(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049810
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】端末装置、印刷システム及び印刷方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240403BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240403BHJP
H04W 76/14 20180101ALI20240403BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20240403BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20240403BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240403BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G06F3/12 336
G06F3/12 310
G06F3/12 342
G06F3/12 385
H04W84/12
H04W76/14
H04W92/18
H04M1/00 Q
B41J29/38 201
H04N1/00 127B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156270
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 愛夏
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
5K067
5K127
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061CG02
2C061CG15
2C061HK04
2C061HN05
2C061HN15
2C061HQ01
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA37
5C062AB22
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC04
5C062AC30
5C062AC34
5K067AA21
5K067DD17
5K067EE02
5K067EE25
5K127AA03
5K127BA03
5K127BA13
5K127CA33
5K127CB24
5K127DA15
5K127GA12
5K127HA08
5K127HA28
5K127JA46
5K127KA01
(57)【要約】
【課題】無線による通信の混雑を抑制する。
【解決手段】読取コードを読み取るコード読取部と、画像形成装置と無線通信する無線通信部と、情報処理装置に表示される、無線ネットワーク接続情報を含む第1の読取コードと当該情報処理装置に保存された画像データへの取得先情報を含む第2の読取コードとを前記コード読取部で読み取って、前記無線通信部により前記画像形成装置に送信するよう制御する制御部とを備える。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取コードを読み取るコード読取部と、
画像形成装置と無線通信する無線通信部と、
情報処理装置に表示される、無線ネットワーク接続情報を含む第1の読取コードと当該情報処理装置に保存された画像データへの取得先情報を含む第2の読取コードとを前記コード読取部で読み取って、前記無線通信部により前記画像形成装置に送信するよう制御する制御部と
を備えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記コード読取部により読み取られた読取コードを復号するコード復号部と、
前記コード復号部により前記第1の読取コードを復号して得られた前記無線ネットワーク接続情報に含まれるネットワーク識別情報と、前記コード読取部により読み取られた前記第2の読取コードとを関連付けて記憶する記憶部と
をさらに備え、
前記制御部は、
前記情報処理装置に表示された前記第1の読取コードを前記コード読取部により読み取って前記コード復号部により復号することで得られた前記無線ネットワーク接続情報に含まれるネットワーク識別情報が、既に前記記憶部に記憶されている場合には、当該ネットワーク識別情報に関連付けられている前記第2の読取コードを前記記憶部から読み出して、前記第1の読取コードとともに前記画像形成装置に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記情報処理装置に表示された前記第1の読取コードを前記コード読取部により読み取って前記コード復号部により復号することで得られた前記無線ネットワーク接続情報に含まれるネットワーク識別情報が、前記記憶部に記憶されていない場合には、前記無線ネットワーク接続情報を用いて、前記無線通信部により、前記情報処理装置が形成する無線ネットワークに接続し、このとき前記情報処理装置に表示される前記第2の読取コードを前記コード読取部により読み取って、当該第2の読取コードを前記ネットワーク識別情報と関連付けて前記記憶部に記憶する
ことを特徴とする請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記第2の読取コードを前記ネットワーク識別情報と関連付けて前記記憶部に記憶した後、前記情報処理装置が形成する前記無線ネットワークとの接続を解除し、再度、前記情報処理装置に表示される前記第1の読取コードを前記コード読取部により読み取る
ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第1の読取コードと前記第2の読取コードを含んだ印刷ジョブを生成して、当該印刷ジョブを前記無線通信部により前記画像形成装置に送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、
前記第1の読取コードと前記第2の読取コードと特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報とを含んだ印刷ジョブを生成して、当該印刷ジョブを前記無線通信部により前記画像形成装置に送信する
ことを特徴とする請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
端末装置と画像形成装置と情報処理装置を有する印刷システムであり、
前記端末装置は、
読取コードを読み取るコード読取部と、
前記画像形成装置と無線通信する無線通信部と、
前記情報処理装置に表示される、無線ネットワーク接続情報を含む第1の読取コードと当該情報処理装置に保存された画像データへの取得先情報を含む第2の読取コードとを前記コード読取部で読み取って、前記無線通信部により前記画像形成装置に送信するよう制御する制御部と
を備え、
前記画像形成装置は、
読取コードを復号するコード復号部と、
前記端末装置及び前記情報処理装置と無線通信する無線通信部と、
印刷を行う印刷部と、
前記画像形成装置の無線通信部により前記端末装置から受信した前記第1の読取コードと前記第2の読取コードを前記コード復号部により復号することで、前記無線ネットワーク接続情報と前記取得先情報とを取得し、前記無線ネットワーク接続情報と前記取得先情報とを用いて、前記画像形成装置の無線通信部により、前記情報処理装置が形成する無線ネットワークに接続して画像データを取得し、取得した画像データを前記印刷部により印刷するように制御する制御部と
を備える
ことを特徴とする印刷システム。
【請求項8】
端末装置と画像形成装置と情報処理装置を用いた印刷方法において、
前記情報処理装置は、無線ネットワークに接続する為の第1無線ネットワーク接続情報を第1の読取コードとして表示し、
前記端末装置は、コード読取部を用いて前記第1の読取コードを読み取り、当該第1の読取コードが示す前記第1無線ネットワーク接続情報と当該端末装置の無線通信部を用いて前記無線ネットワークに接続することにより前記情報処理装置と通信を行い、
前記情報処理装置は、前記第1無線ネットワーク接続情報を用いた接続が開始されると、当該情報処理装置に保存された画像データの取得先情報を第2の読取コードとして表示し、
前記端末装置は、前記コード読取部を用いて前記第2の読取コードを読み取り、当該端末装置の無線通信部による前記無線ネットワークとの接続を終了し、
接続が終了した後、前記情報処理装置は、前記無線ネットワークを用いて接続する為の更新された第2無線ネットワーク接続情報を第1の読取コードとして新たに表示し、
前記端末装置は、前記コード読取部を用いて新たに表示された前記第1の読取コードを読み取り、当該第1の読取コードが示す前記第2無線ネットワーク接続情報と先に読み取った前記第2の読取コードが示す前記取得先情報とを含むデータを当該端末装置の無線通信部を用いて前記画像形成装置に送信し、
前記画像形成装置は、前記端末装置から受信した前記第2無線ネットワーク接続情報と当該画像形成装置の無線通信部を用いて前記無線ネットワークに接続し、前記端末装置から受信した前記取得先情報を用いて前記情報処理装置に保存された画像データを取得し、取得した当該画像データを印刷する
ことを特徴とする印刷方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、印刷システム及び印刷方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像データを記憶する情報処理装置として、アクセスポイントとして起動することで無線ネットワークを形成するものがある。また従来、このような情報処理装置が形成した無線ネットワークにスマートフォンなどの携帯端末で接続し、当該携帯端末が無線ネットワークを介して情報処理装置から画像データを取得するようにした情報処理システムがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この情報処理システムでは、情報処理装置が、無線ネットワークに接続する為の情報(以下、無線ネットワーク接続情報と呼ぶ)を二次元コードで表示し、携帯端末は、この二次元コードをカメラで撮影することで無線ネットワーク接続情報を取得し、無線ネットワークに接続するようになっていた。
【0004】
またこのような情報処理システムを利用することで、例えば、携帯端末が情報処理装置から取得した画像データを、プリンタなどの画像形成装置に無線で送信して印刷する印刷システムを構築することができる。つまり、この印刷システムによれば、二次元コードを撮影する機能を持たない画像形成装置でも、携帯端末を経由することで、情報処理装置から画像データを取得して印刷できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の情報処理システムを利用した印刷システムの場合、情報処理装置と携帯端末との間、及び携帯端末とプリンタとの間の双方で画像データを無線で送受信することになる為、無線による通信が混雑して通信速度が低下してしまう場合があるという問題を有していた。
【0007】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、無線による通信の混雑を抑制し得る端末装置、印刷システム及び印刷方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の画像形成装置は、読取コードを読み取るコード読取部と、画像形成装置と無線通信する無線通信部と、情報処理装置に表示される、無線ネットワーク接続情報を含む第1の読取コードと当該情報処理装置に保存された画像データへの取得先情報を含む第2の読取コードとを前記コード読取部で読み取って、前記無線通信部により前記画像形成装置に送信するよう制御する制御部とを備える。
【0009】
また本発明の印刷システムは、端末装置と画像形成装置と情報処理装置を有する印刷システムであり、前記端末装置は、読取コードを読み取るコード読取部と、前記画像形成装置と無線通信する無線通信部と、情報処理装置に表示される、無線ネットワーク接続情報を含む第1の読取コードと当該情報処理装置に保存された画像データへの取得先情報を含む第2の読取コードとを前記コード読取部で読み取って、前記無線通信部により前記画像形成装置に送信するよう制御する制御部とを備え、前記画像形成装置は、読取コードを復号するコード復号部と、前記端末装置と無線通信する無線通信部と、印刷を行う印刷部と、前記画像形成装置の無線通信部により前記端末装置から受信した前記第1の読取コードと前記第2の読取コードを前記コード復号部により復号することで、前記無線ネットワーク接続情報と前記取得先情報とを取得し、前記無線ネットワーク接続情報と前記取得先情報を用いて、前記画像形成装置の無線通信部により、前記情報処理装置が形成する無線ネットワークに接続して画像データを取得し、取得した画像データを前記印刷部により印刷するように制御する制御部とを備える。
【0010】
このように、端末装置が、情報処理装置に表示される第1の読取コードと第2の読取コードを読み取って、画像形成装置に無線通信で送信するようにした。こうすることで、画像形成装置は、端末装置から受信した第1の読取コードと第2の読取コードから、情報処理装置が形成する無線ネットワークに接続する為の無線ネットワーク接続情報と、情報処理装置に記憶されている画像データの取得先を示すURL情報とを取得することができ、これらを用いて、情報処理装置が形成する無線ネットワークに接続して前記画像データを取得し、当該画像データを印刷することができる。この場合、画像データは、情報処理装置と画像形成装置との間でのみ無線で送受信されることになる。
【0011】
さらに本発明は、端末装置と画像形成装置と情報処理装置を用いた印刷方法において、前記情報処理装置は、無線ネットワークに接続する為の第1無線ネットワーク接続情報を第1の読取コードとして表示し、前記端末装置は、コード読取部を用いて前記第1の読取コードを読み取り、当該第1の読取コードが示す前記第1無線ネットワーク接続情報と当該端末装置の無線通信部を用いて前記無線ネットワークに接続することにより前記情報処理装置と通信を行い、前記情報処理装置は、前記第1無線ネットワーク接続情報を用いた接続が開始されると、当該情報処理装置に保存された画像データの取得先情報を第2の読取コードとして表示し、前記端末装置は、前記コード読取部を用いて前記第2の読取コードを読み取り、当該端末装置の無線通信部による前記無線ネットワークとの接続を終了し、接続が終了した後、前記情報処理装置は、前記無線ネットワークを用いて接続する為の更新された第2無線ネットワーク接続情報を第1の読取コードとして新たに表示し、前記端末装置は、前記コード読取部を用いて新たに表示された前記第1の読取コードを読み取り、当該第1の読取コードが示す前記第2無線ネットワーク接続情報と先に読み取った前記第2の読取コードが示す前記取得先情報とを含むデータを当該端末装置の無線通信部を用いて前記画像形成装置に送信し、前記画像形成装置は、前記端末装置から受信した前記第2無線ネットワーク接続情報と当該画像形成装置の無線通信部を用いて前記無線ネットワークに接続し、前記端末装置から受信した前記取得先情報を用いて前記情報処理装置に保存された画像データを取得し、取得した当該画像データを印刷する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、無線による通信の混雑を抑制し得る端末装置、印刷システム及び印刷方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2】画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】画像形成装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】携帯端末のソフトウェア構成を示すブロック図である。
【
図6】携帯端末の専用アプリで表示される画面の構成を示す図である。
【
図7】携帯端末が、通信装置が形成する無線LANに接続する為のSSIDと、第2の二次元コードとを関連付けて保持するときの動作を示すフローチャートである。
【
図8】携帯端末が、画像形成装置の印刷設定を行うときの動作を示すフローチャートである。
【
図9】携帯端末が、第1の二次元コードと第2の二次元コードをもとに印刷ジョブを生成して、画像形成装置100に送信するときの動作を示すフローチャートである。
【
図10】画像形成装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
[1.印刷システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る印刷システム1の一構成例を示す図である。この
図1に示すように、印刷システム1は、画像形成装置100と、携帯端末200と、通信装置300とで構成されている。
【0016】
画像形成装置100は、印刷機能を有するプリンタなどであり、主要部として、印刷部101と、無線LANユニット102と、表示パネル103とを有している。この画像形成装置100は、無線LANユニット102により、無線LANを介して携帯端末200及び通信装置300と無線通信できるようになっている。またこの画像形成装置100は、無線通信により、携帯端末200から印刷部101の印刷設定を行うことができ、また無線通信により、通信装置300から画像データを受信して印刷できるようになっている。
【0017】
この画像形成装置100は、SoftAP(アクセスポイント)機能を備え、無線LANユニット102をSoftAPモードで起動することにより、簡易的なアクセスポイントとして動作して無線LANを形成するようになっている。
【0018】
さらに画像形成装置100は、自身が形成した無線LANに接続する為の無線LAN接続情報(例えばネットワーク識別情報としてのSSID(Service Set ID)と、パスワード)を二次元コードとして表示パネル103に表示するようになっている。
【0019】
また画像形成装置100は、後述する通信装置接続情報を用いて、無線LANユニット102により、通信装置300が形成する無線LANに接続することで、通信装置300と無線通信12を行うことができるようになっている。さらに画像形成装置100は、後述するURL(Uniform Resource Locator)情報を用いて、無線LANユニット102により、通信装置300が公開している画像共有ページにアクセスして画像データを取得でき、この画像データを印刷部101により印刷できるようになっている。
【0020】
通信装置300は、主要部として、表示パネル301と、作業用メモリ302と、無線LANユニット303と、記憶部304とを有している。
【0021】
表示パネル301は、記憶部304に記憶している画像データを表示したり、二次元コードを表示したりする。作業用メモリ302は、表示パネル301に表示する画像データなどを一時的に保存する。記憶部304は、画像データなどを記憶する。
【0022】
通信装置300は、上述したようにSoftAP機能を備え、無線LANユニット303をSoftAPモードで起動することにより、簡易的なアクセスポイントとして動作して無線LANを形成するようになっている。また通信装置300は、記憶部304に記憶している画像データのうち、ユーザに選択された画像をWebページ(以下、画像共有ページと呼ぶ)として公開するWebサーバ機能を備えている。
【0023】
さらに通信装置300は、自身が形成した無線LANに接続する為の無線LAN接続情報(例えばSSIDとパスワード)を第1の二次元コードとして表示パネル301に表示したり、画像共有ページにアクセスする為のURL情報を第2の二次元コードとして表示パネル301に表示したりするようになっている。
【0024】
尚、通信装置300が備えるSoftAP機能は、セキュリティを確保する為、起動するごとにパスワードが変更される仕様となっている。また通信装置300が形成する無線LANに接続する為には、通信装置300の表示パネル301に表示される第1の二次元コードを復号して得られる無線LAN接続情報が必要となる。
【0025】
携帯端末200は、例えばスマートフォンであり、主要部として、二次元コード撮影部201と、無線LANユニット202とを有している。二次元コード撮影部201は、例えばカメラであり、二次元コードを撮影する。この画像形成装置100は、二次元コード撮影部201により、通信装置300に表示された二次元コード(第1の二次元コード及び第2の二次元コード)を撮影して、第1の二次元コードから、通信装置300が形成する無線LANに接続する為の無線LAN接続情報(以下、通信装置接続情報と呼ぶ)を取得するようになっている。そして携帯端末200は、取得した通信装置接続情報を用いて、通信装置300が形成する無線LANに接続することで、通信装置300と無線通信10を行う。
【0026】
さらに携帯端末200は、画像形成装置100に表示された二次元コードを撮影して、当該二次元コードから、画像形成装置100が形成する無線LANに接続する為の無線LAN接続情報(以下、画像形成装置接続情報と呼ぶ)を取得するようになっている。そして携帯端末200は、取得した画像形成装置接続情報を用いて、画像形成装置100が形成する無線LANに接続することで、画像形成装置100と無線通信11を行う。このとき、携帯端末200は、画像形成装置100に対する印刷設定を行ったり、第1の二次元コードと第2の二次元コードを、画像形成装置100に送信したりするようになっている。
【0027】
尚、携帯端末200及び通信装置300間の無線通信10と、携帯端末200及び画像形成装置100間の無線通信11と、画像形成装置100及び通信装置300間の無線通信12は、それぞれ同時に行うことはできない。この為、例えば、携帯端末200が、通信相手を、通信装置300から画像形成装置100に変更する場合には、通信装置300が形成している無線LANとの接続を解除してから、画像形成装置100が形成している無線LANに接続する必要がある。印刷システム1の構成は、以上のようになっている。
【0028】
つづけて、画像形成装置100と携帯端末200のより詳しい構成について説明する。尚、通信装置300については既存の構成である為、詳しい説明は省略する。
【0029】
[2.画像形成装置の構成]
まず、画像形成装置100のハードウェア構成について、
図2を用いて説明する。画像形成装置100は、ハードウェア構成として、上述した印刷部101と、無線LANユニット102と、表示パネル103に加えて、入力ボタン1001と、CPU1002と、RAM1003と、ROM1004とを有している。
【0030】
入力ボタン1001は、印刷設定などを行う為の入力デバイスである。CPU1002は、各種演算を行い、各種プログラム(例えば通信制御プログラムや印刷制御プログラムなど)の実行を制御する。ROM1004は、各種プログラムなどを記憶する不揮発性メモリである。RAM1003は、各種プログラムを実行する際にCPU1002が使用するワークエリアである。画像形成装置100のハードウェア構成は、以上のようになっている。
【0031】
つづけて、画像形成装置100のソフトウェア構成について、
図3を用いて説明する。尚、このソフトウェア構成は、CPU1002がプログラムを実行することで実現される機能構成である。
【0032】
画像形成装置100は、ソフトウェア構成として、制御部1011と、初期化処理部1012と、表示部1013と、入力解析部1014と、装置設定管理部1015と、二次元コード解析部1016と、印刷処理部1017と、無線LAN通信部1018とを有している。
【0033】
初期化処理部1012は、画像形成装置100を起動する際の初期化処理を行う。表示部1013は、表示パネル103に各種情報を表示する。入力解析部1014は、入力ボタン1001に対する操作入力を解析する。装置設定管理部1015は、入力ボタン1001に対する操作入力、携帯端末200から受信した二次元コードを復号して得られた情報(例えば通信装置接続情報)などをもとに画像形成装置100の各種設定を行う。
【0034】
二次元コード解析部1016は、携帯端末200から受信した二次元コードを復号して解析する。印刷処理部1017は、携帯端末200などから送信されてくる印刷ジョブを解析して印刷処理(つまり印刷部101による印刷)を行う。また印刷処理部1017は、携帯端末200から送信されてくる印刷設定情報をもとに印刷設定を行う。無線LAN通信部1018は、無線LANユニット102による無線通信を行う。制御部1011は、上述した各部を制御する。画像形成装置100のソフトウェア構成は、以上のようになっている。
【0035】
[3.携帯端末の構成]
次に、携帯端末200のハードウェア構成について、
図4を用いて説明する。携帯端末200は、ハードウェア構成として、上述した二次元コード撮影部201と、無線LANユニット202に加えて、CPU2001と、RAM2002と、タッチパネル2003と、ストレージ2004とを有している。
【0036】
CPU2001は、各種演算を行い、各種プログラム(制御プログラムやアプリケーションなど)の実行を制御する。RAM2002は、各種プログラムを実行する際にCPU1002が使用するワークエリアである。タッチパネル2003は、各種情報の表示及び入力操作(タッチ操作)の受付を行う入出力デバイスである。ストレージ2004は、OS(Operating System)、各種プログラム、アプリケーションの管理情報などを記憶する不揮発性メモリである。またこのストレージ2004には、二次元コード画像2005と、設定リスト情報2006と、印刷設定情報2007を記憶するようにもなっている。
【0037】
詳しくは後述するが、二次元コード画像2005は、二次元コードを二次元コード撮影部201で撮影して得られた画像である。設定リスト情報2006は、上述した第1の二次元コードから得られたSSIDと第2の二次元コードの組み合わせをリスト化したものである。具体的には、この設定リスト情報2006には、第1の二次元コードの復号結果として得られたSSIDと第2の二次元コードの画像とが、関連付けられて登録されるようになっている。印刷設定情報2007は、画像形成装置100で印刷する際の印刷設定を示す情報である。携帯端末200のハードウェア構成は、以上のようになっている。
【0038】
つづけて、携帯端末200のソフトウェア構成について、
図5を用いて説明する。尚、このソフトウェア構成は、CPU2001がプログラムを実行することで実現される機能構成である。
【0039】
携帯端末200は、ソフトウェア構成として、専用アプリケーション(以下、専用アプリと呼ぶ)2011と、無線LAN通信部2017とを有している。専用アプリ2011は、通信装置300に表示される第1の二次元コードと第2の二次元コードを撮影して得られた画像をもとに印刷ジョブを生成して、これを画像形成装置100に送信する機能を持つアプリケーションである。
【0040】
この専用アプリ2011は、制御部2012と、表示部2013と、入力部2014と、二次元コード処理部2015と、設定リスト編集部2016とを有している。表示部2013は、専用アプリ2011で使用する各種画面をタッチパネル2003に表示する。入力部2014は、タッチパネル2003に表示した各種画面に対するタッチ操作を受け付ける。二次元コード処理部2015は、二次元コードを復号し、復号結果が無線LAN接続情報(通信装置接続情報又は画像形成装置接続情報)なのかURL情報なのか、それ以外の情報なのかを判別する。
【0041】
設定リスト編集部2016は、二次元コード処理部2015の判別結果をもとに、第1の二次元コードの復号結果であるSSIDと第2の二次元コードの画像とを関連付けて、設定リスト情報2006としてストレージ2004に記憶する。また設定リスト編集部2016は、設定リスト情報2006に含まれるSSIDの検索などを行う。無線LAN通信部2017は、無線LANユニット202による無線通信を行う。制御部2012は、上述した各部を制御する。また制御部2012は、入力部2014を介してユーザに指定された印刷設定情報をストレージ2004に記憶する。さらに制御部2012は、画像形成装置100に送信する印刷ジョブを生成する。携帯端末200のソフトウェア構成は、以上のようになっている。
【0042】
ここで、携帯端末200の専用アプリ2011の機能について、より詳しく説明する。専用アプリ2011は、大きく分けて4つの機能を有している。第1の機能は、第1の二次元コードの復号結果であるSSIDと、第2の二次元コードの画像とを関連付けて、設定リスト情報2006として保持する機能である。
【0043】
第2の機能は、ユーザによって指定された印刷設定情報を保持する機能である。第3の機能は、通信装置300に表示された第1の二次元コードを撮影した際に、当該第1の二次元コードの復号結果であるSSIDに関連付けられた第2の二次元コードを設定リスト情報2006から抽出し、これら第1の二次元コードと第2の二次元コードとをもとに印刷ジョブを作成して、画像形成装置100に送信する機能である。
【0044】
第4の機能は、通信装置300に表示された第1の二次元コード及び第2の二次元コードを撮影して、これら第1の二次元コードと第2の二次元コードを画像形成装置100に送信し、画像共有ページで公開されている画像を印刷するまでの一連の操作手順を表示する機能である。尚、このような二次元コードを利用する印刷を、ここでは二次元コードダイレクト印刷と呼ぶ。
【0045】
つづけて、
図6(A)~(E)に、専用アプリ2011によって携帯端末200のタッチパネル2003に表示される画面の一構成例を示す。
【0046】
図6(A)は、専用アプリ2011を立ち上げて最初に表示される初期画面Sc1である。この初期画面Sc1には、二次元コードダイレクト印刷を開始する為の印刷開始ボタン2021と、印刷設定を行う為の印刷設定ボタン2031とが表示される。
【0047】
ここで、印刷開始ボタン2021が押下操作されると、
図6(B)の画面Sc2が表示される。この画面Sc2には、二次元コードダイレクト印刷を行う為の大まかな操作手順を示す文字情報Tx1と、次の画面に遷移する為のOKボタン2022と、二次元コードダイレクト印刷を中止する為のキャンセルボタン2023とが表示される。
図6(B)に示す画面Sc2は、文字情報Tx1として、1番目の大まかな操作手順である「1.二次元コードの撮影」と2番目の大まかな操作手順である「2.画像形成装置との連携」が表示された例である。
【0048】
ここで、OKボタン2022が押下操作されると、
図6(C)の画面Sc3が表示される。この画面Sc3には、二次元コードダイレクト印刷を行う為の詳細な操作手順を示す文字情報Tx10と、次の画面に遷移する為のOKボタン2022と、二次元コードダイレクト印刷を中止する為のキャンセルボタン2023とが表示される。
図6(C)に示す画面Sc3は、文字情報Tx10として、1番目の大まかな操作手順である「1.二次元コードの撮影」の詳細な操作手順のうちの最初の操作手順である「1-1.通信装置を起動してください」が表示された例である。
【0049】
ここで、OKボタン2022が押下操作されると、図は省略するが、「1-1.通信装置を起動してください」につづく、次の詳細な操作手順を示す画面が表示され、さらにこの画面でOKボタンが押下操作されると、その次の詳細な操作手順を示す画面が表示される。このようにして、1番目の大まかな操作手順である「1.二次元コードの撮影」の詳細な操作手順を示す画面がOKボタンの押下操作に応じて順に表示されていき、最後の操作手順を示す画面が表示されているときにOKボタンが押下操作されると、つづけて、2番目の大まかな操作手順である「2.画像形成装置との連携」の詳細な操作手順のうちの最初の操作手順を示す画面が表示される。
【0050】
その後、2番目の大まかな操作手順である「2.画像形成装置との連携」の詳細な操作手順を示す画面がOKボタンの押下操作に応じて順に表示されていき、最後の操作手順を示す画面が表示されているときにOKボタンが押下操作されると、詳細な操作手順を全て表示し終えたことから、例えば
図6(A)の初期画面Sc1に戻る。
【0051】
ユーザは、これらの画面に表示される詳細な操作手順に従って、画像形成装置100、携帯端末200、通信装置300を操作することで、容易に二次元コードダイレクト印刷を行うことができるようになっている。
【0052】
図6(D)に示す画面Sc4は、専用アプリ2011のエラー画面である。専用アプリ2011は、エラーを検出した際に、当該エラーに応じたエラー画面を表示する。
図6(D)に示す画面Sc4は、無線LAN接続情報を含んだ二次元コードを撮影する操作手順の際に、無線LAN接続情報ではない別の情報を含んだ二次元コードが撮影された場合に表示されるエラー画面であり、無線LAN接続情報を含んだ二次元コードを撮影するよう促す文字情報Tx20と、前の画面(例えば操作手順の画面)に戻る為のOKボタン2024とが表示されている。
【0053】
図6(E)に示す画面Sc5は、
図6(A)に示す画面Sc1で印刷設定ボタン2031が押下操作された場合に遷移する画面である。この画面Sc5は、二次元コードダイレクト印刷を行う際の印刷設定を行う為の画面である。よって、この画面Sc5を印刷設定画面Sc5と呼ぶ。この印刷設定画面Sc5には、複数の編集可能な印刷設定項目で構成される印刷設定情報2032と、編集された印刷設定情報2032を保存して初期画面Sc1に戻る為のOKボタン2033と、印刷設定情報を保存せずに初期画面Sc1に戻る為のキャンセルボタン2034とが表示される。
【0054】
図6(E)に示す画面Sc5は、印刷設定情報2032として、3つの印刷設定項目「設定Key1=Value11」、「設定Key2=Value21」、「設定Key3=Value31」が表示された例である。尚、印刷設定項目としては、例えば、印刷用紙の種類、印刷用紙のサイズ、カラー印刷/モノクロ印刷などがあげられる。
【0055】
[4.印刷システムの動作]
次に、印刷システム1の動作について説明する。尚、前提として、印刷システム1では、上述したように、通信装置300がSoftAPを起動して無線LANを形成する度に、当該無線LANに接続する為のパスワードが変更されるようになっている。一方で、当該無線LANに接続する為のSSIDについては固定であり変更されない。また通信装置300が公開する画像共有ページにアクセスする為のURL情報についても固定であり変更されない。よって、携帯端末200では、SSIDとパスワードを含む第1の二次元コードについては、二次元コードダイレクト印刷を行う度に撮影する必要があるが、URL情報を含む第2の二次元コードについては、最初に1度撮影して記憶することで、以降は撮影する必要がなくなる。
【0056】
これらのことを踏まえたうえで、まず携帯端末200の専用アプリ2011が、通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSIDと、第2の二次元コード(つまり画像共有ページにアクセスする為のURL情報)とを関連付けて保持するときの動作(つまり上述した第1の機能の動作)について、
図7に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この動作は、専用アプリ2011の制御部2012が主体となって実行する動作である。
【0057】
ユーザが携帯端末200上で専用アプリ2011を起動すると、専用アプリ2011の制御部2012は、上述した初期画面Sc1を表示する。ここで、印刷開始ボタン2021が押下操作されると、第1の機能の動作を開始する。
【0058】
制御部2012は、最初のステップSP401において、
図6(B)に示す画面Sc2、つまり二次元コードダイレクト印刷を行う為の大まかな操作手順を示す画面Sc2を表示する。その後、OKボタン2022が押下操作されると、
図6(C)に示す画面Sc3、つまり二次元コードダイレクト印刷を行う為の詳細な操作手順を示す画面Sc3を表示する。ここで表示する詳細な操作手順としては、画面Sc2に表示されている「1.二次元コードの撮影」に関するものであり、例えば、通信装置300を起動、通信装置300に記憶されている画像のうち印刷したい画像を選択、通信装置300のSoftAPを起動して第1の二次元コードを表示、…などである。このステップSP401以降、制御部2012は、OKボタンの押下操作に応じて、適宜、詳細な操作手順を示す画面を順に表示していく。
【0059】
ユーザは、携帯端末200に表示される詳細な操作手順に従って、通信装置300を操作してSoftAPを起動させ、第1の二次元コードが表示されたことを確認したら、このとき表示されている操作手順の画面のOKボタンを押下操作する。すると、専用アプリ2011の制御部2012は、二次元コード撮影部201を起動する。
【0060】
つづくステップSP402において、ユーザが、携帯端末200を用いて、通信装置300に表示されている第1の二次元コードを撮影する。この結果として、制御部2012は、二次元コード撮影部201から第1の二次元コードの画像を取得する。制御部2012は、この画像を、二次元コード画像2005としてストレージ2004に保存する。
【0061】
つづくステップSP403において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、第1の二次元コードの画像を用いて第1の二次元コードを復号する。つづくステップSP404において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、第1の二次元コードの復号結果に、無線LAN接続情報が含まれているか否かを判定する。
【0062】
ここで、第1の二次元コードの復号結果に無線LAN接続情報が含まれていなかった場合、このことは、第1の二次元コードが正しく撮影されていないこと(例えば別の二次元コードが撮影されたこと)を意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP404で否定結果を得て、ステップSP405に移る。ステップSP405において、制御部2012は、例えば
図6(D)に示す画面Sc4を表示することで、ユーザに通信装置300に表示されている二次元コードを撮影するよう促す。そして制御部2012は、この画面Sc4のOKボタン2024が押下操作されると、ステップSP402に戻る。
【0063】
これに対して、第1の二次元コードの復号結果に無線LAN接続情報が含まれていた場合、このことは、第1の二次元コードが正しく撮影されたことを意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP404で肯定結果を得て、ステップSP406に移る。ステップSP406において、制御部2012は、設定リスト編集部2016により、第1の二次元コードの復号結果として得られた無線LAN接続情報(つまり通信装置接続情報)に含まれるSSIDと同一のSSIDが、設定リスト情報2006に既に登録されているか否かを判定する。
【0064】
ここで、第1の二次元コードの復号結果として得られたSSIDと同一のSSIDが、設定リスト情報2006に既に登録されている場合、このことは、以前に当該SSIDを第2の二次元コードと関連付けて、設定リスト情報2006に登録したことを意味する。この場合、第2の二次元コードを新たに取得する必要はない為、制御部2012は、ステップSP406で肯定結果を得て、一連の動作を終了する。尚、このとき、制御部2012は、後述する印刷ジョブを生成するときの動作(
図9に示す動作)の為に、ステップSP402で得られた第1の二次元コードの画像と、当該第1の二次元コードの復号結果として得られたSSIDに関連付けられた第2の二次元コードの画像とを、ストレージ2004から読み出しておく。
【0065】
これに対して、第1の二次元コードの復号結果として得られたSSIDと同一のSSIDが、設定リスト情報2006に登録されていない場合、このことは、当該SSIDを、今回初めて設定リスト情報2006に登録することを意味する。この場合、当該SSIDと関連付ける二次元コードを取得する必要がある為、制御部2012は、ステップSP406で肯定結果を得て、ステップSP407に移る。
【0066】
ステップSP407において、制御部2012は、第1の二次元コードの復号結果として得られたSSIDとパスワードを用いて、無線LAN通信部2017により、通信装置300が形成している無線LANに接続する。すると、通信装置300は、URL情報を含んだ第2の二次元コードを表示する。
【0067】
ここで、ユーザは、通信装置300に第2の二次元コードが表示されたことを確認したら、このとき表示されている操作手順の画面のOKボタンを押下操作する。すると、専用アプリ2011の制御部2012は、二次元コード撮影部201を起動する。
【0068】
つづくステップSP408において、ユーザが、携帯端末200を用いて、通信装置300に表示されている第2の二次元コードを撮影する。この結果として、制御部2012は、二次元コード撮影部201から第2の二次元コードの画像を取得する。
【0069】
つづくステップSP409において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、第2の二次元コードの画像を用いて第2の二次元コードを復号する。つづくステップSP410において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、第2の二次元コードの復号結果に、URL情報が含まれているか否かを判定する。
【0070】
ここで、第2の二次元コードの復号結果にURL情報が含まれていなかった場合、このことは、第2の二次元コードが正しく撮影されていないこと(例えば別の二次元コードが撮影されたこと)を意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP410で否定結果を得て、ステップSP411に移る。ステップSP411において、制御部2012は、今回のエラー(つまり第2の二次元コードが正しく撮影されていないこと)に対応する画面を表示することで、ユーザに通信装置300に表示されている二次元コードを撮影するよう促す。そして制御部2012は、このエラー画面のOKボタンが押下操作されると、ステップSP408に戻る。
【0071】
これに対して、第2の二次元コードの復号結果にURL情報が含まれていた場合、このことは、第2の二次元コードが正しく撮影されたことを意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP410で肯定結果を得て、ステップSP412に移る。ステップSP412において、制御部2012は、設定リスト編集部2016により、第1の二次元コードの復号結果であるSSIDと、第2の二次元コードの画像とを関連付けて、設定リスト情報2006に登録する(つまりストレージ2004に保存する)。
【0072】
つづくステップSP413において、制御部2012は、無線LAN通信部2017により、通信装置300が形成している無線LANへの接続を解除する。ここで、携帯端末200が、通信装置300が形成している無線LANへの接続を解除する理由は、この後、携帯端末200が、画像形成装置100が形成する無線LANに接続する為である。またこのとき、セキュリティの観点から、携帯端末200との接続が解除された通信装置300では、SoftAPを一旦終了する。この為、通信装置300では、次回のSoftAP起動時に、通信装置300が形成する無線LANへ接続する為のパスワードが更新されることになる。つまり、通信装置300は、SoftAPを起動するごとに無線LANへ接続する為のパスワードを更新するようになっている。よって、携帯端末200では、更新後の新しいパスワードを取得する必要がでてくる。
【0073】
そこで、携帯端末200では、制御部2012が、再びステップSP402に戻り、このときの操作手順として、通信装置300のSoftAPを再度起動して第1の二次元コードを表示する内容の画面を表示させる。ユーザは、携帯端末200に表示される詳細な操作手順に従って、通信装置300を操作してSoftAPを再度起動させ、第1の二次元コードが新たに表示されたことを確認したら、このとき表示されている操作手順の画面のOKボタンを押下操作する。すると、専用アプリ2011の制御部2012は、二次元コード撮影部201を起動する。
【0074】
そしてユーザが、携帯端末200を用いて、通信装置300に新たに表示された第1の二次元コードを再度撮影する。この結果として、制御部2012は、二次元コード撮影部201から第1の二次元コードの画像を取得する。これにより、携帯端末200は、更新された最新のパスワードを含んだ第1の二次元コードを取得できたことになる。つまり、この時点で、携帯端末200は、通信装置300が形成している無線LANに接続する為のSSID及び最新のパスワードを含んだ第1の二次元コードと、画像公開ページにアクセスする為のURL情報を含んだ第2の二次元コードとを取得できたことになる。
【0075】
以降、制御部2012は、ステップSP403、SP404、SP406へと進み、今回第1の二次元コードを撮影して得られたSSIDについては最初に第1の二次元コードを撮影したときに設定リスト情報2006に登録されていることから、ステップSP406で肯定結果を得て、一連の動作を終了する。携帯端末200の専用アプリ2011が、通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSIDと、画像共有ページにアクセスする為のURL情報を含んだ第2の二次元コードとを関連付けて保持するときの動作は、以上のようになっている。
【0076】
次に、携帯端末200の専用アプリ2011上で、画像形成装置100で印刷する際の印刷設定を行うときの動作(つまり上述した第2の機能の動作)について、
図8に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この動作も、専用アプリ2011の制御部2012が主体となって実行する動作である。
【0077】
専用アプリ2011の制御部2012は、
図6(A)に示す初期画面Sc1の印刷設定ボタン2031が押下操作されると、
図6(E)に示す印刷設定画面Sc5を表示する。
【0078】
ステップSP421において、ユーザが、印刷設定画面Sc5上で印刷設定を行う。具体的には、印刷設定画面Sc5に表示されている印刷設定情報2032をタッチ操作で編集することにより印刷設定を行う。ここで、印刷設定を保存したい場合、ユーザは、印刷設定完了後にOKボタン2033を押下操作する。一方、印刷設定を保存したくない場合、ユーザは、キャンセルボタン2034を押下操作する。
【0079】
ステップSP422において、制御部2012は、OKボタン2033とキャンセルボタン2034のどちらが押下操作されたのかを判定する。ここで、OKボタン2033が押下操作された場合、制御部2012は、ステップSP422からステップSP423へと移り、印刷設定画面Sc5に表示されている印刷設定情報2032により、ストレージ2004に記憶されている印刷設定情報2007を更新して、一連の動作を終了する。
【0080】
これに対して、キャンセルボタン2034が押下操作された場合、制御部2012は、ステップSP422からステップSP424へと移り、印刷設定画面Sc5に表示されている印刷設定情報2032を破棄し、ストレージ2004に記憶されている印刷設定情報2007を更新せずに、一連の動作を終了する。印刷設定を行うときの動作は、以上のようになっている。
【0081】
次に、専用アプリ2011が、通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSID及びパスワードを含んだ第1の二次元コードと、画像共有ページにアクセスする為のURL情報を含んだ第2の二次元コードをもとに印刷ジョブを生成して、画像形成装置100に送信するときの動作(つまり上述した第3の機能の動作)について、
図9に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この動作も、専用アプリ2011の制御部2012が主体となって実行する動作である。
【0082】
専用アプリ2011の制御部2012は、
図7を用いて説明した動作(通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSIDと、画像共有ページにアクセスする為のURL情報とを関連付けて保持する動作)の終了後、この動作を開始する。尚、この時点で、携帯端末200の制御部2012は、上述したように、通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSID及び最新のパスワードを含んだ第1の二次元コードの画像と、当該SSIDに関連付けられたURL情報を含んだ第2の二次元コードの画像とを取得しているとする。
【0083】
制御部2012は、最初のステップSP431において、二次元コードダイレクト印刷を行う為の詳細な操作手順を示す画面を表示する。ここで表示する詳細な操作手順としては、画面Sc2に表示されている「2.画像形成装置との連携」に関するものであり、例えば、画像形成装置100を操作して特殊印刷メニューを選択、二次元コードを表示、…などである。このステップSP431以降、制御部2012は、OKボタンの押下操作に応じて、適宜、詳細な操作手順を示す画面を順に表示していく。
【0084】
ユーザは、携帯端末200に表示される詳細な操作手順に従って、画像形成装置100を操作して特殊印刷メニューを選択し、二次元コードが表示されたことを確認したら、このとき表示されている操作手順の画面のOKボタンを押下操作する。すると、専用アプリ2011の制御部2012は、二次元コード撮影部201を起動する。尚、このとき画像形成装置100に表示される二次元コードは、画像形成装置100が形成している無線LANに接続する為の画像形成装置接続情報(SSID及びパスワード)と、画像形成装置100のIPアドレス(つまり印刷ジョブの送信先)を含んだものである。
【0085】
つづくステップSP432において、ユーザが、携帯端末200を用いて、画像形成装置100に表示されている二次元コードを撮影する。この結果として、制御部2012は、二次元コード撮影部201から二次元コードの画像を取得する。
【0086】
つづくステップSP433において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、二次元コードの画像を用いて二次元コードを復号する。つづくステップSP434において、制御部2012は、二次元コード処理部2015により、二次元コードの復号結果に、無線LAN接続情報とIPアドレスが含まれているか否かを判定する。
【0087】
ここで、二次元コードの復号結果に無線LAN接続情報とIPアドレスが含まれていなかった場合、このことは、二次元コードが正しく撮影されていないこと(例えば別の二次元コードが撮影されたこと)を意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP434で否定結果を得て、ステップSP435に移る。ステップSP435において、制御部2012は、今回のエラー(つまり二次元コードが正しく撮影されていないこと)に対応する画面を表示することで、ユーザに画像形成装置100に表示されている二次元コードを撮影するよう促す。そして制御部2012は、このエラー画面のOKボタンが押下操作されると、ステップSP432に戻る。
【0088】
これに対して、二次元コードの復号結果に無線LAN接続情報とIPアドレスが含まれていた場合、このことは、二次元コードが正しく撮影されたことを意味する。この場合、制御部2012は、ステップSP434で肯定結果を得て、ステップSP436に移る。
【0089】
ステップSP436において、制御部2012は、二次元コードの復号結果として得られたSSIDとパスワードを用いて、無線LAN通信部2017により、画像形成装置100が形成している無線LANに接続する。
【0090】
つづくステップSP437において、制御部2012は、画像形成装置100へ送信する印刷ジョブを生成する。具体的には、制御部2012は、通信装置300から取得した第1の二次元コードの画像及び第2の二次元コードの画像と、当該印刷ジョブが特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報と、ストレージ2004に保存している印刷設定情報2007とを含んだ印刷ジョブを生成する。
【0091】
つづくステップSP438において、制御部2012は、無線LAN通信部2017により、二次元コードの復号結果として得られた画像形成装置100のIPアドレス宛に、生成した印刷ジョブを送信する。印刷ジョブの送信完了後、つづくステップSP439において、制御部2012は、無線LAN通信部2017により、画像形成装置100が形成している無線LANへの接続を解除し、一連の動作を終了する。通信装置300が形成する無線LANに接続する為のSSID及びパスワードを含んだ第1の二次元コードと、画像共有ページにアクセスする為のURL情報を含んだ第2の二次元コードをもとに印刷ジョブを生成して、画像形成装置100に送信するときの動作は、以上のようになっている。
【0092】
最後に画像形成装置100の動作について、
図10に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この動作は、画像形成装置100が特殊印刷モードで印刷を行うときの動作であり、画像形成装置100の制御部1011が主体となって実行する動作である。
【0093】
特殊印刷モードについて簡単に説明すると、受信した印刷ジョブに、特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報と、2つの二次元コードの画像とが含まれていて、且つこれら2つの二次元コードから無線LAN接続情報とURL情報とが得られた場合に、自動的に当該無線LAN接続情報を用いて通信装置300が形成している無線LANに接続し、URL情報をもとに画像共有ページにアクセスして画像を取得して印刷するモードである。
【0094】
ユーザによって、この特殊印刷モードが起動されると、ステップSP501において、画像形成装置100の制御部1011は、無線LAN通信部1018によりSoftAPを起動して、無線LANを形成する。
【0095】
つづくステップSP502において、制御部1011は、形成した無線LANに接続する為の画像形成装置接続情報(SSID及びパスワード)を含んだ二次元コードを生成して、これを表示部1013により表示パネル103に表示する。
【0096】
つづくステップSP503において、制御部1011は、無線LAN通信部1018により印刷ジョブを受信するまで待機する。印刷ジョブを受信すると、制御部1011は、つづくステップSP504において、受信した印刷ジョブに、当該印刷ジョブが特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報が含まれているか否かを判定する。
【0097】
ここで、受信した印刷ジョブに、特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報が含まれていなかった場合、このことは受信した印刷ジョブが通常印刷用の印刷ジョブであることを意味する。この場合、制御部1011は、ステップSP504で否定結果を得て、ステップSP505へと移り、受信した印刷ジョブをもとに印刷処理部1017により通常の印刷処理を行い、ステップSP503に戻る。
【0098】
これに対して、受信した印刷ジョブに、特殊印刷用の印刷ジョブであることを示す情報が含まれていた場合、このことは受信した印刷ジョブが特殊印刷用の印刷ジョブであることを意味する。この場合、制御部1011は、ステップSP504で肯定結果を得て、ステップSP506に移り、SoftAPを終了する。
【0099】
つづくステップSP507において、制御部1011は、二次元コード解析部1016により、受信した印刷ジョブに含まれている2つの二次元コード(第1の二次元コードと第2の二次元コード)を復号する。
【0100】
つづくステップSP508において、制御部1011は、2つの二次元コードを復号して得られた通信装置接続情報(SSIDとパスワード)とURL情報のうちの通信装置接続情報を用いて、無線LAN通信部1018により、通信装置300が形成している無線LANに接続する。
【0101】
つづくステップSP509において、制御部1011は、もう一方のURL情報を用いて、無線LAN通信部1018により、通信装置300が公開している画像共有ページにアクセスする。つづくステップSP510において、制御部1011は、無線LAN通信部1018により、画像共有ページに掲載されている画像データを取得する。
【0102】
つづくステップSP511において、取得した画像データをもとに、印刷処理部1017により印刷処理を行う。この結果、画像共有ページから取得した画像データに基づく画像が用紙に印刷される。印刷が完了すると、つづくステップSP512において、制御部1011は、無線LAN通信部1018により、通信装置300が形成している無線LANへの接続を解除して、一連の動作を終了する。画像形成装置100が特殊印刷モードで印刷を行うときの動作は、以上のようになっている。
【0103】
[5.まとめと効果]
ここまで説明したように、本実施の形態では、端末装置としての携帯端末200に、読取コードとしての二次元コードを読み取るコード読取部としての二次元コード撮影部210と、画像形成装置100と無線通信する無線通信部としての無線LANユニット202と、無線ネットワークとしての無線LANを形成する機能と、当該無線ネットワークに接続する為の無線ネットワーク接続情報としての通信装置接続情報(SSID及びパスワード)を第1の読取コードとしての第1の二次元コードとして表示する機能と、画像データを記憶する機能と、当該画像データの取得先を示す取得先情報としてのURL情報を第2の読取コードとしての第2の二次元コードとして表示する機能とを備える情報処理装置としての通信装置300に表示された第1の二次元コードと第2の二次元コードとを、二次元コード撮影部210により撮影して、無線LANユニット202により画像形成装置100に送信するよう制御する制御部2012とを設けた。
【0104】
また本実施の形態では、画像形成装置100に、読取コードしての二次元コードを復号する読取コード復号部としての二次元コード解析部1016と、携帯端末200及び通信装置300と無線通信する無線通信部としての無線LANユニット102と、印刷を行う印刷部101と、無線LANユニット102により携帯端末200から受信した第1の二次元コードと第2の二次元コードとを二次元コード解析部106で復号することにより、通信装置300が形成する無線LANに接続する為の通信装置接続情報と、通信装置300に記憶されている画像データの取得先(画像共有ページ)を示すURL情報とを取得し、通信装置接続情報とURL情報を用いて、無線LANユニット102により、通信装置300が形成する無線LANに接続して画像データを取得し、取得した画像データを印刷部101により印刷するように制御する制御部1011とを設けた。
【0105】
このように、携帯端末200が、通信装置300に表示される第1の二次元コードと第2の二次元コードを読み取って(撮影して)、画像形成装置100に無線通信で送信した。こうすることで、画像形成装置100は、携帯端末200から受信した第1の二次元コードと第2の二次元コードから、通信装置300が形成する無線LANに接続する為の通信装置接続情報と、通信装置300に記憶されている画像データの取得先(画像共有ページ)を示すURL情報とを取得することができ、これらを用いて、通信装置300が形成する無線LANに接続して画像データを取得し、当該画像データを印刷することができる。この場合、容量の大きい画像データは、通信装置300と画像形成装置100との間でのみ無線で送受信されることになる為、通信装置と端末装置との間、及び端末装置と画像形成装置との間の双方で画像データを送受信する従来と比較して、無線による通信の混雑を抑制することができる。
【0106】
また本実施の形態によれば、画像形成装置100が、携帯端末200を介して、通信装置300が形成する無線LANに接続する為の通信装置接続情報と、通信装置300に記憶されている画像データの取得先(画像共有ページ)を示すURL情報とを取得できるので、別途、カメラなどのコード読取部を画像形成装置100に追加する必要がなく、既存のハードウェア構成を流用できるという利点も有している。
【0107】
さらに本実施の形態では、携帯端末200に、二次元コード撮影部210により読み取られた二次元コードを復号するコード復号部としての二次元コード処理部2015と、二次元コード処理部2015により第1の二次元コードを復号して得られた通信装置接続情報に含まれるネットワーク識別情報としてのSSIDと、二次元コード撮影部210により読み取られた第2の二次元コードとを関連付けて記憶する記憶部としてのストレージ2004を設けた。
【0108】
そして携帯端末200の制御部2012が、通信装置300に表示された第1の二次元コードを撮影して復号することにより得られた通信装置接続情報に含まれるSSIDが、既にストレージ2004に記憶されている場合には、当該SSIDに関連付けられている第2の二次元コードをストレージ2004から読み出して、撮影した第1の二次元コードとともに画像形成装置100に送信するようにした。
【0109】
こうすることで、携帯端末200は、第1の二次元コードについては、通信装置300側で無線LANを形成するごとにパスワードが変更される為、その都度撮影しなければならないが、第2の二次元コードについては、URL情報が変更されることはない為、1度撮影すれば、以降は、撮影を省略することができる。これによりユーザによる二次元コードの撮影操作を大幅に減らすことができる。
【0110】
さらに本実施の形態では、通信装置300が、無線LANを形成する度に(つまりSoftAPを起動する度に)、当該無線LANへ接続する為の通信装置接続情報を更新(具体的にはパスワードを更新)することから、携帯端末200が、通信装置300に表示された第1無線ネットワーク接続情報としての通信接続情報を示す第1の二次元コードとURL情報を示す第2の二次元コードとを順に読み取って当該無線LANとの接続を解除した後、通信装置300が無線LANを再度形成した際に表示される、第2無線ネットワーク接続情報としての更新された通信接続情報を示す新たな第1の二次元コードを再度読み取るようにした。こうすることで、携帯端末200は、無線LANに接続する為の最新の通信接続情報を示す第1の二次元コードと、画像公開ページにアクセスする為のURL情報を示す第2の二次元コードとを取得できる。
【0111】
[6.他の実施の形態]
[6-1.他の実施の形態1]
尚、上述した実施の形態では、携帯端末200としてスマートフォンを利用したが、これに限らず、二次元コードなどの読取コードを読み取る(撮影する)機能を有するものであれば、スマートフォン以外の端末装置(例えば、カメラ付きのノートパソコンやタブレット端末など)を利用してもよい。
【0112】
さらに上述した実施の形態では、画像形成装置100としてプリンタを利用したが、これに限らず、複合機などの画像形成装置を利用してもよい。
【0113】
[6-2.他の実施の形態2]
また上述した実施の形態では、携帯端末200と通信装置300との間の無線通信10と画像形成装置100と通信装置300との間の無線通信12は、通信装置300のSoftAP機能を利用したが、これに限らず、通信装置300がSoftAP機能とは別のAP機能を有していて当該AP機能を利用して、携帯端末200と通信装置300との間、及び画像形成装置100と通信装置300との間で無線通信を行うようにしてもよい。
【0114】
さらに上述した実施の形態では、画像形成装置100と携帯端末200との間の無線通信11は、画像形成装置100のSoftAP機能を利用したが、これに限らず、画像形成装置100がSoftAP機能とは別のAP機能を有していて、当該AP機能を利用して、画像形成装置100と携帯端末200との間で無線通信を行うようにしてもよい。またこれに限らず、画像形成装置100と携帯端末200との間の無線通信については、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)などの各種無線通信を利用してもよい。
【0115】
[6-3.他の実施の形態3]
さらに上述した実施の形態では、読取コードとして二次元コードを利用したが、これに限らず、無線LAN接続情報やURL情報を含むことができるものであれば、二次元コード以外の読取コードを用いてもよい。さらに上述した実施の形態では、画像データの取得先を示す取得先情報としてURL情報を用いたが、画像データの取得先を示すものであれば、URL情報以外の情報を用いてもよい。
【0116】
[6-4.他の実施の形態4]
さらに上述した実施の形態では、携帯端末200の制御部2012が、第1の二次元コードの画像と第2の二次元コードの画像をもとに印刷ジョブを生成して、これを画像形成装置100に送信し、画像形成装置100では、印刷ジョブに含まれる二次元コードを復号することで、無線LAN接続情報とURL情報を取得するようにした。これに限らず、携帯端末200が、印刷ジョブとは別に、別途、第1の二次元コードの画像と第2の二次元コードの画像を、画像形成装置100に送信し、画像形成装置100が、受信した二次元コードを復号することで、無線LAN接続情報とURL情報を取得するようにしてもよい。
【0117】
またこれに限らず、携帯端末200が、印刷ジョブに、第1の二次元コードの画像と第2の二次元コードの画像ではなく、これらの復号結果である無線LAN接続情報とURL情報を含めて、画像形成装置100に送信し、画像形成装置100が、印刷ジョブから無線LAN接続情報とURL情報を取得するようにしてもよい。
【0118】
[6-5.他の実施の形態5]
さらに上述した実施の形態では、通信装置300が、第1の二次元コードを表示した後、携帯端末200から接続された時点で、第2の二次元コードを表示するようにした。これに限らず、通信装置300が、第1の二次元コードを表示した後、ユーザにより第2の二次元コードを表示する操作が行われた時点で、第2の二次元コードを表示するようにしてもよい。
【0119】
[6-6.他の実施の形態6]
さらに本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した各実施の形態の一部又は全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部が異なる実施の形態にも本発明の適用範囲が及ぶものである。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明は、プリンタなどの画像形成装置を有する印刷システムで広く利用できる。
【符号の説明】
【0121】
1……印刷システム、100……画像形成装置、101……印刷部、102……無線LANユニット、103……表示パネル、200……携帯端末、201……二次元コード撮影部、202……無線LANユニット、300……通信装置、1011……制御部、1013……表示部、1016……二次元コード解析部、1017……印刷処理部、1018……無線LAN通信部、2004……ストレージ、2011……専用アプリ、2012……制御部、2013……表示部、2015……二次元コード処理部、2016……設定リスト編集部、2017……無線LAN通信部、Sc1……初期画面、Sc2~Sc4……画面、Sc5……エラー画面。