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特開2024-49381レセプタクルを閉鎖するための方法及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049381
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】レセプタクルを閉鎖するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/00 20060101AFI20240402BHJP
   G21C 3/10 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
F16L55/00 S
G21C3/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023165237
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】63/377,371
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/498,291
(32)【優先日】2023-04-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522369348
【氏名又は名称】チェン、ポール ポー
【氏名又は名称原語表記】CHENG,Paul PO
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ポール ポー
(57)【要約】
【課題】内壁面を有する壁を有するレセプタクルの開放端を閉鎖する方法を提供する。
【解決手段】この方法は、内壁面との少なくとも部分的な係合のために形成された内側部分を含む端部要素を用意することを含む。内側部分の加熱層を不活性雰囲気中で熱間加工温度まで加熱するために、1つ以上の加熱要素が用意されている。加熱層が熱間加工温度にあるとき、加熱層の係合部分は、壁の予め選択された部分と係合する。係合部分と予め選択された部分とが塑性変形によって係合している間に、レセプタクル及び端部要素の一方又は両方は、他方に対する係合運動を受け、加熱層とレセプタクルの壁とを互いに少なくとも部分的に結合して、気密容器アセンブリを形成する。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レセプタクル軸を画定している内径(122)を画定している内壁面(124)を有する壁(119)を有するレセプタクル(110)の開放端(111A)を閉鎖する方法であって、
(a)端部要素軸を画定している端部要素(112)であって、
前記レセプタクル(110)の前記内径(122)よりも大きい少なくとも1つの外側部分直径(130)を有する外側部分(128)と、
内側部分(132)であって、前記内壁面(124)との前記内側部分(132)の少なくとも部分的な係合のために形成された内側部分(132)と、
を備える、端部要素(112)を用意するステップと、
(b)前記内側部分(132)を加熱するための少なくとも1つの加熱要素(144)を用意するステップと、
(c)前記内側部分(132)と、前記内壁面(124)に部分的に含まれている前記壁(119)の予め選択された部分とを覆う不活性雰囲気を用意するステップと、
(d)前記少なくとも1つの加熱要素(144)に通電して、前記内側部分(132)の少なくとも1つ以上の加熱層(L)を、前記加熱層(L)が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱するステップと、
(e)前記加熱層(L)が前記熱間加工温度にあるときに、前記加熱層(L)の少なくとも係合部分(152)を前記壁(119)の少なくとも前記予め選択された部分と係合させ、前記係合部分及び前記予め選択された部分が前記係合部分及び前記予め選択された部分の塑性変形によって係合している間に、前記レセプタクル(110)及び前記端部要素(112)の一方又は両方に、他方に対する係合運動が与えられて、前記加熱層(L)と前記レセプタクル(110)の前記壁(119)とを互いに少なくとも部分的に結合し、気密容器アセンブリ(127)を形成するステップと、を含む、
方法。
【請求項2】
ステップ(d)の後に、前記レセプタクル及び前記端部要素(112)の一方又は両方が、前記レセプタクル(110)内に前記内側部分(132)を配置するための転位運動を受けて、前記加熱層(L)の前記係合部分(152)を前記壁(119)の前記予め選択された部分と係合させる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レセプタクル及び前記端部要素の一方又は両方に、前記転位運動が与えられる前に、前記レセプタクル及び前記端部要素が、前記端部要素軸及び前記レセプタクル軸を整列させるように互いに対して配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記係合部分が前記予め選択された部分と係合するとき、前記端部要素が、前記レセプタクル内に軸方向に付勢される、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記加熱層(L)の前記係合部分が前記壁(119)の前記予め選択された部分と係合する前に、前記端部要素が、前記係合運動を受ける、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記端部要素が前記転位運動を受けている間に、前記端部要素が、前記係合運動を受ける、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記係合運動を提供するために、前記端部要素を、前記端部要素軸を中心として前記レセプタクルに対して回転させる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記係合運動を提供するために、前記係合部分が前記予め選択された部分と少なくとも部分的に係合している間に、前記端部要素を、前記レセプタクルに対して前記軸方向に移動させる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記内側部分(132)が、本体要素(138)と、前記端部要素(112)の前記端部要素軸(X)に対して前記本体要素から半径方向に延びている少なくとも1つの突出要素(140)と、を備え、
前記少なくとも1つの突出要素が、前記加熱層(L)の前記係合部分(152)を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの突出要素が、前記少なくとも1つの突出要素に隣接して位置する少なくとも1つの凹部を部分的に画定しており、
前記係合部分(152)を、前記係合部分(152)の塑性変形によって、前記少なくとも1つの突出要素が前記内壁面の前記予め選択された部分と係合するときに、前記凹部内に少なくとも部分的に移動させる、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
内径を画定している内壁面を有する壁を有するレセプタクルの開放端を閉鎖するための端部要素であって、
前記レセプタクルの前記内径よりも大きい外側部分直径を有する外側部分と、
前記端部要素の前記外側部分と内側端部との間に延びている内側部分であって、前記内側部分及び前記外側部分が、前記内側部分及び前記外側部分の端部要素軸を画定している、内側部分と、
を備え、前記内側部分が、
本体要素と、
前記軸に対して前記本体要素から半径方向外向きに延びている少なくとも1つの突出要素であって、前記少なくとも1つの突出要素に隣接する少なくとも1つの凹部を少なくとも部分的に画定している、少なくとも1つの突出要素と、
を備え、
前記少なくとも1つの突出要素を含む前記内側部分の少なくとも1つの加熱層が、前記少なくとも1つの加熱層が塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱されるとき、前記少なくとも1つの加熱層の係合部分が、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方の他方に対する係合運動による前記係合部分の塑性変形によって、前記内壁面の予め選択された部分と係合可能であり、前記係合部分が、前記加熱層と前記レセプタクルの前記壁とを互いに結合して気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供するために、少なくとも部分的に塑性変形して、前記少なくとも1つの凹部に受け入れられる、
端部要素。
【請求項12】
前記少なくとも1つの突出要素が、丸みを帯びている、請求項11に記載の端部要素。
【請求項13】
レセプタクルであって、外壁面を有する壁を有し、前記レセプタクルのレセプタクル軸を画定している、レセプタクルの開放端を閉鎖する方法であって、
(a)端部要素軸を画定しており、かつ前記レセプタクルの前記開放端を覆うように形成された端部要素(1012)であって、
中央部分(1028)及び外側部分(1032)であって、前記外側部分(1032)が、前記レセプタクル(1010)の前記壁(1019)の前記外壁面(1045)の上に嵌合するように形成された内面(1087)を有する本体(1038)を備え、前記中央部分(1028)が、前記内面(1087)が予め選択された部分の上に嵌合したときに前記開放端を覆う、中央部分(410)及び外側部分(420)と、
前記レセプタクルの前記外壁面(1045)と係合するために、前記内面(1087)に取り付けられた少なくとも1つのフィン(1040)と、
を備える、端部要素(1012)を用意するステップと、
(b)前記少なくとも1つのフィンの少なくとも係合部分を加熱するために、少なくとも1つのフィン加熱要素(1048)を用意するステップと、
(c)前記レセプタクル壁(1019)の加熱層を前記加熱層の前記予め選択された部分で加熱するために、少なくとも1つのレセプタクル加熱要素(1044)を用意するステップと、
(d)前記少なくとも1つのフィン及び前記壁(1019)の前記予め選択された部分を覆う不活性雰囲気を用意するステップと、
(e)前記少なくとも1つのフィン加熱要素に通電して、前記係合部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで前記係合部分を加熱するステップと、
(f)前記少なくとも1つのレセプタクル加熱要素に通電して、前記加熱層が少なくとも部分的に塑性変形可能である前記熱間加工温度まで前記加熱層を加熱するステップと、
(g)前記係合部分が前記熱間加工温度にあり、かつ前記加熱層が前記熱間加工温度にあるときに、前記係合部分と前記加熱層の少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに付勢し、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方に、他方に対する係合運動が与えられて、前記端部要素と前記レセプタクルとを互いに少なくとも部分的に結合するために、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方を他方に対して移動させて、気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供するステップと、
を含む、方法。
【請求項14】
ステップ(f)の後に、前記レセプタクル及び前記端部要素(1012)の一方又は両方が、前記レセプタクル(1010)の前記開放端を覆うように前記端部要素を配置するための転位運動を受けて、前記少なくとも1つのフィンの前記係合部分を前記壁(1019)の前記予め選択された部分と係合させる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記レセプタクル及び前記端部要素の一方又は両方に、前記転位運動が与えられる前に、前記レセプタクル及び前記端部要素が、前記端部要素軸及び前記レセプタクル軸を整列させるように互いに対して配置される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記係合部分が前記係合運動を受けるとき、前記端部要素が、前記係合部分を前記予め選択された部分と係合させるために前記軸方向に付勢される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記係合部分が前記予め選択された部分と係合する前に、前記端部要素が、前記係合運動を受ける、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記端部要素が前記転位運動を受けている間に、前記端部要素が、前記係合運動を受ける、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
レセプタクル(1210)であって、外壁面を有する壁を有し、前記レセプタクルのレセプタクル軸を画定している、レセプタクル(1210)の開放端を閉鎖する方法であって、
(a)端部要素(1212)であって、前記端部要素の端部要素軸(12X)を画定しており、かつ前記レセプタクルの前記開放端を覆うように形成されており、前記端部要素が、中央部分(1228)及び外側部分(1232)であって、前記外側部分(1232)が、前記レセプタクル(1210)の前記外壁面(1245)の予め選択された部分(1247)の上に嵌合するように形成された内壁(1287)を有する本体(1238)を備え、前記中央部分が、前記内面が前記予め選択された部分の上に嵌合したときに前記開放端を覆う、中央部分(1228)及び外側部分(1232)を備える、端部要素(1212)を用意するステップと、
(b)前記本体(1238)の少なくとも1つの予め選択された部分(1225)と係合するために、前記予め選択された部分に取り付けられ、かつ前記レセプタクルに含まれる少なくとも1つのフィン(1240)を用意するステップと、
(c)前記少なくとも1つのフィンの少なくとも係合部分を加熱するために、少なくとも1つのフィン加熱要素(1244)を用意するステップと、
(d)前記本体(1238)の前記少なくとも1つの予め選択された部分を加熱するために、少なくとも1つの端部要素加熱要素を用意するステップと、
(e)前記端部要素軸を前記レセプタクル軸と整列させるように、前記レセプタクル及び前記端部要素を配置するステップと、
(f)前記少なくとも1つのフィン及び前記外壁面の前記予め選択された部分を覆い、かつ前記内壁(1287)を覆う不活性雰囲気を用意するステップと、
(g)前記少なくとも1つのフィン加熱要素(1248)に通電して、前記係合部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで前記係合部分を加熱するステップと、
(h)前記少なくとも1つの端部要素加熱要素に通電して、前記少なくとも1つの予め選択された部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である前記熱間加工温度まで前記少なくとも1つの予め選択された部分を加熱するステップと、
(i)前記係合部分が前記熱間加工温度にあり、かつ前記少なくとも1つの予め選択された部分が前記熱間加工温度にあるときに、前記係合部分と前記少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに付勢し、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方に、他方に対する係合運動が与えられて、前記係合部分と前記少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに少なくとも部分的に結合するために、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方を他方に対して移動させて、気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供するステップと、
を含む、方法。
【請求項20】
(a)開放端を有するレセプタクルであって、前記レセプタクルのレセプタクル軸を画定しており、前記レセプタクル軸に対して鋭角を画定するように形成された外壁面(1445A)を有する壁(1419)を備え、前記外壁面(1445A)に取り付けられた少なくとも1つのフィン(1440A)を備える、レセプタクルを用意するステップと、
(b)端部要素(1212)であって、前記端部要素の端部要素軸を画定しており、かつ前記レセプタクルの前記開放端を覆うために前記レセプタクル上に配置されるように形成されており、前記端部要素が、中央部分(1428)及び外側部分(1432)であって、前記中央部分が、前記端部要素が前記レセプタクル上に配置されたときに前記開放端を覆うように構成されており、前記外側部分が、前記端部要素が前記レセプタクル上に配置されたときに前記外壁面及び前記外壁面上の前記少なくとも1つのフィンの上に嵌合するように形成された内壁面(1487)を有する本体(1438)を備える、中央部分(1428)及び外側部分(1432)を備える、端部要素を用意するステップと、
(c)前記少なくとも1つのフィン(1440A)の少なくとも係合部分(1452)を加熱するために、少なくとも1つのフィン加熱要素(1444)を用意するステップと、
(d)前記本体(1438)の少なくとも1つの予め選択された部分(1425)を加熱するために、少なくとも1つの端部要素加熱要素(1448)を用意するステップと、
(e)前記端部要素軸(14X)を前記レセプタクル軸(14Y)と整列させるように、前記レセプタクル(1410)及び前記端部要素(1412)を配置するステップと、
(f)前記少なくとも1つのフィン及び前記外壁面を覆い、かつ前記本体(1438)を覆う不活性雰囲気を用意するステップと、
(g)前記少なくとも1つのフィン加熱要素に通電して、前記係合部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで前記係合部分を加熱するステップと、
(h)前記少なくとも1つの端部要素加熱要素に通電して、前記少なくとも1つの予め選択された部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である前記熱間加工温度まで前記少なくとも1つの予め選択された部分を加熱するステップと、
(i)前記係合部分が前記熱間加工温度にあり、かつ前記少なくとも1つの予め選択された部分が前記熱間加工温度にあるときに、前記係合部分と前記少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに付勢し、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方に、他方に対する係合運動が与えられて、前記係合部分と前記少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに少なくとも部分的に結合するために、前記係合部分と前記少なくとも1つの予め選択された部分とが係合している間に、前記端部要素及び前記レセプタクルの一方又は両方を他方に対して移動させて、気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レセプタクルの開放端を閉鎖するための方法及びシステムである。
【背景技術】
【0002】
当技術分野でよく知られているように、金属キャップ又はエンドピースを薄壁金属管に溶接して管の開放端を閉鎖することは、管の壁が比較的薄いので、達成することが困難な場合がある。キャップ又はエンドピースが薄壁管の金属とは異なる金属で作製されている場合、問題は悪化する。
【0003】
例えば、図1A及び図1Bに示すように、CANDU原子炉用の燃料バンドルで使用するために形成された薄壁管(「被覆管」と呼ばれることもある)10の開放端は、管10の開放端11Aの内側に嵌合し、かつ管10の外面に溶接される外側部分16を有する、従来技術のプラグ12によって閉鎖することができる。(他の図面は、本発明の実施形態を示すことが理解されるであろう。)
典型的には、管10は、形成されたときに2つの開放端11A、11Bを有する。図示の実施例では、薄壁管10は、その中にウラン燃料ペレット(図示せず)を受け入れるように形成されている。管10は、典型的には断面が円形である。燃料ペレットが管内に配置された後、燃料ペレットと管との間の管内の空間は、より高い熱伝導率を提供するために、圧縮された適切なガス(例えば、ヘリウム)で充填される。燃料ペレット及び適切なガスが管内に配置された後、管10の2つの開放端11A、11Bは、閉鎖されて、「燃料ペンシル」(図示せず)を提供する。
【0004】
端部11A、11Bは、完全に閉鎖又は気密に(すなわち、流体密に)封止され、閉鎖は恒久的であることが意図されている。CANDU炉では、多数の燃料ペンシルがフレーム内で互いに固定されて、原子炉内に適合するように形成された所定のサイズ及び形状を有する燃料バンドルを形成する。燃料バンドル内の燃料が使用されると、使用済みの燃料バンドルは、原子炉から取り出されて貯蔵される。
【0005】
使用済み燃料バンドルは、最初に原子炉から取り出されたときに放射性が高い。放射能は経時的に低減するが、残留放射能及び一部の化学毒性は、非常に長期間、例えば、数千年にわたって持続すると予想される。したがって、燃料ペンシルは、非常に長い耐用年数を有することができ、上述したように、燃料ペンシルがその耐用年数全体にわたって気密に封止されたままであることが重要である。
【0006】
上述したように、管10は、薄壁管である。管10の壁19は、例えば、約0.5mm~0.8mmの厚さであってもよい。従来技術では、管10は、例えば、ジルコニウム合金、例えばジルカロイで作製することができる。
【0007】
典型的には、プラグ12は、ジルコニウムで作製され、プラグは、各端部それぞれに固定される。代替的に、プラグ12は、鋼鉄又は別の材料で作製されていてもよい。説明を明確にするために、図1Bでは、開放端11Aのみがプラグ12によって閉鎖されているように示されている。
【0008】
開放端11Aを閉鎖するために、まず、プラグ12を図1Aの矢印「A」によって示される方向に移動させて、プラグ12の内側部分13を開放端11Aの内側に配置する。従来技術では、内側部分13が開放端11Aに挿入された後、プラグの外側部分16は、露出されたままであり、次いで、外側部分16は、開放端11Aの近位にあるその端部部分18において管10に溶接される(図1B)。レーザ又は電子ビーム溶接を使用して、プラグ12を管10に固定し、プラグ12と管10との間に気密シールとなるように意図されたものを形成することができる。他の従来のタイプの溶接を利用してもよい。
【0009】
しかしながら、場合によっては、従来の溶接は、管10、主に端部部分18の管壁19に亀裂をもたらすことが分かっている。また、亀裂が存在しない場合であっても、管10の端部部分18、及び場合によってはプラグ12又はその一部が、従来の溶接後に熱影響部(heat-affected zones、HAZ)及び残留応力パターンを含むことは明らかである。
【0010】
当技術分野でよく知られているように、熱影響部は、溶接部若しくは管10、又は端部プラグ12が破損する可能性がある脆弱な領域である。熱影響部は、管の金属及び/又は露出部分16の金属を、その溶融温度を超えて加熱した結果である。
【0011】
従来の溶接が利用される場合、従来の溶接中に管10の端部部分18の一部がその溶融温度よりも高い温度に加熱されるので、熱影響部が発生する。また、外側部分16の一部は、従来の溶接によって溶融されることがある。溶融した金属を冷却して、外側部分を端部部分18で管に取り付ける。外側部分16を管10に取り付けるために溶融されて凝固させられた金属は、図1Bにおいて参照符号14によって識別される。説明を明確にするために、図1Bでは、再凝固した溶接材料14の量は誇張されている。
【0012】
従来の溶接から生じる熱影響部及び残留応力パターンによる従来の燃料ペンシルの気密シールの潜在的な喪失に加えて、ジルコニウムベースの核燃料クラッディングは、酸化、水素化、及び放射線損傷による劣化を受けることが分かっている。従来、プラグを管に固定する溶接部が管壁の外側に配置されている場合、これらの影響は最小化することができると考えられている。
【0013】
また周知のように、異なるタイプの原子炉は、異なる設計の燃料バンドルを必要とする。また、異なる放射性燃料(すなわち、ウランペレット以外)が使用されることがある。しかしながら、多くの原子炉は、上述したように、その各端部が閉鎖された薄壁被覆管を含む燃料ペンシルを含む燃料バンドルを使用する。亀裂及び熱影響部は、CANDU炉以外の原子炉におけるこれらの燃料バンドルに使用される薄壁管の開放端を閉鎖した後に発生する可能性がある。
【0014】
一般に、管壁又はプラグの腐食又は他の劣化がない場合、燃料ペンシルは、燃料ペンシル内の圧縮ガスによって加えられる圧力を除いて、プラグ12を管10から引き抜く又は押し出す傾向がある可能性がある著しい圧力をその耐用年数の間に受ける可能性は低い。しかしながら、上記から、燃料ペンシルに含まれる薄壁管及びプラグは、第1に、原子炉内で使用されるとき、第2に、燃料ペンシルが、非常に長期間貯蔵されることが意図される使用済み燃料バンドルに含まれるとき、それらの物理的完全性を保持しなければならないことが分かる。したがって、管が使用されている年数にわたって気密シールを提供するために、端部プラグが管に対して封止され、管に対して封止されたままであることが重要である。
【0015】
管又はプラグに使用されるもの以外の異なる材料(例えば、ステンレス鋼)で作製された容器が、原子力発電作業からの廃棄物の貯蔵に使用されてもよい。容器は、例えば、開放端容器本体及びキャップ又は蓋を含んでもよい。廃棄物が容器本体内に配置された後、キャップ又は蓋が容器本体に固定されて、それらの間に気密シールを提供する。容器本体は、典型的には薄壁ではないが、容器の閉鎖に関して従来技術で生じる問題は、上述した燃料ペンシルに関連して生じる問題と同様である。
【0016】
容器本体は、約5.08又は7.62センチメートル(2又は3インチ)厚のステンレス鋼壁を有してもよく、キャップ又は蓋が容器本体に従来通りに溶接されると、典型的には1つ以上の熱影響部及び残留応力パターンが生じる。容器本体はまた、他の理由のために、例えば、長期間にわたる放射線損傷に起因して、劣化し得る。
【0017】
燃料ペンシルと同様に、蓋は、非常に長期間にわたって気密(すなわち、流体密)シールで容器本体に封止されることが意図されている。しかしながら、従来技術では、従来の溶接方法は、典型的には、容器に熱影響部及び残留応力パターンをもたらす。
【発明の概要】
【0018】
前述の理由から、従来技術の欠陥又は不足のうちの1つ以上を克服又は軽減する、レセプタクルの開放端を閉鎖するための方法及びシステムが必要とされている。
その広い態様では、本発明は、内壁面を有する壁を有するレセプタクルの開放端を閉鎖する方法を提供する。この方法は、内壁面との少なくとも部分的な係合のために形成された内側部分を含む端部要素を用意することを含む。内側部分の加熱層を不活性雰囲気中で熱間加工温度まで加熱するために、1つ以上の加熱要素が用意されている。加熱層が熱間加工温度にあるとき、加熱層の係合部分は、壁の予め選択された部分と係合する。係合部分と予め選択された部分とが塑性変形によって係合している間に、レセプタクル及び端部要素の一方又は両方は、他方に対する係合運動を受け、加熱層とレセプタクルの壁とを互いに少なくとも部分的に結合して、気密容器アセンブリを形成する。
【0019】
その別の態様では、本発明は、外壁面を有する壁を有するレセプタクルの開放端を閉鎖する方法を提供する。この方法は、レセプタクルの開放端を覆うために形成された端部要素を用意することを含む。端部要素は、中央部分(1028)及び外側部分(1032)を含み、外側部分(1032)は、レセプタクル(1010)の壁(1019)の外壁面(1045)の上に嵌合するように形成された内面(1087)を有する本体(1038)を備える。中央部分(1028)は、内面(1087)が予め選択された部分の上に嵌合するときに開放端を覆う。端部要素はまた、レセプタクル(1010)の外壁面(1045)と係合するために、内面(1087)に取り付けられた1つ以上のフィン(1040)を含む。
【0020】
フィンの少なくとも係合部分を加熱するために、1つ以上のフィン加熱要素(1048)が用意されている。その予め選択された部分において、レセプタクル壁(1019)の加熱層を加熱するために、1つ以上のレセプタクル加熱要素(1044)も用意されている。少なくとも1つのフィン及び壁の予め選択された部分を覆う不活性雰囲気も用意されている。
【0021】
1つ以上のフィン加熱要素が通電されて、係合部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで係合部分を加熱する。また、1つ以上のレセプタクル加熱要素が通電されて、加熱層が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱層を加熱する。
【0022】
係合部分が熱間加工温度にあり、かつ加熱層が熱間加工温度にあるとき、係合部分と加熱層の1つ以上の予め選択された部分とが互いに係合される。係合部分と予め選択された部分とが互いに係合している間に、端部要素及びレセプタクルの一方又は両方が、他方に対する係合運動を受けて、端部要素とレセプタクルとを互いに少なくとも部分的に結合するために、端部要素及びレセプタクルの一方又は両方を他方に対して移動させて、気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供する。
【0023】
その別の態様では、本発明は、外壁面を有する壁を有し、レセプタクル軸を画定しているレセプタクル(1210)の開放端を閉鎖する方法を提供する。この方法はまた、レセプタクルの開放端を覆うために形成され、端部要素軸を画定している端部要素(1212)を用意することを含む。端部要素は、中央部分(1228)及び外側部分(1232)を含む。外側部分(1232)は、レセプタクル(1210)の外壁面(1245)の予め選択された部分(1247)の上に嵌合するように形成された内壁(1287)を有する本体(1238)を含む。中央部分は、内面が予め選択された部分の上に嵌合するときに開放端を覆う。
【0024】
レセプタクルはまた、本体(1238)の1つ以上の予め選択された部分(1225)と係合するために、予め選択された部分に取り付けられた1つ以上のフィン(1240)を含む。
【0025】
1つ以上のフィンの少なくとも係合部分を加熱するために、1つ以上のフィン加熱要素(1244)が用意されている。また、本体(1238)の1つ以上の予め選択された部分を加熱するために、1つ以上の端部要素加熱要素(1248)が用意されている。レセプタクル及び端部要素は、端部要素軸をレセプタクル軸と整列させるように配置されている。1つ以上のフィン及び外壁面の予め選択された部分を覆い、かつ内壁(1287)を覆うために、不活性雰囲気もまた用意されている。
【0026】
1つ以上のフィン加熱要素(1248)が通電されて、係合部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで係合部分を加熱する。また、1つ以上の端部要素加熱要素が通電されて、予め選択された部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで1つ以上の予め選択された部分を加熱する。
【0027】
係合部分が熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分が熱間加工温度にあるとき、係合部分と予め選択された部分とが互いに付勢される。係合部分と予め選択された部分とが互いに係合している間に、端部要素及びレセプタクルの一方又は両方は、他方に対する係合運動を受け、係合部分と少なくとも1つの予め選択された部分とを互いに少なくとも部分的に結合するために、端部要素及びレセプタクルの一方又は両方を他方に対して移動させて、気密封止されたレセプタクルアセンブリを提供する。
【0028】
本発明は、添付の図面を参照してより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】(前述した)従来技術の端部プラグ及び従来技術の薄壁管の分解断面図である。
図1B】(前述した)管の端部に配置された図1Aの従来技術の端部プラグの断面図である。
図2A】本発明の端部要素の一実施形態の断面図、及び端部要素が部分的に受け入れられるレセプタクルの断面図である。
図2B】拡大して描いた、図2Aの端部要素の断面図である。
図2C】レセプタクル内に配置された端部要素の内側部分を示す、図2Bの端部要素の断面図である。
図2D】拡大して描いた、図2Cの図面の一部分である。
図2E】くぼみに受け入れられ、レセプタクルに結合された内側部分の一部を示す断面図である。
図3A】より小さい縮尺で描かれた、本発明の端部要素の別の実施形態の断面図である。
図3B】内側部分がレセプタクル内に配置された、図3Aの端部要素の断面図である。
図3C】くぼみに受け入れられ、レセプタクルに結合された内側部分の一部を示す、図3Bの端部要素及びレセプタクルの断面図である。
図4A】より小さい縮尺で描かれた、内側部分がレセプタクルの端部に配置された、本発明の端部要素の代替的な実施形態の側面図である。
図4B】内側部分がレセプタクル内に配置された、図4Aの端部要素の断面図である。
図5A】本発明の端部要素の別の代替的な実施形態の断面図である。
図5B】内側部分がレセプタクル内に配置された、図5Aの端部要素の断面図である。
図6A】より小さい縮尺で描かれた、本発明の端部要素の別の実施形態の側面図である。
図6B】レセプタクルの開放端への挿入前の図6Aの端部要素の側面図である。
図6C図6A及び図6Bの端部要素が中に部分的に配置された、図6Bの管の部分断面図である。
図7】本発明の端部要素の別の実施形態の側面図である。
図8】本発明の端部要素の別の実施形態の側面図である。
図9A】本発明の端部要素の別の実施形態の側面図である。
図9B図9Aの端部要素が中に部分的に配置された、レセプタクルの部分断面図である。
図10】本発明の端部要素の別の実施形態の側面図、及び本発明のクランプの一実施形態がレセプタクル上に配置された、レセプタクルの部分断面図である。
図11A】本発明の端部要素の一実施形態と、端部要素が覆うように形成された開放端を有するレセプタクルの断面図である。
図11B】端部要素がレセプタクルの開放端を覆っている、図11Aのレセプタクル及び端部要素の断面図である。
図12A】本発明の端部要素の別の実施形態と、端部要素が覆うように形成された開放端を有する本発明のレセプタクルの断面図である。
図12B】端部要素がレセプタクルの開放端を覆っている、図12Aのレセプタクル及び端部要素の断面図である。
図13A】本発明の端部要素の別の実施形態と、端部要素が覆うように形成された開放端を有する本発明のレセプタクルの断面図である。
図13B】端部要素がレセプタクルの開放端を覆っている、図13Aのレセプタクル及び端部要素の断面図である。
図14A】本発明の端部要素の別の実施形態と、端部要素が覆うように形成された開放端を有する本発明のレセプタクルの断面図である。
図14B】端部要素が開放端を覆っている、図14Aの端部要素及びレセプタクルの断面図である。
図15A】本発明の端部要素の別の実施形態と、端部要素が覆うように形成された開放端を有する本発明のレセプタクルの断面図である。
図15B】端部要素が開放端を覆っている、図15Aの端部要素及びレセプタクルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
添付図面において、同様の参照符号は、全体を通して対応する要素を示す。具体的には、説明を簡単にするために、従来技術を説明する際に図1A及び図1Bで先に使用された参照符号は、説明される要素が図1A及び図1Bに示される要素に対応する場合、そのような参照符号の各々が100だけ(又は場合によっては、その整数倍だけ)増やされることを除いて、以下の本発明の説明に関連して再び使用される。まず、図2A図2Eを参照して、レセプタクル110の開放端111Aを閉鎖する方法の実施形態を説明する。レセプタクル110は、内径122を画定している内壁面124を有する壁119を有する。内径122はまた、レセプタクル軸「Y」(図2A図2C)を画定している。
【0031】
一実施形態では、この方法は、端部要素軸「X」を画定している端部要素又はプラグ112を用意することを含む。
後述するように、端部要素112は、レセプタクル110の開放端111Aを閉鎖するためのものである。レセプタクル110は、例えば、図2A図2Eに示すように、管の形態であってもよい。図2Aに見られるように、レセプタクル壁119は、外径126も有する。開放端111Aは、管110の選択された端部115に位置する。管110は、最初は2つの開放端を有するが、説明を簡単にするために、本明細書では1つの開放端のみを閉鎖することについて説明することが理解されるであろう。他方の開放端は、好ましくは、本明細書に記載される本発明の方法を利用して、別の端部プラグを使用して閉鎖されることも理解されるであろう。一実施形態では、管110は、好ましくは、断面が円形であり、長手方向軸「Y」を画定している(図2A)。
【0032】
一実施形態では、端部プラグ112は、好ましくは、レセプタクル110の内径122よりも大きい1つ以上の外側部分直径130を有する外側部分128を含む(図2B)。後述するように、端部プラグ112は、好ましくは、内壁面124との少なくとも部分的な係合のために形成された内側部分132も含む(図2B)。
【0033】
好ましくは、内側部分132は、外側部分128に位置する外側端部134と、外側部分128の遠位に位置する内側端部136との間に延びている(図2B)。図2Bに見られるように、内側部分132及び外側部分128は、好ましくは、端部要素軸「X」を画定している。
【0034】
内側部分132を加熱するために、好ましくは、1つ以上の加熱要素144が、用意されている。加えて、内側部分132と、内壁面124に部分的に含まれている壁119の予め選択された部分125とを覆う不活性雰囲気が用意されている。
【0035】
好ましくは、加熱要素(144)が通電されて、加熱層「L」が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで内側部分132の1つ以上の加熱層「L」を加熱する(図2C図2D)。当業者は、熱間加工温度が端部要素112の金属の溶融温度未満であることを理解するであろう。加熱層「L」は、熱間加工温度を超える温度まで加熱されない。本明細書の目的のために、用語「熱間加工温度(hot working temperature)」は、加熱層「L」が部分的に塑性変形可能である、溶融温度より低い温度の範囲を指すことができることが理解されるであろう。
【0036】
加熱層が熱間加工温度にあるとき、加熱層「L」の少なくとも係合部分152は、壁(119)の少なくとも予め選択された部分125と係合する。塑性変形によって、係合部分152と予め選択された部分125とが互いに係合している間に、レセプタクル110及び端部要素112の一方又は両方が、他方に対する係合運動を受ける。加熱層「L」が熱間加工温度にあり、かつ係合部分125と予め選択された部分とが係合している間の係合運動により、加熱層「L」と壁119とが互いに結合されて、気密容器アセンブリ127(図2C)を形成する。
【0037】
一実施形態では、加熱層「L」が熱間加工温度にある間に、かつ係合の前に、レセプタクル110及び端部要素112の一方又は両方は、好ましくは、レセプタクル110内に内側部分132を配置するための転位運動を受けて、加熱層の係合部分152を壁119の予め選択された部分125と係合させる。
【0038】
当業者であれば、実際には、加熱層「L」が加熱要素(単数又は複数)144によって加熱されている間、端部要素112は、好ましくは、断熱保持固定具129によって保持されることを理解するであろう。断熱保持固定具129は、図2Aに概略的にのみ表されていることが理解されるであろう。
【0039】
当業者はまた、加熱要素144が加熱層「L」を熱間加工温度まで加熱した後、断熱保持固定具129及び加熱要素144は、好ましくは、係合のために端部要素112をレセプタクル110に移動させる(すなわち、転位運動を受ける)ことを可能にするように、内側部分132から離されることを理解するであろう。好ましくは、レセプタクル110及び端部要素112の一方又は両方が転位運動を受ける前に、レセプタクル110及び端部要素112は、端部要素軸「X」とレセプタクル軸「Y」を整列させるように、互いに対して配置されている(図2B)。
【0040】
一実施形態では、端部要素112及びレセプタクル110は、加熱要素144に通電する前に、それらのそれぞれの軸「X」、「Y」を整列させるように、互いに対して配置されている。
【0041】
一実施形態では、係合部分152が予め選択された部分125と係合するとき、端部要素112は、好ましくは、レセプタクル110内へと軸方向に付勢される。また後述するように、好ましくは、端部要素112及びレセプタクル110の一方又は両方が係合運動を受けている間、係合運動が停止するまで、端部要素112は、レセプタクル110に向かって軸方向に連続的に付勢されることが理解されるであろう。
【0042】
当業者であれば、係合部分152と予め選択された部分125とを係合させる前に係合運動を開始することが有利であり得ることを理解するであろう。なぜなら、これらの状況では、係合運動をもたらすために必要とされるエネルギーがより少なくなり、レセプタクルの壁が係合時に受ける応力がより小さくなるからである。したがって、一実施形態では、加熱層「L」の係合部分152が壁119の予め選択された部分125と係合する前に、端部要素112は、好ましくは、係合運動を受ける。したがって、端部要素112が転位運動を受けている間に、端部要素が係合運動を受けることが好ましい。
【0043】
端部要素112及びレセプタクル110の一方又は両方の他方に対する任意の運動は、好適な係合運動であり得る。例えば、係合運動を提供するために、端部要素112を、端部要素軸「X」を中心としてレセプタクル110に対して回転させてもよい。そのような回転は、一方向又は両方向であってもよく、すなわち、係合運動は、端部要素軸を中心とする振動運動であってもよい。代替的に又は追加的に、係合運動を提供するために、端部要素を、係合部分152が予め選択された部分125と少なくとも部分的に係合している間に、レセプタクル110に対して軸方向に移動させてもよい。
【0044】
係合運動は、規則的に繰り返され(すなわち、予め選択された時間間隔で繰り返され)、又は不規則に若しくはランダムに繰り返されてもよい。内側部分132及び外側部分128は、一緒に形成又は固定されるので、実際問題として、端部要素112全体が、好ましくは、転位運動及び係合運動を受ける。
【0045】
加熱層「L」が熱間加工温度まで加熱される前又は後に、端部プラグ112は、好ましくは、端部プラグ112及び管110のそれぞれの軸「X」、「Y」が整列するように配置されている。加熱層「L」が熱間加工温度にある間に、プラグ112は、好ましくは、管110の開放端111Aに押し込まれ、すなわち、プラグ112は、好ましくは、図2Aの矢印「2A」によって示される方向に管110に押し込まれ、加熱層「L」の係合部分152を壁119の予め選択された部分125と係合させる。
【0046】
一実施形態では、内側部分132は、好ましくは、本体要素138と、端部要素軸「X」に対して本体要素138から半径方向外向きに延びている1つ以上の突出要素140とを含む。後述するように、突出要素140は、好ましくは、加熱層「L」に少なくとも部分的に含まれている。好ましくは、突出要素140は、係合部分152を含む(図2C図2E)。
【0047】
図2B及び図2Cに見られるように、突出要素140の各々は、突出要素140に隣接して位置する1つ以上の凹部141を少なくとも部分的に画定している。後述するように、係合部分152が壁119の予め選択された部分125と係合するとき、係合部分152は、好ましくは、隣接する凹部141内に少なくとも部分的に移動する。
【0048】
当業者であれば、端部要素112をレセプタクル110内に(図2Aの矢印「2A」によって示される方向に)移動させ、特定の突出要素140の高温係合部分152が予め選択された部分125に係合すると、少なくとも部分的に塑性変形可能な係合部分152は、その特定の突出要素140に隣接する凹部141内に部分的に押し込まれることを理解するであろう。
【0049】
好ましくは、突出要素140及び隣接するそれぞれの凹部141は、本体138に対して比較的小さい。図2A図2Eでは、説明を明確にするために、突出要素140及び凹部141のサイズが誇張されていることが理解されるであろう。
【0050】
図2C及び図2Dに見られるように、突出要素140は、好ましくは、少なくとも部分的に加熱層「L」内にある。図2C及び図2Dに示される加熱層「L」の幅もまた、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。
【0051】
上述したように、加熱は、好ましくは、不活性雰囲気中で、通電された加熱要素144によって、例えば誘導加熱によって行われる。好ましくは、誘導加熱のために構成された1つ以上の加熱要素144が用意されている(図2A)。しかしながら、加熱は、任意の適切な手段によって行うことができる。加熱要素144は、好ましくは、内側部分132の加熱層「L」を熱間加工温度まで加熱するように構成されている。実際には、本体要素138及び外側部分128の小さな部分も、限られた程度まで間接的に加熱される可能性があるが、熱間加工温度までは加熱されない。
【0052】
また、加熱要素144が通電されているとき、及び内側部分132が管110の内壁面124に係合している間、内側部分132は、不活性(非酸化性)雰囲気によって覆われることが好ましい。実際には、不活性雰囲気は、内壁面124全体及び端部プラグ112全体を覆うことができる。不活性雰囲気は、図2Aの破線146によって概略的に示される適切な容器又はフード内に収容されてもよい。当業者であれば、適切な不活性雰囲気及び適切な容器又はフードを知っているであろう。
【0053】
加熱層「L」が熱間加工温度になると、1つ以上の加熱要素144は、通電が停止され、除去される。断熱保持固定具129も除去される。加熱層「L」が依然として熱間加工温度にある間に、内側部分132は、好ましくは、転位運動を受け、開放端の中に(すなわち、図2Aの矢印「2A」によって示される方向に)移動し、突出要素140を管110の壁119の予め選択された部分(単数又は複数)と係合させる。
【0054】
後述するように、内側部分132と、内側部分132の係合部分(単数又は複数)152と係合する内面124の予め選択された部分125とは、内側部分132と壁119とが互いに融合されるまで、不活性雰囲気によって覆われたままであることが理解されるであろう。
【0055】
上述したように、一実施形態では、係合運動は、転位運動が開始する前に、又は開始するときに開始することができる。代替的に、係合運動は、内側部分132の係合部分152が内面124の予め選択された部分(単数又は複数)125と係合したときにのみ開始してもよい。後述するように、係合運動は、好ましくは、係合後、内側部分132と管110が互いに融合又は結合されるまで継続する。
【0056】
係合運動は、係合時に管壁119に対する内側部分132の任意の適切な移動を伴うことができることが理解されるであろう。
一実施形態では、端部プラグ112を、好ましくは、外側部分128の係合面142(図2B)が管110の端部115(図2A)に当接するまで、転位運動によって開放端の中へ(すなわち、矢印「2A」によって示される方向に)移動させる。図2Cに見られるように、内側部分132の突出要素140の係合部分152は、係合面142が管110の端部115に係合する前に、内側部分132が管110内に移動するにつれて最初に塑性変形する。端部要素112がレセプタクル110内に移動している間に生じるそのような初期塑性変形は、転位運動によるものである。端部要素112が転位運動を受けている間に係合運動も受ける場合、端部要素112がレセプタクル110内に移動している間に生じる初期塑性変形は、同時に起こる係合運動にもよるものである。
【0057】
プラグ112は、転位運動が停止した後に係合運動を受けることが理解されるであろう。係合面142が端部115に係合した後、プラグ112が同時に係合運動も受けている間に、プラグ112は、好ましくは、矢印「2A」によって示される方向に依然として付勢されることも理解されるであろう。係合運動により、係合部分(単数又は複数)152及び予め選択された部分(単数又は複数)125の結晶微細構造がせん断され、係合部分152及び予め選択された部分(単数又は複数)125にわたって実質的に均一な微細構造に形成される。せん断に起因して、係合運動はまた、係合部分152及び予め選択された部分125に熱を加える。係合運動は、内側部分132が壁119と結合又は融合されると停止する。係合運動が停止すると、プラグ112を矢印「2A」によって示される方向に付勢する圧力も停止する。
【0058】
好ましくは、係合部分152が予め選択された部分(単数又は複数)125に係合するとき、加熱層「L」の係合部分152が塑性変形し、係合面142が管110の端部115に当接するまで端部プラグ112を管に押し込むために、図2Aの矢印「2A」によって示される方向に軽い圧力のみを加える(すなわち、軽い打ち込みばめにおいて)必要がある。図2C及び図2Dでは、内側部分132は、係合面142が端部115に係合する、完全に挿入された位置で示されている。
【0059】
当業者は、管110の壁119が比較的薄い壁であるので、端部プラグ112を矢印「2A」によって示される方向に移動させるために(すなわち、転位運動を開始及び継続するために)端部プラグ210に加えられる圧力又は力、及び、係合面142が端部115に係合すると、係合面142を管端部115に対して付勢するために加えられる圧力又は力は、好ましくは比較的低い圧力であることを理解するであろう。また、後述するように、クランプ又はスリーブ143は、壁119を支持するために、端部115の近位で壁119と係合されてもよい。
【0060】
内側部分132は、内側部分132が転位運動を受けて内壁面124と係合するように移動するのと同時に、係合運動を受けることが好ましい。上述したように、係合部分152が壁119の予め選択された部分125と最初に係合した後に、係合運動は、好ましくは、継続し、端部プラグ112は、内側部分132と管110とが互いに融合されるまで、矢印「2A」によって示された方向に付勢され続ける。
【0061】
内側部分132が管110内に移動するとき、突出要素140の各々の高温の塑性変形可能な係合部分152は、壁119の予め選択された部分(単数又は複数)125に係合し、係合部分152の各々は、壁119の予め選択された部分125との係合によって少なくとも部分的に塑性変形する。係合部分152の各々は、好ましくは、管110の壁119との係合部分152の結合係合のために、係合部分152の各々がそれぞれ塑性変形するときに、係合部分152の各々をそれぞれ含んでいる突出要素140のすぐ下流にある凹部141内に少なくとも部分的に受け入れ可能である。
【0062】
本明細書で使用されるとき、「下流」は、矢印「2A」によって示される方向であるプラグ112の転位移動に関連することが理解されるであろう。各係合部分152は、矢印「2A」によって示される方向と反対の下流方向に、塑性変形可能な係合部分152を含む突出要素140にすぐ隣接し、かつその下流にあるくぼみ又は空間141内に部分的に押し込まれる。例として、変形部分152の少なくとも一部分131の、それに隣接するそれぞれの下流凹部141内への移動は、図2Dの矢印「Y」及び「Y」によって概略的に表される。
【0063】
当業者は、壁119が比較的薄いので、端部プラグ112を管110内に矢印「2A」によって示される方向に押すために非常に小さい圧力又は力が加えられることが好ましいことを理解するであろう。プラグ112を管110内に移動させる際に、プラグを軸「X」を中心として回転又は振動させることは、軸方向に加えられる必要がある力又は圧力を減少させる傾向があり得る。好ましくは、それぞれの凹部141に押し込まれる変形係合部分152の部分131は、比較的小さい。挿入部分132に対する変形係合部分152のサイズは、図2Cでは、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。
【0064】
上記から、内側部分132にいくつかの比較的小さい(すなわち、比較的薄く、かつ比較的短い)突出部140を含むことは、(係合運動及び転位運動のために)プラグ132に加えられる必要があるトルク及び圧力を比較的低いトルク及び圧力に制限するという利点を有することが分かる。好ましくは、気密シールを一貫して達成するために、2つ以上の比較的小さな突出部140が用意されている。
【0065】
上述のように、端部プラグ112の内側部分132の加熱層「L」は、好ましくは、加熱要素144によって熱間加工温度まで加熱される。しかしながら、一実施形態では、管110の壁119は、加熱要素144によって直接加熱されない。(最初は熱間加工温度にある)係合部分152が管壁119の予め選択された部分(単数又は複数)125に係合すると、熱は、ある程度、そこから伝導によって壁119に伝達される。予め選択された部分125はまた、係合部分152と予め選択された部分125が係合するときに生じる係合運動に起因して、摩擦によってある程度加熱され得る。
【0066】
上述したように、本体要素138は、加熱要素144によってある程度加熱され得る。これが起こると、係合部分152が予め選択された部分(単数又は複数)125に係合するときに、本体要素138に蓄積された熱の一部も、本体要素138からの熱の放射によって壁119の予め選択された部分(単数又は複数)125にある程度伝達され得る。また上述したように、係合時に、いくらかの熱も、係合部分152から予め選択された部分(単数又は複数)125へ伝導によって伝達され得る。
【0067】
したがって、(熱間加工温度にある)係合部分152が予め選択された部分(単数又は複数)125に係合するとき、予め選択された部分125は、短期間の間、高温であり得る。しかしながら、そのような高温は、熱間加工温度より低いことが理解されるであろう。
【0068】
係合部分152と予め選択された部分125との係合時及びその直後の内側部分132の係合運動により、係合部分152が熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分125が高温にある間に、係合部分152と予め選択された部分125は、互いに結合される。予め選択された部分125は比較的小さく、その範囲は図2Eでは説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。
【0069】
係合中、係合運動に起因して、塑性変形部分152の少なくとも一部分は、冷却及び再結晶時に、壁119の予め選択された部分(単数又は複数)125において金属と結合する。したがって、本発明の方法は、管110と内側部分132とが互いに融合されることをもたらす。内側部分132の加熱層「L」は、熱間加工温度(すなわち、金属の溶融温度未満の温度)まで加熱されるだけなので、本発明のプロセスは、互いに融合された内側部分132及び管壁119に熱影響部をもたらさない。具体的には、本発明の方法は、(便宜上、図2Eの参照符号「Z」によって識別される)金属的に結合されたゾーンをもたらし、このゾーンにおいて、端部プラグと管壁とが互いに結合され、この結合ゾーンにおいて、金属は、実質的に均一な結晶微細構造を有する。
【0070】
図2Eに示すゾーン「Z」の幅は、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。
一実施形態では、本発明の方法は、好ましくは、挿入部分132が挿入されたときに、端部プラグ110の一部152が部分的に半径方向外向きに押す壁119上の位置で壁119を支持するために、管110の壁119の外面145に係合するクランプ又はスリーブ143(図2C)を用意することを更に含む。図2Cに示されるように、管110の開放端111Aへの挿入部分132の挿入から生じる(図2Cにおいて矢印「B」によって概略的に表される)半径方向外向きの力は、クランプ又はスリーブ143によって対抗され、これにより、それに応じて、壁119を支持するために、(図2Cにおいて矢印「C」によって概略的に表される)等しく、かつ反対の力を及ぼす。クランプ143は、使用されるとき、管110の開放端111Aへの挿入部分132の挿入時に管壁119がしわくちゃになる又は破損する可能性があるリスクを低減することができると考えられる。クランプ143は、(最初は熱間加工温度にある)係合部分152が壁119の予め選択された部分125と係合するときにヒートシンクとして作用しないように絶縁されていることが好ましい。好ましくは、クランプ143は、内側部分132の挿入が完了して内側部分と管とが互いに結合されると、取り外し可能である。
【0071】
当業者は、壁119が任意の適切な厚さを有することができることを理解するであろう。一例として、上述のように、壁119は、約0.5mmの厚さ「T」を有してもよい(図2C)。当業者であれば、内側部分132が壁119の内面124に係合すべき範囲を決定する際に、壁119の相対的な薄さが考慮されることを理解するであろう。
【0072】
上述したように、突出要素140及び塑性変形する係合部分152は、内側部分132の本体要素138に対して比較的小さいことが好ましい。内側部分132の比較的大きな部分が内面124と係合した場合、内側部分132を完全に端部の内側に配置するためには、それに対応してより大きな力が必要となる。矢印「2A」によって示されるように向けられた過剰な力又は圧力は、壁119を座屈又は破損させ得る。したがって、当業者であれば、実際には、変形部分152は、好ましくは、本体要素138の体積と比較して比較的小さい体積を有することを理解するであろう。当業者はまた、クランプ143が壁119を支持するために使用されるとき、挿入部分132を管110の中へ矢印「2A」によって示される方向に押すために、そうでなければ許容されるであろう力よりもいくらか大きい力を使用することができることを理解するであろう。
【0073】
電熱解析では、突出要素140の誘導加熱をシミュレート又はモデル化して、とりわけ、突出要素140を熱間加工温度までどれだけ迅速に加熱できるかを決定した。解析のコンピュータシミュレーションの目的のために、端部要素112は、図2Bに示される構成を有すると仮定し、その特定の寸法は、おおよそ以下の通りであると仮定した。
【0074】
外側部分直径130は、13.4mmである。
本体要素138の内径「D」は、11.3mmである。
内側部分132の外径「D」は、13.3mmである。
【0075】
突出要素140の各々は、本体要素138から1mmの距離「D」だけ延びている。
係合面142と係合面142に最も近い突出要素140との間の距離「D」は、5mmである。
【0076】
内側部分132の外側端部136と内側端部134との間の全長は、11mmである。突出要素140及び凹部141は、6mmの距離「D」にわたって配置されている。
各突出要素140は、本体要素138から1mmの距離「D」だけ延びている。
【0077】
突出要素140の各々は、次の突出要素140から1mmの距離「D」だけ間隔を空けている。
前述の寸法は例示的なものにすぎないことが理解されるであろう。また、突出要素140及びその間の凹部141の寸法は、端部要素112が管110に挿入されて突出要素140の塑性変形をもたらす前のそれらの寸法であることも理解されるであろう。
【0078】
端部要素112はまた、シミュレーションの目的で、ジルカロイで作製されていると仮定した。シミュレーションにおいて、フィン又は突出要素140は、不活性(非酸化性)雰囲気中で1600℃の熱間加工温度まで加熱した。
【0079】
コンピュータシミュレーションは、突出要素140のうちの1つ以上を約3秒以内に約1600℃の熱間加工温度まで加熱することができることを実証した。その期間内で、突出要素140のうちの少なくとも1つは、熱間加工温度まで加熱され、本体138は、本体内への約0.75mmの距離まで著しく加熱された。
【0080】
本発明の端部プラグ212の代替的な実施形態が図3A図3Cに示されている。後述するように、端部プラグ212は、プラグの内側部分232の1つ以上の塑性変形可能部分252が塑性変形すると、少なくとも部分的に受け入れ可能である、くぼみ241を画定するように形成されている。内側部分232はまた、本体要素238を含み、そこからこの部分252が延びている。
【0081】
一実施形態では、内側部分232は、第1のセグメント254及び第2のセグメント256を含む。第2のセグメント256は、外側部分228とその内側端部257との間に延びている(図3A)。第1のセグメント254は、第2のセグメント256と第1のセグメント254の内側端部236との間に延びている。第1のセグメント254は、本体要素238を含む。
【0082】
外側部分228は、第2のセグメント256に隣接して配置された係合面242を含む。
好ましくは、第2のセグメント256は、本体要素238の直径とほぼ同じである第2のセグメント直径258を有する(図3A)。図2Aに見られるように、第1のセグメント254は、好ましくは、くぼみ241を部分的に画定するために、直径258よりも小さい直径259を有するブリッジ部分「W」を含む。
【0083】
この実施形態では、加熱要素(図示せず)は、不活性雰囲気中で、内側部分の加熱層「2L」を熱間加工温度まで加熱する。加熱層「2L」のサイズは、図3B及び図3Cでは、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。加熱層「2L」が加熱されるとき、本体238に温度勾配が生じる。
【0084】
本体要素238の加熱層「2L」が熱間加工温度にある間に、端部プラグ212は、転位運動を受け、図3Bの矢印「3A」によって示される方向に移動して、部分252を管210の内面224と係合させる。管210は、断面が円形であり、軸「2Y」によって画定されることが理解されるであろう(図3B)。本体要素238は、加熱層「2L」にある塑性変形可能部分252を含む。図3Bに見られるように、加熱層「2L」の部分252は、好ましくは、部分252が管210の内面224に係合するときに塑性変形する。
【0085】
また、部分252が内面224に連続する壁219の1つ以上の予め選択された部分225と係合している間に、内側部分232は、壁219に対する係合運動を受けることが好ましい。係合運動は、規則的に繰り返される又は他の任意の運動であってもよい。係合運動は、例えば、図3Bの両矢印「2E」によって示される方向の振動運動であってもよい。係合運動は、転位運動が開始する前に、又はそのときに開始してもよい。あるいは、係合運動は、内側部分232が壁219の内面224と係合したときにのみ開始してもよい。せん断に起因して、係合運動は、部分252及び壁219の予め選択された部分225に熱を加える。後述するように、係合運動は、好ましくは、内側部分232と管210が互いに融合されるまで継続する。
【0086】
別の例として、係合運動は、プラグ212の軸「2X」(図3A)を中心とした回転又は振動であってもよい。上述したように、係合運動は、好ましくは、係合後の短い期間にわたって継続し、内側部分232が最終位置になった後(すなわち、係合面242が管210に係合するとき)、内側部分と管壁とが互いに融合されるまで継続してもよいことが理解されるであろう。また、内側部分232がその最終位置になった後であっても、プラグ212は、係合運動を受け、内側部分232は、内側部分232と管210が互いに融合され、かつ係合運動が停止するまで、矢印「2A」によって示される方向に付勢されることも理解されるであろう。
【0087】
好ましくは、プラグ212及び管210は、軸方向に整列している(図3B)。上述したように、加熱層「2L」が熱間加工温度まで加熱されると、端部プラグ212は、矢印「3A」によって示される方向に押され、同時に係合運動を受ける。外側部分228の係合面242(図3A)が管210の端部に係合すると、転位運動が停止する。しかしながら、上述したように、転位運動が停止した後、プラグ212は、依然として管に対して付勢されており、軸方向転位運動が停止した後、(例えば、プラグがその軸を中心に回転する場合)係合運動がしばらくの間継続することが好ましい。
【0088】
ブリッジ「W」の直径259が直径258よりも小さいので、端部プラグ212は、ブリッジ「W」と内面224との間にくぼみ241を部分的に画定している(図3B)。好ましくは、係合面242が管210の端部に当接した状態で、挿入部分232が管210の端部に完全に配置されると、変形部分252は、くぼみ241に受け入れ可能である。
【0089】
部分252は、内側部分232が管210に挿入されるときに本体要素238から少なくとも部分的にせん断され、せん断された部分252は、依然として塑性変形可能である間に、壁219の予め選択された部分によってくぼみ241に押し込まれる。くぼみ241は、好ましくは、変形部分252のせん断された部分をその中に受け入れるのに十分な大きさである。図3Cでは、その塑性変形後の変形部分252が示されており、少なくともその一部がくぼみ241内に配置されている。
【0090】
好ましくは、不活性雰囲気は、加熱層が加熱されている間、及び内側部分232が管内にあり、かつ係合運動を受けている間、内側部分232及び予め選択された部分225を覆う位置に留まる。加熱要素及び不活性雰囲気を収容するための容器又はカバーは、説明を明確にするために図3A図3Cから省略されていることが理解されるであろう。
【0091】
一実施形態では、挿入部分232が管210に押し込まれるとき、クランプ243を使用して壁219を支持することができる(図3B)。
管210の壁219は、加熱要素(単数又は複数)によって直接加熱されないことが理解されるであろう。部分252が最初に内壁面224に係合するとき、熱は、部分252から壁219の予め選択された部分225に伝導によって伝達される。加熱層「2L」が本体要素238内に延びている範囲で、本体要素238内の加熱層「2L」に蓄積された熱はまた、部分252が内壁面224に最初に係合するときに、放射によって(又は、係合部分252と予め選択された部分225との係合を介して、伝導によって)壁219にある程度伝達され得ると考えられる。壁219の予め選択された部分225は、このような間接加熱によって加熱される。したがって、係合部分252が内壁面224に係合すると、予め選択された部分225は、短期間の間、高温になる。このような高温は、熱間加工温度未満である。
【0092】
係合部分252が熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分225が高温にある間、かつプラグ212が矢印「3A」によって示される方向に付勢されている間の、壁219の予め選択された部分225とのその係合時の内側部分232の係合運動により、係合部分252及び予め選択された部分225の少なくとも一部分は、互いに結合されて、実質的に均一な微細構造を有する結合領域を形成し、これにより、内側部分232と壁219とを互いに融合する。予め選択された部分225は、比較的狭く、内面224から壁219内への範囲が制限されていることが理解されるであろう。
【0093】
当業者は、端部プラグの内側部分の他の構成が利用されてもよいことを理解するであろう。例えば、本発明の端部プラグ312の代替的な実施形態が図4A及び図4Bに示されている。プラグ312は、軸「3X」によって部分的に画定される。
【0094】
図4Aに見られるように、端部プラグ312は、好ましくは、管310の内径322よりも大きい外側部分直径330を有する外側部分328を含む。管310は、好ましくは、管軸「3Y」によって画定される断面が円形であることが理解されるであろう。端部プラグ312はまた、好ましくは、内側部分332を含み、これは、後述するように、軽い打ち込みばめで管310の開放端に嵌合するように形成されている。
【0095】
好ましくは、端部プラグ312の内側部分332の第1のセグメント354は、2つの突出要素340A及び340Bを含む。第1のセグメント354はまた、好ましくは、第1のセグメント本体360を含んでおり、突出要素340A及び340Bは、好ましくは、第1のセグメント本体360上の第1の隆起部362及び第2の隆起部364に含まれている。
【0096】
図4Aに見られるように、内側部分332は、好ましくは、外側部分328に隣接する第2のセグメント356を含む。第1のセグメント354は、第2のセグメント356と第1のセグメント354の内側端部336との間に延びている。好ましくは、第2のセグメント356は、管310の内径322よりも小さい直径358を有する。
【0097】
第1のセグメント本体360は、好ましくは、内側端部336において、管310の壁319の内径322よりも小さい直径339を有する。図4Aに見られるように、突出要素340A及び340Bは、直径339を越えて半径方向に突出する。2つの突出要素340A、340Bは、後述するように、加熱されて内側部分332が管310に挿入されるときに塑性変形する、それぞれの部分352A、352Bを含む。係合部分352A、352Bは、内側部分332が管310に挿入されるときに、壁319の予め選択された部分325に係合する。
【0098】
また加熱されて内側部分332が管310に挿入されるときに塑性変形する第3の部分352Cは、好ましくは本体360に含まれている。
好ましくは、内側部分332は、不活性雰囲気中で1つ以上の加熱要素(図示せず)によって加熱される。加熱要素は、上述したように、誘導加熱によって内側部分を加熱することができる。加熱要素及び不活性雰囲気を収容するための容器又はカバーは、説明を明確にするために図4A及び図4Bから省略されていることが理解されるであろう。
【0099】
内側部分332が管310の開放端に挿入される前に、加熱層「3L」は、熱間加工温度まで加熱される。加熱層「3L」が熱間加工温度にあるとき、層は、塑性変形可能である。変形可能部分352A、352B、及び352Cは、加熱層に位置することが理解されるであろう。
【0100】
図4Bに示す加熱層「3L」は、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。加熱層「3L」は、本体360の部分を含まなくてもよく、加熱層「3L」は、セグメント352A~352Cのみを含んでもよいことも理解されるであろう。加熱層「3L」が加熱されるとき、本体360に温度勾配が生じる。
【0101】
プラグ312は、管310と軸方向に整列している。加熱層「3L」が熱間加工温度になると、加熱要素は、除去される。加熱層が熱間加工温度にあるとき、プラグ312は、転位運動を受け、すなわち、プラグ312は、矢印「4A」(図4A)によって示される方向に管310の開放端に押し込まれ、内側部分332を壁319の予め選択された部分325と係合させる。予め選択された部分325は、管壁319の内壁面324と連続している。
【0102】
好ましくは、プラグ312はまた、内側部分332が内壁面324に係合するのと同時に、又はそれより早く開始する、適切な係合運動を受ける。係合運動は、例えば、図4Bの両矢印「3E」によって示されるような軸方向に向けられた振動運動、又は軸「3X」を中心とした回転であってもよい。係合運動は、管壁319に対する内側部分332の任意の適切な移動を伴うことができる。係合運動は、規則的(すなわち、時間間隔で繰り返される)、又は不規則(すなわち、ランダムに繰り返される)であってもよい。係合運動は、転位運動が開始する前又は後に開始してもよい。係合運動は、係合後の短い期間の間、すなわち、内側部分と管壁319が互いに融合されるまで継続することが理解されるであろう。
【0103】
また、不活性雰囲気は、加熱中及び係合中の両方において、係合後に係合運動が継続する限り、内側部分と係合して係合可能な内面324の一部を覆うように所定位置に留まることが理解されるであろう。プラグの端部部分328が最初に管310の端部と係合するとき、かつプラグ312が係合運動を受けている間、プラグ312は、矢印「4A」によって示される方向に付勢される。
【0104】
内側部分の転位運動は、外側部分328の係合面342が管310の端部315に係合するまで継続し、その時点で、内側部分332は、管の開放端に完全に挿入される。上述したように、端部328が管310の端部に当接すると、係合運動は、継続し、端部328は、プラグが管に結合され、かつ更なる係合運動が起こらなくなるまで、矢印「3A」によって示される方向に付勢される。
【0105】
図4A及び図4Bに見られるように、内側部分332が開放端に挿入されるとき、加熱部分352A、352B、352Cは、内面324に係合し、それによって、それらは、それぞれ変形する。部分352A、352B、及び352Cは、好ましくは、少なくとも部分的に熱間加工温度にあり、壁319の予め選択された部分325とのそれらの係合によって塑性変形して、それによって、くぼみ372、374、及び376それぞれに少なくとも部分的に押し込まれる。くぼみ372、374、及び376は、後述するように、部分352A、352B、352Cが塑性変形した後に、内側部分332のそれぞれの部分352A、352B、352Cをその中に少なくとも部分的に受け入れるように形成されている。せん断に起因して、係合運動は、係合部分352A~352C及び壁319の予め選択された部分325に熱を加える。
【0106】
好ましくは、第1の係合部分352Aが壁319の予め選択された部分325に係合するとき、隆起部362の第1の係合部分352Aは、それによって、くぼみ372に少なくとも部分的に押し込まれ、その中に受け入れられる。また、第2の係合部分352Bが予め選択された部分325に係合するとき、隆起部352の第2の係合部分364Bは、好ましくは、くぼみ374に少なくとも部分的に押し込まれる。最後に、第3の係合部分352Cが壁319の予め選択された部分325に係合するとき、本体360の第3の係合部分352Cは、くぼみ376に少なくとも部分的に押し込まれる。
【0107】
上述したように、管310は、好ましくは、比較的薄壁の管である。このため、端部プラグ312を、比較的小さい圧力が矢印「4A」によって示される方向に外部部分328に加えられた状態で、完全に挿入された位置に移動させる(すなわち、内側部分332を完全に管310の内側に配置する)ことが好ましい(図4B)。
【0108】
図4A及び図4Bに示す端部プラグ312の実施形態は、内壁面324に係合する2つ以上のセグメントを含むので、変形係合部分352A~352Cのそれぞれと壁319の予め選択された部分325との係合の程度が最小限に抑えられるという利点を有する。これは、係合部分352A~352Cとの係合中に管壁319がその上の任意の単一点で受ける応力が最小限に抑えられるので、管壁319の破断又は座屈のリスクが低減されるという有益な結果を有すると考えられる。
【0109】
また、係合部分352A、352Bは突出要素340A、340Bの一部である(すなわち、本体360の一部ではない)ので、そのような部分は、必要とされるエネルギー入力が比較的少ない状態で、比較的迅速に熱間加工温度まで加熱することができる。
【0110】
図4A及び図4Bは、単に一実施例を示し、他の構成、例えば3つより多くのセグメントを有するプラグが利用されてもよいことが理解されるであろう。上記から、プラグを管に押し込むのに必要な圧力の量を最小限に抑えるために、より小さい断面を有するより多くのセグメントを利用することができることが分かる。
【0111】
壁319は、加熱要素によって直接加熱されない。係合部分352A~352Cが予め選択された部分325に係合するとき、熱は、伝導によって係合部分352A~352Cから壁319の予め選択された部分325に伝達される。係合部分352A~352Cが予め選択された部分325に係合するとき、本体360の加熱層「3L」及びまた突出要素340A、340Bの残りの部分に蓄積された熱はまた、放射によって(又は、係合部分352A~352Cを介して、そこを通る伝導によって)壁319の予め選択された部分325にある程度伝達され得ると考えられる。したがって、このような間接的な加熱により、予め選択された部分325は、間接的に加熱される。係合部分352A~352Cが予め選択された部分325に係合するとき、予め選択された部分325は、短期間の間、高温になる。
【0112】
係合部分352A~352Cが熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分325が高温にある間の、予め選択された部分325とのその係合時の内側部分332の係合運動により、係合部分352A~352C及び予め選択された部分325の少なくとも一部分は、互いに結合されて、実質的に均一な微細構造を有する結合領域を形成し、内側部分332と壁319とを互いに融合する。予め選択された部分325は、内面324から壁319内に非常に短い距離だけ延びていることが理解されるであろう。
【0113】
図4Bに見られるように、挿入部分332が管310に押し込まれるとき、クランプ343を使用して壁319を支持することができる。
端部プラグ412の別の代替的な実施形態が図5A及び図5Bに示されている。プラグ412は、軸「4X」によって部分的に画定される。好ましくは、プラグ412は、内側部分432及び外側部分428を含む。内側部分432は、後述するように、管410の内側に嵌合するように形成されている。管410は、断面が円形であり、管軸「4Y」(図5B)によって画定されることが理解されるであろう。
【0114】
管410は、内面424を有する管壁419を含む。後述するように、内側部分432が管410に挿入されるとき、内側部分432は、管壁419の1つ以上の予め選択された部分425に係合する。予め選択された部分425は、内面424と連続している。
【0115】
内側部分432は、好ましくは、不活性雰囲気中で加熱され、内側部分432の加熱層「4L」が熱間加工温度にあるとき、内側部分432は、管410と軸方向に整列し、図5Bの矢印「5A」によって示される方向に管410に押し込まれる。内側部分432は、好ましくは、本体要素460と、それぞれのくぼみ441に隣接して配置された、いくつかの丸みを帯びた突出要素440とを含む。
【0116】
好ましくは、内側部分432の加熱層「4L」は、上述したように、係合前に不活性雰囲気中で加熱要素(図示せず)によって加熱される。突出要素440は、加熱層に含まれるそれぞれの部分452を含んでおり、すなわち、部分452は、この部分が塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱される。加熱層「4L」が加熱されるとき、突出要素440及び本体要素460に温度勾配が生じる。図5Bに示すように、加熱層「4L」は、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。当業者は、加熱層「4L」が少なくとも係合部分452を含むことができることを理解するであろう。状況に応じて、加熱層は、それぞれの突出要素440の全て又は実質的に全てを含んでもよく、本体要素460の一部分を含んでもよい。
【0117】
係合部分452が転位運動によって壁419の予め選択された部分425に係合するとき、内側部分432は、好ましくは、係合運動も受ける。係合運動は、管壁419に対する内側部分432の任意の適切な移動を伴うことができる。係合運動は、両矢印「4E」(図5B)によって示されるように、軸方向の内側部分の振動であってもよい。あるいは、係合運動は、軸「4X」を中心としたプラグ412の振動又は回転であってもよい。係合運動は、係合後の短い期間の間、すなわち、内側部分432と管壁419が互いに融合されるまで継続する。
【0118】
係合運動は、転位運動が開始する前又は後に開始してもよいことが理解されるであろう。
好ましくは、突出要素440の各々は、プラグ412が管410に押し込まれるときに、突出要素440の各々の部分452が内面424において壁419の予め選択された部分425と係合し、結果として塑性変形するように形成されている。内側部分432が管410の開放端に(すなわち、矢印「5A」によって示される方向に)押し込まれるとき、塑性変形部分452は、管内への内側部分432の移動に対して下流に位置するくぼみに少なくとも部分的に押し込まれる。変形部分452又はその一部分のくぼみ441への移動は、図5Bの矢印「Q」によって概略的に示される。部分452の破線の輪郭は、部分452の各々の元の輪郭、すなわち、その塑性変形前の輪郭を表すことが理解されるであろう。塑性変形は、部分452と壁419の予め選択された部分425との係合から生じる。
【0119】
内側部分432は、外側部分428の係合面442が管の端部415に係合するまで、転位運動を受ける(図5B)。係合面442と管410の端部415との最初の係合の後、プラグ412は、好ましくは、矢印「5A」によって示される方向に連続的に付勢され、同時に、プラグ412は、係合運動を受けることが理解されるであろう。せん断に起因して、係合運動は、部分452及び内面424に熱を加える。係合運動は、プラグ412と管とが互いに結合されると停止する。そのとき、プラグ412を矢印「5A」によって示される方向に付勢する圧力も停止する。
【0120】
突出要素440及びその変形部分452のサイズは、説明を明確にするために、図5A及び図5Bでは本体460に対して誇張されていることが理解されるであろう。
管410の壁419は、加熱要素によって直接加熱されない。係合部分452が予め選択された部分425に係合するとき、いくらかの熱が、伝導によって塑性変形係合部分452から壁419の予め選択された部分425に伝達される。本体要素460の加熱層「4L」に蓄積された熱(もしあれば)はまた、係合部分452が内壁面424に係合するときに、放射によって(又は、係合部分452を介して、そこを通る伝導によって)壁419にある程度伝達され得ると考えられる。予め選択された部分425は、結果として間接的に高温に加熱される。したがって、係合部分452が壁419の予め選択された部分425に係合すると、予め選択された部分425は、短期間の間、高温になる。このような高温は、熱間加工温度未満である。
【0121】
係合部分452が熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分425が高温にある間の、予め選択された部分425との係合時の内側部分432の係合運動により、係合部分452と予め選択された部分は、互いに結合されて、実質的に均一な微細構造を有する結合領域を形成し、内側部分432と壁419の予め選択された部分425とを互いに融合する。
【0122】
突出要素440の丸みを帯びた形状により、部分452を塑性変形させるために矢印「5A」によって示される方向に加えられる必要がある力又は圧力は、いくらか低減されると考えられる。一実施形態では、挿入部分332が管410に挿入されるとき、クランプ443を使用して壁419を支持することができる(図5B)。
【0123】
端部プラグ512の代替的な実施形態が図6A図6Cに示されている。図6A及び図6Bに見られるように、端部プラグ512は、軸「5X」によって画定され、フィン又は突出要素540が取り付けられた内側部分532を有する。内側部分532は、プラグ512の外側部分528と内側部分532の内側端部536との間に延びている本体要素538を含む。図示の実施例では、プラグ512は、本体要素538から外向きに(軸「5X」から離れて)延びている3つのフィン540A~540Cを含む。フィン540A~540Cは、互いに平行であり、好ましくは、プラグ軸「5X」に対して非直交に配置されている。
【0124】
加えて、フィン540A~540Cは、長さが等しくない。具体的には、最も長いフィン540Aは、内側端部536の近位に配置され、最も短いフィン540Cは、内側端部536の遠位に配置されている。フィン540A~540Cの長さは、説明を明確にするために、図6A図6Cでは本体要素538のサイズに対して誇張されていることが理解されるであろう。
【0125】
好ましくは、プラグ512は、軸「5X」が管510の軸「5Y」と整列するように配置されている(図6B)。管510は、好ましくは、比較的薄壁の管であり、断面が円形である。管510は、その内面524を有する管壁519を有する。また、上述したように、内側部分532は、好ましくは、不活性雰囲気中で加熱要素(図示せず)によって熱間加工温度まで加熱されることが理解されるであろう。また上述したように、フィン540A~540Cの係合部分552A~552Cは、熱間加工温度まで加熱される。部分552A~552Cは、熱間加工温度にある間、塑性変形可能である。部分552A~552Cは、本体538の遠位にあるフィン540A~540Cの部分であり、例えば、そのような部分は、フィン540A~540Cの外縁部であってもよいことが理解されるであろう。部分552A~552Cが熱間加工温度まで加熱されるとき、フィン540A~540Cの各々に温度勾配が生じる。
【0126】
部分552A~552C(又は少なくともその一部分)が熱間加工温度にある間に、プラグ512は、好ましくは、転位運動を受け、プラグ512を図6Bの矢印「6A」によって示される方向に移動させ、内側部分532を管510の開放端511に押し込む。内側部分532が開放端511に押し込まれるとき、フィン540A~540Cは、管壁519の1つ以上の予め選択された部分525に係合する。予め選択された部分525は、内面524に連続している。好ましくは、プラグ512は、係合運動も受け、上述したように、プラグ512を管に対して移動させる。係合運動は、好ましくは、フィン540Aが内面524に係合する前に開始する。
【0127】
内側部分532は、外側部分528の係合面542が管510の端部515に係合するまで、管510内に(すなわち、矢印「6A」によって示される方向に)移動する(図6B図6C)。内側部分532が管510内に移動するとき、プラグ512は、係合運動を受けることが理解されるであろう。また、係合面542が管510の端部515に係合した後、プラグ512は、矢印「6A」によって示される方向に付勢され続け、係合運動も同様に継続することが理解されるであろう。せん断に起因して、係合運動は、部分552A~552C及び内面524に熱を加える。係合運動は、後述するように、内側部分532と管510とが互いに結合されると終了する。内側部分532と管とが互いに結合されると、矢印「6A」によって示される方向にプラグ512を付勢する圧力も停止する。
【0128】
図6B及び図6Cに見られるように、内側部分532が管510内に移動するとき、部分552A~552Cは、管510の内面524に係合する。部分552A~552Cは塑性変形可能であるので、それらは、矢印「6A」によって示される方向とは概して反対の方向に少なくとも部分的に曲げられる(図6C)。しかしながら、部分552A~552Cは、予め選択された部分525と係合したままであり、部分552A~552Cが熱間加工温度にあることに起因して、かつまた部分552A~552Cを内面524に対して擦る係合運動に起因して、管壁519の予め選択された部分525に結合されるようになる。
【0129】
上述したように、係合部分552A~552Cが予め選択された部分525に係合するとき、いくらかの熱が、少なくとも伝導によって予め選択された部分525に伝達される。結果として、予め選択された部分425は、熱間加工温度よりも低い高温になる。
【0130】
係合部分552A~552Cが熱間加工温度にあり、かつ係合部分552A~552Cが係合運動によって予め選択された部分525に押し付けられるので、係合部分552A~552C及び壁519の予め選択された部分525の少なくとも一部分は、実質的に均一な微細構造を有する結合領域を形成する。
【0131】
図6Cに見られるように、内面524において壁519と結合された部分552A~552Cは、流体(液体又は気体)が内面524と本体要素538との間の空間を通過するのを防止するように配置された一連の障壁を形成する。これにより、気密シールが形成される。複数の部分552A~552Cが存在するので、係合部分552A~552Cと予め選択された部分525との間のシールが気密でないリスクは低い。
【0132】
フィン540A~540Cは、管510内への内側部分532の移動を容易にするために、軸「5X」に対して非直交角度で配置されている。例えば、プラグ512が転位運動も受け、管510内に移動するときに、係合運動は、プラグ512のその軸「5X」を中心とした回転又は振動を伴ってもよい。また、内側部分532の内側端部536の近位にあるフィン540Aは、最大のフィンであり、外側部分528のより近くに位置するフィンは、徐々に小さくなる。
【0133】
内側端部536からより遠い距離に配置されたフィンの長さの減少はまた、他の構成と比較して、プラグ512を管510に押し込むのに必要な圧力の量を減少させる傾向があると考えられる。図6B及び図6Cから、フィン540Aは、内側部分532が管510に挿入されるときに内面524に係合する最初のフィンであるので、内側部分532が管510内に更に移動するときに、フィン540Aは、壁519の予め選択された部分525に係合し続けることが分かる。内側部分532を管内に移動させ続けるために、矢印「6A」によって示される方向に圧力が加えられる必要があり、また、プラグがトルクを受けて、プラグ512を軸「5X」を中心に回転又は振動させる。
【0134】
内側部分532が管内に移動しているとき、内面524に係合する第2のフィンは、フィン540Bである。当業者であれば、内側部分532が管510内に更に移動するときに2つのフィン540A、540Bが内面524に係合しているとき、プラグを管510内に移動させ続けるために、より大きな圧力及びより大きなトルクをプラグに加える必要があることを理解するであろう。しかしながら、フィン540Bはフィン540Aよりも小さいので、フィン540Bと内面524との係合に起因して必要とされる増分圧力及びトルクは、フィン540Aの係合に起因して加えられる圧力及びトルクよりも小さい。
【0135】
同じ理由で、フィン540Cは、フィン540Bよりもいくらか小さい。フィン540Cの係合に起因して必要とされる増分圧力及びトルクは、フィン540A、540Bのいずれかの係合のために必要とされる圧力及びトルクよりも小さい。
【0136】
フィン540Aは、フィン540Bの一部の上に部分的に折り重なっていてもよい。
上記から、プラグの設置中に著しくより大きな圧力及びトルクが加えられることを必要とせずに複数のフィンを使用することができるので、フィンのサイズを、内側部分532の内側端部536における相対的に大きいサイズから、フィンが外側部分528のより近くに配置されているにつれて相対的に小さいサイズへと変化させることは、有利であり得ることが分かる。
【0137】
プラグの内側部分に取り付けられたフィンの他の構成が有利であり得る。例えば、図7に示すプラグ612の実施形態では、フィン640A~640Cは、プラグ612の内側部分632の本体要素638に取り付けられている。図7に見られるように、フィン640A~640Cは、好ましくは、互いに平行であり、プラグ軸「6X」に対して非直交角度で配置されている。上述したように、(図7の矢印「7A」によって示される)転位運動の方向に対してこのようにフィンを配置することは、プラグ612が係合運動を受ける(例えば、軸「6X」を中心に回転又は振動される)場合、すなわち、本体638の遠位のフィンの部分652が熱間加工温度に加熱され、かつ内側部分632が管(図7には図示せず)の開放端に挿入された後、プラグ612に加えられる必要がある圧力及びトルクを軽減する傾向があると考えられる。図6Cに示されるのと実質的に同じように、内側部分632が管に挿入されるときに、部分652は変形される。せん断に起因して、係合運動は、フィンの外側部分652及び管の内面(図示せず)に熱を加える。
【0138】
プラグ712の別の代替的な実施形態が図8に示されている。フィン740A、740Bは、位置780で交差する。フィン740A、740Bは、内側部分732の本体要素738に取り付けられ、本体要素738は、断面が円形であることが理解されるであろう。したがって、フィン740A、740Bは、本体部材738の両側の2つの位置で交差する。
【0139】
図8に見られるように、フィン740Aは、それぞれの上端部782Aと下端部782Bとの間に延びており、フィン740Bは、それぞれの上端部784Aと下端部784Bとの間に延びている。端部784A、782Bは、それらの間に間隙「G」を画定するように間隔を空けており、端部782A、784Bは、それらの間に同様の間隙「G」を画定するように間隔を空けている。
【0140】
好ましくは、内側部分732は、本体738の遠位にあるフィン740A、740Bの部分が熱間加工温度まで加熱されるように、不活性雰囲気中で加熱要素(図示せず)によって加熱される。プラグ712は、次いで、転位運動及び係合運動を受け、プラグ712は、矢印「8A」によって示される方向に移動し内側部分732を管(図8に図示せず)の開放端に押し込む。
【0141】
フィン740A、740Bの交差配置は、それらの最高点及び最低点におけるフィン間の比較的大きな間隙「G」、「G」のために有利であり得ると考えられる。内側部分732が最初に管の開放端に押し込まれるとき、端部782B、784Bに隣接するフィン740A、740Bの部分は、管の内面(図示せず)に係合する。プラグ712は、内側部分732を管内に移動させ続けるために、圧力及びトルクを受ける。
【0142】
交差部780が内面に係合する点に内側部分732があるとき、フィンの比較的小さい領域のみ、すなわち、内側部分732の2つの側の交差部780の領域のみが内面に係合する。その時点で、加えられた圧力及びトルクによって、端部784A、782Aの領域にあるフィンの部分が管の内面に係合するまで、内側部分732を管内に比較的迅速に移動させると考えられる。その意図は、概して、内側部分732の管の開放端への挿入を、必要とされる最小限の圧力及びトルクで進めさせることである。
【0143】
別の代替的な実施形態では、プラグ812の内側部分832は、好ましくは、プラグ812の軸「8X」に対して非直交に配置されたフィン840A~840Cを含む。フィン840A~840Cは、内側部分832の本体838に取り付けられている。本体838は、プラグ812の外側部分828と、外側部分828の遠位に位置する本体838の内側端部836との間に延びている(図9A)。
【0144】
図9Aに見られるように、フィン840A~840Cは、好ましくは、互いに平行に取り付けられている。内側端部836の近位に配置されたフィン840Aは、フィンの中で最も短く、内側端部836の遠位に配置されたフィン840Cは、フィンの中で最も長い。図示の実施例では、3つのフィンのみがあり、中間フィン840Bは、フィン840Aの長さよりも長いが、フィン840Cの長さよりも短い長さを有する。
【0145】
プラグ812は、管810と軸方向に整列し(図9B)、内側部分832を管810の開放端(図示せず)に挿入するために配置されている。図9Bでは、内側部分832は、開放端への挿入後の管810内に示されていることが理解されるであろう。また、上述したように、内側部分832が管810の開放端に押し込まれる前に、フィン840A~840Cのそれぞれの外側部分852A~852Cは、好ましくは、不活性雰囲気中で加熱要素(図示せず)によって熱間加工温度まで加熱されることも理解されるであろう。部分852A~852Cは、熱間加工温度にあるときに塑性変形可能である。部分852A~852Cが熱間加工温度まで加熱されるとき、フィン840A~840Cに温度勾配が生じる。
【0146】
好ましくは、プラグ812は、内側部分832が管810の開放端内に移動するときに係合運動を受ける。係合運動は、例えば、軸方向運動及び/又はプラグ812のその軸「8X」を中心とした回転若しくは振動を含んでもよい。せん断に起因して、係合運動は、部分852A~852C及び内面824に熱を加える。
【0147】
プラグ812が係合運動を受けている間に、及び部分852A~852Cが熱間加工温度にある間に、プラグ812はまた、転位運動を受け、内側部分832を管810の開放端内に移動させる。内側部分832が管810の開放端内に移動し、続いて管810内に更に移動するとき、部分852A~852Cは、管810の管壁819の1つ以上の予め選択された部分825と係合する。予め選択された部分825は、管壁819の内面824と連続している。このように係合すると、部分852A~852Cは、少なくとも部分的に後方に曲げられ、すなわち、矢印「9A」によって示される方向とは反対の方向に部分的に曲げられる。
【0148】
いくつかのフィンが内面824に係合するために使用される場合、管の内側からの漏れのリスクの可能性がより低いので、2つ以上のフィンの使用が好ましいことが理解されるであろう。また、いくつかの比較的薄いフィンが利用されるので、内側部分832を管に押し込むのに必要な圧力の量、及びプラグ812をその軸「8X」を中心に回転又は振動させるのに必要なトルクの量は、フィンがより厚い場合に必要とされるものより少ない。
【0149】
外側部分828の係合面842が管810の端部815に係合するとき(図9Bに示すように)、上述したように、部分852A~852Cと管810とが互いに結合されるまで、係合運動が継続し、プラグ812を矢印「9A」で示す方向に付勢する圧力も継続する。上述したのと同様に、部分852A~852Cが熱間加工温度にあることにより、並びに、係合運動、及び矢印「9A」によって示される方向にプラグ812に加えられる圧力により、部分852A~852Cと壁819の予め選択された部分825とは、互いに結合され、実質的に均一な微細構造を有する結合領域を形成する。
【0150】
上述したように、プラグの内側部分が管に挿入されるとき、クランプを利用して管を支持することができる。図10に見られるように、管壁919を含む管910は、管壁919の端部915において、開放端911を画定している。管910は、断面が円形であり、管軸「9Y」によって画定される。プラグ912が適切に加熱された後、プラグ912を、矢印「11A」によって示される方向に移動させて、プラグ912の内側部分932を開放端911を介して管910に押し込む。
【0151】
フィン940A~940Cは、断面が円形である内側部分932の本体938の周囲の周りに延びていることが理解されるであろう。フィン940A~940Cは、本体938から外向きに延びている。上述したのと同様に、フィン940A~940Cの外側部分952は、好ましくは、不活性雰囲気中で適切な加熱要素(図10には図示せず)によって熱間加工温度まで加熱される。部分952は、本体938の遠位にある。それらが熱間加工温度にあるとき、フィン940A~940Cの外側部分952は、塑性変形可能であり、内側部分932は、開放端911に押し込まれる。
【0152】
加熱要素及び不活性雰囲気を収容するためのカバー又は容器は、説明を明確にするために図10から省略されていることが理解されるであろう。
一実施形態では、好ましくは、概して管910の端部915において管壁919の外面945に係合するクランプ943が用意されている。図10に見られるように、クランプ943は、好ましくは、プラグ912の内側部分932が開放端911に押し込まれるときに、壁919の1つ以上の予め選択された部分925に対して加えられる外向きの圧力に抵抗するように、外面945と緊密に係合する。予め選択された部分は、壁919の内面924と連続している。プラグが最初に開放端に挿入されるときに内面924に対して加えられる圧力は、矢印「9B」によって概略的に表され、それに応じて壁及びクランプによって加えられる圧力も、図10の矢印「9C」によって表される。クランプ943は、断面が円形である。クランプ943は、内側部分932が管壁919に固定された後に、クランプ943を外面945から解放するために使用することができる機構(図示せず)を含むことが理解されるであろう。
【0153】
好ましくは、クランプ943は、管軸「9Y」に対して鋭角θで配置されたカム面986を含む。カム面986は、フィン940A~940Cの加熱された部分によって係合され、これらのフィンは、内側部分932が開放端911に押し込まれるときに塑性変形可能である。当業者は、フィンの加熱された部分952の各々が、そのような加熱された係合部分952の各々が壁919の予め選択された部分925に係合する前に、カム面986との係合によってそれぞれ変形されることを理解するであろう。具体的には、内側部分932が開放端911に押し込まれるとき、そのような加熱された各部分は、矢印「11A」によって示されるプラグ912の移動方向とは反対の方向に部分的に曲げられる。
【0154】
当業者であれば、カム面986によって提供される利点は、フィンの加熱された部分952が予め選択された部分925と係合する際に(内側部分932が開放端911内に移動する際に)曲げられる必要のある程度が、加熱された係合部分952がカム面986と係合する際の事前の変形により低減されることであることも理解するであろう。
【0155】
内側部分932が開放端911内に移動するとき、部分952は、最初にそれぞれカム面986に係合し、その後、部分952は、それぞれ内面924に係合する。部分952の各々は、それぞれのフィンがカム面986を通過して移動するときに、カム面986との係合によりある程度曲げられる。予め選択された部分952との係合時に部分952が曲げられる程度が低減されるので、プラグ912に加えられる必要がある(すなわち、部分925がそれぞれ内面924と係合するときに転位運動及び係合運動を継続するための)圧力及びトルクがいくらか低減される。
【0156】
管910は比較的薄壁の管であるので、内側部分932を開放端911に挿入する間に管が破断するリスクを最小限に抑えるように、プラグ912を管910に結合するためにプラグ912に加えられる必要がある圧力及びトルクを最小限に抑えることが望ましい。
【0157】
上述したように、比較的薄壁のレセプタクル及びその開放端を閉鎖するための端部要素が図2A図10に示されている。図11A図15Bでは、閉鎖又は被覆されるレセプタクルは、例えば、原子力発電作業又は他の作業からの放射性廃棄物が貯蔵される核廃棄物容器であってもよい。当業者は、廃棄物容器が薄壁でなくてもよく、任意の好適な構成を有してもよいことを理解するであろう。図11A図15Bに開示される容器又はレセプタクルは、核廃棄物の封じ込め以外の目的のために使用されてもよい。容器又はレセプタクルは、例えば、約10.16センチメートル(約4インチ)以下の厚さの壁を有してもよい。封止された容器又はレセプタクルが置かれ得る用途に依存して、図11A図15Bに示される端部要素とレセプタクルとの間に形成される気密シールは、図2A図10に示される本発明の実施形態からもたらされる封止された管よりも高いガス圧力及びより大きな応力を受け得る。
【0158】
また、核廃棄物容器壁は、異なる材料の2つの層、例えば、放射線への曝露による腐食又は劣化に耐性がある材料の内側層と、適切な材料、例えば適切な鋼鉄の外側層とを含んでもよい。当業者はまた、放射線への曝露による腐食又は劣化に耐性がある材料は、典型的には、比較的高価であることを理解するであろう(説明を明確にするために、容器は、図11A図15Bでは1つの材料のみから作製されているように示されている)。
【0159】
別の代替的な実施形態では、レセプタクル又は容器1010の開放端1011は、端部要素又は端部キャップ1012によって閉鎖されてもよい(図11B)。図示されるように、例示的な容器1010は、断面が円形であり、容器軸「10Y」を画定している。容器1010は、容器1010の外径1026を少なくとも部分的に画定している外壁面1045を有する壁1019を含む。
【0160】
図11Aに見られるように、一実施形態では、端部キャップ1012は、好ましくは、外部又は中央部分1028及び外側部分1032を含む。端部要素1012は、好ましくは、レセプタクル1012の開放端1011を覆うように形成されている。後述するように、端部キャップ1012が開放端1011を覆っているとき、外側部分1032に含まれているフィン1040は、壁1019の1つ以上の予め選択された部分1025に少なくとも部分的に係合し、予め選択された部分1025は、壁1019の外面1045と部分的に連続する。
【0161】
端部キャップ1012はまた、断面が円形であってもよく、開放端1011の上に嵌合するように形成されていてもよい。また図11Aに見られるように、端部キャップ1012は、好ましくは、端部キャップ1012の端部要素軸「10X」が容器軸「10Y」と整列した状態で、開放端1011の上に取り付けられるように最初に配置されている。
【0162】
容器1010の外面1045は、端部1015に傾斜面1095を含んでもよい(図11A)。予め選択された部分1025は、傾斜面1095を含む。
端部要素1012は、端部要素軸「10X」を画定している。中央部分1028は、後述するように、好ましくは、容器1010の端部1015と係合するための平坦な係合面1042を含む。
【0163】
外側部分1032は、本体1038を含む。本体1038は、好ましくは、壁1019の外壁面1045の上に嵌合するように形成された内壁面1087を含む。外側部分1032はまた、内壁面1087に取り付けられたフィン1040を含む。中央部分1028は、フィン1040が内壁面1087と外壁面1045との間で押圧された状態で、外側部分1032が壁1019の外壁面1045の上に嵌合するように配置されたときに、レセプタクル1010の開放端1011を覆うように形成されている。
【0164】
好ましくは、係合前に、1つ以上のフィン1040は、内壁面1087から概して端部要素軸「10X」に向かって延びている(図11A)。図11Aに示す実施例では、3つのフィン1040が示されているが、任意の適切な数のフィンを使用することができることが理解されるであろう。
【0165】
係合前に、フィン1040は、好ましくは、互いに略平行に配置されている。一実施形態では、端部キャップ1012が容器1010上に配置される前に、フィン1040は、好ましくは、端部キャップ軸「10X」に対して実質的に直交して配置されている。しかしながら、端部キャップ1012と容器1010との係合の前に、フィン1040は、端部キャップ軸「10X」に対して任意の好適な向きで配置されていてもよい。
【0166】
図11Aに見られるように、端部キャップ1012が容器1010の開放端1011上に配置される前に、フィン1040の各々は、内壁面1087から概して端部要素軸「10X」に向かって延び、各フィン1040の係合部分1052は、内壁面1087の遠位に配置されている。図11Aに見られるように、一実施形態では、係合部分1052が塑性変形可能である熱間加工温度まで不活性雰囲気中でフィン1040の少なくとも係合部分1052を加熱するために、好ましくは、1つ以上のフィン加熱要素1048が用意されている。フィン1040は、比較的薄く、係合部分1052は、フィンの先端から内壁面1087に向かってフィンに沿って延びていることが理解されるであろう。
【0167】
容器1010の開放端1011及び端部要素1012が概して不活性雰囲気によって覆われている間に、係合前に、レセプタクル壁1019の加熱層「10L」が、1つ以上のレセプタクル加熱要素1044によって熱間加工温度まで加熱されることが好ましい。加熱層「10L」は、熱間加工温度にある間に、塑性変形を受ける。加熱層「10L」の幅は、説明を明確にするために、図11A及び図11Bに示すように誇張されていることが理解されるであろう。不活性雰囲気を収容するカバーは、また説明を明確にするため、図11A及び図11Bから省略されている。
【0168】
予め選択された部分1025は、加熱層「10L」に含まれていることが理解されるであろう。予め選択された部分1025は、外壁面1045から壁1019内に短い距離だけ延び、すなわち、予め選択された部分1025は、外壁面1045に連続するが、壁1019内に短い距離だけ延びている。予め選択された部分1025は、非常に小さいことが理解されるであろう。また、加熱層「10L」が外壁面1045から壁1019内に延びていることも理解されるであろう。予め選択された部分1025が熱間加工温度にあるとき、それらは塑性変形可能である。
【0169】
次に、係合部分1052が塑性変形可能である熱間加工温度まで係合部分1052を加熱するために、フィン加熱要素1048が通電される。外側部分1032(フィン1040を含む)も、加熱されている間、不活性雰囲気によって覆われる。
【0170】
当業者であれば、(i)係合部分1052及び(ii)加熱層「10L」は、材料に応じて、異なる熱間加工温度まで加熱することができることを理解するであろう。
係合部分1052がその熱間加工温度まで加熱された後、フィン加熱要素1048は、除去される。同様に、加熱層「10L」がその熱間加工温度まで加熱された後、レセプタクル加熱要素1044は、除去される。
【0171】
次に、端部要素1012は、好ましくは、転位運動を受け、端部キャップ1012を矢印「11A」によって示される方向に移動させる。また、実質的に同時に、端部要素1012は、容器1010に対して、係合運動、例えば、端部キャップ1012の軸方向運動、及び/又は端部キャップ軸「10X」を中心とした端部キャップ1012の回転若しくは振動を受けることが好ましい。端部要素1012の係合運動は、転位運動が開始する前又は後に開始してもよい。
【0172】
代替的に、係合運動は、係合部分1052が予め選択された部分1025と係合すると開始してもよい。レセプタクル1010に対する端部キャップ1012の係合運動を容易にするために、ノブ又は突出部「R」が中央部分1028に含まれていてもよい。
【0173】
好ましくは、加熱層「10L」及び係合部分1052が熱間加工温度(単数又は複数)にある間に、かつ端部キャップ1012が係合運動を受けている間に、端部キャップ1012を、転位運動によって矢印「11A」によって示される方向に移動させ、係合面1042がレセプタクル1010の端部1015に係合するまで、端部要素1012及びレセプタクル1010の一方又は両方が他方に対して移動している間に、係合部分1052及び加熱層「10L」の1つ以上の予め選択された部分1025を互いに対して付勢する。
【0174】
図11Aに示す加熱層「10L」の幅は、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。壁1019の予め選択された部分1025は、加熱層「10L」に含まれており、予め選択された部分1025は、外壁面1045と連続している。
【0175】
また、係合面1042が端部1015に係合すると(すなわち、転位運動が停止すると)、その後、端部要素1012とレセプタクル1010とが互いに結合されるまで係合運動が継続することが好ましい。係合部分1052と予め選択された部分1025とのせん断は、それらが塑性変形可能であるため、係合中に起こる。せん断及び摩擦に起因して、係合運動はまた、部分1052及び外面1045に熱を加える。また、端部キャップ1012は、係合面1042が端部1015に係合すると、矢印「11A」によって示される方向に更に移動しないが、端部キャップ1012は、端部キャップ1012とレセプタクル1010とが互いに結合されるまで、レセプタクル1010に対して矢印「11A」によって示される方向に付勢され続ける。
【0176】
外側部分1032が容器1010上に移動すると、それぞれのフィン1040の係合部分1052は、壁1019の予め選択された部分1025に係合する。フィン1040は、好ましくは比較的薄いことが理解されるであろう。図11Bに見られるように、端部キャップ1012が矢印「11A」によって示される方向に移動するときの、係合部分1052と加熱層「10L」との係合に起因して、フィン1040は、矢印「11A」によって示される方向とは概して反対の方向に少なくとも部分的に曲げられる。
【0177】
端部1015にある傾斜面1095は、端部要素1012がレセプタクル1010上に移動するときに、係合部分1052の各々とそれぞれ係合するためのものである。
端部キャップ1012が、係合部分1052を予め選択された部分1025と係合させるために転位運動によって移動している間に、端部キャップ1012は、好ましくは、係合運動も受ける。結果として、係合部分1052は、加熱層「10L」の予め選択された部分1025に対して擦られて押し付けられ、加熱層「10L」の予め選択された部分1025に対して部分的に横方向に向けられた圧力を加える。フィン1040の係合部分1052が加熱層10Lの予め選択された部分1025に対して擦れて係合することにより、予め選択された部分1025の塑性変形及び係合部分1052の塑性変形を引き起こす。係合運動により、係合部分1052及び予め選択された部分1025は、その相対運動中に内壁面1087に押し付けられ、外壁面1045において外側部分1032と壁1019との間に気密シールを提供する。
【0178】
上述したのと同様に、係合部分1052は、部分152が加熱層「10L」の予め選択された部分1025と係合している間の端部要素1012の係合運動により、加熱層「10L」の予め選択された部分1025と結合されて、端部要素1012とレセプタクル1010との間に実質的に均一な微細構造を有する金属結合を形成する。
【0179】
上記から、予め選択された部分1025と結合されたフィン1040の係合部分1052は、端部要素1012の外側部分1032の内壁面1087と容器1010の外壁面1045との間に気密シールを形成し、それによって、端部要素1012とレセプタクル1010とを互いに封止することが理解されるであろう。
【0180】
当業者であれば、図示の実施形態では、いくつかの比較的薄いフィン1040が好ましくは使用されることを理解するであろう。なぜなら、それらは、集合的に気密シールを提供する可能性が高いからである。係合運動及び転位運動中に外面1045と係合する各フィンの係合部分1052の表面積は、比較的小さく、結果として、係合運動及び転位運動を達成するために端部キャップ1012が受ける圧力及びトルクは、最小限に抑えられる。
【0181】
端部要素1012と容器又はレセプタクル1010との間に形成された結合は、比較的強いと考えられる。より強い結合のために、予め選択された部分1025と係合するより多くの係合部分1052を有するために、より多数のフィン1040が利用されてもよく、より大きな外側部分1032が提供されてもよい。
【0182】
便宜上、気密封止されたレセプタクルアセンブリ(すなわち、端部要素1012が結合されたレセプタクル1010)は、図11Bにおいて参照符号1017によって識別される。
【0183】
図11A及び図11Bに示す実施形態は、結合材料(すなわち、フィン1040の係合部分1052及び壁1019の予め選択された部分1025)が容器1010の外側に配置され、したがって、封止された容器1017内の廃棄物からの放射線への曝露から経時的に生じ得る脆化及び腐食から壁1019によって概ね遮蔽されるという利点を有する。また、端部キャップ1012のフィン1040及び他の要素は、容器1010の外面1045の比較的安価な材料(例えば、鋼鉄)とかなり容易に結合する比較的安価な適切な材料(例えば、鋼鉄)で作製されてもよい。容器1010の内面は、例えば、比較的高価な耐食性材料を含むことができる。
【0184】
好ましくは、端部要素1012及びレセプタクル1010の一方又は両方に、転位運動が与えられる前に、端部要素軸「10X」は、レセプタクル軸「10Y」と整列している。転位運動は、端部要素1012及びレセプタクル1010の一方又は両方の他方に向かう移動からもたらすことができることが理解されるであろう。また、係合運動は、端部要素1012及びレセプタクル1010の一方又は両方の他方に対する移動からもたらすことができる。係合運動は、転位運動の前、間、又は後に開始してもよい。例えば、係合運動は、係合部分1052が予め選択された部分1025と係合すると開始してもよい。
【0185】
図12Aに見られるように、一実施形態では、容器1110は、好ましくは、容器壁1119を含み、その端部部分1189は、容器1110の開放端1111と、開放端1111を画定している端部1115の遠位にある中間部分1190との間に延びている。容器1110は、好ましくは、容器軸「11Y」を画定している。
【0186】
端部部分1189は、外面1145Aを有し、中間部分も、外面1145Bを有する(図12A)。図12Aに見られるように、外面1145A、1145Bは、好ましくは、容器軸「11Y」に対して鈍角βで配置されている停止面1192によって接合されている。一実施形態では、停止面1192は、好ましくは平面である。
【0187】
図12Aに見られるように、容器1110の外面1145Aは、端部1115に傾斜面1195を含んでもよい。
一実施形態では、容器1110の加熱層「11L」は、好ましくは、1つ以上の加熱要素1144によって不活性(非酸化性)雰囲気中で熱間加工温度まで加熱される(図12A)。不活性雰囲気は、説明を明確にするために図12A及び図12Bから省略されているカバー又は容器によって所定位置に保持されることが理解されるであろう。
【0188】
好ましくは、開放端1111を覆うために、端部キャップ1112が用意されている。端部キャップ1112は、断面が円形であってもよく、端部キャップ軸「11X」を画定している。一実施形態では、端部キャップ1112は、好ましくは、外部又は中央部分1128及び外側部分1132を含む(図12A)。外側部分1132は、好ましくは、内壁面1187を含む本体1138を含む。外側部分1132はまた、好ましくは、フィン1140を含む。端部キャップ1112が開放端1111を覆うとき、外側部分1132は、好ましくは、端部部分1189上で容器1010の外面1145Aの上に嵌合する。
【0189】
図12Aに見られるように、端部キャップ1112は、好ましくは、端部キャップ軸「11X」が容器軸「11Y」と整列した状態で、開放端1111の上で端部部分1189に取り付けられるように、最初に開放端1111から間隔を空けて配置されている。
【0190】
一実施形態では、中央部分1128は、好ましくは、概ね平坦である。後述するように、中央部分1128は、好ましくは、端部キャップ1112が端部部分1189上に配置されたときに容器1110の端部1115と係合するための平坦な係合面1142を含む。本体1138は、中央部分1128と、中央部分1128の遠位にあるその端部1191との間に延びている。
【0191】
好ましくは、本体1138は、好ましくは係合面1142に直交し、かつ端部キャップ軸「11X」に平行に配置されている、実質的に平坦な内壁面1187を含む。また、本体1138は、本体1138の端部1191に位置する端面1194を含むことが好ましい。
【0192】
好ましくは、端部要素又は端部キャップ1112は、1つ以上のフィンを含む。図12Aに見られるように、端部キャップ1112が開放端1111を覆うように端部部分1189上に配置される前に、フィンのいくつかは、内面1187から概して内向きに延び、フィンのいくつかの他のものは、端面1194から延びている。
【0193】
説明を明確にするために、内面1187から延びているフィンは、図12Bにおいて参照符号1140Aによって識別され、端面1194から延びているフィンは、参照符号1140Bによって識別される。図12Aに示すように、係合前、フィン1140Aは、内面1187から実質的に直交して延びてもよく、フィン1140Bは、端面1194から実質的に直交して延びてもよい。
【0194】
端部キャップ1112がレセプタクル1110上に配置され、かつ係合面1142が端部1115と係合すると、内面壁1187は、外壁面1145の上に嵌合し、内面壁1187に取り付けられたフィン1140Aは、それらの間で押圧される(図12B)。
【0195】
後述するように、端部キャップ1112が端部部分1189上に配置され、かつ係合面1142が容器1110の端部1115と係合すると、端面1194は、停止面1192の上に嵌合し、端面1194に取り付けられたフィン1140Bは、それらの間で押圧されることが好ましい(図12B)。図12Aに見られるように、一実施形態では、端面1194は、好ましくは実質的に平面である。
【0196】
好ましくは、係合部分1152が塑性変形可能である熱間加工温度までフィン1140Aの係合部分1152を加熱するために、1つ以上の端部要素加熱要素1148Aが用意されている。また、フィン1140Bの係合部分1152が塑性変形可能である熱間加工温度までフィン1108Bの係合部分1152を加熱するために、好ましくは、1つ以上の補助端部要素加熱要素1148Bが用意されている。そのような加熱は、例えば、誘導加熱であってもよい。好ましくは、係合部分1152は、不活性雰囲気中で加熱される。
【0197】
一実施形態では、加熱層「11L」は、好ましくは、加熱要素(単数又は複数)1144によって、不活性雰囲気中で、加熱層「11L」が塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱される。加熱層「11L」が熱間加工温度になると、加熱要素1144は、除去される。加熱層「11L」は、説明を明確にするために、図12Aに示されるように容器の右側にのみ示されていることが理解されるであろう。図示されるように、加熱層「11L」は、説明を明確にするために誇張されている。
【0198】
係合部分1152が熱間加工温度になると、端部要素加熱要素1148A及び補助端部要素加熱要素1148Bは、除去される。
加熱層「11Y」及び係合部分1152が熱間加工温度(単数又は複数)にある間に、端部キャップ1112は、好ましくは、転位運動を受け、端部キャップ1112を矢印「12A」によって示される方向に移動させる。同時に又は実質的に同時に、端部キャップ1112は、好ましくは、係合運動も受け、それにより、端部キャップ1112は、容器1110に対して移動する。係合運動は、例えば、端部キャップの軸方向運動、及び/又は軸「11X」を中心とした端部キャップ1112の回転若しくは振動であってもよい。
【0199】
フィン1140の係合部分1152は、壁1119の1つ以上の予め選択された部分1125とのその係合時に塑性変形する。
予め選択された部分1125は、加熱層「11L」に含まれている。また、予め選択された部分1125は、外壁面1145A及び停止面1192と連続している。したがって、予め選択された部分1125が係合部分1152に係合するとき、予め選択された部分1125及び係合部分1125の両方は、好ましくは、それらの塑性変形を受ける。係合部分1152は、好ましくは、フィン1140A、1140Bが取り付けられた表面1187、1194の遠位にある。
【0200】
加熱層「11L」及び予め選択された部分1125は、外壁面1145及び停止面1192から壁1119内に延びている。
係合運動及び転位運動により、係合部分1152は、端部キャップ1112が端部部分1189上に矢印「12A」によって示される方向に押されるときに、外壁面1145において加熱層「11L」の予め選択された部分(単数又は複数)1125に対して付勢される。矢印「12A」によって示される方向への端部キャップ1112の移動は、係合面1142がレセプタクル1110の端部1115に係合すると停止する。
【0201】
係合面1142がレセプタクル1110の端部1115に係合すると、フィン1140Bの係合部分1152は、端面1194と停止面1192にある予め選択された部分1125との間で塑性変形する。
【0202】
係合運動は、係合部分1152及び加熱層「11L」の予め選択された部分のうちの少なくともいくつかが互いに結合されるまで、継続する。せん断に起因して、係合運動は、係合部分1152及び壁1119の予め選択された部分1125に熱を加える。
【0203】
フィン1140Aの係合部分1152は、端部要素1112が転位運動を受けるときに、フィン1140Aがそれぞれ傾斜面1195を通過して移動する際に、傾斜面1195とのそれぞれの係合によって最初に塑性変形することが理解されるであろう。
【0204】
転位運動が停止した後、係合運動は、継続し、端部キャップ1112もまた、係合部分1152と予め選択された部分1125とが互いに結合されるまで、矢印「12A」によって示される方向に付勢されることも理解されるであろう。係合運動により、係合部分1152及び予め選択された部分1125は、その相対運動中に内壁面1187に押し付けられ、外壁面1145及び停止面1192において外側部分1132と壁1119との間に気密シールを提供する。予め選択された部分1125及び係合部分1152は、熱間加工温度にあるので、予め選択された部分1125及び係合部分1152の少なくともいくつかは、互いに結合される。上述したように、係合運動によるせん断に起因して、予め選択された部分1125及び係合部分1152の結晶微細構造は、予め選択された部分1125と係合部分1152とを互いに結合する、実質的に均一な微細構造に形成される。
【0205】
便宜上、気密封止されたレセプタクルアセンブリ(すなわち、端部要素1112が結合されたレセプタクル1110)は、図12Bにおいて参照符号1117によって識別される。
【0206】
別の代替的な実施形態では、レセプタクル又は容器1210の開放端1211は、端部要素又は端部キャップ1212によって閉鎖又は被覆されてもよい(図13A図13B)。一実施形態では、容器1210は、好ましくは、容器軸「12Y」を画定している。図13Aに見られるように、一実施形態では、端部キャップ1212は、好ましくは、外部又は中央部分1228及び外側部分1232を含む。外側部分1232は、内壁面1287を含む本体1238を含む。後述するように、端部キャップ1212が開放端1211を覆うように配置されているとき、本体1238の1つ以上の予め選択された部分1225は、容器1210の外壁面1245から延びているフィン1240の係合部分1252に係合する。
【0207】
端部要素1212は、好ましくは、端部要素軸「12X」を画定している。一実施形態では、フィン1240は、好ましくは、外壁面1245の予め選択された部分1247に取り付けられている。内壁面1287は、好ましくは、フィン1240がそれらの間に配置された状態で外壁面1245の予め選択された部分1247の上に嵌合するように形成されている。
【0208】
好ましくは、外側部分1232が予め選択された部分1247上に配置されているとき、中央部分1228は、開放端1211を覆うように開放端1211の上に配置されている。また、図13Aに見られるように、端部キャップ1212は、好ましくは、端部キャップ1212の端部要素軸「12X」がレセプタクル軸「12Y」と整列した状態で、開放端1211の上に取り付けられるように、最初にレセプタクル1210から間隔を空けて配置されている。
【0209】
好ましくは、中央部分1228は、後述するように、端部キャップ1212がレセプタクル1210上にあるときに容器1210の端部1215と係合するための平坦な係合面1242を含む。
【0210】
一実施形態では、本体1238は、好ましくは、係合面1242に直交し、かつ端部キャップ軸「12X」に平行に配置されている。予め選択された部分1225は、内壁面1287と連続している。端部要素1212がレセプタクル1210上に配置されているとき、内壁1287は、好ましくは、フィン1240がそれらの間にある状態で予め選択された部分1247の上に嵌合し、中央部分1228は、開放端1211を覆う(図13B)。
【0211】
図13Aに見られるように、係合前に、フィン1240は、好ましくは、互いに略平行に配置されている。一実施形態では、端部キャップ1212が容器1210上に配置される前に、フィン1240は、好ましくは、レセプタクル軸「12Y」に対して実質的に直交して配置されている。しかしながら、端部キャップ1212と容器1210との係合の前に、フィン1240は、容器軸「12Y」に対して任意の好適な向きで配置されていてもよい。
【0212】
また図13Aに見られるように、端部キャップ1212が容器1210の開放端1211を覆うように配置される前に、フィン1240の各々は、外壁面1245の予め選択された部分1247から容器軸「12Y」から離れて概ね外向きに延び、各フィン1240の係合部分1252は、外壁面1245の遠位に配置されている。
【0213】
係合前に、容器1210の開放端1211、フィン1240、及び端部キャップ1212が不活性雰囲気によって覆われている間に、フィン1240の部分1252は、1つ以上のフィン加熱要素1244によって熱間加工温度まで加熱されることが好ましい。係合部分1252が熱間加工温度にある間、それらは塑性変形可能である。説明を明確にするために、不活性雰囲気を収容するカバーは、図13A及び図13Bから省略されていることが理解されるであろう。
【0214】
また、予め選択された部分1225が塑性変形可能である熱間加工温度まで本体1238の少なくとも1つ以上の予め選択された部分1225を加熱するために、好ましくは、1つ以上の端部要素加熱要素1248が用意されている。
【0215】
係合部分1252が熱間加工温度まで加熱されると、加熱要素1244は、除去される。また、予め選択された部分1225が熱間加工温度まで加熱されると(好ましくは、係合部分1225が熱間加工温度まで加熱されるのとほぼ同時に)、端部要素加熱要素1248は、好ましくは除去される。
【0216】
係合部分1252及び予め選択された部分1225が熱間加工温度にある間に、端部要素1212は、好ましくは、転位運動を受け、端部キャップ1212をレセプタクル1210に対して、すなわち、矢印「13A」によって示される方向に移動させる。
【0217】
端部要素1212及びレセプタクル1210の一方又は両方が、他方に向かって移動して、転位運動を達成することができることが理解されるであろう。
一実施形態では、端部キャップ1212が、転位運動の開始前又は後に、係合運動、すなわちレセプタクル1210に対する運動を受けることも好ましい。係合運動は、例えば、係合部分1252が予め選択された部分1225に係合すると開始することができる。
【0218】
係合運動は、例えば、容器1210に対する端部キャップ1212の軸方向運動、又は端部キャップ軸「12X」を中心とした端部キャップ1212の回転若しくは振動であってもよく、それによって、端部要素1212の外側部分1232も容器1210に対して移動させる。容器1210に対する端部キャップ1212の係合運動を容易にするために、ノブ又は突出部「2R」が中央部分1228に含まれていてもよい。
【0219】
好ましくは、係合部分1252が熱間加工温度にある間に、かつ予め選択された部分1225が熱間加工温度にある間に、端部キャップ1212を、係合面1242が容器1210の端部1215に係合するまで、転位運動において矢印「13A」によって示される方向に移動させる。上述のように、端部要素1212は、転位運動が始まる前又は後に係合運動を受けてもよい。あるいは、係合運動は、係合部分1252が本体1238の予め選択された部分1225に係合すると開始することができる。
【0220】
また、係合面1242が端部1215に係合すると、転位運動は、その時点で終了するが、係合運動は、塑性変形可能な係合部分1252と予め選択された部分1225とが互いに付勢されるときのそれらのせん断に起因して端部キャップ1212と容器1210とが互いに結合されるまで継続することが好ましい。端部キャップ1212は、係合面1242が端部1215に係合すると、矢印「13A」によって示される方向に更に移動はしないが、その後、端部キャップ1212は、端部キャップ1212と容器1210とが互いに結合されるまで、矢印「13A」によって示される方向に付勢され続けることが理解されるであろう。
【0221】
外側部分1232が容器1210上に移動すると、それぞれのフィン1240の係合部分1252は、本体1238の予め選択された部分1225に係合する。フィン1240は、好ましくは比較的薄いことが理解されるであろう。図13Bに見られるように、端部キャップ1212が矢印「13A」によって示される方向に移動するときの、係合部分1252と本体1238の予め選択された部分1225との係合に起因して、係合部分1252は、矢印13Aによって示される方向とほぼ同様の方向に少なくとも部分的に曲げられる。
【0222】
転位運動により、係合部分1252は、それぞれ本体1238の予め選択された部分1225に係合することが理解されるであろう。
係合運動により、係合部分1252及び予め選択された部分1225は、その相対運動中に内壁面1287に押し付けられ、外壁面1245において外側部分1232と壁1219との間に気密シールを提供する。上述したのと同様に、係合部分1252が本体1238の予め選択された部分1225と係合している間の端部キャップ1212の係合運動により、係合部分1252及び予め選択された部分1225は、実質的に均一な微細構造を有する金属結合を形成し、端部要素1212とレセプタクル1210とを互いに結合して、気密封止されたレセプタクルアセンブリ1217を形成する(図13B)。
【0223】
上記から、本体1238の予め選択された部分1225と結合されたフィン1240の係合部分1252の少なくともいくつかは、レセプタクル1210の外面1245と本体1238の予め選択された部分1225との間に気密シールを形成することが理解されるであろう。
【0224】
当業者であれば、図示の実施形態では、いくつかの比較的薄いフィンが使用されることを理解するであろう。なぜなら、それらのうちの1つ以上が気密シールを提供する可能性が高いからである。
【0225】
図14Aに見られるように、一実施形態では、容器又はレセプタクル1310は、開放端1311を有し、レセプタクル軸「13Y」を画定している。レセプタクル1310は、容器1310の開放端1311と中間部分1390との間に延びている端部部分1389を有する壁1319を含む。端部部分1389は、容器1310の開放端1311を画定している。
【0226】
端部部分1389は、外面1345Aを有し、中間部分1390も、外面1345Bを有する(図14A)。図14Aに見られるように、外面1345A、1345Bは、好ましくは、容器軸「13Y」に対して鈍角2βで配置されている停止面1392によって接合されている。一実施形態では、停止面1392は、好ましくは平面である。
【0227】
好ましくは、容器1310は、係合前に、外面1345Aから外向きに(すなわち、容器軸「13Y」から離れて)延びているいくつかのフィンを含む。
便宜上、表面1345Aから延びているフィンは、図13Bにおいて参照符号1340Aによって識別される。フィン1340Aの各々は、外面1345Aの遠位にある係合部分1352Aを含む(図13B)。容器1310が停止面1392から外向きに延びているフィンを含むことも好ましく、停止面1392から延びているフィンは、図13Bにおいて参照符号1340Bによって識別される。フィン1340Bの各々は、停止面1392の遠位にある係合部分1352Bを含む。
【0228】
一実施形態では、係合部分1352A、1352Bは、好ましくは、1つ以上の加熱要素1344によって不活性(非酸化性)雰囲気中で熱間加工温度まで加熱される(図14A)。不活性雰囲気は、説明を明確にするために図14A及び図14Bから省略されているカバー又は容器によって所定位置に保持されることが理解されるであろう。
【0229】
好ましくは、開放端1311を覆うために、端部キャップ又は端部要素1312が用意されている。端部キャップ1312は、好ましくは、その端部キャップ軸「13X」を画定している。一実施形態では、端部キャップ1312は、好ましくは、平坦な外部又は中央部分1328及び外側部分1332を含む(図14A)。図14Aに見られるように、外側部分1332は、好ましくは、中央部分1328に対して直交して配置された実質的に平坦な内面1387を有する本体1338を含む。また図14Aに見られるように、端部キャップ1312は、好ましくは、端部キャップ軸「13X」が容器軸「13Y」と整列した状態で、開放端1311の上に端部部分1389上に取り付けられるように、最初に開放端1311から間隔を空けて配置されている。
【0230】
後述するように、中央部分1328は、好ましくは、端部キャップ1312が端部部分1389上に配置されたときに容器1310の端部1315と係合するための平坦な係合面1342を含む。本体1338は、中央部分1328と、中央部分1328の遠位にある端部1391との間に延びている。
【0231】
一実施形態では、内面1387は、好ましくは、係合面1342に直交し、かつ端部キャップ軸「13X」に平行に配置されている。端部キャップ1312が端部部分1389上に配置され、かつ係合面1342が容器1310の端部1315と係合すると、内面1387は、フィン1340Aがそれらの間にある状態で外壁面1345Aの上に嵌合する。
【0232】
また、本体1338は、本体1338の端部1391に位置する端面1394を含むことが好ましい。後述するように、また、端部キャップ1312が端部部分1389上に配置され、かつ係合面1342が容器1310の端部1315と係合すると、端面1394は、フィン1340Bがそれらの間にある状態で停止面1392の上に嵌合することが好ましい。(図14B)。図14Aに見られるように、一実施形態では、停止面1392及び端面1394は、好ましくは両方とも実質的に平面である。
【0233】
好ましくは、予め選択された部分1325Aが塑性変形可能である熱間加工温度まで不活性雰囲気中で本体要素1338の予め選択された部分1325Aを加熱するために、1つ以上の端部加熱要素1348が用意されている。予め選択された部分1325Aは、内壁面1387と連続している(図14A)。
【0234】
端部要素加熱要素1348はまた、予め選択された部分1352Bが塑性変形可能である熱間加工温度まで不活性雰囲気中で本体要素1338の予め選択された部分1352Bを加熱するように構成されている。予め選択された部分1352Bは、端面1394と連続している(図14A)。
【0235】
一実施形態では、係合部分1352A、1352Bは、好ましくは、加熱要素(単数又は複数)1344によって、不活性雰囲気中で、部分1352A、1352Bが塑性変形可能である熱間加工温度まで加熱される。部分1352A、1352Bが熱間加工温度になると、加熱要素1344は、除去される。
【0236】
予め選択された部分1325A、1325Bが熱間加工温度になると、端部要素加熱要素1348もまた、除去されて、レセプタクル1310に向かう端部要素1312の移動を可能にし、又はその逆も同様である。
【0237】
予め選択された部分1325A、1325B及び係合部分1352A、1352Bは、異なる熱間加工温度まで加熱することができることが理解されるであろう。当業者は、様々な材料に適した熱間加工温度を知っているであろう。
【0238】
部分1352A、1352B及び予め選択された部分1325が熱間加工温度(単数又は複数)にある間に、端部キャップ1312は、好ましくは、転位運動を受け、端部キャップ1312を矢印「15A」によって示される方向に移動させる(図14A)。同時に又は実質的に同時に、端部キャップ1312は、好ましくは、係合運動も受け、それにより、端部キャップ又は端部要素1312は、容器又はレセプタクル1310に対して移動する。係合運動は、例えば、端部キャップの軸方向運動、及び/又は軸「13X」を中心とした端部キャップ1312の回転若しくは振動であってもよい。
【0239】
転位運動は、端部要素1312及びレセプタクル1310の一方又は両方の互いに向かう移動によって達成することができることが理解されるであろう。また、係合運動は、転位運動が開始する前又は後に開始してもよいことが理解されるであろう。係合運動は、予め選択された部分1325A、1325Bが係合部分1352A、1352Bと係合すると開始することができる。
【0240】
図14A及び図14Bに見られるように、係合運動及び転位運動により、係合部分1352Aは、端部キャップ1312が端部部分1389上に矢印「14A」によって示される方向に押されると、予め選択された部分1325Aに対して付勢される。また、係合部分1352Bは、本体部分1338の予め選択された部分1325Bに対して付勢される。矢印「14A」によって示される方向への容器1310に対する端部キャップ1312の移動は、係合面1342がレセプタクル1310の端部1315に係合すると停止する(図14Bに示されるように)。
【0241】
係合部分1352Aが予め選択された部分1325Aに係合するとき、それらは熱間加工温度にあるので、係合部分1352A及び予め選択された部分1325Aは、塑性変形することが理解されるであろう。また、係合部分1352Bが予め選択された部分1325Bに係合するとき、部分1352B及び予め選択された部分1325Bは、塑性変形することが理解されるであろう。
【0242】
転位運動が停止した後、係合運動は、継続し、端部キャップ1312もまた、係合部分1352Aと本体要素1338の予め選択された部分1325Aとがせん断に起因して互いに結合され、かつ係合部分1352Bと本体要素1338の予め選択された部分1325Bとが互いに結合されるまで、矢印「14A」によって示される方向に付勢される。
【0243】
上述したのと同様に、係合部分1352Aは、本体要素1338の予め選択された部分1325Aと結合されて、それらの間に実質的に均一な微細構造を有する金属結合を形成する。同様に、係合部分1352Bは、本体要素1338の予め選択された部分1325Bと結合されて、それらの間に実質的に均一な微細構造を有する金属結合を形成する。
【0244】
係合運動により、係合部分1352A及び予め選択された部分1325Aは、その相対運動中に外壁面1345Aに押し付けられて、内壁面1387において壁1319と外側部分1332との間に気密シールを提供し、係合部分1352B及び予め選択された部分1325Bは、停止面1392に押し付けられて、端面1392において壁1319と外側部分1332との間に気密シールを提供する。結果として得られる気密封止された容器アセンブリは、参照符号1317によって識別される(図14B)。
【0245】
一実施形態では、本発明の方法は、開放端1411を有し、かつレセプタクル軸「14Y」を画定している、レセプタクル1410を用意することを含む(図15A、15B)。レセプタクル1410は、好ましくは、レセプタクル軸「14Y」に対して鋭角Φを画定するように形成された外壁面1445Aを有する壁1419を含む。
【0246】
壁1419はまた、好ましくは、外壁面1445Aに取り付けられた外壁面フィン1440Aを含む。
図15Aに見られるように、一実施形態では、壁1419はまた、好ましくは、遠位外壁面1445Bと、外壁面1445Aと遠位外壁面1445Bとの間に位置する停止面1492とを含む。好ましくは、壁1419は、停止面1492に取り付けられた停止面フィン1440Bも含む。
【0247】
好ましくは、端部要素軸「14X」を画定している端部要素1412が用意されている。端部要素1412は、好ましくは、開放端1411を覆うためにレセプタクル1410上に配置されるように形成されている。
【0248】
一実施形態では、端部要素1412は、好ましくは、中央部分1428及び外側部分1432を含む(図15A)。中央部分1428は、後述するように、端部要素1412がレセプタクル1410上に配置されたときに開放端1411を覆うように構成されている。
【0249】
外側部分1432は、好ましくは、端部要素1412がレセプタクル1410上に配置されたときに、外壁面1445A及びその上の外壁面フィン1440Aの上に嵌合するように形成された内壁面1487を有する本体1438を含む。
【0250】
一実施形態では、本体1438はまた、好ましくは、端部要素1412がレセプタクル1410上に配置されたときに、停止面1492及びその上の停止面フィン1440Bの上に嵌合するように形成された、その上の端面1494を含む。図15Bに見られるように、内面1487を外壁面1445A及びその上のフィン1440Aの上に嵌合するように配置し、かつ端面1494を停止面1492及びその上のフィン1440Bの上に嵌合するように配置するように、端部要素1412が配置されたとき、中央部分1428は、開放端1411を少なくとも部分的に覆う。
【0251】
また図15Bでは、開放端1411を覆うように中央部分1428を配置するように端部要素1412が配置されているとき、内面1487は、好ましくは、外壁面1445Aに対して平行又は実質的に平行であり、端面1494は、好ましくは、停止面1492に対して平行又は実質的に平行であることが分かる。後述するように、端部要素1412が開放端1411を覆うようにレセプタクル1410上に配置されているとき、外壁面フィン1440Aは、内壁面1487と外壁面1445Aとの間に嵌合するように曲げられる。
【0252】
同様に、端部要素1412が開放端1411を覆うようにレセプタクル1410上に配置されているとき、停止面フィン1440Bは、端面1494と停止面1492との間に嵌合するように曲げられる。外側部分1432は、好ましくは、湾曲したフィン1440A、1440Bをそれらの間に収容するように、外壁面1445A及び停止面1492の上に嵌合するように構成されている。図15Bに示される(i)内面1487と外壁面1445Aとの間の距離、及び(ii)端面1494と停止面1492との間の距離は、説明を明確にするために誇張されていることが理解されるであろう。
【0253】
図15Aに見られるように、フィン1440A、1440Bの各々の少なくとも係合部分1452を加熱するために、1つ以上のフィン加熱要素1444が用意されている。フィン1440Aの係合部分1452は、外壁面1445Aの遠位にあることが理解されるであろう。フィン1440Bの係合部分1452は、停止面1492の遠位にある。
【0254】
好ましくは、本体1438の1つ以上の予め選択された部分1425を加熱するために、1つ以上の端部要素加熱要素1448も用意されている。予め選択された部分1425は、内面1487に連続し、本体1438内に延びていることが理解されるであろう。
【0255】
好ましくは、レセプタクル1410及び端部要素1412は、端部要素軸「14X」をレセプタクル軸「14Y」と整列させるように配置されている。
フィン1440A、1440B、外壁面1445A、及び停止面1492を覆うために、不活性(非酸化性)雰囲気が用意されている。好ましくは、不活性雰囲気は、本体1438も覆う。当業者は、不活性雰囲気が好ましくは適切なカバーによって所定位置に保持されることを理解するであろう。説明を明確にするために、カバーは、図15A及び図15Bから省略されていることが理解されるであろう。
【0256】
次に、フィン加熱要素1444は、好ましくは、通電され、係合部分1452が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで係合部分1452を加熱する。また、端部要素加熱要素1448は、好ましくは、通電され、予め選択された部分が少なくとも部分的に塑性変形可能である熱間加工温度まで予め選択された部分1425を加熱する。
【0257】
係合部分1452及び予め選択された部分1425は、異なる熱間加工温度まで加熱することができることが理解されるであろう。
係合部分1452が熱間加工温度にあり、かつ予め選択された部分1425も熱間加工温度にあるとき、係合部分1452と予め選択された部分1425とが互いに付勢される。好ましくは、端部要素1412及びレセプタクル1410の一方又は両方は、係合運動を受け、係合部分と予め選択された部分を互いに少なくとも部分的に結合するために、係合している間に、端部要素1412及びレセプタクル1410の一方又は両方を他方に対して移動させて、端部要素1412とレセプタクル1410との間に気密シールを形成する。
【0258】
上述したように、熱間加工温度にある間、かつ係合している間のそれらの相対運動の結果としての係合部分1452及び予め選択された部分1425のせん断により、係合部分1452及び予め選択された部分1425は、接合して、微細構造が実質的に均一である結合をそれらの間に形成する。
【0259】
係合部分1452と予め選択された部分1425とを係合させるために、端部要素1412及びレセプタクル1410の一方又は両方は、転位運動を受ける。例えば、端部要素1412を、図15Aの矢印「15A」によって示される方向に移動させてもよい。
【0260】
係合部分1452及び予め選択された部分1425が熱間加工温度にある間に、端部要素1412は、転位運動を受け、すなわち、端部要素1412の係合面1442がレセプタクル1410の端部1415に係合するまで、レセプタクル1410に対して矢印「15A」によって示される方向に更に転位運動を受ける。図15Bに見られるように、係合面1452がレセプタクル1410の端部1415に係合すると、端部要素1412は、開放端1411を覆うように中央部分1428を配置するように、レセプタクル1410上に配置されている。
【0261】
上述したように、端部要素1412がレセプタクル1410上にそのように配置されると、係合部分1452及び予め選択された部分1425が熱間加工温度にある間に、端部要素1412及びレセプタクル1410の一方又は両方は、係合運動を受ける。そのような運動は、例えば、端部要素軸「14X」を中心とした端部要素1412の回転若しくは振動、又はその軸方向運動であってもよい。係合運動は、転位運動が開始する前又は後に開始してもよい。例えば、係合運動は、予め選択された部分1425が係合部分1452と係合すると開始することができる。係合運動は、端部要素1412とレセプタクル1410とが互いに結合されると停止する。また、端部要素1412がレセプタクル1410上に配置されると、端部要素1412は、端部要素1412とレセプタクル1410とが互いに結合されるまで、矢印「15A」によって示される方向に付勢される。
【0262】
便宜上、気密封止されたレセプタクルアセンブリ(すなわち、端部要素1412が結合された容器又はレセプタクル1410)は、図15Bにおいて参照符号1417によって識別される。
【0263】
本明細書に開示される本発明の方法の実施形態のステップは、開示された順序又はシーケンス以外の任意の適切な順序又はシーケンスで実行されてもよいことが理解されるであろう。
【0264】
本発明は、多くの形態をとることができ、そのような形態は、特許請求される本発明の範囲内であることが当業者によって理解されるであろう。特許請求の範囲は、実施例に記載される好ましい実施形態によって限定されるべきではなく、全体としての説明と一致する最も広い解釈が与えられるべきである。
図1A-B】
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A-B】
図6C
図7
図8
図9A-B】
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B
図14A
図14B
図15A
図15B
【外国語明細書】