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  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005076
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/10 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q40/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105080
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】細野 久嘉
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】徴収経費と滞納者から徴収できる税の額に基づく対応する滞納者の優先順位を決定する情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理装置2は、滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出する徴収経費算出部22と、前記徴収経費算出部22が算出した徴収経費と前記滞納者から徴収できる税の額により、対応する滞納者の優先順位を決定する納税者優先度決定部23と、を備える。
【効果】徴収経費算出部22により算出された徴収経費と滞納者から徴収できる税の額に基づく対応する滞納者の優先順位を決定でき、効率よく徴収処理を実行することができる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出する徴収経費算出部と、
前記徴収経費算出部により算出された徴収経費と前記滞納者から徴収できる税の額により、対応する前記滞納者の優先順位を決定する納税者優先度決定部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記徴収経費算出部は、
前記滞納者の納税に対する意識度を特定し、
特定した前記意識度に基づいて徴収業務を決定し、
決定した前記徴収業務に係る費用を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出し、
算出した徴収経費と前記滞納者から徴収できる税の額により、対応する前記滞納者の優先順位を決定する
情報処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法に関し、特に税金の滞納者に対する徴収作業を提案するのに好適な情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
日本国民は、自治体に対して、住民税、固定資産税、自動車税などの税金を納付することが義務づけられている。
【0003】
納税者が税金を納付期限内に納付しないで滞納した場合には、監督官庁の職員が督促状の送付など、納付を促したり、差押えたりする徴収業務を行う。
【0004】
この徴収業務により、滞納者から税金を徴収できる難易度は、滞納者の状況によっても異なる。また徴収できるかは、監督官庁の職員の経験や能力によっても異なる場合がある。
【0005】
特許文献1には、過去の納税状況に基づいて対象者が本年度に滞納なく納税する確率であるスコアを算出して、その算出結果に基づいて徴収業務を行うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2020-021150号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、過去の納税の有無等だけでは徴収業務を効率的に行うことができない場合がある。
【0008】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、税の徴収効率をより向上させることができる情報処理装置および情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面の情報処理装置は、滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出する徴収経費算出部と、徴収経費算出部により算出された徴収経費と滞納者から徴収できる税の額により、対応する滞納者の優先順位を決定する納税者優先度決定部とを備える。
【0010】
本発明の一側面の情報処理方法は、滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出し、算出した徴収経費と前記滞納者から徴収できる税の額により、対応する滞納者の優先順位を決定する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、税金の滞納者に対する徴収業務を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、納税者が税金を納付期限内に納付しないで滞納した場合の徴収業務の流れを示す図である。
図2図2は、本発明の実施の形態における情報処理装置1の構成を示すブロック図である。
図3図3は、質問内容および回答の具体例を示す図である。
図4図4は、意識度に基づく徴収業務の内容の例を示す図である。
図5図5は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置2の構成を示すブロック図である。
図6図6は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置3の構成を示すブロック図である。
図7図7は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置4の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、納税者が税金を納付期限内に納付しないで滞納した場合の徴収業務の流れを示す図である。「1.納税通知書発送」にて通知された納付期限内に納税者が「2.窓口納付・口座振替」にて税金を納付しなかった場合、督促状が発送される。督促状が発送されて督促期限が過ぎても納付されないときは、納付催告の処理が行われる。納付催告は催告書の送付、滞納者への電話や訪問による督促等によって行われる。催告後もなお納付されないときは、一定の期間を経てから催告が繰り返され、最終的には差押処理がとられるが、まず、滞納者の財産調査が行われる。差押を行なう財産が特定されると、滞納者に対して差押予告が行われ、差押予告を行なったにもかかわらず滞納者が収納を行なわないときには差押が実施され、差押により得た財産の公売が実施され、滞納分に充当される。本実施の形態においては、特に、「督促」業務、「催告」業務の効率化に関連する。
【0014】
1<納税に対する意識度に基づく徴収>
図2は、本発明の実施の形態における情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、滞納者の納税に対する意識度に基づいて滞納者に応じた徴収業務を提案する。情報処理装置1における意識度特定処理および徴収業務提案処理の概要を説明する。
【0015】
情報処理装置1は、予め用意された質問に対する滞納者の回答に基づいて、例えば以下のように滞納者の意識度を特定する。
意識度(高):納税意思はあるが、滞納していることを忘れていた。
意識度(中):滞納していることを知っていたが、納税意思はある。
意識度(低):納税の必要性を認識しておらず、納税意思がない。
【0016】
図3は、質問内容および回答の具体例を示す図である。ここでは架電におり職員が滞納者とやり取りする場合を想定している。例えば滞納していることを失念していても、支払意思がある場合、意識度は高いとされる(例1)。滞納していることを知っており、支払意思もない場合、意識度は低いとされる(例3)。滞納していることをしっており、延期期限までに支払意思がない場合でも、理由が現時点の資金の問題であり、支払える予定がある場合、意識度は中程度とされる(例4:理由A)。
【0017】
このような意識度特定処理により滞納者の意識度を特定すると、情報処理装置1は、徴収業務提案処理を実行し、図4に示すような、意識度に基づく徴収業務の内容を提案する。この例では、「意識度(高)」とされた納税者に対しては、書面によって、できるだけ早いタイミングでフォローすることが提案される。またこの対応は、業務経験があまりない職員でもよい旨が提案される。「意識度(中)」とされた納税者に対しては、架電によって、中程度の優先のタイミングで催告を行うことが提案される。またこの対応は、経験がある程度有している職員が必要である旨が提案される。「意識度(低)」とされた納税者に対しては、タイミングはそれほど急がないが、訪問によって催告を行うこと仕方が提案される。またこの対応は、経験を有する職員が必要である旨が提案される。
【0018】
図2に戻り、情報処理装置1の構成について説明する。情報処理装置1は、入力部11、意識度特定部12、徴収業務提案部13、および表示部14を有する。図2には、本形態における情報処理装置1が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な構成要素の一例が示されている。
【0019】
入力部11は、ユーザ(例えば、税の徴収業務を行う監督官庁の職員)の情報処理装置1に対する操作を受け付ける。入力部11はまた、職員と滞納者との電話越しの音声を入力する。意識度特定部12は、入力部11を介して受け付けられた職員の操作内容に応じて、納税に対する意識度を特定する。より具体的には、意識度特定部12は、職員の入力部11に対する操作に合わせて質問内容(図4)を表示部14に表示する。意識度特定部12はまた、電話越しの職員と滞納者の音声に対する音声認識処理を実行し、表示部14に表示された質問内容を話す職員の音声、その質問に対する滞納者の音声を認識し、その音声認識の結果に基づいて滞納者の納税に対する意識度(図4)を特定する。
【0020】
徴収業務提案部13は、意識度特定部12により特定された滞納者の意識度に基づいてその滞納者に対する徴収業務の内容を決定し、表示部14に表示する。職員は、表示部14に表示された徴収業務内容を参考に徴収業務を遂行する。
【0021】
以上においては、質問を予め用意し、その回答によって意識度を特定したが、例えば回答までの時間をさらに考慮して意識度を特定することもできる。例えば「(例1)」において「いいえ」の回答までに時間を有している場合、税金を滞納していることを認識していた可能性があるとして、「意識度(中)」とすることもできる。
【0022】
例えば過去において滞納がなかったか否か、催促がなかったか否かなどの情報に基づいて滞納者の対応を検討することもできるが、滞納者の状況は日々変わっており、上述したように、過去の状況ではなく架電にてやり取りした現在の状況から納税に対する意識度を特定し、それに基づいて徴収業務を提案することでより効果的・効率的な業務を行うことができる。なお過去の状況をさらに考慮して意識度を特定することもできる。
【0023】
また以上においては予め用意された質問内容を滞納者に問い、その回答から自動的に徴収業務が提案される。すなわち職員が自分で考えて徴収業務を決定する必要がないので、職員の負担が少なくなる。また職員によるばらつきも少なくなる。なお職員の経歴等を考慮して徴収業務を提案することもできる。
【0024】
2<徴収業務にかかる経費と徴収額に基づく優先度>
図5は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置2の構成を示すブロック図である。情報処理装置2は、納付期限内に税金を納付しなかった滞納者ごとに徴収業務に係る経費を算出する。そして情報処理装置2は、徴収経費と徴収できる納税により、対応する滞納者の優先順位を決定する。
【0025】
情報処理装置2は、入力部21、徴収経費算出部22、納税者優先度決定部23および表示部24を有する。図5には、本形態における情報処理装置2が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な構成要素の一例が示されている。
【0026】
入力部21は、ユーザ(例えば、税の徴収業務を行う監督官庁の職員)の情報処理装置2に対する操作を受け付ける。徴収経費算出部22は、入力部21を介して受け付けた職員の操作内容に応じて、納付期限内に税金を納付しなかった滞納者ごとに、徴収業務を決定し、その業務内容の経費を算出する。より具体的には、徴収経費算出部22は、例えば、図2に示した情報処理装置1の意識度特定部12および徴収業務提案部13と同様の機能を有し、図4に示すような、意識度に基づく徴収業務の内容を決定する。そして徴収経費算出部22は、「意識度(高)」とされた納税者については、経験の少ない職員の作業時間(時給、工数等)を考慮した催告状送付のための費用などを徴収経費として算出する。「意識度(中)」とされた納税者については、経験がある程度有する職員の作業時間を考慮した架電のための費用などが徴収経費として算出される。また「意識度(低)」とされた納税者については、経験が豊富な職員の作業時間を考慮した訪問対応の費用などが徴収経費として算出される。
【0027】
納税者優先度決定部23は、徴収経費算出部22により算出された徴収経費と徴収できる税の額により、対応する滞納者の優先順位を決定する。例えば、滞納者ごとに、滞納額を徴収費用額で除算し、より大きな値となる滞納者をより優先的に徴収対応すべき滞納者とする。
【0028】
このように、滞納者に係る徴収経費を滞納者ごとに算出し、算出した徴収経費と徴収できる税額により、対応する滞納者の優先順位を決定するようにしたので、費用対効果が高い徴収業務を行うことができる。
【0029】
3<ナッジ理論に基づく伝達内容の提案>
図6は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置3の構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、ナッジ理論に基づく納税を促す伝達内容を、納税者の属性に合わせて提案する。この例の場合、情報処理装置3は、滞納者に対する文書の内容または架電・訪問の際に口頭で滞納者に伝える内容を提案する。情報処理装置3における提案処理の概要を説明する。
【0030】
ナッジ理論は、行動科学に基づく意思決定の傾向を利用することで、行動変容を促す理論である。例えば以下のような意思決定の傾向があると言われている。
・損失回避:得る喜びよりも失う悲しさを大きく嫌う傾向、人は損することを避けようとする傾向
・現在バイアス:計画はできるのに、それを実行する時になると、現在の楽しみを優先して計画を先延ばししてしまう傾向
・現状維持バイアス:デフォルト(=初期設定)の影響を受けやすい傾向
・選択過剰負荷:選択肢が多いと、意思決定そのものをしなくなる傾向
・社会規範と同調効果:多数派と同じように振る舞わないと、守るべき規範が守れていないかのような居心地の悪さを感じてしまう傾向
・正常性バイアス:災害等の危険が迫ったとき、「自分はまだ大丈夫だ」と平常心を保ってしまう傾向
【0031】
同じ伝達内容でも、人により心への響き方には個人差がある、と言われている。ナッジ理論は一般的な意思決定の傾向が示されているが、より個人に対応して調整する必要がある。そこで、情報処理装置3は、ナッジ理論の意思決定の傾向ごとに、納税者の属性に合わせて、より効果が出る方向の対応または効果が抑制される対応を選択可能とし、滞納者個人の状況、思考等に沿った伝達内容を提案する。
【0032】
例えば、「損失回避」の傾向によれば、得る喜びよりも失う悲しさを大きく嫌う傾向、人は損することを避けようとする。すなわち例えば、「滞納していることが職場に知られることもあり、そのような場合はあなたの信用を大きく損ないます」などのメッセージは、「損失回避」の傾向においてより効果が出る方向の内容である。このメッセージを受けた滞納者は「損失回避」に強く反応し、納税することが期待できる。一方、特に仕事をしていない場合は、「損失回避」において強いこのメッセージはあまり効果が期待できないので、この傾向における効果を抑制して、他の傾向での効果が出る内容にて伝達した方がよい場合がある。
【0033】
「社会規範と同調効果」の傾向によれば、多数派と同じように振る舞わないと、守るべき規範が守れていないかのような居心地の悪さを感じてしまう。例えば、「あなたが住んでいる町内では、~%以上の人が納税しています」、または「あなたの小学校の卒業生では~%以上の人が納税しています」などの規範が守られている範囲が狭いメッセージは、「社会規範と同調効果」の傾向においてより効果が出る方向の内容となる。例えば上述した「損失回避」での効果を抑制する代わりに「社会規範と同調効果」の効果が強いメッセージを提案することができる。
【0034】
このように情報処理装置3は、ナッジ理論に基づく納税を促す伝達内容を、納税者の属性に合わせて提案する。
【0035】
図6に戻り、情報処理装置3の構成について説明する。情報処理装置3は、入力部31、データベース32、伝達提案部33、および表示部34を有する。図6には、本形態における情報処理装置3が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な構成要素の一例が示されている。
【0036】
入力部31は、ユーザ(例えば、税の徴収業務を行う監督官庁の職員)の情報処理装置3に対する操作を受け付ける。データベース32は、納税者の氏名、住所、性別、生年月日(年齢)、世帯人数等、納税者のプロフィールとなる個人情報を格納するテーブルと、納税者が納める税金の額や納付した額等、納税者の納税状況を格納するテーブルとを有する。
【0037】
伝達提案部33は、入力部31を介して受け付けた職員の操作内容に応じて、納税者の属性をデータベース32から読み出すとともに、上述したように、その属性に合わせて、ナッジ理論に基づく、納税者に対して納税を促す伝達内容を決定し、表示部34に表示する。
【0038】
以上のように、ナッジ理論に基づく納税を促す伝達内容を、納税者の属性に合わせて提案することができるので、職員がその提案を参考にして納税者とやり取りすることにより、納税者に対してより効果的に納税を促すことができる。
【0039】
なお入力部31にナッジ理論における傾向における効果の強度を変更する際にユーザが操作できる操作部を設け、その操作部に対する操作に応じて提案した内容を変更可能とすることもできる。例えば「社会規範と同調効果」の傾向により、「あなたが住んでいる町内では、~%以上の人が納税しています」が提案された場合、操作部を操作することにより、市、県、地方等、規範が守られている範囲を広くして、「社会規範と同調効果」の傾向においてより効果を抑制する内容に変更することもできる。
【0040】
また伝達提案部33は、例えば、図2に示した情報処理装置1の意識度特定部12と同様の機能を有し、意識度も一つの属性として利用することができる。
【0041】
4<滞納者と対応職員の属性によるマッチング>
図7は、本発明の他の実施の形態における情報処理装置4の構成を示すブロック図である。情報処理装置4は、滞納者および職員の属性に基づいて、滞納者に対してより効果的に徴収できる職員を特定し、その職員による徴収業務を提案する。
【0042】
情報処理装置4は、入力部41、データベース42、データベース43、対応職員特定部44および表示部45を有する。図7には、本形態における情報処理装置4が具備する構成要素のうち、本実施の形態に関わる主要な構成要素の一例が示されている。
【0043】
入力部41は、ユーザ(例えば、税の徴収業務を行う監督官庁の職員)の情報処理装置4に対する操作を受け付ける。データベース42は、納税者の氏名、住所、性別、生年月日(年齢)、世帯人数等、納税者のプロフィールとなる個人情報を格納するテーブルと、納税者が納める税金の額や納付した額等、納税者の納税状況を格納するテーブルとを有する。データベース43は、職員の氏名、住所、性別、生年月日(年齢)等の職員のプロフィールとなる個人情報を格納するテーブルと、いままでの対応案件に関する情報、滞納整理経験年数、現在の手持ち対応案件数等、職員の業務状況を格納するテーブルとを有する。
【0044】
対応職員特定部44は、所定の滞納者(以下、対象滞納者と称する)の属性をデータベース42から取得するとともに、データベース43から各職員の属性を取得し、例えば、今回の対象納税者の状況と近い状況の滞納者に対する徴収業務を経験し、よい結果を得たことがある職員を対象滞納者の対応職員として特定し、その対応職員の氏名等を表示部45に表示する。
【0045】
このように、対象滞納者の状況と同様の状況の滞納者に対して徴収業務を経験し、よい結果を得た職員を、対象滞納者の対応職員として提案することで、対象滞納者の徴収業務により適した職員を知ることができ、その職員にて対応させることにより、より効果的な徴収業務を遂行することができる。なお対象滞納者と住んでいる場所が近い場所に住んでいる職員は対応職員として提案しないようにすることもできる。
【0046】
なお対応職員特定部44は、例えば、図2に示した情報処理装置1の意識度特定部12と同様の機能を有し、意識度も一つの属性として利用することができる。
【0047】
[効果のまとめ]
上述したように、情報処理装置2は、
滞納者に対する徴収業務に係る経費を算出する徴収経費算出部22と、
前記徴収経費算出部22により算出された徴収経費と前記滞納者から徴収できる税の額により、対応する滞納者の優先順位を決定する納税者優先度決定部23と
を備える。
【0048】
このような構成を有するようにしたので、徴収経費算出部22により算出された徴収経費と滞納者から徴収できる税の額に基づく対応する滞納者の優先順位を決定でき、効率よく徴収処理を実行することができる。
【0049】
また徴収経費算出部22は、
滞納者の納税に対する意識度を特定し、
特定した前記意識度に基づいて徴収業務を決定し、
決定した前記徴収業務に係る費用を算出する
ことができる。
【0050】
このような構成を有するようにしたので、滞納者の納税に対する意識度をさらに考慮して、対応する滞納者の優先順位を決定できる。
【符号の説明】
【0051】
11…入力部,12…意識度特定部,13…徴収業務提案部,14…表示部,21…入力部,22…徴収経費算出部,23…納税者優先度決定部,24…表示部,31…入力部,32…データベース,33…伝達提案部,34…表示部,41…入力部,42…データベース,43…データベース,44…対応職員特定部,45…表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7