(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049091
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】電気光学装置および照明装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20240402BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20240402BHJP
G02F 1/1347 20060101ALI20240402BHJP
F21V 9/40 20180101ALI20240402BHJP
F21V 13/02 20060101ALI20240402BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20240402BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240402BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/13 505
G02F1/1347
F21V9/40 400
F21V13/02 400
F21Y101:00 100
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155347
(22)【出願日】2022-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平林 幸哉
(72)【発明者】
【氏名】小林 修
(72)【発明者】
【氏名】竹内 俊平
【テーマコード(参考)】
2H088
2H092
2H189
【Fターム(参考)】
2H088EA45
2H088HA02
2H088HA03
2H088HA05
2H088HA28
2H088JA05
2H088MA20
2H092GA03
2H092GA14
2H092GA38
2H092GA39
2H092GA44
2H092GA50
2H092NA15
2H092NA30
2H092PA02
2H092PA13
2H092QA07
2H092RA10
2H189AA32
2H189AA35
2H189AA64
2H189HA12
2H189HA16
2H189JA05
2H189LA03
2H189LA04
2H189LA05
2H189LA20
2H189MA15
(57)【要約】
【課題】2つの基板のうち一方の基板と他方の基板とを電気的に接続する接続部材の導通を確認することができる電気光学装置を提供すること。
【解決手段】電気光学装置30は、第1基板51に配置されている第1U電極Eu1と、第1基板51と対向している第2基板52に配置されている第1V電極Ev1と、を備え、第1基板51は、第1電極端子Te1と電気的に接続している第3電極パッドPe3と、第2検査端子Tt2と電気的に接続している第2検査パッドPt2と、を備え、第2基板52は、第1V電極Ev1と電気的に接続している第7電極パッドPe7と、第7電極パッドPe7と電気的に接続している第6検査パッドPt6と、を備え、第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7とを電気的に接続する第1接続部材B1と、第2検査パッドPt2と第6検査パッドPt6とを電気的に接続する第2接続部材B2と、をさらに備えている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板と、
前記第1基板に配置されている第1電極と、
前記第1基板と対向している第2基板と、
前記第2基板に配置されている第2電極と、
前記第1基板と前記第2基板との間にある液晶層と、を備え、
前記第1基板は、
第1端子と、
第2端子と、
前記第1端子と電気的に接続している第1導電部と、
前記第2端子と電気的に接続している第2導電部と、を備え、
前記第2基板は、
前記第2電極と電気的に接続している第3導電部と、
前記第3導電部と電気的に接続している第4導電部と、を備え、
前記第1導電部と前記第3導電部とを電気的に接続する第1接続部材と、
前記第2導電部と前記第4導電部とを電気的に接続する第2接続部材と、をさらに備えている、
電気光学装置。
【請求項2】
前記第1基板は、
前記第1導電部を介して前記第1端子と電気的に接続している第3端子と、
第4端子と、
前記第4端子と電気的に接続している第5導電部と、をさらに備え、
前記第2基板は、
前記第3導電部と電気的に接続している第6導電部をさらに備え、
前記第5導電部と前記第6導電部とを電気的に接続する第3接続部材をさらに備えている、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記第1基板は、
前記第1端子および前記第2端子を含む第1端子群と、
前記第3端子および前記第4端子を含む第2端子群と、をさらに備える、
請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
第1放電抵抗をさらに備え、
前記第1電極と前記第2電極とは、前記第1放電抵抗を介して電気的に接続されている、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記第1基板は、前記第1電極と電気的に接続している第7導電部をさらに備え、
前記第2基板は、前記第7導電部と電気的に接続している第8導電部をさらに備え、
前記第1放電抵抗は、前記第2基板に配置され、
前記第8導電部は、前記第1放電抵抗を介して、前記第2電極と電気的に接続している、
請求項4に記載の電気光学装置。
【請求項6】
第2放電抵抗と、
前記第1基板に配置されている第3電極と、をさらに備え、
前記第1電極と前記第3電極とは、前記第2放電抵抗を介して電気的に接続されている、
請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項7】
前記第1基板は、
前記第1電極と電気的に接続している第7導電部と、
前記第3電極と電気的に接続している第9導電部と、をさらに備え、
前記第2基板は、
前記第7導電部と電気的に接続している第8導電部と、
前記第9導電部と電気的に接続している第10導電部と、をさらに備え、
前記第2放電抵抗は、前記第2基板に配置され、
前記第10導電部は、前記第2放電抵抗を介して、前記第8導電部と電気的に接続している、
請求項6に記載の電気光学装置。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の電気光学装置と、
前記電気光学装置に向けて光を出射する光源と、を備える、
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気光学装置および照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気光学装置の一例である調光装置が開示されている。特許文献1の調光装置は、第1基板と、第1基板と対向する第2基板と、第1基板と第2基板との間にある液晶層と、第1基板の電極と第2基板の配線とを電気的に接続する導電柱と、を備える。第1基板の電極には、第2基板の配線および導電柱を介して電力が供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2つの基板のうち一方の基板と他方の基板とを電気的に接続する接続部材(導電柱)に不具合がある場合、例えば、一方の基板の配線から他方の基板の電極に電力が供給されず、電気光学装置が正常に動作しない可能性がある。よって、電気光学装置の製造工程において、一方の基板と他方の基板とを接続部材が電気的に接続していることを確認したいという要望がある。
【0005】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたもので、2つの基板のうち一方の基板と他方の基板とを電気的に接続する接続部材の導通を確認することができる電気光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様による電気光学装置は、第1基板と、第1基板に配置されている第1電極と、第1基板と対向している第2基板と、第2基板に配置されている第2電極と、第1基板と第2基板との間にある液晶層と、を備え、第1基板は、第1端子と、第2端子と、第1端子と電気的に接続している第1導電部と、第2端子と電気的に接続している第2導電部と、を備え、第2基板は、第2電極と電気的に接続している第3導電部と、第3導電部と電気的に接続している第4導電部と、を備え、第1導電部と第3導電部とを電気的に接続する第1接続部材と、第2導電部と第4導電部とを電気的に接続する第2接続部材と、をさらに備えている。
【0007】
本開示の一態様による照明装置は、上記の電気光学装置と、前記電気光学装置に向けて光を出射する光源と、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る照明装置の模式図である。
【
図4】
図4は、+Z側から見た第1基板の平面図である。
【
図5】
図5は、-Z側から見た第2基板の平面図である。
【
図8】
図8は、Z方向と直交する仮想平面における照明装置の出射光の照射範囲を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の実施形態に記載した内容により本開示が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0010】
なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本開示の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
【0011】
図面で示すX方向およびY方向は、互いに直交し、X方向の+X側、-X側、Y方向の+Y側、-Y側は、照明装置1の側方に相当する。Z方向は、X方向およびY方向に直交する。Z方向の+Z側は、照明装置1の前面側に相当し、Z方向の-Z側は照明装置1の背面側に相当する。また、本明細書において、「平面視」は、Z方向に沿って+Z側および-Z側の一方から照明装置1を見ることである。なお、X、Y、Zの方向は一例であって、本開示はこれらの方向に限定されない。
【0012】
図1は、本開示の実施形態に係る照明装置1の模式図である。照明装置1は、ケーシング10、光源20、電気光学装置30、および、照明装置1を統括制御する制御装置40を備えている。ケーシング10は、光源20、電気光学装置30、および、制御装置40を収納する。
【0013】
光源20は、電気光学装置30に向けて光を出射する。光源20は、例えば電球およびLED(Light Emitting Diode)などである。
【0014】
電気光学装置30は、光源20が出射した光を透過し、照明装置1の外部に向けて光を出射する。電気光学装置30は、光源20が出射した光を拡散させる。本実施形態において、電気光学装置30は、調光装置である。なお、電気光学装置30は、光源20が出射した光の透過率を調整してもよい。
【0015】
図2は、電気光学装置30の断面図である。電気光学装置30は、調光パネル50を複数備えている。調光パネル50の個数は、4つであるが4つに限定されないことは言うまでもない。複数の調光パネル50は、Z方向に沿って積層されている。Z方向に互いに隣接する2つの調光パネル50は、透光性を有する接着層60を介して接着されている。複数の調光パネル50は、互いに同様に構成されており、Z方向回りに互いに異なる向きで積層されている(詳細は後述する)。
【0016】
調光パネル50は、第1基板51、第1基板51と対向している第2基板52、第1基板51と第2基板52との間を封止するシール材S、および、液晶分子を含む液晶層53を備えている。第1基板51の板面および第2基板52の板面は、それぞれ、Z方向と交差する。
【0017】
図3は、調光パネル50の平面図である。なお、
図3は、
図2に示す複数の調光パネル50のうち最も+Z側に位置する調光パネル50を示している。第1基板51および第2基板52は、それぞれ、透光性を有し、平面視で八角形である。また、第1基板51は、平面視で第2基板52より大きく、平面視で第2基板52から露出する露出部51aを有している。
【0018】
露出部51aは、第2基板52の-X側の第1辺52a、第2基板52の-Y側の第2辺52b、および第1辺52aと第2辺52bとの間の第3辺52cから露出している第1基板51の部位である。なお、露出部51aは、第2基板52の他の辺から露出してもよく、第2基板52の1つの辺から露出してもよい。第1基板51および第2基板52の詳細は後述する。
【0019】
シール材Sは、平面視で環状であり、第2基板52の周縁部に全周に亘って配置されている。
【0020】
図2に示すように、液晶層53は、第1基板51と第2基板52との間にある。液晶層53は、シール材Sの内側にある。また、調光パネル50において、光源20が出射した光の拡散の度合を調節可能な有効領域AA(
図2)は、平面視で液晶層53と重なる。
【0021】
次に、第1基板51および第2基板52の詳細を説明する。
【0022】
図4は、+Z側から見た第1基板51の平面図である。なお、
図4は、
図2に示す複数の調光パネル50のうち最も+Z側に位置する調光パネル50の第1基板51を示している。
図4に示す第1基板51の板面は、第1基板51の前面である。第1基板51の前面には、第1端子群TG1、第2端子群TG2、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、複数の電極パッドPe、複数の検査パッドPt、および、第1配向膜AL1が配置されている。
【0023】
第1基板51の前面において、第1端子群TG1および第2端子群TG2は、シール材Sより外側にある。また、第1基板51の前面において、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、複数の電極パッドPe、複数の検査パッドPt、および、第1配向膜AL1は、シール材Sより内側にある。なお、平面視において、第1配向膜AL1は、シール材Sと重なってもよく、シール材Sから外側にはみ出してもよい。
【0024】
第1端子群TG1は、露出部51aの-X側に配置されている。第1端子群TG1は、第1電極端子Te1、第2電極端子Te2、第3電極端子Te3、第4電極端子Te4、第1検査端子Tt1、および、第2検査端子Tt2を備えている。第1電極端子Te1、第2電極端子Te2、第3電極端子Te3、第4電極端子Te4、第1検査端子Tt1、および、第2検査端子Tt2は、この順にY方向に沿って-Y側から+Y側に並んでいる。
【0025】
第2端子群TG2は、露出部51aの-Y側に配置されている。このように、第1端子群TG1および第2端子群TG2は、平面視において、第1基板51の中央から見て互いに異なる方位に配置されている。
【0026】
第2端子群TG2は、第3検査端子Tt3、第4検査端子Tt4、第5電極端子Te5、第6電極端子Te6、第7電極端子Te7、および、第8電極端子Te8、を備えている。第3検査端子Tt3、第4検査端子Tt4、第5電極端子Te5、第6電極端子Te6、第7電極端子Te7、および、第8電極端子Te8は、この順にX方向に沿って-X側から+X側に並んでいる。
【0027】
第1U電極Eu1は、X方向に沿って延びている棒状の電極であり、Y方向に沿って複数並ぶ。複数の第1U電極Eu1は、それぞれ、-X側端で第1配線L1と電気的に接続している。
【0028】
第1配線L1は、第1基板51の-X側で+Y側から-Y側に延びており、第6電極端子Te6と電気的に接続している。また、第1配線L1は、第1分岐点d1で分岐し、第2電極端子Te2と電気的に接続している。つまり、第2電極端子Te2および第6電極端子Te6は、第1配線L1を介して第1U電極Eu1と電気的に接続している。
【0029】
第2U電極Eu2は、X方向に沿って延びている棒状の電極であり、Y方向に沿って複数並ぶ。第1U電極Eu1と第2U電極Eu2とは、Y方向に沿って交互に並ぶ。複数の第2U電極Eu2は、それぞれ、+X側端で第2配線L2と電気的に接続している。
【0030】
第2配線L2は、第3電極端子Te3と第7電極端子Te7とを電気的に接続し、第1基板51の周縁に沿って延びている。つまり、第3電極端子Te3および第7電極端子Te7は、第2配線L2を介して、第2U電極Eu2と電気的に接続している。
【0031】
複数の電極パッドPeおよび複数の検査パッドPtは、それぞれ、導電性を有し、平面視で半円状である。なお、電極パッドPeおよび検査パッドPtは、平面視で半円状に限定されないことは言うまでもなく、例えば平面視で円状および矩形状などでもよい。第1基板51に配置されている電極パッドPeの個数および検査パッドPtの個数は、それぞれ、4個であるが、4個に限定されないことは言うまでもない。
【0032】
第1基板51に配置されている複数の電極パッドPeは、第1電極パッドPe1、第2電極パッドPe2、第3電極パッドPe3、および、第4電極パッドPe4である。第1電極パッドPe1および第3電極パッドPe3は、互いに隣接しており、第2電極パッドPe2と第4電極パッドPe4は、互いに隣接している。なお、複数の電極パッドPeを区別することなく説明するときは、単に「電極パッドPe」と称する。
【0033】
第1電極パッドPe1は、第2分岐点d2から延びている第1配線L1と電気的に接続している。つまり、第1電極パッドPe1は、第1U電極Eu1と電気的に接続している。また、第1電極パッドPe1は、第2電極端子Te2および第6電極端子Te6それぞれと電気的に接続している。
【0034】
第2電極パッドPe2は、第3分岐点d3から延びている第2配線L2と電気的に接続している。つまり、第2電極パッドPe2は、第2U電極Eu2と電気的に接続している。また、第2電極パッドPe2は、第3電極端子Te3および第7電極端子Te7それぞれと電気的に接続している。
【0035】
第3電極パッドPe3は、第1電極端子Te1と第5電極端子Te5とを電気的に接続する第3配線L3上に配置されている。すなわち、第5電極端子Te5は、第3電極パッドPe3を介して、第1電極端子Te1と電気的に接続している。
【0036】
第4電極パッドPe4は、第2配線L2より外側で第4電極端子Te4と第8電極端子Te8とを電気的に接続する第4配線L4上に配置されている。すなわち、第8電極端子Te8は、第4電極パッドPe4を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。
【0037】
第1基板51に配置されている複数の検査パッドPtは、第1検査パッドPt1、第2検査パッドPt2、第3検査パッドPt3、および、第4検査パッドPt4である。第1検査パッドPt1および第2検査パッドPt2は、互いに隣接しており、第3検査パッドPt3と第4検査パッドPt4は、互いに隣接している。なお、複数の検査パッドPtを区別することなく説明するときは、単に「検査パッドPt」と称する。
【0038】
第1検査パッドPt1は、第5配線L5を介して第1検査端子Tt1と電気的に接続している。
【0039】
第2検査パッドPt2は、第6配線L6を介して第2検査端子Tt2と電気的に接続している。
【0040】
第3検査パッドPt3は、第7配線L7を介して第3検査端子Tt3と電気的に接続している。
【0041】
第4検査パッドPt4は、第8配線L8を介して第4検査端子Tt4と電気的に接続している。
【0042】
第1配向膜AL1は、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2に平面視で重なる位置に配置されている。第1U電極Eu1および第2U電極Eu2は、第1基板51の前面と第1配向膜AL1との間にある。また、第1配向膜AL1は、第1端子群TG1、第2端子群TG2、複数の電極パッドPe、および、複数の検査パッドPtから平面視で外れた位置に配置されている。第1配向膜AL1の液晶分子の配向方向は、Y方向と一致する。
【0043】
図5は、-Z側から見た第2基板52の平面図である。なお、
図5は、
図2に示す複数の調光パネル50のうち最も+Z側に位置する調光パネル50の第2基板52を示している。
図5に示す第2基板52の板面は、第2基板52の背面である。第2基板52の背面は、第1基板51の前面と対向する。第2基板52の背面には、第1V電極Ev1、第2V電極Ev2、複数の放電抵抗R、複数の電極パッドPe、複数の検査パッドPt、および、第2配向膜AL2が配置されている。
【0044】
第2基板52の背面において、第1V電極Ev1、第2V電極Ev2、複数の放電抵抗R、複数の電極パッドPe、複数の検査パッドPt、および、第2配向膜AL2は、シール材Sより内側にある。なお、平面視において、第2配向膜AL2は、シール材Sと重なってもよく、シール材Sから外側にはみ出してもよい。
【0045】
第1V電極Ev1は、Y方向に沿って延びている棒状の電極であり、X方向に沿って複数並ぶ。複数の第1V電極Ev1は、それぞれ、+Y側端で第9配線L9と電気的に接続している。第9配線L9は、第2基板52の+Y側で、-X側から+X側に延びている。
【0046】
第2V電極Ev2は、Y方向に沿って延びている棒状の電極であり、X方向に沿って複数並ぶ。第1V電極Ev1と第2V電極Ev2とは、X方向に沿って交互に並ぶ。複数の第2V電極Ev2は、それぞれ、-Y側端で第10配線L10と電気的に接続している。第10配線L10は、第2基板52の-Y側で、-X側から+X側に延びている。
【0047】
複数の放電抵抗Rは、それぞれ、所定の電気抵抗値を有する抵抗器である。所定の電気抵抗値は、比較的高い値であり、調光パネル50の動作への影響が極めて低い値である。所定の電気抵抗値は、予め行われる実験等により実測されて定められている。
【0048】
複数の放電抵抗Rは、第2基板52に配置されている。これにより、第1基板51のレイアウトの自由度を向上させることができる。なお、複数の放電抵抗Rの個数は、3個であるが、3個に限定されないことは言うまでもない。複数の放電抵抗Rは、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2、および、第3放電抵抗R3を有し、互いに同様に構成されている。なお、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2、および、第3放電抵抗R3を区別せずに説明する場合、単に「放電抵抗R」と称する。
【0049】
図6は、放電抵抗Rの拡大図である。放電抵抗Rは、導線が蛇行して配置されることで形成されている。このように、放電抵抗Rは、比較的簡便な形状であり、放電抵抗Rひいては電気光学装置30および照明装置1の低コスト化を図ることができる。
【0050】
図5に示す第2基板52に配置されている複数の電極パッドPeおよび複数の検査パッドPtは、第1基板51に配置されている電極パッドPeおよび検査パッドPtと同様に形成されている。
【0051】
第2基板52に配置されている電極パッドPeの個数は、第1基板51に配置されている電極パッドPeの個数と等しい。また、第2基板52に配置されている検査パッドPtの個数は、第1基板51に配置されている検査パッドPtの個数と等しい。
【0052】
第2基板52に配置されている複数の電極パッドPeは、第5電極パッドPe5、第6電極パッドPe6、第7電極パッドPe7、および、第8電極パッドPe8である。第5電極パッドPe5および第7電極パッドPe7は、互いに隣接しており、第6電極パッドPe6と第8電極パッドPe8は、互いに隣接している。
【0053】
第5電極パッドPe5は、第1基板51に配置されている第1電極パッドPe1と平面視で重なる。つまり、第5電極パッドPe5および第1電極パッドPe1は、互いに対向している。第5電極パッドPe5は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2それぞれと、第11配線L11を介して電気的に接続している。
【0054】
第11配線L11は、第1放電抵抗R1を介して、第4分岐点d4から延びている第9配線L9と電気的に接続している。つまり、第5電極パッドPe5は、第1放電抵抗R1を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。
【0055】
また、第11配線L11は、第2放電抵抗R2を介して、第5分岐点d5、第6分岐点d6、および、第7分岐点d7を経由して第8分岐点d8から延びている第10配線L10と電気的に接続している。つまり、第5電極パッドPe5は、第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。また、第1V電極Ev1は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。
【0056】
第6電極パッドPe6は、第1基板51に配置されている第2電極パッドPe2と平面視で重なる。つまり、第6電極パッドPe6および第2電極パッドPe2は、互いに対向している。第6電極パッドPe6は、第3放電抵抗R3と第12配線L12を介して電気的に接続している。
【0057】
第12配線L12は、第3放電抵抗R3を介して、第6分岐点d6から延びている第10配線L10と電気的に接続している。つまり、第6電極パッドPe6は、第3放電抵抗R3を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。また、第6電極パッドPe6は、第3放電抵抗R3および第2放電抵抗R2を介して、第5電極パッドPe5と電気的に接続している。
【0058】
さらに、第6電極パッドPe6は、第12配線L12、第3放電抵抗R3、第10配線L10、第2放電抵抗R2、第11配線L11、第1放電抵抗R1、および、第9配線L9を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。つまり、第6電極パッドPe6は、複数の放電抵抗Rを介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。
【0059】
第7電極パッドPe7は、第1基板51に配置されている第3電極パッドPe3と平面視で重なる。つまり、第7電極パッドPe7および第3電極パッドPe3は、互いに対向している。第7電極パッドPe7は、第9分岐点d9から延びている第9配線L9を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。
【0060】
第8電極パッドPe8は、第1基板51に配置されている第4電極パッドPe4と平面視で重なる。つまり、第8電極パッドPe8および第4電極パッドPe4は、互いに対向している。第8電極パッドPe8は、第7分岐点d7から延びている第10配線L10を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。
【0061】
第2基板52に配置されている複数の検査パッドPtは、第5検査パッドPt5、第6検査パッドPt6、第7検査パッドPt7、および、第8検査パッドPt8である。第5検査パッドPt5および第6検査パッドPt6は、互いに隣接しており、第7検査パッドPt7と第8検査パッドPt8は、互いに隣接している。
【0062】
第5検査パッドPt5は、第1基板51に配置されている第1検査パッドPt1と平面視で重なる。つまり、第5検査パッドPt5および第1検査パッドPt1は、互いに対向している。第5検査パッドPt5は、第8電極パッドPe8からさらに延びる第10配線L10を介して、第8電極パッドPe8と電気的に接続している。
【0063】
第6検査パッドPt6は、第1基板51に配置されている第2検査パッドPt2と平面視で重なる。つまり、第6検査パッドPt6および第2検査パッドPt2は、互いに対向している。第6検査パッドPt6は、第9分岐点d9から延びている第9配線L9を介して、第7電極パッドPe7と電気的に接続している。
【0064】
第7検査パッドPt7は、第1基板51に配置されている第3検査パッドPt3と平面視で重なる。つまり、第7検査パッドPt7および第3検査パッドPt3は、互いに対向している。第7検査パッドPt7は、第8分岐点d8から延びている第10配線L10を介して、第8電極パッドPe8と電気的に接続している。すなわち、第7検査パッドPt7は、第8電極パッドPe8を介して、第5検査パッドPt5と電気的に接続している。
【0065】
第8検査パッドPt8は、第1基板51に配置されている第4検査パッドPt4と平面視で重なる。つまり、第8検査パッドPt8および第4検査パッドPt4は、互いに対向している。第8検査パッドPt8は、第7電極パッドPe7からさらに延びる第9配線L9を介して、第7電極パッドPe7と電気的に接続している。すなわち、第8検査パッドPt8は、第7電極パッドPe7を介して、第6検査パッドPt6と電気的に接続している。
【0066】
第2配向膜AL2は、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に平面視で重なる位置に配置されている。第1V電極Ev1および第2V電極Ev2は、第2基板52の背面と第2配向膜AL2との間にある。また、第2配向膜AL2は、複数の放電抵抗R、複数の電極パッドPe、および、複数の検査パッドPtから平面視で外れた位置に配置されている。第2配向膜AL2の液晶分子の配向方向は、第1配向膜AL1の配向方向と直交し、X方向と一致する。
【0067】
図7は、調光パネル50の拡大断面図である。液晶層53は、第1配向膜AL1と第2配向膜AL2との間に配置される。上記のように第1配向膜AL1の配向方向と第2配向膜AL2の配向方向とは、平面視で互いに直交している。これにより、液晶層53の液晶分子は、Z方向回りに90°ツイスト配向した状態である。
【0068】
図7には、複数の電極パッドPeのうち、第1電極パッドPe1、第3電極パッドPe3、第5電極パッドPe5、および、第7電極パッドPe7の組が示されている。なお、第2電極パッドPe2、第4電極パッドPe4、第6電極パッドPe6、および、第8電極パッドPe8の組も、
図7に示す複数の電極パッドPeの組と同様に配置されている。また、第1検査パッドPt1、第2検査パッドPt2、第5検査パッドPt5、および、第6検査パッドPt6の組も、
図7に示す複数の電極パッドPeの組と同様に配置されている。さらに、第3検査パッドPt3、第4検査パッドPt4、第7検査パッドPt7、および、第8検査パッドPt8の組も、
図7に示す複数の電極パッドPeの組と同様に配置されている。上記のように、複数の電極パッドPeおよび複数の検査パッドPtには、第1配向膜AL1および第2配向膜AL2が配置されていない。
【0069】
図4、
図5および
図7に示すように、調光パネル50は、接続部材Bをさらに備えている。接続部材Bは、第1基板51と第2基板52とを電気的に接続する。具体的には、接続部材Bは、互いに対向する電極パッドPe同士、および、互いに対向する検査パッドPt同士を電気的に接続する。接続部材Bは、いわゆる異方性導電膜および異方性導電接着剤などである。
【0070】
接続部材Bは、絶縁性を有する例えば樹脂製のベース部材に、導電性を有する導電性粒子を含んでいる。接続部材Bは、Z方向において互いに対向する2つの部材に挟持されることで、Z方向において導電性を発揮し、2つの部材を電気的に接続する。さらに、接続部材Bは、Z方向と直交する方向に導電性を発揮しない異方性を有する。
【0071】
図7に示すように、第1電極パッドPe1、第3電極パッドPe3、第5電極パッドPe5、および、第7電極パッドPe7の組は、第1接続部材B1をZ方向で挟持している。
図4および
図5に示すように、第1電極パッドPe1、第3電極パッドPe3、第5電極パッドPe5、および、第7電極パッドPe7は、第1接続部材B1と平面視で重なる。
【0072】
また、上記のように、第1電極パッドPe1および第5電極パッドPe5がZ方向で互いに対向し、第3電極パッドPe3および第7電極パッドPe7がZ方向で互いに対向する。したがって、第1接続部材B1は、第1電極パッドPe1と第5電極パッドPe5とを電気的に接続し、第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7とを電気的に接続する。一方、第1接続部材B1は、第1電極パッドPe1と、第3電極パッドPe3および第7電極パッドPe7それぞれとを電気的に接続しない。さらに、第1接続部材B1は、第3電極パッドPe3と、第1電極パッドPe1および第5電極パッドPe5それぞれとを電気的に接続しない。
【0073】
同様に、第1検査パッドPt1、第2検査パッドPt2、第5検査パッドPt5、および、第6検査パッドPt6の組は、第2接続部材B2をZ方向で挟持している。
図4および
図5に示すように、第1検査パッドPt1、第2検査パッドPt2、第5検査パッドPt5、および、第6検査パッドPt6は、第2接続部材B2と平面視で重なる。
【0074】
そして、第1検査パッドPt1および第5検査パッドPt5がZ方向で互いに対向し、第2検査パッドPt2および第6検査パッドPt6がZ方向で互いに対向する。したがって、第2接続部材B2は、第1検査パッドPt1と第5検査パッドPt5とを電気的に接続し、第2検査パッドPt2と第6検査パッドPt6とを電気的に接続する。一方、第2接続部材B2は、第1検査パッドPt1と、第2検査パッドPt2および第6検査パッドPt6それぞれとを電気的に接続しない。さらに、第2接続部材B2は、第2検査パッドPt2と、第1検査パッドPt1および第5検査パッドPt5それぞれとを電気的に接続しない。
【0075】
また、同様に、第3検査パッドPt3、第4検査パッドPt4、第7検査パッドPt7、および、第8検査パッドPt8の組は、第3接続部材B3をZ方向で挟持している。
図4および
図5に示すように、第3検査パッドPt3、第4検査パッドPt4、第7検査パッドPt7、および、第8検査パッドPt8は、第3接続部材B3と平面視で重なる。
【0076】
そして、第3検査パッドPt3および第7検査パッドPt7がZ方向で互いに対向し、第4検査パッドPt4および第8検査パッドPt8がZ方向で互いに対向する。したがって、第3接続部材B3は、第3検査パッドPt3と第7検査パッドPt7とを電気的に接続し、第4検査パッドPt4と第8検査パッドPt8とを電気的に接続する。一方、第2接続部材B2は、第3検査パッドPt3と、第4検査パッドPt4および第8検査パッドPt8それぞれとを電気的に接続しない。さらに、第3接続部材B3は、第4検査パッドPt4と、第3検査パッドPt3および第7検査パッドPt7それぞれとを電気的に接続しない。
【0077】
さらに、同様に、第2電極パッドPe2、第4電極パッドPe4、第6電極パッドPe6、および、第8電極パッドPe8の組は、第4接続部材B4をZ方向で挟持している。つまり、
図4および
図5に示すように、第2電極パッドPe2、第4電極パッドPe4、第6電極パッドPe6、および、第8電極パッドPe8は、第4接続部材B4と平面視で重なる。
【0078】
そして、第2電極パッドPe2および第6電極パッドPe6がZ方向で互いに対向し、第4電極パッドPe4および第8電極パッドPe8がZ方向で互いに対向する。したがって、第4接続部材B4は、第2電極パッドPe2と第6電極パッドPe6とを電気的に接続し、第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8とを電気的に接続する。一方、第4接続部材B4は、第2電極パッドPe2と、第4電極パッドPe4および第8電極パッドPe8それぞれとを電気的に接続しない。さらに、第4接続部材B4は、第4電極パッドPe4と、第2電極パッドPe2および第6電極パッドPe6それぞれとを電気的に接続しない。なお、第1接続部材B1、第2接続部材B2、第3接続部材B3および第4接続部材B4を区別することなく説明するときは、単に「接続部材B」と称する。
【0079】
このように調光パネル50が構成されることで、第1U電極Eu1は、第1配線L1および第1電極パッドPe1、および、第1接続部材B1を介して、第5電極パッドPe5と電気的に接続している。また、上記のように、第5電極パッドPe5は、第1放電抵抗R1を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。よって、第1U電極Eu1は、第1放電抵抗R1を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。
【0080】
また、上記のように、第5電極パッドPe5は、第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。よって、第1U電極Eu1は、第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。
【0081】
さらに、上記のように、第5電極パッドPe5は、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第6電極パッドPe6と電気的に接続している。また、第6電極パッドPe6は、第4接続部材B4、第2電極パッドPe2、および、第2配線L2を介して、第2U電極Eu2と電気的に接続している。よって、第1U電極Eu1は、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第2U電極Eu2と電気的に接続している。
【0082】
上記のように第2U電極Eu2は、第6電極パッドPe6と電気的に接続している。また、上記のように、第6電極パッドPe6は、複数の放電抵抗R(第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3)を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。よって、第2U電極Eu2は、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。
【0083】
さらに、第6電極パッドPe6は、第3放電抵抗R3を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。よって、第2U電極Eu2は、第3放電抵抗R3を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。
【0084】
また、上記のように、また、第1V電極Ev1は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。したがって、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1、および、第2V電極Ev2のうち、2つの電極は、放電抵抗Rを介して電気的に接続している。
【0085】
また、このように構成されている調光パネル50において、第1端子群TG1が有する第1電極端子Te1、第2電極端子Te2、第3電極端子Te3、および、第4電極端子Te4のうち、2つの電極端子は、放電抵抗Rを介して電気的に接続されている。
【0086】
具体的には、第1電極端子Te1は、第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、第9配線L9、第1放電抵抗R1、第11配線L11、第5電極パッドPe5、第1接続部材B1、第1電極パッドPe1、および、第1配線L1を介して、第2電極端子Te2と電気的に接続している。つまり、第1電極端子Te1は、第1放電抵抗R1を介して、第2電極端子Te2と電気的に接続している。
【0087】
また、第1電極端子Te1は、第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、第9配線L9、第1放電抵抗R1、第11配線L11、第2放電抵抗R2、第10配線L10、第3放電抵抗R3、第12配線L12、第6電極パッドPe6、第4接続部材B4、第2電極パッドPe2、および、第2配線L2を介して、第3電極端子Te3と電気的に接続している。つまり、第1電極端子Te1は、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2、および、第3放電抵抗R3を介して、第3電極端子Te3と接続している。
【0088】
そして、第1電極端子Te1は、第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、第9配線L9、第1放電抵抗R1、第11配線L11、第2放電抵抗R2、第10配線L10、第8電極パッドPe8、第4接続部材B4、第4電極パッドPe4、および、第4配線L4を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。つまり、第1電極端子Te1は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。
【0089】
また、第2電極端子Te2は、第1配線L1、第1電極パッドPe1、第1接続部材B1、第5電極パッドPe5、第11配線L11、第2放電抵抗R2、第10配線L10、第3放電抵抗R3、第12配線L12、第6電極パッドPe6、第4接続部材B4、第2電極パッドPe2、および、第2配線L2を介して、第3電極端子Te3と電気的に接続している。つまり、第2電極端子Te2は、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第3電極端子Te3と電気的に接続している。
【0090】
そして、第2電極端子Te2は、第1配線L1、第1電極パッドPe1、第1接続部材B1、第5電極パッドPe5、第11配線L11、第2放電抵抗R2、第10配線L10、第8電極パッドPe8、第4接続部材B4、第4電極パッドPe4、および、第4配線L4を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。つまり、第2電極端子Te2は、第2放電抵抗R2を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。
【0091】
また、第3電極端子Te3は、第2配線L2、第2電極パッドPe2、第4接続部材B4、第6電極パッドPe6、第12配線L12、第3放電抵抗R3、第10配線L10、第8電極パッドPe8、第4接続部材B4、第4電極パッドPe4、および、第4配線L4を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。つまり、第3電極端子Te3は、第3放電抵抗R3を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。
【0092】
さらに、このように構成されている調光パネル50において、第2端子群TG2が有する第5電極端子Te5、第6電極端子Te6、第7電極端子Te7、および、第8電極端子Te8のうち、2つの電極端子は、放電抵抗Rを介して電気的に接続されている。
【0093】
上記のように、第5電極端子Te5は、第3電極パッドPe3を介して、第1電極端子Te1と電気的に接続している。また、第6電極端子Te6は、第1電極パッドPe1と電気的に接続している第1配線L1を介して、第2電極端子Te2と接続している。さらに、第7電極端子Te7は、第2電極パッドPe2と電気的に接続している第2配線L2を介して、第3電極端子Te3と接続している。そして、第8電極端子Te8は、第4電極パッドPe4を介して、第4電極端子Te4と電気的に接続している。
【0094】
つまり、第5電極端子Te5、第6電極端子Te6、第7電極端子Te7、および、第8電極端子Te8それぞれの間の電気的な接続の関係は、上記の第1電極端子Te1、第2電極端子Te2、第3電極端子Te3、および、第4電極端子Te4それぞれの間の電気的な接続の関係に対応する。
【0095】
よって、第5電極端子Te5は、第1放電抵抗R1を介して、第6電極端子Te6と電気的に接続している。また、第5電極端子Te5は、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2、および、第3放電抵抗R3を介して、第7電極端子Te7と接続している。そして、第5電極端子Te5は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2を介して、第8電極端子Te8と電気的に接続している。
【0096】
また、第6電極端子Te6は、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第7電極端子Te7と電気的に接続している。そして、第6電極端子Te6は、第2放電抵抗R2を介して、第8電極端子Te8と電気的に接続している。また、第7電極端子Te7は、第3放電抵抗R3を介して、第8電極端子Te8と電気的に接続している。
【0097】
また、このように構成されている調光パネル50において、制御装置40は、第1U電極Eu1に電圧を印加する場合、第2電極端子Te2および第6電極端子Te6の一方に電圧を印加する。この場合、第2電極端子Te2および第6電極端子Te6の一方から第1配線L1を介して、第1U電極Eu1に電圧が印加される。
【0098】
また、制御装置40は、第2U電極Eu2に電圧を印加する場合、第3電極端子Te3および第7電極端子Te7の一方に電圧を印加する。この場合、第3電極端子Te3および第7電極端子Te7の一方から第2配線L2を介して、第2U電極Eu2に電圧が印加される。
【0099】
そして、制御装置40は、第1V電極Ev1に電圧を印加する場合、第1電極端子Te1および第5電極端子Te5の一方に電圧を印加する。この場合、第1電極端子Te1および第5電極端子Te5の一方から第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、および、第9配線L9を介して、第1V電極Ev1に電圧が印加される。このように、第1V電極Ev1には、第1基板51に配置されている第3電極パッドPe3と第2基板52に配置されている第7電極パッドPe7とを電気的に接続する第1接続部材B1を介して、電圧が印加される。
【0100】
また、制御装置40は、第2V電極Ev2に電圧を印加する場合、第4電極端子Te4および第8電極端子Te8の一方に電圧を印加する。この場合、第4電極端子Te4および第8電極端子Te8の一方から第4配線L4、第4電極パッドPe4、第4接続部材B4、第8電極パッドPe8、および、第12配線L12を介して、第2V電極Ev2に電圧が印加される。このように、第2V電極Ev2には、第1基板51に配置されている第4電極パッドPe4と第2基板52に配置されている第8電極パッドPe8とを電気的に接続する第4接続部材B4を介して、電圧が印加される。
【0101】
次に、調光パネル50の動作について説明する。
【0102】
第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1、および、第2V電極Ev2に電圧が印加されていない状態では、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2と、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2との間に電界が発生しておらず、液晶層53の液晶分子の向きは、互いに直交する第1配向膜AL1および第2配向膜AL2によって規制されている。この場合、液晶層53を透過する光の偏光成分は、Z方向回りに90°回転する。
【0103】
一方、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2に電圧が印加された状態では、第1U電極Eu1と第2U電極Eu2との間に電界が発生する。これにより、液晶分子の向きが変化し、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2に直交する方向(Y方向)に沿う液晶層53の屈折率の分布が変化する。この状態で液晶層53を透過する光におけるY方向と平行な偏光成分は、Y方向に沿って拡散する。
【0104】
また、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に電圧が印加された状態では、第1V電極Ev1と第2V電極Ev2との間に電界が発生する。これにより、液晶分子の向きが変化し、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に直交する方向(X方向)に沿う液晶層53の屈折率の分布が変化する。この状態で液晶層53を透過する光におけるX方向と平行な偏光成分は、X方向に沿って拡散する。
【0105】
次に、複数の調光パネル50の配置の詳細について説明する。
図2に示すように、複数の調光パネル50は、Z方向回りに互いに異なる向きで積層されている。調光パネル50のZ方向回りの向きに応じて、複数の調光パネル50それぞれにおいて、第1端子群TG1および第2端子群TG2の一方が、フレキシブルプリント基板70(FPC:Flexible Printed Circuits)を介して、制御装置40と電気的に接続している。
【0106】
具体的には、
図2に示す4つの調光パネル50は、-Z側から+Z側に向けて順に、第1の調光パネル50A、第2の調光パネル50B、第3の調光パネル50C、および、第4の調光パネル50Dの順に積層されている。なお、以下では、第1の調光パネル50A、第2の調光パネル50B、第3の調光パネル50C、および、第4の調光パネル50Dを区別せずに説明する場合、単に「調光パネル50」と称する。
【0107】
第1の調光パネル50Aは、第2端子群TG2が+X側に位置する状態で配置されている。第1の調光パネル50Aにおいて、第2端子群TG2にフレキシブルプリント基板70が電気的に接続されており、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2はY方向に沿っており、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2はX方向に沿っている。
【0108】
また、第2の調光パネル50Bは、第2端子群TG2が-X側に位置する状態で配置されている。第2の調光パネル50Bにおいて、第2端子群TG2にフレキシブルプリント基板70が電気的に接続されており、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2はY方向に沿っており、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2はX方向に沿っている。
【0109】
そして、第3の調光パネル50Cは、第1端子群TG1が+X側に位置する状態で配置されている。第3の調光パネル50Cにおいて、第1端子群TG1にフレキシブルプリント基板70が電気的に接続されており、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2はX方向に沿っており第1V電極Ev1および第2V電極Ev2はY方向に沿っている。
【0110】
また、第4の調光パネル50Dは、第1端子群TG1が-X側に位置する状態で配置されている。第4の調光パネル50Dにおいて、第1端子群TG1にフレキシブルプリント基板70が電気的に接続されており、第1U電極Eu1および第2U電極Eu2はX方向に沿っており、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2はY方向に沿っている。
【0111】
フレキシブルプリント基板70が第1端子群TG1に電気的に接続されている場合、第1電極端子Te1、第2電極端子Te2、第3電極端子Te3、および、第4電極端子Te4を介して、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に電圧が印加される。一方、フレキシブルプリント基板70が第2端子群TG2に電気的に接続されている場合、第5電極端子Te5、第6電極端子Te6、第7電極端子Te7、および、第8電極端子Te8を介して、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に電圧が印加される。
【0112】
次に、照明装置1の動作について説明する。照明装置1は、光源20の光を拡散せずに出射する第1動作モード、照明装置1の出射光がX方向に沿って拡散している出射する第2動作モード、照明装置1の出射光がY方向に沿って拡散している第3動作モード、および、照明装置1の出射光がX方向およびY方向それぞれに沿って拡散している出射する第4動作モード、の4つの動作モードを有する。
【0113】
まず、第1動作モードにおける照明装置1の動作について説明する。
図8は、Z方向と直交する仮想平面Hにおける照明装置1の出射光の照射範囲を示す図である。
図8に示すA軸は、光源20の光軸であり、Z方向に沿っている。
【0114】
第1動作モードにおいて、制御装置40は、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1、および、第2V電極Ev2に電圧を印加しない。この場合、光源20の光は、拡散されずに、複数の調光パネル50の液晶層53を透過する。この場合、仮想平面Hにおける照明装置1の出射光の照射範囲は、破線で示す輪郭aで囲まれた範囲に相当する。
【0115】
次に、第2動作モードにおける照明装置1の動作について説明する。第2動作モードにおいて、制御装置40は、第1の調光パネル50Aの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2、第2の調光パネル50Bの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2、第3の調光パネル50Cの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2、ならびに、第4の調光パネル50Dの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に、電圧を印加する。
【0116】
この場合、光源20の光のX方向に沿う偏光成分であるp偏光成分は、電圧が印加されている第1の調光パネル50Aの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2と直交している。よって、光源20の光のp偏光成分は、第1の調光パネル50Aの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向に沿って拡散する。
【0117】
さらに、光源20の光のp偏光成分は、第1の調光パネル50A、第2の調光パネル50Bおよび第3の調光パネル50Cそれぞれの液晶層53で回転し、電圧が印加されている第4の調光パネル50Dの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2と直交する。よって、光源20の光のp偏光成分は、第4の調光パネル50Dの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向に沿って拡散する。
【0118】
また、第2動作モードにおいて、光源20の光のY方向に沿う偏光成分であるs偏光成分は、第1の調光パネル50Aの液晶層53で回転し、電圧が印加されている第2の調光パネル50Bの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2と直交する。よって、光源20の光のs偏光成分は、第2の調光パネル50Bの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向に沿って拡散する。
【0119】
さらに、光源20の光のs偏光成分は、第2の調光パネル50Bおよび第3の調光パネル50Cそれぞれの液晶層53で回転し、電圧が印加されている第3の調光パネル50Cの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2と直交する。よって、光源20の光のs偏光成分は、第3の調光パネル50Cの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向に沿って拡散する。
【0120】
このように、光源20の光のp偏光成分およびs偏光成分がX方向に沿って拡散することで、仮想平面Hにおける照明装置1の出射光の照射範囲は、X方向に沿って延びている輪郭bで囲まれた範囲に相当する。
【0121】
次に、第3動作モードにおける照明装置1の動作について説明する。第3動作モードにおいて、制御装置40は、第1の調光パネル50Aの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2、第2の調光パネル50Bの第1V電極Ev1および第2V電極Ev2、第3の調光パネル50Cの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2、ならびに、第4の調光パネル50Dの第1U電極Eu1および第2U電極Eu2に、電圧を印加する。
【0122】
この場合、光源20の光のp偏光成分は、第1の調光パネル50Aおよび第4の調光パネル50Dの液晶層53を透過する際に、上記のようにY方向に沿って拡散する。また、光源20の光のs偏光成分は、第2の調光パネル50Bおよび第3の調光パネル50Cの液晶層53を透過する際に、上記のようにY方向に沿って拡散する。
【0123】
このように、光源20の光のp偏光成分およびs偏光成分がY方向に沿って拡散することで、仮想平面Hにおける照明装置1の出射光の照射範囲は、Y方向に沿って延びている輪郭cで囲まれた範囲に相当する。
【0124】
次に、第4動作モードにおける照明装置1の動作について説明する。第4動作モードにおいて、制御装置40は、4つの調光パネル50それぞれにおいて、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2に、電圧を印加する。
【0125】
この場合、光源20の光のp偏光成分は、第1の調光パネル50Aおよび第4の調光パネル50Dの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向およびY方向それぞれに沿って拡散する。また、光源20の光のs偏光成分は、第2の調光パネル50Bおよび第3の調光パネル50Cの液晶層53を透過する際に、上記のようにX方向およびY方向それぞれに沿って拡散する。
【0126】
このように、光源20の光のp偏光成分およびs偏光成分がX方向およびY方向それぞれに沿って拡散することで、仮想平面Hにおける照明装置1の出射光の照射範囲は、X方向およびY方向それぞれに沿って延びている輪郭dで囲まれた範囲に相当する。
【0127】
このように、複数の調光パネル50が配置され、印加される電極が選択されることで、照明装置1は、上記の4つの動作モードで動作する。また、調光パネル50が第1端子群TG1および第2端子群TG2を有することで、調光パネル50の構成部材のレイアウトを変更することなく、および、フレキシブルプリント基板70のレイアウトを変更することなく、Z方向回りの調光パネル50の向きを調節することで、上記の4つの動作モードを実現することができる。なお、上記の複数の調光パネル50の配置の組み合わせ、および、各動作モードにおいて印加される電極の組み合わせが、上記のように限定されないことは言うまでもない。
【0128】
次に、調光パネル50の製造時に実行される導通検査について説明する。導通検査は、2つあり、第1の導通検査では、第1接続部材B1が第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7を電気的に接続しているか否かを確認する。
【0129】
第1の導通検査では、第1電極端子Te1と第2検査端子Tt2とが電気的に接続されているか否かを確認する第1導通確認が実行される。調光パネル50が上記のように構成されることで、第1電極端子Te1は、第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、第9配線L9、第6検査パッドPt6、第2接続部材B2、第2検査パッドPt2、および、第6配線L6を介して、第2検査端子Tt2と電気的に接続している。
【0130】
つまり、第1導通確認において、第1電極端子Te1と第2検査端子Tt2とが電気的に接続されていることが確認できた場合、第1接続部材B1が第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7を電気的に接続していることを確認することができる。
【0131】
また、第1の導通検査では、第5電極端子Te5と第4検査端子Tt4とが電気的に接続されているか否かを確認する第2導通確認が実行される。調光パネル50が上記のように構成されることで、第5電極端子Te5は、第3配線L3、第3電極パッドPe3、第1接続部材B1、第7電極パッドPe7、第9配線L9、第8検査パッドPt8、第3接続部材B3、第4検査パッドPt4、および、第8配線L8を介して、第4検査端子Tt4と電気的に接続している。
【0132】
つまり、第2導通確認において、第5電極端子Te5と第4検査端子Tt4とが電気的に接続されていることが確認できた場合、第1接続部材B1が第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7を電気的に接続していることを確認することができる。
【0133】
したがって、第1導通確認および第2導通確認の少なくとも一方で、第1接続部材B1が第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7を電気的に接続していることが確認できた場合、第1の導通検査の結果は、合格となる。
【0134】
なお、第1導通確認において第1電極端子Te1と第2検査端子Tt2とが電気的に接続されていることが確認できず、かつ、第2導通確認において第5電極端子Te5と第4検査端子Tt4とが電気的に接続されていることが確認できない場合、第1接続部材B1が第3電極パッドPe3と第7電極パッドPe7を電気的に接続していない可能性がある。この場合、第1の導通検査の結果は、不合格となる。
【0135】
一方、第2の導通検査では、第4接続部材B4が第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8を電気的に接続しているか否かを確認する。
【0136】
第2の導通検査では、第4電極端子Te4と第1検査端子Tt1とが電気的に接続されているか否かを確認する第3導通確認が実行される。調光パネル50が上記のように構成されることで、第4電極端子Te4は、第4配線L4、第4電極パッドPe4、第4接続部材B4、第8電極パッドPe8、第10配線L10、第5検査パッドPt5、第2接続部材B2、第1検査パッドPt1、および、第5配線L5を介して、第1検査端子Tt1と電気的に接続している。
【0137】
つまり、第3導通確認において、第4電極端子Te4と第1検査端子Tt1とが電気的に接続されていることが確認できた場合、第4接続部材B4が第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8を電気的に接続していることを確認することができる。
【0138】
また、第2の導通検査では、第8電極端子Te8と第3検査端子Tt3とが電気的に接続されているか否かを確認する第4導通確認が実行される。調光パネル50が上記のように構成されることで、第8電極端子Te8は、第4配線L4、第4電極パッドPe4、第4接続部材B4、第8電極パッドPe8、第10配線L10、第7検査パッドPt7、第3接続部材B3、第3検査パッドPt3、および、第7配線L7を介して、第3検査端子Tt3と電気的に接続している。
【0139】
つまり、第4導通確認において、第8電極端子Te8と第3検査端子Tt3とが電気的に接続されていることが確認できた場合、第4接続部材B4が第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8を電気的に接続していることを確認することができる。
【0140】
したがって、第3導通確認および第4導通確認の少なくとも一方で、第4接続部材B4が第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8を電気的に接続していることが確認できた場合、第2の導通検査の結果は、合格となる。
【0141】
なお、第3導通確認において第4電極端子Te4と第1検査端子Tt1とが電気的に接続されていることが確認できず、かつ、第4導通確認において第8電極端子Te8と第3検査端子Tt3とが電気的に接続されていることが確認できない場合、第4接続部材B4が第4電極パッドPe4と第8電極パッドPe8を電気的に接続していない可能性がある。この場合、第2の導通検査の結果は、不合格となる。
【0142】
このように、第1基板51と第2基板52とが第1接続部材B1および第4接続部材B4を介して電気的に接続されていること、すなわち、第1基板51と第2基板52とを電気的に接続する第1接続部材B1および第4接続部材B4の導通を確認することができる。
【0143】
次に、放電抵抗Rの動作について説明する。
【0144】
上記のように、第1U電極Eu1は、第1放電抵抗R1を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。したがって、第1放電抵抗R1は、調光パネル50の非動作時に第1U電極Eu1と第1V電極Ev1との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0145】
また、上記のように、第1U電極Eu1は、第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。したがって、第2放電抵抗R2は、調光パネル50の非動作時に第1U電極Eu1と第2V電極Ev2との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0146】
さらに、上記のように、第1U電極Eu1は、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第2U電極Eu2と電気的に接続している。したがって、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3は、調光パネル50の非動作時に第1U電極Eu1と第2U電極Eu2との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0147】
そして、上記のように第2U電極Eu2は、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3を介して、第1V電極Ev1と電気的に接続している。したがって、第1放電抵抗R1、第2放電抵抗R2および第3放電抵抗R3は、調光パネル50の非動作時に第2U電極Eu2と第1V電極Ev1との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0148】
また、上記のように、第2U電極Eu2は、第3放電抵抗R3を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。したがって、第3放電抵抗R3は、調光パネル50の非動作時に第2U電極Eu2と第2V電極Ev2との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0149】
さらに、上記のように、第1V電極Ev1は、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2を介して、第2V電極Ev2と電気的に接続している。したがって、第1放電抵抗R1および第2放電抵抗R2は、調光パネル50の非動作時に第1V電極Ev1と第2V電極Ev2との間にある電荷分布を均一化し当該電極間の電位差を解消する。
【0150】
第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2のうち2つの電極の間にある電荷は、例えば、調光パネル50の製造時において調光パネル50が静電気を帯びることで生じる。
【0151】
第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2のうち2つの電極の間に電荷がある場合、2つの電極の間の電荷が液晶分子に影響を及ぼし、調光パネル50の非動作時に調光パネル50の透過率が低下する可能性がある。調光パネル50の非動作時において、調光パネル50の透過率が低下すると、調光パネル50の見栄えが低下する。これにより、調光パネル50の製造工程において、調光パネル50に不具合がない場合においても、調光パネル50に不具合があると判断される可能性がある。
【0152】
このことに関して、放電抵抗Rは、2つの電極の間に電荷を消費し、調光パネル50の非動作時において、調光パネル50の透過率が低下することを抑制する。よって、調光パネル50の製造工程において、調光パネル50に不具合がない場合においても、調光パネル50の見栄えが低下することで、調光パネル50に不具合があると判断されることを抑制ことができる。
【0153】
以上、本開示の好適な実施の形態を説明したが、本開示はこのような実施の形態に限定されるものではない。実施の形態で開示された内容はあくまで一例にすぎず、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。本開示の趣旨を逸脱しない範囲で行われた適宜の変更についても、当然に本開示の技術的範囲に属する。
【0154】
例えば、接続部材Bは、Z方向で互いに対向する2つの電極パッドPeを個別に電気的に接続してもよい。この場合、接続部材Bは、導線、および、異方性を有さない導電性接着剤などである。
【0155】
また、調光パネル50は、第2端子群TG2を有さなくてもよい。この場合、調光パネル50は、第3検査パッドPt3、第4検査パッドPt4、第7検査パッドPt7、第8検査パッドPt8、および、第3接続部材B3を有さなくてもよい。
【0156】
また、放電抵抗Rは、第1基板51に配置されてもよい。
【0157】
また、調光パネル50は、放電抵抗Rを備えなくてもよい。この場合、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1および第2V電極Ev2は、それぞれ、互いに電気的に絶縁された状態で配置される。
【0158】
また、調光パネル50は、第2U電極Eu2および第2V電極Ev2を有さなくてもよい。この場合、調光パネル50は、第2U電極Eu2と電気的に接続している第3電極端子Te3、第7電極端子Te7、第2電極パッドPe2、第4接続部材B4、第6電極パッドPe6、および、第3放電抵抗R3を有さなくてもよい。また、この場合、調光パネル50は、第2V電極Ev2と電気的に接続している第8電極パッドPe8、第4電極パッドPe4、第4電極端子Te4、第8電極端子Te8、および、第2放電抵抗R2を有さなくてもよい。
【0159】
また、第1U電極Eu1、第2U電極Eu2、第1V電極Ev1、および、第2V電極Ev2は、棒状に限定されないことは言うまでもなく、平面視で矩形状でもよい。
【0160】
また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本開示によりもたらされるものと解される。
【0161】
なお、第1U電極Eu1は「第1電極」に相当し、第1V電極Ev1は「第2電極」に相当し、第2U電極Eu2は「第3電極」に相当する。また、第1電極端子Te1は「第1端子」に相当し、第2検査端子Tt2は「第2端子」に相当し、第5電極端子Te5は「第3端子」に相当し、第4検査端子Tt4は「第4端子」に相当する。
【0162】
そして、第3電極パッドPe3は「第1導電部」に相当し、第2検査パッドPt2は「第2導電部」に相当し、第7電極パッドPe7は「第3導電部」に相当し、第6検査パッドPt6は「第4導電部」に相当し、第4検査パッドPt4は「第5導電部」に相当する。さらに、第8検査パッドPt8は「第6導電部」に相当し、第1電極パッドPe1は「第7導電部」に相当し、第5電極パッドPe5は「第8導電部」に相当し、第2電極パッドPe2は「第9導電部」に相当し、第6電極パッドPe6は「第10導電部」に相当する。
【符号の説明】
【0163】
1 照明装置
20 光源
30 電気光学装置
50 調光パネル
51 第1基板
52 第2基板
53 液晶層
B1 第1接続部材
B2 第2接続部材
B3 第3接続部材
B4 第4接続部材
Eu1 第1U電極(第1電極)
Eu2 第2U電極(第3電極)
Ev1 第1V電極(第2電極)
Ev2 第2V電極
Pe1 第1電極パッド(第7導電部)
Pe2 第2電極パッド(第9導電部)
Pe3 第3電極パッド(第1導電部)
Pe4 第4電極パッド
Pe5 第5電極パッド(第8導電部)
Pe6 第6電極パッド(第10導電部)
Pe7 第7電極パッド(第3導電部)
Pe8 第8電極パッド
Pt1 第1検査パッド
Pt2 第2検査パッド(第2導電部)
Pt3 第3検査パッド
Pt4 第4検査パッド(第5導電部)
Pt5 第5検査パッド
Pt6 第6検査パッド(第4導電部)
Pt7 第7検査パッド
Pt8 第8検査パッド(第6導電部)
R1 第1放電抵抗
R2 第2放電抵抗
R3 第3放電抵抗
Te1 第1電極端子(第1端子)
Te2 第2電極端子
Te3 第3電極端子
Te4 第4電極端子
Te5 第5電極端子(第3端子)
Te6 第6電極端子
Te7 第7電極端子
Te8 第8電極端子
TG1 第1端子群
TG2 第2端子群
Tt1 第1検査端子
Tt2 第2検査端子(第2端子)
Tt3 第3検査端子
Tt4 第4検査端子(第4端子)