガイド91との間および非常用ユニット15との間に挟み込んで保持するホルダ部93と、このホルダ部93から器具本体20の取付面部22に向けて延設されたアーム部94とを有し、アーム部94の先端側がねじ95で器具本体20に取り付けられる。ねじ95は、環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50に対向する位置にあり、環状光源40の内側の光源開口47および放熱板41の内側の放熱板開口50を通じて操作可能とする。
【0065】
電池16は、非常用ユニット15とともに、環状光源40の内側を貫通し、電池16の一部が環状光源40よりも光照射方向のグローブ21の前面部33側に配置されていてもよい。
【0066】
そして、この実施形態の照明装置10では、環状光源40の内側に突出する突出部90に非常用光源素子46が配置されるため、環状光源40の内側の光源開口47を突出部90の部分以外は大きくすることが可能なり、環状光源40の内側を有効に利用することができる。
【0067】
また、電池16が環状光源40の内側に着脱可能に配置されるため、光源ユニット12を器具本体20から外すことなく、電池16の交換を容易に行うことができる。
【0068】
なお、環状光源40は、少なくとも常用光源素子45が環状に配置され、内側に光源開口47が形成されていれば、環状の一部が開放されているものも含まれる。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
10 照明装置
15 非常用ユニット
20 器具本体
21 グローブ
40 環状光源
45 常用光源素子
46 非常用光源素子
76 モニタランプ