(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024049936
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20230101AFI20240403BHJP
G07F 7/06 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G06Q30/02
G07F7/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156458
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(72)【発明者】
【氏名】大西 喬之
(72)【発明者】
【氏名】久野 航輝
(72)【発明者】
【氏名】清水 直樹
(72)【発明者】
【氏名】後藤 幹博
【テーマコード(参考)】
3E044
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044BA09
3E044CA04
3E044DE02
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】自動販売機に隣接設置される回収装置に収容された商品の容器を基に、自動販売機において販売される商品とそれ以外の商品との関係を把握する。
【解決手段】容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部と、前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する判定部と、前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求めるデータ処理部と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、
前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部と、
前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する判定部と、
前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求めるデータ処理部と、
を有する消費状況管理装置。
【請求項2】
前記データ処理部は、前記回収装置に投入された容器の数と、前記自動販売機に関連する商品の容器の数との割合を求める
請求項1に記載の消費状況管理装置。
【請求項3】
前記自動販売機に関連する商品は、前記自動販売機において販売されている商品または前記自動販売機を提供している飲料メーカーの商品である
請求項1に記載の消費状況管理装置。
【請求項4】
前記データ処理部は、前記回収装置に投入された容器の数と、前記自動販売機に関連しない商品の容器の数との割合を求める
請求項1に記載の消費状況管理装置。
【請求項5】
前記データ処理部は、対象の期間において投入された容器の投入数から求める
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の消費状況管理装置。
【請求項6】
前記回収装置が設置された位置を地図上に表示させるとともに、前記データ処理部によって求められた結果を表示させる表示データを生成する表示データ生成部
を有する請求項5に記載の消費状況管理装置。
【請求項7】
容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置と、消費状況管理装置とを含む消費状況管理システムであって、
前記回収装置は、
前記投入される容器から検出されるデータを回収データとして送信する送信部を有し、
前記消費状況管理装置は、
前記回収装置の送信部から送信される回収データを受信する受信部と、
前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部と、
前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する判定部と、
前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求めるデータ処理部と、
を有する消費状況管理システム。
【請求項8】
受信部が、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信し、
判定部が、前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部を参照し、前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定し、
データ処理部が、前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求める
消費状況生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペットボトルやアルミ缶などの飲料容器は、回収され、資源として再利用されている。このような容器を回収する場合、自治体が決められた曜日に、回収場所に集められた容器を回収する方法や、駅の構内や自動販売機の近傍に回収箱(リサイクルボックスとも呼ばれることがある)を設置し、消費者に容器を投入してもらい、蓄積された容器を回収する方法等がある。
回収箱としては、素材に応じて異なる投入口が複数設けられることで、素材に応じて分別して蓄積する回収箱がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、回収箱を自動販売機に隣接して設置した場合、その自動販売機において購入された商品の容器が回収箱に投入されることが想定されるが、この隣接している自動販売機とは異なる購入経路で購入された商品の容器が投入される場合もある。自動販売機VMと隣接設置された回収箱に収容された容器との関係を把握することで、消費者による商品の購入経路や消費行動を推定するための手がかりとして利用することを期待できる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、自動販売機に隣接設置される回収装置に収容された商品の容器を基に、自動販売機において販売される商品とそれ以外の商品との関係を把握可能な消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部と、前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する判定部と、前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求めるデータ処理部と、を有する。
【0007】
また、本発明の一態様は、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置と、消費状況管理装置とを含む消費状況管理システムであって、前記回収装置は、前記投入される容器から検出されるデータを回収データとして送信する送信部を有し、前記消費状況管理装置は、前記回収装置の送信部から送信される回収データを受信する受信部と、前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部と、前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する判定部と、前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求めるデータ処理部と、を有する消費状況管理システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、受信部が、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信し、判定部が、前記回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を記憶する記憶部を参照し、前記対応関係に基づいて、前記投入された容器に基づく商品が前記回収装置に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定し、データ処理部が、前記回収データに基づいて、前記回収装置に投入された容器の数と、前記回収装置に投入された容器のうち前記判定結果に基づく前記自動販売機に関連する商品の容器の数とを求める消費状況生成方法である。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、この発明によれば、自動販売機に隣接設置される回収装置に収容された商品の容器を基に、自動販売機において販売される商品とそれ以外の商品との関係を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】消費状況管理システムSの概略の構成を表すシステム構成図である。
【
図2】回収装置1の上部において投入口10を通る位置であって垂直方向における断面を表す断面図である。
【
図3】回収装置1の機能を表す概略機能ブロック図である。
【
図4】消費状況管理装置2の機能を表す概略ブロック図である。
【
図8】取扱品目記憶部224に記憶される取扱品目データの一例を示す図である。
【
図9】回収装置1の動作を説明するフローチャートである。
【
図10】消費状況管理装置2の動作を説明するフローチャートである。
【
図11】端末装置3の表示画面に表示される表示データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、消費状況管理システムSの概略の構成を表すシステム構成図である。
消費状況管理システムSは、少なくとも1つの回収装置1(回収装置1Aと回収装置1B)と消費状況管理装置2と、端末装置3とがネットワークNWを介して通信可能に接続される。消費状況管理システムSにおいて、1つの回収装置1は、自動販売機VM(自動販売機VM1と自動販売機VM2)に対して隣接して設置される。ここでは、回収装置1Aは、自動販売機VM1に隣接して設置され、回収装置1Bは、自動販売機VM2に隣接して設置される。
【0012】
回収装置1は、
図1において2台が図示されているが、3台以上であってもよいし、1台であってもよい。消費状況管理装置2は、1台のコンピュータであってもよいし、クラウド上に構成されたクラウドサーバであってもよい。端末装置3は、2台以上であってもよい。端末装置3は、スマートフォン、パソコン、タブレット等のうちいずれであってもよい。
ネットワークNWは、インターネット、LAN(Local Area Network)等を用いることができる。ネットワークNWの少なくとも一部が無線であってもよい。
【0013】
図2は、回収装置1の上部において投入口10を通る位置であって垂直方向における断面を表す断面図である。
回収装置1は、複数であって、それぞれ異なる拠点に設けることができる。また、回収装置1は、自動販売機VMに対して少なくとも1つが隣接して設置される。例えば、回収装置1は、駅の構内、自動販売機の近傍、公共施設、建物、オフィス、道路沿い、公園、広場等の様々な場所に自動販売機VMが設置される場合には、これらの自動販売機VMにそれぞれ異なる回収装置1が隣接して設置される。
【0014】
このように隣接して設置されることにより、消費者が自動販売機VMにおいて商品を購入し、自動販売機VMの近傍において商品を消費(飲料を飲む)し、回収装置1にその容器を投入する、という流れが考えられる。
例えば、自動販売機VMが駅の構内に設置される場合、回収装置1も駅の構内に設置される。この場合、消費者は、駅の構内の自動販売機VMを利用して商品を購入し、電車に乗るまでの余暇時間を利用して商品である飲料を飲み、飲み終えた容器を回収装置1に投入し、電車に乗ることが考えられる。また、消費者は、駅の構内とは別の場所において商品を購入し、飲料を飲みつつ駅に向かい、駅の構内において飲み終えた容器を回収装置1に投入し、電車に乗る場合もあり得る。すなわち、回収装置1には、隣接設置された自動販売機VMにおいて購入された商品の容器が投入される場合と、隣接設置された自動販売機VMとは別の場所において購入された商品の容器が投入される場合がある。ここで、商品が購入される別の場所としては、自動販売機VMとは別の自動販売機や、コンビニ、スーパー等の店舗等がある。
このように、自動販売機VMに隣接設置される回収装置1に収容された商品の容器を基に、自動販売機VMにおいて販売される商品とそれ以外の商品との関係を把握できると、消費者による商品の購入経路や消費行動を推定するための手がかりとして利用することを期待できる。
【0015】
回収装置1は、投入される容器を収容して蓄積する。回収装置1に蓄積された容器は、回収担当者によって回収される。容器は、例えば、飲料等が入れられる容器である。飲料等が入れられる容器には、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等がある。
【0016】
回収装置1の上部には、投入口10が設けられている。投入口10には、回収装置1を利用する消費者等の人物によって容器Cが投入される。容器の投入は、たいていの場合において飲料を飲み終えた後に行われる。
投入口10の形状は、略円形である。投入口10の大きさは、一般的に流通しているペットボトルの直径や、アルミ缶、スチール缶の直径に応じた、容器を投入可能なサイズに設定されている。これにより、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等の種々の容器を回収装置1に投入可能となっている。
【0017】
回収装置1の投入口の下方には、扉1aが設けられている。扉1aを開くことで、回収装置1の内部に設けられた収容部1bが露出するようになっている。
収容部1bは、投入口10よりも下部の内周側に設けられる。収容部1bは、投入口10から投入された容器を収容する。収容部1bは、少なくとも一部において、透明な素材によって構成されていてもよい。これにより、回収装置1の外部から、容器の蓄積量を視認することができる。
投入口10と収容部1bとの間には、収容枠1cが設けられる。収容枠1cは、環状の部材である。収容枠1cには、袋Baをひっかけることができるようになっている。袋Baは、収容部1bの内周側に沿うように設けられる。これにより、収容部1b内の内側に袋Baが設けられ、投入口10から投入された容器が、収容部1b内の袋Baに収容される。容器を回収する場合、回収する担当者は、扉1aを開き、袋Baが引っかけられた状態のまま収容枠1cを手前に引き出し、その後、収容枠1cを上に持ち上げることで、袋Baを収容枠1cから外し、袋Baを引き出すことで、袋Baに収容された容器を回収することができる。
【0018】
投入口10には、ガイド部材11が取り付けられている。ガイド部材11の一方の端部は、投入口10に取り付けられ、もう一方の端部は、投入口10から斜め下方に向かって(
図2に向かって斜め右下)設けられている。このもう一方の端部は、回収装置1のいずれの部位にも当接していない。ここで、ガイド部材11の端部ともう一方の端部との間において、回収装置1の上部の内周面の一部からアーム部材等によって、回収装置1に対して固定されてもよい。
このようなガイド部材11は、投入口10から収容部1bまでの経路(搬送経路)に沿って、設けられ、容器Cを搬送経路に沿って搬送させるガイドとして機能する。ここで、ガイド部材11は、略円筒状である。
ガイド部材11は、筒状の容器Cの上部と底部とを結ぶ方向である長手方向が、搬送方向に沿うように案内しつつ、投入口10から収容部1bに搬送させる。これにより、容器Cが回収装置1に投入されてから収容部1bに収容されるまでの間において、容器Cの長手方向が搬送方向に沿うように姿勢を規制することができる。すなわち、容器Cの底部が下になるように投入されるか、飲み口(上部)が下になるように投入してもらい、搬送するように規制することができる。ここで、消費者は、容器を回収装置1等の回収箱に投入する場合、容器の飲み口がある方を手に持ち、容器の底部を投入口に入れたあとに手を離す傾向があるため、ほとんどの場合において、底部が下になるように搬送される。これにより、後述するバーコードリーダ12によるバーコードの読み取りや、撮像部13による容器の外周面の撮像等を行いやすくすることができる。
【0019】
バーコードリーダ12は、投入口10から収容部1bまでの経路を通過する容器Cからバーコードを読み取る。容器Cの外周面には、一般に、その商品に割り当てられたバーコードが付帯されている。バーコードは、ラベルに印刷されて容器Cの外周面に取り付けられる場合や、容器Cの外周面に印刷される場合が多い。
バーコードリーダ12は、1台設けられてもよいが、投入口10から収容部1bまでの経路の周方向に沿って複数設けられてもよい。バーコードリーダ12が複数設けられる場合には、容器が投入口10から投入される際に、容器のバーコードが搬送経路の周方向におけるいずれの向きにあったとしても、バーコードリーダ12が当該容器のバーコードを読み取ることができる。バーコードリーダ12を複数設ける場合、搬送経路の周方向に沿って等間隔に設けることで、読み取り範囲に偏りがないようにすることができる。例えば、バーコードリーダ12は4台または8台設けられる。これにより、バーコードリーダの読み取り範囲の特性にもよるが、バーコードの読み取り漏れがないようにすることができる。
また、この実施形態において、バーコードリーダ12は、投入口10から収容部1bまでの経路を通過する容器Cを撮像する場合(ガイド部材11の内周側を撮像する場合)について説明するが、バーコードリーダ12は、回収装置1の外側を撮像することでバーコードを読み取るようにしてもよい。例えば、消費者は、投入する対象の容器Cを投入する前に、バーコードリーダ12の撮像範囲にかざす。バーコードリーダ12は、かざされた容器Cからバーコードを読み取る。この場合、消費者は、バーコードの読み取りが行われた後の容器Cを投入口10から投入する。このような構成の場合には、バーコードリーダ12は、1台であってもよい。
【0020】
撮像部13は、投入口10から投入される容器Cが収容部1bに収容されるまでの間に、容器Cの外面を撮像する。
撮像部13は、例えば、搬送経路において、ガイド部材11よりも後段に設けられ、バーコードリーダ12による読み取りが行われた後であって、収容部1bに収容される前(落下途中)の容器を撮影する。
撮像部13は、容器Cを撮像することによって、容器の外観に基づく容器の状態を把握することが可能となる。
この撮像部13は、搬送経路に沿って、バーコードリーダ12よりも後段(投入口10から離れる方向)に設けられるが、バーコードリーダ12よりも前段側に設けられてもよい。
また、撮像部13は、1台のみ設置されてもよいし、複数台設置されてもよい。撮像部13が複数台設置される場合、搬送される容器を上方から撮像可能な位置と、下方から撮像する位置とのそれぞれに1台ずつ設けるようにしてもよいし、搬送される容器の周方向にそって3台以上設けられるようにしてもよい。
【0021】
制御ユニット14は、回収装置1の内周側において、いずれかの位置に設けられる。制御ユニット14は、バーコードリーダ12、撮像部13に対して、無線または有線によって通信可能に接続される。
【0022】
図3は、回収装置1の機能を表す概略機能ブロック図である。
図3では、回収装置1のうち、電気信号のやり取りを行われる機能について図示されている。
この図において、バーコードリーダ12、撮像部13、制御ユニット14がバス15を介して接続されており、信号の送受信が可能である。
バーコードリーダ12は、読み取り結果に基づいて、容器から読み取ったバーコードに応じたバーコードデータを制御ユニット14に出力する。
【0023】
撮像部13は、撮像結果を表す画像データを制御ユニット14に出力する。撮像部13は、予め定められたフレームレートに従って撮像をし、画像データが得られる毎に制御ユニット14に出力するようにしてもよいし、撮像された画像データのうち、容器が撮像された画像データを抽出し、制御ユニット14に出力するようにしてもよい。
【0024】
制御ユニット14は、通信部141、記憶部142、制御部143、出力部144を有する。
【0025】
通信部141は、バーコードリーダ12、撮像部13と通信する。
また、通信部141は、回収装置1の外部の機器と通信を行う。この外部の機器としては、ネットワークNWを介して接続される各種機器であり、例えば、消費状況管理装置2、端末装置3等である。
通信部141は、外部の機器(例えば消費状況管理装置2)と無線または有線によって通信可能に接続されてもよいし、有線と無線の組み合わせによって通信可能に接続されてもよい。通信部141は、外部の機器と通信をする場合の通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)、4G、5G、wi-fi(登録商標)等のいずれかを用いてもよい。
【0026】
記憶部142は、各種データを記憶する。記憶部142は、回収データを一定期間記憶する。また、記憶部142は、自身の回収装置1に割り当てられた識別IDを記憶する。識別IDは、複数の回収装置1を個別に識別するための識別情報である。
【0027】
制御部143は、制御ユニット14の各部を制御する。
【0028】
出力部144は、制御ユニット14内において用いられた各種データを、通信部141を介して外部の機器に回収データとして送信する。そのため、出力部144は、回収データを識別IDとともに送信する。これによりいずれの回収装置1から送信された回収データであるかを識別できるようになっている。
出力部144は、バーコードリーダ12によって容器Cから読み取ったバーコードの読み取り結果と識別IDとを容器データとして通信部141を介して外部に出力する。
また、出力部144は、撮像された画像データと識別IDとを容器データとして通信部141を介して外部に出力する。
ここで、回収装置1には、バーコードリーダ12と撮像部13とが設けられる場合について説明するが、バーコードリーダ12と撮像部13とのうちいずれか一方が回収装置1に設けられていてもよい。この場合、出力部144は、バーコードリーダ12と撮像部13とのうち、回収装置1に設けられている方から得られたデータを回収データとして用いる。
また、出力部144は、回収データに対して、時刻情報を付加して出力するようにしてもよい。時刻情報は、バーコードリーダ12からバーコードデータが得られた時刻、撮像部13から画像データが得られた時刻を用いることができる。
出力部144は、1つの容器から得られた容器データを、都度外部の機器に送信してもよいし、得られた容器データを記憶部142に蓄積しておき、定期的に、記憶部142から蓄積されたデータを読み出して取り纏めて送信してもよい。
【0029】
なお、制御ユニット14において、通信部141、制御部143、出力部144は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
【0030】
図4は、消費状況管理装置2の機能を表す概略ブロック図である。
消費状況管理装置2は、通信部21と、記憶部22と、処理部23とがバス24を介して通信可能に接続される。
通信部21は、ネットワークNWを介して、回収装置1と端末装置3と通信を行う。
例えば、通信部21は、回収装置から送信される回収データを受信する。
【0031】
記憶部22は、各種データを記憶する。記憶部22は、例えば、商品データ記憶部221、属性記憶部222、回収データ記憶部223、取扱品目記憶部224を有する。
【0032】
商品データ記憶部221は、バーコードデータと商品情報とを含む商品データを記憶する。
図5は、商品データの一例を示す図である。
商品データは、バーコードデータと商品情報とが対応づけられたデータである。
バーコードデータは、異なる商品にそれぞれ個別に割り当てられた識別情報である。この識別情報は、商品に付される場合に、一次元バーコードとして表現されてフィルムに印刷されて容器にラベルとして付帯されたり、あるいは、容器に直接印刷されることで付帯される。
商品情報は、商品に関する情報であり、例えば、容器に入れられた飲料の商品に関する情報である。より具体的に、商品情報は、JAN(Japanese Article Number)コード(バーコードデータに相当)、飲料の名称(商品名等)、製造メーカー、カテゴリ、内容量、等を含む。カテゴリは、飲料の分類を示すものであり、例えば、コーヒー飲料、清涼飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、果実飲料、緑茶飲料、麦茶飲料、栄養ドリンク等がある。
この商品データ記憶部221は、一般的に流通している商品に関する商品情報を記憶している。そのため、商品データ記憶部221は、自動販売機VMにおいて取り扱われている商品と、自動販売機VMにおいて取り扱われていない商品との両方についての商品情報が記憶される。
【0033】
属性記憶部222は、回収装置と属性との関係を表す属性情報を記憶する。
図6は、属性情報の一例を示す図である。
属性情報は、回収装置に割り当てられた回収装置識別IDと、属性とが対応付けられたデータである。
属性は、回収装置が設置されている状況を表す。属性には、設置位置、自動販売機ID、施設、環境等がある。
設置位置は、回収装置が設置された位置を把握可能な情報であり、例えば、住所である。設置位置は、緯度経度であってもよい。
自動販売機IDは、自動販売機VMの個別に識別する識別情報である。ここでは、互いに隣接している回収装置1と自動販売機VMとについて、お互いの識別IDが対応付けられ記憶されている。すなわち、回収装置の識別IDと自動販売機IDとが対応づけられていることで、いずれの回収装置1と自動販売機VMとが隣接して設置されているかを把握できるようになっている。
施設は、回収装置が設置された施設を表す。施設は、例えば、回収装置が設置された駅、ビル、広場、公園、駐車場等がある。回収装置が設置された位置が特に施設に該当しない場合には、「屋外」であってもよい。
環境は、回収装置が設置された周囲の環境を表す。例えば、改札近く、タクシー乗り場前、自動販売機横、エントランス、川沿い、道路沿い、山沿い、テーマパーク前、コンビニ前、バス停近く、等である。
【0034】
回収データ記憶部223は、回収データを記憶する。
図7は、回収データの一例を示す図である。
この回収データには、日時、JANコード、商品名、メーカー名、カテゴリ、回収装置識別ID等が含まれる。
日時は、回収装置1において回収データが生成された時刻を表す。JANコードはバーコードリーダ12によって読み取られたバーコードデータを表す。商品名は、容器に入れられた商品の名称であり、バーコードデータに基づいて、商品データから得られる。メーカー名は、製品の製造元(または販売元)を表す名称であり、バーコードデータに基づいて商品データから得られる。
回収装置識別IDは、回収データの送信元である回収装置の識別IDを表す。
回収データは、回収装置から受信したことに応じて履歴として追加され記憶される。この
図7では、1つの容器についての回収データについて図示されているが、回収装置1に容器が投入されることに応じて、異なる回収データが生成され、回収データ記憶部223に記憶される。
【0035】
取扱品目記憶部224は、回収装置に隣接して設置されている自動販売機において販売される商品の商品情報と当該自動販売機との対応関係を示す取扱品目データを記憶する。
図8は、取扱品目記憶部224に記憶される取扱品目データの一例を示す図である。
取扱品目データは、自動販売機IDと、バーコードデータとが対応付けられたデータである。ここでは、一つの自動販売機IDに対して、少なくとも1つのバーコードデータが対応付けられていることで、その自動販売機IDが示す自動販売機VMにおいて販売する対象の商品がいずれであるかを把握できるようになっている。1つの自動販売機VMにおいて多数の商品が販売されている場合には、1つの自動販売機IDに対して多数のバーコードデータが対応づけられる。この取扱品目データは、自動販売機において販売される商品がいずれであるかに基づいて、端末装置3から入力されることによって、取扱品目記憶部224として書き込まれることで登録されるようにしてもよい。
【0036】
処理部23は、商品情報取得部231、回収データ書き込み部232、判定部233、データ処理部234、表示データ生成部235を有する。
商品情報取得部231は、回収データに含まれるバーコードリーダ12の読み取り結果に基づいて、バーコードデータに対応する商品情報を商品データ記憶部221から取得する。
【0037】
回収データ書き込み部232は、回収装置1から受信した回収データを回収データ記憶部223に書き込む。回収データ書き込み部232は、回収データを書き込む際に、書き込み対象の回収データに対応する商品情報を商品情報取得部231によって取得し、取得した商品情報を回収データとともに回収データ記憶部223に書き込む。
【0038】
判定部233は、取扱品目記憶部224に記憶された対応関係(取扱品目データ)を参照することで、回収装置1に投入された容器に基づく商品が、当該回収装置1に隣接する自動販売機に関連する商品であるか否かを判定する。自動販売機に関連する商品は、当該自動販売機において販売されている商品または当該自動販売機を提供している飲料メーカーの商品である。判定部233がこの判定を行うことにより、回収装置1に投入された容器の商品が、隣接する自動販売機VMにおいて販売された商品であるか、別の場所において販売された商品であるかを把握することができる。回収装置1に投入された容器の商品が、隣接する自動販売機VMにおいて販売された商品である場合、自動販売機VMにおいて販売された商品が、自動販売機VMの近傍において消費された後、当該購入された自動販売機VMに隣接する回収装置1に投入されたと推定することができる。
また、自動販売機VMにおいて販売されている同一商品が別の店舗で購入され消費された後、その容器が回収装置1に投入される場合もある。この場合、当該自動販売機おいて販売されている商品と同じであるため、自動販売機において販売されている商品として判定してもよい。
また、自動販売機は、飲料メーカーによって提供されている場合がある。この場合、判定部233は、投入された容器の商品について、自動販売機を提供している飲料メーカーの商品であるか否かを判定することもできる。
【0039】
データ処理部234は、回収データに基づいて、商品の商品に関する各種分析を行う。
データ処理部234は、分析手法の一つとして、回収データに基づいて、回収装置1に投入された容器の数と、回収装置に投入された容器のうち、判定部233の判定結果に基づく自動販売機に関連する商品の容器の数とを求める。これにより、回収装置1に投入された容器の総数のうち、回収装置1に隣接する自動販売機VMにおいて販売された商品の数と、当該自動販売機VMで販売されていない商品の数とを把握することが可能となる。
【0040】
また、データ処理部234は、分析手法の一つとして、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機に関連する商品の容器の数との割合である内部消費率を求める。これにより、回収装置1に投入された容器の総数のうち、回収装置1に隣接する自動販売機VMにおいて販売された商品の比率を把握することができる。
【0041】
データ処理部324は、分析手法の一つとして、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機VMに関連しない商品の容器の数との割合を求める。これにより、回収装置1に投入された容器の総数のうち、当該自動販売機VMで販売されていない商品とは関連性がない商品の比率を把握することができる。
【0042】
データ処理部234は、対象の期間において投入された容器の投入数から求める。これにより、各種分析を対象期間として定められた任意の期間を対象として実行することができる。
【0043】
表示データ生成部235は、回収装置が設置された位置を地図上に表示させるとともに、データ処理部234によって求められた結果を表示させる表示データを生成する。
【0044】
なお、処理部23は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
【0045】
上述の記憶部142、記憶部22は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
これら記憶部142、記憶部22は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0046】
図9は、回収装置1の動作を説明するフローチャートである。
ここでは、集計対象期間が端末装置3によって予め指定されている場合について説明する。
撮像部13は、回収装置1の投入口10から容器が投入されると、投入された容器の外周面を撮像し、撮像結果に応じた画像データを生成し、制御ユニット14に出力する。制御ユニット14において制御部143は、撮像部13から画像データを取得すると、容器が回収装置1に投入されたことを検知し、検知した時刻を容器の時刻情報(投入時刻)として取得する(ステップS101)。制御部143は、内部に計時機能を有しており、計時機能から得られる現在時刻を投入時刻として取得する。
【0047】
制御部143は、回収装置1に割り当てられた識別IDを記憶部142から読み出すことで取得する(ステップS102)。この識別IDを読み出すことで、いずれの位置あるいはエリアに設置された回収装置1であるかを把握できる。
【0048】
バーコードリーダ12は、回収装置1の投入口10から容器が投入されたことに応じて、投入された容器の外周面に付されたバーコードを読み取り、バーコードデータを制御ユニット14に出力する。バーコードを読み取ることで、投入された容器の情報を取得することができる。
制御ユニット14において、制御部143は、バーコードリーダ12と撮像部13から投入物情報を取得する(ステップS103)。投入物情報は、撮像部13得られる画像データとバーコードリーダ12から得られるバーコードデータのいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。なお、制御ユニット14は、投入物情報として画像データを取得した場合には、画像データからバーコードを認識し、バーコードデータを生成することで投入物情報として用いてもよい。また、制御ユニット14は、投入物情報として画像データそのものを用いてもよい。この場合、消費状況管理装置2の処理部23が、画像データに基づいてバーコードを認識し商品情報を得るようにしてもよい。
【0049】
出力部144は、投入物情報と時刻情報と識別IDとを回収データとして通信部141によって、消費状況管理装置2へ送信する(ステップS104)。
【0050】
次に、
図10は、消費状況管理装置2の動作を説明するフローチャートである。
処理部23は、回収装置1から回収データが送信されたことに応じて、回収データを受信することで取得する(ステップS201)。取得した回収データには投入物情報と時刻情報と識別IDが含まれる。回収データが取得されると、回収データ書き込み部232は、取得された回収データを回収データ記憶部223に書き込む。
【0051】
回収データ書き込み部232は、回収データに応じた商品情報を商品情報取得部231によって取得し(ステップS202)、取得した商品情報を回収データとして追加で書き込む。ここで書き込まれる回収データとして書き込まれる項目には、商品名、カテゴリ、メーカー名等がある。
判定部233は、回収装置識別IDに対応する自動販売機IDを属性記憶部222の属性情報を参照することで取得する。そして判定部233は、自動販売機IDに基づいて、取扱品目記憶部224を参照することで、回収装置1に隣接設置された自動販売機VMにおいて取り扱われている商品を特定する(ステップS203)。
そして判定部233は、今回得られた回収データの投入物情報に含まれるバーコードデータを抽出し、当該バーコードデータが回収装置1に隣接設置された自動販売機VMにおいて取り扱われている商品であるか否かを判定する(ステップS204)。
【0052】
データ処理部234は、判定部233の判定結果に基づいて、当該バーコードデータが回収装置1に隣接設置された自動販売機VMにおいて取り扱われている商品である場合には(ステップS204-YES)、自動販売機VMに関連する商品の容器のカウント値に1を加え(ステップS205)、回収装置1に投入された容器の総数のカウント値に1を加える(ステップS206)。一方、データ処理部234は、当該バーコードデータが回収装置1に隣接設置された自動販売機VMにおいて取り扱われている商品ではない場合には(ステップS204-NO)、回収装置1に投入された容器の総数のカウント値に1を加える(ステップS206)。
そしてデータ処理部234は、内部消費率を算出し(ステップS207)、算出された内部消費率を記憶部22に書き込む(ステップS208)。
【0053】
表示データ生成部235は、端末装置3から分析結果の閲覧要求があると、データ処理部234によって算出された分析結果に基づいて表示データを生成し、Webを介して表示データを端末装置3に送信する(ステップS209)。ここでは、表示データ生成部235は、回収装置1が設置された位置を地図上に表示させるとともに、データ処理部234によって求められた分析結果(例えば内部消費率)を表示させる表示データを生成する。
これにより端末装置3の表示画面には、データ処理部234の分析結果が表示される。
【0054】
図11は、端末装置3の表示画面に表示される表示データの一例を示す図である。
表示データの上部には、回収装置1が設置された位置を含む範囲の地
図101が表示される。この地
図101において、回収装置1が設置された位置に対して、回収装置1の表す図形が表示されるとともに、その図形を中心とした円102が表示される。この円の半径は、回収装置1に投入された容器の総数のカウント値に応じたサイズに設定される。例えば、回収装置1に投入された容器の総数のカウント値が大きい程、半径が大きくなり、カウント値が小さい程、半径が小さく設定される。
この地
図101では、2つの回収装置1についてそれぞれ回収装置1を示す図形が回収拠点の位置を表しており、右側の回収装置1に対して設定された円102のサイズが、左側の回収装置1に対して設定された円110のサイズよりも大きい。これにより、円102に対応する回収装置1の方がより多く容器が回収されていることが示されている。
端末装置3から円102に対してクリック等の操作入力がされると、分析結果103が表示される。この分析結果としては、内部消費率と、外部からの投入率とが表示される。外部からの投入率は、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機VMに関連しない商品の容器の数との割合である。
これにより、円102における回収拠点では、円110における回収拠点よりも多くの容器が回収されていることを円のサイズを手がかりとして直感的に把握できるようになっている。そして、円をクリックすることで、その円の回収拠点における分析結果を把握することができる。
【0055】
ここでは、内部消費率が高い場合には、自動販売機VMにおいて商品を購入し、その場で消費されて容器が回収装置1に投入されているため、外部から持ち込まれて投入されるケースが少ないと考えられる。この場合、自動販売機VM近傍において飲料を飲む程度の時間を過ごしている消費者がある程度存在すると推定することができる。
外部からの投入率が高い場合には、外部において商品が購入され消費された後、回収装置1に投入されていると考えられるため、人流が多い場所であると推定することができる。また、外部からの投入率が高い場合には、容器が投入された回収装置1に隣接する自動販売機VMにおいて、消費者にとって所望の商品が取り扱われていないという可能性も考えられる。そのため、自動販売機VMの管理者(例えば提供元の飲料メーカ等)は、回収された商品を手がかりに消費者の好みの商品を推定し、自動販売機VMにおいて取り扱う商品を、検討することができる。
ここで、飲料メーカーは、飲料の消費状況を確認するために消費者向けに、飲料の消費状況に関するアンケートを行う場合がある。アンケートは回答者の主幹的な要素が回答に含まれる場合がある。そのため、客観的なデータを取得することができると、アンケートとは別の観点からデータ収集をすることができる。
ここで、店舗においてPOS(Point of sales)データを用いることで、販売データを得ることができる。販売データを参照することで、購入タイミングと購入量を把握することができる。しかし、自動販売機VMにおいて取り扱われている商品がその場で消費されている傾向があるか否か、外部から持ち込まれた容器が回収されやすいか等を把握することができない。また、飲料が購入された後、販売された場所(自動販売機VM)の近傍において消費されるか否か等の消費傾向については、把握することができない。上述した実施形態では、回収装置1において回収された容器について分析を行うことで、POSデータからは得られないデータを得ることができる。
【0056】
また、上述した実施形態において、データ処理部234は、内部消費率、外部からの投入率を算出するようにした。これ以外の分析として自動販売機を提供している飲料メーカーが取り扱う製品である否かを判定部233が判定し、その判定結果に基づいて、データ処理部234が、回収装置1に投入された容器の総数と自動販売機VMに関連しない商品(自動販売機VMの提供元のメーカーの製品とは別の製品)の容器の数との割合、または、回収装置1に投入された容器の総数と自動販売機VMに関連する商品(自動販売機VMの提供元のメーカーの製品)の容器の数との割合を求めるようにしてもよい。これにより、自動販売機VMを提供するメーカーは、自社商品と他社商品とについての関係(回収されやすいか否か等)を把握することができる。
【0057】
なお、上述した実施形態において、ステップS207においてデータ処理部234は、内部消費率を分析結果として求め、記憶部22に書き込む場合について説明したが、回収装置1に投入された容器の数と、回収装置に投入された容器のうち、判定部233の判定結果に基づく自動販売機に関連する商品の容器の数とを分析結果として記憶部22に書き込むようにしてもよい。また、データ処理部234は、ステップS207において、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機VMに関連しない商品の容器の数との割合を求め、記憶部22に書き込むようにしてもよい。
これにより、端末装置3の表示画面には、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機に関連する商品の容器の数との表示、回収装置1に投入された容器の数と、自動販売機VMに関連しない商品の容器の数との割合の表示等をさせることができる。
また、データ処理部234が、端末装置3から、分析対象期間を指定する入力を受け付け、その分析対象期間に投入された容器についての回収データを基に、分析結果を求めるようにしてもよい。これにより、端末装置3の利用者が定める任意の期間を対象として各種分析を行うことができる。
【0058】
なお、上述の実施形態において、データ処理部234は、飲料のカテゴリ毎に、分析結果を求めるようにしてもよい。例えば、回収装置1に投入された容器の総数のうち、分析対象のカテゴリに属する商品の数と、自動販売機VMに関連する商品の容器の数のうち分析対象のカテゴリに属する商品の数とに基づいて、内部消費率を算出するようにしてもよい。
【0059】
また、データ処理部234は、1つの回収装置1毎に分析結果を求めるようにしたが、複数の回収装置1から得られたた回収データを対象として分析を行うようにしてもよい。例えば、複数の回収装置1のうちいずれの回収装置1からの回収データを用いるかについては、回収装置が設置された位置に応じた属性を指定することで、この属性に属する回収装置1の回収データを用いるようにしてもよい。
【0060】
例えば、データ処理部234は、属性が「○○県××市△△区××町△丁目」に属する回収装置から得られた回収データを基に分析結果を求めることで、ある地域に設置されたそれぞれの回収装置1から得られた回収データを取り纏めた分析結果を得ることができる。
なお、属性の最小単位は、回収装置毎である。また、属性は、「○○県××市△△区××町△丁目」や、「○○駅」のように位置に基づく領域を用いてもよい。位置に基づく属性を用いる場合、その位置や地域などのエリアを条件として回収度合いを分析することができる。
また、属性は、特定の店舗を指定しつつ「コンビニ前」のように、位置と環境の両方を用いるようにしてもよい。この場合、位置と周囲の環境の組み合わせに基づく回収度合いを分析することができる。
また属性は、特定の店舗を指定せずに「コンビニ前」のように、周囲の環境のみを指定することもできる。この場合、位置や地域的な条件ではなく、回収装置が設置された周囲の環境に基づく分析結果を得ることができる。
また、データ処理部234は、分析結果を求めるにあたり、カテゴリと属性の組み合わせに基づいて、分析結果を求めるようにしてもよい。
【0061】
また、上述した実施形態において、端末装置3は、分析結果を閲覧する機能を有する場合について説明したが、取扱品目記憶部224に記憶された取扱品目データを更新するようにしてもよい。これにより、自動販売機VMにおいて取り扱われる商品に入れ替えなどが行われたことに応じて、取扱品目データを更新することができる。
【0062】
また、上述した実施形態において、出力部144は、バーコードの読み取り結果を消費状況管理装置2に送信するようにしたが、消費状況管理装置2の商品データ記憶部221、商品情報取得部231の機能を回収装置1に設け、回収装置1が、バーコードデータに基づいて商品情報(例えばJANコード、商品名、カテゴリ等)を割り出し、その商品情報を消費状況管理装置2に送信するようにしてもよい。
【0063】
また、上述の回収装置は、収容部等と一体とされた場合について説明したが、バーコードリーダ12、撮像部13、制御ユニット14を含む1つの装置とし、この装置を、容器が入れられる回収箱に後から取り付けるようにしてもよい。これにより、既存の回収箱を活用しつつ、容器の回収状況を把握可能とすることができる。
【0064】
上述した実施形態において、端末装置3からの閲覧要求時に、どのような集計を行うかを端末装置3のオペレータが指定し、データ処理部234がその指定された条件(内部消費率の表示と、外部からの投入率の表示とのいずれか、または両方を選択する指示)に応じてデータ処理を行い、分析結果を端末装置3へ出力するようにしてもよい。これにより、端末装置3のオペレータが、任意の分析条件をその都度指定することができ、知りたい情報について適宜分析条件を変えて閲覧することができる。
【0065】
上述した実施形態における回収装置1または、消費状況管理装置2をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0066】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1…回収装置、1a…扉、1A…回収装置、1b…収容部、1B…回収装置、
1c…収容枠、2…消費状況管理装置、3…端末装置、10…投入口、11…ガイド部材、12…バーコードリーダ、13…撮像部、14…制御ユニット、15…バス、20…収容部、21…通信部、22…記憶部、23…処理部、24…バス、141…通信部、142…記憶部、143…制御部、144…出力部、221…商品データ記憶部、222…属性記憶部、223…回収データ記憶部、224…取扱品目記憶部、231…商品情報取得部、232…回収データ書き込み部、233…判定部、234…データ処理部、234…表示データ生成部、VM…自動販売機