(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050385
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/825 20140101AFI20240403BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240403BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240403BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240403BHJP
A63F 13/327 20140101ALI20240403BHJP
【FI】
A63F13/825
A63F13/53
A63F13/58
A63F13/69 510
A63F13/69
A63F13/327
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034906
(22)【出願日】2023-03-07
(62)【分割の表示】P 2022157149の分割
【原出願日】2022-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島野 雄太
(57)【要約】
【課題】興趣性の高いゲームのプレイ体験を提供する。
【解決手段】ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、取得手段により取得されたキャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、判断手段によりゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、を備え、ゲーム装置は、複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行し、ゲーム要素の付与条件は、育成ゲームにおいて対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記ゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、前記対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、
を備え、
前記ゲーム装置は、複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行し、
前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおいて前記対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含む情報処理装置。
【請求項2】
前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおける前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたことを含む請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記キャラクタ情報は、育成段階の変化に応じて状態が変更される成長情報を含み、
前記判断手段は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に含まれる前記成長情報に基づいて、前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたか否かを判断する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記キャラクタ情報は、前記ゲーム装置において育成されたキャラクタを一意に特定する識別情報を含み、
前記情報処理装置は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報を管理する管理手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報と、当該キャラクタ情報と同一の前記識別情報を含んで前記管理手段に管理されている前記キャラクタ情報とに基づいて、前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたか否かを判断する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象キャラクタに付与された前記ゲーム要素が、当該対象キャラクタの育成段階が変化した場合に削除されることを通知する通知手段をさらに備える請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に係るキャラクタを登場させた対戦ゲームを実行する実行手段をさらに備え、
前記付与手段により付与される前記ゲーム要素は、前記対戦ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせる要素である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付与手段により付与される前記ゲーム要素は、前記育成ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせない要素である請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記対戦ゲームの実行時に、当該対戦ゲームに登場するキャラクタ、及び当該キャラクタに付与された前記ゲーム要素の情報を表示用情報として出力する出力手段をさらに備える請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記付与手段により前記対象キャラクタに付与される前記ゲーム要素を選択する抽選手段をさらに備える請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記キャラクタ情報は、当該キャラクタ情報に係るキャラクタの種別を特定する情報を含み、
前記抽選手段は、前記対象キャラクタの種別について予め定められた抽選テーブルであって、複数の前記ゲーム要素が抽選対象として含められた抽選テーブルを用いて、前記対象キャラクタに付与される前記ゲーム要素を選択する
請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記抽選テーブルは、対応するキャラクタの育成段階ごとに、前記抽選対象として含まれる前記複数のゲーム要素の少なくとも一部が異なる請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記抽選テーブルは、後段の育成段階であるほど、高いレアリティの前記ゲーム要素が前記抽選対象として含められる請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記ゲーム要素の各々は、前記対戦ゲームに生じさせる効果に応じて、複数の種類のいずれかに分類されており、
同一の種類の前記ゲーム要素は、レアリティが高いほど、前記対戦ゲームに生じさせる効果量が多い
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
異なる種別のキャラクタ間において、前記抽選テーブルに前記抽選対象として含められる前記複数のゲーム要素の少なくとも一部が異なる請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を、当該ゲーム要素が付与された状態に更新する更新手段をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
コンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項17】
複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能に構成された通信端末と、前記通信端末と通信可能に構成された情報処理装置と、を含むゲームシステムであって、
前記通信端末は、
前記ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報を前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記通信端末から前記キャラクタ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記キャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記ゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、前記対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、
を備え、
前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおいて前記対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含むゲームシステム。
【請求項18】
前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を、当該ゲーム要素が付与された状態に更新する更新手段をさらに備える請求項17に記載のゲームシステム。
【請求項19】
前記情報処理装置は、前記受信手段が受信した前記キャラクタ情報を、所定の返送要求に基づいて前記通信端末に返送する返送手段をさらに備え、
前記返送手段は、前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記更新手段により更新された前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を前記通信端末に返送する
請求項18に記載のゲームシステム。
【請求項20】
前記通信端末は、前記キャラクタ情報を前記ゲーム装置に送信する第2の送信手段をさらに備え、
前記ゲーム装置は、前記第2の送信手段により送信された前記キャラクタ情報を受信し、当該キャラクタ情報に係るキャラクタを表示する表示手段を備え、
前記表示手段は、前記受信した前記キャラクタ情報が前記ゲーム要素が付与された状態である場合に、当該キャラクタ情報に係るキャラクタと共に、付与されている前記ゲーム要素を表示する
請求項19に記載のゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及びゲームシステムに関し、特にキャラクタの育成機能を有する電子ゲームに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの活動状態に応じてキャラクタを育成する機能を有する電子ゲームを実行するゲーム装置を含んだゲームシステムがある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のゲームシステムは、ゲーム装置において育成中のキャラクタの情報を専用アプリケーションを介してサーバに送信することで、各ユーザが育成したキャラクタ同士を対戦させる対戦ゲームが当該サーバにおいて実行される。しかしながら、特許文献1の対戦ゲームでは、攻撃行動の成功率等の一部のゲーム制御要素がキャラクタの種別に応じて決定されるため、特定のキャラクタ同士が対戦する場合にゲームの展開(進行)が限定され得るものであった。結果、対戦ゲームの興趣性が乏しくなり、ユーザの関心が低減する可能性があった。
【0005】
本発明の一態様は、興趣性の高いゲームのプレイ体験を提供する情報処理装置、プログラム及びゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、取得手段により取得されたキャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、判断手段によりゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、を備え、ゲーム装置は、複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行し、ゲーム要素の付与条件は、育成ゲームにおいて対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高いゲームのプレイ体験を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態及び変形例に係るゲームシステムの構成を例示した図
【
図2】本発明の実施形態及び変形例に係る管理サーバ100の機能構成を例示したブロック図
【
図3】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置200の機能構成を例示したブロック図
【
図4】本発明の実施形態及び変形例に係るスマートフォン300の機能構成を例示したブロック図
【
図5】本発明の実施形態に係るゲームシステムで用いられる各種データのデータ構成を例示した図
【
図6】本発明の実施形態及び変形例に係る抽選テーブルを例示した図
【
図7】本発明の実施形態及び変形例に係るスマートフォン300におけるアビリティの表示例を示した図
【
図8】本発明の実施形態及び変形例に係るゲーム装置200におけるアビリティの表示例を示した図
【
図9】本発明の実施形態に係る管理サーバ100において実行される保管処理を例示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴は任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
以下に説明する一実施形態は、ゲームシステムの一例としての、ユーザが身体に装着して使用する、キャラクタを育成する電子ゲームを実行可能なゲーム装置と、当該ゲーム装置と通信可能に構成された通信端末と、当該通信端末と通信可能に構成された情報処理装置とを含むシステムに、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、ゲーム装置において育成されたキャラクタの情報を受信し、当該キャラクタへのゲーム要素の付与を行うことが可能な任意の機器に適用可能である。
【0011】
《ゲームシステムの構成》
図1は、本実施形態のゲームシステムの構成を例示した図である。図示されるように、本実施形態のゲームシステムは、ゲーム装置200、当該ゲーム装置200と直接の情報通信が可能に構成された通信端末であるスマートフォン300、当該スマートフォン300と通信接続可能に構成された情報処理装置である管理サーバ100を含んで構成される。管理サーバ100とスマートフォン300とは、ネットワーク400を介して通信接続可能である。従って、管理サーバ100は、スマートフォン300を介することで、ゲーム装置200に係る情報を取得したり、ゲーム装置200への情報送信を行ったりすることが可能である。
【0012】
ゲーム装置200は、例えばユーザの手首に装着可能なブレスレット状に構成された玩具である。ゲーム装置200は、着用状態においてユーザの活動状態を検出及び計測可能な各種センサを備え、種々の項目を計測可能である。本実施形態では、ユーザによるゲーム装置200が備える後述の表示部220の表示内容の確認を容易ならしめるべく、ゲーム装置200の装着箇所が手首であるものとして説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、ゲーム装置200の装着部位は、指、上腕、腰、脚部等、ユーザの身体のいずれであってもよい。
【0013】
ゲーム装置200は、キャラクタの育成に係る電子ゲーム(育成ゲーム)を実行可能に構成されている。ゲーム装置200は、その起動中において、活動状態の計測結果に応じて育成ゲームの進行制御を行う。育成ゲームの詳細は後述するが、本発明の実施においてキャラクタを育成するための入力が活動状態の計測結果に限定されるものではないことは言うまでもない。また本実施形態に示すゲーム装置200の形態、育成ゲームを進行させるための要素はあくまでも例示である。
【0014】
対して、管理サーバ100は、ゲーム装置200において育成されたキャラクタを登場させ、他のユーザにより育成されたキャラクタと対戦させる電子ゲーム(対戦ゲーム)を実行可能に構成されている。即ち、管理サーバ100における対戦ゲームの実行のために、当該対戦ゲームに登場させるキャラクタに係る情報(以下、キャラクタ情報として言及)が、ゲーム装置200から管理サーバ100に伝送されている必要がある。このため、本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置200からのキャラクタ情報の取得、及び当該キャラクタ情報の管理サーバ100への送信を行うための専用アプリケーションがスマートフォン300において実行される。
【0015】
スマートフォン300は、汎用的な情報通信端末の一例である。別の態様では、PCやタブレット端末等を利用することもできる。スマートフォン300は、専用アプリケーションのプログラムを実行することで、ゲームシステムの利用に係る各種表示及びGUIの提示が可能な状態になる。
【0016】
ゲーム装置200とスマートフォン300とは、例えば近距離無線通信により接続可能に構成され、育成ゲーム及び専用アプリケーションにおいて通信開始に係る操作入力がなされたことを受けて通信接続が確立される。ゲーム装置200とスマートフォン300とが通信接続された状態にある場合、ゲーム装置200で実行中の育成ゲームの進行状況が反映されたキャラクタ情報のスマートフォン300への転送や、管理サーバ100による情報付与がなされたキャラクタ情報のゲーム装置200への転送が行われる。
【0017】
〈管理サーバの構成〉
ここで、本実施形態の管理サーバ100の機能構成について、
図2のブロック図を参照して説明する。
【0018】
制御部101は、例えばCPUであり、管理サーバ100が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には制御部101は、例えば記憶装置102に記憶されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0019】
記憶装置102は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、恒久的にデータを保持可能な装置である。記憶装置102は、管理サーバ100が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報を記憶する。メモリ103は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。メモリ103は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0020】
ユーザDB104は、ゲームシステムを利用するユーザの各々について、各種の情報(ユーザ情報)を管理するデータベースである。本実施形態のゲームシステムでは、各ユーザがゲーム装置200において育成したキャラクタ(育成が完了したキャラクタ、あるいは育成途中のキャラクタ)の情報を保持可能なよう、ユーザごとのユーザ情報が生成され、ユーザDB104において管理される。1人のユーザについて管理されるユーザ情報は、例えば
図5(a)に示されるように、当該ユーザを一意に特定するユーザID501に関連付けて、当該ユーザが育成した1以上のキャラクタに関する各種の情報を有する保管キャラクタ情報502、及び当該ユーザがプレイした対戦ゲームの戦績を示す戦績情報503を含んで構成されるものであってよい。ここで、保管キャラクタ情報502は、ユーザが育成したキャラクタの各々について、その育成状況を示す育成キャラクタ情報が格納される。
【0021】
キャラクタDB105は、本実施形態の育成ゲームにおいて育成可能な各種類のキャラクタの情報(キャラクタ情報)を管理する。1種類のキャラクタについて管理されるキャラクタ情報は、例えば
図5(b)に示されるように、当該キャラクタの種類を一意に特定するキャラクタID511に関連付けて、当該キャラクタについてデフォルトで定められた対戦ゲーム用のパラメータ(基礎パラメータ)を示す基礎パラメータ情報512、及び当該キャラクタに対して付与されるゲーム要素を決定する抽選処理でされる抽選テーブルを一意に特定するテーブルID513を含んで構成される。
【0022】
詳細は後述するが、本実施形態の育成ゲームは、各キャラクタの育成の進行度合いを示すために複数の育成段階が設けられており、所定の成長条件が満たされることで、育成段階が順次進行するよう構成される。また育成段階が進行する際には、キャラクタの形態が、進行後の育成段階について予め定められた形態のいずれかに変更される。また育成段階の進行により、キャラクタの基礎パラメータは上昇する(対戦ゲームの進行を有利にせしめる方向に変更される)よう設定されており、基礎パラメータ情報512には育成段階の形態ごとの基礎パラメータが規定される。より詳しくは基礎パラメータ情報512では、各育成段階について、当該育成段階を一意に特定する段階ID521及びキャラクタの形態を一意に特定する形態ID522の組み合わせに関連付けて、該当のキャラクタの当該育成段階における基礎パラメータ523が定められている。
【0023】
アビリティDB106は、ユーザが育成したキャラクタに対して、所定の付与条件が満たされることで付与されるゲーム要素である「アビリティ」についての情報(アビリティ情報)が管理される。詳細は後述するが、本実施形態のゲームシステムでは、ゲーム装置200の育成ゲームにおいて育成されたキャラクタに係る情報(育成キャラクタ情報)が管理サーバ100に送信された際に、当該キャラクタに対して抽選処理によって決定したアビリティの付与がなされる。このため、各アビリティについてアビリティDB106で管理されるアビリティ情報は、例えば
図5(c)に示されるように、当該アビリティを一意に特定するアビリティID531に関連付けて、当該アビリティについて定められた対戦ゲームにおける希少度を示すレアリティ532、当該アビリティにより対戦ゲームにて発生する効果を示す効果情報533、及び当該発生する効果の程度を示す効果量534が管理される。
【0024】
抽選テーブルDB107は、アビリティ付与に係り実行される抽選処理において参照される、各アビリティの当選確率を規定した抽選テーブルの情報(抽選テーブル情報)を管理する。各抽選テーブルについて管理される抽選テーブルは、例えば
図5(d)に示されるように、当該抽選テーブルを一意に特定するテーブルID541に関連付けて、当該抽選テーブルの内容を記述した抽選テーブル情報542を含んで構成される。ここで、本実施形態のゲームシステムでは、キャラクタに付与されるアビリティは、キャラクタの育成段階ごとに異ならせて定められる。このため、抽選テーブル情報542には、育成段階の各々について、当該育成段階を一意に特定する段階ID551に関連付けて、当該育成段階のキャラクタに対して付与され得るアビリティそれぞれの抽選確率を定めた抽選テーブル552が定められている。
【0025】
通信部108は、管理サーバ100が有する、他の装置との通信を行うための通信インタフェースである。通信部108は、有線無線を問わず、所定の通信方式によりネットワーク400を介して各スマートフォン300と接続し、データの送受信を行う。
【0026】
〈ゲーム装置の構成〉
次に、
図3を参照して、本実施形態のゲーム装置200の機能構成を説明する。なお、ゲーム装置200の機能構成の説明において、管理サーバ100が有する構成と同様の機能を実現する構成については、これらの構成と峻別するために、「玩具」との接頭文字を付して示す。
【0027】
玩具制御部201は、例えばマイクロコンピュータであり、ゲーム装置200の各ブロックの動作を制御する。具体的には玩具制御部201は、玩具記憶装置202に記録された各ブロックの動作プログラムを読み出し、玩具メモリ203に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0028】
玩具記憶装置202は、例えば不揮発性メモリ等の、恒久的にデータを保持可能な装置である。玩具記憶装置202は、ゲーム装置200が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等を記憶する。また記憶装置202には、現在育成ゲームにおいて育成中のキャラクタや、ゲーム装置200において育成可能なキャラクタ等の各種の情報が保持される領域も含まれる。玩具メモリ203は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。玩具メモリ203は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0029】
検出部204は、センサ210を用いてユーザの活動状態を示す各種情報を検出し、検出結果を出力する。センサ210は、例えば加速度センサや心拍センサであってよく、ゲーム装置200に生じた移動、ユーザの心拍の情報を、活動状態の情報として検出する。センサ210は、予め定められた時間間隔で検出結果を出力するよう構成され、各出力タイミングにおいて、直近の出力後に検出された歩数及び心拍数等の情報を出力するものであってよい。
【0030】
取得部205は、ゲーム装置200に装着された不図示のメモリカードから、育成ゲームに係る種々の情報を取得する。本実施形態のゲーム装置200では、複数種類のキャラクタを育成することが可能に構成される。ゲーム装置200には、予め一部の種類のキャラクタの情報が玩具記憶装置202に記憶され、育成対象として選択可能、あるいは条件を満たすことで育成対象として選択して育成ゲームを開始することができる。一方で、残りの種類のキャラクタの情報については、興趣要素の拡張のために、メモリカードを装着させることで取得部205を介して取得可能に構成される。
【0031】
表示制御部206は、ゲーム装置200における情報表示の制御を司る。表示制御部206は、育成中のキャラクタについて玩具記憶装置202に記録されている表示用情報を用いて、例えばLCD等であってよい表示部220に表示させる育成ゲームに係る各種画面を構成する。
【0032】
操作入力部207は、物理的な操作部材(ボタン)等の、ゲーム装置200が有するユーザインタフェースである。操作入力部207は、操作部材に対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を制御部101に出力する。
【0033】
玩具通信部208は、ゲーム装置200が備える外部装置との情報通信を行うための通信インタフェースである。玩具通信部208は、常時通信接続を行う状態にある必要はなく、育成ゲームの過程で移行される、あるいはユーザによるメニュー選択等を契機として移行される一部のモードにおいて通信接続を行う状態に遷移するよう構成されていればよい。玩具通信部208の通信方式は、例えば近距離無線通信や近接無線通信を含むことができる。
【0034】
〈スマートフォンの構成〉
続いて、
図4を参照して、本実施形態のスマートフォン300の機能構成を説明する。なお、スマートフォン300の機能構成の説明において、管理サーバ100及びゲーム装置200が有すると同様の機能を実現する構成については、峻別するために「端末」の接頭文字を付して示す。
【0035】
端末制御部301は、例えばCPUであり、スマートフォン300が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には端末制御部301は、例えば端末記憶装置302に記録されている各ブロックの動作プログラムや、上述したゲームシステムに係る専用アプリケーションのプログラムを読み出し、端末メモリ303に展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。
【0036】
端末記憶装置302は、例えば不揮発性メモリ等の、恒久的にデータを保持可能な装置である。端末記憶装置302は、スマートフォン300が有する各ブロックの動作プログラムや専用アプリケーションに係るプログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータや表示用情報等を記録する。端末メモリ303は、例えば揮発性メモリ等の一時的なデータ記憶に使用される記憶装置である。端末メモリ303は、各ブロックの動作プログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータ等を一時的に記憶する格納領域としても用いられる。
【0037】
端末表示制御部304は、スマートフォン300における情報表示を司る。端末表示制御部304は、描画用チップ等の描画装置を含み、例えばLCD等であってよい端末表示部310に表示させる画面を生成する際には所定の描画処理を行う。本実施形態のスマートフォン300では、専用アプリケーションを実行することにより、少なくともゲームシステムの利用に係る各種の機能がユーザに提供される。ここで、各種機能には、ゲーム装置200において育成中のキャラクタに係る育成キャラクタ情報の取得し、当該育成キャラクタ情報の管理サーバ100に送信することにより実現される、キャラクタの保管(育成を中断し、管理サーバ100にて情報を管理する)機能が含まれる。また各種機能には、管理サーバ100に保管されているキャラクタに係る育成キャラクタ情報を取得し、ゲーム装置200に送信することにより実現される、キャラクタの育成再開(保管時のパラメータ等を引き継いだ状態で、キャラクタの育成ゲームを再開する)機能も含まれる。
【0038】
端末操作入力部305は、例えば操作部材や各種センサ等の、スマートフォン300が有するユーザインタフェースである。端末操作入力部305は、操作部材や各種センサに対する操作入力がなされたことを検出すると、該操作入力に対応する制御信号を端末制御部301に出力する。本実施形態では端末操作入力部305は物理的な操作部材に加え、例えば端末表示部310の画面上になされたタッチ入力を検出するタッチ入力検出センサを含むものとする。
【0039】
端末通信部306は、スマートフォン300が有する外部装置との通信インタフェースである。本実施形態では端末通信部306は、ゲーム装置200との間で近距離無線通信を行い、ゲーム装置200において育成中のキャラクタに係る育成キャラクタ情報を受信することができる。また端末通信部306は、ネットワーク400を介して管理サーバ100と接続し、情報の送受信が可能に構成されている。
【0040】
《育成ゲームの概要》
まず、本実施形態のゲーム装置200において実行される育成ゲームについて、概要を説明する。
【0041】
ゲーム装置200では、複数種類のキャラクタが育成対象として選択可能に構成されている。ユーザは、このうちの1体のキャラクタを育成対象として設定し、当該キャラクタの育成を行うことができる。即ち、ゲーム装置200において実行される育成ゲームは、一時に1体のキャラクタを育成対象として設定することが可能に構成されている。
【0042】
育成対象とするキャラクタは、例えば、選択可能なキャラクタのうちから抽選処理によって、または、ゲーム装置200の利用中に満たされた条件に基づいて選択されるものであってよい。あるいは、育成対象とするキャラクタは、ユーザによる操作入力や、取得部205がメモリカードから該当の情報を取得したことに応じて選択されるものであってもよい。
【0043】
キャラクタの育成は、基本的にはゲーム装置200を着用したユーザの活動状態に応じて行われる。本実施形態の育成ゲームでは、キャラクタの成長を表現するために、キャラクタにはそれぞれ複数の育成段階が設けられており、所定の成長条件が満たされることでキャラクタの育成段階が順次進行する。つまり、1体のキャラクタの育成ゲームは、複数の育成段階を経て進行し、各育成段階において所定の成長条件が満たされた場合に次の育成段階に進行するよう構成されている。
【0044】
各キャラクタには、少なくとも一部の育成段階において複数種類の外観(形態)が定義されており、それ以前の育成段階におけるユーザの活動状態の遷移に応じて、このうちのいずれの外観となるかが決定される。即ち、育成段階の進行によってキャラクタの外観が異なることにより、育成ゲームは「キャラクタの進化」の表現をユーザに提示する。このように育成ゲームは、複数の育成段階が進行する中で、ゲーム装置200を着用したユーザがどのような活動を行ったかに応じてキャラクタの進化の態様を変化させることにより、固定的ではないキャラクタ育成の興趣体験を提供することができる。
【0045】
育成段階に定義される複数種類の形態は、単に外観の違いだけでなく、後述の対戦ゲームに参加させた際に用いられるパラメータ(対戦パラメータ)の決定において参照される基礎パラメータが異なって設定されている。ここで、対戦パラメータとは、例えば、体力、攻撃力、防御力(または敏捷性等の回避に関する能力)等であってよく、対戦ゲームの進行を決定する際に参照される。従って、対戦ゲームを有利に進めることを所望するユーザは、より有利な基礎パラメータが定められた形態にキャラクタを成長させるよう、ゲーム装置200を着用して計画的に活動を行えばよい。
【0046】
キャラクタがその育成段階の進行の中でいずれの形態に進化するかは、ユーザがゲーム装置200を着用して日常的に行った活動の遷移に基づいて決定される。本実施形態のゲーム装置200では、検出部204によってユーザの歩数及び心拍数の情報が取得されるため、進化先の形態は、例えば、これを所定の期間について計測した結果を点数(スコア)評価して蓄積し、その蓄積量に応じて決定される。ここで、スコア評価の手法や、各形態に進化するために必要なスコアは、育成中のキャラクタや当該キャラクタの現在の形態ごとに定められるものであってもよい。
【0047】
またこれら取得された活動状態の情報(活動情報)は、ゲーム装置200の表示部220に表示されるキャラクタの状態をリアルタイムに制御するためにも利用され得る。例えば、活動情報は、育成ゲームにおけるキャラクタのコンディション(調子)の決定にも用いられ、表示制御部206は表示部220に表示させるキャラクタの画像を、調子を反映した態様に制御する。
【0048】
〈対戦ゲーム〉
続いて、管理サーバ100において実行される対戦ゲームについて説明する。
【0049】
上述したように対戦ゲームは、ユーザがゲーム装置200において育成したキャラクタ(以下、自キャラクタとして言及)を参加させて行われるゲームである。即ち、ユーザは、育成ゲームにて育成した自キャラクタを、育成ゲームにおいてその外観や自キャラクタの動作を観賞して楽しむだけでなく、当該キャラクタを対戦ゲームに参加させて、対戦相手である他のユーザが育成したキャラクタ(以下、対戦キャラクタとして言及)と対戦させる遊戯を楽しむこともできる。
【0050】
ユーザは、例えば、スマートフォン300において実行される専用アプリケーションにおいて対戦ゲームに係るメニューを選択し、管理サーバ100に育成キャラクタ情報が管理されているキャラクタのうちから、対戦させるキャラクタ(自キャラクタ)を決定することで、対戦相手のマッチングの処理にエントリーすることができる。マッチング処理はどのような手法で行われるものであってもよいが、当該マッチング処理により、ユーザは、同時期にエントリーしていた他のユーザ(あるいは、ユーザが存在しない場合にはNPC(Non-Player Character))とマッチングする。
【0051】
対戦ゲームでは、自キャラクタと対戦キャラクタとが対戦行動を順次行い、先に相手キャラクタの体力を0にしたキャラクタが勝利する、あるいは、所定のターン数経過の後に残り体力の多い方のキャラクタが勝利する。なお、対戦ゲームの内容は、このようなターン制のゲームに限られるものではなく、対戦形式のその他のゲームに適宜変更することができる。
【0052】
対戦ゲームの進行は、自キャラクタの対戦パラメータと対戦キャラクタの対戦パラメータとを参照して決定される。各キャラクタの対戦パラメータは、例えば、当該キャラクタの育成段階及び形態に応じて定まる基礎パラメータと、当該キャラクタの育成中にユーザが行った運動の履歴に基づいて個別に定まる付加パラメータとの和により導出されるものであってよい。
【0053】
本実施形態のゲームシステムでは、ユーザが育成した自キャラクタを対戦ゲームに参加させるためには、当該キャラクタの育成キャラクタ情報が、管理サーバ100に保管されている必要がある。即ち、スマートフォン300において実行された専用アプリケーションにより、自キャラクタの育成キャラクタ情報がゲーム装置200から取得されて管理サーバ100に送信され、ユーザに係るユーザ情報に含まれている必要がある。
【0054】
ここで、本実施形態のゲームシステムでは、育成ゲームにて育成されているキャラクタが存在することをユーザに直感的に認識させるべく、キャラクタの所在は、ゲーム装置200または管理サーバ100であり、同時期に双方に存在することがないよう演出される。換言すれば、ユーザが育成したキャラクタは、ゲーム装置200において育成可能な状態か、管理サーバ100において対戦ゲームに参加可能な状態のいずれかとなるよう制御される。
【0055】
即ち、ゲーム装置200において育成されていたキャラクタについて、専用アプリケーションにより育成キャラクタ情報が取得された場合には、当該キャラクタは、ゲーム装置200に育成キャラクタ情報が存在しない状態となり、育成不可能に制御される。対して、取得された育成キャラクタ情報が専用アプリケーションによって管理サーバ100に送信された場合には、当該キャラクタは、管理サーバ100に育成キャラクタ情報が保管された状態となり、専用アプリケーションにおいて自キャラクタとして選択可能に制御される。
【0056】
本実施形態の育成ゲームでは、全てのキャラクタには6段階の育成段階が設けられており、対戦ゲームはそのうちの3番目の育成段階から利用可能に構成される。即ち、ユーザは、自キャラクタが2番目の育成段階までの期間には、対戦ゲームに当該キャラクタを参加させてゲームプレイを行うことができない。一方で、自キャラクタが3番目以降の育成段階に至った後は、当該キャラクタの育成キャラクタ情報を管理サーバ100に移して補完することで、当該キャラクタを参加させた対戦ゲームのプレイが可能となる。
【0057】
《アビリティ付与》
ところで、育成ゲームでは、外観が好みである等、特定の形態のキャラクタにユーザが愛着を持っている場合には、ユーザは意図的に、所定の成長条件が満たされたとしてもキャラクタを進化させない、即ち、育成段階を進行させない、との選択肢を採用することもできる。一方で、キャラクタの対戦パラメータが上述した手法で決定される場合、より高い基礎パラメータを有する育成段階の進んだキャラクタの方が、対戦ゲームを有利に進行させやすいことになる。即ち、対戦ゲームの進行傾向は、当該対戦ゲームに参加する自キャラクタと対戦キャラクタが確定した時点で、それらの育成段階の進行度に応じて、ある程度定まり得る。
【0058】
本実施形態のゲームシステムでは、このような進行の偏りを回避して対戦ゲームの興趣性を向上すべく、所定の付与条件が満たされた場合に、対戦ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせるゲーム要素である「アビリティ」を抽選処理によって1つ選択し、対戦ゲームの利用が可能な育成段階のキャラクタに付与する。なお、アビリティは、本実施形態では対戦ゲームの興趣性を向上させるための要素であるため、育成ゲームの進行に影響を及ぼす効果は生じさせないものとして説明する。
【0059】
〈付与条件〉
アビリティの付与条件は、本実施形態では育成ゲームの進行状況に関連して定められる。より詳しくは、アビリティの付与は、ゲーム装置200で実行される育成ゲームにおいて、キャラクタの育成段階が変化し、その変化後に初めて、当該キャラクタの保管が行われたことを条件として行われる。換言すれば、制御部101は、保管に係り受信した育成キャラクタ情報が示すキャラクタが、3番目以降の育成段階に進化したキャラクタであり、かつ、その進化後に初めて状態を保管するキャラクタである場合に、アビリティの付与を行う。
【0060】
当該付与条件が満たされたか否かの判断を行うために、育成ゲームの実行中はその進行状況を示すために玩具メモリ203に保持され、保管時にゲーム装置200からスマートフォン300に送信される育成キャラクタ情報は、例えば
図5(e)に示されるようなデータ構造で構成される。図の例では、保管対象のキャラクタに係る育成キャラクタ情報は、ユーザが育成したキャラクタのうちの当該キャラクタを一意に特定する育成ID561に関連付けて、当該キャラクタの種類を一意に特定するキャラクタID562、当該キャラクタの育成段階を特定する段階ID563、当該キャラクタの形態を特定する形態ID564、当該キャラクタに係る付加パラメータ565、及び育成段階の変化後に当該キャラクタの同形態に係る育成キャラクタ情報を保管したことがあるか否かを示す成長情報566を含んで構成されている。
【0061】
ところで、抽選処理によって選択されたアビリティの付与を1回のみとしてしまうと、抽選結果が好適なものでなかった場合に、育成ゲームや対戦ゲームに対するユーザの関心が低減する可能性もあるため、付与条件は複数回満たされ得るよう設定されることが好ましい。本実施形態のゲームシステムでは、1体のキャラクタに対するアビリティの付与機会の公平性を担保すべく、1つの育成段階についてアビリティの付与機会は基本的には1回とする。また、仮に高レアリティのアビリティが付与されたキャラクタについて、当該アビリティを保持したまま育成段階を進行可能としてしまうと、前段の育成段階において高レアリティが付与されたキャラクタが絶対的に有利になってしまうため、付与されたアビリティが有効となる期間も、キャラクタが当該付与時の育成段階である期間に限定される。即ち、キャラクタに対して付与されたアビリティは、その後、ゲーム装置200において当該キャラクタの育成が再開され、育成段階が変化した場合には、当該アビリティが削除される。
【0062】
従って、本実施形態のゲームシステムでは、このような公平性を担保するための仕組みを利用して、成長情報566を、キャラクタに対して付与されているアビリティを一意に特定するアビリティIDを格納する情報として構成する。これにより、3番目の育成段階に至っておらずアビリティが未付与である、または、付与されたが育成段階の変化によりアビリティが削除されている場合には、成長情報566が有意な情報を示さない(例えばnullが格納されている)ため、段階ID563と合わせて、育成段階の変化後に形態ID564の形態の育成キャラクタ情報を保管したことがない、即ち、育成段階の変化後に初めて受信した育成キャラクタ情報であることを特定することができる。対して、既にアビリティが付与されている場合には、成長情報566は当該アビリティのアビリティIDを示すため、育成段階の変化後に同形態の育成キャラクタ情報の保管を行ったことがある、即ち、育成段階の変化後に2回目以降に受信した育成キャラクタ情報であることを特定できる。
【0063】
〈アビリティ抽選〉
付与条件が満たされた場合には、管理サーバ100において、キャラクタに付与するアビリティを選択する抽選処理が実行される。当該抽選処理は、抽選対象のアビリティとその当選確率とを予め定めた抽選テーブルに基づいて行われる。本実施形態のゲームシステムでは、ユーザが種々のキャラクタの育成に関心を示すよう、キャラクタの種類ごとに抽選テーブルが設けられ、抽選テーブルDB107の抽選テーブル情報にて管理される。即ち、異なる種類のキャラクタ間において、抽選テーブルに抽選対象として含められるアビリティは、少なくとも一部が異なるよう構成される。
【0064】
例えば、1つのキャラクタについて設けられる抽選テーブルは、
図6のように構成される。図示されるように、抽選テーブルでは、対戦ゲームの利用が可能になる3番目の育成段階から6番目の育成段階までの4段階それぞれについて、10%、5%、3%、1%の確率で当選するアビリティが定められている。なお、抽選テーブルに定められるアビリティは、アビリティDB106に管理されるアビリティ情報のいずれかを特定できればよいため、通常はアビリティIDで定められるが、
図6の例では説明のため各アビリティを「その効果及び効果量(レアリティ)」の表記で示している。
【0065】
図示されるように、1つのキャラクタについて設けられる抽選テーブルは、抽選対象として含められるアビリティのラインナップが、育成段階ごとに少なくとも一部異なっている。また、後段の育成段階であるほど、レアリティの高いアビリティが抽選対象に含められている。なお、アビリティの効果量は、レアリティが高いほど多くなる(進行に影響を及ぼす効果が大きくなる、対戦ゲームの進行が有利になる)よう定められている。
【0066】
このような抽選テーブルを用いた抽選処理によりキャラクタに付与するアビリティを選択すると、制御部101は、保管に係り受信した育成キャラクタ情報の成長情報566の値を選択したアビリティのアビリティIDに更新し、ユーザに係るユーザ情報の保管キャラクタ情報502に格納する。
【0067】
〈付与状態の提示〉
キャラクタに付与されたアビリティは、専用アプリケーションにおいて、付与時の通知画面や、保管キャラクタの閲覧画面、対戦ゲームの開始時画面等が表示されることでユーザに提示される。より詳しくは、スマートフォン300において専用アプリケーションが実行され、これら画面を表示するシーケンスに至ると、管理サーバ100から当該画面の表示用情報として、付与されたアビリティの情報を含む各種の情報が供給され、端末表示制御部304によって端末表示部310に表示させる画面が生成される。
【0068】
図7(a)に、対戦ゲームの開始時に端末表示部310に表示される画面(開始時画面)を例示する。図の例では、対戦ゲームに参加する自キャラクタの画像701及び相手キャラクタの画像703に加え、自キャラクタに付与されているアビリティの表示702及び相手キャラクタに付与されているアビリティの表示704が開始時画面に配置されている。ここで、表示702及び704は、アビリティを略記表現したテキストで構成されているが、ユーザにより当該表示への選択操作がなされた場合に、
図7(b)に示される表示711のように、キャラクタに付与されているアビリティの詳細表示がなされればよい。
図7(b)の例では、表示702に対する選択操作がなされた場合の詳細表示711が示されている。
【0069】
またキャラクタにアビリティが付与されているか否かは、専用アプリケーション上での表示に限られるものではない。
【0070】
専用アプリケーションにおいて育成を再開したいキャラクタが選択された場合には、当該キャラクタの育成キャラクタ情報の返送要求がスマートフォン300から管理サーバ100に送信され、管理サーバ100は、当該返送要求を受けて、対応する育成キャラクタ情報をユーザ情報の保管キャラクタ情報502から取得してスマートフォン300に返送する。その後、スマートフォン300とゲーム装置200とが通信接続されることで、育成キャラクタ情報がゲーム装置200に伝送され、当該情報に基づいて当該キャラクタの育成ゲームが再開される。このとき、当該キャラクタについて管理サーバ100でアビリティが付与されていれば、ゲーム装置200に伝送された育成キャラクタ情報の成長情報566にはアビリティIDが格納されているため、ゲーム装置200においてもアビリティ付与の有無を特定することができ、対応する情報提示を行うことができる。
【0071】
例えば、ゲーム装置200で実行されている育成ゲームにて、育成中のキャラクタの各種ステータスの表示要求がなされた場合に表示される画面(ステータス画面)において、アビリティの付与有無を判別可能な表示をユーザに提示することもできる。キャラクタにアビリティが付与されていない状態のステータス画面が、例えば
図8(a)のように構成される態様において、アビリティが付与されている場合には、
図8(b)に示されるように付与されているアビリティのレアリティを示すアイコン801が追加で配置されたステータス画面を構成して提示することもできる。
【0072】
《保管処理》
以下、本実施形態の管理サーバ100において育成キャラクタ情報の保管要求が受け付けられた際に実行される保管処理について、
図9のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。該フローチャートに対応する処理は、制御部101が、例えば記憶装置102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、メモリ103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本保管処理は、例えばスマートフォン300から保管要求とともに育成キャラクタ情報を受信した際に開始されるものとする。
【0073】
S901で、制御部101は、受信した育成キャラクタ情報により示されるキャラクタ(以下、対象キャラクタとして言及)の育成段階が、対戦ゲームを利用可能な育成段階であるか否かを判断する。本ステップの判断は、受信した育成キャラクタ情報の段階ID563に基づいて行われる。制御部101は、対象キャラクタの育成段階が対戦ゲームを利用可能な育成段階であると判断した場合は処理をS902に移し、利用可能な育成段階ではないと判断した場合は処理をS905に移す。
【0074】
S902で、制御部101は、対象キャラクタの育成段階の変化後初めての保管要求であるか否かを判断する。本ステップの判断は、受信した育成キャラクタ情報の成長情報566に有意な情報が含まれていないか否かに基づいて行われる。制御部101は、対象キャラクタの育成段階の変化後初めての保管要求であると判断した場合は処理をS903に移し、育成段階の変化後の2回目以降の保管要求であると判断した場合は処理をS905に移す。
【0075】
S903で、制御部101は、抽選処理を実行し、対象キャラクタについて付与するアビリティを選択する。より詳しくは、制御部101は、まず受信した育成キャラクタ情報のキャラクタID562に係りキャラクタDB105に管理されているキャラクタ情報のテーブルID513を参照し、抽選処理に使用する抽選テーブルのテーブルIDを取得する。続いて、制御部101は、取得したテーブルIDに係り抽選テーブルDB107に管理されている抽選テーブル情報の抽選テーブル情報542から、受信した育成キャラクタ情報の段階ID563に対応付けられた抽選テーブルを取得する。そして、制御部101は、当該抽選テーブルに基づいて抽選処理を実行し、抽選結果として選択されたアビリティIDを得る。
【0076】
S904で、制御部101は、受信した育成キャラクタ情報の成長情報566をS903において選択したアビリティIDで更新し、対応するユーザ情報の保管キャラクタ情報502に更新後の育成キャラクタ情報を追加して本保管処理を完了する。
【0077】
一方、S901において対戦ゲームを利用可能な育成段階ではないと判断した場合、またはS902において育成段階の変化後初めての保管要求ではないと判断した場合、制御部101はS905で、受信した育成キャラクタ情報を、更新することなく、対応するユーザ情報の保管キャラクタ情報502に追加して本保管処理を完了する。
【0078】
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置によれば、付与条件が満たされた場合にアビリティがキャラクタに付与されるため、興趣性の高い対戦ゲームのプレイ体験を提供することができる。
【0079】
なお、本実施形態の手法では、アビリティを付与されたキャラクタの育成ゲームの実行中に当該キャラクタの育成段階が変化した場合に、付与されているアビリティを削除するよう育成ゲームが構成されているものとして説明した。一方で、例えば高レアリティのアビリティが付与されている場合等では、ユーザが育成段階の進化よりもアビリティの維持を所望するケースもある。このため、ユーザが意図しないアビリティの削除が行われることを回避すべく、例えば育成再開時や成長条件が満たされた際に、表示部220や端末表示部310に育成段階が変化する場合にアビリティが削除される旨の通知を行うよう制御してもよい。
【0080】
また本実施形態では、対戦ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせるゲーム要素としてアビリティを付与する態様を説明したが、当該ゲーム要素は、アビリティ以外の他のゲーム要素であってもよいことは言うまでもない。
【0081】
[変形例1]
上述した実施形態では、キャラクタの育成段階の変化後初めての保管要求であるか否かを育成キャラクタ情報に含めた成長情報566により判断する手法を説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば、キャラクタの育成が再開された後も当該キャラクタの育成キャラクタ情報が管理サーバ100に保持される態様では、保管要求とともに育成キャラクタ情報を受信した場合に、当該育成キャラクタ情報により示されるキャラクタと、同一の育成ID、キャラクタID、段階IDを有する育成キャラクタ情報が保持されているか否かに応じて、育成段階の変化後初めての保管要求であるか否かを判断してもよい。より詳しくは、受信した育成キャラクタ情報と同一の育成ID、キャラクタID、段階IDを有する育成キャラクタ情報が保持されていないのであれば、育成段階の変化後初めての保管要求であると判断し、保持されているのであれば育成段階の変化後の2回目以降の保管要求であると判断する。
【0082】
[変形例2]
上述した実施形態では、任意のキャラクタについて定められる抽選テーブルでは、後段の育成段階であるほどレアリティの高いアビリティが抽選対象に含められるよう構成されるものとして説明したが、対戦ゲーム及び育成ゲームの双方の興趣性をより高めるべく、各育成段階において抽選対象とされるアビリティをその効果の程度によって制御してもよい。一部のアビリティについては、特定の育成段階でのみ抽選対象に含められるよう制御してもよい。例えば、対戦ゲームに生じさせる効果が小さい一部のアビリティについては、対戦ゲームが利用可能になる3番目の育成段階でのみ抽選対象に含められる一方で、対戦ゲームに生じさせる効果が大きい一部のアビリティについては、最後段である6番目の育成段階でのみ抽選対象に含められるよう制御してもよい。このようにすることで、育成段階を進化させることを選択するユーザについて、削除後に新たに付与されるアビリティの効果をある程度補償することができる。
【0083】
あるいは、育成ゲームを最終育成段階まで進行させたユーザを優遇すべく、6番目の育成段階の抽選対象となる最高レアリティのアビリティについては、当該育成段階よりも前の育成段階の抽選テーブルでは抽選対象に含まれないよう制御されるものとしてもよい。
【0084】
[変形例3]
上述した実施形態では、対戦ゲームが1対1で行われ、付与されたアビリティは、単純に各キャラクタの対戦ゲームの進行に係り参照される要素を強化する効果を与えるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。例えば対戦ゲームは、2対2等、複数体のキャラクタが属するチーム同士を対戦させるものであってもよく、この場合、キャラクタに対して付与されるアビリティは、チームに属する他のキャラクタに付与されたアビリティとの組み合わせに応じて効果や効果量が変化するよう構成されてもよい。
【0085】
[変形例4]
上述した実施形態では、対戦ゲームは、管理サーバ100により実行されるものとして説明したが、本発明の実施はこれに限られるものではない。ユーザが育成したキャラクタを参加させて行われる対戦ゲームは、例えば育成ゲーム中のイベント発生に起因して、ゲーム装置200において実行されるものを含んでもよい。
【0086】
このようなイベントはランダムに発生し得るものであるため、上述した対人対戦の対戦ゲームとは異なり、相手キャラクタがNPCとなる。即ち、当該相手キャラクタに係る情報は、予めゲーム装置200の玩具記憶装置202に格納され、管理サーバ100に送信されずに保持されているため、アビリティの付与という行為は発生しない。
【0087】
従って、ゲーム装置200において実行される対戦ゲームについては、育成中の自キャラクタに付与されているアビリティの効果を生じさせてしまうと、対戦ゲームの展開が一方的にユーザに有利なものになり得てしまう。このため、キャラクタに付与されているアビリティについては、アビリティが付与され得るキャラクタを相手とする対戦ゲーム、即ち、管理サーバ100により実行される対戦ゲームにおいてのみ、その効果が生じるものとし、アビリティが付与され得ないキャラクタを相手とする対戦ゲーム、即ち、ゲーム装置200により実行される対戦ゲームにおいては、効果が生じないよう制御されるものとする。
【0088】
[変形例5]
上述した実施形態では、キャラクタの種類ごとに抽選テーブルが設けられるものとして説明した。一方で、ゲーム装置200へのユーザの関心を永続させていくことを考慮すると、上述したように取得部205にメモリカードを装着させることで、新たな種類のキャラクタの情報を取得可能とし、このようなメモリカードを商品展開していくことが想定される。しかし、1つのメモリカードにつき1種類のキャラクタの情報のみが提供される態様では、商品に対して追加されるコンテンツ量や育成ゲームの攻略性が乏しいとの印象をユーザに与え得る。このため、興趣要素の拡張のために追加で商品展開されるメモリカードは、関連性のある複数種類のキャラクタの育成を可能ならしめる情報が格納されて提供される。
【0089】
従って、抽選テーブルは、関連性のある複数種類のキャラクタに対して類似した傾向のアビリティ付与がなされるよう、情報取得元となったメモリカードごとに設けられるものであってもよい。換言すれば、抽選テーブルは、情報提供元となったメモリカードごとに異なり、同一のメモリカードに基づくキャラクタについては共通のものが採用されるように構成されてもよい。
【0090】
[変形例6]
上述した実施形態では、キャラクタに付与されるアビリティは、育成ゲームの進行に影響を及ぼす効果は生じさせないものとして説明した。しかしながら、本発明の実施はこれに限られるものではなく、育成ゲームの進行にも影響を及ぼす効果を生じさせるゲーム要素が付与されるものであってもよい。
【0091】
[実施形態のまとめ]
上記実施形態は以下の情報処理装置、プログラム及びゲームシステムを少なくとも開示する。
【0092】
(1) ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記ゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、前記対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、
を備え、
前記ゲーム装置は、複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行し、
前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおいて前記対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含む情報処理装置。
【0093】
(2) 前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおける前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたことを含む(1)に記載の情報処理装置。
【0094】
(3) 前記キャラクタ情報は、育成段階の変化に応じて状態が変更される成長情報を含み、
前記判断手段は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に含まれる前記成長情報に基づいて、前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたか否かを判断する、(2)に記載の情報処理装置。
【0095】
(4) 前記キャラクタ情報は、前記ゲーム装置において育成されたキャラクタを一意に特定する識別情報を含み、
前記情報処理装置は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報を管理する管理手段をさらに備え、
前記判断手段は、前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報と、当該キャラクタ情報と同一の前記識別情報を含んで前記管理手段に管理されている前記キャラクタ情報とに基づいて、前記対象キャラクタの育成段階の変化後に初めて、当該対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報が取得されたか否かを判断する、(2)に記載の情報処理装置。
【0096】
(5) 前記対象キャラクタに付与された前記ゲーム要素が、当該対象キャラクタの育成段階が変化した場合に削除されることを通知する通知手段をさらに備える(2)乃至(4)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0097】
(6) 前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報に係るキャラクタを登場させた対戦ゲームを実行する実行手段をさらに備え、
前記付与手段により付与される前記ゲーム要素は、前記対戦ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせる要素である、(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0098】
(7) 前記付与手段により付与される前記ゲーム要素は、前記育成ゲームの進行に影響を及ぼす効果を生じさせない要素である(6)に記載の情報処理装置。
【0099】
(8) 前記対戦ゲームの実行時に、当該対戦ゲームに登場するキャラクタ、及び当該キャラクタに付与された前記ゲーム要素の情報を表示用情報として出力する出力手段をさらに備える(6)または(7)に記載の情報処理装置。
【0100】
(9) 前記付与手段により前記対象キャラクタに付与される前記ゲーム要素を選択する抽選手段をさらに備える(6)乃至(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0101】
(10) 前記キャラクタ情報は、当該キャラクタ情報に係るキャラクタの種別を特定する情報を含み、
前記抽選手段は、前記対象キャラクタの種別について予め定められた抽選テーブルであって、複数の前記ゲーム要素が抽選対象として含められた抽選テーブルを用いて、前記対象キャラクタに付与される前記ゲーム要素を選択する、(9)に記載の情報処理装置。
【0102】
(11) 前記抽選テーブルは、対応するキャラクタの育成段階ごとに、前記抽選対象として含まれる前記複数のゲーム要素の少なくとも一部が異なる(10)に記載の情報処理装置。
【0103】
(12) 前記抽選テーブルは、後段の育成段階であるほど、高いレアリティの前記ゲーム要素が前記抽選対象として含められる(11)に記載の情報処理装置。
【0104】
(13) 前記ゲーム要素の各々は、前記対戦ゲームに生じさせる効果に応じて、複数の種類のいずれかに分類されており、
同一の種類の前記ゲーム要素は、レアリティが高いほど、前記対戦ゲームに生じさせる効果量が多い、(12)に記載の情報処理装置。
【0105】
(14) 異なる種別のキャラクタ間において、前記抽選テーブルに前記抽選対象として含められる前記複数のゲーム要素の少なくとも一部が異なる(10)乃至(13)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0106】
(15) 前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を、当該ゲーム要素が付与された状態に更新する更新手段をさらに備える(1)乃至(14)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0107】
(16) コンピュータを、(1)乃至(15)のいずれか1つに記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【0108】
(17) 複数の育成段階を経てキャラクタが成長する育成ゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能に構成された通信端末と、前記通信端末と通信可能に構成された情報処理装置と、を含むゲームシステムであって、
前記通信端末は、
前記ゲーム装置において育成されたキャラクタに係るキャラクタ情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記キャラクタ情報を前記情報処理装置に送信する第1の送信手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記通信端末から前記キャラクタ情報を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記キャラクタ情報に基づいて、当該キャラクタ情報に係る対象キャラクタへのゲーム要素の付与条件が満たされたか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記ゲーム要素の付与条件が満たされたと判断した場合に、前記対象キャラクタにゲーム要素を付与する付与手段と、
を備え、
前記ゲーム要素の付与条件は、前記育成ゲームにおいて前記対象キャラクタの育成段階が変化したことを少なくとも含むゲームシステム。
【0109】
(18) 前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を、当該ゲーム要素が付与された状態に更新する更新手段をさらに備える(17)に記載のゲームシステム。
【0110】
(19) 前記情報処理装置は、前記受信手段が受信した前記キャラクタ情報を、所定の返送要求に基づいて前記通信端末に返送する返送手段をさらに備え、
前記返送手段は、前記付与手段により前記対象キャラクタに前記ゲーム要素が付与された場合に、前記更新手段により更新された前記対象キャラクタに係る前記キャラクタ情報を前記通信端末に返送する、(18)に記載のゲームシステム。
【0111】
(20) 前記通信端末は、前記キャラクタ情報を前記ゲーム装置に送信する第2の送信手段をさらに備え、
前記ゲーム装置は、前記第2の送信手段により送信された前記キャラクタ情報を受信し、当該キャラクタ情報に係るキャラクタを表示する表示手段を備え、
前記表示手段は、前記受信した前記キャラクタ情報が前記ゲーム要素が付与された状態である場合に、当該キャラクタ情報に係るキャラクタと共に、付与されている前記ゲーム要素を表示する、(19)に記載のゲームシステム。
【0112】
[その他の実施形態]
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0113】
100:管理サーバ、101:制御部、102:記憶装置、103:メモリ、104:ユーザDB、105:キャラクタDB、106:アビリティDB、107:抽選テーブルDB、108:通信部、200:ゲーム装置、201:玩具制御部、202:玩具記憶装置、203:玩具メモリ、204:検出部、210:センサ、205:取得部、206:表示制御部、220:表示部、207:操作入力部、208:玩具通信部、300:スマートフォン、301:端末制御部、302:端末記憶装置、303:端末メモリ、304:端末表示制御部、310:端末表示部、305:端末操作入力部、306:端末通信部、400:ネットワーク