IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ウィメイド・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特開2024-50396ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム
<>
  • 特開-ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム 図1
  • 特開-ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム 図2
  • 特開-ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム 図3
  • 特開-ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050396
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20240403BHJP
【FI】
G06Q20/08
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073344
(22)【出願日】2023-04-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0124750
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和5年5月15日付けで提出された新規性の喪失の例外証明書提出書に記載の「トークン2049におけるスピーチ」にて公開
(71)【出願人】
【識別番号】523160106
【氏名又は名称】ウィメイド・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宋 謀憲
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA21
5L055AA21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】支払準備金を担保にされたステーブルコインを提供する。
【解決手段】ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法において、サービス運営ノードから少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインがn個の分トレジャリー電子財布に預けられれば、第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プールに供給して第2ステーブルコインの流動性を提供させ、流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが、担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、ブロックチェーンシステムが、スタビライザーをもって、トレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンターを通じて発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法において、
(a)サービス運営ノードから少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインがn個の分トレジャリー電子財布に預けられれば、ブロックチェーンシステムがミンターを通じて前記第1ステーブルコインを既設定された担保率mに担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分前記サービス運営ノードに連動された運営ノード電子財布に発行して提供することによって、前記サービス運営ノードをもって前記n×m個の前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プールに供給して前記第2ステーブルコインの流動性を提供させる段階;及び
(b)前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの交換比率iが前記担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、前記ブロックチェーンシステムが、スタビライザーをもって(i)(i‐1)前記トレジャリー電子財布からj個の前記第1ステーブルコインが前記スタビライザーに連動されるスタビライザー電子財布に引き出されるようにし、引き出されたj個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってj×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の前記第2ステーブルコインの中でj×m個の前記第2ステーブルコインを前記ミンターを通じて焼却するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さく既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、(i‐2)前記ミンターを通じてk個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってk/i個の前記第1ステーブルコインに交換するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さい前記第2しきい値以下になるようにし、(ii)(ii‐1)j×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、(ii‐2)k/i個の前記第1ステーブルコインが前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターを通じてk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにする段階;
を含む方法。
【請求項2】
前記(b)段階において、
(i)前記交換比率iが前記担保率mより大きい場合、前記ブロックチェーンシステムは、前記スタビライザーをもって前記トレジャリー電子財布から1個の前記第1ステーブルコインを引き出すようにし、1個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換された1×i個の前記第2ステーブルコインの中で1×m個の前記第2ステーブルコインが前記ミンターを通じて焼却されるようにする第1プロセスと、焼却されていない1×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザーに連動されるスタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第2プロセスを遂行して、前記アップデートされた交換比率によって前記第1プロセスと前記第2プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返し、
(ii)前記交換比率iが前記担保率mより小さい場合、前記ブロックチェーンシステムは、前記スタビライザーをもって前記ミンターを通じて1個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された1個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1/i個の前記第1ステーブルコインに交換させる第3プロセスと、1/i個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けるようにし、前記ミンターを通じて|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第4プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第3プロセスと前記第4プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(c)前記交換価値変動比が前記第1しきい値より大きい第3しきい値以上になれば、前記ブロックチェーンシステムが、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの交換を遂行しようとするエンティティーの前記流動性プールへのアクセスを遮断し、前記スタビライザーにのみ前記流動性プールへのアクセスを許与することによって、前記スタビライザーをもって自動マーケットオペレーションを通じて前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの総流動性を維持する状態で前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの前記交換比率が前記担保率になるまで前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換を遂行するようにして、前記交換比率が前記担保率になれば、前記エンティティーの前記流動性プールへのアクセスを許与する段階;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
(d)前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れが許与された少なくとも一つのサービス運営パートナーノードから前記トレジャリー電子財布にp個の前記第1ステーブルコインが伝送されれば、前記ブロックチェーンシステムが前記トレジャリー電子財布に対応されるトレジャリーをもって前記サービス運営パートナーノードのアクセス権限を確認したり、ブロックチェーンのマルチシグ検証によって前記サービス運営パートナーノードによる前記第1ステーブルコインの伝送が有効であるかを確認して前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者であるかを確認するようにし、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者と確認されれば、前記p個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターをもって前記p個の前記第1ステーブルコインに対応されるp×m個の前記第2ステーブルコインを前記サービス運営パートナーノードに連動された運営パートナーノード電子財布に発行して提供する段階;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1ステーブルコインは、前記ブロックチェーンシステムが発行したものであるか、または前記第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンからブロックチェーンブリッジを通じて前記運営ノード電子財布に伝送されたものである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記(a)段階において、
前記ブロックチェーンシステムは、前記サービス運営ノードをもって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを前記流動性プールに提供すると同時に、前記担保率によって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインに対応される対応個数の前記第1ステーブルコインを前記流動性プールに提供させる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
(e)前記ブロックチェーンシステムが、前記スタビライザーをもって前記スタビライザー電子財布にステーキングされた前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードプールに提供して前記リワードプールをもって前記スタビライザーから伝送された前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードで提供させる段階;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記流動性プールは前記ブロックチェーンネットワークが具現される独立的なブロックチェーンプラットフォームに位置する脱中心化分散取引所である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供するブロックチェーンシステムにおいて、
複数のブロックチェーンノードから構成されるブロックチェーンネットワーク;
前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預けるトレジャリー;
前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、サービス運営ノードから前記第1ステーブルコインがn個の分前記トレジャリー電子財布に預けられれば、前記第1ステーブルコインを既設定された担保率mに担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分前記サービス運営ノードに連動された運営ノード電子財布に発行して提供することによって、前記サービス運営ノードをもって前記n×m個の前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プールに供給して前記第2ステーブルコインの流動性を提供させるミンター;及び
前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの交換比率iが前記担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、(i)(i‐1)前記トレジャリー電子財布からj個の前記第1ステーブルコインがスタビライザー電子財布に引き出されるようにし、引き出されたj個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってj×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の前記第2ステーブルコインの中でj×m個の前記第2ステーブルコインを前記ミンターを通じて焼却するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さく既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、(i‐2)前記ミンターを通じてk個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってk/i個の前記第1ステーブルコインに交換するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さい前記第2しきい値以下になるようにし、(ii)(ii‐1)j×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、(ii‐2)k/i個の前記第1ステーブルコインが前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターを通じてk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして、前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにするスタビライザー;
を含む、ブロックチェーンシステム。
【請求項10】
前記スタビライザーは、
(i)前記交換比率iが前記担保率mより大きい場合、前記トレジャリー電子財布から1個の前記第1ステーブルコインを引き出すようにし、1個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換された1×i個の前記第2ステーブルコインの中で1×m個の前記第2ステーブルコインが前記ミンターを通じて焼却されるようにする第1プロセスと、焼却されていない1×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第2プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第1プロセスと前記第2プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返し、
(ii)前記交換比率iが前記担保率mより小さい場合、前記ミンターを通じて1個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された1個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1/i個の前記第1ステーブルコインに交換させる第3プロセスと、1/i個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けるようにし、前記ミンターを通じて|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第4プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第3プロセスと前記第4プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返す、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項11】
前記スタビライザーは、前記交換価値変動比が前記第1しきい値より大きい第3しきい値以上になって、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの交換を遂行しようとするエンティティーの前記流動性プールへのアクセスが遮断され、前記スタビライザーにのみ前記流動性プールへのアクセスが許与されれば、自動マーケットオペレーションを通じて前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインの総流動性を維持する状態で前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの前記交換比率が前記担保率になるまで前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換を遂行する、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項12】
前記トレジャリーは、前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れが許与された少なくとも一つのサービス運営パートナーノードから前記トレジャリー電子財布にp個の前記第1ステーブルコインが伝送されれば、前記サービス運営パートナーノードのアクセス権限を確認したり、ブロックチェーンのマルチシグ検証によって前記サービス運営パートナーノードによる前記第1ステーブルコインの伝送が有効であるかを確認して、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者であるかを確認するようにし、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者と確認されれば、前記p個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けて、
前記ミンターは、前記p個の前記第1ステーブルコインに対応されるp×m個の前記第2ステーブルコインを前記サービス運営パートナーノードに連動された運営パートナーノード電子財布に発行して提供する、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項13】
前記第1ステーブルコインは、前記ブロックチェーンシステムが発行したものであるか、または前記第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンからブロックチェーンブリッジを通じて前記運営ノード電子財布に伝送されたものである、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項14】
前記ミンターは、前記サービス運営ノードをもって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを前記流動性プールに提供すると同時に、前記担保率によって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインに対応される対応個数の前記第1ステーブルコインを前記流動性プールに提供させる、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項15】
前記スタビライザーは、前記スタビライザー電子財布にステーキングされた前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードプールに提供して前記リワードプールをもって前記スタビライザーから伝送された前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードで提供する、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【請求項16】
前記流動性プールは前記ブロックチェーンネットワークが具現される独立的なブロックチェーンプラットフォームに位置する脱中心化分散取引所である、請求項9に記載のブロックチェーンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステムに関し、より詳細には、ブロックチェーンネットワーク上で、支払準備金を担保にされるようにするステーブルコインに関するサービスを提供する方法及びこれを利用したブロックチェーンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブロックチェーン技術に基づいた様々な暗号通貨が開発されていて、他のプラットフォームに属せずに自体メインネットを持って独立的な生態系を構成する暗号通貨または他のプラットフォームに属していない独立的な暗号通貨であるコインが決済やサービスに利用されている。
【0003】
しかし、このような暗号通貨基盤のコインは価格変動性が大きく、価格が短時間に数倍上がり下がりするコインもある。相対的に価格変動性が少ないビットコインもひどい場合、一日に10%内外の価格変動が発生されたりする。
【0004】
このような暗号通貨基盤のコインに投資する場合、予測不可能な価格変動のため多くの困難がある。国内の取り引きでも暗号通貨の価格安定性が必要な場合があるが、輸出、送金などの海外取り引きでも急激な価格変動性及び手数料などの影響を受けずに暗号通貨が安定的な価値が保障されれば、暗号通貨基盤のコインはより広く使われることができる。
【0005】
このような必要に応じて価格がほとんど変動せずに、安定した暗号通貨であるステーブルコインが登場するようになり、暗号通貨の価格を一定に維持するために法定通貨または他の暗号通貨を担保にされたり、精巧なアルゴリズムによって供給量を調整する方式でステーブルコインを具現している。
【0006】
しかし、法定通貨を担保にされるステーブルコインは法定通貨の価値に暗号通貨の価値を連動して価格は安定的に維持することができるが、暗号通貨の供給量に堪えるほどの多くの法定通貨を別途備蓄しておかなればならないので、ネットワークを運営するのに規模の問題が生じるだけでなく、暗号通貨の供給量に対応してその金額に該当する法定通貨を実際に備蓄しておいてあるのか否かを確認しにくい問題点がある。
【0007】
そして、暗号通貨を担保に取るステーブルコインは法定通貨にその価値を連動する代わりに、一定量の暗号通貨を担保に取った後固定された比率によって担保物に該当するステーブルコインを提供するものであるが、全体暗号通貨市場の変化によって担保に受けた暗号通貨の価値が変動され得る問題点がある。
【0008】
また、アルゴリズム基盤のステーブルコインは需要によって供給量を引き続き調整する方式によって価格を一定に維持するものであるが、担保がないため、システムに対する信頼度がなければならない。しかし、最近テラ‐ルナ事態のようにシステムに対する信頼が低い場合には、アルゴリズム基盤のステーブルコインに投資者が投資しなくなって、それによってステーブルコインが本来の機能ができなくなる問題点がある。
【0009】
したがって、本発明者は支払準備金を担保にされたステーブルコインを提供できるようにする方案を提案しようとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上述した問題点を全て解決することをその目的とする。
【0011】
また、本発明は安全資産に対応される他のステーブルコインを担保に取って信頼性のあるステーブルコインを提供できるようにすることを他の目的とする。
【0012】
また、本発明は担保にされた他のステーブルコインの総個数と発行されたステーブルコインの総個数との比率が担保率によって一定に維持されるようにすることをまた他の目的とする。
【0013】
また、本発明は担保にされたステーブルコインを利用して流通中のステーブルコインを買い入れて焼却したり、他のステーブルコインを担保にされることができるようにステーブルコインを追加発行してステーブルコインの価格変動性を最小化できるようにすることをまた他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一実施例によると、ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法において、(a)サービス運営ノードから少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインがn個の分トレジャリー電子財布に預けられれば、ブロックチェーンシステムがミンターを通じて前記第1ステーブルコインを既設定された担保率mに担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分前記サービス運営ノードに連動された運営ノード電子財布に発行して提供することによって、前記サービス運営ノードをもって前記n×m個の前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プールに供給して前記第2ステーブルコインの流動性を提供させる段階;及び(b)前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの交換比率iが前記担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、前記ブロックチェーンシステムが、スタビライザーをもって(i)(i‐1)前記トレジャリー電子財布からj個の前記第1ステーブルコインが前記スタビライザーに連動されるスタビライザー電子財布に引き出されるようにし、引き出されたj個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってj×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の前記第2ステーブルコインの中でj×m個の前記第2ステーブルコインを前記ミンターを通じて焼却するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さく既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、(i‐2)前記ミンターを通じてk個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってk/i個の前記第1ステーブルコインに交換するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さい前記第2しきい値以下になるようにし、(ii)(ii‐1)j×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、(ii‐2)k/i個の前記第1ステーブルコインが前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターを通じてk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにする段階;を含む方法が提供される。
【0015】
前記(b)段階において、(i)前記交換比率iが前記担保率mより大きい場合、前記ブロックチェーンシステムは、前記スタビライザーをもって前記トレジャリー電子財布から1個の前記第1ステーブルコインを引き出すようにし、1個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換された1×i個の前記第2ステーブルコインの中で1×m個の前記第2ステーブルコインが前記ミンターを通じて焼却されるようにする第1プロセスと、焼却されていない1×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザーに連動されるスタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第2プロセスを遂行して、前記アップデートされた交換比率によって前記第1プロセスと前記第2プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返し、(ii)前記交換比率iが前記担保率mより小さい場合、前記ブロックチェーンシステムは、前記スタビライザーをもって前記ミンターを通じて1個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された1個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1/i個の前記第1ステーブルコインに交換させる第3プロセスと、1/i個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けるようにし、前記ミンターを通じて|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第4プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第3プロセスと前記第4プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返す。
【0016】
(c)前記交換価値変動比が前記第1しきい値より大きい第3しきい値以上になれば、前記ブロックチェーンシステムが、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの交換を遂行しようとするエンティティーの前記流動性プールへのアクセスを遮断し、前記スタビライザーにのみ前記流動性プールへのアクセスを許与することによって、前記スタビライザーをもって自動マーケットオペレーションを通じて前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの総流動性を維持する状態で前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの前記交換比率が前記担保率になるまで前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換を遂行するようにして、前記交換比率が前記担保率になれば、前記エンティティーの前記流動性プールへのアクセスを許与する段階;をさらに含む。
【0017】
(d)前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れが許与された少なくとも一つのサービス運営パートナーノードから前記トレジャリー電子財布にp個の前記第1ステーブルコインが伝送されれば、前記ブロックチェーンシステムが前記トレジャリー電子財布に対応されるトレジャリーをもって前記サービス運営パートナーノードのアクセス権限を確認したり、ブロックチェーンのマルチシグ検証によって前記サービス運営パートナーノードによる前記第1ステーブルコインの伝送が有効であるかを確認して前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者であるかを確認するようにし、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者と確認されれば、前記p個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターをもって前記p個の前記第1ステーブルコインに対応されるp×m個の前記第2ステーブルコインを前記サービス運営パートナーノードに連動された運営パートナーノード電子財布に発行して提供する段階;をさらに含む。
【0018】
前記第1ステーブルコインは、前記ブロックチェーンシステムが発行したものであるか、または前記第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンからブロックチェーンブリッジを通じて前記運営ノード電子財布に伝送されたものである。
【0019】
前記(a)段階において、前記ブロックチェーンシステムは、前記サービス運営ノードをもって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを前記流動性プールに提供すると同時に、前記担保率によって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインに対応される対応個数の前記第1ステーブルコインを前記流動性プールに提供させる。
【0020】
(e)前記ブロックチェーンシステムが、前記スタビライザーをもって前記スタビライザー電子財布にステーキングされた前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードプールに提供して前記リワードプールをもって前記スタビライザーから伝送された前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードで提供させる段階;をさらに含む。
【0021】
前記流動性プールは前記ブロックチェーンネットワークが具現される独立的なブロックチェーンプラットフォームに位置する脱中心化分散取引所である。
【0022】
また、本発明の他の実施例によると、ブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供するブロックチェーンシステムにおいて、複数のブロックチェーンノードから構成されるブロックチェーンネットワーク;前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預けるトレジャリー;前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、サービス運営ノードから前記第1ステーブルコインがn個の分前記トレジャリー電子財布に預けられれば、前記第1ステーブルコインを既設定された担保率mに担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分前記サービス運営ノードに連動された運営ノード電子財布に発行して提供することによって、前記サービス運営ノードをもって前記n×m個の前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プールに供給して前記第2ステーブルコインの流動性を提供させるミンター;及び前記ブロックチェーンネットワーク上で既設定された動作を遂行するもので、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの交換比率iが前記担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、(i)(i‐1)前記トレジャリー電子財布からj個の前記第1ステーブルコインがスタビライザー電子財布に引き出されるようにし、引き出されたj個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってj×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の前記第2ステーブルコインの中でj×m個の前記第2ステーブルコインを前記ミンターを通じて焼却するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さく既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、(i‐2)前記ミンターを通じてk個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによってk/i個の前記第1ステーブルコインに交換するようにして前記交換価値変動比が前記第1しきい値より小さい前記第2しきい値以下になるようにし、(ii)(ii‐1)j×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、(ii‐2)k/i個の前記第1ステーブルコインが前記トレジャリー電子財布に預けられるようにし、前記ミンターを通じてk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにして、前記トレジャリー電子財布に預けられた前記第1ステーブルコインの総個数と前記ミンターを通じて発行された前記第2ステーブルコインの総個数との比率が前記担保率mに対応して一定に維持されるようにするスタビライザー;を含む、ブロックチェーンシステムが提供される。
【0023】
前記スタビライザーは、(i)前記交換比率iが前記担保率mより大きい場合、前記トレジャリー電子財布から1個の前記第1ステーブルコインを引き出すようにし、1個の前記第1ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1×i個の前記第2ステーブルコインに交換するようにし、交換された1×i個の前記第2ステーブルコインの中で1×m個の前記第2ステーブルコインが前記ミンターを通じて焼却されるようにする第1プロセスと、焼却されていない1×|i‐m|個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第2プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第1プロセスと前記第2プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返し、(ii)前記交換比率iが前記担保率mより小さい場合、前記ミンターを通じて1個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された1個の前記第2ステーブルコインを利用して前記流動性プールで前記交換比率iによって1/i個の前記第1ステーブルコインに交換させる第3プロセスと、1/i個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けるようにし、前記ミンターを通じて|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインが前記スタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行された|1/i‐1/m|×m個の前記第2ステーブルコインを前記スタビライザー電子財布にステーキングするようにし、前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認する第4プロセスを遂行し、前記アップデートされた交換比率によって前記第3プロセスと前記第4プロセスとを遂行する過程を前記交換価値変動比が前記第2しきい値以下になるまで繰り返す。
【0024】
前記スタビライザーは、前記交換価値変動比が前記第1しきい値より大きい第3しきい値以上になって、前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの交換を遂行しようとするエンティティーの前記流動性プールへのアクセスが遮断され、前記スタビライザーにのみ前記流動性プールへのアクセスが許与されれば、自動マーケットオペレーションを通じて前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインの総流動性を維持する状態で前記流動性プールでの前記第1ステーブルコインに対する前記第2ステーブルコインの前記交換比率が前記担保率になるまで前記第1ステーブルコインと前記第2ステーブルコインとの間の交換を遂行する。
【0025】
前記トレジャリーは、前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れが許与された少なくとも一つのサービス運営パートナーノードから前記トレジャリー電子財布にp個の前記第1ステーブルコインが伝送されれば、前記サービス運営パートナーノードのアクセス権限を確認したり、ブロックチェーンのマルチシグ検証によって前記サービス運営パートナーノードによる前記第1ステーブルコインの伝送が有効であるかを確認して、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者であるかを確認するようにし、前記サービス運営パートナーノードが前記トレジャリー電子財布への前記第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者と確認されれば、前記p個の前記第1ステーブルコインを前記トレジャリー電子財布に預けて、前記ミンターは、前記p個の前記第1ステーブルコインに対応されるp×m個の前記第2ステーブルコインを前記サービス運営パートナーノードに連動された運営パートナーノード電子財布に発行して提供する。
【0026】
前記第1ステーブルコインは、前記ブロックチェーンシステムが発行したものであるか、または前記第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンからブロックチェーンブリッジを通じて前記運営ノード電子財布に伝送されたものである。
【0027】
前記ミンターは、前記サービス運営ノードをもって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインを前記流動性プールに提供すると同時に、前記担保率によって前記少なくとも一部個数の前記第2ステーブルコインに対応される対応個数の前記第1ステーブルコインを前記流動性プールに提供させる。
【0028】
前記スタビライザーは、前記スタビライザー電子財布にステーキングされた前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードプールに提供して前記リワードプールをもって前記スタビライザーから伝送された前記第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードで提供する。
【0029】
前記流動性プールは前記ブロックチェーンネットワークが具現される独立的なブロックチェーンプラットフォームに位置する脱中心化分散取引所である。
【0030】
この他にも、本発明の方法を行うためのコンピュータープログラムを記録するためのコンピューターの読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、次のような効果がある。
【0032】
本発明は安全資産に対応される他のステーブルコインを担保に取って信頼性あるステーブルコインを提供することができるようになる。
【0033】
本発明は担保にされた他のステーブルコインの総個数と発行されたステーブルコインの総個数との比率が担保率によって一定に維持されることができるようになる。
【0034】
本発明は担保にされたステーブルコインを利用して流通中のステーブルコインを買い入れて焼却したり、他のステーブルコインを担保にされることができるようにステーブルコインを追加発行してステーブルコインの価格変動性を最小化することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の一実施例によるブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供するブロックチェーンシステムを簡略に示したものであり、
図2】本発明の一実施例によるブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法を簡略に示したものである。
図3】本発明の一実施例によるブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法を簡略に示したものである。
図4】本発明の一実施例によるブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法を簡略に示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
後述する本発明に係る詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として示す添付図面を参照する。これらの実施例は当業者が本発明を実施するに十分になるように詳しく説明される。本発明の多様な実施例は互いに異なるが相互排他的な必要はないことを理解しなければならない。例えば、ここに記載されている特定形状、構造及び特性は一実施例に関して本発明の精神及び範囲を脱することなく他の実施例に具現され得る。また、それぞれの開示された実施例内の個別構成要素の位置または配置は、本発明の精神及び範囲を脱することなく変更され得ることを理解しなければならない。よって、後述する詳細な説明は限定的な意味として取ることではなくて、本発明の範囲は、適切に説明されれば、その請求項が主張することと均等な全ての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。図面で類似な参照符号は幾つかの側面にわたって同一であるか、または類似な機能を指す。
【0037】
以下、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の望ましい実施例に関して添付された図面を参照して詳しく説明する。
【0038】
図1は、本発明の一実施例によるブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供するブロックチェーンシステムを簡略に示したものであり、図1を参照すれば、本発明のブロックチェーンシステム1000は、ブロックチェーンネットワーク100、トレジャリー200、ミンター300、及びスタビライザー400を含むことができる。また、ブロックチェーンシステム1000は追加的に流動性プール500をさらに含むことができる。
【0039】
先ず、ブロックチェーンネットワーク100は複数のブロックチェーンノード120によるピーツーピー(P2P)方式によって分散合意によってブロックを生成し、生成されたブロックをチェーンで連結して分散元帳に記録することができる。
【0040】
次に、トレジャリー(treasury)200はブロックチェーンネットワーク100上で既設定された動作を遂行するものであって、少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインが伝送されれば、伝送された第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預けることができる。
【0041】
そして、トレジャリー200は伝送された第1ステーブルコインがトレジャリー電子財布に預けられた結果情報に対する預け入れ結果トランザクションを生成してブロックチェーンネットワーク100にブロードキャスティングして提供することができる。そうすれば、複数のブロックチェーンノード120は分散合意によって預け入れ結果トランザクションが含まれたブロックを生成した後分散元帳に登録することができる。
【0042】
この時、トレジャリー200はブロックチェーンネットワーク100上で第1ステーブルコインの預け入れのための動作を遂行するブロックチェーンノードで具現されるか、またはブロックチェーンネットワーク100上における仮想マシン(virtual machine)で第1ステーブルコインの預け入れのための動作を遂行するスマートコントラクトで具現されることができる。
【0043】
次に、ミンター(minter)300はブロックチェーンネットワーク100上で既設定された動作を遂行するものであって、サービス運営ノード110から第1ステーブルコインがn個の分トレジャリー電子財布に預けられれば、第1ステーブルコインを既設定された担保率mで担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分サービス運営ノード110に連動された運営ノード電子財布に発行して提供することによって、サービス運営ノード110をもってn×m個の第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の第2ステーブルコインを、第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換が行われる流動性プール500に供給して第2ステーブルコインの流動性を提供することができる。
【0044】
この時、ミンター300はブロックチェーンネットワーク100上で第2ステーブルコインを発行及び焼却する動作を遂行するブロックチェーンノードで具現されたり、ブロックチェーンネットワーク100上における仮想マシン(virtual machine)で第2ステーブルコインを発行及び焼却する動作を遂行するスマートコントラクトで具現されることができる。
【0045】
次に、スタビライザー(stabilizer)400はブロックチェーンネットワーク100上で既設定された動作を遂行するものであって、流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、トレジャリー電子財布からj個の第1ステーブルコインがスタビライザー電子財布に引き出されるようにし、引き出されたj個の第1ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによってj×i個の第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の第2ステーブルコインの中でj×m個の第2ステーブルコインをミンター300を通じて焼却するようにして、交換価値変動比が第1しきい値より小さい既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、ミンター300を通じてk個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の第2ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによってk/i個の第1ステーブルコインに交換するようにして交換価値変動比が第1しきい値より小さい第2しきい値以下になるようにすることができる。ここで、第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になるという意味は、「交換価値」がペギング状態より第1_1しきい値以上増加する場合だけでなく、第1_2しきい値以上減少する場合も含むことができる。ただ、説明の便宜上、第1_1しきい値と第1_2しきい値は第1しきい値に統一して説明するようにし、「第1しきい値」という概念が増加する比率としてのしきい値と減少する比率としてのしきい値が異に設定される場合まで含むといえる。
【0046】
そして、スタビライザー400はj×|i‐m|個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布にステーキングするようにしてトレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンター300を通じて発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、k/i個の第1ステーブルコインがトレジャリー電子財布に預けられるようにし、ミンター300を通じてk×|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布にステーキングするようにして、トレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンター300を通じて発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにすることができる。
【0047】
この時、スタビライザー400はブロックチェーンネットワーク100上で第2ステーブルコインの流動性を調節して第2ステーブルコインの価格を安定的に維持できるようにし、担保にされた第1ステーブルコインの総個数と発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率に対応して一定に維持されるようにする動作を遂行するブロックチェーンノードで具現されるか、またはブロックチェーンネットワーク100上における仮想マシン(virtual machine)で第2ステーブルコインの流動性を調節して第2ステーブルコインの価格を安定的に維持できるようにし、担保にされた第1ステーブルコインの総個数と発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率に対応して一定に維持されるようにする動作を遂行するスマートコントラクトで具現されることができる。
【0048】
一方、流動性プール500はブロックチェーンネットワーク100が具現される独立的なブロックチェーンプラットフォーム、すなわち、メインネットに位置する脱中心化分散取引所であることができ、アトミックスワップ(atomic swap)を通じてエンティティーが第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとを交換させることができる。
【0049】
このように構成された本発明の一実施例によるブロックチェーンシステム1000を通じてブロックチェーンネットワーク上でステーブルコインサービスを提供する方法を図2ないし図4を参照して説明すれば次のとおりである。
【0050】
先ず、図2を参照すれば、サービス運営ノード110がステーブルコインサービスを提供するための担保を提供するために、少なくとも一つの安全資産に対応される第1ステーブルコインをn個の分トレジャリー200に伝送(S11)することができる。前記nは0より大きい実数であり得る。
【0051】
この時、第1ステーブルコインは、法定通貨、金、不動産、債券、株式などの中で少なくとも一部のような多様な安全資産を担保に取って発行された暗号通貨であって、ブロックチェーンシステム1000がメインネット上で発行したものであるか、または第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンからブロックチェーンブリッジを通じてメインネットを運営するサービス運営ノード110に連動される運営ノード電子財布に伝送されたものであり得る。
【0052】
一例として、テザー、USDC、トゥルーUSD、ジェミニドル、スチームドルなどのように法定通貨にペギングされた第1ステーブルコインがブロックチェーンブリッジを通じて伝送されたものである場合、少なくとも一つの安全資産を担保に取って発行された第1ステーブルコインをサービスするサイドチェーンの特定使用者が第1ステーブルコインをプライベートキーで署名してマルチシグブリッジへ伝送することができる。マルチシグ方式はプライベートキーが3個以上で、そのうち2個の署名を要するので、相手が持っているプライベートキーで署名する場合、検証人がこれを検証してマルチシグブリッジへ伝送した個数の分メインネットに第1ステーブルコインが発行されてサービス運営ノードに伝送されるようになる。
【0053】
それでは、ブロックチェーンシステム1000はトレジャリー200をもってサービス運営ノード110から伝送されたn個の第1ステーブルコインをトレジャリー200に連動されるトレジャリー電子財布に預けることができる。
【0054】
そして、ブロックチェーンシステム1000はトレジャリー200をもってサービス運営ノード100から伝送されたn個の第1ステーブルコインがトレジャリー電子財布に預けられたことを知らせる結果情報をミンター300に伝送(S12)して提供することができる。
【0055】
以後、ブロックチェーンシステム1000はミンター300をもって第1ステーブルコインを既設定された担保率mで担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分サービス運営ノード110に連動された運営ノード財布に発行(S13)して提供することができる。
【0056】
そして、ブロックチェーンシステム100はサービス運営ノード110をもってn×m個の第2ステーブルコインの中で少なくとも一部個数の第2ステーブルコインを、第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間で交換が行われる流動性プール500に供給して第2ステーブルコインの流動性を提供(S14)してあげることができる。この時、ブロックチェーンシステム1000はサービス運営ノード110をもって少なくとも一部個数の第2ステーブルコインを流動性プール500に提供すると同時に、担保率によって少なくとも一部個数の第2ステーブルコインに対応される対応個数の第1ステーブルコインを流動性プール500に提供してあげることができる。
【0057】
一例として、トレジャリー200及びミンター300がスマートコントラクトで具現される場合には、トレジャリー200の動作のための実行コードを含むトランザクションとミンター300の動作のための実行コードを含むトランザクションをブロックチェーンネットワーク100に伝送すれば、ブロックチェーンノード120はそれぞれのトランザクションを共有してブロックを生成した後ブロックをブロードキャスティングする。そうすれば、ブロックを伝達してもらったそれぞれのブロックチェーンノード120は該当ブロックをブロックチェーンに追加し、該当ブロックに格納されているそれぞれのトランザクションを適用させて自分のスマートコントラクトデータベースを同期化する過程を通じてブロックチェーンノード120がスマートコントラクトの状態のデータベースを共有するようになる。このような状態で、サービス運営ノード110がトレジャリースマートコントラクトにn個の第1ステーブルコインを伝送するためのトランザクションをブロックチェーンネットワーク100に伝送すれば、ブロックチェーンネットワーク100の仮想マシンでトレジャリースマートコントラクトが実行され、n個の第1ステーブルコインがサービス運営ノード110からトレジャリー電子財布に伝送された結果である伝送結果トランザクションを生成してブロックチェーンネットワーク100にブロードキャスティングする。そうすれば、ブロックチェーンノード120は分散合意によって伝送結果トランザクションを含むブロックを登録することによってn個の第1ステーブルコインが運営ノード電子財布からトレジャリー電子財布に伝送されるようにし、スマートコントラクトの状態のデータベースでトレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの個数情報をアップデートする。そして、伝送結果トランザクションに対応したりトレジャリースマートコントラクトからの第2ステーブルコインの発行を要請するトランザクションに対応してブロックチェーンネットワーク100の仮想マシンでミンタースマートコントラクトが実行され、第1ステーブルコインを既設定された担保率mで担保にされた第2ステーブルコインをn×m個の分生成し、生成されたn×m個の第2ステーブルコインをサービス運営ノード110に伝送するためのトランザクションをブロックチェーンネットワーク100に伝送する。そうすれば、ブロックチェーンノード120は分散合意によって発行結果トランザクションを含むブロックを登録することによって、n×m個の第2ステーブルコインが運営ノード電子財布に伝送されるようにし、スマートコントラクトの状態のデータベースで第2ステーブルコインの発行量状態情報をアップデートする。これを通じて、エンティティーはトレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンターによって発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されているかを確認できるようになることによって第2ステーブルコインの信頼性を向上させることができる。
【0058】
一方、流動性プール500はブロックチェーンネットワーク100が具現される独立的なブロックチェーンプラットフォーム、すなわち、メインネットに位置する脱中心化分散取引所であり得るし、アトミックスワップ(atomic swap)を通じてエンティティーが第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとを交換させることができる。この時、流動性プール500はスマートコントラクトで具現されたり、ブロックチェーンノードで具現されることができる。これとは違って、流動性プール500は第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換を仲介する中央型取引所であり得るし、オラクルを通じて第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換情報を仲介することができる。
【0059】
次に、図3図4を参照すれば、流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが担保率mから変動された交換価値変動比が既設定された第1しきい値以上になれば、ブロックチェーンシステム1000はスタビライザー400をもってトレジャリー電子財布からj個の第1ステーブルコインが引き出されてスタビライザー400に連動されるスタビライザー電子財布に伝送されるようにし、トレジャリー電子財布から引き出されて伝送されたj個の第1ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによってj×i個の第2ステーブルコインに交換するようにし、交換されたj×i個の第2ステーブルコインの中でj×m個の第2ステーブルコインをミンター300を通じて焼却するようにして交換価値変動比が第1しきい値より小さい既設定された第2しきい値以下になるようにしたり、ミンター300を通じてk個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行されるようにし、発行されたk個の第2ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによってk/i個の第1ステーブルコインに交換するようにして交換価値変動比が前記第1しきい値より小さい第2しきい値以下になるようにすることによって、第2ステーブルコインの価格が安定的に維持されるようにすることができる。また、ブロックチェーンシステム1000はj×|i‐m|個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布にステーキングするようにしてトレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンター300を通じて発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにしたり、k/i個の第1ステーブルコインがトレジャリー電子財布に預けられるようにし、ミンター300を通じてk×|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行するようにし、発行されたk×|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布にステーキングするようにし、トレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数とミンター300を通じて発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにすることができる。
【0060】
一例として、図3を参照して、流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが担保率mより大きい場合、すなわち、流動性プール500での第2ステーブルコインの需要が減ったり、悪意的攻撃によって第2ステーブルコインの価格が下落する場合、スタビライザー400が第2ステーブルコインの価格を安定化させる過程を説明すれば、次のとおりである。
【0061】
先ず、スタビライザー400はトレジャリー電子財布から1個の第1ステーブルコインを引き出す(S21)ことができる。
【0062】
一例として、スタビライザー400はトレジャリー200に1個の第1ステーブルコインの伝送を要請することができる。そうすれば、トレジャリー200はトレジャリー電子財布から1個の第1ステーブルコインを引き出してスタビライザー400に伝送(S21)して提供することができる。これによって、トレジャリー電子財布での第1ステーブルコインの個数は(‐1)の分減少され得る。
【0063】
そして、スタビライザー400は1個の第1ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによって1×i個の第2ステーブルコインに交換(S22、S23)することができる。
【0064】
一例として、スタビライザー400はトレジャリー200から伝送された1個の第1ステーブルコインを流動性プール500に伝送(S22)することによって、1個の第1ステーブルコインを第2ステーブルコインへの交換を要請することができる。そうすれば、流動性プール500は第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの現在の状態の交換比率iによって1×i個の第2ステーブルコインをスタビライザー400に伝送(S23)して提供することができる。
【0065】
以後、スタビライザー400は交換された1×i個の第2ステーブルコインの中で1×m個の第2ステーブルコインがミンター300を通じて焼却されるようにすることができる。
【0066】
すなわち、スタビライザー400はトレジャリー電子財布での第1ステーブルコインの個数の減少分(‐1)に対応して第2ステーブルコインの発行個数の減少分を(‐1×m)に調整するために、1×m個の第2ステーブルコインをミンター300に伝送(S24)することによって1×m個の第2ステーブルコインに対する焼却を要請することができる。そうすれば、ミンター300はスタビライザー400から伝送された1×m個の第2ステーブルコインを焼却することによって発行された第2ステーブルコインの総個数が(‐1×m)の分減少されるようにすることができる。
【0067】
この時、第2ステーブルコインの価値の下落によって交換比率iは担保率mより大きいので、スタビライザー400は焼却されていない差額である1×|i‐m|個の第2ステーブルコインをスタビライザー400に連動されるスタビライザー電子財布にステーキングすることができる。
【0068】
そして、スタビライザー400は流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認することによって、トレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数と発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるように調整して第2ステーブルコインの信頼性を維持すると同時に、流動性プール500での第2ステーブルコインの流動量を減少させる過程を繰り返して交換価値変動比が第2しきい値以下になるようにして第2ステーブルコインの価格を安定化させることができるようになる。
【0069】
他の例として、図4を参照して、流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率iが担保率mより小さい場合、すなわち、流動性プール500での第2ステーブルコインの需要が増加されて第2ステーブルコインの価格が上昇する場合、スタビライザー400が第2ステーブルコインの価格を安定化させる過程を説明すれば、次のとおりである。
【0070】
先ず、スタビライザー400はミンター300を通じて1個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行(S31)されるようにすることができる。
【0071】
一例として、スタビライザー400はミンター300に1個の第2ステーブルコインの発行を要請することができる。そうすれば、ミンター300は1個の第2ステーブルコインを生成してスタビライザー400に伝送して提供することができる。これによって、ミンター300での発行された第2ステーブルコインの総個数は(+1)の分増加されることができる。
【0072】
そして、スタビライザー400は1個の第2ステーブルコインを利用して流動性プール500で交換比率iによって1/i個の第1ステーブルコインに交換(S32、S33)することができる。
【0073】
一例として、スタビライザー400はミンター300によって新しく発行された1個の第2ステーブルコインを流動性プール500に伝送(S32)することによって1個の第2ステーブルコインの第1ステーブルコインへの交換を要請することができる。そうすれば、流動性プール500は第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの現在の状態の交換比率iによって1/i個の第1ステーブルコインをスタビライザー400に伝送(S33)して提供することができる。この時、第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率がiなので、第2ステーブルコインに対する第1ステーブルコインの交換比率は1/iになり、それによって1個の第2ステーブルコインは1/i個の第1ステーブルコインに交換されることができる。
【0074】
以後、スタビライザー400は交換された1/i個の第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預ける(S34)ことができる。
【0075】
そして、トレジャリー電子財布への1/i個の第1ステーブルコインが預けられるによって、ミンター300は発行された第2ステーブルコインの総個数の増加分(+1)に対応してトレジャリー電子財布に第1ステーブルコインが(+1/m)増加分新しく預けられたのかを確認することができる(S35)。この時、交換比率iは担保率mより小さいので、1/iは1/mより大きくなり、トレジャリー電子財布に1/mより多い個数の第1ステーブルコインが新しく預けられたことを確認することができる。したがって、ミンター300はトレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数と発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるようにするために、差額である|1/i‐1/m|個の第1ステーブルコインに対応される|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインがスタビライザー電子財布に発行(S36)されるようにすることができる。そうすれば、スタビライザー400は発行された|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布にステーキング(S37)することができる。
【0076】
そして、スタビライザー400は流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインのアップデートされた交換比率を確認することによって、トレジャリー電子財布に預けられた第1ステーブルコインの総個数と発行された第2ステーブルコインの総個数との比率が担保率mに対応して一定に維持されるように調整して第2ステーブルコインの信頼性を維持すると同時に、流動性プール500での第2ステーブルコインの流動量を増加させる過程を繰り返して交換価値変動比が第2しきい値以下になるようにして第2ステーブルコインの価格を安定化させることができるようになる。
【0077】
一方、前記ではトレジャリー電子財布への1/i個の第1ステーブルコインが預けられることによってミンター300が|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインをスタビライザー電子財布に発行して提供したが、これとは違って、スタビライザー400が1/i個の第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預けると同時に、差額である|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインに対する発行をミンター300に要請することによって、ミンター300が|1/i‐1/m|×m個の第2ステーブルコインをスタビライザーの電子財布に発行させることもできる。
【0078】
前記のような動作によって第2ステーブルコインの価格を安定的に維持されるようにする状態で、交換価値変動比が第1しきい値より大きい第3しきい値以上、すなわち、第2ステーブルコインの価格が急激に変化されれば、ブロックチェーンシステム1000は、第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの交換を遂行しようとするエンティティーの流動性プール500へのアクセスを遮断し、スタビライザー400にのみ流動性プール500へのアクセスを許与することによって、スタビライザー400をもって自動マーケットオペレーション(automatedmarket operation)を通じて流動性プール500での第1ステーブルコイン及び第2ステーブルコインの総流動性を維持する状態で、流動性プール500での第1ステーブルコインに対する第2ステーブルコインの交換比率が担保率になるまで第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換を遂行するようにし、交換比率が担保率になったり、これに近づけば、エンティティーの流動性プール500へのアクセスを許与することによって、エンティティーが流動性プール500を通じて第1ステーブルコインと第2ステーブルコインとの間の交換をさせることができる。
【0079】
また、ブロックチェーンシステム1000はトレジャリー電子財布への第1ステーブルコインの預け入れが許与された少なくとも一つのサービス運営パートナーノード130からトレジャリー電子財布にp個の第1ステーブルコインが伝送されれば、トレジャリー電子財布に対応されるトレジャリー200をもって、サービス運営パートナーノード130のアクセス権限を確認したり、ブロックチェーンのマルチシグ検証によってサービス運営パートナーノード130による第1ステーブルコインの伝送が有効であるかを確認してサービス運営パートナーノード130がトレジャリー電子財布への第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者であるかを確認するようにし、サービス運営パートナーノード130がトレジャリー電子財布への第1ステーブルコインの預け入れに対する権限者と確認されれば、p個の第1ステーブルコインをトレジャリー電子財布に預けられるようにし、ミンター300をもってp個の第1ステーブルコインに対応されるp×m個の第2ステーブルコインをサービス運営パートナーノードに連動された運営パートナーノード電子財布に発行して提供することができる。これを通じて、ブロックチェーンシステム1000を通じてサービスが提供される第2ステーブルコインの信頼性に基づいて多様な投資者が運営パートナーとして参加できるようにすることによって、第2ステーブルコインを利用するエコシステムの活性化を図ることができる。
【0080】
これに加え、ブロックチェーンシステム1000はスタビライザー400をもってスタビライザー電子財布にステーキングされた第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をリワードプール(未図示)に提供して、リワードプールをもってスタビライザー400から伝送された第2ステーブルコインの中で少なくとも一部をメインネットのエコシステムに参加する多様なエンティティーにリワードで提供させることができる。
【0081】
また、 以上で説明された本発明による実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて遂行できるプログラム命令語の形態で具現され、コンピュータの読み取り可能な記録媒体に記録されることができる。前記コンピュータの読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータの読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別設計されて構成されたものであるか、またはコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知されて使用可能なものであってもよい。コンピュータの読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD‐ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気‐光媒体(magneto‐optical media)、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令語を格納して遂行するように特別構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるもののような機械語コードのみならず、インタプリタなどを使用してコンピュータによって実行されることができる高級言語コードも含まれる。前記ハードウェア装置は、本発明による処理を行うために一つ以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成されることができるし、その逆も同様である。
【0082】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と、限定された実施例及び図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形を図ることができる。
【0083】
したがって、本発明の思想は前記説明された実施例に限って決まってはならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、この特許請求の範囲と均等に、または等価的に変形された全てのものは本発明の思想の範疇に属するものとする。
【符号の説明】
【0084】
1000: ブロックチェーンシステム
100: ブロックチェーンネットワーク
200: トレジャリー
300: ミンター
400: スタビライザー
図1
図2
図3
図4