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特開2024-50469ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法
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  • 特開-ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050469
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/14 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
B65G1/14 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023155671
(22)【出願日】2023-09-21
(31)【優先権主張番号】111136939
(32)【優先日】2022-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
2.PYTHON
3.SMALLTALK
4.JAVA
5.SWIFT
6.DELPHI
(71)【出願人】
【識別番号】523361530
【氏名又は名称】張凱傑
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】張凱傑
【テーマコード(参考)】
3F022
【Fターム(参考)】
3F022FF01
3F022MM17
3F022PP01
(57)【要約】
【課題】ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法を提供する。
【解決手段】キャビネット体に少なくとも1組の支持部材が設置されることで、取り外し可能なキャリアを設置するかどうか選択することを許容する。保管物品を納置する場合、保管物品のボリュームを検出し、ボリュームに基づいて取り外し可能なキャリアをキャビネット体内の指定位置に設置するようにユーザーに提示し、キャビネット体の内部空間を動的に分割して保管物品を納置するのに適合する収納スペースを生成し、空間の利用率を高める技術的効果を達成している。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を有しているキャビネット体であって、前記キャビネット体のフロントパネルには複数のキャビネットのドアが設置され、前記キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の前記支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないキャビネット体と、
前記キャビネット体に接続されているコンピュータ装置と、を備え、
前記コンピュータ装置は、
前記取り外し可能なキャリアの設置位置により、前記取り外し可能なキャリアが前記内部空間を分割して生成する少なくとも1つの収納スペースを算出し、且つ前記収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とするセクション空間計算モジュールと、
前記セクション空間計算モジュールに接続され、保管物品が納置される前に、前記保管物品のボリュームを検出し、且つ前記セクション空間状態に基づいて、前記保管物品のボリュームよりも大きい未使用の前記収納スペースのうちの1つを選択することで、選択した前記収納スペースが対応するN+1個(Nは正の整数である)の前記キャビネットのドアをロック解除し、前記保管物品の高さに基づいて指定位置に前記取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、これにより前記内部空間を分割して異なる前記収納スペースを生成するセクション空間選択モジュールと、
前記セクション空間計算モジュール及び前記セクション空間選択モジュールに接続され、N+1個の前記キャビネットのドアが閉じていることを検出するために用いられ、前記保管物品は選択した前記収納スペースに納置され、新たに設置された前記取り外し可能なキャリアを検出すると、前記セクション空間計算モジュールが前記収納スペースを再計算して検出するように駆動し、前記セクション空間状態を更新し、且つ閉じられているN+1個の前記キャビネットのドアをロック状態に切り換える確認モジュールと、を含むことを特徴とするボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステム。
【請求項2】
前記セクション空間選択モジュールは前記収納スペースを選択する際に、まず前記保管物品のボリュームよりも大きい未使用の前記収納スペースを選出し、その中から容積が最小の前記収納スペースを選択し、選択した前記収納スペースの上方に前記取り外し可能なキャリアが存在している場合、N+1個の前記キャビネットのドアのうちの最高のものが開くのを禁止することを特徴とする請求項1に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステム。
【請求項3】
各組の前記支持部材は1対の凹型トラック及び係合装置を備え、1対の前記凹型トラックの凹型開口部は平行に対向し、前記凹型開口部の幅は2 * Mcm(Mは正の整数である)であり、前記取り外し可能なキャリアの厚みはMcmであり、前記取り外し可能なキャリアが1対の前記凹型トラックに完全に納入されると、前記係合装置が前記取り外し可能なキャリアに係合されることを特徴とする請求項1に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステム。
【請求項4】
前記支持部材は1対のL字型支持部材であり、前記取り外し可能なキャリアの2つの垂直側辺には凹設部をそれぞれ有し、前記凹設部は前記L字型支持部材の底部の延伸部に接合されるのを許容し、且つ水平軸に沿って挿入/抽出されることを特徴とする請求項1に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステム。
【請求項5】
内部空間を有しているキャビネット体であって、前記キャビネット体と、
前記キャビネット体に接続されているコンピュータ装置と、を備え、
前記コンピュータ装置は、
前記内部空間に納置される少なくとも1つの保管物品が占拠する空間に基づいて余剰の使用可能な少なくとも1つの収納スペースを持続的に算出し、前記収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とするセクション空間計算モジュールと、
前記セクション空間計算モジュールに接続され、保管物品が納置される前に、前記保管物品のボリュームを検出し、且つ前記セクション空間状態に基づいて前記保管物品のボリュームより大きい前記収納スペースのうちの1つを選択し、選択した前記収納スペースに対応するN個の前記キャビネットのドアを開くセクション空間選択モジュールと、
前記セクション空間計算モジュール及び前記セクション空間選択モジュールに接続され、選択した前記収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、前記収納スペースの底部に前記取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個の前記キャビネットのドアが閉じられると、前記セクション空間計算モジュールが前記収納スペースを再計算して検出するように駆動し、前記セクション空間状態を更新する確認モジュールと、を含むことを特徴とするボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステム。
【請求項6】
キャビネット体及びコンピュータ装置を有している環境に応用され、前記キャビネット体は内部空間を有しているボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法であって、
前記キャビネット体のフロントパネルに複数のキャビネットのドアが設置され、前記キャビネット体の2つの側板の内側に少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の前記支持部材は初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップと、
前記コンピュータ装置が前記取り外し可能なキャリアの設置位置により、前記取り外し可能なキャリアが前記内部空間を分割して生成する少なくとも1つの収納スペースを算出し、且つ前記収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とするステップと、
保管物品が納置される前に、前記コンピュータ装置が前記保管物品のボリュームを検出し、且つ前記セクション空間状態に基づいて前記保管物品のボリュームよりも大きい未使用の前記収納スペースのうちの1つを選択し、選択した前記収納スペースに対応するN+1個(Nは正の整数である)の前記キャビネットのドアをロック解除し、前記保管物品の高さに基づいて指定位置に前記取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、これにより前記内部空間を分割して異なる前記収納スペースを生成するステップと、
前記コンピュータ装置がN+1個の前記キャビネットのドアが閉じていることを検出し、前記保管物品が選択した前記収納スペース中に納置され、新たに設置された前記取り外し可能なキャリアが検出されると、前記コンピュータ装置は前記収納スペースを再計算して検出し、前記セクション空間状態を更新し、且つ閉じられたN+1個の前記キャビネットのドアをロック状態に切り換えるステップと、を含むことを特徴とするボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法。
【請求項7】
前記収納スペースを選択する方法は、前記保管物品のボリュームよりも大きい未使用の前記収納スペースを選出し、その中から容積が最小の前記収納スペースを選択し、選択した前記収納スペースの上方に前記取り外し可能なキャリアが存在している場合、N+1個の前記キャビネットのドアのうちの最高のものが開くのを禁止することを特徴とする請求項6に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法。
【請求項8】
各組の前記支持部材は1対の凹型トラック及び係合装置を備え、1対の前記凹型トラックの凹型開口部は平行に対向し、前記凹型開口部の幅は2*Mcm(Mは正の整数である)であり、前記取り外し可能なキャリアの厚みはMcmであり、前記取り外し可能なキャリアが1対の前記凹型トラックに完全に納入されると、前記係合装置が前記取り外し可能なキャリアに係合されることを特徴とする請求項6に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法。
【請求項9】
前記支持部材は1対のL字型支持部材であり、前記取り外し可能なキャリアの2つの垂直側辺は凹設部をそれぞれ有し、前記凹設部は前記L字型支持部材の底部の延伸部に接合されるのを許容し、且つ水平軸に沿って挿入/抽出されることを特徴とする請求項6に記載のボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法。
【請求項10】
キャビネット体及びコンピュータ装置を有している環境に応用され、前記キャビネット体は内部空間を有しているボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法であって、
前記キャビネット体のフロントパネルには複数のキャビネットのドアが設置され、前記キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の前記支持部材は初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップと、
前記コンピュータ装置は前記内部空間に納置される少なくとも1つの保管物品が占拠する空間に基づいて余剰の使用可能な少なくとも1つの収納スペースを持続的に算出し、前記収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とするステップと、
保管物品が納置される前に、前記コンピュータ装置が前記保管物品のボリュームを検出し、且つ前記セクション空間状態に基づいて前記保管物品のボリュームより大きい前記収納スペースのうちの1つを選択し、選択した前記収納スペースに対応するN個の前記キャビネットのドアを開くステップと、
前記コンピュータ装置は選択した前記収納スペースの底部に前記取り外し可能なキャリアが存在しない場合、前記収納スペースの底部に前記取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個の前記キャビネットのドアが閉じられると、前記収納スペースを再計算して検出し、前記セクション空間状態を更新するステップと、を含むことを特徴とするボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートロッカーシステム及びその操作方法に関し、更に詳しくは、ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法(A locker system with allows dynamic generating of storage space based on volume and operation method thereof)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、物流産業の普及及び発展に伴って、保管スペース(保管ロッカーの収納スペースともいう)を如何に効率的に運用するかが各メーカーが解決を目指す問題の1つとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的には、従来の保管ロッカーは予め固定されている収納スペースを使用し、その後に収納スペースの大きさに合わせてそのサイズより小さい保管物品を納置する。
しかしながら、この方式では、収納スペースを十分に有効利用することが難しかった。例えば、より小さい収納スペースが無ければ、サイズが小さい保管物品を過大な収納スペースに納置しなければならず、空間の利用率が低くなるという問題があった。
【0004】
以上を鑑み、メーカーが収納スペースを改変可能な技術手段を提出した。
これは複雑な機構により棚板を制御することでセクション空間の大きさを調整している。
しかしながら、複雑な機構では全体的な体積、重量、コストが大幅に増加し、故障率が高まり、メンテナンスが不便になった。
よって、空間の利用率が低いという問題を有効的に解決できなかった。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点、すなわち、在空間利用率不佳の問題が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明は、その目的は、ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムは、キャビネット体及びコンピュータ装置を備えている。キャビネット体は内部空間を有し、キャビネット体のフロントパネルには複数のキャビネットのドアが設置され、キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置されている。各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されない。次に、コンピュータ装置の部分について、前記コンピュータ装置はキャビネット体に接続され、且つ、セクション空間計算モジュールと、セクション空間選択モジュールと、確認モジュールと、を含んで構成されている。セクション空間計算モジュールは取り外し可能なキャリアの設置位置により、取り外し可能なキャリアが内部空間を分割して生成する収納スペースを算出し、収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とする。セクション空間選択モジュールはセクション空間計算モジュールに接続され、保管物品が納置される前に、保管物品のボリュームを検出し、且つセクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN+1個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアをロック解除し、保管物品の高さに基づいて指定位置に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、これにより内部空間を分割して異なる収納スペースを生成する。確認モジュールはセクション空間計算モジュール及びセクション空間選択モジュールに接続され、N+1個のキャビネットのドアが閉じられ、保管物品が選択した収納スペースに納置されていることを検出し、新たに設置された取り外し可能なキャリアを検出すると、セクション空間計算モジュールが収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新し、且つ閉じられているN+1個の前記キャビネットのドアをロック状態に切り換える。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明は、ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムをさらに提供する。このシステムは、キャビネット体及びコンピュータ装置を備えている。前記キャビネット体は内部空間を有し、このキャビネット体のフロントパネルには複数のキャビネットのドアが設置され、このキャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置されている。各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されない。コンピュータ装置の部分について、キャビネット体に接続され、前記コンピュータ装置は、セクション空間計算モジュールと、セクション空間選択モジュールと、確認モジュールと、を含んで構成されている。セクション空間計算モジュールは内部空間に納置されている保管物品が占拠(占用)する空間に基づいて余剰の使用可能な収納スペースを持続的に算出し、収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とする。セクション空間選択モジュールはセクション空間計算モジュールに接続され、保管物品が納置される前に、保管物品のボリュームを検出し、セクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアを開く。確認モジュールはセクション空間計算モジュール及びセクション空間選択モジュールに接続され、選択した収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個のキャビネットのドアが閉じられている場合、セクション空間計算モジュールが収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新する。
【0009】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法をさらに提供する。キャビネット体及びコンピュータ装置を有する環境に応用され、前記キャビネット体は内部空間を有している。そのステップとして、キャビネット体のフロントパネルに複数のキャビネットのドアが設置され、キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップと、コンピュータ装置が取り外し可能なキャリアの設置位置により、取り外し可能なキャリアが内部空間を分割して生成する収納スペースを算出し、収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とするステップと、保管物品を納置する前に、コンピュータ装置が保管物品のボリュームを検出し、且つセクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN+1個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアをロック解除し、保管物品の高さに基づいて指定位置に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、これにより内部空間を分割して異なる収納スペースを生成するステップと、キャビネット体の検出素子がN+1個のキャビネットのドアが閉じられていることを検出し、保管物品が選択した収納スペースに納置され、新たに設置された取り外し可能なキャリアを検出すると、コンピュータ装置が収納スペースを再計算して検出し、セクション空間状態を更新し、且つ閉じられているN+1個のキャビネットのドアをロック状態に切り換えるステップと、を含む。
【0010】
また、本発明は、ボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法をさらに提供する。キャビネット体及びコンピュータ装置を有する環境に応用され、前記キャビネット体は内部空間を有している。そのステップとして、キャビネット体のフロントパネルに複数のキャビネットのドアが設置され、キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップと、コンピュータ装置が内部空間に納置されている保管物品が占拠する空間に基づいて余剰の使用可能な収納スペースを持続的に算出し、前記収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とするステップと、保管物品を納置する前に、コンピュータ装置が保管物品のボリュームを検出し、且つセクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアを開くステップと、コンピュータ装置は選択した収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個のキャビネットのドアが閉じられると、前記収納スペースを再計算して検出し、セクション空間状態を更新するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明に係るシステム及び操作方法は、以上述べた如く、先行技術との相違点について、本発明はキャビネット体に少なくとも1組の支持部材を設置することで、取り外し可能なキャリアを設置するかどうか選択可能にしている。
保管物品を保管する場合、保管物品のボリュームを検出し、ボリュームに基づいて取り外し可能なキャリアがキャビネット体内の指定位置に設置されていることをユーザーに提示し、キャビネット体の内部空間を動的に分割して保管物品を納置するのに適合する収納スペースを生成する。
【0012】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】本発明の第1実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムを示すブロック図である。
図1B】本発明の第2実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムを示すブロック図である。
図2A】本発明の第1実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法を示すフローチャートである。
図2B】本発明の第2実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法を示すフローチャートである。
図3】本発明に係る収納スペースを選択する一例に適用される概略図である。
図4】本発明に係る取り外し可能なキャリアを設置する一例に適用される概略図である。
図5】本発明に係る支持部材の一例に適用される概略図である。
図6】本発明に係る2つのキャビネットのドアの上端と下端の間に、取り外し可能なキャリアを設置する一例に適用される概略図である。
図7】本発明に係るL字型支持部材とそれに対応する取り外し可能なキャリア一例に適用される概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
まず、本発明に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法について説明する前に、本発明において定義する名詞について説明する。
本発明の「ロッカー」とはスマートロッカーを指し、それ自体が検出、演算、及び制御能力を有し、且つ正常な動作を維持するために電力に接続する必要がある。
本発明は主にキャビネット体と、及びセクション空間計算モジュール、セクション空間選択モジュール、及び確認モジュールを含むコンピュータ装置とで構成されている。
その電力は商用電源、モバイル電源、電池、太陽電池設備またはそれらの相似物から取得する。以下、実施例及び図面を組み合わせて詳細に説明する。
【0016】
以下、本発明に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムとその操作方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
図1Aは本発明の第1実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムを示すブロック図である。
このシステムは、キャビネット体100及びコンピュータ装置110を備えている。
キャビネット体100は内部空間を有する。このキャビネット体100のフロントパネルには複数のキャビネットのドアが設置される。
このキャビネット体100の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置される。
各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されない。
実際の実施では、前記キャビネットのドアは左開き/右開きの引き戸/スライドドアまたはそれらの相似物を含む。
各組の支持部材は1対の凹型トラック及び係合装置を具備し、凹型トラックの凹型開口部に対し平行に対向し、前記凹型開口部の幅は2Mcm(Mは正の整数である)であり、前記取り外し可能なキャリアの厚みはMcmである。
取り外し可能なキャリアが凹型トラックに完全に納入されると、係合装置が取り外し可能なキャリアに係合される。
他の実施例では、支持部材は1対のL字型支持部材でもよい。
前記取り外し可能なキャリアの2つの垂直側辺は凹設部をそれぞれ有する。
前記凹設部はL字型支持部材の底部の延伸部に接合されるのを許容し、且つ水平軸に沿って挿入/抽出される。
詳細な構造については図面を併せて後述する。
また、前記コンピュータ装置110はキャビネット体100の内部或いは外部に設置されるか、遠隔接続方式により実現している。
ちなみに、取り外し可能なキャリアはメッシュまたはキャビネット体100内に予め配置されている折り畳みプレートでもよい。
なお、コンピュータ装置110に接続される異なるサイズの様々なキャビネット体100を更に提供する。キャビネット体100は、例えば、異なる長さ、幅、または深さ等により、適用されるボリュームが更なる多様性を有する。
【0018】
次に、コンピュータ装置110の部分について説明すると、コンピュータ装置110は、キャビネット体100に接続され、且つ、セクション空間計算モジュール111と、セクション空間選択モジュール112と、確認モジュール113と、を含んで構成されている。
セクション空間計算モジュール111は取り外し可能なキャリアの設置位置により、取り外し可能なキャリアが内部空間を分割して生成する収納スペースを算出し、収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とする。
実際の実施において、前記取り外し可能なキャリアの設置位置は、キャビネット体100内部に設置された検出素子が持続的に検出し確認するか、データベースのサイズデータに基づいて必要な収納スペース及びそれに対応する取り外し可能なキャリアの設置位置を計算する。
前記検出素子はセンサーでもよく、WiFi、ZigBee、CoAP(Constrained Application Protocol)、MQTT(Message Queuing Telemetry Transport)、或いは相似するワイヤレス伝送技術によりデータを伝送する。
【0019】
セクション空間選択モジュール112はセクション空間計算モジュール111に接続される。セクション空間選択モジュール112は保管物品が納置される前に、保管物品のボリュームを検出すると共に、セクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースのうちの1つを選択する。
選択した収納スペースに対応するN+1個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアをロック解除し、保管物品の高さに基づいて指定位置に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示する。これにより内部空間を分割して異なる収納スペースを生成する。
実際の実施において、保管物品のボリュームの検出は、レーダー距離測定モジュール、画像識別モジュール、または機械工具のうちの少なくとも1つにより保管物品の長さ、幅、及び高さを測定して対応するボリュームを算出するか、モバイルアプリケーションやグラフィカル・ユーザー・インターフェースから入力されたボリューム値を直接検出する。
また、セクション空間選択モジュール112が収納スペースを選択する場合、まず保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースを選出し、その中から容積が最小の収納スペースを選択する。
選択した収納スペースの上方に取り外し可能なキャリアが存在している場合、たとえ未使用であっても上方の収納スペースが使用中であることを示し、取り外し可能なキャリアが設置されているため、重複して設置する必要がない。
よって、N+1個のキャビネットのドアのうちの最高のものが開くのを禁止し、収納スペース中から保管物品を取り出し可能な全てのキャビネットのドアを開くのみでよい。
ちなみに、前記指定位置は開いているキャビネットのドアのうちの最高及び次に高い2つのキャビネットのドアの上縁と下縁との間でもよい。
図面を併せて詳細に後述する。ここで説明すべき点は、N+1個のキャビネットのドアを例とすると、仮にキャビネット体100が3個のキャビネットのドア(上から下にかけてそれぞれ番号1、番号2、及び番号3)を有していて、選択した収納スペースが番号2及び番号3の2つのキャビネットのドアに対応する場合、N+1個の前記キャビネットのドアのNは2であり、番号2及び番号3の2つのキャビネットのドアであることを示し、1は上方に位置している番号1のキャビネットのドアを指す。
換言すれば、「+1」は収納スペースの1つ上のキャビネットのドアを示す。
【0020】
確認モジュール113はセクション空間計算モジュール111及びセクション空間選択モジュール112に接続され、N+1個のキャビネットのドアが閉じられていることを検出し、保管物品が選択した収納スペースに納置され、新たに設置された取り外し可能なキャリアを検出すると、セクション空間計算モジュール111が収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新し、閉じられているN+1個のキャビネットのドアをロック状態に切り換える。
実際の実施において、キャビネット体またはキャビネットのドアに設置されているセンサーによりN個のキャビネットのドアが閉じられているかどうかを検出する。
例えば、感圧センサー、光センサー、またはキャビネットのドアが閉じられているかどうかを検出可能な他のセンサーでもよい。
取り外し可能なキャリアが固定されているかどうかを更に検出し、固定されていることを検出すると、新たに設置された取り外し可能なキャリアを有していることを示す。
【0021】
図1Bは本発明の第2実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーのシステムを示すブロック図である。
このシステムは、キャビネット体120及びコンピュータ装置130を備えている。
キャビネット体120は「図1A」のキャビネット体110と同じであるため、詳細な説明を省略する。
コンピュータ装置130は、セクション空間計算モジュール131と、セクション空間選択モジュール132と、確認モジュール133と、を含んで構成されている。
セクション空間計算モジュール131は内部空間に納置されている保管物品が占拠(占用)する空間に基づいて余剰の使用可能な収納スペースを持続的に算出し、収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とする。
実際の実施において、異なるセンサーにより内部空間の保管物品が占拠する空間を検知し、例えば、遮光センサーにより保管物品の高さを検知し、キャビネット体120の余剰な高さを算出して余剰の使用可能な収納スペースを算出する。
【0022】
セクション空間選択モジュール132はセクション空間計算モジュール131に接続され、保管物品が納置される前に保管物品のボリュームを検出し、且つセクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアを開く。
第1実施例との主な相違点については、第1実施例に係るセクション空間選択モジュール112がN+1個のキャビネットのドアを開くが、第2実施例に係るセクション空間選択モジュール132ではN個のキャビネットのドアを開く。
すなわち、第2実施例では、N個のキャビネットのドアの上方にあるキャビネットのドアを更に開いて取り外し可能なキャリアを挿入する必要がない。
【0023】
確認モジュール133はセクション空間計算モジュール131及びセクション空間選択モジュール132に接続され、選択した収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個のキャビネットのドアが閉じられると、セクション空間計算モジュール131が収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新する。
第1実施例に係る確認モジュール113との主な相違点については、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが設置されていることをユーザーに提示し、次回他の保管物品を保管する際のキャリアとする。
【0024】
ここで説明すべき点は、実際の実施において、本発明に係る前述したモジュールは全て多様な方式を利用して実現しており、これはソフトウェア、ハードウェア、或いはそれらの任意の組み合わせを含む。
例えば、いくつかの実施形態では、各モジュールがソフトウェア及びハードウェアまたはそれらのうちの1つにより実現している。このほか、本発明は部分的または完全にハードウェアに基づいて実現し、例えば、システムのうちの1つまたは複数のモジュールが集積回路チップ、システム・オン・チップ(System on Chip, SoC)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現している。
本発明は、システム、方法、及び/またはコンピュータープログラムでもよい。コンピュータープログラムは、処理装置が本発明の各特徴を実行するためのコンピューター可読プログラム命令が記憶されているコンピューター可読記憶媒体を含み、コンピューター可読記憶媒体は命令実行装置が使用する命令を保持及び記憶する有形装置でもよい。
コンピューター可読記憶媒体は、電子記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、電磁記憶装置、半導体記憶装置、または上述した記憶装置の任意の組み合わせでもよいが、本発明はこれらに限定するものではない。
コンピューター可読記憶媒体の更に具体的な例として(排他的な例ではない)、ハードディスク、RAM、ROM、フラッシュメモリー、光ディスク、フロッピーディスク、及び以上の任意の組み合わせを含む。
ここで使用するコンピューター可読記憶媒体とは、無線電波や他の自由伝播する電磁波、波導または他の伝送媒体により伝送される電磁波(例えば、光ファイバーケーブルにより伝送される光信号)、或いは電線により伝送される電気信号のような瞬間的な信号自体であると解釈してはならない。
また、ここで説明するコンピューター可読プログラム命令は、コンピューター可読記憶媒体から各計算/処理装置にダウンロードされ、或いは、インターネット、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、及び/またはワイヤレスネットワークのようなネットワークを介して外部コンピューター装置や外部記憶装置にダウンロードされる。
ネットワークとして、銅伝送ケーブル、光ファイバー伝送、ワイヤレス伝送、ルーター、ファイヤーウォール、スイッチ、ハブ、及び/またはゲートウェイを含む。
各計算/処理装置のネットワークカードまたはネットワークインターフェースは、ネットワークからコンピューター可読プログラム命令を受信し、且つこのコンピューター可読プログラム命令を転送し、各計算/処理装置のコンピューター可読記憶媒体に記憶する。
本発明の操作を実行するコンピュータープログラム命令は、アセンブリ言語命令、命令セットアーキテクチャ命令、機械命令、機械関連命令、マイクロ命令、ファームウェア命令、或いは1種類または多種類のプログラム言語を任意で組み合わせてコンパイルしたソースコードやオブジェクトコード(Object Code)でもよく、前記プログラム言語として、Common Lisp、Python、C++、Objective-C、Smalltalk、Delphi、Java、Swift、C#、Perl、Ruby、PHP等のオブジェクト指向のプログラム言語、及びC言語や類似するプログラム言語のような一般的な手続き型(Procedural)プログラム言語を含む。
前記コンピュータープログラム命令は完全にコンピューター上で実行するか、部分的にコンピューター上で実行するか、1つの独立したソフトウェアとして実行するか、一部をクライアント端のコンピューター上で実行し、一部を遠隔のコンピューター上で実行するか、或いは完全に遠隔のコンピューターまたはサーバー上で実行してもよい。
【0025】
次は、図2Aは本発明の第1実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法を示すフローチャートである。
キャビネット体100及びコンピュータ装置110を有している環境に応用される。
前記キャビネット体100は内部空間を有している。
そのステップとして、キャビネット体100のフロントパネルに複数のキャビネットのドアが設置され、キャビネット体100の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置される。
各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップ(ステップ210)と、コンピュータ装置が取り外し可能なキャリアの設置位置により、取り外し可能なキャリアが内部空間を分割して生成する収納スペースを算出し、収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とするステップ(ステップ220)と、保管物品を納置する前に、コンピュータ装置110が保管物品のボリュームを検出し、且つセクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN+1個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアをロック解除し、保管物品の高さに基づいて指定位置に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、これにより内部空間を分割して異なる収納スペースを生成するステップ(ステップ230)と、キャビネット体の検出素子がN+1個のキャビネットのドアが閉じられていることを検出し、保管物品が選択した収納スペースに納置され、新たに設置された取り外し可能なキャリアを検出すると、コンピュータ装置110が収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新し、且つ閉じられているN+1個のキャビネットのドアをロック状態に切り換えるステップ(ステップ240)と、を含む。
上述したステップにより、キャビネット体100に少なくとも1組の支持部材を設置することで、取り外し可能なキャリアを設置するかどうか選択可能にし、保管物品を納置する場合、保管物品のボリュームを検出し、ボリュームに基づいて取り外し可能なキャリアがキャビネット体100内の指定位置に設置されていることをユーザーに提示し、キャビネット体100の内部空間を動的に分割して保管物品を納置するのに適合する収納スペースを生成する。
この第1実施例が応用される状況は、セルフサービスで保管物品にアクセスする状況であり、他のユーザーが保管物品を納置するためのキャリアとするために、最初に保管物品を納置する際に指定位置に取り外し可能なキャリアを設置する必要がある。
【0026】
次は、図2Bは本発明の第2実施例に係るボリュームに基づいて収納スペースを動的に生成できるロッカーの操作方法を示すフローチャートである。
キャビネット体120及びコンピュータ装置130を有している環境に応用される。
前記キャビネット体120は内部空間を有している。そのステップとして、キャビネット体のフロントパネルに複数のキャビネットのドアが設置され、キャビネット体の2つの側板の内側には少なくとも1組の支持部材が設置され、各組の支持部材には初期に対応する取り外し可能なキャリアが設置されないステップ(ステップ250)と、コンピュータ装置が内部空間に納置されている保管物品が占拠する空間に基づいて余剰の使用可能な収納スペースを持続的に算出し、収納スペースの数量及び大きさを検出してセクション空間状態とするステップ(ステップ260)と、保管物品を納置する前に、コンピュータ装置が保管物品のボリュームを検出し、セクション空間状態に基づいて保管物品のボリュームより大きい収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN個(Nは正の整数である)のキャビネットのドアを開くステップ(ステップ270)と、コンピュータ装置は選択した収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが存在しない場合、収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアが設置されていることを提示し、且つN個のキャビネットのドアが閉じられると、収納スペースを再計算して検出するように駆動し、セクション空間状態を更新するステップ(ステップ280)と、を含む。
図2A」の第1実施例と比べると、この第2実施例が応用される状況は、保管物品を納置するユーザーが信任を受けた人間である。
主な相違点について、最初に保管物品を納置する際に取り外し可能なキャリアを設置する必要がなく、2回目に納置する際に選択した収納スペースの底部に取り外し可能なキャリアを納置する必要がある。
【0027】
以下、本発明の実施形態について図3乃至図7を用いて説明する。
図3は本発明に係る収納スペースを選択する一例に適用される概略図である。
コンピュータ装置110は前記取り外し可能なキャリアの設置位置に基づいて取り外し可能なキャリアが内部空間を分割して生成する収納スペースを算出し、収納スペースの数量、大きさ、及び使用状態を検出してセクション空間状態とする。
こうすることにより、新しい物品(すなわち、保管物品)をロッカーに入れる場合、コンピュータ装置110は検出素子により保管物品のボリュームを検出し、且つ現在のセクション空間状態に基づいて、保管物品のボリュームより大きい未使用の収納スペースのうちの1つを選択し、選択した収納スペースに対応するN+1個のキャビネットのドアをロック解除する。
図3」を例にすると、キャビネット体300には番号1から10まで計10個のキャビネットのドアがある。仮に番号1、2、7、10等の4つのキャビネットのドア内に保管物品がある場合、これらの収納スペースが使用されていることを示す(或いは、占用中という)。
納置された保管物品がキャビネットのドア2つ分の高さの収納スペースが必要である場合、占用されている収納スペースを排除した後、コンピュータ装置110が検出した収納スペース(310a~310d)のうちの1つを選択し、実際の実施においては、収納スペース310dを優先的に選択する。
収納スペース(310a~310c)は組み合わせて更に大きい収納スペースを形成できるため、優先的に選択されず、後続のより高さのある他の保管物品に使用するために保留される。
【0028】
図4は本発明に係る取り外し可能なキャリアを設置する一例に適用される概略図である。
初期には、キャビネット体400内に取り外し可能なキャリア410が予め設置されず、仮にユーザーが4つのセクション空間分の高さがある保管物品を納置する場合、コンピュータ装置110はキャビネットのドア番号7から10の高さで構成された収納スペースを選択し、ユーザーが保管物品を納置するために提供する。
この際、選択した収納スペースの上方が未使用であるため、コンピュータ装置110はこの選択した収納スペースに対応する複数のキャビネットのドアをロック解除する。
すなわち、番号6から10のキャビネットのドアをロック解除し、指定位置(すなわち、キャビネットのドア番号6と7との中間の位置)に取り外し可能なキャリア410が設置されていることを提示する。
例えば、SMSやスクリーンにキャビネットのドア番号を含む指定位置を出力する。
ここで説明すべき点は、キャビネットのドア番号6と7との中間の位置に取り外し可能なキャリア410が設置されている場合、番号6のキャビネットのドアを開く必要があるため、番号7から10のキャビネットのドアをロック解除するのではなく、番号6から10のキャビネットのドアをロック解除する点である。
換言すれば、選択した前記収納スペースに対応する複数のキャビネットのドアの高さが収納スペースよりも1層分高く、すなわち、キャビネットのドア1つ分高い。
選択した収納スペースの上方に取り外し可能なキャリア410が存在している場合、上方の収納スペースが使用中であることを示し、取り外し可能なキャリア410を設置する必要がなくなると、取り出しの安全性を考慮し、番号6のキャビネットのドアが開くのを禁止する(すなわち、キャビネットのドアのうちの最高のものが開くのを禁止する)。
【0029】
図5は本発明に係る支持部材の一例に適用される概略図である。
実際の実施において、前記支持部材500は1対の凹型トラック511及び係合装置512を備え、凹型トラック511の凹型開口部に対し平行に対向し、前記凹型開口部の幅は2Mcm(Mは正の整数である)であり、前記取り外し可能なキャリア510の厚みはMcmである。
取り外し可能なキャリア510が1対の前記凹型トラック511に完全に納入されると、係合装置512が取り外し可能なキャリア510に係合される。
例えば、仮に凹型開口部の幅が3cmである場合、取り外し可能なキャリア510の厚みは1.5cmである。
利用者が取り外し可能なキャリア510を凹型トラック511に沿って投入した後、これを下に向けて押すと、係合装置512が取り外し可能なキャリア510に係合され、その嵌合部513が「図5」に示す如く、係合された後に持ち上がらなくなり、且つ下方のキャビネットのドアが閉じられているため、取り外し可能なキャリア510を凹型トラック511に沿って抽出できなくなる。
すなわち、取り外し可能なキャリア510が開いたキャビネットのドアのうちの最高及び次に高い2つのキャビネットのドアの上縁と下縁との間に設置される。
また、下方のキャビネットのドアが開かれると、下方から上に向けて係合装置512を押し開けるが、ただし、凹型トラック511により遮断されるため、取り外し可能なキャリア510を反転させることはできない。
こうすることにより、各収納スペースの保管の安全性を確保している。
【0030】
図6は本発明に係る2つのキャビネットのドアの上端と下端の間に、取り外し可能なキャリアを設置する一例に適用される概略図である。
上述した凹型開口部の幅は3cmであり、取り外し可能なキャリアの厚みは1.5cmである。
実際の実施において、第1状況610の状況において(すなわち、上方のキャビネットのドアが開かれ、下方のキャビネットのドアが閉じられている)、取り外し可能なキャリアがスムーズに納置されると共に下に向けて押されることで係合装置が係合する。
この際、下方のキャビネットのドアにより1cm遮断されるため、ユーザーが取り外し可能なキャリアを取り出すのが難しくなる。
また、第2状況620の状況下において(すなわち、上方のキャビネットのドアが閉じられ、下方のキャビネットのドアが開かれている)、取り外し可能なキャリアが同様に上方のキャビネットのドアにより遮断され、下方の単一のキャビネットのドアの収納スペースから取り外し可能なキャリアを上に向けて押し開くことができなくなる。
【0031】
図7は本発明に係るL字型支持部材とそれに対応する取り外し可能なキャリア一例に適用される概略図である。
実際の実施において、「図5」に示す支持部材500以外、L字型支持部材700を使用して対応する取り外し可能なキャリア710に組み合わせてもよい。
図7」の上の図は、取り外し可能なキャリア710の設置が完了していない概略図である。ユーザーはこれを下に押すことで係合装置711を内側に向けて収縮させ、且つ「図7」の下の図に示す如く、凹設部と支持部材700とを係合させ、同時に係合装置711が原状を回復する。
取り外し可能なキャリア710を取り出す場合、支持部材700に対応する箇所のキャビネットのドアが開いている前提において、水平軸に沿って取り外し可能なキャリア710を直接抽出する。
同様に、この前提において、仮に取り外し可能なキャリア710を設置する場合、取り外し可能なキャリア710の凹設部をL字型支持部材700の底部の延伸部に直接接合させ、且つ水平軸に沿って挿入することで設置を完了できる。
【0032】
以上に述べた如く、本発明と先行技術との相違点について、キャビネット体に少なくとも1組の支持部材を設置することで取り外し可能なキャリアを設置するかどうか選択可能にし、保管物品を納置する際に、保管物品のボリュームを検出し、ボリュームに基づいて取り外し可能なキャリアがキャビネット体内の指定位置に設置されていることをユーザーに提示し、キャビネット体の内部空間を動的に分割して保管物品を納置するのに適合する収納スペースを生成する。
この技術手段により先行技術に存在する問題を解決し、空間の利用率を高める技術的効果を達成している。
【0033】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0034】
100 キャビネット体
110 コンピュータ装置
111 セクション空間計算モジュール
112 セクション空間選択モジュール
113 確認モジュール
120 キャビネット体
130 コンピュータ装置
131 セクション空間計算モジュール
132 セクション空間選択モジュール
133 確認モジュール
300 キャビネット体
310a 収納スペース
310b 収納スペース
310c 収納スペース
310d 収納スペース
400 キャビネット体
410 取り外し可能なキャリア
500 支持部材
510 取り外し可能なキャリア
511 凹型トラック
512 係合装置
513 嵌合部
610 第1状況
620 第2状況
700 L字型支持部材
710 取り外し可能なキャリア
711 係合装置
210 ステップ
220 ステップ
230 ステップ
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7