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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049384
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】室内暖房装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 3/00 20220101AFI20240402BHJP
   F24D 19/00 20060101ALI20240402BHJP
   F23C 3/00 20060101ALI20240402BHJP
   F23C 1/08 20060101ALI20240402BHJP
   F23N 1/02 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
F24H3/00 A
F24D19/00 A
F23C3/00 301
F23C1/08
F23N1/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023166129
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】10 2022 124 936.0
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】523370004
【氏名又は名称】ペンダー シュトラールングスハイツング ゲー・エム・ベー・ハー
【氏名又は名称原語表記】Pender Strahlungsheizung GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 7, 68526 Ladenburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ファイト ペンダー
(72)【発明者】
【氏名】ヨーゼフ イェンドリサク
【テーマコード(参考)】
3K003
3K091
3L073
【Fターム(参考)】
3K003AC01
3K003CA05
3K003CB05
3K003DA03
3K003DA04
3K091BB13
3K091BB26
3K091BB32
3K091CC02
3K091CC06
3K091CC23
3K091CC24
3K091DD01
3K091EA14
3L073BB03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】拡張された機能を有する室内暖房装置を提供する。
【解決手段】本発明は、室内暖房装置(1)であって、圧力・混合室ケーシング(9)に接続された放射管(6)を備える、室内暖房装置(1)に関する。放射管(6)は、一方では、ベンチレータ(11)を備えた返流室に接続されていて、他方では、火炎管と、割り当てられたバーナユニットとを備えた混合室に接続されている。バーナユニット(10)は、互いに異なる燃料媒体により運転される2つのバーナを有する。さらに、これら2つのバーナのうちの一方だけを選択的に作動させる切換手段が存在している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内暖房装置(1)であって、圧力・混合室ケーシング(9)に接続された放射管(6)を備え、該放射管(6)は、一方では、少なくとも1つのベンチレータ(11)を備えた返流室に接続されていて、他方では、火炎管(18a,18b)と、割り当てられたバーナユニット(10)とを備えた混合室に接続されている、室内暖房装置(1)において、
前記バーナユニット(10)は、互いに異なる燃料媒体により運転される2つのバーナ(17a,17b)を有し、該2つのバーナ(17a,17b)を選択的に作動させることができる切換手段(20)が存在していることを特徴とする、室内暖房装置(1)。
【請求項2】
前記切換手段(20)によって、一方のバーナ(17a,17b)だけが作動させられているか、または前記切換手段(20)によって、両方のバーナ(17a,17b)が作動させられていることを特徴とする、請求項1記載の室内暖房装置(1)。
【請求項3】
作動させられた前記両方のバーナ(17a,17b)は、低い出力段にて運転されていることを特徴とする、請求項2記載の室内暖房装置(1)。
【請求項4】
前記バーナユニット(10)は、ガスバーナと重油バーナまたは灯油バーナとを備えることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の室内暖房装置(1)。
【請求項5】
前記切換手段(20)によって、手を用いたまたは自動的なバーナ切換が行われ、かつ/または電気的または電子的な切換手段(20)が設けられており、かつ/または前記バーナ(17a,17b)は、制御ユニット(21)によって制御されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の室内暖房装置(1)。
【請求項6】
前記制御ユニット(21)は、前記切換手段(20)を操作するための調整手段を有し、かつ/または前記制御ユニット(21)に、バーナ切換を自動的に実施するシーケンシャルプログラムが実装されていることを特徴とする、請求項5記載の室内暖房装置(1)。
【請求項7】
前記圧力・混合室ケーシング(9)は、3つのスクロールセグメント(14a,14b,14c)を備えたトリプルスクロールの形態で形成されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の室内暖房装置(1)。
【請求項8】
第1のスクロールセグメント(14a)に前記ベンチレータ(11)が割り当てられており、第2のスクロールセグメント(14b)に第1のバーナ(17a)が割り当てられており、第3のスクロールセグメント(14c)に第2のバーナ(17b)が割り当てられていることを特徴とする、請求項7記載の室内暖房装置(1)。
【請求項9】
前記圧力・混合室ケーシング(9)は、2つのスクロールセグメント(14a,14b,14c)を備えたダブルスクロールの形態で形成されていることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の室内暖房装置(1)。
【請求項10】
第1のスクロールセグメント(14a)に前記ベンチレータ(11)が割り当てられており、第2のスクロールセグメント(14b)に前記バーナ(17a,17b)が割り当てられており、第3のスクロールセグメント(14c)に第2のバーナ(17b)が割り当てられていることを特徴とする、請求項9記載の室内暖房装置(1)。
【請求項11】
前記ベンチレータ(11)と前記バーナ(17a,17b)とは、前記圧力・混合室ケーシング(9)の、前記放射管(6)と反対側の背壁(15)に設けられた開口(16)内に支持されていることを特徴とする、請求項6から10までのいずれか1項記載の室内暖房装置(1)。
【請求項12】
前記バーナ(17a,17b)を備えた前記第2および第3のスクロールセグメント(14b,14c)への、前記ベンチレータ(11)により発生させられた空気流の分割を実施することができる調整フラップ(19)が設けられていることを特徴とする、請求項11記載の室内暖房装置(1)。
【請求項13】
前記室内暖房装置(1)は、前記調整フラップ(19)の調整によって、各々の前記バーナ(17a,17b)での運転に適しているように運転され、運転開始前に前記調整フラップ(19)の前記調整が実施されることを特徴とする、請求項12記載の室内暖房装置(1)。
【請求項14】
室内暖房装置(1)であって、圧力・混合室ケーシング(9)に接続された放射管(6)を備え、該放射管(6)は、一方では、ベンチレータ(11)を備えた返流室に接続されていて、他方では、火炎管(18a,18b)と、割り当てられたバーナユニット(10)とを備えた混合室に接続されている、室内暖房装置(1)を運転するための方法において、
前記バーナユニット(10)は、互いに異なる燃料媒体により運転される2つのバーナ(17a,17b)を有し、該2つのバーナ(17a,17b)を選択的に作動させる切換手段(20)が存在していることを特徴とする、方法。
【請求項15】
前記切換手段を前記バーナ(17a,17b)用の前記燃料媒体の可用性に応じて操作することを特徴とする、請求項14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内暖房装置および室内暖房装置を運転するための方法に関する。
【0002】
このような室内暖房装置は、建物の室内を暖房することができる放射暖房装置を形成している。
【0003】
既知の室内暖房装置は、1つのバーナとベンチレータとを備えた圧力・混合室ケーシングを有している。このユニットには、熱通路を形成するための放射管が接続されている。このために、圧力・混合室ケーシングには、送り路用の接続管と戻し路用の接続管とが設けられている。バーナにより発生させられた熱流は、送り路用の接続管を介して放射管内に供給される。放射管内の戻し流は、戻し路用の接続管を介して再び圧力・混合室ケーシングに供給される。これによって、閉じられた循環路が形成されている。
【0004】
冒頭に記載した室内暖房装置は、欧州特許出願公開第0503489号明細書に基づき公知である。この公知の室内暖房装置は、暖房したい室内の上方に配置された導管システムの、圧力・混合室ケーシングに接続された放射管を備えている。この放射管は、一方では、ベンチレータを備えた返流室に接続されていて、他方では、1つのバーナを取り囲む火炎管を備えた混合室に接続されている。圧力・混合室ケーシングはダブルスクロール状に形成されている。この場合、2つの円筒形の部分がケーシングを形成していて、フロントプレートとリヤプレートとがダブルスクロール形状を有しているのに対して、放射管用の接続管はリヤプレートに接続されている。
【0005】
公知の室内暖房装置によって、圧力・混合室ケーシング内には、バーナの領域における高温のコアゾーンが、返流してきたガスの低温の空気層によって取り囲まれているように、渦流ゾーンが形成されていることが達成される。これによって、大きな区間にわたって、放射管における均一な熱放出が生じることが達成される。
【0006】
本発明の根底にある課題は、拡張された機能を有する室内暖房装置を提供することである。
【0007】
この課題を解決するために、請求項1の特徴を有する室内暖房装置が特定されている。本発明の有利な実施形態および好適な改良形態は、従属請求項に記載してある。
【0008】
本発明は、室内暖房装置であって、圧力・混合室ケーシングに接続された放射管を備える、室内暖房装置に関する。放射管は、一方では、ベンチレータを備えた返流室に接続されていて、他方では、少なくとも1つの火炎管と、割り当てられたバーナユニットとを備えた混合室に接続されている。バーナユニットは、互いに異なる燃料媒体により運転される2つのバーナを有する。さらに、これら2つのバーナのうちの一方だけを選択的に作動させる切換手段が存在している。
【0009】
本発明は、相応の方法にも関する。
【0010】
本発明の基本思想は、室内暖房装置に対して、互いに異なる燃料媒体により運転される2つのバーナを備えたバーナユニットを提供することにある。切換手段によって、有利には常に一方のバーナだけが作動させられ、室内暖房装置の運転のために使用される。
【0011】
代替的には、切換手段によって、両方のバーナが作動させられていてよい。
【0012】
この事例では、作動させられた両方のバーナは、低い出力段で運転される。
【0013】
バーナユニットは、室内暖房装置の順応性と可用性とを高める多様な冗長システムを形成している。
【0014】
本発明によるバーナユニットによって、特に室内暖房装置の停止に対する安全性が高められる。特に有利には、切換手段によって、燃料媒体を使用することができるバーナが作動させられる。例えば、供給隘路またはこれに類するものによって、一方のバーナ用の燃料媒体を使用することができない場合、切換手段によって、燃料媒体を使用することができる他方のバーナが作動させられ、これによって、室内暖房装置の望ましくない停止が回避される。
【0015】
バーナユニット用の両方の燃料媒体を同時に使用することができなくなる確率が低いため、室内暖房装置の停止の確率は極めて低い。
【0016】
室内暖房装置のバーナの運転には、種々異なる燃料媒体、例えばガス、重油、軽油または灯油が適している。また、電気運転式のバーナも可能である。
【0017】
特に有利には、バーナユニットは、ガスバーナと重油バーナとを備える。
【0018】
これによって、バーナが慣用の燃料媒体によって運転される。この燃料媒体によって、高い暖房出力が得られる。
【0019】
有利には、電気的または電子的な切換手段が設けられている。
【0020】
この場合、切換手段は、リレー、半導体スイッチおよびこれに類するものによって形成されていてよい。
【0021】
特に有利には、切換手段によって、手を用いたまたは自動的なバーナ切換が行われる。
【0022】
手を用いたバーナ切換はユーザによって実施されてよい。このためには、このユーザが相応の操作手段を操作する。自動的なバーナ切換は自動的に、特にプログラム制御されて行われる。
【0023】
このために、有利には、バーナは、制御ユニットによって制御される。
【0024】
この場合、制御ユニットは、切換手段を操作するための調整手段を有してよい。
【0025】
調整手段として、制御ユニットは、操作フィールドまたはこれに類するものを有してよい。この操作フィールドでの入力によって、ユーザがバーナ切換を行うことができる。
【0026】
代替的または付加的には、制御ユニットに、バーナ切換を自動的に実施するシーケンシャルプログラムが実装されている。
【0027】
シーケンシャルプログラムによって、例えば、燃料媒体の可用性に関する情報を提供するコントロール量、センサ信号およびこれに類するものを評価することができ、その後、こういった情報に応じて、バーナ切換を自動的に実施することができる。
【0028】
本発明に係る室内暖房装置は、放射管が送り路および戻し路で圧力・混合室ケーシングに接続されており、これによって、閉じられた循環路が得られるように、熱帯を形成している。バーナユニットにより加熱された熱空気流は、送り路を介して放射管内に供給され、この放射管内で案内され、戻し路を介して再び圧力・混合室ケーシングに供給される。この圧力・混合室ケーシングのベンチレータは、送り路と戻し路との間に空気循環を生じさせ、同時にバーナユニットの火炎を安定させる。
【0029】
このユニットでは、放射管の内部の圧力が、有利には大気圧よりも低く、より高い圧力は、圧力・混合室ケーシングの内部、有利には、有害物質をコントロールして外部に案内する煙突の領域にしか形成されない。このように構成された室内暖房装置は、特に煙道ガスのコントロールされない流出を回避する自己調整システムを形成している。
【0030】
このことは、特に、圧力・混合室ケーシングが、3つのスクロールセグメントを備えたトリプルスクロールの形態で形成されているような構造的に有利な構成によって達成される。
【0031】
この場合、第1のスクロールセグメントにベンチレータが割り当てられている。第2のスクロールセグメントには第1のバーナが割り当てられており、第3のスクロールセグメントには第2のバーナが割り当てられている。
【0032】
代替的な実施形態によれば、圧力・混合室ケーシングは、2つのスクロールセグメントを備えたダブルスクロールの形態で形成されている。
【0033】
この場合、第1のスクロールセグメントにベンチレータが割り当てられており、第2のスクロールセグメントに両方のバーナが割り当てられており、第3のスクロールセグメントに第2のバーナが割り当てられている。
【0034】
好適には、ベンチレータとバーナとは、圧力・混合室ケーシングの、放射管と反対側の背壁に設けられた開口内に支持されている。
【0035】
有利な実施形態によれば、バーナを備えた第2および第3のスクロールセグメントへの、ベンチレータにより発生させられた空気流の分割を実施する調整フラップが存在している。
【0036】
したがって、調整フラップの調整によって、バーナを備えた両方のスクロールセグメントへの空気流量を最適化することができる。
【0037】
特に有利には、室内暖房装置は、調整フラップの調整によって、各々のバーナでの運転に適しているように運転される。
【0038】
特に、室内暖房装置の運転開始前に調整フラップの調整が実施される。
【0039】
運転開始前に手でまたはサーボモータを介して調整フラップを調整し、これによって、どちらのバーナがちょうど作動させられているかに左右されることなく、最適化された空気流れ状況が得られるようになっている。
【0040】
これによって、どちらのバーナを作動させるかに応じて調整フラップを切り換える運転モードと比較して、室内暖房装置の運転が著しく簡単になる。当然ながら、このような運転モードも可能である。
【0041】
以下に、本発明を図面に基づき説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】建物内への本発明に係る室内暖房装置の設置の実施例を示す図である。
図2図1に示したユニットの断面図である。
図3】バーナユニットを備えた、図1に示した室内暖房装置の圧力・混合室ケーシングの斜視図である。
図4図3に示したユニットの断面図である。
図5】バーナユニットとベンチレータとを備えた圧力・混合室ケーシングの断面図である。
図6図1および図2に示した室内暖房装置のバーナユニットのバーナを制御するための回路アセンブリを示す図である。
【0043】
図1および図2には、本発明に係る室内暖房装置1の実施例が示してある。この室内暖房装置1は、建物3、特にホールの屋根2よりも下側に組み付けられている。室内暖房装置1の構成要素は、建物3の屋根2に取り付けられた取付け手段4に懸吊した状態で支持されている。室内暖房装置1によって、建物3の内室5が暖房される。
【0044】
室内暖房装置1は放射管6を備えている。この放射管6は、送り路7でも戻し路8でも圧力・混合室ケーシング9に接続されている。この圧力・混合室ケーシング9には、バーナユニット10とベンチレータ11とが位置している。バーナユニット10によって火炎が発生させられ、この火炎は、放射管6の送り路7内に供給される空気流を加熱する。この空気流は放射管6を通流し、戻し路8を介して再び圧力・混合室ケーシング9に供給される。
【0045】
放射管6内の空気流によって、建物3の内室5を昇温させる熱放射が発生させられる。図2には、熱放射の空間的な分布12が示してある。
【0046】
図3図5には、圧力・混合室ケーシング9が示してある。この圧力・混合室ケーシング9の前壁には、放射管6の送り路7用の接続管13aと放射管6の戻し路8用の接続管13bとが開口している。これらの接続管13a,13bには、放射管6が接続される。
【0047】
本発明に係る室内暖房装置1の圧力・混合室ケーシング9は、3つの円筒形のスクロールセグメント14a,14b,14cを備えたトリプルスクロールの形態を有している。第1のスクロールセグメント14aには、ベンチレータ11が割り当てられている(図5)。このベンチレータ11を、圧力・混合室ケーシング9の、放射管6と反対側の背壁15に接続するために、開口16が存在している。
【0048】
バーナユニット10は2つのバーナ17a,17bを備えている。第1のバーナ17aは第2のスクロールセグメント14bに割り当てられており、第2のバーナ17bは第3のスクロールセグメント14cに割り当てられている。
【0049】
これら両方のバーナ17a,17bは、互いに異なる燃料媒体によって運転される。本事例では、第1のバーナ17aがガスバーナであり、第2のバーナ17bが重油バーナである。
【0050】
また、両方のバーナ17a,17bは、圧力・混合室ケーシング9の背壁15に支持されている。各々のバーナ17a,17bの出口は、火炎管18a,18bへと案内されている。この火炎管18a,18bひいては相応のバーナ17a,17bにより発生させられた火炎も送り路7の接続管13a,13bに向けられている。したがって、各々のバーナ17a,17bの火炎によって、加熱された空気流が発生させられ、この空気流が、放射管6の送り路7内に導入される。
【0051】
ベンチレータ11は、送り路7と戻し路8との間に空気循環を生じさせる。さらに、ベンチレータ11により発生させられた空気流は、一部分空気流が第1のバーナ17aに供給され、一部分空気流が第2のバーナ17bに供給されるように、調整フラップ19によって分割される。空気流と部分空気流とは、図5に矢印で示してある。
【0052】
本発明によれば、切換手段20を介して選択的に常にバーナユニット10の一方のバーナ17a,17bだけが作動させられる。このようなユニットの相応のダイアグラムが図6に示してある。
【0053】
バーナ採択のための切換手段20の制御は、本事例では、有利には室内暖房装置1のプロセス制御にも用いられる制御ユニット21によって行われる。この制御ユニット21は、既知のように、プロセッサユニット22と、ディスプレイまたはこれに類するものを備えた入出力ユニット23とを備えている。
【0054】
切換手段20として、電気的または電子的な切換手段20、例えばリレー、半導体スイッチおよびこれに類するものが設けられていてよい。
【0055】
一般的には、切換手段20の操作によって、手を用いたまたは自動的なバーナ切換が行われてよい。
【0056】
本事例では、ユーザが、制御ユニット21の入出力ユニット23での入力によって、手を用いたバーナ切換を実施することができる。
【0057】
代替的または付加的には、制御ユニット21に、バーナ切換を自動的に実施するシーケンシャルプログラムが実装されている。
【0058】
行われたバーナ切換に応じて、室内暖房装置1はガスバーナまたは重油バーナでしか運転されない。
【0059】
運転開始前に調整フラップ19が調整されて、これにより発生させられた部分空気流が、ガスバーナでの室内暖房装置1の運転に適するかまたは重油バーナでの室内暖房装置1の運転に適するようになっている。
【0060】
有利には、切換手段20は、バーナ17a,17b用の燃料媒体の可用性に応じて操作される。
【0061】
このことは、目下十分な燃料媒体が存在しているバーナ17a,17bが作動させられることを意味している。
【符号の説明】
【0062】
1 室内暖房装置
2 屋根
3 建物
4 取付け手段
5 内室
6 放射管
7 送り路
8 戻し路
9 圧力・混合室ケーシング
10 バーナユニット
11 ベンチレータ
12 分布
13a,13b 接続管
14a,14b,14c スクロールセグメント
15 背壁
16 開口
17a,17b バーナ
18a,18b 火炎管
19 調整フラップ
20 切換手段
21 制御ユニット
22 プロセッサユニット
23 入出力ユニット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】