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特開2024-49592香りサンプル提供体及び香りサンプル送付用紙
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049592
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】香りサンプル提供体及び香りサンプル送付用紙
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20240403BHJP
   B65D 73/00 20060101ALI20240403BHJP
   A45D 34/02 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
B65D83/00 F
B65D73/00 K
A45D34/02 510Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022155900
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】509282767
【氏名又は名称】スマートチップ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081318
【弁理士】
【氏名又は名称】羽切 正治
(74)【代理人】
【識別番号】100132458
【弁理士】
【氏名又は名称】仲村 圭代
(74)【代理人】
【識別番号】100165146
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 博喜
(74)【代理人】
【識別番号】100211281
【弁理士】
【氏名又は名称】大木下 香織
(74)【代理人】
【識別番号】100101188
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 義雄
(72)【発明者】
【氏名】井上 賢一
【テーマコード(参考)】
3E067
【Fターム(参考)】
3E067AA03
3E067AB81
3E067AC01
3E067BA12B
3E067BA12C
3E067BB01A
3E067BB06C
3E067BB30B
3E067BC04C
3E067CA09
3E067EA01
3E067EA04
3E067EB40
3E067FA04
3E067GB03
3E067GD10
(57)【要約】
【課題】香料をカプセルに内包してカプセル保持体に埋め込み、若しくは試香紙に付着させ、使用時に当該カプセルを破裂させて、内部の香料をカプセル保持体若しくは試香紙に含浸させて使用することができる、香りサンプル提供体及び香りサンプル送付用紙を提供すること。
【解決手段】香料を送付する香りサンプル提供体であって、カプセル保持体と、香料を内包する香料カプセルとを有し、カプセル保持体と香料カプセルを隣接して配置され、前記香料カプセルを破裂させると前記香料がカプセル保持体に含浸し、新鮮な香料を顧客へ提供可能な香りサンプル提供体と、当該香りサンプル提供体を容易な構成で複数個格納することができる香りサンプル送付用紙。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
香料を送付する香りサンプル提供体であって、
カプセル保持体と、香料を内包する香料カプセルと、台紙とを含み、
前記カプセル保持体に前記香料カプセルが保持されているとともに、前記カプセル保持体が前記台紙に支持され、
前記香料カプセルを破裂させたときに前記香料がカプセル保持体に含浸するように設けられていることを特徴とする香りサンプル提供体。
【請求項2】
香料を送付する香りサンプル提供体であって、カプセル保持体と、香料を内包する香料カプセルとを含み、
前記カプセル保持体に前記香料カプセルが保持され、
前記香料カプセルを破裂させたときに前記香料がカプセル保持体に含浸するように設けられ、
前記カプセル保持体と香料カプセルは、包装部材に封入されていることを特徴とする香りサンプル提供体。
【請求項3】
前記カプセル保持体は前記台紙に接着部材、又は台紙に設けられた複数の切り込みを利用した挟み込み、によって支持されることを特徴とする請求項1記載の香りサンプル提供体。
【請求項4】
前記カプセル保持体は伸縮可能若しくは折曲可能な部材により構成され、当該部材の弾力若しくは折り曲げを利用して前記香料カプセルが保持されることを特徴とする請求項1記載の香りサンプル提供体。
【請求項5】
請求項1記載の香りサンプル提供体を複数個格納する、一枚のシートを折り曲げて形成される香りサンプル送付用紙であって、
第1シート部と、当該第1シート部の端部に第1折り曲げ線を介して連なって前記香りサンプル提供体を複数個格納する構成を備える第2シート部と、前記第1シート部の他端部に第2折り曲げ線を介して連なる第3シート部とからなり、
前記第1折り曲げ線で第2シート部を折り曲げて、当該第2シート部を前記第1シート部の面に重ね、
前記第2折り曲げ線で第3シート部を折り曲げて、前記第2シート部に格納された複数の香りサンプル提供体に前記第3シート部を重ね合わせることを特徴とする香りサンプル送付用紙。
【請求項6】
前記サンプル提供体におけるカプセル保持体が配置されている側の前記シートの裏面は溶着用シートが圧着された面であり、
前記第1折り曲げ線を基部として第2シート部の端部が切り起こし可能に設けられ、
前記第2シート部を第1シート部に重ね合わせたときに、前記第1折り曲げ線の外側に前記切り起こしにより形成される延長部が突出し、第2シート部に第3シート部を重ね合わせたときに、前記延長部に前記第3シート部の自由端側が溶着可能に設けられていることを特徴とする請求項5記載の香りサンプル送付用紙。
【請求項7】
請求項1記載の香りサンプル提供体を複数個格納する、一枚のシートを折り曲げて形成される香りサンプル送付用紙であって、
中間に第2折り曲げ線を介して連なる2つの第1シート部と、当該第1シート部の各自由端側の端部に第1折り曲げ線を介してそれぞれ連なるとともに前記香りサンプル提供体を複数個格納する構成を備える2つの第2シート部とからなり、
各第2シート部をそれぞれ前記第1折り曲げ線で折り曲げて、それぞれ第1シート部に重ね、
前記第1シート部を前記第2折り曲げ線で折り曲げて、前記第2シート部に格納された複数の香りサンプル提供体を相対させるように、前記第2シート部を重ね合わせて形成されることを特徴とする、香りサンプル送付用紙。
【請求項8】
前記サンプル提供体におけるカプセル保持体が配置されている側の前記シートの裏面は溶着用シートが圧着された面であり、
前記第1折り曲げ線を基部として2つの前記第2シート部の端部がそれぞれ切り起こし可能に設けられ、
前記第2シート部を第1シート部に重ね合わせたときに、前記第1折り曲げ線の外側に前記切り起こしにより形成される延長部が突出し、2つの前記第2シート部同士を重ね合わせたときに、前記延長部同士が溶着可能に設けられていることを特徴とする請求項7記載の香りサンプル送付用紙。
【請求項9】
前記香りサンプル提供体を格納する前記第2シート部は、複数の香りサンプル提供体を横若しくは縦方向に連接した台紙を1又は複数有することを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の香りサンプル送付用紙。
【請求項10】
前記第2シート部は、前記香りサンプル提供体の両端部を嵌入する1対のスリット形状を複数組設け、前記第2シートを1又は複数有することを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の香りサンプル送付用紙。
【請求項11】
前記第1シート部に連なる第2シート部を前記第1折り曲げ線で折り曲げて第2シート部に重ね合わせた際に、当該第2シート部の上下端部に重るように設けられた補助片を更に含むことを特徴とする請求項10記載の香りサンプル送付用紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は香りサンプル提供体及び香りサンプル送付用紙に係り、更に詳しくは、香料をカプセルに内包してカプセル保持体に埋め込んだり、試香紙(匂い紙、ムエット、又は香料試験紙等)に付着させ、使用時に当該カプセルを破裂させて、内部の香料をカプセル保持体若しくは試香紙に含浸させて使用することができる、香りサンプル提供体及び当該香りサンプル提供体を格納する香りサンプル送付用紙に関する。
【背景技術】
【0002】
市場には、香水や化粧品、柔軟剤やシャンプー等のトイレタリー商品、或いはアロマディフューザーやリードディフューザー等、香りの良さを訴求する商品や香り自体を販売する商品が多く存在する。これらの商品を販売する前に、顧客と対面販売であればその場で香りを確認することができるが、通信販売等による遠方の顧客には、香りを確認するためのサンプル品を提供することが一般的である。
サンプル品には、試香紙に香料を含浸させ、顧客に送付するサンプル品も存在する(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に記載された香料提示用具では、輸送中に香料が漏れたり、また、試香紙に香料を含浸させた時点から香料の劣化が始まるので、実際の液体の香料と試香紙に含浸した香料とで香りの相違が生じる不都合がある。そこで香料をなるべく原液のまま送付するサンプル品が提供されている(特許文献2参照)。
【0003】
特許文献2に記載された液体保持具の構成では、液体保持具1は、シート部2Aと、シート部2Aと一体的に成形されると共に香水3を内包する複数の突起部2Bとで構成されたビニール製の保持シート2を備え、香水3を内包し、香水3が浸透可能な素材で構成された複数の試香紙4を備える。そして、保持シート2、特に突起部2Bは、人が指で挟んで持つより大きな力が加えられると破損するよう構成されている。
液体保持具1の使用者は、保持シート2の突起部2Bに内包された香水3の香りを楽しむために、指で押圧片8を押すと、押された押圧片8は、保持シート2に向けて屈曲し、保持シート2の突起部2Bに当たって所定の力以上の力を保持シート2の突起部2Bに加える。このとき、保持シート2と押圧片8との間の空間において、試香紙4が存在しない領域に向けて、押圧片8には針部10が取付けられているので、針部10が直接、保持シート2の突起部2Bの位置に突き刺さり、保持シート2の突起部2Bが破損して、香水3が放出され、放出された香水3は、試香紙4に浸み込む。試香紙4に浸み込んだ香水3の香りは、押圧片8を形成するために設けられたスリットも含めた、押圧片8が屈曲して生じた孔を通って外気へ拡散する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第6612792公報
【特許文献2】特開2012-223492公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載された液体保持具の構成では、保持シート2、第1のカバー部材5、第2のカバー部材7が必要であり、更に第1のカバー部材5には押圧片8及び針部10を成形する必要があるため、製造コストが増すだけでなく、これらの部材の加工や、香水3の注入、部材同士の接着等の製造工程も付加されるという不都合がある。
また、香水3の配置が、上方から試香紙4、シート部2A、香水3の順序で配置されており、針部10でシート部2Aを破損した際に、液体保持具1自体が傾いていた場合等に、香水3が試香紙4に全て染み込むかという不都合もある。
【0006】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、香料をカプセルに内包してカプセル保持体に埋め込み、又は試香紙(匂い紙、ムエット、又は香料試験紙、等)に付着させる構造とすることで、構造を簡易化することができ、製造コストの低廉化、及び、顧客への送付に係る準備を簡易化することができるサンプル提供体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、香料をカプセルに内包することで、空気に触れることによる香料の劣化と揮散を防止し、さらにカプセルを圧潰することで、内部の香料を確実にカプセル保持体若しくは試香紙に含浸させて、新鮮な香料を顧客へ提供可能な香りサンプル提供体を提供することにある。
更に、本発明の目的は、前記サンプル提供体を、容易な構成で複数個格納することができる香りサンプル送付用紙を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明に係る香りサンプル提供体は、カプセル保持体と、香料を内包する香料カプセルと、台紙とを含み、
前記カプセル保持体に前記香料カプセルが保持されているとともに、前記カプセル保持体が前記台紙に支持され、
前記香料カプセルを破裂させたときに前記香料がカプセル保持体に含浸するように設けられる、という構成を特徴とする。
【0008】
なお、前記台紙に代えて、前記カプセル保持体と香料カプセルを包装部材に封入する構成とすることもできる。
【0009】
本発明に係る香料カプセルは、増粘多糖類やゼラチン等を使用し、液体の香料を内包したものによって構成されている。
【0010】
前記カプセル保持体は前記台紙に接着部材、又は台紙に設けられた複数の切り込みを利用した挟み込み等によって支持される構成や、カプセル保持体を伸縮可能若しくは折曲可能な部材、例えば、スポンジ等の部材により構成し、当該部材の弾力若しくは折り曲げを利用して香料カプセルを保持する、という構成を採ることができる。
【0011】
本発明に係る香りサンプル送付用紙は、前記香りサンプル提供体を複数個格納する、一枚のシートを折り曲げて形成される香りサンプル送付用紙であって、
第1シート部と、当該第1シート部の端部に第1折り曲げ線を介して連なって前記香りサンプル提供体を複数個格納する構成を備える第2シート部と、前記第1シート部の他端部に第2折り曲げ線を介して連なる第3シート部とからなり、
前記第1折り曲げ線で第2シート部を折り曲げて当該第2シート部を前記第1シート部の面に重ね、
前記第2折り曲げ線で第3シート部を折り曲げて前記第2シート部に格納された複数の香りサンプル提供体に前記第3シート部を重ね合わせる、という構成を特徴とする。
【0012】
前記香りサンプル送付用紙において、前記サンプル提供体におけるカプセル保持体が配置されている側の前記シートの裏面は溶着用シートが圧着された面であり、
前記第1折り曲げ線を基部として第2シート部の端部が切り起こし可能に設けられ、
前記第2シート部を第1シート部に重ね合わせたときに、前記第1折り曲げ線の外側に前記切り起こしにより形成される延長部が突出し、第2シート部に第3シート部を重ね合わせたときに、前記延長部に前記第3シート部の自由端側が溶着可能に設けられている、という構成を採ることが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る香りサンプル送付用紙は、前記香りサンプル提供体を複数個格納する、一枚のシートを折り曲げて形成される香りサンプル送付用紙であって、
中間に第2折り曲げ線を介して連なる2つの第1シート部と、当該第1シート部の各自由端側の端部に第1折り曲げ線を介してそれぞれ連なるとともに前記香りサンプル提供体を複数個格納する構成を備える2つの第2シート部とからなり、
各第2シート部をそれぞれ前記第1折り曲げ線で折り曲げて、それぞれ第1シート部に重ね、
前記第1シート部を前記第2折り曲げ線で折り曲げて、前記第2シート部に格納された複数の香りサンプル提供体を相対させるように、前記第2シート部を重ね合わせて形成される、という構成も特徴とする。
この構成においても、第1折り曲げ線を基部として2つの前記第2シート部の端部がそれぞれ切り起こし可能に設けられ、
前記第2シート部を第1シート部に重ね合わせたときに、前記第1折り曲げ線の外側に前記切り起こしにより形成される延長部が突出し、2つの前記第2シート部同士を重ね合わせたときに、前記延長部同士が溶着可能に設けられる構成とすることが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る香りサンプル送付用紙の前記香りサンプル提供体を格納する前記第2シート部は、複数の香りサンプル提供体を横方向若しくは縦方向に連接した台紙を1又は複数有することを特徴とする。
【0015】
また、前記第2シート部は、前記香りサンプル提供体の両端部を嵌入する1対のスリット形状を複数組設け、前記第2シートを1又は複数有する、という構成を採ることができる。
【0016】
更に、本発明に係る香りサンプル送付用紙は、前記第1シート部に連なる第2シート部を前記第1折り曲げ線で折り曲げて第1シート部に重ね合わせた際に、当該第2シート部の上下端部に重るように設けられた補助片を更に含むことも特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、香りサンプル提供体は、カプセル保持体と、香料を内包する香料カプセルとを有することで、香料は、香料カプセルの内部で外気に触れず劣化せず且つ揮散しないので、新鮮で十分な香りを使用者に提供することができる。
【0018】
また、使用者は香料カプセルを破裂させて、カプセル保持体に香料を含浸させることで、新鮮な香料の香りを嗅ぐことができる。
【0019】
カプセル保持体は、その弾力若しくは折り曲げを利用して香料カプセルを保持するため、香料カプセルがずれたり、不用意に破裂することなく、使用者に提供することができる。
【0020】
また、香りサンプル提供体は、構造が簡易であるので、素材の少量化や製造工程を簡略化することができ、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0021】
香りサンプル送付用紙は、前記香りサンプル提供体を複数個格納することができるので、使用者に対して一度に多くの香りサンプル提供体を提供することができる。
【0022】
香りサンプル送付用紙は、その片面のみ、例えば、ポリプロピレン等の溶着用シートを圧接した加工を施し、シートの合せ面の一部を溶着可能としたから、極めて容易且つ廉価にサンプル送付用紙を提供することができる。
なお、最近日本では、多くのDMに圧着はがきやシークレットはがきが使われているが、これらは印刷会社で印刷後に、相対する面全体を若しくはその端を再剥離性糊で貼り合わせる必要があり、印刷会社でしか製作することができなかった。しかしながら、本発明によれば、容易に入手できる汎用のヒートシーラーを用いることで、印刷会社以外の一般企業、とりわけ小規模事業者でも簡単に三つ折り、四つ折りの圧着はがきやシークレットはがきを作成可能となり、当該企業若しくは事業者における生産活動ないし経済活動を活発化させることが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】(A)は本発明の第1実施形態に係る香りサンプル提供体の上面図、(B)はその側面図(断面図)、(C)はサンプル保持体を支持する他の例を示す上面図、(D)はその側面断面図である。
図2】(A)は香りサンプル提供体の他の構成例の上面図、(B)はその側面断面図である。
図3】(A)は香りサンプル提供体の更に他の構成例の上面図、(B)は台紙蓋部を折り重ねた香りサンプル提供体の上面図、(C)はその側面断面図である。
図4】(A)は本発明の第2実施形態に係る香りサンプル提供体の上面図、(B)はその側面断面図である。
図5図1(A)に示される香りサンプル提供体を連結した使用例を示す図である。
図6】香りサンプル提供体の送付用紙への格納例1を示す図である。
図7】香りサンプル提供体の送付用紙への格納例2を示す図である。
図8】香りサンプル提供体の送付用紙への格納例3を示す図である。
図9】香りサンプル提供体の送付用紙への格納例4を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態に係る香りサンプル提供体について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書において、特に明示しない限り、「上下」、「左右」、「前後」等の位置若しくは方向を示す用語は、図1(B)を紙面直交方向の手前側から見た状態を基準とする。また、図6乃至図9については、同様に手前側から見た状態を基準とし、紙面の手前側を「表」、奥行側を「裏」とする。なお、「表」、「裏」は、製品の「表裏」を限定するものではなく、本発明の構成を説明するために便宜上使用されるものに過ぎない。
【0025】
<香りサンプル提供体>
第1実施形態に係る香りサンプル提供体1は、図1(A)(B)に示されるように、台紙2と、カプセル保持穴4が設けられたカプセル保持体3と香料5Aを内包する香料カプセル5とから形成される。ここで、カプセル保持体3は、実質的に試香紙と同様に機能するものである。
【0026】
台紙2は、紙や樹脂等の素材からなる。好ましい実施形態としては、台紙2は紙製でありそのサイズは、前後幅が20mm、左右幅が40mmの長方形とされているが、このサイズに限定されることはなく、また、形状も長方形のみならず、多角形、円形、楕円形等、カプセル保持体3と同等以上の大きさ、形状であれば限定されることはない。厚さについては、素材が折れる等の変形をしない厚さであれば良く、特に限定しない。
【0027】
カプセル保持体3は、香料5Aが含浸可能な素材で形成される。不織布が好適であるが、これに限定されず、フエルトやウレタンスポンジのような発泡素材、紙、布、綿、段ボールなど弾力性若しくは折曲可能な素材で形成すると良い。
カプセル保持体3には、香料カプセル5を嵌め込むカプセル保持穴4が設けられている。好ましい実施形態としては、カプセル保持体3のサイズは、前後幅が15mm、左右幅が15mm、高さが5mmの直方体であるが、香料カプセル5を嵌め込める大きさであれば良く、また、形状も多角柱、円柱、楕円柱等、香料カプセル5と同等以上の大きさ、形状であれば、特に限定しない。
【0028】
カプセル保持穴4は、カプセル保持体3に香料カプセル5を嵌め込む穴である。カプセル保持穴4は香料カプセル5より若干小さく形成し、香料カプセル5が外れずに、且つカプセル保持穴4が初期の大きさに復帰しようとする圧力で自壊せずに保持できる大きさ、形状であれば良い。また、形状も、カプセル保持体3に1以上の切れ込みを入れて形成したものでも良い。
カプセル保持穴4を形成することにより、香料カプセル5がずれたり、不用意に破裂することなく、使用者に提供することができる。また、香料カプセル5を破裂させた際に、カプセル保持体3に香料5を確実に含浸させる役割を有する。
【0029】
香料カプセル5は、寒天、カラギーナンのような増粘多糖類やゼラチン等のたんぱく質等を使用し、界面張力の原理を利用して、内部に液体の香料5Aを内包したものである。
香料カプセル5は、使用者が上から指などで強く押すことで、破裂させられる程度の強度を持つ。また、香料カプセル5は香料5Aが空気に触れて劣化したり揮散しないように保護する役割も有する。好ましい実施形態としては、香料カプセル5は、直径約3~4mmの球形であるが、これに限定されることなく、内部の香料5Aの量によって、サイズや形状を変えても良い。
【0030】
香料5Aは、常温で芳香成分が揮散する液体状の芳香材料である。放香成分(香り)は任意の香りを使用して良い。本実施形態では香料カプセル5に含まれる香料5Aは約30mg程度の量であるが、これに限定されることなく、香料の種類や、香りの強さによって量を変えても良い。
【0031】
全体の構成は、図1(A)(B)に示されるように、台紙2とカプセル保持体3が接着部材6で接着され、カプセル保持穴4に香料カプセル5が嵌め込まれて保持されている。
接着部材6は、香料カプセル5を溶解させない素材の接着剤、両面テープ等一般的な物を用いれば良い。
カプセル保持体3は台紙2の中心部より左端部寄りに配置されているが、カプセル保持体3の配置は、台紙2上の何れの位置に配置しても良い。
なお、図1(C)(D)に示されるように、台紙2の面内に、相互に略平行な切りこみ2Aを形成し、これら切り込み2A間の台紙部分2Bの下を通るようにカプセル保持体3を配置してもよい。この場合、台紙部分2Bと、切り込み2Aの外側の台紙部分2Cとによりカプセル保持体3が図1(D)中上下方向で挟持されるため、接着剤や両面テープ等を用いることなくカプセル保持体3を安定して保持することが可能となる。
【0032】
使用者は、図1(B)中上方から或いは図1(D)中上下から指などで香料カプセル5を強く押すと、香料カプセル5が破裂し、内包されている香料5Aが周囲のカプセル保持体3に含浸する。使用者は、台紙2の端部を指などでつまんで保持し、カプセル保持体3に含浸した香料5Aが揮散されてその香りを嗅ぐことができる。
香料5Aは、香料カプセル5の内部で外気に触れず新鮮なまま、且つ揮散せずに保持されているので、使用者は香料カプセル5を破裂させることで新鮮な香料5Aの香りを嗅ぐことができる。
【0033】
次に、第1実施形態の他の構成例について説明する。
図2(A)(B)に示される構成は、図1の台紙2に代えて、台紙12に折り曲げ線14を介して台紙蓋部13を連接したものである。
【0034】
図2において、カプセル保持穴4に香料カプセル5が嵌め込まれたカプセル保持体3が接着部材6で台紙12に接着されており、折り曲げ線14で台紙蓋部13を折り曲げ、カプセル保持体3は台紙12及び台紙蓋部13で挟み込むように設けられている。
【0035】
このように香りサンプル提供体11を構成することで、カプセル保持体3を台紙12及び台紙蓋部13の間でゴミや意図しない圧力から、カプセル保持体3に嵌め込まれた香料カプセル5を保護することができる。
【0036】
また、台紙蓋部13の上から圧力を掛けて香料カプセル5を破裂させるようにすることで、香料5Aが上方に飛び散ることを台紙13が防ぎ、つまりは使用者の指に直接香料5が付着することを防ぐことができる。
【0037】
なお、カプセル保持体3の位置は台紙12上の任意の位置で良く、また、台紙蓋部13を台紙12より同じ長さか、やや長く設けるようにして、カプセル保持体3が台紙12及び台紙蓋部13の間に完全に隠れるように設計しても良い。
【0038】
また、図2(B)に示される、台紙蓋部13の上側(カプセル保持体3と接しない側)には、広告や、香料カプセルに係る内容説明等を記入、印刷等をすることができる。
【0039】
また、図3(A)(B)(C)に示される構成は、図2(A)(B)の台紙12、台紙蓋部13に代えて、台紙22及び折り曲げ線24を介して連接された台紙蓋部23を備えたものである。また、台紙22は、折り曲げ線24の他端側の端部に、切り込み部22A及び先端部22Bを設ける一方、台紙蓋部23も同様に、折り曲げ線24の他端側の端部に、切り込み部23A及び先端部23Bを設けている。
【0040】
折り曲げ線24で台紙蓋部23を折り曲げ、カプセル保持体3を台紙22及び台紙蓋部23で挟み込むようにし、図3(B)(C)に示されるように、切り込み部22Aと切り込み部23Aをお互いにかみ合わせ、上下位置を交差させるように組み立てる。このように構成することで、カプセル保持体3が台紙22及び台紙蓋部23で完全に挟み込まれ、更に台紙22及び台紙蓋部23が不意に開閉しないので、カプセル保持体3をより一層保護することができる。
【0041】
また、図3(C)に示される台紙蓋部23の上側(カプセル保持体3と接しない側)には、広告や、香料カプセルに係る内容説明等を記入、印刷等をすることができる。
【0042】
次に、香りサンプル提供体の第2実施形態について説明する。
この実施形態における香りサンプル提供体31は、図4(A)(B)に示されるように、カプセル保持体33と香料35Aを内包する香料カプセル35と、カプセル保持体33及び香料カプセル35を包み込む包装部材37とによって形成されている。
【0043】
カプセル保持体33は、第1実施形態のカプセル保持体3と同様の素材からなる。また、香料カプセル35及び香料35Aは、第1実施形態の香料カプセル5及び香料5Aと同様のサイズ、素材からなり、香料カプセル35は、接着部材36でカプセル保持体33に固定されている。
香料カプセル35を押し潰す等、破裂させることで、香料35Aがカプセル保持体33に含浸して、香料35Aの香りが揮散されて嗅ぐこととなる。
【0044】
包装部材37はカプセル保持体33及び香料カプセル35を内包して封入する袋体を構成する。香料カプセル35の上側を包装部材37Aで覆い、カプセル保持体33の下側を包装部材37Bで覆い、両方の左右両端部37Cを接着又は熱圧着して包装部材37を閉じて袋体を形成する。図4では、包装部材37を別部材(37A、37B)で構成する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、当初から包装部材37Aを筒状に形成して、左右両端部37Cを形成したもの等で良く、カプセル保持体33及び香料カプセル35を包装部材37が内包する構成であれば良い。
【0045】
第2実施形態において、使用者は、指などで香料カプセル35を強く押すと、香料カプセル35が破裂し、内包されている香料35Aが周囲のカプセル保持体33に含浸する。使用者は、包装部材37を開封し、カプセル保持体33に含浸した香料35Aの香りを嗅ぐこととなる。
【0046】
このように、香料35Aは、香料カプセル35の内部で外気に触れず新鮮なままで保持されているので、使用者は香料カプセル35を破裂させ、包装部材37を開封することで新鮮な香料5Aの香りを嗅ぐことができる。
また、構造が簡易であるので、素材の少量化や製造工程を簡略化することができ、ひいてはコストダウンを図ることができる。
【0047】
<香りサンプル送付用紙>
次に前記香りサンプル提供体を配布する際に使用する香りサンプル送付用紙について図5乃至図9を参照しながら説明する。
【0048】
図5に示す実施形態は、図1に示したサンプル提供体1と実質的に同一構成となるサンプル提供体1Aを一枚の連続台紙8に収めたものである。具体的には、図5中上下方向に複数、本実施形態では、6個配置し、各サンプル提供体1A間に切り取り線9を設けたものである。これにより、一度に複数個のカプセル保持体3(香料5A)を使用者に提供することができ、使用者は、切り取り線9で連続台紙8からカプセル提供体1Aを切り離すことで、図1に示される香りサンプル提供体1と同様に使用することができる。
【0049】
図6には、一度に複数個のカプセル保持体3(香料5A)を格納することができる香りサンプル送付用紙50が示されている。この香りサンプル送付用紙50は、第1シート部51と、その一端に第1折り曲げ線52を介して連なる第2シート部53と、第1シート部51の他端に第2折り曲げ線54を介して連なる第3シート部55とを含む3つ折りの形状で構成される。好ましい実施形態としては、第1シート部51及び第2シート部53の大きさが私製はがきのサイズ90~107mm×140~154mmとなっているので、第1シート部51はその左右巾がそれよりも小さく設けられ、三つ折りとなるよう折り畳んだ時に、第3シート部55の幅が第1シート部51の幅より広くなる。
【0050】
第2シート部53には、連続台紙8(図5参照)と同様の連続台紙56に複数個のカプセル保持体3が設けられ、隣接するカプセル保持体3の間に切り取り線57Aが設けられている。また、第1折り曲げ線52に沿って、切り取り線57Bが設けられている。使用者は、切り取り線57A、57Bで連続台紙56を切り取って、香りサンプル提供体1Bを使用することができる。
また、台紙56に設ける香りサンプル提供体1B、カプセル保持体3は、1以上の任意の個数を設けても良い。
【0051】
前記第1~第3シート部51、53、55は、それらの同一面側に位置する一方の面、すなわち香りサンプル提供体3が配置されている側となるシートの裏面には、例えば、ポリプロピレンシートを圧着してなるPP加工が施されている。
第2シート部53には、図6中左側の端部に、上下方向に長いコ字状の切り込み58Bが設けられている。この切り込み58Bによって、第2シート53の第1折り曲げ線52と接する端部は、第1折り曲げ線52を基部として切り起こし可能とされ、第1折り曲げ線52の外側に突出して溶着代59Aとして作用する延長部58を形成するようになっている。
この一方、第3シート部55の自由端側の端部には、前記第2折り曲げ線54で折り曲げて第2シート部53に重ね合わせたときに、前記延長部58の溶着代59Aに重なり合う溶着代59Bが設けられている。
【0052】
香りサンプル送付用紙50の組み立ては、前記第2シート部53を第1折り曲げ線52で折り曲げて第1シート部51に重ね合わせた後、第2シート部53に第3シート部55を重ね合わせることによって行われる。このとき、前記延長部58の溶着代58Aと第3シート部55の自由端側の溶着代59Bとが重なり合い、当該重ね合わせた部分が汎用のヒートシーラーで溶着される。これにより、カプセル保持体3は、第3シート部55と第1シート部51に挟まれ、保護されることとなる。
【0053】
このように完成した香りサンプル送付用紙50は、そのまま定型はがきとして使用することができ、香りサンプル提供体を使用者に提供することができる。
なお、サンプル送付用紙50は、前記ミシン目58A位置にて溶着代59Aの部分を切り離すことにより、当該溶着代59Aを第3シート部55の溶着代59B側に付随させ、第1ないし第3シート部51、53、55を展開してカプセル保持体3にアクセスすることができる。
【0054】
また、図7に示されるように、香りサンプル送付用紙60は、第1シート部61、第1折り曲げ線62、第2シート部63、第2折り曲げ線64及び第3シート部65の3つ折りの形状で構成される。この香りサンプル送付用紙60は、第2シート部63が図6に示される構成と異なっているだけである。
第2シート部63には、香りサンプル提供体を格納するための一対のスリット66A、66Bが設けられている。左右一対のスリット66A、66Bの組数は、格納する香りサンプル提供体の個数に応じて任意の個数を設けても良い。
【0055】
図7は、図4に示される香りサンプル提供体31を格納する例を示している。香りサンプル提供体31の両端部37Cを、第2シート部63に設けられたスリット66A、66Bに差し込み、固定する。そして、延長部68の溶着代69Aと第3シート部65の自由端側に設けられた溶着代69Bを重ね合わせて溶着して完成させる。また、香料カプセル35が第3シート部65で潰れないように、香料カプセル35の直径と同等以上の厚みの図示しないスペーサを、潰れ防止部材として、第2シート部63と第3シート部65の間に設けると好適である。
この構成においても、延長部68のミシン目68A位置にて切り離すことでサンプル送付用紙60を展開させることができる。
【0056】
上記香りサンプル提供体31と香りサンプル送付用紙60を一体化することなく、別個に製造して、組み合わせることができるので、製造工程を簡略化することができる。また、使用者も香りサンプル提供体31を簡単に香りサンプル送付用紙60から外して使用することができる。
【0057】
また、香りサンプル提供体31に代えて、香りサンプル提供体1、11、21を一種類又は複数種類を混在させて格納するようにしても良い。
【0058】
図8に示されるように、香りサンプル送付用紙70は、第2折り曲げ線74を中心として左右対称に、第1シート部71A、71Bが設けられ、第1折り曲げ線72A、72Bを介して第2シート部73A、73Bが連設されて4つ折りできるように構成されている。
【0059】
図8に示される構成では、2つの第2シート部73A、73Bに香りサンプル提供体を格納可能なので、香りサンプル送付用紙50、60よりも多くのサンプル提供体を格納することができる。なお、左右一対のスリット76A、76Bの組数と、スリット76C、76Dの組数を変えて、第2シート部73A、73Bにおける香りサンプル提供体の格納個数を変えても良い。
【0060】
また、香りサンプル提供体1、11、21、31の何れか一種類又は複数種類を混在させて格納するようにしても良い。
なお、第2シート部73A、73Bにおいても、第1折り曲げ線72A、72Bに沿う位置、すなわち図8中左側の端部及び右側の端部に上下方向に長いコ字状の切り込み78D、78Eが設けられている。この切りこみによって第2シート73A、73Bの第1折り曲げ線72Aと72Bに接する部分は、第1折り曲げ線72A、72Bを基部として切り起こし可能とされ、第1折り曲げ線72A、72Bの外側に突出して溶着代79A、79Bとして作用する延長部78A、78Bを形成するようになっている。そして、溶着代79A、79Bが相互に溶着されるようになっている。この香りサンプル送付用紙70は、第1シート部71A、71Bと、第2シート部73A、73Bが左右対称形状となっているが、サンプル送付用紙70を展開、開封するためのミシン目78Cは、一方の延長部78Aにミシン目78Cを設ければ足りる。
【0061】
図9に示される香りサンプル送付用紙80は、図8に示される香りサンプル送付用紙70の変形例であり、図4に示される香りサンプル提供体31が、香りサンプル送付用紙80の上下端部から外部に零れ落ちる防止策を設けたものである。
【0062】
第2折り曲げ線84を中心として左右対称に、第1シート部81A、81B、第2折り曲げ線82A、82B及び第2シート部83A、83Bの4つ折りの形状で構成される。
【0063】
図9に示される構成では、第1シート部81Aの上下両端に補助片85A、85Cが連設されており、それぞれ補助片折り曲げ線87A、87Cで折り曲げることができる。また、他方の第1シート部81Bの上下両端にも補助片85B、85Dが連設されており、それぞれ補助片折り曲げ線87B、87Dで折り曲げることができる。
【0064】
サンプル送付用紙80の組み立ては、先ず香りサンプル提供体31を第2シート部83A、83Bのスリット86A、86B又はスリット86C、86Dに格納する。
次に、第1折り曲げ線82A、82Bで第2シート部83A、83Bを折り曲げて重ね、上下方向に長いコ字状の切り込み88D、88Eで第1折り曲げ線82A、82Bを基部として切り起こし、第1折り曲げ線82A、82Bの外側に突出して溶着代89A、89Bとして作用する延長部88A、88Bを形成する。そして、折り曲げ線87A、87Bで補助片85A、85Bの部分を折り曲げて重ねる。
次に、補助片折り曲げ線87A、87Bで折り曲げて、第2シート部83A、83Bの表側に補助片85A、85Bを重ね、同じく補助片折り曲げ線87C、87Dで折り曲げて、第2シート部83A、83Bの表側に補助片85C、85Dを重ねる。
そして最後に、第2折り曲げ線84で第1シート部81A、81Bを谷折りに折り曲げ、左右両側に位置する延長部88A、88Bの溶着代89A、89Bを溶着して完成させる。なお、この例においても、ミシン目88Cは一方に設けられている。
【0065】
この様に補助片85A乃至85Dを折り曲げて組み立てることで、香りサンプル提供体31がスリット86A乃至86Dから外れたとしても、補助片85A、85B又は補助片85C、85Dに引っかかり、香りサンプル送付用紙80の外に零れ落ちることはない。
【0066】
なお、香りサンプル送付用紙80には、香りサンプル提供体1、11、21、31の何れか一種類又は複数種類を混在させて格納するようにしても良い。
【0067】
本発明を実施するための最良の構成は、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
【0068】
例えば、前記実施形態では完成した香りサンプル送付用紙が定型はがきサイズであることを例として説明したが、その表面及び裏面には、住所、宛名、内容の説明や、広告等を記載することができる。また、形状やサイズを限定するものではなく、完成した香りサンプル送付用紙を様々な形状(矩形、多角形、円形、曲線を用いた形状)にしてもよいし、はがきと使用するだけでなく、封書に同封しても良いし、サイズを封筒や定形外郵便物サイズに大型化、或いは小型化した設計でも良い。
【0069】
また、図6乃至図9の香りサンプル送付用紙に係り、一つの香りサンプル送付用紙に連続台紙56付きのシート(第2シート部63)と、スリット付きのシート(第2シート部63、73)と、補助片付きのシート(第2シート部83A、83B)を1又は2つ任意に混在させて構成し、また、香りサンプル提供体1、11、21、31の何れか一種類又は複数種類を混在させて格納する構成としても良い。
さらに、香りサンプル提供体1、11、21、31のサイズを変更して、一度に格納する個数を変更してもよい。
また、溶着を行うための手段としてPP加工を採用した場合を説明したが、溶着を行うことができるものであれば、その他の樹脂シートの採用を妨げない。
また、PP加工を施す面はシートの一方の面である場合に限らず、両面であってもよい。但し、前記実施形態で説明したように、一方の面にPP加工を施した場合には、その分コストが下がるだけでなく、ヒートシーラーによる不必要な溶着を防止できるので有利である。
【符号の説明】
【0070】
1、1A、1B、11、21、31 香りサンプル提供体
2 台紙
3、33 カプセル保持体
4 カプセル保持穴
5、35 香料カプセル
5A、35A 香料
6、36 接着剤
7A、7B 包装
7C 包装端部
8 連続台紙
9 切り取り線
12 台紙
13 台紙蓋部
14 折り曲げ線
22 台紙
23 台紙蓋部
22A、23A 切り込み部
22B、23B 先端部
24 折り曲げ線
37、37A、37B 包装部材
37C 端部
50、60、70、80 香りサンプル送付用紙
51 第1シート部
52 第1折り曲げ線
53 第2シート部
54 第2折り曲げ線
55 第3シート部
56 連続台紙
57A、57B 切り取り線
58 延長部
58A ミシン目
58B 切り込み
59A、59B 溶着代
61 第1シート部
62 第1折り曲げ線
63 第2シート部
64 第2折り曲げ線
65 第3シート部
66A、66B スリット
68 延長部
68A ミシン目
68B 切り込み
69A、69B 溶着代
71A、71B 第1シート部
72A、72B 第1折り曲げ線
73A、73B 第2シート部
74 第2折り曲げ線
76A、76B、76C、76D スリット
78A、78B 延長部
78C ミシン目
78D、78E 切り込み
79A、79B 溶着代
81A、81B 第1シート部
82A、82B 第1折り曲げ線
83A、83B 第2シート部
84 第2折り曲げ線
85A、85B、85C、85D 補助片
86A、86B、86C、86D スリット
87A、87B、87C、87D 補助片折り曲げ線
88A、88B 延長部
88C ミシン目
88D、88E 切り込み
89A、89B 溶着代
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9