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  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図1
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図2
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図3
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図4
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図5
  • 特開-情報処理装置および情報処理方法 図6
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005083
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/10 20230101AFI20240110BHJP
【FI】
G06Q40/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105092
(22)【出願日】2022-06-29
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000121
【氏名又は名称】IAT弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】細野 久嘉
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB63
(57)【要約】      (修正有)
【課題】法定外税の創設を支援する情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【解決手段】記憶部、入力部、提案部及び表示部を備える情報処理装置において、表示部は、必要項目として「収入見込額」が入力領域31に入力され、その説明情報のキーワードとして「3億円」が入力領域32に入力されると、記憶部に記憶されている制定済みの法定外税の協議書において、収入見込額が3億円となっている大阪府泉佐野市の空港連絡橋利用税の法定外税総括表等が抽出され、出力領域33に提示される表示画面21を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制定済の法定外税毎に、必要項目および前記必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶する記憶部と、
法定外税総括表の前記必要項目および説明情報のキーワードを入力する入力部と、
前記入力部により入力された前記必要項目および前記キーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表を、前記記憶部から抽出して提案する提案部と
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記提案部は、前記入力部により入力された前記必要項目および前記キーワードを満たす法定外税の法定外税総括表が前記記憶部に記憶されていない場合、前記入力部により入力された前記必要項目および前記キーワードに基づいて、前記必要項目および前記キーワードを満たす法定外税総括表案を生成する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
制定済の法定外税毎に、必要項目および前記必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶部に記憶し、
法定外税総括表の前記必要項目および説明情報のキーワードを入力し、
入力された前記必要項目および前記キーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表を、前記記憶部から抽出して提案する
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置および情報処理方法に関し、特に法定外税の創設を支援するのに好適な情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自主財源の確保や特定の財政需要に対応することを目的として、法定外税の創設が認められている。
【0003】
法定外税とは、例えば市町村民税や固定資産税のように地方税法に定められている税目以外で、地方団体がその条例により創設する税目のことをいい、地方団体は地方税法の定める要件に反しない限り、総務大臣の同意を経て法定外税を設けることができる。また、地方税法では、税収について使途が限定されていない法定外普通税と、特定の使途にのみ税収を充てることができる法定外目的税の2種類の法定外税が、市町村税・道府県税の別に規定されている。
【0004】
地方税法には、市町村が法定外税を新設等しようとする場合、あらかじめ総務大臣と協議し、同意を得なければならない。その際の手続として以下の書類からなる協議書の提出が求められる。
・理由書
・法定外普通税(法定外目的税)総括表
・関係条例の謄本
・収入見込額調
・市町村の議会において聴取した当該特定納税義務者の意見を記載した資料
・その他参考となるべき調書
【0005】
このように多くの書類が必要で、特に「法定外普通税(法定外目的税)総括表」には多くの項目について記載する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように法定外税の創設には多くの書類の作成が必要となるが、それを支援するシステムが存在しない。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、法定外税の創設を支援する情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面の情報処理装置は、制定済の法定外税毎に、必要項目および必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶する記憶部と、法定外税総括表の必要項目および説明情報のキーワードを入力する入力部と、入力部により入力された必要項目およびキーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表を、記憶部から抽出して提案する提案部とを有する。
【0009】
本発明の一側面の情報処理方法は、制定済の法定外税毎に、必要項目および必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶部に記憶し、法定外税総括表の必要項目および説明情報のキーワードを入力し、入力された必要項目およびキーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表を、記憶部から抽出して提案する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、法定外税の創設を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施の形態における情報処理装置1の構成を示すブロック図である。
図2図2は、記憶部に記憶されている協議書の法定外普通税(法定外目的税)総括表のイメージである。
図3図3は、表示部の表示例である。
図4図4は、提案部による提案例を示す図である。
図5図5は、提案部による他の提案例を示す図である。
図6図6は、提案部による他の提案例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の実施の形態における情報処理装置1の構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、記憶部11、入力部12、提案部13および表示部14を有する。図1には、本形態における情報処理装置1が具備する構成要素のうち、本発明に関わる主要な構成要素の一例が示されている。
【0013】
記憶部11は、既に全国で制定された法定外税の協議書の内容を記憶している。地方税法には、市町村が法定外税を新設等しようとする場合、あらかじめ総務大臣と協議し、同意を得なければならない。その際の手続として以下の書類からなる協議書の提出が求められる。
・理由書
・法定外普通税(法定外目的税)総括表
・関係条例の謄本
・収入見込額調
・市町村の議会において聴取した当該特定納税義務者の意見を記載した資料
・その他参考となるべき調書
【0014】
図2は、記憶部11に記憶されている協議書の法定外普通税(法定外目的税)総括表(以下、法定外税総括表と称する)のイメージである。この例の場合、記憶部11は、制定された法定外税毎に、必要項目および必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶している。
【0015】
入力部12は、図3に示す画面21を表示部14に表示する。画面21には、ユーザにより、法定外税総括表の必要項目が入力される入力領域31と必要項目の説明情報のキーワードが入力される入力領域32が設けられている。入力領域31に入力された必要項目を、以下、入力必要項目と称する。
【0016】
提案部13は、画面21の入力領域31,32に入力された入力必要項目およびキーワードを満たす法定外税総括表を、記憶部11から抽出し、抽出結果を画面21の出力領域33に表示する。
【0017】
図4,5を参照して具体例を説明する。例えば、図4に示すように、必要項目として「収入見込額」が入力領域31に入力され、その説明情報のキーワードとして「3億円」が入力領域32に入力されると、記憶部11に記憶されている制定済みの法定外税の協議書において、収入見込額が3億円となっている大阪府泉佐野市の空港連絡橋利用税の法定外税総括表等が抽出され、出力領域33に提示される。また例えば、図5に示すように、必要項目として「徴収客体」が入力領域31に入力され、その説明情報のキーワードとして「宿泊」が入力領域32に入力されると、記憶部11に記憶されている制定済みの法定外税の協議書において、徴収客体が宿泊に関する大阪府の宿泊税の法定外税総括表等が抽出され、出力領域33に提示される。
【0018】
<法定外税総括表案の提示>
以上においては、入力部12に入力された入力必要項目および説明情報のキーワードを満たす制定済みの法定外税が提案されたが、入力必要項目およびキーワードを満たす法定外税総括表が記憶部11に記憶されていない場合もある。その場合、入力必要項目およびキーワードに基づいて、必要項目およびキーワードを満たす法定外税総括表案を生成することができる。例えば、図6に示すように、必要項目として「収入見込額」が入力領域31-1に入力され、その説明情報のキーワードとして「3億円」が入力領域32-1に入力される。そしてさらに、必要項目として「課税客体」が入力領域31-2に入力され、その説明情報のキーワードとして「船」が入力領域32-2に入力される。この例の場合、記憶部11には、収入見込額が3億円で、課税客体が船に関する制定済みの法定外税に関する情報が記憶されていないが、入力必要項目および説明情報のキーワードに関連する制定済みの法定外税の法定外税総括表(図6の例では、沖縄県伊是名村の環境協力税)に基づいて、パターンA等の必要項目およびキーワードを満たす法定外税総括表案が作成されて提示される。
【0019】
[効果のまとめ]
上述した実施の形態では、情報処理装置1は、
制定済の法定外税毎に、必要項目および必要項目に対応する説明情報からなる法定外税総括表を少なくとも記憶する記憶部11と、
法定外税総括表の必要項目および説明情報のキーワードを入力する入力部12と、
入力部12により入力された必要項目およびキーワードを満たす法定外税の法定外税総括表を、記憶部11から抽出して提案する提案部13と
を有する。
【0020】
このような構成を有するようにしたので、ユーザは、創設したい法定外税における法定外税総括表の必要項目および説明情報のキーワードを入力部12に入力するだけで、入力した説明情報およびキーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表を確認することができる。
【0021】
また提案部13は、入力部12により入力された必要項目およびキーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表が記憶部11に記憶されていない場合でも、入力部12により入力された必要項目およびキーワードに基づいて必要項目およびキーワードを満たす法定外税総括表案を生成することができる。
【0022】
このような構成を有するようにしたので、入力部12により入力された必要項目およびキーワードを満たす制定済みの法定外税の法定外税総括表が記憶部11に記憶されていない場合でも、ユーザは、参考になる法定外税総括表案を確認することができる。
【符号の説明】
【0023】
11…記憶部,12…入力部,13…提案部,14…表示部,21…画面,31,32…入力領域,33… 出力領域
図1
図2
図3
図4
図5
図6