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特開2024-50457プルバックを用いた血管造影画像/映像の同期、及びアンギオ遅延測定
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050457
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】プルバックを用いた血管造影画像/映像の同期、及びアンギオ遅延測定
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/045 20060101AFI20240403BHJP
   A61B 1/313 20060101ALI20240403BHJP
   A61B 1/00 20060101ALI20240403BHJP
   A61B 6/12 20060101ALI20240403BHJP
   A61B 6/00 20240101ALI20240403BHJP
   A61B 6/46 20240101ALI20240403BHJP
   A61B 6/50 20240101ALI20240403BHJP
【FI】
A61B1/045 620
A61B1/313 510
A61B1/00 526
A61B1/00 511
A61B6/12
A61B6/00 550D
A61B6/00 570
A61B6/46 506B
A61B6/50 500B
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023149743
(22)【出願日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】17/936,767
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
(71)【出願人】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユ
(72)【発明者】
【氏名】山田 大輔
【テーマコード(参考)】
4C093
4C161
【Fターム(参考)】
4C093AA24
4C093CA18
4C093DA02
4C093EC16
4C093FF22
4C161AA22
4C161BB08
4C161CC07
4C161FF40
4C161FF46
4C161JJ09
4C161MM10
4C161NN01
4C161QQ09
4C161RR01
4C161RR18
4C161WW10
4C161WW12
4C161WW13
4C161WW17
4C161WW18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】イメージングモダリティを表示、制御、更新及び強調し、アンギオ遅延決定を実行してアンギオ画像と別のモダリティ画像の間の相対遅延差を見つけ、かつ/又は、同期技術を実行するための、光学イメージング用医用機器のための1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体が提供される。
【解決手段】実施形態は、情報の把握と、1つ以上の画像での精度の改善又は最大化と、アンギオ遅延(又は遅延時間)の決定及び/又は同期の実行のための、少なくとも1つの直感的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、方法、機器、装置、システム又は記憶媒体を提供する。GUIは、アンギオ遅延測定や同期、コレジストレーション、イメージング等の1つ以上の用途向けに機能することができる。
【選択図】図4A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサを備える画像処理装置であって、
前記1つ以上のプロセッサは、
物体の1つ以上の血管造影画像を取得することと、
前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得することであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得することと、
それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定することと、
を実行するように機能する、装置。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)被制御プルバックを用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定すること、又は、
(ii)同期信号を用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定すること、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
1つ以上のマーカ若しくは放射線不透過性マーカを有するカテーテル又はプローブであって、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像と、前記物体の前記1つ以上の血管内画像とを取得するように機能する、カテーテル又はプローブ、
を更に備え、
前記被制御プルバックが使用される場合、前記1つ以上のプロセッサは、
前記被制御プルバックを実行し、前記1つ以上の血管造影画像のデータをレビューすることと、
前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングすることと、
線形回帰処理を適用して、部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算することと、
前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間、及び/又は、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を、結果データテーブルに入力することと、
を実行するように更に機能する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間と、前記被制御プルバック中又は前記被制御プルバック付近で前記1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算することにより、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を推定又は決定するように更に機能する、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
スピンモータ及びリニアプルバックモータを更に備え、
(i)前記1つ以上のプロセッサは、前記スピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、前記1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を見つけるように更に機能し、
(ii)前記1つ以上のプロセッサは、前記被制御プルバックの発生時間、前記被制御プルバックでの画像キャプチャ開始時間、及び、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との差を決定するように更に機能し、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との前記差は、前記リニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、前記プルバック準備完了状態は、前記リニアプルバックモータが前記被制御プルバックを開始し、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態であり、
(iii)前記1つ以上のプロセッサは、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を、前記被制御プルバックの前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算するように更に機能し、かつ/又は、前記1つ以上のプロセッサは、サブアンギオ間隔レベルに前記被制御プルバックの前記開始時間を補間するように更に機能し、当該補間は、前記1つ以上の血管内画像の前記第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能し、
(iv)前記1つ以上のプロセッサは、前記プルバック中に前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するように更に機能し、当該期間は、前記被制御プルバックの前記開始時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、前記プルバックの終了時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する、
請求項3に記載の装置。
【請求項6】
(i)前記被制御プルバックのデータは1つ以上のデータパケットを含み、前記1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、前記データパケットのうちの1つ以上は映像フレームを含むこと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像のフレーム収集速度は200フレーム毎秒(FPS)であり、前記被制御プルバックの長さは80mmであり、前記被制御プルバックの期間は2.0秒であり、水平プルバック距離の平均フレーム解像度はフレームあたり約0.2mmであること、及び/又は、
(iii)前記装置は、クロックと、映像取得ボード又はフレームグラバとを更に有し、当該映像取得ボード又はフレームグラバは、前記映像フレームをデジタルフレームとして取り込み、当該デジタルフレームを、前記クロックからのタイムスタンプとともに前記1つ以上のプロセッサに登録すように機能し、前記タイムスタンプは、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能すること、
のうちの1つ以上である、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
(i)前記1つ以上のデータパケットの前記血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み、
(ii)前記1つ以上のプロセッサは、血管造影画像同期を実行するために、前記1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するように更に機能し、
(iii)前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の血管内画像の各々と前記1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するように機能し、かつ/又は、
(iv)前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、前記1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、前記画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するように更に機能する、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示することであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示することと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行することと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行することと、
を実行するように更に機能する、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記物体の前記1つ以上の血管造影画像と、前記物体の前記1つ以上の血管内画像とを取得するように機能するカテーテル又はプローブと、
静止部分及び回転部分を有する回転機器であって、前記静止部分と前記回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、前記回転部分の前記窓又は領域は、前記回転部分の回転中に1回以上前記静止部分の前記窓又は領域と重なるように構成される、回転機器と、
を更に備え、
前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の測定に前記同期信号が用いられる場合、前記1つ以上のプロセッサは、
(i)前記装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備える前記カテーテル又はプローブとを準備し、かつ/又は、前記回転機器の前記回転部分をプルバックのために回転させるように準備すること、
(ii)前記プルバックを開始し、前記NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、前記回転機器の前記回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させること、
(iii)前記アンギオフレーム上で、又は前記アンギオフレームを用いて、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含む前記フレームを検出し、各画像フレームについて前記開いた窓又は領域を計算すること、
(iv)前記1つ以上の血管内画像上で、又は前記1つ以上の血管内画像を用いて、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、前記NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、前記NIRF光及び/又はNIRAF光がオンになっている前記フレームを検出すること、及び/又は、
(v)前記NIRF光及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することにより、計算された前記開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することにより、かつ/又は、前記回転機器の少なくとも前記開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を計算し、前記ピーク時間と、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の前記対応する部分又は位置について決定又は特定された前記対応する時間値との間の時間差を計算すること、
を実行するように更に機能する、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
(i)前記回転機器の前記回転部分及び前記静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有し、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の前記窓又は領域を有し、或いは、前記回転機器の前記回転部分及び前記静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有し、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の前記窓又は領域を有し、前記形状は、三角形と、台形と、正方形と、矩形と、台形と、円形とのうちの1つであり、
(ii)前記静止部分は、前記回転機器の基部又は他の位置に固定され、前記回転部分は、前記静止部分上の軸又は前記静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作し、それにより、前記回転部分はシャッターとして機能し、前記回転部分及び前記静止部分の前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合は前記シャッターは開き、それ以外の場合は前記シャッターは閉じており、
(iii)前記回転機器は、前記1つ以上の血管造影画像内で検出可能な前記窓又は領域を通過するか又は前記窓又は領域によって遮断されるようにはたらくX線を用いて、前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっているかどうかを評価及び確認し、かつ、
(iv)前記回転機器は、スイッチ及び発光ダイオード(LED)を含み、前記スイッチは、前記スイッチが前記ピーク時間に前記LEDをオンにし、それ以外の時間は前記LEDをオフにするような形で、前記窓又は領域が前記ピーク時間にあるときに前記回転部分及び前記静止部分の両方を接続するように機能する、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)前記シャッターの前記閉じた位置又は状態から、前記ピーク時間での前記窓又は領域の前記完全に重なった最大領域まで、重なった前記窓又は領域を表示又は提示することと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、前記1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、前記窓又は領域のサイズを測定することと、
(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、前記ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いて前記ピーク時間を補間することと、
を実行するように機能する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示することであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示することと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行することと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行し、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間を記録することと、
を実行するように更に機能する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記物体は血管である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすること、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすることであって、前記1つ以上の血管内画像は、1つ以上の光干渉断層撮影(OCT)画像若しくはフレーム又は血管内超音波(IVUS)画像若しくはフレームと、断層撮影画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)画像と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、コレジストレーションすること、及び/又は、
複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、前記複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示すること、
のうちの1つ以上を実行するように更に機能する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法であって、
前記1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項16】
(i)前記1つ以上のプロセッサが、被制御プルバックを用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定するステップ、又は、
(ii)前記1つ以上のプロセッサが、同期信号を用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定するステップ、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記被制御プルバックが使用され、前記イメージング装置が、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカと、カテーテル又はプローブとを更に含むか、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカ及び前記カテーテル又はプローブと通信し、前記カテーテル又はプローブは、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像及び前記物体の前記1つ以上の血管内画像と、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカとを取得するように機能する場合、前記方法は、
前記被制御プルバックを実行し、前記1つ以上の血管造影画像のデータをレビューするステップと、
前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングするステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、線形回帰処理を適用して、部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間、及び/又は、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を、結果データテーブルに入力するステップと、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を推定又は決定するステップは、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間と、前記被制御プルバック中又は前記被制御プルバック付近で前記1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算すること、を更に含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(i)前記1つ以上のプロセッサが、前記イメージング装置のスピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、前記1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を見つけるステップと、
(ii)前記1つ以上のプロセッサが、前記被制御プルバックの発生時間、前記被制御プルバックの画像キャプチャ開始時間、及び、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との差を決定するステップであって、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との前記差は、前記イメージング装置のリニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、前記プルバック準備完了状態は、前記リニアプルバックモータが前記被制御プルバックを開始し、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態である、決定するステップと、
(iii)前記1つ以上のプロセッサが、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を、前記被制御プルバックの前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算し、かつ/又は、サブアンギオ間隔レベルに前記被制御プルバックの前記開始時間を補間するステップであって、当該補間は、前記1つ以上の血管内画像の前記第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能する、計算及び/又は補間するステップと、
(iv)前記1つ以上のプロセッサが、前記プルバック中に前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するステップであって、当該期間は、前記被制御プルバックの前記開始時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、前記プルバックの終了時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する、決定するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記被制御プルバックのデータをキャプチャするステップであって、前記データは1つ以上のデータパケットを含み、前記1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、前記データパケットのうちの1つ以上は、デジタルフレームに取り込まれた映像フレームを含む、キャプチャするステップと、
前記1つ以上のプロセッサに、前記デジタルフレームをタイムスタンプとともに登録するステップであって、前記タイムスタンプは、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能する、登録するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記1つ以上のデータパケットの前記血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み、
前記方法は、
(i)前記1つ以上のプロセッサが、血管造影画像同期を実行するために、前記1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するステップ、
(ii)前記1つ以上の血管内画像の各々と前記1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するステップ、及び/又は、
(iii)前記1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、前記1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、前記画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するステップ、
を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示するステップと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行するステップと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記同期信号を使用する場合であって、前記イメージング装置が、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像及び前記物体の前記1つ以上の血管内画像を取得するように機能するカテーテル又はプローブと、静止部分及び回転部分を有する回転機器とを更に含み、又は、前記カテーテル又はプローブ及び前記回転機器と通信し、前記静止部分と前記回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、前記回転部分の前記窓又は領域は、前記回転部分の回転中の1つ以上の時間において前記静止部分の前記窓又は領域と重なるように構成される場合、前記方法は、
(i)前記イメージング装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備える前記カテーテル又はプローブとを準備し、かつ/又は、前記回転機器の前記回転部分をプルバックのために回転させるように準備するステップ、
(ii)前記プルバックを開始し、前記NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、前記回転機器の前記回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させるステップ、
(iii)前記アンギオフレーム上で、又は前記アンギオフレームを用いて、1つ以上のプロセッサが、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含む前記フレームを検出し、各画像フレームについて前記開いた窓又は領域を計算するステップ、
(iv)前記1つ以上の血管内画像上で、又は前記1つ以上の血管内画像を用いて、1つ以上のプロセッサが、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、前記NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、前記NIRF光及び/又はNIRAF光がオンになっている前記フレームを検出するステップ、及び/又は、
(v)前記NIRF及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することにより、計算された前記開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することにより、かつ/又は、前記回転機器の少なくとも前記開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を計算し、前記ピーク時間と、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の前記対応する部分又は位置について決定又は特定された前記対応する時間値との間の時間差を計算するステップ、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記静止部分は、前記回転機器の基部又は他の位置に固定され、前記回転部分は、前記静止部分上の軸又は前記静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作し、それにより、前記回転部分はシャッターとして機能し、前記回転部分及び前記静止部分の前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合は前記シャッターは開き、それ以外の場合は前記シャッターは閉じており、
前記方法は、
(i)前記シャッターの前記閉じた位置又は状態から、前記ピーク時間での前記窓又は領域の前記完全に重なった最大領域まで、重なった前記窓又は領域を表示又は提示するステップと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、前記1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、前記窓又は領域のサイズを測定するステップと、
(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、前記ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いて前記ピーク時間を補間するステップと、
を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示するステップと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行するステップと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行し、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間を記録するステップと、
を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記物体は血管である、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションするステップ、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションするステップであって、前記1つ以上の血管内画像は、1つ以上の光干渉断層撮影(OCT)画像若しくはフレーム又は血管内超音波(IVUS)画像若しくはフレームと、断層撮影画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)画像と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、コレジストレーションするステップ、及び/又は、
複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示するステップであって、前記複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示するステップ、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法をコンピュータに実行させるための少なくとも1つのプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法は、
前記1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップと、
を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してコンピュータイメージング及び/又は光学イメージングの分野に関し、特に、プルバックを用いた画像/映像の同期及び遅延測定を実行し、かつ/又は、1つ以上のイメージングモダリティ(血管造影、光干渉断層撮影(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)、近赤外蛍光(NIRF)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、OCT-NIRAF、ロボットイメージング、ヘビ型ロボットイメージング等)を使用するための、機器/装置、システム、方法及び記憶媒体に関する。OCT用途の例として、胃腸や肺、心臓、眼及び/又は血管内での用途等の生物学的物体のイメージング、評価及び診断と、1つ以上の光学器具(1つ以上の光学プローブ、1つ以上のカテーテル、1つ以上の内視鏡、1つ以上のカプセル(例えば1つ以上のテザーカプセル)、1つ以上の針(例えば生検針)等)による取得が挙げられる。本明細書では、1つ以上のイメージングモダリティを使用及び/又は制御する装置又はシステムを用いる用途において、標的、サンプル又は物体を特性評価、検査及び/若しくは診断、並びに/又は測定するための、1つ以上の機器、システム、方法及び記憶媒体を論じる。
【背景技術】
【0002】
光ファイバのカテーテル及び内視鏡は、内臓にアクセスするために開発された。例えば心臓病学では、カテーテルを用いて血管の深さ分解画像を確認するために、光干渉断層撮影法(OCT)が開発された。カテーテル(シース、コイル及び光学プローブを含み得る)は、冠動脈へとナビゲートされる場合がある。
【0003】
OCTは、組織や材料の高解像度の断面画像を取得する技術であり、リアルタイムの可視化を可能にする。OCT技術の目的は、フーリエ変換やマイケルソン干渉計等の干渉光学系や干渉法を用いて、光の時間遅延を測定することである。光源からの光は、スプリッタ(例えばビームスプリッタ)によって分離され、参照アームとサンプル(又は測定)アームに送られる。参照ビームは、参照アームの参照ミラー(部分反射要素や他の反射要素)から反射され、サンプルビームは、サンプルアームのサンプルから反射又は散乱される。両ビームは、スプリッタで結合(又は再結合)され、干渉縞を生成する。干渉計の出力は、分光計(例えばフーリエ変換赤外分光計)等の1つ以上の機器において、フォトダイオードやマルチアレイカメラ等の1つ以上の検出器によって検出される。干渉縞は、サンプルアームの経路長が参照アームの経路長と光源のコヒーレンス長の範囲内で一致する場合に、生成される。出力ビームを評価することにより、入力放射線のスペクトルを周波数の関数として導出することができる。干渉縞の周波数は、サンプルアームと参照アームの間の距離に対応する。周波数が高いほど、経路長の差が大きくなる。OCT光学プローブにはシングルモードファイバを使用することができ、蛍光及び/又は分光法にはダブルクラッドファイバを使用することができる。
【0004】
複数の情報を同時に取得するために、光学プローブを用いたOCT、蛍光及び/又は分光システム等のマルチモダリティシステムが開発されている。経皮的冠動脈インターベンション(PCI)等の血管診断やインターベンション手技時には、光干渉断層撮影法(OCT)のユーザは、情報の過負荷が原因で、他のモダリティとの相関関係において断層撮影画像を理解することに苦労する場合があり、これにより、画像の解釈に混乱が生じてしまう。
【0005】
更に、2つの異なる画像や映像(血管内の画像又は映像や、血管造影の画像又は映像等)が並べて表示されたり、ディスプレイ上に一緒に表示されたりする状況では、ユーザ(技術者、医師、臨床医等)は、2つの画像又は映像に何らかの関連があるという印象をもつ可能性がある。例えば、並べて表示されることにより、2つの画像又は映像が同時に発生したように示唆される可能性がある。しかしながら、イメージング又は情報の処理装置又はシステム(例えばOCTの装置又はシステム)の設計に基づくと、2つの画像又は映像のシーケンスは、2つの完全に独立した経路から得られる。多くの場合、ソフトウェアコンポーネント、プロセッサコンポーネント、又はメモリ若しくはメモリプールへの画像又は映像のデータ到着に関して、2つの画像又は映像の発生源のレイテンシはわずかに異なる。このような到着の際、一般には、装置又はシステムのクロックにより、画像又は映像フレームの各々に対して規定のタイムスタンプが与えられる。このようなタイムスタンプは、データが取得された正確な時間ではない。
【0006】
2つのデータソースから得られた画像又は映像を同期して表示するという目標を達成するには、画像間又は映像間の正確な相対遅延差を把握する必要がある。以前に提案されたひとつの方法は、プルバック中に利用可能なデータに対してコレジストレーションプロセスを実行して、各アンギオフレームについて遅延(例えばアンギオ遅延)を計算することである。しかしながら、そのようなプロセスは、計算量が多く、エラーの発生しやすい結果を招くおそれがある。更に、そのようなプロセスは各プルバックに依存するものであり、血管の解剖学的構造や構成により、精度が悪影響を受けるおそれがある。
【0007】
したがって、1つ以上のイメージングモダリティ(血管造影、断層撮影、OCT等)を使用、制御及び/又は強調するための、かつ、2つの異なる又は別々に受信された画像間又は映像間の正確な遅延差を決定するための、少なくとも1つのイメージング、情報又は光学の装置/機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することが望ましいであろう。また、ディスプレイ上の並列ビュー又は同時ビューにより、2つ以上の独立したソースから得られた同期された画像又は映像が表示されるようにするための、少なくとも1つのイメージング、情報又は光学の装置/機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することも望ましいであろう。
【発明の概要】
【0008】
したがって、本開示の広範な目的は、遅延測定を伴う画像及び/又は映像の同期を適用する、複数のイメージングモダリティを使用及び/又は制御するためのイメージング(例えばOCT、血管内イメージング(IVI)、IVUS、NIRF、NIRAF、ヘビ型ロボット、ロボット等)の装置、システム、方法及び記憶媒体を提供することである。また、本開示の広範な目的は、干渉計等の干渉光学系を用いるOCT用の機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することである(例えばスペクトル領域OCT(SD-OCT)、波長掃引型OCT(SS-OCT)、マルチモーダルOCT(MM-OCT)、血管内超音波検査(IVUS)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、近赤外分光法(NIRS)、近赤外蛍光(NIRF)、光や音その他の放射線源を用いる治療法等)。
【0009】
1つ以上の実施形態は、物体(例えば血管)の分子構造等の情報を把握するとともに、画像及び/又は映像の同期を実行する能力、及び/又は、遅延又はアンギオ遅延を決定する能力を提供するために、少なくとも1つの直感的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、方法、機器、装置、システム又は記憶媒体を提供する。
【0010】
本開示の1つ以上の実施形態は、画像間又は映像間の正確な相対遅延差を把握するように機能する。そのような、血管造影画像又は映像と別のタイプの画像又は映像(血管内画像又は映像や、OCT画像又は映像等)との間の相対遅延を、本明細書では「アンギオ遅延」や「アンギオ遅延時間」と呼ぶ。より一般的には、そのような遅延差を、本明細書では「遅延」や「遅延時間」と呼ぶ。
【0011】
本明細書に記載の任意の方法(例えば同期方法、遅延又はアンギオ遅延の決定方法、検出方法、イメージング又は可視化の方法等)の1つ以上の実施形態は、本明細書に記載の装置、システム、他の方法、記憶媒体、或いはその他の構造の任意の特徴と併用することができる。
【0012】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つのイメージングモダリティの画像を別のイメージングモダリティ画像と並列で(或いは一緒に)ディスプレイ上に表示するためのGUIを採用する1つ以上のイメージングモダリティ用のシステムを使用することができる。例えば、限定ではないが、1つ以上の実施形態は、断層撮影の画像又は映像フレームを血管造影の画像又は映像フレームと一緒に(或いは、並列で)表示するように機能するGUIを有するOCTシステム又はMM-OCTシステムに関する場合がある。
【0013】
本開示の特徴又は技術の1つ以上を使用することにより、1つ以上の実施形態は、以下のうちの1つ以上を達成することができる:(i)遅延(例えばアンギオ映像又は画像についてのアンギオ遅延)及び関連概念を規定し、遅延を計算して複数の測定値を管理する(例えば、通常プルバック前のソフトウェア又はプロセッサのサービスモードにおいて)ための最良の方法を明らかにすること;(ii)ズームインした血管造影ビューを用いた通常のプルバックプロセスと線形回帰を使用して、正確な遅延測定値(例えば正確なアンギオ遅延測定値)を計算すること(例えば本開示の方法の少なくとも第1の実施形態);(iii)血管造影用の幾何学的な(例えば三角形の)窓を有する回転機器と、LED(例えばNIRF及び/又はNIRAF光LED)を備えたカテーテルと、回転スイッチとを用いて、遅延時間(例えばアンギオ遅延時間)を測定すること;(iv)複数の遅延測定値(例えばアンギオ遅延測定値)をサービスモードテーブルに保存して管理し、平均化された結果を、同じ手術室(OR)環境で取得されたプルバックに適用される遅延(例えばアンギオ遅延)として適用すること;及び/又は、(v)本明細書に記載の1つ以上の方法を用いた遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)のために、1つ以上のシステム(例えばOCTシステム、MM-OCTシステム、1つ以上のイメージングモダリティのシステム等)のGUIにおいて可視化要素の改善をサポートするサービスモードを使用すること。
【0014】
追加又は代替として、本開示の1つ以上の実施形態は、少なくとも以下の利点を達成することができ、或いは、少なくとも以下の特徴を含むことができる:(i)装置/システム(例えばOCT装置/システム、MM-OCT装置/システム、1つ以上のイメージングモダリティの装置/システム等)及びその使用環境の分析に基づき、遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)は、個々のプルバックから独立することができるし、事前に測定することもできる(例えばサービスモード等でのシステム構成プロセスの一部として);(ii)サービスモードは、遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)を提供し、また、手術室(OR)依存データベースを維持して全ての測定記録を保持するように設計することができる;(iii)サービスモードは、遅延(例えばアンギオ遅延、イメージングモダリティの遅延等)を測定するための体系的な手順を規定し、正確な測定値の計算又は決定を支援するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供することができる;(iv)本開示の1つ以上の実施形態は、本開示の1つ以上の方法において遅延値(例えばアンギオ遅延値、イメージング又は映像モダリティの遅延値等)を測定する方法として、テストプルバックにおいてアンギオ(又は他のイメージング/映像モダリティ)不透過性マーカを備えたカテーテル(例えば簡易カテーテル)を使用することができ、また、線形回帰法を用いて、遅延(例えばアンギオ遅延、イメージング/映像モダリティの遅延等)の値の結果の精度を高めることができる;かつ/又は、(v)本開示の1つ以上の実施形態では、測定に同期信号が使用され得るので、本開示の1つ以上の実施形態は、より正確な方法又はプロセスとして、回転機器と、遅延(例えばアンギオ遅延)をサポートするように設計されたカテーテルとを使用することができる。
【0015】
1つ以上の実施形態では、物体は血管であってよく、取得位置は、罹患している領域であってよく、かつ/又は、医師、臨床医又は本装置の他のユーザが更なる査定を検討している領域である。1つ以上の実施形態では、物体は、イメージングや情報収集の対象となるサンプルその他の標的構造であり得る。
【0016】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のプロセッサは、以下のうちの1つ以上を実行するように更に機能することができる:(i)複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRF)画像と、所定ビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外蛍光(NIRF)画像と、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示すること;(ii)複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はレビューと、血管造影ビューと、のうちの3つ以上を含む、表示すること;及び、(iii)面内配向情報に基づいて、かつ/又は、面内配向を更新又は変更する要求に基づいて、複数のイメージングモダリティの各々の表示を変更又は更新すること。
【0017】
ユーザが物体内のある場所で血管内画像を取得するとき、物体のその特定の部分は、以前の血管造影画像その他の情報に基づく所定の場所にあってよい。
【0018】
同期及び/又はアンギオ遅延(又は遅延時間)測定に使用されるイメージング装置又はシステムの1つ以上の実施形態は、本開示に記載される特徴のうちの任意の特徴又は組合わせを含んでよい。例えば、1つ以上の画像処理装置又はシステムは、以下を含んでよい:以下を実行するように機能する1つ以上のプロセッサ:物体の1つ以上の血管造影画像を取得すること;物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得することであって、1つ以上の血管造影画像は、1つ以上の血管内画像の取得前、又は1つ以上の血管内画像の取得後、又は1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得すること;及び、それぞれ第1のデータソースと第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定すること。イメージング装置又はシステムの1つ以上のプロセッサは、本明細書に記載の任意の技術を実行することができる。例えば、1つ以上のプロセッサは、以下を実行するように更に機能し得る:(i)被制御プルバック(controlled pullback)を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を測定すること;又は、(ii)同期信号を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を測定すること。
【0019】
1つ以上の実施形態では、システム又は装置は以下を更に含み得る:1つ以上のマーカ若しくは放射線不透過性マーカを有するカテーテル又はプローブであって、物体の1つ以上の血管造影画像と、物体の1つ以上の血管内画像とを取得するように機能する、カテーテル又はプローブ。被制御プルバックが使用される場合、1つ以上のプロセッサは、以下を実行するように更に機能し得る:被制御プルバックを実行し、1つ以上の血管造影画像のデータをレビューすること;1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングすること;線形回帰処理を適用して、部分開始時間(fractional starting time)、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算すること;及び、部分開始時間、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間に基づいて、1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間、及び/又は、1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差を、結果データテーブルに入力すること。1つ以上のプロセッサは、部分開始時間、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間と、被制御プルバック中又は被制御プルバック付近で1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算することにより、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を推定又は決定するように、更に機能し得る。
【0020】
1つ以上の実施形態では、システム又は装置は、スピンモータ及びリニアプルバックモータを更に備えてよい。その場合、(i)1つ以上のプロセッサは、スピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間の各々を見つけるように更に機能する場合があり、(ii)1つ以上のプロセッサは、被制御プルバックの発生時間、被制御プルバックの画像キャプチャ開始時間、及び、発生時間と画像キャプチャ開始時間との差を決定するように更に機能する場合があり、発生時間と画像キャプチャ開始時間との差は、リニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、プルバック準備完了状態は、リニアプルバックモータが被制御プルバックを開始し、1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態であり、(iii)1つ以上のプロセッサは、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間の各々を、被制御プルバックの発生時間と画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算するように更に機能する場合があり、かつ/又は、1つ以上のプロセッサは、サブアンギオ間隔レベルに被制御プルバックの開始時間を補間するように更に機能する場合があり、当該補間は、1つ以上の血管内画像の第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能し、かつ、(iv)1つ以上のプロセッサは、プルバック中に1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するように更に機能する場合があり、当該期間は、被制御プルバックの開始時間から1つ以上のアンギオ遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちの遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、プルバックの終了時間から1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する。1つ以上の実施形態では、以下の条件のうちの1つ以上が発生又は存在してよい:(i)被制御プルバックのデータは1つ以上のデータパケットを含み、1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、データパケットのうちの1つ以上は映像フレームを含む場合がある;(ii)1つ以上の血管内画像のフレーム収集速度は200フレーム毎秒(FPS)である場合があり、被制御プルバックの長さは80mmである場合があり、被制御プルバックの期間は2.0秒である場合があり、水平プルバック距離の平均フレーム解像度はフレームあたり約0.2mmである場合がある;かつ/又は、(iii)装置は、クロックと、映像取得ボード又はフレームグラバとを更に有する場合があり、当該映像取得ボード又はフレームグラバは、映像フレームをデジタルフレームとして取り込み、当該デジタルフレームを、クロックからのタイムスタンプとともに1つ以上のプロセッサに登録すように機能する場合があり、タイムスタンプは、1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能する場合がある。
【0021】
1つ以上の実施形態では、システム又は装置は、物体の1つ以上の血管造影画像及び物体の1つ以上の血管内画像を取得するように機能するカテーテル又はプローブと、静止部分及び回転部分を有する回転機器とを更に含む場合があり、静止部分と回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、回転部分の窓又は領域は、回転部分の回転中の1つ以上の時間において静止部分の窓又は領域と重なるように構成され、同期信号が1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間の測定に用いられる場合、1つ以上のプロセッサは、以下を実行するように更に機能する場合がある:(i)装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備えるカテーテル又はプローブとを準備し、かつ/又は、回転機器の回転部分をプルバックのために回転させるように準備すること;(ii)プルバックを開始し、NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、回転機器の回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させること;(iii)アンギオフレーム上で、又はアンギオフレームを用いて、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含むフレームを検出し、各画像フレームについて開いた窓又は領域を計算すること;(iv)1つ以上の血管内画像上で、又は1つ以上の血管内画像を用いて、NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、NIRF光及び/又はNIRAF光がオンになっているフレームを検出すること;及び/又は、(v)NIRF光及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することにより、計算された開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することにより、かつ/又は、回転機器の少なくとも開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を計算し、ピーク時間と、NIRF及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について決定又は特定された対応する時間値との間の時間差を計算すること。1つ以上の実施形態では、以下の条件のうちの1つ以上が発生又は存在してよい:(i)回転機器の回転部分及び静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有する場合があり、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の窓又は領域を有し、或いは、回転機器の回転部分及び静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有し、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の窓又は領域を有し、形状は、三角形と、台形と、正方形と、矩形と、台形と、円形とのうちの1つである;(ii)静止部分は、回転機器の基部又は他の位置に固定される場合があり、回転部分は、静止部分上の軸又は静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作し、それにより、回転部分はシャッターとして機能し、回転部分及び静止部分の窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合はシャッターは開き、それ以外の場合はシャッターは閉じている;(iii)回転機器は、1つ以上の血管造影画像内で検出可能な窓又は領域を通過するか又は窓又は領域によって遮断されるようにはたらくX線を用いて、窓又は領域が部分的又は完全に重なっているかどうかを評価及び確認する場合がある;及び、(iv)回転機器は、スイッチ及び発光ダイオード(LED)を含む場合があり、スイッチは、スイッチがピーク時間にLEDをオンにし、それ以外の時間はLEDをオフにするような形で、窓又は領域がピーク時間にあるときに回転部分及び静止部分の両方を接続するように機能する。1つ以上の実施形態では、1つ以上のプロセッサは、以下を実行するように機能する場合がある:(i)シャッターの閉じた位置又は状態から、ピーク時間での窓又は領域の完全に重なった最大領域まで、重なった窓又は領域を表示又は提示すること;(ii)1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、窓又は領域のサイズを測定すること;及び、(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いてピーク時間を補間すること。
【0022】
方法又はプロセスの1つ以上の実施形態は、本開示に記載の任意の特徴や特徴の組合わせを含み得る。例えば、1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法は、以下を含み得る:1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップ;1つ以上のプロセッサが、物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、1つ以上の血管造影画像は、1つ以上の血管内画像の取得前、又は1つ以上の血管内画像の取得後、又は1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、取得するステップ;及び、1つ以上のプロセッサが、それぞれ第1のデータソースと第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップ。本方法は、更に以下を含んでよい:(i)1つ以上のプロセッサが、被制御プルバックを用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を測定するステップ;又は、(ii)1つ以上のプロセッサが、同期信号を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を測定するステップ。
【0023】
1つ以上の方法実施形態では、被制御プルバックが使用される場合であって、イメージング装置が、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカと、カテーテル又はプローブとを更に含むか、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカ及びカテーテル又はプローブと通信し、カテーテル又はプローブが、物体の1つ以上の血管造影画像及び物体の1つ以上の血管内画像と、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカとを取得するように機能する場合、本方法は、更に以下を含んでよい:被制御プルバックを実行し、1つ以上の血管造影画像のデータをレビューするステップ;1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングするステップ;1つ以上のプロセッサが、線形回帰処理を適用して、部分開始時間、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算するステップ;及び、1つ以上のプロセッサが、部分開始時間、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間に基づいて、1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間、及び/又は、1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは1つ以上の遅延時間及び/又は許容誤差を、結果データテーブルに入力するステップ。1つ以上の実施形態では、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を推定又は決定するステップは、部分開始時間、又は、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間と、被制御プルバック中又は被制御プルバック付近で1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算すること、を更に含む場合がある。1つ以上の実施形態では、本方法は以下を更に含んでよい:(i)1つ以上のプロセッサが、イメージング装置のスピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間の各々を見つけるステップ;(ii)1つ以上のプロセッサが、被制御プルバックの発生時間、被制御プルバックの画像キャプチャ開始時間、及び、発生時間と画像キャプチャ開始時間との差を決定するステップであって、発生時間と画像キャプチャ開始時間との差は、イメージング装置のリニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、プルバック準備完了状態は、リニアプルバックモータが被制御プルバックを開始し、1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態である、決定するステップ;(iii)1つ以上のプロセッサが、推定又は決定された1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間の各々を、被制御プルバックの発生時間と画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算し、かつ/又は、サブアンギオ間隔レベルに被制御プルバックの開始時間を補間するステップであって、当該補間は、1つ以上の血管内画像の第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能する、計算及び/又は補間するステップ;及び、(iv)1つ以上のプロセッサが、プルバック中に1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するステップであって、当該期間は、被制御プルバックの開始時間から1つ以上のアンギオ遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちの遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、プルバックの終了時間から1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する、決定するステップ。1つ以上の実施形態では、本方法は以下を更に含んでよい:被制御プルバックのデータをキャプチャするステップであって、データは1つ以上のデータパケットを含み、1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、データパケットのうちの1つ以上は、デジタルフレームに取り込まれた映像フレームを含む、キャプチャするステップ;及び、1つ以上のプロセッサに、デジタルフレームをタイムスタンプとともに登録するステップであって、タイムスタンプは、1つ以上の血管造影画像及び/又は1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能する、登録するステップ。1つ以上実施形態では、1つ以上のデータパケットの血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み得る;本方法は、更に以下を含んでよい:(i)1つ以上のプロセッサが、血管造影画像同期を実行するために、1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するステップ;(ii)1つ以上の血管内画像の各々と1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するステップ;及び/又は、(iii)1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するステップ。
【0024】
1つ以上の方法実施形態では、同期信号を使用する場合であって、イメージング装置が、物体の1つ以上の血管造影画像及び物体の1つ以上の血管内画像を取得するように機能するカテーテル又はプローブと、静止部分及び回転部分を有する回転機器とを更に含み、又は、カテーテル又はプローブ及び回転機器と通信し、静止部分と回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、回転部分の窓又は領域は、回転部分の回転中の1つ以上の時間において静止部分の窓又は領域と重なるように構成される場合、本方法は、更に以下を含んでよい:(i)イメージング装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備えるカテーテル又はプローブとを準備し、かつ/又は、回転機器の回転部分をプルバックのために回転させるように準備するステップ;(ii)プルバックを開始し、NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、回転機器の回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させること;(iii)アンギオフレーム上で、又はアンギオフレームを用いて、1つ以上のプロセッサが、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含むフレームを検出し、各画像フレームについて開いた窓又は領域を計算するステップ;(iv)1つ以上の血管内画像上で、又は1つ以上の血管内画像を用いて、1つ以上のプロセッサが、NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、NIRF及び/又はNIRAFの光がオンになっているフレームを検出するステップ;及び/又は、(v)NIRF及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することにより、計算された開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することにより、かつ/又は、回転機器の少なくとも開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を計算し、ピーク時間と、NIRF及び/又はNIRAF光の対応する部分又は位置について決定又は特定された対応する時間値との間の時間差を計算するステップ。1つ以上の実施形態では、静止部分は、回転機器の基部又は他の位置に固定される場合があり、回転部分は、静止部分上の軸又は静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作する場合があり、それにより、回転部分はシャッターとして機能し、回転部分及び静止部分の窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合はシャッターは開き、それ以外の場合はシャッターは閉じており、本方法は、更に以下を含んでよい:(i)シャッターの閉じた位置又は状態から、ピーク時間での窓又は領域の完全に重なった最大領域まで、重なった窓又は領域を表示又は提示するステップ;(ii)1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、窓又は領域のサイズを測定するステップ;及び、(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いてピーク時間を補間するステップ。
【0025】
本明細書に記載の装置、システム、方法又は記憶媒体の1つ以上の実施形態では、以下の条件のうちの1つ以上が発生又は存在する場合がある:(i)1つ以上のデータパケットの血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み得る;(ii)1つ以上のプロセッサは、血管造影画像同期を実行するために、1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間のうちのアンギオ遅延時間又は遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するように更に機能し得る;(iii)1つ以上のプロセッサは、1つ以上の血管内画像の各々と1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するように機能し得る;かつ/又は、(iv)1つ以上のプロセッサは、1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するように更に機能し得る。
【0026】
本明細書に記載される装置、システム、方法又は記憶媒体の1つ以上の実施形態では、技術及び/又は1つ以上のプロセッサは、以下のように機能し得る:(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示することであって、当該GUIは、装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所についてアンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示すること;(ii)OR又は他の場所の全てについてのデータを装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行する;及び、(iii)全てのOR及び他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全てのOR及び他の場所のうち装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、1つ以上のアンギオ遅延時間又は遅延時間の推定又は決定を実行する。1つ以上の実施形態では、技術及び/又は1つ以上のプロセッサは、以下のうちの1つ以上を実行し得る:取得された1つ以上の血管造影画像と1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすること;取得された1つ以上の血管造影画像と1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすることであって、1つ以上の血管内画像は、1つ以上の光干渉断層撮影(OCT)画像若しくはフレーム又は血管内超音波(IVUS)画像若しくはフレームと、断層撮影画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)画像と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、コレジストレーションすること;及び/又は、複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示すること。
【0027】
記憶媒体の1つ以上の実施形態は、本開示に記載の任意の特徴や特徴の組合わせを含み得る。例えば、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法をコンピュータに実行させるための少なくとも1つのプログラムを格納することができ、該方法は以下を含み得る:1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップ;1つ以上のプロセッサが、物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、1つ以上の血管造影画像は、1つ以上の血管内画像の取得前、又は1つ以上の血管内画像の取得後、又は1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、取得するステップ;及び、1つ以上のプロセッサが、それぞれ第1のデータソースと第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップ。記憶媒体は、本明細書に記載の他の技術又は構造を含むか、実行するか、又はそれらと併用することができる。
【0028】
以下の段落では、特定の説明的な実施形態を記載する。他の実施形態は、代替、均等物及び変更を含む場合がある。加えて、説明的な実施形態はいくつかの新規の特徴を含む場合があり、特定の特徴は、本明細書に記載の機器、システム及び方法の一部の実施形態には必須ではない場合がある。更に、本明細書には特定の実施形態が記載されるが、本開示の実施形態はそれに限定されるものではなく、本開示の1つ以上の実施形態の任意の組合わせにおいて、本明細書に記載の特徴の任意の組合わせを使用することができる。
【0029】
本開示の他の態様によれば、本明細書では、OCT及び/又は他のイメージングモダリティ技術を用いて3D構造を構成/再構成する1つ以上の追加の機器、1つ以上のシステム、1つ以上の方法及び1つ以上の記憶媒体が論じられる。本開示の更なる特徴は、以下の説明から、かつ添付の図面を参照して、一部は理解可能であり、一部は明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本開示の様々な態様を図示する目的で(同様の数字は同様の要素を示す)、図面には、採用され得る単純化された形態が示されている。しかし、当然のことながら、本開示は、図示されている精確な配置及び手段によって限定されず、又はそれに限定されない。当業者が本明細書の主題を作製及び使用することを支援するために、添付の図面及び図を参照する。
【0031】
図1A図1Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、1つ又は複数のイメージングモダリティのビューイング及び制御、並びに/又はアンギオ遅延決定、並びに/又は同期技術を実行するために使用できるシステムの少なくとも1つの実施形態を示す概略図である。
図1B図1Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、画像データの処理、並びに/又は、アンギオ遅延決定及び/又は同期技術の実行のための1つ以上のステップを実行するためのイメージングシステムを示す概略図である。
図2図2は、本開示の1つ以上の態様に係る、画像及び/又は映像の同期、並びに/又は遅延決定を実行するための1つ以上の実施形態と併用できるカテーテルの少なくとも1つの実施形態の図である。
図3図3は、本開示の1つ以上の態様に従って使用できる、血管内画像又は映像を血管造影画像又は映像とともに表示するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の少なくとも1つの実施形態を図示する。
図4A図4Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、2つ以上の独立した経路や画像又は映像のソースについて遅延時間を規定するために使用できる時間軸の少なくとも1つの実施形態の図である。
図4B図4Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、サンプリング周波数の違いに起因して血管内OCT/NIRF/NIRAF画像と血管造影画像又は映像フレームとの間で生じ得る画像フレームマッピングパターンの少なくとも1つの実施形態を示す図である。
図5図5A図5Bは、本開示の1つ以上の態様に従って使用され得る装置又はシステム及びそのプルバックの少なくとも1つの実施形態を図示する。
図6図6は、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延時間又はアンギオ遅延時間の測定又は決定に使用できる少なくとも1つの方法のフローチャートである。
図7図7Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延又はアンギオ遅延を測定するように機能する回転装置又はシステムの上面図の少なくとも1つの実施形態である。図7Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延又はアンギオ遅延を測定するように機能する回転装置又はシステムの側面図の少なくとも1つの実施形態である。
図8図8Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、同期及び/又は遅延時間の評価に用いられる血管造影画像の少なくとも1つの実施形態を図示する。図8Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、発光ダイオード(LED)を用いたカテーテル又はプローブ及び使用環境の少なくとも1つの実施形態を図示する。
図9図9は、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延又はアンギオ遅延を測定するための方法、機器、システム又は記憶媒体の使用時に取得され得る結果の少なくとも1つの実施形態を図示する。
図10図10は、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延時間又はアンギオ遅延時間の測定又は決定に使用できる少なくとも1つの更なる方法のフローチャートである。
図11図11は、本開示の1つ以上の態様に係る、遅延又はアンギオ遅延の測定値の群の少なくとも1つの例を示すGUIの少なくとも1つの実施形態を図示する。
図12A図12Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、画像及び/又は映像の同期を実行し、かつ/又は、遅延又はアンギオ遅延を測定又は決定するための1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT装置又はシステムの少なくとも1つの実施形態を示す。
図12B図12Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、画像及び/又は映像の同期を実行し、かつ/又は、遅延又はアンギオ遅延を測定又は決定するための1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT装置又はシステムの少なくとも別の実施形態を示す。
図12C図12Cは、本開示の1つ以上の態様に係る、画像及び/又は映像の同期を実行し、かつ/又は、遅延又はアンギオ遅延を測定又は決定するための1つ以上のイメージングモダリティを利用するためのOCT及びNIRF/NIRAFの装置又はシステムの少なくとも更なる実施形態を示す。
図13図13は、本開示の1つ以上の態様に係るイメージングの特徴、機能又は技術を実行する方法を示すフローチャートである。
図14図14は、本開示の1つ以上の態様に係る、本明細書に記載の装置又はシステム又は1つ以上の方法の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの実施形態の概略図を示す。
図15図15は、本開示の1つ以上の態様に係る、本明細書に記載のイメージング装置又はシステム又は方法の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの別の実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下の説明は、特定の例示の実施形態のものであるが、他の実施形態は、代替、均等物及び変更を含む場合がある。加えて、例示の実施形態はいくつかの新規の特徴を含む場合があり、特定の特徴は、本明細書に記載の機器、システム及び方法の1つ以上の実施形態の実施に使用される場合もあれば、使用されない場合もある。以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。同じ番号は全体を通して同じ要素を指す。なお、以下の説明は、本質的に例証及び例示にすぎず、本開示及びその用途又は使用を限定することを意図するものではない。実施形態に記載される構成要素及びステップの相対的な配置、数値表現及び数値は、具体的に別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定しない。当業者に周知の技術、方法及び機器は、当業者であれば後述の実施形態を使用可能にするためにそれらの詳細を知る必要がないので、詳述されない場合がある。更に、本明細書に記載される内視鏡その他のイメージング機器は、記載される用途又は使途に限定されるものではない。内視鏡や特殊内視鏡の1つ以上の非限定的、非網羅的な実施例としては、例えば以下が挙げられる:血管内視鏡、肛門鏡、関節鏡、動脈鏡、関節鏡、気管支鏡、カプセル内視鏡、胆道鏡、結腸鏡、膣鏡、膀胱鏡、脳鏡、上部消化管内視鏡(esophagogastroduodenoscope)、食道鏡、胃鏡、ヒステロスコープ、腹腔鏡、喉頭鏡、縦隔鏡、ネフロスコープ、神経内視鏡、直腸鏡、レゼクトスコープ、鼻鏡、S状結腸鏡、上顎洞内視鏡(sinusoscope)、胸腔鏡、尿管鏡、子宮鏡、ボアスコープ、ファイバースコープ、検査カメラ、及び/又は、本開示の1つ以上の特徴を含むように構成され得る任意の特殊内視鏡又はイメージング機器。1つ以上の実施形態では、内視鏡は、軟性であっても剛性であってもよい。また、1つ以上の実施形態は、本明細書に記載される他のイメージング機器又はシステム等のプローブ又はイメージング装置であり得る。
【0033】
本開示の広範な目的は、遅延測定を伴う画像及び/又は映像の同期を適用する、複数のイメージングモダリティを使用及び/又は制御するためのイメージング(例えばOCT、IVI、IVUS、NIRF、NIRAF、ヘビ型ロボット、ロボット、当業者にとって既知のその他のイメージング等)の装置、システム、方法及び記憶媒体を提供することである。また、本開示の広範な目的は、干渉計等の干渉光学系を用いるOCTの機器、システム、方法及び記憶媒体を提供することである(例えばスペクトル領域OCT(SD-OCT)、波長掃引型OCT(SS-OCT)、マルチモーダルOCT(MM-OCT)、血管内超音波検査(IVUS)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、近赤外分光法(NIRS)、近赤外蛍光(NIRF)、光や音その他の放射線源を用いる治療法等)。
【0034】
1つ以上の実施形態は、物体(例えば血管)の分子構造等の情報を把握するとともに、画像及び/又は映像の同期を実行する能力、及び/又は、遅延又はアンギオ遅延を決定する能力を提供するために、少なくとも1つの直感的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)、方法、機器、装置、システム又は記憶媒体を提供する。
【0035】
本開示の1つ以上の実施形態は、画像間又は映像間の正確な相対遅延差を把握するように機能する。そのような、血管造影画像又は映像と別のタイプの画像又は映像との間の相対遅延を、本明細書では「アンギオ遅延」や「アンギオ遅延時間」と呼ぶ。より一般的には、そのような遅延差を、本明細書では「遅延」や「遅延時間」と呼ぶ。実際、1つ以上の実施形態では、遅延が血管造影の画像又は映像以外のイメージング/映像モダリティの画像又は映像に関するものであるような形で、別のイメージングモダリティが使用される場合がある。
【0036】
本明細書に記載の任意の方法(例えば同期方法、遅延又はアンギオ遅延の決定方法、検出方法、イメージング又は可視化の方法等)の1つ以上の実施形態は、本明細書に記載の装置、システム、他の方法、記憶媒体、或いはその他の構造の任意の特徴と併用することができる。
【0037】
本開示の1つ以上の実施形態は、1つのイメージングモダリティの画像を別のイメージングモダリティ画像と並列で(或いは一緒に)ディスプレイ上に表示するためのGUIを採用する1つ以上のイメージングモダリティ用のシステムを使用することができる。例えば、限定ではないが、1つ以上の実施形態は、断層撮影の画像又は映像フレームを血管造影の画像又は映像フレームと一緒に(或いは、並列で)表示するように機能するGUIを有するOCTシステム又はMM-OCTシステムに関する場合がある。
【0038】
本開示の特徴又は技術の1つ以上を使用することにより、1つ以上の実施形態は、以下のうちの1つ以上を達成することができる:(i)遅延(例えばアンギオ映像又は画像についてのアンギオ遅延)及び関連概念を規定し、遅延を計算して複数の測定値を管理する(例えば、通常プルバック前のソフトウェア又はプロセッサのサービスモードにおいて)ための最良の方法を明らかにすること;(ii)ズームインした血管造影ビューを用いた通常のプルバックプロセスと線形回帰を使用して、正確な遅延測定値(例えば正確なアンギオ遅延測定値)を計算すること(例えば本開示の方法の少なくとも第1の実施形態);(iii)血管造影用の幾何学的な(例えば三角形の)窓を有する回転機器と、LED(例えばNIRF及び/又はNIRAF光LED)を備えたカテーテルと、回転スイッチとを用いて、遅延時間(例えばアンギオ遅延時間)を測定すること;(iv)複数の遅延測定値(例えばアンギオ遅延測定値)をサービスモードテーブルに保存して管理し、平均化された結果を、同じ手術室(OR)環境で取得されたプルバックに適用される遅延(例えばアンギオ遅延)として適用すること;及び/又は、(v)本明細書に記載の1つ以上の方法を用いた遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)のために、1つ以上のシステム(例えばOCTシステム、MM-OCTシステム、1つ以上のイメージングモダリティのシステム等)のGUIにおいて可視化要素の改善をサポートするサービスモードを使用すること。
【0039】
追加又は代替として、本開示の1つ以上の実施形態は、少なくとも以下の利点を達成することができ、或いは、少なくとも以下の特徴を含むことができる:(i)装置/システム(例えばOCT装置/システム、MM-OCT装置/システム、1つ以上のイメージングモダリティの装置/システム等)及びその使用環境の分析に基づき、遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)は、個々のプルバックから独立することができるし、事前に測定することもできる(例えばサービスモード等でのシステム構成プロセスの一部として);(ii)サービスモードは、遅延測定(例えばアンギオ遅延測定)を提供し、また、手術室(OR)依存データベースを維持して全ての測定記録を保持するように設計することができる;(iii)サービスモードは、遅延(例えばアンギオ遅延、イメージングモダリティの遅延等)を測定するための体系的な手順を規定し、正確な測定値の計算又は決定を支援するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を提供することができる;(iv)本開示の1つ以上の実施形態は、本開示の1つ以上の方法において遅延値(例えばアンギオ遅延値、イメージング又は映像モダリティの遅延値等)を測定する方法として、テストプルバックにおいてアンギオ(又は他のイメージング/映像モダリティ)不透過性マーカを備えたカテーテル(例えば簡易カテーテル)を使用することができ、また、線形回帰法を用いて、遅延(例えばアンギオ遅延、イメージング/映像モダリティの遅延等)の値の結果の精度を高めることができる;かつ/又は、(v)本開示の1つ以上の実施形態では、測定に同期信号が使用され得るので、本開示の1つ以上の実施形態は、より正確な方法又はプロセスとして、回転機器と、遅延(例えばアンギオ遅延)をサポートするように設計されたカテーテルとを使用することができる。
【0040】
遅延(例えばアンギオ遅延)を評価又は決定するように機能する1つ以上のプロセッサを有するイメージング用又は医療用の装置/システムの1つ以上の実施形態では、1つ以上のプロセッサは、以下のように更に機能し得る:(i)血管内イメージングカテーテルのプルバック動作中に、画像データを取得又は受信する。
【0041】
1つ以上の実施形態では、物体又はサンプルは、血管と、標的の標本又は物体と、患者とのうちの1つ以上を含み得る。
【0042】
本明細書では、1つ以上の同期及び/若しくは遅延測定の技術、並びに/又は1つ以上のイメージング技術を実行するための1つ以上の機器/装置、光学系、方法及び記憶媒体が開示される。少なくとも図1図15と、本明細書に含まれる以下の開示には、本開示のいくつかの実施形態(本開示の装置、システム、方法及び/又はコンピュータ可読記憶媒体の1つ以上の実施形態によって実施され得る)が図式的かつ視覚的に記載される。
【0043】
次に、図の詳細に移ると、イメージングモダリティは、本明細書に記載されるような1つ以上の方法で表示することができる。本明細書に記載の1つ以上の表示により、1つ以上の表示のユーザは、血管造影やOCT、NIRF、NIRAF等の1つ以上のイメージング技術又はモダリティを使用、制御及び/又は強調することができ、また、ユーザは、1つ以上のイメージング技術又はモダリティを同時に使用、制御及び/又は強調することができる。
【0044】
少なくとも1つの更なる実施例では、画像及び/若しくは映像の同期、並びに/又は遅延測定の方法を採用することができる。本開示の1つ以上の方法は、これらに限定されるものではないが、血管内イメージング又は映像のフレーム(例えばIVUS、OCT、MM-OCT等)と、血管造影の1つのビュー(例えばイメージング又は映像のフレーム)とを使用することができる。例えば、本開示の1つ以上の実施形態は、レビュー時間又は表示時間において、プルバック中にディスプレイ又はスクリーン(例えばOCTディスプレイ又はスクリーン、MM-OCTディスプレイ又はスクリーン、別のイメージングモダリティのディスプレイ又はスクリーン等)上で血管内画像/映像と血管造影画像/映像を同期する。血管内画像は、1つ以上の実施形態において、トモ画像、MM-OCT画像又はOCT画像と呼ばれる場合がある。トモ画像を用いる1つ以上の実施形態では、標的又は物体(例えば血管)の断面の断層撮影ビューには、NIRF及び/又はNIRAFの信号が含まれ得る(利用可能な場合)。1つ以上の実施形態では、血管造影画像又は映像フレームは、「アンギオ画像又は映像フレーム」との用語と同義に使用される場合がある。1つ以上の他の実施形態では、本開示の1つ以上の方法では、任意の他のイメージング/映像モダリティ、又は、イメージング/映像モダリティの任意の組合わせが使用される場合がある。本開示の血管内イメージングはOCTに限定されないが、以下の説明では、本明細書における1つ以上の特徴を説明するために、血管内イメージングの代表としてOCTが用いられる。
【0045】
本開示の1つ以上の実施形態では、1つ以上の同期技術及び/又は1つ以上の遅延決定技術を、OCTその他のイメージングモダリティの機器、システム、記憶媒体等と併用することができる。
【0046】
本開示の1つ以上の装置/システムは、1つ以上の同期技術及び/又は1つ以上の遅延決定技術、又は本明細書に記載の任意の他の技術を実行するように機能する1つ以上のプロセッサを含み得る。
【0047】
1つ以上のプロセッサは、取得又は受信された血管造影画像と、取得された1つ以上の光干渉断層撮影法(OCT)又は血管内超音波検査(IVUS)の画像又はフレームとをコレジストレーションすることによって、コレジストレーションを実行するように更に機能することができる。1つ以上の実施形態では、プロセッサは、取得又は受信された血管造影画像又は映像(或いは別のイメージングモダリティの画像/映像)と、別のイメージングモダリティの取得された1つ以上の画像又は映像フレームとをコレジストレーションすることによって、コレジストレーションを実行するように機能することができる。
【0048】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のプロセッサは、以下のうちの1つ以上を実行するように更に機能することができる:(i)血管造影データを、1つ以上のイメージングモダリティの各々の画像とともにディスプレイに表示することであって、1つ以上のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、近赤外蛍光(NIRF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、表示すること;及び、(ii)回転継手の健全性及び/若しくは装置/システムの健全性の結果、並びに/又はカテーテル(又は他のイメージング機器)の更新された位置に基づいて、1つ以上のイメージングモダリティの各々とともに、血管造影データの表示を変更又は更新すること。1つ以上の実施形態では、1つ以上のイメージングモダリティは、以下のうちの1つ以上を含んでよい:光干渉断層撮影法(OCT);別の管腔画像モダリティ;血管内イメージングモダリティ;蛍光用のイメージングモダリティ;近赤外自家蛍光(NIRAF)イメージングモダリティ;所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外自家蛍光(NIRAF)イメージングモダリティ;近赤外蛍光(NIRF)イメージングモダリティ;所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRF)イメージングモダリティ;3次元(3D)レンダリングイメージングモダリティ;血管の3Dレンダリングのイメージングモダリティ;半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングのイメージングモダリティ;物体、標的又は標本の3Dレンダリングのイメージングモダリティ;管腔プロファイルのイメージングモダリティ;管腔径表示のイメージングモダリティ;長手方向ビューのイメージングモダリティ;コンピュータ断層撮影(CT);磁気共鳴画像法(MRI);血管内超音波検査(IVUS);X線画像又はビューのイメージングモダリティ;及び、血管造影ビューのイメージングモダリティ。
【0049】
OCT(又は他のイメージングモダリティ)装置又はシステムが、画像/映像同期及び/又は遅延測定/計算の実行から利益を得ることができるのと同様に、同じ又は類似の接続部を使用し得るヘビ型機器又はシステム(又は他のタイプのロボット機器又はシステム)も、画像/映像同期及び/又は遅延測定/計算の正確な実行から利益を得ることができる。OCT(又は他のイメージングモダリティ又はモダリティ)用途では、データの保存のための機構を有する場合があり、ヘビ型又はロボットの用途も、1つ以上の実施形態において、データ保存機構を使用する場合がある。更に、ヘビ型ロボット又は他のロボットカメラは、カラーカメラであってもよいし、或いはカラーカメラを含んでもよく、OCTアプリケーションによって収集されるOCT画像は、グレースケールであってもよいし、或いはグレースケール画像を含んでもよいので、1つ以上の実施形態では、イメージングアプリケーションのために、イメージング品質及び関連データを考慮して、カラーからグレースケールへのシフトも採用され得る。
【0050】
図1Aに図示されるように、本開示の画像/映像同期の実行、遅延(例えばアンギオ遅延)測定の実行、及び/又はコレジストレーションの実行のために1つ以上のイメージングモダリティを可視化、強調及び/又は制御するための1つ以上の実施形態は、1つ以上の所定又は所望の手技(例えば医療手技のプランニングや実行(例えば経皮的冠動脈インターベンション(PCI)や、他の血管診断、インターベンション手技等))に関与する場合がある。例えば、システム2は、画像スキャナ5(例えばCTスキャナ、X線マシン等)と通信して、医療手技(例えばPCI)の計画及び/又は実施に用いる情報(ベッドの配置等)を要求することができ、臨床医が患者のスキャンを介して情報を得るために画像スキャナ5を使用すると、画像スキャナ5は、要求された情報を画像とともにシステム2に送信することができる。一部の実施形態では、更なる計画及び可視化のために、同時に又は以前のセッションから取得された1つ以上の血管造影図3が提供される。システム2は更に、医療手技の計画及び/又は実施を容易にして支援するために、画像保管通信システム(PACS)4等のワークステーションと通信して、患者の画像を送受信することができる。計画が作成されると、臨床医は、医療手技/イメージング機器1(例えばイメージング機器、OCT機器、IVUS機器、PCI機器、アブレーション機器、画像/映像同期及び/又は遅延測定の機器等)とともにシステム2を使用して、医療手技のチャート又は計画を調べて、イメージング及び/又は医療手技を行う標的の生物学的物体の形状及び/又はサイズを理解することができる。医療手技/イメージング機器1、システム2、ロケータ機器3、PACS4及びスキャン機器5の各々は、直接(通信ネットワークを介して)や間接(1又は5等の他の機器のうちの1つ以上、又は追加のフラッシュ(flush)機器及び/又は造影剤送達機器を介して;PACS4及びシステム2のうちの1つ以上を介して;臨床医のインタラクションを介して、等)を含む、当業者に既知の任意の方法で通信することができる。
【0051】
医療処置では、特定の患者の治療方針を決定するために、生理学的査定を改善又は最適化することが好ましい。少なくとも1つの例として、生理学的査定は、心血管疾患の患者の治療を決定するのに非常に有用である。カテーテル検査室では、例えば、生理学的査定は、例えば患者はPCI手技を受けるべきか、PCI手技は成功したか等、意思決定ツールとして用いることができる。生理学的査定を使用するという考えは理にかなっているが、臨床現場での使用に向けて、生理学的検査の更なる適応と改善が依然として待ち望まれている。このような状況は、生理学的査定のために別の機器や薬剤を準備する必要性が増す可能性があり、かつ/又は、技術的な問題から測定結果が医師によって変動する可能性があることが原因であり得る。このようなアプローチでは、複雑さが増し、一貫性を欠いてしまう。したがって、本開示の1つ以上の実施形態は、測定手順中の技術的な問題、複雑さ及び不一致を除去又は最小化するために、イメージングデータから実行できる数値流体力学ベース(CFDベース)の生理学的査定を採用することができる。正確な生理学的査定を得るために、米国仮特許出願第62/901,472号(2019年9月17日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に開示されているように、血管の正確な3D構造をイメージングデータから再構築することができる。
【0052】
本開示の1つ以上の実施形態は、効率的な画像/映像同期、効率的な遅延(例えばアンギオ遅延)測定、並びに/又は、画像及び/若しくは映像フレームからの効率的なコレジストレーション結果を達成することができる。1つ以上の実施形態では、画像及び/又は映像のデータは、画像又は映像フレーム内で可視化できるカテーテル(又は他のイメージング機器)を用いて、血管内イメージングプルバック中に取得することができる。
【0053】
ここで図1Bを参照すると、血管内イメージングプルバック中に(例えば同時に、別個に等)取得された画像/映像フレームを用いることにより、イメージングカテーテルの検出された位置に基づいて(例えば、イメージングカテーテル経路を表す回帰直線に基づいて)、イメージングカテーテル経路を生成するためのイメージングシステム20の少なくとも1つの実施形態の概略図が示されている。図1Bの実施形態は、本明細書に記載の同期及び/又は遅延測定の特徴の1つ以上と併用することができる。限定ではないが、イメージングシステム20は、血管造影システム30と、血管内イメージングシステム40と、画像プロセッサ50と、ディスプレイ又はモニタ1209と、心電図検査(ECG)機器60と(或いはこれらの特徴の任意の組合わせ又はサブコンビネーション)を含んでよい。血管造影システム30は、物体(例えば、イメージング機器のサイズ及び形状を用いて撮像され得る任意の物体、サンプル、血管、標的の標本又は物体等)又は患者106の血管造影画像フレームを取得するために、血管造影システム制御部24及び血管造影画像プロセッサ26に接続されたX線イメージング機器(Cアーム22等)を含んでよい。1つ以上の実施形態では、血管造影システム制御部24及び血管造影画像プロセッサ26の特徴は、1つのプロセッサによって実行される場合がある。
【0054】
限定ではないが、イメージングシステム20の血管内イメージングシステム40は、コンソール32と、カテーテル120と、血管内画像/映像フレームを取得するためにカテーテル120とコンソール32の間を接続する患者インタフェースユニット又はPIU110とを含んでよい。カテーテル120は、患者106の血管(或いは、標本その他の標的物体の内部)に挿入することができる。カテーテル120は、例えば冠動脈等の特定の血管の管腔に配置される光照射器及びデータ収集プローブとして機能することができる。カテーテル120は、プローブ先端と、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカと、光ファイバと、トルクワイヤとを含んでよい。プローブ先端は、1つ以上のデータ収集システムを含む場合がある。カテーテル120は、冠動脈の画像及び/又は映像フレームを得るために、患者106の動脈に通すことができる。患者インタフェースユニット110は、血管内画像及び/又は映像フレームの取得中にイメージング/映像光学系のプルバックを可能にするために、内部にモータMを含んでよい。イメージングプルバック手技により、血管の画像及び/又は映像フレームを取得することができる。イメージングプルバック経路はコレジストレーション経路を表すことができ、これは、血管(或いは別の標的又は物体)の関心領域又は標的領域であり得る。
【0055】
コンソール32は、光源101及びコンピュータ1200を含んでよい。コンピュータ1200は、本明細書に記載されるような特徴を含んでよく(例えば図1B図12A図12C図14等を参照)、或いは、コンピュータ1200’(例えば図15等を参照)その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサであってよい。1つ以上の実施形態では、コンピュータ1200は、血管内システム制御部35及び血管内画像プロセッサ36(又は、血管内システム制御部35及び血管内画像プロセッサ36の特徴を実行するように機能する1つのプロセッサ)を有してよい。血管内システムコントローラ35及び/又は血管内画像プロセッサ36は、患者インタフェースユニット110内のモータMを制御するように機能することができる。また、血管内画像プロセッサ36は、画像処理のための様々なステップを実行し、表示される情報を制御することができる。
【0056】
イメージングシステム20内では、様々なタイプの血管内イメージングシステムを用いることができる。血管内イメージングシステム40は、イメージングシステム20内で使用できる血管内イメージングシステムの一例にすぎない。非限定的、非網羅的な例として、OCTシステムやマルチモダリティOCTシステム、IVUSシステム等を含む、様々なタイプの血管内イメージングシステムを用いることができる。1つ以上のイメージングモダリティが使用される場合がある(血管造影、光干渉断層撮影(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、近赤外蛍光(NIRF)、OCT-NIRAF、OCT-NIRF等)。本明細書に記載される同期及び/若しくは遅延測定の技術、並びに/又は1つ以上のイメージング技術の1つ以上の実施形態は、本開示の1つ以上の態様によれば、光学プローブ用途と併用することができる。
【0057】
また、イメージングシステム20は、患者106の皮膚上に配置された電極を用いてある期間にわたって心臓の電気的活動を記録するために、心電図検査(ECG)機器60に接続される場合がある。イメージングシステム20はまた、血管造影データ、血管内イメージングデータ及びECGデバイス60からのデータを受信して、様々な画像処理ステップを実行して、血管造影画像/映像フレームをコレジストレーション経路とともに表示するためにディスプレイ1209に送信するために、画像プロセッサ40を含んでもよい。図1Bでは、イメージングシステム20に関連付けられた画像プロセッサ50は、血管造影システム30と血管内イメージングシステム40の両方の外部にあるように見えるが、画像プロセッサ50は、血管造影システム30、血管内イメージングシステム40、ディスプレイ1209又はスタンドアロンデバイスの中に含まれてもよい。或いは、血管造影画像プロセッサ26、イメージングシステム20の血管内画像プロセッサ36、又はその他の本明細書に記載のプロセッサ(例えばコンピュータ1200、コンピュータ1200’、コンピュータ又はプロセッサ2等)のうちの1つ以上を用いて様々な画像処理ステップが実行される場合、画像プロセッサ50は必要ではない場合がある。
【0058】
図2は、画像を取得し、同期を実行し、かつ/又は、遅延(又はアンギオ遅延)を決定、測定若しくは計算するために、本開示の1つ以上の実施形態において使用され得るカテーテル120の少なくとも1つの実施形態を示す。図2は、シース121、コイル122、プロテクタ123及び光学プローブ124を含むカテーテル120の実施形態を示す。図12A図12C(後述)に概略的に示されるように、カテーテル120は、プルバックによってコイル122をスピンさせるために、患者インタフェースユニット(PIU)110に接続される場合がある(例えば、PIU110の少なくとも1つの実施形態は、プルバックによってコイル122をスピンさせるように機能する)。コイル122は、その近位端から遠位端へ(例えば、PIU110の回転モータを介して、又は該回転モータによって)トルクを送達する。1つ以上の実施形態では、物体(例えば生体器官、評価中のサンプル又は物質等(管、心臓、冠動脈等の中空器官等))の全方向ビューを見るために光学プローブ124の遠位端もスピンするように、コイル122は光学プローブ124とともに/光学プローブ124に固定される。例えば、光ファイバのカテーテル及び内視鏡は、アクセスするのが困難な内臓器官(血管内画像や消化管、その他の狭域等)へのアクセスを提供するために、OCT干渉計のサンプルアーム(後述する図12A図12Cのうちの1つ以上に示されるサンプルアーム103等)内に存在してよい。カテーテル120又は内視鏡の内部の光学プローブ124を通る光のビームが関心表面にわたって回転すると、1つ以上の物体の断面画像が得られる。3次元データを取得するために、光学プローブ124は、回転スピン中に長手方向に同時に並進されて、らせん状のスキャンパターンをもたらす。この並進は、最も一般的には、プローブ124の先端を近位端に向かって引き戻すことによって行われるので、プルバックと呼ばれる。
【0059】
カテーテル120(前述のように(そして図2に示されるように)、1つ以上の実施形態においてシース121、コイル122、プロテクタ123及び光学プローブ124を有する)は、PIU110に接続される場合がある。1つ以上の実施形態では、光学プローブ124は、光ファイバコネクタ、光ファイバ及び遠位レンズを有する場合がある。光ファイバコネクタは、PIU110と係合するように用いることができる。光ファイバは、遠位レンズに光を送達するように機能することができる。遠位レンズは、光ビームを成形し、光を物体(例えば本明細書に記載の物体106(例えば血管))に照射し、効率的にサンプル(例えば本明細書に記載の物体106(例えば血管))から光を収集するように機能することができる。
【0060】
前述のように、1つ以上の実施形態では、コイル122は、その近位端から遠位端へ(例えばPIU110の回転モータを介して、又は該回転モータによって)トルクを送達する。光ビームが外側に偏向されるように、遠位端にミラーがあってもよい。1つ以上の実施形態では、物体(例えば生体器官、評価中のサンプル又は物質等(血管、心臓、冠動脈等の中空器官等))の全方向ビューを見るために光学プローブ124の遠位端もスピンするように、コイル122は光学プローブ124とともに/光学プローブ124に固定される。1つ以上の実施形態では、光学プローブ124は、近位端にファイバコネクタ、遠位端にダブルクラッドファイバ及びレンズを含んでよい。ファイバコネクタは、PIU110と接続されるように機能する。ダブルクラッドファイバは、コアを通してOCT光を伝送及び収集し、1つ以上の実施形態では、クラッドを通して、物体(例えば本明細書に記載の物体106(例えば血管)、物体及び/又は患者(例えば患者内の血管)等)からのラマン及び/又は蛍光を収集するように機能することができる。レンズは、物体(例えば本明細書に記載の物体106(例えば血管))に対して光を集束し、かつ/又は、該物体から光を収集するために使用することができる。1つ以上の実施形態では、コアのサイズがクラッドのサイズよりもはるかに小さいので、クラッドを通る散乱光は、コアを通る散乱光よりも比較的高い。
【0061】
図3は、本開示の1つ以上の態様に従って使用できる、血管内画像又は映像302を血管造影画像又は映像301とともに表示するためのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)の少なくとも1つの実施形態を図示する。例えば、ユーザは、例えばレビューモード等のモードにおいてプルバックをレビューすることができる。
【0062】
図3には、血管造影映像フレーム301と血管内画像フレーム302をそれぞれ横並びに示す2つの画像がある。図3の左側には、映像信号からキャプチャされた血管造影フレーム301が提示され、図3の右側には、血管の断面を示す血管内トモ画像302が表示されている。これらの画像の下には、図3の下部に沿って、プルバック全体を示す水平ビュー303があり、各縦線は、断面画像の中心を通る特定の角度の平面で切り出されたフレームを表す。図3の左側に示される血管造影画像301は、心臓(或いは、ズーム倍率によっては心臓の一部)のX線画像であり、これは、プルバック中の心臓の動きと、MM-OCTカテーテル(例えばカテーテル/プローブ120等)の先端にある放射線不透過性マーカの動きの両方を示す血管造影映像から得られる。本明細書で論じられるビューは血管造影フレーム301と血管内画像フレーム302であり得るが、本開示の実施形態はそれらに限定されないので、1つ以上の実施形態では、血管造影フレーム301及び/又は血管内フレーム302の代わりに、1つ以上の他のイメージングモダリティが使用され得る。
【0063】
1つ以上の実施形態では、横並びのビュー(例えば、血管造影画像フレーム301と血管内画像フレーム302、本明細書に記載の1つのイメージングモダリティの画像フレームと本明細書に記載の別のイメージングモダリティの画像フレーム、同じイメージングモダリティの画像フレーム等)は、2つの独立したソースからの同期された画像を示している場合がある。例えば、第1のソースと第2のソースが独立しており、かつ/又は互いに異なるような形で、第1の独立したソースから第1の画像(例えば血管造影画像フレーム301、別のイメージングモダリティの画像フレーム等)が取得され、第2の独立したソースから第2の画像(例えば血管内画像フレーム302、別のイメージングモダリティからの画像フレーム等)が取得される場合がある。血管造影画像フレーム301と血管内画像フレーム302を用いる実施形態では、2つの独立したデータソース間のレイテンシの差が、「アンギオ遅延時間」(又は遅延時間)として定義され、これを用いて、同期画像や、血管造影画像301上に表示される任意の対応するオーバーレイ描画オブジェクト(例えば位置インジケータや測定値等)が表示される。1つ以上の実施形態は、計算量の多いプロセス、及び/又は、エラーの発生しやすい結果をもたらす任意のプロセスを回避するように機能する。例えば、既存のプルバックに1つ以上のコレジストレーション方法を適用すると、プロセスの計算量が多くなり、エラーが発生しやすくなるおそれがある。本開示の実施形態の1つ以上のプロセスは、1つ以上のカテーテル/プローブ(例えばプローブ120等)の1つ以上のプルバックとは別々に機能することができ、また、標的、物体又はサンプル(例えば本明細書に記載の標的、物体又はサンプル106)の解剖学的構造の影響を受けない結果を得ることができる。1つ以上の実施形態では、標的、物体又はサンプルは血管であり得る。
【0064】
本開示の1つ以上のプロセス又は方法は、任意のプルバックの取得前に、特定のモード(例えばサービスモード)においてアンギオ遅延又は遅延時間を測定するように機能することができる。任意の実施形態では、アンギオ遅延値(又は遅延時間値)についての所望、設定又は所定の精度を達成するために、精度公差を念頭に置いて、特に本開示の任意の実施形態で使用される装置又はシステムの1つ以上の使用設定(例えば固定設定)を考慮して、1つ以上の測定を設計することができる。
【0065】
1つ以上の実施形態では、特定のモード(例えばサービスモード)のGUI(グラフィカルユーザインタフェース)は、装置又はシステムの構成の一部として、ユーザが測定を実施し結果をデータテーブルに保存する際に、インタラクティブかつ直感的な可視化を提供するように機能することができる。新たなプルバックが取得され、続いて別の特定のモード(例えばレビューモード)においてレビューされるとき、そのような情報を用いて、血管造影と血管内画像からのデータを適切に同期することができる(例えば、1つ以上の実施形態では、追加のコレジストレーションプロセスを実施する必要なく)。1つ以上の実施形態では、あらゆるエラーが回避され、集中的な計算が回避され得るような形で、必要に応じて、1つ以上の追加のコレジストレーションプロセスがユーザによって使用される場合がある。
【0066】
1つ以上の実施形態では、血管内プルバック画像に対する血管造影遅延時間(又は遅延時間)は、任意の個々のプルバックから独立した特性となり得る。血管造影遅延時間(又は遅延時間)は、イメージング装置又はシステム(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティを用いるシステム又は装置等)の1つ以上のコンポーネント(例えば1つ以上のハードウェアコンポーネント)によって決定することができ、かつ/又は、特定の手術室(OR)の血管造影装置又はシステムに対する1つ以上の接続部によって決定することができる。1つ以上の実施形態では、OR内の特定のイメージング装置又はシステム(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティを用いるシステム又は装置等)の構成についてアンギオ遅延時間又は遅延時間が決定された場合、イメージング装置又はシステムが別のORに移動されない限り、アンギオ遅延又は遅延時間は、同じ設定で得られた全てのプルバックについて同じままとなる。したがって、本開示の実施形態では、1つ以上のプルバックに対するデータの依存性に起因して生じ得るエラーが回避される。
【0067】
1つ以上の実施形態は、表示画像が2つの異なる又は独立したソース/モダリティから得られる場合であっても、表示画像が同じ標的、物体又はサンプル(例えば標的、物体又はサンプル106)を標的としている場合、アンギオ遅延レイテンシ(又は遅延時間レイテンシ)に対処することができ、或いは、アンギオ遅延レイテンシ(又は遅延時間レイテンシ)を考慮することができる。
【0068】
1つ以上の実施形態では、血管造影画像の任意のマーカの検出は、標的、物体又はサンプル(例えば標的、物体又はサンプル106)の動き及び/又は解剖学的構造とは無関係に実行することができる。例えば、1つ以上の実施形態は、心臓の動き及び/又は解剖学的構造とは無関係に(或いは、冠状血管の動き及び/又は解剖学的構造とは無関係に)、マーカ位置を検出することができる。よって、本開示の1つ以上の実施形態は、対応するフレームのマーカ位置の発見の精度を高め、或いは改善することができる(本明細書に記載の1つ以上の特徴や技術を使用しない装置やシステム、プロセス等に比べて、精度が高くなり、或いは改善される)。
【0069】
1つ以上の実施形態は、明快でありかつ/又はユーザの混乱を回避する1つ以上のプロセス又は技術を用いて、アンギオ遅延(又は遅延時間)を取得又は決定して、アンギオ遅延又は遅延時間を調節し、同期を実行する。
【0070】
本開示の1つ以上の実施形態は、プルバック中に、後述するディスプレイ1209等のディスプレイ(例えばMM-OCT又はOCTのスクリーン又はディスプレイ)上で、2つの画像(例えば血管内画像と血管造影画像、2つのイメージングモダリティの画像、異なるイメージングモダリティの画像、1つ以上のイメージングモダリティの画像等)を同期するように機能する。例えば、(例えばレビューモードでの)レビュー時間に、ディスプレイ上で2つの画像を同期させることができる。
【0071】
1つ以上の実施形態では、血管内画像は、OCT画像、MM-OCT画像、トモ画像、血管の断面の断層撮影ビューであり得る(利用可能な場合、NIRF及び/又はNIRAFの信号又はデータを含む場合も含まない場合もある)。本明細書の1つ以上の実施形態の議論では、「血管造影画像」は「アンギオ画像」と同義に言及される場合がある。
【0072】
1つの装置又はシステムの環境/条件のみに限定されるものではないが、図1Bは、異なる固有の時間遅延特性をもつ2つの独立した経路を通してアンギオ画像と血管内画像(例えばMM-OCT画像やOCT画像)がキャプチャされる一実施例を図示する。図1Bでは、画像プロセッサ50、プロセッサ1200又はその他の本明細書に記載のプロセッサは、血管内画像システム40と血管造影システム30から両方の画像を受け取って、ディスプレイ上で画像の同期を実行することができる(例えば図3に例示されるような横並びの同期)。同期処理について、可視化の同期のために正確な計算を行うために、本明細書では1つ以上の定義語が記載される。
【0073】
本開示の1つ以上の実施形態は、最初に、2つの独立した経路の遅延時間を規定するために、基準として共通の開始時点を確立する。基準又は共通開始時点は、ユーザがGUI上のアイコン又はボタン(例えば再生アイコン又はボタン、開始アイコン又はボタン、別の設定又は所定のアイコン又はボタン等)をクリックし、システム又は装置においてプルバック開始のイベントがトリガされた時間であり得る。これは、図4Aでは、時点T(プルバック発生)として図示されている。この時点では、イメージングシステム又は装置(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティを用いるシステム又は装置等)によって制御される患者インタフェースユニット(PIU)(例えば図1B図5A図8B図12A図12Cのいずれかに示されるような、本開示のPIU110等)及び/又はカテーテル/プローブ(例えばカテーテル/プローブ120)は、一定速度で回転しており、画像取得の準備が整っている。時点S(図4Aに示される)は、PIUがスピンモータを始動した、いくらか早い時間を示す。時点Tでのプルバック発生イベントは、1つ以上の実施形態では、リニアモータが一定のプルバック速度に(例えば迅速に、或いは効率的に)到達し、同時にプルバックフレームの収集を開始するようにトリガするように機能する。1つ以上の実施形態では、プルバックフレームは、後述する時点Fやその付近等の後の時間に取得され得る(例えば、1つ以上の実施形態では、プルバックフレームと画像取得が同時又は同時期に開始するように)。同じイベントによってトリガされ、リニアモータの加速は非常に速いが、リニアモータがゼロから最高速度まで速度を上げるには少し時間がかかる場合がある。一方、画像(例えばMM-OCT、OCT、他のイメージングモダリティ等)取得プロセスは、図4Aに示すような時間(F)で同時に開始するように機能することができるので、時点Fは「プルバック開始」ラインであり、これは、図4Aに示すように、「プルバック発生」の時点Tよりも時間t0だけ遅い。1つ以上の実施形態では、第1のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティ画像は、時間toでキャプチャされ得る。リニアモータ加速パスと第1のOCT又はMM-OCT(又は他のイメージングモダリティ)取得は、異なるソフトウェアパス及び/又はハードウェアパスを通る場合がある。1つ以上の実施形態では、リニアモータ加速パスと第1のOCT又はMM-OCT(又は他のイメージングモダリティ)取得は、両方とも同じプルバック開始時点に達する場合があり、ここでリニアモータが最高速度に達し、第1のOCT/MM-OCT/イメージングモダリティ画像取得が完了する。図4Aでは、TとFの間に間隔があるので、これが反映されている。1つ以上の実施形態では、時間Lは、最後のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティ画像が取得された時間を示すのに使用され得る。1つ以上の実施形態では、時間Fは、第1のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティのフレームの基準点として使用することができ、当該時間を用いて、アンギオ遅延時間を計算することができる。
【0074】
1つ以上の実施形態では、同時間Tにおいて、フレームグラバコンポーネントからアンギオフレームの収集が開始される。フレームグラバコンポーネントは、イメージング装置又はシステム(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティのシステム又は装置等)におけるアンギオフレームのソースである。1つ以上の実施形態では、OCT/MM-OCTソフトウェア及び/又は1つ以上の方法又はプロセスは、イベント応答を同時に制御するために、複数のスレッドを使用している。したがって、プルバックイベントの初始動がトリガされる時間Tにアンギオ取得を開始することに遅延はない。1つ以上の実施形態では、第1のアンギオフレームが到着するとすぐに、第1のアンギオフレームを、そのプルバックにおける第1の利用可能なアンギオフレームと見なすことができる。最初に取得されたアンギオ画像を考慮する場合、特に約30fpsという比較的遅いサンプルレートに着目すると、第1のアンギオ画像の到着は、第1のプルバックフレーム(時点Fであり得る)から数OCTフレーム分だけ離れている可能性がある。放射線不透過性マーカの位置は、プルバックが開始されていない静止位置を反映することができる。これは、アンギオパスを通る時間遅延は画像(例えばMM-OCTやOCT、別のイメージングモダリティ等)の取得について発生する遅延よりも多い場合が多いので、1つ以上の実施形態では当てはまるかもしれない。図4Aの最下部の時間軸に示されるように、1つ以上の実施形態では、第1のアンギオ画像は、リアルタイムでは時間t1にキャプチャされ(t1は、時間0と、第1のアンギオ画像がキャプチャされる時間t1の間の時間である)、時間t1は、1つ以上の実施形態において第1のOCT画像がキャプチャされる時間t0(時点Fと同じ場合がある)よりも遅い。ただし、システムデータ転送遅延t2が原因で(t2は、時間0から時間t2までの点線で図示される、時間0と時間t2の間の時間である)、実際にプルバック開始に対応するアンギオ画像は、td(「アンギオ画像キャプチャ」の軸上に示される)でキャプチャされる場合があり、tdは、追加の遅延(例えばデータ転送遅延やその他のタイプの遅延等)が存在する場合、第1のアンギオ画像キャプチャの時間(t1である)よりも追加の遅延間隔t2だけ遅い場合がある。時間基準の原点(図4Aに示す時間0に対応する)として時間Tでのプルバック開始(「プルバック発生」)を使用する場合、アンギオフレームの転送パス遅延がt2であると仮定すると、総遅延時間は(t1-t0+t2)であり、式中、時間t0は、先述したように、ボタントリガから第1のプルバック画像取得時間までの間のシステムアクショントリガ時間である。
【0075】
1つ以上の実施形態では、MM-OCT、OCT又は他の血管内イメージングモダリティ画像に固有の遅延時間は、MM-OCT、OCT又は他の血管内イメージングモダリティのフレーム取得の各々が完了した時点から(プロセッサその他のコンポーネント(例えばOCB(Optical Control Board)から、ハードウェア、デジタル、又はアナログ信号がそれと関連付けられる場合がある)、フレームがプロセッサ(例えばプロセッサ又はコンピュータ1200、1200’、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等)に(又はソフトウェアコンポーネントに)画像フレームとしてタイムスタンプとともに登録される時間までの時間である。MM-OCT、OCTその他の血管内イメージングモダリティのフレーム取得は、プルバック中、一定レートの(FOCT)フレーム/秒(FPS)(例えばFOCT=200FPS)、或いは別の所定又は設定の量を有する場合がある。少なくとも1つの実施形態におけるプルバックを考えると、長さは80mmであり、総持続時間は2.0秒であり、水平プルバック距離での平均フレーム解像度は1フレームあたり約0.2mmである場合がある。1つ以上の実施形態では、長さ範囲が短い等、1つ以上のパラメータが異なる場合がある。1つ以上の実施形態で考えられる別のプルバックは、同じ2.0秒の期間で50mmのプルバック長さをカバーできるような遅めのプルバックである。好ましくは、1つ以上の実施形態では、約0.125mm/フレームというより高い特殊フレーム解像度を提供するために、回転速度は依然として200FPSに設定又は維持される。
【0076】
以下の例に限定されるものではないが、1つ以上の実施形態では、アンギオ画像遅延時間は、大部分がMM-OCT、OCT、血管内イメージング又は他のイメージングモダリティの装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;等)の外部にある1つ以上のコンポーネントによって決定される場合がある。追加又は代替として、アンギオ画像遅延時間は、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティの装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;それらの任意の組合わせ又は一部;本明細書に記載のその他のシステムや装置等)の一部である1つ以上のコンポーネントによって決定される場合がある。
【0077】
1つ以上の実施形態では、アンギオ映像フレームレートは、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティのフレームよりも遅い場合があり、例えば、VGA(ビデオグラフィクスアレイ)又はHDMI(高精細マルチメディアインタフェース)の映像信号のいずれかでは標準30FPSである場合がある。1つ以上の実施形態では、HDMIで120Hzまでの高フレームレートがサポートされる場合がある。その後、映像信号は、手術室の中央ブーム又は設備管理装置/システムと長いケーブルを通って、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティのカート装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部(装置又はシステム20の別のサブシステム又はシステムや、本明細書に記載のその他のコンポーネント又は特徴;等)の映像取得ボード(フレームグラバ)に到達することができる。映像取得ボード又はフレームグラバは、映像信号をデジタルフレームとして取り込み、そのデジタルフレームを、本装置/システムのクロックからのタイムスタンプとともに、ソフトウェア又はプロセッサ(例えばプロセッサ又はコンピュータ1200、1200’、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等)に登録するように機能することができる。1つ以上の実施形態では、画面やディスプレイに画像を表示するために更に時間がかかる場合がある。とはいえ、タイムスタンプは、フレームをGUI上で一緒に表示する際に、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティフレームとの相対的な関連や順序を調節するために使用できるパラメータである。
【0078】
1つ以上の実施形態では、血管造影画像同期を実行するために、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティフレーム画像の利用可能遅延時間と、アンギオフレーム画像の利用可能遅延時間との間の相対遅延時間(例えば、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティ画像の利用可能遅延時間から、アンギオフレーム画像の利用可能遅延時間を引いたもの)を計算、決定又は取得することができる。1つ以上の実施形態では、血管造影画像フレーム取得と、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティのフレーム取得とでは、サンプリングレートが異なる場合があるので、サンプリングレートの差が精度に影響を与える可能性があり、遅い方のサンプルレートによって結果の潜在的精度が決まってしまう可能性がある。よって、1つ以上の実施形態では、遅延時間はサンプルレートの差も考慮する場合がある。1つ以上の実施形態では、各フレームの同期の目標時間は、各フレーム取得の途中の時間として設定され得る。1つ以上の実施形態では、各アンギオフレームについて、時間分解能は1/30FPSの半分である場合があり、これは時間的におよそ16.7msであり、プルバック方向に沿って0.67mmの距離に対応する。1つ以上の実施形態では、アンギオ画像での30FPSは、約71個のOCTプルバックフレームをカバーし得る。
【0079】
少なくとも1つの実施例として、図4Bは、サンプリング周波数が異なる可能性があることに起因する、血管内OCT/NIRAF画像と血管造影映像フレームとの自然な画像フレームマッピングパターンを図示する。相対遅延時間シフトは単一のアンギオ映像フレーム間隔よりもはるかに長い可能性があるが、1つ以上の実施形態では、レジストレーション精度は、OCT/NIRAFフレームの高周波数フレーム間隔(約5msである)の範囲内で許容可能である可能性がある。図4Bに示すように、各フレームデータパケットが1つのOCT/NIRAFフレームを含むが、全てのフレームデータパケットが映像フレームを含むわけではない場合がある。例えば、この場合に限定されるものではないが、最初の5つのフレームデータパケットはそれぞれOCT/NIRAFフレームを含み、6番目のデータパケットは映像フレームとOCT/NIRAFフレームを含む場合がある(図4Bに示すように)。
【0080】
要約すると、相対的なアンギオ遅延時間は、OR(手術室)におけるMM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティの装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の使用環境に関与する多数の要素によって規定され/影響を受け、かつ/又は、そのような要素を用いて決定される。1つ以上の実施形態では、本装置/システムの外部の要因(血管造影イメージング経路等)は、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の内部の要因に比べて、より大きな遅延を示した。固定の設定を考えると、少なくとも1つの支配的要因はOR/部屋の環境である可能性があり、OR/部屋はそれぞれ異なる可能性がある。上記の議論に基づいて、本開示は、相対的アンギオ遅延時間(又は遅延時間)を推定し、相対的アンギオ遅延時間(又は遅延時間)を適用して、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像とアンギオフレームとを同期するために、以下の方法を提供する。
【0081】
1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延(又は遅延時間)は、被制御プルバックを用いて測定することができる。アンギオ遅延時間(又は遅延時間)は相対値であるので、MM-OCT、OCT、血管内又は他のイメージングモダリティ装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示すような血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示すようなイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は部分等)のプルバック設定を用いて、以下の条件や設定を考慮して遅延時間を測定することができる。1つ以上の実施形態では、第1のMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像取得は、プルバックが開始されたときに、単一のMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像取得サイクル内で発生する可能性があり、この間に、最高プルバック速度に達する可能性がある。1つ以上の実施形態では、アンギオ画像取得プロセスが同時に連続的に行われる場合があるので、装置又はシステムによって登録される第1のアンギオ画像は、プルバック動作が始まる前の画像である場合がある。1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延(又は遅延時間)は、数アンギオフレームの時間間隔よりも大きい値であり得るので、後続のアンギオ画像が全く同じ場所にマーカ位置を示す場合があり、それによりプルバックがまだ始まっていないことを確認することができる。
【0082】
プルバックが開始した場合、1つ以上の実施形態では、加速局面が非常に短く、アンギオサンプル間隔内でカバーされる場合がある。1つ以上の実施形態では、加速局面が非常に短く、アンギオサンプル間隔内でカバーされることになる。最初の2つの隣接するアンギオフレームを比較すると、この期間内に移動した距離を決定することができる。次のサンプル間隔の間にプルバックが一定速度で継続する場合、移動距離は(Vp*Cta)とすることができ(これは上記で計算したとおり0.67mmである)、式中、Vpはプルバックの速度であり(すなわち20mm/s)、Ctaはアンギオサンプリングレートの逆数である(すなわち1/30秒であり、2/3mmに相当する)。
【0083】
アンギオ画像のFOV(視野)がズーム倍率に応じて約100mm(画像上の約1024画素に対応)となるように1つ以上の設定が考慮される場合、アンギオ画像上の各画素の解像度は約0.1mmである。したがって、2つのアンギオ画像上の動きは、見てすぐに分かるかもしれない。最初の2つのアンギオ画像が0.67mmよりも短い距離を示す場合、サブアンギオ間隔レベルにプルバックの開始時間を補間することができ、これにより、第1のMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのフレームと、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプとを、より高い精度で一致させることができる。
【0084】
各プルバックで利用可能なアンギオフレームはより多く或いは複数あるので、複数のフレームを用いてマーカ位置を特定することができ、次に、単純な線形回帰を用いて、開始点(例えばマーカが移動し始める場所)を計算することができる。アンギオ遅延時間(又は遅延時間)を推定又は決定するプロセスの1つ以上の実施形態は、以下のステップのうちの1つ以上を含み得る(例えば図6参照):
a)アンギオ画像によって又はアンギオ画像を介して視認可能な無線マーカ(例えば、アンギオ不透過性マーカ(angio opaque marker)、マーカ、当業者に既知の無線マーカ、その他の本明細書に記載のマーカ等)を有するテスト用カテーテル/プローブ(例えばカテーテル/プローブ120、その他の本明細書に記載のプローブ/カテーテル等)を準備するステップ(例えば図6のステップS601参照)。プルバックのための真っ直ぐな又は所定の経路を設定する。図5A図5Bにおいて、(図5Bに)表示されたアンギオ画像は、Y軸に沿った真っ直ぐなプルバックの例を示しており(例えば、図5Aに示される装置又はシステムを使用する;装置又はシステムとして、本明細書に記載のその他の実施例を使用できる;本明細書に記載の1つ以上の特徴(個別に記載されているか一緒に記載されているかを問わず)を、本装置又はシステムとして、かつ/又は本装置又はシステムとともに使用できる;等)、血管造影画像内の可視マーカの隣に可視ルーラーが表示されている。更に、1つ以上の実施形態は、斜めに、すなわちアンギオ画像のX、Y座標に対して45度の角度で直線的なプルバックを行うための別の設定を採用することができる。この代替の実施形態では、空間解像度を最大化することができ、(Y軸に沿ったプルバックを使用する実施形態に比べて)わずかに高い特殊解像度を達成することができる。更に、1つ以上の実施形態は、アンギオ画像のFOVをその最小限界まで調整することができ、すなわち、ズーム倍率ひいては画素分解能を最大化することができる。経路に沿ったルーラーは、1つ以上の実施形態において任意である。ルーラーは、実際のプルバック長さを確認し、かつ/又は、アンギオ画像の特殊解像度をキャリブレーションするように機能する。これは、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティの装置又はシステム(例えば少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)に関連するパラメータがまだキャリブレーションされていない場合や再キャリブレーションされる可能性がある場合に、有用であり得る。ただし、1つ以上の実施形態では、アンギオ画像上の距離がフレーム時間間隔に比例する場合には、アンギオ遅延計算が採用されない場合がある。本明細書には1つ以上のイメージング装置又はシステムの様々な特徴が記載されているが、そのようなイメージング装置又はシステムはそれらに限定されるものではなく、本開示に記載の任意の特徴を使用したり、本開示の特徴の任意の組合わせを使用したりするために、適宜変更されてよい。
b)プルバックを実行し、データをレビューして(例えば図6のステップS602参照)、より短いプルバックのための選択肢があるかどうかを評価するステップ。1つ以上の実施形態では、2mm又は0.5秒で合計100フレームのプルバックを使用すれば十分である場合がある。1つ以上の実施形態では、例示のプルバックに関連するアンギオ画像がおよそ15個存在する場合がある。
c)アンギオフレーム内のマーカ位置を十分な精度で識別及び/又はラベリングするステップ(例えば図6のステップS603参照)。例えば、1つ以上の実施形態では、本方法は、サービスモードにおいて特別レビューモードから開始することと、アンギオ画像の各々を調べることと、放射線不透過性マーカの位置をマークする(又はマークするためのラベルツールを使用する)ことと、のうちの1つ以上を更に含んでよい。1つ以上の実施形態では、位置は、放射線不透過性マーカの各々の中心位置等の、放射線不透過性マーカの所定又は設定の位置であり得る。放射線不透過性マーカは、プロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;画像プロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)を用いて正確に識別及び/又はマーキングされる。画像ビューワ及び/又はプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;画像プロセッサ50;本明細書に記載のその他のプロセッサ等)は、マーキングされた中心位置がサブピクセルレベルの精度に達するように、アンギオ画像を更に拡大するように機能する。
d)線形回帰を適用して、マーカが移動し始める部分開始時間を計算するステップ(例えば図6のステップS604参照)。プロセッサがラベリングした位置やユーザがラベリングした位置に基づき、1つ以上の線形回帰方法実施形態は、単純な線形回帰分析を実行することと、タイムスタンプの観点から開始フレーム位置を把握することとを更に含んでよい。更に、結果には(1つ以上の方法実施形態には更に)、RMSE(二乗平均平方根)等の誤差メトリクス計算が含まれる場合がある。
e)アンギオ遅延時間を推定するステップ(例えば図6のステップS605参照)。例えば、1つ以上の実施形態では、推定ステップは、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)及び関連許容誤差を推定することを含んでよく、推定されたアンギオ遅延時間及び/又は関連許容誤差が許容されるか又は許容可能な閾値限界に収まる場合に、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)及び/又は関連許容誤差が結果テーブルに入力される(結果テーブルの少なくとも1つの実施例は、後述する図11に示される)。1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)は、上記で計算された補間された開始フレームタイムスタンプから、プルバック中の第1のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティ画像のタイムスタンプを差し引いたものとして推定され得る。
【0085】
被制御プルバックを用いてアンギオ遅延(又は遅延時間)を測定する方法の1つ以上の実施形態は、限定ではないが、第1のフレームが完了するのと同じくらい速くプルバックの水平速度に達するという条件を用いて機能し得る。そうでない場合、誤差は、1つのMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティ画像の間隔よりも大きくなり得る。アンギオフレームのサンプルレートがはるかに低いことを考慮すると、そのような誤差は、実用的又は有用な範囲の公差範囲内で依然として許容可能である。1つ以上の実施形態では、MM-OCT画像は全く使用されない場合がある。繰り返しになるが、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのフレームとアンギオフレームとの間で直接的な同期信号を確立できる場合、アンギオ遅延(又は遅延時間)の推定ははるかに簡単に決定することができ、計算が単純になる。
【0086】
1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延(又は遅延時間)は、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像とアンギオ画像の両方のストリームの同期信号を用いて、測定することができる。例えば、1つ以上の実施形態は、例えば米国特許出願第17/831,018号(2022年6月2日出願、その全体が参照により本明細書に援用される)に記載の機器や他の特徴のような、アンギオ遅延間隔を測定するように機能する回転機器を使用又は包含してよい。同期信号を使用する場合、同じイベントについてプルバック(例えばMM-OCTプルバックやOCTプルバック等)によって観測される時間間隔を比較することにより、アンギオ遅延を測定することができる。回転機器の少なくとも1つの実施形態は、2つの丸い金属プレートから構成されてよく、2つの金属プレートの両方には、同じ形状(例えば三角形、台形、その他の幾何学的形状)の穴がある。第1のプレートは基部(又は回転機器の他の場所)に固定され、第2のプレートは、第2のプレート上の(又は第2のプレートに隣接する)軸(例えば図7Bに示される軸75参照)の周りを回転するように動作する。図7Aは、回転機器70の2つの円盤又はプレート71、72の各々の上面図の少なくとも1つの実施形態を示し、図7Bは、回転機器70の側面図を示す。アンギオ画像は、1つ以上の実施形態では、回転機器70の組み合わされた上面図を見るように機能する。プレート71は、穴76を通って延びる軸75(例えば図7B参照)の周りを回転するシャッター体として機能し、また、プレート71は穴73を有する。回転機器70は、回転プレート71を回転させるように機能するモータMを含んでよい。プレート72は穴74を有し、プレート72は静止体として機能する。1つ以上の実施形態では、穴73、74は同じサイズと形状をもつ。プレート71が他の角度まで回転し、穴73、74が全く重ならなくなると、金属プレート71、72によってX線が遮られるので、アンギオ画像には真っ暗な円が現れる(例えば図8Aの右の画像を参照)。プレート71、72の2つの穴73、74が互いに重なると、穴73、74により、X線が直接通過できる成形された(例えば三角形、台形、その他の幾何学的形状の)穴が形成される。したがって、アンギオ画像は、暗い円の中に成形された(例えば三角形、台形、その他の幾何学的形状の)明るい領域81を示すことになる(例えば図8Aの左の画像を参照)。当該領域は、2つの穴73、74が完全に重なることで当該領域が穴73、74に比べて同様の形状(例えば三角形、台形、その他の幾何学的形状)になるときに、最大領域(最大重なり領域とも呼ばれる)に達することになる。2つの穴73、74が(部分的又は完全に)重なることでアンギオ画像に明るい領域が現れる場合に、X線が穴73、74を通過するような形でシャッターが開いているとみなされる。2つの穴73、74が全く重ならず、真っ暗な円が現れた場合(例えば図8Aの右の画像を参照)、X線が穴73、74を通過しないような形でシャッターが閉じているとみなされる。先に述べたように、回転プレート71は、コネクタ76を用いてモータMによって駆動することができる。1つ以上の実施形態では、モータMの回転速度はそれほど速い必要はない。例えば、プレート71は、アンギオ遅延測定に十分な時間間隔を確保するために、毎秒およそ20回転以下で回転すればよい。1つ以上の実施形態では、回転機器70のプレート71は、手動で駆動される場合があり、毎秒約5~10回転の速度に達する場合があり、摩擦によって徐々に減速する場合がある。1つ以上の実施形態では、開口は円(又は他の幾何学的形状)の1/8であり得るので、アンギオ映像のピーク信号は、反復ピーク間の約1/80~約1/40秒である可能性があり、これはフレームレートの約半分であるので、アンギオ映像のピーク信号は容易に視認可能であるかもしれない。そのような種類又はタイプの速度により、隣接するピーク信号の期間内にアンギオ遅延測定を計算することができる。回転機器70は、スイッチコネクタ要素77を更に有する場合がある(図7B参照)。スイッチコネクタ要素77は、一度に短時間、或いは、シャッターが所定のサイズまで開いた場合に接続されるように動作する電気スイッチであってよい。1つ以上の実施形態では、所定のサイズは、シャッターの最大サイズであってよい。シャッターが少なくとも1つの実施形態では最大サイズである所定のサイズまで開いている場合に予想されるアンギオ画像を、図8Aに図示する。図8Aの左の画像は、2つの穴73、74が(例えば完全に)互いに重なることでシャッターが開いている状態のアンギオ画像を示し、図8Aの右の画像は、2つの穴73、74が全く重なっていないのでシャッターが閉まっている状態のアンギオ画像を示す。1つ以上の実施形態では、プレート71、72は、以下のうちの1つ以上になるように、向きが逆であってもよい:(i)モータが、プレート72から離れて(或いは反対側に)配置されたプレート71の側に位置する;かつ/又は、(ii)X線方向が、静止プレート72のある側に向かって(例えば機器70の反対側から)機器70に近付く。
【0087】
最大重なり領域に達する場合、回転機器70は、両プレート71、72と相互作用するスイッチ78を更に含む場合があり、スイッチ78は、ピーク時間に短時間プレート71、72を接続するように機能する。先に述べたように、スイッチコネクタ要素77は、プレート72に固定された静止要素であってもよいし、スイッチコネクタ要素77は、プレート71に向かって又はプレート71に面してプレート72に設けられたランプ79への電気接続を確立した状態であってもよい。可動プレート71には、プレート72に向かって又はプレート72に面してランプ78が設けられており、ランプ78は、ランプ78、79が回転中に行き合うときに、ランプ79に接触して閉スイッチを形成するように機能する。スイッチコネクタ要素77は、ランプ78、79が行き合うときに同時にランプ78、79の両方に接触するように動作する別の固定された電気コネクタを有してよい。ランプ78、79の位置の両方を、図7Aに示す。スイッチは、ランプ78が同じ又は類似の場所でプレート72上の固定コネクタランプ79に接触したときに、接続状態となる。それ以外の場合、スイッチ状態は未接続であり得る。スイッチコネクタ要素77は、電気スイッチとして延出する1本以上の(例えば2本の)ワイヤを有する場合があり、当該ワイヤは、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の(或いは、当該装置/システムと通信する、又は当該装置/システムと併用される)コンポーネント(例えば、NIRF/NIRAFサブシステム;図8Bに示される1つ以上のコンポーネント;等)内のセンサによって検知され得る近赤外(NIRF)蛍光又は近赤外自家蛍光(NIRAF)を発する特別な発光ダイオード(LED)82(例えば図8B参照)を点灯させる回路に接続される。1つ以上の実施形態では、電気回路はエッチングされ得る(例えば図7Aの左側のプレート71に示されるエッチングEを参照)。NIRF/NIRAF信号は、高周波でサンプリングされ、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の1つ以上のセンサ(又はAlazarデジタイザ等の他のハードウェアコンポーネント)によってキャプチャされたデータに符号化され得る。NIRF/NIRAF光を発するように機能するLED82は、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の中、上、又は付近のどこに配置されてもよい。例えば、この構成に限定されるものではないが、LED82は、図8Bに示すように、PIU110の側面(又はハンドル)上に配置されてよい。最終的に、NIRF/NIRAF信号は、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの一部として、フレームデータとして保存される。1つ以上の実施形態では、機器70の回転速度が安定すると、LED光82が点灯し、領域ピークが物理的に同時に発生する。よって、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)において、NIRF/NIRAF信号と、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティ画像上の対応するNIRF/NIRAF光信号との間で、ピークのタイムスタンプの差をチェックすることにより、存在する時間遅延を検出することができる。NIRF/NIRAF LED82は、機器70との電気回路接続を備える特殊なカテーテル140と、図8Bに図示される使用環境とに収容又は包含されてよい。1つ以上の実施形態では、1つ以上の窓又は開口81を使用することができ、この場合、円盤71は複数の穴73を有してよく、円盤72は複数の穴74を有してよく、それぞれの穴73、74は、互いに重なって複数の窓又は開口81を形成する(例えば図8B参照)。そのような実施形態により、精度を向上させるために、より多くのX線データ及び/又はより多くのNIRF/NIRAFデータを使用することが可能となる。
【0088】
アンギオ遅延(又は遅延時間)の測定に回転機器70を使用するプロセスの少なくとも1つの実施形態を、図10のフローチャートに示す。少なくとも1つのプロセス実施形態の信号分析部分は、以下のように更に説明される。機器70のプレート71が特定、所定又は設定の速度で回転する場合、1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2、画像プロセッサ50等)及び/又はフレームグラバによってキャプチャされたアンギオ映像画像は、重なった穴73、74を、閉状態又はシャッターが閉じた状態(例えば図8Aの右の画像を参照)から、少なくとも1つの開口又は領域81を有する完全に重なった最大領域(例えば図8Aの左の画像での開シャッター構成を参照)まで表示し、その後、回転ごとにゼロまで閉じるように機能する。1つ以上の画像処理、方法又はアルゴリズムを使用して、連続する画像フレームの各々において窓又は開口81の領域を測定することができ、その結果は、図9に示されるように、回転ごとに三角形状のパルスを有する信号となるはずである。三角形のピーク90は、2つの穴73、74が完全に重なっているときの最大窓領域に対応する。1つ以上の実施形態では、経時的な血管造影画像の円盤又はプレート71、72内の領域合計値が、三角形状の信号であり得る。同時に、NIRF/NIRAFLED光82は、スイッチコネクタ要素77及びランプ78、79に関して前述したスイッチ機構によって点灯させることもできる。1つ以上の実施形態では、画像上の対応するNIRF/NIRAF光信号は、図9に示される矩形信号のような矩形状の信号である場合がある(1つ以上の実施形態では、NIRF/NIRAF信号は、正方形や他の幾何学的形状を有する場合がある)。1つ以上の実施形態では、ピーク時間(又は、三角形信号のピーク90が存在するような最大窓領域に達する時間)は、例えば図9に示すように、矩形状のNIRF/NIRAF信号の中心(又は他の所定部分)91に一致する場合がある。1つ以上のMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像の視点から、矩形信号は、NIRF/NIRAF信号が利用可能である複数のフレームから成る場合がある。例えば、1つ以上の実施形態では、NIRF/NIRAF信号は、トモ画像のFOV(例えば円形のFOV)の外側の裾に現れる場合がある。光82のオン/オフの性質は二値信号に似ているので、光82は、NIRF/NIRAF信号が利用可能であるかどうかを示すように機能することができ、そのような情報を用いて、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの単一フレーム間隔の精度で矩形信号の開始フレームと終了フレームを決定することができる。更に、図9に図示されるように、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)から、三角形状の信号と矩形状の信号の両方が2つの時間軸上で得られる場合、その2つの時間軸から、例えばそれぞれの中心91とピーク90との間の値又は時間差dtを用いて、アンギオ遅延時間を計算することができる。
【0089】
血管造影画像について、最大領域のピーク(例えば三角形その他の形状の信号のピーク90)は、1つ以上の実施形態では、正確にフレーム上にあるわけではない場合がある。よって、1つ以上の実施形態では、隣接する三角領域値を用いてピーク90を補間して、ピーク90の位置のより高い精度を達成することができる。一方、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのフレームの解像度は、血管造影フレームの解像度よりも高い場合があるので、1つ以上の実施形態では、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのフレームの開始フレーム及び終了フレームを決定することにより、矩形状の信号の中心の位置を正確に決定することができる。次に、NIRF/NIRAF光がフレーム上に存在するかどうかの決定を行うことができるので、NIRF/NIRAF信号(又は矩形状のNIRF/NIRAF信号)の中心位置(若しくは中心フレーム)又は中間位置(若しくは中間フレーム)を決定することができる。中間フレームのタイムスタンプと三角信号のピークに対応するタイムスタンプとの時間差が、我々が求めている推定アンギオ遅延である。
【0090】
図10に示される少なくとも1つの例として、アンギオ遅延(又は遅延時間)を決定する1つ以上の方法は、以下のうちの1つ以上を含んでよい:(i)装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示す血管内、OCT、MM-OCTその他のイメージングモダリティの画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70(例えば図7A図8B参照);それらの任意の組合わせ;等)と、NIRF/NIRAF光を備えたカテーテル(例えば、図8Bに示すカテーテル又はプローブ140、その他の本明細書に記載のカテーテル又はプローブ等)とを準備し、かつ/又は、回転機器(例えば機器70)のホイール又は円盤(例えばホイール又は円盤71)をプルバックで回転させる準備をするステップ(例えば図10のステップS1001参照);(ii)プルバックを開始し、NIRF/NIRAF光をオンにし、スピンホイール又は円盤(例えばホイール又は円盤71)の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させるステップ(例えば図10のステップS1002参照);(iii)アンギオフレーム上で、又はアンギオフレームを用いて、開いた窓又は領域(例えば開領域81)を含むフレームを検出し、各フレームについて開領域(例えば開領域81)を計算するステップ(例えば図10のステップS1003参照);(iv)1つ以上のMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像又はフレーム上で、又は当該画像又はフレームを用いて、NIRF/NIRAF光に関する信号を検出し、NIRF/NIRAF信号の中心又は中間(例えば中間フレーム)(又は他の所定部分)を見つけることにより、NIRF/NIRAF光信号がオンになっているフレームを検出するステップ(例えば図10のステップS1004参照);及び/又は、(v)1つ以上のアンギオ画像の1つ以上の開領域からの信号(例えば、経時的なアンギオ画像での面積合計値に対応するもの;開領域81のサイズに対応するもの;機器70の少なくとも穴73、74の重なりの量で表される開領域81のサイズに対応するもの;等)に基づいて(例えば、信号は、回転機器(例えば回転機器70)からのデータに基づいて取得又は受信され得る)、ピーク時間(例えば、機器70の穴73、74が完全に重なったときに発生し得る時間;開領域81がその最大サイズであるときに発生し得る時間;等)を決定し、NIRF/NIRAF光信号の対応する部分/位置(例えば中間フレームや中心の値又は位置等)(例えば、NIRF/NIRAF光信号の部分/位置は、1つ以上のアンギオ画像から得られる信号のピークに対応する)について対応する時間値を決定又は特定し、ピーク時間と、NIRF/NIRAF光信号の対応する部分/位置の決定又は特定された時間との間の時間差を計算することにより、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)を計算するステップ(例えば図10のステップS1005参照)。
【0091】
本開示の1つ以上の実施形態は、遅延時間測定及び構成管理の特徴を使用することができる(例えば、ユーザインタフェース又はGUI(例えば図11に示すGUI1100等のGUI)とともにそのような特徴を使用すること等)。1つ以上の実施形態では、GUIコンポーネントは、複数のOR(手術室)に関するアンギオ遅延時間情報を管理するように設計されているので、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのカート装置又はシステムは、必要なときにいつでも様々な場所で使用することができる。サービスチームがMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置又はシステムを特定の場所に配達する場合、初期化プロセスにより、本装置又はシステムと併用される全ての部屋(OR等)が追加されるか又は含められるように要求することができる。評価される全ての部屋の各部屋で行われる全てのプルバックに正確なアンギオ遅延補償が適用されるように、評価される全ての部屋の各部屋について、アンギオ遅延時間を測定する手順が実行又は採用される。本装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;その他の本明細書に記載のシステムや装置;等)にORを追加するとき、複数のアンギオ遅延測定が実施される場合があり、それらの差は、約±0.02秒又は±0.02秒の公差範囲内にあることが好ましい(1つ以上の実施形態では、プルバックにおけるMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの1つのフレームに対応する)。
【0092】
1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延時間は、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の構成情報の一部とみなされる場合がある。そのような記録を作成するために、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の操作者又はユーザは、ソフトウェア及び/又はハードウェアの手順に従うことができる。第1に、ユーザ又は操作者は、カートをOR内に移動させ、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティのプルバックを取得するために、同環境内の全ての機材を接続させることができる。第2に、対応するカテーテル又は機器(例えばカテーテル120、カテーテル140、機器70等)を、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)に適切に接続することができる。次に、操作者又はユーザは、アンギオ映像を用いてプルバックを実施し、アンギオ画像/フレーム及び/又はMM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの画像/フレームを、画面上に並べて表示することができる。被制御プルバックを用いてアンギオ遅延を測定する前述のプロセスを使用する1つ以上の実施形態では、ユーザ又は制御部は、複数のアンギオ画像上で放射線不透過性マーカをラベリングすることができる。次に、ソフトウェア及び/又は1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;イメージングプロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)は、アンギオ遅延(又は遅延時間)測定結果を計算し、その情報を、テスト関連情報とともにテーブルに入力するように機能することができる。同期信号を用いてアンギオ遅延(又は遅延時間)を測定する前述のプロセスを使用する1つ以上の実施形態では、ユーザ又は制御部は、MM-OCT、OCT、血管内その他のイメージングモダリティの装置/システム(例えば少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)の、NIRF/NIRAF信号が利用可能でありかつ領域測定曲線又は信号がピーク発生を示す(三角形、台形、その他の幾何学的に望ましい穴のあるアンギオ画像から計算できる)フレームの前述の中心/中間(或いは他の所定又は設定の位置)を確認することができる。次に、ソフトウェア及び/又は1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;イメージングプロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)は、計算されたアンギオ遅延値を同じテーブルに記録することができる。最後に、複数回のプルバックと測定プロセスを行い、その平均値を、この特定のORで使用される許容遅延として計算することができる。同時に、ユーザ又は操作者によって結果の変動がチェック及び確認されてもよく、かつ/又は、1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;イメージングプロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)は、結果が許容可能な設定された範囲又は限界に収まっていることを自動的にチェック及び確認するように機能することができる。いくつかのテストの差が他のテストに比べて大きすぎたり、所定/設定の限界/範囲を超えたりする場合、1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;イメージングプロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)及び/又はユーザ若しくは操作者は、大きすぎる差を除去し、所望の平均値が得られるように同様のテストを繰り返すことができる。
【0093】
先に述べたように、図11は、GUI1100の少なくとも1つの実施例を示し、「Op Room A」という名前の特定のORに関連付けられた一群のアンギオ遅延測定値の例を示す。このGUI1100では、ユーザは、部屋のリスト(ドロップダウン式メニューアイコン1102を用いて表示したり変更したりできる)から部屋を追加、編集及び削除することができる。各部屋は、1つ以上のアンギオ遅延測定値の群に関連付けられることが好ましい。測定プロセスが完了すると、ユーザ又は操作者が、「更新」ボタンをクリックすることによって平均値を受け入れることができ、或いは、1つ以上のプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200’、2等;イメージングプロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)が、自動的に平均値を受け入れることができる。このような値は、このOR内で装置又はシステム(例えば少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;少なくとも図1B及び図5Aに示されるアンギオシステム30;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;NIRF/NIRAF機器、システム又はサブシステム70;それらの任意の組合わせ又は一部;等)によって取得される将来のプルバックに対してコンフィギュレーションマネージャが調整を行う際に、使用することができる。「Angio Delay」タブに表示されているように、現在の部屋は先述のとおり「Op Room A」であり、フレームグラバ遅延オフセットは162msと表示されており(ただし、本明細書に記載の1つ以上のプロセッサによって自動的に変更される場合もあれば、ユーザ又は操作者によって適宜手動で変更される場合もある)、遅延オフセットカウントは「3」、平均オフセットは165.0である。表示されているデータには、3つのテスト1、2、3のデータが含まれる。遅延オフセット(ms)は、それぞれ159ms、165ms、173msと表示されている。1つ以上の実施形態では、このような情報は使用されなかったり必要とされなかったりする場合があるが、図11に示されるように、3つのテストのテスト日時も記録される。各テストについて、テストの実施者がリストアップされてもよい。また、GUI1100は、図11の右側に示されるように、装置又はシステムのダッシュボードと、ステータス及びテストのページと、ファームウェア更新ページと、ログファイルページとを含む。ユーザ又は制御部は、図11の右下のアイコンによって示されるように、デフォルト値に戻したり、データを保存したりすることもできる。GUI1100は、本明細書に記載されるようにサービスモードで動作することができるが、ユーザ又は制御部がレビューモードでプルバックに関連するアンギオ遅延値をチェックしたり、構成済みの異なるORに切り替えたりできるように、GUI100はサービスモード以外でも動作することができる。
【0094】
本明細書に記載される同期及び/若しくは遅延測定の技術、並びに/又は1つ以上のイメージング技術の1つ以上の実施形態は、本開示の1つ以上の態様によれば、光学プローブ用途と併用することができる。システム100は、光源101、参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104(本明細書では「ビームスプリッタ」とも呼ばれる)、参照ミラー(本明細書では「参照反射」とも呼ばれる)105及び1つ以上の検出器107を備える。システム100は移相デバイス又はユニット130を含む場合があり、1つ以上の実施形態では、移相デバイス又はユニットは省略される場合がある。1つ以上の実施形態では、システム100は、患者インタフェースデバイス又はユニット(「PIU」)110及びカテーテル又はプローブ120(少なくとも図1B図2図5A及び図12Aに図式的に示される)を含んでよく、システム100は、サンプル又は標的106と相互作用することができる(例えばカテーテル/プローブ120及び/又はPIU110を介して)。1つ以上の実施形態では、システム100は干渉計を含み、又は、干渉計は、少なくとも光源101、参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104及び参照ミラー105等の、システム100の1つ以上のコンポーネントによって画成される。
【0095】
光源101はスプリッタ104への光を生じるように機能し、スプリッタ104は、光源101からの光を、参照アーム102に入る参照ビームとサンプルアーム103に入るサンプルビームとに分離する。ビームスプリッタ104は、参照ミラー105と、1つ以上の検出器107と、サンプル、物体又は標的106とに対して、角度を成して位置付け又は配置される。参照ビームは移相ユニット130(システムに含まれる場合、システム100に示されるような)を通過し、参照ビームは参照アーム102の参照ミラー105に反射される。一方、サンプルビームは、サンプルアーム103のPIU(患者インタフェースユニット;本明細書では患者インタフェースコンポーネント(PIC)とも呼ばれる)110及びカテーテル120を通して、サンプル、物体又は標的106から反射又は散乱される。1つ以上の実施形態では、移相ユニット130は、機器又はシステムから適宜除外されてよい。参照ビームとサンプルビームの両方は、スプリッタ104で結合(又は再結合)し、干渉縞を生成する。システム100及び/又はその干渉計の出力は、1つ以上の検出器107(例えばフォトダイオードやカメラ、マルチアレイカメラ等)で連続的に取得される。1つ以上の検出器107は、結合又は再結合された2つの放射線又は光ビーム間の干渉又は干渉縞を測定する。1つ以上の実施形態では、フリンジ効果が作り出され、1つ以上の検出器107によって測定することができるように、参照ビームとサンプルビームは、異なる光路長を進む。システム100及び/又はその干渉計の出力から得られる電気アナログ信号は、デジタル信号に変換されて、コンピュータ1200、1200’(それぞれ後述される図14又は図15に示される)等のコンピュータによって分析される。1つ以上の実施形態では、光源101は、放射線源であってもよいし、広帯域の波長で放射される広帯域光源であってもよい。1つ以上の実施形態では、ソフトウェア及び電子機器を含むフーリエ解析器を用いて、電気アナログ信号を光スペクトルに変換することができる。回転機器70と、PIU110に接続するカテーテル140とを含む1つ以上の実施形態(例えば図8B参照)では、1つ以上の検出器107と、1つ以上のプロセッサ又はコンピュータ(例えば1200、1200’、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ又はコンピュータ等)は、PIU110を介して回転機器70から信号/データを受け取るように更に機能する。
【0096】
光源101及び/又はLED82は、複数の光源を含んでもよいし、単一の光源であってもよい。光源101は、1つ以上の実施形態において、広帯域レーザ光を発生する。光源101は、任意の発光部品を含んでよく、例えば、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプ、白熱灯、レーザによって励起される超連続光源、及び/又は蛍光灯のうちの1つ以上を含んでよい。光源101は、少なくとも3つのバンドに分割できる光を提供する任意の光源であってよく、各バンドは更に分散されて、空間情報のスペクトル符号化に用いられる光を提供する。光源101は、分散された後にイメージング、イメージングモダリティの制御、表示、変更、強調の方法の実行、3D構造の構成若しくは再構成、及び/又はその他の本明細書に記載の方法に用いられる光を提供する任意の光源であってよい。光源101は、本明細書で論じられる1つ又は複数のシステム(システム100、システム100’、システム100”、システム100'''等)の他のコンポーネントにファイバ結合されてもよいし、自由空間結合されてもよい。光源101は、波長掃引型(swept-source:SS)光源であってよい。LED82は、本明細書に記載の光源101の特徴のうちのいずれか1つ以上を含んでよい。
【0097】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、OCT機器又はシステムの機能は、光ファイバを用いて実装される。前述したように、本開示のOCT技術の1つの用途は、図1A図2に概略的に示されるように、カテーテル又はプローブ120とともにOCTを使用することである。
【0098】
図2は、シース121、コイル122、プロテクタ123及び光学プローブ124を含むカテーテル又はプローブ120の実施形態を示す。図1A図2に概略的に示されるように、カテーテル120は、プルバックによってコイル122をスピンさせるために、PIU110に接続されることが好ましい(例えば、PIU110の少なくとも1つの実施形態は、プルバックによってコイル122をスピンさせるように機能する)。コイル122は、その近位端から遠位端へ(例えば、PIU110の回転モータを介して、又は該回転モータによって)トルクを送達する。1つ以上の実施形態では、評価中の生物学的器官、サンプル、標的又は物質(例えば血管や心臓、肺等の中空器官)の全方向ビューを見るために光学プローブ124の遠位端もスピンするように、コイル122は光学プローブ124とともに/光学プローブ124に固定される。例えば、アクセスするのが困難な内臓器官(血管内画像等の1つ以上のイメージングモダリティを用いて表示され得る)や消化管、その他の狭域へのアクセスを提供するために、OCT干渉計のサンプルアーム(図12A図12Cに示されるサンプルアーム103等)内には、光ファイバのカテーテル及び内視鏡が存在してよい。カテーテル120又は内視鏡の内部の光学プローブ124を通る光のビームが関心表面にわたって回転すると、1つ以上の標的、物体又はサンプルの断面画像が得られる。3次元データを取得するために、光学プローブ124は、回転スピン中に長手方向に同時に並進されて、らせん状のスキャンパターンをもたらす。この並進は、プローブ124の先端を近位端に向かって引き戻すことによって行うことができるので、プルバックと呼ばれる。1つ以上の実施形態では、カテーテル140(例えば図8Bに示される)は、要望に応じて、カテーテル120と同じ又は類似の構造を有してよい。
【0099】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のコンポーネント(プローブの1つ以上のコンポーネント(例えばカテーテル120(例えば図1B図2図12A図12C参照))、針、カプセル、患者インタフェースユニット又はコンポーネント(例えば患者インタフェースユニット又はコンポーネント110)等)を、1つ以上の他のコンポーネント(光学部品、光源(例えば光源101)、偏向部(例えば、光源からの光を干渉光学系(例えば参照アーム102及び/又はサンプルアーム103)へ偏向してから、干渉光学系から受け取った光を少なくとも1つの検出器(例えば1つ以上の検出器107を参照)に向けて送るように機能するコンポーネントである偏向又は被偏向部;1つ以上の干渉計と、サーキュレータと、ビームスプリッタと、アイソレータと、カプラと、融着ファイバカプラと、穴を有する部分切断ミラーと、タップを有する部分切断ミラーとのうちの少なくとも1つを含む偏向又は被偏向部;スプリッタ104;偏向又は被偏向部108;等)、サンプルアーム102、接続コンポーネント及び/又は患者ユーザインタフェース若しくは患者インタフェースユニット110に電力供給するように機能するモータ、回転機器70のモータM、回転機器70等)に接続するために、患者ユーザインタフェース110は、回転接合部等の接続コンポーネント(又はインタフェースモジュール)を備えてよく、或いは含んでよい。例えば、接続部材又はインタフェースモジュールが回転接合部である場合、回転接合部は後述するように機能することが好ましい。1つ以上の他の実施形態では、回転接合部は、接触型回転接合部、レンズレス回転接合部、レンズベース回転接合部、又は当業者に既知の他の回転接合部のうちの少なくとも1つであってよい。1つ以上の実施形態では、干渉計又は光学干渉系は、システム100(又はその他の本明細書に記載のシステム)の1つ以上のコンポーネント(例えば光源101、被偏向部108、回転接合部RJ、PIU110、カテーテル120等のうちの1つ以上)を含んでよい。少なくとも図1A図15(及び/又はその他の本明細書に記載の構成)のいずれかの構成の1つ以上の特徴は、システム(例えばシステム10、装置又はシステム20、システム100、100’、100”、その他の本明細書に記載のシステム)のうちの1つ以上に組み込むことができる。
【0100】
少なくとも1つの実施形態では、PIU110は、光ファイバ回転接合部(FORJ)と、回転モータ及び並進電動ステージ(例えばPIU110の一部)と、カテーテルコネクタ(例えばPIU110の一部)とを含んでよい。FORJにより、ファイバをファイバ軸に沿って回転させながら、光信号を途切れることなく伝送することができる。FORJは、ロータ及びステータを含む自由空間光ビームコンバイナを有してよい。
【0101】
システム100’に存在し既に先に説明した同番号の要素(システム100、システム2、システム20等)の説明は繰り返さないものとし、参照によりその全体がここに援用される。
【0102】
少なくとも1つの実施形態では、コンソール/プロセッサ/コンピュータ1200、1200’(又はその他の本明細書に記載のプロセッサ)は、モータ及び並進電動ステージ(以後「モータ」又は「モータ及びステージ」と呼ぶ)の動きを制御し、少なくとも1つの検出器107から強度データを取得し、(例えば、ディスプレイ等のモニタ又はスクリーン上や、後述する図14のコンソール1200及び/又は図15のコンソール1200’に示されるスクリーン又はモニタ1209上に)スキャンされた画像を表示するように機能する。1つ以上の実施形態では、コンソール1200,1200’は、モータの速度を変更し、かつ/又はモータを停止するように機能する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等は、運動制御ユニット(MCU)112又はモータMを介してRJの動きを制御するように更に機能する。1つ以上の実施形態では、MCU112又はモータMは、RJのモータ及び/又はRJの速度を変更するように機能する。モータは、速度を制御し位置精度を高めるためのステッピングモータ又はDCサーボモータであってよい(例えば、モータを使用しない場合と比較して、自動化又は制御された速度及び/又は位置変更デバイスを使用しない場合と比較して、手動制御と比較して、等)。1つ以上の実施形態において、先述したように別のモータMを有する回転機器70が使用される場合、コンソール又はコンピュータ1200、1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等は、回転機器70のモータMを制御するように更に機能する。
【0103】
1つ以上の実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’は、システム100(及び、システム10、システム20、システム100’、システム100”等の他のシステム、その他の本明細書に記載の装置又はシステム等)、カテーテル120、及び/又は、システム100の1つ以上の他の前述されたコンポーネント(又は、本明細書に記載の他のシステムのコンポーネント)を制御するように機能する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’は、本明細書に記載される任意のシステム/デバイス/装置の1つ以上の検出器107から強度データを取得するように機能し、画像を表示する(例えば、後述する図14のコンソール1200及び/又は図15のコンソール1200’に示されるディスプレイ、スクリーン又はモニタ1209等のモニタ又はスクリーン上に)。システム100(及びシステム10、システム20、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載のシステム等の他のシステム)の1つ以上のコンポーネントの出力は、システム/機器/装置の1つ以上の検出器107によって取得される(例えばフォトダイオード、光電子増倍管(PMT)、ラインスキャンカメラ、又はマルチアレイカメラ等)。システム100(及び/又はシステム10、システム20(或いはそのサブシステム又はシステム)、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載のシステムや装置等の他のシステム)又はその1つ以上のコンポーネントの出力から得られる電気アナログ信号は、デジタル信号に変換されて、コンピュータ(例えばコンピュータ1200、1200’、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等(例えば少なくとも図1A図1B図5A図8B図12A図12C図14図15に示されるような))によって分析される。1つ以上の実施形態では、光源101は、放射線源であってもよいし、広帯域の波長で放射される広帯域光源であってもよい。1つ以上の実施形態では、ソフトウェア及び電子機器を含むフーリエ解析器を用いて、電気アナログ信号を光スペクトルに変換することができる。一部の実施形態では、1つ以上検出器107は、3つの異なる帯域の光を検出するように構成された3つの検出器を含む。干渉計(例えばOCT干渉計、別のイメージングモダリティの干渉計等)の出力は、第1の検出器107によって検出することができ(第1の検出器107は、フォトダイオードやマルチアレイカメラ(又は、本明細書に記載されるか或いは当業者に既知の他のタイプの検出器)であってよい)、次に、コンピュータ(例えば図1A図1B図5A図8B図12A図12C図14に示されるコンピュータ1200、図15に示されるコンピュータ1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサ(例えば少なくとも図1Bに示される画像プロセッサ50))に記録することができる。
【0104】
追加又は代替として、1つ以上の検出器107は、線形アレイ、電荷結合素子(CCD)、複数のフォトダイオード、又は、光を電気信号に変換する他の何らかの方法であってよい。1つ以上の検出器107は、デジタル信号又はアナログ信号をプロセッサ又はコンピュータ(画像プロセッサ、プロセッサ又はコンピュータ1200、1200’(例えば図1A図1B図5A図8B図12A図12C図14図15を参照)、その他の本明細書に記載のプロセッサ又はコンピュータ、それらの組合わせ等)に送信することができる。画像プロセッサは、専用の画像プロセッサであってもよいし、画像を処理するように構成された汎用プロセッサであってもよい。少なくとも1つの実施形態では、コンピュータ1200、1200’その他の本明細書に記載のプロセッサやコンピュータを、画像プロセッサの代わりに、又は画像プロセッサに加えて用いることができる。代替実施形態では、画像プロセッサは、ADCを含み、1つ以上の検出器107からアナログ信号を受信することができる。検出器107は、1つ以上の実施形態において、アナログ・デジタル変換器(ADC)を含んでよい。画像プロセッサは、CPU、DSP、FPGA、ASIC又は何らかの他の処理回路のうちの1つ以上を含んでよい。画像プロセッサは、画像、データ及び命令を格納するためのメモリを含んでよい。画像プロセッサは、1つ以上の検出器107によって提供される情報に基づいて、1つ以上の画像を生成することができる。本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ(図1図15の機器、装置又はシステムのプロセッサ、コンピュータ1200、コンピュータ1200’、画像プロセッサ等)は、本明細書で更に後述される1つ以上のコンポーネントを含んでもよい(例えば図14図15を参照)。
【0105】
1つ以上の実施形態では、各種OCTイメージング技術、管腔エッジ検出、ステントストラット検出及び/又はアーチファクト検出の技術、少なくとも米国特許出願第62/901,472号(参照により全体として本明細書に援用される)や米国特許出願第16/990,800号(2020年8月11日出願、参照により全体として本明細書に援用される)に記載の他の技術等の、1つ以上のイメージング技術を用いることができる。本開示の1つ以上の実施形態では、Aラインから極座標系でOCT画像が形成される。各Aラインは、狭い信号幅並びに/又は鋭い立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジのような、金属オブジェクト(例えばステント、ステントストラット、ガイドワイヤ、PIU反射、カテーテル/プローブ反射、ノイズアーチファクト等)からのアーチファクトを明確に示すもの;広い信号幅や緩やかな立ち下がりエッジのような、シース反射や他のアーチファクトと比較した場合の、遮るもののない軟部組織の信号の強度及び形状における有意差等、撮像された物体に関する多くの情報を含む。各Aラインは、特定の視野角に沿った、血管等の標的、サンプル、オブジェクト等の断面1Dサンプリングを表すことができる。イメージングプローブ又は機器が回転すると(例えば約0度から約360度、約180度から約360度、約360度等)、対応するAラインが、極座標において標的、サンプル、物体等(例えば血管)の完全な2次元(2D)断面を形成し、次いでそれがデカルト座標に変換されて、標的、サンプル、物体等(例えば血管)の断面の断層撮影ビュー(トモビュー)画像が形成される。
【0106】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、先に述べたように、OCT画像の管腔、ステント及び/又はアーチファクトの検出のための1つ以上の追加の方法を、本明細書に記載の機器、システム、方法及び/又は記憶媒体の1つ以上の実施形態と併用することができる(例えば、米国特許出願第16/414,222号(2019年5月16日出願、その開示全体は、参照により全体として本明細書に援用される)や米国特許公開第2019/0374109号(2019年12月12日公開、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されるような技術)。
【0107】
アプローチに関係なく、1つ以上の実施形態では、特定のAラインにおいて、所定の又は決められた閾値を用いて、管腔エッジに対応している可能性のある最も有意なパルスを検出することができる(1つ以上の実施形態では、最も有意なパルスは、「主要ピーク/エッジ」とも呼ばれる最大ピークとそれに関連するフロントエッジを示す;そのようなデータは、アーチファクトエッジ画素を包含するか含む場合がある)。閾値を超える任意のパルスは、オブジェクト候補のエッジパルスである。パルス下の面積に関して全ての候補の中で最大であるパルスが、最大ピークであるとみなされる(本明細書では、「最も有意なパルス」又は「主要ピーク/エッジ」等とも呼ばれる)。
【0108】
本開示の1つ以上の実施形態は、例えば米国特許公開第2022/0042783号(2022年2月10日公開、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されるような、係合及び/若しくは係合解除のステータス決定、並びに/又は、係合及び/若しくは係合解除の誘導の技術を実行するための1つ以上の機器、システム、方法及び/又は記憶媒体と併用することができる。
【0109】
少なくとも1つの実施例として、値(例えばアンギオ遅延(又は遅延時間)、ピーク値、中央値又は中心値、装置又はシステムの使用のために格納されているその他の値等)は、装置又はシステム(例えば患者インタフェースユニットPIU110、装置又はシステムのその他のコンポーネント又は場所)のメモリ(例えば不揮発性メモリや、本明細書に記載の他のタイプのメモリ)に保存することができる。別の例として、値は、ソリッドステートドライブ(SSD)、記憶ドライブ(例えばハードドライブ(HD)、ハイブリッドハードドライブ(HHD)、ソリッドステートハイブリッドドライブ(SSHD)等)、その他の本明細書に記載の記憶ドライブ、或いは、当業者に既知の他のタイプの記憶ドライブ(後述するもの等)に保存することができる。
【0110】
1つ以上の実施形態では、米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)や米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているように、管腔エッジの欠測部分を補間して、欠測データを埋めることができる。例えば、確認されたステント位置ごとに、線形補間を用いて、管腔エッジ間又は管腔エッジ内の間隙を埋めることができる。1つ以上の実施形態では、管腔のピークとエッジの情報は、両方とも保持され、補間される。処理後、管腔円全体を処理し、管腔エッジの閉円状の曲線を形成することができる。
【0111】
米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)と米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているような埋没ステント検出の1つ以上の実施形態では、ピーク曲線は類似する場合があり、また、ピーク曲線を用いて、画像全体の陰影蓄積プロファイル又は陰影プロファイルを計算することができる。1つ以上の実施形態では、埋没ステント及び/又はステントストラットの中心を発見することは、管腔ピーク曲線に基づくことができ、或いは、米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)と米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されるようなその他の方法又は技術に基づくことができる。例えば、埋没ステント検出の1つ以上の実施形態では、管腔エッジの後ろのステントピーク及び/又はエッジを発見することができ、ピーク幅及び/又は厚さを計算することができ、ステント領域をマージ及び拡張することができ、埋没ステントを確認及び抽出することができ、ストラット位置情報を決定/識別することができる。上記のステップに続いて、例えば、ステントストラットを識別及び確認するために、有効な埋没ステントを抽出及び確認することができ、その位置情報(ストラット中心位置等)も識別することができる。
【0112】
1つ以上の実施形態では、例えば、米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)と米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているように、管腔エッジを出力することができ、かつ/又は、ステントストラット中心位置(及び/又は他のステントストラット位置情報)を出力することができる。管腔エッジ結果に対して、1D平滑化フィルタを適用又は使用することができる。管腔エッジ及び/又はステントストラット中心位置の情報(及び/又は他のステントストラット位置情報)は、例えば所望のフォーマットに出力することができ、メモリに格納することができ、印刷することができ、ディスプレイに表示することができる。
【0113】
本開示の1つ以上の態様に係る少なくとも1つの装置若しくはシステム並びに/又はアンギオ遅延及び/若しくは同期の技術を用いて、米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は参照により全体として本明細書に援用される)と米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は参照により全体として本明細書に援用される)に記載されているように、(例えば血管や他の物体又は標的等の)極座標のOCT画像を、垂直方向に(水平方向ではなく、又は水平方向に加えて)表示することができ、かつ/又は、デカルト座標の対応するOCT画像とともに表示することができる。
【0114】
1つ以上の方法実施形態では、米国特許出願第16/414,222号(2019年5月16日出願、その開示全体は参照により全体として本明細書に援用される)と米国特許公開第2019/0374109号(2019年12月12日公開、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているように、管腔エッジをデカルト座標に変換することができる。
【0115】
コンピュータ(コンソール又はコンピュータ1200、1200’、画像プロセッサ50、コンソール又はコンピュータ2、その他の本明細書に記載のプロセッサやコンピュータ等)は、製造中又は使用中の任意の装置及び/又はシステム(装置又はシステム10、装置又はシステム20、装置又はシステム100、装置又はシステム100’、装置又はシステム100”、その他の本明細書に記載の装置又はシステム等)について本明細書に記載されているステップ、プロセス及び/又は技術のいずれかを実行することができる。
【0116】
本開示の1つ以上の更なる態様によれば、本明細書に記載のイメージング技術やアンギオ遅延(又は時間遅延)決定技術、及び/又は同期技術等の技術のために、1つ以上のイメージングモダリティ(血管造影、光干渉断層撮影(OCT)、マルチモダリティOCT(MM-OCT)、近赤外自家蛍光(NIRAF)、近赤外蛍光(NIRF)、OCT-NIRAF、OCT-NIRF等)とともに、ベンチトップシステムを利用することができる。
【0117】
図12Aは、本開示の1つ以上の態様に係るOCTシステム100(本明細書では「システム100」と呼ばれる)を示し、当該OCTシステム100は、1つ以上のイメージングモダリティに使用することができ、また、アンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の技術と併用することができる。システム100は、光源101と、参照アーム102と、サンプルアーム103と、被偏向又は偏向部108と、参照ミラー(「参照反射」、「参照反射器」、「部分反射ミラー」及び「部分反射器」とも呼ばれる)105と、1つ以上の検出器107(コンピュータ1200又はその他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサに接続できる)とを備える。1つ以上の実施形態では、システム100は、患者インタフェースデバイス又はユニット(「PIU」)110及びカテーテル120を含んでよく(例えば図1B図2図5A及び/又は図12A図12Cに示されるようなPIUとカテーテルの実施例を参照)、システム100は、物体106や患者(例えば患者の血管)106等と相互作用してよい(例えばカテーテル120及び/又はPIU110を介して)。1つ以上の実施形態では、システム100は干渉計を含み、又は、干渉計は、少なくとも光源101や参照アーム102、サンプルアーム103、偏向部108、参照ミラー105等の、システム100の1つ以上のコンポーネントによって画成される。
【0118】
本開示の1つ以上の更なる態様によれば、1つ以上のイメージングモダリティとともにベンチトップシステムを利用することができ、また、本明細書に記載のアンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴とベンチトップシステムを併用することができる。図12Bは、本明細書に記載の1つ以上のイメージングモダリティ及び関連方法を利用できる、眼科用途等のベンチトップ用のシステムの例を示す。光源101からの光は、偏向部108により、参照アーム102とサンプルアーム103へ送達及び分割される。参照アーム102では、参照ビームが長さ調整部904を通過し、参照ミラー(図12Aに示される参照ミラー又は参照反射105等、又はそれに類似するもの)から反射され、サンプルアーム103では、サンプルビームが、物体や患者(例えば患者の血管)等106から反射又は散乱される(例えばPIU110及びカテーテル120を介して)。一実施形態では、両ビームは偏向部108で結合し、干渉縞を生成する。1つ以上の実施形態では、ビームはコンバイナ903に進み、コンバイナ903は、サーキュレータ901及び偏向部108を介して両ビームを結合し、結合されたビームは1つ以上の検出器(1つ以上の検出器107等)に送られる。干渉計の出力は、1つ以上の検出器107等の1つ以上の検出器によって連続的に取得される。電気アナログ信号はデジタル信号に変換されて、コンピュータ(コンピュータ1200(図12A図12C参照;更に後述する図14にも示されている)、コンピュータ1200’(例えば更に後述する図15を参照)、コンピュータ2(図1A参照)、画像プロセッサ50(図1B参照)、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等)によって分析される。追加又は代替として、本明細書に記載のコンピュータ、CPU、プロセッサ等のうち1つ以上を用いて、イメージングモダリティのうち1つ以上を処理、制御、更新、強調及び/又は変更し、かつ/又は、関連する技術、機能又は方法を処理することができ、又は、前述のように電気信号を処理することができる。
【0119】
電気アナログ信号はデジタル信号に変換されて、コンピュータ(コンピュータ1200(図1B及び図12A図12Cを参照;更に後述する図14にも示されている)、コンピュータ1200’(例えば更に後述する図15を参照)、コンピュータ2(図1Aを参照)、画像プロセッサ50(図1B参照)、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等)によって分析することができる。追加又は代替として、本明細書に記載のコンピュータ、CPU、プロセッサ等のうち1つ以上を用いて、1つ以上のイメージングモダリティを処理、制御、更新、強調及び/又は変更し、かつ/又は、関連する技術、機能又は方法を処理することができ、又は、前述のように電気信号を処理することができる。1つ以上の実施形態では(例えば図12Bを参照)、サンプルアーム103は、サンプルビームが本明細書に記載されるような物体や患者(例えば患者の血管)等106から反射又は散乱されるような形で、PIU110及びカテーテル120を含む。1つ以上の実施形態では、PIU110は、カテーテル120(又はその1つ以上のコンポーネント)のプルバック動作を制御し、かつ/又は、カテーテル120(又はその1つ以上のコンポーネント)の回転又はスピンを制御するために、1つ以上のモータを含んでよい(例えば図1BのモータMを参照)。例えば、図12Bで最もよく分かるように、PIU110は、プルバックモータ(PM)及びスピンモータ(SM)を含んでよく、かつ/又は、プルバックモータPM及び/又はスピンモータSMを用いてプルバック機能及び/又は回転機能を実行するように機能する運動制御ユニット112を含んでよい。本明細書で論じられるように、PIU110は、回転接合部(例えば図12B及び図12Cに示されるような回転接合部RJ)を含んでよい。回転接合部RJは、カテーテル120が物体や患者(例えば患者の血管)等106の1つ以上のビュー又は画像を取得できるように、スピンモータSMに接続することができる。コンピュータ1200(又はコンピュータ1200’、コンピュータ2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等)を用いて、プルバックモータPM、スピンモータSM及び/又は運動制御ユニット112のうちの1つ以上を制御することができる(かつ/又は、本明細書に記載の1つ以上のプロセッサは、先に述べたように、回転機器70のモータMを制御することができる)。OCTシステムは、例えばコンピュータ(例えばコンピュータ1200、コンピュータ1200’、コンピュータ2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のコンピュータ又はプロセッサ等)、PIU110、カテーテル120、モニタ(ディスプレイ1209等)のうちの1つ以上を含んでよい。イメージング(OCT、IVUS、MM-OCT、血管内、本明細書に記載のイメージングモダリティ、当業者に既知のイメージングモダリティ等)の装置又はシステムの1つ以上の実施形態は、アンギオシステムや外部ディスプレイ、1つ以上の病院ネットワーク、外部記憶媒体、電源、ベッドサイドコントローラ(例えばBluetooth(登録商標)技術や、無線通信で既知の他の方法を用いてOCTシステムに接続され得る)等の、1つ以上の外部システムと相互作用することができる。
【0120】
偏向又は被偏向部108を含む1つ以上の実施形態(図12A図12Cで最もよく分かる)では、被偏向部108は、光源101からの光を参照アーム102及び/又はサンプルアーム103に偏向し、次いで、参照アーム102及び/又はサンプルアーム103から受け取った光を少なくとも1つの検出器107(例えば分光計、分光計の1つ以上のコンポーネント、別のタイプの検出器等)に向けて送るように機能することができる。1つ以上の実施形態では、被偏向部(例えばシステム100、100’、100”、その他の本明細書に記載のシステム等の被偏向部108)は、本明細書に記載されるように機能する1つ以上の干渉計又は光学干渉系(サーキュレータ、ビームスプリッタ、アイソレータ、カプラ(例えば融着ファイバカプラ)、穴を有する部分切断ミラー、タップを有する部分切断ミラー等)を含んでよく、又は備えてよい。1つ以上の実施形態では、干渉計又は光学干渉系は、システム100(又はその他の本明細書に記載のシステム)の1つ以上のコンポーネント(例えば光源101、被偏向部108、回転接合部RJ、PIU110、カテーテル120等のうちの1つ以上)を含んでよい。本明細書に記載の少なくとも図1A図15の構成の1つ以上の特徴(又はそのような特徴の任意の組合わせ)は、本明細書に記載のシステム10、20、100、100’、100”等のシステムのうちの1つ以上に組み込むことができる。
【0121】
本開示の1つ以上の更なる態様によれば、1つ以上の他のシステムを、1つ以上のイメージングモダリティ及び関連方法のうちの1つ以上と併用することができ、また、本明細書に開示されるようなアンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴と併用することができる。図12Cは、例えば眼科用途のために、1つ以上のイメージングモダリティ並びに/又は関連技術若しくは方法を利用でき、かつ、アンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴と併用できるシステム100”の例を示す。図12Cは、本開示の1つ以上の実施形態に係る、OCT‐蛍光イメージングシステム100”の例示的な概略図を示す。OCT光源101(例えば1.3μmの)は、偏向器又は被偏向部(例えばスプリッタ)108により、参照アーム102とサンプルアーム103へ送達及び分割され、それぞれ参照ビームとサンプルビームを生成する。OCT光源101からの参照ビームは参照ミラー105によって反射され、サンプルビームは、サーキュレータ901、回転接合部(「RJ」)及びカテーテル120を介して、物体(例えば検査対象の物体、物体、患者等)106から反射又は散乱される。1つ以上の実施形態では、サーキュレータ901と参照ミラー又は参照反射105との間のファイバをコイル状にして、参照アーム102の長さを調整することができる(図12Cで最もよく分かる)。サンプルアーム103内の光ファイバは、ダブルクラッドファイバ(「DCF」)から成ってもよい。蛍光用の励起光は、RJ及びカテーテル120に向けられ、物体(例えば検査対象の物体、物体、患者等)106を照明することができる。OCT光源101からの光は、DCFのコアを通して送達することができ、一方、物体(例えば検査対象の物体、物体、患者等)106から発せられる蛍光光は、DCFのクラッドを通して収集することができる。プルバックイメージングでは、物体(例えば検査対象の物体、物体、患者等)106のヘリカルスキャンを達成するために、RJをリニアステージとともに移動させることができる。1つ以上の実施形態では、RJは、本明細書に記載されるような回転継手の任意の1つ以上の特徴を含んでよい。励起光及び残りの蛍光とOCT光を分離するために、ダイクロイックフィルタDF1、DF2を用いることができる。例えば(この例に限定されないが)、1つ以上の実施形態では、DF1は、カットオフ波長が約1000nmのロングパスダイクロイックフィルタであってよく、OCT光(DF1のカットオフ波長よりも長い場合がある)はDF1を通過することができる一方、蛍光励起及び発光(カットオフよりも短い波長である)はDF1で反射する。1つ以上の実施形態では、例えば(この例に限定されないが)、DF2は、ショートパスダイクロイックフィルタであってもよい。励起光(DF2のカットオフ波長よりも波長が短い)がDF2を通過することができ、蛍光放出光がDF2で反射するように、励起波長は蛍光放出光よりも短くてよい。一実施形態では、両ビームは偏向部108で結合し、干渉縞を生成する。1つ以上の実施形態では、ビームはカプラ又はコンバイナ903へ進み、カプラ又はコンバイナ903は、サーキュレータ901及び偏向部108を介して両ビームを結合し、結合されたビームは1つ以上の検出器(1つ以上の検出器107等;例えば図12Cにおいてカプラ又はコンバイナ903に接続されている第1の検出器107を参照)に送られる。
【0122】
1つ以上の実施形態では、カテーテル120内の光ファイバは、カテーテル120の内部で回転するように動作し、OCT光及び励起光は、カテーテル120の先端の側角から放射され得る。物体又は患者106と相互作用した後、OCT光は、カプラ又はコンバイナ903を含み得るOCT干渉計に戻され(例えばサンプルアーム103のサーキュレータ901を介して)、参照ビームと結合されて(例えばカプラ又はコンバイナ903を介して)、干渉縞を生成することができる。干渉計の出力は、第1の検出器107によって検出され(第1の検出器107は、フォトダイオード又はマルチアレイカメラから構成されてもよいし、フォトダイオード又はマルチアレイカメラを含んでもよい)、次いで、第1のデータ取得ユニット又はボード(「DAQ1」)を介して、コンピュータに(例えばコンピュータ2、図12Cに示されるコンピュータ1200、コンピュータ1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータに)記録することができる。
【0123】
同時に、又は異なる時間に、第2のデータ取得ユニット又はボード(「DAQ2」)を通して、第2の検出器107(例えば光電子増倍管)を介して蛍光強度を記録することができる。次に、OCT信号及び蛍光信号は、コンピュータ(例えばコンピュータ2、図12Cに示されるコンピュータ1200、コンピュータ1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータ)によって処理されて、OCT‐蛍光データセット140(ヘリカルスキャンデータの複数のフレームを含むか、又はそれから成る)を生成することができる。フレームの各セットは、回転角度とプルバック位置に対応する、コレジストレーションされたOCTと蛍光のデータの複数のデータ要素を含むか、又はそれから成る。
【0124】
検出された蛍光信号又は自己蛍光信号は、米国特許出願第62/861,888号(2019年6月14日出願、その開示はその全体が参照により本明細書に援用される)で論じられ、かつ/又は米国特許出願第16/368,510号(2019年3月28日出願、米国特許公開第2019/0298174号として2019年10月3日に公開、その開示はその全体が参照により本明細書に援用される)で論じられているように処理することができ、又は更に処理することができる。
【0125】
そのような配置、構成、機器又はシステムに限定されないが、本明細書に記載の機器、装置、システム、方法、記憶媒体、GUI等の1つ以上の実施形態は、前述のような装置又はシステム(例えばシステム100、システム100’、システム100”、図1A図15の機器、装置又はシステム、その他の本明細書に記載の機器、装置又はシステム等)と併用することができる。1つ以上の実施形態では、1人のユーザが、本明細書に記載の方法を実行することができる。1つ以上の実施形態では、1人以上のユーザが、本明細書に記載の方法を実行することができる。1つ以上の実施形態では、本明細書に記載のコンピュータ、CPU、プロセッサ等のうち1つ以上を用いて、イメージングモダリティのうちの1つ以上を処理、制御、更新、強調及び/又は変更し、かつ/又は、関連する技術、機能又は方法を処理することができ、又は、前述のように電気信号を処理することができる。
【0126】
回転や強度、その他の本明細書に記載の測定値を計算し、かつ/又は、機器/装置、システム及び/又は記憶媒体を制御及び/又は製造する方法は、デジタルでもアナログでも多数存在する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200,1200’(又はその他の本明細書に記載のプロセッサやコンピュータ)等のコンピュータは、本明細書に記載の機器、システム、方法及び/又はそれと併用される記憶媒体を制御及び/又は使用するための専用であってよい。1つ以上の実施形態では、機器/装置、システム、方法及び/又は記憶媒体は、MM-OCT又はOCT(その他の、本明細書に記載のイメージングモダリティや、当業者に既知のイメージングモダリティ)用であってよい。
【0127】
本明細書に別段の記載がない限り、同様の数字は同様の要素を示す。例えば、システム/装置(システム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載のシステム/装置等)の間には変形又は差異が存在するが、それらの1つ以上の特徴は、互いに同じであったり類似したりする場合がある(例えば、その(例えばコンソール/コンピュータ/プロセッサ1200、コンソール/コンピュータ/プロセッサ1200’等の)光源101や偏向部108、他のコンポーネント)。当業者には当然のことながら、システム100の光源101、少なくとも1つの検出器107及び/又は1つ以上の他の要素は、1つ以上の他のシステム(本明細書に記載のシステム10、システム20、システム100’、システム100”、その他の装置やシステム等)の同様の番号の要素と同じ又は類似の方式で機能し得る。当業者には当然のことながら、システム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載の装置やシステム、及び/又は、そのようなシステムのうちの1つの1つ以上の同様の番号の要素の代替実施形態は、本明細書で論じられるように他の変形を含むが、本明細書に記載の他のシステム(又はそのコンポーネント)のうちのいずれかの同様の番号の要素と同じ又は類似の方式で機能し得る。実際、本明細書に記載のシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100等の間には特定の違いが存在するが、本明細書に記載の装置/システムの間には類似点がある。同様に、1つ以上のシステム(例えばシステム20、システム100、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載の装置/システム等)においてコンソール又はコンピュータ1200が使用され得るが、追加又は代替として、1つ以上の他のコンソール又はコンピュータ(コンソール又はコンピュータ1200’、コンソール又はコンピュータ2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサやコンピュータ)が使用される場合がある。
【0128】
本開示の1つ以上の態様によれば、本明細書では、光学接続を検出及び誘導するための1つ以上の方法が提供され、イメージングを実行するための1つ以上の方法が提供される。図13は、イメージングを実行するための方法の少なくとも1つの実施形態のフローチャートを示す。好ましくは、本方法は、以下のうち1つ以上を含んでよい:(i)光を第1の光と第2の参照光に分割すること(図13のステップS4000参照);(ii)第1の光がサンプルアームに沿って進み、物体又はサンプルを照明した後、第1の光の反射光又は散乱光を受け取ること(図13のステップS4001参照);(iii)第2の参照光が参照アームに沿って進み、参照反射で反射した後、第2の参照光を受け取ること(図13のステップS4002参照);及び、(iv)第1の光の反射光又は散乱光と反射した第2の参照光とを互いに干渉させることにより(例えば、結合又は再結合してから干渉させることにより、干渉させることにより、等)、1つ以上の干渉縞を生じる干渉光を生成すること(図13のステップS4003参照)。1つ以上の方法は、低周波モニタを用いて高周波コンテンツを更新又は制御し、画質を改善することを、更に含むことができる。例えば、1つ以上の実施形態は、平衡検出、偏光ダイバーシティ、自動偏光制御等を用いて、画質の改善を達成することができる。1つ以上の実施形態では、イメージングプローブは、接続部材又はインタフェースモジュールにより、1つ以上のシステム(例えばシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、回転機器70、その他の本明細書に記載のシステムや装置等)に接続され得る。例えば、接続部材又はインタフェースモジュールがイメージングプローブの回転接合部(又は回転継手)である場合、回転接合部は、接触型回転接合部、レンズレス回転接合部、レンズベース回転接合部、又は当業者に既知の他の回転接合部のうちの少なくとも1つであり得る。回転接合部は、1チャネル回転接合部又は2チャネル回転接合部であり得る。1つ以上の実施形態では、イメージングプローブの照明部は、イメージングプローブの検出部から分離している場合がある。例えば、1つ以上の用途では、プローブは、照明ファイバ(例えばシングルモードファイバ、GRINレンズ、スペーサ、スペーサの研磨面の回折格子等)を含む照明アセンブリを指す場合がある。1つ以上の実施形態では、スコープは、例えば、駆動ケーブル、シース及びシース周りの検出ファイバ(例えばマルチモードファイバ(MMF))によって囲まれ保護され得る照明部を指すことがある。回折格子カバレッジは、1つ以上の用途について検出ファイバ(例えばMMF)では任意である。照明部は、回転継手に接続されてもよく、ビデオレートで連続的に回転してもよい。1つ以上の実施形態では、検出部は、検出ファイバ、検出器(例えば1つ以上の検出器107、分光計等)、コンピュータ1200、コンピュータ1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサ等のうちの1つ以上を含み得る。検出ファイバは照明ファイバを囲んでよく、検出ファイバは、回折格子、スペーサ、レンズ、プローブ又はカテーテルの端等によって覆われても覆われなくてもよい。
【0129】
電力を計算し、かつ/又は、本明細書に記載の技術(例えばアンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴や技術)の1つ以上を実行する方法は、デジタルでもアナログでも多数存在する。少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、本明細書に記載のイメージング(例えば血管内、OCT、MM-OCT、その他の本明細書に記載のイメージングモダリティや、当業者に既知のイメージングモダリティ等)用の機器、システム、方法及び/又は記憶媒体を制御及びモニタリングするための専用であってよい。
【0130】
イメージングに用いられる電気信号は、後述するように、ケーブル又はワイヤ113(図14参照)等のケーブル又はワイヤを介して、1つ以上のプロセッサ(コンピュータ1200(例えば図1B図5A図8B図12A図12C図14参照)、コンピュータ1200’(例えば図15参照)、コンピュータ2(例えば図1A参照)、画像プロセッサ50(例えば図1B参照)等)に送信することができる。本明細書に記載のその他のコンピュータやプロセッサの代わりに、コンピュータ又はプロセッサ1200、1200’を使用することができる(例えば、プロセッサ1200’の代わりにプロセッサ1200を使用することができ、プロセッサ2の代わりにプロセッサ1200’を使用することができ、プロセッサ1200、1200’を一緒に使用することができ、本明細書に記載の任意のプロセッサを単独で使用することができ、本明細書に記載の任意のプロセッサをその他の本明細書に記載のプロセッサと併用することができる、等)。プロセッサ2、画像プロセッサ50又はその他の本明細書に記載のプロセッサは、図14に示されるプロセッサ1200や図15に示されるプロセッサ1200’と同じ又は類似の構造を有してよい。言い換えれば、本明細書に記載のコンピュータやプロセッサは交換可能であり、1つ以上のイメージングモダリティの特徴及び方法、或いは本明細書に記載の他の技術や方法のいずれか(アンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴や技術等)を実行するように機能することができる。コンピュータ1200の通信インタフェースは、配線113を介して、本明細書に記載の他のコンポーネントに接続することができる(図12に図式的に示されるように)。
【0131】
図14には、コンピュータシステム1200(例えば図1B図5A図8B及び図12A~12Cに示されるコンソール又はコンピュータ1200を参照)の様々なコンポーネントが提供されている。コンピュータシステム1200は、中央処理装置(「CPU」)1201と、ROM1202と、RAM1203と、通信インタフェース1205と、ハードディスク(及び/又は他の記憶装置)1204と、スクリーン(又はモニタインタフェース)1209と、キーボード(又は入力インタフェース;キーボードに加えてマウスその他の入力デバイスを含んでもよい)1210と、前述のコンポーネントのうちの1つ以上の間のBUSその他の接続線(例えば、接続線1213)を含んでよい(例えば図14に示されるように)。加えて、コンピュータシステム1200は、前述のコンポーネントのうちの1つ以上を備えてよい。例えば、コンピュータシステム1200は、CPU1201、RAM1203、入出力(I/O)インタフェース(通信インタフェース1205等)及びバスを含む場合があり(コンピュータシステム1200のコンポーネント間の通信システムとして1つ以上の配線1213を含んでよい;1つ以上の実施形態では、コンピュータシステム1200と少なくともそのCPU201は、1つ以上の配線1213を介して、FORJ又はそれを用いる機器若しくはシステム(システム100、システム100’、システム100”、及び/又はその他の本明細書に記載の装置やシステム等)の1つ以上の前述のコンポーネントと通信してよい)、1つ以上の他のコンピュータ又はシステム1200は、他の前述のコンポーネントの1つ以上の組合わせを含む場合がある。CPU1201は、記憶媒体に格納されたコンピュータ実行可能命令を読み込んで実行するように構成される。コンピュータ実行可能命令は、本明細書に記載の方法及び/又は計算の実行のための命令を含んでよい。コンピュータシステム1200は、CPU1201に加えて1つ以上の追加のプロセッサを含んでよく、CPU1201を含む当該プロセッサは、それと併用されるか又は本明細書に記載の任意のイメージング技術及び/又はアンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/又は同期の特徴や技術と併用される機器、システム又は記憶媒体の制御及び/又は製造に使用することができる。システム1200は、ネットワーク接続を介して(例えばネットワーク1206を介して)接続された1つ以上のプロセッサを更に含んでよい。CPU1201と、システム1200によって用いられている追加のプロセッサは、同じテレコムネットワーク内に配置されてもよいし、異なるテレコムネットワークに配置されてもよい(例えば、技術の実行、製造、制御及び/又は使用は遠隔制御することができる)。
【0132】
I/Oインタフェース又は通信インタフェース1205は、入出力機器(光源101、RJ、PM、SM、ユニット150、ユニット112、回転機器70、マイク、通信ケーブル及びネットワーク(有線又は無線)、キーボード1210、マウス(例えば図15に示されるマウス1211を参照)、タッチスクリーン又はスクリーン1209、ライトペン等を含み得る)に通信インタフェースを提供する。モニタインタフェース又はスクリーン1209は、それに対する通信インタフェースを提供する。
【0133】
本開示の任意の方法及び/又はデータ(機器、システム、又はそれと併用される記憶媒体の使用方法及び/若しくは製造方法、並びに/又は、本明細書に記載のイメージングの方法、並びに/又は、本明細書に記載のアンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/若しくは同期の特徴若しくは技術の方法)は、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。本明細書に開示される1つ以上の方法のステップをプロセッサ(前述のコンピュータシステム1200のプロセッサ又はCPU1201等)に実行させるために、一般に使用されるコンピュータ可読及び/又は書込み可能な記憶媒体を用いることができる(例えば、ハードディスク(例えばハードディスク1204、磁気ディスク等)、フラッシュメモリ、CD、光ディスク(例えばコンパクトディスク(「CD」)、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、Blu-ray(商標)ディスク等)、光磁気ディスク、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)(RAM1203等)、DRAM、リードオンリーメモリ(「ROM」)、分散コンピュータシステムのストレージ、メモリカード又は類似のもの(例えば不揮発性メモリカード、ソリッドステートドライブ(SSD)(図15のSSD1207を参照)、SRAM等の他の半導体メモリ)、それらの任意の組合わせ、サーバ/データベース等のうち1つ以上)。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってよく、かつ/又は、コンピュータ可読媒体は、一時的であり信号を伝搬していることを唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含んでよい。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ等、所定の期間、限定された期間又は短期間に、かつ/又は電源の存在下でのみ、情報を格納する媒体を含んでよい。本開示の実施形態は、記憶媒体(より完全には「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」と呼ぶこともできる)に記録されたコンピュータ実行可能命令(例えば1つ以上のプログラム)を読み出し実行して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行し、かつ/又は、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行するための1つ以上の回路(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含むシステム又は装置のコンピュータによって実現することもできるし、また、システム又は装置のコンピュータが、記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み出し実行して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行すること、及び/又は1つ以上の回路を制御して、前述の実施形態のうちの1つ以上の機能を実行することによって実行される方法によって実現することもできる。
【0134】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、前述の方法、機器、システム、及び、プロセッサ(プロセッサ又はコンピュータ2、前述のコンピュータ1200のプロセッサ、コンピュータ1200’のプロセッサ、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等)に関連付けられたコンピュータ可読記憶媒体は、図に例示されるような適切なハードウェアを利用して達成することができる。本開示の1つ以上の態様の機能は、図14に示されるような適切なハードウェアを利用して達成することができる。そのようなハードウェアは、標準のデジタル回路、ソフトウェア及び/又はファームウェアプログラムを実行するように動作可能な既知のプロセッサのいずれか、1つ以上のプログラム可能なデジタルデバイス又はシステム(プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、プログラマブルアレイロジックデバイス(PAL)等)のような、既知の技術を利用して実装することができる。CPU1201(図14又は図15に示される)は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ナノプロセッサ、1つ以上のグラフィックスプロセシングユニット(「GPU」、ビジュアルプロセシングユニット(「VPU」)とも呼ばれる)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、又は他のタイプの処理コンポーネント(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含んでもよく、かつ/又はそれから成ってもよい。更に、本開示の様々な態様は、ソフトウェア及び/又はプログラムによって実装することができ、当該ソフトウェア及び/又はプログラムは、適切な記憶媒体(例えばコンピュータ可読記憶媒体、ハードドライブ、ソリッドステートドライブ、ハイブリッドハードドライブ等)又は輸送用及び/又は配布用の媒体(フロッピーディスク、メモリチップ等)に格納することができる。コンピュータは、コンピュータ実行可能命令を読み出して実行するための別個のコンピュータ又は別個のプロセッサのネットワークを含んでよい。コンピュータ実行可能命令は、例えばネットワーククや記憶媒体から、コンピュータに提供することができる。コンピュータ又はプロセッサ(例えば2、1200、1200’、50、その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサ等)は、前述のCPU構造を含んでよく、又は、それらとの通信のためにそのようなCPU構造に接続されてもよい。
【0135】
前述のように、図15には、コンピュータ又はコンソール1200’の代替実施形態のハードウェア構造が示されている。コンピュータ1200’は、中央処理装置(CPU)1201、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)1215、ランダムアクセスメモリ(RAM)1203、ネットワークインタフェース機器1212、操作インタフェース1214(ユニバーサルシリアルバス(USB)等)及びメモリ(ハードディスクドライブやソリッドステートドライブ(SSD)等)1207を含む。好ましくは、コンピュータ又はコンソール1200’は、ディスプレイ1209を含む。コンピュータ1200’は、操作インタフェース1214又はネットワークインタフェース1212を介して、回転接合部(例えば図12BのRJ、図12CのRJ等)、モータPM、モータSM、及び/又は、システム(例えばシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載のシステム/装置等)の1つ以上の他のコンポーネントと接続することができる。コンピュータ1200、1200’等のコンピュータは、1つ以上の実施形態では、RJ、PM及び/又はSMを含む場合がある。コンピュータ1200’は、操作インタフェース1214又はネットワークインタフェース1212を介して(例えば、図14に示されるものと同様のケーブル又はファイバ113等のケーブル又はファイバを介して)、本明細書に記載の機器又はシステムのモータ、コンソールその他のコンポーネントと接続する場合がある。コンピュータ1200’等のコンピュータは、1つ以上の実施形態では、モータ又は運動制御ユニット(MCU)を含んでよい。操作インタフェース1214は、マウスデバイス1211やキーボード1210、タッチパネルデバイス等の操作ユニットと接続される。コンピュータ1200’は、各コンポーネントを2つ以上含んでよい。或いは、CPU1201又はGPU1215は、コンピュータ(コンピュータ1200、コンピュータ1200’、その他の本明細書に記載のコンピュータやプロセッサ等)の設計に応じて、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)又は他の処理ユニットに置換される場合がある。
【0136】
コンピュータプログラムはSSD1207に格納されており、CPU1201は、プログラムをRAM1203にロードし、プログラムの命令を実行して、基本的な入力、出力、計算、メモリ書込み及びメモリ読出しのプロセスだけでなく、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行する。
【0137】
コンピュータ(コンピュータ1200、1200’等)は、PIU110、回転接合部(例えばRJ等)、モータPM、モータSM、カテーテル120、及び/又は、システム(システム10、20、100、100’、100”等)の1つ以上の他のコンポーネントと通信してイメージングを実行し、取得された強度データから画像を再構成する。モニタ又はディスプレイ1209は、再構成された画像を表示し、また、イメージング条件又はイメージング対象の物体に関する他の情報を表示することができる。また、ユーザが例えばOCTその他のイメージング技術(例えばアンギオ遅延(又は遅延時間)の決定及び/又は同期の特徴又は技術等)を実行するときに、装置又はシステム(例えばシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、本明細書に記載のその他の装置又はシステム等)を操作する際に、モニタ1209はグラフィカルユーザインタフェースを提供する。操作信号は、操作ユニット(例えばマウスデバイス1211、キーボード1210、タッチパネルデバイス等)からコンピュータ1200’の操作インタフェース1214に入力され、操作信号に対応して、コンピュータ1200’は、装置又はシステム(例えばシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、その他の本明細書に記載の装置やシステム等)に、イメージング条件を設定又は変更し、イメージングを開始又は終了し、かつ/又は、アンギオ遅延(又は遅延時間)決定及び/若しくは同期の特徴又は技術を開始又は終了するように命令する。上記OCTシステムのレーザ源101は、ステータス情報及び制御信号を送受信するために、コンピュータ1200、1200’と通信するインタフェースを有する場合がある。
【0138】
係る配置、構成、機器又はシステムに限定されるものではないが、本明細書に記載の機器、装置、システム、方法、記憶媒体等の1つ以上の実施形態は、前述のような装置又はシステム(例えばシステム10、システム20、システム100、システム100’、システム100”、図1図15の機器、装置又はシステム、その他の本明細書に記載の機器、装置又はシステム等)と併用することができる。1つ以上の実施形態では、1人のユーザが、本明細書に記載の方法を実行することができる。1つ以上の実施形態では、1人以上のユーザが、本明細書に記載の方法を実行することができる。1つ以上の実施形態では、本明細書に記載のコンピュータ、CPU、プロセッサ等のうちの1つ以上を用いて、イメージングモダリティのうちの1つ以上を処理、制御、更新、強調及び/又は変更し、かつ/又は、関連する技術、機能又は方法を処理することができ、又は、前述のように電気信号を処理することができる。
【0139】
更に、別段の指定がない限り、対応するセットの「サブセット」という用語は、必ずしも厳密な意味でのサブセットを表すとは限らず、対応するセットと均等である場合がある。
【0140】
本開示並びに/又はその機器、システム及び記憶媒体及び/若しくは方法の1つ以上のコンポーネントは、光干渉断層撮影プローブと併せて使用することもできる。そのようなプローブとしては、米国特許第6,763,261号、第7,366,376号、第7,843,572号、第7,872,759号、第8,289,522号、第8,676,013号、第8,928,889号、第9,087,368号、第9,557,154号、第10,912,462号、第9,795,301号、及びTearneyらに対する第9,332,942号に開示されるOCTイメージングシステムと、フォトルミネセンスイメージングを促進する構成及び方法(Tearneyらに対する米国特許第7,889,348号に開示されているもの等)と、米国特許第9,332,942号、米国特許公開第2010/0092389号、第2011/0292400号、第2012/0101374号、第2014/0276011号、第2017/0135584号、第2016/0228097号、第2018/0045501号、第2018/0003481号、Tearneyらに対するWO2016/015052、及びWO2016/144878に開示されたマルチモダリティイメージングを対象とする開示等が挙げられる(特許、特許公報及び特許出願の各々は、その全体が参照により本明細書に援用される)。先に述べたように、本開示の任意の特徴又は態様は、米国特許出願第16/414,222号(2019年5月16日出願、その開示全体は参照により本明細書に援用される)、米国特許公開第2019/0374109号(2019年12月12日公開、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)、米国特許出願第62/944,064号(2019年12月5日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)、米国特許公開第2021/0077037号(2021年3月18日公開)、米国特許公開第2021/0174125号(2021年6月10日公開)、米国特許出願第17/098,042号(2020年11月13日出願、その開示は全体として参照により本明細書に援用される)に記載されているようなOCTイメージングのシステム、装置、方法、記憶媒体、その他の態様又は特徴と併用することができる。
【0141】
本開示、並びに/又は、その機器、システム及び記憶媒体の1つ以上のコンポーネント、並びに/又はその方法は、OCTイメージングシステム並びに/又はカテーテル及びカテーテルシステム(米国特許第9,869,828号、第10,323,926号、第10,558,001号、第10,601,173号、第10,606,064号、第10,743,749号、第10,884,199号、第10,895,692号及び第11,175,126号、並びに、米国特許公開第2019/0254506号、第2020/0390323号、第2021/0121132号、第2021/0174125号、第2022/0040454号、第2022/0044428号、並びにWO2021/055837に開示されるようなもの等)と併せて使用することができる(特許及び特許公報の各々は、その全体が参照により本明細書に援用される)。
【0142】
本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当然のことながら、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の例示にすぎない(そして、それに限定されない)。したがって、当然のことながら、例示の実施形態には多くの変更を加えることができ、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく他の構成を考案することができる。以下の特許請求の範囲は、そのような変更並びに均等の構造及び機能を全て包含するように、最も広い解釈が与えられるべきである。
図1A
図1B
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-03-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のプロセッサを備える画像処理装置であって、
前記1つ以上のプロセッサは、
物体の1つ以上の血管造影画像を取得することと、
前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得することであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得することと、
それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定することと、
を実行するように機能する、装置。
【請求項2】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)被制御プルバックを用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定すること、又は、
(ii)同期信号を用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定すること、
を実行するように更に機能する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
1つ以上のマーカ若しくは放射線不透過性マーカを有するカテーテル又はプローブであって、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像と、前記物体の前記1つ以上の血管内画像とを取得するように機能する、カテーテル又はプローブ、
を更に備え、
前記被制御プルバックが使用される場合、前記1つ以上のプロセッサは、
前記被制御プルバックを実行し、前記1つ以上の血管造影画像のデータをレビューすることと、
前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングすることと、
線形回帰処理を適用して、部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算することと、
前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間、及び/又は、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を、結果データテーブルに入力することと、
を実行するように更に機能する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記1つ以上のプロセッサは、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間と、前記被制御プルバック中又は前記被制御プルバック付近で前記1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算することにより、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を推定又は決定するように更に機能する、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
スピンモータ及びリニアプルバックモータを更に備え、
(i)前記1つ以上のプロセッサは、前記スピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、前記1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を見つけるように更に機能し、
(ii)前記1つ以上のプロセッサは、前記被制御プルバックの発生時間、前記被制御プルバックでの画像キャプチャ開始時間、及び、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との差を決定するように更に機能し、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との前記差は、前記リニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、前記プルバック準備完了状態は、前記リニアプルバックモータが前記被制御プルバックを開始し、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態であり、
(iii)前記1つ以上のプロセッサは、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を、前記被制御プルバックの前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算するように更に機能し、かつ/又は、前記1つ以上のプロセッサは、サブアンギオ間隔レベルに前記被制御プルバックの前記開始時間を補間するように更に機能し、当該補間は、前記1つ以上の血管内画像の前記第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能し、
(iv)前記1つ以上のプロセッサは、前記プルバック中に前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するように更に機能し、当該期間は、前記被制御プルバックの前記開始時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、前記プルバックの終了時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する、
請求項3に記載の装置。
【請求項6】
(i)前記被制御プルバックのデータは1つ以上のデータパケットを含み、前記1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、前記データパケットのうちの1つ以上は映像フレームを含むこと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像のフレーム収集速度は200フレーム毎秒(FPS)であり、前記被制御プルバックの長さは80mmであり、前記被制御プルバックの期間は2.0秒であり、水平プルバック距離の平均フレーム解像度はフレームあたり約0.2mmであること、及び/又は、
(iii)前記装置は、クロックと、映像取得ボード又はフレームグラバとを更に有し、当該映像取得ボード又はフレームグラバは、前記映像フレームをデジタルフレームとして取り込み、当該デジタルフレームを、前記クロックからのタイムスタンプとともに前記1つ以上のプロセッサに登録すように機能し、前記タイムスタンプは、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能すること、
のうちの1つ以上である、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
(i)前記1つ以上のデータパケットの前記血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み、
(ii)前記1つ以上のプロセッサは、血管造影画像同期を実行するために、前記1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するように更に機能し、
(iii)前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の血管内画像の各々と前記1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するように機能し、かつ/又は、
(iv)前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、前記1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、前記画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するように更に機能する、
請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示することであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示することと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行することと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行することと、
を実行するように更に機能する、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記物体の前記1つ以上の血管造影画像と、前記物体の前記1つ以上の血管内画像とを取得するように機能するカテーテル又はプローブと、
静止部分及び回転部分を有する回転機器であって、前記静止部分と前記回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、前記回転部分の前記窓又は領域は、前記回転部分の回転中に1回以上前記静止部分の前記窓又は領域と重なるように構成される、回転機器と、
を更に備え、
前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の測定に前記同期信号が用いられる場合、前記1つ以上のプロセッサは、
(i)前記装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備える前記カテーテル又はプローブとを準備完了状態になるように制御し、かつ/又は、前記回転機器の前記回転部分をプルバックのために回転させるように準備すること、
(ii)前記プルバックを開始し、前記NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、前記回転機器の前記回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させること、
(iii)前記アンギオフレーム上で、又は前記アンギオフレームを用いて、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含む前記フレームを検出し、各画像フレームについて前記開いた窓又は領域を計算すること、
(iv)前記1つ以上の血管内画像上で、又は前記1つ以上の血管内画像を用いて、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、前記NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、前記NIRF光及び/又はNIRAF光がオンになっている前記フレームを検出すること、及び/又は、
(v)前記回転機器の少なくとも前記開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、計算された前記開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することと、NIRF及び/又はNIRAF光信号の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することと、前記ピーク時間と、前記NIRF及び/又はNIRAF光信号の前記対応する部分又は位置について決定又は特定された前記対応する時間値との間の時間差を計算することにより、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を計算すること
を実行するように更に機能する、請求項2に記載の装置。
【請求項10】
(i)前記回転機器の前記回転部分及び前記静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有し、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の前記窓又は領域を有し、或いは、前記回転機器の前記回転部分及び前記静止部分はそれぞれ、同じサイズ及び/又は形状のプレートを有し、各プレートは、同じサイズ及び/又は形状の前記窓又は領域を有し、前記形状は、三角形と、台形と、正方形と、矩形と、円形とのうちの1つであり、
(ii)前記静止部分は、前記回転機器の基部又は他の位置に固定され、前記回転部分は、前記静止部分上の軸又は前記静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作し、それにより、前記回転部分はシャッターとして機能し、前記回転部分及び前記静止部分の前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合は前記シャッターは開き、それ以外の場合は前記シャッターは閉じており、
(iii)前記回転機器は、前記1つ以上の血管造影画像内で検出可能な前記窓又は領域を通過するか又は前記窓又は領域によって遮断されるようにはたらくX線を用いて、前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっているかどうかを評価及び確認し、かつ、
(iv)前記回転機器は、スイッチ及び発光ダイオード(LED)を含み、前記スイッチは、前記スイッチが前記ピーク時間に前記LEDをオンにし、それ以外の時間は前記LEDをオフにするような形で、前記窓又は領域が前記ピーク時間にあるときに前記回転部分及び前記静止部分の両方を接続するように機能する、
請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)前記シャッターの前記閉じた位置又は状態から、前記ピーク時間での前記窓又は領域の前記完全に重なった最大領域まで、重なった前記窓又は領域を表示又は提示することと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、前記1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、前記窓又は領域のサイズを測定することと、
(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、前記ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いて前記ピーク時間を補間することと、
を実行するように機能する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記1つ以上のプロセッサは、
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示することであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示することと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行することと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行し、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間を記録することと、
を実行するように更に機能する、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記物体は血管である、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすること、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションすることであって、前記1つ以上の血管内画像は、1つ以上の光干渉断層撮影(OCT)画像若しくはフレーム又は血管内超音波(IVUS)画像若しくはフレームと、断層撮影画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)画像と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、コレジストレーションすること、及び/又は、
複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、前記複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示すること、
のうちの1つ以上を実行するように更に機能する、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法であって、
前記1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップと、
を含む方法。
【請求項16】
(i)前記1つ以上のプロセッサが、被制御プルバックを用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定するステップ、又は、
(ii)前記1つ以上のプロセッサが、同期信号を用いて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を測定するステップ、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記被制御プルバックが使用され、前記イメージング装置が、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカと、カテーテル又はプローブとを更に含むか、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカ及び前記カテーテル又はプローブと通信し、前記カテーテル又はプローブは、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像及び前記物体の前記1つ以上の血管内画像と、1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカとを取得するように機能する場合、前記方法は、
前記被制御プルバックを実行し、前記1つ以上の血管造影画像のデータをレビューするステップと、
前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカの位置をラベリングするステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、線形回帰処理を適用して、部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める時間を計算するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間に基づいて、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間、及び/又は、前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間の許容誤差を推定又は決定し、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差が、それぞれの所定又は設定の閾値内にある場合、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を受け入れ、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間若しくは前記1つ以上の遅延時間及び/又は前記許容誤差を、結果データテーブルに入力するステップと、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を推定又は決定するステップは、前記部分開始時間、又は、前記1つ以上のマーカ又は放射線不透過性マーカが移動するか又は移動し始める前記時間と、前記被制御プルバック中又は前記被制御プルバック付近で前記1つ以上の血管内画像のうちの第1の血管内画像が取得された時間との差を計算すること、を更に含む、
請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(i)前記1つ以上のプロセッサが、前記イメージング装置のスピンモータが始動して一定、所定又は標的の速度に達した後に記録が準備完了状態になる時間と、前記1つ以上の血管造影画像が取得され始める時間との間の時間差として、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を見つけるステップと、
(ii)前記1つ以上のプロセッサが、前記被制御プルバックの発生時間、前記被制御プルバックの画像キャプチャ開始時間、及び、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との差を決定するステップであって、前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間との前記差は、前記イメージング装置のリニアプルバックモータがデフォルト状態又は休止状態からプルバック準備完了状態になるまでに要する時間を表し、前記プルバック準備完了状態は、前記リニアプルバックモータが前記被制御プルバックを開始し、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像をキャプチャする状態である、決定するステップと、
(iii)前記1つ以上のプロセッサが、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間の各々を、前記被制御プルバックの前記発生時間と前記画像キャプチャ開始時間とのそれぞれの差に加算することにより、総遅延時間を計算し、かつ/又は、サブアンギオ間隔レベルに前記被制御プルバックの前記開始時間を補間するステップであって、当該補間は、前記1つ以上の血管内画像の前記第1の血管内画像を、2つの隣接するアンギオ画像間のタイムスタンプと一致させるように機能する、計算及び/又は補間するステップと、
(iv)前記1つ以上のプロセッサが、前記プルバック中に前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像が取得される期間を決定するステップであって、当該期間は、前記被制御プルバックの前記開始時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記遅延時間に等しい量だけ後の第1の時間に開始し、当該期間は、前記プルバックの終了時間から前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間に等しい量だけ後の第2の時間に終了する、決定するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記被制御プルバックのデータをキャプチャするステップであって、前記データは1つ以上のデータパケットを含み、前記1つ以上のデータパケットの各々は血管内画像フレームを含み、前記データパケットのうちの1つ以上は、デジタルフレームに取り込まれた映像フレームを含む、キャプチャするステップと、
前記1つ以上のプロセッサに、前記デジタルフレームをタイムスタンプとともに登録するステップであって、前記タイムスタンプは、前記1つ以上の血管造影画像及び/又は前記1つ以上の血管内画像の相対的な関連、順序又は表示を調節、順序付け又はランク付けするように機能する、登録するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記1つ以上のデータパケットの前記血管内画像フレームは、光干渉断層撮影(OCT)画像フレーム、マルチモーダルOCT(MM-OCT)画像、近赤外蛍光(NIRF)画像フレーム、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像フレーム、他の血管内画像フレーム、並びに/又は、OCT、MM-OCT、NIRF、NIRAF及び/若しくは他の血管内画像フレームの組合わせを含み、
前記方法は、
(i)前記1つ以上のプロセッサが、血管造影画像同期を実行するために、前記1つ以上のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティ画像の時間と、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間のうちの前記アンギオ遅延時間又は前記遅延時間との間の相対遅延時間を取得、計算又は決定するステップ、
(ii)前記1つ以上の血管内画像の各々と前記1つ以上の血管造影画像の各々を同期するための標的時間を、各画像収集の中間位置又は他の所定位置での時間として設定するステップ、及び/又は、
(iii)前記1つ以上の血管内画像のサンプルレートと、前記1つ以上の血管造影画像のサンプルレートとを評価して、前記画像、遅延又は同期の結果の精度を決定するステップ、
を更に含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示するステップと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行するステップと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行するステップと、
を更に含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記同期信号を使用する場合であって、前記イメージング装置が、前記物体の前記1つ以上の血管造影画像及び前記物体の前記1つ以上の血管内画像を取得するように機能するカテーテル又はプローブと、静止部分及び回転部分を有する回転機器とを更に含み、又は、前記カテーテル又はプローブ及び前記回転機器と通信し、前記静止部分と前記回転部分はそれぞれ窓又は領域を有し、前記回転部分の前記窓又は領域は、前記回転部分の回転中の1つ以上の時間において前記静止部分の前記窓又は領域と重なるように構成される場合、前記方法は、
(i)前記イメージング装置と、近赤外蛍光(NIRF)光及び/又は近赤外自家蛍光(NIRAF)光を備える前記カテーテル又はプローブとを準備し、かつ/又は、前記回転機器の前記回転部分をプルバックのために回転させるように準備するステップ、
(ii)前記プルバックを開始し、前記NIRF光及び/又はNIRAF光をオンにし、前記回転機器の前記回転部分の回転をトリガして、アンギオ画像ビュー下で1周以上回転させるステップ、
(iii)前記アンギオフレーム上で、又は前記アンギオフレームを用いて、1つ以上のプロセッサが、部分的又は完全に開いた窓又は領域を含む前記フレームを検出し、各画像フレームについて前記開いた窓又は領域を計算するステップ、
(iv)前記1つ以上の血管内画像上で、又は前記1つ以上の血管内画像を用いて、1つ以上のプロセッサが、前記NIRF光及び/又はNIRAF光の信号を検出し、前記NIRF及び/又はNIRAFの信号の中心、中間又は他の所定の部分を見つけることにより、前記NIRF光及び/又はNIRAF光がオンになっている前記フレームを検出するステップ、及び/又は、
(v)前記回転機器の少なくとも前記開いた窓又は領域と1つ以上のアンギオ画像内の1つ以上の開領域との間の重なり量によって表される信号に基づいて、計算された前記開いた窓又は領域が最大となるピーク時間を決定することと、NIRF及び/又はNIRAF光信号の対応する部分又は位置について対応する時間値を決定又は特定することと、前記ピーク時間と、前記NIRF及び/又はNIRAF光信号の前記対応する部分又は位置について決定又は特定された前記対応する時間値との間の時間差を計算することにより、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記1つ以上の遅延時間を計算するステップ、
を更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
前記静止部分は、前記回転機器の基部又は他の位置に固定され、前記回転部分は、前記静止部分上の軸又は前記静止部分に隣接する軸の周りを回転するように動作し、それにより、前記回転部分はシャッターとして機能し、前記回転部分及び前記静止部分の前記窓又は領域が部分的又は完全に重なっている場合は前記シャッターは開き、それ以外の場合は前記シャッターは閉じており、
前記方法は、
(i)前記シャッターの前記閉じた位置又は状態から、前記ピーク時間での前記窓又は領域の前記完全に重なった最大領域まで、重なった前記窓又は領域を表示又は提示するステップと、
(ii)前記1つ以上の血管内画像各画像フレームにおいて、かつ/又は、前記1つ以上の血管造影画像の各フレームにおいて、前記窓又は領域のサイズを測定するステップと、
(iii)ピーク時間がフレーム間にある場合、前記ピーク時間の位置の精度を高めるために、2つの隣接するフレームを用いて前記ピーク時間を補間するステップと、
を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
(i)ディスプレイにグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を表示するステップであって、当該GUIは、前記装置が異なる場所で使用されるように構成されるように、複数の手術室(OR)又は他の場所について前記アンギオ遅延時間情報を管理するように機能する、表示するステップと、
(ii)前記OR又は他の場所の全てについてのデータを前記装置に追加する又は含めるように機能する初期化プロセスを実行するステップと、
(iii)全ての前記OR及び前記他の場所のうちの各場所で行われる全てのプルバックにアンギオ遅延補償が適用されることを可能にするために、全ての前記OR及び前記他の場所のうち前記装置に追加される又は含められるデータを有する各場所について、前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間の前記推定又は決定を実行し、かつ/又は、推定又は決定された前記1つ以上のアンギオ遅延時間又は前記遅延時間を記録するステップと、
を更に含む、請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記物体は血管である、請求項15に記載の方法。
【請求項27】
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションするステップ、
取得された前記1つ以上の血管造影画像と前記1つ以上の血管内画像をコレジストレーションするステップであって、前記1つ以上の血管内画像は、1つ以上の光干渉断層撮影(OCT)画像若しくはフレーム又は血管内超音波(IVUS)画像若しくはフレームと、断層撮影画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)画像と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの1つ以上を含む、コレジストレーションするステップ、及び/又は、
複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示するステップであって、前記複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー、カーペットビュー及び/又はインジケータビューでの近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、前記物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示するステップ、
を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項28】
1つ以上のプロセッサを有するイメージング装置を用いて、1つ以上のアンギオ遅延時間を測定若しくは決定し、かつ/又は、血管造影同期を実行するための方法をコンピュータに実行させるための少なくとも1つのプログラムを格納した非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記方法は、
前記1つ以上のプロセッサが、物体の1つ以上の血管造影画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、前記物体の少なくとも一部の範囲内にある取得位置で、1つ以上の血管内画像を取得するステップであって、前記1つ以上の血管造影画像は、前記1つ以上の血管内画像の取得前、又は前記1つ以上の血管内画像の取得後、又は前記1つ以上の血管内画像の取得と同時に取得され、前記1つ以上の血管造影画像は第1のデータソースから取得され、前記1つ以上の血管内画像は、第2のデータソースから別個に取得される、1つ以上の血管内画像を取得するステップと、
前記1つ以上のプロセッサが、それぞれ前記第1のデータソースと前記第2のデータソースの間のレイテンシの差である1つ以上のアンギオ遅延時間又は1つ以上の遅延時間を決定するステップと、
を含む、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
1つ以上の実施形態では、1つ以上のプロセッサは、以下のうちの1つ以上を実行するように更に機能することができる:(i)複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRF)画像と、所定ビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外蛍光(NIRF)画像と、近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、所定ビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外自家蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの2つ以上を含む、表示すること;(ii)複数のイメージングモダリティの各々の画像をディスプレイに表示することであって、複数のイメージングモダリティは、断層撮影画像と、光干渉断層撮影(OCT)画像と、蛍光画像と、近赤外蛍光(NIRAF)画像と、所定のビュー(例えばカーペットビューやインジケータビュー等)での近赤外蛍光(NIRAF)画像と、3次元(3D)レンダリングと、血管の3Dレンダリングと、半管ビュー又は表示での血管の3Dレンダリングと、物体の3Dレンダリングと、管腔プロファイルと、管腔径表示と、長手方向ビューと、コンピュータ断層撮影法(CT)と、磁気共鳴画像法(MRI)と、血管内超音波検査(IVUS)と、X線画像又はビューと、血管造影ビューと、のうちの3つ以上を含む、表示すること;及び、(iii)面内配向情報に基づいて、かつ/又は、面内配向を更新又は変更する要求に基づいて、複数のイメージングモダリティの各々の表示を変更又は更新すること。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0032】
以下の説明は、特定の例示の実施形態のものであるが、他の実施形態は、代替、均等物及び変更を含む場合がある。加えて、例示の実施形態はいくつかの新規の特徴を含む場合があり、特定の特徴は、本明細書に記載の機器、システム及び方法の1つ以上の実施形態の実施に使用される場合もあれば、使用されない場合もある。以下、添付図面を参照して実施形態を説明する。同じ番号は全体を通して同じ要素を指す。なお、以下の説明は、本質的に例証及び例示にすぎず、本開示及びその用途又は使用を限定することを意図するものではない。実施形態に記載される構成要素及びステップの相対的な配置、数値表現及び数値は、具体的に別段の記載がない限り、本開示の範囲を限定しない。当業者に周知の技術、方法及び機器は、当業者であれば後述の実施形態を使用可能にするためにそれらの詳細を知る必要がないので、詳述されない場合がある。更に、本明細書に記載される内視鏡その他のイメージング機器は、記載される用途又は使途に限定されるものではない。内視鏡や特殊内視鏡の1つ以上の非限定的、非網羅的な実施例としては、例えば以下が挙げられる:血管内視鏡、肛門鏡、関節鏡、動脈鏡、気管支鏡、カプセル内視鏡、胆道鏡、結腸鏡、膣鏡、膀胱鏡、脳鏡、上部消化管内視鏡(esophagogastroduodenoscope)、食道鏡、胃鏡、ヒステロスコープ、腹腔鏡、喉頭鏡、縦隔鏡、ネフロスコープ、神経内視鏡、直腸鏡、レゼクトスコープ、鼻鏡、S状結腸鏡、上顎洞内視鏡(sinusoscope)、胸腔鏡、尿管鏡、子宮鏡、ボアスコープ、ファイバースコープ、検査カメラ、及び/又は、本開示の1つ以上の特徴を含むように構成され得る任意の特殊内視鏡又はイメージング機器。1つ以上の実施形態では、内視鏡は、軟性であっても剛性であってもよい。また、1つ以上の実施形態は、本明細書に記載される他のイメージング機器又はシステム等のプローブ又はイメージング装置であり得る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
本開示の1つ以上の実施形態は、最初に、2つの独立した経路の遅延時間を規定するために、基準として共通の開始時点を確立する。基準又は共通開始時点は、ユーザがGUI上のアイコン又はボタン(例えば再生アイコン又はボタン、開始アイコン又はボタン、別の設定又は所定のアイコン又はボタン等)をクリックし、システム又は装置においてプルバック開始のイベントがトリガされた時間であり得る。これは、図4Aでは、時点T(プルバック発生)として図示されている。この時点では、イメージングシステム又は装置(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティを用いるシステム又は装置等)によって制御される患者インタフェースユニット(PIU)(例えば図1B図5A図8B図12A図12Cのいずれかに示されるような、本開示のPIU110等)及び/又はカテーテル/プローブ(例えばカテーテル/プローブ120)は、一定速度で回転しており、画像取得の準備が整っている。時点S(図4Aに示される)は、PIUがスピンモータを始動した、いくらか早い時間を示す。時点Tでのプルバック発生イベントは、1つ以上の実施形態では、リニアモータが一定のプルバック速度に(例えば迅速に、或いは効率的に)到達し、同時にプルバックフレームの収集を開始するようにトリガするように機能する。1つ以上の実施形態では、プルバックフレームは、後述する時点Fやその付近等の後の時間に取得され得る(例えば、1つ以上の実施形態では、プルバックフレームと画像取得が同時又は同時期に開始するように)。同じイベントによってトリガされ、リニアモータの加速は非常に速いが、リニアモータがゼロから最高速度まで速度を上げるには少し時間がかかる場合がある。一方、画像(例えばMM-OCT、OCT、他のイメージングモダリティ等)取得プロセスは、図4Aに示すような時間(F)で同時に開始するように機能することができるので、時点Fは「プルバック開始」ラインであり、これは、図4Aに示すように、「プルバック発生」の時点Tよりも時間t0だけ遅い。1つ以上の実施形態では、第1のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティ画像は、時間t0でキャプチャされ得る。リニアモータ加速パスと第1のOCT又はMM-OCT(又は他のイメージングモダリティ)取得は、異なるソフトウェアパス及び/又はハードウェアパスを通る場合がある。1つ以上の実施形態では、リニアモータ加速パスと第1のOCT又はMM-OCT(又は他のイメージングモダリティ)取得は、両方とも同じプルバック開始時点に達する場合があり、ここでリニアモータが最高速度に達し、第1のOCT/MM-OCT/イメージングモダリティ画像取得が完了する。図4Aでは、TとFの間に間隔があるので、これが反映されている。1つ以上の実施形態では、時間Lは、最後のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティ画像が取得された時間を示すのに使用され得る。1つ以上の実施形態では、時間Fは、第1のOCT/MM-OCT/他のイメージングモダリティのフレームの基準点として使用することができ、当該時間を用いて、アンギオ遅延時間を計算することができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
1つ以上の実施形態では、同時間Tにおいて、フレームグラバコンポーネントからアンギオフレームの収集が開始される。フレームグラバコンポーネントは、イメージング装置又はシステム(例えばMM-OCT装置又はシステム、MM-OCTカート装置又はシステム、OCT装置又はシステム、OCTカート装置又はシステム、1つ以上のイメージングモダリティのシステム又は装置等)におけるアンギオフレームのソースである。1つ以上の実施形態では、OCT/MM-OCTソフトウェア及び/又は1つ以上の方法又はプロセスは、イベント応答を同時に制御するために、複数のスレッドを使用している。したがって、プルバックイベントの初始動がトリガされる時間Tにアンギオ取得を開始することに遅延はない。1つ以上の実施形態では、第1のアンギオフレームが到着するとすぐに、第1のアンギオフレームを、そのプルバックにおける第1の利用可能なアンギオフレームと見なすことができる。最初に取得されたアンギオ画像を考慮する場合、特に約30fpsという比較的遅いサンプルレートに着目すると、第1のアンギオ画像の到着は、第1のプルバックフレーム(時点Fであり得る)から数OCTフレーム分だけ離れている可能性がある。放射線不透過性マーカの位置は、プルバックが開始されていない静止位置を反映することができる。これは、アンギオパスを通る時間遅延は画像(例えばMM-OCTやOCT、別のイメージングモダリティ等)の取得について発生する遅延よりも多い場合が多いので、1つ以上の実施形態では当てはまるかもしれない。図4Aの最下部の時間軸に示されるように、1つ以上の実施形態では、第1のアンギオ画像は、リアルタイムでは時間t1にキャプチャされ(t1は、時間と、第1のアンギオ画像がキャプチャされる時間t1の間の時間である)、時間t1は、1つ以上の実施形態において第1のOCT画像がキャプチャされる時間t0(時点Fと同じ場合がある)よりも遅い。ただし、システムデータ転送遅延t2が原因で(t2は、時間から時間t2までの点線で図示される、時間と時間t2の間の時間である)、実際にプルバック開始に対応するアンギオ画像は、td(「アンギオ画像キャプチャ」の軸上に示される)でキャプチャされる場合があり、tdは、追加の遅延(例えばデータ転送遅延やその他のタイプの遅延等)が存在する場合、第1のアンギオ画像キャプチャの時間(t1である)よりも追加の遅延間隔t2だけ遅い場合がある。時間基準の原点(図4Aに示す時間に対応する)として時間Tでのプルバック開始(「プルバック発生」)を使用する場合、アンギオフレームの転送パス遅延がt2であると仮定すると、総遅延時間は(t1-t0+t2)であり、式中、時間t0は、先述したように、ボタントリガから第1のプルバック画像取得時間までの間のシステムアクショントリガ時間である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
1つ以上の実施形態では、MM-OCT、OCT又は他の血管内イメージングモダリティ画像に固有の遅延時間は、MM-OCT、OCT又は他の血管内イメージングモダリティのフレーム取得の各々が完了した時点から(プロセッサその他のコンポーネント(例えばOCB(Optical Control Board)から、ハードウェア、デジタル、又はアナログ信号がそれと関連付けられる場合がある)、フレームがプロセッサ(例えばプロセッサ又はコンピュータ1200、1200'、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等)に(又はソフトウェアコンポーネントに)画像フレームとしてタイムスタンプとともに登録される時間までの時間である。MM-OCT、OCTその他の血管内イメージングモダリティのフレーム取得は、プルバック中、一定レートの(FOCT)フレーム/秒(FPS)(例えばFOCT=200FPS)、或いは別の所定又は設定の量を有する場合がある。少なくとも1つの実施形態におけるプルバックを考えると、長さは80mmであり、総持続時間は2.0秒であり、水平プルバック距離での平均フレーム解像度は1フレームあたり約0.2mmである場合がある。1つ以上の実施形態では、長さ範囲が短い等、1つ以上のパラメータが異なる場合がある。1つ以上の実施形態で考えられる別のプルバックは、同じ2.0秒の期間で50mmのプルバック長さをカバーできるような遅めのプルバックである。好ましくは、1つ以上の実施形態では、約0.125mm/フレームというより高い空間フレーム解像度を提供するために、回転速度は依然として200FPSに設定又は維持される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0077】
1つ以上の実施形態では、アンギオ映像フレームレートは、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像又は他のイメージングモダリティのフレームレートよりも遅い場合があり、例えば、VGA(ビデオグラフィクスアレイ)又はHDMI(高精細マルチメディアインタフェース)の映像信号のいずれかでは標準30FPSである場合がある。1つ以上の実施形態では、HDMIで120Hzまでの高フレームレートがサポートされる場合がある。その後、映像信号は、手術室の中央ブーム又は設備管理装置/システムと長いケーブルを通って、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティのカート装置又はシステム(例えば、少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部(装置又はシステム20の別のサブシステム又はシステムや、本明細書に記載のその他のコンポーネント又は特徴;等)の映像取得ボード(フレームグラバ)に到達することができる。映像取得ボード又はフレームグラバは、映像信号をデジタルフレームとして取り込み、そのデジタルフレームを、本装置/システムのクロックからのタイムスタンプとともに、ソフトウェア又はプロセッサ(例えばプロセッサ又はコンピュータ1200、1200'、2、画像プロセッサ50、その他の本明細書に記載のプロセッサ等)に登録するように機能することができる。1つ以上の実施形態では、画面やディスプレイに画像を表示するために更に時間がかかる場合がある。とはいえ、タイムスタンプは、フレームをGUI上で一緒に表示する際に、MM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティフレームとの相対的な関連や順序を調節するために使用できるパラメータである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0084
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0084】
各プルバックで利用可能なアンギオフレームはより多く或いは複数あるので、複数のフレームを用いてマーカ位置を特定することができ、次に、単純な線形回帰を用いて、開始点(例えばマーカが移動し始める場所)を計算することができる。アンギオ遅延時間(又は遅延時間)を推定又は決定するプロセスの1つ以上の実施形態は、以下のステップのうちの1つ以上を含み得る(例えば図6参照):
a)アンギオ画像によって又はアンギオ画像を介して視認可能な放射性不透過性マーカ(例えば、アンギオ不透過性マーカ(angio opaque marker)、マーカ、当業者に既知の放射性不透過性マーカ、その他の本明細書に記載のマーカ等)を有するテスト用カテーテル/プローブ(例えばカテーテル/プローブ120、その他の本明細書に記載のプローブ/カテーテル等)を準備するステップ(例えば図6のステップS601参照)。プルバックのための真っ直ぐな又は所定の経路を設定する。図5A図5Bにおいて、(図5Bに)表示されたアンギオ画像は、Y軸に沿った真っ直ぐなプルバックの例を示しており(例えば、図5Aに示される装置又はシステムを使用する;装置又はシステムとして、本明細書に記載のその他の実施例を使用できる;本明細書に記載の1つ以上の特徴(個別に記載されているか一緒に記載されているかを問わず)を、本装置又はシステムとして、かつ/又は本装置又はシステムとともに使用できる;等)、血管造影画像内の可視マーカの隣に可視ルーラーが表示されている。更に、1つ以上の実施形態は、斜めに、すなわちアンギオ画像のX、Y座標に対して45度の角度で直線的なプルバックを行うための別の設定を採用することができる。この代替の実施形態では、空間解像度を最大化することができ、(Y軸に沿ったプルバックを使用する実施形態に比べて)わずかに高い空間解像度を達成することができる。更に、1つ以上の実施形態は、アンギオ画像のFOVをその最小限界まで調整することができ、すなわち、ズーム倍率ひいては画素分解能を最大化することができる。経路に沿ったルーラーは、1つ以上の実施形態において任意である。ルーラーは、実際のプルバック長さを確認し、かつ/又は、アンギオ画像の空間解像度をキャリブレーションするように機能する。これは、MM-OCT、OCT、血管内イメージングその他のイメージングモダリティの装置又はシステム(例えば少なくとも図1B図5A及び図8Bに示される血管内画像システム40;図1B図5A及び図8Bに示されるイメージング装置又はシステム20;それらの任意の組合わせ又は一部;等)に関連するパラメータがまだキャリブレーションされていない場合や再キャリブレーションされる可能性がある場合に、有用であり得る。ただし、1つ以上の実施形態では、アンギオ画像上の距離がフレーム時間間隔に比例する場合には、アンギオ遅延計算が採用されない場合がある。本明細書には1つ以上のイメージング装置又はシステムの様々な特徴が記載されているが、そのようなイメージング装置又はシステムはそれらに限定されるものではなく、本開示に記載の任意の特徴を使用したり、本開示の特徴の任意の組合わせを使用したりするために、適宜変更されてよい。
b)プルバックを実行し、データをレビューして(例えば図6のステップS602参照)、より短いプルバックのための選択肢があるかどうかを評価するステップ。1つ以上の実施形態では、2mm又は0.5秒で合計100フレームのプルバックを使用すれば十分である場合がある。1つ以上の実施形態では、例示のプルバックに関連するアンギオ画像がおよそ15個存在する場合がある。
c)アンギオフレーム内のマーカ位置を十分な精度で識別及び/又はラベリングするステップ(例えば図6のステップS603参照)。例えば、1つ以上の実施形態では、本方法は、サービスモードにおいて特別レビューモードから開始することと、アンギオ画像の各々を調べることと、放射線不透過性マーカの位置をマークする(又はマークするためのラベルツールを使用する)ことと、のうちの1つ以上を更に含んでよい。1つ以上の実施形態では、位置は、放射線不透過性マーカの各々の中心位置等の、放射線不透過性マーカの所定又は設定の位置であり得る。放射線不透過性マーカは、プロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200'、2等;画像プロセッサ50;その他の本明細書に記載のプロセッサ;等)を用いて正確に識別及び/又はマーキングされる。画像ビューワ及び/又はプロセッサ(例えばプロセッサ1200、1200'、2等;画像プロセッサ50;本明細書に記載のその他のプロセッサ等)は、マーキングされた中心位置がサブピクセルレベルの精度に達するように、アンギオ画像を更に拡大するように機能する。
d)線形回帰を適用して、マーカが移動し始める部分開始時間を計算するステップ(例えば図6のステップS604参照)。プロセッサがラベリングした位置やユーザがラベリングした位置に基づき、1つ以上の線形回帰方法実施形態は、単純な線形回帰分析を実行することと、タイムスタンプの観点から開始フレーム位置を把握することとを更に含んでよい。更に、結果には(1つ以上の方法実施形態には更に)、RMSE(二乗平均平方根)等の誤差メトリクス計算が含まれる場合がある。
e)アンギオ遅延時間を推定するステップ(例えば図6のステップS605参照)。例えば、1つ以上の実施形態では、推定ステップは、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)及び関連許容誤差を推定することを含んでよく、推定されたアンギオ遅延時間及び/又は関連許容誤差が許容されるか又は許容可能な閾値限界に収まる場合に、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)及び/又は関連許容誤差が結果テーブルに入力される(結果テーブルの少なくとも1つの実施例は、後述する図11に示される)。1つ以上の実施形態では、アンギオ遅延時間(又は遅延時間)は、上記で計算された補間された開始フレームタイムスタンプから、プルバック中の第1のMM-OCT画像、OCT画像、血管内画像その他のイメージングモダリティ画像のタイムスタンプを差し引いたものとして推定され得る。
【外国語明細書】