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特開2024-50279プログラム、情報処理システム及び情報処理装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050279
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理システム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20220101AFI20240403BHJP
   G06T 11/80 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06T11/80 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022157048
(22)【出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100126620
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 豪
(72)【発明者】
【氏名】松原 夏葉
【テーマコード(参考)】
5B050
5E555
【Fターム(参考)】
5B050BA06
5B050CA07
5B050EA05
5B050EA12
5B050EA13
5B050FA02
5E555AA23
5E555AA76
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC08
5E555CB45
5E555CC11
5E555DB53
5E555DC19
5E555DC25
5E555DC73
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】画像の表示に対して一定の制限を課す。
【解決手段】プログラムは、表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、表示領域に対応する範囲であって、オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、してコンピュータを機能させ、表示制御部は、表示領域において、特定範囲における基準点の位置に応じた態様によりオブジェクトを表示するように設定する。
【選択図】図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、
前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、してコンピュータを機能させ、
前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示することを特徴とするプログラム。
【請求項2】
前記表示制御部は、いずれかの表示倍率で前記オブジェクトを表示することが可能であり、
前記表示倍率の上限は、前記表示領域に表示される前記オブジェクトの数に応じて異なることを特徴とする請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記基準点が前記特定範囲のいずれの位置にあるときであっても、前記表示領域において、少なくとも前記オブジェクトの特定部分を表示可能であることを特徴とする請求項1又は2記載のプログラム。
【請求項4】
表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、
前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、を備え、
前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示することを特徴とする情報処理システム。
【請求項5】
表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、
前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、を備え、
前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示することを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、情報処理システム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば、ゲームを提供する情報処理システムや情報処理装置では、ゲーム内で使用されるキャラクタ画像やプロフィール画面で使用されるプロフィール画像等、各種場面で使用可能な画像をプレーヤが作成、編集可能な機能、作成された画像を表示可能な機能が提供されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-223501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の上記機能はプレーヤによる編集の自由度が高いため、例えば、キャラクタの首から上が全く無い画像や、キャラクタの特定部位のみがアップになった画像等、他人に違和感や不快感を与える画像が表示されるというおそれが生じていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記した事情によりなされたものであり、画像の表示に対して一定の制限を課すことが可能なプログラム、情報処理システム及び情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、本発明は次のように構成されている。
【0007】
本発明に係るプログラムは、表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、してコンピュータを機能させ、前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示する。
【0008】
前記表示制御部は、いずれかの表示倍率で前記オブジェクトを表示することが可能であり、前記表示倍率の上限は、前記表示領域に表示される前記オブジェクトの数に応じて異なっていてもよい。
【0009】
前記表示制御部は、前記基準点が前記特定範囲のいずれの位置にあるときであっても、前記表示領域において、少なくとも前記オブジェクトの特定部分を表示可能であるようにしてもよい。
【0010】
本発明に係る情報処理システムは、表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、を備え、前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示する。
【0011】
本発明に係る情報処理装置は、表示領域におけるオブジェクトの表示を制御する表示制御部と、前記表示領域に対応する範囲であって、前記オブジェクトに設定された基準点を位置させることが可能な特定範囲を設定する特定範囲設定部と、を備え、前記表示制御部は、前記表示領域において、前記特定範囲における前記基準点の位置に応じた態様により前記オブジェクトを表示する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るプログラム、情報処理システム及び情報処理装置によれば、画像の表示に対して一定の制限を課すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】情報処理システムの全体構成の説明図である。
図2】サーバのハードウェア構成の説明図である。
図3】ユーザ端末のハードウェア構成の説明図である。
図4】ホーム画面の一例を示す説明図である。
図5】画像作成メニュー画面の一例を示す説明図である。
図6】初期設定画面の一例を示す説明図である。
図7】画像作成画面の一例を示す説明図である。
図8】画像作成画面の一例を示す説明図である。
図9】画像作成画面の一例を示す説明図である。
図10】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図11】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図12】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図13】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図14】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図15】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図16】画像作成画面におけるオブジェクトの表示の一例を示す説明図である。
図17】画像が表示された状態のホーム画面の一例を示す説明図である。
図18】サーバ及びユーザ端末の機能的構成の説明図である。
図19】アプリケーション起動時処理の一例を説明するフローチャートである。
図20】画像作成機能起動時処理の一例を説明するフローチャートである。
図21】新規作成開始時処理の一例を説明するフローチャートである。
図22】再編集開始時処理の一例を説明するフローチャートである。
図23】設定情報確定時処理の一例を説明するフローチャートである。
図24】スワイプ操作時処理の一例を説明するフローチャートである。
図25】ピンチ操作時処理の一例を説明するフローチャートである。
図26】終了時処理の一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態は本発明を説明するための一態様に過ぎず、また、本実施形態において示す数値等も一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明を限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。さらに、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能や構成を備える要素については極力同一の符号を付して重複する説明を省略し、本発明と直接関係しない要素については図示を省略する。
【0015】
(情報処理システムSの構成)
本実施形態に係る情報処理システムSは、図1に示すように、サーバ100とユーザ端末200とがネットワーク300により接続されることで構築された、いわゆるクライアントサーバシステムである。本実施形態では、情報処理システムSによりゲームが提供される場合について説明する。
【0016】
本実施形態に係る情報処理システムSは、サーバ100及びユーザ端末200が協働しゲームを提供する情報処理装置として機能する。サーバ100及びユーザ端末200では、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行に関する制御がそれぞれ分担されており、サーバ100とユーザ端末200とが協働することにより、上記の各種機能やゲームが実行される。
【0017】
サーバ100は、ネットワーク300を介して複数のユーザ端末200と相互に通信可能に接続される。各ユーザ端末200は、ネットワーク300を介してサーバ100と種々の情報を送受信可能である。また、各ユーザ端末200は、ネットワーク300やサーバ100を介して他のユーザ端末200と種々の情報を送受信可能である。サーバ100は、ユーザ端末200によりゲームをプレイするユーザ(以下、プレーヤともいう)ごとに種々の情報(たとえば、プレーヤの情報)を記憶し、また、ゲームに関する種々の情報を記憶可能である。また、サーバ100は、ユーザ端末200による入力操作に基づき、記憶されている情報の更新や、ユーザ端末200に対する画像や各種情報の送信(ダウンロード)等の処理を実行可能である。なお、各ユーザ端末200は、自身が備える無線通信機能により、ネットワーク300やサーバ100を介することなく直接、ユーザ端末200同士で種々の情報を送受信可能であってもよい。
【0018】
ネットワーク300は、インターネット、携帯電話網、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、専用回線等で構成されている。サーバ100とユーザ端末200とは、ネットワーク300を介して無線又は有線で接続される。
【0019】
(サーバ100のハードウェア構成)
サーバ100は、図2に示すように、CPU(Central Processhing Unit)110、メモリ120、記憶部130、通信部140、入力部150,出力部160、内部バス170、入出力インターフェース180等を有している。以下では、サーバ100のCPU110、メモリ120、記憶部130、通信部140、入力部150、出力部160、内部バス170、入力インターフェース180をそれぞれ、サーバCPU110、サーバメモリ120、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160、サーバ内部バス170、サーバ入出力インターフェース180ともいうものとする。
【0020】
サーバCPU110は、サーバメモリ120に記憶されているプログラムやデータに従って、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の各種処理を行う。
【0021】
サーバメモリ120は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成され、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の処理に用いられる各種プログラムやデータを記憶する。サーバCPU110及びサーバメモリ120は、サーバ内部バス170を介して互いに接続されている。
【0022】
サーバ記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等で構成され、各種プログラムやデータを記憶する。サーバ記憶部130に記憶されたプログラムやデータは、サーバCPU110によってサーバメモリ120に読み出される(ロードされる)。
【0023】
サーバ通信部140は、通信インターフェース等で構成され、ネットワーク300を介してユーザ端末200との間で各種データやプログラム等の情報を送受信する。サーバ100においては、サーバ通信部140によりユーザ端末200から各種情報を受信し、受信した各種情報がサーバメモリ120又はサーバ記憶部130に記憶される。また、サーバCPU110により実行された各種処理の結果に関する情報等が、サーバ通信部140によりユーザ端末200に送信される。
【0024】
サーバ入力部150は、キーボード、マウス等で構成される。サーバ入力部150による入力操作に基づき、サーバメモリ120やサーバ記憶部130への各種プログラムやデータの記憶、記憶している各種プログラムやデータの更新(アップデート)等の各種処理が実行される。
【0025】
サーバ出力部160は、文字や画像等を表示可能なディスプレイ、音声を出力可能なスピーカ等で構成される。サーバ入力部150による入力操作に基づき実行された各種処理の内容は、サーバ出力部160により出力される。
【0026】
そして、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160は、サーバ入出力インターフェース180に接続され、サーバ入出力インターフェース180は、サーバ内部バス170に接続されている。
【0027】
(ユーザ端末200のハードウェア構成)
ユーザ端末200としては、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、店舗や家庭に設置される据え置き型ゲーム機等が挙げられる。本実施形態では、ユーザ端末200としてスマートフォンが用いられる場合について説明する。
【0028】
ユーザ端末200は、図3に示すように、CPU210、メモリ220、記憶部230、通信部240、入力部250,出力部260、内部バス270、入出力インターフェース280等を有している。以下では、ユーザ端末200のCPU210、メモリ220、記憶部230、通信部240、入力部250、出力部260、内部バス270、入力インターフェース280をそれぞれ、端末CPU210、端末メモリ220、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260、端末内部バス270、端末入出力インターフェース280ともいうものとする。
【0029】
なお、端末CPU210、端末メモリ220、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260、端末内部バス270、端末入出力インターフェース280はそれぞれ、サーバCPU110、サーバメモリ120、サーバ記憶部130、サーバ通信部140、サーバ入力部150、サーバ出力部160、サーバ内部バス170、サーバ入出力インターフェース180と実質的に同様の構成及び機能であるため、一部を除き、詳細な説明を省略する。
【0030】
ユーザ端末200においては、端末CPU210及び端末メモリ220が端末内部バス270を介して互いに接続され、端末記憶部230、端末通信部240、端末入力部250、端末出力部260が端末入出力インターフェース280に接続され、端末入出力インターフェース280が端末内部バス270に接続されている。そして、ユーザ端末200においても、端末メモリ220に記憶されているプログラムやデータに従って、ゲームにおける各種機能の実行やゲームの進行等の各種処理を行う。また、ユーザ端末200においては、端末通信部240によりサーバ100から各種情報を受信し、受信した各種情報が端末メモリ220又は端末記憶部230に記憶される。また、端末CPU210により実行された各種処理の結果に関する情報等が、端末通信部240によりサーバ100に送信される。
【0031】
端末入力部250は、例えば、ユーザ端末200に対する操作を入力可能なタッチパネル、キーボード、マウス、コントローラ、物理ボタン等で構成され、ユーザ端末200自体に搭載されたものであっても、ユーザ端末200とは別個に設けられ接続ケーブル等によりユーザ端末200に接続されるものであってもよい。また、端末入力部250は、音声入力が可能なマイク、ユーザ端末200の傾き、移動、振動等を検出し検出した情報を入力可能な加速度センサであってもよい。本実施形態では、ユーザ端末200が、端末入力部250及び端末出力部260の両方の機能を兼ねるタッチパネル262を備えている。
【0032】
(情報処理システムSにより提供される機能の概要)
本実施形態に係る情報処理システムSにより提供されるゲームには、プレーヤが、プロフィール画面PSやゲームの結果を示すリザルト画面等の各種画面において表示される種々の画像を作成、編集可能な画像作成機能が設けられている。この画像作成機能では、プレーヤが、予め用意されている複数種類のオブジェクトPOの中から1又は複数を用いて、1のオブジェクトPOが表示される画像、又は、複数のオブジェクトPOが横並びに表示される画像を作成することができる。また、オブジェクトPOに対しては、拡大、縮小等の処理を行うことが可能であり、種々の表示倍率(サイズ)でオブジェクトOを画像内に表示させることができる。以下では、画像作成機能について、ユーザ端末200を利用してプロフィール画面PSにおいて表示される画像Pを作成する場合を例として、説明する。
【0033】
画像作成機能を利用するにあたり、プレーヤは、ゲームを実行するための専用のアプリケーションを予めユーザ端末200にインストールすると共に、サーバ100にプレーヤの登録(例えば、プレーヤID、ゲームで使用するプレーヤ名やチーム名等の情報の登録)を行う。アプリケーションを起動すると、ユーザ端末200は、上記プレーヤ名やチーム名、プレーヤにより作成された画像P等、サーバ100に記憶されている各種データを受信し、タッチパネル262にホーム画面HSを表示する。なお、後述するように、プレーヤにより作成された画像Pは、サーバ100のサーバ記憶部130に記憶されるが、作成前においては、サーバ記憶部130に画像Pは記憶されておらず、ユーザ端末200が画像Pを受信することはない。
【0034】
ホーム画面HSは、アプリケーション起動時の初期画面である。図4に示すように、ホーム画面HSには、サーバ100から受信したプレーヤ名、チーム名、画像P等が表示されるプロフィール画面PSが含まれていると共に、ゲームを開始するためのアイコンI1、画像作成機能を起動するためのアイコンI2が表示される。サーバ記憶部130に画像Pが記憶されていないとき(画像Pの作成前)には、プロフィール画面PSに画像Pは表示されない。ユーザ端末200は、アイコンI1がタップされることにより、タッチパネル262にゲーム画面(特に図示しておらず)を表示してゲームを開始し、アイコンI2がタップされることにより、タッチパネル262に画像作成メニュー画面ISを表示して画像作成機能を起動する。
【0035】
画像作成メニュー画面ISは、画像作成機能起動時の初期画面である。図5に示すように、画像作成メニュー画面ISには、新規の画像Pを作成するためのアイコンI3、作成された画像Pを再編集するためのアイコンI4が表示される。ユーザ端末200は、アイコンI3がタップされることにより、タッチパネル262に初期設定画面NSを表示する。また、ユーザ端末200は、アイコンI4がタップされることにより、タッチパネル262に画像作成画面CSを表示すると共に、サーバ100から受信した画像Pを表示する。これにより、既に作成された画像Pの再編集が可能となる。
【0036】
初期設定画面NSは、新規の画像Pを作成するにあたり各種設定を行うための画面である。図6(a)又は(b)に示すように、初期設定画面NSには、画像Pに表示するオブジェクトPOの数を選択するためのセレクトボタンB1が表示される。セレクトボタンB1をタップすると、1から上限選択数(本実施形態では4)までの値が表示される。プレーヤは、いずれかの値をタップすることで、画像Pに表示するオブジェクトPOの数を選択することができる。
【0037】
また、図6(a)又は(b)に示すように、初期設定画面NSには、画像Pに表示するオブジェクトPOの種類を選択するためのセレクトボタンB2、決定したオブジェクトPOを配置するレイヤを選択するためのセレクトボタンB3が表示される。
【0038】
ここで、サーバ100のサーバ記憶部130には、画像Pに表示可能なオブジェクトPOとして、頭部及び胴部を備え全長全幅がいずれも略同一に設定されたキャラクタの全身に係る平面オブジェクト(平面画像)が複数種類記憶されている。また、画像Pは、特に図示していないが、仮想的に所定の距離をおいて重ねて配置された複数階層(本実施形態では4層)の表示レイヤから構成されており、いずれかの表示レイヤ上にオブジェクトPOを配置することができる。後述するように、画像Pに表示される複数のオブジェクトPOは、その一部が互いに重複することがあるが、重複部分については、下位のオブジェクトPOよりも上位のオブジェクトPOが優先的に表示される。すなわち、画像Pでは、下位のオブジェクトPOにおける重複部分は、上位のオブジェクトPOに覆われることにより表示されない。
【0039】
そして、初期設定画面NSに表示されたセレクトボタンB2をタップすると、サーバ記憶部130に記憶されている複数種類のオブジェクトPOのサムネイル一覧(特に図示しておらず)が表示される。プレーヤは、いずれかのサムネイルをタップすることで、画像Pに表示するオブジェクトPOの種類を選択することができる。また、初期設定画面NSに表示されたセレクトボタンB3をタップすると、最上位の表示レイヤ(画像Pにおける最も前面側に位置する表示レイヤ)から最下位の表示レイヤ(画像Pにおける最も背面側に位置する表示レイヤ)までのレイヤ番号が表示される。レイヤ番号は、最上位の表示レイヤから順に「1」~「4」が定められており、プレーヤは、いずれかのレイヤ番号をタップすることで、対象のオブジェクトPOを配置する表示レイヤを選択することができる。
【0040】
また、上記したように、オブジェクトPOの数が複数のときには、各オブジェクトPOは画像Pに横並びに表示される。図6(a)又は(b)に示すように、初期設定画面NSでは、決定されたオブジェクトPOの数が2以上のときには、画像Pにおける各オブジェクトPOの表示位置ごとにそれぞれ、セレクトボタンB2及びセレクトボタンB3が表示される。これにより、プレーヤは、表示位置ごとに、オブジェクトPOの種類及び表示レイヤを選択できる。例えば、選択されたオブジェクトPOの数が2のときには、図6(a)に示すように、画像Pに横並びに表示される2つのオブジェクトPOそれぞれについて、表示するオブジェクトPOの種類及び表示レイヤを選択できる。また、例えば、選択されたオブジェクトPOの数が4のときには、図6(b)に示すように、画像Pに横並びに表示される4つのオブジェクトPOそれぞれについて、表示するオブジェクトPOの種類及び表示レイヤを選択できる。
【0041】
さらに、図6(a)又は(b)に示すように、初期設定画面NSには、プレーヤに選択されたオブジェクトPOの種類及び表示レイヤの内容を確定するためのアイコンI5が表示される。ユーザ端末200は、アイコンI5がタップされることにより、初期設定画面NSで選択されたオブジェクトPOのデータをサーバ記憶部130から受信し、タッチパネル262に画像作成画面CSを表示する。これにより、新規の画像Pの作成が可能となる。
【0042】
画像作成画面CSは、新規の、又は既に作成された画像Pの各種編集を行うための画面である。図7図9に示すように、画像作成画面CSには、作成される画像Pの外枠を構成し、かつ選択した各オブジェクトPOが表示される矩形状の表示枠DFが表示されると共に、選択された各オブジェクトPOの表示位置に応じて設定され、かつ対応するオブジェクトPOを配置可能な範囲(各オブジェクトPOを移動させることが可能な範囲)を示す矩形状の移動範囲枠が設定される。また、各移動範囲枠内に対応するオブジェクトPOが表示される。さらに、画像作成画面CSには、作成された画像Pをプロフィール画面PSに表示すると共に、サーバ記憶部130に記憶するためのアイコンI6が表示される。プレーヤは、オブジェクトPOをスワイプすることで、このオブジェクトPOを移動させて移動範囲枠内のいずれかの位置に配置することができる。また、プレーヤは、オブジェクトPOをピンチアウト又はピンチインすることで、このオブジェクトPOを拡大又は縮小させることができる。なお、設定される移動範囲枠は、プレーヤがオブジェクトPOの移動範囲を確認容易とするために画像作成画面CSに表示されるようにしてもよいし、表示されないようにしてもよい。
【0043】
上記したように、表示枠DFは画像Pの外枠を構成するものであるため、表示枠DF内の表示内容がそのまま画像Pとなる。本実施形態では、拡大させたときのサイズや移動範囲枠内における配置位置により、オブジェクトPOの一部が表示枠DF外にはみ出すことがあるが、このはみ出した部分は表示枠DF内に表示されない。したがって、画像Pにおいても、オブジェクトPOのうち表示枠DF外にはみ出した部分は表示されず、表示枠DF内に収まる部分のみが画像Pに表示される。
【0044】
また、本実施形態では、画像Pに表示されるオブジェクトPOの数(初期設定画面NSで選択されたオブジェクトPOの数)に応じて、設定される移動範囲枠の数、各移動範囲枠の大きさ、オブジェクトPOを拡大又は縮小可能な表示倍率の変更可能範囲が設定されている。
【0045】
図8(a)に示すように、表示されるオブジェクトPOの数が1のときには、表示枠DFに対して1つの移動範囲枠MF1が設定される。この移動範囲枠MF1は、表示枠DFを横断するように設定されており、左縁及び右縁がそれぞれ、表示枠DFの左縁及び右縁よりも外側に位置し、上縁及び下縁がそれぞれ、表示枠DFの上縁及び下縁よりも内側に位置するように設定される。また、オブジェクトPOの表示倍率の変更可能範囲は、等倍から6倍までに設定されている。
【0046】
図8(b)に示すように、表示されるオブジェクトPOの数が2のときには、表示枠DFに対して2つの移動範囲枠MF21、MF22が所定間隔をおいて横並びに設定される。また、左側に位置する移動範囲枠MF21は、左縁が表示枠DFの左縁よりも外側に位置し、右側に位置する移動範囲枠MF22は、右縁が表示枠DFの右縁よりも外側に位置するように設定される。また、移動範囲枠MF21、MF22はいずれも、上縁及び下縁がそれぞれ、表示枠DFの上縁及び下縁よりも内側に位置するように設定される。さらに、移動範囲枠MF21、MF22はいずれも、横幅が同一に設定される。また、移動範囲枠MF21、MF22内に表示されるオブジェクトPOの表示倍率の変更可能範囲はいずれも、等倍から4倍までに設定されている。
【0047】
図9(a)に示すように、表示されるオブジェクトPOの数が3のときには、表示枠DFに対して3つの移動範囲枠MF31、MF32、MF33が所定間隔をおいて横並びに設定される。また、最も左側に位置する移動範囲枠MF31は、左縁が表示枠DFの左縁よりも外側に位置し、最も右側に位置する移動範囲枠MF33は、右縁が表示枠DFの右縁よりも外側に位置するように設定される。また、移動範囲枠MF31、MF32、MF33はいずれも、上縁及び下縁がそれぞれ、表示枠DFの上縁及び下縁よりも内側に位置するように設定される。さらに、移動範囲枠MF31、MF33はいずれも、横幅が同一に設定されるものの、移動範囲枠MF32は、移動範囲枠MF31、MF33よりも横幅が狭く設定される。また、移動範囲枠MF31、MF32、MF33内に表示されるオブジェクトPOの表示倍率の変更可能範囲はいずれも、等倍から3倍までに設定されている。
【0048】
図9(b)に示すように、表示されるオブジェクトPOの数が3のときには、表示枠DFに対して4つの移動範囲枠MF41、MF42、MF43、MF44が所定間隔をおいて横並びに設定される。また、最も左側に位置する移動範囲枠MF41は、左縁が表示枠DFの左縁よりも外側に位置し、最も右側に位置する移動範囲枠MF44は、右縁が表示枠DFの右縁よりも外側に位置するように設定される。また、移動範囲枠MF41、MF42、MF43、MF44はいずれも、上縁及び下縁がそれぞれ、表示枠DFの上縁及び下縁よりも内側に位置するように設定される。さらに、移動範囲枠MF41、MF44はいずれも横幅が同一に設定され、移動範囲枠MF42、MF43はいずれも横幅が同一に設定されるものの、移動範囲枠MF42、MF43は、移動範囲枠MF41、MF44よりも横幅が狭く設定される。また、移動範囲枠MF41、MF42、MF43、MF44内に表示されるオブジェクトPOの表示倍率の変更可能範囲はいずれも、等倍から2.5倍までに設定されている。
【0049】
また、画像作成画面CSには、以上のように設定された移動範囲枠内に対応するオブジェクトPOが表示される。例えば、初期設定画面NSにおいて、画像Pに表示するオブジェクトPOの数として2を選択し、左側に表示されるオブジェクトPO1を選択し、右側に表示されるオブジェクトPO2を選択すると、図10に示すように、画像作成画面CSに、表示枠DFが表示された上で、この表示枠DFに対して移動範囲枠MF21、MF22が所定間隔をおいて横並びに設定される。そして、移動範囲枠MF21内にオブジェクトPO1が表示され、移動範囲枠MF22内にオブジェクトPO2が表示される。このとき、オブジェクトPO1、PO2いずれに対しても拡大や縮小は行われておらず、等倍のまま(オブジェクトPO1、PO2の本来のサイズのまま)オブジェクトPO1、PO2が表示される。プレーヤは、移動範囲枠MF21内においてオブジェクトPO1を移動、配置させることができると共に、表示倍率の変更可能範囲(等倍から4倍まで)内でオブジェクトPO1の拡大、縮小を行うことができる。また、プレーヤは、移動範囲枠MF22内においてオブジェクトPO2を移動、配置させることができると共に、上記表示倍率の変更可能範囲内でオブジェクトPO2の拡大、縮小を行うことができる。
【0050】
また、ユーザ端末200は、画像作成画面CSに表示されたアイコンI6がタップされることにより、タッチパネル262にホーム画面HSを表示すると共に、表示枠DF内の表示内容を画像Pとしてプロフィール画面PSに表示し(図17参照)、この画像Pをサーバ100に送信する。これにより、作成された画像Pがサーバ100のサーバ記憶部130に記憶される。
【0051】
(オブジェクトPOの表示の概要)
図10図16に示すように、本実施形態のオブジェクトPOにはいずれも、上記の移動、拡大、縮小の基準となる基準点Rが設定されており、プレーヤは、この基準点Rを基準として、移動範囲枠内でのオブジェクトPOの移動、配置、及び、オブジェクトPOの拡大、縮小を行うことができる。具体的には、オブジェクトPOは、基準点Rが移動範囲枠の左縁から右縁に至るまでの範囲で左右方向に移動させることが可能となっており、また、基準点Rが移動範囲枠の上縁から下縁に至るまでの範囲で上下方向に移動させることが可能となっている。また、オブジェクトPOは、基準点Rを中心として拡大、縮小させることが可能となっている。なお、基準点Rは、プレーヤがこの基準点Rの位置を確認容易とするためにオブジェクトPOに表示されるようにしてもよいし、表示されないようにしてもよい。
【0052】
そして、本実施形態では、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示され、かつ移動範囲枠内のいずれの位置に配置されたときにも、少なくともオブジェクトPOの頭部における所定範囲が画像Pに表示され、かつ、少なくともオブジェクトPOの略左半分又は略半分が画像Pに表示されるように、オブジェクトPOにおける基準点Rの位置、移動範囲枠の外縁と表示枠DFの外縁との距離、隣接する移動範囲枠間の距離の各内容が予め定められている。
【0053】
具体的には、本実施形態では、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示されていても、基準点Rが移動範囲枠の上縁に位置しているときにはオブジェクトPOの頭部のうち少なくとも略下半分が表示枠DF内に収まるように、また、基準点Rが移動範囲枠の下縁に位置しているときにはオブジェクトPOの頭部の下端から上端までが表示枠DF内に収まるように、上記各内容が定められている。また、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示されていても、最も左側に位置する移動範囲枠において、基準点Rがこの移動範囲枠の左縁に位置しているときにはオブジェクトPOの少なくとも略右半分が表示枠DF内に収まるように、また、最も右側に位置する移動範囲枠において、基準点Rがこの移動範囲枠の右縁に位置しているときにはオブジェクトPOの少なくとも略左半分が表示枠DF内に収まるように、上記各内容が定められている。さらに、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示されていても、隣接する2つの移動範囲枠のうち左側の移動範囲枠において、基準点Rがこの移動範囲枠の右縁に位置し、かつ、右側の移動範囲枠において、基準点Rがこの移動範囲枠の左縁に位置しているときには、左側の移動範囲枠内に表示されるオブジェクトPOと右側の移動範囲枠内に表示されるオブジェクトPOとが互いに略半分以上重なり合わないように、上記各内容が定められている。
【0054】
本実施形態では、いずれのオブジェクトPOにおいても頭部と胴部との境界の略中央(首元)に基準点Rが予め設定されている(図10図16等参照)。また、移動範囲枠の上縁から表示枠DFの上縁までの距離は、表示倍率の変更可能範囲の上限まで拡大させたオブジェクトPOにおける頭部の下端から上端までの長さの1/2程度となるように設定されている。また、最も左側に位置する移動範囲枠の左縁から表示枠DFの左縁までの距離、及び、最も右側に位置する移動範囲枠の右縁から表示枠DFの右縁までの距離はいずれも、表示倍率の変更可能範囲の下限(本実施形態では等倍)まで縮小させたオブジェクトPOの全幅の1/2程度となるように設定されている。さらに、隣接する2つの移動範囲枠における、左側の移動範囲枠の右縁から右側の移動範囲枠の左縁までの距離は、表示倍率の変更可能範囲の上限まで拡大させたオブジェクトPOの全幅の1/2程度となるように設定されている。このように設定することで、上記のような表示の制御が可能となる。
【0055】
次に、移動範囲枠内における基準点Rの位置に応じたオブジェクトPOの表示態様について、具体例を挙げ、図10図16を参照しつつ説明する。なお、図11図14においては、説明の便宜上、移動範囲枠MF22内に表示されるオブジェクトPO2を省略している。
【0056】
図10(a)に示すように、例えば、画像Pに表示するオブジェクトPOの数が2であり、移動範囲枠MF21(最も左側の移動範囲枠)、移動範囲枠MF22(最も右側の移動範囲枠)にそれぞれ、オブジェクトPO1、PO2が表示される場合において、オブジェクトPO1、PO2の表示倍率がいずれも等倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF21の中央からやや右上に位置し、オブジェクトPO2の基準点Rが移動範囲枠MF22の中央からやや左上に位置しているときには、オブジェクトPO1、PO2が間隔をおいて横並びに位置し、両オブジェクト全体が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、全体を視認可能な状態で、所定間隔をおいて左右に並んだオブジェクトPO1、PO2が表示される。
【0057】
図10(b)に示すように、例えば、上記した場合において、オブジェクトPO1、PO2の表示倍率がいずれも2倍であって、オブジェクトPO1の基準点R、オブジェクトPO2の基準点Rがいずれも上記のときと同じ位置(移動範囲枠MF21の中央からやや右上、移動範囲枠MF22の中央からやや左上)にあるときには、表示倍率が等倍のときよりも狭い間隔でオブジェクトPO1、PO2が横並びに位置し、両オブジェクトの略下半分が表示枠DF外にはみ出し、胴部における腰周辺から上側のみが表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、腰周辺から上側を視認可能な状態で、所定間隔(両オブジェクトの表示倍率が等倍のときよりも狭い間隔)をおいて左右に並んだオブジェクトPO1、PO2が表示される。
【0058】
図11に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が等倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが、左下方向への移動の限界となる移動範囲枠MF21の左下隅に位置しているときには、オブジェクトPO1の略左半分、及び、胴部における肩口周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1の略右半分のうち肩口周辺から上側のみ(オブジェクトPO1全体における右上部約1/4)が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、全体における右上部約1/4を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0059】
また、特に図示していないが、例えば、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率が等倍であって、オブジェクトPO2の基準点Rが、右下方向への移動の限界となる移動範囲枠MF22の右下隅に位置しているときには、オブジェクトPO2の略右半分、及び、胴部における肩口周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO2の略左半分のうち肩口周辺から上側のみ(オブジェクトPO2全体における左上部約1/4)が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、全体における左上部約1/4を視認可能な状態のオブジェクトPO2が表示される。
【0060】
図12(a)に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF21の左下隅に位置しているときには、オブジェクトPO1全体における右上部のうち、表示倍率が等倍のときよりも広い範囲が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0061】
図12(b)に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが、右下方向への移動の限界となる移動範囲枠MF21の右下隅に位置しているときには、オブジェクトPO1の胴部における肩口周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1の上側のみ(オブジェクトPO1全体における上部約1/3)が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、全体における上部約1/3を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0062】
また、特に図示していないが、例えば、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO2の基準点Rが、左下方向への移動の限界となる移動範囲枠MF22の左下隅に位置しているときには、オブジェクトPO2の胴部における肩口周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO2の上側のみ(オブジェクトPO2全体における上部約1/3)が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、全体における上部約1/3を視認可能な状態のオブジェクトPO2が表示される。
【0063】
図13(a)に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが、左上方向への移動の限界となる移動範囲枠MF21の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1の略左半分、頭部の上部約1/3、及び、胴部における膝周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1の略右半分のうち、頭部の上部約1/3及び胴部における膝周辺から下側を除いた範囲が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0064】
また、特に図示していないが、例えば、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO2の基準点Rが、右上方向への移動の限界となる移動範囲枠MF22の右上隅に位置しているときには、オブジェクトPO2の略右半分、頭部の上部約1/3、及び、胴部における膝周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO2の略左半分のうち、頭部の上部約1/3及び胴部における膝周辺から下側を除いた範囲が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO2が表示される。
【0065】
図13(b)に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが、右上方向への移動の限界となる移動範囲枠MF21の右上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1の頭部の上部約1/3、及び、胴部における膝周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1の全身のうち、頭部の上部約1/3及び胴部における膝周辺から下側を除いた範囲が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0066】
また、例えば、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率が2倍であって、オブジェクトPO2の基準点Rが、左上方向への移動の限界となる移動範囲枠MF22の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO2の頭部の上部約1/3、及び、胴部における膝周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1の全身のうち、頭部の上部約1/3及び胴部における膝周辺から下側を除いた範囲が表示枠DF内に収まるようになっている(図15参照)。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO2が表示される。
【0067】
図14に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1の表示倍率が4倍(変更可能範囲の上限)であって、オブジェクトPO1の基準点Rが、移動範囲枠MF21の右上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1の頭部の上部約1/2、及び、胴部における腿周辺から下側が表示枠DF外にはみ出し、オブジェクトPO1全体のうち、頭部の上部約1/2及び胴部における腿周辺から下側を除いた範囲が表示枠DF内に収まるようになっている。これにより、作成される画像Pには、上記範囲を視認可能な状態のオブジェクトPO1が表示される。
【0068】
図15に示すように、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率がいずれも2倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF21の右上隅に位置し、オブジェクトPO2の基準点Rが移動範囲枠MF22の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1全体における右部約1/3と、オブジェクトPO2全体における左部約1/3とが重複するようになっている。そして、オブジェクトPO1が表示されるレイヤよりもオブジェクトPO2が表示されるレイヤの方が上位であったときには、作成される画像Pには、オブジェクトPO1全体における右部約1/3がオブジェクトPO2全体における左部約1/3により覆われた状態で、オブジェクトPO1、PO2が表示される。すなわち、画像Pには、オブジェクトPO1全体における右部約1/3は表示されない。
【0069】
また、特に図示していないが、例えば、移動範囲枠MF21に表示されたオブジェクトPO1、移動範囲枠MF22に表示されたオブジェクトPO2の表示倍率がいずれも4倍であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF21の右上隅に位置し、オブジェクトPO2の基準点Rが移動範囲枠MF22の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1全体における右部約1/2と、オブジェクトPO2全体における左部約1/2とが重複するようになっている。そして、オブジェクトPO1が表示されるレイヤよりもオブジェクトPO2が表示されるレイヤの方が上位であったときには、作成される画像Pには、オブジェクトPO1全体における右部約1/2がオブジェクトPO2全体における左部約1/2により覆われた状態で、オブジェクトPO1、PO2が表示される。すなわち、画像Pには、オブジェクトPO2は他のオブジェクトPOにより覆われることなく表示されるものの、オブジェクトPO1全体における右部約1/2は表示されない。
【0070】
図16(a)に示すように、例えば、画像Pに表示するオブジェクトPOの数が3であり、移動範囲枠MF31(最も左側の移動範囲枠)、移動範囲枠MF32(中央の移動範囲枠)、移動範囲枠MF33(最も右側の移動範囲枠)にそれぞれ、オブジェクトPO1、PO2、PO3が表示される場合において、オブジェクトPO1、PO2、PO3の表示倍率がいずれも3倍(変更可能範囲の上限)であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF31の右上隅に位置し、オブジェクトPO2の基準点Rが移動範囲枠MF32の右上隅に位置し、オブジェクトPO3の基準点Rが移動範囲枠MF33の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO2全体における右部約1/2と、オブジェクトPO3全体における左部約1/2とが重複し、オブジェクトPO1とオブジェクトPO2とは重複しないようになっている。そして、オブジェクトPO3が表示されるレイヤよりもオブジェクトPO2が表示されるレイヤの方が上位であったときには、作成される画像Pには、オブジェクトPO3全体における左部約1/2がオブジェクトPO2全体における右部約1/2により覆われるものの、オブジェクトPO1はオブジェクトPO2により覆われることなく、オブジェクトPO1、PO2、PO3が表示される。すなわち、画像Pにおいては、オブジェクトPO1、PO2は他のオブジェクトPOにより覆われることなく表示されるものの、オブジェクトPO3全体における左部約1/2は表示されない。
【0071】
図16(b)に示すように、例えば、上記の場合において、オブジェクトPO1、PO2、PO3の表示倍率がいずれも3倍(変更可能範囲の上限)であって、オブジェクトPO1の基準点Rが移動範囲枠MF31の右上隅に位置し、オブジェクトPO2の基準点Rが移動範囲枠MF32の左上隅に位置し、オブジェクトPO3の基準点Rが移動範囲枠MF33の左上隅に位置しているときには、オブジェクトPO1全体における右部約1/2と、オブジェクトPO2全体における左部約1/2とが重複し、オブジェクトPO2とオブジェクトPO3とは重複しないようになっている。そして、オブジェクトPO1が表示されるレイヤよりもオブジェクトPO2が表示されるレイヤの方が上位であったときには、作成される画像Pには、オブジェクトPO1全体における右部約1/2がオブジェクトPO2全体における左部約1/2により覆われるものの、オブジェクトPO3はオブジェクトPO2に覆われることなく、オブジェクトPO1、PO2、PO3が表示される。すなわち、画像Pにおいては、オブジェクトPO2、PO3は他のオブジェクトPOにより覆われることなく表示されるものの、オブジェクトPO1全体における右部約1/2は表示されない。
【0072】
(情報処理システムSの機能的構成)
次に、上記のような画像作成機能を実行するための情報処理システムSの機能的構成について、図18を参照して説明する。サーバ100のサーバメモリ120やユーザ端末200の端末メモリ220には、上記した画像作成機能を実行するためのプログラムが記憶されている。サーバ100のサーバCPU110は、記憶されている各プログラムを実行させることで、データ送受信部182、記憶処理部184として機能させる。また、ユーザ端末200の端末CPU210は、記憶されている各プログラムを実行させることで、ユーザ端末200を、データ送受信部282、記憶処理部284、画面制御部286、オブジェクト制御部288として機能させる。
【0073】
なお、これらは一例として挙げた機能部であり、サーバ100やユーザ端末200は、上記以外にも種々の機能部を備えている。また、各機能部はサーバ100又はユーザ端末のいずれに設けられていてもよいし、同一の役割を果たす機能部がサーバ100及びユーザ端末200のいずれにも重複して設けられていてもよい。
【0074】
データ送受信部182、282はいずれも、サーバ100とユーザ端末200との間で各種情報やデータを送受信する。
【0075】
サーバ100の記憶処理部184は、ユーザ端末200から受信したプレーヤに関する情報、プレーヤにより作成された画像Pのデータ、画像Pの作成に関する設定情報等をサーバ記憶部130に記憶させる。プレーヤに関する情報には、例えば、プレーヤID、プレーヤ名、チーム名等が含まれる。また、画像Pの作成に関する設定情報には、例えば、選択されたオブジェクトPOの数、選択されたオブジェクトPOの種類、各オブジェクトPOが表示されるレイヤ、各オブジェクトPOの表示倍率(サイズ)、移動範囲枠内における各オブジェクトPOの基準点Rの現在位置等が含まれる。
【0076】
また、サーバ記憶部130には、上記した情報やデータ以外に、画像Pの作成に用いられるオブジェクトPOのデータ、各オブジェクトPOに設定された基準点Rの位置の情報等も記憶されている。本実施形態では、画像Pの作成に用いられるオブジェクトPOは、予め情報処理システムSの運営者により作成されサーバ記憶部130に記憶される。また、オブジェクトPOを作成する際には基準点Rの設定も行われ、設定された基準点Rの位置の情報もサーバ記憶部130に記憶される。これらの情報やデータについても、記憶処理部184がサーバ記憶部130に記憶させる。
【0077】
ユーザ端末200の記憶処理部284は、サーバ100から受信した各種情報やデータを端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させる。各種情報やデータには、例えば、アプリケーション起動時のホーム画面HSに表示されるプレーヤ名、チーム名、プロフィール画面PSに表示される画像P(既に作成されてサーバ記憶部130に記憶された画像P)のデータ等が含まれる。
【0078】
また、記憶処理部284は、新規の画像Pを作成する際に選択されたオブジェクトPOの数、選択されたオブジェクトPOの種類、各オブジェクトPOが表示されるレイヤ等の画像Pの作成に関する設定情報を、端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させる。
【0079】
また、端末メモリ220や端末記憶部230には、上記した情報やデータ以外に、ホーム画面HS、画像作成メニュー画面IS、初期設定画面NS、画像作成画面CS等の各種画面をタッチパネル262に表示するための画面データ、画像作成画面CSに表示枠DFを表示するための表示枠データ、選択されたオブジェクトPOの数に応じた移動範囲枠を設定するための移動範囲枠データ等も記憶されている。本実施形態では、これらのデータは、予め情報処理システムSの運営者により作成され、ユーザ端末200にアプリケーションをインストールすると端末メモリ220や端末記憶部230に記憶される。これらのデータについても、記憶処理部284が端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させる。
【0080】
画面制御部286は、端末メモリ220や端末記憶部230に記憶された各種データに基づき、タッチパネル262に表示される各種画面を制御する。例えば、画面制御部286は、アプリケーション起動時においてホーム画面HSを表示する処理、画像Pが記憶されているときにプロフィール画面PSに画像Pを表示する処理、画像作成機能起動(アイコンI2のタップ)の際に画像作成メニュー画面ISを表示する処理、新規の画像Pの作成(アイコンI3のタップ)の際に初期設定画面NSを表示する処理、既に作成された画像Pの再編集(アイコンI4のタップ)の際に画像作成画面CS及び画像Pを表示する処理、新規の画像Pの作成にあたり選択された設定情報の確定(アイコンI5のタップ)の際に画像作成画面CS及びオブジェクトPOを表示する処理、画像作成画面CSにおいて表示枠DFの設定や表示及び移動範囲枠の設定を行う処理、画像Pの作成(編集)の終了(アイコンI6のタップ)の際にプロフィール画面PSに画像Pを表示する処理等を実行する。
【0081】
オブジェクト制御部288は、プレーヤによる各種操作に基づき、画像作成画面CSに表示されるオブジェクトPOの表示を制御する。例えば、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するスワイプの操作に伴って、このオブジェクトPOを移動する表示を行う。そして、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するスワイプの操作が解除された際、この時点におけるオブジェクトPOの基準点Rの位置が対応する移動範囲枠内であれば、この時点の位置で、オブジェクトPOのうち表示枠DF内に収まる範囲を表示させるのに対し、この時点におけるオブジェクトPOの基準点Rの位置が対応する移動範囲枠外であれば、オブジェクトPOを、スワイプ開始時の位置に戻し元の状態で表示する。また、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するピンチアウト又はピンチインの操作に伴って、このオブジェクトPOを拡大する表示又は縮小する表示を行う。そして、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するピンチアウト又はピンチインの操作が解除された際、この時点におけるオブジェクトPOの表示倍率が変更可能範囲内であれば、この表示倍率が適用されたオブジェクトPOのうち表示枠DF内に収まる範囲を表示させるのに対し、この時点におけるオブジェクトPOの表示倍率が変更可能範囲外であれば、オブジェクトPOを、ピンチアウト又はピンチイン開始時の状態で表示する。
【0082】
なお、オブジェクトPOの基準点Rが移動範囲枠の外縁に位置している状態で、基準点Rを移動範囲枠外へ移動させるようなスワイプの操作が行われた場合、このスワイプの操作が行われている間においては、上記状態でのオブジェクトPOの表示が継続して行われるようにしてもよい。すなわち、スワイプの操作は行われているものの、オブジェクトPOは、基準点Rが移動範囲枠の外縁に位置で停留しているように表示させてもよい。そして、このスワイプの操作が解除された際には、この位置のままでオブジェクトPOの表示を行ってもよい。
【0083】
また、オブジェクトPOの表示倍率が上限の状態でピンチアウトの操作が行われた場合、このピンチアウトの操作が行われている間においては、表示倍率が上限の状態でのオブジェクトPOの表示が継続して行われるようにしてもよい。すなわち、ピンチアウトの操作は行われているものの、オブジェクトPOは、上限の表示倍率のまま変わらないように表示させてもよい。そして、このピンチアウトの操作が解除された際には、上限の表示倍率のままでオブジェクトPOの表示を行ってもよい。
【0084】
同様に、オブジェクトPOの表示倍率が下限の状態でピンチインの操作が行われた場合、このピンチインの操作が行われている間においては、表示倍率が下限の状態でのオブジェクトPOの表示が継続して行われるようにしてもよい。すなわち、ピンチインの操作は行われているものの、オブジェクトPOは、下限の表示倍率のまま変わらないように表示させてもよい。そして、このピンチインの操作が解除された際には、下限の表示倍率のままでオブジェクトPOの表示を行ってもよい。
【0085】
(情報処理システムSの処理)
次に、情報処理システムSの処理の一例について説明する。ここでは、上記した画像作成機能に関連する処理を中心に説明し、画像作成機能以外の処理については説明を省略する。
【0086】
まず、アプリケーションの起動の際に実行されるアプリケーション起動時処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。特に図示していないが、ユーザ端末200においてアプリケーションが起動されると、ユーザ端末200のデータ送受信部282は、サーバ100にプレーヤに関する情報、プレーヤにより作成された画像Pのデータ、画像Pの作成に関する設定情報等を要求する処理を実行する。データ送受信部282は、この処理に基づいてサーバ100のデータ送受信部182が送信する上記情報やデータを受信する(ステップ100)。ユーザ端末200の記憶処理部284は、受信した情報やデータを端末メモリ220や端末記憶部230に記憶し、画面制御部286は、タッチパネル262にホーム画面HSを表示する(ステップ101)。また、データ送受信部282が画像Pをサーバ100から受信していた場合(ステップ102のY)、画面制御部286は、ホーム画面HSに含まれるプロフィール画面PSに受信した画像Pを表示し(ステップ103)、アプリケーション起動時処理が終了する。一方、データ送受信部282が画像Pをサーバ100から受信していない場合(ステップ102のN)、アプリケーション起動時処理が終了する。
【0087】
次に、画像作成機能の起動の際に実行される画像作成機能起動時処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。ホーム画面HSに表示されたアイコンI2がタップされた場合(ステップ200のY)、画面制御部286は、タッチパネル262に画像作成メニュー画面ISを表示し(ステップ201)、画像作成機能起動時処理が終了する。一方、アイコンI2がタップされていない場合(ステップ200のN)、画像作成機能起動時処理が終了する。
【0088】
次に、新規の画像Pの作成開始の際に実行される新規作成開始時処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。画像作成メニュー画面ISに表示されたアイコンI3がタップされた場合(ステップ300のY)、特に図示していないが、データ送受信部282は、サーバ100に、サーバ記憶部130に記憶されているオブジェクトPOのサムネイル画像のデータを要求する処理を実行する。データ送受信部282は、この処理に基づいてサーバ100のデータ送受信部182が送信する上記データを受信する(ステップ301)。ユーザ端末200の記憶処理部284は、受信した上記データを端末メモリ220や端末記憶部230に記憶し、画面制御部286は、タッチパネル262に初期設定画面NSを表示し(ステップ302)、新規作成開始時処理が終了する。一方、アイコンI3がタップされていない場合(ステップ300のN)、新規作成開始時処理が終了する。
【0089】
次に、既に作成された画像Pの再編集開始の際に実行される再編集開始時処理について、図22のフローチャートを参照して説明する。画像作成メニュー画面ISに表示されたアイコンI4がタップされた場合(ステップ400のY)、特に図示していないが、データ送受信部282は、サーバ100に、サーバ記憶部130に記憶されている画像Pの作成に関する設定情報を要求する処理を実行する。データ送受信部282は、この処理に基づいてサーバ100のデータ送受信部182が送信する上記情報を受信する(ステップ401)。ユーザ端末200の記憶処理部284は、受信した上記情報を端末メモリ220や端末記憶部230に記憶し、画面制御部286は、タッチパネル262に画像作成画面CSを表示した上で、表示枠DFの表示、移動範囲枠の設定を行い、さらに、画像Pを画像作成画面CSに表示し(ステップ402)、再編集開始時処理が終了する。一方、アイコンI4がタップされていない場合(ステップ400のN)、再編集開始時処理が終了する。
【0090】
次に、新規の画像Pの作成にあたり選択した設定情報を確定し、新規の画像Pの編集を開始する際に実行される設定情報確定時処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。初期設定画面NSに表示されたアイコンI5がタップされた場合(ステップ500のY)、記憶処理部284は、初期設定画面NSにおいてプレーヤにより選択された画像Pの作成に関する設定情報(オブジェクトPOの数、オブジェクトPOの種類、各オブジェクトPOが表示されるレイヤ等の情報)を、端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させる(ステップ501)。また、特に図示していないが、データ送受信部282は、サーバ100に、初期設定画面NSで選択されたオブジェクトPOのデータ(サーバ記憶部130に記憶)を要求する処理を実行する。データ送受信部282は、この処理に基づいてサーバ100のデータ送受信部182が送信する上記データを受信する(ステップ502)。画像制御部286は、タッチパネル262に画像作成画面CSを表示した上で、表示枠DFの表示、移動範囲枠の設定を行い、さらに、受信したオブジェクトPOを画像作成画面CSに表示し(ステップ503)、設定情報確定時処理を終了する。一方、アイコンI5がタップされていない場合(ステップ500のN)、設定情報確定時処理が終了する。
【0091】
次に、画像作成画面CSにおいてオブジェクトPOに対するスワイプの操作が行われた際に実行されるスワイプ操作時処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するスワイプの操作に伴って、このオブジェクトPOを移動する表示を実行する(ステップ600)。そして、スワイプの操作が解除された場合(ステップ601のY)、この時点におけるオブジェクトPOの基準点Rの位置が対応する移動範囲枠内であったときには(ステップ602のY)、オブジェクト制御部288は、現時点の位置で、オブジェクトPOのうち表示枠DF内に収まる範囲を表示し(ステップ603)、スワイプ操作時処理が終了する。また、上記時点におけるオブジェクトPOの基準点Rの位置が対応する移動範囲枠外であったときには(ステップ602のN)、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOを、スワイプ操作開始時の位置に戻し元の状態で表示し(ステップ604)、スワイプ操作時処理が終了する。一方、スワイプの操作が解除されていない場合(ステップ601のN)、オブジェクト制御部288は、スワイプの操作に伴ってオブジェクトPOを移動する表示を継続する(ステップ600)。
【0092】
次に、画像作成画面CSにおいてオブジェクトPOに対するピンチアウト又はピンチインの操作が行われた際に実行されるピンチ操作時処理について、図25のフローチャートを参照して説明する。オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOに対するピンチアウト又はピンチインの操作に伴って、このオブジェクトPOを拡大又は縮小する表示を実行する(ステップ700)。そして、ピンチアウト又はピンチインの操作が解除された場合(ステップ701のY)、この時点におけるオブジェクトPOの表示倍率が変更可能範囲内であったときには(ステップ702のY)、オブジェクト制御部288は、現時点の表示倍率で、オブジェクトPOのうち表示枠DF内に収まる範囲を表示し(ステップ703)、ピンチ操作時処理が終了する。また、上記時点におけるオブジェクトPOの表示倍率が変更可能範囲外であったときには(ステップ702のN)、オブジェクト制御部288は、オブジェクトPOを、ピンチアウト又はピンチインの操作開始時の状態で表示し(ステップ704)、ピンチ操作時処理が終了する。一方、ピンチアウト又はピンチインの操作が解除されていない場合(ステップ701のN)、オブジェクト制御部288は、ピンチアウト又はピンチインの操作に伴ってオブジェクトPOを拡大又は縮小する表示を継続する(ステップ700)。
【0093】
次に、新規の画像Pの作成又は既に作成された画像Pの再編集の終了の際に実行される終了時処理について、図26のフローチャートを参照して説明する。画像作成画面CSに表示されたアイコンI6がタップされた場合(ステップ800のY)、記憶処理部284は、作成又は再編集された画像P(表示枠DF内に表示された表示内容)のデータ、画像Pの作成に関する設定情報を、端末メモリ220や端末記憶部230に記憶させ、データ送受信部282は、上記画像Pのデータ及び設定情報をサーバ100に送信する(ステップ801)。これにより、サーバ記憶部130に、上記画像Pのデータ及び設定情報が記憶される。また、画面制御部286は、タッチパネル262にホーム画面HSを表示し(ステップ802)、ホーム画面HSに含まれるプロフィール画面PSに上記画像Pを表示し(ステップ803)、終了時処理が終了する。一方、アイコンI6がタップされていない場合(ステップ800のN)、終了時処理が終了する。
【0094】
以上のように、本実施形態では、表示枠DF(画像P)内に表示されるオブジェクトPOに、移動、拡大、縮小等の基準となる基準点Rが予め設定されていると共に、表示枠DFに対応して移動範囲枠が設定される。また、基準点Rを移動範囲枠内で移動させることができ、これにより、基準点Rの移動に伴ってオブジェクトPOを移動させ、移動範囲枠内における基準点Rに応じた位置にオブジェクトPOを配置させることができる。さらに、オブジェクトPOは、基準点Rに応じた位置に配置した際に表示枠DF内に収まる範囲が視認可能に表示され、表示枠DF内からはみ出した範囲は表示されない。そして、表示枠DF内の表示内容が画像Pとなるため、作成される画像Pにおいても、上記表示枠DF内に収まる範囲のみが表示される。すなわち、オブジェクトPOは、移動範囲枠内における基準点Rの位置に応じた態様により表示されることとなる。これにより、オブジェクトPOの表示に関し一定の制限を設けることができる。例えば、基準点Rが移動範囲枠内のいずれの位置にあっても表示枠DF内に必ずオブジェクトPOの所定部分(例えば、頭部等)が収まるように、移動範囲枠の位置や大きさ等の要素を設定すれば、画像Pにおいて所定部分以外が全く表示されないといった状態や、所定部分以外のみがアップされて表示されるといった状態を抑制することができる。その結果、画像Pを見た他人が違和感や不快感を抱くような事態を防止することが可能となる。また、他人に違和感や不快感を抱かせるような画像Pを表示したことで情報処理システムSの利用が禁止されるプレーヤを減少させることも可能となる。さらには、上記のように作成された画像Pを拡大等することで他の画面で使用するような場合にも、上記したような状態が生じることはないため、同様に、他人に違和感や不快感を抱かせるような事態を防止することが可能となる。
【0095】
また、本実施形態では、表示枠DF(画像P)に表示されるオブジェクトPOの数に応じて、オブジェクトPOを拡大又は縮小可能な表示倍率の上限が異なるように設定されている。これにより、例えば、表示枠DF内に複数のオブジェクトPOを表示するときであっても、オブジェクトPO同士が極端に重なって表示され、他人に違和感を抱かせるような事態を防止することが可能となる。
【0096】
また、本実施形態では、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示され、かつ移動範囲枠内のいずれの位置に配置されたときにも、少なくともオブジェクトPOの頭部における所定範囲が画像Pに表示され、かつ、少なくともオブジェクトPOの略左半分又は略半分が画像Pに表示されるように、オブジェクトPOにおける基準点Rの位置、移動範囲枠の外縁と表示枠DFの外縁との距離、隣接する移動範囲枠間の距離の各内容が予め定められている。これにより、画像P内に配されたオブジェクトPOの頭部が全く表示されないといった状態を抑制できるため、他人に違和感を抱かせるような事態を防止することが可能となる。
【0097】
以上、本発明に係る実施形態の一態様を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。
【0098】
上記実施形態では、サーバ100においてオブジェクトPOのデータが記憶され、ユーザ端末200において、このデータを受信した上で画像Pの作成、編集の処理を実行できるようになっていたが、サーバ100とユーザ端末200で行われる処理の分担はこれに限定されるものではない。例えば、サーバ100が画像Pの作成、編集の機能を備え、プレーヤはサーバ100にアクセスし、サーバ100が備える上記機能により画像Pの作成、編集を実行できるようにしてもよい。すなわち、上記実施形態における各処理は、サーバ100及びユーザ端末200の少なくともいずれかで実行されればよく、その実行タイミングや実行する装置も特に限定されない。また、サーバ100の機能は、1機のサーバ100が全て備えるようにしてもよいし、複数機のサーバ100に分散して備えるようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0099】
上記実施形態では、ユーザ端末200としてスマートフォンが用いられ、ユーザ端末200にインストールした専用のアプリケーションにより画像Pの作成、編集を実行できるようになっていたが、ユーザ端末200の種類や画像Pの作成、編集用のツールはこれに限定されるものではない。例えば、ユーザ端末200としてパーソナルコンピュータを用いてもよいし、一般的なWebブラウザにより画像Pの作成、編集を実行できるようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0100】
上記実施形態では、スマートフォンのタッチパネル262に対するタップ、スワイプ、ピンチ等の操作により、各種情報の入力や選択、画像Pの移動、拡大、縮小等の処理を実行できるようになっていたが、これらの処理を行うための操作態様は上記内容に限定されるものではない。例えば、ユーザ端末200としてパーソナルコンピュータを用いる場合には、マウスによるクリック、ドラッグ、ドロップ等の操作により上記処理を実行できるようにしてもよい。また例えば、上記実施形態では、表示されるオブジェクトPOの数はセレクトボタンB1をタップすることで選択可能となっていたが、オブジェクトPOの数を直接入力することで選択できるようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0101】
上記実施形態では、画像Pに表示可能なオブジェクトPOは平面オブジェクト(平面画像)となっていたが、表示可能なオブジェクトPOの種類はこれに限定されるものではない。例えば、立体オブジェクト(立体画像)、所定のアクションで動く平面オブジェクトや立体オブジェクト等を表示してもよい。また、作成される画像Pは、静止画であっても動画であってもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0102】
上記実施形態では、表示されるオブジェクトPOの数が複数であるときには、横並びにオブジェクトPOが配置されるようになっていたが、上記実施形態と同様に画像PにおいてオブジェクトPOの所定部分が表示されるような設定を行うことが可能であれば、オブジェクトPOの配置態様(すなわち、各オブジェクトPOが表示される移動範囲枠の配置態様)はこれに限定されるものではない。例えば、縦並びとなるように配置してもよいし、画像Pの四隅に表示されるように配置してもよい。また、移動範囲枠の大きさや設置範囲も特に限定されるものではなく、例えば、いずれの移動範囲枠も表示枠DF内に収まるようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0103】
上記実施形態では、表示されるオブジェクトPOの数に応じて、オブジェクトPOの表示倍率の変更可能範囲が異なる(下限は同一であるものの上限が異なる)ようになっていたが、上記実施形態のような画像Pにおいて必ずオブジェクトPOの所定部分が表示されるような設定を行うことが可能であれば、表示倍率の設定内容はこれに限定されるものではない。例えば、表示倍率の下限も異なるようにしてもよい。また、表示倍率の下限については特に閾値を設けないようにして、制限なくオブジェクトPOの縮小が可能となるようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0104】
上記実施形態では、オブジェクトPOがいずれの表示倍率で表示され、かつ移動範囲枠内のいずれの位置に配置されたときにも、少なくともオブジェクトPOの頭部における所定範囲が画像Pに表示され、かつ、少なくともオブジェクトPOの略左半分又は略半分が画像Pに表示されるように設定されていたが、オブジェクトPOのうち必ず表示する範囲はこれに限定されるものではなく、運営者等の意図により種々の範囲を定めてもよい。そして、この範囲に応じて、オブジェクトPOにおける基準点Rの位置、移動範囲枠の外縁と表示枠DFの外縁との距離、隣接する移動範囲枠間の距離等の各内容を設定してもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0105】
上記実施形態では、サーバ100に予め記憶されているオブジェクトPOのデータを利用して画像Pを作成できるようになっていたが、画像Pの作成に利用可能なデータはこれに限定されるものではない。例えば、プレーヤが別個に作成したオブジェクトやフリー使用が可能なオブジェクト等を画像Pの作成に利用してもよい。ただし、このようなオブジェクトには基準点Rが設定されていないため、利用する場合には、サーバ100に送信し運営者による基準点Rの設定を実行する必要がある。なお、例えば、専用のアプリケーションに、オブジェクトの大きさ等を判定して自動的に基準点Rを設定するような機能を設け、運営者によることなく、この機能を利用して基準点Rを設定するようにしてもよい。以上のようにしたときも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0106】
上記実施形態では、ゲームにおける画像作成機能を一例として、この機能において、作成される画像Pについて一定の表示制限が課される制御が実行される旨を説明したが、この制御は、画像の表示を行うあらゆる場面において実行することができる。例えば、上記のような表示制限が課されていない画像を所定画面に表示する際に、この画像に表示されているオブジェクトの数やサイズの判定、基準点Rの設定、移動範囲枠の設定等を行って上記のような制御を実行した上で、所定画面に表示するようにしてもよい。
【0107】
上記実施形態の情報処理システムSはゲームを提供するものであったが、例えば、画像配信サービスを提供する情報処理システムSにおいて上記実施形態のような制御を実行してもよい。すなわち、画像配信サービスで表示される画像について、上記実施形態のような一定の表示制限が課される制御を実行するようにしてもよい。
【0108】
上記実施形態における処理を実行するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶され、記憶媒体として提供されてもよい。また、上記実施形態は、クライアントサーバ方式の情報処理システムSではなく、上記プログラムを記憶しており、情報処理システムSと同様の処理を単体で実行可能な情報処理装置としてもよいし、各機能及びフローチャートに示すステップを実現する情報処理方法としてもよい。
【0109】
なお、上記実施形態の表示枠DFは、本発明の表示領域の一例に相当する。上記実施形態のオブジェクト制御部288は、本発明の表示制御部の一例に相当する。上記実施形態の移動範囲枠は、本発明の特定範囲の一例に相当する。上記実施形態の画面制御部286は、本発明の特定範囲設定部の一例に相当する。上記実施形態のオブジェクトPOの頭部における所定範囲は、本発明のオブジェクトの特定部分の一例に相当する。
【符号の説明】
【0110】
S 情報処理システム
100 サーバ
200 ユーザ端末
286 画面制御部
288 オブジェクト制御部
DF 表示枠
P 画像
PO オブジェクト
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