(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050090
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システム
(51)【国際特許分類】
H02J 3/26 20060101AFI20240403BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
H02J3/26
H02J7/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156702
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 宏彬
(72)【発明者】
【氏名】石上 雄太
【テーマコード(参考)】
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G066GB02
5G066GC01
5G503AA01
5G503BA02
5G503BB01
5G503CA01
5G503CA11
5G503FA06
(57)【要約】
【課題】三相電源における不平衡を抑制する充電システムを提供する。
【解決手段】第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の充電部と、前記複数の充電部のそれぞれを制御する制御部と、を備え、前記複数の充電部のそれぞれは、充電対象へ供給する充電電力を調整する電力調整部と、前記充電電力を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記複数の充電部のそれぞれの前記検出部が検出する前記充電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の充電部のいずれかにおける前記電力調整部を制御する充電システム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の充電部と、
前記複数の充電部のそれぞれを制御する制御部と、
を備え、
前記複数の充電部のそれぞれは、
充電対象へ供給する充電電力を調整する電力調整部と、
前記充電電力を検出する検出部と、
を備え、
前記制御部は、前記複数の充電部のそれぞれの前記検出部が検出する前記充電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の充電部のいずれかにおける前記電力調整部を制御する、
充電システム。
【請求項2】
前記制御部は、
前記複数の充電部のそれぞれの前記検出部が検出する前記充電電力に基づいて、前記第1相と前記第2相との第1相間、前記第2相と前記第3相との第2相間及び前記第3相と前記第1相との第3相間における相間充電電力を算出し、
前記第1相間、前記第2相間及び前記第3相間のそれぞれの相間充電電力に基づいて、前記三相交流における不平衡率を算出し、
前記不平衡率が基準値以上の場合に、前記三相交流が不平衡状態になると判定する、
請求項1に記載の充電システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記第1相間、前記第2相間及び前記第3相間において、相間充電電力が一番大きい最大相間を算出し、
前記最大相間において、前記不平衡率が前記基準値より小さくなる最大可能充電電力を算出し、
前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部の充電電力の和が、前記最大可能充電電力以下になるように、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部のそれぞれの前記電力調整部を制御する、
請求項2に記載の充電システム。
【請求項4】
前記制御部は、
前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部のそれぞれの前記電力調整部を、前記最大可能充電電力を、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部により充電されている充電対象の台数で割った充電電力により充電するように制御する、
請求項3に記載の充電システム。
【請求項5】
前記制御部は、
前記充電対象の充電率に基づいて、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部において、前記充電率が低い前記充電部を、前記充電率が高い前記充電部より高い充電電力により充電するように、前記電力調整部を制御する、
請求項3に記載の充電システム。
【請求項6】
前記制御部は、
前記複数の充電部から三相交流線路までの距離に基づいて、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部において、前記三相交流線路から近い前記充電部を、前記三相交流線路から遠い前記充電部より高い充電電力により充電するように、前記電力調整部を制御する、
請求項3に記載の充電システム。
【請求項7】
前記制御部は、
前記最大可能充電電力を、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部により充電されている前記充電対象の台数で割り、更に、前記複数の充電部から三相交流線路までの距離に基づいて、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部において、前記三相交流線路から近い前記充電部を、前記三相交流線路から遠い前記充電部より高い充電電力により充電するように、前記電力調整部を制御する、
請求項3に記載の充電システム。
【請求項8】
前記制御部は、
前記充電対象の充電率に基づいて、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部において、前記充電率が低い前記充電部を、前記充電率が高い前記充電部より高くなるような電力値を算出し、更に、前記複数の充電部から三相交流線路までの距離に基づいて、前記最大相間から電力が供給される前記複数の充電部において、前記三相交流線路から近い前記充電部を、前記三相交流線路から遠い前記充電部より高い充電電力により充電する状態に近づくように前記電力値を加減して、前記電力調整部を制御する、
請求項3に記載の充電システム。
【請求項9】
第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の充電部のそれぞれを制御する制御装置であって、
前記複数の充電部のそれぞれにおける充電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の充電部のいずれかにおける充電電力を制御する、
制御装置。
【請求項10】
第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の充電部を備える充電システムの制御方法であって、
前記複数の充電部のそれぞれにおける充電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の充電部のいずれかにおける充電電力を制御する、
充電システムの制御方法。
【請求項11】
第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の給電部と、
前記複数の給電部のそれぞれを制御する制御部と、
を備え、
前記複数の給電部のそれぞれは、
給電対象へ供給する給電電力を調整する電力調整部と、
前記給電電力を検出する検出部と、
を備え、
前記制御部は、前記複数の給電部のそれぞれの前記検出部が検出する前記給電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の給電部のいずれかにおける前記電力調整部を制御する、
電力制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、交流電力又は交流電流を相間別に集計する集計手段と、該集計手段の集計結果に基づいて、相間別に入出力される交流電力又は交流電流の過不足を算出する算出手段とを有する電力制御装置が開示されている。特許文献1には、電力制御装置が、該算出手段が算出した過不足を調整すべく、複数の電力変換部の一部又は全部について電力変換の実行の有無、変換電力の大きさ、電力の変換方向及びスイッチのオンオフの中の少なくとも1つを制御することが開示されている。特許文献1には、電力制御装置が、単相の交流電力を入出力する電力変換部を三相の電力系統の各相間に複数接続する場合であっても、電力系統に対する各相電流のアンバランスを抑制できることが開示されている。
【0003】
特許文献2には、配電システムのための位相平衡化システムが開示されている。特許文献2には、位相平衡化システムが、関心のある期間の配電システムに対する負荷予測量を求める負荷予測モジュールと、関心のある期間の配電システムにおける電圧不平衡量を求める位相不平衡特定モジュールと、を含むことが開示されている。
【0004】
特許文献3には、三相交流の電力系統の各相間からそれぞれ供給される単相交流電力を直流電力に変換する複数の電力変換手段を備える電力変換システムが開示されている。特許文献3には、電力変換システムが、複数の電力変換手段のうち第1の電力変換手段から直流電力を出力している場合、電力系統から第1の電力変換手段に供給される有効電力による三相不平衡状態を三相平衡にするように制御することが開示されている。
【0005】
特許文献4には、充電モードの場合、内部電力網内の三相のうちの第1相からの交流電源を直流電源に変換する電力変換部を備えるエネルギー貯蔵装置が開示されている。特許文献4には、電力変換部が、放電モードの場合、少なくとも1つのバッテリパックに貯蔵された直流電源を交流電源に変換することが開示されている。特許文献4には、エネルギー貯蔵装置が、データを交換する通信モジュールを含み、通信モジュールが、電圧情報を外部のエネルギー貯蔵装置に無線通信に基づいて伝送することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2016-025775号公報
【特許文献2】特許第5814718号公報
【特許文献3】特許第6559106号公報
【特許文献4】特許第6700007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
蓄電池を備えた電気自動車が普及している。電気自動車が備える蓄電池を充電する充電器には急速充電器と普通充電器とがある。急速充電器は短い充電時間で充電できる。一方、普通充電器は長い充電時間を必要とする。しかしながら、急速充電器は普通充電器より費用がかかる。したがって、多数台の電気自動車を同時に充電する大規模な駐車場では、多数の普通充電器が設置されることが見込まれる。また、多数の普通充電器が設置された大規模な駐車場において、多数の普通充電器が同時に使用されることが見込まれる。
【0008】
普通充電器は一般に単相交流を電源として動作する。単相交流は、例えば、三相3線式の交流線路の内のいずれか2線に接続することによって得られる。大規模な駐車場において、例えば、特定の単相交流が供給される充電器に、充電する電気自動車が集中すると、すなわち、負荷を接続する相間が偏ると、三相3線式の交流線路において不平衡が生じる場合がある。三相不平衡が生じると、例えば、同じ系統に接続されている三相電動機の騒音、振動、発熱、電力量計の回転過剰を招く場合がある。
【0009】
したがって、三相電源において、負荷は各相間にバランスをとって接続されることが望ましい。
【0010】
本開示は、三相電源における不平衡を抑制する充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本開示の一の態様によれば、第1相、第2相及び第3相を有する三相交流から単相交流が供給される複数の充電部と、前記複数の充電部のそれぞれを制御する制御部と、を備え、前記複数の充電部のそれぞれは、充電対象へ供給する充電電力を調整する電力調整部と、前記充電電力を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記複数の充電部のそれぞれの前記検出部が検出する前記充電電力に基づいて、前記三相交流が不平衡状態になることが判定される場合に、前記不平衡状態を回避又は改善するように前記複数の充電部のいずれかにおける前記電力調整部を制御する充電システムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本開示の充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システムによれば、三相電源における不平衡を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る充電システムの構成の概要を説明する図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る充電システムにおける充電部の構成の概要について説明する図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明するフロー図である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明するフロー図である。
【
図5】
図5は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明するフロー図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明するフロー図である。
【
図7】
図7は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明するフロー図である。
【
図8】
図8は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明する図である。
【
図9】
図9は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明する図である。
【
図10】
図10は、第1実施形態に係る充電システムにおける制御部の処理を説明する図である。
【
図11】
図11は、第2実施形態に係る充電システムの構成の概要を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の充電システム、制御装置、充電システムの制御方法及び電力制御システムの具体例を、以下に図面を参照して説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0015】
なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に関して、実質的に同一の又は対応する機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する場合がある。また、理解を容易にするために、図面における各部の縮尺は、実際とは異なる場合がある。
【0016】
平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右及び前後等の方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直には、それぞれ略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直が含まれてもよい。
【0017】
例えば、略平行は、2つの線あるいは2つの面が互いに完全に平行でなくても、製造上許容される範囲内で互いに平行として扱うことができることを意味する。他の略直角、略直交、略水平及び略垂直のそれぞれについても、略平行と同様に、2つの線又は2つの面の相互の位置関係が製造上許容される範囲内であればそれぞれに該当することが意図される。
【0018】
≪第1実施形態≫
<充電システム>
第1実施形態に係る充電システムについて説明する。
図1は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1の構成の概要を説明する図である。充電システム1は、駐車場等において、複数の電気自動車を同時に充電可能なシステムである。充電システム1は、ショッピングセンタ等の駐車場に設けられる。充電システム1は、複数の電気自動車を、同時に普通充電する。
【0019】
充電システム1は、三相電源PSに接続する。三相電源PSは、三相3線式の電源である。三相電源PSは、互いに位相が120度ずつずれているa相、b相及びc相を有する三相交流TACを出力する。三相電源PSは、三相交流TACにおけるa相、b相及びc相を、それぞれ配線La、配線Lb及び配線Lcに出力する。配線La、配線Lb及び配線Lcをまとめて三相交流線路Labcという場合がある。なお、三相電源PSに、三相交流機器20が接続される。三相交流機器20は、例えば、空調機用のモータ、急速充電器等である。
【0020】
なお、充電システム1は、三相電源PSと三相交流線路Labcとが直接接続されているが、充電システム1は、三相電源PSと三相交流線路Labcとの間に、変圧器を備えていてもよい。
【0021】
充電システム1は配線La、配線Lb及び配線Lcに接続することにより、三相電源PSから電力が充電システム1に供給される。
【0022】
充電システム1には、三相交流TACにおけるa相とb相との相間(ab相間)から単相交流ACabが供給される。充電システム1が配線La及び配線Lbに接続することにより、三相交流TACにおけるab相間から単相交流ACabが充電システム1に供給される。
【0023】
また、充電システム1には、三相交流TACのb相とc相との相間(bc相間)から単相交流ACbcが供給される。充電システム1が配線Lb及び配線Lcに接続することにより、三相交流TACにおけるbc相間から単相交流ACbcが充電システム1に供給される。
【0024】
さらに、充電システム1には、三相交流TACのc相とa相との相間(ca相間)から単相交流ACcaが供給される。充電システム1が配線Lc及び配線Laに接続することにより、三相交流TACにおけるca相間から単相交流ACcaが充電システム1に供給される。
【0025】
充電システム1は、制御部10と、複数の充電部と、を備える。複数の充電部は、三相電源PSから単相交流ACabが供給される複数の充電部30Aと、三相電源PSから単相交流ACbcが供給される複数の充電部30Bと、三相電源PSから単相交流ACcaが供給される複数の充電部30Cと、を含む。なお、特に充電部30A、充電部30B及び充電部30Cを区別する必要がない場合は、充電部30A、充電部30B及び充電部30Cのそれぞれを総称して充電部30という。複数の充電部30のそれぞれは、駐車スペース40に設けられる。
【0026】
[制御部10]
制御部10は、充電システム1の全体を制御する。制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を備えるマイクロプロセッシングユニットにより構成される。制御部10は、CPUがROMに記録されているプログラムをRAMに展開して実行することにより処理を行う。
【0027】
制御部10は、複数の充電部30のそれぞれを制御する。制御部10は、複数の充電部30のそれぞれにおいて、電気自動車に充電する際に、三相交流TACが不平衡状態にならないように制御する。
【0028】
[充電部30]
充電部30は、電気自動車に充電用の電力を供給する。充電部30は、単相交流が入力される。充電部30は、単相交流により、電気自動車における蓄電池を普通充電する。
【0029】
図2は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における充電部30の構成の概要について説明する図である。充電部30は、充電制御部31と、電力調整部32と、検出部33と、遮断部34と、を備える。充電部30は、駐車スペース40に設けられる充電コネクタ41を介して、電気自動車EVに単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaのいずれかを供給する。充電部30は、単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaのいずれかを電力調整部32で電力を調整し、調整した電力を電気自動車EVに供給する
【0030】
(充電制御部31)
充電制御部31は、充電部30全体を制御する。充電制御部31は、制御部10から送信された制御命令に基づいて動作する。充電制御部31は、電力調整部32を制御する。また、充電制御部31は、電気自動車EVに供給する電力である充電電力を測定した結果を検出部33から取得する。さらに、充電制御部31は、遮断部34において電路を接続又は切断するように、遮断部34を制御する。さらにまた、充電制御部31は、電気自動車EVと通信して、電気自動車EVから例えば充電率を取得する。
【0031】
充電制御部31は、制御部10との間で通信を行う。充電制御部31は、制御部10から制御命令を受信する。また、充電制御部31は、検出部33で検出した充電電力の検出結果を制御部10に送信する。さらに、充電制御部31は、電気自動車EVから取得した充電率等のデータを制御部10に送信する。
【0032】
(電力調整部32)
電力調整部32は、制御部10から送信された制御命令に基づいて、電気自動車EVに供給する電力を調整する。充電制御部31は、制御部10から送信された充電電力変更命令に基づいて、電気自動車EVに供給可能な充電電力を算出する。そして、充電制御部31は、算出した供給可能な充電電力を電力調整部32に指示する。電力調整部32は、充電制御部31から指示された充電電力に基づいて、電気自動車EVに電力を供給する。上述のようにして、電力調整部32は、制御部10が送信して、充電部30が受信した充電電力変更命令に基づいて、充電電力を調整する。
【0033】
(検出部33)
検出部33は、電力調整部32が電気自動車EVに供給する充電電力の電力を検出する。また、検出部33は、電力調整部32が電気自動車EVに供給する充電電力の電流値及び電圧値を検出する。検出部33は、充電電力の電力、電流値及び電圧値を検出した結果を充電制御部31に出力する。
【0034】
(遮断部34)
遮断部34は、三相電源PSと、充電コネクタ41との間における電路を接続又は遮断する。遮断部34は、例えば、電磁接触器である。
【0035】
充電システム1は、充電部30として、配線La及び配線Lbに接続される複数の充電部30Aと、配線Lb及び配線Lcに接続される複数の充電部30Bと、配線Lc及び配線Laに接続される複数の充電部30Cと、を備える。
【0036】
複数の充電部30Aのそれぞれは、配線Laに接続する配線La1と、配線Lbに接続する配線Lb1と、に接続する。配線La1は、配線Laから分岐する。配線Lb1は、配線Lbから分岐する。複数の充電部30Aのそれぞれは、電気自動車EVに充電コネクタ41を介して単相交流ACabを供給する。
【0037】
複数の充電部30Bのそれぞれは、配線Lbに接続する配線Lb2と、配線Lcに接続する配線Lc1と、に接続する。配線Lb2は、配線Lbから分岐する。配線Lc1は、配線Lcから分岐する。複数の充電部30Bのそれぞれは、電気自動車EVに充電コネクタ41を介して単相交流ACbcを出力する。
【0038】
複数の充電部30Cのそれぞれは、配線Lcに接続する配線Lc2と、配線Laに接続する配線La2と、に接続する。配線Lc2は、配線Lcから分岐する。配線La2は、配線Laから分岐する。複数の充電部30Cのそれぞれは、電気自動車EVに充電コネクタ41を介して単相交流ACcaを出力する。
【0039】
<第1実施形態に係る充電システムにおける処理>
次に、充電システム1における処理について説明する。充電システム1における処理について説明することにより、充電システム1の制御方法に含まれる工程について説明する。
図3は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10の処理を説明するフロー図である。
【0040】
(ステップS10)
最初に、制御部10は、充電システム1について、現在の状態を把握する(現在の状態を把握する工程)。
【0041】
制御部10は、現在の状態を把握するために、複数の充電部30のそれぞれ、言い換えると、複数の充電部30Aのそれぞれ、複数の充電部30Bのそれぞれ及び複数の充電部30Cのそれぞれから、それぞれの稼働状態に関する情報(稼働状態情報)を取得する。制御部10は、複数の充電部30のそれぞれから稼働状態情報を取得するために、例えば、電気自動車EVを充電中か否かのフラグ、充電部30から供給している充電電力(充電電流及び充電電圧)及び充電を行っている電気自動車EVにおける充電率を取得する。
【0042】
そして、制御部10は、取得した稼働状態情報に基づいて、充電システム1について現在の状態を把握する。ここでは、制御部10が現在の状態として把握する、充電システム1に接続されている電気自動車EVの台数、充電電力について説明する。
【0043】
制御部10は、取得した稼働状態情報に基づいて、現在、充電システム1において充電を行っている電気自動車EVの台数を算出する。また、制御部10は、複数の充電部30Aにより充電を行っている電気自動車EVの台数、複数の充電部30Bにより充電を行っている電気自動車EVの台数及び複数の充電部30Cにおいて充電を行っている電気自動車EVの台数を算出する。言い換えると、制御部10は、充電システム1において、単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaのそれぞれに接続されている電気自動車EVの台数の内訳を算出する。
【0044】
(ステップS20)
次に、制御部10は、所定の時間後に予測される将来における最悪のケースの想定を行う(将来における最悪ケースを想定する工程)。具体的な処理について、
図4に記載のフロー図に基づいて説明する。
図4は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10における将来における最悪ケースを想定する処理を説明するフロー図である。
【0045】
将来における最悪ケースについて説明する。現状において、充電電力が一番大きい相間交流と、充電電力が一番小さい相間交流と、について説明する。例えば、充電電力が一番大きい相間交流、言い換えると、負荷が最大の相間交流、に、合計で60台の電気自動車EVが充電されているとする。また、充電電力が一番小さい相間交流、言い換えると、負荷が最小の相間交流、に、合計で20台の電気自動車EVが充電されているとする。
【0046】
相間によって充電電力の差があるので、ab相間の電圧、bc相間の電圧及びca相間の電圧はそれぞれ値が異なり、いずれかの相間の電圧が最低値をとっている。ここで、負荷が最大の相間交流に、更に10台の電気自動車EVが追加で充電されたとする。その場合、負荷が最大の相間交流では合計で70台の電気自動車EVが充電されることとなり、相間電圧が最低値をとる相間では、更に電圧が低下する。電圧が低下すると、不平衡率は大きくなる。
【0047】
したがって、充電電力が一番大きい相間交流は、追加される電気自動車EVの台数が多くなるほど、不平衡率が悪化する。そこで、充電電力が一番大きい相間交流において将来における最悪ケースを検討する場合、追加される電気自動車EVの台数が一番多くなる場合が最悪ケースとなる。
【0048】
一方、相間によって充電電力の差があるので、ab相間の電圧、bc相間の電圧及びca相間の電圧はそれぞれ値が異なり、いずれかの相間の電圧が最大値をとっている。ここで、負荷が最小の相間交流において、更に10台の電気自動車EVが充電が終了したとする。その場合、負荷が最小の相間交流では合計で10台の電気自動車EVが充電されることとなり、相間電圧が最大値をとる相間では、更に電圧が上昇する。電圧が上昇すると、不平衡率は大きくなる。
【0049】
したがって、充電電力が一番小さい相間交流は、充電が終了する電気自動車EVの台数が多くなるほど、不平衡率が悪化する。そこで、充電電力が一番小さい相間交流において将来における最悪ケースを検討する場合、充電が終了する電気自動車EVの台数が一番多くなる場合が最悪ケースとなる。
【0050】
そこで、制御部10は、充電システム1において、想定する時刻までに、追加される電気自動車EVは、すべて、充電電力が一番大きい相間交流が供給される充電部30に接続されると想定する。また、制御部10は、充電システム1において、想定する時刻までに、充電が終了する電気自動車EVは、すべて、充電電力が一番小さい相間交流が供給される充電部30に接続されていると想定する。上述のように、想定することにより、制御部10は、想定する時刻における最悪ケースを想定する。
【0051】
(ステップS21)
最初に、制御部10は、現在の各相間における充電電力を把握する(現在の各相間における充電電力を把握する工程)。
【0052】
制御部10は、ステップS10において取得した稼働状態情報に基づいて、現在、充電システム1において充電を行っている際の充電電力を算出する。制御部10は、複数の充電部30Aにおいて、電気自動車EVに充電している充電電力の総和である相間充電電力Pab0を算出する。同様に、制御部10は、複数の充電部30Bにおいて、電気自動車EVに充電している充電電力の総和である相間充電電力Pbc0を算出する。また、制御部10は、複数の充電部30Cにおいて、電気自動車EVに充電している充電電力の総和である相間充電電力Pca0を算出する。
【0053】
(ステップS22)
次に、制御部10は、ステップS21において算出した相間充電電力Pab0、相間充電電力Pbc0及び相間充電電力Pca0より、現在の充電電力が最小となる相間を特定する(現在の充電電力が最小となる相間を特定する工程)。言い換えると、制御部10は、充電システム1において、一番充電電力が少ない単相交流が、単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaのいずれかであるのかを特定する。
【0054】
(ステップS23)
次に、制御部10は、充電電力が最小となる相間における電力減少幅を決定する(充電電力が最小となる相間における電力減少幅を決定する工程)。
【0055】
具体的な処理について、
図5に記載のフロー図に基づいて説明する。
図5は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10における充電電力が最小となる相間における電力減少幅を決定する処理を説明するフロー図である。
【0056】
(ステップS231)
制御部10は、過去の所定の期間にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する(過去の所定の期間にわたる充電部のそれぞれにおける充電開始、終了時刻データを取得する工程)。制御部10は、充電システム1を稼働させた実績のデータとして、所定の期間、例えば、過去7日間、にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する。制御部10は、例えば、外部記憶装置等に保存されているデータベースから実績データを取得してもよいし、外部のサーバ等から実績データを取得してもよい。
【0057】
例えば、制御部10は、期間T1にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する。制御部10は、期間T1にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値をまとめることにより、例えば、充電システム1において、1日の各時刻における充電を行っている電気自動車EVの台数をまとめる。そして、制御部10は、1日の各時刻において、充電が終了する電気自動車EVの台数をまとめる。
【0058】
(ステップS232)
次に、制御部10は、取得した実績データから、現時点から想定する時刻、例えば、現時点から数秒後の時刻、までに充電が終了することにより減少する最大電力を算出する(現在から想定する時刻までに充電を終了することにより減少する最大電力を算出する工程)。ステップS231で取得した実績データからまとめた充電が終了する電気自動車EVの充電状況から、現時点から数秒後の時刻までに充電を終了する電気自動車EVによって減少する最大電力を算出する。
【0059】
例えば、制御部10は、現時点から時間T2後の時刻までに、充電が終了した電気自動車EVを充電していた電力の合計である電力P1を最大電力として、過去の実績値から算出する。
【0060】
(ステップS233)
次に、制御部10は、ステップS232で算出した最大電力を用いて、安全率を考慮して、当該最大電力より大きい想定電力を算出する(算出した最大電力より大きい想定電力を算出する工程)。ステップS231において取得した最大電力は実績値であるため、実際は、例えば、より多くの台数の電気自動車EVが充電を終了して、当該最大電力より大きい電力の充電電力が減少する可能性がある。そこで、制御部10は、安全率を考慮して、最大電力より大きい電力の想定電力を算出する。なお、安全率を考慮する必要がない場合、制御部10は、最大電力を想定電力として算出する。
【0061】
例えば、制御部10は、係数k1(k1≧1)を、ステップS232で算出した最大電力である電力P1に乗じる。そして、電力P1に係数k1を乗じた電力P2を想定電力とする。
【0062】
(ステップS234)
次に、制御部10は、充電部30のそれぞれにおいて充電中の電気自動車EVの充電率から、想定する時刻までに充電を終了する台数を算出する(充電中の電気自動車における充電率に基づいて、想定する時刻までに充電を終了する充電部の電力を算出する工程)。制御部10は、充電部30のそれぞれから、充電中の電気自動車EVについて、充電率を取得する。そして、制御部10は、充電率から想定する時刻までに充電を終了する充電部30を特定する。また、制御部10は、充電を終了する充電部30より、充電が終了する充電部30で消費する電力を算出する。
【0063】
例えば、制御部10は、現在から時間T2後の時刻までに、充電を終了する充電部30における電力P3を算出する。
【0064】
(ステップS235)
次に、制御部10は、想定する時刻までに減少する最大の電力を算出する(想定する時刻までに減少する最大の電力を算出する工程)。制御部10は、ステップS233及びステップS234のそれぞれで算出した結果に基づいて、想定する時刻までに減少する最大の電力を算出する。
【0065】
例えば、制御部10は、ステップS233において算出した電力P2とステップS234において算出した電力P3の大きい方を、電力減少分の電力P4(電力の想定値)として算出する。
【0066】
より具体的な例について説明する。例えば、期間T1を7日間、時間T2を5秒、係数k1を1.5とする。ステップS232において算出される最大電力である電力P1が18キロワットであるとすると、ステップS233において算出される想定電力である電力P2は27キロワットとなる。また、例えば、ステップS234において、充電が終了する充電部30における電力P3は6キロワットとする。すると、ステップS235において算出される電力減少分の電力P4は27キロワットとなる。
【0067】
(ステップS24)
次に、制御部10は、ステップS21において算出した相間充電電力Pab0、相間充電電力Pbc0及び相間充電電力Pab0より、現在の充電電力が最大となる相間を特定する(現在の充電電力が最大となる相間を特定する工程)。言い換えると、制御部10は、充電システム1において、一番充電電力が多い単相交流が、単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaのいずれかであるのかを特定する。現在の充電電力が最大となる相間を最大相間という場合がある。
【0068】
(ステップS25)
次に、制御部10は、充電電力が最大となる相間における電力増加幅を決定する(充電電力が最大となる相間における電力増加幅を決定する工程)。
図6は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10の充電電力が最大となる相間における電力増加幅を決定する処理を説明するフロー図である。
【0069】
(ステップS251)
制御部10は、過去の所定の期間にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する(過去の所定の期間にわたる充電部のそれぞれにおける充電開始、終了時刻データを取得する工程)。制御部10は、充電システム1を稼働させた実績のデータとして、所定の期間、例えば、過去7日間、にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する。制御部10は、例えば、外部記憶装置等に保存されているデータベースから実績データを取得してもよいし、外部のサーバ等から実績データを取得してもよい。
【0070】
例えば、制御部10は、期間T1にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値を取得する。制御部10は、期間T1にわたる充電部30のそれぞれにおける充電開始、終了時刻の実績値をまとめることにより、例えば、充電システム1において、1日の各時刻における充電を行っている電気自動車EVの台数をまとめる。そして、制御部10は、1日の各時刻において、充電を開始する電気自動車EVの台数をまとめる。
【0071】
(ステップS252)
次に、制御部10は、取得した実績データから、現時点から想定する時刻、例えば、現時点から数秒後の時刻、までに充電を開始することにより増加する最大電力を算出する(現在から想定する時刻までに充電を開始することにより増加する最大電力を算出する工程)。ステップS251で取得した実績データからまとめた充電を開始する電気自動車EVの台数等から、現時点から数秒後の時刻までに充電を開始する電気自動車EVによって増加する最大電力を算出する。
【0072】
例えば、制御部10は、現時点から時間T2後の時刻までに、充電を開始した電気自動車EVを充電していた電力の合計である電力P11を最大電力として、過去の実績値から算出する。
【0073】
(ステップS253)
次に、制御部10は、ステップS252で算出した最大電力を用いて、安全率を考慮して、当該最大電力より大きい想定電力を算出する(算出した最大電力より大きい想定電力を算出する工程)。ステップS251において取得した最大台数は実績値であるため、実際は、例えば、より多くの台数の電気自動車EVが充電を開始して、当該最大電力より大きい電力の充電電力が増加する可能性がある。そこで、制御部10は、安全率を考慮して、最大電力より大きい電力の想定電力を算出する。なお、安全率を考慮する必要がない場合、制御部10は、最大電力を想定電力として算出する。
【0074】
例えば、制御部10は、係数k11(k11≧1)を、ステップS252で算出した最大電力である電力P11に乗じる。そして、電力P11に係数k11を乗じた電力P12を想定電力とする。
【0075】
より具体的な例について説明する。例えば、期間T1を7日間、時間T2を5秒、係数k11を1.5とする。ステップS252において算出される最大電力である電力P11が24キロワットであるとすると、ステップS253において算出される想定電力、すなわち、電力の増加量である電力P12は36キロワットとなる。
【0076】
(ステップS30)
次に、制御部10は、想定した最悪ケースが実現した場合における不平衡率を算出する(想定した最悪ケース時における不平衡率を算出する工程)。制御部10は、ステップS20において算出した最悪ケースの場合における不平衡率を算出する。
【0077】
(ステップS40)
次に、制御部10は、算出した不平衡率が基準値以上かどうか判定する(算出した不平衡率が基準値以上かどうか判定する工程)。言い換えると、制御部10は、三相交流TACが不平衡になるかどうか判定する。制御部10は、ステップS30で算出した不平衡率が基準となる不平衡率(基準値)以上であるかどうか判定する。不平衡率が基準値以上である場合は、制御部10は、想定した時間経過後、三相交流TACが不平衡状態になると判断する。言い換えると、不平衡率が基準値以上である場合、三相交流TACが不平衡状態になることが制御部10によって判定される。
【0078】
算出した不平衡率が基準値以上である場合(ステップS40のYes)、制御部10はステップS50に処理を進める。算出した不平衡率が基準値未満である場合(ステップS40のNo)、制御部10はステップS60に処理を進める。
【0079】
なお、ステップS40において、不平衡率が基準値と等しい場合は、制御部10はステップS50に処理を進めているが、ステップS60に処理を進めるようにしてもよい。言い換えると、ステップS40において、制御部10は、ステップS30で算出した不平衡率が基準となる不平衡率(基準値)より大きいかどうか判定するようにしてもよい。
【0080】
なお、ステップS30において、予め定めた時間後に想定される最悪ケースが実現した場合における不平衡率を算出しているが、単相交流ACab、単相交流ACbc及び単相交流ACcaの電圧が測定でき、それらの測定値から三相交流TACが既に不平衡状態になっていることが分かる場合には、現在の充電電力が最大となる相間を特定したうえで、制御部10がステップS20、ステップS30及びステップS40の実行を省略し、ステップS50に処理を進めるようにしてもよい。
【0081】
(ステップS50)
次に、制御部10は、不平衡抑制措置を実行する(不平衡抑制措置を実行する工程)。制御部10は、想定した時間経過後に、三相交流TACが不平衡状態になると想定される場合に、三相交流TACが不平衡状態にならないように、充電部30の制御を行う。言い換えると、制御部10は、想定した時間経過後に、三相交流TACが不平衡状態になると想定される場合に、不平衡状態を回避又は改善するように、充電部30のいずれかについて制御を行う。
【0082】
図7は、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10の不平衡抑制措置の処理を説明するフロー図である。
【0083】
(ステップS51)
制御部10は、不平衡状態になることを回避するために、不平衡状態を解消する充電電力を算出する(不平衡状態を解消する充電電力を算出する工程)。
【0084】
不平衡状態を解消する充電電力を算出する際に想定する回路モデルについて説明する。
図8及び
図9のそれぞれは、第1実施形態に係る充電システムの一例である充電システム1における制御部10の処理を説明する図である。具体的には、
図8及び
図9のそれぞれは、不平衡状態を解消する充電電力を算出する際に想定する回路モデルを説明する図である。
【0085】
充電システム1において、複数の充電部30Aのそれぞれの充電電力の総和を相間充電電力Pab(単位:キロワット)とする。相間充電電力Pabは、ab相間における単相交流ACabが供給される複数の充電部30Aのそれぞれが接続されている電気自動車EVを充電する充電電力の総和である。すなわち、相間充電電力Pabは、ab相間における単相交流ACabの消費電力である。
【0086】
充電システム1において、複数の充電部30Bのそれぞれの充電電力の総和を相間充電電力Pbc(単位:キロワット)とする。相間充電電力Pbcは、bc相間における単相交流ACbcが供給される複数の充電部30Bのそれぞれが接続されている電気自動車EVを充電する充電電力の総和である。すなわち、相間充電電力Pbcは、bc相間における単相交流ACbcの消費電力である。
【0087】
充電システム1において、複数の充電部30Cのそれぞれの充電電力の総和を相間充電電力Pca(単位:キロワット)とする。相間充電電力Pcaは、ca相間における単相交流ACcaが供給される複数の充電部30Cのそれぞれが接続されている電気自動車EVを充電する充電電力の総和である。すなわち、相間充電電力Pcaは、ca相間における単相交流ACcaの消費電力である。
【0088】
図8において、単相交流ACabにおける電源電圧を電源電圧Eab、単相交流ACbcにおける電源電圧を電源電圧Ebc、単相交流ACcaにおける電源電圧を電源電圧Eca、とする。また、
図8において、三相電源PSと負荷LDとの間のインピーダンスをインピーダンスZbwとする。三相電源PSと負荷LDとの間のインピーダンスは、例えば、三相電源PSと負荷LDとの間の線路及び変圧器のインピーダンスを合計したインピーダンスである。
【0089】
図8において、ab相間の負荷線間電圧を電圧Vab、bc相間の負荷線間電圧を電圧Vbc、ca相間の負荷線間電圧を電圧Vcaとする。
【0090】
最大可能充電電力の計算法を説明する。電源電圧Eab、電源電圧Ebc、電源電圧Eca、インピーダンスZbwは、既知であるとする。また、電圧Vab、電圧Vbc及び電圧Vcaは未知であるとする。
【0091】
ここでは、相間充電電力Pcaが、相間充電電力Pab、相間充電電力Pbc及び相間充電電力Pcaの中で充電電力が一番大きい状況を、例として考える。そして、相間充電電力Pab及び相間充電電力Pbcの値は、ステップS20で想定した将来における最悪ケースが実現した場合の値から変更しないものとする。すなわち、相間充電電力Pab及び相間充電電力Pbcは既知として、不平衡率が閾値以下となるような最大の相間充電電力Pcaを求める。このときの相間充電電力Pcaが最大可能充電電力である。
【0092】
なお、この例とは異なり、相間充電電力Pabが、相間充電電力Pab、相間充電電力Pbc及び相間充電電力Pcaの中で充電電力が一番大きい場合には、相間充電電力Pbc及び相間充電電力Pcaは既知として、相間充電電力Pabを求めればよい。
【0093】
また、この例とは異なり、相間充電電力Pbcが、相間充電電力Pab、相間充電電力Pbc及び相間充電電力Pcaの中で充電電力が一番大きい場合には、相間充電電力Pab及び相間充電電力Pcaは既知として、相間充電電力Pbcを求めればよい。
【0094】
相間充電電力Pab、相間充電電力Pbc及び相間充電電力Pcaのそれぞれは、実際には定電力負荷と想定される。しかしながら、定電力負荷のままでは回路方程式を代数的に解けないため、定抵抗負荷として扱う。
【0095】
図9は、相間充電電力Pab、相間充電電力Pbc、相間充電電力Pcaを、それぞれ抵抗値Rab、抵抗値Rbc、抵抗値Rcaに変換した図である。
【0096】
抵抗値Rabは、負荷端電圧が定格電圧と等しいと仮定して、相間充電電力Pabから算出する。抵抗値Rは、電力Pと電圧VからR=V2/Pという関係式から求める。同様に、抵抗値Rbcは、負荷端電圧が定格電圧と等しいと仮定して、相間充電電力Pbcから算出する。抵抗値Rcaは未知数とする。
【0097】
図9に示すように、電流Iab、電流Ibc及び電流Icaを定める。電流Iabは、インピーダンスZbwを介して電源電圧Eabの電源から抵抗値Rabを有する抵抗を流れる電流である。電流Ibcは、インピーダンスZbwを介して電源電圧Ebcの電源から抵抗値Rbcを有する抵抗を流れる電流である。電流Icaは、インピーダンスZbwを介して電源電圧Ecaの電源から抵抗値Rcaを有する抵抗を流れる電流である。
図9に示す回路モデルの回路方程式を式1に示す。
【0098】
【0099】
式1を変形すると、式2に示すような関係となる。ここで、抵抗値Rab及び抵抗値Rbcは前述のように既知である。抵抗値Rcaは未知である。
【0100】
【0101】
式2より、電流Iab、電流Ibc及び電流Icaのそれぞれは、抵抗値Rcaの関数として表される。
【0102】
式3に示すように、電圧Vab、電圧Vbc及び電圧Vcaのそれぞれは、抵抗値Rcaの関数として表すことができる。
【0103】
【0104】
式3により求めた電圧Vab、電圧Vbc及び電圧Vcaを使って、不平衡率URは抵抗値Rcaの関数として表される。不平衡率URは、平均電圧Esを式4とすると、式5により求められる。また、電圧Vab、電圧Vbc及び電圧Vcaから対称座標法の正相電圧と逆相電圧を計算し、不平衡率UR=逆相電圧/正相電圧×100と求めてもよい。
【0105】
【0106】
【0107】
式5に示す不平衡率URを複数の点で計算しグラフ化した結果を
図10に示す。
図10の横軸は、抵抗値Rcaを示す。縦軸は、式5を用いて計算した不平衡率を示す。
図10の線Lurは、抵抗値Rcaを変化させたときの不平衡率URを示す。
図10のURthは、不平衡率の閾値を示す。
【0108】
不平衡率URの閾値URthから、求めたい相間(ここでは、ca相間)の抵抗値下限である抵抗値R1を決定する。
図10の結果から、抵抗値Rcaが抵抗値R1より大きければ、不平衡率URは、閾値URth以下となる。閾値URthは、基準値の一例である。
【0109】
式6により、抵抗値Rcaから相間充電電力Pcaが求められる。
【0110】
【0111】
したがって、抵抗値R1を用いて、式7により相間充電電力Pcaを求めることにより、ca相間の負荷がPca(R1)以下であれば、不平衡率は、基準である閾値URth以下となる。
【0112】
【0113】
(ステップS52)
制御部10は、相間充電電力が一番大きい単相交流が供給される充電部30に供給可能な充電電力を算出する(各充電部を制御する充電電力を算出する工程)。制御部10は、ステップS51で算出した最大可能充電電力以下に限定されるように、充電電力を設定して充電部30を制御する。
【0114】
<均等配分>
制御部10は、最大可能充電電力を、接続されている電気自動車EVの台数で除することにより、各充電部30における充電電力を算出する。
【0115】
例えば、相間充電電力が一番大きい単相交流が供給される複数の充電部30における最大可能充電電力をPmax(単位:キロワット(kW))、接続されている電気自動車EVの台数をNとする。充電部30のそれぞれにおける充電電力Pex1(単位:キロワット(kW))は式8により計算される。ただし、iは1以上N以下の整数を表す。
【0116】
【0117】
充電電力Pex1により電力の配分を行うと、均等に配分を行うことから、利用者には公平感がある。
【0118】
<充電率を考慮した配分>
制御部10は、接続されている電気自動車EVの充電率に基づいて、各充電部30における充電電力を算出する。
【0119】
具体的には、制御部10は、電気自動車EVの充電率に基づいて、各充電部30における充電電力を制御する。制御部10は、接続されている電気自動車EVの充電率が低い充電部30を、接続されている電気自動車EVの充電率が高い充電部30より高い充電電力により充電するように、各充電部30における電力調整部32を制御する。充電率が低い電気自動車EVを優先して充電することにより、電気自動車EVの電池が空に近いほど優先的に充電できる。
【0120】
例えば、相間充電電力が一番大きい単相交流が供給される複数の充電部30のそれぞれにおける最大可能充電電力をPmax(単位:キロワット(kW))、接続されている電気自動車EVの台数をNとする。複数の充電部30のそれぞれに接続されている電気自動車の充電率をSOC(i)(単位:パーセント(%))、充電部30のそれぞれにおける充電電力Pex2(i)(単位:キロワット(kW))は式9により計算される。ただし、iは1以上N以下の整数を表す。
【0121】
【0122】
なお、式9により計算した結果、充電電力Pex2(i)が充電部30のそれぞれの定格電力を超える場合は、例えば、当該充電電力Pex2(i)は定格電力を割り当てる。
【0123】
充電電力Pex2により電力の配分を行うと、電気自動車EVの電池における充電率が低いほど優先的に充電されることから、利用者の満足につながる。
【0124】
また、制御部10は、接続されている電気自動車EVの充電率が高い充電部30を、接続されている電気自動車EVの充電率が低い充電部30より高い充電電力により充電するように、各充電部30における電力調整部32を制御してもよい。充電率が高い電気自動車EVを優先して充電することにより、充電が完了に近い電気自動車EVを優先的に充電できる。
【0125】
<配線長を考慮した配分>
制御部10は、充電部30のそれぞれから三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて、各充電部30における充電電力を算出する。なお、上述の均等配分及び充電率を考慮した配分により設定した充電電力を、三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて補正してもよい。ここでは、充電部30のそれぞれから三相交流線路Labcまでの距離とは、充電部30のそれぞれから三相交流線路Labcまでの配線の長さを意味する。
【0126】
具体的には、制御部10は、充電部30の三相交流線路Labcからの距離に基づいて各充電部30の充電電力を算出する。制御部10は、三相交流線路Labcから近い充電部30を、三相交流線路Labcから遠い充電部30より高い充電電力により充電するように、各充電部30のおける電力調整部32を制御する。
【0127】
例えば、相間充電電力が一番大きい単相交流が供給される複数の充電部30における最大可能充電電力をPmax(単位:キロワット(kW))、接続されている電気自動車EVの台数をNとする。複数の充電部30のそれぞれの三相交流線路Labcまでの距離をL(i)(単位:メートル(m))、充電部30のそれぞれにおける充電電力Pex3(i)(単位:キロワット(kW))は式10により計算される。ただし、iは1以上N以下の整数を表す。なお、Lmax(単位:メートル(m))は、三相交流線路Labcから一番離れた充電部30までの距離である。
【0128】
【0129】
単相線路の末端に近い充電部30、すなわち、線路による損失が大きい充電部30ほど充電電力が抑制されることから、配電線路による損失をより減少させて、同じ充電抑制量で不平衡率をより改善できる。
【0130】
また、均等配分により設定した充電電力を、三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて補正する例について説明する。最初に、制御部10は、充電電力Pex1(i)=Pavgを求める。そして、制御部10は、三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて、充電電力Pex1(i)を補正して充電電力Pex4(i)を求める。
【0131】
制御部10は、充電電力Pavgにおける予め定められた割合の電力を最低限供給するようにする。そして、制御部10は、充電電力Pavgの残りを、距離により補正する。制御部10は、式11に基づいて、充電電力Pex4を算出する。
【0132】
【0133】
なお、ηは、上述の予め定められた割合を表す0以上1以下の実数である。
【0134】
ここで、具体的に例について説明する。例えば、最大相間となる相間に3台(N=3)の充電部30が接続されているとする。以下、3台の充電部30のそれぞれは、充電部30(1)、充電部30(2)及び充電部30(3)であるとする。そして、最大可能充電電力(Pmax)は、15キロワットであるとする。
【0135】
また、均等配分を考慮した配分により設定した場合、充電電力をPex1(i)とすると、Pex1(i)=Pavg=15/N=5キロワットとなる。ただし、iは1以上Nここでは3以下の整数である。
【0136】
さらに、充電部30(1)の三相交流線路Labcからの距離をL(1)を30メートル、充電部30(2)の三相交流線路Labcからの距離をL(2)を60メートル及び充電部30(3)の三相交流線路Labcからの距離をL(3)を90メートルとする。
【0137】
均等配分した充電電力Pavgの内、20パーセントの充電電力を、距離により補正するとする。その場合、η=0.8である。制御部10は、充電電力Pex4(i)を式11に基づいて求めると、Pex4(1)は6キロワット、Pex4(2)は5キロワット及びPex4(3)は4キロワットとなる。
【0138】
また、充電率を考慮した配分により設定した充電電力を、三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて補正する例について説明する。最初に、制御部10は、充電電力Pex2(i)を求める。そして、制御部10は、三相交流線路Labcまでの配線長(距離)に基づいて、充電電力Pex2(i)を補正して充電電力Pex5(i)を求める。制御部10は、充電電力Pex2(i)によって求めた電力値を、三相交流線路Labcから近い充電部30において三相交流線路Labcから遠い充電部30より高い充電電力により充電する状態に近づくように充電電力Pex2(i)によって求めた電力値を加減する。
【0139】
例えば、制御部10は、式12に基づいて、充電電力Pex5(i)を算出する。
【0140】
【0141】
関数fcal()は、距離が離れているほど、すなわち、距離L(i)が大きいほど、小さくなる関数である。なお、関数fcal()は、式13を満たす関数である。Nは、相間負荷が一番大きくなる単相交流が供給される充電部30に接続されている電気自動車EVの台数である。したがって、充電電力Pex5(i)によって求めた電力値は、充電電力Pex2(i)によって求めた電力値に対して、三相交流線路Labcから近い充電部30において三相交流線路Labcから遠い充電部30より高い充電電力により充電する状態に近づく。
【0142】
【0143】
(ステップS53)
次に、制御部10は、充電部30のそれぞれにおける充電電力が、ステップS52で算出した充電電力になるように、充電部30のそれぞれに指令を送信する(各充電部に充電電力を指令する工程)。制御部10は、最大相間に接続されている充電部30の充電電力の総和が最大可能充電電力以下になるように、最大相間に接続されている充電部30のそれぞれの電力調整部32を制御する。なお、制御部10は、最大相間に接続されている充電部30の充電電力の総和が最大可能充電電力となるように、充電部30のそれぞれに充電電力を割り当てるように制御してもよい。また、制御部10は、充電部30の充電電力の総和を監視して、最大相間に接続されている充電部30の充電電力の総和が常に最大可能充電電力以下になるように、リアルタイムに充電部30における電力調整部32を制御してもよい。
【0144】
(ステップS60)
次に、処理を継続するか、終了するか判定する(処理を継続するかどうか判定する工程)。処理を継続する場合(ステップS60のYes)、制御部10はステップS10に戻って処理を繰り返す。処理を終了する場合(ステップS60のNo)、制御部10は処理を終了する。
【0145】
<まとめ>
第1実施形態に係る充電システムによれば、三相電源における不平衡を抑制できる。また、第1実施形態に係る充電システムによれば、近い将来における不平衡状態の発生を想定して処理を行うことから、三相電源における不平衡状態の発生を未然に防止できる。
【0146】
また、例えば、三相電源において不平衡が発生する場合に、新規の充電対象が追加されることを禁止することが考えられる。しかしながら、新規の充電対象が追加されることが禁止されると、利用者が充電できず、利用者のサービスに対する満足度が低下する可能性がある。第1実施形態に係る充電システムによれば、三相電源において不平衡状態となる可能性があっても、新たに充電対象を追加できる。
【0147】
なお、例えば、a相を第1相の一例とすると、b相が第2相の一例、c相が第3相の一例、である。また、a相とb相との相間(ab相間)が第1相間の一例、b相とc相との相間(bc相間)が第2相間の一例、c相とa相との相間(ca相間)が第3相間の一例、である。さらに、制御部10が制御装置の一例である。電気自動車EVが充電対象の一例である。
【0148】
≪第2実施形態≫
次に、第2実施形態に係る充電システムの一例である充電システム2について説明する。
図11は、第2実施形態に係る充電システムの一例である充電システム2の構成の概要を説明する図である。
【0149】
充電システム2は、充電システム1に、複数の単相変圧器60を更に備える。充電システム2は、配線La及び配線Lbと、配線La1及び配線Lb1との間に、単相変圧器60を備える。また、充電システム2は、配線Lb及び配線Lcと、配線Lb2及び配線Lc1との間に、単相変圧器60を備える。さらに、充電システム2は、配線Lc及び配線Laと、配線Lc2及び配線La2との間に、単相変圧器60を備える。
【0150】
<まとめ>
第2実施形態に係る充電システムによれば、第1実施形態に係る充電システムと同様に、三相電源における不平衡を抑制できる。また、第2実施形態に係る充電システムによれば、充電対象に最適な単相交流の電圧に変換して、充電対象に充電できる。
【0151】
<変形例>
上記の開示では、三相電源PSとして、三相3線式の電源を用いて説明したが、三相電源PSとしては、三相3線式に限らず、例えば、三相4線式の電源を用いてもよい。
【0152】
また、上記の開示では、電気自動車EVに充電する充電システム1について説明したが、例えば、充電対象の電気自動車EVに換えて、給電対象としてモータ等の負荷を接続して、負荷に給電する電力制御システムに、開示の技術を適用してもよい。電力制御システムの場合は、充電システムにおける充電部が負荷に給電する給電部の一例、充電電力が給電電力の一例に相当する。複数の充電部が、複数の給電部の一例に相当する。
【0153】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0154】
1 充電システム
10 制御部
20 三相交流機器
30、30A、30B、30C 充電部
31 充電制御部
32 電力調整部
33 検出部
34 遮断部
40 駐車スペース
41 充電コネクタ
PS 三相電源
TAC 三相交流
ACab、ACbc、ACca 単相交流
EV 電気自動車