IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アイフル株式会社の特許一覧

特開2024-49220情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム
<>
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図1
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図2
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図3
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図4
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図5
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図6
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図7
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図8
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図9A
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図9B
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図9C
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図10
  • 特開-情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049220
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/03 20230101AFI20240402BHJP
【FI】
G06Q40/02 300
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155556
(22)【出願日】2022-09-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】399073160
【氏名又は名称】アイフル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】230128026
【弁護士】
【氏名又は名称】駒木 寛隆
(72)【発明者】
【氏名】本間 幸夫
(72)【発明者】
【氏名】坂口 唯尊
(72)【発明者】
【氏名】新妻 純一
(72)【発明者】
【氏名】羽木 義二
(72)【発明者】
【氏名】森口 哲幹
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB15
5L055BB23
(57)【要約】
【課題】ユーザの潜在的な借入需要に対してより迅速に応じる。
【解決手段】制御部11を備える情報処理装置10の情報処理方法は、制御部11が、ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額を増額することと、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える情報処理装置の情報処理方法であって、
前記制御部が、
ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ユーザの前記信用情報に基づき、当該ユーザに対して設定可能な前記貸付限度額の上限である貸付可能額を算出し、当該算出した貸付可能額が、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも高い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザについて算出された前記貸付可能額まで、前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記制御部が、
前記ユーザについて算出された前記貸付可能額が前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも低い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の減額を決定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の減額が決定された場合、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を減額することと、
を更に含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記制御部が、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたことに応じて前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額したことを、当該ユーザに通知することを更に含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユーザの前記貸付限度額を増額したことに伴い利息を含む貸付条件が更新された場合、更に、前記更新された貸付条件を前記ユーザに通知する、請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記制御部が、前記貸付限度額を増額したことを通知した前記ユーザから前記貸付限度額の減額が要求された場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額前の金額まで減額することを更に含む、請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記制御部は、
一定期間ごとに、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記制御部は、
前記ユーザから資力の変更が申告されたことに応じて、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
前記制御部が、貸金サービスに関する契約締結の際に前記貸付限度額の自動的な増額を行うか否かを前記ユーザに問い合わせることを更に含み、
前記制御部は、前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの回答が前記ユーザによりなされなかった場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項10】
前記制御部が、前記ユーザからの要求に応じて、当該ユーザについて、前記貸付限度額の自動的な増額を行うか否かを変更することを更に含む、請求項9に記載の情報処理方法。
【請求項11】
ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
制御部を備える、情報処理装置。
【請求項12】
ユーザが使用する端末装置と、前記端末装置と通信可能な情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額し、
前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額したことを、前記端末装置に通知する、
制御部を備える、情報処理システム。
【請求項13】
コンピュータに、
ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む動作を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置の情報処理方法、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザに対する融資の限度額の変更処理に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-013233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の構成は、ユーザの潜在的な借入需要に即応するという観点から改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、ユーザの潜在的な借入需要に対してより迅速に応じることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、情報処理装置の情報処理方法は、
(1)制御部を備える情報処理装置の情報処理方法であって、
前記制御部が、
ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む。
【0007】
(2)(1)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部は、
前記ユーザの前記信用情報に基づき、当該ユーザに対して設定可能な前記貸付限度額の上限である貸付可能額を算出し、当該算出した貸付可能額が、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも高い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザについて算出された前記貸付可能額まで、前記ユーザの前記貸付限度額を増額してもよい。
【0008】
(3)(2)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部が、
前記ユーザについて算出された前記貸付可能額が前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも低い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の減額を決定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の減額が決定された場合、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を減額することと、
を更に含んでもよい。
【0009】
(4)(1)から(3)のいずれかの情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部が、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたことに応じて前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額したことを、当該ユーザに通知することを更に含んでもよい。
【0010】
(5)(4)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部は、前記ユーザの前記貸付限度額を増額したことに伴い利息を含む貸付条件が更新された場合、更に、前記更新された貸付条件を前記ユーザに通知してもよい。
【0011】
(6)(4)又は(5)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部が、前記貸付限度額を増額したことを通知した前記ユーザから前記貸付限度額の減額が要求された場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額前の金額まで減額することを更に含んでもよい。
【0012】
(7)(1)から(6)のいずれかの情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部は、
一定期間ごとに、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定してもよい。
【0013】
(8)(1)から(6)のいずれかの情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部は、
前記ユーザから資力の変更が申告されたことに応じて、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定してもよい。
【0014】
(9)(7)又は(8)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部が、貸金サービスに関する契約締結の際に前記貸付限度額の自動的な増額を行うか否かを前記ユーザに問い合わせることを更に含み、
前記制御部は、前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの回答が前記ユーザによりなされなかった場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザ前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額してもよい。
【0015】
(10)(9)の情報処理装置の情報処理方法において、
前記制御部が、前記ユーザからの要求に応じて、当該ユーザについて、前記貸付限度額の自動的な増額を行うか否かを変更することを更に含んでもよい。
【0016】
本開示によれば、情報処理装置は、
(11)ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
制御部を備える。
【0017】
本開示によれば、情報処理システムは、
(12)ユーザが使用する端末装置と、前記端末装置と通信可能な情報処理装置とを備えた情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額し、
前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額したことを、前記端末装置に通知する、
制御部を備える。
【0018】
本開示によれば、プログラムは、
(13)コンピュータに、
ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザに対する融資の限度額としてデータベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む動作を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本開示の一実施形態によれば、ユーザの潜在的な借入需要に対してより迅速に応じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係る管理システムの構成例を示す図である。
図2図1のサーバ装置の構成例を示すブロック図である。
図3図1のユーザ装置の構成例を示すブロック図である。
図4図1の社員端末の構成例を示すブロック図である。
図5図1の信用機関装置の構成例を示すブロック図である。
図6】顧客データベースの一例を示す図である。
図7図1の管理システムの動作例を示すシーケンスチャートである。
図8図1の管理システムの動作例を示すシーケンスチャートである。
図9A図1のユーザ装置において表示される画面の一例を示す図である。
図9B図1のユーザ装置において表示される画面の一例を示す図である。
図9C図1のユーザ装置において表示される画面の一例を示す図である。
図10図1の管理システムの動作例を示すシーケンスチャートである。
図11図1のサーバ装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照して説明する。各図面中、同一の構成又は機能を有する部分には、同一の符号を付している。本実施形態の説明において、同一の部分については、重複する説明を適宜省略又は簡略化する場合がある。
【0022】
(管理システム)
図1は、一実施形態に係る情報処理システムとしての管理システム1の構成例を示す図である。管理システム1は、貸金業者を含む金融機関の顧客(以下「ユーザ」と称する。)に対する貸付限度額等を管理する。以下、管理システム1を運営する金融機関を「金融機関A」と称する。管理システム1は、サーバ装置10、ユーザ装置20、社員端末30、及び信用機関装置40を備える。管理システム1において、サーバ装置10、ユーザ装置20、社員端末30、及び信用機関装置40は、例えばインターネット、イントラネット、及び移動体通信網等を含むネットワーク50と通信可能に接続される。
【0023】
本実施形態に係る情報処理装置としてのサーバ装置10は、各ユーザの貸付限度額等を管理する装置である。サーバ装置10は、例えば、金融機関Aにより運営されてもよい。サーバ装置10は、例えば、データセンタ等の施設に設置された、WS(Work Station)又はPC(Personal Computer)等の汎用的なコンピュータであるが、専用の電子機器により実現されてもよい。サーバ装置10は、各ユーザの貸付限度額等を含む情報を含む顧客データベースを管理する。本実施形態において、顧客データベースは、サーバ装置10の記憶部12(図2参照)に設けられるが、顧客データベースは、例えば、ネットワークストレージ等の、ネットワーク50を介して通信可能な記憶装置に設けられてもよい。サーバ装置10は、ネットワーク50を介して、ユーザ装置20、社員端末30、及び信用機関装置40と通信可能である。
【0024】
本実施形態に係る端末装置としてのユーザ装置20は、ユーザが保持して操作するコンピュータである。本実施形態において、ユーザ装置20はユーザによって使用されるスマートフォンであるが、例えば、携帯電話機、又はタブレット等のモバイル機器、並びに、PC(Personal Computer)等の汎用のコンピュータでもよい。管理システム1が備えるユーザ装置20の数は、任意に定められてもよい。
【0025】
社員端末30は、金融機関Aの社員が操作するコンピュータである。本実施形態において、社員端末30はPCであるが、例えば、タブレット等のモバイル機器でもよい。管理システム1が備える社員端末30の数は、任意に定められてもよい。
【0026】
信用機関装置40は、信用機関が管理するコンピュータである。信用機関は、金融機関等の加盟会員から消費者の信用情報(例えば、個人の属性、クレジット及びローン等の借り入れに関する契約内容、支払状況、及び残債額等)の登録を受け、加盟会員からの照会に応じて信用情報を提供する機関である。信用機関装置40は、サーバ装置10からの照会に応じて、ユーザの返済能力に関する信用情報を提供する。信用機関装置40は、各消費者の信用情報についてのデータベースである信用情報データベースを管理する。なお、金融機関Aは、信用機関装置40に信用情報を照会するだけでなく、ユーザから情報提供を受けたり、従前の利用状況を調査したりするなどして、信用情報を取得してもよい。サーバ装置10は、例えば、データセンタ等の施設に設置されたWS等のコンピュータでもよい。管理システム1が備える信用機関装置40の数は、任意に定められてもよい。
【0027】
上記のような構成において、サーバ装置10は、信用機関装置40に照会したり、ユーザから情報提供を受けたりするなどして、ユーザの返済能力に関する信用情報を取得する。サーバ装置10は、取得した信用情報に基づき、ユーザに対する融資の限度額として顧客データベースにおいて設定されている貸付限度額の増額が可能か否かを判定する。サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、顧客データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額を増額する。換言すると、サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、そのことをユーザに通知する前に、ユーザの貸付限度額を自動的に増額する。このように、サーバ装置10は、貸付限度額の増額が可能な場合に自動的に増額することで、ユーザの潜在的な借入需要に対してより迅速に応じることが可能である。すなわち、ユーザは、貸付限度額の変更について、金融機関側に明示的な指示をすることなく、その返済能力に応じた金額まで借り入れをすることが可能となる。
【0028】
(サーバ装置)
図2は、図1のサーバ装置10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ装置10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を備える。
【0029】
制御部11は、1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。制御部11は、サーバ装置10を構成する各構成部と通信可能に接続され、サーバ装置10全体の動作を制御する。
【0030】
記憶部12は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、ROM(Read-Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等の任意の記憶モジュールを含む。記憶部12は、例えば、主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部12は、サーバ装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部12は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部13によって受信された各種情報等を記憶してもよい。記憶部12は、サーバ装置10に内蔵されているものに限定されず、外付けのデータベース又は外付け型の記憶モジュールであってもよい。一例として、顧客データベースは、記憶部12に設けられる。
【0031】
通信部13は、任意の通信技術によってネットワーク50と通信接続可能な、任意の通信モジュールを含む。通信部13は、例えば、ユーザ装置20、社員端末30、及び信用機関装置40等の、他の装置との通信を制御するための通信制御モジュール、及び他の装置との通信に必要となる識別情報等の通信用データを記憶する記憶モジュールを更に含んでもよい。
【0032】
サーバ装置10の機能は、本実施形態に係るコンピュータプログラム(プログラム)を、制御部11に含まれるプロセッサで実行することにより実現されうる。すなわち、サーバ装置10の機能は、ソフトウェアにより実現されてもよい。コンピュータプログラムは、サーバ装置10の動作に含まれるステップの処理をコンピュータに実行させることで、各ステップの処理に対応する機能をコンピュータに実現させる。すなわち、コンピュータプログラムは、コンピュータを本実施形態に係るサーバ装置10として機能させるためのプログラムである。コンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録してもよい。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0033】
コンピュータプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、又は半導体メモリである。プログラムの流通は、例えば、プログラムを記録したDVD(Digital Versatile Disc)又はCD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体を販売、譲渡、又は貸与することによって行う。プログラムをサーバのストレージに格納しておき、ネットワークを介して、サーバから他のコンピュータにプログラムを転送することにより、プログラムは流通されてもよい。プログラムはプログラムプロダクトとして提供されてもよい。
【0034】
コンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム又はサーバから転送されたプログラムを、一旦、主記憶装置に格納してもよい。そして、コンピュータは、主記憶装置に格納されたプログラムをプロセッサで読み取り、読み取ったプログラムに従った処理をプロセッサで実行してもよい。コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行してもよい。コンピュータは、コンピュータにサーバからプログラムが転送される度に、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行してもよい。このような処理は、サーバからコンピュータへのプログラムの転送を行わず、実行指示及び結果取得のみによって機能を実現する、いわゆるASP型のサービスによって実行されてもよい。「ASP」は、Application Service Providerの略称である。プログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるものが含まれる。例えば、コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータは、「プログラムに準ずるもの」に該当する。
【0035】
サーバ装置10の一部又は全ての機能が、制御部11に含まれる専用回路により実現されてもよい。すなわち、サーバ装置10の一部又は全ての機能が、ハードウェアにより実現されてもよい。サーバ装置10は単一のコンピュータにより実現されてもよいし、互いに通信可能な複数のコンピュータの協働により実現されてもよい。
【0036】
(ユーザ装置)
図3は、図1のユーザ装置20の構成例を示すブロック図である。図3に示すように、ユーザ装置20は、制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、出力部25、及び撮影部26を備える。
【0037】
ユーザ装置20の制御部21、記憶部22、及び通信部23は、サーバ装置10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0038】
入力部24は、ユーザの入力操作を受け付けて、ユーザの操作に基づく入力情報を取得する1つ以上の入力インターフェースを含む。本実施形態においてユーザ装置20は、出力部25のディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーンであるが、これに限られない。例えば、入力部24は、物理キー、静電容量キー、ポインティングディバイス、又は音声入力を受け付けるマイク等でもよいが、これらに限定されない。
【0039】
出力部25は、ユーザに対して情報を出力し、ユーザに通知する1つ以上の出力インターフェースを含む。例えば、出力部25は、情報を画像として出力するディスプレイ(表示部)、又は情報を音声で出力するスピーカ等であるが、これらに限定されない。このようなディスプレイは、例えば、液晶パネルディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等としてもよい。なお、上述の入力部24及び出力部25の少なくとも一方は、ユーザ装置20と一体に構成されてもよいし、別体として設けられてもよい。
【0040】
撮影部26は、被写体を撮影し、撮影画像を生成するカメラを含む。撮影部26は、光を電気信号に変換する光電変換素子、及び、レンズを含む光学系等を備えてもよい。
【0041】
なお、サーバ装置10と同様に、ユーザ装置20の機能はソフトウェアにより実現されてもよい。
【0042】
(社員端末)
図4は、図1の社員端末30の構成例を示すブロック図である。図4に示すように、社員端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35を備える。社員端末30の制御部31、記憶部32、及び通信部33は、サーバ装置10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であるため、詳細な説明を省略する。社員端末30の入力部34、及び出力部35は、ユーザ装置20の入力部24、及び出力部25と同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0043】
(信用機関装置)
図5は、図1の信用機関装置40の構成例を示すブロック図である。図5に示すように、信用機関装置40は、制御部41、記憶部42、及び通信部43を備える。信用機関装置40の制御部41、記憶部42、及び通信部43は、サーバ装置10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であるため、詳細な説明を省略する。一例として、各消費者の信用情報についての信用情報データベースは、記憶部42に設けられるが、ネットワークストレージ等のネットワーク50又はイントラネットを介して通信可能な記憶装置に設けられてもよい。
【0044】
(顧客データベース)
図6は、顧客データベースの一例を示す図である。前述のように、顧客データベースは、サーバ装置10の記憶部12に構築されてもよい。図6の例において、顧客データベースは、「ユーザID」と関連付けて、「信用スコア」、「貸付額」、「貸付限度額」、「貸付可能額」、「利息」、「年収」、「他社借入額」、及び「自動増額可否」等の情報を管理している。
【0045】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報(ID:identification information)である。図6の例において、ユーザIDは数字列であるが、例えば、アルファベット、記号、又はこれらの組合せとしてもよい。ユーザIDは、ユーザのメールアドレス、電話番号、氏名、又はこれらの組合せ等としてもよい。
【0046】
「信用スコア」は、ユーザの返済能力に関する信用度を示す情報である。サーバ装置10は、信用機関装置40への照会、ユーザからの情報提供、及び、その金融機関Aにおける従前のユーザの利用状況の調査等により取得した信用情報に基づき、あらかじめ定められた基準に従いユーザの返済能力を点数化して、信用スコアを算出する。なお、本実施形態において、信用スコアは、ユーザの返済能力を示す数値であるが、例えば、A、B、C、又は、ランク1、ランク2、ランク3等の複数のランク(等級)によりユーザの返済能力を表してもよい。
【0047】
信用スコアの算出の基礎となる信用情報には、例えば、本人特定情報、属性情報、及び債権情報等が含まれてもよい。
【0048】
本人特定情報は、ユーザを特定するための情報である。本人特定情報は、例えば、氏名、生年月日、性別、メールアドレス、住所、電話番号(自宅又は携帯電話の別)、勤務先名、勤務先電話番号、及び運転免許証番号その他の本人確認書類の情報等を含んでもよい。
【0049】
ユーザの属性情報は、ユーザの生活水準に関する情報である。属性情報は、例えば、結婚有無、住居の種類(持ち家、賃貸、又は借家等)、住居(家賃)負担額、入居年月、同居家族の有無、扶養家族の種類及び人数、入社年月、雇用形態、保険証種別、業種、会社規模(正社員人数等)、税込年収、及び給料日等を含んでもよい。
【0050】
債権情報は、貸金業者又はクレジットカード会社等の金融機関がユーザに対して有している債権の情報である。債権情報は、例えば、契約内容に関する情報、及び支払状況に関する情報等を含んでもよい。契約内容に関する情報には、例えば、契約締結日、契約の種類(包括契約か個別契約かの区分)、商品名、配偶者の同意を得た貸付か否か、保証人又は連帯債務等の有無、保証額、支払回数、契約額(極度額)、契約終了予定日、及び債権会社等が含まれてもよい。支払状況に関する情報には、例えば、報告日、残債額、請求額、入金額、入金履歴、異動(延滞、保証履行、又は破産等)の有無、異動発生日、延滞解消日、及び終了状況等が含まれてもよい。
【0051】
信用情報には、その他の情報が含まれてもよい。信用情報には、例えば、ユーザから申告された、希望限度額(ユーザが希望する借入の限度額)、他社借入金額(ユーザから申告された他社からの借入金額)、及び借入目的(生活費又は事業資金等)等が含まれてもよい。
【0052】
「貸付額」は、金融機関Aがユーザに対して貸し付けている融資の総額である。
【0053】
「貸付限度額」は、ユーザに対する融資の限度額である。貸付限度額は、後述の貸付可能額以下の値に設定される。
【0054】
「貸付可能額」は、ユーザに対して設定可能な貸付限度額の上限の金額である。貸付可能額は、信用スコアに基づき決定される。
【0055】
「利息」は、ユーザに対する融資の利子(利率)である。利息は、貸付限度額の増額に伴い、変化する場合がある。
【0056】
「年収」は、ユーザの1年間の収入である。
【0057】
「他社借入額」は、ユーザが、金融機関A以外の金融機関から借り入れている金員の金額である。
【0058】
「自動増額可否」は、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、金融機関A側の判断により貸付限度額の自動的な増額が可能であるか否かを示す。「可」は、金融機関A側の判断により貸付限度額の自動的な増額が可能であることを示す。「否」は、金融機関A側の判断により貸付限度額の自動的な増額が可能でないことを示す。
【0059】
顧客データベースは、図6に例示した情報以外の情報を、「ユーザID」と関連付けて管理してもよい。例えば、顧客データベースは、これまでに取得されている信用情報に該当する情報を「ユーザID」と関連付けて管理してもよい。金融機関Aの社員は、社員端末30を用いてサーバ装置10にアクセスし、顧客データベースに記録されている各ユーザの情報を参照することが可能である。
【0060】
(管理システムの動作例)
図7図8、及び図10は、図1の管理システム1の動作例を示すシーケンスチャートである。図7図8、及び図10の各ステップにおいて、サーバ装置10の動作は、制御部11による制御に基づき実行されてもよい。ユーザ装置20の動作は、制御部21による制御に基づき実行されてもよい。社員端末30の動作は、制御部31による制御に基づき実行されてもよい。信用機関装置40の動作は、制御部41による制御に基づき実行されてもよい。
【0061】
図7は、ユーザが金融機関Aとの貸金契約の締結を新たに申し込む場合の管理システム1の動作を示している。以下、金融機関Aに貸金契約を申し込むユーザを「ユーザB」と称する。
【0062】
図7のステップS1において、ユーザ装置20の制御部21は、ユーザBから、貸金契約の申込に関する操作を受け付ける。
【0063】
具体的には、制御部21は、入力部24及び出力部25を介して、ユーザBに、本人特定情報、属性情報、希望限度額、他社からの借入金額、及び、借入目的等の情報を入力させるとともに、貸金契約締結の申込の意思がある旨を入力させてもよい。制御部21は、ユーザに対し、例えば、運転免許証その他の本人確認書類、又は、ユーザの収入を証明する収入証明書等の、ユーザから入力された情報の確認書類の撮影画像を入力させてもよい。例えば、制御部21は、ユーザBに対し、撮影部26を用いて確認書類を撮影するための操作を促し、確認書類の撮影画像を取得してもよい。
【0064】
制御部11は、このような情報の入力を、ユーザ装置20上で動作するアプリ(アプリケーションプログラム)を介して受け付けてもよい。あるいは、制御部11は、このような情報の入力を、Webブラウザを介して受け付けてもよい。制御部11は、必須情報が入力されていないなど入力情報に不足がある場合、その旨をユーザBに通知してもよい。
【0065】
ステップS2において、ユーザ装置20の制御部21は、ステップS1でユーザBから入力された情報を申込情報としてサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10の制御部11は、ユーザ装置20から申込情報を受信したことに応じて、顧客データベースにユーザBのアカウントを新規に作成する。
【0066】
ステップS3において、サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40に対し、ユーザBの信用情報を要求する。具体的には、制御部11は、ステップS1でユーザ装置20から受信したユーザBの申込情報から信用情報の照会に必要な情報(例えば、本人特定情報等)を抽出し、照会を申し込むための照会情報を生成してもよい。制御部11は、生成した照会情報を信用機関装置40へ送信して、ユーザBの信用情報を要求してもよい。
【0067】
ステップS4において、信用機関装置40の制御部41は、サーバ装置10から照会情報を受信すると、照会情報により特定されるユーザBの信用情報を信用情報データベースにおいて検索する。ユーザBの信用情報が信用情報データベースにおいて検索された場合、制御部41は、検索された信用情報を照会結果としてサーバ装置10へ送信する。ユーザBの信用情報が信用情報データベースにおいて検索されなかった場合、制御部41は、その旨を照会結果としてサーバ装置10へ送信する。
【0068】
サーバ装置10の制御部11は、ステップS3及びステップS4の処理により、複数の信用機関装置40から信用情報を取得してもよい。サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40から信用情報を受信すると、顧客データベースにおけるユーザBのアカウントに登録する。
【0069】
ステップS5において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS1でユーザ装置20から受信したユーザBの申込情報、及び、ステップS4で信用機関装置40から受信した照会結果を信用情報として信用スコアを算出する。具体的には、制御部11は、信用情報に基づき、あらかじめ定められた基準に従いユーザの返済能力を点数化して、信用スコアを算出する。制御部11は、ユーザ装置20から受信した申込情報と、信用機関装置40から受信した照会結果を照合し、矛盾がないか確認してもよい。制御部11は、複数の信用機関装置40から受信した複数の照会結果を照合し、互いに矛盾がないか確認してもよい。制御部11は、ユーザ装置20から確認書類の画像を受信した場合、その確認書類に対してOCR(Optical Character Recognition)によりテキストデータを抽出し、ユーザBにより入力された情報と照合して、両者の整合性を確認してもよい。
【0070】
ステップS6において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS5で算出した信用スコアを社員端末30へ送信する。社員端末30の制御部31は、サーバ装置10から信用スコアを受信すると、その旨を金融機関Aの社員に通知し、社員から信用スコアの修正を受け付ける。社員は、サーバ装置10の顧客データベースに登録された信用情報を参照し、信用スコアに対して必要な修正を行う。
【0071】
ステップS7において、社員端末30の制御部31は、社員からの操作に基づき、サーバ装置10へ信用スコアの修正を要求する。サーバ装置10の制御部11は、社員端末30から修正要求を受信すると、ユーザBの信用スコアを修正し、顧客データベースに登録する。
【0072】
なお、ステップS6及びステップS7の処理は省略してもよい。あるいは、例えば、サーバ装置10は、信用情報に自由文で記載された特記事項がある場合、又は、確認書類の画像からOCRによりテキストデータを抽出できないなど一定の事由がある場合のみ、ステップS6及びステップS7の処理を実行するようにしてもよい。
【0073】
ステップS8において、サーバ装置10の制御部11は、信用スコアに基づき、ユーザBの貸付可能額を決定する。例えば、制御部11は、あらかじめ信用スコアと貸付可能額との対応関係を示すテーブルを記憶部12等に保持しておき、そのテーブルを参照して、ユーザBの信用スコアに対応する金額を取得してもよい。制御部11は、テーブル上において信用スコアに対応する金額と、貸金業法上の総量規制等の法令の規制に基づく貸付上限の金額とのいずれか低い方の金額を貸付可能額として決定してもよい。制御部11は、信用スコアがあらかじめ定めた基準よりも低い場合、ユーザBへの貸付を行えないと判定してもよい。
【0074】
ステップS9において、サーバ装置10の制御部11は、貸付可能額、及びユーザBの希望限度額等に基づき、貸付限度額等を決定する。例えば、制御部11は、ステップS8で決定された貸付可能額と同一の金額を貸付限度額として決定してもよい。あるいは、制御部11は、貸付可能額がユーザBの希望限度額よりも高い場合、希望限度額と同一の金額を貸付限度額として決定してもよい。さらに、制御部11は、貸付限度額、金融機関Aの社内規定及び法令等に基づき、利息を含む貸付条件(他に例えば、弁済期及び返済回数等が含まれてもよい。)を決定する。
【0075】
ステップS10において、サーバ装置10の制御部11は、与信結果をユーザ装置20へ送信する。具体的には、例えば、制御部11は、ユーザBに対する貸し付けの可否、並びに、貸付が可能な場合、貸付限度額及び利息等の貸付条件をユーザ装置20へ送信する。ここで、制御部11は、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かをユーザに問い合わせる内容を含む情報をユーザ装置20へ送信してもよい。制御部11は、例えば、貸付限度額及び利息等の貸付条件を表示するWebページのURL(Uniform Resource Locator)を含む電子メールにより、与信結果をユーザ装置20へ送信してもよい。あるいは、制御部11は、ユーザ装置20上で動作するアプリに対して、又は、SMS(Short Message Service)により、与信結果をユーザ装置20へ送信してもよい。ユーザ装置20の制御部21は、サーバ装置10から与信結果を受信すると、出力部25の表示部に表示するなどして、与信結果をユーザBに通知する。ユーザBは、与信結果に示される貸付条件を確認し、その条件で契約を締結する場合は、必要事項(例えば、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの回答等を含んでもよい。)を入力し、契約締結をユーザ装置20に指示する。
【0076】
ステップS11において、ユーザ装置20の制御部21は、ユーザから契約締結の指示がなされたことに応じて、貸金サービスに関する契約を締結する旨をサーバ装置10へ送信する。
【0077】
ステップS12において、サーバ装置10の制御部11は、契約を締結する旨をユーザ装置20から受信すると、ユーザBとの貸付条件(貸付限度額の自動的な増額の可否を含んでもよい。)を含む顧客情報を顧客データベースに登録する。そして、制御部11は、図7のシーケンスチャートの処理を終了する。
【0078】
図7の一連の処理により、ユーザBは、貸付限度額の範囲で、金融機関Aから貸し付けを受けることが可能となる。なお、サーバ装置10は、ユーザ装置20からの要求に基づき、任意のタイミングで、例えば、貸付可能額の範囲で貸付限度額、及び、自動増額の可否等の修正を受け付けてもよい。
【0079】
サーバ装置10は、貸金業法等の法令等に基づき、一定期間ごと(例えば、3か月ごと又は1か月ごと等)に、各ユーザの信用スコアを再度算出し、算出された信用スコアに基づき貸付限度額及び利息等の貸付条件等を修正する。図8は、このような一定期間ごとに信用調査を行う場合の管理システム1の動作を示している。以下、サーバ装置10が一定期間ごとに信用スコアを算出するユーザを「ユーザB」と称する。
【0080】
図8のステップS21において、サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40に対し、照会情報を送信して、ユーザBの信用情報を要求する。ステップS21の処理は、図7のステップS3と同様に行うことができる。
【0081】
ステップS22において、信用機関装置40の制御部41は、サーバ装置10から照会情報を受信すると、ユーザBの信用情報を信用情報データベースにおいて検索し、検索結果を照会結果としてサーバ装置10へ送信する。ステップS22の処理は、図7のステップS4と同様に行うことができる。
【0082】
サーバ装置10の制御部11は、貸金契約を新たに締結する場合(図7)と同様に、ステップS21及びステップS22の処理により、複数の信用機関装置40から信用情報を取得してもよい。サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40から信用情報を受信すると、顧客データベースにおけるユーザBの信用情報を更新する。
【0083】
ステップS23において、サーバ装置10の制御部11は、契約締結の際にユーザ装置20から受信したユーザBの申込情報、及び、ステップS22で信用機関装置40から受信した照会結果を信用情報として信用スコアを算出して更新する。ステップS23の処理は、図7のステップS5と同様に行うことができる。なお、図8では省略しているが、サーバ装置10は、図7のステップS6及びステップS7のように、必要に応じて、信用スコアの修正を金融機関Aの社員から受け付けてもよい。
【0084】
ステップS24において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS23で算出された信用スコアに基づき、ユーザBの貸付可能額を決定して更新する。ステップS24の処理は、図7のステップS8と同様に行うことができる。制御部11は、これまでに貸付を行ってきたユーザであっても、信用スコアがあらかじめ定めた基準よりも低かった場合、ユーザBへの貸付を停止すると判定してもよい。
【0085】
ステップS25において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS24で更新された貸付可能額に基づき、ユーザBの貸付限度額等を決定して更新する。例えば、制御部11は、ステップS24で更新された貸付可能額が従前のユーザBの貸付限度額よりも高い場合、貸付限度額を更新された貸付可能額まで増額して更新してもよい。制御部11は、顧客データベース(図6)においてユーザBの「自動増額可否」が「可」と設定されている場合のみ、このような貸付限度額の自動的な増額を行うようにしてもよい。さらに、制御部11は、更新された貸付限度額、金融機関Aの社内規定及び法令等に基づき、利息を含む貸付条件を決定して更新してもよい。
【0086】
ステップS26において、サーバ装置10の制御部11は、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件をユーザ装置20へ送信する。制御部11は、ユーザBへの貸付を停止すると判定された場合、その旨をユーザ装置20へ送信する。例えば、制御部11は、ユーザ装置20上で動作するアプリに対して、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件を送信してもよい。あるいは、制御部11は、電子メール(WebページのURLを含んでもよい。)又はSMSにより、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件をユーザ装置20へ送信してもよい。サーバ装置10の制御部11は、ユーザBについて登録されている、アプリの利用履歴の有無、電子メール又は携帯電話番号等の連絡先の情報を基に、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件をユーザ装置20へ送信する方式を決定してもよい。
【0087】
また、制御部11は、貸付限度額の増額に伴い、法令に基づく書面を自動生成し、ユーザに対し、電磁的に交付してもよい。具体的には、制御部11は、例えば、アプリを起動した場合、又は、Webサイトにおいてユーザがログインした場合に、法令に基づく書面を自動的に生成して表示するようにしてもよい。
【0088】
ユーザ装置20の制御部21は、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件をサーバ装置10から受信すると、新たな貸付条件を出力部25の表示部に表示するなどして、ユーザBに通知する。
【0089】
図9A図9Cは、図1のユーザ装置20において表示される画面の一例を示す図である。図9A図9Cは、ユーザ装置20上で動作するアプリの画面70の例を示している。
【0090】
図9Aにおいて、画面70は、貸付限度額が増額されたことを通知する画像71を含む。画像71は、見直し前の貸付条件(貸付限度額50万円、利息18%)及び見直し後の貸付条件(貸付限度額100万円、利息15%)を示している。図9Bにおいて、画面70は、貸付限度額が減額されたことを通知する画像72を含む。画像72は、見直し前の貸付限度額50万円、見直し後の貸付限度額30万円を示している。図9Cにおいて、画面70は、貸付を停止することを通知する画像73を含む。
【0091】
図9Aに例示したような貸付限度額の増額の通知を受けて、ユーザBは、貸付限度額を元に戻したいと考える場合がある。そのような場合、ユーザBは、貸付限度額を増額前の金額まで減額するようユーザ装置20に指示する。図9Aに例示したような貸付条件の場合、貸付限度額を100万円から50万円に戻すと、それに伴い、利息も15%から18%に戻ることになる。なお、ユーザ装置20及びサーバ装置10は、貸付限度額を100万円から50万円に戻したとしても、利息は15%のまま据え置くようにしてもよい。
【0092】
このようなユーザBからの指示を受けると、ステップS27において、ユーザ装置20の制御部21は、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻して修正する旨の要求をサーバ装置10へ送信する。なお、制御部21は、貸付限度額を増額前の条件に戻すだけでなく、貸付可能額以下の範囲でユーザが所望とする金額に貸付限度額を修正できるようにしてもよい。例えば、制御部21は、ユーザが所望とする金額の入力を受け付け、入力された金額をサーバ装置10へ送信して、その金額に貸付限度額を修正することを要求してもよい。
【0093】
このような貸付限度額等の修正の要求をユーザ装置20から受信すると、ステップS28において、サーバ装置10の制御部11は、ユーザ装置20からの要求に従い、貸付限度額等の貸付条件を修正する。そして、制御部11は、図8のシーケンスチャートの処理を終了する。
【0094】
以上のように、図8の一連の処理において、サーバ装置10は、一定期間ごとに、ユーザの信用情報に基づきユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、算出された信用スコアに基づき、ユーザの貸付限度額の増額が可能か否かを判定する。サーバ装置10は、貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額を増額する。このように、サーバ装置10は、法定調査のタイミング等の一定期間ごとに信用スコアを算出して、その信用スコアに基づき貸付限度額の増額が可能か否かを判定するため、ユーザの信用度の変化に応じて、貸付限度額を自動的に修正することが可能である。
【0095】
また、サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定されたことに応じてユーザの貸付限度額を増額した場合、貸付限度額を増額したことをユーザに通知する。したがって、貸付限度額を増額したことの通知を受けることで、ユーザは、貸付可能額が増額されたことを知ることができ、必要に応じて、貸付可能額の変更等の手続を選択することが可能である。
【0096】
また、サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額を増額したことに伴い利息を含む貸付条件が更新された場合、更に、更新された貸付条件をユーザに通知する。したがって、貸付限度額の増額に伴い利息を含む貸付条件が更新されたことの通知を受けることで、ユーザは、貸付条件が更新されたことを知ることができる。
【0097】
なお、ユーザ装置20は、貸付限度額を増額したことの通知をサーバ装置10から受信した場合、図9Aの画面70の下部に含まれる「お知らせ」の図柄75付近において、他の通知とは異なる色又は形状の図柄を表示するようにしてもよい。これにより、ユーザは、貸付限度額が増額されたことを即時に認識することができ、貸付限度額を元に戻すか否かの判断をより確実に行うことが可能である。
【0098】
また、図9Aにおいて、画面70には、見直し前後の貸付限度額及び利息の表示が含まれるが、これらの情報に加えて、例えば、現在の借入額から計算される、追加で借入可能な金額を含むようにしてもよい。そのようにすることで、ユーザは、追加で借入可能な金額を知ることができ、ユーザの潜在的な借入需要により的確に応じることが可能である。
【0099】
また、ユーザ装置20は、貸付限度額が増額されたことを通知する画像71とともに、「元に戻す」等の表示を含む図柄をユーザから選択可能に画面70内に表示してもよい。ユーザにより「元に戻す」等の図柄が選択された場合、ユーザ装置20は、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻して修正する旨の要求をサーバ装置10へ送信してもよい。このような構成によれば、ユーザは、1回の選択操作で簡単に、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻すことが可能である。なお、ユーザ装置20は、このような「元に戻す」等の図柄の選択に応じて、貸付限度額等を元に戻す手続を続行するかを確認する確認画面を表示し、ユーザから手続続行が指示された場合に、貸付条件を元に戻す要求をサーバ装置10へ送信するようにしてもよい。このような構成によれば、ユーザは、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻すか否かをより慎重に判断することができる。
【0100】
また、ユーザ装置20は、見直し前後の貸付限度額及び利息の表示と共に、ユーザが希望する貸付可能額を入力可能な入力域を表示してもよい。ユーザ装置20は、入力域に金額が入力されたされたことに応じて、対応する利息等の貸付条件、及び、その貸付条件で一定額の借り入れをした場合に金融機関Aに返済することとなる金額の総額等の情報を、貸付限度額の入力操作に連動して表示してもよい。このような構成によれば、ユーザは、貸付可能額の増額が通知された場合において、貸付可能額を修正すると貸付条件及び総返済額等がどのように変化するかを容易に知ることが可能となる。
【0101】
また、ユーザ装置20は、貸付限度額が増額されたことを通知する画像71とともに、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの設定変更をユーザから受け付けるための入力域を表示してもよい。ユーザ装置20は、このような入力域を介して、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの設定変更がユーザから入力された場合、サーバ装置10へ通知して、そのユーザの「自動増額可否」を変更させてもよい。
【0102】
また、サーバ装置10は、貸付限度額を増額したことを通知したユーザから貸付限度額の減額が要求された場合、そのユーザの貸付限度額を増額前の金額まで減額する。したがって、ユーザは、希望に応じて、貸付限度額を元に戻すことが可能である。なお、図8を参照して上述した例において、サーバ装置10は、ユーザから貸付限度額の減額が要求された場合、貸付限度額だけでなく、利息を含む貸付条件も元に戻しているが、貸付限度額以外の貸付条件は元に戻さないようにしてもよい。
【0103】
ユーザは、金融機関Aと貸金契約を締結後、例えば、年収等の資力に関する登録情報に変更があった場合、金融機関Aに申告する。サーバ装置10は、ユーザからこのような資力の変更が申告されたことに応じて、そのユーザの信用スコアを再度算出し、算出された信用スコアに基づき貸付限度額及び利息等の貸付条件等を修正する。図10は、このような資力変更の申告に応じて信用調査を行う場合の管理システム1の動作を示している。以下、資力の変更を申告するユーザを「ユーザB」と称する。
【0104】
図10のステップS31において、ユーザ装置20の制御部21は、ユーザBから、資力変更の申出に関する操作を受け付ける。具体的には、制御部21は、入力部24及び出力部25を介して、ユーザBに、契約締結時から変更された内容を入力させてもよい。制御部21は、ユーザに対し、新たな収入を証明する収入証明書等の確認書類の撮影画像を入力させてもよい。例えば、制御部21は、ユーザBに対し、撮影部26を用いて確認書類を撮影するための操作を促し、確認書類の撮影画像を取得してもよい。制御部11は、このような情報の入力を、ユーザ装置20上で動作するアプリ又はWebブラウザ等を介して受け付けてもよい。
【0105】
ステップS32において、ユーザ装置20の制御部21は、ステップS31でユーザBから入力された情報(資力情報)をサーバ装置10へ送信する。サーバ装置10の制御部11は、ユーザ装置20から受信した資力情報を顧客データベースに登録する。制御部11は、確認書類の画像を受信した場合、その確認書類に対してOCRによりテキストデータを抽出し、ユーザBにより入力された情報との整合性を確認してから、資力情報を顧客データベースに登録してもよい。
【0106】
ステップS33において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS32で受信した資力情報の確認要求を社員端末30へ送信する。社員端末30の制御部31は、サーバ装置10から確認要求を受信すると、その旨を金融機関Aの社員に通知し、社員の確認を促す。社員は、サーバ装置10の顧客データベースに登録された資力情報を参照し、不自然な点がないか等を確認する。社員は、資力情報の確認を終えると、社員端末30に確認結果を入力する。
【0107】
ステップS34において、社員端末30の制御部31は、社員からの操作に基づき、サーバ装置10へ確認結果を送信する。サーバ装置10の制御部11は、社員端末30から確認結果を受信すると、適宜、ユーザBの資力情報を修正し、顧客データベースに登録する。
【0108】
なお、ステップS33及びステップS34の処理は省略してもよい。あるいは、例えば、サーバ装置10は、確認書類の画像からOCRによりテキストデータを抽出できないなど一定の事由がある場合のみ、ステップS33及びステップS34の処理を実行するようにしてもよい。
【0109】
ステップS35において、サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40に対し、照会情報を送信して、ユーザBの信用情報を要求する。ステップS35の処理は、図7のステップS3と同様に行うことができる。
【0110】
ステップS36において、信用機関装置40の制御部41は、サーバ装置10から照会情報を受信すると、ユーザBの信用情報を信用情報データベースにおいて検索し、検索結果を照会結果としてサーバ装置10へ送信する。ステップS36の処理は、図7のステップS4と同様に行うことができる。
【0111】
サーバ装置10の制御部11は、貸金契約を新たに締結する場合(図7)と同様に、ステップS35及びステップS36の処理により、複数の信用機関装置40から信用情報を取得してもよい。サーバ装置10の制御部11は、信用機関装置40から信用情報を受信すると、顧客データベースにおけるユーザBの信用情報を更新する。
【0112】
ステップS37において、サーバ装置10の制御部11は、顧客データベースに登録されているユーザBの更新された信用情報に基づき信用スコアを算出して更新する。ステップS37の処理は、図7のステップS5と同様に行うことができる。なお、図8では省略しているが、サーバ装置10は、図7のステップS6及びステップS7のように、必要に応じて、信用スコアの修正を金融機関Aの社員から受け付けてもよい。
【0113】
ステップS38において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS37で算出された信用スコアに基づき、ユーザBの貸付可能額を決定して更新する。ステップS37の処理は、図7のステップS8と同様に行うことができる。制御部11は、これまでに貸付を行ってきたユーザであっても、信用スコアがあらかじめ定めた基準よりも低かった場合、ユーザBへの貸付を不可能と判定してもよい。
【0114】
ステップS39において、サーバ装置10の制御部11は、ステップS38で更新された貸付可能額に基づき、ユーザBの貸付限度額等を決定して更新する。ステップS38の処理は、図8のステップS25と同様に行うことができる。例えば、制御部11は、顧客データベース(図6)においてユーザBの「自動増額可否」が「可」と設定されている場合のみ、このような貸付限度額の自動的な増額を行うようにしてもよい。
【0115】
ステップS40において、サーバ装置10の制御部11は、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件を、アプリへの通信、電子メール、又はSMS等により、ユーザ装置20へ送信する。ステップS40の処理は、図8のステップS26と同様に行うことができる。
【0116】
ユーザ装置20の制御部21は、更新された貸付限度額及び利息等の貸付条件をサーバ装置10から受信すると、例えば、図9A図9Cのような画面70を出力部25の表示部に表示するなどして、新たな貸付条件をユーザBに通知する。貸付限度額の増額されたことの通知を受けてユーザBが貸付限度額を元に戻したいと考えた場合、ユーザBは、貸付限度額を増額前の金額まで減額するようユーザ装置20に指示する。
【0117】
このようなユーザBからの指示を受けると、ステップS41において、ユーザ装置20の制御部21は、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻して修正する旨の要求をサーバ装置10へ送信する。
【0118】
このような貸付限度額等の修正の要求をユーザ装置20から受信すると、ステップS42において、サーバ装置10の制御部11は、ユーザ装置20からの要求に従い、貸付限度額等の貸付条件を修正する。そして、制御部11は、図10のシーケンスチャートの処理を終了する。
【0119】
以上のように、図10の一連の処理において、サーバ装置10は、ユーザから資力の変更が申告されたことに応じて、信用情報に基づきユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出する。サーバ装置10は、算出された信用スコアに基づき、ユーザの貸付限度額の増額が可能か否かを判定する。サーバ装置10は、貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額を増額する。このように、サーバ装置10は、ユーザからの資力変更の申告に応じて信用スコアを算出して、その信用スコアに基づき貸付限度額の増額が可能か否かを判定するため、ユーザの資力変更に応じて貸付限度額を自動的に修正することが可能である。なお、図7のステップS6及びステップS7、並びに、図10のステップS33及びステップS34を省略する場合、管理システム1は、社員端末30を備えなくてもよい。
【0120】
(サーバ装置の動作例)
図11は、図1のサーバ装置10の動作例を示すフローチャートである。図11は、貸金業法等の法令等に基づく一定期間ごとの信用調査(図8)、及び、ユーザからの資力変更の申出に応じてなされる信用調査(図10)の両方に共通してサーバ装置10において実行される処理の詳細を示している。図11の処理は、既に金融機関Aとの貸金契約を締結済みのユーザについてこのような信用調査を行う場合に実行される。図11を参照して説明するサーバ装置10の動作は情報処理装置の情報処理方法の一つに相当してもよい。図11の各ステップの動作は、サーバ装置10の制御部11による制御に基づき実行されてもよい。以下、サーバ装置10が信用調査及びそれに伴う貸付限度額の修正等を行うユーザを「ユーザB」と称する。
【0121】
ステップS51において、制御部11は、ユーザBの返済能力に関する信用情報を取得する。具体的には、制御部11は、信用機関装置40に照会したり、ユーザBから情報提供を受けたりするなどして、信用情報を取得する。信用情報には、例えば、前述の本人特定情報、属性情報、及び債権情報、並びに、ユーザBから申告された、希望限度額、他社借入金額、及び借入目的等が含まれてもよい。
【0122】
ステップS52において、制御部11は、ステップS51で取得した信用情報に基づき、ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出する。具体的には、制御部11は、信用情報に基づき、あらかじめ定められた基準に従いユーザの返済能力を点数化して、信用スコアを算出する。ステップS52の処理は、図7のステップS5と同様に行うことができる。
【0123】
ステップS53において、制御部11は、信用スコアに基づき、ユーザBの貸付可能額を算出する。ステップS53の処理は、図7のステップS8と同様に行うことができる。前述のように、制御部11は、信用スコアがあらかじめ定めた基準よりも低かった場合、ユーザBへの貸付を停止すると判定してもよい。
【0124】
ステップS54において、制御部11は、顧客データベースを参照して、ステップS53で算出した貸付可能額がこれまでにユーザBに設定されている貸付限度額よりも高いか否かを判定する。制御部11は、貸付可能額が貸付限度額よりも高い場合(ステップS54でYES)はステップS55へ進み、そうでない場合(ステップS54でNO)はステップS60へ進む。
【0125】
ステップS55において、制御部11は、ユーザBにつき貸付限度額の自動的な増額を行うことが可能であるか否かを判定する。具体的には、制御部11は、顧客データベースを参照して、「自動増額可否」に「可」と設定されている場合は貸付限度額の自動的な増額を行うことが可能と判定し、そうでない場合は可能でないと判定する。制御部11は、貸付限度額の自動的な増額を行うことが可能な場合(ステップS55でYES)はステップS56へ進み、そうでない場合(ステップS55でNO)は図11のフローチャートの処理を終了する。
【0126】
ステップS56において、制御部11は、ユーザBの貸付限度額を増額する。例えば、制御部11は、ステップS53で算出した貸付可能額まで貸付限度額を増額してもよい。あるいは、従前の貸付可能額がユーザの希望限度額よりも低い結果、従前の貸付限度額が希望限度額よりも低かった場合において、ステップS53で算出した貸付可能額が希望限度額以上になったときは、制御部11は、希望限度額まで貸付限度額を増額してもよい。なお、サーバ装置10は、貸金契約の締結の際にユーザから希望限度額の申告を受けるだけでなく、契約締結後も任意のタイミングでユーザ装置20を介してユーザから希望限度額の申告を受けてもよい。制御部11は、貸付限度額の増額に伴い、必要に応じて、利息を含む貸付条件(他に例えば、弁済期及び返済回数等が含まれてもよい。)を更新する。制御部11は、更新された貸付限度額等の貸付条件をユーザBの顧客データベースに登録する。
【0127】
ステップS57において、制御部11は、更新された貸付限度額等の貸付条件を、アプリへの通信、電子メール、又はSMS等により、ユーザBのユーザ装置20へ送信する。これに応じて、ユーザ装置20は、図9Aに例示したような画面70を出力部25の表示部に表示してもよい。ステップS57の処理は、図8のステップS26と同様に行うことができる。
【0128】
制御部11は、更新された貸付限度額等の貸付条件等の送信した後、その旨を顧客データベースに登録してもよい。また、制御部11は、ユーザに対して送信した新たな貸付条件がユーザにより確認されたか否かを判定し、確認された場合、その旨を顧客データベースに登録してもよい。例えば、ユーザ装置20は、アプリ等に基づき新たな貸付条件を表示した場合、その旨を、アプリを介してサーバ装置10に通知し、サーバ装置10はそのような通知を受けた場合に、新たな貸付条件がユーザにより確認されたと判定してもよい。あるいは、サーバ装置10は、新たな貸付条件を表示するWebページへのURLを含む電子メールをユーザ装置20へ送信し、サーバ装置10は、そのWebページへのアクセスがあった場合に、新たな貸付条件がユーザにより確認されたと判定してもよい。
【0129】
ステップS58において、制御部11は、ユーザBのユーザ装置20から、貸付限度額等の貸付条件を増額前の条件に戻して修正する旨の要求を受信したか否かを判定する。
制御部11は、ユーザ装置20から修正要求を受信した場合(ステップS58でYES)はステップS59へ進み、そうでない場合(ステップS58でNO)は図11のフローチャートの処理を終了する。
【0130】
ステップS59において、制御部11は、ユーザBの貸付限度額をステップS56で修正する前の貸付限度額まで減額して修正する。制御部11は、ステップS56において貸付限度額以外の利息を含む貸付条件(他に例えば、弁済期及び返済回数等が含まれてもよい。)が更新されていた場合、顧客データベースにおいてこれらの貸付条件も従前の条件に戻す。なお、制御部11は、ステップS56においてユーザBの貸付限度額以外の貸付条件が更新されていたとしても、貸付限度額以外の貸付条件は従前の条件に戻さないようにしてもよい。そして、制御部11は、図11のフローチャートの処理を終了する。
【0131】
ステップS60において、制御部11は、顧客データベースを参照して、ステップS53で算出した貸付可能額がこれまでにユーザBに設定されている貸付限度額よりも低いか否かを判定する。制御部11は、貸付可能額が貸付限度額よりも低い場合(ステップS60でYES)はステップS61へ進み、そうでない場合(ステップS60でNO)はステップS63へ進む。
【0132】
ステップS61において、制御部11は、ユーザBの貸付限度額を減額する。例えば、制御部11は、ステップS53で算出した貸付可能額まで貸付限度額を減額してもよい。制御部11は、貸付限度額の減額に伴い、必要に応じて、利息を含む貸付条件(他に例えば、弁済期及び返済回数等が含まれてもよい。)を更新する。制御部11は、更新された貸付限度額等の貸付条件をユーザBの顧客データベースに登録する。制御部11は、ステップS53でユーザBへの貸付を停止すると判定した場合、貸付の停止をユーザBの顧客データベースに登録する。なお、制御部11は、貸付限度額を低減したとしても、貸付限度額以外の貸付条件は据え置くようにしてもよい。
【0133】
ステップS62において、制御部11は、更新された貸付限度額等の貸付条件、又は、貸付が停止された場合はその旨を、アプリへの通信、電子メール、又はSMS等により、ユーザBのユーザ装置20へ送信する。これに応じて、ユーザ装置20は、図9B又は図9Cに例示したような画面70を出力部25の表示部に表示してもよい。ステップS62の処理は、図8のステップS26と同様に行うことができる。そして、制御部11は、図11のフローチャートの処理を終了する。
【0134】
ステップS63において、制御部11は、貸付限度額等の貸付条件が変わらない旨を、アプリへの通信、電子メール、又はSMS等により、ユーザBのユーザ装置20へ送信する。そして、制御部11は、図11のフローチャートの処理を終了する。
【0135】
以上のように、サーバ装置10は、ユーザの信用情報に基づき貸付可能額を算出し、算出した貸付可能額が、顧客データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額よりも高い場合、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定する。サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、そのユーザについて算出された貸付可能額まで、ユーザの貸付限度額を増額する。このように、貸付可能額が貸付限度額よりも高い場合、貸付限度額が自動的にその上限である貸付可能額まで増額されるため、ユーザは、金融機関Aへの申告手続を経ることなく、その返済能力に応じた金額まで借り入れをすることができるようになる。すなわち、サーバ装置10によれば、ユーザの潜在的な借入需要に対してより迅速に応じることが可能である。なお、サーバ装置10は、従前の貸付可能額がユーザの希望限度額よりも低い結果、従前の貸付限度額が希望限度額よりも低かった場合において、新たに算出した貸付可能額が希望限度額以上になったときは、希望限度額まで貸付限度額を増額してもよい。このようにすることで、ユーザは、金融機関A側に自ら申告しなくても、ユーザの返済能力が向上したことに応じて、その希望に応じた金額まで借り入れをすることができるようになる。
【0136】
また、サーバ装置10は、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの申告又は要求を、ユーザ装置20を介してユーザから受け付ける。サーバ装置10は、このような申告又は要求を、例えば、貸金サービスに関する契約締結に際しての問合せへの回答、又は、ユーザが所望とする任意のタイミングにおいて受け付けてもよい。サーバ装置10は、貸付限度額の自動的な増額を行わないとの申告がユーザによりなされなかった場合において、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、ユーザから貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、ユーザの貸付限度額を増額する。例えば、サーバ装置10は、貸付限度額の自動的な増額を行うとの申告がユーザによりなされた場合のみ、ユーザの貸付限度額の増額が可能であると判定されたことに応じて、ユーザの貸付限度額の自動的な増額を行うようにしてもよい。あるいは、サーバ装置10は、ユーザから貸付限度額の自動的な増額を行うとの申告がなされた場合だけでなく、自動的な増額を行うか否かについてユーザから申告されなかった場合にも、貸付限度額の自動的な増額を行うようにしてもよい。このように、サーバ装置10は、ユーザからの申告又は要求に応じて、貸付限度額の自動的な増額を行うか否かを変更するため、自動的な増額に関するユーザの希望に応じることが可能である。また、サーバ装置10は、社員端末30からのアクセスに応じて「自動増額可否」を含む顧客データベースの情報を閲覧できるようにしてもよい。これにより、金融機関Aの社員は、社員端末30を操作して、各ユーザの「自動増額可否」を含む情報を確認することができる。
【0137】
なお、図9Aを参照して例示したように、貸付限度額の増額に伴い、例えば、利息の低下等の、他の貸付条件が変更される場合がある。ユーザによっては、基本的には貸付限度額の自動的な増額は望まないものの、このような利息等の他の貸付条件によっては、貸付限度額の増額を望む者も存在し得る。そこで、サーバ装置10は、「自動増額可否」が「否」と設定されているユーザについて貸付限度額の増額が可能と判定された場合であって、仮に貸付限度額を増額すると他の貸付条件が変更されるときは、その旨を、ユーザ装置20を介してユーザに通知してもよい。これにより、ユーザは、「自動増額可否」の設定変更を行うことで希望に即した借り入れが可能であることを知ることができる。
【0138】
また、サーバ装置10は、ユーザについて算出された貸付可能額が顧客データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額よりも低い場合、ユーザの貸付限度額の減額を決定してもよい。サーバ装置10は、ユーザの貸付限度額の減額が決定された場合、顧客データベースにおいて設定されているユーザの貸付限度額を減額してもよい。このようにサーバ装置10は、貸付可能額が貸付限度額よりも低い場合、貸付限度額が自動的にその上限である貸付可能額まで減額するため、ユーザの返済能力に応じて貸付限度額を調整することが可能である。
【0139】
本開示は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、ブロック図に記載の複数のブロックは統合されてもよいし、又は一つのブロックは分割されてもよい。フローチャートに記載の複数のステップは、記述に従って時系列に実行する代わりに、各ステップを実行する装置の処理能力に応じて、又は必要に応じて、並列的に又は異なる順序で実行されてもよい。その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲での変更が可能である。
【0140】
また、例えば、サーバ装置10の構成及び動作を、互いに通信可能な複数のコンピュータ及びネットワークストレージ等に分散させてもよい。また、例えば、社員端末30及び信用機関装置40の一部又は全部の構成要素をサーバ装置10等に設けてもよい。
【符号の説明】
【0141】
1 管理システム
10 サーバ装置
11 制御部
12 記憶部
13 通信部
20 ユーザ装置
21 制御部
22 記憶部
23 通信部
24 入力部
25 出力部
30 社員端末
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
34 入力部
35 出力部
40 信用機関装置
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
70 画面
71~73 画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2023-04-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える情報処理装置の情報処理方法であって、
前記制御部が、
ユーザから、当該ユーザに対する融資の限度額である貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの指示及び変更を受け付けることと、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザにつきデータベースにおいて設定されている前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの指示が前記ユーザによりなされていない場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項2】
前記制御部は、
前記ユーザの前記信用情報に基づき、当該ユーザに対して設定可能な前記貸付限度額の上限である貸付可能額を算出し、当該算出した貸付可能額が、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも高い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定し、
前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定された場合、前記ユーザについて算出された前記貸付可能額まで、前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記制御部が、
前記ユーザについて算出された前記貸付可能額が前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額よりも低い場合、前記ユーザの前記貸付限度額の減額を決定することと、
前記ユーザの前記貸付限度額の減額が決定された場合、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を減額することと、
を更に含む、請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記制御部が、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたことに応じて前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額したことを、当該ユーザに通知することを更に含む、請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユーザの前記貸付限度額を増額したことに伴い利息を含む貸付条件が更新された場合、更に、前記更新された貸付条件を前記ユーザに通知する、請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記制御部が、前記貸付限度額を増額したことを通知した前記ユーザから前記貸付限度額の減額が要求された場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額前の金額まで減額することを更に含む、請求項4に記載の情報処理方法。
【請求項7】
前記制御部は、
一定期間ごとに、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記制御部は、
前記ユーザから資力の変更が申告されたことに応じて、前記信用情報に基づき前記ユーザの返済能力に関する信用度を示す信用スコアを算出し、
前記算出された前記信用スコアに基づき、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項9】
ユーザから、当該ユーザに対する融資の限度額である貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの指示及び変更を受け付け、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザにつきデータベースにおいて設定されている前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの指示が前記ユーザによりなされていない場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額する、
制御部を備える、情報処理装置。
【請求項10】
ユーザが使用する端末装置と、前記端末装置と通信可能な情報処理装置とを備えた情報
処理システムであって、
前記情報処理装置は、
前記端末装置から、前記ユーザに対する融資の限度額である貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの指示及び変更を受け付け、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザにつきデータベースにおいて設定されている前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定し、
前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの指示が前記ユーザによりなされていない場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額し、
前記ユーザの前記貸付限度額を増額した場合、当該ユーザの前記貸付限度額を増額した
ことを、前記端末装置に通知する、
制御部を備える、情報処理システム。
【請求項11】
コンピュータに、
ユーザから、当該ユーザに対する融資の限度額である貸付限度額の自動的な増額を行うか否かの指示及び変更を受け付けることと、
前記ユーザの返済能力に関する信用情報に基づき、前記ユーザにつきデータベースにおいて設定されている前記貸付限度額の増額が可能か否かを判定することと、
前記貸付限度額の自動的な増額を行わないとの指示が前記ユーザによりなされていない場合において、前記ユーザの前記貸付限度額の増額が可能であると判定されたときは、前記ユーザから前記貸付限度額を増額するとの指示がなされたか否かにかかわらず、前記データベースにおいて設定されている前記ユーザの前記貸付限度額を増額することと、
を含む動作を実行させる、プログラム。