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特開2024-50984PLC制御システムのインプレースレトロフィット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024050984
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】PLC制御システムのインプレースレトロフィット
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20240403BHJP
   G05B 23/02 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
G05B19/05 Z
G05B23/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024024227
(22)【出願日】2024-02-21
(62)【分割の表示】P 2018186525の分割
【原出願日】2018-10-01
(31)【優先権主張番号】15/722,615
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】512132022
【氏名又は名称】フィッシャー-ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウイリアム スコット ロス
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ アーロン クルーズ
(57)【要約】
【課題】プロセス制御システムの一部を旧型PLCを非PLCプロセスコントローラにアップグレードする。
【解決手段】取り付けラックは、旧型ハードウェアによって占有されるスペースに収まるように寸法決めされ、組み立てられ、I/Oカード、I/O端子ブロック、およびカスタムインターフェースモジュールを含む交換用ハードウェアが導入される。カスタムインターフェースモジュールは、旧型配線の変更または再終端を必要とすることなく、I/O端子ブロックを介してI/Oカードに、およびプロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して複数のプロセス制御フィールドデバイスに連結される。旧型配線機構は、旧型ハードウェアから切断され、旧型ハードウェアを収容するラックは、取り外され、取り付けラックと交換され、旧型配線機構は、カスタムインターフェースモジュールに連結される。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードするための方法であって、前記方法が、
取り付けラックを組み立てることであって、前記取り付けラックが、前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックによって占有されたスペースに収まるように寸法決めおよび構成されている、組み立てることと、
前記取り付けラック交換用ハードウェアを導入することであって、前記交換用ハードウェアが、
前記非PLCプロセスコントローラまたは前記非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダ、
前記非PLCプロセスコントローラまたは前記取り付けラック内のキャリアエクステンダに通信可能に連結された入力/出力(I/O)カード、
前記I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号と通信し、かつ/または前記I/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスに通信するように構成されたI/O端子ブロック、ならびに
前記旧型配線の変更または再終端を必要することなく、(i)前記I/O端子ブロックを介して前記I/Oカードに、および(ii)前記プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュール、を含む、導入することと、
前記旧型配線機構を前記PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアから切断することと、
前記旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアを収容する前記ラックを取り外すことと、
前記交換用ハードウェアを含む前記組み立てられた取り付けラックを、前記旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアを収容する前記ラックによって以前に占有されたスペースに配置することと、
前記旧型配線機構を前記カスタムインターフェースモジュールに連結することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記交換用ハードウェアが、非PLCプロセスコントローラを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記交換用ハードウェアが、前記非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成された前記キャリアエクステンダを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記交換用ハードウェアが、対応する複数の旧型配線機構に連結するための複数のカスタムインターフェースモジュールを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記カスタムインターフェースモジュールが、前記プロセス制御デバイスと前記I/Oカードとの間で通信される前記信号を前記I/Oカードと互換性を有するように調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアが旧型I/Oカードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセス制御システムを前記非PLCプロセスコントローラにアップグレードした後、前記カスタムインターフェースモジュールから前記旧型配線機構を切り離すことなく
、前記I/Oカードが取り外し可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記取り付けラックに交換用ハードウェアを導入することが、前記取り付けラックに複数のカスタムインターフェースモジュールを導入することを含み、前記複数のカスタムインターフェースモジュールの各々が、対応する旧型配線機構に連結されるように位置決めされる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
カスタムインターフェースモジュールであって、
前記カスタムインターフェースモジュールを相手側旧型配線連結機構に機械的および電気的に連結するように構成された旧型配線連結機構であって、前記相手側旧型配線連結機構が、複数のプロセス制御フィールドデバイスへまたは複数のプロセス制御フィールドデバイスからの複数の信号を搬送するための旧型配線を前記相手側旧型配線連結機構へ終端する、旧型配線連結機構と、
前記複数の信号の各々について、対応する信号が前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードへまたは前記I/Oカードから通信されるように、前記I/Oカードへの前記カスタムインターフェースモジュールの電気的連結を促進するように構成されたI/O連結機構と、
前記I/O連結機構と前記旧型配線連結機構との間に電気的に配設された調整モジュールであって、前記調整モジュールが、前記複数の信号の各々について、(i)前記旧型配線連結機構で受信される信号を、前記I/O連結機構を介してI/Oカードへ送信され得る信号に変換するか、または(ii)前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードから受信される信号を、前記旧型配線連結機構を介して対応するプロセス制御フィールドデバイスに送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールと、を備える、カスタムインターフェースモジュール。
【請求項11】
前記相手側旧型配線連結機構が、揺動アーム上に配設される、請求項10に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項12】
電流制限回路をさらに備える、請求項10に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項13】
前記カスタムインターフェースモジュールと前記I/Oカードとの間の気流を促進するように構成された構成要素の配列をさらに備える、請求項10に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項14】
前記旧型配線連結機構が、カードエッジコネクタである、請求項10に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項15】
プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードするためのシステムであって、前記システムが、
前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアによって占有されるスペースに収まるように寸法決めかつ構成された取り付けラックと、
非PLCプロセスコントローラと、
前記非PLCプロセスコントローラに連結され、前記取り付けラックに取り付けられた入力/出力(I/O)カードと、
前記I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通過させ、かつ/または前記I/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスへ送信するように構成されたI/O端子ブロックであって、前記取り付けラックに取り付けられたI/O端子ブロックと、
前記取り付けラックに取り付けられ、前記旧型配線の変更または再終端を必要とすることなく、(i)前記I/O端子ブロックを介して前記I/Oカードに、および(ii)前記プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュールと、を備えるシステム。
【請求項16】
前記非PLCプロセスコントローラが、前記取り付けラックに取り付けられる、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記キャリアエクステンダが、前記取り付けラックに取り付けられ、前記非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結され、前記キャリアエクステンダは、前記I/Oカードに通信可能に連結され、前記I/Oカードと前記非PLCプロセスコントローラとの間の通信を促進する、請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
複数のカスタムインターフェースモジュールが、前記取り付けラックに取り付けられ、対応する複数の旧型配線機構に連結するための前記複数のカスタムインターフェースモジュールである、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数のカスタムインターフェースモジュール内の、カスタムインターフェースモジュールの半分の数に等しい数のI/Oカードが、前記取り付けラックに取り付けられ、各I/Oカードは、前記複数のカスタムインターフェースモジュールのうちのペアに通信可能に連結される、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記システムが、2個のカスタムインターフェースモジュールごとに1つのI/Oカードを含む、請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
各カスタムインターフェースモジュールが、リボンケーブルを介してI/O端子ブロックに連結される、請求項15に記載のシステム。
【請求項22】
前記カスタムインターフェースモジュールが、前記I/Oカードから送信される信号を前記フィールドデバイスと互換性を有するように、または前記フィールドデバイスから受信される信号を前記I/Oカードと互換性を有するように調整する、請求項15に記載のシステム。
【請求項23】
前記旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、請求項15に記載のシステム。
【請求項24】
前記I/Oカードが、前記旧型配線機構を前記カスタムインターフェースモジュールから切り離すことなく、前記取り付けラックから取り外し可能である、請求項15に記載のシステム。
【請求項25】
第1の旧型PLCタイプからアップグレードするために使用される構成要素が、第2の旧型PLCタイプからアップグレードするために使用される構成要素と、前記取り付けラックおよび前記カスタムインターフェースモジュールによってのみ異なる、請求項15に記載のシステム。
【請求項26】
前記カスタムインターフェースモジュールの旧型配線連結機構が、前記旧型配線に連結された相手側旧型配線連結機構と位置合わせされるように、前記取り付けラック内に各々位置決めされた複数のカスタムインターフェースモジュールを備える、請求項15に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、プロセス制御プラントにおける入力/出力(I/O)配線に関し、より詳細には、フィールドデバイスの配線の再終端を必要とすることなく、旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)ベースのシステムを分散型プロセスコントローラを使用するシステムにレトロフィットするための方法、システム、および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
化学、石油、工業、または他のプロセスプラントにおいて使用されるもの等の分散型プロセス制御システムは、典型的には、アナログバス、デジタルバス、またはアナログ/デジタル連結バスを介して、あるいは無線通信リンクまたはネットワークを介して、1つ以上のフィールドデバイスと通信可能に連結される、1つ以上のプロセスコントローラを含む。例えば、バルブ、バルブポジショナ、スイッチ、およびトランスミッタ(例えば、温度センサ、圧力センサ、レベルセンサ、および流量センサ)である場合があるフィールドデバイスは、プロセス環境内に位置付けられ、一般に、バルブの開放または閉鎖、プロセスパラメータの測定等の物理的またはプロセス制御機能を実行して、プロセスプラント内またはシステム内で実行中の1つ以上のプロセスを制御する。周知のFieldbusプロトコルに準拠するフィールドデバイス等のスマートフィールドデバイスはまた、制御計算、アラーム機能、およびコントローラ内で一般に実装される他の制御機能も実行し得る。プロセスコントローラは、これもまた典型的にはプラント環境内に位置付けられるが、フィールドデバイスによって行われるプロセス測定を指示する信号および/またはフィールドデバイスに関する他の情報を受信し、例えば、プロセス制御判断を行い、受信した情報に基づき制御信号を生成し、HART(登録商標)、WirelessHART(登録商標)、およびFOUNDATION(登録商標)Fieldbusフィールドデバイス等の、フィールドデバイスで実行される制御モジュールまたはブロックと連携する、異なる制御モジュールを実行するコントローラアプリケーションを実行する。コントローラ内の制御モジュールは、通信ラインまたはリンクを経由して、フィールドデバイスに制御信号を送信し、それによって、プロセスプラントまたはシステムの少なくとも一部分の動作を制御する。
【0003】
フィールドデバイスおよびコントローラからの情報は、制御室もしくはより過酷なプラント環境からは離れた他の場所に典型的には位置付けられる、オペレータワークステーション、パーソナルコンピュータもしくはコンピューティングデバイス、データ履歴、レポートジェネレータ、集中データベース、または他の集中管理コンピューティングデバイス等の、1つ以上の他のハードウェアデバイスに対して、通常、通信バックボーンを経由して利用可能にされる。これらのハードウェアデバイスの各々は、典型的には、プロセスプラントにわたって、またはプロセスプラントの一部分にわたって集中化される。これらのハードウェアデバイスは、例えば、オペレータが、プロセス制御ルーチンの設定の変更、コントローラもしくはフィールドデバイス内の制御モジュールのオペレーションの修正、プロセスの現在の状態の閲覧、フィールドデバイスおよびコントローラによって生成されるアラームの閲覧、担当者の訓練もしくはプロセス制御ソフトウェアの試験を目的としたプロセスの動作のシミュレーション、構成データベースの保守および更新等の、プロセスの制御および/またはプロセスプラントの動作に関する機能を実行することを可能にし得るアプリケーションを実行する。ハードウェアデバイスにより通信バックボーンを利用して、コントローラおよびフィールドデバイスは、有線通信パス、無線通信パス、または有線もしくは無線通信パスの組み合わせを含むことができる。
【0004】
例として、Fisher-Rosemount Systems,Inc.によって販
売されている、DeltaV(商標)制御システムは、プロセスプラント内の多様な場所に位置付けられている異なるデバイス内に記憶され、それら異なるデバイスによって実行される複数のアプリケーションを含む。1つ以上のワークステーションまたはコンピューティングデバイス内に備わる、構成アプリケーションは、ユーザによる、プロセス制御モジュールの作成または変更、および通信バックボーンを経由した、これらのプロセス制御モジュールの、専用分散型コントローラへのダウンロードを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、通信可能に相互接続された機能ブロックで構成され、これらの機能ブロックは、それに対する入力に基づき制御スキーム内で機能を実行し、出力を制御スキーム内の他の機能ブロックに提供するオブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトである。また、構成アプリケーションは、データをオペレータに対して表示するため、かつオペレータによるプロセス制御ルーチン内の設定点等の設定の変更を可能にするために閲覧アプリケーションが使用するオペレータインターフェースを、プロセスエンジニアが作成または変更することを可能にし得る。各専用コントローラ、および一部の場合においては、1つ以上のフィールドデバイスは、実際のプロセス制御機能を実装するために、それらに割り当てられてダウンロードされる制御モジュールを実行するそれぞれのコントローラアプリケーションを記憶および実行する。閲覧アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーション(またはオペレータワークステーションおよび通信バックボーンと通信可能に接続された1つ以上のリモートコンピューティングデバイス)上で実行され得、この閲覧アプリケーションは、コントローラアプリケーションから通信バックボーンを経由してデータを受信し、ユーザインターフェースを使用してこのデータをプロセス制御システム設計者、オペレータ、またはユーザに表示して、オペレータのビュー、エンジニアのビュー、技術者のビュー等のいくつかの異なるビューのうちのいずれかを提供し得る。データ履歴アプリケーションが、典型的には、通信バックボーンにわたって提供されたデータの一部または全部を収集および記憶するデータ履歴デバイスに記憶され、それによって実行される一方で、構成データベースアプリケーションは、現在のプロセス制御ルーチン構成およびそれと関連付けられているデータを記憶するために、通信バックボーンに取り付られ、さらに離れたコンピュータで実行され得る。代わりに、構成データベースは、構成アプリケーションと同じワークステーションに位置付けられてよい。
【0005】
多くのプロセスにおいて、旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)がプロセスに統合されている。例えば、プロセスプラントのより古い部分は、元々、プロセスプラントのこれらの部分を制御するためにPLCを実装していることがある。プロセスプラントが拡張されたかまたは近代化したので、プロセスプラントの一部は、非PLC分散制御ソリューション(例えば、前述のDeltaV(商標)制御システム)を実装している可能性があるが、既に実装されているかまたは旧型PLCを新型システムに統合することを選択している、旧型PLCソリューションが現状のままになっている。様々な理由から、通常、時間および労力の大幅な投資を伴う、旧型PLCを新型システムに統合することが好ましいソリューションとして残っている。
【0006】
旧型PLCベースのプラント構成をレトロフィットする上での1つの障害は、旧型の配線である。プロセスプラント内のフィールドデバイスと、PLCおよびコントローラ等の、これらのフィールドデバイスを動作させるための制御戦略を実装する、デバイスとの間の通信を促進することは、典型的には、フィールドデバイスからマーシャリングキャビネットまたは配線が整理されるかもしくは終端される他の集中化されたエリアへ、配線を行うことを含む。典型的には、フィールドデバイスから制御システムへの入力信号は、一緒にグループ化され、一方で、制御システムからフィールドデバイスへの出力信号は、一緒にグループ化される。ワイヤのグループ(およびそれらが搬送する信号)は、配線によって搬送される信号のタイプ(例えば、電圧によって、信号が離散的であるかアナログであるかに応じて等)によってさらにグループ化され、I/Oインターフェースデバイスのセ
ットにおいてまたはその付近で終端される。I/Oインターフェースデバイスは、制御デバイスへの信号の通信を促進する。
【0007】
いくつかのシステムでは、例えば、ワイヤの各グループは、関連する揺動アーム、またはカードエッジコネクタ、コンタクトコネクタ等の、典型的に、配線自体よりも高い信号密度を有するコネクタによって、対応するI/Oカードへワイヤ上で搬送される信号を連結するI/Oカードフィールド終端コネクタにおいて終端され得る。揺動アームを使用することは、保守またはトラブルシューティングの目的で配線をI/Oカードから切断することを可能にする。すなわち、I/Oカードから揺動アームを取り外すことによって、I/Oカードは、揺動アームが担持する多数のワイヤの各々を個々に分離する(そして、その後で再終端させる)ことなく、取り外すことができ、外れたときには交換することができる。
【0008】
揺動アームの使用は、配線の束の移動を促進するが、その移動は様々な要因によって制限される。例えば、理解できるように、配線の大きな束は、その中に比較的多量の銅が含まれているので、操作が難しいことがある。この難点に加えて、旧型配線は、特に、時間の経過とともに柔軟性が低下する可能性があり、または配線が断線の危険にさらされるような、脆くなった断熱材を有する可能性があるという事実である。
【0009】
旧型PLCベースのプラント構成をレトロフィットする上での別の障害は、利用可能なスペースについての検討事項である。典型的には、プロセスプラント(またはその一部)は、その後の拡張のために大きな余地を残さず、結果として、プロセスプラント(またはその一部)の物理的改造、プロセスの大がかりな中断(および関連する費用)なくして、レトロフィットを行うことが困難であり得る。より新しい制御システムは、典型的には、旧型PLCベースのソリューションを収容するラックルームでは利用可能でないスペースを必要とし、終端される信号を収容するラックルームから他の利用可能なスペースのコントローラに信号を送信することは、小さなスペースを通る長い長さのケーブルを必要とすることがあり、これにより、信号クロストークが生じることがあり、その結果、プロセス全体の信頼性が低下し得る。
【発明の概要】
【0010】
実施形態では、プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードする方法は、取り付けラックを組み立てることを含む。取り付けラックは、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックによって占有されるスペースに収まるように寸法決めおよび構成される。方法はまた、取り付けラックの交換用ハードウェアを導入することを含む。交換用ハードウェアは、非PLCプロセスコントローラまたは非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダと、非PLCプロセスコントローラまたは取り付けラック内のキャリアエクステンダに通信可能に連結された入力/出力(I/O)カードと、I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通信するように、かつ/またはI/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスへ通信するように構成されたI/O端子ブロックと、旧型配線の変更または再終端を必要することなく、(i)I/O端子ブロックを介してI/Oカードに、かつ(ii)プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュールと、を含む。方法はまた、旧型配線機構をPLCに関連付けられている旧型ハードウェアから切断することと、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックを取り外すことと、交換用ハードウェアを含む、組み立てられた取り付けラックを、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックによって以前に占有されていたスペースに配置することと、旧型配
線機構をカスタムインターフェースモジュールに連結することと、を含む。
【0011】
他の実施形態では、カスタムインターフェースモジュールは、カスタムインターフェースモジュールを相手側旧型配線連結機構に機械的および電気的に連結するように構成された旧型配線連結機構を含む。相手側旧型配線連結機構は、複数のプロセス制御フィールドデバイスへまたは複数のプロセス制御フィールドデバイスからの複数の信号を搬送するための旧型配線を相手側旧型配線連結機構へ終端している。カスタムインターフェースモジュールはまた、複数の信号の各々について、対応する信号がI/O連結機構を介してI/OカードへまたはI/Oカードから通信されるように、I/Oカードへのカスタムインターフェースモジュールの電気的連結を促進するように構成されたI/O連結機構を含む。さらに、カスタムインターフェースモジュールは、I/O連結機構と旧型配線連結機構との間に電気的に配設された調整モジュールを含み、複数の信号の各々について、(i)旧型配線連結機構で受信される信号を、I/O連結機構を介してI/Oカードへ送信され得る信号に変換するか、または(ii)I/O連結機構を介してI/Oカードから受信される信号を、旧型配線連結機構を介して対応するプロセス制御フィールドデバイスに送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールを含む。
【0012】
さらに他の実施形態では、プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードするためのシステムは、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアによって占有されるスペースに収まるように寸法決めおよび構成された取り付けラックと、非PLCプロセスコントローラと、非PLCプロセスコントローラに連結され、取り付けラックに取り付けられた入力/出力(I/O)カードと、を含む。システムはまた、I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通過させ、かつ/またはI/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスへ送信するように構成されたI/O端子ブロックを含む。I/O端子ブロックは、取り付けラックに取り付けられる。さらに、システムは、取り付けラックに取り付けられ、旧型配線の変更または再終端を必要とすることなく、(i)I/O端子ブロックを介してI/Oカードに、かつ(ii)プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュールを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本明細書に記載の方法、装置、およびシステムの特徴および利点は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することによって最もよく理解されるであろう。
【0014】
図1】レトロフィットされた旧型PLC制御システムおよびレトロフィットされていない旧型PLC制御システムを含む、分散型プロセス制御システムのブロック図である。
図2A】旧型PLC制御システムのI/Oシャーシの例を図示する。
図2B】旧型フィールドデバイス配線に連結された揺動アームを図示する。
図3図2Aの例示的I/Oシャーシの側面図を図示する。
図4】揺動アームの代替実施形態を図示する。
図5】異なる様式および数の端子の複数の揺動アームを示す。
図6】複数の揺動アームに配線が接続された複数の揺動アームを示す。
図7】本開示による制御システムをレトロフィットするための例示的I/Oシャーシのブロック図である。
図8図7のI/Oシャーシの側面図である。
図9】制御システムをレトロフィットするためのI/Oシャーシの代替実施形態を示す。
図10】制御システムをレトロフィットするためのI/Oシャーシのさらに別の代替実施形態を示す。
図11】制御システムをレトロフィットするためのI/Oシャーシのさらに別の実施形態を示す。
図12図11の実施形態の側面図を描画する。
図13】本開示による汎用カスタムインターフェースモジュールを図示する。
図14】本開示によるプロセス制御システムの一部をアップグレードする方法を描画する。
【発明を実施するための形態】
【0015】
一般的に言えば、本開示の制御システムは、分散型制御システムに通信可能に連結された様々なプロセス制御デバイスと、それ自体が分散型制御システムに統合され得るか、または、代わりに、プロセスプラントのスタンドアロン型部分であり得る、旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)に連結された1つ以上のプロセス制御デバイスと、を含む。すなわち、それに連結されたPLCおよびプロセス制御デバイスは、スタンドアロン型PLC、スキッド取り付けシステムのコントローラ、またはモジュール式プラント構築のモジュールとして動作することができる。制御システムは全体として、分散型制御をサポートするDeltaV等のプラットフォーム上にネイティブに構築することができ、その結果、構成、セキュリティ機構、およびその中の、実施形態では旧型PLCを含む、デバイスの通信は、旧型PLCが統合されているDCSと完全に互換性を有する。本開示では、旧型PLCは、以前に1つ以上のプロセス制御デバイスを旧型PLCに連結していた旧型配線の再位置付けおよび/または再終端を必要とすることなく、DCSに固有の、コントローラおよび入力/出力(I/O)デバイスを含む、ハードウェアと交換される。旧型PLCおよび関連するハードウェアをネイティブDCSハードウェアと交換するプロセスは、本明細書では「レトロフィット」と呼ばれる。
【0016】
レトロフィットを促進するために、DCSコントローラおよび関連するI/Oハードウェアは、旧型PLCハードウェアによって占有されたスペースに収まるように寸法決めされてカスタムラックに取り付けられる。カスタムラック内のI/Oハードウェアおよびカスタムラック自体は、カスタムインターフェースモジュールが、揺動アーム上の補完的な接続ハードウェアに連結するように位置決めされた接続ハードウェア、または、本明細書で説明されるように、フィールドデバイスに対して旧型配線に連結された他のフィールドデバイス配線終端ハードウェアを含むように構成される。カスタムインターフェースモジュールの各々は、交換中の旧型I/Oハードウェアに従って選択され、その結果、入力信号が存在する旧型配線用のカスタムインターフェースモジュールは、入力タイプのカスタムインターフェースモジュールであり、出力信号が存在する旧型配線のためのカスタムインターフェースモジュールは、出力タイプのカスタムインターフェースモジュール等である。さらに、カスタムインターフェースモジュールの各々は、信号に接続されることになる旧型配線上の信号を、関連するI/Oハードウェアを介してDCSに直接連結し得る信号に変換する、信号調整回路を含み得る。
【0017】
この開示に記載されているように、制御システムをレトロフィットする方法は、旧型I/O配線を旧型I/Oハードウェアから切断すること、および旧型I/Oハードウェアをカスタムラックと交換することと、旧型配線をカスタムインターフェースカードに接続して、フィールドデバイスを新型I/Oハードウェアを介してDCSコントローラに通信可能に連結することのみを必要とする。
【0018】
次に、DCSにネイティブにコミッショニングされた制御システムの一部に加えて、旧型PLCに従って動作する制御システムの一部と、旧型PLCからレトロフィットされる制御システムの一部と、を含む例示的分散型プロセス制御システムが、図1を参照して説
明される。旧型PLCに従って動作する制御システムの部分に関連付けられているハードウェアの例が、図2図3、および図4に描画される。旧型PLCからレトロフィットされた制御システムの部分に関連付けられているハードウェアの例が、図4および図5を参照して説明される。
【0019】
図1は、ネイティブ分散制御システム22、旧型PLC制御システム100、およびレトロフィット制御システム101を実装する例示的プロセスプラント10を図示する。典型的であるように、分散型プロセス制御システム22は、1つ以上のコントローラ40を有し、その各々は、例えば、Fieldbusインターフェース、Profibusインターフェース、AS-Interface、DeviceNet、HARTインターフェース、標準4~20mAインターフェース等であり得る、入力/出力(I/O)デバイスまたはI/Oカード48を介して、1つ以上のフィールドデバイスまたはスマートデバイス44および46に、各々通信可能に接続される。コントローラ40はまた、例えば、イーサネットリンクまたは別の適切なローカルエリアネットワーク(LAN)リンクであり得る、通信バックボーン54を介して、1つ以上のホストまたはオペレータワークステーション50、52に連結される。プロセスデータデータベース58は、通信バックボーン54に接続され得、プラント10内のコントローラおよびフィールドデバイスに関連付けられているパラメータ、ステータス、および他のデータを収集および記憶するように動作する。プロセスプラント10の動作中に、プロセスデータデータベース58は、通信バックボーン54を介して、コントローラ40および、間接的に、デバイス44~46からプロセスデータを受信し得る。
【0020】
構成データベース60は、コントローラ40ならびにフィールドデバイス44および46内にダウンロードされ、記憶されると、プラント10内のプロセス制御システム22の現在の構成を記憶する。構成データベース60は、プロセス制御システム22の1つまたはいくつかの制御戦略、デバイス44および46の構成パラメータ、プロセス制御機能に対するデバイス44および46の割当て、およびプロセスプラント10に関連する他の構成データを定義するプロセス制御機能を記憶する。加えて、構成データベース60は、プロセスプラント10の要素の様々なグラフィカル表現を提供するために、グラフィカルオブジェクトを記憶し得る。記憶されたグラフィカルオブジェクトのいくつかは、プロセス制御機能(例えば、特定のPIDループのために開発されたプロセスグラフィック)に対応し得、他のグラフィカルオブジェクトは、デバイス固有(例えば、圧力センサに対応するグラフィック)であり得る。
【0021】
プロセスプラント10はまた、クラッタを避けるために、図1には示されていない通信バックボーン54に連結された他のデータベースを含むことができる。例えば、データヒストリアンは、オペレータによって行われるイベント、アラーム、コメント、およびアクションの過程を記憶することができる。イベント、アラーム、およびコメントは、個々のデバイス(例えば、バルブ、トランスミッタ)、通信リンク(例えば、有線Fieldbusセグメント、Wireless HART通信リンク)、またはプロセス制御機能(例えば、所望の温度設定値を維持するためのPI制御ループ)に関係し得る。さらに、知識リポジトリは、プロセスプラント10を監督する際に、オペレータおよび保守技術者が有用であると分かり得る参照、オペレータログブックエントリ、ヘルプトピック、またはこれらおよび他の文書へのリンクを記憶することができる。さらに、ユーザデータベースは、オペレータおよび保守技術者等のユーザに関する情報を記憶することができる。各ユーザについて、ユーザデータベースは、例えば、自身の組織的役割、ユーザが関連付けられているプロセスプラント10内の領域、作業チームの関連性等を記憶することができる。
【0022】
これらのデータベースの各々は、任意の所望のタイプのメモリと、データを記憶するた
めの任意の所望のまたは既知のソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェアと、を有する任意の所望のタイプのデータ記憶装置または収集ユニットであり得る。当然ながら、データベースは、別々の物理デバイスに存在する必要はない。したがって、いくつかの実施形態では、これらのデータベースのいくつかは、共有データプロセッサ上で実装される。一般に、より多いかまたはより少ないデータベースを利用して、上述のデータベースによって集合的に記憶および管理されるデータを記憶することが可能である。
【0023】
コントローラ40、I/Oカード48、ならびにフィールドデバイス44および46は、典型的には、ある時には過酷なプラント環境全体に分散されるが、オペレータワークステーション50および52、ならびにデータベース58、60等は、通常、コントローラ、保守、および他の様々なプラント担当者が容易に評価可能である制御室または他のあまり過酷でない環境に位置付けられる。しかしながら、場合によっては、これらの機能を実現するためにハンドヘルドデバイスを使用することができ、これらのハンドヘルドデバイスは、典型的には、プラント内の様々な場所に搬送される。
【0024】
公知のように、例として、Fisher-Rosemount Systems,Inc.によって販売されるDeltaV(商標)コントローラであり得る、コントローラ40の各々は、任意の数の異なる、独立して実行される、制御モジュールまたはブロック70を使用する制御戦略を実装するコントローラアプリケーションを記憶および実行する。制御モジュール70の各々は、一般に、機能ブロックと呼ばれるものから構成することができ、各機能ブロックは、制御ルーチン全体の一部またはサブルーチンであり、他の機能ブロックと共に動作して(リンクと呼ばれる通信を介して)、プロセスプラント10内でプロセス制御ループを実装する。広く公知のように、オブジェクト指向プログラミングプロトコルにおけるオブジェクトであり得る機能ブロックは、典型的には、トランスミッタ、センサ、または他のプロセスパラメータ測定デバイスに関連付けられているもの等の、入力機能、PID、ファジー論理等の制御を実行する制御ルーチンと関連付けられているもの等の制御機能、またはバルブ等の何らかのデバイスの動作を制御する出力機能のうちの1つを実行して、プロセスプラント10内で何らかの物理的機能を実行する。当然ながら、モデル予測コントローラ(MPC)、最適化器等の、ハイブリッドおよび他のタイプの複雑な機能ブロックが存在する。FieldbusプロトコルおよびDeltaVシステムプロトコルは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルで設計され、実装される制御モジュールおよび機能ブロックを使用するが、制御モジュールは、例えば、シーケンシャル機能ブロック、ラダー論理等を含む任意の所望の制御プログラミングスキームを使用して設計することができ、機能ブロックまたは任意の他の特定のプログラミング技術を使用して設計し、実装することに限定されない。コントローラ40の各々はまた、アプリケーションのAMS Device Managerをサポートし得、予測知能を使用して、機械設備、電気システム、プロセス設備、器具、フィールドおよびスマートフィールドデバイス44、46、ならびにバルブを含む、生産資産の利用可能性および性能を改善し得る。
【0025】
図1に図示されるプラント10において、コントローラ40に接続されたフィールドデバイス44および46は、標準の4~20mAデバイスであり得るか、HART、Profibus、ASibus、DeviceNet、またはFOUNDATION(商標)Fieldbusフィールドデバイス等の、プロセッサおよびメモリを含むスマートフィールドデバイスであり得るか、あるいは任意の他の所望のタイプのデバイスであり得る。Fieldbusフィールドデバイス(図1の参照番号46で注記されている)等の、これらのデバイスのうちのいくつかは、コントローラ40に実装された制御戦略に関連付けられている機能ブロック等の、モジュールまたはサブモジュールを記憶および実行し得る。Fieldbusフィールドデバイス46のうちの1つに配設されるものとして図1に図示される機能ブロック72は、広く公知のように、コントローラ40内での制御モジュ
ール70の実行と共に実行されて、プロセス制御を実装し得る。当然ながら、フィールドデバイス44および46は、センサ、バルブ、トランスミッタ、ポジショナ等の任意のタイプのデバイスであってよく、I/Oカード48は、HART、Fieldbus、Profibus等の任意の所望の通信またはコントローラプロトコルに準拠する任意のタイプのI/Oカードであってよい。
【0026】
ワークステーション50および52は、メモリ80に記憶された命令を実行する1つ以上のプロセッサ82を含むことができる。この命令は、プロセスプラント10の動作中に、様々な表示を提供して、オペレータ12がプロセスプラント10内で、または、より大きなプラントでは一般的であるように、対応するオペレータが割り当てられたプロセスプラント10のセクション内で、様々な動作を閲覧および制御することを可能にする、閲覧アプリケーション84を部分的に実装することができる。閲覧アプリケーション84は、制御診断アプリケーション、チューニングアプリケーション、レポート生成アプリケーション、または制御機能を実行する際にオペレータを支援するために使用され得る任意の他の制御サポートアプリケーション等のサポートアプリケーションを含むか、またはこれと連携し得る。さらに、閲覧アプリケーション84は、保守技術者が、例えば、様々なデバイス40、44、および46の動作または作業状態を閲覧するために、プラント10の保守ニーズを監督することを可能にすることができる。閲覧アプリケーションはまた、保守診断アプリケーション、較正アプリケーション、振動解析アプリケーション、レポート生成アプリケーション、またはプラント10内の保守機能を実行する際に保守技術者を支援するために使用され得る他の保守サポートアプリケーション等の、サポートアプリケーションを含み得る。
【0027】
引き続き図1を参照すると、例示的旧型PLC制御システム100は、プロセスプラント10のセクション120内のフィールドデバイスを制御する。例示的旧型PLC制御システム100は、旧型PLC102と、取り付けラック/シャーシ106内の末端およびI/Oハードウェア104と、旧型配線108によって末端およびI/Oハードウェア104に連結されたフィールドデバイス110~114と、を含む。図1は、プロセスプラント10内の単一の旧型PLC制御システム100のみを描画しているが、所与のプロセスプラントは、プロセスプラントの一部の対応するフィールドデバイスを制御する任意の数の旧型PLCを有し得る。
【0028】
同様に、図1はまた、レトロフィット制御システム101を描画する。レトロフィット制御システム101は、プロセスプラント10のセクション121内のフィールドデバイスを制御し、レトロフィットされた旧型システムの取り付けラック/シャーシと同じ寸法(例えば、取り付けラック/シャーシ106と同じ寸法)である、取り付けラック/シャーシ107内に配設されたコントローラ41およびI/Oモジュール49を含む。レトロフィット制御システム101はまた、取り付けラック107内に配置され、終端ハードウェア111およびカスタムインターフェースハードウェア113を含み、それを通じて、フィールドデバイス115~119からの信号が、I/Oカード49に通信され、次いで、コントローラ41に通信される。図1は、プロセスプラント10内の単一のレトロフィット制御システム101のみを描画しているが、所与のプロセスプラントは、プロセスプラントの一部の対応するフィールドデバイスを制御する任意の数のレトロフィット制御システムを有し得る。
【0029】
図2Aは、図1に描画された旧型PLC制御システム100等の、旧型PLC制御システムの例示的I/Oシャーシを図示し、特に、取り付けラック/シャーシ106の終端およびI/Oハードウェア104の構成を図示する。一般に、取り付けラック/シャーシ106は、旧型PLC制御システム100によって制御されるフィールドデバイス110~114からの信号を旧型配線(図2Bに示される)を介して受信するように構成される。
旧型配線は、一般に、フィールドデバイスからの入力が一緒にグループ化され、フィールドデバイスへの出力が一緒にグループ化されるように等、I/Oタイプによって整理される。旧型配線は、また、一般に、アナログ信号タイプが一緒にグループ化され、離散信号タイプが一緒にグループ化されるように、信号タイプに従って整理される。場合によっては、他の整理スキームが使用され得るが、一般に、信号は、信号の各セットが単一のI/Oカードに通信可能に連結され得るようにグループ化される。
【0030】
それに対して、取り付けラック/シャーシ106は、複数のI/Oカード202a~hを含む。I/Oカード202a~hの各々は、例えば、アナログ入力カード、アナログ出力カード、個別の入力カード、個別の出力カード等であり得る。I/Oカードの数およびタイプは、旧型PLC制御システム100によって制御されるプロセスプラントの一部に必要とされる入力および出力の数およびタイプに依存する。図2Aに描画される実施形態では、例えば、取り付けラック/シャーシ106は、8個のI/Oカード202a~hを含む。加えて、I/Oカード202a~hの各々は、一般に理解され得るように、マルチチャネルI/Oカードであってよい。例えば、I/Oカード202a~hは、各々、旧型配線の4個、8個、16個、または32個の入力または出力のワイヤにそれぞれ連結することができる、8チャネル、16チャネル、または32チャネルのカードであり得る。
【0031】
旧型配線の例が図2Bに図示される。I/Oカード202のうちの単一のものが、旧型配線201を担持する揺動アーム220との物理的および電気的接続において、図2Bに描画される。図2Bに図示される揺動アーム220は、21個の端子203を含み、各端子は、旧型配線201の配線を各端子において終端している。揺動アーム220は、揺動アームロッド214に取り付けられた状態で描画され、揺動アーム220は、以下で説明されるように、および図3に図示されるように、揺動アームロッド214を中心に揺動可能である。
【0032】
図2Aに戻ると、I/Oカードは、取り付けラック106の1つ以上の取り付けレール(例えば、DINレールまたは任意の専用取り付け機構)204に取り付けられ得、I/Oカード202a~hとリモートI/Oアダプタ208との間の通信を促進する、バックプレーン206に通信可能に連結される。電源アダプタ210は、I/Oカード202a~hおよびリモートI/Oアダプタ208を含む、取り付けラック/シャーシ106のハードウェアに電力を供給し得る。
【0033】
リモートI/Oアダプタ208は、一般に、様々なI/Oカード202a~hと旧型PLC102との間で信号をルーティングする役割を担い得る。すなわち、リモートI/Oアダプタ208は、旧型PLC102から、フィールドデバイス110~114に向けられた様々な出力信号を受信し、適切な場合には、各信号が適切なデバイスに到達するように、様々なI/Oカード202a~hに信号をルーティングし得る。同様に、リモートI/Oアダプタ208は、I/Oカード202a~hから信号を受信し、その信号を旧型PLC102に通信し得る。
【0034】
バックプレーン206および/または通信リンク(例えば、イーサネット接続、RS-232/485接続、専用プロトコル等)212は、リモートI/Oアダプタ208と旧型PLC102との間の通信を提供し得る。場合によっては、旧型PLC102は、取り付けラック/シャーシ106から遠隔に位置付けられ得る。したがって、通信リンク212は、旧型PLC102をリモートI/Oアダプタ208に直接的に通信可能に連結し得、または、代替の実施形態では、通信リンク212は、旧型PLC102をバックプレーン206上のポート(図示せず)に通信可能に連結し得、バックプレーン206は、リモートI/Oアダプタ208への、引いては、I/Oカード202a~hへの通信リンクを提供し得る。
【0035】
実施形態、特に、図2Aに描画された実施形態では、取り付けラック/シャーシ106は、軸として機能する円筒形揺動アームロッド214を含み、図3を参照して明らかになるであろうように、複数の揺動アーム(図2Aには描画されないが、そのうちの1つが図2Bに描画される)は、I/Oカード202a~h上のコネクタ216a~hおよび揺動アーム上の対応するコネクタを介して、円筒形揺動アームロッド214を中心に、旧型配線からI/Oカード202a~hを選択的に連結するかまたは切り離すように枢動することができる。
【0036】
図3は、取り付けラック/シャーシ106の側面図(図2Aに描画される方向Aから)を図示し、取り付けラック/シャーシ106内のI/Oカード202a~hのうちの単一のもの202の配列を側面から描画する。また、図3の側面図には、揺動アーム220が描画される。揺動アーム220は、揺動アーム220が非回転運動をほとんどまたは全く伴わずに、揺動アームロッド214を中心に回転するように、揺動アームロッド214を受け入れるような寸法の開口222または円弧状クリップ223(図4参照)を有する。すなわち、揺動アーム220は、揺動アームロッド214と協働して、揺動アームロッド214の長さ方向の揺動アーム220の移動をほとんどまたは全く伴わずに、かつ、開口部222(またはクリップ223)の内面と揺動アームロッド214の外面との間のスペースをほとんどまたは全く伴わずに、揺動アーム220によるI/Oカード202への接近およびそれからの離間を可能にする。図3は単一の揺動アーム220のみを描画するが、取り付けラック/シャーシ106、特に揺動アームロッド214は、複数の揺動アーム220を担持し得、具体的には、複数のI/Oカード202の各々(例えば、I/Oカード202a~hの各々の揺動アーム)に対して1つの揺動アーム220を担持し得ることが理解されるべきである。有利には、クリップ223を有する揺動アームを使用する実施形態では(図4に描画されるように)、揺動アーム220が揺動アームロッド214から取り外されて、取り付けラック/シャーシ106の残りのハードウェアへのアクセスを促進し得る。
【0037】
図3の揺動アーム220は、I/Oカード202上のコネクタ216に対応するコネクタ224を有するものとして描画される。コネクタ224は、揺動アーム220が揺動アームロッド214を中心に回転すると、揺動アーム220上のコネクタ224は、2個のコネクタ216、224が接触するときに、I/Oカード202上のコネクタ216と位置合わせされるように、揺動アーム220上に配設される。コネクタ216、224は、それぞれ、当技術分野で公知であり、I/Oカード202とフィールドデバイス110~114との間で通信されるタイプの信号を搬送するのに適した任意のタイプのコネクタのオスおよびメスの側であり得る(またはその逆もまた同様である)。したがって、典型的ではないが、各揺動アーム220に使用されるコネクタ216、224は、揺動アーム220に、およびコネクタ224、216に連結される配線によって搬送される信号のタイプによって異なり得る。コネクタ216、224は、一例として、接触型コネクタ(「チューリップ」コネクタとしても知られる)、カードエッジコネクタ等であり得る。
【0038】
揺動アーム220の各々は、プロセス制御技術において一般的に公知であり、かつ/または使用されている任意のタイプの揺動アームであり得る。例として、図5は、フィールドデバイスからの旧型配線が終端され得る、異なる数の端子を有する複数の揺動アーム230~234(図3に描画されるように、方向Bから見る)を示す。揺動アーム230~234は、それぞれ、10個、10個、18個、21個および40個の端子を有する。描画された揺動アーム230~234は、ねじ式端子(すなわち、裸のワイヤまたは撚り線の端部がねじの下に配置され、ねじが締め付けられて、ワイヤ端部を金属接点と接触させる接点)を使用するが、他の実施形態は、他のタイプの端子を使用し得、しかしそれでもなお、フィールドデバイスへの/からの信号を搬送するワイヤとコネクタ224上の対応
する電気接点との間の電気的接続を生成および維持する機能を達成する。
【0039】
図6は、複数の揺動アームへ終端された配線を有する複数の揺動アームを示す。
【0040】
ここで図7を参照すると、図1に描画されたレトロフィット制御システム101等の、レトロフィット制御システム用の例示的I/Oラックのブロック図が示されている。具体的には、図7は、取り付けラック107内のハードウェアの構成を図示する。取り付けラックは、取り付けラック107がレトロフィット/アップグレードプロセス中に、取り付けラック/シャーシ106に置き換えられ得るように、旧型PLC制御システム100の取り付けラック/シャーシ106と同じ、またはほぼ同じ寸法を有し得る。
【0041】
一般的に言えば、取り付けラック107は、レトロフィットされている旧型PLCベースのシステムに存在する揺動アーム220(または他の旧型配線機構)上の旧型配線を、非PLCベースの分散型プロセスコントローラに連結するためのハードウェアを含む。例えば、全ての揺動アーム220について、取り付けラック107は、揺動アーム220上のコネクタ(例えば、コネクタ224)を分散型プロセスコントローラに通信可能に連結する(他のハードウェアを介して)対応するハードウェアの部品を含む。例えば揺動アーム220に「オス」カードエッジコネクタが装着されている場合、対応するハードウェアの部品が「メス」カードエッジコネクタを含むように、揺動アーム220が取り付けラック107内で接続する、対応するハードウェアの部品は、対応するコネクタを有する。当然のことながら、取り付けラック107はまた、揺動アームを使用する実施形態では、揺動アームロッド214を含む。
【0042】
取り付けラック107はまた、一般に、分散型プロセスコントローラとの互換性を有するI/Oカードを含む。以下で説明されるように、I/Oカードは、一般に、旧型PLCベースのシステムの1つ以上のI/Oカードを交換する。
【0043】
再び図7を参照すると、取り付けラック107は、複数のカスタムインターフェースモジュール113a~hを含む。カスタムインターフェースモジュール113a~hは、各々、コネクタが連結することが予想される揺動アームまたは他の旧型配線機構に対応するコネクタを、前面(すなわち、外向きの面)に配設している。このように、上述された取り付けラック106を交換するように構成された取り付けラック107の場合、カスタムインターフェースモジュール113a~h上のコネクタは、I/Oカード202a~hに存在する同じコネクタ216a~hであることになる。当然のことながら、カスタムインターフェースモジュール113a~h上のコネクタ216a~hは、I/Oカード202a~h上のコネクタ216a~hとのみ同一である必要があることが理解されるべきであり、明らかであるように、カスタムインターフェースモジュール216a~hに収めるためにI/Oカード202a~hから取り外す必要はない。カスタムインターフェースモジュール113a~h上のコネクタ216a~hは、揺動アーム220が揺動アームロッド214を中心に回転すると、コネクタ224がカスタムインターフェースモジュールに存在する対応するコネクタ216に電気的および機械的に連結するように配設される。
【0044】
上述されたように、旧型配線は、経年および環境条件に起因して、剛性および/または脆性であり得、したがって、レトロフィットを実行する間の旧型配線の移動を制限することが望ましいことがあり、かつ/または配線を大幅に移動することが不可能であることがある。したがって、カスタムインターフェースモジュールは、それが交換するI/Oカード202の対応する位置から少しの横方向のオフセットを有するように、取り付けラック107内に配設され得るが、そのオフセットは、例えば、揺動アーム220の揺動アームロッド214に沿ったわずかな移動によって、オフセットに対応する旧型配線機構の能力によって制限される。
【0045】
カスタムインターフェースモジュール113a~hの各々は、1つ以上のI/Oカード49a~hに通信可能に連結される。I/Oカード49a~hは、好ましくは、分散型プロセスコントローラベースのシステムで使用される標準I/Oカードであり、以下でより詳細に説明されるように、カスタムインターフェースモジュール113a~hは、I/Oカード49a~hとフィールドデバイス115~119に向かう旧型配線との間の信号を調整する。I/Oカード49a~hは、I/Oカードキャリア252に通信可能かつ物理的に連結され得る。一般に、I/Oキャリア252は、いくつかの数のI/Oカード49を受け入れるように構成される。様々な実施形態では、例えば、I/Oキャリア252は、2ワイド、4ワイド、6ワイド、または8ワイドI/Oキャリア252として構成され、それぞれ、多くとも2個、4個、6個、または8個のI/Oカード49を担持し、それらと相互作用することができる。例として、図7に描画される取り付けラック107は、必然的に8ワイドI/Oキャリア252を含むことになる。いずれにせよ、I/Oキャリア252は、複数のI/Oカード49からコントローラモジュール250へ信号を搬送することに加えて、I/Oカード49に電力を供給する(実施形態では外部電源から)。
【0046】
実施形態では、取り付けラック107はまた、分散型プロセスコントローラ(例えば、図1に描画されるプロセスコントローラ41)を含む。図7は、各々が通信ポート(例えばイーサネットポート)のセット246aおよび246bをそれぞれ制御する、2つの冗長分散型プロセスコントローラ41aおよび41b、ならびに関連する電力モジュール244aおよび244bを描画する。図7に描画されるように、コントローラ41a、41b、電力モジュール244a、244b、および通信ポート246a、246bは、全てコントローラモジュール250の一部であり得る。コントローラモジュール250は、バックプレーン/キャリア(図示せず)を介して、または任意の他の公知の方法によって、I/Oカードに連結され得る。
【0047】
図7では、8個のI/Oカード49a~49hを有するものとして描画されているが、I/Oカードの数は、必要とされるI/Oチャネルの数および/または旧型配線機構の存在の数(カスタムインターフェースモジュールの数に対応する)に依存し得ることが理解されるべきである。図7は、I/Oカード49a~hの各々がカスタムインターフェースモジュール113a~hのうちの対応する1つに関連付けられ、したがって、カスタムインターフェースモジュールに連結された旧型配線機構(例えば、揺動アーム220)の入力または出力の数と同じ(またはより多い)数のチャネルを有するということを暗に意味する、8個のカスタムインターフェースモジュール113a~hおよび8個の対応するI/Oカード49a~hを図示する。しかし、いくつかの実施形態では、カスタムインターフェースモジュールの各々がI/Oカードのうちの対応する1つと関連付けられている場合があるが、他の実施形態では、1つのI/Oカードは、2つ以上のカスタムインターフェースモジュールに関連付けられている(かつ通信可能に連結されている)ことがあり、これについては、例えば、図9図12に関して明らかになるであろう。
【0048】
取り付けラック内の構成要素間の関係は、図7の方向「C」からの取り付けラック107の図を図示する、図8を参照してより容易に視覚化され得る。実施形態では、I/Oキャリア252は、DINレール204等の取り付け機構を使用して、取り付けラック107に取り付けられる。I/Oカード49は、I/Oキャリアカード252に物理的および電気的に連結されている。I/Oカード49の各々は、任意の対応する数の信号を受信または送信するための任意の標準(または非標準)チャネルであり得る。典型的なI/Oカードは、I/Oカード49あたり8個、16個、または32個のチャネルを有する。したがって、旧型配線接続機構(例えば、揺動アーム220)に存在するチャネルの数に応じて、I/Oカード49のうちの単一のものは、1個、2個、またはそれ以上の揺動アーム220に関連付けられているチャネルに対応することが可能であり得る。例えば、各揺動
アーム220が16チャネルを搬送し、各I/Oカード49が、32チャネルI/Oカードである場合、各I/Oカード49は、2個の揺動アーム220の信号に対応することができる。
【0049】
理解できるように、いくつかの実施形態では、2個の揺動アーム220からの信号をI/Oカード49のうちの単一のものに通信可能に連結する機構でなければならない。各揺動アーム220は、コネクタ224および216を介して、旧型配線上の信号を、その旧型配線上の信号を受け入れるように構成されたカスタムインターフェースモジュール113に連結する。したがって、このような実施形態では、複数のカスタムインターフェースモジュール113を単一のI/Oカード49に通信可能に連結することが望ましい。したがって、実施形態では、I/Oキャリア252はまた、1つ以上の関連するI/O集合接続端子ブロック254を有するように構成される。I/O端子ブロック254は、I/Oカード49とカスタムインターフェースモジュール113との間の標準化されたインターフェースを提供し、カスタムインターフェースモジュール113は、上述されたように、コネクタ216のタイプ、I/Oカード49へ/から搬送されている信号のタイプ、各カスタムインターフェースモジュール113上のチャネルの数等に応じて変化し得る。各カスタムインターフェースモジュール113は、カスタムインターフェースモジュール113によって処理された複数の信号を関連するI/Oカード49に順に通信する、I/O端子ブロックに通信可能に連結され得る。
【0050】
この目的を念頭において、実施形態では、I/O端子ブロック254は、その上に、I/O端子ブロック254とカスタムインターフェースモジュール113との間の通信可能な連結を促進する、1つ以上のコネクタ256を配設している。同様に、カスタムインターフェースモジュール113は、対応するコネクタ258をその上に配設している。例えば、図8に描画されるI/O端子ブロック254は、2つのこのようなコネクタ256aおよび256bを含み、その結果、I/O端子ブロック254は、2個のカスタムインターフェースモジュール113から単一のI/Oカード49への通信を提供することができ、例えば、単一の32チャネルI/Oカードが2個の16チャネルI/Oカードによって、PLCベースのシステムで処理される信号を取り扱うことを可能にする。カスタムインターフェースモジュール113上のコネクタ258とI/O端子ブロック254上のコネクタ256との間で任意の適切な配線が使用され得るが、実施形態では、リボンケーブルコネクタ260が使用される。設置のコンパクトな性質に起因して、実施形態では、I/O取り付けラック107の外側では、短い長さのコイル状リボンコネクタおよびより長い長さの標準リボンケーブルを使用することが望ましいことがある。
【0051】
図8はまた、カスタムインターフェースモジュール113が、例えば交換または他の保守を目的として、I/Oカード49の取り外しを妨げないような方法で、カスタムインターフェースモジュール113を取り付けラック107に収めることを可能にするフォームファクタを有するものを図示する。加えて、実施形態では、I/Oカード49はまた、揺動アーム220をカスタムインターフェースモジュール113から切断せずに、取り外し可能であり得る。
【0052】
再び図7を参照すると、カスタムインターフェースモジュール113a~hの各々は、I/Oカード49a~hの幅とほぼ等しい幅を有するものとして描画されているが、カスタムインターフェースモジュール113a~hは、様々な実施形態において、I/Oカード49a~hより狭いかまたは広くてよいことが理解されるべきである。唯一の要件は、I/Oカード202a~h(図2A参照)の、カスタムインターフェースモジュール113a~hの幅が、ピッチP(すなわち、2個の隣接するカードの対応するエッジ間の間隔)を超えないことである。すなわち、カスタムインターフェースモジュール113a~hを、揺動アーム220の位置に合致するように、取り付けラック107内に位置決めする
ことができなければならない。
【0053】
いくつかの実施形態では、取り付けラック107によって交換される取り付けラック/シャーシ106は、その全幅に沿ってI/Oカード202を含み、したがって、レトロフィット取り付けラック107は、同様に、存在する揺動アーム220の各々が対応するI/Oカード113を有するように、その全幅にわたってI/Oカード113を必要とすることになる。図9は、そのような実施形態の1つを図示する。図9において、レトロフィット取り付けラック300は、12個の旧型I/Oカード(図示せず)が、各々、対応する揺動アーム(図示せず)に接続された旧型PLCラック(図示せず)を交換するように構成され、対応する取り付けラック(図示せず)の全幅を占めている。その結果、取り付けラック300は12個のカスタムインターフェースモジュール302a~lを含む。しかし、図9に描画される実施形態では、I/Oカード304a~fは、各々、カスタムインターフェースモジュールのうちの2個からの信号に対応することができ、したがって、2個のカスタムインターフェースモジュール302a~lごとに1つのI/Oカード304a~fのみが必要とされる。カスタムインターフェースモジュール302a~bは、例えば、I/Oカード304aに通信可能に連結されてよく、カスタムインターフェースモジュール302c~dは、I/Oカード304b等に連結されてよい。当然のことながら、各I/Oカード304a~fは、互いに隣接する、またはそれらが連結されているI/Oカード302a~fに隣接するカスタムインターフェースモジュール302a~lに通信可能に連結される。その結果、I/Oキャリア252は、I/Oカードが存在しない2つの空の位置312を残して、6個のI/Oカード(すなわち、I/Oカード304a~f)のみが導入される。
【0054】
カスタムインターフェースモジュール302a-lが、取り付けラック300の幅の大部分または全部を占める、図9に描画されるような実施形態では、コントローラモジュールアセンブリのためのスペースが不十分である可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、コントローラモジュール250は、取り付けラック300の外側におよび/または遠隔に位置付けられ得る。代わりに、キャリアエクステンダモジュール310は、取り付けラック300に(またはそのすぐ隣に)取り付けられ得る。キャリアエクステンダモジュール310は、I/Oカード304a~fとコントローラモジュール250との間の信号の通信を促進するために、I/Oキャリア252に通信可能に連結され得る。キャリアエクステンダモジュール310は、任意の通信媒体によってコントローラモジュール250に通信可能に連結され得るが、いくつかの実施形態では、コントローラモジュール250とキャリアエクステンダモジュール310との間に通信ケーブル(複数可)が用いられる。
【0055】
図10は、別の実施形態を図示する。図10において、取り付けラック320は、コントローラモジュール250と、8ワイドI/Oカードキャリア252と、8個のカスタムインターフェースモジュール322a~hと、を含む。I/Oキャリア252に、4個のI/Oカード324a~dが収められ、その各々は、カスタムインターフェースモジュール322a~hのそれぞれのペアに通信可能に連結される。(I/Oカードは、各々、32チャネルI/Oカード、および16チャネルを担持する揺動アームに連結されたカスタムインターフェースモジュールでよく、またはI/Oカードは、各々、16チャネルI/Oカード、および8チャネルを搬送する揺動アームに連結されたカスタムインターフェースモジュール等であってよい)したがって、描画された実施形態では4個のI/Oカード324a~dのみが必要とされるので、8ワイドI/Oカードキャリア252は、図10の4つの空の位置312を有する。
【0056】
多くの場合、プロセス制御システムでは、旧型配線は、例えば、上下または左右に、互い以隣接して配設され得る複数のラックに引き込まれる。このような場合には、図11
よび図12に描画されるように、レトロフィットソリューションのさらに別の実施形態が企図される。図11および12は、2つの同様に配置された旧型取り付けラック(図示せず)を交換することになる、2つのレトロフィット取り付けラック400および402を示す。前述の実施形態のように、取り付けラック400は、8個のI/Oカード408a~hを導入した、8ワイドI/Oキャリア406aを含む。追加の2個のI/Oカード408i~jは、合計10個のI/Oカード408a~jを提供して、第2の4ワイドI/Oキャリア406bを導入する。取り付けラック400はまた、I/Oカード408a~jのうちの1つに、各々、通信可能に連結された10個のカスタムインターフェースモジュール412a~jを含む。最後に、取り付けラック400は、図7に関して描画されたコントローラモジュール250等の、コントローラモジュール(図示せず)に通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダ410を含む。同時に、取り付けラック402は、10個のカスタムインターフェースモジュール414a~jを含む。カスタムインターフェースモジュール414a~jの各々は、取り付けラック400内のI/Oカード408a~jのうちの1つに通信可能に連結される。(この実施形態では、I/Oカード408a~jの各々は、カスタムインターフェースモジュール414a~jの各々の2倍のチャネルを有することが考えられる)。
【0057】
最も右側の構成要素412a、414a、408a等を示す、図11の方向「D」から見た、取り付けラック400および402を描画する、図12を参照すると、カスタムインターフェースモジュール412a~jおよび414a~jの各々は、それぞれのコネクタ418a~jまたは420a~jを有する。同様に、I/O端子ブロック416a~jは、各々、ペアのコネクタ422a、422bを有する。コネクタ418a~jおよび420a~jは、信号カスタムインターフェースモジュール412a~jおよび414a-jのI/O端子ブロック416a-jとの通信可能な連結を、それぞれ促進する。図12は、カスタムインターフェースモジュール412aおよび414aの両方が、I/Oカード408aに関連付けられているI/O端子ブロック416aに、それぞれ、配線(例えばリボンケーブル)424aおよび426aによって、通信可能に連結されているものを描画する。図示された実施形態では、カスタムインターフェースモジュール412bおよび414bの両方は、それぞれ、I/Oカード408b等に関連付けられているI/O端子ブロックに、配線(例えば、リボンケーブル)によって通信可能に連結されることになる。しかし、上述されたように、カスタムインターフェースモジュール412a~jおよび414a~jがI/Oカード408a~jに任意の特定の方法で通信可能に連結される必要はない。特定のI/Oカードに連結された特定のカスタムインターフェースモジュールは、信号のタイプ、制御システムの構成、プロセスプラントの物理レイアウト、または他の任意の適切な基準に従って選択され得る。
【0058】
本明細書に記載された実施形態は、レトロフィットのたびに、少数の予測可能な方法でのみ変化する、旧型PLCベースのシステムをレトロフィットするためのソリューションがもたらされる。
【0059】
取り付けラック寸法:旧型PLCベースのシステムの取り付けラック/シャーシ106は、一般に、各PLC製造業者およびタイプごとに、手に持てるくらいの寸法にしかならない。例えば、特定のPLC製造業者にとって、旧型システムのための取り付けラック/シャーシ106は、各々、所定の高さ、幅、および深さを有する4個、8個、12個、および16個のカードラックで利用可能であり得る。各取り付けラックはまた、所定のカードピッチ(隣接する2個のカード上の同じ点の間の距離)を有する。
【0060】
I/Oカードあたりのチャネル数:旧型取り付けラック内のI/Oカードの各々は、一般に、いくつかの数のチャネルのうちの1つを有する。例えば、多くの場合、旧型I/Oカードは、4個、6個、8個、16個、または32個のチャネルである。
【0061】
旧型配線機構のタイプ:揺動アームが典型的であるが、いくつかの旧型システムまたは設備は、他のコネクタ機構を使用してよい。揺動アームが使用される場合、それらは異なるフォームファクタ、および異なる数の末端(異なる数の末端は一般に、旧型I/Oカード上のチャネルの数に関係する)をもたらす。
【0062】
旧型配線機構を旧型I/Oカードに連結するコネクタのタイプ:上述されたように、配線機構を旧型I/Oカードに連結するための様々なコネクタが存在する。コネクタの典型的な例は、カードエッジコネクタおよび接触(「チューリップ」)コネクタを含み、各製造業者は、典型的に、1つまたは2つの異なるタイプのコネクタのみを使用する。
【0063】
取り付けラック内のコネクタの垂直位置:これは、一般に、旧型I/Oカード設計および揺動アームタイプに関連する。
【0064】
旧型PLCベースのシステムの詳細が分かっていれば、レトロフィット(すなわち、交換)取り付けラックは、旧型システムのパラメータに従って、組み立てられ得る。レトロフィット取り付けラックの寸法が選択され、レトロフィット取り付けラックに旧型システム上のI/Oカードの数をサポートするために必要な数のI/Oカードを担持するのに十分なI/Oキャリアまたはキャリアが導入され得る。例えば、旧型システムが単一のラックに、16個の16チャネルI/Oカードに含んだ場合は、レトロフィット取り付けラックは、8個の32チャネルI/Oカードが導入された8ワイドI/Oキャリア、および16個のカスタムインターフェースモジュール(各旧型配線機構ごとに1つ)を含み得る。
【0065】
図13は、I/Oカードコネクタ452と、旧型配線コネクタ454と、信号調整モジュール456と、を有する汎用カスタムインターフェースモジュール450を図示する。I/Oカードコネクタ452は、信号調整モジュール456に電気的に接続され、次に、旧型配線コネクタ454に電気的に接続される。図13には描画されていないが、カスタムインターフェースモジュール450はまた、電流制限回路および/または保護ヒューズ(複数可)を含み得る。ここで理解されるように、旧型I/Oカードタイプは、旧型配線コネクタ454のタイプ、取り付けラック内の旧型配線コネクタ454の寸法「H」に沿った位置、チャネルの数、カードタイプ(入力または出力)、および電気信号のタイプを決定するが、旧型I/Oカードタイプとカスタムインターフェースモジュールとの間に1対1の対応があり、一方で、レトロフィット取り付けシステムの残りの構成要素(コントローラまたはキャリアエクステンダ、I/Oカード、I/Oキャリア、およびI/O端子ブロック)の全ては同じままであり得る(I/Oキャリアの数およびサイズ、ならびにI/Oカードの数のみが変化する)。さらに、いくつかの旧型I/Oカードは、それらが搬送する信号のタイプ(AC、DC、様々な電圧など)および/または方向(入力または出力)のみが異なる場合があるので、それらの旧型I/Oカードに対応するカスタムインターフェースモジュールは、信号調整モジュール456によって異なるだけでよい。したがって、実施形態では、信号調整モジュール456は、製造されなければならないカスタムインターフェースモジュールタイプの数を最小限に抑えるために、カスタムインターフェースモジュール450上で取り外し可能かつ交換可能であり得る(各信号タイプごとに異なるものを製造する必要はない)。当然のことながら、信号調整モジュール456は、カスタムインターフェースモジュール450に恒久的に配置されたモジュールまたは個別の構成要素のセットですらあり得る。
【0066】
実施形態では、レトロフィット取り付けラックに使用されるI/Oカードが、常に同じであるので、信号調整モジュール456のI/Oカード側(すなわち、コネクタ452に連結される側)は常に、同じタイプの信号である。例えば、個別のI/Oカードは、24VDC信号を受信および送信するように構成され得、したがって、信号調整モジュール4
56は、入力タイプのカスタムインターフェースモジュールに対して24VDC信号をコネクタ452に常に出力することになり、出力タイプのカスタムインターフェースモジュールに対して24VDC信号をコネクタ452から常に受信することになる。その結果、信号調整モジュール456には限られた数のバリエーションしか必要とされない。実際、コネクタ454に存在するであろう各信号タイプに対して、入力タイプの信号調整モジュール456および出力タイプの信号調整モジュール456が存在することになる。典型的なアナログ信号は、120VDC、120VAC、24VAC、48VAC、60VAC、27VAC、48VDC、220~240VDC、および220~240VAC、ならびにリレー接点を含み、一方で、典型的なアナログ信号は、0~10VDC、0~5VDC、1~5VDC、-10~10VDC、4~20mA、および4~20mA HARTを含む。各離散信号および大部分のアナログ信号は、信号調整モジュールの、入力および出力である、2つのバリエーションを必要とすることになる。加えて、24VDC信号およびいくつかのアナログ信号は、信号調整を必要としないことがあり、したがって、パススルータイプの信号調整モジュールによって対応することができる。
【0067】
好ましくは、実施形態において、カスタムインターフェースモジュール450は、取り付けラック内のカスタムインターフェースモジュールの上に位置決めされたI/Oカードを冷却するのに必要な気流を促進するように設計される。具体的には、カスタムインターフェースモジュール450は、カスタムインターフェースモジュール450の底部からカスタムインターフェースモジュール450の上部への、およびカスタムインターフェースモジュールの上に位置決めされたI/Oカードを通る気流を促進する(例えば、対流によって)ように設計され得る。
【0068】
ここで、プロセス制御システムの一部を旧型PLCベースのシステムから非PLCプロセスコントローラベースのシステムにアップグレードする方法500が、図14に関して説明される。方法500は、取り付けラックを組み立てることを含む(ブロック502)。いくつかの実施形態では、取り付けラックを組み立てることは、限定ではなく例として、PLCベースのシステムのタイプ、PLCベースのシステムの製造業者、I/Oカードの数、旧型配線とI/Oカードとの間で使用されるコネクタのタイプ、および各I/Oカードへまたは各I/Oカードから通信される信号のタイプを含む、旧型PLCベースのシステムに関する情報を受信することを必要とし得る。
【0069】
取り付けラックが組み立てられると、取り付けラックには交換用ハードウェアが導入される(ブロック504)。交換用ハードウェアは、非PLCプロセスコントローラまたは非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダを含み得る。交換用ハードウェアはまた、非PLCプロセスコントローラまたはキャリアエクステンダに連結されたI/Oカードと、I/O端子ブロックと、カスタムインターフェースモジュールと、を含み得る。
【0070】
取り付けラックが組み立てられ、導入されると、旧型配線機構(複数可)(例えば、揺動アーム(複数可))は、PLCに関連付けられている旧型ハードウェアから(例えば、旧型I/Oカードから)切断される(ブロック506)。旧型配線機構(複数可)は、旧型I/Oカードから離れて枢動されてよく(揺動アームの場合)、または、場合によっては、揺動アームロッドが枢動する揺動アームロッドから取り外されて、旧型ハードウェアへのより大きいアクセス可能性を提供し、その取り外しを促進し得る。旧型配線機構(および装着された旧型配線)は、中断することなく、ただし、旧型配線機構から旧型配線を取り外すことなく、PLCに関連付けられている旧型ハードウェアが取り外される(ブロック508)。取り外されたハードウェアは、旧型I/Oカードを含み、それらが取り付けられるラック、および、実施形態では、I/OカードからPLCへの信号を通信する電源および/または通信ハードウェアを含み得る。
【0071】
組み立てられたレトロフィット取り付けラックは、取り外されたハードウェアによって以前に占有されていたスペースに配置される(ブロック510)。その後、旧型配線機構は、交換用ハードウェアに、すなわちカスタムインターフェースモジュールに、物理的および電気的に連結される(ブロック512)。
【0072】
以下の態様のリストは、本出願によって明示的に企図される様々な実施形態を反映する。当業者であれば、以下の態様は、本明細書に開示される実施形態を限定するものでもなく、上記の開示から考えられる全ての実施形態を網羅するものでもなく、本質的に例示的なものであることを容易に理解するであろう。
【0073】
1.プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードするための方法であって、方法は、取り付けラックを組み立てることであって、取り付けラックが、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックによって占有されたスペースに収まるように寸法決めおよび構成されている、組み立てることと、取り付けラック交換用ハードウェアを導入することであって、交換用ハードウェアが、非PLCプロセスコントローラまたは非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダ、非PLCプロセスコントローラまたは取り付けラック内のキャリアエクステンダに通信可能に連結された入力/出力(I/O)カード、I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通信し、かつ/またはI/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスへ通信するように構成されたI/O端子ブロック、ならびに、旧型配線の変更または再終端を必要することなく、(i)I/O端子ブロックを介してI/Oカードに、かつ(ii)プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュール、を含む、導入することと、旧型配線機構をPLCに関連付けられている旧型ハードウェアから切断することと、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックを取り外すことと、交換用ハードウェアを含む組み立てられた取り付けラックを、旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアを収容するラックによって以前に占有されていたスペースに配置することと、旧型配線機構をカスタムインターフェースモジュールに連結することと、を含む、方法。
【0074】
2.交換用ハードウェアが、非PLCプロセスコントローラを含む、態様1に記載の方法。
【0075】
3.交換用ハードウェアが、非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダを含む、態様1に記載の方法。
【0076】
4.交換用ハードウェアが、対応する複数の旧型配線機構に連結するための複数のカスタムインターフェースモジュールを含む、態様1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0077】
5.交換用ハードウェアが、同数のI/Oカードと、カスタムインターフェースモジュールと、を含み、各I/Oカードは、複数のカスタムインターフェースモジュールのうちの1つに通信可能に連結される、態様4に記載の方法。
【0078】
6.交換用ハードウェアが、カスタムインターフェースモジュールの半分の数のI/Oカードを含み、各I/Oカードは、複数のカスタムインターフェースモジュールの対に通信可能に連結される、態様4に記載の方法。
【0079】
7.カスタムインターフェースモジュールが、プロセス制御デバイスとI/Oカードとの間で通信される信号をI/Oカードと互換性を有するように調整する、態様1~6のいずれか1つに記載の方法。
【0080】
8.旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアが、旧型I/Oカードを含む、態様1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0081】
9.旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、態様1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0082】
10.I/O端子ブロックが、リボンケーブルを介してカスタムインターフェースモジュールに連結される、態様1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0083】
11.リボンケーブルが、自己巻回リボンケーブルである、態様10に記載の方法。
【0084】
12.プロセス制御システムを非PLCプロセスコントローラにアップグレードした後、カスタムインターフェースモジュールから旧型配線機構を切り離すことなく、I/Oカードが取り外し可能である、態様1~11のいずれか1つに記載の方法。
【0085】
13.取り付けラックを組み立てる前および取り付けラックを導入する前に、取り付けラックおよびカスタムインターフェースモジュールの1つ以上の態様を指定する1つ以上のパラメータを受け取ることをさらに含む、態様1~12のいずれか1つに記載の方法。
【0086】
14.取り付けラックおよびカスタムインターフェースモジュールの1つ以上の態様を指定する1つ以上のパラメータから、(i)カスタムインターフェースモジュールに関連付けられているタイプ、入力または出力、(ii)旧型配線から受信されるかまたは旧型配線において送信される電圧、(iii)旧型配線機構をカスタムインターフェースモジュールに連結する接点タイプ、(iv)取り付けラックの幅、高さ、および/もしくは深さ、(v)取り付けラックに導入するための多数のI/Oカードおよび/もしくはI/O端子ブロック、ならびに/または(vi)取り付けラックに導入するカスタムインターフェースモジュールの数、のうちの1つ以上を決定することをさらに含む、態様13に記載の方法。
【0087】
15.カスタムインターフェースモジュールが、パススルーモジュールである、態様1~14のいずれか1つに記載の方法。
【0088】
16.第1の旧型PLCタイプをアップグレードするために使用される構成要素が、第2の旧型PLCタイプをアップグレードするために使用される構成要素と、取り付けラックおよびカスタムインターフェースモジュールによってのみ異なる、態様1~15のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
17.取り付けラックに交換用ハードウェアを導入することが、取り付けラックに複数のカスタムインターフェースモジュールを導入することを含み、複数のカスタムインターフェースモジュールの各々が、対応する旧型配線機構に連結されるように位置決めされる、態様1~16のいずれか1つに記載の方法。
【0090】
18.カスタムインターフェースモジュールであって、カスタムインターフェースモジュールを相手側旧型配線連結機構に機械的および電気的に連結するように構成された旧型配線連結機構であって、相手側旧型配線連結機構が、複数のプロセス制御フィールドデバイスへのまたは複数のプロセス制御フィールドデバイスからの複数の信号を搬送するため
の旧型配線を相手側旧型配線連結機構へ終端する、旧型配線連結機構と、複数の信号の各々について、対応する信号がI/Oカードを介してI/OカードへまたはI/Oカードから通信されるように、I/Oカードへのカスタムインターフェースモジュールの電気的連結を促進するように構成されたI/Oカップリング機構と、I/O連結機構と旧型配線連結機構との間に電気的に配設された調整モジュールであって、調整モジュールが、複数の信号のそれぞれについて、(i)旧型配線連結機構で受信される信号を、I/O連結機構を介してI/Oカードに送信され得る信号に変換するか、または(ii)I/O連結機構を介してI/Oカードから受信される信号を、旧型配線連結機構を介して対応するプロセス制御フィールドデバイスへ送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールと、を備える、カスタムインターフェースモジュール。
【0091】
19.相手側配線連結機構が、揺動アーム上に配設される、態様18に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0092】
20.I/O連結機構が、リボンケーブルコネクタを受け入れるように構成されている、態様18または態様19のうちの1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0093】
21.I/O連結機構を通過する信号が24VDC信号である、態様18~20のいずれか1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0094】
22.I/O連結機構を通過する信号が、4~20mA信号である、態様18~20のいずれか1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0095】
23.旧型配線連結機構を通過する信号が120VDC、60VAC、27VAC、48VDC、240VAC、240VDCである、態様18から20のいずれか一項に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0096】
24.電流制限回路をさらに備える、態様18~23のいずれか1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0097】
25.カスタムインターフェースモジュールとI/Oカードとの間の気流を促進するように構成された構成要素の配列をさらに備える、態様18~24のいずれか1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0098】
26.旧型配線連結機構は、カードエッジコネクタである、態様18~25のいずれか1つに記載のカスタムインターフェースモジュール。
【0099】
27.プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(PLC)から非PLCプロセスコントローラにアップグレードするためのシステムであって、システムが、旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアによって占有されたスペースに収まるように寸法決めおよび構成された取り付けラックと、非PLCプロセスコントローラと、非PLCプロセスコントローラに連結され、取り付けラックに取り付けれた入力/出力(I/O)カードと、I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通過させ、かつ/またはI/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスへ送信するように構成されたI/O端子ブロックであって、取り付けラックに取り付けられたI/O端子ブロックと、取り付けラックに取り付けられ、旧型配線の変更または再終端を必要とすることなく、(i)I/O端子ブロックを介してI/Oカードに、かつ(ii)プロセス制御システムの旧型配線に連結された旧型配線機構を介して複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュールと、を備えるシステム。
【0100】
28.非PLCプロセスコントローラが、取り付けラックに取り付けられる、態様27に記載のシステム。
【0101】
29.キャリアエクステンダが、取り付けラックに取り付けられ、非PLCプロセスコントローラに通信可能に連結され、キャリアエクステンダは、I/Oカードに通信可能に連結され、I/Oカードと非PLCプロセスコントローラとの間の通信を促進する、態様27に記載のシステム。
【0102】
30.複数のカスタムインターフェースモジュールが、取り付けラックに取り付けられ、対応する複数の旧型配線機構に連結するための複数のカスタムインターフェースモジュールである、態様27~29に記載のシステム。
【0103】
31.複数のカスタムインターフェースモジュールのカスタムインターフェースモジュールの数に等しい数のI/Oカードが、取り付けラックに取り付けられ、各I/Oカードは、複数のカスタムインターフェースモジュールのうちの1つに通信可能に連結される、態様30に記載のシステム。
【0104】
32.複数のカスタムインターフェースモジュールのカスタムインターフェースモジュールの半分の数に等しい数のI/Oカードが、取り付けラックに取り付けられ、各I/Oカードは、複数のカスタムインターフェースモジュールのうちのペアに通信可能に連結される、態様30に記載のシステム。
【0105】
33.システムが、各カスタムインターフェースモジュールに対して1個のI/Oカードを備える、態様30に記載のシステム。
【0106】
34.システムは、2個のカスタムインターフェースモジュールごとに1つのI/Oカードを備える、態様30に記載のシステム。
【0107】
35.I/O端子ブロックが、2個のカスタムインターフェースモジュールに連結されるように構成される、態様27~34のいずれか1つに記載のシステム。
【0108】
36.各カスタムインターフェースモジュールが、リボンケーブルを介してI/O端子ブロックに連結される、態様27~35のいずれか1つに記載のシステム。
【0109】
37.カスタムインターフェースモジュールが、I/Oカードから送信される信号をフィールドデバイスと互換性を有するように、またはフィールドデバイスから受信される信号をI/Oカードと互換性を有するように調整する、態様27~36のいずれか1つに記載のシステム。
【0110】
38.旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアが旧型I/Oカードを含む、態様27~37のいずれか1つに記載のシステム。
【0111】
39.旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、態様27~38のいずれか1つに記載のシステム。
【0112】
40.I/O端子ブロックが、リボンケーブルを介してカスタムインターフェースモジュールに通信可能に連結される、態様27~39のいずれか1つに記載のシステム。
【0113】
41.リボンケーブルが、自己巻回リボンケーブルである、態様40に記載のシステム
【0114】
42.I/Oカードが、旧型配線機構をカスタムインターフェースモジュールから切り離すことなく、取り付けラックから取り外し可能である、態様27~41のいずれか1つに記載のシステム。
【0115】
43.カスタムインターフェースモジュールが、パススルーモジュールである、態様27~42のいずれか1つに記載のシステム。
【0116】
44.第1の旧型PLCタイプからアップグレードするために使用される構成要素が、第2の旧型PLCタイプからアップグレードするために使用される構成要素と、取り付けラックおよびカスタムインターフェースモジュールによってのみ異なる、態様27~43のいずれか1つに記載のシステム。
【0117】
45.カスタムインターフェースモジュールの旧型配線連結機構が、旧型配線に連結された相手側旧型配線連結機構と位置合わせされるように、取り付けラック内に各々位置決めされた複数のカスタムインターフェースモジュールを備える、態様27~44のいずれか1つに記載のシステム。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-03-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(旧型PLC)から非PLC分散プロセスコントローラにアップグレードするための方法であって、前記方法が、
取り付けラックを組み立てることであって、前記取り付けラックが、前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアを収容するラックによって占有されたスペースに収まるように寸法決めおよび構成されている、組み立てることと、
前記取り付けラック交換用ハードウェアを導入することであって、前記交換用ハードウェアが、
前記非PLC分散プロセスコントローラまたは前記非PLC分散プロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成されたキャリアエクステンダ、
前記非PLC分散プロセスコントローラまたは前記取り付けラック内のキャリアエクステンダに通信可能に連結された/O(入力/出力)カード、
前記I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号と通信し、かつ/または前記I/Oカード信号から複数のプロセス制御フィールドデバイスに通信するように構成されたI/O端子ブロック、ならびに
旧型配線の変更または再終端を必要することなく、(i)前記I/O端子ブロックを介して前記I/Oカードに、および(ii)前記プロセス制御システムの前記旧型配線に連結された旧型配線機構を介して前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに、通信可能に連結されたカスタムインターフェースモジュール、を含む、導入することと、
前記旧型配線機構が前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに電気的に接続されたままである間に、前記旧型配線機構を前記旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアから切断することと、
前記旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアを収容する前記ラックを、前記ラックによって以前に占有された前記スペースから取り外すことと、
前記交換用ハードウェアを含む前記組み立てられた取り付けラックを、追加のスペースを必要とすることなく、前記旧型PLCに関連付けられている前記旧型ハードウェアを収容する前記ラックによって以前に占有された前記スペースに配置することと、
前記旧型配線機構を前記カスタムインターフェースモジュールに連結することと、
を含み、
前記取り付けラックに交換用ハードウェアを導入することが、前記取り付けラックに複
数のカスタムインターフェースモジュールを導入することを含み、前記複数のカスタムインターフェースモジュールの各々が、対応する旧型配線機構に連結されるように位置決めされる、
方法。
【請求項2】
以下のうちいずれか1つ又はそれ以上が真である、請求項1に記載の方法:
(a)前記交換用ハードウェアが、前記非PLC分散プロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成された前記キャリアエクステンダを含むこと、
(b)(i)前記交換用ハードウェアが、対応する複数の旧型配線機構に連結するための複数のカスタムインターフェースモジュールを含むこと、および、(ii)前記交換用ハードウェアが、同数のI/Oカードと、カスタムインターフェースモジュールと、を含み、各I/Oカードは、前記複数のカスタムインターフェースモジュールのうちの1つに通信可能に連結されること、
(c)(i)前記交換用ハードウェアが、対応する複数の旧型配線機構に連結するための複数のカスタムインターフェースモジュールを含むこと、および、(ii)前記交換用ハードウェアが、カスタムインターフェースモジュールの半分の数のI/Oカードを含み、各I/Oカードは、前記複数のカスタムインターフェースモジュールの対に通信可能に連結されること、
(d)前記I/O端子ブロックが、リボンケーブルを介して前記カスタムインターフェースモジュールに連結されること、
(e)前記カスタムインターフェースモジュールが、パススルーモジュールであること。
【請求項3】
前記交換用ハードウェアが、前記非PLC分散プロセスコントローラに通信可能に連結されるように構成された前記キャリアエクステンダを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記交換用ハードウェアが、前記非PLC分散プロセスコントローラを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数のカスタムインターフェースモジュールの各々が、前記プロセス制御フィールドデバイスと前記I/Oカードとの間で通信される前記信号を前記I/Oカードと互換性を有するように調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアが旧型I/Oカードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記プロセス制御システムを前記非PLC分散プロセスコントローラにアップグレードした後、前記カスタムインターフェースモジュールから前記旧型配線機構を切り離すことなく、前記I/Oカードが取り外し可能である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
カスタムインターフェースモジュールであって、
前記カスタムインターフェースモジュールを相手側旧型配線連結機構に機械的および電気的に連結するように構成された旧型配線連結機構であって、前記相手側旧型配線連結機構が、複数のプロセス制御フィールドデバイスへまたは複数のプロセス制御フィールドデバイスからの複数の信号を搬送するための旧型配線を前記相手側旧型配線連結機構へ終端する、旧型配線連結機構と、
I/O連結機構であって、前記複数の信号の各々について、対応する信号が前記I/O連結機構を介して/Oカードへまたは前記I/Oカードから通信されるように、前記I
/Oカードへの前記カスタムインターフェースモジュールの電気的連結を促進するように構成されたI/O連結機構と、
前記I/O連結機構と前記旧型配線連結機構との間に電気的に配設された調整モジュールであって、前記調整モジュールが、前記複数の信号の各々について、前記旧型配線に連結された旧型配線機構が前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに電気的に接続されたままである間に、(i)前記旧型配線連結機構で受信される信号を、前記I/O連結機構を介してI/Oカードへ送信され得る信号に変換するか、または(ii)前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードから受信される信号を、前記旧型配線連結機構を介して対応するプロセス制御フィールドデバイスに送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールと、
を備え
前記相手側旧型配線連結機構が、揺動アーム上に配設され、
前記旧型配線連結機構が、カードエッジコネクタである、
カスタムインターフェースモジュール。
【請求項10】
電流制限回路をさらに備える、請求項9に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項11】
前記カスタムインターフェースモジュールと前記I/Oカードとの間の気流を促進するように構成された構成要素の配列をさらに備える、請求項に記載のカスタムインターフェースモジュール。
【請求項12】
プロセス制御システムを旧型プログラマブルロジックコントローラ(旧型PLC)から非PLC分散プロセスコントローラにアップグレードするためのシステムであって、前記システムが、
追加のスペースを必要とすることなく、前記旧型PLCに関連付けられている旧型ハードウェアによって占有されるスペースに収まるように寸法決めかつ構成された取り付けラックと、
非PLC分散プロセスコントローラと、
前記非PLC分散プロセスコントローラに連結され、前記取り付けラックに取り付けられた/O(入力/出力)カードと、
前記I/Oカードに通信可能に連結され、複数のプロセス制御フィールドデバイスに対応するI/Oカード信号へ通過させ、かつ/または前記I/Oカード信号から前記複数のプロセス制御フィールドデバイスへ送信するように構成されたI/O端子ブロックであって、前記取り付けラックに取り付けられたI/O端子ブロックと、
複数のカスタムインターフェースモジュールであって、前記取り付けラックに取り付けられ、型配線の変更または再終端を必要とすることなく、(i)前記I/O端子ブロックを介して前記I/Oカードに、および(ii)前記プロセス制御システムの前記旧型配線に連結された旧型配線機構を介して前記複数のプロセス制御フィールドデバイスに、各々が通信可能に連結された、複数のカスタムインターフェースモジュールと、を備えるシステム。
【請求項13】
以下のうちいずれか1つ又はそれ以上が真である、請求項12に記載のシステム:
(a)各カスタムインターフェースモジュールが、リボンケーブルを介して前記I/O端子ブロックに連結されること、
(b)前記カスタムインターフェースモジュールは、I/O連結機構と前記旧型配線機構との間に電気的に配設された調整モジュールを含み、複数の信号の各々について、(i)前記旧型配線機構で受信される信号を、前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードへ送信され得る信号に変換するか、または、(ii)前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードから受信される信号を、前記旧型配線機構を介して対応するプロセス制御フィ
ールドデバイスに送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールを含むこと、
(c)手側旧型配線連結機構が、複数のプロセス制御フィールドデバイスへのまたは前記複数のプロセス制御フィールドデバイスからの複数の信号を搬送するための旧型配線を前記相手側旧型配線連結機構へ終端
前記カスタムインターフェースモジュールは、
I/O連結機構であって、前記複数の信号の各々について、対応する信号が前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードへまたは前記I/Oカードから通信されるように、前記I/Oカードへの前記カスタムインターフェースモジュールの電気的連結を促進するように構成された、I/O連結機構と、
前記I/O連結機構と前記旧型配線機構との間に電気的に配設された調整モジュールであって、前記調整モジュールが、前記複数の信号のそれぞれについて、(i)前記旧型配線機構で受信される信号を、前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードに送信され得る信号に変換するか、または(ii)前記I/O連結機構を介して前記I/Oカードから受信される信号を、前記旧型配線機構を介して対応するプロセス制御フィールドデバイスへ送信され得る信号に変換する、ように構成された調整モジュールと、
を含むこと、
(d)前記カスタムインターフェースモジュールは、電流制限回路をさらに備えること、
(e)前記カスタムインターフェースモジュールが、パススルーモジュールであること、
(f)キャリアエクステンダが、前記取り付けラックに取り付けられ、前記非PLC分散プロセスコントローラに通信可能に連結され、前記キャリアエクステンダは、前記I/Oカードに通信可能に連結され、前記I/Oカードと前記非PLC分散プロセスコントローラとの間の通信を促進すること。
【請求項14】
前記非PLC分散プロセスコントローラが、前記取り付けラックに取り付けられる、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
ャリアエクステンダが、前記取り付けラックに取り付けられ、前記非PLC分散プロセスコントローラに通信可能に連結され、前記キャリアエクステンダは、前記I/Oカードに通信可能に連結され、前記I/Oカードと前記非PLC分散プロセスコントローラとの間の通信を促進する、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のカスタムインターフェースモジュール内の、カスタムインターフェースモジュールの半分の数に等しい数のI/Oカードが、前記取り付けラックに取り付けられ、各I/Oカードは、前記複数のカスタムインターフェースモジュールのうちのペアに通信可能に連結される、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記システムが、2個のカスタムインターフェースモジュールごとに1つのI/Oカードを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
各カスタムインターフェースモジュールが、リボンケーブルを介してI/O端子ブロックに連結される、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記カスタムインターフェースモジュールが、前記I/Oカードから送信される信号を前記プロセス制御フィールドデバイスと互換性を有するように、または前記プロセス制御フィールドデバイスから受信される信号を前記I/Oカードと互換性を有するように調整する、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記旧型配線が、揺動アームにおいて終端される、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
前記I/Oカードが、前記旧型配線機構を前記カスタムインターフェースモジュールから切り離すことなく、前記取り付けラックから取り外し可能である、請求項12に記載のシステム。
【請求項22】
前記カスタムインターフェースモジュールの旧型配線連結機構が、前記旧型配線に連結された相手側旧型配線連結機構と位置合わせされるように、前記取り付けラック内に各々位置決めされた複数のカスタムインターフェースモジュールを備える、請求項12に記載のシステム。