特開 2024-49685 カーテンウォール

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024049685

(43)【公開日】2024-04-10

(54)【発明の名称】カーテンウォール

(51)【国際特許分類】

   E04B 2/96 20060101AFI20240403BHJP

【ＦＩ】

E04B2/96

【審査請求】未請求

【請求項の数】6

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2022156069

(22)【出願日】2022-09-29

(71)【出願人】

【識別番号】390005267

【氏名又は名称】ＹＫＫ ＡＰ株式会社

(74)【代理人】

【識別番号】100110319

【弁理士】

【氏名又は名称】根本 恵司

(72)【発明者】

【氏名】宮本 佳奈

(72)【発明者】

【氏名】奈良 栄達

【テーマコード（参考）】

2E002

【Ｆターム（参考）】

2E002NA01

2E002NB02

2E002PA01

2E002QA01

2E002QB01

2E002QC03

(57)【要約】

【課題】カーテンウォールのパネル体の室内側でパネル体を保持する方立の意匠性を向上させる。
【解決手段】カーテンウォール１は、パネル体５と、パネル体５の室内側に配置された方立２と、パネル体５の室外側に配置された押縁５０と、方立２に固定された受け材３０と、受け材３０と方立２の間に介在する介在部材６０と、を備えている。受け材３０は、押縁５０を受け、押縁５０は、方立２との間にパネル体５を保持する。
【選択図】 図３

【特許請求の範囲】

【請求項1】

パネル体と、
前記パネル体の室内側に配置された方立と、
前記パネル体の室外側に配置されて、前記方立との間に前記パネル体を保持する押縁と、
前記方立に固定されて、前記押縁を受ける受け材と、
前記受け材と前記方立の間に介在する介在部材と、
を備えたカーテンウォール。

【請求項2】

請求項１に記載されたカーテンウォールにおいて、
前記方立は、前記パネル体の室内側に位置する室外側部を有し、
前記方立の室外側部は、前記パネル体を保持する保持部と、前記受け材が配置される溝部と、を有し、
前記介在部材は、前記受け材と前記溝部の間に介在するカーテンウォール。

【請求項3】

請求項２に記載されたカーテンウォールにおいて、
前記溝部は、互いに対向する左右の溝壁を有し、
前記受け材は、前記左右の溝壁にわたって前記溝部内に配置され、
前記介在部材は、前記受け材と前記左右の溝壁の間に介在するカーテンウォール。

【請求項4】

請求項１ないし３のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記受け材を前記方立に固定する固定金具と、
前記固定金具と前記受け材の間に挟まれたシールワッシャーと、
を備えたカーテンウォール。

【請求項5】

請求項１ないし３のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記受け材と前記押縁は、アルミニウム合金製であるカーテンウォール。

【請求項6】

請求項１ないし３のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記方立は、鋼製であるカーテンウォール。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、パネル体と方立を備えたカーテンウォールに関する。

【背景技術】

【0002】

複数の方立を備えたカーテンウォールでは、複数の方立が並べて設置されて、パネル体が方立により保持されている。方立は、上下方向に間隔をあけた複数箇所で、建物の躯体に取り付けられて、建物の躯体に支持される。また、建物の吹き抜け部等のように躯体の上下方向の間隔が広い箇所に方立を設置する場合には、方立の躯体への取付箇所の間隔が広くなるのに伴い、方立の強度が求められることがある。これに対し、従来、比較的容易に強度確保が可能なスチール方立を方立の一部に設けたカーテンウォールが知られている（特許文献１参照）。

【0003】

特許文献１に記載された従来のカーテンウォールでは、パネル体であるガラスパネルよりも室内側の位置にスチール方立が配置されている。また、アルミ方立がスチール方立の室外側面に連結されて、ガラスパネルがアルミ方立に保持されている。ところが、ガラスパネルの室内側では、方立を構成するアルミ方立とスチール方立の両方が露出して、それらのテクスチャーが混在している。そのため、従来のカーテンウォールでは、ガラスパネルの室内側において、方立のテクスチャーに統一感がなく、方立の意匠性の観点から改良の余地がある。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0004】

【特許文献1】特許第４２５９４４２号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、カーテンウォールのパネル体の室内側でパネル体を保持する方立の意匠性を向上させることである。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明は、
パネル体と、
前記パネル体の室内側に配置された方立と、
前記パネル体の室外側に配置されて、前記方立との間に前記パネル体を保持する押縁と、
前記方立に固定されて、前記押縁を受ける受け材と、
前記受け材と前記方立の間に介在する介在部材と、
を備えたカーテンウォールである。

【発明の効果】

【0007】

本発明によれば、カーテンウォールのパネル体の室内側でパネル体を保持する方立の意匠性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【0008】

【図1】第１実施形態のカーテンウォールを示す正面図である。

【図2】第１実施形態のカーテンウォールの縦断面図である。

【図3】第１実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図4】第２実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図5】第３実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図6】第４実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図7】第５実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図8】第６実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【図9】第７実施形態のカーテンウォールの横断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0009】

本発明のカーテンウォールの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態のカーテンウォールは、建物の外壁に用いられる壁体であり、建物の室内（屋内）と室外（屋外）の間に設置される。以下、カーテンウォールの例として、ノックダウン方式のカーテンウォールの複数の実施形態について説明する。

【0010】

（第１実施形態）
図１は、第１実施形態のカーテンウォール１を示す正面図であり、カーテンウォール１の構成の一部の記載を省略して、カーテンウォール１の概略構成を模式的に示している。
図示のように、カーテンウォール１は、建物１０の外壁１１の箇所に設置されて、建物１０の外壁１１を形成する。また、カーテンウォール１は、建物１０の躯体（図示せず）の室外側に配置されて、建物１０の躯体に取り付けられている。

【0011】

なお、建物１０に設置したカーテンウォール１を正面からみたときに、上下となる方向が上下方向Ｒであり、左右となる方向が左右方向Ｓである。図１では、上下方向Ｒは鉛直方向であり、左右方向Ｓは水平方向である。室内外方向は、建物１０に設置したカーテンウォール１における室内外方向（屋内外方向）である。また、室内外方向は、建物１０に設置したカーテンウォール１を正面からみたときに、前後となる方向であり、図１では、左右方向Ｓに直交する水平方向である。このように、カーテンウォール１に関する方向は、建物１０に設置した状態での方向で特定する。また、カーテンウォール１に関して室内側、室外側とは、建物１０に設置した状態での室内側、室外側である。

【0012】

カーテンウォール１は、建物１０の躯体に取り付けられた複数の方立２と、方立２に取り付けられた複数の無目３と、方立２と無目３により形成された複数の開口部４と、開口部４に配置された複数のパネル体５を備えている。パネル体５は、方形状のパネル状部材であり、複数の開口部４のそれぞれに配置されている。また、パネル体５は、開口部４に固定された固定パネル体であり、開口部４を閉鎖する。複数の開口部４は、上下方向Ｒと左右方向Ｓに並べて形成され、複数のパネル体５は、上下方向Ｒと左右方向Ｓに並べて配置されている。

【0013】

方立２は、上下方向Ｒ（縦方向）に延びる縦材であり、左右方向Ｓに間隔をあけて設置されている。複数の方立２は、互いの間に開口部４を挟んで、左右方向Ｓに互いに離隔し、建物１０の外壁１１に左右方向Ｓに順に並べて配置されている。無目３は、左右方向Ｓ（横方向）に延びる横材であり、左右方向Ｓに隣り合う方立２の間のそれぞれに配置されて、左右の方立２に架け渡されている。左右方向Ｓに隣り合う方立２の間で、無目３は、上下方向Ｒに間隔をあけて配置されて、左右の方立２に取り付けられている。複数の無目３は、互いの間に開口部４を挟んで、上下方向Ｒに互いに離隔し、建物１０の外壁１１に上下方向Ｒに順に並べて配置されている。

【0014】

複数の方立２と複数の無目３は、格子状（枠状）に組み合わされて、複数の方形状の開口部４を形成している。複数の開口部４は、互いの間に方立２を挟んで、左右方向Ｓに並べて形成されるとともに、互いの間に無目３を挟んで、上下方向Ｒに並べて形成されている。また、開口部４は、左右方向Ｓにおいて、方立２の左右の両側に形成され、上下方向Ｒにおいて、無目３の上下の両側に形成されている。パネル体５は、ガラスパネル体（例えば、複層ガラス、合わせガラス、板ガラス）であり、方立２と無目３に保持されて、開口部４に固定されている。その状態で、パネル体５は、左右方向Ｓにおいて、方立２の左右の両側に配置され、上下方向Ｒにおいて、無目３の上下の両側に配置されている。

【0015】

図２は、第１実施形態のカーテンウォール１の縦断面図であり、カーテンウォール１を無目３の箇所において上下方向Ｒ及び室内外方向Ｔを含む面で切断して示している。
図示のように、カーテンウォール１は、方立２の左右の側面部に固定されたブラケット２０と、無目３及びブラケット２０を覆うカバー２１と、無目３に取り付けられた押縁２２を備えている。無目３の長手方向（左右方向Ｓ）の両側の端部は、それぞれブラケット２０に固定されて、ブラケット２０を介して、方立２の側面部に取り付けられている。カバー２１は、パネル体５よりも室内側に位置して、無目３及びブラケット２０を収容する。

【0016】

パネル体５は、左右方向Ｓに延びる縁部（横縁部５Ａ）を有し、上下方向Ｒに並べて配置されている。無目３は、上下方向Ｒに隣り合う上下のパネル体５（ここでは、横縁部５Ａ）の室内側に配置されて、パネル体５の室内側で、上下のパネル体５を保持する。押縁２２は、左右方向Ｓに延びる横押縁であり、無目３及びパネル体５の横縁部５Ａの室外側に位置して、無目３及びパネル体５の横縁部５Ａに沿って配置されている。また、押縁２２は、上下のパネル体５（横縁部５Ａ）の室外側に配置されて、無目３との間に上下のパネル体５を保持する。上下のパネル体５は、室内外方向Ｔにおいて、無目３と押縁２２の間に配置されて、無目３と押縁２２の間に保持される。

【0017】

図３は、第１実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、カーテンウォール１を方立２の箇所において左右方向Ｓ及び室内外方向Ｔを含む面で切断して示している。
図示のように、パネル体５は、上下方向Ｒに延びる縁部（縦縁部５Ｂ）を有し、左右方向Ｓに互いに間隔をあけて、左右方向Ｓに並べて配置されている。方立２は、左右方向Ｓに隣り合う左右のパネル体５（ここでは、縦縁部５Ｂ）の室内側に配置されて、パネル体５の室内側で、左右のパネル体５を保持する。左右のパネル体５（縦縁部５Ｂ）は、共通の方立２の室外側に配置されて、方立２の室外側に保持される。ここでは、方立２は、鋼製であり、パネル体５よりも室内側の位置にのみ配置されている。また、方立２は、中空部を有さない中実材であり、中実形状に形成されている。方立２の室内外方向Ｔ（見込み方向）の寸法は、方立２の左右方向Ｓ（見付け方向）の寸法よりも大きい。

【0018】

カーテンウォール１は、方立２に固定された受け材３０と、受け材３０を方立２に固定するビス、ボルト等の固定金具４０と、固定金具４０と受け材３０の間に挟まれたシールワッシャー４１と、受け材３０に取り付けられた押縁５０と、受け材３０と方立２の間に介在する介在部材６０を備えている。受け材３０と押縁５０は、アルミニウム合金製である。受け材３０、押縁５０、及び、介在部材６０は、方立２の長手方向（上下方向Ｒ）に延び、方立２に沿って配置されている。

【0019】

固定金具４０は、室外側から、シールワッシャー４１の挿通孔及び受け材３０の挿通孔を挿通して、方立２のネジ孔に捩じ込まれる。これにより、固定金具４０は、方立２のネジ孔に固定されて、方立２に取り付けられる。シールワッシャー４１と受け材３０は、固定金具４０の頭部と方立２の間に挟まれ、シールワッシャー４１は、固定金具４０の頭部と受け材３０の間に挟まれる。シールワッシャー４１は、シール材（例えば、ゴム）を有する環状のワッシャーであり、シール材により、受け材３０の室外側で、固定金具４０と受け材３０の間の箇所を止水する。シールワッシャー４１により、固定金具４０と受け材３０の間の箇所への雨水等の水の浸入が阻止される。

【0020】

受け材３０と介在部材６０は、パネル体５よりも室内側に位置している。受け材３０は、パネル体５よりも室内側の位置で、方立２に固定されて、押縁５０を受ける。押縁５０は、受け材３０を介して、方立２に連結されている。介在部材６０は、受け材３０に装着されて、受け材３０と方立２の間に挟まれている。また、介在部材６０は、弾性変形可能な水密材であり、受け材３０と方立２に密着している。介在部材６０により、受け材３０と方立２の間の箇所が止水されて、受け材３０と方立２の間の箇所への水の浸入が阻止される。

【0021】

押縁５０は、縦押縁であり、受け材３０に係止されて取り付けられ、受け材３０に保持されている。また、押縁５０は、受け材３０からパネル体５の室外側まで配置されており、方立２、受け材３０、及び、パネル体５の縦縁部５Ｂの室外側に位置して、方立２、受け材３０、及び、パネル体５の縦縁部５Ｂに沿って配置されている。押縁５０は、左右のパネル体５（縦縁部５Ｂ）の室外側に配置されて、方立２との間に左右のパネル体５を保持する。左右のパネル体５は、室内外方向Ｔにおいて、方立２と押縁５０の間に配置されて、方立２と押縁５０の間に保持される。

【0022】

方立２は、パネル体５の室内側に位置する室外側部７０を有している。方立２の室外側部７０は、方立２における室外側に位置する部分であり、室外側に向けて配置されている。パネル体５は、方立２の室外側部７０の室外側に位置し、方立２の室外側部７０は、室内外方向Ｔにおいて、パネル体５と対向して配置されている。受け材３０は、方立２の室外側部７０に固定されている。介在部材６０は、受け材３０と方立２の室外側部７０の間に挟まれて、受け材３０と方立２の室外側部７０の間に介在する。押縁５０は、方立２の室外側部７０との間にパネル体５を保持する。

【0023】

方立２の室外側部７０は、左右のパネル体５を室内側において保持する左右の２つの保持部（室内側保持部７１）と、受け材３０が配置される溝部７２を有している。左右の室内側保持部７１と溝部７２は、方立２の室外側部７０に並列して設けられて、それぞれ方立２の長手方向に延びる。室内側保持部７１は、方立２の室外側部７０の一部に設けられた対向部であり、それぞれパネル体５の室内側に位置して、室内外方向Ｔにおいて、パネル体５と対向して配置されている。室内側保持部７１は、方立２の室外側部７０における左右の縁部側の部分に設けられて、溝部７２の左右方向Ｓの両側に位置している。左右のパネル体５は、それぞれ方立２の室内側保持部７１と押縁５０の間に保持される。

【0024】

方立２の左右の室内側保持部７１は、左右方向Ｓにおいて、互いの間に溝部７２を挟んで、互いに離隔し、左右のパネル体５のそれぞれを保持する。溝部７２は、方立２の室外側部７０の一部（室内側保持部７１以外の部分）に設けられた凹部であり、左右のパネル体５の間の箇所（間隙５Ｃ）の室内側に位置している。また、溝部７２は、方立２の室外側部７０の左右方向Ｓにおける中央部（左右の室内側保持部７１の間の部分）に設けられて、方立２の室外側部７０の室内側保持部７１と隣り合う箇所に凹状に形成されている。溝部７２は、左右の室内側保持部７１の間に位置し、左右の室内側保持部７１に対して、室内側に向かって窪んで、室外側に向かって開放されている。

【0025】

受け材３０は、方立２の溝部７２内に配置されて、溝部７２に固定されている。その状態で、受け材３０の全体又は一部（ここでは、全体）が溝部７２内に収容されて、左右の２つの介在部材６０が受け材３０と溝部７２（溝部７２の内面）の間に挟まれる。左右の介在部材６０は、受け材３０と溝部７２の間に介在して、溝部７２における左右の室内側保持部７１に隣接する部分と受け材３０の間に挟まれる。溝部７２内で、受け材３０と溝部７２の間の介在部材６０により、受け材３０と溝部７２の間の箇所が止水されて、受け材３０と溝部７２の間の箇所への水の浸入が阻止される。

【0026】

方立２の溝部７２は、左右方向Ｓにおいて互いに対向する左右の２つの溝壁７３と、左右の溝壁７３の間に位置する溝底７４を有している。溝底７４は、溝部７２の底部に位置して、左右方向Ｓに沿って配置されている。左右の溝壁７３は、溝底７４の左右の縁部から室外側に突出して、室内外方向Ｔに沿って配置されている。

【0027】

受け材３０は、左右の溝壁７３にわたって溝部７２内に配置されて、溝部７２内で、溝部７２の全体を覆う。また、受け材３０は、溝部７２内で、左右の溝壁７３のうちの一方の溝壁７３から他方の溝壁７３まで溝部７２の内面（左右の溝壁７３及び溝底７４）に沿って配置されるとともに、左右の溝壁７３のそれぞれとの間に隙間をあけて溝壁７３に沿って配置されている。

【0028】

受け材３０は、方立２に固定される固定部３１と、固定部３１から室外側に突出する左右の２つの取付部３２と、左右の２つの溝状の装着部３３を有している。方立２の溝部７２内で、固定金具４０により、受け材３０の固定部３１が溝部７２の溝底７４に固定されている。左右の取付部３２は、それぞれ押縁５０を係止する２つの係止部３４を有し、左右方向Ｓにおいて互いに対向する。２つの係止部３４は、室内側に向かって突出する引っ掛け部であり、室内外方向Ｔに互いに離隔して形成されている。係止部３４は、左右の取付部３２の互いに対向する部分のそれぞれに形成され、左右の取付部３２の係止部３４は、左右方向Ｓにおいて相対する。

【0029】

受け材３０の左右の装着部３３は、受け材３０の左右方向Ｓにおける両側の側方部分（左右の取付部３２のそれぞれ対向する溝壁７３側の部分）に形成されている。介在部材６０は、左右の装着部３３のそれぞれに装着されて、受け材３０の左右方向Ｓにおける両側で、互いに対向する受け材３０の装着部３３と溝部７２の溝壁７３の間、及び、互いに対向する受け材３０の取付部３２と溝部７２の溝壁７３の間に挟まれて介在する。このように、介在部材６０は、受け材３０と溝部７２の左右の溝壁７３（ここでは、溝壁７３の室外側の部分）のそれぞれの間に挟まれて、受け材３０と溝部７２の左右の溝壁７３のそれぞれの間に介在する。介在部材６０により、受け材３０と左右の溝壁７３の間の箇所が止水されて、受け材３０と左右の溝壁７３の間の箇所への水の浸入が阻止される。

【0030】

押縁５０は、左右のパネル体５を室外側において保持する左右の２つの保持部（室外側保持部５１）と、室外側保持部５１から室内側に突出する突壁部５２と、突壁部５２から左右方向Ｓの一方側に突出する２つの被係止部５３を有している。室外側保持部５１は、突壁部５２の室外側の端部に接続している。２つの被係止部５３は、突壁部５２の室内側の部分に接続して、室内外方向Ｔに互いに離隔して形成されている。突壁部５２は、室外側保持部５１から方立２の溝部７２内の位置まで延び、左右のパネル体５の間の間隙５Ｃに配置されている。

【0031】

突壁部５２の室内側の部分及び２つの被係止部５３は、方立２の溝部７２内で、受け材３０の左右の取付部３２の間に配置されている。押縁５０の２つの被係止部５３は、左右の取付部３２のうちの一方の取付部３２の係止部３４にそれぞれ室内側から引っ掛けられて、取付部３２の係止部３４に係止されている。押縁５０は、方立２の溝部７２内で、被係止部５３により、係止部３４に係止されて、受け材３０の係止部３４及び取付部３２に取り付けられる。受け材３０は、押縁５０が方立２から室外側に向かって突出する状態で、押縁５０を受けて保持する。

【0032】

押縁５０の室外側保持部５１は、突壁部５２から左右方向Ｓの両側に突出して、左右方向Ｓに沿って配置されている。また、左右の室外側保持部５１は、それぞれ方立２の室外側部７０及びパネル体５（縦縁部５Ｂ）の室外側に位置する対向部であり、室内外方向Ｔにおいて、パネル体５と対向して配置されている。左右のパネル体５は、室内外方向Ｔにおいて、それぞれ方立２の室内側保持部７１と押縁５０の室外側保持部５１の間に配置されて、方立２の室内側保持部７１と押縁５０の室外側保持部５１の間に保持される。方立２は、室内側保持部７１により、パネル体５を室内側において保持し、押縁５０は、室外側保持部５１により、パネル体５を室外側において保持する。

【0033】

方立２の室内側保持部７１とパネル体５の間には、バックアップ材４２とシーリング材４３が設けられている。シーリング材４３は、バックアップ材４２に受けられて、方立２の室内側保持部７１とパネル体５の間に充填されている。シーリング材４３により、方立２の室内側保持部７１とパネル体５の間の箇所が止水される。また、押縁５０の室外側保持部５１とパネル体５の間には、バックアップ材４４とシーリング材４５が設けられている。シーリング材４５は、バックアップ材４４に受けられて、押縁５０の室外側保持部５１とパネル体５の間に充填されている。シーリング材４５により、押縁５０の室外側保持部５１とパネル体５の間の箇所が止水される。左右方向Ｓにおいて、シーリング材４３、４５は、バックアップ材４２、４４に対して、溝部７２及び間隙５Ｃの反対側に位置している。

【0034】

以上説明したカーテンウォール１では、押縁５０を受け材３０により受けて、パネル体５を押縁５０と方立２の間に保持する。また、パネル体５の室内側では、受け材３０が露出せずに、方立２のみが露出し、テクスチャーの統一感が生じる。そのため、カーテンウォール１のパネル体５の室内側でパネル体５を保持する方立２の意匠性を向上させることができる。受け材３０と方立２の間の介在部材６０により、雨水等の水から方立２を保護でき、受け材３０の箇所での水密性を確保することもできる。その結果、方立２の水による腐食を抑制して、方立２の耐久性を向上させることができる。

【0035】

受け材３０を方立２の溝部７２内に配置することで、カーテンウォール１の意匠性を高めることができる。また、介在部材６０により、方立２の溝部７２を水から保護して、溝部７２及び方立２の耐久性を向上させることができる。介在部材６０を受け材３０と溝部７２の左右の溝壁７３の間に介在させることで、方立２の溝部７２への水の浸入を抑制することができる。これにより、水が方立２の溝部７２に接するのを妨げて、方立２の溝部７２の耐久性を確保することができる。

【0036】

固定金具４０と受け材３０の間のシールワッシャー４１により、固定金具４０と受け材３０の間の箇所を止水して、固定金具４０と受け材３０の間の箇所を通って方立２まで水が浸入するのを防止することができる。そのため、方立２の耐久性を向上させることができる。方立２の室外側に配置される受け材３０と押縁５０をアルミニウム合金製にすることで、受け材３０と押縁５０の耐候性及び耐久性を確保することができる。方立２を鋼製にすることで、方立２の強度を確保しつつ、方立２のコストの上昇を抑制することができる。また、鋼製の方立２では、鋼製以外の材料製の方立２に比べて、方立２の室内外方向Ｔの寸法を小さくすることもできる。

【0037】

なお、受け材３０と押縁５０は、種々のアルミニウム合金製に限定されず、アルミニウム合金以外の材料（例えば、ステンレス鋼）製であってもよい。また、方立２は、種々の鋼製（例えば、炭素鋼、特殊鋼、ステンレス鋼）製に限定されず、鋼以外の材料（例えば、アルミニウム合金、木）製であってもよい。介在部材６０は、水密機能のみを有する部材に限定されず、水密機能と他の機能を有する部材や水密機能以外の機能を有する部材であってもよく、例えば、絶縁材であってもよい。介在部材６０には、種々の形状（例えば、帯状、リボン状、シート状）の部材を用いることができる。方立２の室内外方向Ｔの寸法は、方立２の左右方向Ｓの寸法と同じであってもよく、方立２の左右方向Ｓの寸法よりも小さくてもよい。

【0038】

方立２の溝部７２内で、介在部材６０は、受け材３０と左右の溝壁７３の間に加えて、受け材３０と溝部７２の溝壁７３以外の部分（例えば、溝底７４）の間に介在させてもよく、受け材３０と左右の溝壁７３の間に替えて、受け材３０と溝部７２の溝壁７３以外の部分の間に介在させてもよい。方立２の室外側部７０に溝部７２を設けずに、受け材３０を方立２（例えば、方立２の室外側部７０）に固定してもよい。方立２の形状は、中実形状以外の形状（例えば、中空形状）であってもよい。

【0039】

ここでは、平面を形成するように複数のパネル体５を配置したカーテンウォール１の例について説明したが、本発明は、このような平面に限定されず、様々な形状（例えば、曲面、多角面）を形成するように複数のパネル体５を配置したカーテンウォール１に適用可能である。

【0040】

次に、他の実施形態のカーテンウォール１について説明する。以下の各実施形態では、第１実施形態と同じ事項の説明は省略し、第１実施形態と相違する事項について主に説明する。また、以下の各実施形態に関し、第１実施形態の構成に相当する構成には、第１実施形態の構成と同じ名称を用いる。

【0041】

（第２実施形態）
図４は、第２実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。

【0042】

図示のように、第２実施形態のカーテンウォール１では、方立２が第１実施形態の方立２と相違している。方立２は、中空形状に形成されており、方立２の長手方向に延びる中空部２Ａを有している。また、方立２は、鋼製のフラットバー（平鋼）からなる２つの側面材２Ｂ及び２つのスペーサ材２Ｃを有している。２つの側面材２Ｂは、方立２の左右方向Ｓにおける両側の側面部（左右の側面部）に位置して、左右方向Ｓに離隔した状態で対向して配置されている。２つのスペーサ材２Ｃは、室内外方向Ｔに離隔した状態で、左右の２つの側面材２Ｂの間に挟まれる。

【0043】

左右の側面材２Ｂは、スペーサ材２Ｃのそれぞれの箇所で、連結具２Ｄにより、互いに連結されている。方立２の中空部２Ａは、側面材２Ｂとスペーサ材２Ｃに囲まれて、側面材２Ｂとスペーサ材２Ｃにより、左右の側面材２Ｂの間、２つのスペーサ材２Ｃの間、及び、方立２の内部に形成される。方立２の左右の室内側保持部７１は、左右の側面材２Ｂの室外側の端面部である。室内側と室外側の２つのスペーサ材２Ｃのうちの室外側のスペーサ材２Ｃは、室内側保持部７１から室内側に離隔した位置に設けられている。

【0044】

方立２の溝部７２は、方立２の室外側部７０で、左右の側面材２Ｂと室外側のスペーサ材２Ｃにより、左右の側面材２Ｂの間、かつ、室外側のスペーサ材２Ｃの室外側に形成されている。溝部７２の左右の溝壁７３は、左右の側面材２Ｂの互いに対向する対向面（溝部７２側の面）であり、溝部７２の溝底７４は、室外側のスペーサ材２Ｃの室外側面である。このように、方立２は、複数のフラットバーを組み合わせて形成してもよく、フラットバー以外の複数の部材を組み合わせて形成してもよい。また、方立２は、複数のフラットバー又はフラットバー以外の複数の部材により、中空形状又は中実形状に形成してもよい。

【0045】

（第３実施形態）
図５は、第３実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。

【0046】

図示のように、第３実施形態のカーテンウォール１では、受け材３０、介在部材６０が、それぞれ第１実施形態の受け材３０、介在部材６０と相違している。受け材３０は、装着部３３を有しておらず、介在部材６０は、不定形のシーリング材からなる。シーリング材を方立２の溝部７２の内面に塗布した後に、受け材３０が、室外側から方立２の溝部７２内に挿入されて、方立２の溝部７２内に配置される。これにより、介在部材６０は、受け材３０と方立２の溝部７２（左右の溝壁７３及び溝底７４）の間に全体にわたって挟まれて、受け材３０と方立２の溝部７２の間に全体にわたって介在する。その結果、介在部材６０により、受け材３０と方立２の溝部７２の間を全体にわたって水から保護して、水に対する溝部７２及び方立２の耐久性を向上させることができる。

【0047】

（第４実施形態）
図６は、第４実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。
図示のように、第４実施形態のカーテンウォール１では、受け材３０、バックアップ材４２が、それぞれ第１実施形態の受け材３０、バックアップ材４２と相違している。

【0048】

受け材３０は、室外側に突出する左右の２つの突起部３５を有している。突起部３５は、左右のパネル体５のそれぞれの室内側に位置して、室内外方向Ｔにおいて、パネル体５と対向して配置されている。また、突起部３５は、受け材３０の室外側の端部に設けられて、方立２及び方立２の室外側部７０（室内側保持部７１、溝部７２）よりも室外側の位置まで突出している。パネル体５の室内側で、突起部３５は、方立２の溝部７２の外部に位置して、パネル体５に向かって突出している。

【0049】

受け材３０の取付部３２と突起部３５は、左右方向Ｓにずらして形成されており、受け材３０の室外側の端部は、取付部３２から突起部３５の室外側の先端に向かって、屈曲形状に形成されている。方立２の左右の室内側保持部７１のそれぞれで、受け材３０の突起部３５は、方立２の室内側保持部７１の室外側に位置して、方立２の室内側保持部７１からパネル体５に向かって突出し、室内外方向Ｔにおいて、方立２の室内側保持部７１とパネル体５の間に配置されている。

【0050】

左右の２つのバックアップ材４２は、受け材３０の左右の突起部３５に装着されて、受け材３０の突起部３５に保持される。受け材３０の左右の突起部３５のそれぞれで、バックアップ材４２は、パネル体５の室内側で、受け材３０とパネル体５の間、及び、方立２とパネル体５の間に挟まれる。バックアップ材４２は、受け材３０とパネル体５の間に挟まれた状態で、方立２の室外側部７０の室内側保持部７１とパネル体５の間に挟まれる。

【0051】

（第５実施形態）
図７は、第５実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。

【0052】

図示のように、第５実施形態のカーテンウォール１は、第４実施形態のカーテンウォール１と同様に構成されており、第４実施形態のカーテンウォール１と同様の作用、効果を奏する。そのため、受け材３０は、左右の突起部３５を有している。ただし、第５実施形態のカーテンウォール１では、受け材３０の突起部３５とバックアップ材４２に関して、以下の点で、第４実施形態のカーテンウォール１と相違している。

【0053】

受け材３０の取付部３２と突起部３５は、左右方向Ｓの位置を合わせて形成されており、受け材３０の室外側の端部は、取付部３２から突起部３５の室外側の先端に向かって、室外側に突出する突出形状に形成されている。受け材３０の左右の取付部３２のそれぞれで、突起部３５は、取付部３２の室外側に位置して、取付部３２からパネル体５に向かって突出し、室内外方向Ｔにおいて、取付部３２とパネル体５の間に配置されている。

【0054】

バックアップ材４２は、パネル体５の室内側で、方立２とパネル体５の間に挟まれずに、受け材３０とパネル体５の間にのみ挟まれる。なお、第５実施形態のカーテンウォール１において、第４実施形態のカーテンウォール１と同様に、バックアップ材４２を受け材３０とパネル体５の間及び方立２とパネル体５の間に挟むようにしてもよい。

【0055】

（第６実施形態）
図８は、第６実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。

【0056】

図示のように、第６実施形態のカーテンウォール１は、第５実施形態のカーテンウォール１と同様に構成されており、第５実施形態のカーテンウォール１と同様の作用、効果を奏する。そのため、受け材３０は、左右の突起部３５を有している。ただし、第６実施形態のカーテンウォール１では、受け材３０の突起部３５とバックアップ材４２に関して、以下の点で、第５実施形態のカーテンウォール１と相違している。

【0057】

受け材３０の左右の突起部３５のそれぞれで、バックアップ材４２は、受け材３０の突起部３５に装着されずに、受け材３０の突起部３５とパネル体５の間に挟まれている。また、バックアップ材４２は、第４実施形態のカーテンウォール１と同様に、パネル体５の室内側で、受け材３０とパネル体５の間、及び、方立２とパネル体５の間に挟まれる。バックアップ材４２は、受け材３０とパネル体５の間に挟まれた状態で、方立２の室外側部７０の室内側保持部７１とパネル体５の間に挟まれる。

【0058】

（第７実施形態）
図９は、第７実施形態のカーテンウォール１の横断面図であり、図３と同様に、カーテンウォール１を方立２の箇所で切断して示している。
図示のように、第７実施形態のカーテンウォール１では、方立２、受け材３０、介在部材６０、バックアップ材４２が、それぞれ第１実施形態の方立２、受け材３０、介在部材６０、バックアップ材４２と相違している。

【0059】

方立２の室外側部７０は、左右の室内側保持部７１の間に溝部７２を有しておらず、左右方向Ｓに沿って配置される平面形状に形成されている。受け材３０は、方立２の室外側部７０の室外側に配置されて、固定金具４０により、方立２の室外側部７０における左右の室内側保持部７１の間の部分に固定されている。ただし、固定金具４０と受け材３０の間には、シールワッシャー４１が設けられていない。また、介在部材６０は、受け材３０の室内側、かつ、方立２の室外側部７０の室外側に位置し、受け材３０と方立２の室外側部７０の間に挟まれて、受け材３０と方立２の室外側部７０の間に介在する。なお、方立２の室外側部７０は、平面形状に限定されず、他の形状（例えば、曲面形状、多角面形状）であってもよい。

【0060】

固定金具４０は、室外側から、受け材３０の挿通孔及び介在部材６０の挿通孔を挿通して、方立２の室外側部７０のネジ孔に捩じ込まれる。これにより、固定金具４０は、方立２の室外側部７０のネジ孔に固定されて、方立２の室外側部７０に取り付けられる。受け材３０と介在部材６０は、固定金具４０の頭部と方立２の室外側部７０の間に挟まれて、固定金具４０の頭部と方立２の室外側部７０の間に介在する。介在部材６０により、受け材３０と方立２の室外側部７０の間の箇所が止水されて、受け材３０と方立２の室外側部７０の間の箇所への水の浸入が阻止される。

【0061】

受け材３０は、固定部３１と、固定部３１から室外側に突出する１つの取付部３２と、固定部３１の室内側に位置する１つの溝状の装着部３３と、室外側に突出する左右の２つの突起部３５を有している。介在部材６０は、装着部３３に装着されて、固定部３１の左右方向Ｓの全体にわたって、互いに対向する固定部３１と方立２の室外側部７０の間に挟まれて、固定部３１と方立２の室外側部７０の間に介在する。その状態で、固定部３１は、固定金具４０により、方立２の室外側部７０に固定されている。介在部材６０により、固定部３１と方立２の室外側部７０の間の箇所が止水されて、固定部３１と方立２の室外側部７０の間の箇所への水の浸入が阻止される。

【0062】

受け材３０の取付部３２は、２つの係止部３４を有し、固定部３１の左右方向Ｓにおける中央部から左右のパネル体５の間の間隙５Ｃまで突出している。係止部３４は、取付部３２の左右方向Ｓにおける一方側の部分に形成されて、間隙５Ｃに配置されている。押縁５０の突壁部５２は、室外側保持部５１から間隙５Ｃまで延び、突壁部５２及び２つの被係止部５３は、間隙５Ｃに配置されている。方立２の室外側部７０の室外側及び間隙５Ｃで、２つの被係止部５３は、取付部３２の係止部３４にそれぞれ室内側から引っ掛けられて、取付部３２の係止部３４に係止されている。また、押縁５０は、受け材３０の取付部３２に取り付けられ、受け材３０は、押縁５０を受けて保持する。

【0063】

受け材３０の突起部３５は、左右のパネル体５のそれぞれの室内側に位置して、室内外方向Ｔにおいて、パネル体５と対向して配置されている。また、突起部３５は、固定部３１の左右方向Ｓにおける両側の端部に設けられて、パネル体５の室内側で、固定部３１の左右の端部からパネル体５に向かって突出している。方立２の左右の室内側保持部７１のそれぞれで、突起部３５は、方立２の室内側保持部７１の室外側に位置し、室内外方向Ｔにおいて、方立２の室内側保持部７１とパネル体５の間に配置されている。

【0064】

左右の２つのバックアップ材４２は、受け材３０の左右の突起部３５に装着されて、受け材３０の突起部３５に保持される。受け材３０の左右の突起部３５のそれぞれで、バックアップ材４２は、パネル体５の室内側で、受け材３０とパネル体５の間、及び、方立２とパネル体５の間に挟まれる。バックアップ材４２は、受け材３０とパネル体５の間に挟まれた状態で、方立２の室外側部７０の室内側保持部７１とパネル体５の間に挟まれる。

【0065】

以上のとおり、本実施形態では、以下の（１）～（６）に記載されたカーテンウォールを開示している。

【0066】

（１） パネル体と、
前記パネル体の室内側に配置された方立と、
前記パネル体の室外側に配置されて、前記方立との間に前記パネル体を保持する押縁と、
前記方立に固定されて、前記押縁を受ける受け材と、
前記受け材と前記方立の間に介在する介在部材と、
を備えたカーテンウォール。
（１）に記載されたカーテンウォールでは、カーテンウォールのパネル体の室内側でパネル体を保持する方立の意匠性を向上させることができる。

【0067】

（２） （１）に記載されたカーテンウォールにおいて、
前記方立は、前記パネル体の室内側に位置する室外側部を有し、
前記方立の室外側部は、前記パネル体を保持する保持部と、前記受け材が配置される溝部と、を有し、
前記介在部材は、前記受け材と前記溝部の間に介在するカーテンウォール。
（２）に記載されたカーテンウォールでは、カーテンウォールの意匠性を高めることができる。また、介在部材により、方立の溝部を水から保護して、溝部及び方立の耐久性を向上させることができる。

【0068】

（３） （２）に記載されたカーテンウォールにおいて、
前記溝部は、互いに対向する左右の溝壁を有し、
前記受け材は、前記左右の溝壁にわたって前記溝部内に配置され、
前記介在部材は、前記受け材と前記左右の溝壁の間に介在するカーテンウォール。
（３）に記載されたカーテンウォールでは、介在部材により、方立の溝部への水の浸入を抑制することができる。これにより、水が方立の溝部に接するのを妨げて、方立の溝部の耐久性を確保することができる。

【0069】

（４） （１）ないし（３）のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記受け材を前記方立に固定する固定金具と、
前記固定金具と前記受け材の間に挟まれたシールワッシャーと、
を備えたカーテンウォール。
（４）に記載されたカーテンウォールでは、シールワッシャーにより、固定金具と受け材の間の箇所を止水して、固定金具と受け材の間の箇所を通って方立まで水が浸入するのを防止することができる。

【0070】

（５） （１）ないし（４）のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記受け材と前記押縁は、アルミニウム合金製であるカーテンウォール。
（５）に記載されたカーテンウォールでは、受け材と押縁の耐久性を確保することができる。

【0071】

（６） （１）ないし（５）のいずれかに記載されたカーテンウォールにおいて、
前記方立は、鋼製であるカーテンウォール。
（６）に記載されたカーテンウォールでは、方立の強度を確保しつつ、方立のコストの上昇を抑制することができる。

【符号の説明】

【0072】

１・・・カーテンウォール、２・・・方立、２Ａ・・・中空部、２Ｂ・・・側面材、２Ｃ・・・スペーサ材、２Ｄ・・・連結具、３・・・無目、４・・・開口部、５・・・パネル体、５Ａ・・・横縁部、５Ｂ・・・縦縁部、５Ｃ・・・間隙、１０・・・建物、１１・・・外壁、２０・・・ブラケット、２１・・・カバー、２２・・・押縁、３０・・・受け材、３１・・・固定部、３２・・・取付部、３３・・・装着部、３４・・・係止部、３５・・・突起部、４０・・・固定金具、４１・・・シールワッシャー、４２・・・バックアップ材、４３・・・シーリング材、４４・・・バックアップ材、４５・・・シーリング材、５０・・・押縁、５１・・・室外側保持部、５２・・・突壁部、５３・・・被係止部、６０・・・介在部材、７０・・・室外側部、７１・・・室内側保持部、７２・・・溝部、７３・・・溝壁、７４・・・溝底、Ｒ・・・上下方向、Ｓ・・・左右方向、Ｔ・・・室内外方向。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】