(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049334
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】ケース及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61J 7/04 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
A61J7/04 B
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023129225
(22)【出願日】2023-08-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】P 2022155600
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2022161421
(32)【優先日】2022-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】522171408
【氏名又は名称】酒井 正憲
(74)【代理人】
【識別番号】100223907
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 静夫
(72)【発明者】
【氏名】酒井 正憲
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047NN02
4C047NN10
(57)【要約】
【課題】持ち運びが容易であり、目薬等の使用のし忘れを抑制することができるケースを提供する。
【解決手段】ケース100は、容器800の容器本体を保持し上方が開口した保持部11aが形成された本体部10と、本体部10に回転可能に取り付けられ、回転位置によって、保持部11aの開口部の上方を覆う第1位置と保持部11aの開口部の上方を覆わない第2位置に位置される取外阻止部材20と、目薬を既に点眼した時期を表示し、本体部10に設けられた表示部30と、取外阻止部材20の回転によって、表示部30に表示される時期を変更する制御部40を有し、ユーザーが取外阻止部材20を点眼のために第1位置から第2位置に回転させた後に第1位置に回転させると、表示部30に表示される時期が変更される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持又は、前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を収容する本体部(10、110、150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザー前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60、65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)を有することを特徴とするケース。
【請求項2】
前記キャップの側方側に対向して配置された第1位置と、前記キャップの側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、前記第1位置に位置している状態では、前記ユーザーによる前記キャップの前記容器本体からの取り外しを阻止する取外阻止部材(20、120、160)を有し、
前記検知部は、前記取外阻止部材が前記第1位置に位置していること及び前記取外阻止部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記取外阻止部材を前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項3】
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した日時や曜日を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を表示する使用時期管理部(43c)と、を有することを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項4】
前記ユーザーが所持する通信機器(900)と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有することを特徴とする請求項3に記載のケース。
【請求項5】
音を発生する音発生部(80)と、
前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期を記憶する設定記憶部(43g)と、
現在の時刻が前記設定記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期となった場合に、前記音発生部において、前記ユーザーに前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を促す音声又はアラームを再生する音再生部(43e)を有することを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項6】
前記取外阻止部材は、第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、
前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記取外阻止部材が前記本体部に回転可能に取り付けられ、
前記取外阻止部材が、前記第1位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆い、前記第2位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆わないように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のケース。
【請求項7】
前記第1板部及び前記第2板部の前記取外阻止部材の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠(20d)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置されている場合に、前記ユーザーが前記把持用切欠を介して前記本体部を把持できるように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のケース。
【請求項8】
前記第3板部の外縁には、干渉防止切欠(20e)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置され、前記ユーザーが前記容器本体を押圧する際に、前記干渉防止切欠によって、前記ユーザーの指が前記第3板部に干渉しないように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のケース。
【請求項9】
前記本体部は、前記取外阻止部材にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のケース。
【請求項10】
前記本体部の側面には、前記保持部に連通する連通穴(11d)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項11】
容器(800)が収容されるケース(100)と、
前記ケースと通信し、画面(902)を備えた通信機器(900)とからなるシステムであって、
前記ケースは、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が収容される容器本体(801)と前記容器本体の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ(802)とからなる前記容器の前記容器本体を保持し上方が開口した保持部(11a)が形成された本体部(10)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期又は回数を表示する、前記本体部に設けられた表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって検知された前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用の時期又は回数を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する使用時期管理部(43c)と、
前記ユーザーが所持する前記通信機器と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有し、
前記通信機器の前記画面には、前記情報送受信部された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とするシステム。
【請求項12】
前記通信機器は、複数の前記ケースと通信し、
前記通信機器の前記画面には、複数の前記ケースのそれぞれに収容された前記容器に収容された前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が使用された時期又は回数が表示されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記通信機器と通信する第2通信機器を更に有し、
前記第2通信機器は、前記情報送受信部によって送信された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信機器を介して受信し、
前記第2通信機器の画面には、前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケース及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
医師の処方により、目薬を1日に数回点眼する場合に、飲み薬のように包装パッケージが残らないため、本人の記憶が頼りになり、目薬の点眼し忘れや、目薬を複数回点眼してしまうおそれがある。
【0003】
そこで、特許文献1に示されるように、目薬の点眼のし忘れを防止するための点眼補助具が提案されている。この点眼補助具は、パレット状であり、仕切り板によって碁盤目状に並設された複数の目薬収納凹部と、目薬収納凹部の行方向に沿って目薬収納凹部に対応して設けられる点眼時刻表示部と、目薬収納凹部に着脱可能に閉塞する閉塞体を有している。点眼時刻表示部には、目薬収納凹部に収納される目薬の点眼時刻が記載されており、点眼時刻として、例えば、朝、昼、夕、夜と記載されている。そして、点眼が必要の無い点眼時刻の目薬収納凹部が閉塞体で閉塞されている。ユーザーは、点眼時刻表示部に記載されている点眼時刻になると、この点眼時刻に対応する目薬収納凹部に収容されている目薬を点眼し、点眼を終了した目薬をそれぞれ次の点眼時刻に対応する目薬収納凹部に移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される点眼補助具は、パレット状であるために、外出時に持ち運びが容易では無く、外出時に点眼補助具を持っていかなかった場合に、目薬の点眼をし忘れてしまうおそれがあった。また、ユーザーは、点眼を終了した目薬をそれぞれ次の点眼時期に対応する目薬収納凹部に移動させるが、目薬がもともと収納されていた目薬収納凹部に戻してしまい、適切な時期に点眼できないおそれがあった。また、容器に収容されている錠剤等の薬や、健康食品、サプリメント、保健機能食品を摂取する際にも、同様の問題があった。
【0006】
本発明は、持ち運びが容易であり、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のし忘れを抑制することができるケース及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するためになされた、請求項1に記載の発明であるケースは、
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持又は、前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を収容する本体部(10、110、150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザー前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60、65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)を有することを特徴とする。
【0008】
これによれば、ケースは、単一の容器や、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を収容するものであるので、持ち運びが容易である。このため、外出時にケースを持ち出していないことに起因する薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のし忘れを防止することができる。また、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が検知されると、表示部に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期を確認することができ、適切な時期に次の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用をすることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記キャップの側方側に対向して配置された第1位置と、前記キャップの側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、前記第1位置に位置している状態では、前記ユーザーによる前記キャップの前記容器本体からの取り外しを阻止する取外阻止部材(20、120、160)を有し、
前記検知部は、前記取外阻止部材が前記第1位置に位置していること及び前記取外阻止部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記取外阻止部材を前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とする。
【0010】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材を薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のために第1位置から第2位置に位置させると、この薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作によって、表示部に表示される時期が変更される。このため、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が確実に検知されて、表示部に表示される薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期が確実に変更される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した日時や曜日を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を表示する使用時期管理部(43c)と、を有することを特徴とする。
【0012】
これによれば、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期や曜日を確実に表示部に表示させることができる。また、ケースの電源がOFFとなったとしても、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用を検知した日時の情報が使用時期記憶部に記憶されているので、ケースの電源をONにした場合に、表示部にユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期や曜日を表示させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記ユーザーが所持する通信機器(900)と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有することを特徴とする。
【0014】
これによれば、ユーザーが所持する通信機器に、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した日時が送信される。このため、ユーザーが所持する通信機器に、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を表示させることができる。よって、ユーザーは、自身が所持する通信機器の画面を見ることによって、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用した時期を認識することができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
音を発生する音発生部(80)と、
前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期を記憶する設定記憶部(43g)と、
現在の時刻が前記設定記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期となった場合に、前記音発生部において、前記ユーザーに前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を促す音声又はアラームを再生する音再生部(43e)を有することを特徴とする。
【0016】
これによれば、ユーザーは、音発生部から再生されるユーザーに薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用を促す音声やアラームを聞くことによって、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用すべき時期を認識することができ、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用忘れを抑制することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記取外阻止部材は、第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、
前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記取外阻止部材が前記本体部に回転可能に取り付けられ、
前記取外阻止部材が、前記第1位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆い、前記第2位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆わないように構成されていることを特徴とする。
【0018】
これによれば、取外阻止部材が第1位置に位置されている状態では、第3板部が容器本体の先端部分を覆っているために、ユーザーは薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用することができず、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用するためには、取外阻止部材を第2位置に回転させることが必要となる。このため、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用する際に、取外阻止部材を第2位置に位置させた後に第1位置に位置させることにより、取外阻止部材が一回転し、表示部に表示される時期が確実に変更される。また、取外阻止部材が第1位置に位置している状態では、第3板部は保持部の開口部を覆っているので、保持部から容器が脱落することが防止され、また、キャップの容器本体からの脱落が抑制される。
【0019】
また、取外阻止部材が前記本体部に対する回転すべき方向と逆の方向の回転を阻止する逆回転阻止機構(50)を更に有することが好ましい。
【0020】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材を逆回転させてしまうことを防止することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記第1板部及び前記第2板部の前記取外阻止部材の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠(20d)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置されている場合に、ユーザーが前記把持用切欠を介して前記本体部を把持できるように構成されていることを特徴とする。
【0022】
もし仮に、把持用切欠が形成されていない場合には、取外阻止部材が第2位置に位置されている状態では、第1板部及び第2板部が本体部の表面及び裏面をそれぞれ覆っているので、ユーザーは本体部を把持することが困難となり、第2位置に位置されている取外阻止部材を第1位置に回転させることが困難となる。そこで、第1板部及び第2板部の取外阻止部材の回転方向と反対側の外縁に、把持用切欠を凹陥形成することによって、取外阻止部材が第2位置に位置されている場合に、ユーザーが把持用切欠を介して本体部を把持することができるように構成した。このため、第2位置に位置されている取外阻止部材を第1位置に容易に回転させることができる。
【0023】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、
前記第3板部の外縁には、干渉防止切欠(20e)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置され、前記ユーザーが前記容器本体を押圧する際に、前記干渉防止切欠によって、前記ユーザーの指が前記第3板部に干渉しないように構成されていることを特徴とする。
【0024】
これによれば、取外阻止部材が、第2位置に位置され、ユーザーが連通穴を介して、容器本体を押圧する際に、干渉防止切欠によって、ユーザーの指が第3板部に干渉しないので、より一層確実に容器本体に収容されている目薬を押し出すことができ、また、ユーザーの指が第3板部に干渉してユーザーが不快に感じることが無く、ケースの使い心地がより向上する。
【0025】
請求項9に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記本体部は、前記取外阻止部材にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0026】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材をスライドさせるだけで、取外阻止部材を第1位置から第2位置に移動させることができ、キャップを容器本体から取り外して、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用することが可能となる。
【0027】
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記本体部の側面には、前記保持部に連通する連通穴(11d)が形成されていることを特徴とする。
【0028】
これによれば、ユーザーは、目薬を点眼する際に、連通穴を介して、目薬が収容されている容器本体を押圧することができる。このため、容器本体に収容されている目薬を押し出すことができ、確実に目薬を点眼することができる。
【0029】
上記目的を達成するためになされた、請求項11に記載の発明であるシステムは、
容器(800)が収容されるケース(100)と、
前記ケースと通信し、画面(902)を備えた通信機器(900)とからなるシステムであって、
前記ケースは、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が収容される容器本体(801)と前記容器本体の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ(802)とからなる前記容器の前記容器本体を保持し上方が開口した保持部(11a)が形成された本体部(10)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期又は回数を表示する、前記本体部に設けられた表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって検知された前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用の時期又は回数を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する使用時期管理部(43c)と、
前記ユーザーが所持する前記通信機器と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有し、
前記通信機器の前記画面には、前記情報送受信部された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする。
【0030】
これによれば、ユーザーが所持する通信機器に、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期又は回数が送信される。このため、ユーザーが所持する通信機器に、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期又は回数を表示させることができる。よって、ユーザーは、自身が所持する通信機器の画面を見ることによって、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期又は回数を認識することができる。
【0031】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、
前記通信機器は、複数の前記ケースと通信し、
前記通信機器の前記画面には、複数の前記ケースのそれぞれに収容された前記容器に収容された前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が使用された時期又は回数が表示されることを特徴とする。
【0032】
これによれば、ユーザーが複数種類の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用する場合に、ユーザーが所持する1の通信機器の画面に、複数のケースのそれぞれに収容された容器に収容された薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品が使用された時期又は回数が表示される。これにより、ユーザーは、複数種類の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用したか否かを把握することができる。
【0033】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、
前記通信機器と通信する第2通信機器を更に有し、
前記第2通信機器は、前記情報送受信部によって送信された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信機器を介して受信し、
前記第2通信機器の画面には、前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする。
【0034】
これによれば、第2通信機器を所持するユーザー以外の人、例えば、家族や介護士、看護師がユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用状態を管理することができる。
【0035】
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【
図1】取外阻止部材が第1位置に位置している状態の第1実施形態のケースの正面図である。
【
図2】
図1のA矢視図であり、第1実施形態のケースの側面図である。
【
図3】
図2のB-B矢視図であり、第1実施形態のケースの分解正面図である。
【
図4】取外阻止部材が第2位置に位置している状態の第1実施形態のケースの上面図である。
【
図5】
図3のC-C矢視図であり、第1実施形態のケースの分解裏面図である。
【
図6】取外阻止部材が第2位置に位置している状態の第1実施形態のケースの正面図である。
【
図7】取外阻止部材が第2位置に位置している状態の第1実施形態のケースの下面図である。
【
図9】ユーザーが所持する通信機器の画面に表示された目薬使用画面(薬使用画面)を表す図である。
【
図10】ユーザーが所持する通信機器の画面に表示された全薬使用表示画面を表す図である。
【
図11】ユーザーが所持する通信機器の画面に表示された薬使用記録画面及び薬使用時期表示画面を表す図である。
【
図12】表示部にアラーム時間設定画面が表示されている状態の第1実施形態のケースの正面図である。
【
図13】第1実施形態のケースの制御部が実行するフローチャートである。
【
図14】第1実施形態のケースの使用方法の説明図である。
【
図15】表示部にエラーが表示されている状態を示した説明図である。
【
図16】ユーザーが薬の使用を忘れた場合の説明図である。
【
図17】ユーザーが所持する通信機器に表示されるエラー画面の説明図である。
【
図19】第2実施形態において、ユーザーが所持する通信機器の画面に表示されるアラーム時間設定画面の説明図である。
【
図20】第2実施形態において、ユーザーが所持する通信機器の画面に表示される薬使用記録画面の説明図である。
【
図26】第6実施形態のケースの上面図、正面図、側面図である。
【
図27】第7実施形態のケースの上面図、正面図、側面図、裏面図である。
【
図28】検知部が2つ有る第1実施形態のケースの分解正面図である。
【
図29】(A)はスペーサーを取り付けた第1実施形態のケースの側面図であり、(B)はスペーサーの上面図であり、(C)はスペーサーの側面図である。
【
図30】容器が錠剤タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、粉末タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、液体タイプの薬を収容する実施形態の第1実施形態のケースの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(第1実施形態のケース)
以下に、
図1~
図9を用いて、本発明の一実施形態である第1実施形態のケース100について説明する。なお、本明細書において、「薬の使用」には、目薬の点眼、薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品の摂取、塗り薬の患部への塗布が含まれるものとする。以下の説明では、「薬の使用」が目薬の点眼である実施形態について説明する。また、以下の説明において、「薬」には、目薬、薬の他に、健康食品、サプリメント、保健機能食品が含まれるものとする。
図1~
図5に示すように、ケース100は、本体部10、取外阻止部材20、表示部30、基板39、制御部40、検知部60、通信部70、音発生部80、バッテリー90、充電ポート95から構成されている。本体部10、取外阻止部材20は、合成樹脂で構成されている。
【0038】
本体部10は、後述する容器800を保持するものである。
図2に示すように、本体部10は、本体部材11、第1カバー部材12、第2カバー部材13、柔軟部材14とから構成されている。
【0039】
ここで、容器800について説明する。本実施形態では、容器800は、目薬が収容される目容器である。
図2に示すように、容器800は、液体の目薬が収容される容器本体801と、この容器本体801の先端部(上端部)に形成された点眼口800a(
図6示)に着脱可能に設けられてキャップ802とから構成されている。本実施形態では、容器本体801は、点眼口800aから下側の部分は、略円筒形状である。また、キャップ802は、点眼口800aにねじ込まれている。
【0040】
本体部材11は、上方が開口した箱型である。本体部材11の内部には、直方体形状の空間である保持部11a(
図4示)が形成されている。本体部材11の保持部11aの下方には、底部11cが形成されている(
図2示)。
図2に示すように、底部11cの下方には、バッテリー収納部11jが形成されている。このバッテリー収納部11jには、後述するバッテリー90が収納されている。
【0041】
本体部材11の上方の開口部は挿入口11b(
図4示)となっている。挿入口11bから容器800が挿入されて、容器本体801の下端が底部11cに当接し、保持部11aで容器800の容器本体801が保持される。
図6に示すように、後述する取外阻止部材20が第2位置に位置し、容器800の容器本体801が保持部11aで保持されている状態では、キャップ802は本体部材11から露出しており、この状態でキャップ802を容器本体801から取り外すと、容器本体801の点眼口800aが露出する。
【0042】
図2に示すように、本体部材11の両側面には、保持部11aに連通する連通穴11dが形成されている。ユーザーは、この連通穴11dを介して、容器本体801を指で押圧することにより、容器本体801に収容されている目薬を押し出して、点眼口800a(
図6示)からユーザー自身の目に点眼することができる。
【0043】
図4に示すように、第1実施形態のケース100を上面視した場合の保持部11aの四隅には、柔軟部材14が取り付けられている。柔軟部材14は、柔軟性を有する部材であり、本実施形態では、発泡ウレタンで構成されているが、ゴムやシリコン、板バネ等で構成されていてもよい。柔軟部材14は、縦長の略直方体形状であり、長手方向を上下方向と一致させて、保持部11aの四隅に取り付けられている。容器800が保持部11aに挿入された場合に、
図4に示すように、柔軟部材14の角部14aが容器本体801の外周面に当接して変形し、4つの柔軟部材14によって容器本体801が挟持される。このため、点眼時にケース100を逆さまにしても、容器800が保持部11aから脱落しないようになっている。
図2に示すように、ケース100を側面視した場合に、対向する柔軟部材14のそれぞれの対向面には、凹陥部14bが凹陥形成されている。本実施形態では、凹陥部14bは、扁平な円弧状に凹陥している。この凹陥部14bが柔軟部材14に形成されていることにより、指が対向する柔軟部材14の間に入りやすく、容器本体801を指で押圧しやすくなっている。
【0044】
本体部材11の正面側の面は、第1取付面11e(
図3示)となっている。
図3に示すように、第1取付面11eには、基板39及び検知部60が取り付けられている。基板39の表面には、表示部30、第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85、充電ポート95が取り付けられている。第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85は、後述するように、ケース100の各種設定を変更するものである。第1ボタン81や第2ボタン82が押下されると、押下信号を制御部40に出力する。ロータリーディップスイッチ85は、本体部85aと、この本体部85aに回転可能に取り付けられたダイヤル部85bとから構成されている。本体部85aには、周方向に0~9の数字が記載されている。ダイヤル部85bには先端が尖ったマーク85cが記載されている。ダイヤル部85bは、マーク85cの先端が指し示す本体部85aの数字に対応する信号を制御部40に出力する。以後の説明において、ロータリーディップスイッチ85を3にするとは、マーク85cの先端が指し示す数字が3であることをいう。充電ポート95は、例えばUSB(Universal Serial Bus)-C端子等である。
【0045】
検知部60は、ユーザーの薬の使用動作つまり点眼動作を検知するものであり、後述する取外阻止部材20の回転位置である第1位置及び第2位置を検出するためのものである。検知部60は、本実施形態では、本体61に揺動可能に取り付けられたレバーアーム62を有するリミットスイッチであり、本体61の内部に取り付けられたスプリング(不図示)によって、レバーアーム62が後述するカム15側に付勢されている。カム15は略円板形状であり、その周縁部に1箇所突起15aが形成されている。検知部60のレバーアーム62がカム15の突起15aで押圧されている状態では、検知部60は、取外阻止部材20が第1位置に位置していることを検知し、制御部40にその検知結果を出力する。検知部60のレバーアーム62がカム15の突起15aで押圧されていない状態では、検知部60は、取外阻止部材20が第2位置に位置していることを検知し、その検知結果を制御部40に出力する。
【0046】
基板39の裏面には、制御部40、通信部70、充電回路96が取り付けられている。制御部40は、ケース100の統括制御を行うものである。
図8に示すように、制御部40は、表示部30、検知部60、音発生部80、第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85、通信部70と接続し、バッテリー90から電流が供給される。制御部40は、CPU41、RAM42、記憶装置43を有している。CPU41は、演算処理等を実行する演算処理装置として機能し、記憶装置43に記憶された各種プログラムを実行することにより各種機能を実現している。RAM42は、CPU41のワークエリアとして使用される。記憶装置43は、フラッシュメモリーやROM、EEPROM等の記憶装置であり、CPU41にて実行される各種プログラムやマッピングデータ等が記憶されている。
【0047】
記憶装置43には、設定記憶プログラム43a、設定変更プログラム43b、使用時期管理プログラム43c、エラー検知表示プログラム43d、音再生プログラム43e、情報送受信プログラム43fが記憶されている。
【0048】
設定記憶プログラム43aは、ユーザーの第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85の操作に基づいて、ユーザーが行った各種設定を、後述する設定記憶部43gに記憶させるプログラムである。
【0049】
設定変更プログラム43bは、設定記憶プログラム43aによって設定記憶部43gに記憶された各種設定に基づいて、各種設定を変更するとともに、表示部30に表示される内容を変更するプログラムである。
【0050】
使用時期管理プログラム43cは、検知部60からの信号に基づいて、第1位置に位置している取外阻止部材20が、第2位置に位置された後に、第1位置に位置した場合に、ユーザーが薬を使用したつまり点眼したと判断して、使用時期記憶部43hにユーザーの薬の使用時刻(点眼時刻)を記憶するとともに、表示部30の後述する第1表示部31及び第2表示部32に表示されているユーザーが既に点眼した(薬を使用した)時期を変更するプログラムである。
【0051】
エラー検知表示プログラム43dは、ケース100にエラーが発生したことを検知し、表示部30に表示するプログラムである。
【0052】
音再生プログラム43eは、アラームがON状態である場合に、現在時刻表示部33に表示されている現在の時刻が、1日における点眼すべき時期(薬を使用すべき時期)(例えば、朝、昼、夜、寝前)のそれぞれに設定されたアラーム時刻になった場合に、音発生部80においてユーザーに点眼(薬の使用)を促す音声やアラームを再生させるプログラムである。
【0053】
情報送受信プログラム43fは、1日の点眼回数(薬の使用回数)、アラームのON・OFF、アラームの設定時間等のケース100の各種設定値、ユーザーが点眼した(薬を使用した(日時や曜日、後述するエラーの内容を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信するプログラムである。
【0054】
記憶装置43は、ケース100の各種設定が記憶される設定記憶部43gを有している。更に、記憶装置43は、ユーザーの点眼時刻(薬の使用時刻)を記憶する使用時期記憶部43hを有している。
【0055】
表示部30は、縦方向及び横方向に複数の画素がマトリックス配置された液晶や有機ELディスプレイ(フルセグメント表示装置)であり、制御部40の出力信号によって、文字や数字や記号を変化させる。
図1に示すように、表示部30は、ユーザーが既に目薬を点眼した(薬を使用した)時期を表示する第1表示部31及び第2表示部32を有している。第1表示部31は、1日のうち既に点眼した(薬を使用した)時期を表示するものである。本実施形態では、第1表示部31には、ユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期である朝、昼、夜、寝前が表示されるとともに、朝、昼、夜、寝前の下側に、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表すマーク(本実施形態では、「V」)が表示される。ユーザーが昼まで点眼(薬を使用)した場合には、朝と昼の下側には、それぞれ、Vが表示されるが、夜と寝前の下側には、Vは表示されない。第2表示部32は、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期である月、日、曜日が表示される。このように、ユーザーは、第1表示部31及び第2表示部32を見ることによって、目薬を既に点眼(薬を既に使用)した時期を認識することができる。
【0056】
表示部30は、現在の時刻を表示する現在時刻表示部33を有している。表示部30は、エラーを表示するエラー表示部34を有している。エラー表示部34に表示されるエラーとして、バッテリー90の残量が低下したことが含まれる。このエラー表示部34に表示されるエラーについては、後述する。
【0057】
表示部30は、ユーザーがアラームのON・OFFの設定結果を表すアラーム表示部35を有している。アラームがON状態では、アラーム表示部35にアラームONを示すマーク(本実施形態では<<)が表示され、アラームがOFF状態では、アラーム表示部35にアラームONを示すマークは表示されない。
【0058】
表示部30は、ユーザーが所持する通信機器900と通信状態が確立していることを示す通信表示部36を有している。通信表示部36には、上記通信状態が確立している通信規格の種類を示すマークが表示される。例えば、通信規格がWi-Fiである場合には、
図1の36のマークが表示され、通信規格がBluetooth(登録商標)である場合には、
図1の36aのマークが表示され、通信規格がWi-Fi及びBluetooth(登録商標)以外の通信規格、例えば、赤外線通信である場合には、
図1の36bのマークが表示される。
【0059】
バッテリー90は、制御部40に電流を供給するものであり、本実施形態では、充電式のリチウムイオン電池等の二次電池である。
図8に示すように、充電回路96は、バッテリー90及び充電ポート95に接続され、充電ポート95から供給される電流によってバッテリー90を充電するものである。充電ポート95に外部から電流が供給される充電ケーブル(不図示)が差し込まれると、充電回路96によってバッテリー90が充電される。
【0060】
通信部70は、ユーザーが所持する通信機器900、例えば、スマートフォンやタブレット端末等と通信するものであり。通信部70が通信する通信規格として、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、赤外線通信が含まれる。
【0061】
第1カバー部材12は、第1取付面11eに取り付けられた検知部60及び基板39を覆うように、第1取付面11eに取り付けられ、検知部60及び基板39に取り付けられた部品を保護している。第1カバー部材12は、板状の正面板部12a(
図1示)と、この正面板部12aの外縁から裏面側に突出する第1周面部12b(
図2、3、4示)とから構成されている。正面板部12aは、略長方形状であり、その下部の角部が円弧状となっている。
【0062】
図1に示すように、第1カバー部材12の正面板部12aには、略長方形状の表示部穴12fが形成されている。この表示部穴12fからは、表示部30が露出している。また、正面板部12aの表示部穴12fの下方には、円形の第1ボタン穴12g、ロータリーディップスイッチ穴12h、第2ボタン穴12iが形成されている。第1ボタン穴12g及び第2ボタン穴12iには、それぞれ、第1ボタン81及び第2ボタン82が露出している。ロータリーディップスイッチ穴12hには、ロータリーディップスイッチ85が露出している。
【0063】
図5に示すように、本体部材11の裏面側の面は、第2取付面11fとなっている。第2取付面11fには、後述する逆回転阻止機構50及び音発生部80が取り付けられている。逆回転阻止機構50については、後で詳細に説明する。音発生部80は、制御部40からの出力信号に基づいて、音声を発生するスピーカーやブザーである。第2カバー部材13は、第2取付面11fに取り付けられた逆回転阻止機構50及び音発生部80を覆うように、第2取付面11fに取り付けられ、逆回転阻止機構50及び音発生部80を保護している。第2カバー部材13は、板状の裏面板部13a(
図3示)と、この裏面板部13aの外縁から表面側に突出する第2周面部13b(
図2示)とから構成されている。裏面板部13aは、略長方形状であり、その下部の角部が円弧状となっている。
【0064】
次に、取外阻止部材20について説明する。取外阻止部材20は、本体部10に回転可能に取り付けられている。取外阻止部材20は、その回転位置によって、保持部11aの開口部である挿入口11bの上方を覆う第1位置(
図2の状態)と、保持部11aの開口部である挿入口11bの上方を覆わない第2位置(
図6の状態)に位置される。
【0065】
図2に示すように、取外阻止部材20は、それぞれ板状である第1板部20a、第2板部20b、第3板部20cとから構成されている。第1板部20aと第2板部20bは互いに対向して配置されている。第3板部20cは、第1板部20a及び第2板部20bの先端部(上端部)を接続している。つまり、取外阻止部材20の断面形状は、コ字形状となっている。取外阻止部材20は、後述する逆回転阻止機構50によって一方向のみに回転するようになっている。本実施形態では、ケース100を正面視した場合には、取外阻止部材20は、時計回り方向にのみ回転する。
【0066】
図2に示すように、第1板部20a及び第2板部20bの先端部及び基端部は円弧形状となっている。第1板部20aの先端部には、取外阻止部材20の回転可能方向を示す回転方向マーク20fが記載されている。第2板部20bの先端部にも、同様に取外阻止部材20の回転可能方向を示す回転方向マーク20fが記載されている。本実施形態では、回転方向マーク20fは、取外阻止部材20の回転可能方向を示す矢印である。回転方向マーク20fは、シールであってもよい。第1板部20a及び第2板部20bの取外阻止部材20の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠20dが凹陥形成されている。本実施形態では、把持用切欠20dは、円弧形状に凹陥している。
【0067】
第1板部20aが本体部10の正面である第1カバー部材12の正面板部12aに軸支されている。第2板部20bが本体部10の裏面である第2カバー部材13の裏面板部13aに軸支されている。このような構成によって、取外阻止部材20が本体部10に回転可能に取り付けられている。
【0068】
以下に、第1板部20a及び第2板部20bが本体部10に軸支されている具体的な構造を説明する。第1板部20a及び第2板部20bの基端部には、係合穴20gが連通形成されている。本実施形態では、係合穴20gは正方形状である。第1軸部材11g(
図1、3示)が、第1カバー部材12の正面板部12a及び第1取付面11eに軸支されている。同様に、第2軸部材11h(
図5示)が、第2カバー部材13の裏面板部13a及び第2取付面11fに軸支されている。第1軸部材11g及び第2軸部材11hのそれぞれの先端には、係合穴20gに対応した形状の係合部材11iが取り付けられている。本実施形態では、係合部材11iは、直方体形状であり、断面形状が正方形である。そして、それぞれの係合部材11iが、第1板部20a及び第2板部20bそれぞれ係合穴20gに係合している。このような構成によって、取外阻止部材20が本体部10に軸支されている。このような構成によって、第1板部20aと第2板部20bの基部を広げて、係合部材11iを係合穴20gに係合させることにより、取外阻止部材20を本体部10に軸支することができ、ケース100の組立作業及びメンテナンスが容易となっている。
【0069】
図3に示すように、第1軸部材11gには、カム15が取り付けられている。このような構造によって、取外阻止部材20が回転すると、カム15また回転するようになっている。
【0070】
第3板部20cは、断面形状が円弧形状の板状である。
図7に示すように、第3板部20cの幅方向の両側(右側及び左側)の外縁には、干渉防止切欠20eが凹陥形成されている。本実施形態では、干渉防止切欠20eは、略長方形状に切り欠かれており、角部は丸められている。
【0071】
ユーザーは、目薬を点眼(薬を使用)するために、第1位置に位置している取外阻止部材20を(
図1の状態)、第2位置に位置させる(
図6の状態)。すると、保持部11aで保持された容器800の先端側(上方側)が取外阻止部材20の第3板部20cで覆われていないので、この状態でユーザーは、キャップ802を容器本体801の点眼口800aから取り外し、本体部10の連通穴11dを介して、容器本体801を指で押圧することにより、容器本体801に収容されている目薬を押し出して、点眼口800aからユーザー自身の目に点眼する。次に、ユーザーは、点眼口800aにキャップ802を取り付けた後に、第2位置に位置している取外阻止部材20を第1位置まで回転させる。
【0072】
このように、ユーザーが目薬を点眼(薬を使用)するために、第1位置に位置している取外阻止部材20を、第2位置移動させた後に、第1位置に位置させると、検知部60によってこの取外阻止部材20の動きが検知され、制御部40が、ユーザーが目薬を点眼(薬を使用)したことを認識し、表示部30に表示されている既に点眼(薬を使用)した時期を変更する。この詳細については、後述する。
【0073】
次に、
図5を用いて、逆回転阻止機構50について説明する。逆回転阻止機構50は、取外阻止部材20が本体部10に対する回転すべき方向(本実施形態では時計回り)と逆の方向(反時計回り)の回転を阻止するものある。逆回転阻止機構50は、本実施形態では、ラチェット機構である。逆回転阻止機構50は、ラチェット歯車51、板バネ52、ブラケット53、ネジ54、ネジ55を有している。
【0074】
ラチェット歯車51は、第2軸部材11hに回転不能に取り付けられて、第2取付面11fに回転可能に取り付けられている。このような構成によって、ラチェット歯車51は取外阻止部材20の第2板部20bと回転連結され、取外阻止部材20の回転に伴ってラチェット歯車51も回転する。ラチェット歯車51の外周面には、複数のラチェット歯51aが形成されている。ラチェット歯51aは、ラチェット歯車51の径方向と略同一の方向の面である回転阻止面51bと、回転阻止面51bに対して傾斜した滑動面51cを有している。
【0075】
板バネ52は、バネ鋼のような弾性材料で構成された板状である。板バネ52の先端は、ラチェット歯車51のラチェット歯51aに当接している。ブラケット53は、板バネ52を第2取付面11fに取り付けるものであり、樹脂等で構成されている。ブラケット53は、複数(本実施形態では2本)のネジ54によって、第2取付面11fに取り付けられている。板バネ52の基端部は、複数(本実施形態では2本)のネジ55によって、ブラケット53に取り付けられている。
【0076】
取外阻止部材20を時計回りに回転させようとすると、取外阻止部材20と回転連結されているラチェット歯車51も回転しようとする。この際に、板バネ52の先端がラチェット歯51aの滑動面51cを滑動して、ラチェット歯車51が回転する。このため、取外阻止部材20が時計回りに回転が許容される。一方で、取外阻止部材20を反時計回りに回転させようとすると、取外阻止部材20と回転連結されているラチェット歯車51も回転しようとする。しかし、板バネ52の先端が回転阻止面51bと噛合しているので、ラチェット歯車51の回転が阻止される。このため、取外阻止部材20の反時計回りの回転が阻止される。
【0077】
(ケースの設定方法)
<点眼回数(薬の使用回数)の設定>
以下に、ケース100の設定方法について説明する。ユーザーは、
図1に示すロータリーディップスイッチ85のダイヤル部85bを回転させることによって、ケース100に収容された容器800に収容された目薬の点眼回数(薬の使用回数)を設定する。1日の点眼回数(薬の使用回数)を1回に設定する場合には、ユーザーは、ロータリーディップスイッチ85を1にする。1日の点眼回数(薬の使用回数)を4回に設定する場合には、ユーザーは、ロータリーディップスイッチ85を4にする。このように、ユーザーによるロータリーディップスイッチ85の操作により、1日の点眼回数(薬の使用回数)の変更が行われた場合には、設定記憶プログラム43a(
図8示)は、1日の点眼回数(薬の使用回数)を設定記憶部43g(
図8示)に記憶する。設定変更プログラム43b(
図8示)は、設定記憶部43gに記憶された1日の点眼回数(薬の使用回数)を参照して、表示部30の第1表示部31に表示されるユーザーの点眼すべき時期(薬を使用すべき時期)を変更する。
【0078】
例えば、ユーザーが、1日の点眼回数(薬の使用回数)を1回に設定した場合には、設定変更プログラム43bは、第1表示部31に表示される点眼すべき時期(薬を使用すべき時期)を朝と表示する。なお、朝に限らず、昼や夜、寝前等であっても良い。また、ユーザーが、1日の点眼回数(薬の使用回数)を2回に設定した場合には、設定変更プログラム43bは、第1表示部31に表示される点眼(薬を使用)すべき時期を朝、昼と表示する。なお、朝、昼に限らず、朝、夜、或いは、昼、夜等であっても良い。また、ユーザーが、1日の点眼回数(薬の使用回数)を3回に設定した場合には、設定変更プログラム43bは、第1表示部31に表示される点眼(薬を使用)すべき時期を朝、昼、夜と表示する。なお、朝、昼、夜に限らず、朝、昼、寝前、或いは、昼、夜、寝前等であっても良い。また、ユーザーが、1日の点眼回数(薬の使用回数)を4回に設定した場合には、設定変更プログラム43bは、第1表示部31に表示される点眼(薬を使用)すべき時期を朝、昼、夜、寝前と表示する。
【0079】
情報送受信プログラム43fは、上記設定された1日の点眼回数(薬の使用回数)を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。
【0080】
<現在時刻の設定>
以下に、現在時刻の設定について説明する。ユーザーは、第1ボタン81及び第2ボタン82を押下することによって、現在時刻表示部33において表示される時刻を変更することができる。ユーザーが、現在時刻表示部33において表示される時刻を変更する場合には、第1ボタン81及び第2ボタン82を同時に規定時間(本実施形態では1秒)以内に1回押下する。すると、設定変更プログラム43bは、現在時刻表示部33において表示されている時間を点滅させて、時間設定モードに移行させる。次に、ユーザーは、第1ボタン81を押下することによって、時間を変更させる。時間が合えば、ユーザーは、第2ボタン82を押下して、時間を確定させる。設定変更プログラム43bは、現在時刻表示部33において表示されている分を点滅させて、分設定モードに移行させる。ユーザーは、第1ボタン81を押下することによって、分を変更させる。分が合えば、ユーザーは、第2ボタン82を押下して、分を確定させて、時間設定が完了する。設定変更プログラム43bは、ユーザーによって設定された「時」、「分」を、設定記憶部43gに記憶させる。
【0081】
第1表示部31は、1日のうち既に点眼(薬を使用)した時期を表示するものである。本実施形態では、第1表示部31には、ユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期である朝、昼、夜、寝前の少なくともいずれか1が表示されるとともに、朝、昼、夜、寝前の下側に、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表すマーク(本実施形態では、「V」)が表示される。1日の点眼回数(薬の使用回数)が4回である場合に、ユーザーが昼まで点眼(薬を使用)した場合には、朝と昼の下側には、それぞれ、Vが表示されるが、夜と寝前の下側には、Vは表示されない。第2表示部32は、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期である月、日、曜日が表示される。このように、ユーザーは、第1表示部31及び第2表示部32を見ることによって、目薬を既に点眼(薬を既に使用)した時期を認識することができる。
【0082】
なお、ケース100の通信部70とユーザーが所持する通信機器900との通信が確立している場合には、通信機器900で設定されている時刻がケース100に自動的に設定される。
【0083】
<アラーム時間の設定>
以下に、アラーム時間の設定について説明する。ユーザーは、ロータリーディップスイッチ85を0にする。すると、設定変更プログラム43bは、
図12に示すようなアラーム時間設定画面を表示部30に表示する。
図12に示される例では、アラーム時間設定画面は、1~4の数字のそれぞれの横に時刻が表示されている画面である。1~4の数字は、それぞれ、朝、昼、夜、寝前に対応している。つまり、1~4の数字の横の時刻は、それぞれ、朝、昼、夜、寝前におけるアラームを鳴らす時刻である。
図12に示される例では、1日の点眼回数(薬の使用回数)が4回である例であるが、1日の点眼回数(薬の使用回数)が2回である場合には、アラーム設定画面は、1、2の数字のそれぞれの横に時刻が表示される。設定変更プログラム43bは、0にされる直前のロータリーディップスイッチ85の設定状態を認識して、1からロータリーディップスイッチ85の設定値までの数字を表示するとともに、この数字に対応する時刻を表示する。
【0084】
なお、各1日における時期(朝、昼、夜、寝前)に対するアラームを設定可能な時間の範囲は、例えば、以下のように定められている。
1.朝の設定可能の時間範囲 08:00~11:59
2.昼の設定可能の時間範囲 12:00~17:59
3.夜の設定可能の時間範囲 18:00~21:59
4.寝前の設定可能の時間範囲 22:00~23:59
【0085】
アラーム設定画面が最初に表示された状態では、1に対応する時が点滅し、1に対応する時の設定モードになる。この状態で、第1ボタン81が押下される度に、1に対応する時が1ずつ増加する。このように、ユーザーは、第1ボタン81が押下することによって、1に対応する時を変化させる。ユーザーの1に対応する時の設定が完了すると、ユーザーは、第2ボタン82を押下する。すると、1に対応する分が点滅し、1に対応する分の設定モードとなる。この状態で、第1ボタン81が押下される度に、1に対応する分が1ずつ増加する。このように、ユーザーは、第1ボタン81が押下することによって、1に対応する分を変化させる。ユーザーの1に対応する分の設定が完了すると、ユーザーは、第2ボタン82を押下する。すると、2に対応する時が点滅し、2に対応する時の設定モードとなる。このような方法によって、ユーザーは、1~4に対応する、時、分を設定する。アラームの時刻の設定が完了すると、ユーザーは、ロータリーディップスイッチ85を元の数字にする。すると、設定記憶プログラム43aは、ユーザーによるアラーム時間の設定結果を、設定記憶部43gに記憶させる。
【0086】
1日の点眼回数(薬の使用回数)が、1回~3回である場合には、アラームの設定時間を変更することにより、1日における点眼時期(薬の使用時期)の表示(朝、昼、夜)を変更することができる。
1日3回における点眼時期(薬の使用時期)は、例えば、以下のように定められている。
朝の時間範囲 08:00~11:59
昼の時間範囲 12:00~17:59
夜の時間範囲 18:00~23:59
【0087】
1日の点眼回数(薬の使用回数)が2回である場合に、アラームの設定を8:00と12:00にしていた場合において、アラームの設定を8:00と18:00に変更すると、表示部30の第1表示部31に表示されている1日における点眼(薬を使用)すべき時期が、朝、昼から朝、夜に変更される。
【0088】
1日の点眼回数(薬の使用回数)が1回である場合に、アラームの設定を8:00にしていた場合において、アラームの設定を18:00に変更すると、表示部30の第1表示部31に表示されている1日における点眼(薬を使用)すべき時期が、朝から夜に変更される。
設定記憶プログラム43aは、上記アラームの設定時間の変更に伴う1日における点眼(薬を使用)すべき時期の変更を設定記憶部43gに記憶させる。
【0089】
情報送受信プログラム43fは、上記設定したアラームの設定時間を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。なお、ケース100の通信部70とユーザーが所持する通信機器900との通信が確立している場合には、ケース100及び通信機器900で最後にアラームの時間を設定した方が優先される。つまり、ケース100と通信機器900のどちらでアラームの時間の設定を行ったとしても、相互通信によって、アラームの設定時間が両者の記憶装置に記憶される。
【0090】
<アラームON・OFFの設定>
以下にアラームON・OFFの設定について説明する。ユーザーが第2ボタン82を規定時間以上(本実施形態では3秒)以上長押しする度に、アラームONとアラームOFFが切り替わる。設定記憶プログラム43aは、設定記憶部43gにアラームON・OFFの設定結果を記録する。そして、設定記憶プログラム43aは、アラームがONの場合には、表示部30のアラーム表示部35にアラームONを示すマーク(本実施形態では<<)を表示し、アラームがOFFの場合には、表示部30のアラーム表示部35にアラームONを示すマークを表示しない。
【0091】
アラームがON状態である場合において、音再生プログラム43eが、現在時刻表示部33に表示されている現在の時刻が、1日における点眼(薬を使用)すべき時期(例えば、朝、昼、夜、寝前)のそれぞれに設定されたアラーム時刻になった場合には、音発生部80においてアラーム音を規定時間(例えば3秒)再生させる。そして、音再生プログラム43eが、検知部60からの検出信号に基づいて、最初のアラームを再生させてから規定時間(例えば30分)経過しても、ユーザーによる点眼(薬を使用)がされていないと判断した場合には、音発生部80においてアラーム音を規定時間(例えば5秒)再生させる。更に、音再生プログラム43eが、検知部60からの検出信号に基づいて、2回目のアラームを再生させてから規定時間(例えば30分)経過しても、ユーザーによる点眼(薬を使用)がされていないと判断した場合には、音発生部80においてアラーム音を規定時間(例えば5秒)再生させる。
【0092】
情報送受信プログラム43fは、上記設定したアラームのON・OFFの設定情報を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。
【0093】
<最終点眼(薬の使用)の月、日、曜日、1日における時期の設定>
ユーザーが、一番最初にケース100を使用する場合には、最終点眼(最終の薬の使用)の月、日、曜日、1日における時期の設定する必要がある。以下に説明する。第1ボタン81が規定時間(本実施形態では3秒)以上押下されると、最終点眼時(最終の薬の使用時)の月日と曜日と点眼回数(薬の使用回数)の設定モードとなり、表示部30の第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の月が点滅状態となる。この状態で、第1ボタン81が押下される度に、第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の月が、1ずつ増加する。第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の月が合った後に、第2ボタン82が押下されると、最終点眼(最終の薬の使用)の月が設定され、第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の日が点滅状態となる。この状態で、第1ボタン81が押下される度に、第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の日が、1ずつ増加する。第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の日が合った後に、第2ボタン82が押下されると、最終点眼の日が設定され、第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の曜日が月の状態で点滅状態となる。この状態で、第1ボタン81が押下される度に、第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の曜日が、月→火→水→木→金→土→日と変化する。第2表示部32に表示されている最終点眼(最終の薬の使用)の曜日が合った後に、第2ボタン82が押下されると、最終点眼(最終の薬の使用)の曜日が設定され、表示部30の第1表示部31に表示されている一番左の時期(
図1の実施形態では朝)の下に表示されているマーク(
図1の実施形態ではV)が点滅し、既に点眼(薬を使用)した時期を設定するモードに移行する。第1ボタン81が押下される度に、点滅する時期が右に移動する(
図1の実施形態では、朝→昼→夜→寝前)。ユーザーは、第1ボタン81を押下することによって、最終に点眼(薬を使用)した1日における時期を合わせ、合った状態で、第2ボタン82が押下されると、最終に点眼(薬を使用)した1日における時期が決定する。設定記憶プログラム43aは、上記決定された最終に点眼(薬を使用)した月、日、曜日、1日における時期を使用時期記憶部43hに記憶する。
【0094】
情報送受信プログラム43fは、上記設定した最終点眼(最終の薬の使用)の月、日、曜日、1日における時期の情報を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。
【0095】
(使用方法の説明)
以下に、
図14を用いて、ケース100について説明する。なお、
図14においては。本来視認されない検知部60及びカム15を記載している。
図14の(A)に示す状態では、現在7月5日火曜の朝であるとする。ユーザーは、ケース100の表示部30を見ることによって、7月4日の月曜の寝前まで点眼(薬を使用)したことを認識することができる。ユーザーは、点眼(薬を使用)するために、
図14の(B)に示すように、取外阻止部材20を180°回転させて、取外阻止部材20を第2位置に位置させ、容器800のキャップ802を取り外し、点眼口800aを露出させる。すると、検知部60がON状態からOFF状態になる。
【0096】
ユーザーは、点眼(薬を使用)した後に、容器800の容器本体801にキャップ802を取り付け、
図14の(C)に示すように、取外阻止部材20を180°回転させて、取外阻止部材20を第1位置に位置させる。すると、検知部60がOFF状態からON状態になる。このように、検知部60がON状態→OFF状態→ON状態となったことを、使用時期管理プログラム43cが認識すると、
図14の(C)に示すように、表示部30に表示される既に点眼(薬が使用)された時期を1進める。
図14の(C)の実施形態では、使用時期管理プログラム43cは、日付を4日から5日に変更するともに、曜日を月から火に変更し、朝の下のみにVマークを表示する。更に、使用時期管理プログラム43cは、ユーザーが点眼した時期(時刻の情報を含む)を、使用時期記憶部43hに記憶させる。ユーザーは、表示部30を見ることによって、7月5日火曜の朝まで点眼(薬を使用)したことを認識することができる。
【0097】
ユーザーは、取外阻止部材20を第2位置に位置させなければ、容器本体801からキャップ802を取り外して、容器本体801に収容されている目薬を点眼(薬を使用)することができないので、ユーザーが点眼(薬を使用)した日時が確実に使用時期記憶部43hに記憶されるとともに、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期が表示部30に表示される。
【0098】
(ユーザーが点眼(薬の使用)を忘れた場合の説明)
以下に、
図16を用いて、ユーザーが点眼(薬の使用)を忘れた場合の制御部40が実行する処理について説明する。例えば、月曜日の朝に点眼を行い(薬を使用し)、昼の点眼(薬の使用)を忘れて、夜の点眼(薬の使用)を行った場合には、
図16の(B)に示すように、使用時期管理プログラム43cは、表示部30に、朝及び夜の下にユーザーが点眼したことを示すマークVを表示させるが、昼の下にはこのマークを表示させない。
【0099】
使用時期管理プログラム43cは、検知部60からの検出信号に基づいて、以下に示される時間の範囲に、ユーザーが点眼(薬を使用)したと判断した場合には、以下に示される1日における時期(朝、昼、夜、寝前)の下にユーザーが点眼(薬を使用)したことを示すマークVを表示させるが、以下に示される時間の範囲に、ユーザーが点眼(薬を使用)しなかったと判断した場合には、1日における時期(朝、昼、夜、寝前)の下にユーザーが点眼(薬を使用)したことを示すマークVを表示させない。
朝の時間範囲 08:00~11:59
昼の時間範囲 12:00~17:59
夜の時間範囲 18:00~21:59
寝前の時間範囲 22:00~23:59
以上の説明では、1日の点眼回数(薬の使用回数)が4回の例であるが、1日の点眼回数(薬の使用回数)が3回、2回、1回の場合にも、1日における時期に対応する時間の範囲が設定され、上記例と同様の処理が行われる。
【0100】
(制御部が実行するフローチャートの説明)
以下に、
図13を用いて、制御部40が実行するフローチャートを説明する。なお、このフローチャートにおいては、1日の点眼回数(薬の使用回数)が4回の例について説明する。ケース100に電源が投入されると、プログラムはS101に進む。なお、本地市形態では、ケース100に電源が投入されていない状態において、第1ボタン81を規定時間(例えば3秒)以上長押しすると、ケース100に電源が投入される。
【0101】
S101において、使用時期管理プログラム43cは、使用時期記憶部43hを参照して、表示部30の第1表示部31及び第2表示部32に、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表示する。つまり、使用時期管理プログラム43cは、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーが点眼(薬を使用)した最終の月、日、曜日を認識して、この月、日、曜日を第2表示部32に表示する。そして、使用時期管理プログラム43cは、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーが点眼(薬を使用)した時刻を認識して、以下に示される時間の範囲に対応する1日における時期(朝、昼、夜、寝前)の下にユーザーが点眼(薬を使用)したことを示すマークVを表示させる。
朝の時間範囲 08:00~11:59
昼の時間範囲 12:00~17:59
夜の時間範囲 18:00~21:59
寝前の時間範囲 22:00~23:59
S101が終了すると、プログラムはS102に進む。
【0102】
S102において、使用時期管理プログラム43cは、検知部60からの検出信号に基づいて、取外阻止部材20が1回転したか、つまり、第1位置に位置している取外阻止部材20が第2位置に位置して再び第1位置に位置した否かを判断する。具体的には、使用時期管理プログラム43cは、検知部60から出力された信号がON→OFF→ONとなったことを検知した場合には、取外阻止部材20が1回転したと判断し、そうで無い場合には、取外阻止部材20が1回転したと判断しない。使用時期管理プログラム43cが、取外阻止部材20が1回転したと判断した場合には(S102:YES)、プログラムをS103に進め、取外阻止部材20が1回転したと判断しない場合には(S102:NO)、S102の処理を繰り返す。
【0103】
S103において、使用時期管理プログラム43cは、表示部30の第1表示部31に、以下に示される時間の範囲に対応する1日における時期(朝、昼、夜、寝前)の下にユーザーが点眼(薬を使用)したことを示すマークVを表示させる。
朝の時間範囲 08:00~11:59
昼の時間範囲 12:00~17:59
夜の時間範囲 18:00~21:59
寝前の時間範囲 22:00~23:59
S103が終了すると、プログラムはS104に進む。
【0104】
S104において、使用時期管理プログラム43cは、使用時期記憶部43hに、ユーザーが点眼(薬を使用)した月、日、曜日、時刻を記憶する。S104が終了すると、プログラムはS105に進む。
【0105】
S105において、情報送受信プログラム43fは、ユーザーが点眼(薬を使用)した月、日、曜日、時刻を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。S105が終了すると、プログラムはS102に戻る。
【0106】
(エラー表示)
次に、
図15を用いて、ケース100のエラー表示について説明する。エラー検知表示プログラム43d(
図8示)が、ケース100に何らかのエラーを検知した場合には、
図15の(A)に示すように、表示部30のエラー表示部34にエラーが生じたことを示すマークを表示するとともに、音発生部80でアラームを規定時間(本実施形態では5秒)鳴らす。この状態で、ユーザーが、第2ボタン82を規定時間(例えば、0.5秒)押下すると、エラー検知表示プログラム43dは、
図15の(B)~(C)に示すエラーを表示部30に表示する。なお、点眼時期(薬を使用した時期)を知らせるアラームとエラーアラームとで音の種類(音の高さ、音の区切りの長さ)が異なる。なお、複数のエラーが生じている場合には、エラー検知表示プログラム43dは、表示部30に複数のエラーを交互に表示する。以下に、表示部30に表示される各種エラーについて説明する。
【0107】
エラー検知表示プログラム43dが、バッテリー90の残量が低下したことを検知すると、
図15の(B)に示すように、表示部30に「バッテリー残量低下」と表示する。ユーザーが、バッテリー90を充電することによって、バッテリー90の残量が回復した場合や、ユーザーが第2ボタン82を規定時間(例えば、0.5秒)押下した場合は、エラー検知表示プログラム43dは、表示部30に表示されている「バッテリー残量低下」のエラー表示を消すとともに、表示部30に表示される画面を
図15の(A)に示す画面に戻し、エラー表示部34に表示されているエラーが生じたことを示すマークを消す。
【0108】
エラー検知表示プログラム43dが、検知部60からの出力信号に基づいて、ユーザーが点眼後(薬を使用後)に、規定時間(例えば10分)以上、取外阻止部材20が第1位置に戻っていないことを検知した場合には、
図15の(C)に示すように、表示部30に「戻しエラー」と表示する。エラー検知表示プログラム43dが、検知部60からの出力信号に基づいて、取外阻止部材20が第1位置に戻ったと判断し、ユーザーが第2ボタン82を規定時間(例えば、0.5秒)押下したと判断した場合には、表示部30に表示されている「戻しエラー」のエラー表示を消すとともに、表示部30に表示される画面を
図15の(A)に示す画面に戻し、エラー表示部34に表示されているエラーが生じたことを示すマークを消す。
【0109】
エラー検知表示プログラム43dが、ユーザーが所持する通信機器900と通信できなくなったと判断した場合には、
図15の(D)に示すように、表示部30に「通信エラー」と表示する。エラー検知表示プログラム43dが、ユーザーが所持する通信機器900と通信できるようになったと判断した場合には、表示部30に表示されている「通信エラー」のエラー表示を消すとともに、表示部30に表示される画面を
図15の(A)に示す画面に戻し、エラー表示部34に表示されているエラーが生じたことを示すマークを消す。
【0110】
情報送受信プログラム43fは、上記「バッテリー残量低下」及び「戻しエラー」が発生した場合に、ユーザーが所持する通信機器900に、上記エラーの内容を、通信部70を介して、ユーザーが所持する通信機器900に送信する。
【0111】
(ユーザーが所持する通信機器)
図9に示すように、本実施形態のシステム1000は、ユーザーが所持する通信機器900と、1又は複数のケース100とから構成されている。以下に、通信機器900について説明する。通信機器900は、上述したようにスマートフォンやタブレット端末である。以下の説明では、通信機器900がスマートフォンである例について説明する。
図8に示すように、通信機器900は、各種情報やプログラムを記憶するフラッシュメモリー等の記憶装置901を備えている。この記憶装置901には、 901aが記憶されている。使用プログラム901aを起動すると、通信機器900の画面902には、
図9に示すような薬使用画面903が表示される。なお、
図9に示すように、通信機器900は、複数のケース100と通信可能となっている。
図9に示す例では、それぞれのケース100には、目薬1~目薬4(薬1~薬4)の異なる目薬(薬)が収容された容器800が収容されている。
【0112】
ケース100の通信部70と通信機器900との通信方式がWi-Fiである場合には、IPアドレスが各ケース100毎に設定され、通信機器900は、各ケース100のIPアドレスを認識したうえで、各ケース100の通信部70と通信を確立する。ケース100の通信部70と通信機器900との通信方式がBluetooth(登録商標)である場合には、通信機器900は、各ケース100の通信部70とペアリングを行う。通信機器900の使用プログラム901aが起動している状態で、ユーザーが第1ボタン81と第2ボタン82を同時に規定時間(例えば3秒)押下すると、上記通信が確立する。通信が確立すると、各ケース100の通信表示部36に通信状態が確立している通信規格の種類を示すマークが表示される(
図1の36、36a、36bのマーク)。
【0113】
通信機器900は、各ケース100の通信部70から送信された、ユーザーが点眼(薬を使用)した日時の情報、1日の点眼回数(薬の使用回数)、アラームの設定時間、エラーの内容の情報を受信し、記憶装置901に記憶させる。一方で、通信機器900は、ケース100の通信部70と通信を行うことにより、通信機器900において設定され各種設定データ等の情報を、通信部70に送付する。このように、ケース100と通信機器900とは、相互通信を行う。
【0114】
以下に、
図9に示す薬使用画面903について説明する。薬使用画面903は、薬選択部903a、選択薬名表示部903b、薬使用日表示部903c、現在時刻表示部903d、薬使用曜日表示部903e、薬使用時期表示部903f、アラーム表示部903g、通信表示部903h、アラーム設定時間表示部903i、全薬使用移行ボタン903j、薬使用記録移行ボタン903kを有している。薬使用画面903は、上記ケース100から受信したユーザーが点眼した日時やアラームの設定時間の情報に基づいて生成される。
【0115】
薬選択部903aは、通信機器900と通信しているケース100の目薬(薬)のうち、薬使用画面903において表示する目薬(薬)が収容された容器800が収容されたケース100を選択する画面である。
図9の例では、目薬1~目薬4(薬1~薬4)が表示され、ユーザーが目薬1~目薬4(薬1~薬4)のうちいずれかをタップすることにより、薬使用画面903において表示する目薬(薬)を選択することができる。ユーザーが目薬(薬)をタップすると、選択された目薬(薬)が、例えば、文字が太くなる等の強調表示がされる。選択されていない目薬(薬)は、例えば、細字等で表示され、強調表示されていない。
【0116】
選択薬名表示部903bは、薬選択部903aの下方に位置し、薬選択部903aにおいてユーザーが選択した目薬(薬)に対応する目薬名(薬名)が表示される。ユーザーは、選択薬名表示部903bをタップすることにより、目薬名(薬名)を入力することにより、目薬名(薬名)を変更することができる。薬使用日表示部903cは、選択薬名表示部903bの下方に位置し、ユーザーが最後に点眼(薬を使用)した目薬(薬)の月及び日が表示される。現在時刻表示部903dは、選択薬名表示部903bの下方に位置し、現在の時刻が表示される。なお、この現在時刻は、通信機器900が受信する標準周波数報時電波(電波時計の電波)に基づく時刻である。
【0117】
薬使用曜日表示部903eは、薬使用日表示部903cの下方に位置し、ユーザーが最後に点眼(薬を使用)した曜日が表示される。本実施形態では、薬使用曜日表示部903eは、月~日の各曜日が表示されるとともに、最後に点眼(薬を使用)した曜日の下に■が表示される。薬使用時期表示部903fは、薬使用曜日表示部903eの下方に位置し、ユーザーが点眼(薬を使用)した時期を表示する。1日のうち点眼(薬を使用)すべき時期(例えば、朝、昼、夜、寝前)が表示されるとともに、既に点眼(薬を使用)した時期の下側に■が表示され、点眼(薬を使用)していない時期には□が表示される。
【0118】
アラーム表示部903gには、点眼(薬を使用)すべき時期のアラームが設定された場合に、アラームを示すマーク(例えばベルのマーク)が表示される。通信表示部903hには、ケース100と通信が確立している場合に、この通信の通信規格を表すマークが表示される。通信表示部903hに表示されるマークは、上述した通信表示部36(
図1示)に表示されるマークと同様である。
【0119】
アラーム設定時間表示部903iには、ユーザーがケース100において設定したアラームの設定時間が表示される。また、アラーム設定時間表示部903iをタップすることによって、ユーザーは、各点眼(薬を使用)すべき時期に対するアラームの設定時間を設定することができる。この設定されたアラームの設定時間は、ケース100の通信部70に送信されて、設定記憶部43gに記憶される。
【0120】
全薬使用移行ボタン903jは、「全点眼表示」(「全薬使用表示」)と表示されているボタンである。ユーザーが、全薬使用移行ボタン903jをタップすると、通信機器900の画面902には、
図10に示す全薬使用表示画面904が表示される。この全薬使用表示画面904には、通信機器900と通信している全てのケース100によって既に点眼(薬が使用)された1日の時期が表示される。具体的には、全薬使用表示画面904には、通信機器900と通信している全てのケース100に収容されている容器800に収容されている目薬(薬)の目薬名904cが表示されている。また、全薬使用表示画面904には、この目薬が最後に点眼された曜日904d(この薬が最後に使用された曜日)、この目薬が1日に点眼すべき回数904e(この薬が1日に使用すべき回数)、この目薬が1日のうちに点眼すべき時期904f(この薬が1日のうちに使用すべき時期)、この目薬が既に点眼された時期を示すマーク904g(この薬が既に使用された時期を示すマーク)(本実施形態では■)が表示されている。
【0121】
通信機器900の記憶装置901には、ケース100によって既に点眼(薬が使用)された時期が記憶されている。そして、使用プログラム901aは、記憶装置901に記憶された前記時期を参照して、全薬使用表示画面904において、全てのケース100によって既に点眼(薬が使用)された1日の時期を表示する。
【0122】
全薬使用表示画面904には、現在時刻904bが表示されている。また、全薬使用表示画面904には、通信機器900と通信している各ケース100の通信規格を表す通信マーク904hが、各目薬(薬)について表示される。なお、通信機器900とケース100との通信が確立していない場合には、通信マーク904hは表示されない。更に、全薬使用表示画面904には、通信機器900と通信している各ケース100にアラームが設定されていることを表すアラームマーク904iが、各目薬(薬)について表示される。なお、通信機器900と通信している各ケース100にアラームが設定されていない場合には、アラームマーク904iは表示されない。
【0123】
全薬使用表示画面904は、戻りボタン904a(本実施形態では、「前の画面へ」と表示)を有しており、ユーザーが、この戻りボタン904aをタップすると、通信機器900の画面902には、
図9に示す薬使用画面903が表示される。
【0124】
図9に示す薬使用画面903の薬使用記録移行ボタン903kは、「点眼記憶へ」(「薬使用記憶へ」)と表示されているボタンである。ユーザーが、薬使用記録移行ボタン903kをタップすると、通信機器900の画面902には、薬選択部903aで選択されている目薬(薬)に対応する
図11の(A)に示す薬使用記録画面905が表示される。以下、日の点眼回数が4回の例について、薬使用記録画面905を説明する。この薬使用記録画面905は、各月におけるユーザーが点眼(薬を使用)した全ての記録である。薬使用記録画面905は、各日付のユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期(例えば、朝、昼、夜、寝前)における点眼の有無が表示される。ユーザーが前記時期において点眼(薬を使用)を完了していると○が表示され、ユーザーが前記時期において点眼(薬を使用)を完了していないと空欄となっている。
【0125】
使用プログラム901aは、各ケース100から得られた各日付における各時期におけるユーザーの点眼(薬を使用)の有無の情報を、通信機器900の記憶装置901に記憶する。そして、使用プログラム901aは、記憶装置901に記憶された各日付における各時期におけるユーザーの点眼の有無の情報を参照して、薬使用記録画面905において、各日付のユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期における点眼(薬を使用)の有無を表示する。
【0126】
ユーザーが、薬使用記録画面905において、ある日付のいずれかの枠をタップすると、通信機器900の画面902には、
図11の(B)に示す薬使用時期表示画面906が表示される。薬使用時期表示画面906においては、各日付における各時期におけるユーザーが点眼した時刻が表示される。使用プログラム901aは、各ケース100から得られた各日付における各時期におけるユーザーが点眼(薬を使用)した時刻を、通信機器900の記憶装置901に記憶する。そして、使用プログラム901aは、記憶装置901に記憶された各日付における各時期におけるユーザーが点眼(薬を使用)した時刻を参照して、薬使用時期表示画面906において、各日付における各時期におけるユーザーが点眼(薬を使用)した時刻を表示する。
【0127】
薬使用時期表示画面906は、戻るボタン906aを有している。ユーザーが戻るボタン906aをタップすると、通信機器900の画面902には、
図11の(A)に示す薬使用記録画面905が表示される。
【0128】
<エラー表示>
以下に、
図17を用いて、ユーザーが所持する通信機器900に表示されるエラー画面908について説明する。通信機器900が、ケース100から、上述したエラー信号を受信した場合には、画面902に
図17の(A)に示すエラー画面908を表示させるとともに、アラームを鳴らす。
【0129】
エラー画面908は、エラーが発生しているケース100を示すエラー発生ケース表示部908aを有している。エラー発生ケース表示部908aは、ケース100が収容されている目薬ナンバー(薬ナンバー)(目薬1~目薬4(薬1~薬4))が並列して複数表示され、エラーが発生しているケース100に収容されている目薬ナンバー(薬ナンバー)が強調表示(例えば、太字表示)される。強調表示されている目薬ナンバー(薬ナンバー)が複数ある場合において、その強調表示されている目薬ナンバー(薬ナンバー)をタップすると、タップした目薬ナンバー(薬ナンバー)のエラー画面908が画面902に表示される。
【0130】
エラー画面908は、ケース100で発生しているエラーの内容、発生時刻、原因を表示するエラー内容表示部908bを有している。
図17の(A)に示す例において、”蓋”とは、取外阻止部材20のことである。
【0131】
エラー画面908は、戻りボタン908cを有している。本実施形態では、戻りボタン908cは、「基本画面」と表示されている。戻りボタン908cがタップされると、
図9に示す薬使用画面903が画面902に表示される。
【0132】
エラー画面908は、エラー履歴遷移ボタン908dを有している。エラー履歴遷移ボタン908dがタップされると、
図17の(B)に示すエラー履歴画面907が通信機器900の画面902に表示される。
【0133】
エラー履歴画面907は、エラーの発生日時とエラーの内容を対応させた一覧であるエラー履歴表示部907aを有している。エラー履歴画面907は、エラー画面遷移ボタン907bを有している。エラー画面遷移ボタン907bがタップされると、
図17の(A)に示すエラー画面908が画面902に表示される。エラー履歴画面907は、戻りボタン907cを有している。本実施形態では、戻りボタン907cは、「基本画面」と表示されている。戻りボタン907cがタップされると、
図9に示す薬使用画面903が画面902に表示される。なお、エラーが発生している間は、ケース100の表示部30のエラー表示部34にエラーが表示される(
図1示)。
【0134】
(第三者が所持する第2通信機器)
図8に示すように、ユーザーが所持する通信機器900は、公衆通信回線999を介して、第2通信機器950と通信する。公衆通信回線999には、携帯電話回線、インターネット回線等が含まれる。第2通信機器950は、スマートフォン、タブレット端末等である。第2通信機器950は、ユーザーの家族、医療関係者、老人施設関係者等が所持している。第2通信機器950には、通信機器900にインストールされている使用プログラム901aと同様のプログラムがインストールされている。第2通信機器950は、通信機器900と通信を行うことにより、通信機器900の画面902で表示されている薬使用画面903、全薬使用表示画面904、薬使用記録画面905、エラー画面908のデータを受信して、これらの画面903~906を自身の画面に表示する。ユーザーが認知症等を発症している場合に、第2通信機器950を所持するユーザー以外の人、例えば、家族や、介護士、看護師がユーザーの点眼状態(薬の使用状態)を管理することができる。
【0135】
この第1実施形態のケース100において、
図29の(A)に示すように、スペーサー70が底部11cに取り付けられている実施形態であってもよい。
図29の(B)、(C)に示すように、スペーサー70は、円柱状の本体部70aと、この本体部70aの下面の軸心から下方に突出する円柱形状の係合突起70bとから構成されている。底部11cの中心には、係合穴11kが形成され、この係合穴11kに係合突起70bが嵌合して、スペーサー70が底部11cに取り付けられている。このような実施形態では、容器本体801の高さ方向の長さが短い場合であっても、本体部10の上端部からキャップ802が露出し、キャップ802を容器本体801から取り外すことができる。また、本体部10の上端部から点眼口900aが露出し、ユーザーが点眼(薬を使用)することができる。
【0136】
また、本体部10の上端部に鏡を設けた実施形態であったとしてもよい。なお、鏡の中心部には、容器800を保持部11aに着脱する際に干渉しないように、干渉防止穴が形成されている。この実施形態では、ユーザーが点眼(薬を使用)する際に、鏡によって自身の目の位置等を確認することができるので、点眼(薬を使用)し易くなっている。
【0137】
(第2実施形態のケース)
以下に、
図18~
図20を用いて、第2実施形態のケース200について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。第2実施形態のケース200は、表示部30の第2表示部32に表示される情報が、現在の月、日、曜日であり、表示部30の第1表示部31に表示される情報が、その日のユーザーの点眼回数(薬の使用回数)である点で、第1実施形態と異なる。また、ユーザーが所持する通信機器900の画面902に表示される薬使用画面903において、薬使用日表示部903cに表示される情報が現在の年月日であり、薬使用曜日表示部903eに表示される情報が現在の曜日であり、薬使用時期表示部903fに表示される情報がその日のユーザーの点眼回数(薬の使用回数)である点で、第1実施形態と異なる。このように第2実施形態では、その日の点眼回数(薬の使用回数)がケース200の表示部3やユーザーが所持する通信機器900の画面902に表示される点眼カウンター機能を有している。この第2実施形態のケース200は、白内障の点眼のように、数分(例えば5分等)おきに点眼する必要が有る時に用いられる。
【0138】
第2実施形態の薬使用画面903は、アラーム時間設定ボタン903mを有している。第2実施形態では、アラームの設定は、ユーザーが所持する通信機器900側で行う。ユーザーが、アラーム時間設定ボタン903mをタップすると、
図19に示すアラーム時間設定画面911が通信機器900の画面902に表示される。
【0139】
以下に、
図19を用いて、アラーム時間設定画面911について説明する。アラーム時間設定画面911は、アラーム時間設定部911bを有している。アラーム時間設定部911bには、点眼No(薬使用No)(1. 2. 3.…)と、この点眼No(薬使用No)におけるアラーム時間が表示される。ユーザーは、各点眼No(薬使用No)におけるアラーム時間をタップすることによって、点眼No(薬使用No)におけるアラーム時間を設定することができる。
【0140】
このように、アラームが設定されると、現在の時刻がアラームの設定時間となると、ユーザーが所持する通信機器900でアラーム音が再生される。また、ケース200とユーザーが所持する通信機器900との間の相互通信によって、通信機器900側で設定されたアラームの設定情報がケース200に送信され、ケース200で各点眼No(薬使用No)におけるアラーム時間が設定される。
【0141】
アラーム時間設定画面911は、戻るボタン911cを有している。ユーザーが戻るボタン911cをタップすると、ユーザーが所持する通信機器900の画面902に表示される画面が、
図18に示す薬使用画面903に遷移する。
【0142】
第2実施形態の薬使用画面903(
図18示)は、薬使用記録遷移ボタン903xを有している。薬使用記録遷移ボタン903xがタップされると、
図20に示す薬使用記録画面909が、ユーザーが所持する通信機器900の画面902に表示される。
【0143】
以下に、
図20を用いて、薬使用記録画面909について説明する。薬使用記録画面909は、ユーザーが点眼する目薬名(薬を使用する薬名)が記載された薬名表示部909aと、現在の年月日、曜日、時刻が表示される現在日時表示部909bを有している。また、薬使用記録画面909は、薬使用記録表示部909cを有している。薬使用記録表示部909cは、点眼No(薬使用No)と、ユーザーが点眼(薬を使用)した時刻と、点眼済(薬を使用済)であるか否かの関係を表した表である。ユーザーが、ケース200を用いて点眼(薬を使用)した場合には、ケース200と通信機器900との相互通信によって、ユーザーが点眼(薬を使用)した日時の情報がケース200から通信機器900に送信されて記録される。そして、このユーザーが点眼(薬を使用)した日時の情報に基づいて、薬使用記録表示部909cにユーザーが点眼(薬を使用)した時刻が表示される。なお、ユーザーが点眼No(薬使用No)に対応する時間(その点眼No(薬使用No)のアラーム設定時間から、次の点眼No(薬使用NO)のアラーム設定時間までの間)に点眼(薬を使用)しなかった場合には、点眼No(薬使用No)に対応する点眼時間(薬使用時間)は空欄となり、点眼済み(薬使用済み)と表示されない。
【0144】
薬使用記録画面909は、戻るボタン909dを有している。ユーザーが戻る909dをタップすると、ユーザーが所持する通信機器900の画面902に表示される画面が、
図18に示す薬使用画面903に遷移する。
【0145】
ユーザーが点眼したことが検知部60で検知されると、ケース200の表示部30の第1表示部31に表示される点眼回数(薬の使用回数)が1増える。そして、ユーザーが点眼(薬を使用)したことが、通信部70を介して通信機器900に送信され、通信機器900の画面902の薬使用時期表示部903fに表示される点眼回数(薬の使用回数)が1増える。なお、日を跨いだ場合には、ケース200の表示部30の第1表示部31に表示される点眼回数(薬の使用回数)や、通信機器900の画面902の薬使用時期表示部903fに表示される点眼回数(薬の使用回数)は、0に戻る。そして、
図20に示すように、薬使用記録画面909において、ユーザーが点眼(薬を使用)した時刻が表示される。
【0146】
なお、第1実施形態に第2実施形態の点眼カウンター機能(薬使用カウンター機能)を付加した実施形態であってもよい。この実施形態では、ケース100のロータリーディップスイッチ85を、9に合わせることにより、点眼カウンターモード(薬使用カウンターモード)に移行する。
【0147】
(第3実施形態のケース)
以下に、
図21を用いて、第3実施形態のケース300について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。第3実施形態のケース300は、表示部30が、汎用品のセグメントタイプの液晶である点以外は、第1実施形態のケース100と同一である。
図21において、表示部30の各部分31~36の各機能は、第1実施形態のケース100の各部分31~36の各機能と同一である。
【0148】
第3実施形態の第1表示部31は、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表すマーク(本実施形態では、「V」)のみが表示される。第1表示部31の上部の表示部30に、1日におけるユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期(例えば、朝、昼、夜、寝前)を示した透明な薬使用表示ラベル38が貼られている。この薬使用表示ラベル38は、1日におけるユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期や回数が変更されれば、それに対応する薬使用表示ラベル38に張り替える。なお、
図21の実施形態では、表示部30に表示されるユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表すマークは、小文字のvであるが、薬使用表示ラベル38を第1表示部31の下部に貼り、表示部30に表示されるユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表すマークは、大文字のVである実施形態であってもよい。
【0149】
図21に示される例では、第3実施形態の第2表示部32は、セグメントの関係から、既に点眼(薬を使用)された最終の曜日の英語の略のみを表示しているが、セグメントに余裕が有れば、既に点眼(薬を使用)された最終の漢字表記を表示してもよいし、既に点眼(薬を使用)された最終の月、日を表示しても良い。
【0150】
第3実施形態の通信表示部36に表示されるマークは、以下の通信規格を表している。
W:Wi-Fi
B:Bluetooth(登録商標)
Ψ:Wi-Fi及びBluetooth(登録商標)以外の通信規格
例えば、通信規格がWi-Fiである場合には、
図21の36のマークが表示され、通信規格がBluetooth(登録商標)である場合には、
図21の36aのマークが表示され、通信規格がWi-Fi及びBluetooth(登録商標)の以外の通信規格、例えば、赤外線通信である場合には、
図21の36bのマークが表示される。
【0151】
このように、第3実施形態のケース300では、表示部30として、汎用品のセグメントタイプの液晶を用いるので、ケース300の製造コストを低減させることができる。
【0152】
この第3実施形態のケース300では、表示部30に既に点眼(薬を使用)した月日が表示されない。しかし、ユーザーが点眼(薬を使用)し、通信機器900がケース400からユーザーが点眼(薬を使用)した時期の情報を受信した場合に、通信機器900のカレンダーを用いて、この既に点眼(薬を使用)した月日が既に点眼(薬を使用)した時間とともに通信機器900の画面902に表示される。
【0153】
(第4実施形態のケース)
以下に、
図22を用いて、第4実施形態のケース400について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。第4実施形態のケース400は、表示部30としてLED(light-emitting diode)を用いている点以外は、第1実施形態のケース100と同一である。このLEDは、基板39(
図3示)に取り付けられている。そして、これらLEDに対応する位置の正面板部12aには窓穴12mが形成され、それぞれのLEDがそれぞれの窓穴12mから露出している。
図22において、表示部30の各部分31~36の各機能は、第1実施形態のケース100の各部分31~36の各機能と同一である。
【0154】
第1表示部31の各LEDの上部の正面板部12aに、1日におけるユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期(例えば、朝、昼、夜、寝前)を示した透明な薬使用表示ラベル38が貼られている。この薬使用表示ラベル38は、1日におけるユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期や回数が変更されれば、それに対応する薬使用表示ラベル38に張り替える。
【0155】
第2表示部32の各LEDの上部の正面板部12aには、それぞれ月、火、水、木、金、土、日と曜日が記載されている。
【0156】
第4実施形態では、ユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期におけるアラームの設定は、ユーザーが所持する通信機器900側で行う。
【0157】
このように、第4実施形態のケース400では、表示部30として、LEDを用いるので、ケース400の製造コストを低減させることができる。
【0158】
この第4実施形態のケース400では、表示部30に既に点眼(薬を使用)した月日が表示されない。しかし、ユーザーが点眼(薬を使用)し、通信機器900がケース400からユーザーが点眼(薬を使用)した時期の情報を受信した場合に、通信機器900のカレンダーや時計を用いて、この既に点眼(薬を使用)した月日や点眼(薬を使用)した時間が通信機器900の画面902に表示される。
【0159】
(第5実施形態のケース)
以下に、
図23~
図25を用いて、第5実施形態のケース500について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。なお、
図23~
図25においては、本来、手前の部品に隠れて、視認できない部品を便宜的に表している。また、第1実施形態のケース100と同じ機能を有する部品や要素については、第1実施形態のケース100と同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0160】
第5実施形態のケース500は、本体部10及び取外阻止部材20の代わりに、以下に説明する本体部110及び取外阻止部材120を有している。
【0161】
本体部110は、上方が開口した箱型の部材であり、容器800を保持する部材である。
図25に示すように、第5実施形態のケース500を上面視した場合の本体部110の内周面の四隅には、第1実施形態と同様の柔軟部材14が取り付けられている。
図25に示すように、柔軟部材14の角部14aが容器本体801の周面に当接して変形し、4つの柔軟部材14によって容器本体801が挟持される。
【0162】
取外阻止部材20は、上方が開口し上下方向に縦長な箱型の部材である。取外阻止部材20の内部に、本体部110が上下方向にスライド可能に配置されている。本体部110がその上下方向の移動範囲の下方の第1位置に位置している状態では(
図24の(A)の状態)、容器800のキャップ802の周囲が取外阻止部材120に取り囲まれて、容器800のキャップ802の取り外しが阻止される。一方で、本体部110がその上下方向の移動範囲の上方の第2位置に位置している状態では(
図24の(B)の状態)、
容器800のキャップ802が取外阻止部材120の開口部120aよりも上方に位置されるので、キャップ802を引っ張り上げることにより、容器800を本体部110から取り外すことができる。
【0163】
取外阻止部材120の前面には、基板39及び検知部60を覆うフロントカバー121が取り付けられている。表示部30、第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85、充電ポート95は、基板39の表面に取り付けられ、フロントカバー121で覆われている。また、制御部40、音発生部80、通信部70(いずれも不図示)は、上記基板39の裏面に取り付けられている。
【0164】
図24に示すように、第5実施形態のケース500は、係合機構25を備えている。本実施形態では、係合機構25は、プッシュラッチであり、第1部材25aと第2部材25bとから構成されている。第1部材25aは、ブラケット26を介して、取外阻止部材120内部の底面に取り付けられている。第2部材25bは、本体部110の下面に取り付けられている。後述するように、第1部材25aと第2部材25bは、係脱可能に係合する。
【0165】
本体部110の下面と取外阻止部材120内部の底面との間には、付勢部材27が取り付けられている。この付勢部材27によって、本体部110が上方に付勢されている。本実施形態では、付勢部材27はコイルスプリングである。
【0166】
図23や
図24に示すように、本体部110の下部には、押圧部材28(ドッグ)が取り付けられている。本体部110が第1位置に位置している状態では、押圧部材28は検知部60のレバーアーム62を押圧し、検知部60が、本体部110が第1位置に位置していることを検知し、制御部40にその検知結果を出力する。本体部110が第2位置に位置している状態では、押圧部材28は検知部60のレバーアーム62を押圧しておらず、検知部60が、本体部110が第2位置に位置していることを検知し、制御部40にその検知結果を出力する。
【0167】
以下に、第5実施形態のケース500の使用方法について説明する。
図24の(A)に示すように、本体部110が第1位置に位置し、第1部材25aと第2部材25bとが係合している状態で、容器800のキャップ802や本体部110が下方に押圧すると、本体部110が下方に移動して、第2部材25bが下方に移動し、第1部材25aと第2部材25bの係合状態が解除されて、付勢部材27の付勢力によって、本体部110が上方に移動して、
図24の(B)に示すように、本体部110が第2位置に移動する。この状態で、ユーザーは、本体部110から容器800を取り出して、点眼(薬を使用)する。
【0168】
ユーザーは、点眼(薬を使用)が終わった後に、容器800を本体部110に戻す。そして、ユーザーは、容器800のキャップ802を下方に押圧して、本体部110を下方に移動させ、第2部材25bが第1部材25aに押し込まれると、第2部材25bが第1部材25aに係合し、本体部110が第1位置に位置している状態が保持される。
【0169】
このユーザーの点眼(薬を使用)により、検知部60は、第1位置に位置している本体部110が第2位置に位置された後に、再び第1位置に位置されたことが検知され、この検知結果が制御部40に出力される。使用時期管理プログラム43c(
図8示)は、上記検知結果に基づいて、ユーザーが点眼(薬を使用)したことを認識し、ユーザーの点眼日時(薬使用日時)を使用時期記憶部43hに記憶させるとともに、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表示部30に反映させる。
【0170】
図25の(A)に示すように、取外阻止部材120の一方の側面には、係合突起123が形成され、取外阻止部材120の他方の側面には、係合突起123と係合する係合凹部122が形成されている。このため、
図25の(B)に示すように、あるケース500の係合突起123を、他のケース500の係合凹部122に係合させることにより、複数のケース500同士を一列に合体させて整列させることができる。このため、複数のケース500を一体とすることができ、複数のケース500の設置及び配置が容易となる。
【0171】
第5実施形態のケース500に、第2実施形態~第4実施形態の表示部30を組み合わせた実施形態であってもよい。
【0172】
(第6実施形態のケース)
以下に、
図26を用いて、第6実施形態のケース600について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。なお、
図26においては、本来、手前の部品に隠れて、視認できない部品を便宜的に表している。また、第1実施形態のケース100と同じ機能を有する部品や要素については、第1実施形態のケース100と同じ符号を付して、その説明を省略する。
図26の(A)は第6実施形態のケース600の上面図であり、
図26の(B)は第6実施形態のケース600の正面図であり、
図26の(C)は第6実施形態のケース600の側面図である。
【0173】
第6実施形態のケース500は、本体部10の代わりに、以下に説明する本体部150を有し、取外阻止部材20は有していない。
【0174】
本体部150は、上方が開口した箱型の部材であり、容器800を保持する部材である。
図26に示すように、第6実施形態のケース600を上面視した場合の本体部150の内周面の四隅には、第1実施形態と同様の柔軟部材14が取り付けられている。
図26に示すように、柔軟部材14の角部14aが容器本体801の周面に当接して変形し、4つの柔軟部材14によって容器本体801が挟持される。
【0175】
本体部150の前面には、基板49及びフロントカバー151が取り付けられている。表示部30、第1ボタン81、第2ボタン82、ロータリーディップスイッチ85、充電ポート95は、基板49の表面に取り付けられ、フロントカバー151で覆われている。また、制御部40、検知部60、通信部70(いずれも不図示)は、上記基板49の裏面に取り付けられている。本体部150の後面には、検知部65、音発生部80(不図示)、検知部65及び音発生部80(不図示)を覆うリアカバー155が取り付けられている。
【0176】
検知部65は、本実施形態ではリミットスイッチであり、本体部65aと、本体部65aに揺動可能に取り付けられたアーム65bとから構成されている。アーム65bは、本体部65aの内部に収納された図示しない付勢部材によって、本体部65aから離れる方向に付勢されている。本体部150の後面には、本体部150の内部に連通する窓穴150aが形成されている。検知部65の少なくともアーム65bは、窓穴150aから本体部150の内部に侵入可能となっている。
【0177】
図26の(C)に示すように、容器800が本体部150で収納されて保持されている状態では(第1状態)、容器800の容器本体801の側周面が検知部65のアーム65bを押圧し、検知部65は容器800が本体部150で収納されている旨の信号を制御部40に出力する。一方で、ユーザーが点眼(薬を使用)のために、容器800を本体部150から抜き取ると(第2状態)、
図26の(C)の一点鎖線で示すように、検知部65のアーム65bが本体部65aから離れる方向に揺動し、検知部65は容器800が本体部150から抜き取られた旨の信号を制御部40に出力する。そして、点眼(薬を使用)が終わったユーザーは、容器800を、本体部150の開口部150bに挿入して、本体部150内に収容させる。すると、容器800の容器本体801の側周面が検知部65のアーム65bを押圧し、検知部65は容器800が本体部150で収納されている旨の信号を制御部40に出力する。
【0178】
このユーザーの点眼動作(薬の使用動作)により、検知部65によって、本体部150で収容されている容器800が本体部150から抜き取られた後に、再び本体部150に収容されたことが検知され、この検知結果が制御部40に出力される。使用時期管理プログラム43c(
図8示)は、上記検知結果に基づいて、ユーザーが点眼(薬を使用)したことを認識し、ユーザーの点眼日時(薬使用日時)を使用時期記憶部43hに記憶させるとともに、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表示部30に反映させる。
【0179】
図26の(A)に示すように、本体部150の一方の側面には、係合突起153が形成され、本体部150の他方の側面には、係合突起153と係合する係合凹部152が形成されている。このため、第5実施形態と同様に、あるケース600の係合突起153を、他のケース600の係合凹部152に係合させることにより、複数のケース600同士を一列に合体させることができる。このため、複数のケース600を一体とすることができ、複数のケース600の設置及び配置が容易となる。
【0180】
第6実施形態のケース600に、第2実施形態~第4実施形態の表示部30を組み合わせた実施形態であってもよい。
【0181】
(第7実施形態のケース)
以下に、
図27を用いて、第7実施形態のケース700について、第1実施形態のケース100と異なる点について説明する。なお、
図27においては、本来、手前の部品に隠れて、視認できない部品を便宜的に表している。また、第1実施形態のケース100と同じ機能を有する部品や要素については、第1実施形態のケース100と同じ符号を付して、その説明を省略する。
図27の(A)は第6実施形態のケース600の上面図であり、
図27の(B)は第6実施形態のケース600の正面図であり、
図27の(C)は第6実施形態のケース600の側面図であり、
図27の(D)は第6実施形態のケース600の裏面図である。
【0182】
第7実施形態のケース700は、本体部10に、下方に開口部が形成された有底筒状の取外阻止部材160が、ヒンジ部材161によって、回転可能に取り付けられている実施形態である。取外阻止部材160は、容器800のキャップ802を覆う第1位置(
図27の(C)の実線示)と、容器800のキャップ802を覆わない第2位置(
図27の(C)の一点鎖線示)との間で回転する。
【0183】
本体部10に検知部60が取り付けられている。取外阻止部材160が第1位置に位置している状態では、レバーアーム62が取外阻止部材160の下端部に押圧されて、検知部60が取外阻止部材160の第1位置を検知する。取外阻止部材160が第2位置に位置している状態では、レバーアーム62が取外阻止部材160の下端部に押圧されず、検知部60が取外阻止部材160の第2位置を検知する。
【0184】
取外阻止部材160の側周面には、マグネット162が取り付けられている。本体部10の裏面には、マグネット162が吸着する磁性体(例えば、鉄)で構成された磁性部材163が取り付けられている。取外阻止部材160が第2位置に位置している状態では、マグネット162が磁性部材163に吸着して、取外阻止部材160が第2位置に位置している状態が維持される。マグネット162と磁性部材163の位置関係は反対であってもよい。
【0185】
以下に、第7実施形態のケース700の使用方法について説明する。取外阻止部材160が第1位置に位置している状態では、容器800のキャップ802が取外阻止部材160で覆われて、ユーザーは点眼(薬を使用)することができない。ユーザーは、取外阻止部材160を第2位置に回転させることによって、容器800のキャップ802が取外阻止部材160で覆われていない状態とし、キャップ802を容器800から取り外して点眼(薬を使用)する。点眼(薬を使用)が終わったユーザーは、キャップ802を容器800に取り付けて、取外阻止部材160を第1位置に戻す。この一連の取外阻止部材160の動作(第1位置→第2位置→第1位置)が、検知部60によって検知され、表示部30に表示される既に点眼(薬を使用)された時期が変更される。
【0186】
(本実施形態の効果)
以下に、本実施形態のケース100~700の効果について説明する。ケース100~700は、目薬(薬)が収容される容器本体801と容器本体801の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ802とからなる容器800の容器本体801を保持し上方が開口した保持部11aが形成された本体部10、110、150と、目薬を既に点眼(薬を既に使用)した時期又は回数を表示する表示部30と、ユーザーの点眼動作(薬使用動作)を検知する検知部60、65と、検知部60,65の検出結果に基づいて、表示部30に表示される時期又は回数を変更する制御部40を有する。
【0187】
これによれば、ケース100~700は、容器800を収容するものであるので、持ち運びが容易である。このため、外出時にケース100~700を持ち出していないことに起因する目薬の点眼(薬の使用)のし忘れを防止することができる。また、ユーザーの点眼動作(薬の使用動作)が検知されると、表示部30に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に目薬を点眼(薬を使用)した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの点眼時期(薬の使用時期)を確認することができ、適切な時期に次の点眼をすることができる。
【0188】
また、ケース100~500、700は、キャップ802の側方側に対向して配置された第1位置と、キャップ802の側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、第1位置に位置している状態では、ユーザーによるキャップ802の容器本体801からの取り外しを阻止する取外阻止部材20、120、160を有している。そして、検知部60は、取外阻止部材20が第1位置に位置していること及び取外阻止部材20が第2位置に位置していることを検知する。そして、取外阻止部材20、120、160を点眼(薬の使用)のために第1位置から第2位置に位置されて、検知部60、65がユーザーの目薬の点眼(薬の使用)を検知した場合に、表示部30に表示される目薬を既に点眼した時期(薬を既に使用した時期)にユーザーが点眼(薬を使用)した最終の時期が加えられ、又は既に点眼(薬を使用)した回数が加算される。
【0189】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材20、120、160を点眼(薬を使用)のために第1位置から第2位置に位置させると、この点眼動作(薬の使用動作)によって、表示部30に表示される時期が変更される。このため、ユーザーの点眼動作(薬の使用動作)が確実に検知されて、表示部30に表示される点眼時期(薬の使用時期)が確実に変更される。
【0190】
また、ケース100~700は、ユーザーが点眼(薬を使用)した日時や曜日を記録する使用時期記憶部43hと、検知部60、65によってユーザーの点眼(薬を使用)を検知した日時や曜日を使用時期記憶部43hに記憶させるとともに、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーの点眼(薬を使用)した日時や曜日を参照して、表示部30にユーザーの既に点眼(薬を使用)した時期や曜日を表示する使用時期管理プログラム43cと、を有する。
【0191】
これによれば、ユーザーが点眼(薬を使用)した時期や曜日を確実に表示部30に表示させることができる。また、ケース100~700の電源がOFFとなったとしても、ユーザーの点眼(薬を使用)を検知した日時の情報が使用時期記憶部43hに記憶されているので、ケースの電源をONにした場合に、表示部30にユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期や曜日を表示させることができる。
【0192】
また、ケース100~700は、ユーザーが所持する通信機器900と通信する通信部70と、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーが点眼(薬を使用)した日時や曜日を、通信部70を介して、通信機器900に送信する情報送受信プログラム43fと、を有する。
【0193】
これによれば、ユーザーが所持する通信機器900に、ユーザーが点眼(薬を使用)した日時が送信される。このため、ユーザーが所持する通信機器900に、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を表示させることができる。よって、ユーザーは、自身が所持する通信機器900の画面を見ることによって、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期を認識することができる。
【0194】
また、ケース100~700は、音を発生する音発生部80と、ユーザーの点眼(薬を使用)すべき時期を記憶する設定記憶部43gと、現在の時刻が設定記憶部43gに記憶されているユーザーの点眼(薬を使用)すべき時期となった場合に、音発生部80において、ユーザーに点眼(薬を使用)を促す音声又はアラームを再生する音再生プログラム43eを有する。
【0195】
これによれば、ユーザーは、音発生部80から再生されるユーザーに点眼(薬を使用)を促す音声やアラームを聞くことによって、ユーザーが点眼(薬を使用)すべき時期を認識することができ、点眼忘れ(薬の商標忘れ)を抑制することができる。
【0196】
図2に示すように、取外阻止部材20は、第1板部20aと、第1板部20aと対向して配置された第2板部20bと、第1板部20a及び第2板部20bの先端部を接続する第3板部20cとから構成されている。そして、第1板部20aが本体部10の正面に軸支され、第2板部20bが本体部10の裏面に軸支されて、取外阻止部材20が本体部10に回転可能に取り付けられている。そして、取外阻止部材20が第1位置に位置している状態では、第3板部20cが保持部11aの開口部の上方を覆う。そして、取外阻止部材20が第2位置に位置している状態では、第3板部20cが保持部11aの開口部の上方を覆わない。
【0197】
これによれば、取外阻止部材20が第1位置に位置されている状態では、第3板部20cが容器本体801の先端部分を覆っているために、ユーザーは目薬を点眼(薬を使用)することができず、ユーザーが目薬を点眼(薬を使用)するためには、取外阻止部材20を第2位置に回転させることが必要となる。このため、ユーザー目薬を点眼(薬を使用)する際に、取外阻止部材20を第2位置に位置させた後に第1位置に位置させることにより、取外阻止部材20が一回転し、表示部30に表示される時期が確実に変更される。また、取外阻止部材20が第1位置に位置している状態では、第3板部20cは保持部11aの開口部を覆っているので、保持部11aから容器800が脱落することが防止され、また、キャップ802の容器本体801からの脱落が抑制される。
【0198】
また、ケース100~700は、取外阻止部材20が本体部10に対する回転すべき方向と逆の方向の回転を阻止する逆回転阻止機構50を更に有する。
【0199】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材20を逆回転させてしまうことを防止することができる。
【0200】
また、
図1に示すように、第1板部20a及び第2板部20bの取外阻止部材20の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠20dが凹陥形成されている。そして、
図6に示すように、取外阻止部材20が、第2位置に位置されている場合に、ユーザーが把持用切欠20dを介して本体部10を把持できるように構成されている。
【0201】
もし仮に、把持用切欠20dが形成されていない場合には、取外阻止部材20が第2位置に位置されている状態では、第1板部20a及び第2板部20bが本体部10の表面及び裏面をそれぞれ覆っているので、ユーザーは本体部10を把持することが困難となり、第2位置に位置されている取外阻止部材20を第1位置に回転させることが困難となる。そこで、第1板部20a及び第2板部20bの取外阻止部材20の回転方向と反対側の外縁に、把持用切欠20dを凹陥形成することによって、取外阻止部材20が第2位置に位置されている場合に、ユーザーが把持用切欠20dを介して本体部10を把持することができるように構成した。このため、第2位置に位置されている取外阻止部材20を第1位置に容易に回転させることができる。
【0202】
また、
図7に示すように、第3板部20cの外縁には、干渉防止切欠20eが凹陥形成されている。そして、取外阻止部材20が、第2位置に位置され、ユーザーが容器本体801を押圧する際に、干渉防止切欠20eによって、ユーザーの指が第3板部20cに干渉しないように構成されている。
【0203】
これによれば、取外阻止部材20が、第2位置に位置され、ユーザーが連通穴11dを介して、容器本体801を押圧する際に、干渉防止切欠20eによって、ユーザーの指が第3板部20cに干渉しないので、より一層確実に容器本体801に収容されている目薬を押し出すことができ、また、ユーザーの指が第3板部20cに干渉してユーザーが不快に感じることが無く、ケース100~400の使い心地がより向上する。
【0204】
また、
図24に示すように、第5実施形態のケース500の本体部10は、取外阻止部材120にスライド可能に取り付けられている。
【0205】
これによれば、ユーザーが取外阻止部材120をスライドさせるだけで、取外阻止部材120を第1位置から第2位置に移動させることができ、キャップ802を容器本体801から取り外して、点眼(薬を使用)することが可能となる。
【0206】
また、
図2に示すように、本体部10の側面には、保持部11aに連通する連通穴11dが形成されている。
【0207】
これによれば、ユーザーは、目薬を点眼する際に、連通穴11dを介して、目薬が収容されている容器本体801を押圧することができる。このため、容器本体801に収容されている目薬を押し出すことができ、確実に目薬を点眼することができる。
【0208】
本実施形態のシステム1000は、
図9に示すように、容器800が収容されるケース100~700と、ケース100~700と通信し、画面902を備えた通信機器900とからなる。
そして、ケース100は、目薬(薬)が収容される容器本体801と容器本体801の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ802とからなる容器800の容器本体801を保持し上方が開口した保持部11aが形成された本体部10と、目薬を既に点眼(薬を既に使用)した時期を表示する、本体部10に設けられた表示部30と、キャップ802の側方側に対向して配置された第1位置と、キャップ802の側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、第1位置に位置している状態では、ユーザーによるキャップ802の容器本体801からの取り外しを阻止する取外阻止部材20と、取外阻止部材20が第1位置に位置していること及び取外阻止部材20が第2位置に位置していることを検知する検知部60と、検知部60の検出結果に基づいて、表示部30に表示される時期を変更する制御部40と、ユーザーが点眼(薬を使用)した時期又は回数を記録する使用時期記憶部43hと、検知部60によって検知されたユーザーの点眼(薬を使用)の時期又は回数を使用時期記憶部43hに記憶させるとともに、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーの点眼(薬を使用)した時期又は回数を参照して、表示部30にユーザーの既に点眼(薬を使用)した時期を表示する使用時期管理プログラム43cと、ユーザーが所持する通信機器900と通信する通信部70と、使用時期記憶部43hに記憶されているユーザーが点眼(薬を使用)した時期又は回数を、通信部70を介して、通信機器900に送信する情報送受信プログラム43fと、を有する。そして、通信機器900の画面902には、ユーザーが点眼(薬を使用)した時期又は回数が表示される。
【0209】
これによれば、ユーザーは、自身が所持する通信機器900の画面902を見ることによって、ユーザーが既に点眼(薬を使用)した時期又は回数を認識することができる。
【0210】
また、通信機器900は、複数のケース100~700と通信する。そして、通信機器900の画面902には、複数のケース100~700のそれぞれに収容された容器800に収容された目薬が点眼(薬が使用)された時期又は回数が表示される。
【0211】
これによれば、ユーザーが複数種類の目薬を点眼(薬を使用)する場合に、ユーザーが所持する1の通信機器900の画面に、複数のケース100~700のそれぞれに収容された容器800に収容された目薬が点眼(薬が使用)された時期又は回数が表示される。これにより、ユーザーは、複数種類の目薬を点眼(薬を使用)したか否かを把握することができる。
【0212】
また、
図8に示すように、システム1000は、通信機器900と通信する第2通信機器950を更に有する。そして、第2通信機器950は、情報送受信プログラム43fによって送信されたユーザーが点眼(薬を使用)した時期又は回数が通信機器900を介して受信する。そして、第2通信機器950の画面には、ユーザーが点眼(薬を使用)した時期又は回数が表示される。
【0213】
これによれば、第2通信機器950を所持するユーザー以外の人、例えば、家族や介護士、看護師がユーザーの点眼状態(薬の使用状態)を管理することができる。
【0214】
(他の実施形態)
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うケース100~700もまた技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。以上説明した第1~第7実施形態のケース100~700を適宜組み合わせた実施形態であってもよい。例えば、第5~第7実施形態のケース500~700に、第3実施形態の汎用品のセグメントタイプの液晶である表示部30を用いた実施形態や、第4実施形態のLEDである表示部30を用いた実施形態であってもよい。
【0215】
以上説明した実施形態では、1日に点眼(薬を使用)すべき回数は4回であるが、1日に点眼(薬を使用)すべき回数が、1回、2回、3回、5回以上である実施形態であってもよい。
【0216】
以上説明した実施形態の検知部60は、本体61にレバーアーム62が揺動可能に取り付けられているリミットスイッチであるが、本体61にレバーアーム62がスライド可能に取り付けられ、このレバーアーム62が本体61内の設けられたコイルスプリング等の付勢部材によってカム15側に付勢されているリミットスイッチであってもよい。或いは、検知部60として、光電センサーや近接センサー、エンコーダ、ポテンションメータ等のセンサーを用いた実施形態であってもよい。
【0217】
バッテリー90は、非充電式のリチウムボタン電池やアルカリボタン電池等の一次電池であってもよい。この実施形態では、充電ポート95、充電回路96は不要であり、バッテリー90が着脱可能となっている。
【0218】
通信部70は、無線通信によって、ユーザーが所持する通信機器900と通信する。通信部70が、ユーザーが所持する通信機器900と有線で通信する実施形態であってもよい。この実施形態では、通信部70は、例えば、USB-C端子である。
【0219】
以上説明した実施形態では、通信機器900や第2通信機器950は、スマートフォンやタブレット端末である。しかし、通信機器900や第2通信機器950は、これに限定されず、通信機器900は、ノートパソコンやデスクトップパソコンであっても良い。
【0220】
以上説明した実施形態では、音再生プログラム43eが、音発生部80において再生するユーザーに点眼(薬の使用)を促す音声は、アラーム音である。ユーザーに点眼(薬の使用)を促す音声は、「点眼して下さい」(「薬を使用して下さい」)とか「点眼時間になりました」(「薬の使用時間になりました」)等のアナウンスであってもよい。
【0221】
ユーザーが一番最初にケース100を使用する場合において、ユーザーは、取外阻止部材20を回転させることによって、最終点眼(最終の薬の使用)の曜日、1日における時期を設定することにしてもよい。
【0222】
以上説明した実施形態では、表示部30、通信機器900、第2通信機器950に表示される曜日は、月、火、水、木、金、土、日である。表示部30、通信機器900、第2通信機器950に表示される曜日が、MON、TUE、WED、THU、FRI、SAT、SUNである実施形態であってもよく、その他各国言語表記やその省略表記であってもよい。
【0223】
逆回転阻止機構50は、上記した例だけで無く、ワンウエイクラッチやラッチ機構等を用いたものであってもよい。
【0224】
上記説明したケース100~500は、取外阻止部材20は、本体部10に対して、同じ方向に回転する。しかし、取外阻止部材20が、第1位置から第2位置に回転した後に、第1位置から第2位置への回転方向と反対方向に回転して、第2位置から第1位置に戻ることによって、制御部40が表示部30に表示される時期を変更する実施形態であってもよい。
【0225】
図28に示すように、検知部60の他に第2検知部66を有する実施形態であってもよい。第2検知部66は、検知部60(第1検知部)と同じ構造である。第2検知部66は、カム15挟んで反対側に配置されている。第2検知部66は、第1位置に位置している取外阻止部材20が180°回転された際に、カム15の突起15aが第2検知部66のレバーアーム62を押圧し、第2検知部66がON状態を検知する。つまり、第2検知部66は、取外阻止部材20が第2位置に位置していることを検知する。この実施形態では、取外阻止部材20が第1位置と第2位置のいずれの位置に位置している状態でも、2つの検知部60、66のいずれかのレバーアーム62がカム15の突起15aで押圧されて、検知部60がON状態を検知する。このように、取外阻止部材20が第1位置に位置していることだけでなく、取外阻止部材20が第2位置に位置していることも第2検知部66によって検知されるので、ユーザーの点眼動作(薬の使用動作)を確実に検知することができる。また、2つの検知部60、66のいずれかが故障した場合であっても、ユーザーの点眼動作(薬の使用動作)を検知することができる。なお、カム15に、2つの突起15aが180°回転した位置に形成され、検知部60が1つであるの実施形態であってもよい。この実施形態でも、取外阻止部材20が第1位置に位置していることだけでなく、取外阻止部材20が第2位置に位置していることも検知部60によって検知されるので、ユーザーの点眼動作(薬の使用動作)を確実に検知することができる。
【0226】
容器800を、紫外線を遮断する柔軟性を有する合成樹脂製の袋で包んでから、この容器800を保持部11aに挿入することにしても良い。このようにすれば、容器800に収容された目薬(薬)の紫外線による劣化が抑制される。
【0227】
本体部10、110、150、取外阻止部材20、120、160、制御部40が、構成されていてもよい。
【0228】
本実施形態のケース100~700のユーザーは、犬や猫等のユーザーであってもよい。
【0229】
基板39の制御部40、通信部70、充電回路96、表示部30の接続ピン(不図示)、各スイッチ81、82、85の接続ピン(不図示)などの主要部品基板や、バッテリー90、音発生部80を、ウレタン樹脂ポッティングや、エポキシ樹脂ポッティング、シリコン系ポッティング等でポッティングを行い、本ケース100~700の防水性を高めて、本ケース100~700を冷蔵庫で保管できるようにしてもよい。但し、充電式バッテリー以外のバッテリーは交換が必要なため、ポッティングでは無く、樹脂ケースを採用する。
【0230】
図30に示すように、容器800が、錠剤タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、粉末タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、液体タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品を収容する実施形態であってもよい。このような実施形態であっても、本実施形態のケース100~700を用いれば、薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用(摂取や塗布)の際には、容器本体801からキャップ802を取り外すために、回転部材20を回転させる必要があり、表示部30に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期を確認することができ、適切な時期に次の薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用することができる。これらの実施形態では、通信機器900や第2通信機器950の画面902には、薬、健康食品、サプリメント、健康食品に対応した画面が表示される。
【0231】
図31に示すように、本体部10の本体部材11自体を錠剤タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、粉末タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品、液体タイプの薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品を収容する容器にした実施形態のケース750であってもよい。つまり、このケース750は、容器800と本体部材11とが一体となった実施形態である。この実施形態では、本体部材11は上方が開口した箱型に形成されている。本体部材11の開口部の外縁部は、回転部材20の第3板部20cの内側の形状に対応した形状となっており、回転部材20が本体部材11の上端の開口部に干渉すること無く回転できるようになっている。
図31の(A)に示すように、回転部材20が第1位置に位置している状態では、本体部材11の開口部が、回転部材20の第3板部20cの内面で閉塞されており、容器である本体部材11から薬又は、健康食品、サプリメント、保健機能食品が漏れ出すことが防止される。なお、本体部材11の開口部と第3板部20cとを密閉させるために、本体部材11の開口部及び第3板部20cの少なくとも一方に、シリコンやゴム等の柔軟な材料を取り付けてもよい。
【0232】
ケース100~700に温度センサー(不図示)が設けられている実施形態であってもよい。この実施形態では、温度センサーが規定温度以上に上昇した場合に、表示部30や通信聞き900,950の画面902に、温度が規定温度以上となった旨の表示が表示されるとともに、音発生部80においてアラームオンが再生される。これにより、ユーザーは、容器800、本体部材11に収容された目薬、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品が保存規定温度以上となり、これらの劣化のおそれを知ることができる。
【符号の説明】
【0233】
10:本体部(第1実施形態~第4実施形態)
11a:保持部
11d:連通穴
20:取外阻止部材(第1実施形態~第4実施形態)
30:表示部
40:制御部
43b;設定変更プログラム(設定変更部)
43c:使用時期管理プログラム(使用時期管理部)
43e:アラーム再生プログラム(アラーム再生部)
43f:情報送受信プログラム(情報送受信部)
43g:設定記憶部
43h:使用時期記憶部
50:逆回転阻止機構
60:検知部(第1実施形態~第5実施形態)
65:検知部(第6実施形態)
66:第2検知部(検知部)
70:通信部
100:第1実施形態のケース(ケース)
110:本体部(第5実施形態)
120:取外阻止部材(第5実施形態)
150:本体部(第6実施形態)
160:取外阻止部材(第7実施形態)
200:第2実施形態のケース(ケース)
300:第3実施形態のケース(ケース)
400:第4実施形態のケース(ケース)
500:第5実施形態のケース(ケース)
600:第6実施形態のケース(ケース)
700:第7実施形態のケース(ケース)
750:第8実施形態のケース(ケース)
800:容器
801:容器本体
802:キャップ
900:通信機器
902:画面
950:第2通信機器
1000:システム
【手続補正書】
【提出日】2023-12-06
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器本体(801)と前記容器本体の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ(802)とからなる容器(800)を保持する本体部(10、110)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記キャップの側方側に対向して配置された第1位置と、前記キャップの側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、前記第1位置に位置している状態では、前記ユーザーによる前記キャップの前記容器本体からの取り外しを阻止する取外阻止部材(20、120、160)と、を有し、
前記検知部は、前記取外阻止部材が前記第1位置に位置していること及び前記取外阻止部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記取外阻止部材が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とするケース。
【請求項2】
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持する本体部(150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、を有し、
前記検知部は、前記容器が前記本体部に収容されている状態と、前記容器が前記本体部に収容されていない状態を検知し、
前記容器が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記容器が前記本体部から抜き取られた後に再び前記本体部に収容されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とするケース。
【請求項3】
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1を収容する上方が開口した箱型の本体部(10)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記本体部に回転可能に取り付けられた回転部材(20)と、を有し、
前記回転部材は、前記第3板部の内面が前記本体部の開口部を閉塞する第1位置と、前記第3板部が前記本体部の前記開口部を閉塞しない第2位置に位置され、
前記検知部は、前記回転部材が前記第1位置に位置していること及び前記回転部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記回転部材が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とするケース。
【請求項4】
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した日時や曜日を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を表示する使用時期管理部(43c)と、を有することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のケース。
【請求項5】
前記ユーザーが所持する通信機器(900)と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有することを特徴とする請求項4に記載のケース。
【請求項6】
音を発生する音発生部(80)と、
前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期を記憶する設定記憶部(43g)と、
現在の時刻が前記設定記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期となった場合に、前記音発生部において、前記ユーザーに前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を促す音声又はアラームを再生する音再生部(43e)を有することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のケース。
【請求項7】
前記取外阻止部材は、第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、
前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記取外阻止部材が前記本体部に回転可能に取り付けられ、
前記取外阻止部材が、前記第1位置に位置している状態では、前記第3板部が前記本体部の上方に開口した開口部の上方を覆い、前記第2位置に位置している状態では、前記第3板部が前記本体部の前記開口部の上方を覆わないように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項8】
前記第1板部及び前記第2板部の前記取外阻止部材の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠(20d)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置されている場合に、前記ユーザーが前記把持用切欠を介して前記本体部を把持できるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のケース。
【請求項9】
前記第3板部の外縁には、干渉防止切欠(20e)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置され、前記ユーザーが前記容器本体を押圧する際に、前記干渉防止切欠によって、前記ユーザーの指が前記第3板部に干渉しないように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のケース。
【請求項10】
前記本体部は、前記取外阻止部材にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項11】
前記本体部の側面には、連通穴(11d)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のケース。
【請求項12】
ケース(100、200、300、400、500,600、700、750)と、
前記ケースと通信し、画面(902)を備えた通信機器(900)とからなるシステムであって、
前記ケースは、薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持又は前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を収容する本体部(10、110、150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期又は回数を表示する、前記本体部に設けられた表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60、65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって検知された前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用の時期又は回数を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する使用時期管理部(43c)と、
前記ユーザーが所持する前記通信機器と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有し、
前記通信機器の前記画面には、前記情報送受信部された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とするシステム。
【請求項13】
前記通信機器は、複数の前記ケースと通信し、
前記通信機器の前記画面には、複数の前記ケースのそれぞれに収容された前記容器に収容された前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が使用された時期又は回数が表示されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記通信機器と通信する第2通信機器を更に有し、
前記第2通信機器は、前記情報送受信部によって送信された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信機器を介して受信し、
前記第2通信機器の画面には、前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記目的を達成するためになされた、請求項1に記載の発明であるケースは、
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器本体(801)と前記容器本体の先端部分に着脱可能に設けられたキャップ(802)とからなる容器(800)を保持する本体部(10、110)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記キャップの側方側に対向して配置された第1位置と、前記キャップの側方側に対向して配置されていない第2位置に位置され、前記第1位置に位置している状態では、前記ユーザーによる前記キャップの前記容器本体からの取り外しを阻止する取外阻止部材(20、120、160)と、を有し、
前記検知部は、前記取外阻止部材が前記第1位置に位置していること及び前記取外阻止部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記取外阻止部材が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
これによれば、ケースは、単一の容器や、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を収容するものであるので、持ち運びが容易である。このため、外出時にケースを持ち出していないことに起因する薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のし忘れを防止することができる。また、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が検知されると、表示部に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期を確認することができ、適切な時期に次の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用をすることができる。
また、ユーザーが取外阻止部材を薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のために第1位置から第2位置に位置させると、この薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作によって、表示部に表示される時期が変更される。このため、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が確実に検知されて、表示部に表示される薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期が確実に変更される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
上記目的を達成するためになされた、請求項2に記載の発明であるケースは、
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持する本体部(150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、を有し、
前記検知部は、前記容器が前記本体部に収容されている状態と、前記容器が前記本体部に収容されていない状態を検知し、
前記容器が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記容器が前記本体部から抜き取られた後に再び前記本体部に収容されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
これによれば、ケースは、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品が収容される容器を収容するものであるので、持ち運びが容易である。このため、外出時にケースを持ち出していないことに起因する薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のし忘れを防止することができる。また、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が検知されると、表示部に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期を確認することができ、適切な時期に次の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用をすることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記目的を達成するためになされた、請求項3に記載の発明であるケースは、
薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1を収容する上方が開口した箱型の本体部(10)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記本体部に回転可能に取り付けられた回転部材(20)と、を有し、
前記回転部材は、前記第3板部の内面が前記本体部の開口部を閉塞する第1位置と、前記第3板部が前記本体部の前記開口部を閉塞しない第2位置に位置され、
前記検知部は、前記回転部材が前記第1位置に位置していること及び前記回転部材が前記第2位置に位置していることを検知し、
前記回転部材が前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用のために前記第1位置から前記第2位置に位置されて、前記検知部が前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した場合に、前記表示部に表示される前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期に前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した最終の時期が加えられ、又は既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した回数が加算されることを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
これによれば、ケースは、薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を収容するものであるので、持ち運びが容易である。このため、外出時にケースを持ち出していないことに起因する薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用のし忘れを防止することができる。また、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用動作が検知されると、表示部に表示される時期が変更されるので、ユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期を把握することができる。この結果、ユーザーは、今までの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用時期を確認することができ、適切な時期に次の薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用をすることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1~請求項3に記載の発明において、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を検知した日時や曜日を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を表示する使用時期管理部(43c)と、を有することを特徴とする。
これによれば、ユーザーが薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期や曜日を確実に表示部に表示させることができる。また、ケースの電源がOFFとなったとしても、ユーザーの薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品の使用を検知した日時の情報が使用時期記憶部に記憶されているので、ケースの電源をONにした場合に、表示部にユーザーが既に薬、健康食品、サプリメント、保健機能食品を使用した時期や曜日を表示させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記ユーザーが所持する通信機器(900)と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した日時や曜日を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有することを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1~請求項3に記載の発明において、
音を発生する音発生部(80)と、
前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期を記憶する設定記憶部(43g)と、
現在の時刻が前記設定記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用すべき時期となった場合に、前記音発生部において、前記ユーザーに前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用を促す音声又はアラームを再生する音再生部(43e)を有することを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記取外阻止部材は、第1板部(20a)と、前記第1板部と対向して配置された第2板部(20b)と、前記第1板部及び前記第2板部の先端部を接続する第3板部(20c)とから構成され、
前記第1板部が前記本体部の正面に軸支され、前記第2板部が前記本体部の裏面に軸支されて、前記取外阻止部材が前記本体部に回転可能に取り付けられ、
前記取外阻止部材が、前記第1位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆い、前記第2位置に位置している状態では、前記第3板部が前記保持部の開口部の上方を覆わないように構成されていることを特徴とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記第1板部及び前記第2板部の前記取外阻止部材の回転方向と反対側の外縁には、把持用切欠(20d)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置されている場合に、ユーザーが前記把持用切欠を介して前記本体部を把持できるように構成されていることを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、
前記第3板部の外縁には、干渉防止切欠(20e)が凹陥形成され、
前記取外阻止部材が、前記第2位置に位置され、前記ユーザーが前記容器本体を押圧する際に、前記干渉防止切欠によって、前記ユーザーの指が前記第3板部に干渉しないように構成されていることを特徴とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記本体部は、前記取外阻止部材にスライド可能に取り付けられていることを特徴とする。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記本体部の側面には、連通穴(11d)が形成されていることを特徴とする。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0029】
上記目的を達成するためになされた、請求項12に記載の発明であるシステムは、
ケース(100、200、300、400、500,600、700、750)と、
前記ケースと通信し、画面(902)を備えた通信機器(900)とからなるシステムであって、
前記ケースは、薬、健康食品、サプリメント、及び保健機能食品のいずれか1が収容される容器(800)を保持又は前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を収容する本体部(10、110、150)と、
前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を既に使用した時期又は回数を表示する、前記本体部に設けられた表示部(30)と、
ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1の使用動作を検知する検知部(60、65)と、
前記検知部の検出結果に基づいて、前記表示部に表示される前記時期又は回数を変更する制御部(40)と、
前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を記録する使用時期記憶部と(43h)と、
前記検知部によって検知された前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用の時期又は回数を前記使用時期記憶部に記憶させるとともに、前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーの前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を参照して、前記表示部に前記ユーザーの既に前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を表示する使用時期管理部(43c)と、
前記ユーザーが所持する前記通信機器と通信する通信部(70)と、
前記使用時期記憶部に記憶されている前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信部を介して、前記通信機器に送信する情報送受信部(43f)と、を有し、
前記通信機器の前記画面には、前記情報送受信部された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0031】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の発明において、
前記通信機器は、複数の前記ケースと通信し、
前記通信機器の前記画面には、複数の前記ケースのそれぞれに収容された前記容器に収容された前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1が使用された時期又は回数が表示されることを特徴とする。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0033】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、
前記通信機器と通信する第2通信機器を更に有し、
前記第2通信機器は、前記情報送受信部によって送信された前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数を、前記通信機器を介して受信し、
前記第2通信機器の画面には、前記ユーザーが前記薬、前記健康食品、前記サプリメント、及び前記保健機能食品のいずれか1を使用した時期又は回数が表示されることを特徴とする。