IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 本田技研工業株式会社の特許一覧

特開2024-50025制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム
<>
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図1
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図2
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図3
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図4
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図5
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図6
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図7
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図8
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図9
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図10
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図11
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図12
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図13
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図14
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図15
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図16
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図17
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図18
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図19
  • 特開-制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050025
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20240403BHJP
   G05D 1/00 20240101ALI20240403BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20240403BHJP
   B60L 53/10 20190101ALI20240403BHJP
   B60L 58/12 20190101ALI20240403BHJP
   H04M 1/72415 20210101ALI20240403BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G05D1/00 B
B60L3/00 S
B60L53/10
B60L58/12
H04M1/72415
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156590
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】弁理士法人航栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 順平
(72)【発明者】
【氏名】飯島 健
(72)【発明者】
【氏名】島本 岳
(72)【発明者】
【氏名】三友 歩
(72)【発明者】
【氏名】仲村 賢志
(72)【発明者】
【氏名】藤原 達朗
(72)【発明者】
【氏名】大和田 水紀
【テーマコード(参考)】
5H125
5H181
5H301
5K127
【Fターム(参考)】
5H125AA01
5H125AB01
5H125AC12
5H125AC14
5H125AC22
5H125BC18
5H125BC29
5H125CA00
5H125CC07
5H125DD02
5H125EE26
5H125EE27
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB08
5H181BB12
5H181BB13
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181FF04
5H181FF13
5H181FF22
5H181FF27
5H181FF32
5H181FF35
5H181LL09
5H181LL17
5H301AA03
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301DD06
5H301DD17
5H301GG09
5H301GG10
5H301GG14
5H301GG16
5H301QQ04
5H301QQ06
5K127BA03
5K127CB02
5K127CB16
(57)【要約】
【課題】車両の始動時における電源装置の充電待ちの期間の煩わしさを抑制することが可能な制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】演算部52は、車両10を始動させるための第1表示画像を情報端末60の端末画面61に表示させ、第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて車両10を始動して充電制御を開始し、車両10の始動に伴って移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を端末画面61に表示させ、第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて行動計画を受け付け、行動計画を受け付けた後、充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は進捗状態を表す第3表示画像を端末画面61に表示させ、進捗状態が所定状態に達している場合は第3表示画像を端末画面61に表示させない又は進捗状態が所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で第3表示画像を端末画面61に表示させる。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の制御装置であって、
前記移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備え、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記進捗状態は、前記充電制御の進捗率と、前記充電制御の完了までの時間と、前記電源装置の充電量と、前記電源装置の充電率と、の少なくともいずれかを含む、
制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記第3表示画像は、前記充電制御の完了までの時間を示す画像を含む、
制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記第3表示画像は、前記進捗状態を表すプログレスバーを含む、
制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の制御装置であって、
前記プログレスバーは、前記充電制御の開始時点の前記進捗状態を始点として現在の前記進捗状態を表す、
制御装置。
【請求項6】
請求項4に記載の制御装置であって、
前記プログレスバーは、前記第3表示画像の表示開始時点の前記進捗状態を始点として現在の前記進捗状態を表す、
制御装置。
【請求項7】
請求項4に記載の制御装置であって、
前記進捗状態は、前記充電制御に要する時間に対する現在の経過時間の割合である、
制御装置。
【請求項8】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記電源装置及び前記充電制御の少なくともいずれかに異常がある場合は前記移動制御を制限する、
制御装置。
【請求項9】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記充電制御が完了した後に、前記移動制御の指示を受け付けるための第4表示画像を前記表示部に表示させる、
制御装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記電源装置は、前記移動体のメイン電源の失陥時に、前記移動体を減速又は停止させるためのサブ電源である、
制御装置。
【請求項11】
移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置による制御方法であって、
前記制御部が、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法。
【請求項12】
移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置の制御プログラムであって、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【請求項13】
移動体のユーザが携帯可能な情報端末であって、
前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、
表示部と、を備え、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
情報端末。
【請求項14】
移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末による制御方法であって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法。
【請求項15】
移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末の制御プログラムであって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通参加者の中でも脆弱な立場にある人々にも配慮した持続可能な輸送システムへのアクセスを提供する取り組みが活発化している。この実現に向けて自動運転技術に関する研究開発を通して交通の安全性や利便性をより一層改善する研究開発に注力している。
【0003】
従来、車両を遠隔操作して、指定された所定の駐車スペースに車両を駐車させたり、駐車スペースから車両を出庫させたりするリモートパーキングシステムが知られている。また、通常の車両走行時又は車両の駐車制御時に車両の電装品に電力を供給するメイン電源装置(二次電池)と、メイン電源装置の失陥時に車両を減速/停止させる安全装置に電力供給を行う補助電源(キャパシタ)とを備えた車両が知られている。特許文献1には、駐車支援制御が実行されている間に第1電源装置に異常が発生した場合、制動装置及びシフト切替装置に第2電源装置から電力を供給し、第2電源装置の蓄電量を監視してその蓄電量が所定値より小さくなった場合、制動装置及シフト切替装置を制御して車両を停止させる車両制御装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-041514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の車両制御装置によれば、駐車支援制御の実行中において第2電源装置の電力の不足に応じて適切な処理を実行することは可能である。ところが、第2電源装置(キャパシタ)は高い充電状態が続くと劣化しやすい性質をもっている。したがって、例えば第2電源装置はエンジン停止中に放電して充電量を低く保つことで劣化を抑制する。このため、例えばリモートパーキングにおける車両の出庫時において、第2電源装置はエンジン起動後に充電を行う時間が必要である。しかしながら、特許文献1には、車両のエンジン起動後に行う第2電源装置の充電期間に関しては記載されていない。したがって、車両の始動時における電源装置の充電期間の制御処理については改良の余地がある。
【0006】
本発明は、車両の始動時における電源装置の充電待ちの期間の煩わしさを抑制することが可能な制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラムを提供することを目的とする。そして、延いては持続可能な輸送システムの発展に寄与するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
移動体の制御装置であって、
前記移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備え、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御装置である。
【0008】
本発明は、
移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置による制御方法であって、
前記制御部が、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法である。
【0009】
本発明は、
移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置の制御プログラムであって、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラムである。
【0010】
また、本発明は、
移動体のユーザが携帯可能な情報端末であって、
前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、
表示部と、を備え、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
情報端末である。
【0011】
本発明は、
移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末による制御方法であって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法である。
【0012】
本発明は、
移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末の制御プログラムであって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両の始動時における電源装置の充電待ちの期間の煩わしさを抑制することが可能な制御装置、情報端末、制御方法、及び制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態の制御装置によって移動制御される車両の一例を示す側面図である。
図2図1に示す車両の上面図である。
図3図1に示す車両の内部構成を示すブロック図である。
図4】情報端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】車両の外部から情報端末を用いて車両を出庫制御している様子を示す図である。
図6】車両の自動出庫時における演算部の出庫制御を示すフローチャートである。
図7】車両の自動出庫時における車両と情報端末の動作の一例を示すシーケンス図である。
図8】車両の自動出庫時における車両と情報端末の動作の別の一例を示すシーケンス図である。
図9】車両と情報端末との間の通信接続の処理が実行されている際に情報端末に表示される受付画面である。
図10】車両と情報端末との通信接続が完了した際に情報端末に表示される受付画面である。
図11】イグニッションON指示の受付開始の際に情報端末に表示される受付画面である。
図12】イグニッションONボタンが押された際に情報端末に表示される受付画面である。
図13】イグニッションONボタンが押された際に情報端末に表示される受付画面である。
図14】車両の行動計画の受け付けの際に情報端末に表示される受付画面である。
図15】車両の行動計画の受け付けの際に情報端末に表示される受付画面である。
図16】サブ電源の充電待ちの際に情報端末に表示される充電待ち画面である。
図17】ユーザによる移動制御の実行指示を受け付ける際に情報端末に表示される受付画面である。
図18】車両の自動出庫時におけるプロセッサの出庫制御を示すフローチャートである。
図19】車両の自動出庫時における情報端末と車両の動作の一例を示すシーケンス図である。
図20】車両の自動出庫時における情報端末と車両の動作の別の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の制御装置、制御方法、及び制御プログラムの一実施形態を、添付図面に基づいて説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。また、本明細書等では説明を簡単かつ明確にするために、前後、左右、上下の各方向は、図1及び図2に示す車両10の運転者から見た方向に従って記載し、図面には、車両10の前方をFr、後方をRr、左方をL、右方をR、上方をU、下方をD、として示す。
【0016】
<本発明の制御装置によって移動制御される車両10>
図1は、本発明の制御装置によって移動制御される車両10の側面図である。図2は、図1に示した車両10の上面図である。車両10は、本発明の移動体の一例である。
【0017】
車両10は、駆動源(図示略)と、駆動源の動力によって駆動される駆動輪及び転舵可能な転舵輪を含む車輪と、を有する自動車である。本実施形態では、車両10は、左右一対の前輪及び後輪を有する四輪の自動車である。車両10の駆動源は、例えば電動機である。なお、車両10の駆動源は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関であってもよいし、電動機と内燃機関との組み合わせであってもよい。また、車両10の駆動源は、左右一対の前輪を駆動してもよいし、左右一対の後輪を駆動してもよいし、左右一対の前輪及び後輪の四輪を駆動してもよい。前輪及び後輪は、双方が転舵可能な転舵輪であってもよいし、いずれか一方が転舵可能な転舵輪であってもよい。
【0018】
車両10は、さらにサイドミラー11L,11Rを備える。サイドミラー11L,11Rは、車両10の前席ドアの外側に設けられた、運転者が後方及び後側方を確認するためのミラー(バックミラー)である。サイドミラー11L,11Rは、それぞれ垂直方向に延びる回転軸によって車両10の本体に固定されており、この回転軸を中心に回転することにより開閉可能である。
【0019】
車両10は、さらに前方カメラ12Fr、後方カメラ12Rr、左側方カメラ12L、及び右側方カメラ12Rを備える。前方カメラ12Frは、車両10の前方に設けられ、車両10の前方を撮像するデジタルカメラである。後方カメラ12Rrは、車両10の後方に設けられ、車両10の後方を撮像するデジタルカメラである。左側方カメラ12Lは、車両10の左のサイドミラー11Lに設けられ、車両10の左側方を撮像するデジタルカメラである。右側方カメラ12Rは、車両10の右のサイドミラー11Rに設けられ、車両10の右側方を撮像するデジタルカメラである。
【0020】
<車両10の内部構成>
図3は、図1に示した車両10の内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、車両10は、センサ群16と、ナビゲーション装置18と、制御ECU(Electronic Control Unit)20と、EPS(Electric Power Steering)システム22と、通信部24と、を有する。車両10は、さらに駆動力制御システム26と、制動力制御システム28と、電源30と、を有する。
【0021】
センサ群16は、制御ECU20による制御に用いられる各種の検出値を取得する。センサ群16には、前方カメラ12Frと、後方カメラ12Rrと、左側方カメラ12Lと、右側方カメラ12Rとが含まれる。また、センサ群16には、前方ソナー群32aと、後方ソナー群32bと、左側方ソナー群32cと、右側方ソナー群32dとが含まれる。また、センサ群16には、車輪センサ34a,34bと、車速センサ36と、操作検出部38とが含まれる。なお、センサ群16にはレーダを含めてもよい。
【0022】
前方カメラ12Fr、後方カメラ12Rr、左側方カメラ12L、及び右側方カメラ12Rは、車両10の周辺を撮像することにより、車両10の外界を認識するための認識データ(例えば、周辺画像)を取得する。前方カメラ12Fr、後方カメラ12Rr、左側方カメラ12L、右側方カメラ12Rによって撮像される周辺画像は、それぞれ前方画像、後方画像、左側方画像、右側方画像と称される。左側方画像と右側方画像とによって構成される画像を側方画像と称してもよい。
【0023】
前方ソナー群32aと、後方ソナー群32bと、左側方ソナー群32cと、右側方ソナー群32dとは、車両10の周辺に音波を発射すると共に、他物体からの反射音を受信する。前方ソナー群32aは、例えば4つのソナーを含む。前方ソナー群32aを構成するソナーは、車両10の左斜め前方、前方左側、前方右側及び右斜め前方にそれぞれ設けられている。後方ソナー群32bは、例えば4つのソナーを含む。後方ソナー群32bを構成するソナーは、車両10の左斜め後方、後方左側、後方右側及び右斜め後方にそれぞれ設けられている。左側方ソナー群32cは、例えば2つのソナーを含む。左側方ソナー群32cを構成するソナーは、車両10の左側部前方及び左側部後方にそれぞれ設けられている。右側方ソナー群32dは、例えば2つのソナーを含む。右側方ソナー群32dを構成するソナーは、車両10の右側部前方及び右側部後方にそれぞれ設けられている。
【0024】
車輪センサ34a,34bは、車両10の車輪の回転角度を検出する。車輪センサ34a,34bは、角度センサによって構成されていてもよいし、変位センサによって構成されていてもよい。車輪センサ34a,34bは、車輪が所定角度回転する毎に検出パルスを出力する。車輪センサ34a,34bから出力される検出パルスは、車輪の回転角度及び車輪の回転速度の算出に用いられる。車輪の回転角度に基づいて、車両10の移動距離が算出される。車輪センサ34aは、例えば、左後輪の回転角度θaを検出する。車輪センサ34bは、例えば、右後輪の回転角度θbを検出する。
【0025】
車速センサ36は、車両10の車体の速度、すなわち車速Vを検出し、検出した車速Vを制御ECU20に出力する。車速センサ36は、例えば、トランスミッションのカウンタシャフトの回転に基づいて車速Vを検出する。
【0026】
操作検出部38は、操作入力部14を用いて行われるユーザによる操作内容を検出し、検出した操作内容を制御ECU20に出力する。操作入力部14には、例えばサイドミラー11L,11Rの開閉状態を切り替えるサイドミラースイッチや、シフトレバー(セレクトレバーやセレクタ)など各種のユーザインタフェースが含まれる。
【0027】
ナビゲーション装置18は、例えばGPS(Global Positioning System)を用いて車両10の現在位置を検出すると共に、目的地までの経路をユーザに案内する。ナビゲーション装置18は、地図情報データベースが備えられた不図示の記憶装置を有する。
【0028】
ナビゲーション装置18には、タッチパネル42と、スピーカ44とが備えられている。タッチパネル42は、制御ECU20の入力装置及び表示装置として機能する。スピーカ44は、車両10のユーザに対して各種の案内情報を音声で出力する。
【0029】
タッチパネル42は、制御ECU20に対する各種の指令を入力することができるように構成されている。例えば、ユーザは、タッチパネル42を介して、車両10の移動支援に関する指令を入力することが可能である。移動支援には、車両10の駐車支援及び出庫支援が含まれる。また、タッチパネル42は、制御ECU20の制御内容に関する各種の画面を表示するように構成されている。例えば、タッチパネル42には、車両10の移動支援に関する画面が表示される。具体的には、タッチパネル42には、車両10の駐車支援を要求する駐車支援ボタンや出庫支援を要求する出庫支援ボタンが表示される。駐車支援ボタンには、制御ECU20の自動操舵による駐車を要求する自動駐車ボタンや、運転者の操作で駐車する際の補助を要求する補助駐車ボタンが含まれる。出庫支援ボタンには、制御ECU20の自動操舵による出庫を要求する自動出庫ボタンや、運転者の操作で出庫する際の補助を要求する補助出庫ボタン含まれる。なお、タッチパネル42以外の構成要素、例えばスマートフォンやタブレット端末等を入力装置又は表示装置として用いるようにしてもよい。
【0030】
電源30は、メイン電源141と、サブ電源142と、を有する。メイン電源141は、車両10の通常の走行時及び車両10の駐車時又は出庫時に、車両10に装備されている電子機器に電力を供給す電源(二次電源)である。サブ電源142は、メイン電源141が失陥した際に、車両10を減速又は停止させるVSA(Vehicle Stability Assist)及びEPB(Electric Parking Brake)に電力を供給する電源(補助電源)である。サブ電源142は、VSA、EPBの動作によりフェールセーフを作動させるために用いられる。メイン電源141は、例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池などである。サブ電源142は、例えば、キャパシタ(電気二重層キャパシタ)などである。電源30は制御ECU20と接続されている。サブ電源142は、本発明の電源装置である。
【0031】
制御ECU20は、入出力部50と、演算部52と、記憶部54とを有する。演算部52は、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成される。演算部52は、記憶部54に記憶されているプログラムに基づいて各部を制御することにより各種の制御を行う。また、演算部52は、入出力部50を介して、制御ECU20に接続される各部との間で信号を入出力する。制御ECU20は、本発明の制御装置の一例である。演算部52は、本発明の制御部の一例である。
【0032】
演算部52は、車両10の移動制御を行う移動制御部55と、移動制御のためのサブ電源142の充電制御を行う充電制御部56と、ユーザが携帯可能な情報端末の端末画面に画像を表示させる表示制御部57と、を有する。
【0033】
移動制御部55は、ステアリング110の操作を移動制御部55の制御によって自動で行う自動操舵による車両10の自動駐車支援及び自動出庫支援を行う。自動駐車支援及び自動出庫支援では、アクセルペダル(図示せず)、ブレーキペダル(図示せず)及び操作入力部14の操作が自動で行われる。また、移動制御部55は、アクセルペダル、ブレーキペダル及び操作入力部14の操作を運転者が行って車両10を手動駐車及び手動出庫させる際の補助駐車支援及び補助出庫支援を行う。
【0034】
例えば、移動制御部55は、前方カメラ12Fr、後方カメラ12Rr、左側方カメラ12L、及び右側方カメラ12Rによって取得された車両10の外界の認識データと、ユーザから指定される駐車スペースとに基づいて、車両10の移動を実行させる移動制御を行う。移動制御には、車両10を所定の駐車スペースに自動駐車させる駐車制御と、車両10を所定の駐車スペースから目標移動位置に自動出庫させる出庫制御が含まれる。移動制御部55は、駐車制御及び出庫制御を、入出力部50を介して外部から入力される指示信号に従って実行する。外部からの入力とは、車両10のユーザが携帯する情報端末等からの無線通信による入力が含まれる。また、移動制御部55は、駐車制御及び出庫制御に関する情報を、入出力部50を介して外部の情報端末へ送信する。
【0035】
また、移動制御部55は、ユーザから指定された所定の駐車スペースを指定駐車スペースとして記憶部54に登録する。移動制御部55は、前方カメラ12Fr、後方カメラ12Rr、左側方カメラ12L、及び右側方カメラ12Rによって取得された車両10の外界の認識データに基づいて指定駐車スペースに関する特徴点を記憶部54に登録する。移動制御部55は、車両10の外界の認識データと、ユーザから指定された指定駐車スペースの特徴点とに基づいて、車両10を指定駐車スペースに駐車させる自動駐車及び指定駐車スペースから出庫させる自動出庫の制御を行う。
【0036】
また、例えば、車両移動時において、表示制御部57は、車両10を始動させるための第1表示画像を情報端末の端末画面に表示させる。第1表示画像は、例えば、「イグニッションONボタン」の画像、「パワーボタンを押してください。」の文字情報などである。
【0037】
充電制御部56は、第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて車両10が始動すると、車両10の移動制御のためのサブ電源142の充電制御を開始する。
【0038】
表示制御部57は、車両10の始動に伴って、移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を情報端末の端末画面に表示させる。移動制御の行動計画は、例えば、車両10を移動させる方向を指定することが含まれる。表示制御部57は、第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて行動計画を受け付ける。
【0039】
表示制御部57は、第2表示画像に対するユーザの操作が終了して行動計画を受け付けた後、充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、進捗状態を表す第3表示画像を情報端末の端末画面に表示させる。所定状態は、例えば、サブ電源142の充電制御が完了した状態、又はほぼ完了した状態のことである。
【0040】
表示制御部57は、第2表示画像に対するユーザの操作が終了して行動計画を受け付けた後、充電制御の進捗状態が所定状態に達している場合は、進捗状態を表す第3表示画像を情報端末の端末画面に表示させない、又は進捗状態が所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で第3表示画像を情報端末の端末画面に表示させる。目立たない態様とは、例えば、ほぼ認識されない程度に薄い色(背景と同色)で表示、又はほぼ認識されない程度に小さく表示などである。
【0041】
進捗状態は、充電制御の進捗率と、充電制御の完了までの時間と、サブ電源142の充電量と、サブ電源142の充電率と、の少なくともいずれかを含む。第3表示画像は、充電制御の完了までの時間を示す画像を含む。第3表示画像は、例えば、進捗状態を表すプログレスバー(進捗バー)であってもよい。また、第3表示画像は、例えば「充電中です。お待ちください。」等の画像でもよい。プログレスバーは、例えば、サブ電源142の充電制御の開始時点における進捗状態を始点として現在の進捗状態を表してもよい。また、プログレスバーは、例えば、第3表示画像の表示開始時点の進捗状態を始点として現在の進捗状態を表してもよい。
【0042】
進捗状態は、サブ電源142の充電制御に要する時間に対する現在の経過時間の割合である。例えば、充電制御に要する時間(充電が完了するまでの時間)が10秒であるとする場合、進捗状態を表すプログレスバーの延伸は、その10秒間において一定速度で延びていく(進捗する)ように表示される。なお、充電制御に要する時間は、例えば、一定で20秒としてもよいし、充電残量、環境温度、劣化度合を考慮して予測してもよい。プログレスバーの始点は、上記のように充電制御の開始時点における進捗状態を始点としてもよいし、第3表示画像の表示開始時点の進捗状態を始点としてもよい。
【0043】
移動制御部55は、サブ電源142及びサブ電源142への充電制御の少なくともいずれかに異常がある場合は、車両10の移動制御を制限する。例えば、サブ電源142の充電制御に20秒以上の時間を要する状態となった場合、サブ電源142が80%以上は充電されない状態となった場合などには、バッテリ劣化であると判定して車両10の移動制御を制限する。移動制御の制限とは、例えば、そもそも車両10をリモートパーキングさせない、リモートパーキングでの車両10の走行可能距離及び走行可能範囲を短くする、リモートパーキングでの車両10の移動速度を遅くするなどが含まれる。サブ電源142のバッテリが完全に失陥している場合は、イグニッションをOFFにしてその旨をユーザに通知するようにしても良い。サブ電源142のバッテリが完全に失陥している場合であっても、ユーザが許可すれば移動制御を実行してもよい。
【0044】
表示制御部57は、サブ電源142の充電制御が完了した後に、車両10の移動制御の指示を受け付けるための第4表示画像を情報端末の端末画面に表示させる。
【0045】
EPSシステム22は、舵角センサ100と、トルクセンサ102と、EPSモータ104と、レゾルバ106と、EPS ECU108と、を有する。舵角センサ100は、ステアリング110の舵角θstを検出する。トルクセンサ102は、ステアリング110に加わるトルクTQを検出する。
【0046】
EPSモータ104は、ステアリング110に連結されたステアリングコラム112に対して駆動力又は反力を付与することにより、乗員によるステアリング110の操作支援や駐車支援時の自動操舵を可能とする。レゾルバ106は、EPSモータ104の回転角度θmを検出する。EPS ECU108は、EPSシステム22の全体の制御を司る。EPS ECU108には、入出力部(図示せず)と、演算部(図示せず)と、記憶部(図示せず)とが備えられている。
【0047】
通信部24は、他の通信装置120との間で無線通信を行うことを可能とするものである。他の通信装置120とは、基地局や、他車両の通信装置や、車両10のユーザが携帯可能なスマートフォンあるいはタブレット端末などの情報端末である。例えば、通信部24は、情報端末とウルトラワイドバンド(UWB)通信を行うためのUWBインタフェースを備える。情報端末については後述する。
【0048】
駆動力制御システム26には、駆動ECU130が備えられている。駆動力制御システム26は、車両10の駆動力制御を実行する。駆動ECU130は、不図示のアクセルペダルに対するユーザによる操作に基づいて、不図示のエンジン等を制御することによって、車両10の駆動力を制御する。
【0049】
制動力制御システム28には、制動ECU132が備えられている。制動力制御システム28は、車両10の制動力制御を実行する。制動ECU132は、不図示のブレーキペダルに対するユーザによる操作に基づいて、不図示のブレーキ機構等を制御することによって、車両10の制動力を制御する。
【0050】
<情報端末のハードウェア構成>
図4は、情報端末60のハードウェア構成の一例を示す図である。情報端末60のハードウェアは、例えば、図4に示す情報処理装置80により実現することができる。情報処理装置80は、プロセッサ81と、メモリ82と、通信インタフェース83と、ユーザインタフェース84と、を備える。プロセッサ81、メモリ82、通信インタフェース83、及びユーザインタフェース84は、例えば、バス85によって接続される。
【0051】
プロセッサ81は、信号処理を行う回路であり、例えば、情報処理装置80の全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ81は、本発明の制御部の一例である。なお、プロセッサ81は、FPGA(Field Programmable Gate Array)やDSP(Digital Signal Processor)などの他のデジタル回路により実現されてもよい。また、プロセッサ81は、複数のデジタル回路を組み合わせて実現されてもよい。
【0052】
メモリ82には、例えば、メインメモリ及び補助メモリが含まれる。メインメモリは、例えばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、プロセッサ81のワークエリアとして使用される。
【0053】
補助メモリは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリである。補助メモリには、情報処理装置80を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてプロセッサ81によって実行される。
【0054】
また、補助メモリは、情報処理装置80から取り外し可能な可搬型のメモリを含んでもよい。可搬型のメモリには、USB(Universal Serial Bus)フラッシュドライブやSD(Secure Digital)メモリカードなどのメモリカードや、外付けハードディスクドライブなどがある。
【0055】
通信インタフェース83は、情報処理装置80の外部(例えば、車両10の通信部24)との間で無線通信を行う通信インタフェースである。例えば、通信インタフェース83は、車両10とUWB通信を行うためのUWBインタフェースを備える。通信インタフェース83は、プロセッサ81によって制御される。
【0056】
ユーザインタフェース84は、例えば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、例えば、タッチパネルなどにより実現することができる。出力デバイスは、例えば、ディスプレイやスピーカなどにより実現することができる。ユーザインタフェース84は、プロセッサ81によって制御される。
【0057】
プロセッサ81は、車両10の移動を指示する移動制御を行う。例えば、プロセッサ81は、情報端末60の端末画面に対するユーザの特定操作に基づいて車両10の移動制御を行う。移動制御には、例えば、所定の駐車スペースに車両10を自動駐車させる駐車制御と、所定の駐車スペースから目標移動位置へ車両10を自動出庫させる出庫制御が含まれる。特定操作には、例えば、車両10を移動させるためのスライド操作、駐車及び出庫の計画事項を予約するためのタップ操作等が含まれる。スライド操作には、連続的な位置指示操作(例えば、スワイプ操作)や、所定の回転方向の回転指示操作(例えば、回転スワイプ操作)等が含まれる。また、プロセッサ81は、情報端末60の端末画面に対するユーザの指示操作を促す誘導画像を生成し、生成した誘導画像を端末画面に表示する制御を行う。
【0058】
具体的には、プロセッサ81は、車両10を始動させるための第1表示画像を情報端末60の端末画面に表示させる。プロセッサ81は、第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、車両10の制御ECU20に対して、車両10を始動してサブ電源142への充電制御を開始させる。
【0059】
プロセッサ81は、車両10の始動に伴って、車両10の移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を情報端末60の端末画面に表示させる。プロセッサ81は、第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて車両10の移動制御の行動計画を受け付ける。
【0060】
プロセッサ81は、行動計画を受け付けた後、車両10の充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、進捗状態を表す第3表示画像を情報端末60の端末画面に表示させる。プロセッサ81は、行動計画を受け付けた後、車両10の充電制御の進捗状態が所定状態に達している場合は、進捗状態を表す第3表示画像を情報端末60の端末画面に表示させない、又は進捗状態が所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で第3表示画像を情報端末60の端末画面に表示させる。
【0061】
プロセッサ81は、情報端末60の端末画面に対する特定操作に基づいて、車両10を自動駐車させるための駐車指示及び車両10を自動出庫させるための出庫指示を車両10へ送信する。情報端末60には、車両10の移動制御に関する情報を車両10との間で送受信することにより車両10を移動制御することが可能なアプリケーションがインストールされている。
【0062】
<情報端末60による移動制御例>
図5は、車両10のユーザMが車両10の外部において、ユーザMが携帯する情報端末60を用いて、駐車スペースPから車両10を自動出庫させる出庫制御を行っている様子の一例を示す図である。
【0063】
情報端末60は、タッチパネルとして構成されている端末画面61がユーザMによってタッチ操作されると、車両10の自動出庫を指示する出庫指示を無線通信により車両10に向けて送信する。車両10は、出庫指示を情報端末60から受信し、受信した出庫指示に従って、情報端末60と無線通信を行いながら、車両10を目標移動位置に自動出庫させる出庫制御を行う。図に示す例の状態は、車両10の運転席である右前方ドアに対してユーザMがアクセス容易な位置に車両10が出庫した状態を示す。情報端末60と車両10との間の無線通信としては、例えば、UWB(Ultra Wide Band:登録商標)、BLE(Bluetooth Low Energy:登録商標)、NFC(Near Field Communication:登録商標)等が用いられる。
【0064】
<演算部52主導による車両10の移動制御>
次に、車両10の演算部52主導による車両10の出庫制御の一例について図6から図17を参照して説明する。
【0065】
図6は、車両10の自動出庫時における演算部52の出庫制御を示すフローチャートである。
【0066】
例えば、車両10は駐車場に駐車されている。ユーザMが車両10から少し離れた場所に居て、駐車場から車両10を自動出庫させようとしている。ユーザMは、情報端末60を携帯している。
【0067】
車両10の制御ECU20に搭載された演算部52は、車両10が情報端末60と無線により通信接続された状態になっているか否かを判定する(ステップS11)。通信接続は、情報端末60から車両10に対して接続要求が送信されることにより可能になる。
【0068】
ステップS11において、情報端末60と通信接続されていない場合(ステップS11:No)には、演算部52は、通信接続されるまでステップS11の処理を繰り返す。ステップS11において、情報端末60と通信接続された場合(ステップS11:Yes)には、演算部52は、車両10のイグニッションをON操作させるためのイグニッションON指示の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS12)。イグニッションON指示の受付画面は、本発明の第1表示画像の一例である。イグニッションON指示の受付画面としては、例えば図11が挙げられる。
【0069】
次に、演算部52は、車両10をイグニッションONさせるイグニッションON指示を情報端末60から受信したか否かを判定する(ステップS13)。
【0070】
ステップS13において、イグニッションON指示を受信していない場合(ステップS13:No)には、演算部52は、受信するまでステップS13の処理を繰り返す。ステップS13において、イグニッションON指示を受信した場合(ステップS13:Yes)には、演算部52は、車両10のイグニッションをONにする(ステップS14)。
【0071】
次に、演算部52は、車両10のサブ電源142のバッテリを充電する充電制御を開始する(ステップS15)。
【0072】
次に、演算部52は、車両10の行動計画をユーザMに入力操作させるための行動計画の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS16)。行動計画の受付画面は、本発明の第2表示画像の一例である。行動計画の受付画面としては、例えば図14が挙げられる。
【0073】
次に、演算部52は、ステップS16で表示指示を送信した情報端末60から、車両10の行動計画を受信したか否かを判定する(ステップS17)。
【0074】
ステップS17において、行動計画を受信していない場合(ステップS17:No)には、演算部52は、受信するまでステップS17の処理を繰り返す。ステップS17において、行動計画を受信した場合(ステップS17:Yes)には、演算部52は、ステップS15で開始したサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定する(ステップS18)。
【0075】
ステップS18において、サブ電源142の充電制御が完了していない場合(ステップS18:No)には、演算部52は、サブ電源142の充電完了をユーザMに待たせるための充電待ち画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS19)。充電待ち画面は、本発明の第3表示画像の一例である。充電待ち画面としては、例えば図16が挙げられる。
【0076】
次に、演算部52は、サブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定する(ステップS20)。
【0077】
ステップS20において、サブ電源142の充電制御が完了していない場合(ステップS20:No)には、演算部52は、充電制御が完了するまでステップS20の処理を繰り返す。ステップS20において、サブ電源142の充電制御が完了した場合(ステップS20:Yes)には、演算部52は、車両10の移動制御の実行をユーザMに指示させるための移動制御実行指示の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS21)。移動制御実行指示の受付画面は、本発明の第4表示画像の一例である。移動制御実行指示の受付画面としては、例えば図17が挙げられる。
【0078】
一方、ステップS18において、サブ電源142の充電制御が完了したと判定された場合(ステップS18:Yes)にも、演算部52は、ステップS21に進み、移動制御実行指示の受付画面の表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS21)。
【0079】
次に、演算部52は、ステップS21で表示指示を送信した情報端末60から、移動制御実行指示を受信したか否かを判定する(ステップS22)。
【0080】
ステップS22において、移動制御実行指示を受信していない場合(ステップS22:No)には、演算部52は、移動制御実行指示を受信するまでステップS22の処理を繰り返す。ステップS22において、移動制御実行指示を受信した場合(ステップS22:Yes)には、演算部52は、移動制御実行指示に基づいて車両10の移動制御を開始する(ステップS23)。
【0081】
図7は、車両10の自動出庫時における車両10と情報端末60の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0082】
車両10の自動出庫時における状況は図6で説明した状況と同様であり、車両10が駐車場に駐車されている。ユーザMが車両10から少し離れた場所に居て、駐車場から車両10を自動出庫させようとしている。ユーザMは、情報端末60を携帯している。
【0083】
情報端末60が、自動出庫用のアプリケーションを起動し、通信の接続要求を車両10へ送信する。車両10が情報端末60からの通信の接続要求を受信することにより、車両10と情報端末60とは接続されて通信可能な状態となる(ステップS31)。
【0084】
次に、車両10が、車両10のイグニッションをON操作させるためのイグニッションON指示の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS32)。
【0085】
次に、情報端末60が、ステップS32で車両10から受信した表示指示にしたがって、イグニッションON指示の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからのイグニッションON指示を受け付ける(ステップS33)。イグニッションON指示の受付画面としては、例えば図11から図13が挙げられる。
【0086】
次に、情報端末60が、ステップS33でユーザMからのON指示を受け付けると、イグニッションをONさせるためのイグニッションON指示を車両10へ送信する(ステップS34)。
【0087】
次に、車両10が、ステップS34で情報端末60からイグニッションON指示を受信すると、車両10のイグニッションをONにする(ステップS35)。
【0088】
次に、車両10が、車両10のサブ電源142のバッテリを充電する充電制御を開始する(ステップS36)。
【0089】
次に、車両10が、車両10の行動計画をユーザMに入力操作させるための行動計画の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS37)。
【0090】
次に、情報端末60が、ステップS37で車両10から受信した表示指示にしたがって、行動計画の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからの行動計画の指示を受け付ける(ステップS38)。行動計画の受付画面としては、例えば図14が挙げられ、行動計画の指示を受け付けた画面としては、例えば図15が挙げられる。
【0091】
次に、情報端末60が、ステップS38でユーザMから行動計画の指示を受け付けると、その行動計画を車両10へ送信する(ステップS39)。
【0092】
次に、車両10が、ステップS39で情報端末60からの行動計画を受信すると、ステップS36で開始したサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定し、サブ電源142の充電が未だ完了していない場合には、ユーザMに充電待ちさせるための充電待ち画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS40)。
【0093】
次に、情報端末60が、ステップS40で車両10から受信した表示指示にしたがって、充電待ち画面を端末画面61に表示する(ステップS41)。充電待ち画面としては、例えば図16が挙げられる。
【0094】
次に、所定期間の充電待ちの後、ステップS36で開始したサブ電源142の充電が完了した場合には、車両10が、車両10の移動制御を実行させるための移動制御実行指示の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS42)。
【0095】
次に、情報端末60が、ステップS42で車両10から受信した表示指示にしたがって、移動制御実行指示の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからの移動制御実行指示を受け付ける(ステップS43)。移動制御実行指示の受付画面としては、例えば図17が挙げられる。
【0096】
次に、情報端末60が、ステップS43でユーザMからの移動制御実行指示を受け付けると、移動制御を実行させるための移動制御実行指示を車両10へ送信する(ステップS44)。
【0097】
次に、車両10が、駐車場から車両10を自動出庫させるための移動制御を開始する(ステップS45)。
【0098】
以上説明したように、車両10の制御装置(制御ECU20)は、ユーザMの情報端末60操作に基づくイグニッションON指示に応じた車両10の始動に伴ってサブ電源142の充電制御を開始する。そして、ユーザMから車両10の自動出庫に関する行動計画の入力操作を受け付けている間もサブ電源142の充電制御を実行し、ユーザMからその行動計画を受け付けた後に充電制御の進捗状態を表す充電待ち画面(第3表示画像)を情報端末60の端末画面61に表示させる。このため、ユーザMからの車両10の自動出庫に関する行動計画の入力操作が行われている期間には充電待ち画面が情報端末60に表示されないので、ユーザMに対して、サブ電源142の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0099】
図8は、車両10の自動出庫時における車両10と情報端末60の動作の別の一例を示すシーケンス図である。図7で説明した動作例では情報端末60から車両10へ行動計画が送信された際にサブ電源142の充電が未だ完了していなかったのに対して、図8の動作例は行動計画が送信された際にサブ電源142の充電が完了している点で図7の動作例と相違する。
【0100】
図8に示すように、本動作例において、ステップS51からステップS59までの各処理は、図7で説明した動作例のステップS31からステップS39までの各処理と同様の処理である。このため、ステップS51からステップS59までの説明は省略する。
【0101】
次に、車両10が、ステップS59で情報端末60から行動計画を受信すると、ステップS56で開始したサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定し、サブ電源142の充電が完了している場合には、車両10の移動制御を実行させるための移動制御実行指示の受付画面を情報端末60の端末画面61に表示させるために、その表示指示を情報端末60へ送信する(ステップS60)。すなわち、車両10は、情報端末60から行動計画を受信した際に、既にサブ電源142の充電が完了している場合には、充電待ちさせるための充電待ち画面を情報端末60の端末画面61に表示させない。
【0102】
なお、ステップS61からステップS63までの各処理は、図7で説明したステップS43からステップS45までの各処理と同様の処理である。このため、ステップS61からステップS63までの説明は省略する。
【0103】
このように、本動作例における車両10の制御装置(制御ECU20)は、ユーザMから車両10の自動出庫に関する行動計画を受け付けた後、サブ電源142の充電制御の進捗状態が充電を完了した状態に達している場合はその進捗状態を情報端末60に表示させない、すなわち、充電待ち画面(第3表示画像)を端末画面61に表示させない。このため、ユーザMにとって、充電待ち画面が端末画面61に表示されるという煩わしさを軽減することができる。
【0104】
図9から図17は、車両10の自動出庫時において情報端末60に表示される画面の一例を示す図である。
【0105】
先ず、図9は、車両10の自動出庫の開始時において、車両10と情報端末60との間の通信接続の処理中に情報端末60の端末画面61に表示される受付画面62である。情報端末60のプロセッサ81は、例えば、自動出庫用のアプリケーションが起動されると受付画面62を端末画面61に表示する。プロセッサ81は、受付画面62上に、車両10と接続処理中であることを表す、例えば「車両と接続しています」のような接続メッセージ62aと、この接続処理を中止させるための中止ボタン62bを表示する。
【0106】
図10は、車両10と情報端末60との通信接続が完了した際に端末画面61に表示される受付画面62である。プロセッサ81は、受付画面62上に、車両10と接続処理が完了したことを表す、例えば「車両との接続が完了しました」のような接続完了メッセージ62cを表示する。図9及び図10の受付画面62は、例えば、図7のステップS31で表示される画面である。
【0107】
図11は、イグニッションON指示の受付開始の際に端末画面61に表示される受付画面63である。プロセッサ81は、受付画面63上に、イグニッションONボタン63aと、車両10の始動を促す、例えば「出庫するために始動します。POWERボタンを押してください」のような始動メッセージ63bを表示する。
【0108】
図12及び図13は、イグニッションONボタン63aが押された際に端末画面61に表示される受付画面63である。図12に示すように、プロセッサ81は、受付画面63上に、車両10を始動させていることを表す、例えば「車両を始動してします」のような始動開始メッセージ63cと、始動開始マーク63dを表示する。また、図13に示すように、プロセッサ81は、受付画面63上に、車両10が始動したことを表す、例えば「始動しました」のような始動完了メッセージ63eを表示する。図11から図13の受付画面63は、例えば、図7のステップS33で表示される画面である。
【0109】
図14及び図15は、車両10の行動計画の受け付けの際に端末画面61に表示される受付画面64である。図14に示すように、プロセッサ81は、行動計画の受け付け開始の際に、車両10を出庫させる方向の選択を促す、例えば「出庫方向を選択してください」のような方向選択メッセージ64Aと、車両10の出庫方向を示す出庫方向矢印64a~64dを受付画面64上に表示する。また、図15に示すように、プロセッサ81は、行動計画を受け付けた際に、ユーザMによって選択された出庫方向を表す、例えば「前向きに出庫します」のような方向確認メッセージ64eと、その出庫方向を示す選択出庫方向矢印64fを受付画面64上に表示する。さらに、プロセッサ81は、出庫方向を決定するためのOKボタン64gと、出庫方向を再選択するための再選択ボタン64hを受付画面64上に表示する。図14及び図15の受付画面64は、例えば、図7のステップS38で表示される画面である。
【0110】
図16は、サブ電源142の充電待ちの際に端末画面61に表示される充電待ち画面65である。プロセッサ81は、受付画面63上に、サブ電源142の充電待ちを通知する、例えば「リモート出庫準備中、最大20秒かかります」のような充電待ちメッセージ65aと、充電の進捗状態を表すプログレスバー65bを表示する。図16に示す充電待ちメッセージ65aは、サブ電源142の充電制御の完了までの時間が20秒であることを表す。プログレスバー65bは、サブ電源142の充電進捗率が現在は60%であることを示す。このように、充電待ち画面65は、充電制御の完了までの時間を示すプログレスバーとして表示されるのでユーザMにとってその時間を認識しやすい。このため、ユーザMに対して充電制御を待つ時間を短く感じさせることができるとともに、端末画面61に表示されることによる煩わしさを軽減することができる。
【0111】
また、プログレスバー65bの延伸は充電制御に要する時間に対する現在の経過時間の割合であり、その延伸速度はサブ電源142の充電率にかかわらず一定の速度である。プログレスバーの延伸速度が一定であるため、サブ電源142の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。また、プログレスバー65bの始点65cは、サブ電源142の充電制御を開始した時点の充電の進捗状態を表す。プログレスバー65bの始点65cは、例えば、充電待ち画面65が端末画面61に表示開始された時点の充電の進捗状態を表すようにしてもよい。このように、充電制御の開始時点の進捗状態をプログレスバーの始点とすることにより、あるいは、充電待ち画面65の表示開始時点の進捗状態をプログレスバーの始点とすることにより、サブ電源142の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0112】
図17は、ユーザMによる移動制御の実行指示を受け付ける際に端末画面61に表示される受付画面66である。プロセッサ81は、受付画面66上に、例えば、回転スワイプ操作によるユーザMのタッチ位置に追従して移動する移動アイコン66aを表示する。また、プロセッサ81は、例えば「回転スワイプにより出庫します」や「指を離すと停止します」のような、車両10の自動出庫を実行させたり、車両10の自動出庫を停止させたりするための案内メッセージ66bを表示する。また、プロセッサ81は、移動アイコン66aが表示される領域の上方に、車両10に対する出庫制御の実行状態(車両の移動の様子)を示す実行状態画像66cを表示する。さらに、プロセッサ81は、実行状態画像66cの右側に、指示操作を行うユーザMに向けて注意喚起する「周囲を直接確認してください」という注意メッセージ66dと、自動出庫の制御を中止させるための中止ボタン66eを表示する。プロセッサ81は、受付画面66に対するユーザMの連続的なスワイプ操作や、所定の回転方向の回転スワイプ操作等に基づいて車両10の移動制御を実行する。図17の受付画面66は、例えば、図7のステップS43で表示される画面である。
【0113】
<情報端末60主導による車両10の移動制御>
次に、情報端末60のプロセッサ81主導による車両10の出庫制御の一例について図18から図20を参照して説明する。
【0114】
図18は、車両10の自動出庫時におけるプロセッサ81の出庫制御を示すフローチャートである。
【0115】
車両10の自動出庫時における状況は図6で説明した状況と同様であり、車両10が駐車場に駐車されている。ユーザMが車両10から少し離れた場所に居て、駐車場から車両10を自動出庫させようとしている。ユーザMは、情報端末60を携帯している。
【0116】
情報端末60のプロセッサ81は、情報端末60が車両10と無線により通信接続された状態になっているか否かを判定する(ステップS71)。通信接続は、情報端末60が、自動出庫用のアプリケーションを起動し、接続要求を車両10へ送信することにより可能になる。
【0117】
ステップS71において、車両10と通信接続されていない場合(ステップS71:No)には、プロセッサ81は、通信接続されるまでステップS71の処理を繰り返す。ステップS71において、車両10と通信接続された場合(ステップS71:Yes)には、プロセッサ81は、車両10のイグニッションをON操作させるためのイグニッションON指示の受付画面を端末画面61に表示する(ステップS72)。なお、ステップS71で情報端末60が車両10と通信接続したと判定した場合、プロセッサ81は、車両10のイグニッションがOFF状態であるかを車両10に確認してもよい。イグニッションON指示の受付画面としては、例えば図11の受付画面63が挙げられる。
【0118】
次に、プロセッサ81は、車両10をイグニッションONさせるイグニッションON指示の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS73)。
【0119】
ステップS73において、イグニッションON指示の操作を受け付けていない場合(ステップS73:No)には、プロセッサ81は、受け付けるまでステップS73の処理を繰り返す。ステップS73において、イグニッションON指示の操作を受け付けた場合(ステップS73:Yes)には、プロセッサ81は、イグニッションをONにするイグニッションON指示を車両10へ送信する(ステップS74)。
【0120】
次に、プロセッサ81は、車両10の行動計画を入力操作することが可能な行動計画の受付画面を端末画面61に表示する(ステップS75)。なお、行動計画の受付画面を表示する前に、プロセッサ81は、車両10のイグニッションがON状態であるかを車両10に確認してもよい。行動計画の受付画面としては、例えば図14の受付画面64が挙げられる。
【0121】
次に、プロセッサ81は、ステップS75で表示した行動計画の受付画面に対して、行動計画の入力操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS76)。
【0122】
ステップS76において、行動計画の入力操作を受け付けていない場合(ステップS76:No)には、プロセッサ81は、行動計画を受け付けるまでステップS76の処理を繰り返す。ステップS76において、行動計画の入力操作を受け付けた場合(ステップS76:Yes)には、プロセッサ81は、受け付けた行動計画を車両10へ送信する(ステップS77)。
【0123】
次に、プロセッサ81は、車両10のサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定する(ステップS78)。サブ電源142の充電制御が完了したか否かは、例えば、車両10から送信されるサブ電源142の充電進捗情報に基づいて判定する。
【0124】
ステップS78において、サブ電源142の充電制御が完了していない場合(ステップS78:No)には、プロセッサ81は、サブ電源142の充電完了を待つ充電待ち画面を端末画面61に表示する(ステップS79)。充電待ち画面としては、例えば図16の充電待ち画面65が挙げられる。
【0125】
次に、プロセッサ81は、車両10のサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定する(ステップS80)。サブ電源142の充電制御が完了したか否かは、上述したように、例えば、車両10から送信される充電進捗情報に基づいて判定する。
【0126】
ステップS80において、サブ電源142の充電制御が完了していない場合(ステップS80:No)には、プロセッサ81は、充電制御が完了するまでステップS80の処理を繰り返す。ステップS80において、サブ電源142の充電制御が完了した場合(ステップS80:Yes)には、プロセッサ81は、車両10の移動制御の実行をユーザMに指示させるための移動制御実行指示の受付画面を端末画面61に表示する(ステップS81)。移動制御実行指示の受付画面としては、例えば図17の受付画面66が挙げられる。
【0127】
一方、ステップS78において、サブ電源142の充電制御が完了したと判定された場合(ステップS78:Yes)にも、プロセッサ81は、ステップS81に進み、移動制御実行指示の受付画面を端末画面61に表示する(ステップS81)。
【0128】
次に、プロセッサ81は、ステップS81で表示した移動制御実行指示の受付画面に対して、移動制御の実行指示の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS82)。
【0129】
ステップS82において、移動制御の実行指示を受け付けていない場合(ステップS82:No)には、プロセッサ81は、移動制御の実行指示を受け付けるまでステップS82の処理を繰り返す。ステップS82において、移動制御の実行指示を受け付けた場合(ステップS82:Yes)には、プロセッサ81は、受け付けた移動制御実行指示を車両10へ送信する(ステップS83)。
【0130】
図19は、車両10の自動出庫時における情報端末60と車両10の動作の一例を示すシーケンス図である。
【0131】
車両10の自動出庫時における状況は図18で説明した状況と同様であり、車両10が駐車場に駐車されている。ユーザMが車両10から少し離れた場所に居て、駐車場から車両10を自動出庫させようとしている。ユーザMは、情報端末60を携帯している。
【0132】
情報端末60が、自動出庫用のアプリケーションを起動し、通信の接続要求を車両10へ送信する。車両10が情報端末60からの通信の接続要求を受信することにより、情報端末60と車両10とは接続されて通信可能な状態となる(ステップS91)。
【0133】
次に、車両10が、車両10のイグニッションがOFF状態であることを通知するイグニッション状態情報(OFF)を情報端末60へ送信する(ステップS92)。
【0134】
次に、情報端末60が、ステップS92で車両10から受信したイグニッション状態情報(OFF)を確認した後、イグニッションON指示の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからのイグニッションON指示を受け付ける(ステップS93)。イグニッションON指示の受付画面としては、例えば図11から図13の受付画面63が挙げられる。
【0135】
次に、情報端末60が、ステップS93でユーザMからのON指示を受け付けると、イグニッションをONさせるためのイグニッションON指示を車両10へ送信する(ステップS94)。
【0136】
次に、車両10が、ステップS94で情報端末60からイグニッションON指示を受信すると、車両10のイグニッションをONにする(ステップS95)。
【0137】
次に、車両10が、車両10のサブ電源142のバッテリを充電する充電制御を開始する(ステップS96)。
【0138】
次に、車両10が、車両10のイグニッションがONされたことを通知するイグニッションON通知を情報端末60へ送信する(ステップS97)。
【0139】
次に、情報端末60が、ステップS97で車両10から受信したイグニッションON通知を確認した後、行動計画の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからの行動計画の指示を受け付ける(ステップS98)。行動計画の受付画面としては、例えば図14の受付画面64が挙げられ、行動計画の指示を受け付けた画面としては、例えば図15の受付画面64が挙げられる。
【0140】
次に、情報端末60が、ステップS98でユーザMから行動計画の指示を受け付けると、その行動計画を車両10へ送信する(ステップS99)。
【0141】
次に、情報端末60から行動計画を受信すると、車両10が、ステップS96で開始したサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定し、サブ電源142の充電が未だ完了していない場合には、充電制御の進捗状況が充電未完了であることを通知する充電制御の進捗状況情報(充電未完了)を情報端末60へ送信する(ステップS100)。
【0142】
次に、情報端末60が、ステップS100で車両10から受信した充電制御の進捗状況情報(充電未完了)を確認した後、充電待ち画面を端末画面61に表示する(ステップS101)。充電待ち画面としては、例えば図16の充電待ち画面65が挙げられる。
【0143】
次に、所定期間の充電待ちの後、ステップS96で開始したサブ電源142の充電が完了した場合には、車両10が、充電制御の進捗状況が充電完了であることを通知する充電制御の進捗状況情報(充電完了)を情報端末60へ送信する(ステップS102)。
【0144】
次に、情報端末60が、ステップS102で車両10から受信した充電制御の進捗状況情報(充電完了)を確認した後、移動制御実行指示の受付画面を端末画面61に表示し、その受付画面に対するユーザMからの移動制御実行指示を受け付ける(ステップS103)。移動制御実行指示の受付画面としては、例えば図17の受付画面66が挙げられる。
【0145】
次に、情報端末60が、ステップS103でユーザMからの移動制御実行指示を受け付けると、移動制御を実行させるための移動制御実行指示を車両10へ送信する(ステップS104)。
【0146】
次に、車両10が、駐車場から車両10を自動出庫させるための移動制御を開始する(ステップS105)。
【0147】
以上説明したように、情報端末60は、ユーザMの情報端末60操作に基づいてイグニッションON指示を車両10へ送信して車両10を始動させるとともにサブ電源142の充電制御を開始させる。そして、ユーザMから車両10の自動出庫に関する行動計画の入力操作を受け付けている間もサブ電源142の充電制御を実行させて、ユーザMからのその行動計画の受け付けが終了した後に充電制御の進捗状態を表す充電待ち画面(第3表示画像)を端末画面61に表示する。このため、ユーザMからの車両10の自動出庫に関する行動計画の入力操作が行われている期間には充電待ち画面を端末画面61に表示しないので、ユーザMに対して、サブ電源142の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0148】
図20は、車両10の自動出庫時における情報端末60と車両10の動作の別の一例を示すシーケンス図である。図19で説明した動作例では情報端末60から車両10へ行動計画が送信された際にサブ電源142の充電が未だ完了していないのに対して、図20の動作例は行動計画が送信された際にサブ電源142の充電が完了している点で図19の動作例と相違する。
【0149】
図20に示すように、本動作例において、ステップS111からステップS119までの各処理は、図19で説明した動作例のステップS91からステップS99までの各処理と同様の処理である。このため、ステップS111からステップS119までの説明は省略する。
【0150】
次に、車両10が、ステップS119で情報端末60から行動計画を受信すると、ステップS116で開始したサブ電源142の充電制御が完了したか否かを判定し、サブ電源142の充電が完了している場合には、充電制御の進捗状況が充電完了であることを通知する充電制御の進捗状況情報(充電完了)を情報端末60へ送信する(ステップS120)。すなわち、車両10が情報端末60から行動計画を受信した際に、既にサブ電源142の充電が完了している場合には、車両10から情報端末60へ充電未完了の進捗状況情報が送信されないので、情報端末60は、充電待ち画面を端末画面61に表示しない。
【0151】
なお、ステップS121からステップS123までの各処理は、図19で説明したステップS103からステップS105までの各処理と同様の処理である。このため、ステップS121からステップS123までの説明は省略する。
【0152】
このように、本動作例の情報端末60は、ユーザMから車両10の自動出庫に関する行動計画を受け付けた後、サブ電源142の充電制御の進捗状態が充電を完了した状態に達している場合はその進捗状態を端末画面61に表示しない、すなわち、充電待ち画面(第3表示画像)を端末画面61に表示しない。このため、ユーザMにとって、充電待ち画面が端末画面61に表示されるという煩わしさを軽減することができる。
【0153】
なお、前述した実施形態で説明した制御方法は、予め用意された制御プログラムをコンピュータで実行することにより実現できる。本制御プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録され、記憶媒体から読み出されることによって実行される。また、本制御プログラムは、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体に記憶された形で提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して提供されてもよい。本制御プログラムを実行するコンピュータは、制御装置に含まれるものであってもよいし、制御装置と通信可能なスマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータ等の電子機器に含まれるものでもあってもよいし、これら制御装置及び電子機器と通信可能なサーバ装置に含まれるものであってもよい。
【0154】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0155】
例えば、上記実施形態では、移動体を車両(四輪の自動車)とした例を説明したが、これに限らない。例えば、二輪車、セグウェイ等の車両であってもよい。さらに、本発明の思想は、車両に限らず、駆動源を備えて駆動源の動力により移動可能なロボット、船舶、航空機などにも適用することができる。
【0156】
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0157】
(1) 移動体(車両10)の制御装置(制御ECU20)であって、
前記移動体のユーザ(ユーザM)が携帯可能な情報端末(情報端末60)との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置(サブ電源142)の充電制御と、が可能な制御部(演算部52)を備え、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像(イグニッションON指示の受付画面)を前記情報端末の表示部(端末画面61)に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像(行動計画の受付画面)を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像(充電待ち画面)を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御装置。
【0158】
(1)によれば、ユーザの操作に応じた移動体の始動に伴い、ユーザから行動計画を受け付けている間も電源装置の充電制御を行い、ユーザから行動計画を受け付けた後にその進捗状態を表示する。このため、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。また、ユーザから行動計画を受け付けた後、電源装置の充電制御の進捗状態が所定状態に達している場合はその進捗状態を表示しないため、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【0159】
(2) (1)に記載の制御装置であって、
前記進捗状態は、前記充電制御の進捗率と、前記充電制御の完了までの時間と、前記電源装置の充電量と、前記電源装置の充電率と、の少なくともいずれかを含む、
制御装置。
【0160】
(2)によれば、ユーザに通知する充電の進捗状態としてはこれらの項目が好ましい。
【0161】
(3) (1)又は(2)に記載の制御装置であって、
前記第3表示画像は、前記充電制御の完了までの時間を示す画像を含む、
制御装置。
【0162】
(3)によれば、ユーザにとって充電制御の完了までの時間を認識できることが好ましい。
【0163】
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記第3表示画像は、前記進捗状態を表すプログレスバーを含む、
制御装置。
【0164】
(4)によれば、プログレスバーで表示することにより進捗状態が認識しやすい。
【0165】
(5) (4)に記載の制御装置であって、
前記プログレスバーは、前記充電制御の開始時点の前記進捗状態を始点として現在の前記進捗状態を表す、
制御装置。
【0166】
(5)によれば、充電制御の開始時点の進捗状態をプログレスバーの始点とすることにより、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0167】
(6) (4)に記載の制御装置であって、
前記プログレスバーは、前記第3表示画像の表示開始時点の前記進捗状態を始点として現在の前記進捗状態を表す、
制御装置。
【0168】
(6)によれば、第3表示画像の表示開始時点の進捗状態をプログレスバーの始点とすることにより、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0169】
(7) (4)から(6)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記進捗状態は、前記充電制御に要する時間に対する現在の経過時間の割合である、
制御装置。
【0170】
(7)によれば、電源装置の充電率にかかわらずプログレスバーの延伸速度を一定にできるので、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。
【0171】
(8) (1)から(7)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記電源装置及び前記充電制御の少なくともいずれかに異常がある場合は前記移動制御を制限する、
制御装置。
【0172】
(8)によれば、電源装置又は充電制御に異常がある場合には移動体の移動に制限を設定しておくことが好ましい。
【0173】
(9) (1)から(8)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記制御部は、前記充電制御が完了した後に、前記移動制御の指示を受け付けるための第4表示画像(移動制御実行指示の受付画面)を前記表示部に表示させる、
制御装置。
【0174】
(9)によれば、充電制御が完了した後に移動体の移動制御の指示を受け付ける画像が表示されるので、待ち時間なくユーザによる移動制御の指示に応じて移動体を移動させることができる。
【0175】
(10) (1)から(9)のいずれかに記載の制御装置であって、
前記電源装置は、前記移動体のメイン電源の失陥時に、前記移動体を減速又は停止させるためのサブ電源である、
制御装置。
【0176】
(10)によれば、サブ電源の充電制御は移動体の移動開始時に必要となるため、その充電待ちの表示を必要時に適切なタイミングで表示させることが好ましい。
【0177】
(11) 移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置による制御方法であって、
前記制御部が、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法。
【0178】
(11)によれば、(1)と同様に、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができるとともに、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【0179】
(12) 移動体のユーザが携帯可能な情報端末との通信と、前記移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能な制御部を備える制御装置の制御プログラムであって、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記情報端末の表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記移動体を始動して前記充電制御を開始し、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【0180】
(12)によれば、(1)と同様に、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができるとともに、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【0181】
(13) 移動体のユーザが携帯可能な情報端末であって、
前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部(プロセッサ81)と、
表示部と、を備え、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
情報端末。
【0182】
(13)によれば、ユーザの操作に応じた移動体の始動に伴い、ユーザから行動計画を受け付けている間も電源装置の充電制御を実行させ、ユーザから行動計画を受け付けた後にその進捗状態を表示部に表示する。このため、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができる。また、ユーザから行動計画を受け付けた後、電源装置の充電制御の進捗状態が所定状態に達している場合はその進捗状態を表示しないため、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【0183】
(14) 移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末による制御方法であって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部は、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
制御方法。
【0184】
(14)によれば、(13)と同様に、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができるとともに、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【0185】
(15) 移動体のユーザが携帯可能であり、前記移動体の制御装置との通信が可能な制御部と、表示部と、を備える情報端末の制御プログラムであって、
前記移動体は、移動体の移動制御と、前記移動制御のための電源装置の充電制御と、が可能であり、
前記制御部に、
前記移動体を始動させるための第1表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第1表示画像に対するユーザの操作に基づいて、前記制御装置に対して、前記移動体を始動して前記充電制御を開始させ、
前記移動体の始動に伴って、前記移動制御の行動計画を受け付けるための第2表示画像を前記表示部に表示させ、
前記第2表示画像に対するユーザの操作に基づいて前記行動計画を受け付け、
前記行動計画を受け付けた後、
前記充電制御の進捗状態が所定状態に達していない場合は、前記進捗状態を表す第3表示画像を前記表示部に表示させ、
前記進捗状態が前記所定状態に達している場合は、前記第3表示画像を前記表示部に表示させない、又は前記進捗状態が前記所定状態に達していない場合よりも目立たない態様で前記第3表示画像を前記表示部に表示させる、
処理を実行させるための制御プログラム。
【0186】
(15)によれば、(13)と同様に、ユーザに対して、電源装置の充電制御を待つ時間を短く感じさせることができるとともに、ユーザにとっての煩わしさを軽減することができる。
【符号の説明】
【0187】
10 車両(移動体)
20 制御ECU(制御装置)
52 演算部(制御部)
60 情報端末
61 端末画面(表示部)
81 プロセッサ(制御部)
142 サブ電源(電源装置)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20