(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048915
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/08 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
G03G15/08 362
G03G15/08 322C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155081
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】野田 康夫
【テーマコード(参考)】
2H077
【Fターム(参考)】
2H077AA02
2H077AA09
2H077AA12
2H077AA14
2H077AA18
2H077AA25
2H077AA35
2H077AB02
2H077AB03
2H077AB14
2H077AB15
2H077AC02
2H077AC03
2H077AD02
2H077AD06
2H077AD13
2H077AE03
2H077AE04
2H077BA02
2H077CA04
2H077DA15
2H077DA24
2H077DA42
2H077DA64
2H077DA82
2H077DB02
2H077DB10
2H077GA03
(57)【要約】
【課題】現像剤収容部が装着されていない場合において、現像剤量が多い場合でも、現像剤が画像形成ユニット外にこぼれるのを防止することができるようにする。
【解決手段】装置本体、及び現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部を備えた画像形成ユニットを有するようになっている。画像形成ユニットは現像剤を攪拌する攪拌部材を備える。制御部は、電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に現像剤量を検出する現像剤量検出処理部、及び攪拌部材の駆動周期を制御する駆動周期制御部を備える。駆動周期制御部は、現像剤量が第1の現像剤量である場合、攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、現像剤量が第2の現像剤量である場合、攪拌部材を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させる。画像形成ユニットに現像剤収容部が取り付けられていない場合において、現像剤が画像形成ユニット外にこぼれるのを防止することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体、及び補給口を介して補給された現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部を備えた画像形成ユニットを有する画像形成装置において、
(a)前記画像形成ユニットは、駆動部の駆動に伴って回転させられ、前記現像剤貯蔵部内の前記現像剤を攪拌する攪拌部材を備え、
(b)前記装置本体は制御部を備え、
(c)該制御部は、前記装置本体の電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を検出する現像剤量検出処理部、及び前記駆動部の駆動を制御することによって前記攪拌部材の駆動周期を制御する駆動周期制御部を備え、
(d)該駆動周期制御部は、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が第1の現像剤量である場合、前記攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、前記攪拌部材を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
(a)前記画像形成ユニットに対して装脱自在に配設され、前記補給口を介して前記現像剤貯蔵部に前記現像剤を補給する現像剤収容装置をさらに有するとともに、
(b)前記駆動周期制御部は、前記画像形成ユニットに対して前記現像剤収容装置が装着されている場合に、前記攪拌部材を前記第1の駆動周期で回転させる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
(a)前記画像形成ユニットは、前記攪拌部材の回転に伴って、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を表す信号を発生させる現像剤検出部を備え、
(b)前記現像剤量検出処理部は、前記現像剤検出部によって発生させられた信号に基づいて、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を検出する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
(a)前記装置本体は、前記現像剤量検出処理部による検出結果が記録される記憶部を備え、
(b)前記駆動周期制御部は、前記装置本体の電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に、前記記憶部に記録された前記現像剤量検出処理部による検出結果に基づいて、前記攪拌部材の駆動周期を制御する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記駆動周期制御部は、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が規定量以下である場合、前記攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が前記規定量より多い場合、前記攪拌部材を前記第2の駆動周期で回転させる請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
(a)前記攪拌部材は、前記駆動部の駆動に伴って前記現像剤貯蔵部内で回転させられる攪拌部位、及び該攪拌部材の一端に配設され、前記撹拌部位とともに回転させられ、スリットが形成された回転部材を備え、
(b)前記現像剤検出部は、前記画像形成ユニットに配設された発光部、及び前記画像形成ユニットに配設され、前記発光部が発生させた光を前記スリットを介して受光する受光部を備え、
(c)前記現像剤検出処理部は、前記発光部が発生させた光を前記受光部が受光する時間が所定時間以上である場合、前記第1の現像剤量を検出し、前記発光部が発生させた光を前記受光部が受光する時間が所定時間未満である場合、前記第2の現像剤量を検出する請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記所定時間は前記回転部材の駆動周期の0.4倍以上、かつ、0.5倍以下である請求項6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記攪拌部材は重力方向における前記補給口より下方に配設される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
装置本体、補給口から補給された現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部を備えた画像形成ユニット、及び開閉自在に配設されたカバー部材を有する画像形成装置において、
(a)前記画像形成ユニットは、駆動部の駆動に伴って回転させられ、前記現像剤貯蔵部内の前記現像剤を攪拌する攪拌部材を備え、
(b)前記装置本体は制御部を備え、
(c)該制御部は、前記カバー部材の開閉を検出するカバー開閉検出処理部、前記カバー部材の開閉が検出された場合に、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を検出する現像剤量検出処理部、及び前記駆動部の駆動を制御することによって前記攪拌部材の駆動周期を制御する駆動周期制御部を備え、
(d)該駆動周期制御部は、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が第1の現像剤量である場合、前記攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、前記攪拌部材を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、プリンタには画像形成ユニットが配設され、該画像形成ユニットにおいて、一様に帯電させられた感光体ドラムの表面が露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像が、現像剤収容部としてのトナーカートリッジから供給された現像剤としてのトナーによって現像されてトナー像が形成されるようになっている。そして、該トナー像が転写ユニットによって用紙に転写され、定着器において用紙に定着させられることによって、画像が形成され、印刷が行われる。
【0003】
ところで、前記画像形成ユニットには、トナーカートリッジから供給されたトナーを貯蔵する現像剤貯蔵部としてのトナー貯蔵部が形成され、該トナー貯蔵部に、トナーを撹拌するとともに、トナー貯蔵部内の現像剤量としてのトナー量を計測する攪拌装置が配設される(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、トナーカートリッジが画像形成ユニットに対して装脱自在に配設されるようになっていて、例えば、トナーカートリッジが画像形成ユニットに装着されていない場合に前記トナー量が多いと、攪拌装置によってトナー貯蔵部内のトナーが攪拌されるのに伴い、画像形成ユニットにおけるトナーの補給口からトナーが画像形成ユニット外にこぼれてしまうことがある。
【0006】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、現像剤収容部が画像形成ユニットに装着されていない場合において、現像剤貯蔵部内の現像剤量が多い場合でも、現像剤が画像形成ユニット外にこぼれるのを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明の画像形成装置においては、装置本体、及び補給口を介して補給された現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部を備えた画像形成ユニットを有するようになっている。
【0008】
そして、前記画像形成ユニットは、駆動部の駆動に伴って回転させられ、前記現像剤貯蔵部内の前記現像剤を攪拌する攪拌部材を備える。
【0009】
また、前記装置本体は制御部を備える。
【0010】
そして、該制御部は、前記装置本体の電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を検出する現像剤量検出処理部、及び前記駆動部の駆動を制御することによって前記攪拌部材の駆動周期を制御する駆動周期制御部を備える。
【0011】
また、該駆動周期制御部は、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が第1の現像剤量である場合、前記攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、前記攪拌部材を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像形成装置においては、装置本体、及び補給口を介して補給された現像剤を貯蔵する現像剤貯蔵部を備えた画像形成ユニットを有するようになっている。
【0013】
そして、前記画像形成ユニットは、駆動部の駆動に伴って回転させられ、前記現像剤貯蔵部内の前記現像剤を攪拌する攪拌部材を備える。
【0014】
また、前記装置本体は制御部を備える。
【0015】
そして、該制御部は、前記装置本体の電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に、前記現像剤貯蔵部内の現像剤量を検出する現像剤量検出処理部、及び前記駆動部の駆動を制御することによって前記攪拌部材の駆動周期を制御する駆動周期制御部を備える。
【0016】
また、該駆動周期制御部は、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が第1の現像剤量である場合、前記攪拌部材を第1の駆動周期で回転させ、前記現像剤量検出処理部によって検出された現像剤量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、前記攪拌部材を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させる。
【0017】
この場合、装置本体の電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合、現像剤貯蔵部内の現像剤量が検出され、駆動部の駆動が制御され、現像剤量が第1の現像剤量である場合、攪拌部材が第1の駆動周期で回転させられ、現像剤量が、第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、攪拌部材が第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させられるので、画像形成ユニットに現像剤収容部が装着されていない場合において、現像剤貯蔵部内の現像剤量が多い場合でも、現像剤が画像形成ユニット外にこぼれるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【
図3】本発明の実施の形態における画像形成ユニットの概念図である。
【
図4】本発明の実施の形態におけるトナーカートリッジの斜視図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるトナー攪拌装置の概念図である。
【
図6】本発明の実施の形態における攪拌部材の斜視図である。
【
図7】本発明の実施の形態におけるバー駆動部の斜視図である。
【
図8】本発明の実施の形態におけるバー駆動部の断面図である。
【
図9】本発明の実施の形態におけるクランクバーの状態の遷移を説明するための図である。
【
図10】本発明の実施の形態におけるトナーセンサのセンサ信号を示すタイムチャートである。
【
図11】本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第1の例を示すタイムチャートである。
【
図13】本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第2の例を示すタイムチャートである。
【
図14】本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第3の例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0020】
図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図、
図3は本発明の実施の形態における画像形成ユニットの概念図、
図4は本発明の実施の形態におけるトナーカートリッジの斜視図である。
【0021】
図において、10は、媒体としての用紙Pに対して印刷を行うプリンタであり、該プリンタ10は、用紙Pに画像を形成するプリンタ主要部20、及び用紙Pを媒体搬送路としての用紙搬送路Rtに繰り出し、プリンタ主要部20に給紙する図示されない給紙部を備える。
【0022】
また、図において、Csはプリンタ主要部20の筐体であり、該筐体Csは、前記給紙部側に配設された前壁Wf、該前壁Wfと対向させて配設された背壁Wr、頂壁Wt、前壁Wf側から背壁Wr側を見たときの左側に配設された図示されない左側壁、右側に配設された図示されない右側壁等を備える。
【0023】
さらに、図において、Bdは、プリンタ主要部20の本体、すなわち、装置本体、12i(i=Y、M、C、Bk)は、装置本体Bdの上部に配設された複数の、本実施の形態においては、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4個の画像形成ユニット、Hdは、各画像形成ユニット12iが備える像担持体としての感光体ドラム18と対向させて配設された露光装置としてのLEDヘッド、13i(i=Y、M、C、Bk)は、前記各画像形成ユニット12iに対して装脱自在に配設され、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ、uは画像形成ユニット12iの下方に配設された転写ユニット、41は定着装置としての定着器である。
【0024】
前記頂壁Wtには、画像形成ユニット12i、トナーカートリッジ13i等を装置本体Bdに対して装脱することができるように、図示されないカバー部材が開閉自在に配設される。
【0025】
前記各画像形成ユニット12i、LEDヘッドHd、転写ユニットu等によって画像形成部Q1が構成される。また、各画像形成ユニット12iは、中間転写部材としての後述される中間転写ベルト21の走行方向における上流側から順に、すなわち、画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Bkの順に、タンデムに配設される。
【0026】
前記用紙搬送路Rt上において、前記前壁Wfに媒体入口としての用紙入口hinが、前記背壁Wrに媒体出口としての用紙出口hotが形成され、用紙搬送路Rtに沿って、媒体搬送部材としての搬送ローラ対m1、前記画像形成部Q1、転写ユニットu、定着器41等が配設される。前記搬送ローラ対m1は、搬送用の駆動部としての後述される搬送モータM1(
図1)を駆動することによって回転させられる。
【0027】
各画像形成ユニット12iは、ハウジングHz、該ハウジングHz内に形成され、トナーカートリッジ13iから供給され、補給されたトナーを貯蔵する現像剤貯蔵部としてのトナー貯蔵部23、ハウジングHz内において回転自在に配設された前記感光体ドラム18、該感光体ドラム18の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ24、トナーを保持する現像剤担持体としての現像ローラ25、前記トナー貯蔵部23内のトナーを現像ローラ25に供給するとともに、現像ローラ25によってトナーを摩擦帯電させる供給部材としての供給ローラ26、前記トナー貯蔵部23内のトナーを攪拌する攪拌部材27、前記現像ローラ25に供給されたトナーの層厚を規制し、現像ローラ25上に均一なトナー層を形成する規制部材としての図示されない規制ブレード、感光体ドラム18上に残留したトナーを除去するクリーニング部材としての図示されないクリーニングブレード等を備える。なお、前記感光体ドラム18は、画像形成用の駆動部としての後述されるIDモータ(感光体ドラムモータ)M2を駆動することによって矢印A方向に回転させられる。また、前記現像ローラ25、供給ローラ26及び規制ブレードによって、現像器が構成される。
【0028】
前記トナーカートリッジ13iは、トナーカートリッジ13iの筐体、すなわち、現像剤収容器筐体としてのケース31を備え、該ケース31内に、未使用のトナーを貯蔵するための第1の現像剤収容室としての図示されない未使用トナー収容室、及び前記クリーニングブレードによって感光体ドラム18から除去されたトナーを廃トナーとして回収する第2の現像剤収容室としての図示されない廃トナー収容室が形成される。また、前記ケース31は、断面が矩形の形状を有する上半部32、及び断面が半円筒形の形状を有する下半部33を備え、該下半部33の下端部に、未使用のトナーをケース31外、すなわち、画像形成ユニット12iに供給するための現像剤開口部としての開口部35が、トナーカートリッジ13iの長手方向(感光体ドラム18の軸方向)に延在させて形成される。
【0029】
前記ハウジングHzには、トナーカートリッジ13iを装着するために、前記下半部33に対応させて、断面が半円筒形の形状を有する凹部から成る取付部Saが形成され、該取付部Saに、前記開口部35と対応させて、開口部35を介して供給されたトナーをトナー貯蔵部23に補給するための補給口37が形成される。
【0030】
そして、前記開口部35を開閉するために、前記未使用トナー収容室内に、円筒形の形状を有する開閉部材としてのシャッタShtが、前記下半部33の内周面と摺動させて回動自在に配設される。前記シャッタShtの左端は、前記ケース31を貫通し、トナーカートリッジ13iの左端側に配設された筒状の形状を有する操作部39に連結される。該操作部39には、径方向外方に向けて突出させて操作部位としての操作レバーLvが、矢印B、C方向に回動自在に形成される。
【0031】
また、前記シャッタShtの円周方向における所定の箇所には、前記開口部35と対応させて現像剤供給部としての供給口40が軸方向に延在させて形成される。
【0032】
前記転写ユニットuは、第1のローラとしての駆動ローラr1、第2のローラとしての従動ローラr2、第3のローラとしてのバックアップローラr3、前記駆動ローラr1、従動ローラr2及びバックアップローラr3によって画像形成ユニット12iに沿って走行自在に張設された中間転写ベルト21、該中間転写ベルト21を介して各感光体ドラム18と対向させて、かつ、付勢部材としての図示されないスプリングによって各感光体ドラム18に押圧させて配設された第1の転写部材としての一次転写ローラ22、中間転写ベルト21を介して前記バックアップローラr3と対向させて配設された第2の転写部材としての二次転写ローラ30、中間転写ベルト21の走行方向における二次転写ローラ30より下流側において従動ローラr2と対向させて配設されたクリーニング装置28等を備える。該クリーニング装置28は、中間転写ベルト21に当接させて配設されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード29を備え、該クリーニングブレード29は、中間転写ベルト21の走行に伴って、中間転写ベルト21に付着したトナーを掻き取る。
【0033】
なお、中間転写ベルト21は、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムから成り、継目のないエンドレス状の環状体を構成し、転写用の駆動部としての後述される転写モータM3を駆動することによって矢印D方向に走行させられる。
【0034】
前記感光体ドラム18と一次転写ローラ22との間には一次転写部が形成され、バックアップローラr3と二次転写ローラ30との間には二次転写部が形成される。
【0035】
前記定着器41は、回転自在に配設された第1の定着部材としての定着ローラ42、及び該定着ローラ42と対向させて、かつ、定着ローラ42に圧接させて回転自在に配設され、定着ローラ42との間に定着ニップを形成する第2の定着部材としての加圧ローラ43を備える。定着ローラ42の円筒状芯金の内部には、加熱部材としての、ハロゲンランプ等の定着ヒータHtが配設され、該定着ヒータHtが、用紙P上の現像剤像としての後述されるトナー像を溶融させるための熱を発生させる。
【0036】
前記定着ローラ42は、定着用の駆動部としての後述される定着モータM4によって回転させられる。また、定着ローラ42の上方には、定着ローラ42の表面温度を検出する温度検出部としての、サーミスタ等の温度センサThが配設される。
【0037】
次に、前記プリンタ10が用紙Pに画像を形成する際の動作について説明する。
【0038】
操作者が、トナーカートリッジ13iを画像形成ユニット12iに装着し、操作レバーLvを矢印B方向に回動させると、シャッタShtが、回動させられ、開口部35を開放する開放位置に置かれ、開口部35と供給口40とが合わせられる。これに伴って、未使用トナー収容室内のトナーが、開口部35、供給口40及び補給口37を介して画像形成ユニット12iに供給され、トナー貯蔵部23に貯蔵される。
【0039】
また、各画像形成ユニット12iにおいて、感光体ドラム18の表面が、帯電ローラ24によって一様に帯電させられ、LEDヘッドHdによって露光されて、感光体ドラム18の表面に潜像としての静電潜像が形成される。前記トナー貯蔵部23に貯蔵されたトナーは、攪拌部材27によって攪拌され、供給ローラ26によって現像ローラ25に供給され、前記規制ブレードによって現像ローラ25上にトナー層が形成される。現像ローラ25上のトナーが、感光体ドラム18と現像ローラ25との間に形成される電場によって前記静電潜像に付着させられることによって、感光体ドラム18の表面に各色のトナー像が形成される。
【0040】
前記転写モータM3が駆動されると、中間転写ベルト21が走行させられ、前記一次転写部において、各感光体ドラム18上の各色のトナー像が一次転写ローラ22によって中間転写ベルト21に順次重ねて転写され、中間転写ベルト21上にカラーのトナー像が形成される。そして、中間転写ベルト21上のカラーのトナー像が二次転写部に送られるタイミングと、用紙Pが二次転写部に送られるタイミングとが一致させられ、中間転写ベルト21上のカラーのトナー像が用紙Pに転写される。
【0041】
続いて、用紙Pは定着器41に送られ、該定着器41において、用紙P上のカラーのトナー像が、定着ローラ42によって加熱され、溶融させられ、加圧ローラ43によって加圧されて用紙Pに定着させられて、用紙Pにカラーの画像が形成される。
【0042】
そして、カラーの画像が形成された用紙Pは、用紙搬送路Rtに沿って搬送され、排出口hotから装置本体Bd外に排出される。
【0043】
このように用紙Pに対して印刷が行われた後、トナーカートリッジ13iを画像形成ユニット12iから取り外すために操作者が操作レバーLvを矢印C方向に回動させると、シャッタShtが、回動させられ、開口部35を閉鎖する閉鎖位置に置かれ、開口部35と供給口40とがずらされる。これにより、未使用トナー収容室内のトナーが画像形成ユニット12iに供給されなくなる。
【0044】
ところで、例えば、トナーカートリッジ13iを交換する際にはトナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iから取り外されるが、その際にトナー貯蔵部23内の現像剤量としてのトナーの量、すなわち、トナー量が多いと、前記攪拌部材27によってトナー貯蔵部23内のトナーが攪拌されるのに伴い、画像形成ユニット12iにおける前記補給口37からトナーが画像形成ユニット12i外にこぼれてしまうことがある。
【0045】
そこで、本実施の形態においては、トナーカートリッジ13iが交換される可能性がある場合、すなわち、装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合、前記カバー部材の開閉が検出された場合等に、現像剤攪拌装置としての後述されるトナー攪拌装置51(
図5)によってトナー貯蔵部23内のトナー量が検出され、検出されたトナー量に基づいてIDモータM2が駆動されるようになっている。
【0046】
図5は本発明の実施の形態におけるトナー攪拌装置の概念図、
図6は本発明の実施の形態における攪拌部材の斜視図、
図7は本発明の実施の形態におけるバー駆動部の斜視図、
図8は本発明の実施の形態におけるバー駆動部の断面図である。
【0047】
図において、12iは画像形成ユニット、Hzはハウジング、23はトナー貯蔵部、51は、トナー貯蔵部23内のトナー量を検出するためのトナー攪拌装置である。
【0048】
該トナー攪拌装置51は、トナー貯蔵部23内の重力方向における画像形成ユニット12iの前記補給口37(
図3)より下方において回転自在に配設され、トナー貯蔵部23内のトナーを攪拌する攪拌部材27、及び該攪拌部材27の回転に伴って、トナー貯蔵部23内のトナー量を検出し、トナー貯蔵部23内のトナー量を表す信号であるセンサ信号を発生させる現像剤検出部としてのトナーセンサ53を備える。
【0049】
前記攪拌部材27は、クランク形状を有する攪拌部位としてのクランクバー55、該クランクバー55の一端に配設され、図示されないギヤ列を介して前記IDモータM2の回転を受け、クランクバー55を回転させるバー駆動部56、クランクバー55の他端に取り付けられ、円形の形状を有する回転部材としてのスリットディスク57等を備える。
【0050】
前記クランクバー55は、回転軸を構成するシャフト部sh1、該シャフト部sh1に対して偏心させて配設された攪拌部位本体部としてのバー本体58、及び該バー本体58の両端においてバー本体58とシャフト部sh1とを連結するアーム59を備える。
【0051】
前記バー駆動部56は、ハウジングHzに取り付けられた支持部61、及び円筒形の形状を有し、前記支持部61に対して回転自在に取り付けられ、クランクバー55に回転を伝達する回転体62を備える。そして、該回転体62の内周面に径方向内方に向けて突出させて形成された突起部63が、回転体62の回転に伴って、回転体62内において、シャフト部sh1の所定の箇所に形成された図示されない係止部と係止させられ、前記クランクバー55に回転体62の回転が伝達される。
【0052】
また、前記スリットディスク57の円周方向における所定の箇所、本実施の形態においては、前記シャフト部sh1を中心にした前記アーム59の延びる方向と逆方向の周縁上に、所定の幅及び深さのスリット64が形成される。すなわち、
図6に示されるように、クランクバー55のバー本体58が最下部に置かれているときにスリット64が最上部に置かれる。
【0053】
そして、前記トナーセンサ53は、画像形成ユニット12iのハウジングHz外の所定の箇所、本実施の形態においては、例えば上壁に配設されたフォトセンサから成るセンサ本体部66、及びハウジングHz内におけるセンサ本体部66の下方に配設された導光路67から成る。
【0054】
前記センサ本体部66は、発光部71及び受光部72を備え、前記導光路67は、いずれも、「L」字状の形状を有し、準透明な樹脂によって成形された発光部側導光路73及び受光部側導光路74を備える。発光部側導光路73は、一方の端部が発光部71に、他方の端部がスリットディスク57のディスク面に対向させて延在させられ、受光部側導光路74は、一方の端部が受光部72に、他方の端部がスリットディスク57のディスク面に対向させて延在させられる。なお、導光路67の設置位置は、バー本体58が最下部に置かれ、スリット64が最上部に置かれた状態で、受光部72が発光部71からの光を受光することができるように設定される。
【0055】
本実施の形態においては、攪拌部材27が、トナー貯蔵部23内の重力方向における前記補給口37より下方に配設されるようになっているが、トナー貯蔵部23内の重力方向における前記補給口37より下方であれば、攪拌部材27の位置と補給口37の位置とがずれていても、補給口37からトナーが画像形成ユニット12i外にこぼれるのを防止することができる。
【0056】
次に、前記バー駆動部56の回転体62を回転させたときのクランクバー55の状態の遷移及びトナーセンサ53の状態について説明する。
【0057】
図9は本発明の実施の形態におけるクランクバーの状態の遷移を説明するための図である。
【0058】
図において、55はクランクバー、56はバー駆動部、sh1はシャフト部、62は回転体、63は突起部である。
【0059】
前記IDモータM2が駆動され、IDモータM2の回転がバー駆動部56に伝達されると、回転体62が矢印E方向に回転させられ、突起部63が、シャフトsh1の前記係止部を押し、クランクバー55を矢印E方向に回転させる。
【0060】
状態SN1では、クランクバー55が下死点に、バー本体58が最下部に置かれ、突起部63が、前記係止部を押し、クランクバー55を回転させる。状態SN2を経て状態SN3になると、クランクバー55が上死点に、バー本体58が最上部に置かれる。
【0061】
ところで、クランクバー55は、上死点において回転体62の回転に関係なく自重で回転し、落下することが可能である構造になっているため、状態SN3以降、クランクバー55がトナーに埋もれているかどうかによって、クランクバー55の位置の推移は異なる。
【0062】
すなわち、前記トナー貯蔵部23(
図5)内でクランクバー55がトナーに埋もれている場合、クランクバー55は、回転体62の回転に伴って回転させられ、状態SN4、SN5を経て状態SN1に遷移し、下死点に置かれ、バー本体58は最下部に置かれる。
【0063】
一方、クランクバー55がトナーに埋もれていない場合、回転体62の回転に関係なく、クランクバー55は自重で回転し、落下し、状態SN6で下死点に置かれ、バー本体58が最下部に置かれる。その後、クランクバー55は、突起部63がシャフトsh1の係止部に到達し、係止部を押すまで、状態SN7で下死点に置かれ、バー本体58が最下部に置かれる。
【0064】
この間、バー本体58が最下部に置かれていないときは、スリットディスク57のスリット64以外の部分が導光路67を遮断するので、受光部72は発光部71からの光を受光することができない。
【0065】
なお、トナーの上面レベル(液位)がクランクバー55の回転領域内の上死点と下死点との間にある場合、状態SN3以降において、クランクバー55は上死点からトナーの上面レベルまで自重で落下し、突起部63がシャフトsh1の係止部に到達し、係止部を押すまで、クランクバー55はトナーの上面レベルで静止したままになる。突起部63がシャフトsh1の係止部に到達し、係止部を押すと、クランクバー55が状態SN1に置かれる。
【0066】
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
【0067】
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
【0068】
図において、10はプリンタ、IFは、上位装置としての図示されないホストコンピュータ、前記トナーカートリッジ13i(
図2)に搭載された第1の記憶部としてのトナーカートリッジ用のRFIDタグ75等との間で通信を行うための通信部、80は、前記装置本体Bd内に配設され、プリンタ10の全体の制御を行う制御部、81は第2の記憶部としてのフラッシュメモリ、82は第3の記憶部としてのRAM、83は操作パネル、85はカバー部材の開閉を検出するカバー開閉検出部としてのカバーセンサ、53はトナーセンサである。
【0069】
前記制御部80は、演算装置としての図示されないCPU、図示されない入出力ポート、計時装置としての図示されないタイマ等を備え、通信部IFを介して、制御データ、印刷データ等から成る印刷コマンドとしての印刷指示を受信し、該印刷指示を解釈し、フラッシュメモリ81に記録されたプログラムに基づいて、プリンタ10の全体のシーケンスをプログラム制御して印刷動作を行う。フラッシュメモリ81には、前記プログラムのほかに、後述されるトナー量検出処理部Pr3によって検出されたトナー量、及びトナー量を検出するための所定時間である後述される閾値τth(
図10)、後述される設定時間Ts等の各種の設定値、閾値等が記録される。
【0070】
なお、フラッシュメモリ81には、前記トナー量に代えて後述されるオフ時間τoffを記録したり、該オフ時間τoffに基づいて算出された他の変数を記録したりすることもできる。
【0071】
前記RAM82には、制御部80が各種の処理を行う際に生成されるデータ、例えば、ホストコンピュータから送られた印刷データ、該印刷データをページごとに展開して生成されたイメージデータ(画像イメージ)等が記録される。RAM82は、前記CPUが演算を行う際のワークエリアとしても機能する。
【0072】
前記操作パネル83は、操作者が、印刷時におけるプリンタ10の動作モード情報等を設定したり、操作者がプリンタ10への指示を入力したりするためのスイッチ、キー等から成る操作部86、プリンタ10の状態を表示するためのLED(Light Emitting Diode)、LCD(Liquid Crystal Display)等から成る表示部87、及び装置本体Bdの電源のオン/オフ状態等を表示するためのLED88を備える。
【0073】
また、図において、Dr1は、搬送モータM1、IDモータM2、転写モータM3、定着モータM4等を制御する搬送制御部、Dr2は、LEDヘッドHdを駆動する露光制御部、Dr3は、帯電ローラ24に帯電電圧を、現像ローラ25に現像電圧を、供給ローラ26に供給電圧を、一次転写ローラ22及びトナー貯蔵部23に転写電圧を印加する電圧制御部、Dr4は、前記定着ローラ42の定着ヒータHtに電力を供給する定着制御部である。
【0074】
前記制御部80は、さらに、印刷処理部Pr1、現像剤収容部認識処理部としてのトナーカートリッジ認識処理部Pr2、現像剤量検出処理部としてのトナー量検出処理部Pr3、駆動周期制御部としてのモータ駆動制御部Pr4、現像剤収容部装着監視処理部としてのトナーカートリッジ装着監視処理部Pr5、カバー開閉検出処理部Pr6等を備える。
【0075】
前記印刷処理部Pr1は、印刷処理を行い、前記イメージデータをLEDヘッドHdに送り、LEDヘッドHdを駆動する。
【0076】
前記トナーカートリッジ認識処理部Pr2は、現像剤収容部認識処理としてのトナーカートリッジ認識処理を行い、画像形成ユニット12iに装着されているトナーカートリッジ13iが、プリンタ10の製造時に同梱された、RFIDタグ75が付けられていないスタータ用のトナーカートリッジであるか、又はRFIDタグ75が付けられた通常のトナーカートリッジであるかを判定する。
【0077】
前記トナー量検出処理部Pr3は、現像剤量検出処理としてのトナー量検出処理を行い、装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合、カバー部材の開閉が検出された場合等に、トナーセンサ53によって発生させられたセンサ信号に基づいてトナー貯蔵部23内のトナー量を検出し、検出結果をフラッシュメモリ81又はRFIDタグ75に記録する。
【0078】
そのために、トナー量検出処理部Pr3は、トナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出し、前記タイマによって、各立下りエッジから立上りエッジまでのセンサ信号がオフになっている時間であるオフ時間τoffを計時するとともに、フラッシュメモリ81から閾値τthを読み出し、オフ時間τoffが閾値τth以上である場合、トナー量が規定量以下の第1のトナー量であるトナーローを検出し、トナーローをフラッシュメモリ81又はRFIDタグ75に記録し、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合、トナー量が規定量より多い第2のトナー量であるトナーフルを検出し、トナーフルをフラッシュメモリ81又はRFIDタグ75に記録する。
【0079】
前記トナー貯蔵部23(
図5)の容量、攪拌部材27が配設される高さ等によって異なるが、例えば、トナー貯蔵部23に収容されるトナーの最大量が70〔g〕である場合において、トナー量検出処理部Pr3は、トナーが54.5〔g〕以上収容されている場合、トナーフルを検出し、トナーが54.5〔g〕未満収容されている場合、トナーローを検出する。
【0080】
前記モータ駆動制御部Pr4は、駆動周期制御処理としてのモータ駆動制御処理を行い、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであるか、又はRFIDタグ75が付けられた通常のトナーカートリッジであるか、トナーセンサ信号のエッジが検出されたかどうか、トナーローが検出されたか、又はトナーフルが検出されたか等に基づいてIDモータM2を制御する。
【0081】
そのために、モータ駆動制御部Pr4は、IDモータM2の回転速度を設定することによって攪拌部材27の駆動周期を制御し、トナー量検出処理部Pr3によってトナーローが検出された場合、IDモータM2を高速で駆動し、前記攪拌部材27を第1の駆動周期で回転させ、前記トナー量検出処理部Pr3によってトナーフルが検出された場合、IDモータM2を低速で駆動し、攪拌部材27を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させる。さらに、前記モータ駆動制御部Pr4は、画像形成ユニット12iにトナーカートリッジ13iが装着されている場合に、IDモータM2を高速で駆動し、攪拌部材27を第1の駆動周期で回転させる。
【0082】
なお、本実施の形態において、攪拌部材27の駆動周期とは、IDモータM2を駆動し、バー駆動部56の回転体62を所定の回転周期で回転させたときの、クランクバー55がトナー貯蔵部23内のトナー量に応じて回転する周期である。
【0083】
そして、本実施の形態において、前記第1の駆動周期は3.17〔s〕に、前記第2の駆動周期は4.27〔s〕にされる。
【0084】
前記トナーカートリッジ装着監視処理Pr5は、現像剤収容部装着監視処理としてのトナーカートリッジ装着監視処理を行い、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されているかどうかを判断(検出)する。
【0085】
前記カバー開閉検出処理部Pr6は、カバー開閉検出処理を行い、カバーセンサ85のセンサ出力を読み込み、カバー部材の開閉を検出する。
【0086】
次に、前記トナーセンサ53のセンサ信号について説明する。
【0087】
図10は本発明の実施の形態におけるトナーセンサのセンサ信号を示すタイムチャートである。
【0088】
本実施の形態において、トナーセンサ53は、受光部72が発光部71の光を受光すると、「透過」状態になり、0〔V〕のオフ信号を出力し、受光部72が発光部71の光を受光しないと、「非透過」状態になり、5〔V〕のオン信号を出力する。
【0089】
そこで、前記トナー量検出処理部Pr3は、センサ信号のエッジに基づいて前記オフ時間τoffを計時し、オフ時間τoffが閾値τth以上である場合、トナーローを検出し、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合、トナーフルを検出する。
【0090】
次に、前記オフ時間τoffについて説明する。
【0091】
前述されたように、IDモータM2から回転が伝達されて回転体62が回転させられると、突起部63が前記係止部を押し、クランクバー55を回転させるが、トナー貯蔵部23内のトナー量が規定量より多い場合、例えば、クランクバー55がトナー内に埋没しているような場合、クランクバー55は、回転に伴ってトナーによる抵抗を受けるので、上死点に置かれても、自重で回転し、落下することはなく、突起部63によって係止部が押されることにより、回転体62の回転速度と同じ回転速度で回転させられる。
【0092】
したがって、オフ信号が出力されるオフ時間τoffは、スリットディスク57のスリット64が、回転体62の回転速度と同じ回転速度で発光部側導光路73と受光部側導光路74との間を通過する時間になる。
【0093】
これに対して、トナー貯蔵部23内のトナー量が規定量以下になると、クランクバー55の近傍にトナーが存在しなくなる。この場合、クランクバー55は、回転に伴う抵抗を受けなくなるので、上死点に置かれると、自重で回転し、落下し、突起部63によって係止部が押されて回転するときより早く下死点に到達し、回転体62の回転により、突起部63が係止部を押すまで下死点に置かれる。
【0094】
したがって、受光部72が発光部71からの光を受光してオフ信号を出力するオフ時間τoffが長くなる。
【0095】
なお、トナーの上面レベルがクランクバー55の下死点と上死点との間にある間は、トナー量が少ないほどスリットディスク57の駆動周期Tcにおけるオフ時間τoffが長くなるが、前記閾値τthは、スリットディスク57の駆動周期Tcの0.4倍以上、かつ、0.5倍以下、本実施の形態においては、0.46倍にされる。
【0096】
すなわち、攪拌部材27の駆動周期Tcが3.17〔s〕である場合、閾値τthは
τth=3.17×0.46
=1.458〔s〕
になる。
【0097】
なお、閾値τthをスリットディスク57の駆動周期Tcの0.4倍以上にすることによって、トナーフルを誤ってトナーローと検出するのを防止することができ、閾値τthをスリットディスク57の駆動周期Tcの0.5倍以下にすることによって、トナーローを誤ってトナーフルと検出するのを防止することができる。
【0098】
例えば、前記閾値τthをスリットディスク57の駆動周期Tcの0.4倍未満にすると、スリット64の幅によっては、スリットディスク57の回転速度に従ってバー本体58が回転した場合にトナーフルを検出できないことがある。また、前記閾値τthをスリットディスク57の駆動周期Tcの0.5倍より大きくすると、発光部71の光を受光部72が受光する時間をスリットディスク57の駆動周期Tcの0.5倍より長くすることができず、トナーローを検出することができないことがある。
【0099】
このように、トナー量検出処理部Pr3は、センサ信号が、
図10の線L1で表されるように変化し、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合、トナーフルを検出し、センサ信号が、
図10の線L2で表されるように変化し、オフ時間τoffが閾値τth以上である場合、トナーローを検出する。
【0100】
なお、トナーカートリッジ13iを画像形成ユニット12iから取り外す際に、操作者が前記操作レバーLv(
図4)を矢印C方向に回動させると、発光部側導光路73と受光部側導光路74との間に図示されない遮蔽板が介在させられ、トナーセンサ53は「非透過」状態になり、スリットディスク57が回転させられていても、オン信号を出力し続ける。
【0101】
次に、前記制御部80の動作について説明する。
【0102】
図11は本発明の実施の形態における制御部の動作を示すフローチャート、
図12は本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第1の例を示すタイムチャート、
図13は本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第2の例を示すタイムチャート、
図14は本発明の実施の形態におけるIDモータの駆動状態及びセンサ信号の第3の例を示すタイムチャートである。
【0103】
まず、装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わるか、又はカバー部材が開閉されると、トナーカートリッジ認識処理部Pr2は、通信部IFを介してトナーカートリッジ用のRFIDタグ75を認識することができるかどうかによって、画像形成ユニット12iに装着されているトナーカートリッジ13iが、プリンタ10の製造時に同梱されたスタータ用のトナーカートリッジであるかどうかを判断する(ステップS1)。
【0104】
そのために、トナーカートリッジ認識処理部Pr2は、トナーカートリッジ用のRFIDタグ75を認識することができる場合、トナーカートリッジ13iが通常のトナーカートリッジであると判断し、トナーカートリッジ用のRFIDタグ75を認識することができない場合、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであると判断する。
【0105】
トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジである場合、モータ駆動制御部Pr4は、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75を参照し、トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるかどうかを判断する(ステップS2)。
【0106】
なお、本実施の形態においては、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75に記録されたトナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるかどうかが判断されるようになっているが、任意の方法でトナーフルであるか、トナーローであるかを判断することもできる。
【0107】
フラッシュメモリ81に記録された検出結果がトナーフルである場合、モータ駆動制御部Pr4は、IDモータM2の回転速度を低速に設定し(ステップS3)、フラッシュメモリ81に記録された検出結果がトナーフルでない(トナーローである)場合、モータ駆動制御部Pr4は、IDモータM2の回転速度を高速に設定する(ステップS4)。
【0108】
トナーカートリッジ13iが通常のトナーカートリッジである場合も、モータ駆動制御部Pr4は、IDモータM2の回転速度を高速に設定する(ステップS4)。続いて、モータ駆動制御部Pr4は、設定した回転速度でIDモータM2の駆動を開始する(ステップS5)。
【0109】
なお、トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーローである場合、クランクバー55が上死点に到達しても、トナーの上面は補給口37から離れているので、トナーがハウジングHz外に飛散することはなく、IDモータM2の回転速度を高速にしてクランクバー55を回転させることができる。
【0110】
一方、トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルである場合、クランクバー55が回転させられることによって、トナーの上面が補給口37まで押し上げられ、補給口37からハウジングHz外にトナーが飛散してしまう。したがって、IDモータM2の回転速度を低速にしてクランクバー55を回転させる必要がある。
【0111】
次に、トナー量検出処理部Pr3は、トナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出したかどうかを判断する(ステップS6)。トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されている場合、スリットディスク57が回転させられるのに伴って立下りエッジ又は立上りエッジが検出される。
【0112】
トナーセンサ53のセンサ信号のエッジが検出された場合、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていることが分かり、補給口37からハウジングHz外にトナーが飛散する心配がないので、モータ駆動制御部Pr4は、IDモータM2の回転速度を高速に設定する(ステップS7)。
【0113】
続いて、トナー量検出処理部Pr3は、タイマによって前記オフ時間τoffを計時し、オフ時間τoffが閾値τth以上であるかどうかを判断する(ステップS8)。
【0114】
オフ時間τoffが閾値τth以上である場合、トナー量検出処理部Pr3は、トナーローを検出し(ステップS9)、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75にトナーローを記録し、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合、トナーフルを検出し(ステップS10)、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75にトナーフルを記録する。
【0115】
また、トナー量検出処理部Pr3がトナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出しなかった場合、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5は、前記タイマによる計時を開始し、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されているかどうかを判断する。
【0116】
トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていない場合、前述されたように、発光部側導光路73と受光部側導光路74との間に前記遮蔽板が介在させられ、オン信号が出力され続けるので、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5は、フラッシュメモリ81から、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていないことを判断するための設定時間Tsを読み出し、前記タイマによる計時を開始してから設定時間Tsが経過したかどうかを判断する(ステップS11)。
【0117】
設定時間Tsは、スリットディスク57の駆動周期TCに1.5を乗算した値にされ、フラッシュメモリ81に記録される。
【0118】
設定時間Tsが経過した場合、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5は、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていないと判断し、IDモータM2の駆動を停止させ(ステップS12)、「トナーカートリッジが装着されていません。カバーを開けて確認してください。」等の、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていない旨のメッセージを表示部87に表示する(ステップS13)ことによって、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていない旨をプリンタ10の操作者に通知する。
【0119】
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 トナーカートリッジ認識処理部Pr2は画像形成ユニット12iに装着されているトナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであるかどうかを判断する。トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジである場合はステップS2に進み、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジでない場合はステップS4に進む。
ステップS2 モータ駆動制御部Pr4はトナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるかどうかを判断する。検出結果がトナーフルである場合はステップS3に進み、検出結果がトナーフルでない(トナーローである)場合はステップS4に進む。
ステップS3 モータ駆動制御部Pr4はIDモータM2の回転速度を低速に設定する。
ステップS4 モータ駆動制御部Pr4はIDモータM2の回転速度を高速に設定する。
ステップS5 モータ駆動部Pr4はIDモータM2の駆動を開始する。
ステップS6 トナー量検出処理部Pr3はトナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出したかどうかを判断する。センサ信号のエッジを検出した場合はステップS7に進み、センサ信号のエッジを検出しなかった場合はステップS11に進む。
ステップS7 モータ駆動制御部Pr4はIDモータM2の回転速度を高速に設定する。
ステップS8 モータ駆動制御部Pr4はオフ時間τoffが閾値τth以上であるかどうかを判断する。オフ時間τoffが閾値τth以上である場合はステップS9に進み、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合はステップS10に進む。
ステップS9 トナー量検出処理部Pr3はトナーローを検出し、処理を終了する。
ステップS10 トナー量検出処理部Pr3はトナーフルを検出し、処理を終了する。
ステップS11 トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5は設定時間Tsが経過したかどうかを判断する。設定時間Tsが経過した場合はステップS12に進み、設定時間Tsが経過しなかった場合はステップS6に戻る。
ステップS12 トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5はIDモータM2の駆動を停止させる。
ステップS13 トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5はトナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていない旨のメッセージを表示部87に表示し、処理を終了する。
【0120】
例えば、
図12に示されるIDモータM2の駆動状態及びセンサ信号の第1の例においては、タイミングt1で、装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わるか、カバー部材が開閉されると、トナーカートリッジ認識処理部Pr2が、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであるかどうかを判断し(ステップS1)、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジである場合、モータ駆動制御部Pr4が、フラッシュメモリ81に記録されたトナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるか、又はトナーローであるかを判断する(ステップS2)。トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーローである場合、モータ駆動制御部Pr4が、IDモータM2の回転速度を高速に設定し(ステップS4)、タイミングt2でIDモータM2を高速で駆動する(ステップS5)。
【0121】
また、トナー量検出処理部Pr3が、トナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出したかどうかを判断し(ステップS6)、エッジを検出しなかった場合、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、計時を開始し、設定時間Tsが経過したかどうかを判断する(ステップS11)。
【0122】
そして、タイミングt3で設定時間Tsが経過すると、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていないと判断し、モータ駆動制御部Pr4がタイミングt4でIDモータM2の駆動を停止させる(ステップS12)。
【0123】
また、
図13に示されるIDモータM2の駆動状態及びセンサ信号の第2の例においては、タイミングt11で装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わるか、カバー部材が開閉されると、トナーカートリッジ認識処理部Pr2が、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであるか、又は、通常のトナーカートリッジであるかを判断し(ステップS1)、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジである場合、モータ駆動制御部Pr4が、フラッシュメモリ81に記録されたトナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるか、又はトナーローであるかを判断する(ステップS2)。トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルである場合、モータ駆動制御部Pr4が、IDモータM2の回転速度を低速に設定し(ステップS3)、タイミングt12でIDモータM2を低速で駆動する(ステップS5)。
【0124】
さらに、トナー量検出処理部Pr3が、トナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出したかどうかを判断し(ステップS6)、エッジを検出しなかった場合、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、計時を開始し、設定時間Tsが経過したかどうかを判断する(ステップS11)。
【0125】
そして、タイミングt13で設定時間Tsが経過すると、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていないと判断し、モータ駆動制御部Pr4がタイミングt14でIDモータM2の駆動を停止させる(ステップS12)。
【0126】
また、
図14に示されるIDモータM2の駆動状態及びセンサ信号の第3の例においては、タイミングt21で装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わるか、カバー部材が開閉されると、トナーカートリッジ認識処理部Pr2が、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジであるか、又は、通常のトナーカートリッジであるかを判断し(ステップS1)、トナーカートリッジ13iがスタータ用のトナーカートリッジである場合、モータ駆動制御部Pr4が、フラッシュメモリ81に記録されたトナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルであるか、又はトナーローであるかを判断する(ステップS2)。トナー量検出処理部Pr3の検出結果がトナーフルである場合、モータ駆動制御部Pr4が、IDモータM2の回転速度を低速に設定し(ステップS3)、タイミングt22でIDモータM2を低速で駆動する(ステップS5)。
【0127】
そして、トナー量検出処理部Pr3が、トナーセンサ53のセンサ信号のエッジを検出したかどうかを判断し(ステップS6)、エッジを検出しなかった場合、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、計時を開始し、設定時間Tsが経過したかどうかを判断する(ステップS11)。
【0128】
設定時間Tsが経過する前に、タイミングt23でトナー量検出処理部Pr3がオフ信号及びオン信号を検出すると、トナーカートリッジ装着監視処理部Pr5が、トナーカートリッジ13iが画像形成ユニット12iに装着されていると判断し、モータ駆動制御部Pr4がIDモータM2の回転速度を高速に設定する(ステップS7)。
【0129】
続いて、トナー量検出処理部Pr3が、オフ時間τoffを計時し、オフ時間τoffが閾値τth以上であるかどうかを判断する(ステップS8)。
【0130】
トナー量検出処理部Pr3が、オフ時間τoffが閾値τth以上である場合、トナーローを検出し(ステップS9)、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75にトナーローを記録し、オフ時間τoffが閾値τth未満である場合、トナー量が規定量より多い状態を表すトナーフルを検出し(ステップS10)、フラッシュメモリ81又はRFIDタグ75にトナーフルを記録する。
【0131】
このように、本実施の形態においては、装置本体Bdの電源がオフ状態からオン状態に切り替わった場合に、トナー貯蔵部23内のトナー量が検出され、IDモータM2の駆動が制御され、トナー量が第1の現像剤量である場合、攪拌部材27が第1の駆動周期で回転させられ、トナー量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、攪拌部材27が前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させられるので、画像形成ユニット12iにトナーカートリッジ13iが装着されていない場合において、トナー貯蔵部23内のトナー量が多い場合でも、トナーが画像形成ユニット12i外にこぼれるのを防止することができる。
【0132】
すなわち、トナーカートリッジ装着監視処理Pr5が画像形成ユニット12iにトナーカートリッジ13iが装着されているかどうかを判断している間に、トナーが画像形成ユニット12i外にこぼれるのを防止することができる。
【0133】
また、本実施の形態においては、モータ駆動制御部Pr4が、トナー量が第1の現像剤量である場合、攪拌部材27を第1の駆動周期で回転させ、トナー量が、前記第1の現像剤量より多い第2の現像剤量である場合、攪拌部材27を前記第1の駆動周期より遅い第2の駆動周期で回転させるようになっているが、トナー量が多い場合に攪拌部材27の駆動周期を段階的に遅くするようにすることもできる。
【0134】
さらに、本実施の形態においては、画像形成ユニット12iが装置本体Bdに対して装脱自在に配設されるようになっているが、画像形成ユニット12iを装置本体Bdに固定することもできる。
【0135】
そして、本実施の形態において、IDモータM2の回転速度は、トナーが画像形成ユニット12i外にこぼれるのを防止することができる極低速であることが望ましいが、補給口37とクランクバー55との位置関係、攪拌部材27の構造等に対応させて、実験により算出される。
【0136】
本実施の形態においては、プリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0137】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0138】
10 プリンタ
12Y、12M、12C、12Bk 画像形成ユニット
23 トナー貯蔵部
27 攪拌部材
37 補給口
80 制御部
Bd 装置本体
M2 IDモータ
Pr3 トナー量検出処理部
Pr4 モータ駆動制御部