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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049385
(43)【公開日】2024-04-09
(54)【発明の名称】輸液医療ライン用フィルタ
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/165 20060101AFI20240402BHJP
   B01D 35/02 20060101ALI20240402BHJP
   A61M 5/38 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A61M5/165 500B
B01D35/02 A
A61M5/38 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023166199
(22)【出願日】2023-09-27
(31)【優先権主張番号】102022000019893
(32)【優先日】2022-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】507028619
【氏名又は名称】インドゥストリー・ボルラ・ソシエタ・ペル・アチオニ
【氏名又は名称原語表記】Industrie Borla S.p.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】グアラ,ジャンニ
【テーマコード(参考)】
4C066
4D116
【Fターム(参考)】
4C066BB01
4C066CC01
4C066MM02
4D116AA12
4D116AA15
4D116BC01
4D116BC73
4D116DD01
4D116EE02
4D116EE03
4D116FF18B
4D116HH24B
4D116HH25B
4D116KK04
4D116QB02
4D116QB11
4D116QB22
4D116QB44
4D116QB48
4D116QB49
4D116QB50
4D116UU03
4D116UU08
4D116UU19
4D116VV30
(57)【要約】      (修正有)
【課題】輸液医療ライン用フィルタ、特に静脈フィルタ(IV filter)に関する。
【解決手段】輸液医療ライン用のフィルタであって、第1のハーフシェル5および第2のハーフシェル6によって形成され、濾過される液体のための入口コネクタ9および濾過された液体のための出口コネクタ10を備えた箱状体を含み、4つの濾過親水性膜16A、16B、16C、16Dが、濾過される液体の入口コネクタ9と連通して配置される3つの間隙23A、23B、23Cを形成するように、平行に互いに離間して配置される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液医療ライン用のフィルタ(1)であって、第1のハーフシェル(5)および第2のハーフシェル(6)によって形成され、濾過される液体のための入口コネクタ(9)、および濾過された液体のための出口コネクタ(10)を備えた箱状体(2)を含み、
箱状体(2)の中には、
-第1の板状要素(13A)が備えられ、第1の板状要素の両側の面には、コネクタ(9、10)の間で平行に延びる第1のチャネル(15A、15B)それぞれを画定する、形成されたリブ(14)が設けられ、
第1の板状要素(13A)の各面のリブ(14)上には、第1のハーフシェル(5)によって区切られる第1の間隙(23A)から、および第2の間隙(23B)から、第1のチャネル(15A、15B)それぞれを分離する第1の濾過親水性膜(16A)および第2の濾過親水性膜(16B)がそれぞれ配置され、
第1および第2の間隙(23A、23B)は、入口コネクタ(9)と連通して配置され、第1の間隙(23A)は、関連する疎水性膜(24D)をそれぞれ備えた第1の通気口(11A、11C)を介して外部と接続し、
第1のチャネル(15A、15B)は、出口コネクタ(10)と連通して配置され、
箱状体(2)の中にはさらに、
-第1の板状要素(13A)に対して平行で離間した第2の板状要素(13B)が備えられ、第2の板状要素の両側の面には、コネクタ(9、10)の間で平行に延びる第2のチャネル(15C、15D)それぞれを画定する、形成されたリブ(14)が設けられ、
第2の板状要素(13B)の各面のリブ(14)上には、第2の間隙(23B)から、および第2のハーフシェルによって区切られる第3の間隙(23C)から、第2のチャネル(15C、15D)をそれぞれ分離する第3の濾過親水性膜(16C)および第4の濾過親水性膜(16D)がそれぞれ配置され、
第3の間隙(23C)は、入口コネクタ(9)と連通して配置され、関連する疎水性膜(24A)をそれぞれ備えた第2の通気口(11B、11D)を介して外部と接続し、
第2のチャネル(15C、15D)は、出口コネクタ(10)と連通して配置され、
第2の間隙(23B)が、通気口(11A、11B、11C、11D)、および関連する疎水性膜(24B、24C)を介して外部と直接連通して配置される、
フィルタ(1)。
【請求項2】
板状要素(13A、13B)それぞれの両側の面の両端に、第1および第2の横マニフォルド(22A、22B、22C、22D)がそれぞれ備えられ、横マニフォルド上には第1および第2の疎水性膜(24A、24B、24C、24D)がそれぞれ備えられ、
第1の横マニフォルド(22A、22B)は、第1の通気口(11A、11C)と連通して配置され、
第2の横マニフォルド(22C、22D)は、第2の通気口(11B、11D)と連通して配置される、
請求項1に記載のフィルタ(1)。
【請求項3】
出口コネクタ(10)は、箱状体(2)に密封固定され、第1の通路(21A)を介して第1のおよび第2の間隙(23A、23B)と連通する第1のダクト(30)と、第2の通路(21B)を介して第2のおよび第3の間隙(23B、23C)と連通する第2のダクト(31)と、を形成する二重インサートを含み、
それにより、第1のおよび第2の親水性膜(16A、16B)を通る一方の濾過された液体の流れと、第3のおよび第4の親水性膜(16C、16D)を通る他方の濾過された液体の流れとが、フィルタから流出するまで第1のおよび第2のダクト(30、31)を介して分離される、
請求項1または2に記載のフィルタ(1)。
【請求項4】
入口コネクタ(9)と出口コネクタ(10)は、医療用ラインのチューブ-チューブ接続、ルアー-チューブ接続、チューブ-ルアー接続、または、ルアー-ルアー接続用に設計される、
請求項1~3のいずれか1つに記載のフィルタ(1)。
【請求項5】
濾過親水性膜(16A、16B、16C、16D)の少なくとも1つが、疎水性膜(24A、24B、24C、24D)と一体化して作られる、
請求項1~4のいずれか1つに記載のフィルタ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸液医療ライン(infusion medical line)用フィルタ、特に静脈フィルタ(IV filter)に関する。
【0002】
このようなフィルタは、従来、第1の端壁(end wall)と第2の端壁、一対の大きな側壁(lateral wall)、および一対の小さな側壁を有する扁平な箱状体(box-like body)を含む。これらのフィルタには、一方の端壁と他方の端壁に、濾過される液体のための入口コネクタと、濾過された液体のための出口コネクタが設けられている。箱状体内に配置されるのは、両側の面(opposite faces)の少なくとも一方に平行チャネルを画定する複数のリブが形成された板状要素(plate-shaped element)である。複数のリブの上または各リブの上に配置されたそれぞれの濾過親水性膜(filtering hydrophilic membrane)は、2つの大きな壁によって区切られた1つまたはそれぞれの間隙(interspace)からチャネルを分離する。またはそれぞれの間隙は、入口コネクタと連通するように配置され、チャネルは出口コネクタと連通するように配置される。さらに、それぞれの間隙は、液体を脱気する(deaerate)ための疎水性膜を備えた開口部によって外部と連通している。
【背景技術】
【0003】
同じ出願人が所有する文献WO2019215516には、このようにして製造されたフィルタが開示されており、このフィルタは、一対の濾過親水性膜が配置された板状要素を備えた箱状体の内部に、液体の貫通流のための一対の間隙を備えている。
【0004】
EP1208857、EP1421960、US4525182およびUS5439587の各文献も、このようなフィルタを開示しており、各フィルタは、フィルタの箱状体によって区切られた1つまたは一対のそれぞれの溝(groove)から流れる液体を濾過するための、1つまたは一対の親水性膜を含む。
【0005】
濾過経路のこのような構成の主な欠点は、特に高い液体濾過流量を必要とする医療用ラインにおいて、2枚の親水性膜が濾過された液体の十分な流量を必ずしも保証しないという事実に起因する。従って、この問題を克服するためには、より大きな濾過面を有する膜を収容するために、平面図でみたときのフィルタの寸法を著しく大きくする必要性が生じ、このような先行技術のフィルタは、医療従事者にとって扱いにくく、使い勝手を悪くする。
【0006】
さらに、濾過される流体の流量が大きいため、前述の先行技術のフィルタの脱気システムは、必ずしも液体全体の完全な脱気を保証するものではなく、膜は空気と接触しているときに液体を通さないことから、フィルタの濾過効率が下がるという欠点がある。
【0007】
例えば、文献DE3005229A1には、上記で定義され、請求項1の前提部分(pre-characterising part)に対応するタイプの医療ライン用フィルタが開示されており、このフィルタでは、第2の間隙(中間間隙)が外部に対して絶縁されており、入口コネクタに面するその端部において、第1の間隙および第3の間隙と連通するように配置されている。この配置は、濾過された液体の別々の流量(discrete flow rate)を保証するのに適切であるにもかかわらず、フィルタの中央部分に存在する液体の脱気が不十分であるため、濾過能力が制限される。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、前述の欠点を克服することである。
【0009】
このような目的を達成するために、本発明は、請求項1に記載の輸液医療ライン用フィルタを提供する。
【0010】
このような特徴により、本発明によるフィルタは、先行技術のフィルタに対して平面図としてみたときに同じ表面積を維持しながら、濾過された液体の流量と脱気能力の両方を2倍にすることができる。さらに、通気口(vent opening)の配置により、フィルタのすべての位置で回路のプライミング(priming)を行うことができる。
【0011】
本発明によるフィルタの好ましい実施形態では、板状要素のそれぞれの逆向きの面の端部には、疎水性膜が配置されるそれぞれの横方向マニフォルドが設けられ、横方向マニフォルドは通気口と連通するように配置される。
【0012】
液体の入口と出口のコネクタは、医療用ラインのチューブ-チューブ接続、ルアー-チューブ接続、チューブ-ルアー接続、ルアー-ルアー接続用に設計することができる。
【0013】
各濾過親水性膜は、それぞれの疎水性膜と一体として設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明のさらなる特徴は、純粋に非限定的な例として提供される添付図面を参照した以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
図1図1は、本発明に係るフィルタの一実施形態の模式的斜視図である。
図2図2は、図1の平面図および部分断面図である。
図3図3は、図1の前方立面図である。
図4図4は、図1のフィルタの分解図である。
図5図5は、図2の線A-Aにおける軸方向断面図である。
図6図6は、図5のフィルタの一部の拡大図である。
図7図7は、図2の線B-Bにおける断面図である。
図8図8は、図2の線D-Dにおける断面図である。
図9図9は、図2の線F-Fにおける軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
最初に図1~3を参照すると、本発明による輸液フィルタが、その全体が参照符号1として示されている。
【0017】
これは、一対のハーフシェル(half-shell)5、6によって形成された箱状体2を含む。箱状体2は、第1および第2の端壁3、4、一対の大きな側壁25、26、および一対の小さな側壁7、8を含む。第1の端壁3には、濾過される液体のための入口コネクタ9が配置され、中空インサートを含む第2の端壁4には、濾過された液体のための出口コネクタ10が配置されている。
【0018】
孔11Aの形をとる第1の通気口は、入口コネクタ9に近接する第1の端壁3の上部に設けられ、孔11Bの形をとる第2の通気口は、入口コネクタ9に近接する第1の端壁3の下部に設けられる。孔11Cの形をとる第3の通気口は、出口コネクタ10に近接する第2の端壁4の上部に設けられ、孔11Dの形をとる第4の通気口は、出口コネクタ10に近接する第2の端壁4の下部に設けられる。
【0019】
図2の部分断面に見えるのは、孔11Aと箱状体2の内部とを連通するダクト(duct)12Aである。図9に見える同様のダクト12B、12C、12Dは、それぞれ、後述するように、孔11B、11C、11Dと箱状体2の内部とを接続している。
【0020】
ここで、図4から図8を参照すると、ハーフシェル5、6における第1の板状要素には、その両側の面に、コネクタ9、10間に長手方向に延びるチャネル15A、15Bを画定する複数のリブ14がそれぞれ形成されており、13Aで示されている。
【0021】
各面のチャネル15A、15Bの両端に近接して、それに直角に、それぞれの横マニフォルド22A~22Bが設けられている。板状要素13Aの各端部の両側のマニフォルド22A~22Bは、板状要素13Aのそれぞれの通路(passage)を介して互いに連通するように配置され、そのうちの1つは図7において27Aで示され、さらにそれらは、通気口11Aおよび通気口11Cとそれぞれ連通するように配置される。
【0022】
板状要素13Aの各面に載置されているのは、板状要素13Aに溶接されたそれぞれの親水性膜16A~16Bである。二対の疎水性膜24A~24Bは、4つのマニフォルド22A~22Bの上方に配置され、例えば溶接によって固定されている。二対の疎水性膜24A~24Bは、一方および他方の親水性膜16A~16Bとそれぞれ一体化して設けることもできる。
【0023】
板状要素13Aは、突出した周縁17Aを有し、この周縁17Aは、上部において、ハーフシェル5の環状リップ18Aと連結している。
【0024】
図4から図8の参照を続けると、ハーフシェル5、6の第2の板状要素は、その両側の面に、コネクタ9、10間に長手方向に延びるチャネル15C、15Dを画定する複数のリブ14がそれぞれ形成されており、13Bで示されている。
【0025】
各面のチャネル15C、15Dの両端に近接して、それに直角に、それぞれの横マニフォルド22C~22Dが設けられている。板状要素13Bの各端部の両側のマニフォルド22C~22Dは、板状要素13Bのそれぞれの通路を介して互いに連通するように配置され、そのうちの1つは図7において27Bで示され、さらにそれらは、通気口11Bおよび通気口11Dとそれぞれ連通するように配置される。
【0026】
板状要素13Bの各面に載置されているのは、板状要素13Bに溶接されたそれぞれの親水性膜16C~16Dである。二対の疎水性膜24C~24Dは、4つのマニフォルド22C~22Dの上方に配置され、例えば溶接によって固定されている。二対の疎水性膜24C~24Dは、一方および他方の親水性膜16C~16Dと一体化することもできる。
【0027】
板状要素13Bは突出した周縁17Bを有し、この突出した周縁17Bは、下部ではハーフシェル6のそれぞれの環状リップ18Bと結合し、上部では板状要素13Aの突出した周縁17Aと連結する。
【0028】
図5~8それぞれは、板状要素13Aの上面に共面し(coplanar)、親水性膜16Aによってそこから分離され、ハーフシェル5によって-上部で-区切られた第1の間隙23Aと、親水性膜16Bによって-上部で-区切られ、親水性膜16Cによって-下部で-区切られた第2の間隙または中間間隙23Bと、板状要素13Bの下面に共面し、親水性膜16Dによってそこから分離され、ハーフシェル6によって-下部で-区切られた第3の間隙23Cと、を示す。
【0029】
図5に示す通路19Bは、入口コネクタ9の端部の板状要素13Bに設けられ、そのようなコネクタ9と間隙23B、23Cを連通させる。
【0030】
入口コネクタ9の端部の板状要素13Aに設けられた通路19Aは、間隙23Aを通路19Bと連通させる。
【0031】
図5を参照すると、板状要素13Aの通路21Aは、同じく板状要素13Aに形成されたダクト30によって、出口コネクタ10を図8に示す複数のチャネル15A、15Bと連通させる。板状要素13Bの通路21Bは、出口コネクタ10を複数のチャネル15C、15Dと連通させる。
【0032】
図5の参照を続けると、出口コネクタ10は、箱状体2に密封固定され、通路21Aを介して間隙23A、23Bと連通する第1のダクト30と、通路21Bを介して間隙23B、23Cと連通する第2のダクト31とを形成する二重インサート(double insert)を含む。このようにして、濾過された液体の流れは、一方では親水性膜16A、16Bを通り、他方では16C、16Dを通り、コネクタ10から流出するまで、ダクト30、31を介して分離される。
【0033】
上記から明らかなように、本発明によるフィルタ1は、従来技術の同様のフィルタに対して濾過される液体の流量が2倍になるにもかかわらず、コンパクトで小型の構成を有する。
【0034】
使用中、輸液は、入口コネクタ9およびダクト19B、19Aを通って、それぞれ3つの間隙23A、23B、23Cに流入し、最初に近位の疎水性膜24A、24B、24C、24Dに接触し、液体中に閉じ込められた空気がそれぞれのマニフォルド22A、22B、22C、22Dに流出した後、それぞれのダクト12A、12Bおよび孔11A、11Bを通ってフィルタ1の外部に消散される。その後、流体は濾過親水性膜16A、16B、16C、16Dに接触して流れ、それぞれのチャネル15A、15B、15C、15Dから通路21A、21Bに向かって搬送され、出口コネクタ10を通って流出する。
【0035】
上述した配置のおかげで、特に、疎水性膜24B、24Cを介して中間間隙23Bが通気口11A、11B、11C、11Dを有する外部と直接連通することで、このような中間間隙内の液体を効果的に脱気することもでき、本発明によるフィルタの濾過能力は著しく改善される。
【0036】
本発明によるフィルタ1は、通常、輸液ラインの垂直部分に使用され、すなわち、入口コネクタ9が出口コネクタ10に対して上部に位置するように配向される。近位疎水性膜24A、24B、24C、24Dに接触した後、例えば上述とは異なる使用方向により、液体がまだ空気を含んでいる場合、残留空気は遠位膜24A、24B、24C、24Dおよび孔11C、11Dにそれぞれ接続されたそれぞれのマニフォルド22A、22B、22C、22Dを通って流出することができる。
【0037】
4つの通気口11A、11B、11C、11Dの存在と、フィルタ1の間隙23A、23B、23C、23Dにおける流れの上流側と下流側の疎水性膜24A、24B、24C、24Dの配置は、特にプライミングの間、液体中に含まれる空気がフィルタ1の末端領域に蓄積し、フィルタ表面の一部を閉塞しないという事実に基づく更なる利点を明らかにし、このようにして、フィルタの曝気能力(aeration capacity)は、上述した先行技術の解決策に比べてさらに向上する。
【0038】
構造の詳細および実施形態は、以下に続く特許請求の範囲に定義される本発明の保護範囲から逸脱することなく、説明および図示されたものに関して広く変化し得ることは明らかである。
【0039】
したがって、図面を参照して説明した実施形態では、4枚の親水性膜が設けられているが、フィルタ内に異なる枚数の膜、例えば3枚または5枚以上の膜が設けられている解決策であっても、本発明の保護範囲内に入る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】