(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049383
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】WLAN回路と共存する無線回路のための送信保護レートを改善するための方法、デバイスおよびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/14 20090101AFI20240402BHJP
H04W 74/02 20090101ALI20240402BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240402BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240402BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W74/02
H04W84/12
H04W72/0446
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023166117
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】17/955,089
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507364997
【氏名又は名称】サイプレス セミコンダクター コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】Cypress Semiconductor Corporation
【住所又は居所原語表記】198 Champion Court, San Jose, CA 95134, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ サルマ ムヌクトラ
(72)【発明者】
【氏名】ラガヴェンドラ ケンチャルラ
(72)【発明者】
【氏名】アユシュ スード
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA03
5K067DD11
5K067EE02
(57)【要約】
【課題】本発明は、同じ媒体を共有することができ、あるいは互いに干渉することができる異なる無線回路を含む無線システムおよびデバイスを提供する。
【解決手段】方法は、WLAN回路の動作によって、共存する無線回路の通信(coex通信)における推定持続時間を決定することを含むことができる。少なくとも媒体が自由であることに応答して、coex通信における推定持続時間に等しい第1の持続時間を有するCTS-to-selfフレームを送信することができる。coex通信における実際の開始時に、第1の持続時間が実際の持続時間をカバーするのに十分でない場合、第2のCTS-to-selfフレームが、実際の持続時間をカバーするのに十分な第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間で送信され得る。対応するデバイスおよびシステムも開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
IEEE 802.11無線互換(WLAN)回路の動作による方法であって、前記方法は、
前記WLAN回路と同じデバイスに形成される将来の共存する無線回路の通信(coex通信)における推定持続時間を決定するステップと、
少なくとも媒体が自由であることに応答して、前記coex通信における推定開始時刻に第1のclear-to-send-to-self(CTS-to-self)フレームを送信するステップであって、前記CTS-to-selfフレームが、前記coex通信における前記推定持続時間に等しい第1の持続時間を有するステップと、
前記coex通信における実際の開始を示す少なくとも1つのcoexアクティブ表示を受信することに応答して、前記第1のCTS-to-selfフレームの前記持続時間が前記実際のcoex通信における実際の持続時間をカバーするのに十分であるかを決定するステップと、
前記第1の持続時間が前記実際の持続時間をカバーするのに十分でない場合、前記実際の持続時間をカバーするのに十分な前記第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間を有する第2のCTS-to-selfフレームを送信するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記WLAN回路がWLANアクティビティにおける所定の要求を受信することに応答して、前記WLANアクティビティが前記coex通信の推定開始時刻を超えて延びるかを決定するステップと、
前記WLANアクティビティが前記推定開始時刻を超えて延びる場合、前記WLANアクティビティを実行しないステップと、
前記WLANアクティビティが前記推定開始時刻を超えて延びない場合、前記WLANアクティビティを実行するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記所定の要求は、他のWLANデバイスからのrequest-to-send(RTS)フレームを含み、
アクセスを実行するステップは、前記RTSフレームに応答してclear-to-send(CTS)フレームを送信するステップを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、前記WLAN回路の動作による、
前記coex無線回路からcoex通信データを受信するステップと、
前記coex通信データから前記coex通信における前記推定開始時刻を決定するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記WLAN回路の動作による、
前記coex無線回路からcoex通信データを受信するステップと、
前記coex通信データから前記coex通信の前記推定持続時間を決定するステップと、
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記coex回路の以前のアクティビティからの履歴データから前記coex通信における前記推定持続時間を決定するステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記coex無線回路は、Bluetooth互換回路、Zigbee互換回路およびThread互換無線回路のグループから選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
IEEE 802.11互換(WLAN)回路、媒体アクセス制御(MAC)回路および物理層(PHY)回路を備えるデバイスであって、
前記WLAN回路は、コントローラセクションを含み、前記コントローラセクションは、
将来の共存する無線回路の通信(coex通信)であって、WLANとは異なる第2の通信プロトコルと互換性があるcoex通信における推定持続時間を決定し、
前記将来のcoex通信における前記推定持続時間に等しい第1の持続時間を有する第1のclear-to-send-to-self(CTS-to-self)データを生成し、
前記coex通信における実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号を受信し、
前記coex通信の実際の持続時間が前記第1の持続時間を超えて延びると決定することに応答して、前記実際の持続時間をカバーするのに十分な前記第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間を有する第2のCTS-to-selfデータを生成する、
ように構成され、
前記媒体アクセス制御(MAC)回路は、前記第1および第2のCTS-to-selfデータから少なくとも前記第1および第2のCTS-to-selfフレームを作成するように構成され、
前記物理層(PHY)回路は、WLANフレームを受信し、第1および第2のCTS-to-selfフレームを含むWLANフレームを送信するように構成される、
デバイス。
【請求項9】
前記WLAN回路は、
WLAN通信における所定の要求を受信することに応答して、前記WLAN通信が前記coex通信の推定開始時刻を超えて延びるかを決定し、
前記WLAN通信が前記推定開始時刻を超えて延びる場合、前記WLAN通信を実行せず、
アクセスが前記推定開始時刻を超えて延びない場合、前記WLAN通信を実行する、
ように構成される、
請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
前記コントローラセクションは、
共存する無線回路から通信データを受信し、
前記通信データから前記coex通信の前記推定持続時間および推定開始時刻を決定する、
ように構成される、
請求項8に記載のデバイス。
【請求項11】
前記coex無線回路は、前記第2の通信プロトコルに従う送信のためのデータを記憶するように構成される送信バッファを含み、少なくとも前記送信バッファの状態から前記coex通信データを生成するように構成される、
請求項10に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第2の通信プロトコルは、Bluetooth Low Energyを含めて、Bluetoothを含み、
前記coex通信回路は、スロット割り当てマスク(SAM)を記憶するように構成されるとともに、少なくとも前記SAMから前記coex通信データを生成するように構成されるメモリ回路を含む、
請求項10に記載のデバイス。
【請求項13】
前記デバイスは、同じ基板で形成される前記coex無線回路およびWLAN回路をさらに含む、
請求項8に記載のデバイス。
【請求項14】
前記第2の通信プロトコルは、Bluetooth Low Energyを含むBluetooth、ZigbeeおよびThreadから成るグループから選択される、
請求項13に記載のデバイス。
【請求項15】
IEEE 802.11互換(WLAN)回路およびcoex通信回路を備えるシステムであって、
前記WLAN回路は、
共存する無線回路の通信(coex通信)における推定持続時間を決定し、
前記coex通信における前記推定持続時間に等しい第1の持続時間を有する第1のclear-to-send-to-self(CTS-to-self)フレームを送信し、
前記coex通信における実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号を受信し、
前記coex通信における実際の持続時間が前記第1の持続時間を超えて延びると決定することに応答して、前記実際の持続時間をカバーするのに十分な前記第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間を有する第2のCTS-to-selfフレームを送信する、
ように構成され、
前記coex通信回路は、
WLAN通信と同じ媒体上であるがWLANとは異なる第2の通信プロトコルに従って通信し、
前記実際のcoex通信開始信号を生成する、
ように構成される、
システム。
【請求項16】
前記第2の通信プロトコルは、Bluetooth Low Energyを含むBluetooth、ZigbeeおよびThreadのグループから選択される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムは、前記WLAN回路と前記coex通信回路との間に結合されるシリアルバスをさらに含み、
前記coex通信回路は、coex通信データを生成するように構成され、
前記WLAN回路は、前記coex通信データから少なくとも推定開始時刻を決定するように構成される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
前記coex通信回路は、送信バッファを含むとともに、少なくとも前記送信バッファの状態から持続時間データを生成するように構成され、
前記WLAN回路は、前記持続時間データから前記推定持続時間を決定するように構成される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記WLAN回路は、
WLAN通信における所定の要求を受信することに応答して、前記WLAN通信が前記coex通信の推定開始時刻を超えて延びるかを決定し、
前記WLAN通信が前記推定開始時刻を超えて延びる場合、前記WLAN通信を実行せず、
アクセスが前記推定開始時刻を超えて延びない場合、前記WLAN通信を実行する、
ように構成される、
請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
前記WLAN回路およびcoex通信回路は、同じ集積回路基板で形成される、
請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線システムに関し、より詳細には、同じ媒体を共有することができ、あるいは互いに干渉することができる異なる無線回路を含む無線システムおよびデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
2.4GHz ISM(International Scientific and Medical)帯域などの無認可無線帯域の利用可能性は、本質的に同じ媒体を共有するさまざまな無線プロトコル/規格をもたらした。さまざまなIEEE 802.11無線規格(本明細書ではまとめてWLANと呼ぶ)が2.4GHz帯域で動作する。WLANは多くの有利な特徴を提供するが、Bluetooth(登録商標)Low Energyを含むBluetooth(BT)など、消費電力は少ないがより低い範囲で動作するものなど、他の無線プロトコルを含むシステムを提供することが望ましい。これにより、WLAN-BT「共存」(coex)デバイスがもたらされてきた。そのようなデバイスは、送信媒体(すなわち、WLANチャネルと重なり合うBTチャネル)を共有するWLAN回路およびBT回路の両方を含むことができる。coexデバイスの欠点は、WLANとBT送信との間の干渉の可能性、および/または特に一方のプロトコルが送信している一方で他方のプロトコルが受信しているときにそのような送信を同時に行なうことができないことであり得る。
【0003】
同じ媒体への競合するアクセスに対処するための1つの従来の手法は、1つのプロトコルに優先度を割り当てることであり得る。例えば、BT送信が行なわれる場合、WLAN送信は終了される。そのような手法の欠点は、WLAN送信が頻繁に延期され、それにより、WLANスループット/性能が低下する可能性があることであり得る。
【0004】
他の従来の手法は、既存のWLAN保護メカニズムclear-to-send-to-self(CTS-to-Self)を使用することであり得る。CTS-to-Selfは、レガシーWLANバージョンに対応するために一般的に使用されていたが、BTまたはZigbeeもしくはThreadなどの他のプロトコルなどの共存する無線回路に起因するレート変動の影響を受けないようにWLAN受信動作を保護するために採用されている。理想的には、WLAN回路は、共存するBT回路から要求を受信した後に進行中のアクティビティをキャンセルし、CTS-to-Selfを送信する。CTS-to-Selfは、BT回路から通信される持続時間で送出され得る。キャンセルされた進行中のWLANアクティビティがWLAN Txである場合、WLAN性能の低下は観察されない。しかしながら、キャンセルされたWLANアクティビティがWLAN Rxである場合、性能に悪影響を及ぼす可能性がある。第1に、基本サービスセット(BSS)における進行中のWLANアクティビティのために、WLAN回路は、媒体を獲得してCTS-to-selfを送信する機会を得ない可能性がある。第2に、WLAN回路が受信要求をキャンセルすると、要求(送信要求)デバイスは確認応答(ACK)を受信しない。要求を行ない続けてACKを受信しない要求デバイスは、送信環境が悪いと誤解し、次の試行で低い送信レートに切り替えて性能を低下させる可能性がある。
【0005】
図20は、共有媒体へのBTアクセスのためにCTS-to-Self(CTS-2-Self)フレームを使用する従来の手法を示すタイミング図である。
図20において、WLANピアアクティビティは、WLANテスト対象デバイス(DUT)(例えば、coexデバイス)への要求を含む、ピアデバイスのアクティビティを示す。WLAN DUTアクティビティは、coex BT回路を有するデバイスのWLAN回路のアクティビティを示し得る。BT RFアクティブは、BTアクティビティが開始しようとしていることをシグナリングするBT回路によって生成される信号であり得る。BTアクティビティは、coex BT回路の実際のアクティビティを示す。CTS-2-Selfは、WLAN DUTによって生成されたCTS-2-Selfフレームを示す。
【0006】
引き続き
図20を参照すると、時刻t0において、ピアデバイスとDUTとの間にWLANアクティビティが存在し得る。特に、ピアデバイスは、DUTによる受信のためにデータを送信することができる。
【0007】
時刻t1において、BT RFアクティブは、BTアクティビティが差し迫っていることを示し得る。これに応答して、WLAN DUTは、WLANピアからのデータ受信をドロップすることができる。その結果、ピアデバイスからの送信はDUTによって確認応答されない。また、時刻t1において、DUTは、CTS-2-Selfフレームが送信され得るかを決定するためにチャネルを評価することができる。しかしながら、チャネルアクティビティ(例えば、ピアデバイスによる)に起因して、CTS-2-Selfフレームは送信されない。
【0008】
時刻t2において、遅延「BTアドバンス」に続いて、実際のBTアクティビティを開始することができる。しかしながら、CTS-2-SelfフレームはDUTによって送信されなかったため、そのようなBTアクティビティは、媒体上の他のアクティビティによって悪影響を受ける場合がある。時刻t2から時刻t3まで、ピアデバイスは、再送信し、DUTから応答を受信しない。これにより、ピアデバイスは、その後の試行において、さらにスケールダウンされたレートで再送信するようになり得る。
【0009】
時刻t3において、BT RFアクティブは、実際のBTアクティビティが終了するにつれて非アクティブに戻ることができる。
【0010】
時刻t4において、BTアクティビティが示されており、DUTがピアデバイスにACKを返すことができないとともに、媒体の制御を得ることができないことからCTS-2-Selfフレームを送信することができない状態で、同じセットの条件が起こり得る。
【0011】
図20の状況のような状況で起こり得る低い保護成功率に起因して、ピアデバイスは、DUTからACKを受信しなかったことを誤って解釈し、その後の送信のために変調コーディングスキーム(MCS)をスケールダウンし得る。そのようなデータレートの低下は、WLANシステム性能に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
WLAN回路および他のcoex無線回路を有するデバイスのための媒体アクセスを改善する何らかの方法に到達することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
実施形態は、IEEE 802.11無線互換(WLAN)回路および1つ以上の共存する無線(coex)回路を有するデバイスおよび/またはシステムを含むことができる。WLAN回路の動作により、coex通信における推定持続時間を決定することができる。少なくとも1つの媒体が自由であることに応答して、WLAN回路は、coex通信における推定開始時刻に第1のclear-to-send-to-self(CTS-to-self)フレームを送信することができる。第1のCTS-to-selfフレームは、coex通信における推定持続時間に等しい第1の持続時間を有することができる。coex通信における実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号を受信することに応答して、WLAN回路は、第1のCTS-to-selfフレームの持続時間が実際のcoex通信における実際の持続時間をカバーするのに十分であるかを決定することができる。第1の持続時間が実際の持続時間をカバーするのに十分でない場合、第2のCTS-to-selfフレームは、実際の持続時間をカバーするのに十分な第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間で送信され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1A】実施形態に係るIEEE 802.11無線(WLAN)回路および他の無線(coex)回路を有するシステムおよびデバイスの動作を示す図である。
【
図1B】実施形態に係るIEEE 802.11無線(WLAN)回路および他の無線(coex)回路を有するシステムおよびデバイスの動作を示す図である。
【
図1C】実施形態に係るIEEE 802.11無線(WLAN)回路および他の無線(coex)回路を有するシステムおよびデバイスの動作を示す図である。
【
図1D】実施形態に係るIEEE 802.11無線(WLAN)回路および他の無線(coex)回路を有するシステムおよびデバイスの動作を示す図である。
【
図1E】実施形態に係るIEEE 802.11無線(WLAN)回路および他の無線(coex)回路を有するシステムおよびデバイスの動作を示す図である。
【
図2】共存するBluetooth(BT)回路の送信を保護するためにclear-to-send-to-self(CTS-to-self)フレームを発行するWLAN回路を示すタイミング図である。
【
図3】共存するBT回路の送信を保護するためにCTS-to-selfフレームまたは電力管理フレームを発行するWLAN回路を示すタイミング図である。
【
図4】一実施形態に係るWLAN回路のブロック図である。
【
図5】一実施形態に係るcoex BT回路のブロック図である。
【
図6】coex回路が将来のcoexアクティビティにおけるスケジュールデータを受信することができる一実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図7】coex回路が将来のcoexアクティビティにおけるスケジュールデータを生成することができる一実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図8】WLAN回路が将来のcoexアクティビティにおけるスケジュールデータを生成することができる一実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図9】coex回路がシリアルバスを介してWLAN回路に将来のアクティビティデータを提供することができる実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図10】coex回路が二線または三線バスを介してWLAN回路にさらなるアクティビティデータを提供することができる実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図11】他の実施形態に係るシステムのブロック図である。
【
図12】一実施形態に係るcoexアクティビティデータジェネレータの図である。
【
図13A】他の実施形態に係るcoexアクティビティデータジェネレータの図である。
【
図13B】他の実施形態に係るcoexアクティビティデータジェネレータの図である。
【
図14】一実施形態に係る集積回路組み合わせデバイスのブロックである。
【
図15】実施形態に係る各種デバイスを示す図である。
【
図16】実施形態に係る自動車システムを示す図である。
【
図18】他の実施形態に係る方法のフロー図である。
【
図19】さらなる実施形態に係る方法のフロー図である。
【
図20】coex BTアクティビティに応答してCTS-to-selfフレームを生成するための従来の手法を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
実施形態は、IEEE 802.11無線互換(WLAN)回路および1つ以上の他の共存(coex)無線回路を有する組み合わせデバイスおよびシステムを含むことができる。coex回路はWLAN回路と媒体を共有することができ、および/またはWLAN回路の動作はcoex回路と干渉する(例えば、干渉高調波を生成する)可能性がある。WLAN回路は、そのようなアクティビティの推定持続時間を含む、将来のcoexアクティビティに関するデータを受信することができる。将来のcoexアクティビティの前に、WLAN回路は、coexアクティビティの前後の媒体の制御を確保するために、サービス要求から「バックオフ」することができる。coexアクティビティの時点で、WLAN回路は、coexアクティビティの推定持続時間以上の持続時間を有するclear-to-send-to-self(CTS-to-Self)を発行することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、第1のCTS-to-selfを発行した後、WLAN回路は、第1のCTS-to-selfの持続時間がcoexアクティビティを保護するのに十分であるかを決定することができる。十分でない場合、WLAN回路は、coexアクティビティをカバーするのに十分な持続時間を有する第2のCTS-to-selfを発行することができる。この評価は、coex無線回路から持続時間情報を受信した後にWLAN回路によって行なうことができる。いくつかの実施形態において、そのような評価は、coex回路がcoex無線アクティビティのアクティブ表示を実際にアサートするときに行なうことができる。coex回路による持続時間情報の通信は、汎用共存インタフェース(GCI)、シリアル拡張共存インタフェース(SECI)、またはカスタムインタフェースを含むがこれらに限定されない任意の適切な通信チャネルを介して行なうことができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、WLAN回路は、coexアクティビティを保護するために、CTS-to-selfフレームに加えて電力モード表示フレームを発行することもできる。特に、より長い持続時間のcoexアクティビティの場合、WLAN回路は、低電力モードを示すフレームを発行することができ、これにより、ピアデバイスは、WLAN回路への送信を控えることができる。
【0018】
図1A-
図1Eは、実施形態に係る共存動作を示すシーケンス図である。
図1A-
図1Eは、通信経路106によって接続されたWLAN回路102および共存する無線(coex)回路104を含むデバイス(またはシステム)100を示す。coex回路は、WLAN回路102と同じ媒体上で動作することができる無線回路を含むことができる。通信経路106は、シリアルバスなどの有線接続を含む任意の適切な形態をとることができる。
【0019】
図1Aは、coex回路104からWLAN回路102へのcoexデータ108の送信を示す。受信されたcoexデータ108から、WLAN回路102は、持続時間(dur_est)、および任意選択で、coex回路104に関する将来の送信における推定開始時刻(t_est)を決定することができる。
図1Aは、t_estおよびdur_estを示すタイミング
図118Aを含む。
【0020】
図1Bは、媒体にアクセスする要求110を有するデバイス100を示す。そのような要求は、任意の適切な形態を含み、いくつかの実施形態では、デバイス100が他のデバイス(例えば、ピアWLANデバイス)からデータを受信するための要求であり得る。しかしながら、別の実施形態において、そのような要求は、WLAN回路102がデータを送信することであり得る。さらに、WLANアクセス要求110はデバイス100の外部にあり得るが、そのような要求110はデバイス100自体(例えば、デバイスに常駐するアプリケーション)によって生成することもできる。WLANアクセス要求110に応答して、デバイス100は、そのような要求がt_estの前に完了され得るか否かを決定し得る。
【0021】
タイミング
図118B-0に示されるように、WLANアクセス要求110に応答して、デバイス100は、アクセス要求112aの持続時間がt_estの前に完了され得ると決定する。その結果、タイミング
図118B-1に示されるように、要求されたアクセスは、ACK114を送信することを含めて、実行され得る112a’。しかしながら、別の実施形態では、WLAN回路は、そのような決定を行なわず、coexデータ108の受信に応答してWLAN動作を停止することができる。
【0022】
図1Cは、
図1Bのもののような媒体110にアクセスする要求を有するデバイス100を示す。しかしながら、タイミング
図118C-0に示されるように、デバイス100は、アクセス要求112bの持続時間がt_estの前に完了することができないと決定する。その結果、タイミング
図118C-1に示されるように、要求されたアクセスは実行されない。このようにして、WLAN回路102は、WLAN動作(例えば、要求を受信する)をバックオフして、事前に媒体を保護することができる(すなわち、WLAN回路がCTS-to-Selfのための媒体を獲得できるようにする)。
【0023】
図1Dおよび
図1Eは、coex回路104からWLAN回路102へのcoexアクティブデータ116の送信を示す。coexアクティブデータ116は、coex無線アクティビティの実際の開始時刻(t_act)を示すことができ、この時刻はt_estと同じであってもなくてもよい。いくつかの実施形態において、coexアクティブデータ116は、coexアクティビティの実際の持続時間(dur_act)を示す情報を含むことができ、この持続時間はdur_estと同じであってもなくてもよい。coexアクティブデータ116に応答して、WLAN回路102は、CTS-to-Selfを送信して、coex回路104による使用のために推定持続時間120にわたって媒体を予約することができる。さらに、WLAN回路102は、WLAN要求をバックオフすることによって、t_est付近でWLAN要求が発生しないようにすることができるため、CTS-to-Selfに関して媒体がクリアになる可能性が高い。
【0024】
図1Dは、t_actがt_estに先行し得る応答を示す。タイミング
図118D-0は、実際のcoexアクティビティ持続時間122Dが最初に推定された持続時間dur_est120よりも長くない場合の動作を示す。したがって、coexアクティブデータ116に応答してt_actにおいて発行されたCTS-2-Selfは、coex無線動作のために媒体を予約することができる。タイミング
図118D-1は、実際のcoexアクティビティ持続時間122D’が最初に推定された持続時間dur_est120を超えて延びるときの動作を示す。したがって、持続時間(dur_est)120の第1のCTS-to-Selfは、coexアクティビティのために媒体をクリアするのに十分ではない。その結果、WLAN回路102は、coexアクティビティ持続時間122D’全体にわたって媒体を予約するのに十分な持続時間120_2を伴う第2のCTS-to-Self(CTS-2-Self2)を発行することができる。
【0025】
図1Eは、t_actがt_estに続くことができる応答を示す。タイミング
図118E-0は、その全持続時間122Eにわたってcoexアクティビティを保護するのに十分ではない持続時間dur_est120のt_estにおいてCTS-to-Selfを発行するWLAN回路を示す。その結果、タイミング
図118D-1の場合と同様に、WLAN回路102は、全coexアクティビティ持続時間122Eにわたって媒体を予約するのに十分な持続時間120_2’を伴うCTS-2-Self2を発行することができる。タイミング
図118E-1は、t_estにおいてCTS-2-Selfが発行される動作を示すが、coexアクティビティ122E’における実際の持続時間はdur_estよりも短いため、CTS-2-Selfは、coexアクティビティ持続時間122E’全体にわたって媒体を予約するのに十分である。
【0026】
このようにして、WLAN回路は、将来のcoex回路アクティビティの推定持続時間を決定し、干渉する可能性があるWLAN要求をバックオフすることができる。WLAN回路は、その後、CTS-to-selfを発行して、coex回路アクティビティの推定持続時間にわたって媒体を予約することができる。CTS-to-selfが実際のcoexアクティビティには短すぎると決定される場合、coexアクティビティのために媒体を予約するのに十分な持続時間を有する第2のCTS-to-selfを発行することができる。
【0027】
実施形態によれば、BT回路と共存するWLAN回路を有するシステムにおいて、BTアクティビティは決定論的であり得る。そのような決定論的BTアクティビティに応答して、WLAN回路は、差し迫ったBTアクティビティのために残された時間量を推定し、そのような動作が差し迫ったBTアクティビティの前に対応できない場合にWLAN動作をバックオフすることができる(例えば、受信動作)。次いで、WLAN回路は、BTアクティビティを保護するためにCTS-to-Selfを送信することができる。
【0028】
BT回路は、差し迫ったBTアクティビティの持続時間を実際のBTアクティビティに事前に通信することもできる。これは、CTS-to-Selfの持続時間を確立するために使用することができる。いくつかの実施形態において、将来のBT回路送信動作の持続時間は、BT回路バッファから決定することができる。いくつかの実施形態において、将来のBT回路受信動作の持続時間は、BT回路受信履歴から決定することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、多くの例の1つにすぎないが、汎用共存インタフェース(GCI)などのインタフェースを介してBT回路データをサンプリングするWLAN回路によって、将来のBTアクティビティを提供することができる。いくつかの実施形態において、WLAN回路は、実際のBTアクティビティが発生するときに2回目にBT回路データをサンプリングすることができる。そのようなBTアクティビティデータに応答して、WLAN回路は、第1のCTS-to-Selfの持続時間が実際のBTアクティビティ持続時間をカバーするのに十分でない場合に、第2のCTS-to-Selfを発行することができる。
【0030】
図2は、他の実施形態に係る動作を示すタイミング図である。
図2は、WLAN回路および共存BT回路(WLAN DUT)を伴うデバイス、ならびに他のWLANピアデバイスを含むWLANネットワーク(例えば、BSS)によって使用される媒体における無線送信(またはその欠如)を示す。「WLANピアアクティビティ」は、WLANピアデバイスからWLAN DUTへのデータの送信またはWLANピアデバイスによるWLAN DUTからのデータの受信を含み得る、WLANピアデバイスのアクティビティを示す。「WLAN DUT アクティビティ」は、WLANピアデバイスから送信されたデータの受信またはWLANピアデバイスへのデータの送信を含み得る、WLAN DUTのいくつかの動作を示す。「BT RFアクティブ」は、実際のBTアクティビティの開始を示す、coex BT回路からWLAN DUT回路への表示を示す。「BTアクティビティ」は、媒体上での実際のBT送信を示す。
【0031】
「GCI データサンプリング」は、グローバル共存インタフェース(GCI)を介したcoex BT回路からのWLAN DUT回路によるBT送信データの受信を示す。GCIは、WLAN回路が、シリアルデータプロトコルを介して、BT回路などの他の共存する回路だけでなく、いくつかの実施形態ではセルラー通信回路とも通信できるようにするべく構成され得る。いくつかの実施形態では、WLAN DUT回路がBT送信データを要求することができる。他の実施形態において、coex BT回路は、そのようなデータをWLAN DUT回路に自動的に送信することができる。
【0032】
「CTS-2-Self-1」は、予期されるBTアクティビティに応答してWLAN DUT回路によって発行される第1のCTS-to-Selfを示す。「CTS-2-Self-2」は、WLAN DUT回路によって発行される第2のCTS-to-Selfを示す。「CTS-2-Self-1DURエフェクト」は、CTS-to-Self-1によって示される持続時間を示すことができる。「CTS-2-Self-2 DURエフェクト」は、CTS-to-Self-2によって示される持続時間を示すことができる。
【0033】
引き続き
図2を参照すると、時刻t0の前に、WLANピアデバイスおよびWLAN DUT回路は、WLAN DUT回路による受信のためのデータを送信するWLANピアデバイスを含む、送信のための媒体を使用することができる。
【0034】
時刻t0において、WLAN DUTデバイスは、BT回路の状態を示すことができるGCIを介してサンプルデータを取得することができる。そのような動作は、WLAN DUT回路が将来のBTアクティビティの持続時間を決定し、いくつかの実施形態では、そのような将来のBTアクティビティの推定開始時刻を決定する結果となり得る。さらに、そのようなデータに応答して、WLAN回路は、媒体がクリアになるようにするために、WLANピアデバイス(またはBSSの任意の他のデバイス)との通信からのバックオフを開始する。WLAN DUT回路は、その後、CTS-to-Selfを送信する機会のために媒体を監視し始めることができる。
【0035】
時刻t1において、媒体が競合していない状態で、WLAN DUT回路は、時刻t0におけるGCIデータサンプリングから導出される推定BTアクティブ時間に等しい持続時間を有する第1のCTS-to-Selfを送信することができる。CTS-2-Self-1 DURエフェクトは、CTS-2-Self1に応答して、時刻t1から時刻t5まで媒体をどのように予約できるかを示す。
【0036】
時刻t3において、BT RFアクティブがアクティブになることができる。この時点で、WLAN DUT回路は、GCIを介してBTデータを再びサンプリングすることができる。そのような動作は、第1のCTS-to-SelfがBTアクティブ期間全体を保護するのに十分な持続時間を有するかをWLAN DUT回路が決できるようにし得る。図示の実施形態では、第1のCTS-to-SelfがBTアクティビティにとって十分であると決定される。
【0037】
時刻t4において、実際のBTアクティビティは、第1のCTS-to-Selfによって確立された中程度の予約期間内に、時刻t5において開始し、次いで終了することができる。
【0038】
時刻t6では、時刻t0と同様に動作を開始することができる。
【0039】
時刻t7において、動作は以前の場合とは異なり得る。GCIを介してBT回路状態データをサンプリングすると、WLAN DUT回路は、第1のCTS-to-Selfの持続時間が実際のBTアクティブ時間を保護するのに十分ではないと決定することができる。すなわち、第1のCTS-to-Self媒体予約期間は、BTアクティビティが終了する前の時刻t9で終了する。その結果、WLAN DUT回路は、時刻t8から時刻10まで続く第2のCTS-to-Selfを発行することができ、それにより、BT回路のアクティビティを適切に保護する。
【0040】
第2のCTS-to-Selfを発行する能力は、BTアクティビティの「保護下」を防止することができる。第1のCTS-to-SelfからピアWLANデバイスで生成されたネットワーク割り当てベクトル(NAV)が、期限切れになるとともに、WLANデバイスごとに、共存する回路(例えば、BT)によってそれが未だ使用されている間に媒体にアクセスする場合、保護下が生じ得る。さらに、そのような場合、WLANピアはパケットを開始し、応答しないWLAN回路は、WLANピアに、後続の再試行において送信レート(MCSインデックス)をスケールダウンさせ得る。
【0041】
このようにして、WLAN回路は、共存するBT回路における状態データをサンプリングし、BTアクティビティが計画されていると決定すると、WLANアクティビティからバックオフすることができる。媒体が空いている場合、WLAN回路は、BTアクティビティのために媒体を予約するべく第1のCTS-to-Selfを発行することができる。実際のBTアクティビティが始まると、第1のCTS-to-Selfが十分な持続時間でない場合、BTアクティビティが保護されるようにするべく第2のCTS-to-Selfを発行することができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、WLAN回路は、他の共存する無線回路(例えば、BT回路)で動作することができ、ここで、coexアクティビティの発生は決定的であるが、coexアクティビティの持続時間は決定的ではない。WLAN回路は、特に所定の長さにわたる持続時間を有する共存する回路アクティビティのために、CTS-to-Selfメカニズムまたは電力管理状態を使用して媒体を予約することができるハイブリッド保護モードを提供することができる。
【0043】
図3は、他の実施形態に係る動作を示すタイミング図である。
図3は、
図2のような配置に関する媒体における無線送信(または、無線送信の欠如)を示す。
図3が
図2と異なる点は、WLAN DUT回路の電力管理状態の送信を示すことができる「PMモード」と、電力管理モードの持続時間を示すことができる「PM保護DUR」とをさらに含む点である。
【0044】
図3において、時刻t0から始まる動作は、
図2における時刻t6から始まる動作と同様の動作を示す。しかしながら、GCIを介したBT回路状態データのサンプリングは、BTアクティビティの持続時間が所定の限界を下回ることを決定することができる。時刻t1において、WLAN DUT回路は、媒体がBTアクティブ持続時間にわたって予約されるようにするために第2のCTS-to-Selfを送信することができる。
【0045】
時刻t2から始まる動作は、
図2の時刻t0から始まる動作と同様の動作を示す。しかしながら、GCIを介したBT回路状態データのサンプリングは、BTアクティビティの持続時間が所定の限界未満であることを再び決定することができる。
【0046】
時刻t3において、WLAN DUT回路は、GCIを介してBT回路状態データをサンプリングすることができる。しかしながら、この時点で、WLAN DUT回路は、BTアクティビティの持続時間が所定の限界を超えることを決定する。その結果、時刻t4において、WLAN DUT回路は、電力管理送信を発行することができる。いくつかの実施形態において、そのような送信は、「パワーダウン」形態(PMビットが0にリセットされる)を示すように設定された電力管理ビットを有する「ヌル」パケットを含むことができる。そのような送信に応答して、ピアWLANデバイスは、WLAN DUT回路との通信を控えることができる。電力管理モードは、時刻t5から時刻t7までの保護持続時間(PM保護DUR)をもたらすことができる。いくつかの実施形態では、PM保護DURの持続時間を予め決定することができる。他の実施形態において、PM保護DURの持続時間は、パワーダウンモードの終了を示す他の電力管理送信を発行するWLAN DUT回路によって終了することができる。
【0047】
時刻t6において、BT RFアクティブは、時刻t5から時刻t7まで続くことができるBTアクティビティを示すことができ、したがって、PM保護持続時間によって保護することができる。
【0048】
図3のもののようなハイブリッド保護構成は、1つの「Tx+Rx」対が2ms~35msであり得る、より高いコーディングレートのデータ転送(例えば、S=8のBLE)で動作するBTアクティビティに適し得る。
【0049】
このようにして、共存する回路(例えば、所定の持続時間未満)のいくつかの送信アクティビティに関して、WLAN回路は、共存する回路のための媒体を予約するために1つ以上のCTS-to-Selfフレームを発行することができる。しかしながら、他の送信アクティビティ(例えば、所定の持続時間にわたって)の場合、WLAN回路は、より長い期間にわたって媒体を予約するために電力管理送信を発行することができる。このような電力管理送信は、比較的長い持続時間にわたって媒体をブロックしないことによって、BSS全体にわたる媒体効率を改善することができる。
【0050】
図4は、一実施形態に係るWLAN回路424のブロック図である。WLAN回路424は、同じ媒体を使用する1つ以上の共存する無線回路(図示せず)を含むデバイス(またはシステム)の一部とすることができる。WLAN回路424は、コントローラセクション426、無線周波数(RF)セクション428およびインタフェース(IF)セクション430を含むことができる。コントローラセクション426は、1つ以上のIEEE 802.11無線規格に適合した無線通信を制御することができる。コントローラセクション426は、命令を実行する1つ以上のプロセッサ、カスタムロジック、プログラマブルロジック、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載のさまざまな通信機能を実行するように構成可能な回路を含むことができる。
【0051】
RFセクション428は、1つ以上のIEEE 802.11無線規格に従って1つ以上の媒体を介してデータを送受信するための回路を含むことができる。IFセクション430は、将来のcoexアクティビティに関するcoexデータの受信および/または要求、ならびに実際のcoexアクティビティがいつ発生したかの表示および実際のcoexアクティビティに関するデータの受信を含めて、coex無線回路との通信を可能にすることができる。
【0052】
コントローラセクション426は、coex送信426-0のためのバックオフプロセス、coex送信426-1のためのCTS-to-Selfプロセスを含むことができ、coexデータ426-2を記憶することができる。バックオフプロセス426-0は、任意の適切な形態をとることができる。いくつかの実施形態では、IFセクション430を介してcoexデータを受信すると、バックオフプロセス426-0は、要求されたWLANアクティビティが将来のcoexアクティビティの推定開始時刻を超えて延びるかを決定し、次いで、そのようなWLANアクティビティを実行するまたは実行しないことができる。しかしながら、他の実施形態では、coexデータを受信した後、バックオフプロセス426-0は、可能な限り早い時刻にWLAN動作を停止することができる。このようにして、バックオフプロセスは、WLAN回路がCTS-to-selfおよび/または電力管理フレームで媒体を予約できるようにするのを助けることができる。
【0053】
CTS-to-Selfプロセス426-1は、coex回路状態に応答してCTS-to-Selfフレームを生成することができる。IFセクション430を介して将来のcoexアクティビティのためのデータを受信すると、CTS-to-Selfプロセス426-1は、少なくとも予期されるcoexアクティビティと同じ長さの持続時間(例えば、NAV)をもたらすCTS-to-Selfフレームのためのデータを生成することができる。そのようなCTS-to-Selfフレームは、実際のcoexアクティビティが示されるときに、または他の実施形態では、予期されるcoexアクティビティ開始時刻に送信することができる。いくつかの実施形態では、実際のcoexアクティビティについてのデータを受信すると、CTS-to-Selfプロセス426-1は、以前のCTS-to-Selfがcoexアクティビティをカバーするのに十分な持続時間を有するかを決定することができる。十分な持続時間を有さない場合、CTS-to-Selfプロセス426-1は、coexアクティビティをカバーするのに十分な持続時間の第2のCTS-to-Selfフレームを生成することができる。
【0054】
coexデータ426-3は、バックオフおよびCTS-to-Selfプロセス426-0/1によって使用することができるIF430を介して受信されたデータを含むことができる。coexデータ426-3は、将来のcoexアクティビティの推定持続時間(dur_est)、実際のcoexアクティビティの持続時間(dur_act)、および将来のcoexアクティビティの推定開始時刻(t_est)のいずれかを含むことができる。
【0055】
このようにして、WLAN回路は、将来のcoex無線回路アクティビティを示すデータを受信するためのインタフェースを含むことができる。そのようなデータに応答して、WLAN回路は、WLANアクティビティをバックオフして、1つ以上のCTS-to-Selfフレームの発行を可能にし、coex無線アクティビティを保護することができる。
【0056】
図5は、一実施形態に係るcoex BT回路532のブロック図である。BT回路532は、同じ媒体を使用するWLAN回路を含むデバイス(またはシステム)の一部とすることができる。BT回路532は、BTコントローラセクション534と、送信(Tx)バッファ536と、受信(Rx)バッファ538と、BT無線IF540と、BT無線回路542と、BT IFセクション544と、メモリ回路546とを含むことができる。BTコントローラセクション524は、1つ以上のBT規格に適合した無線通信を制御することができる。BTコントローラセクション534は、命令を実行する1つ以上のプロセッサ、カスタムロジック、プログラマブルロジック、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載のさまざまな通信機能を実行するように構成可能な回路を含むことができる。
【0057】
Txバッファ536は、BT回路532からの将来の送信のためのデータを記憶することができ、Rxバッファ538は、BT回路532によって無線で受信されたデータを記憶することができる。BT無線IF540は、BT RF回路542による送信のためのBTデータを編成するとともに、BT RF回路542によって受信されたデータを抽出することができる。BT RF回路542は、1つ以上のBT規格に従って1つ以上の媒体を介してデータを受信および送信するための回路を含むことができる。IFセクション544は、将来のBTアクティビティに関するデータの送信、ならびに実際のBTアクティビティの表示を含めて、WLAN回路との通信を可能にすることができる。メモリ回路546は、揮発性メモリ回路、不揮発性メモリ回路、またはそれらの組み合わせを含むことができる。メモリ回路546は、BTデータ受信546-2の履歴を含むBT回路532用のデータを記憶することができる。
【0058】
BTコントローラセクション534は、送信BTデータプロセス546および送信BTアクティブプロセス548を含むことができる。送信BTデータプロセス546は、将来のBTアクティビティに関する情報を決定し、WLAN回路のためにそのようなデータを送信するか、そうでなければ利用可能にすることができる。そのような情報は、将来のBTアクティビティの推定持続時間(dur_est)、およびいくつかの実施形態では、将来のBTアクティビティにおける推定開始時刻(t_est)546-1を含むことができるが、これらに限定されない。図示の実施形態において、dur_estは、Txバッファ536の状態および/またはRx送信546-2における履歴データから決定され得る。送信BTアクティブプロセス548は、実際のBTアクティビティの開始を示す表示をWLAN回路に送信することができる。いくつかの実施形態において、そのような表示は、差し迫ったBTアクティビティにおける実際の持続時間(dur_act)548-0を伴うことができる。
【0059】
このようにして、BT回路は、将来のBTアクティビティの持続時間を決定し、そのようなデータをWLAN回路に送信することができ、その後、そのようなBTアクティビティが実際にいつ発生するかに対応する表示が続く。
【0060】
実施形態によれば、将来のcoexアクティビティを示すことができるデータは、システムによって受信され得るか、またはそのようなシステム内の回路によって生成され得る。
【0061】
図6は、coex回路が他のソースから将来のcoexアクティビティデータ(例えば、スケジュールデータ)を受信し、そのようなデータをWLAN回路に提供することができる一実施形態に係るシステム650を示す。システム650は、通信経路606を介してWLAN回路624と通信するcoex回路632を含むことができる。
【0062】
動作中、coex回路632は、内部ソース652-0または外部ソース652-1を含むがこれらに限定されない任意の適切なソースからcoexスケジュールデータ654を受信することができる。coexスケジュールデータ654は、本明細書に記載の将来のcoexアクティビティおよび均等物に関連するデータであり得る。内部ソース652-0は、coex回路における将来のアクティビティを示すことができる任意の適切なデータ値または信号を提供することができる。いくつかの実施形態において、内部ソース652-0は、送信バッファ状態またはスロットマスク(例えば、BTスロットマスク)を含むことができる。外部ソース652-1は、システム650の他の部分(図示せず)によって実行されるアプリケーションを含むことができる。
【0063】
coexスケジュールデータ654は、通信経路606を介して、coex IFセクション644およびWLAN IFセクション630によってWLAN回路624に送信され得る。WLAN回路624内で、CTS-to-Selfジェネレータ626-1は、coexスケジュールデータによって示されるcoexアクティビティの持続時間をカバーするのに十分な持続時間を有する1つ以上のCTS-to-Selfフレームを生成することができる。
【0064】
coex回路632が共有媒体上でアクティブになるとき、coex RF制御回路642は、WLAN回路624によって受信され得るcoexアクティブ表示を生成することができる。これに応答して、WLAN RF制御回路628はCTS-to-Selfフレームを発行することができる。さらに、第1の持続時間がcoexアクティビティを保護するのに十分でない場合には、第2のCTS-to-Selfフレームを生成することができる。
【0065】
このようにして、coex回路は、WLAN回路によってアクセスされ得る将来のcoexアクティビティデータを受信して、coexアクティビティにおける保護CTS-to-Selfを生成することができる。
【0066】
図7は、coex回路が過去のcoexアクティビティを使用して将来のcoexアクティビティデータを開発し、そのようなデータをWLAN回路に提供することができる一実施形態に係るシステム750を示す。システム750は、
図6と同様の項目を含むことができ、そのような同様の項目は、同じ参照符号で参照されるが、先頭の数字は「6」ではなく「7」である。
【0067】
動作中、coexスケジュールデータジェネレータ756は、coex RF制御回路742のアクティビティを監視することができ、そのようなデータから将来のcoexアクティビティデータを決定することができる。そのような動作は、履歴データを蓄積および評価すること、またはそのような履歴データを人工知能システムのための訓練データとして含むことを含む、本明細書に記載の動作のいずれかを含むことができる。coexスケジュールデータは、CTS-to-selfジェネレータ726-1によって使用されて、本明細書に記載されているように、将来のcoexアクティビティを保護するために1つ以上のCTS-to-selfフレームまたは均等物を生成することができる。
【0068】
このようにして、coex回路は、WLAN回路によってアクセスされ得る過去のcoexアクティビティから将来のcoexアクティビティデータを生成して、coexアクティビティにおける1つ以上の保護CTS-to-Selfフレームを生成することができる。
【0069】
図8は、WLAN回路が過去のcoexアクティビティを使用して将来のcoexアクティビティデータを開発することができる一実施形態に係るシステム850を示す。システム850は、
図7と同様の項目を含むことができ、そのような同様の項目は、同じ参照符号で参照されるが、先頭の数字は「7」ではなく「8」である。
【0070】
動作中、coex回路832がアクティブであるとき、そのようなcoexアクティビティに関するデータは、IFセクション844/830を介してWLAN回路に転送され得る。WLAN回路824内で、coexスケジュールデータジェネレータ856は、受信した過去のcoexデータを評価して、本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る将来のcoexスケジュールデータまたは均等物を生成することができる。このような将来のcoexスケジュールデータは、1つ以上のCTS-to-selfフレームを生成して本明細書で説明するような将来のcoexアクティビティまたは均等物を保護するためにCTS-to-selfジェネレータ826-1によって使用され得る。
【0071】
このようにして、WLAN回路は、過去からのcoexアクティビティデータを受信して、将来のcoexアクティビティを決定することができる。そのようなデータは、coexアクティビティにおける1つ以上の保護CTS-to-Selfフレームを生成するためにWLAN回路によって使用され得る。
【0072】
実施形態は、WLAN回路が将来のcoexアクティビティデータならびに実際のcoexアクティビティの表示を受信できるようにし得る任意の適切な通信経路に従ってWLAN回路と通信するcoex回路を含むことができる。いくつかの実施形態において、coex回路は、1つ以上のシリアルデータプロトコルに従ってシリアルバスを介して通信することができる。
【0073】
図9は、一実施形態に係るシステム950のブロック図である。システム950は、WLAN回路924、BT回路932およびアンテナシステム958を含むことができる。WLAN回路924およびBT回路932は、WLAN回路924と同じ場所に配置された無線回路との間の通信を提供するように設計されるインタフェースを介して通信することができる。
【0074】
BT回路932は、BTスケジュールデータ954、BT Tx/Rx制御回路942-0、BT RF回路942-1およびcoex IF944を含むことができる。BTスケジュールデータ954は、将来のBTアクティビティに関する情報を含むことができ、本明細書に記載の方法のいずれかまたは均等物に従って生成することができる。BTスケジュールデータ954は、dur_est値、および任意選択的にt_est値を含むことができる。そのような値(dur_est、t_est)は、シリアルバス906を介してWLAN回路924に送信することができる。いくつかの場合、そのようなデータは、WLAN回路924からの要求に応答して送信することができる。BT Tx/Rx回路942-0は、BT送信を制御することができ、実際のBT送信がいつ発生するか(t_act)をWLAN回路924に示すことができる。BT RF回路942-1は、アンテナシステム958に接続することができ、BT送信を送信/受信することができる。Coex IF944は、2線インタフェースであり得るシリアル強化共存インタフェース(SECI)、または3線インタフェースであり得るGCIを含む、同じ場所に位置する無線回路間でデータを交換するように設計されたインタフェースであり得る。
【0075】
WLAN回路924は、WLAN coex IF930、CTS-to-selfジェネレータ926-1、WLAN Tx/Rx制御回路928-0およびWLAN RF回路928-1を含むことができる。WLAN coex IF930は、SECIおよび/またはGCIであることを含む、coex IF944のものに対応することができる。CTS-to-selfジェネレータ926-1は、本明細書に記載のBTスケジュールおよび均等物に応答して、1つ以上のCTS-to-selfフレームを生成することができる。WLAN Tx/Rx回路928-0は、WLAN送信を制御することができる。WLAN RF回路928-1は、アンテナシステム958に接続することができ、WLAN送信を送信/受信することができる。
【0076】
このようにして、coexシステムは、SECIおよびGCIを含むがこれらに限定されない共存回路間の通信用に設計されたインタフェースを介してWLAN回路にcoex(例えば、BT)スケジュールデータを送信することができる。
【0077】
実施形態は、既存のシリアルバスを利用して将来のcoexアクティビティデータをWLAN回路に送信するように修正されたインタフェースを有するWLAN回路と通信するcoex回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、coex回路は、3線シリアルバスを介して通信することができる。
【0078】
図10は、一実施形態に係るシステム1050のブロック図である。システム1050は、
図9と同様の項目を含むことができ、そのような同様の項目は同じ参照符号で参照されるが、先頭の数字は「9」ではなく「10」である。
【0079】
システム1050は、coex回路1032が3線バス1006を介してWLAN回路1024と通信することができるという点で
図9のものとは異なり得る。3線バスは、coex回路1032からWLAN回路1024にデータを送信するためのRFアクティブラインおよびステータス/優先度ラインと、WLAN回路1024からcoex回路1032にデータを送信するための送信確認(TX_CONF)ラインとを含むことができる。しかしながら、そのようなバス(1044/1030)へのインタフェースは、coex回路1032からWLAN回路1024に将来のcoexアクティビティデータ(例えば、coexスケジュールデータ)1054’を搬送するように修正することができる。そのようなデータは、ステータス/優先度ライン、RFアクティブライン、またはその両方で搬送することができる。さらに、いくつかの実施形態において、WLAN回路1024は、TX_CONFラインを介してcoexスケジュールデータの要求を発行することができる。いくつかの実施形態では、RFアクティブは、coexスケジュールデータの送信後の実際のcoexアクティビティを示すことができる。
【0080】
このようにして、coexシステムは、修正されたバスインタフェースを使用して、3線バスを含む既存のシリアルバスタイプを介してWLAN回路にcoexスケジュールデータを送信することができる。
【0081】
図11は、一実施形態に係るシステム1150のブロック図である。いくつかの実施形態において、システム1150は、
図1A-
図1Eまたは
図4-
図10に示すもののいずれかの実装であり得る。システム1150は、BT回路1132、WLAN回路1124およびアンテナシステム1154を含むことができる。BT回路1132は、BTプロセッサセクション1162と、BTメモリセクション1160と、媒体制御回路1164と、第1のI/O回路1166-0と、BT RF回路1142とを含むことができる。
【0082】
BTプロセッサセクション1162は、将来のBTアクティビティデータをWLAN回路1124に送信することができる送信BTスケジュール機能1146と、BTアクティブ表示をWLAN回路1124に送信することができる送信BTアクティブ機能1148とを含む、BT動作のための命令を実行することができる。BTメモリセクション1160は、BTスケジュールデータ1154を含むBTの将来のアクティビティのためのデータを記憶することができる。BTスケジュールデータ1154は、将来のBT送信に関するデータ、およびいくつかの実施形態では、将来のBT受信に関するデータを含むことができる。いくつかの実施形態において、BTスケジュールデータ1154は、スロット割り当てマスク1154-0を含むことができ、またはスロット割り当てマスク1154-0から導出することができる。本明細書で述べられているように、将来のBT送信は、送信バッファ1136の状態を使用して決定され得る。
【0083】
BT制御回路1142-0は、1つ以上のBT規格に従って機能を実行するための回路を含むことができ、BT Txバッファ1136を含むことができ、そこからBTアクティビティ持続時間を決定することができる。
【0084】
BT RF回路1142は、BT制御回路1142-0によって制御することができ、1つ以上のBT規格に従ってパケットの送信を可能にする無線回路を含むことができる。図示の実施形態では、BT RF回路1142は、1つ以上のBT電力増幅器(PA)1172-0を駆動し、BT低雑音増幅器(LNA)1170-0から入力信号を受信することができる。
【0085】
媒体制御回路1164は、送信媒体(例えば、2.4GHz帯域)へのアクセスを制御するために、ブリッジ1180を介してWLAN回路1124と通信することができる。第1のI/O回路1166-0は、本明細書に記載の実施形態のいずれかまたは均等物に従ってシステム1150との通信を可能にすることができる。
【0086】
BTプロセッサセクション1160、BTメモリセクション1162、BT制御回路1142-0、媒体制御回路1164および第1のI/O回路1166-0は、バス1168を介して相互に通信可能である。
【0087】
WLAN回路1124は、プロセッサセクション1176と、メモリセクション1174と、第2のI/O回路1166-1と、ブリッジ制御回路1178と、WLAN制御回路1128と、WLAN無線回路1128-1とを含むことができる。プロセッサセクション1176は、バックオフ動作1126-0およびCTS-to-self動作1126-1を含む、WLAN動作のための命令を実行することができる。バックオフ動作1126-0は、将来のBTアクティビティに関するデータの受信に応答して、WLAN動作の実行を拒否することができる。いくつかの実施形態において、そのような動作は、将来のBTアクティビティにおける推定開始時刻の前にWLAN動作を実行できるかどうかの決定を行なうことができる。CTS-to-self動作1126-1は、レガシーWLANバージョンに適応するための従来のCTS-to-selfフレーム1126-1Aを生成および発行することができる。しかしながら、さらに、CTS-to-self動作1126-1は、本明細書で説明するように、予期されるBTアクティビティを保護するために初期CTS-to-selfフレーム1126-1Bを生成および発行することができる。さらに、調整CTS-to-selfフレーム1126-1Cは、初期CTS-to-selfフレーム1126-1Bの持続時間の場合に保護持続時間を延長するように生成および発行することができる。
【0088】
第2のI/O回路1166-1は、GCIおよび/またはSECIとすることができるインタフェース1144/1130を介したBT回路1104との通信を含む、本明細書に記載の実施形態または均等物のいずれかに係るシステム1150との通信を可能にすることができる。いくつかの実施形態において、BTプロセッサセクション1162は、インタフェース1144/1130を介してBTスケジュールデータを送信し、アクティブ表示を送信することができる。いくつかの実施形態において、インタフェース1144/11130は、システムが、3G、4G、LTEおよび5Gネットワークを含むがこれらに限定されないセルラーネットワークシステムなどの他の無線システムとインタフェースすることができるようにし得る。
【0089】
WLAN制御回路1128は、2.4GHz帯域および5GHz帯域で動作するものを含む、1つ以上のIEEE 802.11無線規格に従って機能を実行するための回路を含むことができる。いくつかの実施形態において、これは、IEEE 802.11互換の媒体アクセス制御(MAC)層回路1128-0およびIEEE 802.11互換の物理インタフェース層(PHY)回路1128-0およびWLAN PHY回路1128-1を含むことができる。WLAN RF回路1128-1は、1つ以上のWLAN帯域(例えば、2.4GHz、5GHz)でデータを送受信するマルチバンド無線回路を含むことができる。図示の実施形態において、WLAN RF回路1128-1は、1つ以上の2.4GHz帯域PA(複数可)1172-1、5GHz帯域PA1172-2を駆動し、2.4GHz LNA1170-1および5GHz LNA1170-2から入力信号を受信することができる。
【0090】
プロセッサセクション1176、ブリッジ制御回路1178およびWLAN制御回路1128は、バックプレーン1182を介して互いに接続可能である。
【0091】
システム1150は、アンテナシステム1154に接続することができる。アンテナシステム1154は、1つ以上の物理アンテナ、ならびにそのようなアンテナへの異なる接続を可能にするためのスイッチを含むことができる。
【0092】
いくつかの実施形態では、システム1150は、同じ集積回路基板で形成されたBT回路1132およびWLAN回路1124を含むことができる。
【0093】
いくつかの実施形態において、coex回路またはWLAN回路は、過去のcoexアクティビティデータから将来のcoexアクティビティのためのデータを生成することができるcoexスケジュールデータジェネレータを含むことができる。
【0094】
図12は、一実施形態に係るcoexスケジュールジェネレータ1256のブロック図である。coexスケジュールジェネレータ1256は、過去のcoexアクティビティデータ1246-0およびcoex分析セクション1284を含むことができる。
図12は、過去のcoexアクティビティ持続時間(dur_act 0~dur_actn)および開始時刻(t_act 0~t_actn)を示しているが、そのようなデータ1246-0は、将来のcoexアクティビティを導出するのに適した任意の他の形態をとることができる。coex分析セクション1284は、任意の適切な態様に従って、過去のcoexアクティビティデータ1246-0から推定未来のcoexアクティビティデータ1216を生成することができる。そのような分析は、特定の範囲のcoexアクティビティ間の時刻の平均化および/またはcoex持続時間の平均化などの単純な分析を含むことができるが、これらに限定されない。しかしながら、本明細書に示されるように、そのような分析は、機械学習を含むより複雑なアルゴリズムを含むことができる。
【0095】
このようにして、coex回路および/またはWLAN回路は、履歴coexアクティビティデータを使用して、WLAN回路によって使用されて1つ以上の保護CTS-to-selfフレームを生成することができる推定された将来のcoexアクティビティデータを導出することができる。
【0096】
実施形態によれば、将来のcoexアクティビティのためのデータを機械学習システムで生成することができる。
図13Aおよび
図13Bは、そのような実施形態の一例を示す。
図13Aおよび
図13Bは、他の実施形態に係るcoexスケジュールジェネレータシステム1356のブロック図である。システム1356は、モデル1356-0’、誤差関数1356-1およびパラメータ調整セクション1356-2を含むことができる。モデル1356-0’は、例えば、任意の適切なニューラルネットワークを含む学習モデルとすることができる。モデル1356-0’は、訓練データ1346-0に応答して出力値1316’を生成することができる。モデル1356-0’は、調整可能なパラメータ(例えば、ニューロン重み)に従って出力値1316’を生成する方法を変えることができる。図示の実施形態では、モデル1356-0’は、入力1346-0’および出力1346-0(t+1)を含む訓練データセットで訓練することができる。示されている実施形態では、訓練データは、履歴coexアクティビティデータ1346-0(t)/(t+1)であり得る。出力データは、訓練中にモデル1356-0’によって予測されたアクティビティデータ1316’であり得る。
【0097】
誤差関数1356-1は、モデル1356-0’からの出力値1316’を訓練出力値1346-0(t+1)と比較して、誤差値を生成することができる。誤差関数1356-1は、改善/最適化のために所望の特徴に誤差を基づくことができる。パラメータ調整セクション1356-2は、誤差関数1356-1によって生成された誤差値に応じて、モデル1356-0’のパラメータを調整することができる。そのようなパラメータ調整は、誤差を低減する(例えば、所望の特徴を改善する)ために行なうことができ、いくつかのニューラルネットワークモデルの場合の勾配降下のバージョンなどの任意の適切な形態をとることができる。
【0098】
図13Bは、以前のcoexアクティビティに応答して推定された将来のcoexアクティビティを生成するための動作を示す。システム1356Tは、訓練後のモデル1356-0を含むことができる。モデル1356-0のパラメータは、推測された将来のcoexアクティビティ1316を生成するために学習されている。
【0099】
システム1356/1356Tの全部または一部は、coex回路およびWLAN回路を含むシステム/デバイス上に配置されてもよく、またはそのようなシステムから離れていてもよい(例えば、サーバシステム)。後者の場合の一実施形態では、システムは、訓練されたモデル1356-0を含むことができる。しかしながら、他の実施形態は、システム/デバイスが動作するにつれて(例えば、取得されたcoex履歴データ)訓練されるモデルを含むことができる。
【0100】
このようにして、機械学習システムで推定された将来のcoexアクティビティを生成することができるWLAN回路を有するcoex回路を有するシステム。そのような推定された将来のcoexアクティビティデータは、将来のcoexアクティビティのための1つ以上の保護CTS-to-selfフレームを生成するためにWLAN回路によって使用され得る。
【0101】
実施形態は、さまざまな相互接続された構成要素を有するシステムおよびデバイスを含むことができるが、実施形態は、低い受動絶縁性を伴うcoex回路およびWLAN回路を有する単一デバイスを含むこともできる。いくつかの実施形態において、そのような一体型デバイスは、好適には、コンパクトな単一集積回路(すなわち、チップ)であってよい。
図14は、パッケージ化されたシングルチップ無線組み合わせデバイス1450の一特定例を示す。そのようなデバイス1450は、本明細書に記載されているようなcoexアクティビティのためのCTS-to-self保護フレームおよび等価物を生成することができる、1つ以上のcoex回路(例えば、BT、Zigbee、Thread)およびWLAN回路を含むことができる。いくつかの実施形態では、デバイス1450は、
図4~
図11のいずれかに示すような回路を含むことができる。
【0102】
しかしながら、実施形態に係るデバイスが、他の任意の適切な集積回路パッケージングタイプ、ならびに回路基板または基板へのデバイスチップの直接接合を含み得ることは理解される。
【0103】
実施形態は単一の集積回路デバイスを含むことができるが、実施形態は、同じ媒体を共有する共存する無線回路の性能を改善するより大きなデバイスを含むことができる。
図15は、実施形態に係るさまざまなシステムを示す。そのようなシステムは、CTS-to-selfフレームを発行することができるWLAN回路、ならびに1つ以上のcoex回路を含むことができる。
【0104】
いくつかの実施形態において、システムは、照明デバイス1550A、ロックデバイス1550B、計装デバイス1550C、セキュリティデバイス1550Dおよび娯楽デバイス1550Eを含むがこれらに限定されない、無線対応のモノのインターネット(IoT)タイプのデバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、システムは、BSSのためのアクセスポイント(AP)として機能することができるが、別のcoex無線回路を含むゲートウェイまたはルータデバイス1550Fとすることができる。
【0105】
このようにして、実施形態は、IoTタイプのデバイス、ならびにBSS内のAPとして機能することができるデバイスを含むことができる。
【0106】
実施形態は、WLANおよび1つ以上の共存プロトコルを含む複数の通信タイプを可能にするための自動車のサブシステムにおける用途を享受することができる。
図16は、他の実施形態に係る自動車システム1686を示す。自動車システム1686は、インフォテインメントサブシステム1650-0および/または電子制御ユニット(ECU)1650-1を含むがこれらに限定されないさまざまなサブシステムを含むことができる。サブシステム(1650-0/1)は、本明細書に記載されているような1つ以上のcoex回路または均等物を保護するためにCTS-to-selfフレームを発行することができるWLAN回路を含むことができる。
【0107】
このようにして、自動車は、本明細書に記載の1つ以上のcoex回路および均等物と媒体を共有するWLAN回路を有する組み合わせデバイスを含むことができる。
【0108】
本明細書に記載の動作、デバイスおよびシステムは、実施形態に係るさまざまな方法を開示するが、フロー図を参照して追加の方法を説明する。
【0109】
図17は、一実施形態に係る方法1790のフロー図である。方法1790は、coex回路と媒体を共有するWLAN回路によって実行され得る。方法1790は、将来のcoex通信における推定持続時間および推定開始を決定するステップ1790-0を含むことができる。そのような動作は、coex回路からcoex通信データを受信するステップ1790-aを含むことができる。これに加えてまたは代えて、方法1790は、coex回路からcoex通信データを受信および記憶するステップ1790-b、次いで、推定された将来のcoexアクティビティに到達するべくcoex通信履歴を分析するステップ1790-cを含むことができる。
【0110】
方法1790は、WLAN通信要求が受信されるかを決定することができる(1790-1)。そのような動作は、限定はしないが、ネットワークのピアデバイスから送信する要求を検出することを含む、他のデバイスからの通信を受信するWLAN回路を含むことができる。しかしながら、そのようなアクションは、内部要求(例えば、WLAN回路によってサービスされるアプリケーション)も含むことができる。WLAN通信要求が受信される場合(1790-1からのY)、要求された通信が将来のcoex通信(例えば、推定開始時刻の前)の前に完了できるかどうかの決定を行なうことができる(1790-2)。
【0111】
要求されたWLAN通信が将来のcoex通信の前に完了可能であると決定された場合(1790-2からのY)、方法1790は、そのようなWLAN通信を実行することができる(1790-3)。そのような動作は、要求に対する確認応答(ACK)を発行することを含むことができる。要求されたWLAN通信が将来のcoex通信(1790-2からのN)の前に完了可能でないと決定される場合、方法1790はWLAN要求を無視することができる(1790-4)。そのような動作は、WLAN通信要求に対する確認応答を返さないことを含むことができる。方法1790は、coexアクティブ表示が受信されるまで(1790-5からのN)、WLAN要求に応答してそのような決定を行ない続けることができる。
【0112】
coexアクティブ表示(1790-5のY)は、coexアクティビティが起こっているか、または差し迫っていることを示すことができる。そのような表示は、任意の適切な形態をとることができ、いくつかの実施形態では、coex回路(例えば、シリアルデータまたは専用信号)から送信されるメッセージとすることができる。しかしながら、そのような表示は、coex回路の状態を読み取る(例えば、レジスタまたはメモリ位置を読み取る)WLAN回路によって決定することができる。
【0113】
coex アクティブ表示(1790-5からのY)の受信に応答して、coexアクティビティ1790-6の推定持続時間以上の持続時間を有する第1のCTS-to-selfを送信することができる。いくつかの実施形態では、方法1790は、coexアクティビティの実際の持続時間が第1のCTS-to-self1790-7の持続時間よりも長いかを決定することを含むこともできる。それが(1790-7からのY)である場合、実際のcoex持続時間1790-8をカバーするのに十分な持続時間を有する第2のCTS-to-selfを送信することができる。次いで、方法は1790-0に戻ることができる。第1のCTS-to-self1790-7の持続時間がcoexアクティビティをカバーするのに十分である場合(1790-7からのN)、方法は1790-0に戻ることができる。
【0114】
このようにして、将来のcoex回路アクティビティの持続時間以上の持続時間を有するCTS-to-selfフレームを生成することができる。
【0115】
図18は、他の実施形態に係る方法1892のフロー図である。方法1892は、WLAN回路と媒体を共有するcoex回路によって実行することができる。方法1892は、将来のcoex通信1892-1における推定持続時間1892-0および推定開始を決定するステップを含むことができる。そのような動作は、coexバッファ状態をチェックするステップ1892-a、アプリケーションまたは他のデバイスから将来のcoexアクティビティに関するデータを受信するステップ1892-bおよび/または過去のcoexデータを評価するステップ1892-cを含むがこれらに限定されない、本明細書に記載のいずれかまたは均等物を含むことができる。
【0116】
将来のcoex通信のためのデータは、WLAN回路1892-3に送信され得る。そのような動作は、シリアルバスを介してそのようなデータを送信することを含む、本明細書に記載のものまたは均等物のいずれかを含むことができる。coex通信の準備ができている場合(1892-4からのY)、方法1892は、WLAN回路1892-4にアクティブ表示を送信することができる。そのようなアクションは、本書で説明されているものまたはその均等物いずれかを含み得る。次いで、方法1892は、将来のcoex通信に対応するcoex通信を実行することができる。
【0117】
このようにして、coex通信は、将来のcoex通信のための推定データ、ならびにそのような通信が開始されたときのアクティブ表示を送信することができる。
【0118】
図19は、他の実施形態に係る方法1994のフロー図である。方法1994は、BT回路1904およびWLAN回路1902によって行なわれる動作を含むことができる。BT回路1904は、BTスケジュールデータ1994-0をWLAN回路1902に送信することができる。そのようなスケジュールデータは、将来のBTアクティビティに関する情報を含むことができ、いくつかの実施形態では、推定持続時間(dur_est)および推定開始時刻(t_est)を含むことができる。
【0119】
WLAN回路1902は、将来のBTアクティビティの持続時間が所定の制限よりも大きいか否かを決定することができる(1994-1)。持続時間が制限よりも長くない場合(1994-1からのN)、WLAN回路1902は、推定BTアクティビティ持続時間よりも長い持続時間を有する第1のCTS-to-selfフレームを準備することができる(1994-2)。
【0120】
方法1994は、要求されたWLANアクセスが将来のBTアクティビティの前に完了され得るかをWLAN回路が決定するステップ1994-3を含み得る。いくつかの実施形態では、そのような動作は、媒体にアクセスするWLAN要求が受信されるかを決定するステップ1994-4を含むことができる。いくつかの実施形態では、そのような動作は、別のデバイスから送信する要求を検出することを含むことができる。そのような要求が受信された場合(1994-4からのY)、WLAN回路1902は、要求されたWLANアクセスが推定BT開始時刻1994-5を超えて延びるかを決定することができる。そうであれば(1994-5からのY)、WLANアクセスが実行され、確認応答が生成される(1994-6)。そうでない場合(1994-5からのN)、WLANアクセスは無視することができる(1994-7)。
【0121】
BT回路1904は、BTアクティブ表示1994-8をWLAN回路に送信することができる。いくつかの実施形態では、そのような動作は、WLAN回路が実際のBT持続時間(dur_act)を決定できるようにし得る。次いで、BTアクティビティは1994-14を開始し、その後1994-15を終了することができる。
【0122】
推定BT持続時間が所定の限界を下回る場合(1994-1からのN)、WLAN回路は、第1のCTS-to-self1994-9を送信することができる。WLAN回路1902は、BTアクティビティの実際の持続時間が第1のCTS-to-self1994-10内に収まるかを決定することができる。そうでない場合(1994-10からのN)、実際のBTアクティビティ持続時間をカバーすることができる第2のCTS-to-selfを準備して送信することができる(1994-11)。BTアクティビティが終了した後(1994-15)、方法1994はその後、開始1994-16に戻ることができる。
【0123】
推定BT持続時間が所定の制限を超えている場合(1994-1からのY)、WLAN回路1902は、電力管理ビットが「0」に設定されたヌルデータフレームを準備して送信することができる(1994-12)。BTアクティビティが終了した後(1995-15)、WLAN回路1902は、電力管理ビットが「1」に設定されたヌルデータフレームを準備して送信し得る(1994-15)。次いで、方法1994は、開始1994-16に戻ることができる。
【0124】
このようにして、WLAN回路は、CTS-to-selfフレームを発行するか、または電力管理状態を送信して、coex BT回路送信を保護することができる。
【0125】
実施形態は、同じ周波数で送受信することによって媒体を直接共有するcoex回路を保護するためにCTS-to-selfフレームまたはWLAN電力管理通信を発行するWLAN回路を含むことができる。しかしながら、実施形態は、そのような通信を発行して、coex通信と干渉し得る高調波周波数の生成を防止するWLAN回路を含むこともできる。
【0126】
本明細書に記載されているようなcoex回路のための保護を進歩させることは、そのような保護の成功率を向上させるのに役立ち、それによって、ピアがコーディングレートをスケールダウンするために誤って解釈する機会を減少させる(例えば、MCSインデックス)。これは、従来の手法よりも共存性能を改善するのに役立ち得る。
【0127】
WLAN回路(すなわち、WLAN送信動作からのバックオフ)を送信するための保護を向上させることは、WLAN回路が、WLAN送信の途中でWLAN回路からcoex回路(例えば、Bluetooth)への急激な切り替え(例えば、アンテナ切り替え)をもたらすことになる送信を不必要にスケジューリングすることを低減または防止するのに役立ち得る。これは、処理電力および不要な送信電力を節約するのに役立つことができる。
【0128】
実施形態は、WLAN回路の動作により、coex通信の推定開始時刻および推定持続時間を決定することを含む方法、デバイスおよびシステムに関する。少なくとも媒体が自由であることに応答して、coex通信における推定持続時間に等しい第1の持続時間を有する第1のCTS-to-selfフレームを送信することができる。coex通信における実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号の受信に応答して、WLAN回路は、第1のCTS-to-selfフレームの持続時間がcoex通信の実際の持続時間をカバーするのに十分であるかを決定することができる。第1の持続時間が実際の持続時間をカバーするのに十分でない場合、第2のCTS-to-selfフレームは、実際の持続時間をカバーするのに十分な第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間で送信され得る。
【0129】
実施形態は、coex通信における推定持続時間を決定するように構成されるコントローラセクションを有するWLAN回路を含む方法、デバイスおよびシステムに関し、coex通信はWLANとは異なる第2の通信プロトコルに適合する。コントローラセクションは、将来のcoex通信における推定持続時間に等しい第1の持続時間を有する第1のCTS-to-selfデータを生成し、coex通信の実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号を受信することができる。coex通信の実際の持続時間が第1の持続時間を超えて延びると決定することに応答して、WLAN回路は、実際の持続時間をカバーするのに十分な第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間を有する第2のCTS-to-selfデータを生成することができる。媒体アクセス制御(MAC)回路は、第1のCTS-to-selfデータおよび第2のCTS-to-selfデータから少なくとも第1のCTS-to-selfフレームおよび第2のCTS-to-selfフレームを作成するように構成することができる。物理層(PHY)回路は、WLANフレームを受信し、第1のCTS-to-selfフレームおよび第2のCTS-to-selfフレームを含むWLANフレームを送信するように構成することができる。
【0130】
システムは、coex通信における推定開始時刻および推定持続時間を決定し、coex通信における推定持続時間に等しい第1の持続時間を有する第1のCTS-to-selfフレームを送信し、coex通信における実際の開始を示す実際のcoex通信開始信号を受信するように構成されるWLAN回路を含むことができる。WLAN回路は、coex通信の実際の持続時間が第1の持続時間を超えて延びると決定するたことに応答して、実際の持続時間をカバーするのに十分な第1の持続時間を超えて延びる第2の持続時間を有する第2のCTS-to-selfフレームを送信することもできる。システムは、WLAN通信と同じ媒体上でWLANとは異なる第2の通信プロトコルに従って通信し、実際のcoex通信開始信号を生成するように構成されたcoex通信回路を含むこともできる。
【0131】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、WLANアクティビティの所定の要求を受信することに応答して、WLANアクティビティが推定開始時刻を超えて延びるかを決定することを含むことができる。WLANアクティビティが推定開始時刻を超えて延びる場合、WLANアクティビティを実行せず、WLANアクティビティが推定開始時刻を超えて延びない場合、WLANアクティビティを実行する。
【0132】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、別のWLANデバイスからのRTSフレームを含む所定の要求を含むことができ、アクセスを実行することは、RTSフレームに応答してclear-to-send(CTS)フレームを送信することを含む。
【0133】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、coex無線回路からcoex通信データを受信するとともに、coex通信データからcoex通信における推定開始時刻を決定するWLAN回路をさらに含むことができる。
【0134】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、WLAN回路の動作によって、coex無線回路からcoex通信データを受信するとともに、coex通信データからcoex通信の推定持続時間を決定することをさらに含むことができる。
【0135】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、coex回路の以前のアクティビティからの履歴データからcoex通信における推定持続時間を決定することをさらに含むことができる。
【0136】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、Bluetooth互換回路、Zigbee互換回路およびThread互換無線回路のグループから選択されるcoex無線回路を含むことができる。
【0137】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、第2の通信プロトコルに従って送信するためのデータを記憶するように構成された送信バッファを有するcoex無線回路を含むことができる。coex回路は、少なくとも送信バッファの状態からcoex通信データを生成するように構成される。
【0138】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、同じ基板で形成されたcoex無線回路およびWLAN回路を含むことができる。
【0139】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、Bluetooth Low Energyを含むBluetoothを含む第2の通信プロトコルを含むことができる。coex通信回路は、スロット割り当てマスク(SAM)を記憶するように構成され、SAMからcoex通信データを生成するように構成されるメモリ回路を含む。
【0140】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、WLAN回路とcoex通信回路との間に結合されたシリアルバスをさらに含むことができ、coex通信回路は、coex通信データを生成するように構成され、WLAN回路は、coex通信データから推定開始時刻および推定持続時間を決定するように構成される。
【0141】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、送信バッファを含むcoex通信回路をさらに含むことができるとともに、少なくとも送信バッファの状態から持続時間データを生成するように構成され、WLAN回路は、持続時間データから推定持続時間を決定するように構成される。
【0142】
実施形態に係る方法デバイスおよびシステムは、WLAN回路がWLAN通信で媒体にアクセスするための所定の要求を受信したことに応答して、WLAN通信が推定開始時刻を超えて延びるかを決定し、WLAN通信が推定開始時刻を超えて延びる場合、WLAN通信を実行せず、アクセスが推定開始時刻を超えて延びない場合、WLAN通信を実行するようにWLAN回路が構成されることを含み得る。
【0143】
本明細書における「1つの実施形態」または「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明されている特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味することを理解すべきである。したがって、本明細書のさまざまな部分における「一実施形態」または「1つの実施形態」または「代替の実施形態」への2つ以上の言及が、必ずしも全てが同じ実施形態を指すとは限らないことが強調され、理解されるべきである。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本発明の1つ以上の実施形態で適当に組み合わせられ得る。
【0144】
同様に、本発明の例示的な実施形態の前述の説明で、本発明のさまざまな特徴が、開示を簡素化して1つ以上のさまざまな発明の態様の理解を助ける目的で、単一の実施形態、図、またはその説明にまとめられることがあることを理解すべきである。しかしながら、この開示方法は、特許請求の範囲が各請求項で明示的に列挙されているより多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。むしろ、発明の態様は、前述の開示されている単一の実施形態の全ての特徴より少ないところにある。したがって、詳細な説明に続く特許請求の範囲はここで、この詳細な説明に明示的に組み込まれ、各請求項は、本発明の別個の実施形態として独立している。
【0145】
例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図していない。例示的な実施形態、ならびに本発明の他の実施形態のさまざまな修正および組み合わせは、説明を参照することで当業者にとって明白となる。したがって、添付の特許請求の範囲は、かかる修正または実施形態を包含することが意図される。
【外国語明細書】