(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050036
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】提案プログラム、提案装置、提案方法、提案システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240403BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156610
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉田 瑞樹
(72)【発明者】
【氏名】西垣 英則
(72)【発明者】
【氏名】平松 拓朗
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】撮影された画像を用いて各種サービスを提供する場合に、利用者に応じたサービス内容を提案する。
【解決手段】提案プログラムは、カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得手順と;前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供手順と;前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択手順と;前記選択手順により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案手順と;をコンピュータに実行させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得手順と;
前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供手順と;
前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択手順と;
前記選択手順により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案手順と;
をコンピュータに実行させるための提案プログラム。
【請求項2】
前記選択手順は、前記サービスのうち、前記利用者が利用に関する契約を行っていないサービスを選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の提案プログラム。
【請求項3】
前記提案手順は、前記機能を提供する画面を介して、当該画面と関連するサービスの提案を行う
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項4】
前記提案手順は、前記機能を選択するための初期画面を介して、提案対象となるすべてのサービスに関する情報を提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項5】
前記選択手順は、前記機能を提供する各画面の閲覧時間もしくは閲覧回数に応じて、前記利用者に提案するサービスを選択する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項6】
前記選択手順は、前記機能を提供する画面の遷移状況に応じて、前記利用者に提案するサービスを提供する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項7】
前記選択手順は、各カメラにより撮影された撮影画像の閲覧時間もしくは閲覧回数に応じて、前記利用者に提案するサービスを選択する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項8】
前記選択手順は、前記カメラにより撮影された撮影画像の保存態様に応じて、前記利用者に提案するサービスを選択する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項9】
前記選択手順は、利用者が閲覧する撮影画像を撮影したカメラの種別に応じて、前記利用者に提案するサービスを選択する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の提案プログラム。
【請求項10】
カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得部と;
前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供部と;
前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択部と;
前記選択部により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案部と;
を有することを特徴とする提案装置。
【請求項11】
提案装置が実行する提案方法であって、
カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得工程と;
前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供工程と;
前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択工程と;
前記選択工程により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案工程と;
を含むことを特徴とする提案方法。
【請求項12】
照明装置と;
前記照明装置が照明する領域を撮影するカメラと、
前記カメラが撮影した撮影画像を確認可能な端末装置と;
を有し、
前記端末装置は、
前記カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得部と;
前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供部と;
前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択部と;
前記選択部により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案部と;
を有することを特徴とする提案システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、提案プログラム、提案装置、提案方法、提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ等により撮像した画像を用いたサービスが提供されている。例えば、照明装置に設けられたカメラ等により撮像を行い、撮像した画像を用いて各種の報知を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術には改善の余地がある。例えば、撮影された画像を用いて各種の報知を行う場合、輝度に応じた報知等といった単純なの報知のみならず、あるエリアに人が所在しているか否かに応じた報知等、画像解析技術を用いた様々なサービスを提供可能である。しかしながら、サービスの利用者は、利用可能なサービスにどのようなサービスが存在するのかをすべて知っているわけではない。
【0005】
また、一般に利用者との契約状況に応じて、利用者が利用可能なサービスは異なる。このような場合、利用者は、新たな契約を行うことで利用可能なサービスであって、利用者にとって有用なサービスがあるにも関わらず、そのサービスを知らないために利用しないといった状況が想定されうる。
【0006】
本発明は、撮影された画像を用いて各種サービスを提供する場合に、利用者に応じたサービス内容を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施形態の提案プログラムは、カメラにより撮影された撮影画像を取得する取得手順と;前記撮影画像の利用に関する各種機能を提供する提供手順と;前記機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、前記利用者に提案するサービスを選択する選択手順と;前記選択手順により選択されたサービスを前記利用者に提案する提案手順と;をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮影された画像を用いて各種サービスを提供する場合に、利用者に応じたサービス内容を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る提案システムを示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る照明装置の一例を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかる端末装置が表示する画面の一例を示す第1の図である。
【
図4】
図4は、実施形態にかかる端末装置が表示する画面の一例を示す第2の図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るアプリケーションが提供するサービスの流れの一例を説明するフローチャートである。
【
図9】
図9は、端末装置が実行する提供処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で説明する実施形態に係る端末装置400は、カメラ20(20a、20b)により撮影された撮影画像を取得し、撮影画像の利用に関する各種機能を提供し、機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択し、選択されたサービスを利用者に提案する。
【0011】
また、端末装置400は、サービスのうち、利用者が利用に関する契約を行っていないサービスを選択する。
【0012】
また、端末装置400は、機能を提供する画面を介して、この画面と関連するサービスの提案を行う。
【0013】
また、端末装置400は、機能を選択するための初期画面を介して、提案対象となるすべてのサービス関する情報を提供する。
【0014】
また、端末装置400は、機能を提供する各画面の閲覧時間もしくは閲覧回数に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0015】
また、端末装置400は、機能を提供する画面の遷移状況に応じて、利用者に提案するサービスを提供する。
【0016】
また、端末装置400は、カメラ20により撮影された撮影画像の閲覧時間もしくは閲覧回数に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0017】
また、端末装置400は、カメラ20により撮影された撮影画像の保存態様に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0018】
また、端末装置400は、利用者が閲覧する撮影画像を撮影したカメラ20の種別に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0019】
また、以下で説明する実施形態に係る提案システム1は、照明装置100(100a、100b)と、照明装置100が照明する領域を撮影するカメラ20(20a、20b)と、カメラ20が撮影した撮影画像を確認可能な端末装置400とを有し、端末装置400は、カメラ20により撮影された撮影画像を取得し、撮影画像の利用に関する各種機能を提供し、機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択し、選択されたサービスを利用者に提案する。
【0020】
また、以下で説明する実施形態に係る端末装置400は、カメラ20(20a、20b)により撮影された撮影画像を取得し、撮影画像の利用に関する各種機能を提供し、撮影画像の特徴に応じて、クラウドシステム側で実現される画像解析に関するサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択し、選択されたサービスを前記利用者に提案する。
【0021】
また、端末装置400は、サービスのうち、利用者が利用に関する契約を行っていないサービスを選択する。
【0022】
また、端末装置400は、撮影画像の容量に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0023】
また、端末装置400は、撮影画像の容量が所定の閾値を超える場合は、利用者に提案するサービスとして、撮影対象の動作分析に関するサービスを選択する。
【0024】
また、端末装置400は、撮影画像を撮影するカメラ20の数に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0025】
また、端末装置400は、撮影画像を撮影するカメラ20の設置位置に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0026】
また、端末装置400は、撮影画像を撮影するカメラの種別に応じて、利用者に提案するサービスを選択する。
【0027】
また、以下で説明する実施形態に係る提案システム1は、照明装置100(100a、100b)と、照明装置100が照明する領域を撮影するカメラ20(20a、20b)と、カメラ20が撮影した撮影画像を確認可能な端末装置400とを有し、端末装置400は、カメラ20により撮影された撮影画像を取得し、撮影画像の利用に関する各種機能を提供し、撮影画像の特徴に応じて、クラウドシステム側で実現されるサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択し、選択されたサービスを前記利用者に提案する。
【0028】
[実施形態]
[提案システムの構成]
以下、実施形態に係る提案システム1の装置構成及び各装置の機能について説明する。まず、実施形態に係る提案システム1の装置構成を
図1に基づいて説明する。
図1は、実施形態に係る提案システムを示す図である。
【0029】
図1に示す提案システム1は、複数の照明装置100a、100b(「照明装置100」と総称する。)、中継器200、サーバ装置300と、端末装置400とを有する。なお、提案システム1には、3つ以上の照明装置100が含まれていてもよく、1つの照明装置100のみが含まれていてもよい。また、提案システム1には、複数の中継器200や、複数のサーバ装置300や、複数の端末装置400が含まれてもよい。
【0030】
照明装置100は、中継器200とLAN(Local Area Network)等を介して、有線または無線により通信可能に接続される。また、中継器200とサーバ装置300および端末装置400とは、LAN等を介して、有線または無線により通信可能に接続される。
【0031】
サーバ装置300は、中継器200と、端末装置400とインターネット等の所定の通信網(ネットワーク)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、サーバ装置300は、情報の送受信が可能であれば、中継器200や端末装置400とどのように接続されてもよく、有線により通信可能に接続されてもよいし、無線により通信可能に接続されてもよい。例えば、サーバ装置300は、任意の装置(ゲートウェイ装置等)を介して端末装置400と通信してもよい。
【0032】
照明装置100は、カメラ付き照明である。例えば、照明装置100は、カメラの構成が照明器具に一体となった装置である。照明装置100は、照明ユニット30及びカメラ20を備えるエッジである。例えば、照明装置100は、個人情報の保護に関する処理を実行する情報処理装置(コンピュータ)である。
【0033】
例えば、照明装置100は、ビル等の構造物の天井に設置され、点灯により床面を照明する照明装置である。ここで、照明装置100について、
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る照明装置の一例を示す斜視図である。実施形態に係る照明装置100は、天井直付けタイプの照明装置であり、いわゆるベースライトである。
図2に示す例において、照明装置100は、カメラ20と照明ユニット30とを有する。なお、照明装置100は、ベースライトに限られず、シーリングライトやダウンライト、スポットライトなどであってもよい。
【0034】
カメラ20は、照明装置100の周囲の所定の領域を撮影する撮影装置である。
図1では、カメラ20は、画角に対応する領域ARを撮影する。例えば、領域ARは、カメラ20の撮影範囲を示す。例えば、カメラ20は、領域AR内に人TGが位置する場合、人TGを含む画像(映像)を撮影する。照明ユニット30は、光源の点灯によりカメラ20の撮影領域の少なくとも一部を照明する照明装置である。すなわち、カメラ20の撮影領域と、照明ユニット30が照明する範囲とは一致してもよく、一致しなくてもよい。また、カメラ20は、照明ユニット30と一体に配設されていなくてもよく、カメラ20と照明ユニット30との間に空間を設けて配設されてもよい。
【0035】
中継器200は、中継処理を行う機能を有する装置である。例えば、中継器200は、照明装置100が設置された施設内のネットワークと、インターネット等の外部ネットワークとを接続するいわゆるゲートウェイである。
【0036】
サーバ装置300は、クライアントサーバシステムのサーバとして用いられる装置である。例えば、サーバ装置300は、いわゆるクラウドサーバとして機能する情報処理装置(コンピュータ)である。
【0037】
端末装置400は、情報を表示する機能を有する装置である。例えば、端末装置400は、ユーザが利用する情報処理装置(コンピュータ)である。例えば、端末装置400は、所定のネットワークを介して中継器200や任意のサーバ装置300と通信を行うことができる端末装置である。
図1では、端末装置400がノートPC(Personal Computer)である場合を示す。なお、端末装置400は、ノートPCのみならず、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスやデスクトップPC等のコンピュータであってもよい。
【0038】
端末装置400は、中継器200を介して、各照明装置100が撮影した画像(動画像や静止画像等各種画像)を取得し、表示する機能を有する。また、端末装置400は、例えば、照明装置100が撮影された画像がサーバ装置300にアップロードされる場合、サーバ装置300から提供される情報を表示する。例えば、端末装置400は、情報を要求する情報(要求情報)をサーバ装置300へ送信し、サーバ装置300から受信した情報を表示する。
【0039】
[サーバ装置300が有する機能について]
次に、提案システム1を利用する利用者に対してサーバ装置300が提供するサービスの一例について説明する。なお、以下の説明は、あくまで一例であり、サーバ装置300は、任意の情報処理サービスを提供してもよい。
【0040】
例えば、サーバ装置300は、各照明装置100が撮影した画像の画像データを取得すると、取得した画像データを保存するいわゆるクラウドストレージサービスを実現する。このようなクラウドストレージサービスを提供する場合、サーバ装置300は、各画像を利用者と紐づけて管理し、認証を行った利用者にのみ提供するサービスを実現してもよい。また、サーバ装置300は、各画像が撮影された日時や各画像を取得したカメラの識別番号、カメラの設置位置等を各画像と紐づけて管理し、利用者の要求に応じた画像(例えば、指定された日時に撮影された画像や、指定された設置位置に配置されたカメラにより撮影された画像)等を抽出して端末装置400に提供してもよい。
【0041】
また、サーバ装置300は、各種画像解析に関するサービスを提供してもよい。例えば、サーバ装置300は、照明装置100から取得した画像に含まれる人の検知及び人の周辺の解析の結果に応じたサービスを提供してもよい。より具体的な例を挙げると、サーバ装置300は、人物がどのように移動するかを解析する人流分析サービス、撮影範囲に何人の人が所在したかを解析する人数分析サービス、人物を特定する人物特定サービス、個人情報を保護するためのフィルタリング処理サービス等を提供してもよい。
【0042】
また、サーバ装置300は、利用者からの登録もしくは画像解析の結果に応じて画像にタグ付けを行うタグ付けサービスを提供してもよい。また、サーバ装置300は、複数のカメラが撮影した画像を同一画面上に並べて端末装置400に表示させるマルチビューワサービスを提供してもよい。また、照明装置100には、魚眼レンズが設置され、照明装置100の周囲360度を撮影する機能を有する場合がある。このような場合、サーバ装置300は、魚眼レンズで撮影された画像を通常の画像に変換するデワープサービスを提供してもよい。
【0043】
また、サーバ装置300は、画像の解像度や色彩等を変更するサービスを提供してもよい。また、サーバ装置300は、利用者が登録した所定の範囲における人物の検知サービスや、所定の範囲に人物の一部(例えば、人物の手が入ったか否か)を骨格検知等で検知するサービスを提供してもよい。また、サーバ装置300は、利用者の移動速度等から走っている人物を検知するサービスを提供してもよい。
【0044】
上述したサービス以外も、サーバ装置300は、照明装置100が撮影した画像を用いた任意の情報処理サービスを提供してもよい。例えば、サーバ装置300は、所定の領域にいる利用者の計数、所定の領域を通過した利用者の計数、所定の人物の移動導線の推定、工場に勤務する利用者の作業効率の計測、所定のエリア内にフォークリフト等の移動体が含まれているか否かの判定、撮影領域における利用者と他の移動体との位置関係や速度等に応じて、衝突を防止するアラートを出力するか判定するサービス等を提供してもよい。このようなサービスは、あらかじめ提供可能なサービスとして設定されたもの以外にも、利用者の要望により提供される利用者独自のサービスであってよい。
【0045】
[アプリケーションについて]
ここで、撮影された画像を確認する場合、利用者は、端末装置400に所定のアプリケーションをインストールし、かかるアプリケーションを介して撮影された画像を確認することとなる。このようなアプリケーションは、例えば、各照明装置100が撮影したライブ画像を取得し、取得したライブ画像を表示させる機能を有する。
【0046】
また、アプリケーションは、各照明装置100が撮影し、自装置の記憶装置(例えば、SDカード等)に記録した画像を取得し、取得した画像を表示する機能を有する。また、アプリケーションは、サーバ装置300に対してアクセスし、サーバ装置300が記憶した画像の閲覧や、サーバ装置300側で実行した各種画像処理の結果等を表示させる機能を有する。
【0047】
例えば、
図3は、実施形態にかかる端末装置が表示する画面の一例を示す第1の図である。また、
図4は、実施形態にかかる端末装置が表示する画面の一例を示す第2の図である。例えば、端末装置400は、利用者がログインを行った場合、
図3に示すように、TOP画面C1を初期画面として表示する。TOP画面C1には、例えば、設置場所Aに配置された照明装置100が撮影した画像を選択するコンテンツC10、設置場所Bに配置された照明装置100が撮影した画像を選択するコンテンツC11、設置場所Cに配置された照明装置100が撮影した画像を選択するコンテンツC12、設置場所Dに配置された照明装置100が撮影した画像を選択するコンテンツC13等が配置して表示される。また、
図3に示す表示以外にも、端末装置400は、アプリケーションが提供可能な各種機能を選択するためのコンテンツをTOP画面C1上に配置して表示してもよい。例えば、端末装置400は、サーバ装置300で実行させる各種サービスの選択や、サービスの実行結果を表示さえるためのコンテンツを表示してもよい。
【0048】
ここで、端末装置400は、例えば、利用者がコンテンツC10を選択した場合、
図4に示すように、選択されたコンテンツC10と対応する照明装置100が撮影した画像を表示するがめの画面、すなわち、選択カメラ撮影画像C2を表示する。例えば、選択カメラ撮影画像C2には、設置場所Aに設置された照明装置100が現在撮影しているライブ画像C20が配置して表示される。また、選択カメラ撮影画像C2には、過去画像を参照するためのコンテンツC21が配置される。利用者は、コンテンツC21を介して、撮影日時を設定することで、かかる日時に撮影された画像を表示させることができる。
【0049】
[契約について]
ここで、端末装置400が実行するアプリケーションは、提案システム1を提供する事業者と利用者との間の契約により、提供する機能を限定、追加もしくは解除する機能を有している。例えば、アプリケーションは、利用者が基本的なサービスの提供を受けるための契約を事業者との間で締結している場合、照明装置100が撮影したライブ画像の閲覧や、照明装置100が有する記憶装置に記録されたデータの閲覧機能のみを提供する。そして、アプリケーションは、利用者が新たなサービスの提供について事業者との間で契約を行った場合は、新たに契約が行われたサービスを利用可能とする。例えば、アプリケーションは、利用者が人流解析に関するサービスの契約を行った場合、サーバ装置300に対して人流解析に関する情報処理を実行させ、実行結果を取得し、表示する機能を提供する。
【0050】
しかしながら、このようなサービスを利用者に提供する場合、利用者が適切にサービスを利用することができない場合がある。例えば、利用者は、事業者がどのようなサービスを提供しているかを知らない場合、利用者にとって有用なサービスが提供されているにも関わらず、このようなサービスを利用せずにいる恐れがある。また、事業者が提供するサービスには、利用者にとって有用ではないサービスが含まれる場合もある。
【0051】
[アプリケーションの利用態様に応じた提供処理について]
そこで、アプリケーションは、端末装置400に対して以下の提供処理を実行させる。例えば、アプリケーションは、カメラ20により撮影された撮影画像を取得し、撮影画像の利用に関する各種機能を提供するとともに、機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側(すなわち、サーバ装置300側)で実現される画像解析に関するサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択させる。また、アプリケーションは、撮影画像の特徴に応じて、クラウドシステム側で実現される画像解析に関するサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択する。そして、アプリケーションは、選択されたサービスを利用者に提案する処理を端末装置400に実行させる。
【0052】
例えば、アプリケーションを実行する端末装置400(以下、単に「端末装置400」とする)は、ログイン後の初期画面として、閲覧したい画像を撮影した照明装置100を選択したり、閲覧画像を選択したり、利用する機能を選択するためのTOP画面C1を表示する。このような初期画面の閲覧時間が長い場合、利用者は、所望する画像を探している可能性が高いと考えられる。そこで、端末装置400は、初期画面の閲覧時間が所定の閾値を超える場合や、初期画面の閲覧回数が所定の閾値を超える場合(もしくは、その両方である場合)は、画像に対してタグ付けを行うサービスを提案対象として選択し、選択した提案対象に関する情報を表示してもよい。例えば、端末装置400は、画像に対して利用者の指定もしくは画像解析の結果に応じて自動的にタグ付けを行うタグ付けサービスが存在する旨や、タグ付けサービスの内容や機能、タグ付けサービスを利用する場合の費用等、提案対象となるサービスに関するサービス情報を表示してもよい。
【0053】
また、利用者が特定の照明装置100により撮影された画像を多く参照している場合、その照明装置100により撮影された画像を人為的に分析していると考えられる。そこで、端末装置400は、所定の照明装置100により撮影された画像の閲覧回数や閲覧時間が所定の条件を満たす場合(例えば、所定の閾値を超える場合等)は、人流分析や人が所定のエリアに入ったか否か等、AIを用いた各種画像解析サービスを提案対象として選択し、選択した画像解析サービスのサービス情報を提供してもよい。
【0054】
また、ある照明装置100が撮影した画像を参照した後に初期画面に戻る回数が多い場合、利用者は、様々な照明装置100が撮影した画像を閲覧したいと要望しているものと考えられる。そこで端末装置400は、利用者が閲覧した画面の遷移状況が所定の条件を満たす場合は、複数のカメラが撮影した画像を同時に表示するマルチビューワーサービスを提案対象として選択してもよい。例えば、端末装置400は、ある照明装置100が撮影した画像を参照した後に初期画面に戻る回数が多い場合や、選択した照明装置100が撮影した画像を表示する画面の表示回数が多い場合は、マルチビューワーサービスを提案対象として選択してもよい。
【0055】
また、端末装置400は、利用者がよく選択する照明装置100が魚眼レンズを搭載した照明装置である場合は、デワープサービスを提案対象として選択してもよい。他にも、端末装置400は、利用者がよく選択する照明装置100の種別(すなわち、機能)に応じて、その機能と対応する画像変換サービス等を提案対象として選択してもよい。
【0056】
ここで、照明装置100が撮影した画像の保存態様には、様々なものが考えられる。例えば、照明装置100は、撮影した画像を所定の期間だけ記憶装置に記憶してもよい。また、端末装置400は、照明装置100が撮影している画像や記憶した画像をローカルストレージに保存してもよい。このような画像の保存を頻繁に行っている場合、利用者は、より多くの記憶容量を照明装置100等に持たせたいと考えている。そこで、端末装置400は、照明装置100が撮影した画像を端末装置400に保存している回数や頻度等が所定の閾値を超える場合等は、クラウド上でのデータ保存サービス等、現状よりも記憶容量が多い録画サービスを提案対象として選択してもよい。
【0057】
[画像の特徴に応じた提供処理について]
また、上述した例では、端末装置400は、アプリケーションの利用態様に応じて、利用者に提案するサービスを選択した。しかしながら、実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、撮影された画像に人物が多く撮影されている場合等には、人流解析等のサービスを利用者が所望しやすいとも考えられる。また、フレーム間の画像の差分に基づいた保存形式の画像においては、撮影された画像に人物が多く含まれる場合等、画像の動きが大きくなるほど、画像データが大きくなる傾向がある。
【0058】
そこで、端末装置400は、撮影された画像の特徴に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。例えば、端末装置400は、撮影された画像の容量が所定の閾値を超える場合や、各照明装置100により撮影された画像の両方が所定の閾値を超える傾向にある場合など、所定の条件を満たす場合は、人流分析等、撮影された撮影対象の動作を分析するサービスを提案対象としてもよく、クラウド上でのデータ保存サービス等、現状よりも記憶容量が多い録画サービスを提案対象として選択してもよい。
【0059】
また、照明装置100の数が多い場合、利用者が確認する画像の量が多くなるため、利用者の確認作業が困難になると考えられる。そこで、端末装置400は、画像を撮影するカメラの数が所定の閾値を超える場合には、タグ付けサービスやAIを用いた各種画像解析サービス等を提案対象としてもよい。
【0060】
また、端末装置400は、画像を撮影した照明装置100の設置位置に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。例えば、端末装置400は、各照明装置100に紐づけられた場所がばらけている場合や、各照明装置100が撮影した画像に重複性が低い場合、各照明装置100が設置されている拠点が複数存在する場合等には、人物特定を行い、特定した人物の建物内での動きを推定して提供する追従サービス等を選択してもよい。
【0061】
また、端末装置400は、照明装置100が魚眼レンズを搭載した照明装置である場合は、デワープサービスを提案対象として選択してもよい。また、端末装置400は、カメラが撮影した画像を保存する機能を有するか否か、360度カメラであるか否か、人物追従機能を有するか否か等に応じて、提案するサービスを選択してもよい。また、端末装置400は、画像の解像度、フレームレート等に応じて提案するサービスを選択してもよい。他にも、端末装置400は、撮影された画像そのものが有する特徴や、その画像を撮影した照明装置100の特徴等、画像に関する特徴に応じて、提案対象となるサービスを選択すればよい。
【0062】
[提供態様について]
なお、利用者がすでに契約済みであるサービスの情報を提供することで、利用者に対してサービスのリマインダを行ってもよい。しかしながら、一般に、利用者は、自身が知らないサービスの提案を行ってほしいと考えられる。そこで、端末装置400は、利用者が契約していないサービスの中から、提案対象を選択するのが望ましい。なお、端末装置400は、例えば、利用者が契約済みのサービスであっても、利用頻度が所定の閾値を下回るサービスの中から、提案対象となるサービスを選択してもよい。
【0063】
また、端末装置400は、利用者に対して提供する画面と関連性を有するサービスの提案を、その画面内において行ってもよい。例えば、端末装置400は、選択されたサービスに関するサービス情報を、初期画面であるTOP画面C1上にすべて配置して表示してもよい。例えば、
図3に示す例では、端末装置400は、機能提案コンテンツS1をTOP画面C1上に配置して表示する。このような機能提案コンテンツS1には、クラウドへの画像データ保存に関するサービスのサービス情報を表示するためのコンテンツS10、AIを用いた人流分析に関するサービスのサービス説明を表示するためのコンテンツS11、AIを用いたタグ付けサービスのサービス説明を表示するためのコンテンツS12、マルチビューワーのサービス説明を表示するためのコンテンツS13、デワープのサービス説明を表示するためのコンテンツS14を配置して表示する。
【0064】
また、端末装置400は、利用者がいずれかの照明装置100が撮影した画像を表示する画面上においては、AIを用いた画像の各種解析サービスに関するサービス情報を配置して表示する。例えば、端末装置400は、
図4に示すように、選択カメラ撮影画像C2内に、機能提案コンテンツS2を配置して表示する。機能提案コンテンツS2には、
図3に示すコンテンツS10~S14のうち、設置場所Aに配置された照明装置100により撮影されたカメラと対応する機能提案のみが行われる。より具体的には、端末装置400は、AIを用いた人流分析に関するサービスのサービス説明を表示するためのコンテンツS11と、デワープのサービス説明を表示するためのコンテンツS14とを配置して表示する。
【0065】
また、端末装置400は、ある画面を表示してから所定の期間の間、操作が行われないことを契機として、その画面と対応するサービスのサービス説明を表示してもよい。
【0066】
このように、端末装置400は、利用者によるアプリケーションの利用態様や画像の傾向に応じて、利用者にとって有用だと推定されるクラウドサービスの利用を提案することができる。このような結果、端末装置400は、利用者の利便性を向上させるとともに、利用者に対してクラウドサービスの利用を促すアップセルを実現することができる。
【0067】
[将来の傾向に応じた提供処理について]
また、端末装置400は、利用者によるアプリケーションの利用態様や画像の傾向から、将来利用者が所望するであろうサービスを推定し、推定したサービスを提案してもよい。すなわち、端末装置400は、現在の利用態様や画像の傾向が、各サービスを提案するための条件を満たさないとしても、時間の経過とともに利用態様や画像の傾向が条件を満たすように変化している場合(例えば、動画像のサイズが徐々に大きくなり、閾値に近づいている場合や、日ごとにTOP画面C1の表示回数が増大している場合等)は、対応するサービスを提案してもよい。
【0068】
[各装置の機能構成例]
以下、図面を用いて、照明装置100、サーバ装置300、および端末装置400が有する機能構成の一例について説明する。
【0069】
[照明装置の構成例]
まず、
図5を用いて、実施形態に係る照明装置100の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る照明装置の構成を示すブロック図である。例えば、照明装置100は、カメラ付き照明装置として機能する情報処理装置(コンピュータ)である。
図5に示すように、照明装置100は、通信部10と、カメラ20と、照明ユニット30と、制御部40と、記憶部50とを有する。
【0070】
通信部10は、中継器200等の他の装置との間で情報の送受信を行う。通信部10は、例えば、所定の通信回路またはNIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部10による通信方式は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)などの無線通信であってよい。なお、通信部10による通信方式は、任意の通信方式であってよく、例えば、有線通信、赤外線通信等であってもよい。
【0071】
カメラ20は、撮影装置21と、カメラ制御部22と、記憶部23とを有する。撮影装置21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)など、電子的に画像を取得する撮像素子を備え、所定の画角を撮影して画像データ(「画像」ともいう)を生成する。撮影装置21は、所定の位置に配置され、特定空間を撮像する。なお、画像データは、動画データであってもよく、静止画データであってもよい。
【0072】
カメラ制御部22は、撮影装置21による撮影を制御する。また、カメラ制御部22は、撮影装置21の撮影により生成した画像データを制御部40に出力する。
【0073】
記憶部23は、カメラ20の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部23は、撮影装置21が撮影した画像、または撮影装置21の撮影により生成した画像データを記憶してもよい。記憶部23は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。
【0074】
照明ユニット30は、光源31と、照明制御部32と、記憶部33とを有する。光源31は、例えば、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を有する。光源31は、照明制御部32から出力された制御信号に応じた態様で点灯または消灯する。
【0075】
照明制御部32は、光源31の点灯および消灯を制御する。照明制御部32は、消灯する光源31を点灯し、あるいは点灯する光源31を消灯する。光源31の調光が可能な照明ユニット30の場合、照明制御部32は、光源31の調光度を制御してもよい。
【0076】
記憶部33は、照明ユニット30の各種制御を実現するためのプログラムやデータを記憶する。記憶部33は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実装される。なお、記憶部33は、後述する記憶部50に設けられていてもよい。
【0077】
記憶部50は、情報処理に関する各種情報を記憶する。記憶部50は、制御部40の各種制御を実現するためのプログラムを記憶する。記憶部50は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部50は、プライバシ保護に関する処理を実行するために用いる各種情報を記憶する。記憶部50は、プライバシ保護により生成される情報を記憶する。例えば、記憶部50は、マスキング処理に用いる情報を記憶する。例えば、記憶部50は、骨格検知に用いる情報を記憶する。なお、記憶部50が有する情報は上記に限らず、記憶部50は、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、記憶部50は、記憶部23に記憶される情報や記憶部33に記憶される情報を記憶してもよい。
【0078】
制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部40は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現することができる。制御部40は、取得部41と、処理部42と、送信部43とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部40の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0079】
取得部41は、各種情報を取得する。取得部41は、カメラ20から各種情報を取得する。取得部41は、カメラ20が撮像した画像をカメラ20から取得する。取得部41は、照明ユニット30から各種情報を取得する。取得部41は、記憶部50から各種情報を取得する。取得部41は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部41は、通信部10を介して外部の情報処理装置から各種情報を受信する。取得部41は、中継器200から情報を受信する。
【0080】
処理部42は、カメラ20で撮影された画像を処理し、所定の処理を実行する。処理部42は、画像処理を行う。処理部42は、記憶部50に各種情報を格納する。ここで、処理部42は、端末装置400からの設定等に応じた態様で、カメラ20が撮影した画像を格納する。例えば、処理部42は、1週間分の画像のみを記憶部50に格納し、撮影から1週間を過ぎた画像については、消去してもよい。また、処理部42は、画像をクラウドにアップロードする設定が行われた場合は、撮像された画像を記憶部50には登録せずに、サーバ装置300に対してアップロードさせてもよい。
【0081】
送信部43は、通信部10を介して外部装置に各種情報を送信する。送信部43は、中継器200を介して、サーバ装置300や端末装置400に画像を送信する。
【0082】
[サーバ装置の構成例]
次に、
図6を用いて、実施形態に係るサーバ装置300の構成について説明する。
図6は、実施形態に係るサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、サーバ装置300は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを有する。
【0083】
通信部310は、例えば、所定の通信回路またはNIC等によって実現される。例えば、通信部310は、中継器200、端末装置400等の外部装置と通信可能である。また、通信部310は、提案システム1の管理者が利用する端末装置等、任意の外部装置と通信可能であってもよい。
【0084】
記憶部320は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部320は、情報処理に関する各種情報を記憶する。記憶部320は、中継器200から受信した各種情報を記憶する。なお、記憶部320が有する情報は上記に限らず、記憶部320は、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0085】
制御部330は、例えば、CPUやMPU等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部330は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現することができる。制御部330は、取得部331と、処理部332と、送信部333とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部330の内部構成は、
図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0086】
取得部331は、各種情報を取得する。取得部331は、記憶部320から各種情報を取得する。取得部331は、通信部310を介して外部装置から各種情報を受信する。取得部331は、中継器200から情報を受信する。例えば、取得部331は、中継器200を介して、照明装置100が撮影した画像を取得し、取得した画像を記憶部320に登録する。
【0087】
処理部332は、画像を用いて各種処理を行う。より具体的には、処理部332は、端末装置400からの要求や、利用者と事業者との契約状況等に応じて、上述した各種サービスに関連する画像処理を行う。例えば、処理部332は、AI等を用いて、撮影された画像から人物検知や人流検知等、各種の情報処理を行う。
【0088】
送信部333は、通信部310を介して外部装置に各種情報を送信する。送信部333は、端末装置400または中継器200に各種情報を送信する。例えば、送信部333は、各種サービスを提供するための処理結果を端末装置400へと送信し、端末装置400に表示させる。
【0089】
[端末装置の構成例]
次に、
図7を用いて、実施形態に係る端末装置400の構成について説明する。
図7は、実施形態に係る端末装置の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、端末装置400は、通信部410と、制御部420と、記憶部430と、出力部440とを有する。
【0090】
通信部410は、例えば、所定の通信回路またはNIC等によって実現される。例えば、通信部410は、中継器200やサーバ装置300等の外部装置と通信可能である。記憶部430は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、出力部440は、例えば、画面であり、各種の情報を出力する。
【0091】
制御部420は、例えば、CPUやMPU等によって、内部メモリに記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部420は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現することができる。制御部420は、例えば、照明装置100が撮影した画像の利用に関するアプリケーションを実行することで、取得部421、提供部422、選択部423、および提案部424として動作する。
【0092】
取得部421は、照明装置100が有するカメラ20により撮影された画像を取得する。例えば、取得部421は、中継器200を介して、各照明装置100が撮影中の画像や、照明装置100が自装置の記憶装置に登録した画像を取得する。
【0093】
提供部422は、照明装置100が撮影した画像の利用に関する各種のサービスを提供する。例えば、提供部422は、TOP画面C1や、選択カメラ撮影画像C2等を表示する。また、提供部422は、利用者が選択した日時に撮影された画像を照明装置100やサーバ装置300から取得し表示する。なお、提供部422は、例えば、利用者がクラウドストレージサービスを契約しておらず、かつ、指定された日時に撮影された画像が照明装置100の記憶装置からも消去されている場合には、画像が保存されていない旨を表示する。
【0094】
他にも、提供部422は、サーバ装置300により実現された各種サービスの結果を提供してもよい。例えば、提供部422は、人流分析の結果や画像編集が適用された画像等を表示するためのコンテンツ等を提供してもよい。
【0095】
選択部423は、アプリケーションが提供する機能の利用態様に応じて、クラウドシステム側で実現される画像解析に関するサービスのうち、利用者に提案するサービスを選択する。例えば、選択部423は、TOP画面C1や選択カメラ撮影画像C2等、アプリケーションが提供する画面、すなわち、各種機能を提供する画面の閲覧時間や閲覧回数に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。また、選択部423は、各画面の遷移状況に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。また、選択部423は、いずれかの照明装置100により撮影された画像の閲覧時間や閲覧回数に応じて、サービスの選択を行ってもよい。また、選択部423は、撮影された画像の保存態様(例えば、照明装置100に保存しているか、端末装置400に保存しているか、サーバ装置300に保存しているか、保存する頻度や保存可能な容量等)に応じて、サービスの選択(例えば、クラウドストレージサービスや、保存可能な最大容量の更新等)してもよい。また、選択部423は、利用者が閲覧する画像を撮影した照明装置100のカメラが魚眼レンズを搭載したカメラであるか等、カメラの種別に応じてサービスの選択を行ってもよい。
【0096】
また、選択部423は、照明装置100が撮影した画像の特徴に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。例えば、選択部423は、画像の容量に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。より具体的には、選択部423は、例えば、画像の容量の平均値が所定の閾値を超えている場合は、撮影対象の動作分析に関するサービス(例えば、人流分析や人物の追跡等を提供するサービス等)を選択する。また、選択部423は、撮影画像を撮影する照明装置100の数に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよく、撮影画像を撮影する照明装置100の設置位置に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。なお、各照明装置100の設置位置は、例えば、あらかじめ利用者により登録されており、このような設置位置がばらけているか否かに応じて、選択部423は、異なるサービスの選択を行えばよい。また、選択部423は、撮影画像を撮影するカメラの種別に応じて、利用者に提案するサービスを選択してもよい。
【0097】
なお、選択部423は、アプリケーションが提供する各機能の利用態様と、照明装置100が撮影した画像の特徴との両方に応じて、サービスの選択を行えばよい。例えば、選択部423は、サービスごとに、そのサービスを提供すると判定するための条件を対応付けて保持しておく。そして、選択部423は、各機能の利用態様と画像の特徴とが各条件を満たすか否かに応じて、提案対象とするサービスを選択すればよい。また、選択部423は、利用者が契約していないサービスの中からサービスの選択を行ってもよく、利用者が契約しているが利用頻度が低いサービスを、提案対象として選択してもよい。
【0098】
提案部424は、選択されたサービスを利用者に提案する。例えば、提案部424は、
各種機能を提供する画面を介して、この画面と関連するサービスの提案を行う。例えば、提案部424は、機能を選択するための初期画面を介して、提案対象となるすべてのサービス関する情報を提供してもよい。また、提案部424は、いずれかの照明装置100が撮影した画像を表示するための画像上において、その照明装置100が撮影した画像の特徴と関連性を有するサービスに関する情報を表示してもよい。
【0099】
[アプリケーションが提供するサービスのフローチャート]
次に、
図8を用いて、アプリケーションが提供するサービスの流れの一例を説明する。
図8は、実施形態に係るアプリケーションが提供するサービスの流れの一例を説明するフローチャートである。例えば、アプリケーションを実行した端末装置400は、ログイン画面を表示し(ステップS101)、利用者のログインを受け付ける。そして、端末装置400は、ログインに成功した場合は(ステップS102:Yes)、カメラ一覧ホーム画面、すなわち、TOP画面C1を表示する(ステップS103)。続いて、端末装置400は、利用者がTOP画面C1に配置された各機能ボタンを押した場合(ステップS104;Yes)、各機能画面を表示する(ステップS105)。
【0100】
また、端末装置400は、利用者がカメラ一覧ホーム画面を表示させるためのホームボタンを押した場合は(ステップS106:Yes)、ステップS103を実行する。一方、端末装置400は、利用者がログインを行わなかった若しくはログインに失敗した場合(ステップS102:No)、機能ボタンを押さなかった場合(ステップS104:No)、またはホームボタンを押さなかった場合(ステップS106:No)は、アプリケーションを終了させる終了ボタンを押したか否かを判定する(ステップS107)。そして、端末装置400は、利用者が終了ボタンを押した場合は(ステップS107:Yes)、アプリケーションを終了し、押さなかった場合は(ステップS107:No)、ステップS107を再度実行する。
【0101】
[提供処理のフローチャート]
次に、
図9を用いて、端末装置400が実行する提供処理の流れの一例を説明する。
図9は、端末装置が実行する提供処理の流れの一例を説明するフローチャートである。まず、端末装置400は、照明装置100が撮影した撮影画像を取得する(ステップS201)、そして、端末装置400は、アプリケーションの利用態様、若しくは、撮影画像の特徴の少なくともいずれかに基づいて、利用者が契約していないサービスの中から提案するサービスを選択する(ステップS202)。
【0102】
続いて、端末装置400は、提案するサービスと対応する画面を表示するか否かを判定し(ステップS203)、表示しない場合は(ステップS203:No)、表示されるまで待機する。そして、端末装置400は、対応する画面を表示する場合は(ステップS203:Yes)、画面に対応するサービスを提案し(ステップS204)、処理を終了する。
【0103】
[他のシステム構成例]
なお、上述した提案システム1の構成は一例に過ぎず、提案システム1は、所望の処理が可能であれば、任意の装置構成が採用可能である。例えば、提案システム1は、中継器200を有しない構成であってもよい。
【0104】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。また、これらの実施形態やその変形は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 提案システム
100 照明装置
10 通信部
20 カメラ
30 照明ユニット
40 制御部
41 取得部
42 処理部
43 送信部
50 記憶部
200 中継器
300 サーバ装置
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 取得部
332 処理部
333 送信部
400 端末装置
410 通信部
420 制御部
421 取得部
422 提供部
423 選択部
424 提案部
430 記憶部
440 出力部