(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024048950
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】遠隔手術支援システムおよび遠隔手術支援用指導医側操作装置
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20240402BHJP
A61B 34/35 20160101ALI20240402BHJP
G16H 40/60 20180101ALI20240402BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
A61B34/35
G16H40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155139
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】514063179
【氏名又は名称】株式会社メディカロイド
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100172362
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達哉
(72)【発明者】
【氏名】大橋 政尚
(72)【発明者】
【氏名】北辻 博明
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】手術現場から遠隔にある施設にいる指導医が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うために相応しいか否かを確認することが可能な遠隔手術支援システムを提供する。
【解決手段】この遠隔手術支援システム100は、第1施設B1に設置された外科手術ロボット1と、医師側操作装置2と、第2施設B2に設置され、外部ネットワークNを介して外科手術ロボット1を指導医A2が操作するための指導医側操作装置3と、を備える。起動時にリーダ39により受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれている場合において、第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置2は、指導医側操作装置3による外科手術ロボットへの接続を許可する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1施設に設置された外科手術ロボットと、
前記第1施設に設置され、医師が前記外科手術ロボットを操作するための医師側操作装置と、
前記第1施設とは異なる第2施設に設置され、外部ネットワークを介して前記外科手術ロボットを指導医が操作するための指導医側操作装置と、を備え、
前記医師側操作装置は、前記医師の第1認証情報を受け付ける第1受付部と、前記医師側操作装置を使用する権限を有する第1ユーザの識別情報を第1事前登録情報として記憶する第1記憶部と、を含み、
前記指導医側操作装置は、前記指導医の第2認証情報を受け付ける第2受付部と、前記指導医側操作装置を使用する権限を有する第2ユーザの識別情報を第2事前登録情報として記憶する第2記憶部と、を含み、
前記医師側操作装置は、起動時に前記第1受付部により受け付けた前記第1認証情報に含まれる第1ユーザ識別情報が前記第1事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記第1ユーザ識別情報が前記第1事前登録情報に含まれている場合、前記第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、
前記指導医側操作装置は、起動時に前記第2受付部により受け付けた前記第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が前記第2事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記第2ユーザ識別情報が前記第2事前登録情報に含まれている場合、前記第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、前記第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、
前記第2認証情報に前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、前記医師側操作装置は、前記指導医側操作装置による前記外科手術ロボットへの接続を許可するように構成されている、遠隔手術支援システム。
【請求項2】
前記医師側操作装置は、前記第1認証情報に前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、前記遠隔モードが設定された場合に、パスワードを生成するとともに前記外部ネットワークを介して前記指導医側操作装置に前記パスワードの入力に関する通知を行い、
前記指導医側操作装置は、前記第2認証情報に前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、前記医師側操作装置からの通知に基づいて、前記パスワードの入力を促す表示を行い、前記パスワードの入力に基づいて、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に入力された前記パスワードを送信し、
前記医師側操作装置は、受信した前記パスワードが生成した前記パスワードと一致した場合に、前記指導医側操作装置による前記外科手術ロボットへの接続を許可するように構成されている、請求項1に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項3】
前記医師側操作装置は、前記パスワードとして、1回限り有効であるワンタイムパスワードを生成する、請求項2に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項4】
前記第1受付部は、前記第1認証情報が格納されたカードの情報を読み取る第1リーダを含み、
前記第2受付部は、前記第2認証情報が格納されたカードの情報を読み取る第2リーダを含む、請求項1に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項5】
前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報および前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報は、前記外科手術ロボットのトレーニングプログラムの受講記録であり、
前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報は、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニングプログラムの受講記録である、請求項1に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項6】
前記医師側操作装置は、前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、前記パスワードを前記指導医側操作装置に送信しない、請求項2に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項7】
前記指導医側操作装置は、前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、エラーを通知する、請求項1に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項8】
前記医師側操作装置は、第1表示部と、第1音声通信部と、を含み、
前記指導医側操作装置は、スコープ型表示部と、前記指導医が前記スコープ型表示部を覗き込んだ状態で前記第1音声通信部と音声通信を行うための第2音声通信部と、フラットパネル表示部または湾曲パネル表示部からなる第2表示部と、前記第1音声通信部と音声通信を行うために前記スコープ型表示部よりも前記第2表示部の近くに配置された第3音声通信部と、を含む、請求項1に記載の遠隔手術支援システム。
【請求項9】
第1施設に設置された医師側操作装置と外科手術ロボットとを含む手術システムの前記外科手術ロボットを、外部ネットワークを介して指導医が操作するために、前記第1施設とは異なる第2の施設に設置されている指導医側操作装置であって、
前記指導医の認証情報を受け付ける受付部と、
前記指導医側操作装置を使用する権限を有するユーザの識別情報を事前登録情報として記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、起動時に前記受付部により受け付けた前記認証情報に含まれるユーザ識別情報が前記事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記ユーザ識別情報が前記事前登録情報に含まれている場合、前記認証情報にユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれている場合、遠隔モードの設定を可能にし、前記遠隔モードが設定された場合に、前記認証情報にユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、遠隔操作を行うための接続要求を、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に送信するように構成されている、遠隔手術支援用指導医側操作装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記認証情報に前記ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、パスワードの入力を促す表示を行い、前記パスワードの入力に基づいて、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に入力された前記パスワードを送信するように構成されている、請求項9に記載の遠隔手術支援用指導医側操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遠隔手術支援システムおよび遠隔手術支援用指導医側操作装置に関し、特に、指導医により医師を指導しながら手術を行うための遠隔手術支援システムおよび遠隔手術支援用指導医側操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、指導医により医師を指導しながら手術を行うための遠隔手術支援システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、指導者が遠隔から手術室の医師による手術を指導する遠隔手術支援システムが記載されている。特許文献1の遠隔手術支援システムでは、遠隔指導者ステーションの遠隔入力デバイスを指導者が操作することにより遠隔により手術を指導する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の遠隔手術支援システムでは、遠隔指導者ステーションの遠隔入力デバイスを遠隔で通信接続すれば、誰でも遠隔入力デバイスを操作することができるため、手術現場から遠隔にある施設の遠隔指導者ステーションの操作者が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することができないという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、手術現場から遠隔にある施設の指導医側操作装置の操作者が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することが可能な遠隔手術支援システムおよび遠隔手術支援用指導医側操作装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面による遠隔手術支援システムは、第1施設に設置された外科手術ロボットと、第1施設に設置され、医師が外科手術ロボットを操作するための医師側操作装置と、第1施設とは異なる第2施設に設置され、外部ネットワークを介して外科手術ロボットを指導医が操作するための指導医側操作装置と、を備え、医師側操作装置は、医師の第1認証情報を受け付ける第1受付部と、医師側操作装置を使用する権限を有する第1ユーザの識別情報を第1事前登録情報として記憶する第1記憶部と、を含み、指導医側操作装置は、指導医の第2認証情報を受け付ける第2受付部と、指導医側操作装置を使用する権限を有する第2ユーザの識別情報を第2事前登録情報として記憶する第2記憶部と、を含み、医師側操作装置は、起動時に第1受付部により受け付けた第1認証情報に含まれる第1ユーザ識別情報が第1事前登録情報に含まれているか否かを判定し、第1ユーザ識別情報が第1事前登録情報に含まれている場合、第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、指導医側操作装置は、起動時に第2受付部により受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれているか否かを判定し、第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれている場合、第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置は、指導医側操作装置による外科手術ロボットへの接続を許可するように構成されている。
【0008】
この発明の第1の局面による遠隔手術支援システムでは、上記のように、指導医側操作装置は、起動時に第2受付部により受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれているか否かを判定し、第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれている場合、第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置は、指導医側操作装置による外科手術ロボットへの接続を許可するように構成されている。これにより、指導医の第2認証情報に、第2ユーザ第1トレーニング受講情報および第2ユーザ第2トレーニング受講情報の両方が含まれていない場合に指導医側操作装置による遠隔による操作および遠隔による指導が許可されないので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うためのトレーニングを受講した指導医のみが遠隔手術の指導を行うことができる。その結果、手術現場から遠隔にある施設の指導医側操作装置の操作者が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することができる。
【0009】
この発明の第2の局面による遠隔手術支援用指導医側操作装置は、第1施設に設置された医師側操作装置と外科手術ロボットとを含む手術システムの外科手術ロボットを、外部ネットワークを介して指導医が操作するために、第1施設とは異なる第2の施設に設置されている指導医側操作装置であって、指導医の認証情報を受け付ける受付部と、指導医側操作装置を使用する権限を有するユーザの識別情報を事前登録情報として記憶する記憶部と、制御部と、を備え、制御部は、起動時に受付部により受け付けた認証情報に含まれるユーザ識別情報が事前登録情報に含まれているか否かを判定し、ユーザ識別情報が事前登録情報に含まれている場合、認証情報にユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれている場合、遠隔モードの設定を可能にし、遠隔モードが設定された場合に、認証情報にユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、遠隔操作を行うための接続要求を、外部ネットワークを介して医師側操作装置に送信するように構成されている。
【0010】
この発明の第2の局面による遠隔手術支援用指導医側操作装置では、上記のように、制御部は、起動時に受付部により受け付けた認証情報に含まれるユーザ識別情報が事前登録情報に含まれているか否かを判定し、ユーザ識別情報が事前登録情報に含まれている場合、認証情報にユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれている場合、遠隔モードの設定を可能にし、遠隔モードが設定された場合に、認証情報にユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、遠隔操作を行うための接続要求を、外部ネットワークを介して医師側操作装置に送信するように構成されている。これにより、指導医の認証情報に、ユーザ第1トレーニング受講情報およびユーザ第2トレーニング受講情報の両方が含まれていない場合に指導医側操作装置による遠隔による操作および遠隔による指導ができないので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うためのトレーニングを受講した指導医のみが遠隔手術の指導を行うことができる。その結果、手術現場から遠隔にある施設の指導医側操作装置の操作者が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することが可能な遠隔手術支援用指導医側操作装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、手術現場から遠隔にある施設の指導医側操作装置の操作者が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】一実施形態による遠隔手術支援システムの構成を示す図である。
【
図2】一実施形態による外科手術ロボットを示す図である。
【
図3】一実施形態による医師側操作装置および指導医側操作装置を示す図である。
【
図4】一実施形態による遠隔手術支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図5】一実施形態による遠隔手術支援システムのスコープ型表示装置を示した図である。
【
図6】一実施形態による遠隔手術支援システムの通信に関する構成を示すブロック図である。
【
図7】一実施形態による遠隔手術支援システムの遠隔接続処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1~
図7を参照して、一実施形態による遠隔手術支援システム100の構成について説明する。
【0015】
図1に示すように、遠隔手術支援システム100は、患者Pが載置された手術台101の近傍に設置された外科手術ロボット1と、外科手術ロボット1を医師A1が操作するための医師側操作装置2と、外部ネットワークNを介して外科手術ロボット1を指導医A2が操作するための指導医側操作装置3とを備える。外科手術ロボット1と医師側操作装置2とは、第1施設B1に設置されている。指導医側操作装置3は、第1施設B1とは異なる第2施設B2に設置されている。第1施設B1では、外科手術ロボット1の近くに手術スタッフとして助手A3が配置されている。また、第1施設B1には、助手A3と情報共有するための情報共有装置4が設置されている。また、第2施設B2では、指導医側操作装置3の近くに遠隔手術スタッフとして臨床工学技士A4が配置されている。なお、指導医側操作装置3は、特許請求の範囲の「遠隔手術支援用指導医側操作装置」の一例である。
【0016】
図2に示すように、外科手術ロボット1は、内視鏡5を保持する1つのマニピュレータアーム11と、手術器具6を保持する複数(3つ)のマニピュレータアーム12とを備える。内視鏡5は、患者Pの内部の手術部位を撮像する。手術器具6は、鉗子などのエンドエフェクタが先端に取り付けられている。また、医師側操作装置2および指導医側操作装置3は、マニピュレータアーム11および12を操作するために設けられている。
【0017】
外科手術ロボット1は、第1施設B1の手術室内に配置されている。また、外科手術ロボット1は、医療用台車13と、ポジショナ14と、アームベース15とを備える。外科手術ロボット1は、医療用台車13により移動可能に構成されている。医療用台車13には、外科手術ロボット1の動作を制御する制御装置16が設けられている。制御装置16は、医師側操作装置2または指導医側操作装置3に入力された指令に基づいて、外科手術ロボット1の動作を制御する。制御装置16は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムが格納されたメモリなどの記憶部とを含んでいる。
【0018】
また、医療用台車13には、入力装置17が設けられている。入力装置17は、主に施術前に手術の準備を行うために、マニピュレータアーム11、マニピュレータアーム12、ポジショナ14、および、アームベース15の移動や姿勢の変更の操作を受け付けるように構成されている。
【0019】
ポジショナ14は、たとえば、7軸多関節ロボットにより構成されている。また、ポジショナ14は、医療用台車13上に配置されている。ポジショナ14は、アームベース15を移動させる。具体的には、ポジショナ14は、アームベース15の位置を3次元に移動させるように構成されている。
【0020】
アームベース15は、ポジショナ14の先端に取り付けられている。また、マニピュレータアーム11およびマニピュレータアーム12は、各々の根元部がアームベース15に取り付けられている。アームベース15、マニピュレータアーム11、および、マニピュレータアーム12は、滅菌ドレープにより覆われて使用される。
【0021】
図1に示すように、医師側操作装置2は、たとえば、第1施設B1の手術室の中または手術室の外に配置されている。また、医師側操作装置2は、医師側操作装置本体2aを備える。
図3に示すように、医師側操作装置本体2aは、操作ハンドル21と、フットペダル22と、タッチパネル23と、スコープ型表示装置24と、アームレスト25と、音声通信装置26と、センサ27と、制御装置28と、リーダ29と、支持アーム30とを備える。なお、タッチパネル23は、特許請求の範囲の「第1タッチパネル」の一例である。また、スコープ型表示装置24は、特許請求の範囲の「第1表示部」の一例である。また、音声通信装置26は、特許請求の範囲の「第1音声通信部」の一例である。また、リーダ29は、特許請求の範囲の「第1受付部」の一例である。
【0022】
操作ハンドル21は、操作者(医師A1)が指令を入力するための操作用のハンドルを構成する。操作ハンドル21は、操作者(医師A1)がマニピュレータアーム11および12(内視鏡5および手術器具6)を操作するために設けられている。また、操作ハンドル21は、マニピュレータアーム11および12(内視鏡5および手術器具6)に対する操作量を受け付ける。操作ハンドル21は、操作者(医師A1)の左手により操作される左手用操作ハンドル21Lと、操作者(医師A1)の右手により操作される右手用操作ハンドル21Rとの一対の操作ハンドルを含む。左手用操作ハンドル21Lで一つのマニピュレータアーム12に保持された手術器具6を操作し、右手用操作ハンドル21Rで他のマニピュレータアーム12に保持された手術器具6を操作する。
【0023】
また、操作ハンドル21は、操作ハンドル21によって受け付けられた操作量に対して内視鏡5および手術器具6の移動量が変更(スケーリング)される。たとえば、移動量の倍率が1/2倍に設定されている場合、内視鏡5および手術器具6は、操作ハンドル21の移動距離の1/2の移動距離を移動するよう制御される。これによって、精細な手術を精確に行うことができる。
【0024】
フットペダル22は、内視鏡5および手術器具6に関する機能を実行するための複数のペダルを含む。複数のペダルは、たとえば、凝固ペダルと、切断ペダルと、カメラペダルと、クラッチペダルとを含む。複数のペダルは、操作者(医師A1)の足により操作される。カメラペダルが操作されると、操作ハンドル21でマニピュレータアーム11に保持された内視鏡を移動させることができる。このとき左手用操作ハンドル21Lと右手用操作ハンドル21Rとの両方で内視鏡を操作して移動させる。タッチパネル23は、医師側操作装置2に関する設定操作を受け付ける。タッチパネル23は、アームレスト25に配置されている。スコープ型表示装置24は、内視鏡5で取得された内視鏡画像を表示する。スコープ型表示装置24は、操作者(医師A1)のみが表示された画像を見ることが可能な没入型の表示装置である。操作者(医師A1)は、スコープ型表示装置24により患部を視認しながら、操作ハンドル21およびフットペダル22を操作する。支持アーム30は、スコープ型表示装置24の高さを医師などの操作者の顔の高さに合わせて調整できるようにスコープ型表示装置24を支持する。
【0025】
アームレスト25は、バー状に形成されており、操作ハンドル21を操作する際に操作者(医師A1)が腕を置くことが可能なように構成されている。音声通信装置26は、操作者(医師A1)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で指導医側操作装置3の後述する音声通信装置36と音声通信することができる位置に配置されている。具体的には、音声通信装置26は、操作者(医師A1)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者(医師A1)の頭部の近くに位置するように配置されている。音声通信装置26は、スコープ型表示装置24に一体的に配置されており、支持アーム30によって一体的に高さ調整ができる。
【0026】
センサ27は、スコープ型表示装置24が覗き込まれている使用状態であるか否かを検出するように構成されている。センサ27は、操作者(医師A1)がスコープ型表示装置24を覗き込んだ状態で操作者(医師A1)の頭部を検出可能な位置に配置されている。センサ27は、スコープ型表示装置24に一体的に配置されている。制御装置28は、医師側操作装置2の動作を制御する。制御装置28は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムおよび情報が格納されたメモリなどの記憶部28aとを含んでいる。なお、記憶部28aは、特許請求の範囲の「第1記憶部」の一例である。
【0027】
以上、医師側操作装置2について説明したが、指導医側操作装置3についても医師側操作装置2と同様の構造になっている。すなわち、
図4に示すように、指導医側操作装置3は、指導医側操作装置本体3aを備える。指導医側操作装置本体3aは、操作ハンドル31と、フットペダル32と、タッチパネル33と、スコープ型表示装置34と、アームレスト35と、音声通信装置36と、センサ37と、処理部と記憶部38aとを含む制御装置38と、リーダ39と、支持アーム30と、を備える。スコープ型表示装置34は、外部ネットワークN(
図1参照)を介して送信された内視鏡画像を表示する。また、医師側操作装置2と指導医側操作装置3とは基本的に同じ仕様であるが、タッチパネル23(33)を介して、通常モードと遠隔モードとが切り替えられて使用される。なお、タッチパネル33は、特許請求の範囲の「第2タッチパネル」の一例である。また、スコープ型表示装置34は、特許請求の範囲の「スコープ型表示部」の一例である。また、音声通信装置36は、特許請求の範囲の「第2音声通信部」の一例である。また、記憶部38aは、特許請求の範囲の「第2記憶部」の一例である。また、リーダ39は、特許請求の範囲の「第2受付部」の一例である。また、記憶部38aは、特許請求の範囲の「第2記憶部」の一例である。
【0028】
図1および
図4に示すように、指導医側操作装置3は、外部ネットワークNを介して送信された内視鏡画像を表示するタッチパネル表示装置51と、音声通信装置26と音声通信を行うため、スコープ型表示装置34よりもタッチパネル表示装置51の近くに配置された音声通信装置52とを備える。なお、タッチパネル表示装置51は、特許請求の範囲の「第2表示部」の一例である。また、音声通信装置52は、特許請求の範囲の「第3音声通信部」の一例である。
【0029】
タッチパネル表示装置51と音声通信装置52とは、指導医側操作装置本体3aとは独立したユニットとして、指導医側操作装置本体3aの近くに配置されている。タッチパネル表示装置51は、たとえば、タッチパネル機能を有する表示装置である。また、タッチパネル表示装置51は、フラットパネル表示装置または湾曲パネル表示装置である。指導医A2は、指またはタッチパネル用のペンなどを使用して、タッチパネル表示装置51に指示入力を受け付けさせることにより、指導用の画像を生成させる。指導用の画像は、たとえば、線、円または矢印などであり得る。
【0030】
図4および
図5に示すように、音声通信装置26、音声通信装置36および音声通信装置52は、それぞれマイクロフォン(261、361、521)とスピーカー(262、362、522)とを含む。マイクロフォン261(361、521)は、音声入力を受け付ける。スピーカー262(362、522)は、音声を出力する。また、
図5に示すように、スピーカー262(362)は、操作者(医師A1または指導医A2)がスコープ型表示装置24(34)を覗き込んだ状態で操作者の耳に近い位置に配置されている。また、マイクロフォン261(361)は、操作者(医師A1または指導医A2)がスコープ型表示装置24(34)を覗き込んだ状態で操作者の口に近い位置に配置されている。また、マイクロフォン261(361)およびスピーカー262(362)は、スコープ型表示装置24(34)に一体的に配置されている。
【0031】
音声通信装置52は、タッチパネル表示装置51に一体的に配置されている。音声通信装置52は、たとえば、マイクロフォン521およびスピーカー522がタッチパネル表示装置51に内蔵されている。なお、
図1では、タッチパネル表示装置51と音声通信装置52とを別々に図示している。
【0032】
また、医師側操作装置2は、指導医側操作装置3と同様のユニットを備える。すなわち、医師側操作装置2は、内視鏡画像を表示するタッチパネル表示装置61と、音声通信装置36および52と音声通信を行うため、スコープ型表示装置24よりもタッチパネル表示装置61の近くに配置された音声通信装置62と、を備える。タッチパネル表示装置61を設けることにより、術中に医師A1と指導医A2との間で双方向にアノテーションを行うことができる。
【0033】
タッチパネル表示装置61と音声通信装置62とは、医師側操作装置本体2aとは独立したユニットとして、医師側操作装置本体2aの近くに配置されている。タッチパネル表示装置61は、たとえば、タッチパネル機能を有するフラットパネル表示装置または湾曲パネル表示装置である。
【0034】
また、音声通信装置62は、マイクロフォン621とスピーカー622とを含む。マイクロフォン621は、音声入力を受け付ける。スピーカー622は、音声を出力する。また、音声通信装置62は、タッチパネル表示装置61に一体的に配置されている。音声通信装置62は、たとえば、マイクロフォン621およびスピーカー622がタッチパネル表示装置61に内蔵されている。なお、
図1では、タッチパネル表示装置61と音声通信装置62とを別々に図示している。
【0035】
図1および
図4に示すように、情報共有装置4は、移動可能なモニタカートである。情報共有装置4は、内視鏡5(
図2参照)で取得された内視鏡画像を表示するための表示装置41と、医師側操作装置2の音声通信装置26と音声通信を行うための音声通信装置42と、を備える。また、情報共有装置4は、医師側操作装置2よりも外科手術ロボット1の近くに配置される。これにより、外科手術ロボット1の近くに手術スタッフとして配置された助手A3が、内視鏡画像を確認したり、医師A1と対話することができる。また、音声通信装置42は、音声通信装置36および音声通信装置52の両方と音声通信を行うことが可能である。これにより、外科手術ロボット1の近くに手術スタッフとして配置された助手A3と医師A1との対話を、指導医A2および臨床工学技士A4にも聞かせることができる。また、助手A3が指導医A2および臨床工学技士A4と対話することもできる。また、音声通信装置42は、マイクロフォン421とスピーカー422とを含む。マイクロフォン421は、音声入力を受け付ける。スピーカー422は、音声を出力する。また、表示装置41は、たとえば、フラットパネル表示装置または湾曲パネル表示装置である。
【0036】
また、情報共有装置4には、制御装置43が配置されている。制御装置43は、画像処理を行う。制御装置43は、プログラムを実行するCPUなどの処理部と、プログラムが格納されたメモリなどの記憶部とを含んでいる。また、制御装置43は、第1施設B1に配置されている。
【0037】
なお、制御装置43は、スコープ型表示装置24、スコープ型表示装置34、表示装置41、タッチパネル表示装置51、および、タッチパネル表示装置61の各表示装置に、同じ画像を表示する。すなわち、スコープ型表示装置24、スコープ型表示装置34、表示装置41、タッチパネル表示装置51、および、タッチパネル表示装置61の各表示装置には、同じ内視鏡画像が表示される。
【0038】
図3~
図5に示すように、指導医側操作装置3は、上記のように、スコープ型表示装置34が覗き込まれている使用状態であるか否かを検出するセンサ37を備える。制御装置16は、センサ37によって使用状態が検出されていない場合に、操作ハンドル31によるマニピュレータアーム11および12の操作を禁止し、センサ37によって使用状態が検出されている場合に、操作ハンドル31によるマニピュレータアーム11および12の操作を許可する。制御装置16は、センサ37によって使用状態が検出されていない場合に、操作ハンドル31による入力を受け付けないことにより、マニピュレータアーム11および12の操作を禁止する。また、制御装置16は、センサ37によって使用状態が検出されている場合に、操作ハンドル31による所定の入力を受け付けることにより、操作ハンドル31にマニピュレータアーム12を操作可能に接続する。
【0039】
なお、医師側操作装置2についても同様である。すなわち、制御装置16は、センサ27によって使用状態が検出されていない場合に、操作ハンドル21によるマニピュレータアーム11および12の操作を禁止し、センサ27によって使用状態が検出されている場合に、操作ハンドル21による所定の入力を受け付けることにより、操作ハンドル21にマニピュレータアーム12を操作可能に接続する。
【0040】
医師側操作装置2および指導医側操作装置3は、外科手術ロボット1を操作するための操作権限を切り替える切替部を備える。切替部は、たとえば、アームレスト25(35)に配置されたタッチパネル23(33)である。
【0041】
図6に示すように、第1施設B1に設置された外科手術ロボット1、医師側操作装置2および情報共有装置4と、第2施設B2に設置された指導医側操作装置3とは、外部ネットワークNを介して接続されている。
【0042】
内視鏡5により取得した画像は、情報共有装置4に入力される。情報共有装置4では、内視鏡の画像にグラフィカルユーザインターフェースを重畳した画像を生成する。情報共有装置4により生成された画像は、表示装置41に表示されるとともに、医師側操作装置2に送られてスコープ型表示装置24に表示される。また、情報共有装置4により生成された画像は、ハブ71を介して、外部ネットワークNにより第2施設B2に送られる。第2施設B2では、ハブ81を介して、情報共有装置4により生成された画像が指導医側操作装置3に送られてスコープ型表示装置34に表示される。
【0043】
第1施設B1の医師側操作装置2による操作により、操作に基づく信号が外科手術ロボット1に送られて、手術器具6および内視鏡5が動作する。
【0044】
第2施設B2の指導医側操作装置3による操作により、操作に基づく信号が、ハブ81、外部ネットワークN、ハブ71を介して、外科手術ロボット1に送られて、手術器具6および内視鏡5が動作する。
【0045】
また、第1施設B1に設置された医師側操作装置2、情報共有装置4および音声通信装置62と、第2施設B2に設置された指導医側操作装置3および音声通信装置52との間の音声通信は、ハブ71、外部ネットワークN、ハブ81を介して、情報が送受信される。
【0046】
ここで、本実施形態では、遠隔手術支援システム100は、第1施設B1の外科手術ロボット1と、第2施設B2の指導医側操作装置3とを、外部ネットワークNを介して、遠隔により接続する場合に、第1施設B1の医師側操作装置2および第2施設B2の指導医側操作装置3の各々において認証を行い、正しく認証が行われた場合に、遠隔操作可能に接続されるように構成されている。
【0047】
具体的には、医師側操作装置2では、リーダ29により医師A1の第1認証情報を受け付ける。また、医師側操作装置2では、記憶部28aに、医師側操作装置2を使用する権限を有する第1ユーザ(医師A1)の識別情報を第1事前登録情報として記憶している。リーダ29は、ユーザ識別情報が格納されたカードの情報を読み取ることが可能である。たとえば、リーダ29は、非接触によりユーザが所持するカードのICのデータを読み取る非接触式の読取部を含む。
【0048】
なお、ユーザ識別情報は、タッチパネル23からの入力により受け付けてもよい。つまり、医師側操作装置2のタッチパネル23に対して、医師A1は、自分のID情報を入力してもよい。
【0049】
また、指導医側操作装置3では、リーダ39により指導医A2の第2認証情報を受け付ける。また、指導医側操作装置3では、記憶部38aに、指導医側操作装置3を使用する権限を有する第2ユーザ(指導医A2)の識別情報を第2事前登録情報として記憶している。リーダ39は、ユーザ識別情報が格納されたカードの情報を読み取ることが可能である。たとえば、リーダ29は、非接触によりユーザが所持するカードのICのデータを読み取る非接触式の読取部を含む。
【0050】
なお、ユーザ識別情報は、タッチパネル33からの入力により受け付けてもよい。つまり、指導医側操作装置3のタッチパネル33に対して、指導医A2は、自分のID情報を入力してもよい。
【0051】
医師側操作装置2(制御装置28)は、起動時にリーダ29により受け付けた第1認証情報に含まれる第1ユーザ識別情報が第1事前登録情報に含まれているか否かを判定する。そして、医師側操作装置2(制御装置28)は、第1ユーザ識別情報が第1事前登録情報に含まれている場合、第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。
【0052】
また、指導医側操作装置3(制御装置38)は、起動時にリーダ39により受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれているか否かを判定する。そして、指導医側操作装置3(制御装置38)は、第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれている場合、第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。指導医側操作装置3(制御装置38)は、第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置2(制御装置28)は、指導医側操作装置3による外科手術ロボット1への接続を許可する。
【0053】
これにより、指導医A2の第2認証情報に、第2ユーザ第1トレーニング受講情報および第2ユーザ第2トレーニング受講情報の両方が含まれていない場合に指導医側操作装置3による遠隔による操作および遠隔による指導が許可されないので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うためのトレーニングを受講した指導医A2のみが遠隔手術の指導を行うことができる。その結果、手術現場から遠隔にある施設にいる指導医A2が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うために相応しいか否かを確認することができる。
【0054】
第1ユーザ第1トレーニング受講情報および第2ユーザ第1トレーニング受講情報は、外科手術ロボットのトレーニングプログラムの受講記録、即ちトレーニングプログラムを受講することにより発行されたCertificate(証明書)の情報である。また、第2ユーザ第2トレーニング受講情報は、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニングプログラムの受講記録、即ち遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニングプログラムを受講することにより発行されたCertificate(証明書)の情報である。これにより、遠隔にいる指導医が外科手術ロボットのトレーニングプログラムおよび遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニングプログラムを受講しているか否かの情報を取得することができるので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うのが相応しい指導医A2か否かを容易に判定することができる。
【0055】
具体的には、第1トレーニング受講情報は、外科手術ロボット1を操作装置(医師側操作装置2)により操作して手術を行うためのトレーニングを受講しているか否かの情報を含む。また、第1トレーニング受講情報は、手術の種類(術野の違い)毎に設定された複数のトレーニングプログラムの受講状態に関する情報、即ち複数のCertificate(証明書)の情報を含む。つまり、第1トレーニング受講情報は、受講者(医師A1)がどの程度ロボット手術のトレーニングをしているかの情報を含む。
【0056】
また、第2トレーニング受講情報は、手術の指導および外科手術ロボット1の操作を遠隔の操作装置(指導医側操作装置3)から行うためのトレーニングを受講しているか否かの情報を含む。また、第2トレーニング受講情報は、手術の種類(術野の違い)毎に手術の指導を遠隔で行うための複数のトレーニングプログラムの受講状態に関する情報、即ち複数のCertificate(証明書)の情報を含む。つまり、第2トレーニング受講情報は、受講者(指導医A2)がどの程度遠隔によるロボット手術のトレーニングをしているかの情報を含む。
【0057】
また、本実施形態では、医師側操作装置2(制御装置28)は、第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、パスワードを生成するとともに外部ネットワークNを介して指導医側操作装置3にパスワードの入力に関する通知を行う。また、指導医側操作装置3(制御装置38)は、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置2からの通知に基づいて、パスワードの入力を促す表示を行う。また、指導医側操作装置3(制御装置38)は、パスワードの入力に基づいて、外部ネットワークNを介して医師側操作装置2に入力されたパスワードを送信する。そして、医師側操作装置2(制御装置28)は、受信したパスワードが生成したパスワードと一致した場合に、指導医側操作装置3による遠隔による操作および遠隔による指導を許可する。
【0058】
これにより、手術現場側の医師側操作装置2により生成されたパスワードを、遠隔の指導医側操作装置3により入力しなければ、遠隔による操作および遠隔による指導が許可されないので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うのが相応しい指導医A2がいる指導医側操作装置3を確実に遠隔接続することができる。
【0059】
医師側操作装置2(制御装置28)は、パスワードとして、1回限り有効であるワンタイムパスワードを生成する。これにより、パスワードが漏洩した場合でも、2回目以降に遠隔接続することができないので、他の操作装置が遠隔接続されるのを効果的に抑制することができる。
【0060】
また、医師側操作装置2(制御装置28)は、受け付けた認証情報に基づくユーザ識別情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、パスワードを指導医側操作装置3に送信しない。これにより、手術現場側の医師がトレーニングを受講していない場合には、指導医側操作装置3にパスワードが送られないため、外科手術ロボット1による手術を行うことが相応しくない人(たとえば、看護師、技士またはトレーニング未受講の医師など)に対して指導が行われるのを抑制することができる。
【0061】
また、指導医側操作装置3(制御装置38)は、受け付けた認証情報に基づくユーザ識別情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、エラーを通知する。これにより、遠隔による操作および遠隔による指導を行うのが相応しい指導医がいない場合に、エラーが通知されるので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うことが相応しくない人により指導が行われるのを抑制することができる。
【0062】
(遠隔接続処理)
図7を参照して、遠隔手術支援システム100の遠隔接続処理について説明する。
【0063】
図7のステップS1において、第1施設B1において、外科手術ロボット1、医師側操作装置2および情報共有装置4が起動される。そして、ステップS2において、医師側操作装置2のリーダ29により、認証情報を受け付ける。具体的には、医師A1がリーダ29に対してICカードをかざすことにより、ICカード内の情報を医師側操作装置2が取得する。
【0064】
ステップS3において、医師側操作装置2(制御装置28)は、受け付けた認証情報に基づいて、Certificate認証があるか否かを判断する。つまり、制御装置28は、受け付けた第1認証情報に含まれる第1ユーザ識別情報が第1事前登録情報に含まれているか否かを判定する。また、制御装置28は、受け付けた第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。Certificate認証があれば、ステップS4に進み、Certificate認証がなければ、ステップS21において、エラー(Certificate認証)が通知される。
【0065】
ステップS4において、医師側操作装置2(制御装置28)は、モード選択を受け付ける。つまり、医師側操作装置2(制御装置28)は、遠隔により操作接続する遠隔モードであるか、施設内において操作接続する通常モードであるかの選択を受け付ける。ステップS5において、医師側操作装置2(制御装置28)は、遠隔モードが選択されたか通常モードが選択されたかを判断する。遠隔モードが選択されれば、ステップS6に進み、通常モードが選択されれば、ステップS10に進む。
【0066】
ステップS6において、医師側操作装置2(制御装置28)は、パスワード(ワンタイムパスワード)を発行する。具体的には、医師側操作装置2(制御装置28)は、パスワードを生成するとともに、タッチパネル23に生成したパスワードを表示する。タッチパネル23に表示されたパスワードを確認した医師A1は、電話やメールなどの通信方法により、パスワードを遠隔接続先の第2施設B2の指導医A2に通知する。つまり、生成されたパスワードは、遠隔手術支援システム100による通信以外の通信手段により、第1施設B1側から第2施設B2側に通知される。なお、記憶部28aに第2施設B2の指導医A2のメールアドレスが記憶されている場合は、医師側操作装置2(制御装置28)は、パスワードを生成するとともに、記憶部28aに記憶された指導医A2のメールアドレス宛にパスワードを含むメールを送信するようにしてもよい。
【0067】
ステップS7において、医師側操作装置2(制御装置28)は、第2施設B2の指導医側操作装置3により入力されたパスワードを受け付ける。ステップS8において、医師側操作装置2(制御装置28)は、指導医側操作装置3から入力されたパスワードと、生成したパスワードとが一致するか否かを判断する。パスワードが一致すれば、ステップS9に進み、パスワードが一致しなければ、ステップS23において、エラー(パスワード認証)が通知される。
【0068】
ステップS9において、医師側操作装置2(制御装置28)は、パスワードの認証が成功したことの通知を、指導医側操作装置3に送信する。ステップS10において、医師側操作装置2(制御装置28)は、選択されたモードによる起動シーケンスを行う。
【0069】
ステップS11において、第2施設B2において、指導医側操作装置3が起動される。そして、ステップS12において、指導医側操作装置3のリーダ39により、認証情報を受け付ける。具体的には、指導医A2がリーダ39に対してICカードをかざすことにより、ICカード内の情報を指導医側操作装置3が取得する。
【0070】
ステップS13において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、受け付けた認証情報に基づいて、Certificate認証があるか否かを判断する。つまり、制御装置38は、受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれているか否かを判定する。また、制御装置38は、受け付けた第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。Certificate認証があれば、ステップS14に進み、Certificate認証がなければ、ステップS21において、エラー(Certificate認証)が通知される。
【0071】
ステップS14において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、モード選択を受け付ける。つまり、指導医側操作装置3(制御装置38)は、遠隔により操作接続する遠隔モードであるか、施設内において操作接続する通常モードであるかの選択を受け付ける。ステップS15において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、遠隔モードが選択されたか通常モードが選択されたかを判断する。遠隔モードが選択されれば、ステップS16に進み、通常モードが選択されれば、ステップS20に進む。
【0072】
ステップS16において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、受け付けた認証情報に基づいて、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニング認証があるか否かを判断する。つまり、制御装置38は、受け付けた第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定する。遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニング認証があれば、ステップS17に進み、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニング認証がなければ、ステップS22において、エラー(トレーニング認証)が通知される。
【0073】
ステップS17において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、パスワード(ワンタイムパスワード)の入力を受け付ける。具体的には、指導医側操作装置3(制御装置38)は、タッチパネル33にパスワードの入力を促す表示をするとともに、タッチパネル33によりパスワードの入力を受け付ける。ステップS18において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、入力を受け付けたパスワードを第1施設B1の医師側操作装置2に送信する。
【0074】
ステップS19において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、ステップS9における医師側操作装置2(制御装置28)によるパスワードの認証が成功したことの通知を受信する。これにより、指導医側操作装置3が遠隔により外科手術ロボット1に接続することが認証される。ステップS10において、指導医側操作装置3(制御装置38)は、選択されたモードによる起動シーケンスを行う。
【0075】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0076】
本実施形態では、上記のように、指導医側操作装置3は、起動時にリーダ39により受け付けた第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれているか否かを判定し、第2ユーザ識別情報が第2事前登録情報に含まれている場合、第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、医師側操作装置2は、指導医側操作装置3による遠隔による操作および遠隔による指導を許可する。これにより、指導医A2の第2認証情報に、第2ユーザ第1トレーニング受講情報および第2ユーザ第2トレーニング受講情報の両方が含まれていない場合に指導医側操作装置3による遠隔による操作および遠隔による指導が許可されないので、遠隔による操作および遠隔による指導を行うためのトレーニングを受講した指導医A2のみが遠隔による操作および遠隔による指導を行うことができる。その結果、手術現場から遠隔にある施設にいる指導医A2が、遠隔による操作および遠隔による指導を行うための指導医として相応しいか否かを確認することができる。
【0077】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0078】
たとえば、上記実施形態では、医師側操作装置と指導医側操作装置との両方が、タッチパネル表示装置および音声通信装置を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、指導医側操作装置のみが、タッチパネル表示装置および音声通信装置を備えていてもよい。
【0079】
また、上記実施形態では、医師側操作装置および指導医側操作装置に、スコープ型表示装置を設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、医師側操作装置および指導医側操作装置本発明に、スコープ型表示装置以外の湾曲パネル表示装置またはフラットパネル表示装置などを設けてもよい。
【0080】
また、上記実施形態では、医師側操作装置および指導医側操作装置の両方に、外科手術ロボットを操作するための操作権限を切り替える切替部が設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、医師側操作装置および指導医側操作装置の一方に、外科手術ロボットを操作するための操作権限を切り替える切替部が設けられていてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、第2認証情報に用いる第2ユーザ第2トレーニング受講情報には、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニング受講情報が含まれているが、遠隔による手術など他の遠隔に関するトレーニング受講情報を含み、それらを用いた認証を行ってもよい。それにともない、遠隔から操作および指導以外の行為を行うこともできる。
【0082】
また、上記実施形態では、医師側操作装置2(制御装置28)が、ワンタイムパスワードを第2施設B2の指導医A2に通知する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、医師側操作装置2(制御装置28)が、固定パスワードを第2施設B2の指導医A2に通知するようにしても良い。
【0083】
また、上記実施形態では、情報共有装置の音声通信装置を設けて、音声通信を行う構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、外科手術ロボットに音声通信装置を設けて、音声通信を行ってもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、第2施設B2に指導医側操作装置3を設置する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2施設B2に医師側操作装置と外科手術ロボットを配置し、モード選択より通常モードが選択された場合は、第2施設B2の医師側操作装置によって第2施設B2の外科手術ロボットを操作するようにし、モード選択より遠隔モードが選択された場合は、第2施設B2の医師側操作装置を指導医側操作装置として機能させ、第2施設B2の医師側操作装置によって第1施設B1の外科手術ロボットを操作するようにしても良い。
【0085】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0086】
(項目1)
第1施設に設置された外科手術ロボットと、
前記第1施設に設置され、医師が前記外科手術ロボットを操作するための医師側操作装置と、
前記第1施設とは異なる第2施設に設置され、外部ネットワークを介して前記外科手術ロボットを指導医が操作するための指導医側操作装置と、を備え、
前記医師側操作装置は、前記医師の第1認証情報を受け付ける第1受付部と、前記医師側操作装置を使用する権限を有する第1ユーザの識別情報を第1事前登録情報として記憶する第1記憶部と、を含み、
前記指導医側操作装置は、前記指導医の第2認証情報を受け付ける第2受付部と、前記指導医側操作装置を使用する権限を有する第2ユーザの識別情報を第2事前登録情報として記憶する第2記憶部と、を含み、
前記医師側操作装置は、起動時に前記第1受付部により受け付けた前記第1認証情報に含まれる第1ユーザ識別情報が前記第1事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記第1ユーザ識別情報が前記第1事前登録情報に含まれている場合、前記第1認証情報に第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、
前記指導医側操作装置は、起動時に前記第2受付部により受け付けた前記第2認証情報に含まれる第2ユーザ識別情報が前記第2事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記第2ユーザ識別情報が前記第2事前登録情報に含まれている場合、前記第2認証情報に第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、遠隔モードが設定された場合に、前記第2認証情報に第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、
前記第2認証情報に前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、前記医師側操作装置は、前記指導医側操作装置による前記外科手術ロボットへの接続を許可するように構成されている、遠隔手術支援システム。
【0087】
(項目2)
前記医師側操作装置は、前記第1認証情報に前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれており、かつ、前記遠隔モードが設定された場合に、パスワードを生成するとともに前記外部ネットワークを介して前記指導医側操作装置に前記パスワードの入力に関する通知を行い、
前記指導医側操作装置は、前記第2認証情報に前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、前記医師側操作装置からの通知に基づいて、前記パスワードの入力を促す表示を行い、前記パスワードの入力に基づいて、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に入力された前記パスワードを送信し、
前記医師側操作装置は、受信した前記パスワードが生成した前記パスワードと一致した場合に、前記指導医側操作装置による遠隔による操作および遠隔による指導を許可するように構成されている、項目1に記載の遠隔手術支援システム。
【0088】
(項目3)
前記医師側操作装置は、前記パスワードとして、1回限り有効であるワンタイムパスワードを生成する、項目2に記載の遠隔手術支援システム。
【0089】
(項目4)
前記第1受付部は、前記第1ユーザ識別情報が格納されたカードの情報を読み取る第1リーダを含み、
前記第2受付部は、前記第2ユーザ識別情報が格納されたカードの情報を読み取る第2リーダを含む、項目1~3のいずれか1項に記載の遠隔手術支援システム。
【0090】
(項目5)
前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報および前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報は、前記外科手術ロボットのトレーニングプログラムの受講記録であり、
前記第2ユーザ第2トレーニング受講情報は、遠隔による操作および遠隔による指導に関するトレーニングプログラムの受講記録である、項目1~4のいずれか1項に記載の遠隔手術支援システム。
【0091】
(項目6)
前記医師側操作装置は、前記第1ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、前記パスワードを前記指導医側操作装置に送信しない、項目2または3に記載の遠隔手術支援システム。
【0092】
(項目7)
前記指導医側操作装置は、前記第2ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれていない場合には、エラーを通知する、項目1~6のいずれか1項に記載の遠隔手術支援システム。
【0093】
(項目8)
前記医師側操作装置は、第1表示部と、第1音声通信部と、を含み、
前記指導医側操作装置は、スコープ型表示部と、前記指導医が前記スコープ型表示部を覗き込んだ状態で前記第1音声通信部と音声通信を行うための第2音声通信部と、フラットパネル表示部または湾曲パネル表示部からなる第2表示部と、前記第1音声通信部と音声通信を行うために前記スコープ型表示部よりも前記第2表示部の近くに配置された第3音声通信部と、を含む、項目1~7のいずれか1項に記載の遠隔手術支援システム。
【0094】
(項目9)
第1施設に設置された医師側操作装置と外科手術ロボットとを含む手術システムの前記外科手術ロボットを、外部ネットワークを介して指導医が操作するために、前記第1施設とは異なる第2の施設に設置されている指導医側操作装置であって、
前記指導医の認証情報を受け付ける受付部と、
前記指導医側操作装置を使用する権限を有するユーザの識別情報を事前登録情報として記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、起動時に前記受付部により受け付けた前記認証情報に含まれるユーザ識別情報が前記事前登録情報に含まれているか否かを判定し、前記ユーザ識別情報が前記事前登録情報に含まれている場合、前記認証情報にユーザ第1トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記ユーザ第1トレーニング受講情報が含まれている場合、遠隔モードの設定を可能にし、前記遠隔モードが設定された場合に、前記認証情報にユーザ第2トレーニング受講情報が含まれているか否かを判定し、前記ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、遠隔操作を行うための接続要求を、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に送信するように構成されている、遠隔手術支援用指導医側操作装置。
【0095】
(項目10)
前記制御部は、前記認証情報に前記ユーザ第2トレーニング受講情報が含まれている場合に、パスワードの入力を促す表示を行い、前記パスワードの入力に基づいて、前記外部ネットワークを介して前記医師側操作装置に入力された前記パスワードを送信するように構成されている、項目9に記載の遠隔手術支援用指導医側操作装置。
【符号の説明】
【0096】
1 外科手術ロボット
2 医師側操作装置
3 指導医側操作装置(遠隔手術支援用指導医側操作装置)
23 タッチパネル(第1タッチパネル)
24 スコープ型表示装置(第1表示部)
26 音声通信装置(第1音声通信部)
28a 記憶部(第1記憶部)
29 リーダ(第1受付部)
33 タッチパネル(第2タッチパネル)
34 スコープ型表示装置(スコープ型表示部)
36 音声通信装置(第2音声通信部)
38a 記憶部(第2記憶部、記憶部)
39 リーダ(第2受付部、受付部)
51 タッチパネル表示装置(第2表示部)
52 音声通信装置(第3音声通信部)
100 遠隔手術支援システム
A1 医師
A2 指導医
B1 第1施設
B2 第2施設
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