(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049498
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】大空間降温装置
(51)【国際特許分類】
F25B 19/00 20060101AFI20240403BHJP
B05B 1/14 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
F25B19/00 Z
B05B1/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155750
(22)【出願日】2022-09-29
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】000233826
【氏名又は名称】能美防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100127845
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 壽彦
(72)【発明者】
【氏名】天野 秀美
(72)【発明者】
【氏名】関根 祐太
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 宇史
(72)【発明者】
【氏名】小門口 彬
【テーマコード(参考)】
4F033
【Fターム(参考)】
4F033AA05
4F033BA04
4F033DA01
4F033EA05
4F033LA00
4F033NA01
(57)【要約】
【課題】工場、倉庫、大型商業施設等の大きな空間の温度を安価に効果的に降下させることができる大空間降温装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る大空間降温装置1は、降温対象空間の天井等に取り付けられて回転翼9を回転させることで前記降温対象空間内の空気を攪拌するシーリングファン3と、水をミスト状にしてノズル17から噴霧するミスト噴霧装置4とを備え、ノズル17は、平面視において噴射口の位置が、回転翼9の外径よりも外側になるように配置されていることを特徴とするものである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
降温対象空間の天井等に取り付けられて回転翼を回転させることで前記降温対象空間内の空気を攪拌するシーリングファンと、水をミスト状にしてノズルから噴霧するミスト噴霧装置とを備え、
前記ノズルは、平面視において噴射口の位置が、前記回転翼の外径よりも外側になるように配置されていることを特徴とする大空間降温装置。
【請求項2】
前記ノズルは複数からなり、該複数のノズルは噴射口を内方に向けて隣接するもの同士が所定の間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の大空間降温装置。
【請求項3】
前記複数のノズルは、隣同士のノズルの噴射方向が異なるように設定されていることを特徴とする請求項2記載の大空間降温装置。
【請求項4】
前記ノズルは複数からなり、該複数のノズルは噴射口を内方に向けて円弧状に配置されており、該円弧がシーリングファンの回転中心を通る鉛直線上に中心がある仮想円の一部であることを特徴とする請求項1又は3に記載の大空間降温装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場、倉庫、大型商業施設等の大きな空間の温度を降下させる大空間降温装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人が集まる空間の温度を降下させる装置として、例えば特許文献1に開示された降温用噴霧システムがある。
この降温用噴霧システムは、集客施設などの入口またはその付近に設置された噴霧ノズル、その噴霧ノズルに加圧水を供給するポンプ、ポンプから噴霧ノズルに加圧水が配水される配水管から構成され、前記噴霧ノズルからミストを噴霧させ、ミストの蒸散にともなう潜熱によって集客施設を冷却する。
【0003】
また、大きな空間の快適性を向上させる装置として、工場、倉庫、スポーツ施設、大型商業施設等の天井等に取り付けられるシーリングファンがある(特許文献2参照)。
シーリングファンは、空間温度を下げる効果はないが、空間に空気の流れを生じさせることにより、気温が比較的高くても人が不快に感じにくくしたり、空気を撹拌することにより、空調設備による冷暖房や調湿の効率を高めたりすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4639330号公報
【特許文献2】特開2019-74029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の降温用噴霧システムでは、空間の温度を2℃程度降下させることができる(特許文献1の段落[0029]参照)が、それ以上の温度降下は難しい。また、段ボール箱等の水濡れ厳禁の物品が置かれる倉庫や工場等のような場所では、ミストの噴霧量が制限され、より大きな降温効果を期待することは難しいという課題がある。
【0006】
一方、シーリングファンはミストによる水濡れの問題はないが、温度降下を期待できるものではない。もっとも、エアコン等の空調設備と併用することで、室内全体を均一に降温することは期待できるが、高価な空調設備が前提であり、また空調設備の能力以上の降温効果を期待できるものではない。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、工場、倉庫、大型商業施設等の大きな空間の温度を安価に効果的に降下させることができる大空間降温装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る大空間降温装置は、降温対象空間の天井等に取り付けられて回転翼を回転させることで前記降温対象空間内の空気を攪拌するシーリングファンと、水をミスト状にしてノズルから噴霧するミスト噴霧装置とを備え、
前記ノズルは、平面視において噴射口の位置が、前記回転翼の外径よりも外側になるように配置されていることを特徴とするものである。
【0009】
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記ノズルは複数からなり、該複数のノズルは噴射口を内方に向けて隣接するもの同士が所定の間隔を空けて配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
(3)また、上記(2)に記載のものにおいて、前記複数のノズルは、隣同士のノズルの噴射方向が異なるように設定されていることを特徴とするものである。
【0011】
(4)また、上記(1)又は(3)に記載のものにおいて、前記ノズルは複数からなり、該複数のノズルは噴射口を内方に向けて円弧状に配置されており、該円弧がシーリングファンの回転中心を通る鉛直線上に中心がある仮想円の一部であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る大空間降温装置は、降温対象空間の天井等に取り付けられて回転翼を回転させることで前記降温対象空間内の空気を攪拌するシーリングファンと、水をミスト状にしてノズルから噴霧するミスト噴霧装置とを備え、前記ノズルは、平面視において噴射口の位置が、前記回転翼の外径よりも外側になるように配置されていることにより、外側に配置された噴射口から噴射されたミストはシーリングファンに吸引される。この吸引される過程でミストが蒸散されることになるが、噴射口が回転翼の外径よりも外側に配置されることで、吸引される分の距離だけ蒸散距離が長くなり、より効率的にミストを蒸散させることができ、対象空間の冷却を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施の形態に係る大空間降温装置の取付状態における正面図である。
【
図2】
図1に示した大空間降温装置を下方から見上げた状態を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態の他の態様に係る大空間降温装置の取付状態における正面図である(その1)。
【
図4】
図3に示した大空間降温装置のノズルの配置を説明する説明図である。
【
図5】本発明の実施の形態の他の態様に係る大空間降温装置の取付状態における正面図である(その2)。
【
図6】
図5に示した大空間降温装置のノズルの配置を説明する説明図である。
【
図7】本発明の実施の形態の他の態様に係る大空間降温装置を下方から見上げた状態を示す図である。
【
図8】
図7に示した大空間降温装置のノズルの配置を説明する説明図である。
【
図9】本発明の実施の形態の他の態様に係る大空間降温装置の取付状態における正面図である(その3)。
【
図10】
図9に示した大空間降温装置を下方から見上げた状態を示す図である。
【
図11】
図9に示した大空間降温装置のノズルの配置を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施の形態に係る大空間降温装置1は、
図1、
図2に示すように、降温対象空間の天井等に取り付けられるシーリングファン3と、水をミスト状にしてノズルから噴霧するミスト噴霧装置4とを備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
【0015】
<降温対象空間>
本発明の大空間降温装置1が対象としている降温空間は、特に限定されるものではないが、工場、倉庫、スポーツ施設、大型商業施設等の広い室内空間であって、ミストがドライな状態(人、物を濡らさない状態)になることが望まれる空間に好適である。
なお、工場等の場合にはシーリングファン3は天井面がなく天井が梁7等で構成されている場合もあり、本明細書における天井等とは、床面に対向する上方で屋根の下方にある梁やフレーム等を含む。
【0016】
<シーリングファン>
シーリングファン3は、降温対象空間の天井等に取り付けられるものであり、天井等に取り付けるための取付部5と、モータ6と、モータ6によって回転駆動される回転翼9を備えている。
【0017】
本実施の形態の回転翼9は、
図2に示すように、回転方向に等間隔で5枚設けられている。もっとも、本発明に係る大空間降温装置1の回転翼9の枚数や、大きさ(幅や長さ)、形状等は特に限定されるものではなく、設置される降温対象空間の大きさや、設置高さ等の諸条件を考慮して適時設定すればよい。
【0018】
なお、シーリングファン3は室内の天井等に設置されるものであり、送風ファンとは異なり、回転翼9の回転軌跡(以下、「回転翼軌跡」という)の外周径が1.8m~3m~8mで、回転数が1~220rpmのもの、主には60~75rpmのものが対象となる。
【0019】
<ミスト噴霧装置>
ミスト噴霧装置4は、水をミスト状にして噴霧するものであり、加圧水を供給する給水配管11と、給水配管11の端部に設けられたヘッダ13と、ヘッダ13から分岐する複数(6本)の枝管15と、各枝管15の端部に取り付けられてミストを噴霧するノズル17と、を備えている。
本実施の形態のミスト噴霧装置4は、ヘッダ13と枝管15とノズル17がドライミストユニット19としてユニット化されたものである。すなわち、ヘッダ13を中心として、周方向に等間隔で6本の枝管15を設け、枝管15の先端にノズル17を設けている。
もっとも、本発明に係るミスト噴霧装置4はこのようなユニット化されたものに限られない。
【0020】
ノズル17は、平面視において噴射口の位置が、
図1、
図2に示されるように、回転翼9の外径よりも外側になるように配置されている。換言すると、回転翼9を平面視したときに回転翼9の先端繋ぐ仮想円の外側にノズル17の噴射口が配置されている。
噴射口の位置を、回転翼9の外径よりも外側にした理由は以下の通りである。
シーリングファン3が作動すると回転翼9の回転により空気の対流が発生する。この対流は回転翼9から下方に向かって発生したあと、床面に当たると外方へ向かい、続いて建物の壁面に当たり上方へ向かう。上方へ向かった対流は天井面に当たりシーリングファン3へ向かい、新たに回転翼9から発生した対流とともに下方へ向かう。この対流の中、回転翼9の外側に配置された噴射口から噴射されたミストはシーリングファン3の側に吸引される。この吸引される過程でミストが蒸散されることになるが、噴射口が回転翼9の外径よりも外側に配置されることで、吸引される分の距離だけ蒸散距離が長くなり、効率的にミストを蒸散させることができ、対象空間の冷却を効果的に行うことができる。
【0021】
また、ミストはシーリングファン3の回転翼9の下方に噴霧するのが望ましい。
逆に、回転翼9の直上(回転翼9の回転軌跡である円の内部)に全てのミストを噴霧するのは好ましくない。この位置に多量のミストが噴霧されると、回転翼9との距離に関らず、回転翼9の吸引力により気化する前にミストが回転翼9、その他のシーリングファン3の部品(固定部等)に付着し、水滴として落下する場合があるからである。
【0022】
本実施の形態では、ドライミストユニット19をシーリングファン3の回転翼軌跡である円の直径方向に対向するように2個設けているが、ドライミストユニット19の数はこれに限られず、1個でも3個以上でもよい。
また、ドライミストユニット19に設けるノズル17の数に関し、本実施の形態では6個の例を示したがこれに限定されるものではなく、1個でも6個以外の複数でもよい。
【0023】
ノズル17の構造や機能については特に限定されるものではないが、例えば特許文献1に開示されたような態様のものでもよい。
すなわち、略円筒状のハウジング内に形成された加圧水受け空洞と、感圧逆止弁と、噴流生成空洞と、オリフィスとを備え、加圧水受け空洞に加圧水が注水され、水圧が所定の値に達すると、感圧逆止弁が開放して加圧水が、噴流生成空洞で衝突噴流になりミストとしてオリフィスから噴霧されるような態様のものである。
【0024】
ミストとは小径の水滴であるが、平均粒子径として8~160μm程度が好ましい。なお、噴霧水圧が低いとミストの平均粒径が大きくなるとともに噴霧流量が少なくなり、冷却効果が小さくなり、他方、噴霧水圧が高いとミストの平均粒径が小さくなるとともに噴霧流量が多くなり、冷却効果が高くなる。しかし、噴霧水圧が高すぎると配管などに大きな衝撃波が加わり、安全上好ましくないので、噴霧水圧は、0.5MPa~10MPaの間が好ましい。
【0025】
なお、ミストの平均粒径の測定方法は、特許文献1に示されているように、例えばノズル17の中心軸上でオリフィスの先端から50mm離れた箇所でレーザ回折法により測定した体面積平均粒径(ザウター平均径と称す。)を用いる。レーザ回折法において、レーザ回折粒径測定器(Malvern Instruments社製、マスターサイズーS型、使用レーザ:HeーNeレーザ)を用いて、5回同様に測定し、その平均値をミストの平均粒径として用いる。
【0026】
上記のように構成された本実施の形態の大空間降温装置1の動作について説明する。
シーリングファン3の回転と同時にノズル17からミストを噴霧する。シーリングファン3の回転によってシーリングファン3を中心として空間に、中心に向かうと共に下方に向かう空気の流れが生じる。その空気の流れにミストが乗ることで、ノズル17から噴霧したミストは、床面もしくは設置機器、保管対象等に達するまでに蒸散するように設定された水量で放水され、これらを濡らすことなく高い蒸散効果が発揮されて周囲の温度を一気に降下させる。さらにこの流れは床面に当たることで外方へ向かい、続いて建物の壁面に当たることで上方に向かう流れとなる。この空気の流れによりミストの蒸散により冷却された空気が広範囲に拡散され、広い空間でも効果的に温度を降下させることができる。
特に、本実施の形態では、ノズル17は、平面視において噴射口の位置が、回転翼9の外径よりも外側になるように配置されていることにより、噴射口から噴霧されたミストがリーリングファン3の中心に向かって吸引される際の移動距離がとれる分、単にミストを落下させるよりも蒸散に係る距離が長くなり、その分噴霧するミストの量を増やせるため、冷却効果をより高めることができる。
【0027】
ミストの噴霧のみの場合には、上述した特許文献1にも開示されているように、2℃程度の温度降下であったが、本実施の形態の大空間降温装置1によれば、5℃~6℃の温度降下が得られる。
すなわち、シーリングファン3のみでは温度降下の機能がなく、ミストの噴霧のみでは温度降下が2℃程度であるが、これらを適切に組み合わせた本実施の形態では、5℃~6℃という高い温度降下が得られる。
【0028】
このような高い温度降下が発揮できるのは、シーリングファン3の直下にノズル17を配する場合や単にミストが下降するだけの場合と比べて、ノズル17から噴霧されたミストが、シーリングファン3の下降気流に達するまで、この下降気流に向けて横方向にミストが移動する分、ミストが床面に達するまでの移動距離を長く取れることに起因する。すなわち、ミストの移動距離が長くなることで、高い蒸散効果が生じ、噴霧可能ミスト量の増加と、温度低下した空気を循環させることによる空間全体の温度低下による相乗効果を発揮できるからである。
【0029】
なお、シーリングファン3とミストの噴霧は必ずしも同じタイミングでなくても、シーリングファン3を間欠運転してミストを連続的に噴霧してもよいし、逆にシーリングファン3を連続運転してミストを間欠的に噴霧してもよい。
シーリングファン3を間欠運転しても、室内空間によってはシーリングファン3による室内の空気の流れが生じるような場合には、一定の効果が得られる。また、温湿度等の室内条件によっては、ミストが水滴のまま落下しないようにするには、ミストの噴霧を間欠的に行った方がよい場合もある。
【0030】
なお、上記の説明では、ドライミストユニット19は、ヘッダ13と、ヘッダ13を中心として、周方向に等間隔で設けられた6本の枝管15と、枝管15の先端に設けられたノズル17と、によって構成されていた。そのため、ノズル17は、ヘッダ13を中心とした円周上に複数配置されるというものであった。
しかし、ノズル17の配置はこれに限られず種々の態様を取り得る。
【0031】
例えば、
図3、
図4に示すように、複数のノズル17が噴射口を内方(回転翼9を平面視したときに回転翼9の先端繋ぐ仮想円の内側)に向けて隣接するもの同士が所定の間隔を離して配置されている態様でもよい。
具体的には、
図4に示すように、ドライミストユニット21が、直線状のヘッダ23と、ヘッダ23に所定の間隔を離して内方に向けて設置された6本の枝管25と、枝管25の先端に取り付けられたノズル17で構成されている。
図3、
図4の例では、枝管25が水平なヘッダ23に対して下向き45°で取り付けられており、その結果、ノズル17の向きも下向き45°となってる。
なお、ノズルの向きは、
図5、
図6に示すように、水平方向に向けて取り付けてもよい。
【0032】
また、
図7、
図8に示すように、複数のノズル17が噴射口を内方に向けて円弧状に配置されており、該円弧がシーリングファン3の回転中心を通る鉛直線上に中心がある仮想円の一部であるようにしてもよい。
図7、
図8に示す態様では、各ノズル17の向きは
図3、4に示したのと同様に、下向き45°となっている。
図7、
図8に示す態様では、複数のノズル17が仮想円上に配置されることで、シーリングファン3から等距離に配置されることになる。このため、各ノズル17から噴霧されるミストとシーリングファン3との配置関係が同じになるので、各ノズルか17ら噴霧されるミストの均等な蒸散が可能となる。
【0033】
なお、
図4、
図6、
図8に示したものは、複数のノズル17の向きを全て同じにした例であったが、
図9~
図11に示すように、隣合うノズル17の向きが異なるように配置してもよい。
具体的には、
図11に示すように、ヘッダ23の両端に配置されたノズル17は、ヘッダ23に対して外向き120°で、下向き45°となっている。また、ヘッダ23の両端から2番目に配置された2つのノズル17は、ヘッダ23に対して外向き110°で上下方向は水平方向(鉛直に対して90°)となっている。さらに、ヘッダ23の両端から3番目に配置された2つのノズル17は、ヘッダ23に対して外向き100°で、下向き45°となっている。
このように配置することで、各ノズル17から噴霧されたミストが隣同士で接触しにくくなり、ミストが接触することで液滴になるのを防止できる。ミストが液滴になると蒸散しにくくなるが、
図9~
図11の態様では、これを防止して蒸散が確実にでき、降温効果を高めることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 大空間降温装置
3 シーリングファン
4 ミスト噴霧装置
5 取付部
6 モータ
7 梁
9 回転翼
11 給水配管
13、23 ヘッダ
15、25枝管
17 ノズル
19、21 ドライミストユニット