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特開2024-50091消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050091
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20230101AFI20240403BHJP
   G07F 7/06 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G06Q30/02
G07F7/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022156706
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(72)【発明者】
【氏名】大西 喬之
(72)【発明者】
【氏名】久野 航輝
(72)【発明者】
【氏名】清水 直樹
(72)【発明者】
【氏名】後藤 幹博
【テーマコード(参考)】
3E044
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044BA09
3E044CA04
3E044DE02
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】回収された状況に基づく集計結果を簡単に把握する。
【解決手段】容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求めるデータ処理部と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、
前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求めるデータ処理部と、
を有する消費状況管理装置。
【請求項2】
前記データ処理部は、
前記容器が投入された間隔に基づく集計を行うことによって回収速度を求め、求められた回収速度を回収度合いとして求める
請求項1に記載の消費状況管理装置。
【請求項3】
前記データ処理部は、
定められた期間において前記容器が投入された間隔の平均値を求めることによって前記回収速度を求める
請求項2に記載の消費状況管理装置。
【請求項4】
前記データ処理部は、
定められた期間において前記容器が投入された個数を求めることによって、前記回収度合いを求める
請求項1に記載の消費状況管理装置。
【請求項5】
前記拠点に応じた地図上の位置に対して、前記回収度合いに応じて異なる表示態様の図形を表示させる表示データを生成する表示データ生成部
を有する請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の消費状況管理装置。
【請求項6】
前記表示データ生成部は、
前記回収度合いに応じて異なるサイズの図形を前記地図上の位置に対して表示させる表示データを生成する
請求項5に記載の消費状況管理装置。
【請求項7】
前記データ処理部は、
前記回収データに基づいて前記回収された容器に基づいて識別される商品のカテゴリ毎に、前記回収度合いを求め、
前記表示データ生成部は、
前記拠点に応じた地図上の位置に、表示対象のカテゴリに応じた表示態様によって回収度合いを表す図形を表示させる表示データを生成する
請求項5に記載の消費状況管理装置。
【請求項8】
前記データ処理部は、
前記回収装置が設置された位置に応じた属性毎の回収データに基づいて、当該属性に応じた回収度合いを求め、
前記表示データ生成部は、
前記回収度合いを表す図形を前記属性毎に生成する
請求項5に記載の消費状況管理装置。
【請求項9】
容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置と、消費状況管理装置とを含む消費状況管理システムであって、
前記回収装置は、
前記投入される容器から検出されるデータを回収データとして送信する送信部を有し、
前記消費状況管理装置は、
前記回収装置の送信部から送信される回収データを受信する受信部と、
前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求めるデータ処理部と、
を有する消費状況管理システム。
【請求項10】
受信部が、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信し、
データ処理部が、前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求める
消費状況生成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ペットボトルやアルミ缶などの飲料容器は、回収され、資源として再利用されている。このような容器を回収する場合、自治体が決められた曜日に、回収場所に集められた容器を回収する方法や、駅の構内や自動販売機の近傍に回収箱(リサイクルボックスとも呼ばれることがある)を設置し、消費者に容器を投入してもらい、蓄積された容器を回収する方法等がある。
回収箱としては、素材に応じて異なる投入口が複数設けられることで、素材に応じて分別して蓄積する回収箱がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-098570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、回収箱には、様々な種類の容器が投入され、また、投入される個数も一定ではない。そのため、回収された実績に基づいて、様々な状況を把握できる可能性がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、回収された状況に基づく集計結果を簡単に把握することができる消費状況管理装置、消費状況管理システム、消費状況生成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信する受信部と、前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求めるデータ処理部と、を有する消費状況管理装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置と、消費状況管理装置とを含む消費状況管理システムであって、前記回収装置は、前記投入される容器から検出されるデータを回収データとして送信する送信部を有し、前記消費状況管理装置は、前記回収装置の送信部から送信される回収データを受信する受信部と、前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求めるデータ処理部と、を有する消費状況管理システムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、受信部が、容器を回収する拠点に設置され投入される前記容器を蓄積する回収装置から出力される回収データを受信し、データ処理部が、前記回収データに基づいて、対象の期間における前記容器の投入状況に応じた回収度合いを求める消費状況生成方法である。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、この発明によれば、回収された状況に基づく集計結果を簡単に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】消費状況管理システムSの概略の構成を表すシステム構成図である。
図2】回収装置1の上部において投入口10を通る位置であって垂直方向における断面を表す断面図である。
図3】回収装置1の機能を表す概略機能ブロック図である。
図4】消費状況管理装置2の機能を表す概略ブロック図である。
図5】商品データの一例を示す図である。
図6】属性情報の一例を示す図である。
図7】回収データの一例を示す図である。
図8】回収装置1の動作を説明するフローチャートである。
図9】消費状況管理装置2の動作を説明するフローチャートである。
図10】あるエリアの範囲内に属する回収装置毎に分析を行った結果を表示画面に表示させた場合の一例を示す図である。
図11】分析対象の時間帯が昼の時間帯である場合について図示されている。
図12】分析対象の時間帯が夜の時間帯である場合について図示されている。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、消費状況管理システムSの概略の構成を表すシステム構成図である。
消費状況管理システムSは、少なくとも1つの回収装置1(回収装置1Aと回収装置1B)と消費状況管理装置2と、端末装置3とがネットワークNWを介して通信可能に接続される。
回収装置1は、3台以上であってもよい。消費状況管理装置2は、1台のコンピュータであってもよいし、クラウド上に構成されたクラウドサーバであってもよい。端末装置3は、2台以上であってもよい。端末装置3は、スマートフォン、パソコン、タブレット等のうちいずれであってもよい。
ネットワークNWは、インターネット、LAN(Local Area Network)等を用いることができる。ネットワークNWの少なくとも一部が無線であってもよい。
【0012】
図2は、回収装置1の上部において投入口10を通る位置であって垂直方向における断面を表す断面図である。
回収装置1は、複数であって、それぞれ異なる拠点に設けることができる。例えば、回収装置1は、駅の構内、自動販売機の近傍、公共施設、建物、オフィス、道路沿い、公園、広場等の様々が拠点のうち少なくとも1つの拠点に設置される。
回収装置1は、投入される容器を収容して蓄積する。回収装置1に蓄積された容器は、回収担当者によって回収される。容器は、例えば、飲料等が入れられる容器である。飲料等が入れられる容器には、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等がある。
【0013】
回収装置1の上部には、投入口10が設けられている。投入口10には、回収装置1を利用する消費者等の人物によって容器Cが投入される。容器の投入は、たいていの場合において飲料を飲み終えた後に行われる。
投入口10の形状は、略円形である。投入口10の大きさは、一般的に流通しているペットボトルの直径や、アルミ缶、スチール缶の直径に応じた、容器を投入可能なサイズに設定されている。これにより、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等の種々の容器を回収装置1に投入可能となっている。
【0014】
回収装置1の投入口の下方には、扉1aが設けられている。扉1aを開くことで、回収装置1の内部に設けられた収容部1bが露出するようになっている。
収容部1bは、投入口10よりも下部の内周側に設けられる。収容部1bは、投入口10から投入された容器を収容する。収容部1bは、少なくとも一部において、透明な素材によって構成されていてもよい。これにより、回収装置1の外部から、容器の蓄積量を視認することができる。
投入口10と収容部1bとの間には、収容枠1cが設けられる。収容枠1cは、環状の部材である。収容枠1cには、袋Baをひっかけることができるようになっている。袋Baは、収容部1bの内周側に沿うように設けられる。これにより、収容部1b内の内側に袋Baが設けられ、投入口10から投入された容器が、収容部1b内の袋Baに収容される。容器を回収する場合、回収する担当者は、扉1aを開き、袋Baが引っかけられた状態のまま収容枠1cを手前に引き出し、その後、収容枠1cを上に持ち上げることで、袋Baを収容枠1cから外し、袋Baを引き出すことで、袋Baに収容された容器を回収することができる。
【0015】
投入口10には、ガイド部材11が取り付けられている。ガイド部材11の一方の端部は、投入口10に取り付けられ、もう一方の端部は、投入口10から斜め下方に向かって(図2に向かって斜め右下)設けられている。このもう一方の端部は、回収装置1のいずれの部位にも当接していない。ここで、ガイド部材11の端部ともう一方の端部との間において、回収装置1の上部の内周面の一部からアーム部材等によって、回収装置1に対して固定されてもよい。
このようなガイド部材11は、投入口10から収容部1bまでの経路(搬送経路)に沿って、設けられ、容器Cを搬送経路に沿って搬送させるガイドとして機能する。ここで、ガイド部材11は、略円筒状である。
ガイド部材11は、筒状の容器Cの上部と底部とを結ぶ方向である長手方向が、搬送方向に沿うように案内しつつ、投入口10から収容部1bに搬送させる。これにより、容器Cが回収装置1に投入されてから収容部1bに収容されるまでの間において、容器Cの長手方向が搬送方向に沿うように姿勢を規制することができる。すなわち、容器Cの底部が下になるように投入されるか、飲み口(上部)が下になるように投入してもらい、搬送するように規制することができる。ここで、消費者は、容器を回収装置1等の回収箱に投入する場合、容器の飲み口がある方を手に持ち、容器の底部を投入口に入れたあとに手を離す傾向があるため、ほとんどの場合において、底部が下になるように搬送される。これにより、後述するバーコードリーダ12によるバーコードの読み取りや、撮像部13による容器の外周面の撮像等を行いやすくすることができる。
【0016】
バーコードリーダ12は、投入口10から収容部1bまでの経路を通過する容器Cからバーコードを読み取る。容器Cの外周面には、一般に、その商品に割り当てられたバーコードが付帯されている。バーコードは、ラベルに印刷されて容器Cの外周面に取り付けられる場合や、容器Cの外周面に印刷される場合が多い。
バーコードリーダ12は、1台設けられてもよいが、投入口10から収容部1bまでの経路の周方向に沿って複数設けられてもよい。バーコードリーダ12が複数設けられる場合には、容器が投入口10から投入される際に、容器のバーコードが搬送経路の周方向におけるいずれの向きにあったとしても、バーコードリーダ12が当該容器のバーコードを読み取ることができる。バーコードリーダ12を複数設ける場合、搬送経路の周方向に沿って等間隔に設けることで、読み取り範囲に偏りがないようにすることができる。例えば、バーコードリーダ12は4台または8台設けられる。これにより、バーコードリーダの読み取り範囲の特性にもよるが、バーコードの読み取り漏れがないようにすることができる。
また、この実施形態において、バーコードリーダ12は、投入口10から収容部1bまでの経路を通過する容器Cを撮像する場合(ガイド部材11の内周側を撮像する場合)について説明するが、バーコードリーダ12は、回収装置1の外側を撮像することでバーコードを読み取るようにしてもよい。例えば、消費者は、投入する対象の容器Cを投入する前に、バーコードリーダ12の撮像範囲にかざす。バーコードリーダ12は、かざされた容器Cからバーコードを読み取る。この場合、消費者は、バーコードの読み取りが行われた後の容器Cを投入口10から投入する。このような構成の場合には、バーコードリーダ12は、1台であってもよい。
【0017】
撮像部13は、投入口10から投入される容器Cが収容部1bに収容されるまでの間に、容器Cの外面を撮像する。
撮像部13は、例えば、搬送経路において、ガイド部材11よりも後段に設けられ、バーコードリーダ12による読み取りが行われた後であって、収容部1bに収容される前(落下途中)の容器を撮影する。
撮像部13は、容器Cを撮像することによって、容器の外観に基づく容器の状態を把握することが可能となる。
この撮像部13は、搬送経路に沿って、バーコードリーダ12よりも後段(投入口10から離れる方向)に設けられるが、バーコードリーダ12よりも前段側に設けられてもよい。
また、撮像部13は、1台のみ設置されてもよいし、複数台設置されてもよい。撮像部13が複数台設置される場合、搬送される容器を上方から撮像可能な位置と、下方から撮像する位置とのそれぞれに1台ずつ設けるようにしてもよいし、搬送される容器の周方向にそって3台以上設けられるようにしてもよい。
【0018】
制御ユニット14は、回収装置1の内周側において、いずれかの位置に設けられる。制御ユニット14は、バーコードリーダ12、撮像部13に対して、無線または有線によって通信可能に接続される。
【0019】
図3は、回収装置1の機能を表す概略機能ブロック図である。図3では、回収装置1のうち、電気信号のやり取りを行われる機能について図示されている。
この図において、バーコードリーダ12、撮像部13、制御ユニット14がバス15を介して接続されており、信号の送受信が可能である。
バーコードリーダ12は、読み取り結果に基づいて、容器から読み取ったバーコードに応じたバーコードデータを制御ユニット14に出力する。
【0020】
撮像部13は、撮像結果を表す画像データを制御ユニット14に出力する。撮像部13は、予め定められたフレームレートに従って撮像をし、画像データが得られる毎に制御ユニット14に出力するようにしてもよいし、撮像された画像データのうち、容器が撮像された画像データを抽出し、制御ユニット14に出力するようにしてもよい。
【0021】
制御ユニット14は、通信部141、記憶部142、制御部143、出力部144を有する。
【0022】
通信部141は、バーコードリーダ12、撮像部13と通信する。
また、通信部141は、回収装置1の外部の機器と通信を行う。この外部の機器としては、ネットワークNWを介して接続される各種機器であり、例えば、消費状況管理装置2、端末装置3等である。
通信部141は、外部の機器(例えば消費状況管理装置2)と無線または有線によって通信可能に接続されてもよいし、有線と無線の組み合わせによって通信可能に接続されてもよい。通信部141は、外部の機器と通信をする場合の通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)、4G、5G、wi-fi(登録商標)等のいずれかを用いてもよい。
【0023】
記憶部142は、各種データを記憶する。記憶部142は、回収データを一定期間記憶する。また、記憶部142は、自身の回収装置1に割り当てられた識別IDを記憶する。識別IDは、複数の回収装置1を個別に識別するための識別情報である。
【0024】
制御部143は、制御ユニット14の各部を制御する。
【0025】
出力部144は、制御ユニット14内において用いられた各種データを、通信部141を介して外部の機器に回収データとして送信する。そのため、出力部144は、回収データを識別IDとともに送信する。これによりいずれの回収装置1から送信された回収データであるかを識別できるようになっている。
出力部144は、バーコードリーダ12によって容器Cから読み取ったバーコードの読み取り結果と識別IDとを容器データとして通信部141を介して外部に出力する。
また、出力部144は、撮像された画像データと識別IDとを容器データとして通信部141を介して外部に出力する。
ここで、回収装置1には、バーコードリーダ12と撮像部13とが設けられる場合について説明するが、バーコードリーダ12と撮像部13とのうちいずれか一方が回収装置1に設けられていてもよい。この場合、出力部144は、バーコードリーダ12と撮像部13とのうち、回収装置1に設けられている方から得られたデータを回収データとして用いる。
また、出力部144は、回収データに対して、時刻情報を付加して出力するようにしてもよい。時刻情報は、バーコードリーダ12からバーコードデータが得られた時刻、撮像部13から画像データが得られた時刻を用いることができる。
出力部144は、1つの容器から得られた容器データを、都度外部の機器に送信してもよいし、得られた容器データを記憶部142に蓄積しておき、定期的に、記憶部142から蓄積されたデータを読み出して取り纏めて送信してもよい。
【0026】
なお、制御ユニット14において、通信部141、制御部143、出力部144は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
【0027】
図4は、消費状況管理装置2の機能を表す概略ブロック図である。
消費状況管理装置2は、通信部21と、記憶部22と、処理部23とがバス24を介して通信可能に接続される。
通信部21は、ネットワークNWを介して、回収装置1と端末装置3と通信を行う。
例えば、通信部21は、回収装置から送信される回収データを受信する。
【0028】
記憶部22は、各種データを記憶する。記憶部22は、例えば、商品データ記憶部221、属性記憶部222、回収データ記憶部223を有する。
【0029】
商品データ記憶部221は、バーコードデータと商品情報とを含む商品データを記憶する。
図5は、商品データの一例を示す図である。
商品データは、バーコードデータと商品情報とが対応づけられたデータである。
バーコードデータは、異なる商品にそれぞれ個別に割り当てられた識別情報である。この識別情報は、商品に付される場合に、一次元バーコードとして表現されてフィルムに印刷されて容器にラベルとして付帯されたり、あるいは、容器に直接印刷されることで付帯される。
商品情報は、商品に関する情報であり、例えば、容器に入れられた飲料の商品に関する情報である。より具体的に、商品情報は、JAN(Japanese Article Number)コード(バーコードデータに相当)、飲料の名称(商品名等)、製造メーカー、カテゴリ、内容量、等を含む。カテゴリは、飲料の分類を示すものであり、例えば、コーヒー飲料、清涼飲料、炭酸飲料、スポーツ飲料、果実飲料、緑茶飲料、麦茶飲料、栄養ドリンク等がある。
【0030】
属性記憶部222は、回収装置と属性との関係を表す属性情報を記憶する。
図6は、属性情報の一例を示す図である。
属性情報は、回収装置に割り当てられた識別IDと、属性とが対応付けられたデータである。
属性は、回収装置が設置されている状況を表す。属性には、設置位置、施設、環境等がある。
設置位置は、回収装置が設置された位置を把握可能な情報であり、例えば、住所である。設置位置は、緯度経度であってもよい。
施設は、回収装置が設置された施設を表す。施設は、例えば、回収装置が設置された駅、ビル、広場、公園、駐車場等がある。回収装置が設置された位置が特に施設に該当しない場合には、「屋外」であってもよい。
環境は、回収装置が設置された周囲の環境を表す。例えば、改札近く、タクシー乗り場前、自動販売機横、エントランス、川沿い、道路沿い、山沿い、テーマパーク前、コンビニ前、バス停近く、等である。
【0031】
回収データ記憶部223は、回収データを記憶する。
図7は、回収データの一例を示す図である。
この回収データには、日時、JANコード、商品名、メーカー名、カテゴリ、回収装置識別ID等が含まれる。
日時は、回収装置1において回収データが生成された時刻を表す。JANコードはバーコードリーダ12によって読み取られたバーコードデータを表す。商品名は、容器に入れられた商品の名称であり、バーコードデータに基づいて、商品データから得られる。メーカー名は、製品の製造元(または販売元)を表す名称であり、バーコードデータに基づいて商品データから得られる。
回収装置識別IDは、回収データの送信元である回収装置の識別IDを表す。
回収データは、回収装置から受信したことに応じて履歴として追加され記憶される。
【0032】
処理部23は、商品情報取得部231、回収データ書き込み部232、データ処理部233、表示データ生成部234を有する。
商品情報取得部231は、回収データに含まれるバーコードリーダ12の読み取り結果に基づいて、バーコードデータに対応する商品情報を商品データ記憶部221から取得する。
【0033】
回収データ書き込み部232は、回収装置1から受信した回収データを回収データ記憶部223に書き込む。回収データ書き込み部232は、回収データを書き込む際に、書き込み対象の回収データに対応する商品情報を商品情報取得部231によって取得し、取得した商品情報を回収データとともに回収データ記憶部223に書き込む。
【0034】
データ処理部233は、回収データに基づいて、対象の期間における容器の投入状況に応じた回収度合いを求める。対象の期間は、○月○日から×月×日まで等のように、日または月によって定まる期間であってもよいし、○月○日×時×分から○月○日△時△分まで等のように、日時によって定まる期間であってもよい。また、対象の期間のなかで、さらにどの時間帯であるかを定めるようにしてもよい。例えば、○月○日から×月×日までのうち、それぞれの日における朝の時間帯を対象とした平均値を求めることもできる。
容器の投入状況は、容器がどの程度投入されているかを把握可能なものであればよい。例えば、次のような例がある。
(1)容器が投入される時間間隔(回収速度)
データ処理部233は、容器が投入された時間間隔に基づく集計を行うことによって回収速度を求め、求められた回収速度を回収度合いとして求めるようにしてもよい。より具体的には、分析を行う対象の期間において得られた回収データの履歴に基づいて、第1の容器が投入された時刻から、次の容器である第2の容器が投入された時刻までの時間間隔を回収速度として求める。このような時間間隔の算出を、投入された容器毎に行う。
データ処理部233は、分析を行う対象の期間において、回収データの履歴に基づいて容器が投入された時間間隔をそれぞれ求め、得られた時間間隔の平均値を求めることで、回収速度を求めるようにしてもよい。
回収速度を求めることによって、飲料の消費が時間的にどの程度の密な状態(勢い)で消費されているかを把握することができる。すなわち、時間的に集中して消費されていることが把握できる。
【0035】
(2)投入される容器の個数(回収量)
また、データ処理部233は、定められた期間において容器が投入された個数を求めることによって、回収度合いを求めるようにしてもよい。
これにより、分析する対象の期間において個数が多いほど、消費された度合いが大きいことを把握することができる。
また、データ処理部233は、ここでは、上記(1)と(2)を求めるにあたり、回収データに基づいて、回収データに基づいて回収された容器に基づいて識別される商品のカテゴリ毎に、回収度合いを求めるようにしてもよい。例えば、データ処理部233は、カテゴリが「コーヒー飲料」であり回収度合いとして「回収速度」を求めること、カテゴリが「麦茶飲料」であり回収度合いとして「回収量」を求めること等を行うことができる。
【0036】
また、データ処理部233は、上記(1)と(2)を求めるにあたり、回収装置が設置された位置に応じた属性毎の回収データに基づいて、当該属性に応じた回収度合いを求めるようにしてもよい。例えば、データ処理部233は、属性が「○○県××市△△区××町△丁目」に属する回収装置から得られた回収データであり、回収度合いとして「回収速度」を求めること、カテゴリが「川沿い」であり回収度合いとして「回収量」を求めること等を行うことができる。
なお、属性の最小単位は、回収装置毎である。また、属性は、「○○県××市△△区××町△丁目」や、「○○駅」のように位置に基づく領域を用いてもよい。位置に基づく属性を用いる場合、その位置や地域などのエリアを条件として回収度合いを分析することができる。
また、属性は、特定の店舗を指定しつつ「コンビニ前」のように、位置と環境の両方を用いるようにしてもよい。この場合、位置と周囲の環境の組み合わせに基づく回収度合いを分析することができる。
また属性は、特定の店舗を指定せずに「コンビニ前」のように、周囲の環境のみを指定することもできる。この場合、位置や地域的な条件ではなく、回収装置が設置された周囲の環境に基づく回収度合いを分析することができる。
【0037】
また、データ処理部233は、上記(1)と(2)を求めるにあたり、カテゴリと属性の組み合わせに基づいて、回収度合いを求めるようにしてもよい。
【0038】
表示データ生成部234は、拠点に応じた地図上の位置に対して、回収度合いに応じて異なる表示態様の図形を表示させる表示データを生成する。
回収度合いに応じて異なる表示態様としては、例えば、回収度合いに応じて異なるサイズの図形であってもよい。形状は同じである図形であっても、回収度合いに応じてサイズを変えることで、図形のサイズを元に、回収度合いを把握できる。例えば、図形として円を用いる場合には、円のサイズが小さいほど回収の度合いが小さく、円のサイズが大きいほど回収の度合いが多いことを直感的に把握することができる。
また、回収度合いに応じて、サイズを変更するのではなく、図形を変更するようにしてもよい。例えば、回収度合いが大きい場合には○を用い、回収度合いが中規模である場合には△を用い、回収度合いが小さい場合には×を用いるようにしてもよい。
【0039】
表示データ生成部234は、回収拠点に応じた地図上の位置に、表示対象のカテゴリに応じた表示態様によって回収度合いを表す図形を表示させる表示データを生成する。
カテゴリに応じた表示態様としては、図形の色、図形の領域内の模様等であってもよい。例えば、コーヒー飲料について赤の円で表し、炭酸飲料について青の円で表すようにしてもよい。これにより、色を確認することで、どのカテゴリについての分析結果であるかを直感的に把握することができる。
【0040】
また、表示データ生成部234は、回収度合いを表す図形を属性毎に生成するようにしてもよい。すなわち、表示データ生成部234は、データ処理部233によって属性に応じた回収度合いが求められた場合には、その属性毎に、表示データを生成する。
【0041】
なお、処理部23は、例えばCPU(中央処理装置)等の処理装置若しくは専用の電子回路で構成されてよい。
【0042】
上述の記憶部142、記憶部22は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。
これら記憶部142、記憶部22は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0043】
図8は、回収装置1の動作を説明するフローチャートである。
ここでは、表示する対象の属性、集計対象期間、集計対象時間帯、集計対象項目等が端末装置3によって予め指定されている場合について説明する。
撮像部13は、回収装置1の投入口10から容器が投入されると、投入された容器の外周面を撮像し、撮像結果に応じた画像データを生成し、制御ユニット14に出力する。
バーコードリーダ12は、回収装置1の投入口10から容器が投入されると、投入された容器の外周面に付されたバーコードを読み取り、バーコードデータを制御ユニット14に出力する。
制御ユニット14において、制御部143は、バーコードリーダ12と撮像部13から投入物情報を取得する(ステップS101)。投入物情報は、撮像部13得られる画像データとバーコードリーダ12から得られるバーコードデータのいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。なお、制御ユニット14は、投入物情報として画像データを取得した場合には、画像データからバーコードを認識し、バーコードデータを生成することで投入物情報として用いてもよい。また、制御ユニット14は、投入物情報として画像データそのものを用いてもよい。この場合、消費状況管理装置2の処理部23が、画像データに基づいてバーコードを認識し商品情報を得るようにしてもよい。
【0044】
次に、制御部143は、投入物情報を取得したタイミングに応じた時刻情報を取得する(ステップS102)。例えば制御部143は、時刻情報として、制御ユニット14内に設けられた計時機能によって生成される現在時刻を時刻情報として取得する。
次に、制御部143は、回収装置1に割り当てられた識別IDを記憶部142から読み出すことで取得する(ステップS103)。
出力部144は、投入物情報と時刻情報と識別IDとを回収データとして通信部141によって、消費状況管理装置2へ送信する(ステップS104)。
【0045】
次に、図9は、消費状況管理装置2の動作を説明するフローチャートである。
処理部23は、回収装置1から回収データが送信されたことに応じて、回収データを受信することで取得する(ステップS201)。取得した回収データには投入物情報と時刻情報と識別IDが含まれる。回収データが取得されると、回収データ書き込み部232は、取得された回収データを回収データ記憶部223に書き込む。
【0046】
回収データ書き込み部232は、回収データに応じた商品情報を商品情報取得部231によって取得し(ステップS202)、取得した商品情報を回収データとして追加で書き込む(ステップS203)。ここで書き込まれる回収データとして書き込まれる項目には、商品名、カテゴリ、メーカ名等がある。
データ処理部233は、拠点毎の回収量を算出する(ステップS204)。
データ処理部233は、拠点毎に、回収された時刻の間隔に基づいて回収速度を算出する(ステップS205)。
データ処理部233は、回収量、回収速度を記憶部22に書き込む(ステップS206)。
表示データ生成部234は、端末装置3から閲覧要求があると、記憶部22に記憶されたデータに基づいて、表示データを生成する(ステップS207)。
処理部23は、表示データ生成部234によって生成された表示データを閲覧要求元の端末装置3に送信し(ステップS208)、端末装置3の表示画面に表示させる。
【0047】
図10は、あるエリアの範囲内に属する回収装置毎に分析を行った結果を表示画面に表示させた場合の一例を示す図である。
この図では、分析対象の時間帯が朝の時間帯(例えば、午前7時から午前8時の間)である場合について図示されている。
また、この図では、第1分析表示データ100Aは、第1回収装置について分析を行った結果に基づいて表示される表示データであり、カテゴリが「コーヒー飲料」に応じた表示色であり、「回収速度」に応じて半径が設定された円の図形が表示される。ここでは回収速度が速いほど、円のサイズが大きくなるように表示される。この円の図形の中心は、第1回収装置が設置されている拠点がある地図上の位置に配置される。
第2分析表示データ100Bは、第2回収装置について分析を行った結果に基づいて表示される表示データであり、カテゴリが「清涼飲料」に応じた表示色であり、「回収速度」に応じて半径が設定された円の図形が表示される。この円の図形の中心は、第2回収装置が設置されている拠点がある地図上の位置に配置される。
第3分析表示データ100Cは、第3回収装置について分析を行った結果に基づいて表示される表示データであり、カテゴリが「コーヒー飲料」に応じた表示色であり、「回収速度」に応じて半径が設定された円の図形が表示される。この円の図形の中心は、第3回収装置が設置されている拠点がある地図上の位置に配置される。
このような表示データを閲覧することで、朝の時間帯においては、第1回収装置に対する円のサイズが最も大きく、第2回収装置、第3回収装置の順に、円のサイズが小さくなっている。これにより、第1回収装置が設置された拠点において、コーヒー飲料の回収速度が最も早く、次に、第2回収装置が設置された拠点において、清涼飲料の回収速度が速く、3番目に、第3回収装置が設置された拠点においてコーヒー飲料の回収速度が速いということを把握することができる。
これにより、第1回収装置が設けられた拠点近傍においては、朝の時間帯にコーヒー飲料が集中的に消費されていることが把握できる。一方で、第3回収装置が設けられた拠点近傍においては、コーヒー飲料の消費度合いが低い。また、第2回収装置が設けられた拠点近傍においては、コーヒー飲料ではなく清涼飲料が消費されやすいことが把握できる。
また、容器を回収装置に投入する場合、1人の消費者が1つの容器を投入するケースが多いと考えられる。そのため、回収速度が速いということは、異なる消費者が順次到来して容器を投入していると考えられる。そのため、人流が多いということも把握できる。
【0048】
図11は、図10と同じエリアであって、分析対象の時間帯が昼の時間帯(例えば、午後1時から午後2時の間)である場合について図示されている。
この図では、昼の時間帯においては、第1回収装置が設置された位置においてカテゴリが「清涼飲料」の表示色の円が第1分析表示データ110Aとして表示され、第2回収装置が設置された位置においてカテゴリが「コーヒー飲料」の表示色の円が第2分析表示データ110Bとして表示され、第3回収装置が設置された位置においてカテゴリが「コーヒー飲料」の表示色の円が第3分析表示データ110Cとして表示されている。
そして、第1分析表示データ110Aの円のサイズが最も大きく、第2分析表示データ110Bと第3分析表示データ110Cについては、いずれも第1分析表示データ110Aの円のサイズより小さい。これにより、昼間においては、第1回収装置が設置された位置近傍において、清涼飲料を飲む人が多く、第2回収装置が設置された位置近傍及び第3回収装置が設置された位置近傍では、コーヒー飲料を飲む人はいるが、人流がそれほど多くはないことが把握可能である。
【0049】
図12は、図10及び図11と同じエリアであって、分析対象の時間帯が夜の時間帯(例えば、午後8時から午後9時の間)である場合について図示されている。
この図では、夜の時間帯においては、第1回収装置が設置された位置においてカテゴリが「コーヒー飲料」の表示色の円が第1分析表示データ120Aとして表示され、第2回収装置が設置された位置においてカテゴリが「清涼飲料」の表示色の円が第2分析表示データ120Bとして表示され、第3回収装置が設置された位置においてカテゴリが「清涼飲料」の表示色の円が第3分析表示データ120Cとして表示されている。
そして、第1分析表示データ120Aの円のサイズが最も小さく、第2分析表示データ120Bと第3分析表示データ120Cについては、いずれも第1分析表示データ120Aの円のサイズより大きい。これにより、夜の時間帯においては、第1回収装置が設置された位置近傍において、コーヒー飲料を飲む人がいるがその量は少なく、第2回収装置が設置された位置近傍及び第3回収装置が設置された位置近傍では、清涼飲料を飲む人がある程度いることを把握可能である。
【0050】
以上説明した実施形態によれば、回収装置1から得られる回収データに基づいて、消費状況管理装置2が回収度合いを求めるようにした。これにより、例えば回収速度を求める場合には、どの時間帯にどのカテゴリのものが売れているか(廃棄されているか)を把握できるので、どの時間帯にどの場所において消費されやすいかを把握することができるため、その時間帯に、そのカテゴリの商品を販売するという移動販売をするための場所と時間帯について検討をしやすくすることができる。
【0051】
また、回収速度が速い時間帯については、それだけ人流が多いことが推定されるため、商品を販売するための支払に係る時間も短縮できた方が、次の顧客への販売が円滑になるため好ましい。そのため、回収速度が速い時間帯においては、支払方法を電子マネーに限定する、あるいは電子マネーでの支払をした場合にインセンティブを付与(ポイントを付与する等)するようにしてもよいし、回収速度が遅い時間帯は、現金での支払も対応するようにし、より丁寧な接客をする等のサービスを提供することもできる。
また、コンビニ等の店舗については、回収速度が速い拠点が直ぐ近くにある場合には、その時間帯だけ人員を増やす等の検討をすることができる。
このように、回収速度を求めることによって、単に数量が多い、ということだけではなく、時間的な観点から消費が集中していることを把握することができ、回収速度が速い時間帯や遅い時間帯を把握することができる。
また、回収速度が速い場合には、回収速度が速い時間帯において人が集中しているともいえる。そのため、人流の規模を把握することもできる。
【0052】
ここで、店舗においてPOS(Point of sales)データを用いることで、販売データを得ることができる。販売データを参照することで、購入タイミングと購入量を把握することができる。しかし、商品が購入されたことは把握できるが、いつ消費されるかについては把握することが難しい。飲料が購入された後、すぐに消費されるとは限らないためである。まとめ買いをされた場合には、購入時期を把握できるが、消費タイミングを把握することが難しい。
これに対し、上述した実施形態によれば、回収データを収集することで、容器が廃棄されるタイミングを把握することができる。すなわち、実際に飲料を飲んだ後のタイミングを把握することができ。一般に、自宅以外において容器が廃棄される場合、外出先であるため、飲料を飲み終わった後、あまり時間を空けずに廃棄されることが考えられる。例えば、空き缶については、飲み口の部分が開口状態のままとなるため、空き缶を傾けると微妙に残留している内容物が流出する場合もある。そのため、空いた容器を保持し続けるよりは早めに廃棄しようとする心理が働きやすい。また、ペットボトルについては閉栓することができるが、手荷物となってしまうため、廃棄できる場所(回収装置等)があれば、早めに廃棄したいという心理が働き易いと考えられる。
これにより、いつ購入するか、という観点とは別に、消費されるタイミングという観点から、商品の消費傾向を分析することができる。
また、販売データからは、その店舗において販売された範囲で販売実績を把握することができるが、回収装置1では、いずれの店舗で購入された商品であるかにかかわらず、廃棄される容器を回収することができるため、店舗の観点ではなく、どの場所で消費され廃棄されるかを把握することができる。
【0053】
また、上述した実施形態において、出力部144は、バーコードの読み取り結果を消費状況管理装置2に送信するようにしたが、消費状況管理装置2の商品データ記憶部221、商品情報取得部231の機能を回収装置1に設け、回収装置1が、バーコードデータに基づいて商品情報(例えばJANコード、商品名、カテゴリ等)を割り出し、その商品情報を消費状況管理装置2に送信するようにしてもよい。
【0054】
また、上述の回収装置は、収容部等と一体とされた場合について説明したが、バーコードリーダ12、撮像部13、制御ユニット14を含む1つの装置とし、この装置を、容器が入れられる回収箱に後から取り付けるようにしてもよい。これにより、既存の回収箱を活用しつつ、容器の回収状況を把握可能とすることができる。
【0055】
上述した実施形態において、表示する対象の属性、集計対象期間、集計対象時間帯、集計対象項目等について、端末装置3によって予め指定されている場合について説明したが、閲覧要求時に、どのような集計を行うかを指定し、データ処理部233がその指定された条件に応じてデータ処理を行い、表示データ生成部234がそのデータ処理の結果に基づいて表示データを生成し、端末装置3へ出力するようにしてもよい。これにより、端末装置3のオペレータが、任意の分析条件をその都度指定することができ、知りたい情報について適宜分析条件を変えて閲覧することができる。
【0056】
上述した実施形態における回収装置1または、消費状況管理装置2をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0057】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0058】
1…回収装置、1a…扉、1A…回収装置、1b…収容部、1B…回収装置、
1c…収容枠、2…消費状況管理装置、3…端末装置、10…投入口、11…ガイド部材、12…バーコードリーダ、13…撮像部、14…制御ユニット、15…バス、20…収容部、21…通信部、22…記憶部、23…処理部、24…バス、141…通信部、142…記憶部、143…制御部、144…出力部、221…商品データ記憶部、222…属性記憶部、223…回収データ記憶部、231…商品情報取得部、232…回収データ読み込み部、233…データ処理部、234…表示データ生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12