(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049372
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】タッチ検出回路、電子装置及びそのタッチイベント処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
G06F3/041 500
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023161667
(22)【出願日】2023-09-25
(31)【優先権主張番号】63/377,349
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/331,167
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502016219
【氏名又は名称】ハイマックス テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】歐 育年
(72)【発明者】
【氏名】莊 竣凱
(72)【発明者】
【氏名】リン ユー-シアン
(72)【発明者】
【氏名】蔡 君龍
(57)【要約】
【課題】タッチ検出回路を提供する。
【解決手段】タッチパネルのタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置されるアナログ/デジタル変換器と、アナログ/デジタル変換器に結合され、タッチ信号に基づいてタッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントに対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをそれぞれ計算するように配置されるコントローラと、コントローラに結合され、少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置されるパケット生成器と、を含むタッチ検出回路。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルの複数のタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置されるアナログ/デジタル変換器(analog-to-digital converter;ADC)と、
前記アナログ/デジタル変換器に結合され、前記タッチ信号に基づいて前記タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズを計算するように配置されるコントローラと、
前記コントローラに結合され、前記少なくとも1つの座標点及び前記少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置されるパケット生成器と、
を含むタッチ検出回路。
【請求項2】
前記パケット生成器は、更に保留情報を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項1に記載のタッチ検出回路。
【請求項3】
前記パケット生成器は、更にデバッグ情報を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項1に記載のタッチ検出回路。
【請求項4】
前記デバッグ情報は、再校正カウント値、ベースライン更新インジケータ、パームタッチイベントインジケータ、アイドルモードインジケータ、周波数ホッピングモードインジケータ及びグローブモードインジケータのうちの少なくとも1つを含む請求項3に記載のタッチ検出回路。
【請求項5】
前記パケット生成器は、更にチェックサム(checksum)を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項1に記載のタッチ検出回路。
【請求項6】
前記パケット生成器は、更に前記少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項1に記載のタッチ検出回路。
【請求項7】
前記パケット生成器に結合され、前記タッチデータパケットを電子装置に伝送するように配置されるデータ通信インタフェースを更に含む請求項1に記載のタッチ検出回路。
【請求項8】
タッチ検出機能を有するタッチパネルと、
前記タッチパネルに結合するタッチ検出回路であって、前記タッチパネルの複数のタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置されるアナログ/デジタル変換器と、前記アナログ/デジタル変換器に結合され、前記タッチ信号に基づいて前記タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズを計算するように配置されるコントローラと、前記コントローラに結合され、前記少なくとも1つの座標点及び前記少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置されるパケット生成器と、を含むタッチ検出回路と、
前記タッチデータパケットを受信してデパッケージ化し、前記タッチパネルにおける前記少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する前記少なくとも1つの座標点及び前記少なくとも1つのタッチサイズを得るように配置されるアプリケーションプロセッサと、
を備える電子装置。
【請求項9】
前記パケット生成器は、更に保留情報を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項8に記載の電子装置。
【請求項10】
前記パケット生成器は、更にデバッグ情報を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項8に記載の電子装置。
【請求項11】
前記パケット生成器は、更にチェックサムを前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項8に記載の電子装置。
【請求項12】
前記パケット生成器は、更に前記少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数を前記タッチデータパケットにパッケージ化するように配置される請求項8に記載の電子装置。
【請求項13】
タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントを検出して、複数のタッチ信号を得る工程と、
前記複数のタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換する工程と、
前記複数のタッチ信号に基づいて前記タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントに対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをそれぞれ計算する工程と、
前記少なくとも1つの座標点及び前記少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化する工程と、
を含むタッチイベント処理方法。
【請求項14】
保留情報、デバッグ情報、チェックサムのうちの少なくとも1つ及び少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数を前記タッチデータパケットにパッケージ化する工程を更に含み、前記デバッグ情報は、再校正カウント値、ベースライン更新インジケータ、パームタッチイベントインジケータ、アイドルモードインジケータ、周波数ホッピングモードインジケータ及びグローブモードインジケータのうちの少なくとも1つを含む請求項13に記載のタッチイベント処理方法。
【請求項15】
前記タッチデータパケットを電子装置に伝送する工程と、
前記電子装置によって前記タッチデータパケットをデパッケージ化し、前記タッチパネルにおける前記少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する前記少なくとも1つの座標点及び前記少なくとも1つのタッチサイズを得る工程と、
を更に含む請求項13に記載のタッチイベント処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチ操作のタッチイベントの検出に関し、特に、タッチ操作のタッチイベントの検出機能を有するタッチ検出回路、電子装置及びタッチイベント処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチ検出機能を有するパネルは、既に車両用システムに広く適用されている。車両用パネルの一般的な用途としては、GPSナビゲーション表示、マルチメディア表示、アプリケーションプログラムの操作、車両用システムの設定等がある。しかしながら、チップ供給業者と車載供給業者との間に統一されたパケットフォーマット仕様がないため、パケットフォーマットを検討して定義するためには、更なる時間を費やす必要がある。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様は、タッチパネルのタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置されるアナログ/デジタル変換器と、アナログ/デジタル変換器に結合され、タッチ信号に基づいてタッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントに対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをそれぞれ計算するように配置されるコントローラと、コントローラに結合され、少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットとしてパッケージ化するように配置されるパケット生成器と、を含むタッチ検出回路を提供する。
【0004】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更に保留情報をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0005】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更にデバッグ情報をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0006】
幾つかの実施例において、前記デバッグ情報は、再校正カウント値、ベースライン更新インジケータ、パームタッチイベントインジケータ、アイドルモードインジケータ、周波数ホッピングモードインジケータ及びグローブモードインジケータのうちの少なくとも1つを含む。
【0007】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更にチェックサム(checksum)をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0008】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更に少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0009】
幾つかの実施例において、前記タッチ検出回路は、パケット生成器に結合され、タッチデータパケットを電子装置に伝送するように配置されるデータ通信インタフェースを更に含む。
【0010】
本発明の別の態様は、タッチ検出機能を有するタッチパネルと、タッチパネルに結合するタッチ検出回路であって、タッチパネルのタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置されるアナログ/デジタル変換器と、アナログ/デジタル変換器に結合され、タッチ信号に基づいてタッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントに対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをそれぞれ計算するように配置されるコントローラと、コントローラに結合され、少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置されるパケット生成器と、を含むタッチ検出回路と、タッチデータパケットを受信してデパッケージ化し、タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズを得るように配置されるアプリケーションプロセッサと、を備える電子装置を提供する。
【0011】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更に保留情報をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0012】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更にデバッグ情報をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0013】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更にチェックサムをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0014】
幾つかの実施例において、前記パケット生成器は、更に少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0015】
本発明の別の態様は、タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントを検出して、タッチ信号を得る工程と、タッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換する工程と、タッチ信号に基づいてタッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントに対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをそれぞれ計算する工程と、少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化する工程と、を含むタッチイベント処理方法を提供する。
【0016】
幾つかの実施例において、前記タッチイベント処理方法は、保留情報、デバッグ情報、チェックサムのうちの少なくとも1つ及び少なくとも1つのタッチイベントのうちの複数をタッチデータパケットにパッケージ化する工程を更に含み、デバッグ情報は、再校正カウント値、ベースライン更新インジケータ、パームタッチイベントインジケータ、アイドルモードインジケータ、周波数ホッピングモードインジケータ及びグローブモードインジケータのうちの少なくとも1つを含む。
【0017】
幾つかの実施例において、前記タッチイベント処理方法は、タッチデータパケットを電子装置に伝送する工程と、電子装置によってタッチデータパケットをデパッケージ化し、タッチパネルにおける少なくとも1つのタッチイベントにそれぞれ対応する少なくとも1つの座標点及び少なくとも1つのタッチサイズを得る工程と、を更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0018】
下記の添付図面についての説明は、本発明の上記及び他の目的、特徴、メリットと実施例をより明らかで分かりやすくするためのものである。
【
図1】本発明の実施例によるタッチ検出回路及び電子装置の機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施例によるタッチイベント処理方法のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施例によるタッチ検出回路及び電子装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を詳しく検討する。実施例は、様々な特定の内容で実施できる多くの適用可能な概念を提供することが理解される。検討されて開示された実施例は、説明のためのものに過ぎず、本発明の範囲を限定するためのものではない。
【0020】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものに過ぎず、特許請求の範囲を限定するためのものではない。特に制限がない限り、単数形の「1」又は「前記」という用語は、複数形を表すために用いられてもよい。
【0021】
本開示において、タッチ検出回路は、タッチパネルにおけるタッチイベントを検出して、タッチイベントから生成されたタッチ信号を定義されたパケットフォーマットに従ってタッチデータパケットとしてパッケージ化し、続いて電子装置に伝送して更なる操作を行うために用いられる。定義されたパケットフォーマットを採用することにより、チップ供給業者と車載供給業者の間のパケットフォーマット仕様を統一し、両方が更にパケットフォーマットを検討して定義するための時間を節約することに役立つ。
【0022】
図1は、本発明の実施例によるタッチ検出回路100の機能ブロック図である。タッチ検出回路100は、アナログ/デジタル変換器(analog-to-digital converter;ADC)101、メモリ102、コントローラ103、パケット生成器104及びデータ通信インタフェース105を含む。アナログ/デジタル変換器101は、タッチパネル111のタッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置される。タッチ信号は、タッチパネル111におけるタッチイベントに基づいて生成されてよい。メモリ102は、タッチ信号をタッチ検出回路100に記憶するように配置される。メモリ102は、静的ランダムアクセスメモリ(static random-access memory;SRAM)、動的ランダムアクセスメモリ(dynamic random-access memory;DRAM)及び/又は他の類似する素子等の揮発性メモリであってよい。コントローラ103は、タッチ信号に基づいてタッチパネル111におけるタッチイベントに対応する座標点及びタッチサイズ(又は、複数のタッチイベントにそれぞれ対応する複数の座標点及び複数のタッチサイズ)を計算するように配置される。コントローラ103は、例えば、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit;MCU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit;ASIC)、プログラマブルロジックコントローラ(programmable logic controller;PLC)等であってよい。パケット生成器104は、座標点及びタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。データ通信インタフェース105は、電子装置110にアクセスするための通信経路をコントローラ103に提供するように配置される。電子装置110の種類に応じて、データ通信インタフェース105は、例えば、シリアル・ペリフェラル・インタフェース(serial peripheral interface;SPI)又は他の適切なインタフェースであってよい。コントローラ103は、データ通信インタフェース105を介してタッチデータパケットを電子装置110に伝送することができる。タッチデータパケットが電子装置110に伝送された後、電子装置110のアプリケーションプロセッサ112は、タッチデータパケットを受信してデパッケージ化し、タッチパネル111におけるタッチイベントにそれぞれ対応する座標点及びタッチサイズを得る。
【0023】
本開示の一実施例において、パケット生成器104は、コントローラ103によってタッチ信号に基づいて計算された座標点及びタッチサイズをカプセルするように配置される。パケット生成器104は、更に保留情報、デバッグ情報及びチェックサム(checksum)をタッチデータパケットにパッケージ化するように配置されてもよい。
【0024】
本開示の一実施例において、タッチデータパケットにパッケージ化されたデバッグ情報は、再校正カウント値、ベースライン更新インジケータ、パームタッチイベントインジケータ、アイドルモードインジケータ、周波数ホッピングモードインジケータ及び/又はグローブモードインジケータを含んでよい。再校正カウント値は、タッチパネル111からのタッチ信号が異常である場合、即ちタッチサイズが合理的な範囲を超えた場合、トリガ回数を再校正するように指示するために用いられる。ベースライン更新インジケータは、ベースライン更新機能が実行中であるか否かを監視するために用いられる。ベースライン更新が常に有効なオブジェクトを検出していない場合に実行されるため、ベースライン更新インジケータの所定値は、ベースライン機能がイネーブルされたことを示す。パームタッチイベントインジケータは、タッチパネル111にパームタッチイベント又は他の異常なタッチイベント(例えば、非常に大きなタッチサイズを有する)があるか否かを指示するために用いられる。アイドルモードインジケータは、電力量を節約するためにタッチパネル111がアイドルモードにあるか否かを指示するために用いられる。タッチパネル111がアイドルモードにある場合、タッチパネル111は省電力状態に入り、省電力状態では、タッチパネル111の同一の受信チャンネルにおける複数の感知パッドが同時に感知されることによって感知精度が低下する。逆に、タッチパネル111が通常モード(アイドルモードに対して)にある場合、タッチパネル111は省電力状態から離れ、タッチパネル111の同一の受信チャンネルにおける複数の感知パッドが異なる時点で感知され、より高い感知精度が得られる。周波数ホッピングモードインジケータは、タッチパネル111が動作する周波数帯域を指示するために用いられる。グローブモードインジケータは、タッチパネル111がグローブモード(例えば、小さなタッチ信号を検出するための高感度モード)を起動したか否かを指示するために用いられる。
【0025】
本開示の一実施例において、タッチデータパケットにパッケージ化されたチェックサムは、伝送されるデータの完全性をチェックするために用いられる。一例において、チェックサムは、下記式によって定義してよい。
【数1】
【0026】
本開示の一実施例において、パケット生成器104は、タッチパネル111における最大10個のタッチイベント(例えば、ユーザの10本の指)を処理することができ、且つ1~10個のタッチイベントをタッチデータパケットにパッケージ化することができる。例えば、タッチパネル111に同時に5つのタッチイベントがある場合、パケット生成器104は、1~10個のタッチイベントをタッチデータパケットにパッケージ化することができる。
【0027】
図2は、本発明の実施例によるタッチイベント処理方法200のフローチャートである。タッチイベント処理方法200は、
図1の配置又は他の類似する配置に適用可能である。以下、
図1に示される配置を例として説明する。工程S202において、タッチ検出回路100は、タッチパネル111における、ユーザの指又はスタイラスによるタッチイベント等のタッチイベントを検出するように配置される。工程S204において、アナログ/デジタル変換器101は、タッチ信号をアナログ形態からデジタル形態に変換するように配置される。工程S206において、コントローラ103は、タッチ信号に基づいてタッチイベントにそれぞれ対応する座標点及びタッチサイズ(又は、複数のタッチイベントにそれぞれ対応する複数の座標点及び複数のタッチサイズ)を計算するために用いられる。工程S208においって、パケット生成器104は、座標点及びタッチサイズをタッチデータパケットにパッケージ化するように配置される。
【0028】
本開示の一実施例において、コントローラ103がデータ通信インタフェース105を介してタッチデータパケットを電子装置110に伝送した後、電子装置110のアプリケーションプロセッサ112は、タッチデータパケットを受信してデパッケージ化し、タッチパネル111におけるタッチイベントにそれぞれ対応する座標点及びタッチサイズを得る。
【0029】
図3は、本発明の実施例によるタッチ検出回路300及び電子装置310の機能ブロック図である。
図3に示すように、タッチ検出回路300は、アナログ/デジタル変換器301、メモリ302、コントローラ303、パケット生成器304、データ通信インタフェース305、及びアプリケーションプロセッサ311を有する電子装置310を含む。
図1との相違点は、タッチパネル320が電子装置310から分離していることである。
【0030】
電子装置310は、例えば、車両用インフォテインメントディスプレイ、車両ナビゲーション装置、及び/又はタッチ検出及び表示機能を有する他の適切な電子装置であってよい。電子装置310は、ユーザアプリケーションプログラムを処理するためのアプリケーションプロセッサ311を含む。アプリケーションプロセッサ311は、システム・オン・チップ(system on a chip;SoC)、マイクロコントローラユニット(microcontroller unit;MCU)、マイクロプロセッサ等であってよい。タッチ検出機能を有するタッチパネル320は、アレイ状に配列されるタッチセンサを有してよい。タッチ検出回路300は、タッチパネル320に結合され、タッチパネル320がタッチ検出を行うように駆動するために用いられる。幾つかの代替的な実施例において、タッチ検出機能を有するタッチパネル320は、タッチ表示パネルを形成するように電子装置310の表示パネルに統合されてよい。幾つかの実施例において、タッチ検出回路300は、タッチパネル一体化ディスプレイドライバ(touch with display driver;TDDI)回路であり、タッチパネル320におけるタッチ検出駆動及び電子装置310における表示駆動に用いられる。タッチ検出回路300のコントローラ303は、地図アプリケーション、オーディオ又はビデオ再生等の更なる操作を行うために、タッチパネル320におけるタッチイベントに対応する座標点及びタッチサイズをアプリケーションプロセッサ311に伝送することができる。
【0031】
本発明は、実施例により前述の通りに開示されたが、実施例が本発明の範囲を限定するものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、様々な補正、置換や変更を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、下記特許請求の範囲で指定した内容を基準とするものである。
【0032】
当業者にとって明らかなように、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、本発明において様々な修正や変化を加えることができる。従って、本発明は、添付される特許請求の範囲及び均等な範囲内に入る限り、本発明の修正や変化を網羅することを意図する。
【符号の説明】
【0033】
100、300 タッチ検出回路
101、301 アナログ/デジタル変換器
102、302 メモリ
103、303 コントローラ
104、304 パケット生成器
105、305 データ通信インタフェース
110、310 電子装置
111、320 タッチパネル
112、311 アプリケーションプロセッサ
200 タッチイベント処理方法
S202、S204、S206、S208 工程