(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050888
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】作業機械
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
E02F9/26 B
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024019251
(22)【出願日】2024-02-13
(62)【分割の表示】P 2020133138の分割
【原出願日】2020-08-05
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 頌梧
(72)【発明者】
【氏名】川口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】田村 一樹
(57)【要約】
【課題】作業者にマークの意味を学習させることができる作業機械を提供する。
【解決手段】作業機械1は、表示部91と、受付部92と、表示処理部93とを備える。表示部91は、設定された機能を示す第1マーク603を表示する第1画面510と、機能を設定するための第2画面520とを表示する。受付部92は、表示部91が第2画面520を表示している際に機能の設定の指示を受け付ける。表示処理部93は、受付部92が機能の設定の指示を受け付けたことに応じて、表示部91が第2画面520を表示している際に、第1マーク603に対応する第2マーク610を表示部91に表示させて、第2画面520に第2マーク610を重畳させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された機能を示す第1マークを表示する第1画面と、前記機能を設定するための第2画面とを表示する表示部を備える作業機械の制御方法であって、
前記機能の設定前は、前記表示部に前記第1マークに対応する第2マークを含むことなく前記第2画面を表示させることと、
前記機能の設定が選択されると、前記表示部に前記第2マークを含む前記第2画面を表示させることと
を有する作業機械の制御方法。
【請求項2】
前記第2マークは、前記第1マークと比べて大きく表示される、請求項1に記載の作業機械の制御方法。
【請求項3】
前記第1マークは、前記表示部の縁部に沿って表示される、請求項1又は請求項2に記載の作業機械の制御方法。
【請求項4】
前記第2マークは、前記第2画面の中央に表示される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
【請求項5】
前記第2マークの表示後、前記表示部に表示させる画面を、前記第2画面から、前記第2マークを含む前記第1画面に遷移させることを更に有する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業機械の制御方法。
【請求項6】
前記第1画面に含まれる前記第2マークを消去することを更に有する、請求項5に記載の作業機械の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
自機の状態を、自機に装備されている表示装置を介して作業者に認識させる作業機械が知られている。例えば、特許文献1の建設機械は、表示装置に、状態変化表示マークを表示させる。具体的には、表示装置は、建設機械の状態が変化した場合、表示画面の特定の表示箇所に状態変化表示マークを表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、作業者は、表示装置に表示されるマークの意味を知らない場合がある。したがって、マークを表示させるだけでは、作業者に作業機械の状態の変化を認識させることができない場合がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業者にマークの意味を学習させることができる作業機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る作業機械は、表示部と、受付部と、表示処理部とを備える。前記表示部は、設定された機能を示す第1マークを表示する第1画面と、前記機能を設定するための第2画面とを表示する。前記受付部は、前記表示部が前記第2画面を表示している際に前記機能の設定の指示を受け付ける。前記表示処理部は、前記受付部が前記機能の設定の指示を受け付けたことに応じて、前記表示部が前記第2画面を表示している際に、前記第1マークに対応する第2マークを前記表示部に表示させて、前記第2画面に前記第2マークを重畳させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、作業者にマークの意味を学習させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施形態1に係る作業機械の側面図である。
【
図5】ガイダンス画面を表示している表示装置を示す図である。
【
図6】ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部が受け付けた後の表示装置を示す図である。
【
図7】表示部に第1学習用マーク画像を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置を示す図である。
【
図8】ホーム画面に第1学習用マーク画像を重畳させてから一定期間が経過した後の表示装置を示す図である。
【
図9】作業機械において第2コントローラが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図10】表示部に第1学習用マーク画像を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置の他の例を示す図である。
【
図11】表示部に第1学習用マーク画像を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置の他の例を示す図である。
【
図12】本発明の実施形態2に係る作業機械における表示装置を示す図である。
【
図13】ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部が受け付けた後の表示装置を示す図である。
【
図14】作業機械において第2コントローラが実行する処理を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の実施形態3に係る作業機械における表示装置を示す図である。
【
図16】ブーム高さ制限機能を無効にする指示を操作部が受け付けた後の表示装置を示す図である。
【
図17】作業機械において第2コントローラが実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面(
図1~
図17)を参照して本発明の作業機械に係る実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合がある。また、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
[実施形態1]
以下、
図1~
図11を参照して本発明の実施形態1を説明する。まず、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1を説明する。
図1は、本実施形態の作業機械1の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の作業機械1はバックホーである。バックホーは、建設機械の一種である。本実施形態の作業機械1は、機械本体2と、ブーム3と、アーム4と、バケット5と、走行装置7とを備える。本実施形態の作業機械1は、ブーム用アクチュエータ30と、アーム用アクチュエータ40と、アタッチメント用アクチュエータ50とを更に備える。
【0011】
機械本体2は、運転席6を有する。作業者は、運転席6に座って作業機械1を操縦する。機械本体2は、走行装置7により支持されている。機械本体2は、走行装置7により、旋回自在に支持されてもよい。機械本体2には、エンジン、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクが設けられている。また、機械本体2には、エンジン、燃料タンク、バッテリー、油圧系統、及び作動油タンクを収納するボンネットが設けられており、運転席6は、ボンネット上に配設されている。
【0012】
ブーム3は、機械本体2により、第1回転支点P1を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、ブーム3の基端部が機械本体2によって軸支されている。第1回転支点P1は、運転席6を前方から視たときの左右方向に沿って延びる回転軸である。以下、運転席6を前方から視たときの左右方向を、「左右方向」と記載する場合がある。
【0013】
ブーム用アクチュエータ30は、ブーム3を作動させる。具体的には、ブーム用アクチュエータ30は、第1回転支点P1を中心にブーム3を揺動させる。したがって、ブーム用アクチュエータ30は、水平面に対するブーム3の角度αを調整する。その結果、水平面に対するブーム3の高さが調整される。
【0014】
ブーム用アクチュエータ30は、ブーム用シリンダ31と、ブーム用ピストン32とを含む。ブーム用シリンダ31は、作動油によってブーム用ピストン32を進退させる。したがって、ブーム用アクチュエータ30は、作動油によって伸縮する。ブーム用アクチュエータ30が伸縮することにより、ブーム3が第1回転支点P1を中心に揺動する。
【0015】
アーム4は、ブーム3により、第2回転支点P2を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、アーム4の基端部がブーム3の先端部において軸支されている。第2回転支点P2は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0016】
アーム用アクチュエータ40は、アーム4を作動させる。具体的には、アーム用アクチュエータ40は、第2回転支点P2を中心にアーム4を揺動させる。したがって、アーム用アクチュエータ40は、ブーム3に対するアーム4の角度βを調整する。その結果、ブーム3及び機械本体2に対するバケット5(アタッチメント)の位置(遠近の程度)が調整される。
【0017】
アーム用アクチュエータ40は、アーム用シリンダ41と、アーム用ピストン42とを含む。アーム用シリンダ41は、作動油によってアーム用ピストン42を進退させる。したがって、アーム用アクチュエータ40は、作動油によって伸縮する。アーム用アクチュエータ40が伸縮することにより、アーム4が第2回転支点P2を中心に揺動する。
【0018】
バケット5は、アタッチメントの一種である。バケット5は、アーム4により、第3回転支点P3を中心に揺動自在に支持されている。具体的には、バケット5は、アーム4の先端部において軸支されている。第3回転支点P3は左右方向に沿って延びる回転軸である。
【0019】
アタッチメント用アクチュエータ50は、バケット5を作動させる。具体的には、アタッチメント用アクチュエータ50は、第3回転支点P3を中心にバケット5を揺動させる。
【0020】
アタッチメント用アクチュエータ50は、アタッチメント用シリンダ51と、アタッチメント用ピストン52とを含む。アタッチメント用シリンダ51は、作動油によってアタッチメント用ピストン52を進退させる。したがって、アタッチメント用アクチュエータ50は、作動油によって伸縮する。アタッチメント用アクチュエータ50が伸縮することにより、バケット5が第3回転支点P3を中心に揺動する。なお、作業機械1は、アタッチメントの交換が可能である。例えば、バケット5から油圧ブレーカーへ交換することができる。
【0021】
走行装置7は、作業機械1を走行させる。本実施形態において、走行装置7は、クローラ式走行装置である。
【0022】
続いて、
図1及び
図2を参照して作業機械1の構成について更に説明する。具体的には、運転席6の周りの構成を説明する。
図2は、作業機械1における機械本体2の斜視図である。
【0023】
図2に示すように、作業機械1は、操縦部8と、表示装置9とを更に備える。操縦部8及び表示装置9は、機械本体2に設けられる。具体的には、操縦部8及び表示装置9は、運転席6の前方に配設されている。
【0024】
操縦部8は、作業者が作業機械1を操縦するための各種操作部材を含む。各種操作部材は、アーム操作レバー81と、ブーム操作レバー82とを含む。
【0025】
作業者は、アーム操作レバー81を操作して、アーム4を作動させることができる。具体的には、作業者は、
図1を参照して説明したように、アーム操作レバー81を操作して、ブーム3に対するアーム4の角度βを調整することができる。したがって、作業者は、アーム操作レバー81を操作して、ブーム3及び機械本体2に対するアタッチメントの位置(遠近の程度)を調整することができる。以下、ブーム3に対するアーム4の角度βを、「アーム4の角度β」と記載する場合がある。
【0026】
作業者は、ブーム操作レバー82を操作して、ブーム3を作動させることができる。具体的には、作業者は、
図1を参照して説明したように、ブーム操作レバー82を操作して、水平面に対するブーム3の角度αを調整することができる。したがって、作業者は、ブーム操作レバー82を操作して、水平面に対するブーム3の高さを調整することができる。以下、水平面に対するブーム3の角度αを、「ブーム3の角度α」と記載する場合がある。また、水平面に対するブーム3の高さを、「ブーム3の高さ」と記載する場合がある。
【0027】
表示装置9は、各種の画面を表示する。詳しくは、
図4や
図5等を参照して後述するように、表示装置9は、ホーム画面510と、ガイダンス画面520とを表示する。
【0028】
続いて、
図1~
図3を参照して本実施形態の作業機械1の構成を更に説明する。
図3は、作業機械1のブロック図である。
図3に示すように、作業機械1は、撮像装置10と、第1コントローラ11と、ブーム用電磁比例弁33と、ブーム用コントロールバルブ34と、ブーム用角度センサ35と、アーム用電磁比例弁43と、アーム用コントロールバルブ44と、アーム用角度センサ45とを更に備える。
【0029】
ブーム用コントロールバルブ34は、
図2を参照して説明したブーム操作レバー82に対する作業者の操作に応じて、ブーム用シリンダ31への作動油の供給と、ブーム用シリンダ31への作動油の供給停止と、ブーム用シリンダ31からの作動油の排出とを制御する。したがって、作業者は、ブーム操作レバー82を操作して、ブーム3の角度αを調整することができる。換言すると、作業者は、ブーム操作レバー82を操作して、ブーム3の高さを調整することができる。
【0030】
ブーム用電磁比例弁33は、第1コントローラ11によって制御されて、ブーム用コントロールバルブ34からブーム用シリンダ31へ供給される作動油の供給量の変化割合(単位時間当たりの供給量)を増減させる。
【0031】
アーム用コントロールバルブ44は、
図2を参照して説明したアーム操作レバー81に対する作業者の操作に応じて、アーム用シリンダ41への作動油の供給と、アーム用シリンダ41への作動油の供給停止と、アーム用シリンダ41からの作動油の排出とを制御する。したがって、作業者は、アーム操作レバー81を操作して、アーム4の角度βを調整することができる。換言すると、作業者は、アーム操作レバー81を操作して、アーム4の位置を調整することができる。
【0032】
アーム用電磁比例弁43は、第1コントローラ11によって制御されて、アーム用コントロールバルブ44からアーム用シリンダ41へ供給される作動油の供給量の変化割合(単位時間当たりの供給量)を増減させる。
【0033】
ブーム用角度センサ35は、ブーム3の角度αを検出する。第1コントローラ11は、ブーム3の高さを制限する機能の設定が行われる際に、ブーム用角度センサ35によって検出されたブーム3の角度αを記憶する。ブーム3の高さを制限する機能は、作業機械1上方の障害物(例えば、天井のような構造物)にブーム3が干渉することを回避するために設けられている。なお、以下の説明において、ブーム3の高さを制限する機能を、「ブーム高さ制限機能」と記載する場合がある。
【0034】
アーム用角度センサ45は、アーム4の角度βを検出する。第1コントローラ11は、アーム4の位置を制限する機能の設定が行われる際に、アーム用角度センサ45によって検出されたアーム4の角度βを記憶する。以下、アーム4の位置を制限する機能を、「アーム位置制限機能」と記載する場合がある。
【0035】
なお、アーム4の位置を制限する機能は、ブーム3及び機械本体2にアタッチメントが干渉することを回避するために設けられている。例えば、油圧ブレーカーはバケット5よりも長いため、アタッチメントをバケット5から油圧ブレーカーに交換すると、油圧ブレーカーがブーム3及び機械本体2に干渉する可能性がある。したがって、アタッチメントをバケット5から油圧ブレーカーに交換した後に、アーム4の位置が制限されてもよい。
【0036】
撮像装置10は、第1コントローラ11によって制御されて、作業機械1の周辺の環境を撮像する。撮像装置10が撮像した画像(映像)は、表示装置9に表示される。
【0037】
第1コントローラ11は、作業機械1の各部を制御する。第1コントローラ11は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。処理部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、又はMPU(Micro Processing Unit)のような各種演算を実行するプロセッサによって構成される。あるいは、処理部は汎用演算機によって構成されてもよい。記憶部は、例えば、半導体メモリを含む。記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)によって構成される。記憶部は、EEPROM(登録商標)又はフラッシュメモリのような不揮発性メモリを更に含んでいてもよい。第1コントローラ11は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)によって構成される。
【0038】
本実施形態において、第1コントローラ11は、ブーム高さ制限機能が設定されると、ブーム3の高さを制限する。同様に、第1コントローラ11は、アーム位置制限機能が設定されると、アーム4の位置を制限する。作業者は、表示装置9を介して、ブーム高さ制限機能と、アーム位置制限機能とを設定することができる。ブーム3の高さを制限することは、作業機械1の状態が変化することの一例である。同様に、アーム4の位置を制限することは、作業機械1の状態が変化することの一例である。
【0039】
表示装置9は、表示部91と、操作部92と、第2コントローラ93とを有する。表示部91は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのようなディスプレイによって構成される。操作部92は、作業者によって操作されて、各種の指示を受け付ける。作業者は、操作部92を操作して、各種指示を第2コントローラ93に入力することができる。操作部92は、受付部の一例である。
【0040】
第2コントローラ93は、第1コントローラ11から送信された各種情報に基づいて、表示部91に各種画面を表示させる。第2コントローラ93は、例えば、各種処理を実行する処理部と、各種プログラム及び各種データを記憶する記憶部と、入出力インターフェイスとを含む。第2コントローラ93は、例えば、ECUによって構成される。第2コントローラ93は、表示処理部の一例である。
【0041】
続いて、
図1~
図9を参照して表示装置9を更に説明する。
図4は、作業機械1における表示装置9を示す図である。詳しくは、
図4は、ホーム画面510を表示している表示装置9を示す。
【0042】
図4に示すように、表示部91は、ホーム画面510を表示する。ホーム画面510は、第1画面の一例である。ホーム画面510は、メイン表示領域511と、第1選択項目表示領域512と、設定機能表示領域513とを有する。
【0043】
メイン表示領域511は、例えば、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージを表示する。具体的には、メイン表示領域511は、エンジン起動時に、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージを表示する。第1選択項目表示領域512は、各種選択項目を表示する。具体的には、第1選択項目表示領域512には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)が表示される。
【0044】
本実施形態において、操作部92は、複数の操作スイッチを含む。具体的には、操作部92は、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926を含む。第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926は、第1選択項目表示領域512に表示されている選択項目に一対一で対応する。表示部91がホーム画面510を表示している場合、第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926には、第1選択項目表示領域512に表示されている選択項目のうち、対応する1つを選択する機能が割り当てられる。
【0045】
例えば、第2操作スイッチ922には、選択項目T1「カメラ」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第2操作スイッチ922を押下すると、第2コントローラ93は、メイン表示領域511に、撮像装置10が撮像している画像(映像)を表示させる。作業者が、第2操作スイッチ922を再度押下すると、第2コントローラ93は、メイン表示領域511に、燃料残量ゲージ、冷却水温ゲージ、及び作動油温度ゲージを表示させる。なお、作業機械1が走行している際に、メイン表示領域511には、撮像装置10が撮像している画像(映像)が表示される。また、作業機械1が作業を実行している際にも、メイン表示領域511には、撮像装置10が撮像している画像(映像)が表示される。
【0046】
本実施形態では、第1選択項目表示領域512に表示されている選択項目に、作業機械1の機能を設定する項目が含まれる。具体的には、選択項目は、選択項目T2「アーム制限」及び選択項目T3「高さ制限」を含む。選択項目T2「アーム制限」は、アーム位置制限機能を設定するための項目である。選択項目T3「高さ制限」は、ブーム高さ制限機能を設定するための項目である。
【0047】
表示部91がホーム画面510を表示している場合、第3操作スイッチ923には、選択項目T2「アーム制限」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第3操作スイッチ923を押下すると、第2コントローラ93は、表示部91に、アーム位置制限機能を設定するためのガイダンス画面を表示させる。アーム位置制限機能は、作業者が任意に設定できる。
【0048】
表示部91がホーム画面510を表示している場合、第4操作スイッチ924には、選択項目T3「高さ制限」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第4操作スイッチ924を押下すると、第2コントローラ93は、表示部91に、
図5を参照して後述するガイダンス画面520を表示させる。ガイダンス画面520は、ブーム高さ制限機能を設定するための画面である。ブーム高さ制限機能は、作業者が任意に設定できる。
【0049】
設定機能表示領域513は、作業機械1に設定された機能を示すマークを表示する。したがって、ホーム画面510は、作業機械1に設定された機能を示すマークを表示する。マークは、例えば、アイコン、図形、又は絵文字である。本実施形態において、設定機能表示領域513は、第1マーク表示領域513aと、第2マーク表示領域513bと、第3マーク表示領域513cとを含む。なお、設定機能表示領域513に表示されるマークは、点灯してもよいし、点滅してもよい。また、表示部91がカラーディスプレイである場合、マークは彩色されていてもよい。
【0050】
第1マーク表示領域513aには、カメラ機能が設定されている場合に、第1機能マーク601が表示される。第1機能マーク601は、カメラ機能が設定されていることを示す。具体的には、第1機能マーク601は、撮像装置10が作動していることを示す。
【0051】
第2マーク表示領域513bには、アーム位置制限機能が設定されている場合に、第2機能マーク602が表示される。第2機能マーク602は、アーム位置制限機能が設定されていることを示す。
【0052】
第3マーク表示領域513cには、ブーム高さ制限機能が設定されている場合に、
図7等を参照して説明する第3機能マーク603が表示される。第3機能マーク603は、ブーム高さ制限機能が設定されていることを示す。第3機能マーク603は、第1マークの一例である。なお、
図4は、ブーム高さ制限機能が設定されていない場合に表示部91に表示されるホーム画面510を示している。したがって、第3マーク表示領域513cに第3機能マーク603は表示されていない。
【0053】
続いて、
図1~
図5を参照して表示装置9を更に説明する。
図5は、ガイダンス画面520を表示している表示装置9を示す図である。
図4を参照して説明したように、表示部91がホーム画面510を表示している際に作業者が第4操作スイッチ924を押下すると、第2コントローラ93は、表示部91に、ガイダンス画面520を表示させる。操作部92は、表示部91がガイダンス画面520を表示している際に、ブーム高さ制限機能を設定する指示を受け付ける。ブーム高さ制限機能を設定する指示は、機能の設定の指示の一例であり、ガイダンス画面520は、第2画面の一例である。
【0054】
図5に示すように、ガイダンス画面520は、第1ガイダンス画像G1を表示する。第1ガイダンス画像G1は、ブーム3の高さを制限するための操作を作業者にガイダンスするための画像である。第1ガイダンス画像G1は、例えば、オブジェクト画像G11と、メッセージ画像G12とを含む。
【0055】
オブジェクト画像G11は、ブーム3の高さを制限するための操作を作業者に視覚的にガイダンスするための画像である。例えば、オブジェクト画像G11は、図形又は絵文字である。メッセージ画像G12は、ブーム3の高さを制限するための操作を示す文字列画像である。作業者は、第1ガイダンス画像G1によるガイダンスに沿って作業機械1を操作することにより、ブーム高さ制限機能を設定することができる。
【0056】
図5に示すように、ガイダンス画面520は、第2選択項目表示領域521を有する。第2選択項目表示領域521は、各種選択項目を表示する。具体的には、第2選択項目表示領域521には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)が表示される。本実施形態において、第2選択項目表示領域521には、選択項目T11「戻る」と、選択項目T12「決定」とが表示される。選択項目T11「戻る」は、ブーム高さ制限機能を設定することなくホーム画面510に戻る際に選択される項目である。選択項目T12「決定」は、ブーム高さ制限機能を設定する際に選択される項目である。
【0057】
表示部91がガイダンス画面520を表示している場合、第1操作スイッチ921には、選択項目T11「戻る」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第1操作スイッチ921を押下すると、第2コントローラ93は、表示部91に、ホーム画面510を表示させる。
【0058】
表示部91がガイダンス画面520を表示している場合、第6操作スイッチ926には、選択項目T12「決定」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第6操作スイッチ926を押下すると、ブーム高さ制限機能が設定される。この結果、ブーム3の高さ(最大高さ)が制限される。
【0059】
ここで、ブーム高さ制限機能を設定する際に作業者が行う操作と、その操作に応じて第1コントローラ11が実行する処理とについて説明する。作業者は、ガイダンス画面520の表示中に、ブーム高さ制限機能を設定することができる。具体的には、作業者は、ブーム高さ制限機能を設定する際に、ブーム操作レバー82を操作して、ブーム3の高さを制限したい位置(上限位置)までブーム3を上昇させる。次に、作業者は、第6操作スイッチ926を押下する。この結果、ブーム3の高さ(最大高さ)が上限位置で制限される。
【0060】
第2コントローラ93は、作業者が第6操作スイッチ926を押下すると、第6操作スイッチ926が押下されたことを示す信号を第1コントローラ11へ出力する。第1コントローラ11は、第6操作スイッチ926が押下されたことを示す信号を受信した際にブーム用角度センサ35が検出しているブーム3の角度αを記憶する。この角度α(以下、「制限角度α1」と記載する)は、ブーム3の上限位置に対応する。以降、第1コントローラ11は、ブーム高さ制限機能が解除されるまで、ブーム3の角度αが制限角度α1を超えないように、ブーム用角度センサ35に基づいて作動油の油圧系統を制御する。
【0061】
続いて、
図1~
図6を参照して表示装置9を更に説明する。
図6は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けた後の表示装置9を示す図である。換言すると、
図6は、作業者が第6操作スイッチ926を押下した後の表示装置9を示す。
【0062】
図6に示すように、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けたことに応じて、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させて、ガイダンス画面520に第1学習用マーク画像610を重畳させる。つまり、第2コントローラ93は、作業者が第6操作スイッチ926を押下したことに応じて、ガイダンス画面520に第1学習用マーク画像610を重畳させる。本実施形態において、第1学習用マーク画像610は、ガイダンス画面520の中央に重畳される。
【0063】
第1学習用マーク画像610は、
図7を参照して後述する第3機能マーク603に対応する。具体的には、第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603を拡大したマークを示す。第1学習用マーク画像610は、第2マークの一例である。
【0064】
続いて、
図1~
図7を参照して表示装置9を更に説明する。
図7は、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置9を示す図である。
【0065】
図7に示すように、第2コントローラ93は、第1学習用マーク画像610をガイダンス画面520に重畳させた後、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させたまま、表示部91に、ガイダンス画面520に代えてホーム画面510を表示させる。換言すると、第2コントローラ93は、表示部91に表示する画面をガイダンス画面520からホーム画面510に遷移させる。その結果、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610が重畳する。本実施形態において、第1学習用マーク画像610は、ホーム画面510の中央に重畳される。具体的には、第1学習用マーク画像610は、メイン表示領域511に重畳される。
【0066】
また、第2コントローラ93は、表示部91に、ガイダンス画面520に代えてホーム画面510を表示させる際に、設定通知処理を実行する。設定通知処理は、ブーム高さ制限機能が設定されたことをホーム画面510において通知する処理である。
【0067】
本実施形態において、設定通知処理は、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させる処理である。具体的には、第3機能マーク603は、第3マーク表示領域513cに表示される。なお、第1学習用マーク画像610は、メイン表示領域511に重畳される。したがって、第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603(第3マーク表示領域513c)と重ならない領域に表示される。
【0068】
続いて、
図1~
図8を参照して表示装置9を更に説明する。
図8は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後の表示装置9を示す図である。
【0069】
図8に示すように、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後、第1学習用マーク画像610を表示部91から消去する。換言すると、第2コントローラ93は、表示部91に表示する画面をガイダンス画面520からホーム画面510に遷移させてから一定期間が経過した後、第1学習用マーク画像610を表示部91から消去する。この結果、ホーム画面510が通常の状態となる。
【0070】
続いて、
図1~
図9を参照して第2コントローラ93が実行する処理について説明する。
図9は、作業機械1において第2コントローラ93が実行する処理を示すフローチャートである。具体的には、
図9は、ホーム画面510の表示中に選択項目T3「高さ制限」が選択された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。つまり、
図9は、表示部91にホーム画面510が表示されている際に第4操作スイッチ924が押下された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。
【0071】
図9に示すように、表示部91にホーム画面510が表示されている際に第4操作スイッチ924が押下されると、第2コントローラ93は、表示部91にガイダンス画面520を表示させる(ステップS1)。
【0072】
第2コントローラ93は、表示部91にガイダンス画面520を表示させた後、作業者が、選択項目T11「戻る」と、選択項目T12「決定」との一方を選択するまで待機する(ステップS2)。
【0073】
作業者が第1操作スイッチ921を押下して、選択項目T11「戻る」を選択すると(ステップS2のB)、第2コントローラ93は、表示部91にホーム画面510を表示させて(ステップS3)、
図9に示す処理を終了する。
【0074】
作業者が第6操作スイッチ926を押下して、選択項目T12「決定」を選択すると(ステップS2のA)、第2コントローラ93は、ステップS4~ステップS6の一連の処理を実行する。つまり、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けたことに応じて、ステップS4~ステップS6の一連の処理を実行する。
【0075】
詳しくは、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けたことに応じて、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させて、ガイダンス画面520に第1学習用マーク画像610を重畳させる(ステップS4)。
【0076】
次に、第2コントローラ93は、第1学習用マーク画像610を表示させたまま、表示部91に、ガイダンス画面520に代えてホーム画面510を表示させて、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させる(ステップS5)。更に、第2コントローラ93は、第3マーク表示領域513cに第3機能マーク603を表示させる(ステップS5)。
【0077】
次に、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後、第1学習用マーク画像610を表示部91から消去して(ステップS6)、
図9に示す処理を終了する。
【0078】
以上、
図1~
図9を参照して説明したように、本実施形態によれば、ガイダンス画面520に第1学習用マーク画像610が重畳される。詳しくは、作業者がガイダンス画面520に沿ってブーム3の高さを制限する機能を設定すると、第1学習用マーク画像610がガイダンス画面520に重畳される。第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603に対応しているため、作業者に、第3機能マーク603の意味を学習させることができる。つまり、作業者に、第3機能マーク603が作業機械1のどの機能を表しているのかを学習させることができる。
【0079】
更に、本実施形態によれば、表示部91に表示される画面がガイダンス画面520からホーム画面510に遷移した後も、一定期間、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させることができる。したがって、作業者に第1学習用マーク画像610をより長い時間視認させることができるため、学習効果を高めることができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させている際に、第2コントローラ93は、設定通知処理を実行する。具体的には、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させる。したがって、作業者は、第1学習用マーク画像610と第3機能マーク603とを同時に視認することができる。よって、作業者に、第1学習用マーク画像610と第3機能マーク603との関係を視覚的に認識させることができるため、学習効果を高めることができる。
【0081】
また、本実施形態によれば、第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603を拡大したマークを示す。したがって、作業者は第1学習用マーク画像610を容易に認識することができる。よって、学習効果を高めることができる。
【0082】
また、本実施形態によれば、第1学習用マーク画像610は、ホーム画面510の中央及びガイダンス画面520の中央に表示される。したがって、作業者は第1学習用マーク画像610を容易に認識することができる。よって、学習効果を高めることができる。
【0083】
また、本実施形態によれば、第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603と重ならない領域に表示される。したがって、作業者は、第1学習用マーク画像610と第3機能マーク603とを同時に視認することができる。よって、学習効果を高めることができる。
【0084】
続いて
図10を参照して、本実施形態の作業機械1の変形例1を説明する。
図10は、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置9の他の例を示す図である。
【0085】
図1~
図9を参照して説明した作業機械1において、設定通知処理は、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させる処理であったが(
図7参照)、設定通知処理はこの処理に限定されない。例えば、
図10に示すように、設定通知処理は、ホーム画面510に第3機能マーク603と学習用メッセージ画像611とを表示させる処理であってもよい。
【0086】
学習用メッセージ画像611は、第1学習用マーク画像610が作業機械1のどの機能に対応しているかを示す文字列画像である。学習用メッセージ画像611を表示させることにより、作業者に、第3機能マーク603が作業機械1のどの機能を表しているのかを学習させることができる。
【0087】
続いて
図11を参照して、本実施形態の作業機械1の変形例2を説明する。
図11は、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させてから一定期間が経過した後の表示装置9の他の例を示す図である。
【0088】
図11に示すように、設定通知処理は、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させるとともに、選択項目T3「高さ制限」をハイライト表示させる処理であってもよい。選択項目T3「高さ制限」をハイライト表示させることにより、作業者に、第3機能マーク603が作業機械1のどの機能を表しているのかを学習させることができる。
【0089】
なお、選択項目T3「高さ制限」をハイライト表示させることに代えて、選択項目T3「高さ制限」を点灯又は点滅させてもよい。あるいは、選択項目T3「高さ制限」を彩色してもよい。
【0090】
[実施形態2]
続いて
図12~
図14を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、実施形態1と異なり、表示装置9が第2学習用マーク画像612を表示する。
【0091】
図12は、本実施形態の作業機械1における表示装置9を示す図である。詳しくは、
図12は、ガイダンス画面520を表示している表示装置9を示す。
【0092】
図4を参照して説明したように、表示部91がホーム画面510を表示している際に作業者が第4操作スイッチ924を押下すると、第2コントローラ93は、表示部91に、ガイダンス画面520を表示させる。本実施形態において、第2コントローラ93は、表示部91に表示する画面をホーム画面510からガイダンス画面520に遷移させると、表示部91に第2学習用マーク画像612を表示させる。第2学習用マーク画像612は、第2マークの一例である。
【0093】
具体的には、第2コントローラ93は、ガイダンス画面520の上部に第2学習用マーク画像612が重畳されるように、表示部91に第2学習用マーク画像612を表示させる。詳しくは、第2コントローラ93は、第1ガイダンス画像G1の上方に第2学習用マーク画像612を表示させる。
【0094】
第2学習用マーク画像612は、
図7を参照して説明した第3機能マーク603に対応する。第2学習用マーク画像612のサイズは、ガイダンス画面520において第1ガイダンス画像G1の上方の領域に収まるサイズである限り特に限定されない。第2学習用マーク画像612のサイズは、第3機能マーク603と同じサイズであってもよいし、第3機能マーク603と比べて小さいサイズであってもよい。あるいは、第2学習用マーク画像612のサイズは、第3機能マーク603と比べて大きいサイズであってもよい。
【0095】
続いて、
図13を参照して本実施形態の作業機械1における表示装置9を更に説明する。
図13は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けた後の表示装置9を示す図である。
【0096】
図13に示すように、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を設定する指示を操作部92が受け付けたことに応じて、表示部91に第2学習用マーク画像612を表示させたまま、表示部91に、ガイダンス画面520に代えてホーム画面510を表示させる。換言すると、第2コントローラ93は、表示部91に表示する画面をガイダンス画面520からホーム画面510に遷移させる。その結果、ホーム画面510に第2学習用マーク画像612が重畳される。本実施形態において、第2学習用マーク画像612は、ホーム画面510の上部に重畳される。具体的には、第2学習用マーク画像612は、メイン表示領域511の上部に重畳される。
【0097】
なお、実施形態2の作業機械1において、第2コントローラ93は、実施形態1と同様に、設定通知処理を実行する。具体的には、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させる。
【0098】
続いて、
図12~
図14を参照して、第2コントローラ93が実行する処理について説明する。
図14は、作業機械1において第2コントローラ93が実行する処理を示すフローチャートである。具体的には、
図14は、ホーム画面510の表示中に選択項目T3「高さ制限」が選択された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。つまり、
図14は、表示部91にホーム画面510が表示されている際に第4操作スイッチ924が押下された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。
【0099】
図14に示すように、表示部91にホーム画面510が表示されている際に第4操作スイッチ924が押下されると、第2コントローラ93は、表示部91に、ガイダンス画面520と第2学習用マーク画像612とを表示させて、ガイダンス画面520に第2学習用マーク画像612を重畳させる(ステップS11)。
【0100】
第2コントローラ93は、表示部91にガイダンス画面520及び第2学習用マーク画像612を表示させた後、作業者が、選択項目T11「戻る」と、選択項目T12「決定」との一方を選択するまで待機する(ステップS12)。
【0101】
作業者が第1操作スイッチ921を押下して、選択項目T11「戻る」を選択すると(ステップS12のB)、第2コントローラ93は、表示部91にホーム画面510を表示させて(ステップS13)、
図14に示す処理を終了する。
【0102】
作業者が第6操作スイッチ926を押下して、選択項目T12「決定」を選択すると(ステップS12のA)、第2コントローラ93は、第2学習用マーク画像612を表示させたまま、表示部91に、ガイダンス画面520に代えてホーム画面510を表示させて、ホーム画面510に第2学習用マーク画像612を重畳させる(ステップS14)。更に、第2コントローラ93は、第3マーク表示領域513cに第3機能マーク603を表示させる(ステップS14)。
【0103】
次に、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第2学習用マーク画像612を重畳させてから一定期間が経過した後、第2学習用マーク画像612を表示部91から消去して(ステップS15)、
図14に示す処理を終了する。
【0104】
以上、
図12~
図14を参照して本発明の実施形態2について説明した。本実施形態によれば、ガイダンス画面520に第2学習用マーク画像612が重畳される。第2学習用マーク画像612は、第3機能マーク603に対応している。したがって、実施形態1と同様に、作業者に、第3機能マーク603の意味を学習させることができる。
【0105】
また、本実施形態によれば、ガイダンス画面520の表示開始時から、第2学習用マーク画像612が表示部91に表示される。したがって、作業者がガイダンス画面520に沿ってブーム3の高さを制限する操作を行っている際に、第2学習用マーク画像612をガイダンス画面520に重畳させることができる。したがって、作業者に第2学習用マーク画像612をより長い時間視認させることができるため、学習効果を高めることができる。
【0106】
[実施形態3]
続いて
図4及び
図15~
図17を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1、2と異なる事項を説明し、実施形態1、2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3は、作業機械1に設定したブーム高さ制限機能を無効にする際に、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させる点で実施形態1、2と異なる。
【0107】
図15は、本実施形態の作業機械1における表示装置9を示す図である。詳しくは、
図15は、選択画面530を表示している表示装置9を示す。選択画面530は、作業機械1に設定した機能を無効にするか、作業機械1に設定した機能を再設定するかを作業者に選択させるための画面である。本実施形態において、選択画面530は、ブーム高さ制限機能の設定を無効にするか、ブーム高さ制限機能を再設定するかを作業者に選択させるための画面である。選択画面530は、第3画面の一例である。
【0108】
図15に示すように、選択画面530は、第2ガイダンス画像G2を表示する。第2ガイダンス画像G2は、作業機械1に設定した機能を無効にする操作と、作業機械1に設定した機能を再設定する操作とを作業者にガイダンスするための画像である。本実施形態において、第2ガイダンス画像G2は、ブーム高さ制限機能の設定を無効にする操作と、ブーム高さ制限機能を再設定する操作とを作業者にガイダンスするための画像である。例えば、第2ガイダンス画像G2は、「高さ制限の無効」を示す文字列画像と、「高さ制限の再設定」を示す文字列画像とを含んでもよい。
【0109】
図15に示すように、選択画面530は、第3選択項目表示領域531を有する。第3選択項目表示領域531は、各種選択項目を表示する。具体的には、第3選択項目表示領域531には、各種選択項目を示す文字画像(文字列画像)が表示される。本実施形態において、第3選択項目表示領域531には、選択項目T21「再設定」、及び選択項目T22「無効」が表示される。選択項目T21「再決定」は、作業機械1に設定した機能を再設定する際に選択される項目である。選択項目T22「無効」は、作業機械1に設定した機能を無効にする際に選択される項目である。詳しくは、選択項目T21「再決定」は、ブーム高さ制限機能を再設定する際に選択される項目である。選択項目T22「無効」は、ブーム高さ制限機能を無効にする際に選択される項目である。
【0110】
表示部91が選択画面530を表示している場合、第5操作スイッチ925には、選択項目T21「再設定」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第5操作スイッチ925を押下すると、第2コントローラ93は、実施形態1において説明したガイダンス画面520を表示部91に表示させる(
図5参照)。
【0111】
表示部91が選択画面530を表示している場合、第6操作スイッチ926には、選択項目T22「無効」を選択する機能が割り当てられる。作業者が、第6操作スイッチ926を押下すると、ブーム高さ制限機能が無効となる。この結果、ブーム3の高さ(最大高さ)の制限が解除される。
【0112】
続いて、
図16を参照して本実施形態の作業機械1における表示装置9を更に説明する。
図16は、ブーム高さ制限機能を無効にする指示を操作部92が受け付けた後の表示装置9を示す図である。換言すると、
図6は、作業者が第6操作スイッチ926を押下した後の表示装置9を示す。
【0113】
図16に示すように、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を無効にする指示を操作部92が受け付けたことに応じて、表示部91に、選択画面530に代えてホーム画面510を表示させる。換言すると、第2コントローラ93は、表示部91に表示する画面を選択画面530からホーム画面510に遷移させる。また、第2コントローラ93は、ブーム高さ制限機能を無効にする指示を操作部92が受け付けたことに応じて、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させて、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させる。本実施形態において、第1学習用マーク画像610は、ホーム画面510の中央に重畳される。
【0114】
また、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させる際に、無効通知処理を実行する。無効通知処理は、ブーム高さ制限機能が無効になったことをホーム画面510において通知する処理である。本実施形態において、無効通知処理は、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去する処理である。したがって、
図16に示すように、第3機能マーク603が第3マーク表示領域513cから消去される。
【0115】
第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後、第1学習用マーク画像610を表示部91から消去する。この結果、
図4に示すように、ホーム画面510が通常の状態となる。
【0116】
続いて、
図4及び
図15~
図17を参照して第2コントローラ93が実行する処理について説明する。
図17は、作業機械1において第2コントローラ93が実行する処理を示すフローチャートである。具体的には、
図17は、選択画面530の表示中に選択項目T22「無効」が選択された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。つまり、
図17は、表示部91に選択画面530が表示されている際に第6操作スイッチ926が押下された後に第2コントローラ93が実行する処理を示す。
【0117】
図17に示すように、表示部91に選択画面530が表示されている際に、第2コントローラ93は、作業者が、選択項目T21「再設定」と、選択項目T22「無効」との一方を選択するまで待機する(ステップS21)。
【0118】
作業者が第5操作スイッチ925を押下して、選択項目T21「再設定」を選択すると(ステップS21のB)、第2コントローラ93は、
図17に示す処理を終了する。なお、第2コントローラ93は、作業者が第5操作スイッチ925を押下したことによって
図17に示す処理を終了した後、
図9を参照して説明した処理を実行する。
【0119】
作業者が第6操作スイッチ926を押下して、選択項目T22「無効」を選択すると(ステップS2のA)、第2コントローラ93は、表示部91に、選択画面530に代えてホーム画面510を表示させるとともに、表示部91に第1学習用マーク画像610を表示させて、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させる(ステップS22)。更に、第2コントローラ93は、第3マーク表示領域513cから第3機能マーク603を消去する(ステップS22)。
【0120】
次に、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後、第1学習用マーク画像610を表示部91から消去して(ステップS23)、
図17に示す処理を終了する。
【0121】
以上、
図4及び
図15~
図17を参照して本発明の実施形態3について説明した。本実施形態によれば、ブーム高さ制限機能を無効にする際に、第1学習用マーク画像610が表示される。したがって、作業者に、第3機能マーク603の意味を学習させることができる。
【0122】
また、本実施形態によれば、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させている際に、第2コントローラ93は、無効通知処理を実行する。具体的には、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させている際に、第2コントローラ93は、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去する。したがって、作業者に、第1学習用マーク画像610と第3機能マーク603との関係を視覚的に認識させることができるため、学習効果を高めることができる。
【0123】
また、本実施形態によれば、第1学習用マーク画像610は、第3機能マーク603を拡大したマークを示す。したがって、作業者は第1学習用マーク画像610を容易に認識することができる。よって、学習効果を高めることができる。
【0124】
また、本実施形態によれば、第1学習用マーク画像610は、ホーム画面510の中央に表示される。したがって、作業者は第1学習用マーク画像610を容易に認識することができる。よって、学習効果を高めることができる。
【0125】
なお、本実施形態では、第1学習用マーク画像610がホーム画面510に重畳されたが、実施形態2において説明した第2学習用マーク画像612がホーム画面510に重畳されてもよい。
【0126】
また、本実施形態において、第2コントローラ93は、作業者が第5操作スイッチ925を押下したことによって
図17に示す処理を終了した後、
図9を参照して説明した処理を実行したが、第2コントローラ93は、作業者が第5操作スイッチ925を押下したことによって
図17に示す処理を終了した後、
図14を参照して説明した処理を実行してもよい。
【0127】
また、本実施形態において、無効通知処理は、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去する処理であったが、無効通知処理はこの処理に限定されない。例えば、無効通知処理は、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去するとともに、ホーム画面510に学習用メッセージ画像611(
図10参照)を表示させる処理であってもよい。あるいは、無効通知処理は、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去するとともに、選択項目T3「高さ制限」をハイライト表示させる処理であってもよい(
図11参照)。
【0128】
また、本実施形態では、無効通知処理において、第3機能マーク603が消去されたが、無効通知処理は、第3機能マーク603を点滅させる処理、又は、点灯させる処理であってもよい。あるいは、第3機能マーク603を彩色してもよい。無効通知処理において、第3機能マーク603を消去しない場合、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後に、ホーム画面510から第3機能マーク603を消去する。
【0129】
以上、図面(
図1~
図17)を参照して本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施できる。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素は適宜改変可能である。例えば、ある実施形態に示される全構成要素のうちのある構成要素を別の実施形態の構成要素に追加してもよく、又は、ある実施形態に示される全構成要素のうちのいくつかの構成要素を実施形態から削除してもよい。
【0130】
図面は、発明の理解を容易にするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚さ、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の構成は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0131】
例えば、
図1~
図17を参照して実施形態では、作業機械1は、バックホーであったが、作業機械1はバックホーに限定されない。作業機械1は、作業者が画面を介して機能の設定を行い得る機械であればよい。
【0132】
また、
図1~
図17を参照して実施形態において、設定通知処理は、第3機能マーク603を表示させる処理を含むが、設定通知処理は、第3機能マーク603を表示させる処理を含まなくてもよい。例えば、設定通知処理において、第3機能マーク603を表示させずに、学習用メッセージ画像611を表示させてもよい。あるいは、設定通知処理において、第3機能マーク603を表示させずに、選択項目T3「高さ制限」をハイライト表示させてもよい。設定通知処理が、第3機能マーク603を表示させる処理を含まない場合、第2コントローラ93は、ホーム画面510に第1学習用マーク画像610を重畳させてから一定期間が経過した後に、ホーム画面510に第3機能マーク603を表示させる。
【0133】
また、
図1~
図17を参照して実施形態では、ブーム高さ制限機能を設定する際に第2コントローラ93が実行する処理について説明したが、ブーム3の高さを制限する機能以外の機能の設定時においても、ブーム高さ制限機能の設定時と同様の処理を実行することができる。例えば、アーム位置制限機能を設定する際に、第2機能マーク602に対応する学習用マーク画像を表示部91に表示させて、第2機能マーク602の意味を作業者に学習させることができる。
【0134】
また、
図1~
図17を参照して実施形態では、操作部92は複数の操作スイッチ(第1操作スイッチ921~第6操作スイッチ926)を含んだが、操作部92は複数の操作スイッチに限定されない。例えば、操作部92は、タッチセンサーを含んでもよい。タッチセンサーは、表示部91の表示面に重畳されてもよい。あるいは、操作部92は、ジョグダイアルを含んでもよい。
【0135】
また、
図1~
図17を参照して説明した実施形態では、
図9、
図14及び
図17に示す処理を第2コントローラ93が実行したが、第1コントローラ11が
図9、
図14及び
図17に示す処理を実行してもよいし、第1コントローラ11と第2コントローラ93とが協働して
図9、
図14及び
図17に示す処理を実行してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0136】
本発明は、作業機械に有用である。
【符号の説明】
【0137】
1 :作業機械
9 :表示装置
91 :表示部
92 :操作部
93 :第2コントローラ
510 :ホーム画面
520 :ガイダンス画面
530 :選択画面
603 :第3機能マーク
610 :第1学習用マーク画像
611 :学習用メッセージ画像
612 :第2学習用マーク画像