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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049866
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】推進装置
(51)【国際特許分類】
   B63H 5/16 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
B63H5/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156352
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】山田 卓慶
(72)【発明者】
【氏名】細野 和樹
(57)【要約】
【課題】推進効率の低下を抑制することができる推進装置を提供する。
【解決手段】推進装置は、軸線方向一方側を上流側とするとともに軸線方向他方側を下流側とする流路を形成する筒状をなして、内周面から凹むとともに軸線の周方向に延びる凹部を有するシュラウドと、流路内で軸線の径方向に延びるとともに周方向に配列された複数の羽根、及び、軸線を中心として羽根よりも軸線方向に延びる円筒状をなし、凹部に収容されているとともに、複数の羽根を接続する外周リムを有し、軸線回りに回転可能なプロペラと、外周リムに設けられたロータ、及び、シュラウドに設けられたステータを有するモータと、凹部の開口における羽根の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられたカバーと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向一方側を上流側とするとともに前記軸線方向他方側を下流側とする流路を形成する筒状をなして、内周面から凹むとともに前記軸線の周方向に延びる凹部を有するシュラウドと、
前記流路内で前記軸線の径方向に延びるとともに前記周方向に配列された複数の羽根、及び、前記軸線を中心として前記羽根よりも軸線方向に延びる円筒状をなし、前記凹部に収容されているとともに、複数の前記羽根を接続する外周リムを有し、前記軸線回りに回転可能なプロペラと、
前記外周リムに設けられたロータ、及び、前記シュラウドに設けられたステータを有するモータと、
前記凹部の開口における前記羽根の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられたカバーと、
を備える推進装置。
【請求項2】
前記カバーの前記径方向内側の内面は、前記シュラウドの内周面と滑らかに接続されている、請求項1に記載の推進装置。
【請求項3】
前記外周リムの内周面は、前記シュラウドの内周面よりも前記径方向外側に位置し、
前記カバーの前記径方向内側の内面は、前記シュラウドとの接続箇所で、前記シュラウドの内周面と同一の前記径方向位置に位置する、請求項1又は2に記載の推進装置。
【請求項4】
前記カバーは、前記シュラウドの内周面に前記径方向内側から取り付けられている、請求項1又は2に記載の推進装置。
【請求項5】
前記シュラウドの内周面及び前記カバーの前記径方向内側の内面の少なくともいずれか一方に、前記プロペラに対して前記上流側に位置するように設けられ、前記羽根と前記軸線方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーンをさらに備え、
前記ガイドベーンは、前記軸線方向に延びるとともに、前記下流側に向かうにしたがって、前記プロペラの回転方向に湾曲している、請求項1又は2に記載の推進装置。
【請求項6】
前記プロペラは、前記軸線方向に並んで複数段設けられ、
前記ガイドベーンは、前記軸線方向に並ぶ前記プロペラの各段に設けられている、請求項5に記載の推進装置。
【請求項7】
軸線方向一方側を上流側とするとともに前記軸線方向他方側を下流側とする流路を形成する筒状をなして、内周面から凹むとともに前記軸線の周方向に延びる凹部を有するシュラウドと、
前記流路内で前記軸線の径方向に延びるとともに前記周方向に配列された複数の羽根、及び、前記軸線を中心として前記羽根よりも軸線方向に延びる円筒状をなし、前記凹部に収容されているとともに、複数の前記羽根を接続する外周リムを有し、前記軸線回りに回転可能なプロペラと、
前記外周リムに設けられたロータ、及び、前記シュラウドに設けられたステータを有するモータと、
前記シュラウドの内周面に、前記プロペラに対して前記上流側に位置するように設けられ、前記羽根と前記軸線方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーンと、
を備え、
前記ガイドベーンは、前記軸線方向に延びるとともに、前記下流側に向かうにしたがって、前記プロペラの回転方向に湾曲している、推進装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、推進装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、海上船舶等に搭載される推進装置が開示されている。この推進装置は、モータを内部に収容してモータの駆動力により回転する中心軸と、中心軸の外周面に設けられた複数の羽根と、これら羽根を外周側から囲うシュラウドと、を備える。
【0003】
また、モータのステータをシュラウド側に配置する推進装置も存在する。このような推進装置では、例えば、羽根の外周側の端部に周方向に沿った円筒状をなし軸線方向に延びる外周リムが設けられ、外周リムにはロータが配置される。このタイプの推進装置は、外周リム側のロータがシュラウド側のステータから受ける斥力により羽根を回転させて推進力を発生させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2009-513421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このようなシュラウド側にモータのステータを設けるタイプの推進装置では、軸線方向の流れが高速回転するリムの内周面に差し掛かると、回転方向に境界層が発達する。このため、回転方向に大きな摩擦が生じるが、この摩擦は、駆動に必要なトルクを増大させることのみに作用し、推進力増大には作用しない。このように、回転に伴って外周リムの内周面に摩擦損失が発生し、推進効率が低下することが課題とされていた。
【0006】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、推進効率の低下を抑制することができる推進装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る推進装置は、軸線方向一方側を上流側とするとともに前記軸線方向他方側を下流側とする流路を形成する筒状をなして、内周面から凹むとともに前記軸線の周方向に延びる凹部を有するシュラウドと、前記流路内で前記軸線の径方向に延びるとともに前記周方向に配列された複数の羽根、及び、前記軸線を中心として前記羽根よりも軸線方向に延びる円筒状をなし、前記凹部に収容されているとともに、複数の前記羽根を接続する外周リムを有し、前記軸線回りに回転可能なプロペラと、前記外周リムに設けられたロータ、及び、前記シュラウドに設けられたステータを有するモータと、前記凹部の開口における前記羽根の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられたカバーと、を備える。
【0008】
本開示に係る推進装置は、軸線方向一方側を上流側とするとともに前記軸線方向他方側を下流側とする流路を形成する筒状をなして、内周面から凹むとともに前記軸線の周方向に延びる凹部を有するシュラウドと、前記流路内で前記軸線の径方向に延びるとともに前記周方向に配列された複数の羽根、及び、前記軸線を中心として前記羽根よりも軸線方向に延びる円筒状をなし、前記凹部に収容されているとともに、複数の前記羽根を接続する外周リムを有し、前記軸線回りに回転可能なプロペラと、前記外周リムに設けられたロータ、及び、前記シュラウドに設けられたステータを有するモータと、前記シュラウドの内周面に、前記プロペラに対して前記上流側に位置するように設けられ、前記羽根と前記軸線方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーンと、を備え、前記ガイドベーンは、前記軸線方向に延びるとともに、前記下流側に向かうにしたがって、前記プロペラの回転方向に湾曲している。
【発明の効果】
【0009】
本開示の推進装置によれば、推進効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の第一実施形態に係る推進装置の構成を示す断面図である。
図2】本開示の第一実施形態に係る推進装置を上流側から見た図である。
図3】本開示の第一実施形態に係る推進装置の各構成の一例を径方向内側から模式的に示す部分展開図である。
図4】本開示の第一実施形態の第一変形例に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図5】本開示の第一実施形態の第二変形例に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図6】本開示の第一実施形態の第三変形例に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図7】本開示の第二実施形態に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図8】本開示の第二実施形態に係る推進装置の各構成の一例を径方向内側から模式的に示す部分展開図である。
図9】本開示の第三実施形態に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図10】本開示の第三実施形態に係る推進装置の各構成の一例を径方向内側から模式的に示す部分展開図である。
図11】本開示の第四実施形態に係る推進装置の構成を示す部分断面図である。
図12】本開示の第四実施形態に係る推進装置の各構成の一例を径方向内側から模式的に示す部分展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第一実施形態>
以下、本開示の第一実施形態に係る推進装置1について、図1から図3を参照して説明する。
推進装置1は、例えば船舶や海底調査用の水中走行体等に用いられる、外周駆動推進器である。
図1図2に示すように、推進装置1は、シュラウド10と、中心軸20と、ストラット2と、内側軸受3と、プロペラ30と、モータ40と、カバー50と、を備える。
【0012】
(シュラウド)
シュラウド10は、不図示の船底等に設置され、全体が水等の流体に浸漬される。シュラウド10は、軸線Acを中心とする円筒状をなしている。これにより、シュラウド10の内側には、軸線Ac方向に延びる流路Pが形成されている。流路Pは、軸線Ac方向一方側を上流側Duとするとともに軸線Ac方向他方側を下流側Ddとしている。
【0013】
以下では、シュラウド10の軸線Acを単に「軸線Ac」と称し、軸線Acの周方向Dcを単に「周方向Dc」と称し、軸線Acの径方向を単に「径方向」と称する。また、シュラウド10内の流路Pの上流側Duを単に「上流側Du」と称し、シュラウド10内の流路Pの下流側Ddを単に「下流側Dd」と称する。
【0014】
シュラウド10の外周面10aは、軸線Acに対する径方向外側に向かって凸となる曲面状に湾曲している。シュラウド10の内周面10bは、径方向内側に向かって凸となる曲面状に湾曲している。軸線Acを含む断面視で、シュラウド10の内周面10bは、外周面10aよりも周縁の長さが小さく設定されている。つまり、シュラウド10は翼型の断面形状を有する。
また、シュラウド10は、内周面10bから径方向外側に向かって凹む凹部11を有する。
【0015】
(凹部)
凹部11は、軸線Acを含む断面視で矩形をなすとともに、周方向Dcに延びる環状の溝である。
【0016】
(中心軸)
中心軸20は、軸本体21と、先端部材22と、後端部材23と、軸カバー24と、を有する。
軸本体21は、シュラウド10内に配置され、軸線Acに沿って延びる円柱状をなしている。
【0017】
先端部材22は、軸本体21の上流側Duの端部に設けられている。先端部材22は、軸線Ac方向の上流側Duから見て軸線Acを中心とした円形状をなすとともに、径方向から見て上流側Duに向かって凸となる曲面状に突出している。言い換えれば、先端部材22は、軸線Ac方向の流体の流れに対する抵抗が抑制された流線形をなしている。また、先端部材22の外周面は、軸本体21の外周面よりも径方向外側に位置している。
【0018】
後端部材23は、軸本体21の下流側Ddの端部に設けられている。後端部材23は、軸線Ac方向の下流側Ddから見て軸線Acを中心とした円形状をなすとともに、径方向から見て下流側Ddに向かって凸となる曲面状に突出している。さらに、後端部材23の外周面は、軸本体21の外周面と同一の径方向位置に位置しているとともに軸本体21の外周面と滑らかに連続している。言い換えれば、後端部材23は、軸線Ac方向の流体の流れに対する抵抗が抑制された流線形をなしている。
【0019】
軸カバー24は、軸本体21の外周面であって先端部材22よりも下流側Ddに取り付けられている。軸カバー24は、軸本体21を径方向外側から覆う円筒状をなしている。軸カバー24の外周面は、上流側Duから下流側Ddに向かうに従って径方向内側に傾斜している。先端部材22と軸カバー24との間には、配置空間Sが形成されている。
上述した中心軸20は、ストラット2によって流路P内で支持されている。
【0020】
(ストラット)
ストラット2は、軸本体21の外周面であって軸カバー24よりも下流側Ddに取り付けられている。ストラット2は、軸カバー24から軸線Ac方向に間隔を空けて配置されている。ストラット2は、軸本体21の外周面とシュラウド10の内周面10bとを接続している。ストラット2は径方向に延びるとともに周方向Dcに間隔をあけて複数配列されている。
【0021】
(内側軸受)
内側軸受3は、先端部材22と軸カバー24との間の配置空間Sに配置されている。内側軸受3は軸本体21の外周面に取り付けられている。なお、内側軸受3としては滑り軸受や転がり軸受等の公知の軸受装置の中から適宜選択されたものを適用することが可能である。内側軸受3は、中心軸20に対して、プロペラ30を回転可能に支持する。
【0022】
(プロペラ)
プロペラ30は、シュラウド10内に配置されている。プロペラ30は、後述するモータ40によって軸線Ac回りに回転し、シュラウド10内に軸線Ac方向の流れF1を発生させる装置である。このプロペラ30による軸線Ac方向の流れF1によって、推進力が生じる。
以下では、プロペラ30の回転方向Dc1を単に「回転方向Dc1」と称する。
プロペラ30は、可動リング31と、羽根32と、外周リム33と、を有する。
【0023】
(可動リング)
可動リング31は、配置空間S内に配置されている。可動リング31は、軸線Acを中心とする円筒状をなしている。可動リング31は、内側軸受3を介して、軸本体21によって支持されている。このため、可動リング31は、軸線Ac回りに回転することが可能とされている。
【0024】
(羽根)
羽根32は、可動リング31の外周面に取り付けられ、羽根32は、流路P内で径方向に延びるとともに周方向Dcに複数配列されている。各羽根32は、可動リング31の外周面から径方向外側に向かって延びている。羽根32は、径方向から見て翼型の断面形状を有している。したがって、羽根32を軸線Ac回りに回転させると、軸線Ac方向の一方側(上流側Du)から他方側(下流側Dd)に向かって流体の流れF1が発生する。
【0025】
羽根32の形状について、より具体的には、羽根32は、径方向外側に向かうにしたがって、回転方向Dc1に沿うようにらせん状に捻られるような形状をなしている。また、羽根32の径方向内側端の軸線Ac方向の長さは、可動リング31の軸線Ac方向の長さよりも短い。
【0026】
(外周リム)
外周リム33は、複数の羽根32よりも径方向外側に配置されている。外周リム33は、軸線Acを中心として羽根32よりも軸線Ac方向に延びる円筒状をなしている。外周リム33は、シュラウド10の凹部11に収容されているとともに、複数の羽根32の径方向外側端を接続している。外周リム33は、後述するロータ41の設置面を確保するために、羽根32の径方向外側端よりも軸線Ac方向に長く形成されている。外周リム33は、軸線Ac方向中央部で羽根32と接続されている。外周リム33は、羽根32に対して上流側Duと下流側Ddの両方に突出している。本実施形態では、外周リム33の内周面33bは、同一の軸線Ac方向位置では、シュラウド10の内周面10bよりも径方向外側に位置している。
【0027】
(モータ)
モータ40は、駆動力によってプロペラ30を軸線Ac回りに回転させる装置である。モータ40は、磁石(不図示)が設けられたロータ41と、コイル(不図示)が設けられたステータ42と、を有する。ロータ41は、外周リム33の外周面33aに設けられている。ステータ42は、シュラウド10内に設けられている。
【0028】
ステータ42のコイルに通電することで、外周リム33に設けられたロータ41の磁石との間で電磁力が発生する。この電磁力によって外周リム33に対して軸線Ac回りの回転力が与えられる。この回転力によって、プロペラ30が軸線Ac回りに回転する。
【0029】
(カバー)
カバー50は、外周リム33が流路P(主流発生部分)に直接露出しないように設けられている。図3に示すように、カバー50は、シュラウド10の凹部11の開口における羽根32の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられている。カバー50は、凹部11の開口の上流側Duと下流側Ddに設けられている。
以下では、上流側Duのカバー50を上流側カバー50aと称し、下流側Ddのカバー50を下流側カバー50bと称する。上流側カバー50aと下流側カバー50bとによって、羽根32が軸線方向両側から挟み込まれている。本実施形態では、上流側カバー50aと下流側カバー50bとが、軸線Ac方向の長さが略同等となるように形成されている。
【0030】
本実施形態では、カバー50は、周方向Dcに沿う円筒状に形成されている。カバー50は、凹部11内に配置され、内側から凹部11に接続されている。カバー50の径方向内側の内面51(内周面)は、シュラウド10の内周面10bと滑らかに接続されている。また、カバー50の径方向内側の内面51は、シュラウド10との接続箇所で、シュラウド10の内周面10bと同一の径方向位置に位置している。本実施形態では、カバー50は、シュラウド10と一体に形成されている。
【0031】
(作用効果)
本実施形態の推進装置1によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、推進装置1は、シュラウド10と、プロペラ30と、モータ40と、カバー50と、を備える。シュラウド10は、軸線Ac方向一方側を上流側Duとするとともに軸線Ac方向他方側を下流側Ddとする流路Pを形成する筒状をなして、内周面10bから凹むとともに軸線Acの周方向Dcに延びる凹部11を有する。プロペラ30は、軸線Ac回りに回転可能に設けられ、流路P内で軸線Acの径方向に延びるとともに周方向Dcに配列された複数の羽根32、及び、軸線Acを中心として羽根32よりも軸線Ac方向に延びる円筒状をなし、凹部11に収容されているとともに、複数の羽根32を接続する外周リム33を有する。モータ40は、外周リム33に設けられたロータ41、及び、シュラウド10に設けられたステータ42を有する。カバー50は、凹部11の開口における羽根32の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられている。
【0032】
ところで、カバー50が設けられていない場合、プロペラ30の回転によって生じる、シュラウド10内の推進力を生む軸線Ac方向の流れF1は、高速回転する外周リム33の外周面に差し掛かると、回転方向Dc1に力受けて、回転方向Dc1に転向する。これにより、外周リム33の内周面33bに摩擦損失が発生し、推進効率の低下の原因となる。この摩擦損失は、流れF1の転向量に応じて増減する。なお、外周リム33は、反作用で回転方向Dc1と反対方向に力を受ける。
【0033】
本実施形態の上記構成によれば、シュラウド10内には、プロペラ30の回転によって推進力を発生させる軸線Ac方向の流れF1が生じる。本実施形態によれば、図3に示すように、このシュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33の内周面33bに沿って流れる区間を短くすることができる。なお、図3では、各箇所における流れF1の絶対流速V1(ベクトル量)と、絶対流速V1と外周リム33の回転速度Vc(ベクトル量)との相対流速V2(ベクトル量)とが、一例として図示されている。回転速度Vcは、回転方向Dc1のベクトル量である。回転速度Vcは、実線の矢印で図示されている。なお、反対方向の回転速度Vcが、仮想線で図示されている。この仮想線で図示された回転速度Vcは、相対流速V2を図示するために便宜上図示されたものであり、実際に生じない。また、カバー50を設けない場合の相対流速V2を仮想線で示し、カバー50を設けた場合の相対流速V2を実線で示している。このように、カバー50によって相対流速V2が大きい区間が短くなり、相対流速V2の大きさも小さくなる。よって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33の回転によって転向される量を小さくできるので、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。したがって、推進効率の低下を抑制することができる。
【0034】
本実施形態では、カバー50の径方向内側の内面51は、シュラウド10の内周面10bと滑らかに接続されている。
【0035】
これにより、シュラウド10内の推進力を発生させる軸線Ac方向の流れF1が、シュラウド10とカバー50との境界で向きを急激に変更されることを抑制できる。よって、シュラウド10とカバー50との境界で生じる摩擦ロスが低減される。したがって、推進効率の低下をより一層抑制することができる。
【0036】
本実施形態では、外周リム33の内周面33bは、シュラウド10の内周面10bよりも径方向外側に位置している。カバー50の径方向内側の内面51は、シュラウド10との接続箇所で、シュラウド10の内周面10bと同一の径方向位置に位置している。
【0037】
本実施形態では、カバー50がシュラウド10よりも径方向内側に突出しないので、シュラウド10とカバー50との境界で向きを急激に変更されることを抑制できる。よって、シュラウド10とカバー50との境界で生じる摩擦ロスが低減される。さらに、カバー50を通過する際に、カバー50の内面51とシュラウド10の内周面10bとの段差によって渦が発生することを抑制することができる。したがって、推進効率の低下をより一層抑制することができる。
【0038】
(第一実施形態の第一変形例)
続いて、第一実施形態の第一変形例について、図4を参照して説明する。
図4に示すように、外周リム33が、羽根32に対して下流側Ddに上流側Duよりも長く突出し、下流側カバー50bが、上流側カバー50aよりも軸線Ac方向に長く形成されていてもよい。
【0039】
(第一実施形態の第二変形例)
続いて、第一実施形態の第二変形例について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、外周リム33が、羽根32に対して上流側Duに下流側Ddよりも長く突出し、上流側カバー50aが、下流側カバー50bよりも軸線Ac方向に長く形成されていてもよい。
【0040】
(第一実施形態の第三変形例)
続いて、第一実施形態の第三変形例について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、本変形例では、外周リム33の内周面33bは、シュラウド10の内周面10bと凹部11の開口と同一の径方向位置に設けられている。カバー50は、シュラウド10の内周面10bに径方向内側から取り付けられている。カバー50は、ボルト締結によってシュラウド10に取り付けられてもよく、溶接によりシュラウド10に取り付けられてもよい。なお、外周リム33の取り付けは、溶接よりもボルト締結の方が、熱による影響が無いため好ましい。
【0041】
カバー50の径方向外側の外面52(外周面)のうち外周リム33と径方向で対向する部分には、径方向内側に凹むカバー凹部53が設けられている。カバー凹部53は、カバー50の外面52の全周にわたって設けられている。カバー凹部53によって、外周リム33とカバー50との接触が回避される。なお、外周リム33とカバー50との接触を回避するために、カバー凹部53の代わりに、シュラウド10の内周面10bとカバー50の径方向外側の外面との間にスペーサを設けてもよい。
【0042】
また、推進装置1は、上流側カバー50aの上流側Duの端部と、下流側カバー50bの下流側Ddの端部とに、整流材60を備える。整流材60は、軸線Acを中心とする環状をなしている。整流材60の内周面60bは、軸線Ac方向でカバー50に接近するにしたがって漸次径方向内側に位置するように傾斜している。整流材60の内周面60bは、シュラウド10の内周面10b及びカバー50の内面51と滑らかに接続している。
【0043】
本変形例では、カバー50は、シュラウド10の内周面10bに径方向内側から取り付けられている。
【0044】
これにより、推進装置1にカバー50を容易に設置することができる。したがって、推進装置1の製造効率を向上させることができる。
【0045】
本変形例では、推進装置1は、上流側カバー50aの上流側Duの端部と、下流側カバー50bの下流側Ddの端部とに、整流材60を備える。整流材60の内周面60bは、軸線Ac方向でカバー50に接近するにしたがって漸次径方向内側に位置するように傾斜している。
【0046】
これにより、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1がカバー50に到達した際に生じる急激な流れF1の転向が抑制される。よって、カバー50の内面51で生じる摩擦ロスが低減される。さらに、カバー50を通過する際に、カバー50の内面51とシュラウド10の内周面10bとの段差によって渦が発生することを抑制することができる。したがって、推進効率の低下をより一層抑制することができる。
【0047】
<第二実施形態>
以下、本開示の第二実施形態に係る推進装置201について、図7図8を参照して説明する。上述した実施形態と同様の構成については、同一の名称、符号を付す等して説明を適宜省略する。
図7図8に示すように、推進装置201は、ガイドベーン70をさらに備える。ガイドベーン70は、外周リム33に差し掛かる前に軸線Acの流れF1の向きを回転方向に徐々に転向させるために設けられている。
【0048】
ガイドベーン70は、カバー50の内面51に、周方向Dcに並んで複数設けられている。本実施形態では、ガイドベーン70は、カバー50内面51からシュラウド10の内周面10bに跨るように設けられている。なお、シュラウド10の内周面10b及びカバー50の内面51のいずれか一方にのみ設けられていてもよい。
【0049】
複数のガイドベーン70は、周方向Dcに等間隔に並べられている。各ガイドベーン70は、プロペラ30に対して上流側Duに位置するように設けられている。各ガイドベーン70は、軸線Ac方向に延びるとともに、下流側Ddに向かうにしたがって、プロペラ30の回転方向Dc1に湾曲している。周方向Dcに並ぶ複数のガイドベーン70は、全て同形状に形成され、曲率も同一である。
【0050】
(作用効果)
本実施形態の推進装置201によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、推進装置201は、カバー50の内面51に、プロペラ30に対して上流側Duに位置するように設けられ、羽根32と軸線Ac方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーン70をさらに備える。図8に示すように、ガイドベーン70は、軸線Ac方向に延びるとともに、下流側Ddに向かうにしたがって、プロペラ30の回転方向Dc1に湾曲している。
【0051】
これにより、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が、外周リム33に到達する前に、ガイドベーン70によって回転方向Dc1に徐々に転向される。したがって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33に到達した際に生じる急激な流れF1の転向が抑制される。よって、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。よって、推進効率の低下をより一層抑制することができる。
また、羽根32の径方向外側端部の外周リム33に生じ得る、相対流速V2の過大な迎角を抑制できるので、水中におけるキャビテーション発生を抑制することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、周方向Dcに並ぶ複数のガイドベーン70は、全て同形状に形成され、曲率も同一であるとしたが、これに限られない。周方向Dcに並ぶ複数のガイドベーン70は、細部の形状が互いに異なっていてもよい。
【0053】
<第三実施形態>
以下、本開示の第三実施形態に係る推進装置301について、図9図10を参照して説明する。上述した実施形態と同様の構成については、同一の名称、符号を付す等して説明を適宜省略する。
図9図10に示すように、プロペラ30は、軸線Ac方向に並んで複数段設けられている。本実施形態では、例えばプロペラ30は、軸線Ac方向に2つ並んで設けられている。複数のプロペラ30の段数を、上流側Duから順に一段目、二段目、…とする。本実施形態では、軸線Ac方向に隣り合うプロペラ30は、互いに反対方向に回転する。
【0054】
ガイドベーン70は、軸線Ac方向に並ぶプロペラ30の各段に設けられている。一段目のプロペラ30より上流側Duには、ガイドベーン70が一段のみ設けられ、一段目のプロペラ30と二段目のプロペラ30との間には、ガイドベーン70が二段設けられている。
【0055】
(作用効果)
本実施形態の推進装置301によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、プロペラ30は、軸線Ac方向に並んで複数段設けられている。ガイドベーン70は、軸線Ac方向に並ぶプロペラ30の各段に設けられている。
【0056】
これにより、羽根32の段数が増加するので、推進装置301の推進力が向上される。さらに、図10に示すように、羽根32の各段にガイドベーン70が設けられるため、羽根32の各段で外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。よって、推進効率の低下を抑制することができる。
【0057】
<第四実施形態>
以下、本開示の第四実施形態に係る推進装置401について、図11図12を参照して説明する。上述した実施形態と同様の構成については、同一の名称、符号を付す等して説明を適宜省略する。
図11図12に示すように、推進装置401は、カバー50を備えておらず、ガイドベーン70のみ備えている。
【0058】
(作用効果)
本実施形態の推進装置401によれば、以下の作用効果が発揮される。
本実施形態では、推進装置401は、上述したガイドベーン70を備えるので、図12に示すように、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が、外周リム33に到達する前に、ガイドベーン70によって回転方向Dc1に徐々に転向される。したがって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33に到達した際に生じる、急激な流れF1の転向が抑制される。よって、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。よって、推進効率の低下を抑制することができる。
また、羽根32の径方向外側端部の外周リム33に生じ得る、相対流速V2の過大な迎角を抑制できるので、水中におけるキャビテーション発生を抑制することができる。
【0059】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0060】
なお、上記実施形態では、推進装置1、201、301、401が例えば船舶や海底調査用の水中走行体等に用いられる場合について説明したが、これに限られない。推進装置1、201、301、401は、水中以外に用いられてもよく、例えば航空機等に用いられてもよい。
【0061】
なお、上記実施形態では、外周リム33は、羽根32に対して上流側Duと下流側Ddの両方に突出しているとしたが、これに限られない。外周リム33は、羽根32に対して上流側Duと下流側Ddのいずれか一方のみに突出していてもよい。この場合、外周リム33が羽根32に対して突出する側にのみ、カバー50は設けられる。
【0062】
なお、上記実施形態では、ストラット2が羽根32よりも下流側Ddに取り付けられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、ストラット2は、羽根32よりも上流側Duに取り付けられてもよく、羽根32に対して上流側Du及び下流側Ddの両方に取り付けられてもよい。
【0063】
<付記>
各実施形態に記載の推進装置1、201、301、401は、例えば以下のように把握される。
【0064】
(1)第1の態様の推進装置1、201、301は、軸線Ac方向一方側を上流側Duとするとともに前記軸線Ac方向他方側を下流側Ddとする流路Pを形成する筒状をなして、内周面10bから凹むとともに前記軸線Acの周方向Dcに延びる凹部11を有するシュラウド10と、前記流路P内で前記軸線Acの径方向に延びるとともに前記周方向Dcに配列された複数の羽根32、及び、前記軸線Acを中心として前記羽根32よりも軸線Ac方向に延びる円筒状をなし、前記凹部11に収容されているとともに、複数の前記羽根32を接続する外周リム33を有し、前記軸線Ac回りに回転可能なプロペラ30と、前記外周リム33に設けられたロータ41、及び、前記シュラウド10に設けられたステータ42を有するモータ40と、前記凹部11の開口における前記羽根32の回転軌跡を除く部分を覆うように設けられたカバー50と、を備える。
【0065】
シュラウド10内には、プロペラ30の回転によって推進力を発生させる軸線Ac方向の流れF1が生じる。本態様によれば、このシュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33の内周面33bに沿って流れる区間を短くすることができる。よって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1がリムの回転によって転向される量を小さくできるので、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。
【0066】
(2)第2の態様の推進装置1、201、301は、(1)の推進装置1、201、301であって、前記カバー50の前記径方向内側の内面51は、前記シュラウド10の内周面10bと滑らかに接続されていてもよい。
【0067】
これにより、シュラウド10内の推進力を発生させる軸線Ac方向の流れF1が、シュラウド10とカバー50との境界で向きを急激に変更されることを抑制できる。よって、シュラウド10とカバー50との境界で生じる摩擦ロスが低減される。
【0068】
(3)第3の態様の推進装置1、201、301は、(1)又は(2)の推進装置1、201、301であって、前記外周リム33の内周面33bは、前記シュラウド10の内周面10bよりも前記径方向外側に位置し、前記カバー50の前記径方向内側の内面51は、前記シュラウド10との接続箇所で、前記シュラウド10の内周面10bと同一の前記径方向位置に位置してもよい。
【0069】
本態様では、カバー50がシュラウド10よりも径方向内側に突出しないので、シュラウド10とカバー50との境界で向きを急激に変更されることを抑制できる。よって、シュラウド10とカバー50との境界で生じる摩擦ロスが低減される。
【0070】
(4)第4の態様の推進装置1は、(1)から(3)のいずれかの推進装置1であって、前記カバー50は、前記シュラウド10の内周面10bに前記径方向内側から取り付けられていてもよい。
【0071】
これにより、推進装置1にカバー50を容易に設置することができる。
【0072】
(5)第5の態様の推進装置201、301は、(1)から(4)のいずれかの推進装置201、301であって、前記シュラウド10の内周面10b及び前記カバー50の前記径方向内側の内面51の少なくともいずれか一方に、前記プロペラ30に対して前記上流側Duに位置するように設けられ、前記羽根32と前記軸線Ac方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーン70をさらに備え、前記ガイドベーン70は、前記軸線Ac方向に延びるとともに、前記下流側Ddに向かうにしたがって、前記プロペラ30の回転方向Dc1に湾曲していてもよい。
【0073】
これにより、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が、外周リム33に到達する前に、ガイドベーン70によって回転方向Dc1に徐々に転向される。したがって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33に到達した際に生じる急激な流れF1の転向が抑制される。よって、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。
【0074】
(6)第6の態様の推進装置301は、(5)の推進装置301であって、前記プロペラ30は、前記軸線Ac方向に並んで複数段設けられ、前記ガイドベーン70は、前記軸線Ac方向に並ぶ前記プロペラ30の各段に設けられていてもよい。
【0075】
これにより、羽根32の段数が増加するので、推進装置301の推進力が向上される。さらに、羽根32の各段にガイドベーン70が設けられるため、羽根32の各段で外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。
【0076】
(7)第7の態様の推進装置401は、軸線Ac方向一方側を上流側Duとするとともに前記軸線Ac方向他方側を下流側Ddとする流路Pを形成する筒状をなして、内周面10bから凹むとともに前記軸線Acの周方向Dcに延びる凹部11を有するシュラウド10と、前記流路P内で前記軸線Acの径方向に延びるとともに前記周方向Dcに配列された複数の羽根32、及び、前記軸線Acを中心として前記羽根32よりも軸線Ac方向に延びる円筒状をなし、前記凹部11に収容されているとともに、複数の前記羽根32を接続する外周リム33を有し、前記軸線Ac回りに回転可能なプロペラ30と、前記外周リム33に設けられたロータ41、及び、前記シュラウド10に設けられたステータ42を有するモータ40と、前記シュラウド10の内周面10bに、前記プロペラ30に対して前記上流側Duに位置するように設けられ、前記羽根32と前記軸線Ac方向に間隔を空けて隣り合うガイドベーン70と、を備え、前記ガイドベーン70は、前記軸線Ac方向に延びるとともに、前記下流側Ddに向かうにしたがって、前記プロペラ30の回転方向Dc1に湾曲している。
【0077】
これにより、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が、外周リム33に到達する前に、ガイドベーン70によって回転方向Dc1に徐々に転向される。したがって、シュラウド10内の軸線Ac方向の流れF1が外周リム33に到達した際に生じる、急激な流れF1の転向が抑制される。よって、外周リム33の内周面33bで生じる摩擦ロスが低減される。
【符号の説明】
【0078】
1…推進装置 2…ストラット 3…内側軸受 10…シュラウド 10a…外周面 10b…内周面 11…凹部 20…中心軸 21…軸本体 22…先端部材 23…後端部材 24…軸カバー 30…プロペラ 31…可動リング 32…羽根 33…外周リム 33a…外周面 33b…内周面 40…モータ 41…ロータ 42…ステータ 50…カバー 50a…上流側カバー 50b…下流側カバー 51…内面 52…外面 53…カバー凹部 60…整流材 60b…内周面 70…ガイドベーン 201…推進装置 301…推進装置 401…推進装置 Ac…軸線 Dc…周方向 Dc1…回転方向 Du…上流側 Dd…下流側 F1…流れ P…流路 S…配置空間 V1…絶対流速 V2…相対流速 Vc…回転速度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12