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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050087
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】照明付スピーカー
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/02 20060101AFI20240403BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20240403BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20240403BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240403BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20240403BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240403BHJP
   F21Y 113/13 20160101ALN20240403BHJP
【FI】
H04R1/02 103F
H04R3/00 310
F21V33/00 300
F21V23/00 110
F21V23/04 400
F21Y115:10
F21Y113:13
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156696
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000104652
【氏名又は名称】キヤノン電子株式会社
(72)【発明者】
【氏名】鶴田 稔
【テーマコード(参考)】
3K014
5D220
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K014GA00
3K014PD05
5D220AA04
(57)【要約】
【課題】照明付スピーカーの操作性を向上する。
【解決手段】照明の光源を有するライト部10と、装置の設置面に対する相対位置を変更可能にライト部10を支持するベース部30と、ベース部30に設けられたスピーカー部20と、光源の点灯状態の切り替えおよびスピーカー部20の出力制御を実行可能な制御部とを備え、制御部は、ベース部30に対するライト部10の位置が変更されると、ライト部10の光源の点灯状態の切り替えもしくはスピーカー部20の出力制御を実行することを特徴とする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明の光源を有するライト部と、
装置の設置面に対する相対位置を変更可能に前記ライト部を支持するベース部と、
前記ベース部に設けられたスピーカー部と、
前記光源の点灯状態の切り替えおよび前記スピーカー部の出力制御を実行可能な制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記ベース部に対する前記ライト部の位置が変更されると、前記点灯状態の切り替えもしくは前記スピーカー部の出力制御を実行することを特徴とする照明付スピーカー。
【請求項2】
前記ライト部は、アーム部を介して前記ベース部に対し回動可能に支持され、
前記アーム部の回転軸まわりの回転角を検知する角度検知センサーを有し、
前記制御部は、前記角度検知センサーの出力信号に応じて前記点灯状態の切り替えもしくは前記スピーカー部の出力制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の照明付スピーカー。
【請求項3】
前記制御部は、特定の動作モードが実行されている間のみ、前記ベース部に対する前記ライト部の位置が変更された際に、前記点灯状態の切り替えもしくは前記スピーカー部の出力制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の照明付スピーカー。
【請求項4】
前記制御部による出力制御の内容を、前記照明付スピーカーと無線接続される外部装置から設定可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の照明付スピーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明付のスピーカーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、照明器具をその上部に組み合わせたスピーカーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-122327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
照明器具とスピーカーの機能を合わせ持つため、機能が増えた分、操作スイッチの数が増加したり、操作スイッチの長押しや複数スイッチの同時押し等が必要になり操作が煩雑になってきている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を鑑み、本発明に係る照明付スピーカーは、
照明の光源を有するライト部と、
装置の設置面に対する相対位置を変更可能に前記ライト部を支持するベース部と、
前記ベース部に設けられたスピーカー部と、
前記光源の点灯状態の切り替えおよび前記スピーカー部の出力制御を実行可能な制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記ベース部に対する前記ライト部の位置が変更されると、前記点灯状態の切り替えもしくは前記スピーカー部の出力制御を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本体部の回転操作によって、割り当てられた光源の調光や音量の大小といった操作を実行することができることにより、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る照明付スピーカーの斜視図。
図2】本発明に係る照明付スピーカーの正面図。
図3】本発明に係る照明付スピーカーの斜視図。
図4】回転角Θ1の回動域図。
図5】回転角Θ2の回動域図。
図6】設定モードのフロー図。
図7】一時解除/再開モードのフロー図。
図8】エンコーダーの説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係る照明付スピーカー1の斜視図である。光源を保持するライト部10はアーム部40に対し回転軸41を介して回動可能に接続されている。アーム部40は、光源を調光点灯させる点灯回路、各構成の動作を制御する制御部(CPU)や記憶部(ROM、RAM、HDDなど)が内蔵されたベース部30に対し回転軸42を介して回動可能に接続されている。すなわち、ライト部10は、2つの回転軸41、42を介してベース部30に支持されている。また、アーム部40は光源と点灯回路を繋ぐ配線経路も兼ねており、その内部にケーブルが挿通されている。ベース部30の上部(直上)にはスピーカー部20が固定されている。なお本実施形態においては、以下に説明する各部の動作は、ベース部30に内蔵された制御部が実行するが、これに限られない。例えば、制御部が照明付スピーカー1の外部装置であり、その外部装置からの制御によって各部が動作するように構成しても良い。
【0009】
図2に照明付スピーカー1の正面図を示す。ライト部10には照明用スイッチ11、光源の光を照射するレンズ12が配されている。本実施形態においてこのレンズ12は、内部に配置された光源の光を拡散する拡散板である。照明用スイッチ11は長押しで光源の点灯、消灯を行い、単押しで電球色の明るさ「弱、中、強」、白色の明るさ「弱、中、強」の切換を行うことができる。
【0010】
スピーカー部20の内部にはスピーカーユニットが内蔵されており、スピーカー部20の上面が図1にも示した音の出口となるメッシュ部品21となっている。ベース部30はボディ31と台座37で構成されている。ボディ31の正面側にはスピーカー部20の動作状況を示すLEDインジケータ32、スピーカー部20の電源スイッチ33、スピーカー音量を下げる音量(-)スイッチ34、スピーカーからの音再生を一時停止及び再開させる一時停止/再生スイッチ35、スピーカーの音量を上げる音量(+)スイッチ36が配置されている。ボディ31の背面側には照明付スピーカー1に電源を供給、あるいはデータを送受信するUSBケーブルを接続するための不図示のUSBコネクタが配置されている。また、台座37には照明付スピーカー1が卓上に置かれた際の滑りを防止するゴム足38が取付けられている。
【0011】
スピーカー部20は、近距離無線通信接続で音源となるスマートフォンと繋がることで音楽や音声の再生が可能となる。スピーカー部20は電源スイッチ33を長押しすることで近距離無線通信接続モードとなりスマートフォン側で接続の設定を行う。また音源にはスマートフォンに限らず近距離無線通信接続が可能なタブレットPCやパソコンも利用できる。
【0012】
スピーカー部20の上側に配置されたライト部10は、図1で示した回転軸41、回転軸42まわりに回転させることにより位置(姿勢)変更が可能であり、図3には、図1の状態からライト部10を手前側へ移動した時の斜視図を示す。
【0013】
回転軸41の回転角Θ1の回動範囲は270°に設定されており、図1の状態からライト部10のレンズ12を正面、上面、背面に向けることができるようになっている。回転軸42の回転角Θ2の回動範囲は50°に設定されており、図1の状態からライト部10を手前側へ25°、奥側へ25°へ傾けることができる。また、回転軸41と回転軸42はフリーストップとなっており回動範囲内の任意の位置に保持される。
【0014】
ベース部30は、ボディ31と台座37が回転軸43を介して接続されており回転角Θ3は360°あり卓上に置いた状態でどの方向にも正面を向けることができる。また回転軸41、回転軸42、回転軸43にはそれぞれ回転角度を検知可能な角度検知センサーであるエンコーダーが取り付けられている。このようにして、ライト部10は、装置(照明付スピーカー1)の設置面に対する相対位置を変更可能にベース部30によって支持されている。図8にはエンコーダーの構成の説明図を示している。この図に示すように、回転軸と同期して回転するスリット板SBに対し、フォトインタラプタPIを設けており、回転に伴ってフォトインタラプタPIの光路が遮断されるか否かによって出力されるパルスを検出することで回転状態を検出可能である。このエンコーダーは一例であり、角度検知センサーとしては他のロータリーエンコーダやレゾルバなどに代表される公知の方法が適用可能である。
【0015】
回転軸41に取付けたエンコーダーは回転軸41の回転範囲270°に対し、図1の状態を基準位置の回転角Θ1=0°とし、+180°から-90°の範囲で回転角度を検知し、対応する出力信号を制御部に出力する。図4に回転角Θ1の回動域図を示す。図4(a)の状態を基準位置(Θ1=0°)とし、図4(b)の状態でΘ1=180°、図4(c)の状態でΘ1=-90°を検知する。
【0016】
回転軸42に取付けたエンコーダーは回転軸42の回転範囲50°に対し、図1の状態を基準位置の回転角Θ2=0°とし、+25°から-25°の範囲で回転角度を検知する。図5に回転角Θ2の回動域図を示す。図5(a)の状態を基準位置(Θ2=0°)とし、図5(b)の状態でΘ2=25°、図5(c)の状態でΘ2=-25°を検知する。
【0017】
回転軸43に取付けたエンコーダーは後述する設定モードでの設定初期位置を基準位置とし、基準位置からLEDインジケータ32を右に向ける回転を+角度、左に向ける回転角を-角度として検知するように構成されているが、他の基準位置を設けて基準位置からの角度を検知させてもよい。なお、回転角Θ3には特定の原点(回転角0°)を設けずに、ある位置で所定時間(例えば5秒間)が経過した場合に、その位置を原点とするように構成してもよい。この場合には、設定モードにおいてはその時点での初期位置を基準位置として設定しつつ、実際に所定操作を入力する際には、上記所定時間の経過で更新された原点からの回転角Θ3の変化量によって回転角を検知すればよい。
【0018】
本実施形態において、回転角度の信号は任意の操作スイッチとして設定可能であり、後述するように、回転軸41、42、43の回転角度に応じた所定操作の操作スイッチとして各部の回転操作による操作入力が可能になっている。一方、回転角度による操作は一時解除、再開が可能である。
【0019】
図6に、本実施形態における回転角度に対する所定操作の設定モードの動作フローを記す。例として図3の斜視図に示す位置である、回転角Θ1=+25°、回転角Θ2=+25°の位置にライト部10を回転した場合に、光源が白色の強で点灯するように設定する場合についてフローに沿って設定方法を説明する。
【0020】
本実施形態において、設定モードに遷移するには、照明用スイッチ11と電源スイッチ33のスイッチ2箇所の同時長押しを実行する。ただしこれは一例であり、所定の操作であればこれに限られず、特に、通常の使用中であればなされる虞の低い操作であることが好ましい。
【0021】
設定モードに遷移すると、ステップS1でLEDインジケータ32が橙色で点滅し、設定モードにあり、操作入力を設定可能な状態であることを報知する。
【0022】
ユーザは、LEDインジケータ32が橙色に点滅している間に設定したい位置(回転角Θ1=+25°、回転角Θ2=+25°)にライト部10を移動する。ステップS3では、この状態で第1の所定時間が経過したかどうかを判定しており、本実施形態では第1の所定時間の例として1分間が設定されており、1分間何もしないと(ステップS2でYes)、設定モードは解除され、LEDインジケータ32を消灯する。
【0023】
第1の所定時間が経過するまでの間(ステップS2でNo)、ステップS3では電源スイッチ33が2回押しされたかどうかを判定する。2回押しされたと判定すると、ライト部10の姿勢が確定し、エンコーダーにより回転角Θ1=+25°、回転角Θ2=+25°が検知、記憶される。一方、2回押しされたと判定しない場合には、ステップS2に戻る。
【0024】
ステップS4では、LEDインジケータ32が紫色で点滅を始め、設定モードにあり、動作状態を設定可能な状態であることを報知する。
【0025】
LEDインジケータが、紫色に点滅している間に設定したい動作内容に、照明用スイッチ11を操作(光源を白色の強での点灯状態にする)する。この状態で第2の所定時間が経過したかどうかを判定しており、本実施形態では第2の所定時間の例として1分間が設定されており、1分間何もしないと(ステップS5でYes)、設定モードは解除され、LEDインジケータ32を消灯する。
【0026】
第2の所定時間が経過するまでの間(ステップS5でNo)、ステップ6で電源スイッチ33が2回押しされたかどうかを判定する。2回押しされたと判定すると、白色の強での点灯状態が記憶される。一方、2回押しされたと判定しない場合には、ステップS5に戻る。
【0027】
ステップ7では、LEDインジケータ32が紫色に5秒間点灯し、その後LEDインジケータ32を消灯し、処理を終了する。
【0028】
以上説明した設定モードでの設定が完了した後は、設定された操作入力がなされると、それに対応して設定された動作状態が実行される。上述した例であれば、回転角Θ1=+25°、回転角Θ2=+25°の位置にライト部10を動かす度に光源が白色の強で点灯するようになる。
【0029】
上記説明ではライト部10の位置と光源の点灯状態を割り当てたが、スピーカー音量の上げ下げなどを割り当てることもできる。上述した以外にも、照明付スピーカーが検出可能な操作入力であれば、いずれの操作入力であっても設定可能であり、例えばベース部30と台座37の回転軸43周りの回転角Θ3を検知して、ベース部30より上部を+90°回転させたら音量を上げる、-90°回転させたら音量を下げるなどの設定も可能である。また、それらを組み合わせて、操作入力に対応してライト部10における点灯動作とスピーカー部20の動作の両方を設定可能にしてもよい。こうすることによって、所定の状態(姿勢)にライト部を動かすことでライト部10の点灯とスピーカー部20による音の出力を開始し、また、他の状態(姿勢)にライト部を動かすことでライト部10の消灯とスピーカー部20の出力を停止するように設定することなどが可能となる。
【0030】
また、この機能は一時的な設定解除及び再開が可能である。図7に、この一時解除/再開モードの動作フローを記す。設定状態にある時に照明用スイッチ11と電源スイッチ33と一時停止/再生スイッチ35のスイッチ3箇所を同時に長押しする。すると、ステップS11でLEDインジケータ32が紫色に5秒間点灯した後に消灯し、一時解除モードとなり、一時解除モードの設定を終了する。設定した姿勢での操作は行われない。なお、一時解除状態で一時解除/再開モードのステップ1~3を行えば設定の再開となる。
【0031】
以上が設定方法及び一時解除、再開の方法であるが、製品に配置されるスイッチ、LEDインジケータ類に合わせて、設定に使うスイッチやスイッチの同時押し、2回押し等の操作及びLEDインジケータの点灯、点滅を変更してもよい。また設定用に専用のスイッチ、LEDインジケータを設けてもよい。また、設定状態においてスイッチ3箇所を同時に長押しすることで一時解除モードに遷移可能であると説明したが、これに限られず、設定状態以外の状態において同様の操作をすることによって一時解除モードに遷移可能に構成してもよい。
【0032】
以上説明した通り、本発明の第1実施形態に係る照明付スピーカー1においては、照明の光源を有するライト部10の位置を変更することによって、照明付スピーカー1の動作(ライト部10の光源の点灯状態の切り替え制御やスピーカー部20の音量、再生などの出力制御)を実行可能な制御部を有することを特徴とする。
【0033】
なお、ライト部10の位置を変更することによって、スピーカー部20の出力制御のみを実行可能に構成してもよい。この場合、ライト部10の光源の点灯状態は、ライト部10に設けられた照明用スイッチ11によってのみ行いつつ各回転軸41~43周りに回動させることでライト部10を所望の位置(角度)に向けることができるとともに、その操作に連動させてスピーカー部20の出力制御を実行可能にすることができる。例えば、回転軸43まわりにライト部10を回転させたときにのみスピーカー部20の出力(例:音量)が変更されるようにしつつ、回転軸41、42まわりに回転させたときにはライト部10の光源の点灯状態、スピーカー部20の出力ともに変更されないように構成することも可能である。本実施形態におけるスピーカー部20の出力は、上部のメッシュ部品21から出力される。そのため、対向する位置にあるライト部10における対向部分の形状によって音の反響が変わる。したがって、回転軸41、42周りにライト部10を回転させた場合、メッシュ部品21との対向部分の形状が変わるため、音の反響状態も変更される。そのため、スピーカー部20の出力を変更せずとも音の変化を感じることができる。一方で、音量などを変更するために、回転軸43まわりの回転によって制御可能にすることで、簡易な操作で直観的に音の変化や音量の変化をさせることが可能である。
【0034】
(第2実施形態)
本実施形態においては第1実施形態と同様の構成であるが、回転軸41、回転軸42、回転軸43の回転角度をセンサーで検知し、各回転角度の信号を任意の操作スイッチとする設定を、近距離無線通信で無線接続されたスマートフォンやタブレットPC、パソコンなどの外部装置のアプリ上で行うところが異なる。なお、この外部装置は、第1実施形態で説明した、各部の動作を制御する外部装置と同一であってもよいし、それとは異なる装置であってもよい。同一の装置である場合には、各部の動作を制御する制御アプリにおいて、本実施形態における各回転角度の信号を任意の操作スイッチとする設定が可能なように構成することが好ましい。
【0035】
このように、第1実施形態の設定モードで行うスイッチ操作に相当する部分を外部装置上で動作するアプリで代用してもよいが、設定したいライト部10とアーム部40の回転軸41周りの相対角度とアーム部40とベース部30の回転軸42周りの相対角度、及びベース部30と台座37の回転軸43周りの回転角を直接数値で入力するようにしてもよい。アプリ上に標準設定を準備しておきその中から選択または選択編集するようにしてもよい。また、第1実施形態の設定方法も選択可能とし、併用してもかまわない。
【0036】
(第3実施形態)
本実施形態においては第1実施形態と同様の構成であるが、設定モードのステップS5、S6でのループ中に設定したい操作で光源の点灯、消灯等の制御に加え、音量の上下、音楽再生の一時停止/再生といったスピーカー制御をそれぞれ設定できることが異なる。また、第2実施形態の近距離無線通信で接続されたスマートフォンやタブレットPC、パソコンなどの外部装置のアプリ上でこれらの設定を可能としておいてもかまわない。
【0037】
本発明は、以上説明した各実施形態に係る照明付スピーカー1に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更あるいは各実施形態の組み合わせが可能である。
【0038】
例えば、上述した実施形態において、設定モードに遷移するためには、照明用スイッチ11と電源スイッチ33のスイッチ2箇所を同時に長押しする一方で、一時解除/再開モードに遷移するために、照明用スイッチ11と電源スイッチ33と一時停止/再生スイッチ35のスイッチ3箇所を同時に長押しすることを例示したが、一時解除/再開モードにはできるだけ即座に遷移させたいという利便性の要求に応えるべく、一時解除/再開モードへ遷移するための操作入力を、設定モードに遷移するための操作入力よりも簡単な操作になるように設定されるようにしてもよい。
【0039】
また、上述した設定モードにおいて設定される操作入力とそれに対応する動作状態のうちのいくつかが、標準設定としてあらかじめ照明付スピーカー1にプリセットされていてもよい。このプリセットを変更可能に構成してもよいし、変更できないようにしてもよい。いずれの場合であっても、ユーザはライト部10、アーム部40もしくはベース部30を回転させることによって動作状態を切り替えることができる。
【0040】
また、回転軸41、回転軸42、回転軸43の回転角度の検出感度を調整可能に構成してもよい。例えば、第1実施形態において、回転軸41の回転角Θ1の回動範囲は270°であると説示したが、設定モードにおいて操作入力を設定する際に、この回動範囲を所定の分割数に分割し、いずれの範囲に回転角Θ1が含まれるかによって動作状態が切り替わるように構成しても良い。あるいはその分割数を設定可能に構成してもよい。
【0041】
例えば、回転角Θ1が、-90°≦Θ1≦180°の範囲に回転可能である場合に、所定の分割数の例として3つの領域に分割した場合、-90°≦Θ1<-60°、-60°≦Θ1<90°、90°≦Θ1<180°の3つの範囲のいずれの範囲に含まれるかによって動作状態が切り替わるように設定しても良い。
【0042】
このように、各分割した角度範囲が均等でなくてもよく、それらをユーザが設定可能であることが好ましい。表1には、各回動範囲においてライト部10、スピーカー部20の出力がどのように変化するかの一例を示す。
【表1】
【0043】
なお、左側には動作モードを示すモード名を示しており、各モードが設定された場合にどのような出力制御がなされるかを示している。また、表中で「-」と示した部分は「設定なし」すなわち、その回転軸まわりでの回転角の設定がない(回動範囲内のいずれの位置であっても出力が変化しない)ことを示している。表に記載された回転角度にライト部10を回転するとそれに対応したライト部10の点灯状態とスピーカー部20の出力制御が実行されるが、例えばモードDにおいて、-65°≦Θ1<25かつ0<Θ2の範囲にライト部10を移動すると、ライト部10の光源が中の点灯状態となり、スピーカー部20による再生も開始される。一方、モードD欄の下段に示す通り、これらの範囲以外の範囲にライト部10を移動すると、ライト部10の光源、スピーカー部20の出力ともにOFF(停止)状態となる。このように、設定しなかった回転角度においてどのように制御されるかの設定も可能であることが好ましい。
【0044】
また、上述した各実施形態においては、設定モードにおいて設定された動作状態が常時適用されて、対応する操作入力があると常時その動作が実行される態様について説明したが、「自動入力モード」などの特定の動作モードに遷移した状態でのみ対応する動作状態が実行され、「通常モード」など、他のモードでは操作入力に対応する動作状態が実行されないようにしてもよい。この態様によれば、ユーザは、モードを切り替えることで、所望のタイミングでのみ特定の操作入力に対応する動作状態への切り替えが実行されるように容易に設定可能となる。
【0045】
また、モードの切り替え以外にも、特定の条件下においてのみ操作入力に対応する動作状態への切り替えが実行されるようにしてもよい。例えば、照明付スピーカー1に設けられたいずれかの操作スイッチが入力された状態でのみ実行されるようにしてもよいし、あるいは、照明付スピーカー1を動作させるバッテリの残量が所定の閾値電圧よりも大きい時のみ実行されるようにしてもよい。これらは一例であり、また、上述したいずれの態様とも組み合わせて適用することが可能である。
【0046】
また、上述した実施形態においては、回転角を3つ有する態様について説明したが、本発明においては、1つ以上の回転軸があればよい。すなわち、回転軸によって照明の光源を有するライト部10の位置が変更されることで、対応する動作状態に切り替え可能に構成されていればよい。
【符号の説明】
【0047】
1 照明付スピーカー
10 ライト部
11 照明用スイッチ
12 レンズ
20 スピーカー部
21 メッシュ部品
30 ベース部
31 ボディ
32 LEDインジケータ
33 電源スイッチ
34 音量(-)スイッチ
35 一時停止/再生スイッチ
36 音量(+)スイッチ
37 台座
38 ゴム足
39 USBコネクタ
40 アーム部
41 回転軸
42 回転軸
43 回転軸
Θ1 回転角
Θ2 回転角
Θ3 回転角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8