(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049918
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】空気調和機の室外機
(51)【国際特許分類】
F24F 1/48 20110101AFI20240403BHJP
F24F 1/16 20110101ALI20240403BHJP
F24F 1/26 20110101ALI20240403BHJP
F24F 1/56 20110101ALI20240403BHJP
【FI】
F24F1/48
F24F1/16
F24F1/26
F24F1/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156435
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000006611
【氏名又は名称】株式会社富士通ゼネラル
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 雅洋
【テーマコード(参考)】
3L054
【Fターム(参考)】
3L054BA01
3L054BA05
3L054BC01
3L054BD07
(57)【要約】
【課題】機械室の容積を確保しつつ、筐体の大型化を抑制する。
【解決手段】空気調和機の室外機2は、筐体30と、筐体30に配置されて該筐体30の内部を熱交換室RAと機械室RBとに区画する仕切り板34と、熱交換室RAに配置される室外ファン17と室外熱交換器13とを有し、仕切り板34は、少なくとも、室外ファン17の径方向の外側に配置される第1部分90と、該第1部分90に接続されて室外熱交換器13に沿うように形成された第2部分91と、を有し、第1部分90と第2部分91との接続部98を室外熱交換器13に近接するように配置することを特徴とする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体に配置されて該筐体の内部を熱交換室と機械室とに区画する仕切り板と、前記熱交換室に配置されるファンと熱交換器とを有し、
前記仕切り板は、少なくとも、前記ファンの径方向の外側に配置される第1部分と、該第1部分に接続されて前記熱交換器に沿うように形成された第2部分と、を有し、前記第1部分と前記第2部分との接続部を前記熱交換器に近接するように配置することを特徴とする空気調和機の室外機。
【請求項2】
前記筐体は、前記ファンの駆動により前記筐体の内部に空気を取り込む吸込口と、前記ファンの駆動により前記筐体の外部へ空気を吹き出す吹出口とを有し、
前記熱交換器は、前記吸込口に臨むように配置され、
前記仕切り板は、前記熱交換器より前記吹出口側に配置され、前記第1部分は、前記吸込口と前記吹出口とを結ぶ方向に延在する請求項1に記載の空気調和機の室外機。
【請求項3】
前記第1部分と前記第2部分とは、前記機械室側に90°以上の角度を形成するように配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項4】
前記第1部分と、前記第2部分と、これら第1部分及び第2部分の端部同士を仮想的に繋いだ仮想面とによって前記機械室側に形成された空間内に、前記熱交換器に冷媒配管で接続されて冷媒回路を構成する機器の少なくとも一部が配置される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項5】
前記第2部分は、前記機械室側に位置する前記熱交換器の一部と平行に形成される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項6】
前記第2部分の端部は、前記熱交換器における前記機械室側の端部に接続される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項7】
前記熱交換器における前記機械室側の端部にパネルが設けられ、前記第2部分の端部は、前記パネルに接続される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【請求項8】
前記第2部分の端部は、前記パネルに沿うように形成された止め部を有し、前記止め部は、前記熱交換室側から前記パネルに接続される請求項7に記載の空気調和機の室外機。
【請求項9】
前記止め部は、前記第2部分の端部を前記機械室の内側に折り返して形成される請求項8に記載の空気調和機の室外機。
【請求項10】
前記第2部分の端部は、前記パネルの上端に嵌合する係り部を有し、前記係り部は、前記パネルの前記機械室側に配置される請求項7に記載の空気調和機の室外機。
【請求項11】
前記第2部分は、前記熱交換器と所定距離をおいて配置される請求項1または2に記載の空気調和機の室外機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体内に仕切り板を備えた空気調和機の室外機に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気調和機の室外機では、筐体の内部を仕切り板によって、熱交換室と機械室とに区画し、熱交換室に熱交換器やファンなどが配置されるとともに機械室に圧縮機や四方弁、アキュムレータなどが配置される構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の室外機では、仕切り板の前端は、筐体の前板内面に固定され、仕切り板の後端は、熱交換器の機械室側の端部に接続されている。また、仕切り板の前端と後端の間は、熱交換室側に凸状となるように折り曲げられる。このとき、機械室側から見た仕切り板の折り曲げ角度は、例えば120°程度の鈍角となる。このようにすることで、仕切り板が、仕切り板の後端近傍に配置される熱交換器の通風を妨げることを抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、空気調和機の熱交換効率を高めるために、例えば特許文献1の室外機の熱交換器の機械室側の端部を機械室側に延ばす(熱交換器を大きくする)と、機械室が狭くなる。このため、例えば、機械室に大型のアキュムレータを配置する場合は、アキュムレータを配置するためのスペースを確保するために筐体を大型化する必要が生じる。また、圧縮機や四方弁、アキュムレータなどに加えて、例えば、冷媒と熱交換を行った水を床暖房装置などの端末に供給するための水冷媒熱交換器などの機器を機械室に配置する場合にも、筐体を大型化する必要がある。
【0005】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、機械室の容積を確保しつつ、筐体の大型化を抑制できる空気調和機の室外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の開示する空気調和機の室外機の一態様は、筐体と、筐体の内部を熱交換室と機械室とに区画する仕切り板と、熱交換室に配置されるファンと熱交換器とを有し、仕切り板は、少なくとも、ファンの径方向の外側に配置される第1部分と、該第1部分に接続されて熱交換器に沿うように形成された第2部分と、を有し、第1部分と第2部分との接続部を熱交換器に近接するように配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示する空気調和機の室外機の一態様によれば、機械室の容積を確保しつつ、筐体の大型化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施例に係る空気調和機の冷媒回路と水回路の一例を示す回路構成図である。
【
図2】
図2は、室外機を前面側から見た外観斜視図である。
【
図3】
図3は、室外機を背面側から見た外観斜視図である。
【
図4】
図4は、室外機の内部構造を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、天面パネルを取り外した状態で筐体の内部を区画する仕切り板を上方から見た図である。
【
図6】
図6は、仕切り板の第2部分の端部と熱交換機のパネルとの接続部分を熱交換室側から見た図である。
【
図7】
図7は、仕切り板の第2部分の端部と熱交換機のパネルとの接続部分を機械室側から見た図である。
【
図8】
図8は、仕切り板の第2部分を示す
図5の部分拡大図である。
【
図9】
図9は、室外機を右前面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面に基づいて、本願の開示する空気調和機の室外機の実施例を詳細に説明する。なお、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜変形しても良い。
【実施例0010】
<空気調和機の構成>
図1は、本実施例に係る空気調和機の冷媒回路と水回路の一例を示す回路構成図である。空気調和機1は室外機2と室内機3とを備え、これら室外機2と室内機3とは水配管により接続されて水回路4を形成する。空気調和機1は、室外機2及び室内機3の水回路4に冷水または温水を循環させることにより、室内機3が配置された部屋(空間)の冷房または暖房を行う。なお、
図1では、空気調和機1は1台の室内機3を備えたものを例示したが、室外機2に並列接続された複数台の室内機3を備えたものであってもよい。
【0011】
図1に示すように、室外機2は、圧縮機11と、四方弁12と、室外熱交換器13と、室外膨張弁14と、水冷媒熱交換器15と、アキュムレータ16と、室外ファン(ファン)17とを有する。これら圧縮機11、四方弁12、室外熱交換器13、室外膨張弁14、水冷媒熱交換器15及びアキュムレータ16は、それぞれ冷媒配管18により接続されて冷媒回路10を形成する。この冷媒回路10は、室外機2の内部で完結して冷凍サイクルを構成する。また、水冷媒熱交換器15には、冷媒配管18とは別に水配管19が接続されている。この水配管19は、室外機2の外部に延びて室内機3の室内ユニット23(後述する)に接続されて水回路4を形成する。
【0012】
圧縮機11は、例えば、運転容量を変更できる高圧容器型の能力可変型圧縮機であり、吸入した低圧のガス冷媒を圧縮して高圧のガス冷媒を吐出する。圧縮機11の冷媒吐出側には四方弁12が接続され、冷媒吸入側にはアキュムレータ16が接続されている。
【0013】
四方弁12は、冷媒回路10における冷媒の流れる方向を切替えるための弁であり、第1のポート12A~第4のポート12Dを備えている。第1のポート12Aは、圧縮機11の冷媒吐出側と接続されている。第2のポート12Bは、室外熱交換器13の一方の冷媒出入口13Aと接続されている。第3のポート12Cは、アキュムレータ16の冷媒流入側と接続されている。そして、第4のポート12Dは、水冷媒熱交換器15の一方の冷媒出入口15Aと接続されている。
【0014】
室外熱交換器13は、例えば、フィンチューブ熱交換器が用いられる。室外熱交換器13は、冷媒と室外ファン17の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気とを熱交換させる。室外熱交換器13の他方の冷媒出入口13Bは、室外膨張弁14を介して、水冷媒熱交換器15の他方の冷媒出入口15Bと接続されている。室外熱交換器13は、空気調和機1が冷房運転を行う場合に凝縮器として機能して、ガス冷媒を凝縮(液化)させる。また、室外熱交換器13は、空気調和機1が暖房運転を行う場合に蒸発器として機能して、液冷媒を蒸発(気化)させる。
【0015】
室外膨張弁14は、室外熱交換器13の他方の冷媒出入口13Bと水冷媒熱交換器15の他方の冷媒出入口15Bとの間に設けられている。室外膨張弁14は、例えば電子膨張弁であり、弁開度を調整することで、室外膨張弁14を通過する液冷媒を減圧(膨張)する。
【0016】
水冷媒熱交換器15は、例えばプレート熱交換器が用いられる。水冷媒熱交換器15は、冷媒回路10を循環する冷媒と水回路4を循環する水とを熱交換する。水冷媒熱交換器15は、空気調和機1が冷房運転や除霜運転を行う場合に蒸発器として機能して、液冷媒を蒸発(気化)させる。また、水冷媒熱交換器15は、空気調和機1が暖房運転を行う場合に凝縮器として機能して、ガス冷媒を凝縮(液化)させる。水冷媒熱交換器15は、水入口15Cと水出口15Dとを有し、これら水入口15Cと水出口15Dにそれぞれ水配管19が接続されて水回路4の一部を構成する。また、例えば、水入口15C側には、水回路4に水を循環させる循環ポンプ21が設けられ、水出口15D側には、水回路4内に進入した空気を抜くための空気抜き弁22が設けられる。
【0017】
アキュムレータ16の冷媒流入側は、四方弁12の第3のポート12Cと接続され、冷媒流出側は圧縮機11の冷媒流入側と接続される。アキュムレータ16は、中空の圧力容器として形成され、内部に流入した冷媒をガス冷媒と液冷媒とに分離して、ガス冷媒のみを圧縮機11に吸入させる。
【0018】
室外ファン17は、室外熱交換器13の近傍に配置され、該室外熱交換器13に向けて空気を送る。具体的には、室外ファン17は、室外機2の後述する吸込口44および吸込開口46から該室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器13において冷媒と熱交換した外気を後述する吹出口41から室外機2の外部へ放出する。
【0019】
一方、室内機3は、室内ユニット23を有する。室内ユニット23は、例えば、床暖房装置やラジエタが用いられる。室内ユニット23の一方の冷媒出入口23Aは、水冷媒熱交換器15の水出口15Dと接続されている。また、室内ユニット23の他方の冷媒出入口23Bは、循環ポンプ21を介して、水冷媒熱交換器15の水入口15Cと接続されている。これにより、室内ユニット23は、水配管19により水冷媒熱交換器15と接続されて水回路4を構成し、この水回路4を循環する水が室内ユニット23において放熱あるいは吸熱を行うことで、室内機3が設置された空調空間の暖房あるいは冷房が行われる。
【0020】
<運転時の動作>
次に、空気調和機1の運転時の冷媒の流れと水の流れについて説明する。尚、
図1における破線矢印は暖房運転時の冷媒の流れを示し、実線矢印は冷房運転時の冷媒の流れを示している。
【0021】
空気調和機1が暖房運転を行う場合、四方弁12は、第1のポート12Aと第4のポート12Dとが連通し、第2のポート12Bと第3のポート12Cとが連通するように切替えられて
図1において破線で示す連通状態とされる。これにより、冷媒回路10は、水冷媒熱交換器15が凝縮器として機能し、室外熱交換器13が蒸発器として機能する暖房サイクルとなる。
【0022】
冷媒回路10が上記の状態で圧縮機11が駆動すると、圧縮機11から吐出された冷媒は、四方弁12に流入し、四方弁12から水冷媒熱交換器15に流入する。水冷媒熱交換器15に流入した高温のガス冷媒は、循環ポンプ21の動作により水冷媒熱交換器15の水回路4を循環する水との間で熱交換することで凝縮する。一方、水回路4を循環する水は、水冷媒熱交換器15で冷媒によって加熱されて温水となる。この温水は、水回路4の水配管19を通じて、室内機3の室内ユニット23に流入する。そして、室内ユニット23で温水が放熱することで、室内機3が設置された室内の暖房が行われる。
【0023】
水冷媒熱交換器15で水と熱交換して凝縮した液冷媒は、室外膨張弁14を通過して減圧された後、室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した冷媒は、室外ファン17の回転によって室外機2内に流入した外気と熱交換を行って蒸発する。室外熱交換器13で蒸発したガス冷媒は、四方弁12、アキュムレータ16の順に通過し、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
【0024】
また、空気調和機1が冷房運転あるいは除霜運転を行う場合、四方弁12は、第1のポート12Aと第2のポート12Bとが連通し、第3のポート12Cと第4のポート12Dとが連通するように切替えられて
図1において実線で示す連通状態とされる。これにより、冷媒回路10は、水冷媒熱交換器15が蒸発器として機能し、室外熱交換器13が凝縮器として機能する冷房サイクルとなる。
【0025】
冷媒回路10が上記の状態で圧縮機11が駆動すると、圧縮機11から吐出された冷媒は、四方弁12に流入し、四方弁12から室外熱交換器13に流入する。室外熱交換器13に流入した高温のガス冷媒は、室外ファン17の回転により室外機2内に取り込まれた室外空気との間で熱交換することで凝縮する。なお、除霜運転を行っている場合は、室外熱交換器13で発生した霜が、室外熱交換器13に流入する冷媒の熱によって融解される。
【0026】
室外熱交換器13で凝縮した液冷媒は、室外膨張弁14で減圧され後、水冷媒熱交換器15に流入する。水冷媒熱交換器15に流入した液冷媒は、循環ポンプ21の運転により水冷媒熱交換器15の水回路4を循環する水との間で熱交換することで蒸発する。一方、水回路4を循環する水は、水冷媒熱交換器15で冷媒によって冷却されて冷水となる。この冷水は、水回路4の水配管19を通じて、室内機3の室内ユニット23に流入する。そして、室内ユニット23で冷水によって室内の空気が吸熱されることで、室内機3が設置された室内の冷房が行われる。なお、除霜運転を行っている場合は、室内温度の低下を抑制するために循環ポンプ21を停止させて水回路4における水の循環を止める。
【0027】
水冷媒熱交換器15で蒸発したガス冷媒は、四方弁12、アキュムレータ16の順に通過し、圧縮機11に吸入されて再び圧縮される。
【0028】
<室外機の構造>
次に、室外機2の外観および内部構造について説明する。
図2は、室外機を前面側から見た外観斜視図であり、
図3は、室外機を背面側から見た外観斜視図である。
図4は、室外機の内部構造を示す斜視図である。なお、以下に述べる前後、上下及び左右といった方向は、室外機2を設置した状態で、後述する吹出口41から空気が吹き出される方向を前方とし、前面側から室外機2を見た場合の方向を示している。
【0029】
図2及び
図3に示すように、室外機2は、左右方向(幅方向)の寸法の方が前後方向(奥行方向)の寸法よりも大きい直方体箱形状の筐体30を備える。この筐体30は、設置面に対向するように配置される底板31と、底板31よりも高さ方向の上方に配置される天面パネル32と、底板31と天面パネル32とを接続し、筐体30の内部と外部とを区画する側面パネル部33とを備えている。
【0030】
筐体30の内部は、
図4に示すように、底板31に固定された仕切り板34によって、熱交換室RAと機械室RBとに区画されている。熱交換室RAには、該熱交換室RAの背面側に室外熱交換器13が収容され、前面側に室外ファン17が配置される。室外熱交換器13は、上面(天面パネル32側)から見たときにL字形状に屈曲されて形成され、熱交換室RAの背面側から左側面側に沿わせて底板31に支持されている。
【0031】
室外ファン17は、底板31に立設された一対の支持部材35,35に取り付けられている。室外ファン17は、いわゆる軸流ファンであり、図示しないファンモータによる室外ファン17の回転駆動により、室外機2の外側、すなわち室外熱交換器13の背面側に形成される吸込口44(後述する)および左側面側に形成される吸込開口46(後述する)から外気を熱交換室RA内に吸い込む。そして、室外熱交換器13で熱交換後の空気を熱交換室RAの前面側に形成された吹出口41(後述する)から前方に吹き出す。このように、室外機2は、前面側から熱交換後の空気を吹き出す前面吹き出しタイプの室外機である。
【0032】
機械室RBの下部空間には、冷媒回路10を構成する機器(冷媒回路構成機器)の一部である圧縮機11、アキュムレータ16、四方弁12(
図1)、室外膨張弁14(
図1)などが配置される。圧縮機11及びアキュムレータ16は、底板31に固定されている。また、機械室RBの下部空間には、水回路4の構成する機器(水回路構成機器)の一部である水冷媒熱交換器15、空気抜き弁22、循環ポンプ(ポンプ)21などが配置される。この実施例では、水冷媒熱交換器15は、機械室RB(筐体30)の下部空間における背面側と右側面側との角部の近くに配置される。また、機械室RBの上部空間には、室外機2および室内機3の動作を制御するための電装部品を有する電装ユニット25が配置されている。この電装ユニット25は、少なくとも第1制御基板27と第2制御基板28とターミナル26とを備え、仕切り板34に固定されている。
【0033】
次に、側面パネル部33について説明する。側面パネル部33は、複数のパネル部材を組み合わせて形成されている。本実施例では、
図2及び
図3に示すように、側面パネル部33は、前面パネル36と、背面パネル37と、右側面パネル38と、左側面パネル39と、サービスパネル40とを備える。これら前面パネル36、背面パネル37、右側面パネル38及び左側面パネル39は、筐体30を上面から見たときに、筐体30の隣接する2つの面と、これら2つの面に挟まれる角部とを含んだL字形状にそれぞれ形成されている。
【0034】
具体的には、前面パネル36は、筐体30の前面の一部を形成する第1前面部36Aと、筐体30の左側面の一部を形成する第1左側面部36Bとを一体に備える。背面パネル37は、筐体30の背面の一部を形成する第1背面部37Aと、筐体30の右側面の一部を形成する第1右側面部37Bとを一体に備える。右側面パネル38は、筐体30の右側面の一部を形成する第2右側面部38Aと、筐体30の前面の一部を形成する第2前面部38Bとを一体に備える。左側面パネル39は、筐体30の左側面の一部を形成する第2左側面部39Aと、筐体30の背面の一部を形成する第2背面部39Bとを一体に備える。
【0035】
前面パネル36の第1前面部36Aは、熱交換室RAの前面側に配置され、右側面パネル38の第2前面部38Bは、機械室RBの前面側に配置される。これら第1前面部36A及び第2前面部38Bは、左右に並べて配置され、筐体30の前面(第1の面)を形成する。第1前面部36Aには、熱交換室RA内部で熱交換された空気が吹き出す吹出口41が形成される。この吹出口41は、例えば円形のベルマウス41Aを有し、このベルマウス41A内に室外ファン17の一部が配置される。前面パネル36の前方には、吹出口41を覆う網状のファンガード42が設けられている。このファンガード42は、該ファンガード42を上方から見たときに、L字形状に形成され、前面パネル36の第1前面部36Aから第1左側面部36Bに沿って配置されている。このファンガード42は、該ファンガード42の上端部(上方側の端部)42Aと天面パネル32との間に所定の間隔をあけて、前面パネル36に固定されている。また、第1前面部36Aにおける吹出口41の上方には、左右(幅)方向に延在する遮水板43が設けられている。
【0036】
背面パネル37の第1背面部37Aと左側面パネル39の第2背面部39Bとは、間隔をあけて左右に並べて配置され、筐体30の背面を形成する。これら第1背面部37Aと第2背面部39Bとの間には、室外熱交換器13が露出して配置され、この露出した領域が吸込口44となる。この吸込口44の後方には、網状のフィンガード45が設けられている。また、第1背面部37Aは、機械室RBの背面側に配置されており、水冷媒熱交換器15と隙間をあけて対向している。第1背面部37Aの下部には、機械室RBの内部に空気(外気)を取り入れる外気取込口48が形成され、第1背面部37Aの外側には、外気取込口48を覆う雨避けカバー49が設けられている。この雨避けカバー49は、下側が開放された開口部49Aを有し、この開口部49Aは外気取込口48に連通している。
【0037】
右側面パネル38の第2右側面部38Aと背面パネル37の第1右側面部37Bとは、間隔をあけて前後に並べて配置され、筐体30の前面と背面とを繋ぐ右側面を形成する。これら第2右側面部38Aと第1右側面部37Bとの間には、上記したサービスパネル40が着脱自在に配置されている。このサービスパネル40を取り外すことにより、機械室RB内にアクセスすることができ、電装ユニット25や各種回路構成機器のメンテナンスを容易に実行できる。
【0038】
左側面パネル39の第2左側面部39Aと前面パネル36の第1左側面部36Bとは、前後に並べて配置され、筐体30の前面と背面とを繋ぐ左側面を形成する。第2左側面部39Aは、室外熱交換器13の一部と対向し、この第2左側面部39Aには、複数の吸込開口46が形成されている。
【0039】
また、筐体30の側面パネル部33には、室外機2を運搬するための複数の取手部51,52,53が設けられている。これらの取手部51~53は、それぞれ筐体30の角部近傍に配置されている。
【0040】
ところで、本実施例では、機械室RBの下部空間には、圧縮機11、アキュムレータ16などの冷媒回路10を構成する機器や、水冷媒熱交換器15、循環ポンプ21などの水回路4を構成する機器が配置される。このため、これらの各機器を機械室RBに収容するためには、機械室RBおよび筐体30を大型化する必要がある。一方で、室外機2の設置スペースとの関係上、筐体30の大型化にも限度があり、機械室RBの容積(大きさ)を上記各装置が配置できる程度に確保しつつ、筐体30の大型化を抑制することが要求されている。このため、本実施例では、仕切り板34の形状および大きさを工夫することで、上記した要求を満たす構成を実現している。
【0041】
次に、仕切り板34について説明する。
図5は、天面パネル32を取り外した状態で筐体の内部を区画する仕切り板を上方から見た図である。
図6は、仕切り板の第2部分の端部と熱交換機のパネルとの接続部分を熱交換室側から見た図である。
図7は、仕切り板の第2部分の端部と熱交換機のパネルとの接続部分を機械室側から見た図である。
図8は、仕切り板の第2部分を示す
図5の部分拡大図である。仕切り板34は、筐体30の底板31から天面パネル32に渡って設けられ、
図5に示すように、筐体30内を熱交換室RAと機械室RBとに区画する。仕切り板34は、筐体30内に配置された場合に、機械室RBから熱交換室RAに向けて出張るように凸状に屈曲した形状に形成されている。
【0042】
本実施例では、仕切り板34は、室外熱交換器13よりも筐体30の吹出口41側に配置され、相互に異なる方向に延在する第1部分90と第2部分91とを有し、第1部分と90第2部分91とが接続される接続部98を有する。具体的には、第1部分90は、室外ファン17の径方向の外側に配置され、吸込口44と吹出口41とを結ぶ方向に渡って形成されている。第2部分91は、室外熱交換器13の一部の内面に沿うように形成されている。第1部分90と第2部分91の接続部98は室外熱交換器13と近接するように配置される。すなわち、仕切り板34は、筐体30内に配置された場合に、上面から見て略L字状に形成され、第2部分91は、機械室RB側に位置する室外熱交換器13の一部と平行に、筐体30の左右方向に延在し、第1部分90は、第2部分91に対してほぼ垂直に、筐体30の前後方向に延在している。
【0043】
また、仕切り板34は、第1部分90および第2部分91の各上縁部90A,91Aをそれぞれ熱交換室RA側に屈曲している。これにより、仕切り板34が補強される。仕切り板34の一端、すなわち第1部分90の前端(端部)90Bは、右側面パネル38の第2前面部38Bに接続される。また、仕切り板34の他端、すなわち第2部分91の後端(端部)91Bは、室外熱交換器13における機械室RB側の端部13Cに接続される。この機械室RB側の端部13Cとは、室外熱交換器13の2つの端部のうち、仕切り板34によって区画された機械室RBに配置される側の端部13Cである。この構成によれば、筐体30内における仕切り板34の位置決めを容易に行ないつつ、仕切り板34を強固に固定できる。
【0044】
また、本実施例では、仕切り板34の第1部分90と、第2部分91と、これら第1部分90の前端90B及び第2部分91の後端91Bを仮想的に繋いだ仮想平面VPと、によって機械室RB側には、上面視で三角形状の空間Sが形成される。この空間S内には、室外熱交換器13に冷媒配管18で接続されて冷媒回路10を構成する機器(冷媒回路構成機器)の少なくとも一部(本実施形態では、アキュムレータ16や四方弁12の一部など)が配置される。この構成によれば、室外熱交換器13と空間S内に配置される機器との距離が近くなり、冷媒配管18を短くできるため、冷媒回路10を流れる冷媒の圧力損失を小さくすることができ、冷媒配管18が室外機2の定格性能の発揮に与える影響を小さく抑えることができる。
【0045】
また、室外熱交換器13の機械室RB側の端部13Cには板金で形成されたパネル(端板ともいう)78が設けられる。第2部分91の後端91Bは、後述するように後端91Bから延在する止め部92を介して、このパネル78に接続される。具体的には、パネル78は、室外熱交換器13の通風方向の厚さよりも幅広に形成され、室外熱交換器13よりも筐体30の前方に延在する支持部78Aを有する。また、仕切り板34を筐体30内に配置した状態において、第2部分91の後端91Bには、この後端91Bから筐体30の前方(機械室RBの内側)に延在する止め部92が形成される。この止め部92は、第2部分91の端を筐体30の前方に向けて折り返して形成される。本実施例では、止め部92は第1部分90の一部と対向するように配置される。そして、止め部92は上記した支持部78Aに熱交換室RA側から接続される。この構成によれば、仕切り板34と室外熱交換器13との接続作業を簡易としつつ、仕切り板34を強固に固定できる。
【0046】
また、第2部分91の後端91Bには、パネル78における支持部78Aの上端78A1に嵌合する係り部93を有する。係り部93は、第2部分91における上縁部91Aの後端を筐体30の下方に折り曲げて形成される。係り部93は、仕切り板34を筐体30内に配置した状態において、支持部78Aの機械室RB側に配置される。この構成によれば、パネル78の支持部78Aを止め部92と係り部93とで挟み込むことができるため、パネル78と仕切り板34とをより強固に固定することができる。
【0047】
さて、本実施例では、仕切り板34は、機械室RBから熱交換室RAに向けて出張るように凸状に屈曲した形状に形成され、筐体30内に配置された場合に、吸込口44と吹出口41とを結ぶ方向に渡って形成される第1部分90と、室外熱交換器13に沿うように形成される第2部分91とを有する。この構成を備えることにより、室外機2は、区画される機械室RB内の容積(大きさ)を確保して、該機械室RBに各機器を収容することができる。一方、仕切り板34の第2部分91は、
図8に示すように、機械室RB側に位置する室外熱交換器13の一部と平行に延伸するため、室外熱交換器13は、第2部分91の長さLに相当する機械室RB側の一部領域130が第2部分91によって覆われる。これにより、室外熱交換器13の第2部分91によって覆われる箇所は他の箇所と比べて空気の流通量が減少するため、当該一部領域130における空気と冷媒との熱交換量が減少して空気調和機1の空調能力が十分に発揮されないといった問題が懸念される。このため、機械室RBの大きさと空気調和機1が発揮する空調能力とのバランスをとって第2部分91の長さLを設定する必要がある。この第2部分91は、室外熱交換器13のパネル78に接続されるため、該第2部分91の長さLによって、第1部分90と第2部分91とが接続部98で成す角度θ(機械室を上面からみた角度)が変化する。すなわち、第2部分91の長さLが短ければ、第1部分90と第2部分91とが接続部98で成す角度θが大きくなる。このとき、第2部分91の長さLは角度θが90°以上の角度となる長さであることが好ましい。長さLが長くなって角度θが90°を超えると、第1部分90が室外ファン17と近づくため、室外ファン17の径を小さくする必要があり、室外ファン17の送風量が下がることになるためである。したがって、第2部分91の長さLは、角度θが90°以上となる程度の長さであることが好ましい。
【0048】
また、本実施例では、第2部分91は、室外熱交換器13と密着させる訳ではなく、
図8に示すように、所定距離Hをおいて配置されている。この所定距離Hは、室外熱交換器13と、第2部分91における室外熱交換器13と対向する面91-1(
図8において破線は仕切り板34の材厚を示す)との距離であり、例えば10mmに設定されている。この構成によれば、第2部分91に覆われる室外熱交換器13の一部にも一定量の空気を通過させて冷媒との熱交換を行わせることができるため、室外熱交換器13の第2部分91によって覆われる箇所における熱交換量の減少度合いを小さくできる。
【0049】
次に、仕切り板34と電装ユニット25との接続構造について説明する。
図9は、室外機2を右前面側から見た電装ユニットの部分拡大斜視図である。前記したように、電装ユニット25は、第1制御基板27と第2制御基板28とターミナル26とを備えて機械室RBの上部空間に配置されている。電装ユニット25は、
図9に示すように、第1制御基板27を保持する第1制御基板保持部61と、第2制御基板28およびターミナル26を保持する第2制御基板保持部62と、枠体状に形成されて第1制御基板保持部61および第2制御基板保持部62がそれぞれ固定されるフレーム部70とを備える。このフレーム部70は、直線状に形成された第1支持部材71~第7支持部材77を連結して形成された複数の枠体が上面視でL字状につながった形状になっている。
【0050】
具体的には、第1支持部材71の一端は、仕切り板34の第1部分90における前側の上部に固定され、第2支持部材72の一端は、第1支持部材71の下方で仕切り板34の第1部分90に固定される。また、第1支持部材71および第2支持部材72は、それぞれ機械室RB内を左右方向に延在する。第3支持部材73は、上下方向に延在して、第1支持部材71および第2支持部材72の他端を連結する。このようにして第1支持部材71、第2支持部材72、第3支持部材73、仕切り板34はフレーム部70を構成する一つの枠体を形成する方形の枠体状をなす。
【0051】
第4支持部材74の一端は、第1支持部材71の他端および第3支持部材73に連結される。第5支持部材75一端は、第2支持部材72の他端および第3支持部材73に連結される。第4支持部材74および第5支持部材75は、それぞれ機械室RB内を前後方向、言い換えれば、第1支持部材71および第2支持部材72に対して垂直となる方向に延在する。第6支持部材76は、上下方向に延在して、第4支持部材74および第5支持部材75の他端を連結する。このようにして第3支持部材73、第4支持部材74、第5支持部材75、第6支持部材76はフレーム部70を構成する一つの枠体を形成する方形の枠体状をなす。さらに、第6支持部材76には背面パネル37の第1右側面部37Bが取り付けられる。第7支持部材77の一端は、第4支持部材74の他端および第6支持部材76に連結され、第7支持部材77の他端は、上記した室外熱交換器13の機械室RB側の端部13Cに取り付けられたパネル78の上部に連結される。このように、複数の枠体がつながった形状に形成されたフレーム部70は、仕切り板34、室外熱交換器13のパネル78および背面パネル37の第1右側面部37Bに固定されることで、機械室RBの上部空間に配置される。
【0052】
上記したように、フレーム部70は機械室RBの上部空間に配置され、第7支持部材77は、室外熱交換器13のパネル78と背面パネル37の第1右側面部37Bとを連結している。この構成によれば、仕切り板34の第2部分91は、パネル78を介して、背面パネル37の第1右側面部37Bに連結される。このため、例えば、筐体30の落下等により、該筐体30に衝撃が加わった際に、第2部分91が変形して室外熱交換器13との距離H(
図8)の寸法が変化することを防止できる。従って、第2部分91によって覆われる室外熱交換器13の一部領域130(
図8)での空気の流通量の変化を防止でき、当該一部領域130における空気と冷媒との熱交換量の減少を防止できる。さらに、
図5に示すように、フレーム部70の第1支持部材71、第4支持部材74および第7支持部材77と、仕切り板34の第1部分90および第2部分91とは、上面視において、機械室RBを囲うため、機械室RBの容積を増やしつつ、強度を保つことができる。
【0053】
以上、本実施例に係る空気調和機1の室外機2は、筐体30と、筐体30に配置されて該筐体30の内部を熱交換室RAと機械室RBとに区画する仕切り板34と、熱交換室RAに配置される室外ファン17と室外熱交換器13とを有し、仕切り板34は、少なくとも、室外ファン17の径方向の外側に配置される第1部分90と、該第1部分90に接続されて室外熱交換器13に沿うように形成された第2部分91と、を有し、第1部分90と第2部分91との接続部98を室外熱交換器13に近接するように配置するため、機械室RBの容積を確保しつつ、筐体30の大型化を抑制できる。
【0054】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2は、筐体30は、室外ファン17の駆動により筐体30の内部に空気を取り込む吸込口44と、室外ファン17の駆動により筐体30の外部へ空気を吹き出す吹出口41とを有し、室外熱交換器13は、吸込口44に臨むように配置され、仕切り板34は、室外熱交換器13より吹出口41側に配置され、第1部分90は、吸込口44と吹出口41とを結ぶ方向に延在する。この構成によれば、室外ファン17の外径を小さくすることなく、仕切り板34を筐体30に配置することができる。
【0055】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、仕切り板34は、第1部分90と第2部分91とは、機械室RB側に90°以上の角度を形成するように配置される。
【0056】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第1部分90と、第2部分91と、これら第1部分90の前端90B及び第2部分91の後端91Bを仮想的に繋いだ仮想平面VPとによって機械室RB側に形成された空間S内に、室外熱交換器13に冷媒配管18で接続されて冷媒回路10を構成する機器の一部(例えばアキュムレータ16や四方弁12など)が配置される。この構成によれば、室外熱交換器13と空間S内に配置される機器との距離が近くなり、冷媒配管18を短くできるため、冷媒回路10を流れる冷媒の圧力損失を小さくすることができ、冷媒配管18が室外機2の定格性能の発揮に与える影響を小さく抑えることができる。
【0057】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2部分91は、機械室RB側に位置する室外熱交換器13の一部と平行に形成されるため、筐体30の大型化を防ぎつつ、機械室RBの容積をより大きくできる。
【0058】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2部分91の後端91Bは、室外熱交換器13における機械室RB側の端部13Cに接続されるため、筐体30内における仕切り板34の位置決めを容易に行なうことができ、機械室RBの容積を確保することができる。
【0059】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、室外熱交換器13における機械室RB側の端部13Cにパネル78が設けられ、第2部分91の後端91Bは、パネル78に接続されるため、仕切り板34と室外熱交換器13との接続作業を簡易とすることができる。
【0060】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2部分91の後端91Bは、パネル78に沿うように形成された止め部92を有し、この止め部92は、熱交換室RA側からパネル78に接続されるため、仕切り板34と室外熱交換器13との接続作業を簡易とすることができる。
【0061】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、止め部92は、第2部分91の後端91Bを機械室RBの内側に折り返して形成されるため、仕切り板34と室外熱交換器13との接続作業を簡易としつつ、機械室RBの容積を最大化することができる。
【0062】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2部分91の後端91Bは、パネル78の上端78A1に嵌合する係り部93を有し、この係り部93は、パネル78の機械室RB側に配置されるため、パネル78を止め部92と係り部93とで挟み込むことができ、パネル78と仕切り板34とをより強固に固定することができる。
【0063】
また、本実施例に係る空気調和機1の室外機2において、第2部分91は、室外熱交換器13と所定距離Hをおいて配置されるため、第2部分91に覆われる室外熱交換器13の一部にも一定量の空気を通過させて冷媒との熱交換を行わせることができる。
【0064】
以上、本開示における空気調和機の室外機の一実施例について説明したが、これに限るものではない。本実施例では、室外機2は、機械室RBに、圧縮機11、四方弁12、室外膨張弁14、アキュムレータ16などの冷媒回路10を構成する機器と、循環ポンプ21、水冷媒熱交換器15などの水回路4を構成する機器とを収容する構成としたが、冷媒回路10を構成する機器のみを収容する構成としてもよい。また、本実施例では、仕切り板34の第2部分91は、室外熱交換器13と平行に配置されているが、この室外熱交換器13に沿って配置されていれば、第2部分91と室外熱交換器13との距離が変化してもよい。