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特開2024-48560情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048560
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20240402BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022154530
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】川上 和也
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を効率よく行うことで、組織全体における生産性の向上および組織力の強化を図ることが可能な情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置100は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する生成部102と、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力装置に出力させる出力処理部104とを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する生成手段と、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる出力処理手段と、を備える、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記複数の拠点別に、当該拠点の人員の前記能力情報、および当該拠点の前記設備情報が記憶手段に記憶されており、
前記生成手段は、前記要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の前記推定情報が示す推定能力が不足している場合に、前記記憶手段が記憶している情報を用いて、他の拠点の推定情報を生成し、
前記出力処理手段は、前記他の拠点の前記推定情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記ある拠点の前記要求情報と前記他の拠点の前記推定情報に基づいて、前記ある拠点を支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する特定手段をさらに備え、
前記出力処理手段は、特定された前記他の拠点に関する情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、さらに、前記拠点間の関係性を用いて、前記ある拠点を前記支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、複数の拠点別に、前記推定情報を生成し、
市場の位置および前記拠点の位置、ならびに、前記推定情報を用いて、前記市場への供給量を推定する推定手段をさらに備え、
前記出力処理手段は、前記市場への前記供給量と、前記市場での需要量と、の差分が基準を満たす拠点を、前記アドバイス情報として出力させる、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記人員の能力情報は、当該人員が有している資格(設備別に、その設備を操作できるか否かを示す情報を含む)を示す情報を含み、
前記設備情報は、当該設備の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の情報処理装置において、
各前記拠点の前記設備情報は、当該設備を構成する装置の種類、および当該設備で製造される製品に関する情報を含む、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記設備を操作する前記人員の生体情報を用いて当該人員の本人確認を行う認証手段をさらに備え、
前記生成手段は、認証された前記人員の前記設備の操作結果に関する操作情報を取得し、前記人員の能力情報を生成する、情報処理装置。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、前記人員の作業中の画像を処理することにより、前記人員の前記操作情報を生成し、生成された前記操作情報を用いて、前記人員の前記能力情報を生成する、情報処理装置。
【請求項10】
一以上のコンピュータが、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成し、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる、情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する手順、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
作業員の人員配置を効率よく行うための支援システムが、各文献に記載されている。
例えば、特許文献1には、複数の工程の各々において作業に要した作業時間を取得し、取得した作業時間に基づき、作業員の作業能力を段階的に評価し、評価結果を個人能力データとして作業員毎にデータベースに記憶し、データベースを参照して複数の工程に対して作業員を配置する人員配置支援システムが記載されている。
【0003】
特許文献2には、複数の工程の各々において作業に要した作業時間を、作業実績として取得し、工程毎に設定された基準作業時間を、作業実績を評価する際の評価基準として記憶し、工程別作業実績と基準作業時間とに基づいて、工程毎の作業能力を算出し、算出された工程毎の作業能力を、工程別作業能力として記憶し、工程別作業能力に基づいて、組織能力を工程別に算出することで、作業員の作業能力を適切に評価でき、組織における生産性を高いレベル安定させることができる組織能力評価システムが記載されている。
【0004】
特許文献3には、組織編成の人選に対し、業務の伝達者(上司)要素に加えて、業務の実行者(部下)能力の組合わせから、組織ミッションの能力全体量と比較して組織能力の過不足を判定し、最適な人選助言を行うシステムが記載されている。
【0005】
特許文献4には、フロア内に設置された製造設備および当該製造設備で作業するオペレータを監視対象にして、製造設備でオペレータの処理能力を検出し、製造設備およびオペレータの処理能力を管理することで、製造設備およびオペレータの処理能力を考慮した人員配置を行い、製造設備及びオペレータの処理能力を互いに引き出して、生産性を向上させるシステムが記載されている。
【0006】
特許文献5には、産業機械を操作する個人における産業機械の知識および使用経験の少なくともいずれか一方を含む履歴情報を、個人を特定する個人識別情報に紐づけて個人能力情報として蓄積し、個人能力情報を分析して、個人の産業機械の操作に関するスキルレベルを導出する情報処理システムが記載されている。
【0007】
特許文献6には、第1ユーザの人的能力と第1ユーザの有する機器の機器能力を登録し、第2ユーザが必要とする人的能力と機器能力の少なくともいずれかを登録し、登録内容を比較し、比較結果に基づいて第1ユーザが能力を提供することで第2ユーザに貢献可能か否か判定することで、能力を提供可能な人と能力を必要とする人との間で能力のマッチングを適正に支援するシステムが記載されている。
【0008】
特許文献7には、仲介サーバマシン側に、技術者又は専門職を保持する個人毎のワークスキル、ジョブスキルのデータを格納した技術者又は専門職を保持する個人データベースと、企業の人材能力、組織能力、プロジェクト内容を格納した企業データベースと、を備え、当該個人データベースと企業データベースを検索し、インターネットを利用して、技術者又は専門職を保持する個人毎の能力診断及び判定、カウンセリング、コンサルティング、人材登録、人材活用のアウトソーシングサービス、及び企業の能力診断及び評価、経営カウンセリング、人材コンサルティング、人材能力、組織能力、プロジェクト内容のアウトソーシングサービスを実行可能とするシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2020-173537号公報
【特許文献2】特開2020-173536号公報
【特許文献3】特開2003-242339号公報
【特許文献4】特開2020-91643号公報
【特許文献5】国際公開第2021/75562号
【特許文献6】特開2021-157688号公報
【特許文献7】特開2002-41727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した特許文献に記載の技術は、ある企業やある組織内における人員能力の分配や配置を支援するシステムに関している。このため、各特許文献に記載の技術では、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を支援することはできない。これに対して本発明者は、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を効率よく行うことで、組織全体における生産性の向上および組織力の強化を図ることが可能なシステムを検討した。
【0011】
本発明の目的の一例は、上述した課題を鑑み、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を支援することができないという課題を解決する情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する生成手段と、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる出力処理手段と、を備える、
情報処理装置が提供される。
【0013】
本発明の一態様によれば、
一以上のコンピュータが、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成し、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる、
情報処理方法が提供される。
【0014】
本発明の一態様によれば、
コンピュータに、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する手順、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる手順、
を実行させるためのプログラムが提供される。
【0015】
なお、本発明の他の態様としては、上記一態様の方法を少なくとも1以上のコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
このコンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されたとき、コンピュータに、情報処理装置上で、その情報処理方法を実施させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0017】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0018】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障のない範囲で変更することができる。
【0019】
さらに、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の一態様によれば、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を効率よく行うことで、組織全体における生産性の向上および組織力の強化を図ることが可能な情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】実施形態に係る情報処理装置の概要を示す図である。
図2】実施形態に係る情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図3】実施形態に係る情報処理システムのシステム構成を概念的に示す図である。
図4】情報処理装置を実現するコンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図5】拠点情報のデータ構造例を示す図である。
図6】人員能力情報および設備情報のデータ構造例を示す図である。
図7】設備情報の他のデータ構造例を示す図である。
図8】実施形態に係る情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図9】実施形態に係る情報処理装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
図10】拠点情報のデータ構造例を示す図である。
図11】実施形態に係る情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図12】実施形態に係る情報処理装置の概要を示す図である。
図13】実施形態に係る情報処理システムのシステム構成を概念的に示す図である。
図14】市場情報のデータ構造例を示す図である。
図15】実施形態に係る情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
図16】実施形態に係る情報処理装置の概要を示す図である。
図17】実施形態に係る情報処理システムのシステム構成を概念的に示す図である。
図18】人員能力情報のデータ構造例を示す図である。
図19】実施形態に係る情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0023】
実施形態において「取得」とは、自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータまたは情報を取りに行くこと(能動的な取得)、および、自装置に他の装置から出力されるデータまたは情報を入力すること(受動的な取得)の少なくとも一方を含む。能動的な取得の例は、他の装置にリクエストまたは問い合わせしてその返信を受信すること、及び、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等がある。また、受動的な取得の例は、配信(または、送信、プッシュ通知等)される情報を受信すること等がある。さらに、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、または、配信されたデータまたは情報を選択して受信することであってもよい。
【0024】
<最小構成例>
図1は、実施形態に係る情報処理装置100の概要を示す図である。情報処理装置100は、生成部102と、出力処理部104と、を備える。
生成部102は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する。
出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段(例えば、ディスプレイやプリンタ等の出力装置)に出力させる。
【0025】
<動作例>
図2は、実施形態に係る情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。
生成部102は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する(ステップS101)。
出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力装置に出力させる(ステップS103)。
【0026】
この情報処理装置100によれば、生成部102は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する。そして、出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力装置に出力させる。
よって、この構成によれば、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を効率よく行うことで、組織全体における生産性の向上および組織力の強化を図ることができる。
【0027】
以下、情報処理装置100の詳細例について説明する。
(第1実施形態)
<システム概要>
図3は、実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を概念的に示す図である。
情報処理システム1は、情報処理装置100を含む。情報処理装置100は、複数の拠点10A、10B、10C、・・・等(以後、特に区別する必要がない場合は、単に拠点10と呼ぶ。)の情報を処理する。各拠点10では、設備30を操作する複数の人員20が、作業している。さらに、情報処理システム1は、各拠点10において、当該拠点10を管理する管理者40が利用する端末50を含む。例えば、拠点10は、製造業などの工場などの施設である。複数の拠点10は、同じ企業に属する施設であってもよいし、互いに異なる企業に属する施設であってもよい。
【0028】
情報処理装置100と、端末50とは、通信ネットワーク3を介して接続される。情報処理装置100は、サーバコンピュータなどのコンピュータである。情報処理装置100は、記憶装置120を含む。記憶装置120は、情報処理装置100の内部に設けられてもよいし、外部に設けられてもよい。つまり記憶装置120は、情報処理装置100と一体のハードウェアであってもよいし、情報処理装置100とは別体のハードウェアであってもよい。
【0029】
端末50は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等のコンピュータである。
【0030】
例えば、各端末50を用いて情報処理システム1が提供するサービスを利用できてよい。端末50毎に、情報処理システム1のサービスの利用登録を事前に行い、ユーザアカウントを取得しておく。各端末50で、当該情報処理システム1のサービスを利用するためのアプリケーションを起動、または、ブラウザを起動し、当該情報処理システム1のサービスを利用するためのURL(Uniform Resource Locator)にアクセスしウェブページを表示させる。そして、ユーザアカウントを用いて情報処理システム1にログインした後、メニュー画面からアドバイス情報の表示を選択し、アドバイス情報を端末50のディスプレイに表示させてよい。
【0031】
各設備30は、例えば、工場の製造ラインや製造装置を含む。さらに、各設備30は、当該設備30の状態を検出する各種センサが設けられていて、設備30の状態を示す情報を情報処理装置100は取得することができる。
【0032】
<ハードウェア構成例>
図4は、情報処理装置100を実現するコンピュータ1000のハードウェア構成を例示するブロック図である。図3の端末50も、コンピュータ1000によって実現される。
【0033】
コンピュータ1000は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060を有する。
【0034】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、およびネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0035】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などで実現されるプロセッサである。
【0036】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などで実現される主記憶装置である。
【0037】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又はROM(Read Only Memory)などで実現される補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は情報処理装置100の各機能(例えば、生成部102、出力処理部104、後述する特定部106、推定部110、認証部112など)を実現するプログラムモジュールを記憶している。プロセッサ1020がこれら各プログラムモジュールをメモリ1030上に読み込んで実行することで、そのプログラムモジュールに対応する各機能が実現される。また、ストレージデバイス1040は情報処理装置100の記憶装置120の各データも記憶してもよい。
【0038】
プログラムモジュールは、記録媒体に記録されてもよい。プログラムモジュールを記録する記録媒体は、非一時的な有形のコンピュータ1000が使用可能な媒体を含み、その媒体に、コンピュータ1000(プロセッサ1020)が読み取り可能なプログラムコードが埋め込まれてよい。
【0039】
入出力インタフェース1050は、コンピュータ1000と各種入出力機器とを接続するためのインタフェースである。入出力インタフェース1050は、ブルートゥース(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの近距離無線通信を行う通信インタフェースとしても機能する。
【0040】
ネットワークインタフェース1060は、コンピュータ1000を通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースである。この通信ネットワーク3は、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)である。ネットワークインタフェース1060が通信ネットワーク3に接続する方法は、無線接続であってもよいし、有線接続であってもよい。
【0041】
そして、コンピュータ1000は、入出力インタフェース1050またはネットワークインタフェース1060を介して、必要な機器(例えば、コンピュータのキーボード、マウス、タッチパッド、タッチパネル、操作ボタン等の操作部、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、カメラ、プリンタ等)に接続する。
【0042】
図1、および後述する図9図12図16の各実施形態の情報処理装置100の各構成要素は、図4のコンピュータ1000のハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。各実施形態の情報処理装置100を示す機能ブロック図は、ハードウェア単位の構成ではなく、論理的な機能単位のブロックを示している。
【0043】
<機能構成例>
以下、実施形態の情報処理装置100の機能構成例について図1を用いて説明する。
生成部102は、複数の拠点10の少なくとも一つについて、当該拠点10の人員20の能力情報および当該拠点10の設備30に関する設備情報を用いて、その拠点10の推定能力を示す推定情報を生成する。
【0044】
図5は、拠点情報210のデータ構造例を示す図である。
拠点情報210は、複数の拠点について、拠点を識別する識別情報(拠点ID)と、設備30に関する設備情報と、人員20の能力情報とを含む。設備情報と人員20の能力情報は、具体的には、図6に示す情報を含んでいる。
【0045】
図6は、人員能力情報220および設備情報230のデータ構造例を示す図である。
人員20の人員能力情報220は、人員20を識別する識別情報(人員ID)と、当該人員20が有している資格を示す有資格情報とを少なくとも含む。有資格情報は、例えば、設備30別に、当該設備30の操作に必要な資格を有しているか否か、あるいは、操作できるか否か(例えば、社内で操作に関する研修や実習を受けているか否か)などを示す情報であってもよい。さらに、有資格情報は、作業、製品、および設備30などの技術に関する守秘義務の実績を示す情報を含んでもよい。
【0046】
さらに、人員能力情報220は、図6(a)に示すように、さらに、作業経験、勤務情報、ペナルティに関する情報を含んでもよい。作業経験は、例えば、設備30や製品別に作業に従事した年数や累積時間などを含む。勤務情報は、例えば、勤続年数、遅刻早退や欠勤に関する情報を含む。ペナルティは、作業に関し、大幅な遅延、重大なミスなどの発生への関与の有無などを示す情報を含む。
【0047】
設備情報230は、図6(b)に示すように、当該設備30の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む。セキュリティレベルとは、作業、製品、および設備30などの技術に関する守秘義務のレベル(例えば、守秘義務の有無)を示す情報を含む。
【0048】
設備情報230は、さらに、図7に示すように、設備30別に、当該設備30を構成する装置情報、および当該設備30で製造される製品に関する製品情報を含む。さらに、設備情報230は、製品製造に必要な資材に関する資材情報を含んでもよい。
【0049】
装置情報は、例えば、装置の種類、台数、装置の稼働に必要な人員20の人数、装置の稼働に必要な資格情報を含む。製品情報は、製品名(型番)、生産量(例えば、1日単位)を含む。資材情報は、製品製造に必要な資材名(型番)、数量、調達状況に関する情報(欠品状態の場合、入荷予定日などの情報を含んでもよい。)を含む。さらに、資材情報は、当該資材を調達するのにかかるコストに関する情報を含んでもよい。
【0050】
さらに、資材情報は、過去の資材調達に関する履歴情報、例えば、資材の価格、調達先、納期などの情報を含んでもよい。
【0051】
出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点10に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点10の管理者40に対するアドバイス情報を生成して出力装置(端末50のディスプレイや端末50に接続されたプリンタなど)に出力させる。端末50のディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどである。
【0052】
要求情報は、例えば、拠点10において、生産される製品の種類、製品毎の生産量、および納期などの情報を含む。
【0053】
アドバイス情報は、推定情報と要求情報の差分を示す情報を含む。差分を示す情報は、納期までに要求される生産量と、推定される生産量の差を示す情報、要求量に対する推定生産量の不足量を示す情報、要求量に対する推定生産量の超過量を示す情報の少なくともいずれか一つを含んでもよい。もしくは、差分を示す情報は、要求されている納期と、要求されている生産量の推定納期との差分日数を含んでもよい。あるいは、ある拠点10で要求されている生産量の製品を納期までに生産するために必要な設備30および人員20の少なくとも一方を示す情報と、ある拠点10の設備30および人員20との差分を示す情報を含んでもよい。
【0054】
さらに、差分を示す情報は、要求される生産量を生産するために必要な資材の量と、拠点10の資材の保管量との差を示す情報を含んでもよい。
【0055】
アドバイス情報は、例えば、グラフ、表などで数値化された能力の推定情報と要求情報を視覚的に分かりやすく表示されてもよい。推定された結果が、要求された能力に対して不足している場合、不足してることが明確に分かるように強調表示されるのが好ましい。逆に、推定された結果が、要求された能力を上回る場合についても、余剰分が明確に分かるように、強調表示されてもよい。
【0056】
<動作例>
以下、実施形態の情報処理装置100の動作例について図2を用いて説明する。
生成部102は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する(ステップS101)。
出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力装置に出力させる(ステップS103)。
【0057】
以上、本実施形態によれば、情報処理装置100は、生成部102と、出力処理部104と、を備えている。生成部102は、複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する。出力処理部104は、当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力装置に出力させる。
【0058】
よって、本実施形態によれば、出力されるアドバイス情報を参照することで、組織全体としての組織力を踏まえて、能力の過不足を調整して設備や人員の能力の分配や配置を効率よく行うことができる。ひいては、組織全体における生産性の向上および組織力の強化を図ることができる。
【0059】
(第2実施形態)
本実施形態は、複数の拠点別の情報を用いて、ある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の推定情報が示す推定能力が不足している場合に、他の拠点の能力の推定情報を生成して出力させる構成を有する点以外は、上記実施形態と同様である。本実施形態の情報処理装置100は、第1実施形態と同じ構成を有しているので、機能構成例については、図1を用いて説明する。ただし、本実施形態の構成は、第1実施形態以外の他の実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせてもよい。
【0060】
<機能構成例>
以下、実施形態の情報処理装置100の機能構成例について図1を用いて説明する。
複数の拠点10別に、当該拠点10の人員20の人員能力情報220、および当該拠点10の設備情報230が記憶装置120に記憶されている。
生成部102は、要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の推定情報が示す推定能力が不足している場合に、記憶装置120が記憶している情報を用いて、追加すべき他の拠点10の推定情報を生成する。
出力処理部104は、他の拠点10の推定情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる。
【0061】
本実施形態では、人員能力情報220は、さらに、人員20の作業スケジュールに関する情報を含んでもよい。生成部102は、他の拠点10の人員20の作業スケジュールに余裕がある場合、当該拠点10を追加すべき拠点10の候補に特定することができる。設備情報230も同様に、設備30のラインまたは製造装置の稼働スケジュールに関する情報を含むことができる。生成部102は、他の拠点10の設備30の稼働スケジュールに余裕がある場合、当該拠点10を追加すべき設備30の候補に特定することができる。
【0062】
推定能力の過不足は、上記したように、納期までに要求される生産量と、推定される生産量の過不足、要求されている納期と、要求されている生産量の推定納期との日数の差、ある拠点10で要求されている生産量の製品を納期までに生産するために必要な設備30および人員20の少なくとも一方と、ある拠点10の設備30および人員20の過不足の少なくともいずれか一つを含む。さらに、推定能力の過不足は、要求される生産量を生産するために必要な資材の量と、拠点10の資材の保管量との過不足を含んでもよい。
【0063】
出力処理部104が出力する他の拠点10の推定情報は、要求される製品について、他の拠点10において推定される生産量、推定される納期、および資材の保管量のうち少なくとも一つを含む。
【0064】
<動作例>
図8は、実施形態に係る情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。
本フローは、図2のステップS101の後、実行される。ただし、図2のステップS103の後に実行されてもよい。その場合、図2のステップS103で出力されるアドバイス情報に加えて、本フローのステップS115のアドバイス情報が出力される。
生成部102は、当該ある拠点の推定情報が示す推定能力は、要求情報が示すある拠点に要求される能力を満たしているか否かを判定する(ステップS111)。当該ある拠点の推定情報が示す推定能力は、要求情報が示すある拠点に要求される能力を満たしていない場合(ステップS111のNO)、つまり、要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の推定情報が示す推定能力が不足している場合に、記憶装置120に記憶されている情報を用いて、他の拠点10の推定情報を生成する(ステップS113)。
【0065】
そして、出力処理部104は、他の拠点10の推定情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる(ステップS115)。
【0066】
一方、当該ある拠点の推定情報が示す推定能力は、要求情報が示すある拠点に要求される能力を満たしている場合(ステップS111のYES)、つまり、要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の推定情報が示す推定能力が不足していない場合は、ステップS113およびステップS115は行わず、図2のステップS103に進み、当該推定情報と、当該ある拠点10に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点10の管理者40に対するアドバイス情報を生成して端末50に出力させる。
【0067】
以上説明したように、本実施形態によれば、複数の拠点10別に、当該拠点10の人員20の人員能力情報220、および当該拠点10の設備情報230が記憶装置120に記憶されており、生成部102と、出力処理部104とを備えている。そして、生成部102は、要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の推定情報が示す推定能力が不足している場合に、記憶装置120が記憶している情報を用いて、追加すべき他の拠点10の推定情報を生成する。出力処理部104は、他の拠点10の推定情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる。
【0068】
このように、本実施形態の情報処理装置100によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、要求情報に対するある拠点10の推定情報と他の拠点10の推定情報をアドバイス情報として出力させることができるので、ある拠点10と他の拠点10の推定情報を比較し、拠点10間での能力の融通を管理者40が検討することが可能になる。
【0069】
(第3実施形態)
図9は、実施形態に係る情報処理装置100の機能構成例を示す機能ブロック図である。情報処理装置100は、第1実施形態の図1の情報処理装置100と同じ、生成部102と、出力処理部104とを備えるとともに、さらに、特定部106を備える。
本実施形態は、ある拠点を支援可能な追加すべき他の拠点を特定する構成を有する点以外は、上記第2実施形態と同様である。なお、本実施形態の構成は、第2実施形態以外の他の実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせてもよい。
【0070】
<機能構成例>
特定部106は、ある拠点10Aの要求情報と他の拠点10B、10Cなどの推定情報に基づいて、ある拠点10Aを支援可能な追加すべき他の拠点を特定する。
出力処理部104は、特定された他の拠点に関する情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる。
【0071】
追加すべき他の拠点とは、ある拠点10Aに要求されている能力を達成するために、ある拠点10Aに要求されている製品の生産を行う拠点として追加すべき拠点である。アドバイス情報においては、他の拠点10の、どの能力を追加するかを示す情報を含んでもよい。例えば、アドバイス情報は、他の拠点10において追加する、設備30、あるいは、設備30内の製造ライン、製造装置、人員20、および資材などの情報を含むことができる。
【0072】
特定部106は、さらに、拠点10間の関係性を用いて、ある拠点を支援可能な追加すべき他の拠点10を特定する。
拠点10間の関係性は、例えば、位置関係、および提携関係などを含む。特定部106は、例えば、拠点10間の距離が短い拠点10を特定してもよいし、交通の便がよい拠点10を特定してもよい。あるいは、特定部106は、提携関係がある拠点10を特定してもよい。特定部106は、提携関係がない拠点10は特定しないのが好ましい。
【0073】
図10は、拠点情報210のデータ構造例を示す図である。図10の拠点情報210は、上記した図5の拠点情報210に加え、さらに、拠点10の位置情報を含んでいる。位置情報は、拠点10の所在地を示す情報(住所、地域など)であってもよいし、緯度経度であってもよい。
【0074】
<動作例>
図11は、実施形態に係る情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。本フローは、例えば、端末50の操作メニューで、アドバイス情報の表示のメニューが選択された場合などに開始されてよい。
特定部106は、ある拠点10Aの要求情報と他の拠点10B、10Cなどの推定情報に基づいて、ある拠点10Aを支援可能な追加すべき他の拠点を特定する(ステップS121)。
出力処理部104は、特定された他の拠点に関する情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる(ステップS123)。
【0075】
以上説明したように、本実施形態において、情報処理装置100は、特定部106をさらに有している。特定部106は、ある拠点10Aの要求情報と他の拠点10B、10Cなどの推定情報に基づいて、ある拠点10Aを支援可能な追加すべき他の拠点を特定する。出力処理部104は、特定された他の拠点に関する情報をアドバイス情報の少なくとも一部として出力させる。
【0076】
これにより、本実施形態によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、ある拠点10に対して要求される能力が不足している場合に、支援提供を受けることが可能な他の拠点10を特定して出力させることができるので、要求されている能力の支援を他の拠点10に依頼することが可能になり、組織全体としての生産量の向上を図ることができる。
【0077】
(第4実施形態)
図12は、実施形態に係る情報処理装置100の概要を示す図である。情報処理装置100は、第1実施形態の図1の情報処理装置100と同じ、生成部102と、出力処理部104とを備えるとともに、さらに、推定部110を備える。
本実施形態は、拠点から市場への供給量をシミュレーションし、市場の需要量との差分が基準を満たす拠点をアドバイス情報として出力させる構成を有する点以外は、上記いずれかの実施形態と同様である。なお、本実施形態の構成は、第1実施形態以外の他の実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせてもよい。
【0078】
<システム概要>
図13は、実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を概念的に示す図である。
本実施形態の情報処理システム1は、図3の情報処理システム1の構成に加え、さらに、少なくとも一つの市場60を含む。市場60は、各拠点10で生産された製品が供給される拠点である。
【0079】
<機能構成例>
以下、実施形態の情報処理装置100の機能構成例について図12を用いて説明する。
生成部102は、複数の拠点別に、推定情報を生成する。
推定部110は、市場60の位置および拠点10の位置、ならびに、推定情報を用いて、市場60への供給量を推定する。
出力処理部104は、市場60への供給量と、市場60での需要量と、の差分が基準を満たす拠点10を、アドバイス情報として出力させる。
【0080】
図14は、市場情報240のデータ構造例を示す図である。市場情報240は、市場60を識別する識別情報(市場ID)と、当該市場60の位置情報と、当該市場60の需要量とを含む。
【0081】
位置情報は、市場60の所在地を示す情報(住所、地域など)であってもよいし、緯度経度であってもよい。
需要量は、例えば、市場60が必要としている製品名および数量、ならびに、納期などの情報を含む。
市場60への供給量は、例えば、市場60が必要としている製品を供給可能な数量と納期などの情報を含む。さらに、需要量および供給量は、それぞれ当該需要量および供給量を実現するのにかかるコスト(または価格)に関する情報を含んでもよい。
【0082】
情報処理装置100において、記憶装置120は、拠点10毎に、製品別に生産にかかるコストに関するコスト情報をさらに記憶してもよい。推定部110は、コスト情報をさらに用いて市場60が必要としている製品供給にかかるコストまたは価格を推定し、コストに関する情報を含む推定情報を生成してもよい。
【0083】
さらに、出力処理部104は、拠点10によって供給可能な供給量および納期などに関する情報をアドバイス情報に含めてもよい。
【0084】
市場60の需要量は、例えば、端末50の操作メニューの入力画面から必要な項目に関する情報の入力を受け付けることができる。例えば、入力項目は、製品名、数量、納期、希望価格などに関する情報を含むことができる。市場60の需要量は、実際に市場60からの要求があった場合だけでなく、事業計画を立てる際や市場60への営業資料を作成する際に、市場60への供給予定量を設定してもよい。
【0085】
市場60への供給量と市場60での需要量との差分の基準は、例えば、差分が閾値未満であることを満たすことである。明らかに差分が大きい場合、推定部110は、複数の拠点10の推定情報を用いて、複数の拠点10による市場60への供給量を推定してもよい。出力処理部104は、複数の拠点10による市場60への当該供給量がトータルで市場60の需要量を満たす場合、複数の拠点10をアドバイス情報として出力させてもよい。
【0086】
さらに、拠点10には、同じ企業に属していない拠点10を含んでもよい。例えば、複数の部品を組み合わせで生産される製品の場合、当該部品を製造し供給する他の企業の拠点10に関する拠点情報210を、当該拠点10から取得して記憶装置120に記憶してもよい。さらに、他の企業の設備30を利用して生産される製品の場合、当該設備30を提供してくれる他の企業の拠点10に関する拠点情報210を、当該拠点10から取得して記憶装置120に記憶してもよい。
【0087】
この構成によれば、他の企業の設備30、人員20、および資材などを効率よく利用して、生産性を向上させることも可能になる。
【0088】
<動作例>
図15は、実施形態に係る情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。
生成部102は、複数の拠点別に、推定情報を生成する(ステップS201)。
推定部110は、市場60の位置および拠点10の位置、ならびに、推定情報を用いて、市場60への供給量を推定する(ステップS203)。
出力処理部104は、市場60への供給量と、市場60での需要量と、の差分が基準を満たす拠点10を、アドバイス情報として出力させる(ステップS205)。
【0089】
以上説明したように、本実施形態において、生成部102は、複数の拠点別に、推定情報を生成する。推定部110は、市場60の位置および拠点10の位置、ならびに、推定情報を用いて、市場60への供給量を推定する。出力処理部104は、市場60への供給量と、市場60での需要量と、の差分が基準を満たす拠点10を、アドバイス情報として出力させる。
【0090】
このように、本実施形態によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、市場60の需要を満たす供給が可能な拠点10を特定し、アドバイス情報として出力させることができるので、事業計画を検討しやすくなる。さらに、市場60に対し、供給スケジュールを提示できるので、当該アドバイス情報を営業活動にも利用できる。
【0091】
(第5実施形態)
図16は、実施形態に係る情報処理装置100の概要を示す図である。情報処理装置100は、第1実施形態の図1の情報処理装置100と同じ、生成部102と、出力処理部104とを備えるとともに、さらに、認証部112を備える。
本実施形態は、画像を処理することにより、人員の行動分析および認証を行う構成を有する点以外は、上記したいずれかの実施形態と同様である。本実施形態の情報処理装置100は、第1実施形態と同じ構成を有しているので、機能構成例については、図1を用いて説明する。ただし、本実施形態の構成は、第1実施形態以外の他の実施形態の構成の少なくともいずれか一つと矛盾を生じない範囲で組み合わせてもよい。
【0092】
<システム概要>
図17は、実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成を概念的に示す図である。
本実施形態の情報処理システム1は、図3の情報処理システム1の構成に加え、さらに、各拠点10の設備30および人員20を撮像するカメラ5と、カメラ5が生成した画像を処理する画像処理装置130と、を含む。
【0093】
カメラ5は、レンズとCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサといった撮像素子を備え、例えばIP(Internet Protocol)カメラ等のネットワークカメラである。ネットワークカメラは、たとえば、無線LAN(Local Area Network)通信機能を有し、通信ネットワーク3、すなわちルータなどの中継装置(不図示)を介して情報処理装置100に接続される。そして、カメラ5は、人物の動きに合わせて追従してカメラ本体やレンズの向きの制御、ズーム制御、焦点合わせ等を行う機構を備えてもよい。
【0094】
カメラ5により生成される画像は、リアルタイムに撮影され、画像処理装置130に送信されてもよいし、カメラ5から直接送信されなくてもよく、所定の時間遅延した画像であってもよい。カメラ5で撮像された画像は、一旦他の記憶装置(不図示)に格納され、画像処理装置130が記憶装置から逐次または所定間隔毎に読み出してもよい。さらに、画像処理装置130に送信される画像は、動画像であってもよいし、所定間隔毎のフレーム画像であってもよいし、静止画であってもよい。
【0095】
<機能構成例>
以下、実施形態の情報処理装置100の機能構成例について図16を用いて説明する。
認証部112は、設備30を操作する人員20の生体情報を用いて当該人員20の本人確認を行う。
生成部102は、認証された人員20の設備30の操作結果に関する操作情報を取得し、人員20の能力情報を生成する。
【0096】
図18は、人員能力情報220のデータ構造例を示す図である。本実施形態の人員能力情報220は、図6(a)の人員能力情報220に加え、さらに、当該人員20の認証情報を含む。認証情報は、人員20の顔画像の特徴情報を含む生体情報である。ただし、認証情報は、他の生体情報であってもよく、例えば、虹彩、静脈、耳介、指紋、歩容、背格好(身長、肩幅、身丈、骨格等)等の少なくともいずれか一つの特徴情報を含んでもよい。また、複数の情報を組み合わせてもよい。
【0097】
認証部112は、カメラ5により撮像された人員20の顔画像から特徴情報を抽出し、抽出した特徴情報と、人員能力情報220に記憶(登録)されている認証情報とを照合する。抽出された特徴情報と、登録されている認証情報が閾値以上一致した場合、当該人員20であると認証する。なお、画像処理は、画像処理装置130が行う。
【0098】
生成部102は、人員20の作業中の画像を処理することにより、人員20の操作情報を生成し、生成された操作情報を用いて、人員20の能力情報を生成する。
【0099】
操作情報は、例えば、人員20の手作業で生産が行われる設備30の場合に、人員20毎に、画像処理により特定される各工程の作業にかかる所要時間などを計測した情報を含んでもよい。さらに、操作情報は、画像処理により、人員20の行動分析を行うことによって特定される、作業手順の妥当性(作業手順に間違いがないか否かなど)、作業内容の品質レベル(作業の正確さなど)を示す情報を含んでもよい。
【0100】
<動作例>
図19は、実施形態に係る情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。
認証部112は、設備30を操作する人員20の生体情報を用いて当該人員20の本人確認を行う(ステップS301)。
生成部102は、認証された人員20の設備30の操作結果に関する操作情報を取得する(ステップS303)。生成部102は、操作情報を用いて人員20の能力情報を生成する(ステップS305)。
【0101】
以上説明したように、本実施形態において、情報処理装置100は、さらに認証部112を有している。認証部112は、設備30を操作する人員20の生体情報を用いて当該人員20の本人確認を行う。生成部102は、認証された人員20の設備30の操作結果に関する操作情報を取得し、人員20の能力情報を生成する。
【0102】
このように、本実施形態によれば、上記実施形態と同様な効果を奏するとともに、さらに、設備30を操作する人員20の生体情報を用いて本人確認された当該人員20の操作情報に基づいて人員20の能力情報を生成できるので、替え玉などの不正を防ぎ、信頼性の高い能力情報を推定できる。
【0103】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
(他の実施形態)
たとえば、アドバイス情報は、複数の他の拠点10の情報を含んでもよい。そして、管理者40は、複数の他の拠点10の情報を比較検討した上で、支援を要請する他の拠点を選択できてもよい。出力処理部104は、端末50に、支援要請する他の拠点10の選択を受け付けるUI(User Interface)を含む画面を表示させて、管理者40による選択操作を受け付け、選択された他の拠点10の端末50に支援要請を送信してもよい。
【0104】
支援要請は、端末50にメール、SMS(Short Message Service)等で支援要請の内容を含むメッセージを送信してもよい。あるいは、端末50でアプリケーションまたはブラウザで情報処理システム1のウェブページにおいて、通知画面で他の拠点10からの支援要請の有無の通知および支援要請の内容を表示させてもよい。
【0105】
さらに、上記実施形態では、各拠点10の設備30および人員20に基づいて推定情報を生成した。さらに、各拠点10において、設備30の稼働に利用可能なエネルギ需給に関する情報を推定情報の生成に用いてもよい。エネルギ需給に関する情報は、例えば、当該拠点10において、利用可能なエネルギの種別(燃料(天然ガス、石油など)、電力(火力、水力、原子力、自然エネルギなど))、エネルギ需給量の予定などの情報を含む。さらに、エネルギ需給に関する情報は、エネルギ調達にかかるコストに関する情報を含んでもよい。
【0106】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
なお、本発明において利用者(人員20等)に関する情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0107】
また、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
【0108】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下に限られない。
1. 複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する生成手段と、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる出力処理手段と、を備える、情報処理装置。
2. 1.に記載の情報処理装置において、
前記複数の拠点別に、当該拠点の人員の前記能力情報、および当該拠点の前記設備情報が記憶手段に記憶されており、
前記生成手段は、前記要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の前記推定情報が示す推定能力が不足している場合に、前記記憶手段が記憶している情報を用いて、他の拠点の推定情報を生成し、
前記出力処理手段は、前記他の拠点の前記推定情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理装置。
3. 2.に記載の情報処理装置において、
前記ある拠点の前記要求情報と前記他の拠点の前記推定情報に基づいて、前記ある拠点を支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する特定手段をさらに備え、
前記出力処理手段は、特定された前記他の拠点に関する情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理装置。
4. 3.に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、さらに、前記拠点間の関係性を用いて、前記ある拠点を前記支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する、情報処理装置。
5. 1.から4.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、複数の拠点別に、前記推定情報を生成し、
市場の位置および前記拠点の位置、ならびに、前記推定情報を用いて、前記市場への供給量を推定する推定手段をさらに備え、
前記出力処理手段は、前記市場への前記供給量と、前記市場での需要量と、の差分が基準を満たす拠点を、前記アドバイス情報として出力させる、情報処理装置。
6. 1.から5.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記人員の能力情報は、当該人員が有している資格(設備別に、その設備を操作できるか否かを示す情報を含む)を示す情報を含み、
前記設備情報は、当該設備の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む、情報処理装置。
7. 1.から6.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
各前記拠点の前記設備情報は、当該設備を構成する装置の種類、および当該設備で製造される製品に関する情報を含む、情報処理装置。
8. 1.から7.のいずれか一つに記載の情報処理装置において、
前記設備を操作する前記人員の生体情報を用いて当該人員の本人確認を行う認証手段をさらに備え、
前記生成手段は、認証された前記人員の前記設備の操作結果に関する操作情報を取得し、前記人員の能力情報を生成する、情報処理装置。
9. 8.に記載の情報処理装置において、
前記生成手段は、前記人員の作業中の画像を処理することにより、前記人員の前記操作情報を生成し、生成された前記操作情報を用いて、前記人員の前記能力情報を生成する、情報処理装置。
【0109】
10. 一以上のコンピュータが、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成し、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる、情報処理方法。
11. 10.に記載の情報処理方法において、
前記複数の拠点別に、当該拠点の人員の前記能力情報、および当該拠点の前記設備情報が記憶手段に記憶されており、
前記一以上のコンピュータが、
前記要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の前記推定情報が示す推定能力が不足している場合に、前記記憶手段が記憶している情報を用いて、他の拠点の推定情報を生成し、
前記他の拠点の前記推定情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理方法。
12. 11.に記載の情報処理方法において、
前記一以上のコンピュータが、さらに、
前記ある拠点の前記要求情報と前記他の拠点の前記推定情報に基づいて、前記ある拠点を支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定し、
特定された前記他の拠点に関する情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、情報処理方法。
13. 12.に記載の情報処理方法において、
前記一以上のコンピュータが、
さらに、前記拠点間の関係性を用いて、前記ある拠点を前記支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する、情報処理方法。
14. 10.から13.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記一以上のコンピュータが、
複数の拠点別に、前記推定情報を生成し、
市場の位置および前記拠点の位置、ならびに、前記推定情報を用いて、前記市場への供給量を推定し、
前記市場への前記供給量と、前記市場での需要量と、の差分が基準を満たす拠点を、前記アドバイス情報として出力させる、情報処理方法。
15. 10.から14.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記人員の能力情報は、当該人員が有している資格(設備別に、その設備を操作できるか否かを示す情報を含む)を示す情報を含み、
前記設備情報は、当該設備の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む、情報処理方法。
16. 10.から15.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
各前記拠点の前記設備情報は、当該設備を構成する装置の種類、および当該設備で製造される製品に関する情報を含む、情報処理方法。
17. 10.から16.のいずれか一つに記載の情報処理方法において、
前記一以上のコンピュータが、さらに、
前記設備を操作する前記人員の生体情報を用いて当該人員の本人確認を行い、
認証された前記人員の前記設備の操作結果に関する操作情報を取得し、前記人員の能力情報を生成する、情報処理方法。
18. 17.に記載の情報処理方法において、
前記一以上のコンピュータが、
前記人員の作業中の画像を処理することにより、前記人員の前記操作情報を生成し、生成された前記操作情報を用いて、前記人員の前記能力情報を生成する、情報処理方法。
【0110】
19. コンピュータに、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する手順、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる手順、を実行させるためのプログラム。
20. 19.に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記複数の拠点別に、当該拠点の人員の前記能力情報、および当該拠点の前記設備情報が記憶手段に記憶されており、
前記生成する手順において、前記要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の前記推定情報が示す推定能力が不足している場合に、前記記憶手段が記憶している情報を用いて、他の拠点の推定情報を生成し、
前記出力させる手順において、前記他の拠点の前記推定情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、プログラム。
21. 20.に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記ある拠点の前記要求情報と前記他の拠点の前記推定情報に基づいて、前記ある拠点を支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する手順、をさらに実行させ、
前記出力させる手順において、特定された前記他の拠点に関する情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、プログラム。
22. 21.に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記特定する手順において、さらに、前記拠点間の関係性を用いて、前記ある拠点を前記支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する、プログラム。
23. 19.から22.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記生成する手順において、複数の拠点別に、前記推定情報を生成し、
市場の位置および前記拠点の位置、ならびに、前記推定情報を用いて、前記市場への供給量を推定する手順、をさらに実行させ、
前記出力させる手順において、前記市場への前記供給量と、前記市場での需要量と、の差分が基準を満たす拠点を、前記アドバイス情報として出力させる、プログラム。
24. 19.から23.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記人員の能力情報は、当該人員が有している資格(設備別に、その設備を操作できるか否かを示す情報を含む)を示す情報を含み、
前記設備情報は、当該設備の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む、プログラム。
25. 19.から24.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
各前記拠点の前記設備情報は、当該設備を構成する装置の種類、および当該設備で製造される製品に関する情報を含む、プログラム。
26. 19.から25.のいずれか一つに記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記設備を操作する前記人員の生体情報を用いて当該人員の本人確認を行う手順をさらに実行させ、
前記生成する手順において、認証された前記人員の前記設備の操作結果に関する操作情報を取得し、前記人員の能力情報を生成する、プログラム。
27. 26.に記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記生成する手順において、前記人員の作業中の画像を処理することにより、前記人員の前記操作情報を生成し、生成された前記操作情報を用いて、前記人員の前記能力情報を生成する、プログラム。
【0111】
28. コンピュータに、
複数の拠点の少なくとも一つについて、当該拠点の人員の能力情報および当該拠点の設備に関する設備情報を用いて、その拠点の推定能力を示す推定情報を生成する手順、
当該推定情報と、当該拠点に関して要求される能力を示す要求情報を用いて、当該拠点の管理者に対するアドバイス情報を生成して出力手段に出力させる手順、を実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
29. 28.に記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記複数の拠点別に、当該拠点の人員の前記能力情報、および当該拠点の前記設備情報が記憶手段に記憶されており、
前記生成する手順において、前記要求情報が示すある拠点に要求される能力に対して当該ある拠点の前記推定情報が示す推定能力が不足している場合に、前記記憶手段が記憶している情報を用いて、他の拠点の推定情報を生成し、
前記出力させる手順において、前記他の拠点の前記推定情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
30. 29.に記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記ある拠点の前記要求情報と前記他の拠点の前記推定情報に基づいて、前記ある拠点を支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する手順、をさらに実行させ、
前記出力させる手順において、特定された前記他の拠点に関する情報を前記アドバイス情報の少なくとも一部として出力させる、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
31. 30.に記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記特定する手順において、さらに、前記拠点間の関係性を用いて、前記ある拠点を前記支援可能な追加すべき前記他の拠点を特定する、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
32. 28.から31.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記生成する手順において、複数の拠点別に、前記推定情報を生成し、
市場の位置および前記拠点の位置、ならびに、前記推定情報を用いて、前記市場への供給量を推定する手順、をさらに実行させ、
前記出力させる手順において、前記市場への前記供給量と、前記市場での需要量と、の差分が基準を満たす拠点を、前記アドバイス情報として出力させる、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
33. 28.から32.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
前記人員の能力情報は、当該人員が有している資格(設備別に、その設備を操作できるか否かを示す情報を含む)を示す情報を含み、
前記設備情報は、当該設備の生産量、不良品率、およびセキュリティレベルを示す情報を含む、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
34. 28.から33.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
各前記拠点の前記設備情報は、当該設備を構成する装置の種類、および当該設備で製造される製品に関する情報を含む、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
35. 28.から34.のいずれか一つに記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記設備を操作する前記人員の生体情報を用いて当該人員の本人確認を行う手順をさらに実行させ、
前記生成する手順において、認証された前記人員の前記設備の操作結果に関する操作情報を取得し、前記人員の能力情報を生成する、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
36. 35.に記載の記録媒体において、
前記コンピュータに、
前記生成する手順において、前記人員の作業中の画像を処理することにより、前記人員の前記操作情報を生成し、生成された前記操作情報を用いて、前記人員の前記能力情報を生成する、プログラムを記憶したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【符号の説明】
【0112】
1 情報処理システム
3 通信ネットワーク
5 カメラ
10、10A、10B、10C 拠点
20 人員
30 設備
40 管理者
50 端末
60 市場
100 情報処理装置
102 生成部
104 出力処理部
106 特定部
110 推定部
112 認証部
120 記憶装置
130 画像処理装置
210 拠点情報
220 人員能力情報
230 設備情報
240 市場情報
1000 コンピュータ
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース
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