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特開2024-50375プログラム、事業者情報確認方法及び事業者情報確認システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050375
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】プログラム、事業者情報確認方法及び事業者情報確認システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240403BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023013345
(22)【出願日】2023-01-31
(62)【分割の表示】P 2022155813の分割
【原出願日】2022-09-29
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】522384341
【氏名又は名称】株式会社トランザック
(74)【代理人】
【識別番号】100177231
【弁理士】
【氏名又は名称】鴨志田 伸一
(72)【発明者】
【氏名】土間 航輔
(72)【発明者】
【氏名】國塚 裕太郎
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 見
(72)【発明者】
【氏名】藤井 涼
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】本発明は、ユーザーが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーに提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のプログラムPGは、適格請求書発行事業者に関する登録情報を記憶する記憶装置20及び複数のユーザー端末30と接続されているコンピュータ10で動作するプログラムPGであって、コンピュータ10に、各ユーザー端末30から確認要求として送信された事業者名情報を受信させる機能と、記憶装置20から、事業者名情報に対応する対応情報を受信させる機能と、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの一部の事業者の登録情報の特定がされた場合、当該特定がされた、事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者の適格請求書番号又は当該番号がないこととの結果を、前記前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する機能と、を実行させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A1)適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び(A2)複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と(A3)通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータで動作し、各ユーザー端末から送信される前記登録情報に関する確認要求に応じて前記記憶装置から前記登録情報のうちの少なくとも一部の情報を受信して、前記確認要求を送信したユーザー端末に確認結果を提供するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
各ユーザー端末から前記確認要求として送信された、少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名を含む事業者名情報を受信させる確認要求受信機能と、
前記記憶装置から、前記登録情報のうち前記事業者名情報に対応する対応情報を受信させる対応情報受信機能と、
前記確認要求をしたユーザー端末に前記対応情報に基づく確認結果を提供する機能であって、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができた場合、当該特定ができた、(B1)適格請求書登録番号を有する事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者の適格請求書番号及び識別番号の一方又は両方とを含む第1対応結果、並びに/若しくは、(B2)適格請求書登録番号を有しない事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者が適格請求書番号を有しないこと又は当該事業者が適格請求書番号を有しないこと及び当該事業者の識別番号とを含む第2対応結果を前記前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する確認結果提供機能と、
を実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記対応情報受信機能において受信させる前記対応情報は、前記確認要求として送信されたすべての事業者の各事業者名と一致する事業者の情報及び/又は一致はしないがその一部に各事業者名を含む事業者の情報に対応する情報を含み、
前記確認結果提供機能では、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記候補の事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーが前記候補のうちから選択した一の事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記確認結果提供機能では、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者の候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記対応情報受信機能では、前記記憶装置から、各ユーザー端末から前記確認要求として送信された前記少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名に類似する類似事業者名がある場合には当該類似事業者名を含む類似対応情報を受信させ、前記確認結果提供機能では、(C1)前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がないが前記類似対応情報に当該特定の類似候補があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記類似候補の類似事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーが前記類似候補のうちから選択した一の類似事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させ、(C2)前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がなくかつ前記類似対応情報にも当該特定の類似候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項5】
前記確認結果提供機能では、各事業者の住所を前記登録情報に基づく正式な住所に変更して、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を表示させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項6】
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能、
を実行させ、
記確認結果提供機能では、過去に確認要求を送信したユーザー端末から再度の確認要求が送信された場合であって、前記記憶部又は前記他の記憶部に記憶されている過去の確認要求に対する確認結果に含まれる事業者名に再度の確認要求に含まれる事業者名が含まれ、かつ、当該事業者の情報が更新されているとき、更新されている事業者に関する表記形式を更新されていない事業者の表記形式と異ならせて、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を表示させる、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの住所が記憶されており、
前記確認結果提供機能では、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、特定の候補となる前記複数の事業者の情報を、当該ユーザー端末のユーザーの住所に近い順に並べて表示させる、
請求項2に記載のプログラム。
【請求項8】
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能、
を実行させ、
前記確認結果提供機能では、特定の候補となる前記複数の事業者のうち過去に複数のユーザー端末で選択された選択回数に差があるとき、当該選択回数が多い事業者ほど上位となるように前記複数の事業者の情報を並べて、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの連絡先が記憶されており、
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能と、
前記記憶装置が記憶する前記登録情報が更新された場合であって、過去に提供された確認結果と更新された確認結果とに相違が生じたとき、その旨及び/又はその内容を、当該過去に提供された確認結果を受け取ったユーザーの連絡先に送付する更新情報送付機能と、
を実行させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの連絡先が記憶されており、
さらに、前記コンピュータに、
前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させて、前記確認結果提供機能を実行させた場合、(D1)当該ユーザー端末の画面に、適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者に適格請求書発行事業者となるための登録を行うか否か及び/又は登録を行う予定時期のアンケートを行うことの選択を表示させ、(D2)当該アンケートを行う選択がされたときは前記適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者のメールアドレスの入力要求画面を表示させ、(D3)当該メールアドレスを宛先として前記アンケートの内容を送信し、(D4)前記アンケートに対する回答があったときは、当該回答の内容を、前記アンケートを行うことの選択をしたユーザーの連絡先に転送する、アンケート機能、
を実行させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項11】
さらに、前記コンピュータに、
前記回答があって当該回答に前記予定時期が記載されていたとき、当該予定時期から定められた期間が経過した後に、前記記憶装置と接続して、前記適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者が適格請求書発行事業者となるための登録を行ったか否かの情報を受信して、受信した当該情報を、前記アンケートを行う選択をしたユーザーの連絡先に転送する、レビュー機能、
を実行させる、
請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記事業者名情報には、前記少なくとも一事業者以上の事業者の住所の少なくとも一部を含む、
請求項1~11のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
請求項1~11のいずれか一項に記載のプログラムを用いて行われる方法であって、
前記コンピュータに前記確認要求受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記対応情報受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記確認結果提供機能と実行させる工程と、
を含む、
事業者情報確認方法。
【請求項14】
請求項12に記載のプログラムを用いて行われる方法であって、
前記コンピュータに前記確認要求受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記対応情報受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記確認結果提供機能と実行させる工程と、
を含む、
事業者情報確認方法。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか一項に記載のプログラムと、
適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータと、
備える、
事業者情報確認システム。
【請求項16】
請求項12に記載のプログラムと、
適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータと、
備える、
事業者情報確認システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、事業者情報確認方法及び事業者情報確認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
我が国では、令和5年10月1日から、ある条件を満たす場合に消費税の仕入税額控除を可能とする、いわゆるインボイス制度の導入が予定されている。インボイス制度の開始後は、適格請求書発行事業者が発行した請求書でなければ、仕入税額控除を受けることができなくなる場合がある(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】国税庁,適格請求書等保存方式の概要,[online],[令和4年9月11日検索],インターネット<URL:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/pdf/0020006-027.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
国税庁のウェブサイト等で公表されているとおり、我が国では令和5年10月からインボイス制度が開始されることが知られている。インボイス制度の開始後は、同制度に基づく登録を受けた事業者(適格請求書発行事業者)及び登録を受けていない事業者(非適格請求書発行事業者)の2種類の事業者が存在することになる。
ここでインボイス制度の設立の趣旨についての説明は割愛するが、インボイス制度の開始後、取引相手の事業者が適格請求書発行事業者であるか否かを把握したいという、多くの事業者からのニーズがあることが予想される。
そこで、取引先事業者がインボイス制度に基づく登録を受けたか否か(適格請求書発行事業者登録を行ったか否か)について、各事業者が個々の取引先事業者に連絡して確認することは大変な労力を要する。
また、インボイス制度とは直接的に関係はないが、取引先事業者の法人番号等の識別番号を確認したい場合に、各事業者が個々の取引先事業者に連絡して確認することは、同様に大変な労力を要する。
【0005】
本発明は、ユーザーが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーに提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様のプログラムは、
(A1)適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び(A2)複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と(A3)通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータで動作し、各ユーザー端末から送信される前記登録情報に関する確認要求に応じて前記記憶装置から前記登録情報のうちの少なくとも一部の情報を受信して、前記確認要求を送信したユーザー端末に確認結果を提供するためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
各ユーザー端末から前記確認要求として送信された、少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名を含む事業者名情報を受信させる確認要求受信機能と、
前記記憶装置から、前記登録情報のうち前記事業者名情報に対応する対応情報を受信させる対応情報受信機能と、
前記確認要求をしたユーザー端末に前記対応情報に基づく確認結果を提供する機能であって、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができた場合、当該特定ができた、(B1)適格請求書登録番号を有する事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者の適格請求書番号及び識別番号の一方又は両方とを含む第1対応結果、並びに/若しくは、(B2)適格請求書登録番号を有しない事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者が適格請求書番号を有しないこと又は当該事業者が適格請求書番号を有しないこと及び当該事業者の識別番号とを含む第2対応結果を前記前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する確認結果提供機能と、
を実行させる。
【0007】
第2態様のプログラムは、
第1態様のプログラムであって、
前記対応情報受信機能において受信させる前記対応情報は、前記確認要求として送信されたすべての事業者の各事業者名と一致する事業者の情報及び/又は一致はしないがその一部に各事業者名を含む事業者の情報に対応する情報を含み、
前記確認結果提供機能では、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記候補の事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーが前記候補のうちから選択した一の事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する。
【0008】
第3態様のプログラムは、
第2態様のプログラムであって、
前記確認結果提供機能では、前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者の候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する。
【0009】
第4態様のプログラムは、
第2態様のプログラムであって、
前記対応情報受信機能では、前記記憶装置から、各ユーザー端末から前記確認要求として送信された前記少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名に類似する類似事業者名がある場合には当該類似事業者名を含む類似対応情報を受信させ、前記確認結果提供機能では、(C1)前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がないが前記類似対応情報に当該特定の類似候補があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記類似候補の類似事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーが前記類似候補のうちから選択した一の類似事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させ、(C2)前記対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がなくかつ前記類似対応情報にも当該特定の類似候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する。
【0010】
第5態様のプログラムは、
第3態様のプログラムであって、
前記確認結果提供機能では、各事業者の住所を前記登録情報に基づく正式な住所に変更して、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を表示させる。
【0011】
第6態様のプログラムは、
第5態様のプログラムであって、
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能、
を実行させ、
記確認結果提供機能では、過去に確認要求を送信したユーザー端末から再度の確認要求が送信された場合であって、前記記憶部又は前記他の記憶部に記憶されている過去の確認要求に対する確認結果に含まれる事業者名に再度の確認要求に含まれる事業者名が含まれ、かつ、当該事業者の情報が更新されているとき、更新されている事業者に関する表記形式を更新されていない事業者の表記形式と異ならせて、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を表示させる。
【0012】
第7態様のプログラムは、
第2態様のプログラムであって、
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの住所が記憶されており、
前記確認結果提供機能では、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に、特定の候補となる前記複数の事業者の情報を、当該ユーザー端末のユーザーの住所に近い順に並べて表示させる。
【0013】
第8態様のプログラムは、
第3態様のプログラムであって、
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能、
を実行させ、
前記確認結果提供機能では、特定の候補となる前記複数の事業者のうち過去に複数のユーザー端末で選択された選択回数に差があるとき、当該選択回数が多い事業者ほど上位となるように前記複数の事業者の情報を並べて、前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させる。
【0014】
第9態様のプログラムは、
第3態様のプログラムであって、
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの連絡先が記憶されており、
さらに、前記コンピュータに、
前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示される前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を、前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部に記憶させる確認結果記憶機能と、
前記記憶装置が記憶する前記登録情報が更新された場合であって、過去に提供された確認結果と更新された確認結果とに相違が生じたとき、その旨及び/又はその内容を、当該過去に提供された確認結果を受け取ったユーザーの連絡先に送付する更新情報送付機能と、
を実行させる。
【0015】
第10態様のプログラムは、
第3態様のプログラムであって、
前記コンピュータが備える記憶部又は前記コンピュータと通信可能に接続されている他の記憶部には、各ユーザーの連絡先が記憶されており、
さらに、前記コンピュータに、
前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末の画面に表示させて、前記確認結果提供機能を実行させた場合、(D1)当該ユーザー端末の画面に、適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者に適格請求書発行事業者となるための登録を行うか否か及び/又は登録を行う予定時期のアンケートを行うことの選択を表示させ、(D2)当該アンケートを行う選択がされたときは前記適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者のメールアドレスの入力要求画面を表示させ、(D3)当該メールアドレスを宛先として前記アンケートの内容を送信し、(D4)前記アンケートに対する回答があったときは、当該回答の内容を、前記アンケートを行うことの選択をしたユーザーの連絡先に転送する、アンケート機能、
を実行させる。
【0016】
第11態様のプログラムは、
第10態様のプログラムであって、
さらに、前記コンピュータに、
前記回答があって当該回答に前記予定時期が記載されていたとき、当該予定時期から定められた期間が経過した後に、前記記憶装置と接続して、前記適格請求書登録番号を有しないとされた一事業者以上の事業者が適格請求書発行事業者となるための登録を行ったか否かの情報を受信して、受信した当該情報を、前記アンケートを行う選択をしたユーザーの連絡先に転送する、レビュー機能、
を実行させる。
【0017】
第12態様のプログラムは、
第1態様~第11態様のいずれか一態様のプログラムであって、
前記事業者名情報には、前記少なくとも一事業者以上の事業者の住所の少なくとも一部を含む。
第1態様の事業者情報確認方法は、
第1態様~第11態様のいずれか一態様のプログラムを用いて行われる方法であって、
前記コンピュータに前記確認要求受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記対応情報受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記確認結果提供機能と実行させる工程と、
を含む。
【0018】
第2態様の事業者情報確認方法は、
第12態様のプログラムを用いて行われる方法であって、
前記コンピュータに前記確認要求受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記対応情報受信機能を実行させる工程と、
前記コンピュータに前記確認結果提供機能と実行させる工程と、
を含む。
【0019】
第1態様の事業者情報確認システムは、
第1態様~第11態様のいずれか一態様のプログラムと、
適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータと、
備える。
【0020】
第1態様の事業者情報確認システムは、
第12態様のプログラムと、
適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する記憶装置及び複数のユーザーのそれぞれが使用するユーザー端末と通信ネットワークを介して通信可能に接続されているコンピュータと、
備える。
【発明の効果】
【0021】
第1態様のプログラムを用いれば、ユーザーが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0022】
第2態様のプログラムを用いれば、対応情報から確認したい事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として複数の事業者があるとき、ユーザーに候補を選択させて、事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0023】
第3態様のプログラムを用いれば、対応情報から確認したい事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として複数の事業者がないとき、事業者の登録情報の特定ができなかったことの結果をユーザーに提供することができる。
【0024】
第4態様のプログラムを用いれば、対応情報受信機能に類似対応情報を受信する機能がない場合に比べて、妥当な事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0025】
第5態様のプログラムを用いれば、住所の記載形式が正式なものでない場合に、正式なものに変更して、事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0026】
第6態様のプログラムを用いれば、再度の確認要求をしたユーザーに、過去の確認要求の結果と異なる結果を知らせることができる。
【0027】
第7態様のプログラムを用いれば、複数の特定の候補がいる場合であってユーザーの住所に近い事業者が特定の対象である場合、ユーザーが速く候補を特定し易い。
【0028】
第8態様のプログラムを用いれば、複数の特定の候補がいる場合であって他のユーザーが多く選択する事業者が特定の対象である場合、ユーザーが速く候補を特定し易い。
【0029】
第9態様のプログラムを用いれば、ユーザーがした確認要求の結果が更新された場合、当該ユーザーに更新された結果を知らせることができる。
【0030】
第10態様のプログラムを用いれば、確認結果に含まれる適格請求書登録番号を有しない事業者からアンケートの回答があった場合、当該事業者が適格請求書発行事業者となるための登録の手続を行うか否かの予定を知ることができる。
【0031】
第11態様のプログラムを用いれば、確認結果に含まれる適格請求書登録番号を有しない事業者からアンケートの回答に適格請求書発行事業者となるための登録の予定時期が記載されていた場合に、その登録手続が予定どおりに行われたかについてのレビュー結果をユーザーに知らせることができる。
【0032】
第12態様のプログラムを用いれば、事業者確認情報が各事業者名のみである場合に比べて、正確に登録情報を特定し易い。
【0033】
第1態様の事業者情報確認方法を用いれば、ユーザーが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0034】
第2態様の事業者情報確認方法を用いれば、事業者確認情報が各事業者名のみである場合に比べて、より速く確認をすることができる。
【0035】
第1態様の事業者情報確認システムを用いれば、ユーザーが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーに提供することができる。
【0036】
第2態様の事業者情報確認システムを用いれば、事業者確認情報が各事業者名のみである場合に比べて、より速く確認をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本実施形態の事業者情報確認システムの概略図である。
図2】本実施形態の事業者情報確認システムを動作させるためのプログラムのフローチャートである。
図3A図2のフローチャートにおける、ステップS100の具体的なフローチャートである。
図3B図3AのステップS100が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの例である。
図3C図3AのステップS100が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの他の例である。
図3D図3AのステップS100が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの他の例である。
図3E図3AのステップS100が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの他の例である。
図4A図2のフローチャートにおける、ステップS200の具体的なフローチャートである。
図4B図4Aのフローチャートにおける、ステップS210の具体的なフローチャートである。
図4C図4Aのフローチャートにおける、ステップS220の具体的なフローチャートである。
図4D図4Aのフローチャートにおける、ステップS230の具体的なフローチャートである。
図4E図4B及び図4Cのフローチャートにおける、ステップS217の具体的なフローチャートである。
図4F図4EのステップS2172が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの例である。
図4G図4EのステップS2172が行われる際に、ユーザー端末の画面に表示されるユーザーインターフェイスの他の例である。
図5A図2のステップS300の際に、ユーザー端末の画面に表示される確認結果の例である。
図5B図2のステップS300の際に、ユーザー端末の画面に表示される確認結果の他の例である。
図6図2のステップS300の際に、ユーザー端末の画面に表示される確認結果の他の例(変形例)である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
≪概要≫
以下、本実施形態(本発明の実施をするための形態)について図面を参照しながら説明する。まず、本明細書及び本特許請求の範囲(以下、本明細書等という。)で使用される各用語の定義について説明する。次いで、本実施形態の事業者情報確認システムCS(以下、確認システムCSという。図1を参照のこと)の、機能、構成、動作及び効果について説明する。次いで、本実施形態についての複数の変形例について説明する。
なお、参照するすべての図面では同様の機能を有する構成要素に同様の符号を付し、明細書では適宜説明を省略する点に留意されたい。
【0039】
≪本明細書等で使用される各用語の定義≫
本明細書等で使用される各用語の定義は、以下のとおりである。
========================================
・事業者
事業者とは、業として事業活動を行う者を意味する。事業者には、個人事業者(事業を行う個人)、法人、権利能力なき社団等が含まれる。個人事業者の例としては、小売業、卸売業、賃貸業、取引の仲介業、運送業、請負業、加工業、修繕業、清掃業、クリーニング業、理容業、美容業等を行う者や、弁護士、公認会計士、税理士等を行う個人がある。法人の例としては、株式会社、合同会社、監査法人、弁護士法人、地方公共法人等の営利法人、一般社団法人、宗教法人、学校法人等の非営利法人等がある。権利能力なき社団とは法律の規定によらないで設立される団体のことをいい、その例としては町内会、マンション管理組合等がある。

・適格請求書
適格請求書とは、売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるための書類(紙媒体及び電子媒体を含む。)をいう。具体的には、現行の「区分記載請求書」に、「適格請求書登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加されたものをいう。

・適格請求書登録番号
適格請求書登録番号とは、適格請求書発行事業者の登録を受けようとする事業者が、納税地を所轄する税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出して、当該税務署長の登録を受けたことにより事業者に通知される番号のことをいう。適格請求書登録番号を単に「登録番号」という場合もある。

・適格請求書発行事業者
適格請求書発行事業者とは、適格請求書発行事業者の登録を受けようとする事業者が、納税地を所轄する税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出して、当該税務署長の登録を受けた事業者をいう。

・事業者の識別番号
事業者の識別番号とは、前述の事業者が有する特有の番号のことをいう。本明細書では、識別番号とは、事業者が法人である場合は法人番号を意味し、事業者が法人でない場合、すなわち、事業者が個人事業者及び権利能力なき社団のいずれかの場合は、当該事業者が「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出して、当該税務署長の登録を受けたことにより当該事業者に通知される適格請求書登録番号とともに数字13桁の番号のことをいう。この識別番号とは、マイナンバー(個人番号)が用いられることはなく、いずれの法人番号とも重複しない当該事業者に特有の番号である。

・事業者名情報
事業者名情報とは、少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名を含む情報のことをいう。事業者名情報には、例えば、事業者名とともに事業者の住所又は事業者の住所の一部を含む情報であってもよい。

・及び/又は
及び/又はとは、以下の意味として解釈される。例えば、A及び/又はBとは、A及びBの場合とA又はBの場合との両方の場合を含む。なお、並びに/若しくはも及び/又はの解釈に準ずる。
========================================
【0040】
≪本実施形態の確認システムCSの機能、構成、動作及び効果≫
次に、本実施形態の確認システムCSの機能及び構成、動作並びに効果について、図面を参照しながら説明する。
【0041】
<機能、構成及び動作>
確認システムCSは、図1に示されるように、サーバー10(コンピュータの一例)と、外部サーバー20(記憶装置の一例)と、複数のユーザー端末30(各図では代表例としてユーザー端末30A及びユーザー端末30Bの2台のみ表示)と、通信ネットワーク40(一例として、インターネット)と、アプリケーションAPとを備えている。
【0042】
〔サーバー〕
サーバー10は、外部サーバー20と通信ネットワーク40を介して双方向に通信可能に接続されつつ、複数のユーザー端末30(30A、30B、…)と通信ネットワーク40を介して双方向に通信可能に接続されている。そして、サーバー10は、後述するプログラムPG(図2図3A等を参照)に基づいて後述する機能を実行させるように構成されている。
【0043】
〔外部サーバー〕
外部サーバー20は、我が国の行政機関の一つで租税制度を執行する機関(実施庁)とされる国税庁が管理するサーバーであって、その記憶部22に事業者に関する情報を記憶している。事業者に関する情報には、事業者名、適格請求書登録番号、適格請求書登録番号の登録日、住所、法人番号、識別番号等が含まれている。本明細書では、事業者に関する情報を適格請求書発行事業者に関する登録情報という。外部サーバー20は、記憶部22に適格請求書発行事業者に関する登録情報を更新しながら記憶する機能を有する。
【0044】
〔複数の利用者用端末〕
複数のユーザー端末30は、プログラムPGに基づいて実行されるアプリケーションソフトウェア(以下、アプリという。)を、各ユーザーU1、U2、…が利用するための情報機器である。当該情報機器とは、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータその他のコンピュータである。ユーザーU1、U2、…とは、アプリを利用するために確認システムCSに登録した者である。ユーザーU1、U2、…の登録情報(氏名又は名称、住所、電話番号、メールアドレス等の固有の情報)は、それぞれの登録手続を経て、記憶部12に記憶され管理されている。
【0045】
なお、本実施形態のアプリは、各ユーザー端末30にインストールされて利用可能としてもよく(例えば、スマートフォンアプリ等)、サーバー10に保存されてウェブブラウザを介した利用可能としてもよい(例えば、ウェブアプリ等)。
【0046】
〔アプリケーションAP〕
アプリケーションAPは、図1に示されるように、サーバー10の記憶部12に記憶されている。アプリケーションAPは、プログラムPGと、データファイルDFと、各種ライブラリLBとを含んで構成されている。
【0047】
プログラムPGは、サーバー10を用いて、各ユーザー端末30(例えば、ユーザー端末30A)から送信される適格請求書発行事業者に関する登録情報に関する確認要求に応じて外部サーバー20から前記登録情報のうちの少なくとも一部の情報を受信して、前記確認要求を送信したユーザー端末30Aに確認結果を提供する機能を有する。そして、プログラムPGは、この機能を実現するために、後述する機能を、サーバー10に実行させるようになっている。
データファイルDFは、様々なデータ、一例として、外部サーバー20及び複数のユーザー端末30から受信した情報を記憶する機能を有する。
【0048】
次に、本実施形態のプログラムPGのアルゴリズムについて説明する。プログラムPGは、前述の機能を実現するために、3つの機能((1)確認要求受信機能、(2)対応情報受信機能、及び(3)確認結果提供機能)をサーバー10に実行させるようになっている。
【0049】
ここで、プログラムPG及びプログラムPGを備える確認システムCSは、それぞれ、後述する3つの機能を実現できる形態であれば、本発明の技術的範囲に含まれる点に留意されたい。別の見方をすると、本発明に含まれる形態は、後述する変形例の機能を必須の構成要件として備える必要はない点に留意されたい。
【0050】
次に、プログラムPGの基本的機能について図2図5Bを参照しながら説明する。以下、3つの機能について概略的に説明し、次いで具体的な例を交えて詳細に説明する。
【0051】
(3つの機能の概略的説明)
確認要求受信機能とは、サーバー10に、各ユーザー端末30A、30B、…から適格請求書発行事業者に関する登録情報に関する確認要求として送信された、少なくとも一事業者以上の事業者の事業者名を含む事業者名情報(前述の説明を参照のこと)を受信させる機能である(図2のステップS100参照)。
【0052】
対応情報受信機能とは、サーバー10に、図2のステップS100において一例としてのユーザー端末30Aから送信された確認要求のうち事業者名情報に対応する対応情報を、外部サーバー20から受信させる機能である(図2のステップS200参照)。対応情報受信機能は、図2のフローチャートS10に示されるように、確認要求受信機能が実行された後に実行される。
【0053】
確認結果提供機能とは、サーバー10に、図2のステップS100において確認要求をしたユーザー端末30Aに対応情報に基づく確認結果を提供させる機能である(図2のステップS300参照)。確認結果提供機能は、図2のフローチャートS10に示されるように、対応情報受信機能が実行された後に実行される。
【0054】
(3つの機能の具体的説明)
プログラムPGの基本的機能について具体的に説明する。
【0055】
「確認要求受信機能」
まず、確認要求受信機能について、図2図3Eを参照しながら説明する。図3Bは、図2及び図3AのステップS100において各ユーザー端末30の画面に表示されるユーザーインターフェイスの例であって、プログラムPGの実行の最初に表示されるものである。ユーザーUは、そのユーザー端末30に表示される図3Bの画面の、「ファイルを一括チェック」、「フリーワードチェック」及び「検索履歴を参照」のいずれか1つをクリック(選択)する。その結果、プログラムPGは、それぞれに応じたモードでステップS200に、対応情報受信機能及び確認結果提供機能のフローを実行する。
【0056】
・ユーザーUが「フリーワードチェック」を選択した場合
この場合、図3Cに示されるように、ユーザー端末30に確認対象の一事業者の会社名(事業者名)及び本社住所(住所)を入力する画面を表示させ、ユーザーUにこれらを入力することを要求する。ユーザーUがこれらの入力を行って検索実行をクリックすると、単数確認モードが選択されたとし(図3AのステップS180)、次の対応情報受信機能のフローでは、単数確認モードを実行する(図4AのステップS210及び図4B参照)。
なお、図3Cのインターフェイスの例では、ユーザーUに、会社名(事業者名)及び本社住所(住所)を入力することを要求しているが、少なくとも会社名(事業者名)が入力されていれば検索実行が可能としてもよい。また、会社名(事業者名)のみの入力を要求してもよい。
【0057】
・ユーザーUが「ファイルを一括チェック」を選択した場合
この場合、図3Dに示されるように、ユーザー端末30に確認対象の複数の事業者の商号(事業者名)及び本店等の所在地(住所)が規則的に並べて記載されているファイル(csv形式のファイル)をアップロードさせるための画面を表示させ、ユーザーUに当該ファイルを選択することを要求する。ユーザーUがファイルの選択を行って「次へ」をクリックすると、ユーザー端末30の画面には図3Eのインターフェイスの例が表示される。図3Eのユーザーインターフェイスでは、ユーザーUに、選択したcsv形式のファイルの各カラムを特定させる(各カラムと、事業者の称号(事業者名)及び本店等の所在地(住所)との関係を特定させる)。ユーザーUが各カラムの特定を行って「次へ」をクリックすると、複数確認モードが選択されたとし(図3AのステップS160)、次の対応情報受信機能のフローでは、複数確認モードを実行する(図4AのステップS220及び図4C参照)。
なお、図3Eのインターフェイスの例では、ユーザーUに、各カラムと、事業者の商号(事業者名)及び本店等の所在地(住所)との関係を特定させることを要求しているが、少なくとも事業者の商号(事業者名)が特定されていれば次のステップである複数確認モードが実行可能としてもよい。また、事業者の商号(事業者名)のみの特定を要求してもよい。
【0058】
・ユーザーUが「検索履歴を参照」を選択した場合
この場合、ユーザーUが使用するユーザー端末30の画面に、当該ユーザーUが過去に検索して(確認要求して)提供された確認結果の更新情報が表示される(図4DのステップS230参照)。当該ユーザーUが過去に複数回の確認要求を行った場合には、それらのファイル名-検索日等で構成されるリスト(図示省略)を画面に表示させ、当該ユーザーUにこれらのうちのいずれかを選択させるようにしてもよい。また、本実施形態では、画面に確認結果の更新情報を表示させるとしたが、単に過去の確認結果を表示させるようにしてもよい。なお、過去の確認結果は、サーバー10が備える記憶部12のデータファイルDFに記憶される。
【0059】
以上が、確認要求受信機能についての具体的な説明であるが、ユーザー端末30の画面に表示される図3B図3Eのユーザーインターフェイスは、一例として、図3Aのフローのように実行される。
具体的には、図3Aに示されるように、判断ステップS110で、検索対象(チェック対象)が新規なものかが判断される。ここで、否定判断がされた場合(判断ステップS110でNo)、次の対応情報受信機能のフロー(ステップS200(図4A参照))では過去確認モード(ステップS230)により実行されることが決定される。
判断ステップS110で肯定判断がされた場合(判断ステップS110でYes)、次の判断ステップS120で検索対象が複数の事業者に対するものであるかが判断される。ここで、肯定判断がされた場合(判断ステップS120でYes)、csvファイルのアップロード(ステップS140、図3D)、次いでカラムの選択(ステップS150、図3E)を経て、次の対応情報受信機能のフロー(ステップS200(図4A参照))が複数確認モードにより実行されることが決定される。これに対して、否定判断がされた場合(判断ステップS120でNo)、事業者名等の入力(S170、図3C)を経て、次の対応情報受信機能のフロー(ステップS200(図4A参照))が単数確認モードにより実行されることが決定される。
なお、図3Aのフローでは、便宜的に判断ステップS110及び判断ステップS120を連続的に行うようにしたが、図3Bのユーザーインターフェイスのように、単にユーザーUに前述の3つのモードを選択させるようにしてもよい。ここでの機能で重要なことは、前述の3つのモードを選択できるようになっていることである。
以上が、確認要求受信機能及びその機能を実行するためのフローについての説明である。
【0060】
「対応情報受信機能」
次に、対応情報受信機能について、図4A図4Gを参照しながら説明する。前述の確認要求受信機能についての説明のとおり、対応情報受信機能のフローは、確認要求受信機能のフローで決定された3つのモード(単数確認モード、複数確認モード及び過去確認モード)に分かれて実行される(図4A参照)。
【0061】
・単数確認モード
図4Bは、対応情報受信機能のフローにおける、単数確認モードのフローチャートである。
まず、サーバー10は、ステップS211で、ユーザー端末30から単数の事業者名情報を受信する。
次いで、サーバー10は、判断ステップS212で、外部サーバー20と通信して、外部サーバー20の記憶部12に、当該単数の事業者名情報に含まれる事業者名と同一の事業者名があるかが判断される。その結果、肯定判断がされた場合(判断ステップS212でYesの場合)、判断ステップS213に進む。これに対して、否定判断がされた場合(判断ステップS212でNoの場合)、判断ステップS216に進む。ここで、判断ステップS212でYesの場合とは、確認要求がされたすべての事業者の登録情報が特定できた場合を意味する。なお、サーバー10は、外部サーバー20に対し、いわゆるWeb API(=Application Programming Interface)を利用してリクエストを送る。より具体的には、適格請求書登録番号を取得するためのWeb APIと、法人番号を取得するためのWeb APIとを利用している。
判断ステップS213では、適格請求書番号があるかが判断される。その結果、肯定判断がされた場合(判断ステップS213でYesの場合)、ステップS214に進み今回の確認要求の結果は後述する第1対応結果であると判断される。これに対して、否定判断がされた場合(判断ステップS213でNoの場合)、ステップS215に進み今回の確認要求の結果は後述する第2対応結果であると判断される。
また、判断ステップS212の結果、否定判断がされた場合(判断ステップS212でNoの場合)、判断ステップS216で外部サーバー20の記憶部22に記憶されている情報に、当該単数の事業者名情報に含まれる事業者名と同一の事業者名を含む事業者名があるかが判断される。その結果、肯定判断された場合(判断ステップS216でYesの場合)、後述するユーザー選択モードに分類される(ステップS217)。これに対して、否定判断された場合(判断ステップS216でNoの場合)、ステップS218に進み今回の確認要求の結果は後述する第3対応結果であると判断される。
以上のとおり、ユーザー端末30から送信された単数の事業者名情報に対する対応結果は、第1~第3対応結果及びユーザー選択モードのいずれか一つに該当すると判断され、ステップS219でこれらを対応情報としてユーザー端末30に送信して、対応情報受信機能における単数確認モードが終了する。
【0062】
ここで、第1~第3対応結果について説明する。
第1対応結果とは、対応情報受信機能のフローにおいて、確認要求の対象の事業者に対し、適格請求書登録番号を有する事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者の適格請求書番号及び識別番号の一方又は両方とが特定された場合の結果をいう。簡単に言えば、確認要求の対象の事業者に対し、その者が適格請求書番号を有する事業者であることが特定できた場合の結果である。
第2対応結果とは、対応情報受信機能のフローにおいて、確認要求の対象の事業者に対し、適格請求書登録番号を有しない事業者の事業者名と、当該事業者の住所と、当該事業者が適格請求書番号を有しないこと又は当該事業者が適格請求書番号を有しないこと及び当該事業者の識別番号とが特定された場合の結果をいう。簡単に言えば、確認要求の対象の事業者に対し、その者が適格請求書番号を有しない事業者であることが特定できた場合の結果である。
第3対応結果とは、対応情報受信機能のフローにおいて、確認要求の対象の事業者に対し、外部サーバー20の記憶部22に登録されていないため、そもそも事業者名が特定できなかった場合の結果をいう。別言すると、確認要求の対象の事業者に対し、その者が登録されていないことが特定できた場合の結果である。
【0063】
・複数確認モード
図4Cは、対応情報受信機能のフローにおける、複数確認モードのフローチャートである。複数確認モードについては、前述の単数確認モードと異なる点のみを説明する。
複数確認モードのフローは、基本的に、前述の単数確認モードの場合(図4B参照)に準ずる。異なる点は、サーバー10がステップS221でユーザー端末30から単数ではなく複数の事業者名情報を受信することから、同一の事業者名はあるかについての判断をする判断ステップS212(単数確認モードの場合は図4Bの判断ステップS212)が判断ステップS223及びステップS224を経由してサブルーチンで処理される点である。
そして、複数確認モードの場合は、各事業者名に対し第1~第3対応結果及びユーザー選択モードのいずれか一つが割り当てられる。
【0064】
・過去確認モード
図4Dは、対応情報受信機能のフローにおける、過去確認モードのフローチャートである。過去確認モードとは、過去に、ユーザー端末30からの確認要求に対して提供された確認結果を、サーバー10が備える記憶部12のデータファイルDF又は他の装置の記憶部(図示省略、他の記憶部の一例)に記憶させておくこと(確認結果記憶機能)を前提として、過去に確認要求を送信したユーザー端末30から再度の(今回の)確認要求が送信された場合であって、記憶部12のデータファイルDFに記憶されている過去の確認要求に対する確認結果に含まれる事業者名に、再度の確認要求に含まれる事業者名が含まれ、かつ、当該事業者の情報が外部サーバー20において更新されているとき、更新されている事業者に関する表記形式を更新されていない事業者の表記形式と異ならせて、前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に、第1対応結果、第2対応結果及び/又は第3対応結果を表示させるものである。
具体的には、図4Dのフローに示されるように、まず、サーバー10には、ユーザー端末30から今回の確認要求(事業者名情報)が送信される(ステップS231)。次いで、サーバー10は、データファイルDFから過去の確認結果(事業者名情報)を読み出す(ステップS232)。次いで、サーバー10が外部サーバー20と通信して、今回の確認要求に含まれる、事業者名情報に含まれる事業者名と同一の事業者名があるか(又は、当該単数の事業者名情報に含まれる事業者名及びその住所と同一の事業者名及びその住所)があるかが判断されるとともに、その結果と、過去の確認結果とを比較して、過去の確認結果に対して今回更新されている事業者の情報があるかが判断される(判断ステップS233)。その結果、肯定判断がされた場合(判断ステップS233でYesの場合)、ステップS234で更新されて表記形式を異ならせた対応結果をユーザー端末30に送信する準備を行う。これに対して、否定判断がされた場合(判断ステップS233でNoの場合)、
更新前の対応結果をユーザー端末30に送信する準備を行う。そして、ステップS219でいずれかの結果を対応情報としてユーザー端末30に送信して、対応情報受信機能における過去確認モードが終了する。
【0065】
「確認結果提供機能」
次に、確認結果提供機能について、図4E図5Bを参照しながら説明する。
【0066】
図5A及び図5Bは、それぞれ、確認結果提供機能のフロー(図2のステップS300)において、ユーザー端末30の画面に表示される確認結果の画像の一例である。図5Aの画像は、ステップS200で単数確認モードが実行された結果、第1対応結果と決定された場合(図4BのステップS214)のものである。これに対して、図5Bの画像は、ステップS200で複数確認モードが実行された結果、一部の事業者が第1対応結果と判断されかつ残りの事業者が第3対応結果と判断された場合(図4CのステップS214及びS218)のものである。なお、これらの画像には第2対応結果が含まれていないが、第2対応結果に相当する事業者がある場合には、検索結果が登録なしと表示され、登録番号が表示され、検索不可能理由が空欄のままとなる。
【0067】
次に、ユーザー選択モード(図4B及び図4CのステップS217)に進んだ場合の例について、図4E図4Gを参照しながら説明する。
まず、判断ステップS2171で、確認要求の対象の事業者名とは同一ではないが、当該事業者名を含む一事業者以上の事業者のリスト(図4F参照)がユーザー端末30の画面に表示される。その結果、ユーザーUが候補があると判断して「法人番号特定」をクリックすると、具体的な選択画面(図4G参照)が表示される。この動作は、ユーザー選択モードのフロー(ステップS217)としては、判断ステップS2171で肯定判断がされた場合に相当する。次いで、ユーザーUは、図4Gの選択画面(ステップS2172参照)を介して、各事業者に対する少なくとも一事業者以上の候補及び該当しないことのいずれかを選択すると(ステップS2173参照)、候補を選択した場合はその候補の事業者が確認結果(第1対応結果又は第2対応結果)となり、該当しないことを選択した場合はその事業者が第3対応結果となって、ユーザー選択モードが終了する。
これに対して、ユーザーUが候補がないと判断して「特定をスキップ」をクリックした場合、すなわち、判断ステップS2171で否定判断がされた場合、ステップS2174で、特定ができなかったとして、ユーザー選択モードが終了する。
【0068】
以上が、本実施形態の確認システムCSの機能、構成及び動作についての説明である。
【0069】
<効果>
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0070】
〔第1の効果〕
本実施形態のプログラムPGは、サーバー10に、確認要求受信機能、対応情報受信機能及び確認結果提供機能を実行させて、ユーザー端末30の画面に、第1対応結果及び第2対応結果を確認結果として提供する(図2図4B図4C図5A図5B等参照)。
したがって、本実施形態のプログラムPGを用いれば、ユーザーUが確認したい少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報をユーザーUに提供することができる。
【0071】
〔第2の効果〕
本実施形態のプログラムPGは、確認結果提供機能により、事業者の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記候補の事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーUが前記候補のうちから選択した一の事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する(図4B図4C図4E図4F図4G等参照)。
したがって、本実施形態のプログラムPGを用いれば、対応情報から確認したい事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として複数の事業者があるとき、ユーザーUに候補を選択させて、事業者の登録情報をユーザーUに提供することができる。
【0072】
〔第3の効果〕
本実施形態のプログラムPGは、確認結果提供機能により、対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として一事業者以上の事業者の候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることで、前記確認結果を提供する(図4B図4C図5B等参照)。
したがって、本実施形態のプログラムPGを用いれば、対応情報から確認したい事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該特定の候補として複数の事業者がないとき、事業者の登録情報の特定ができなかったことの結果をユーザーUに提供することができる。
【0073】
〔第4の効果〕
本実施形態のプログラムPGは、過去確認モードにより、過去に確認要求を送信したユーザー端末30から再度の(今回の)確認要求が送信された場合であって、記憶部12のデータファイルDFに記憶されている過去の確認要求に対する確認結果に含まれる事業者名に、再度の確認要求に含まれる事業者名が含まれ、かつ、当該事業者の情報が外部サーバー20において更新されているとき、更新されている事業者に関する表記形式を更新されていない事業者の表記形式と異ならせて、前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に、第1対応結果、第2対応結果及び/又は第3対応結果を表示させる(図4D参照)。
したがって、本実施形態のプログラムPGを用いれば、再度の確認要求をしたユーザーUに、過去の確認要求の結果と異なる結果を明確に知らせることができる。
【0074】
〔第5の効果〕
本実施形態のプログラムPGは、確認要求受信機能のフローを実行する際に。基本的には、ユーザーインターフェイスにおいて事業者名とともにその住所を入力させるように構成されている(図3C図3E等参照)。
ここで、事業者名のみの入力でも確認要求は可能であるが、住所を入力せずにプログラムPGを実行すると、ユーザー選択モードに進む場合が多くなる(複数の候補が出てくる場合がある)。
したがって、本実施形態のプログラムPGは、事業者名とともにその住所を入力させる構成により、直接的に(ユーザー選択モードを経由せずに)第1~第3対応結果を確認することができる。一方で、住所の情報が曖昧な場合に、住所を入力することなく確認結果が提供できる点でも有効である。
【0075】
以上が本実施形態の効果についての説明である。また、以上が本実施形態についての説明である。
【0076】
≪変形例≫
次に、複数の変形例(第1~第10変形例)について説明する。
【0077】
<第1変形例>
例えば、前述の実施形態では、事業者が適格請求書発行事業者であるか否か(その事業者が適格請求書登録番号を有しているか否か)を確認要求の対象であるとして説明したが、事業者名に関連し、外部サーバー20から確認できる対象であれば、確認対象は適格請求書発行事業者であるか否かでなくてもよい。例えば、法人番号等の識別番号であってもよい。これにより、法人番号を検索できるという効果がある。また、複数確認モードを利用すれば、例えば、ユーザーUは取引先の法人番号等の識別番号を一括して確認できるという効果もある。なお、この効果については、本実施形態の場合も同様である。
【0078】
<第2変形例>
また、前述の実施形態では、ユーザー選択モード(図4B図4C等参照)を利用して、同一の事業所名がなくて登録情報の特定ができなかった場合であってもユーザーインターフェイスを介して特定できるようにしていた。
しかしながら、対応情報受信機能において、外部サーバー20から、各ユーザー端末30から確認要求として送信された事業者名に類似する類似事業者名がある場合には当該類似事業者名を含む類似対応情報をサーバー10に受信させて、以下の(1)及び(2)から得た各結果を、確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることで、前記確認結果を提供するようにしてもよい。
ここで、(1)とは、対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がないが前記類似対応情報に当該特定の類似候補があるとき、前記特定ができなかったすべての事業者毎に前記類似候補の類似事業者名及びその住所を含む情報を表示させ、ユーザーUが前記類似候補のうちから選択した一の類似事業者名及びその住所を含む前記第1対応結果及び/又は前記第2対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることである。また、(2)とは、対応情報に含まれるすべての事業者のうちの少なくとも一事業者以上の事業者の登録情報の特定ができなかった場合であって当該対応情報に当該特定の候補がなくかつ前記類似対応情報にも当該特定の類似候補がないとき、前記特定ができなかったすべての事業者の、事業者名と、当該の事業者の住所と、当該事業者の登録情報の特定ができなかったこととを含む第3対応結果を前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させることである。
この変形例によれば、対応情報受信機能に類似対応情報を受信する機能がない場合に比べて、妥当な事業者の登録情報をユーザーUに提供することができる。
なお、ここでいう類似のレベルとは、特許庁が提供する特許情報データベースにおける文字商標の称呼(類似検索)で類似とされて判断がなされるレベルを意味する。
【0079】
<第3変形例>
また、例えば、確認結果提供機能では、各事業者の住所を外部サーバー20に記憶されている登録情報に基づく正式な住所に変更して、前記確認要求をしたユーザー端末30の画面に、前記第1対応結果、前記第2対応結果及び/又は前記第3対応結果を表示させるようにしてもよい。
この変形例によれば、住所の記載形式が正式なものでない場合に、正式なものに変更して、事業者の登録情報をユーザーUに提供することができる。
【0080】
<第4変形例>
また、確認結果提供機能では、サーバー10に各ユーザーUの住所が記憶されていることを利用し、特定の候補に複数の事業者がある場合(又は複数の類似事業者がある場合)、確認要求をしたユーザー端末30の画面に、特定の候補となる複数の事業者又は類似事業者の情報を、ユーザーUの登録した住所に近い順に並べて表示させるようにしてもよい。
この変形例により、複数の特定の候補がいる場合であってユーザーUの住所に近い事業者が特定の対象である場合、ユーザーUが速く候補を特定し易い。
【0081】
<第5変形例>
また、確認システムCSを利用する各ユーザーからの確認要求の結果がサーバー10に記憶されること(確認結果記憶機能)を利用し、確認結果提供機能では、特定の候補となる複数の事業者のうち過去に複数のユーザー端末30で選択された選択回数に差があるとき、選択回数が多い事業者ほど上位となるように複数の事業者の情報を並べて、確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示させるようにしてもよい。
この変形例により、ユーザーUが速く候補を特定する確率が高くなる。
【0082】
<第6変形例>
また、サーバー10に各ユーザーUの連絡先(例えば、メールアドレス等)が記憶されていることを利用し、さらに、サーバー10に、以下の確認結果記憶機能及び更新情報送付機能を実行させるようにしてもよい。
ここで、確認結果記憶機能とは、確認要求をしたユーザー端末30の画面に表示される第1対応結果、第2対応結果及び/又は第3対応結果を、サーバー10が備える記憶部12又は外部の記憶部に記憶させる機能である。また、更新情報送付機能とは、外部サーバー20が記憶する登録情報が更新された場合であって、過去に提供された確認結果と更新された確認結果とに相違が生じたとき、その旨及び/又はその内容を、当該過去に提供された確認結果を受け取ったユーザーUの連絡先(メールアドレス)宛に送付する機能である。
この変形例により、ユーザーUがした確認要求の結果が更新された場合、当該ユーザーUに更新された結果を知らせることができる。
【0083】
<第7変形例>
また、第2対応結果となった事業者、すなわち、確認要求時に適格請求書発行事業者でなかった事業者について、この確認結果を受けたユーザーUは将来この事業者が登録手続を行うかを知りたい場合がある。そこで、アンケート機能として、(1)そのユーザーUのユーザー端末30の画面に、適格請求書登録番号を有しないとされた事業者に適格請求書発行事業者となるための登録を行うか否か及び/又は登録を行う予定時期のアンケート(図示省略)を行うことの選択を表示させ、次いで、(2)当該アンケートを行う選択がされたときは適格請求書登録番号を有しないとされた事業者のメールアドレスの入力要求画面を表示させ、次いで、(3)当該メールアドレスを宛先として前記アンケートの内容を送信して、(4)前記アンケートに対する回答があったときは、当該回答の内容を、前記アンケートを行うことの選択をしたユーザーUの連絡先(一例としてメールアドレス)に転送することを実行してもよい。
この変形例によれば、確認結果に含まれる適格請求書登録番号を有しない事業者からアンケートの回答があった場合に、ユーザーは当該事業者が適格請求書発行事業者となるための登録の手続を行うか否かの予定を知ることができる。
【0084】
<第8変形例>
また、前述の第7変形例に付随して、以下に説明するレビュー機能を実行してもよい。具体的に、レビュー機能とは、事業者からアンケートに対する回答があって当該回答に登録手続の予定時期が記載されていたとき、当該予定時期から定められた期間(例えば、1週間等)が経過した後に、外部サーバー20と接続して、適格請求書登録番号を有しないとされた事業者が適格請求書発行事業者となるための登録を行ったか否かの情報を受信して、受信した当該情報を、前記アンケートを行う選択をしたユーザーUの連絡先に転送する機能である。
この変形例によれば、確認結果に含まれる適格請求書登録番号を有しない事業者からアンケートの回答に適格請求書発行事業者となるための登録の予定時期が記載されていた場合に、その登録手続が予定どおりに行われたかについてのレビュー結果をユーザーUに知らせることができる。
【0085】
<第9変形例>
また、前述の実施形態では、確認結果提供機能が実行されると、例えば、ユーザー端末30の画面に確認結果の画像の一例として図5Aが表示されるとして説明した。しかしながら、図5Bの画像に換えて図6のような画像としてもよい。図6の例では、登録情報が特定できた事業者と、特定できなかった事業者とを、それぞれ異なる背景色を付して表示する点で、図5Bの場合と異なる。図6の場合、例えば、特定できた事業者(第1確認結果及び第2確認結果のいずれか一方と判断された事業者)と、特定できなかった事業者(第3確認結果と判断された事業者)とで色彩を分けて表示しているが、各確認結果に対して色彩を分けて表示してもよい。また、色彩を分ける条件については、例えばユーザーが設定可能としてもよい。さらに、ユーザー端末30の画面に表示される確認結果の画像を図5Bにするか図6にするかについても、例えばユーザーが設定可能としてもよい。
なお、図5Bの場合、ユーザーが、ユーザー端末30の画面を介して確認結果をダウンロードするか、サーバー10の記憶部12に記憶するかが選択可能に設定され、図6の場合はダウンロードしか選択できないように設定されている。この選択の設定についても、互いに入れ替えられていてもよい。また、この選択も、ユーザーが設定可能としてもよい。
【0086】
<第10変形例>
さらに、前述の実施形態では、確認要求受信機能を実行させる場合であって複数確認モードのとき(図4CのステップS220)、サーバー10がユーザー端末30から受信した事業者名情報に含まれるすべての事業者に対して判断ステップS212を含むサブルーチンが行われるとして説明した。しかしながら、例えば、事業者名情報に含まれるすべての事業者のうちの一部の事業者を除外してから、当該サブルーチンが行われるようにしてもよい。つまり、この変形例の場合、図4CのステップS221とステップS222との間に、「ステップS221で受信したすべての事業者のうち一部を除外するステップ」が行われる(図示省略)。
ここで、除外する事業者の決定方法は、例えば、以下の第1の決定方法~第3の決定方法とすればよい。
・第1の決定方法
例えば、事業者名が個人の氏名に相当すると予想される場合には、これをリストから除外する。個人の氏名については、例えば、サーバー10が記憶部12のデータファイルDFに個人の氏名の一覧リストを保存したうえで、当該一覧リストと事業者名とを比較して一致すれば事業者名が個人の氏名に相当すると判断して除外するようにしてもよい。また、一覧リストは例えば通信ネットワーク40を開始で外部サーバー(図示省略)から入手してもよい。また、一覧リストに換えて、氏の一覧のリストと、名の一覧のリストとを用いて、これらの組み合せから事業者名が個人の氏名に相当するか否かを判断するようにしてもよい。
結果的に、個人の氏名に相当すると判断された事業者、すなわち、明らかに第3確認結果の対象となる事業者が除外されるため、確認結果を得る時間を短縮化することが可能となる。また、例えば、外部サーバー20に接続して一事業者当たりの登録情報を確認する毎に課金されるような場合には、費用を低減させることができる。
なお、除外する前に、ユーザー端末30の画面を介して除外対象と判断された事業者名を除外するか否かについてユーザーに選択させるようにしてもよい。このインターフェイスが設定されていることにより、本来除外してはいけない事業者名をユーザーUの判断により適切に残すことができる。
・第2決定方法
また、例えば、事業者名が個人の氏名に相当すると予想される場合には、これをリストから除外する。具体的な予想の方法は、例えば、(1)確認システムCSを利用する各ユーザーUがユーザー端末30を介して除外した事業者名(以下、除外事業者名)をその都度記憶部12のデータファイルDFに記憶させることで除外対象のデータ(評価データ)を蓄積し、(2)蓄積された除外事業者名の特徴値(例えば、氏と名との組み合わせのバターン等)をサーバー10に機械学習させた除外リストの学習モデルを生成して、(3)新たにユーザー端末30から送信される事業者名情報のすべての事業者に対して、この学習モデルに基づく除外の判断を行わせてもよい。
この方法による効果は、第1決定方法の場合の効果と同様である。なお、この方法の場合、例えば、過去に氏名であると判断されていた事業者名がその後事業者名になった場合であって、この事業者名に対する学習モデルの判断が適切に更新されたとき、その後の判断が適切となるように修正される点で有効といえる。
・第3決定方法
第1決定方法を行った後に、第2決定方法を行うようにしてもよい。
なお、前述の第1~第3決定方法は、事業者名が氏名に相当する場合を想定しているが、いわゆる法人の場合にも適用してもよい。
【0087】
以上のとおり、本発明の一例として前述の実施形態及び複数の変形例を用いて説明したが、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。例えば、前述の実施形態に各変形例の一部又は全部を組み合わせた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
10 サーバー(コンピュータの一例)
12 記憶部
20 外部サーバー(記憶装置の一例)
22 記憶部
30 ユーザー端末
30A ユーザー端末
30B ユーザー端末
CS 事業者情報確認システム
DF データファイル
PG プログラム
U ユーザー

図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図5A
図5B
図6