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特開2024-51084店舗装置、店舗システム、店舗管理方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051084
(43)【公開日】2024-04-10
(54)【発明の名称】店舗装置、店舗システム、店舗管理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240403BHJP
【FI】
G06Q30/015
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024027630
(22)【出願日】2024-02-27
(62)【分割の表示】P 2023060835の分割
【原出願日】2018-03-14
(31)【優先権主張番号】P 2017162610
(32)【優先日】2017-08-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】岡本 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】山崎 晋哉
(57)【要約】
【課題】店舗に来店した人物に対するより高度なサービスを提供する。
【解決手段】複数の表示装置のうち、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置を特定する表示装置特定部と、特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングを判定する表示タイミング判定部と、を備える店舗装置。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定する表示装置特定部と、
前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定する表示タイミング判定部と、
前記表示装置により表示された前記販売管理情報の変更指示を検出した場合、前記変更指示に基づいて前記販売管理情報を変更するように制御する制御部と、
を備える店舗装置。
【請求項2】
前記複数の表示装置のいずれかから所定範囲内に位置する人物を、前記処理対象人物として特定する人物特定部と、
を備える請求項1に記載の店舗装置。
【請求項3】
前記人物特定部は、前記所定範囲内に位置する人物のうち、前記表示装置に最も近い人物を前記処理対象人物として特定する請求項2に記載の店舗装置。
【請求項4】
前記変更指示は、前記販売管理情報が示す商品の変更、前記販売管理情報が示す商品の数量の変更、前記販売管理情報が示す商品の削除を示す変更の何れか一つまたは複数である
請求項1に記載の店舗装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記処理対象人物が前記特定された前記表示装置から所定距離離れた場合に前記販売管理情報の表示を消去する
請求項1に記載の店舗装置。
【請求項6】
前記制御部は、販売管理情報のうち前記人物が位置に関連する商品についての情報のみを含む販売管理情報の前記表示装置への表示を制御する
請求項1に記載の店舗装置。
【請求項7】
人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定する表示装置特定部と、
前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定する表示タイミング判定部と、
前記表示装置により表示された前記販売管理情報の変更指示が前記表示装置に入力された場合、前記変更指示に基づいて前記販売管理情報を変更するように制御する制御部と、
を備える店舗システム。
【請求項8】
人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定し、
前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定し、
前記表示装置により表示された前記販売管理情報の変更指示を検出した場合、前記変更指示に基づいて前記販売管理情報を変更するように制御する
店舗管理方法。
【請求項9】
人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定し、
前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定し、
前記表示装置により表示された前記販売管理情報の変更指示を検出した場合、前記変更指示に基づいて前記販売管理情報を変更するように制御する
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗装置、店舗システム、店舗管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
店舗において来店者が購入を希望する商品の自動決済を管理する技術が求められている。特許文献1には関連する技術として無人店舗に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-25337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような商品の自動決済を行う店舗においては来店者等の人物は手に取った商品を袋やカゴに入れて店舗内を歩き回る。自動決済が行われるため店舗に備わるコンピュータサーバ装置は来店者ごとに来店者が手に取った商品を、店舗内の各種センサから得られた情報に基づいて検出し、管理する。来店者は取得した商品の一覧をコンピュータサーバ装置と通信する携帯端末で表示させることも可能となる。しかしながら、コンピュータサーバ装置が管理する自身が手に取った商品などの情報を確認することができない。
【0005】
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる店舗装置、店舗システム、店舗管理方法、プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、店舗装置は、人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定する表示装置特定部と、前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定する表示タイミング判定部と、前記処理対象人物が前記特定された前記表示装置から所定距離離れた場合に前記販売管理情報の表示を消去する制御部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、店舗管理システムは、人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定する表示装置特定部と、前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定する表示タイミング判定部と、前記処理対象人物が前記特定された前記表示装置から所定距離離れた場合に前記販売管理情報の表示を消去する制御部と、を備える。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、店舗管理方法は、人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定し、前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定し、前記処理対象人物が前記特定された前記表示装置から所定距離離れた場合に前記販売管理情報の表示を消去する。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、プログラムは、店舗装置のコンピュータに、人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、複数の表示装置のうち、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置として特定し、前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングであると判定し、前記処理対象人物が前記特定された前記表示装置から所定距離離れた場合に前記販売管理情報の表示を消去する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、店舗に来店した人物は自身が手に取った商品名の一覧を少なくとも含む販売管理情報を店舗内の各表示装置で閲覧しながら商品購入を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による店舗システムの概略図である。
図2】本発明の一実施形態による商品棚と商品棚から商品を取得する利用者の様子を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による店舗装置のハードウェア構成図である。
図4】本発明の一実施形態による店舗装置の機能ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態による店舗装置の処理フローを示す第一の図である。
図6】本発明の一実施形態による店舗装置の処理フローを示す第二の図である。
図7】本発明の一実施形態による店舗装置の最小構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態による店舗装置を図面を参照して説明する。
図1は同実施形態による店舗装置を備えた店舗システムの概略図である。
店舗装置1は店舗20内に設けられた各装置と通信接続される。店舗20には例えば入退ゲート2が設けられる。また店舗20内には商品棚21が複数設けられる。各商品棚21には商品が並べられている。さらに店舗20内には一例として商品棚21それぞれに対応する表示装置22が設けられる。表示装置22は商品棚21とは関係なく店舗内に設けられていてよい。表示装置22は一例としてはタブレット端末等のタッチパネルを備えたコンピュータである。商品棚21には商品棚の前に位置する人物の顔を撮影する第一カメラ3が設けられている。その他にも商品検知センサ6等のセンシング装置が店舗20内に設けられるが以下に詳細を記載する。
【0013】
本実施形態による店舗システム100で管理される店舗20は利用者が入退ゲート2を通って入店または退店する構造となっている。店舗20には店員は常駐していなくてよい。店舗20には店員が常駐していてもよい。利用者は商品棚21から商品を手に取り、入退ゲート2を通って退店する。利用者が入退ゲート2を通って退店するまでの間、店内に設けられた何れかの撮影装置やモーションセンサなどのセンシング装置が、利用者の特徴情報や位置情報、その利用者が取得した商品の識別情報や位置等を判定するためのセンシング情報を取得し、店舗装置1へ送信する。店舗装置1は受信したそれらのセンシング情報を用いて、自動的に決済処理を行う。
【0014】
図2は商品棚と商品棚から商品を取得する利用者の様子を示す図である。
商品棚21それぞれに複数個の第一カメラ3が設けられてよい。また商品棚21の上方にはユーザのモーションをセンシングするモーションセンサ4が設けられてよい。また商品棚21には店舗20の利用者が手に取った商品や、商品棚21に返却した商品の画像を撮影する第二カメラ5が商品棚21に上方に設けられてよい。当該第二カメラ5は、人物顔を撮影して人物を認識するカメラとは別の、商品を認識するカメラとして設けられてよい。
なお第一カメラ3や第二カメラ5は、商品棚21に設けられていなくてもよい。第一カメラ3や第二カメラ5は、天井や床など、顔画像や利用者が手に取った商品や商品棚21に返却した商品の画像撮影ができる位置であれば、どこに設けられていてもよい。
【0015】
図3は店舗装置のハードウェア構成図である。
店舗装置1は、図3で示すようにCPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、HDD(Hard Disk Drive)104、インタフェース105、通信モジュール106の各ハードウェア構成を一例として備える。HDD104は、SSD(Solid State Drive)であってもよい。
【0016】
図4は店舗装置の機能ブロック図である。
店舗装置1のCPU101は記憶部に予め記録される店舗管理プログラムを読み出して実行する。これにより店舗装置1には制御部11、第一位置情報取得部12、第二位置情報取得部13、行為検出部14、人物特定部15、表示装置特定部16、表示タイミング判定部17、販売管理部18、表示制御部19の各機能が少なくとも備わる。
【0017】
図4に示すように店舗装置1はデータベース10と接続されている。店舗装置1は第一通信ネットワーク8を介して入退ゲート2、第一カメラ3、モーションセンサ4、第二カメラ5、商品検知センサ6、表示装置22、ゲート装置23などの店舗20内に備わる各センシング装置と通信接続されている。第一通信ネットワーク8は例えば店舗装置1と店舗20内の各センシング装置とを繋ぐ専用の通信ネットワークである。店舗装置1はまた店舗20の利用者が携帯する端末7と第二通信ネットワーク9を介して接続される。第二通信ネットワーク9は携帯電話網やインターネットである。店舗装置1は店舗内に備わるコンピュータサーバ装置であってもよいし、店舗20とは遠隔に離れたコンピュータデータセンター等に設置されているコンピュータサーバ装置であってもよい。
【0018】
本実施形態による上述の店舗装置1の各機能により、店舗装置1は表示装置22の近傍に位置する利用者の中から処理対象人物を特定する。すなわち、店舗装置1は、複数の表示装置22のいずれかから所定の範囲内に位置する利用者を、処理対象人物として特定する。そして、店舗装置1は、店舗内に複数設けられた表示装置22のうち店舗20内で検出された処理対象人物が当該店舗20内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置22を特定する。また店舗装置1は特定された表示装置22のうち販売管理情報を表示するタイミングを判定する。また店舗装置1は、判定したタイミングにおいて、特定した表示装置22に販売管理情報を送信して、当該販売管理情報が表示装置22に表示されるよう制御する。また店舗装置1は、処理対象人物の所定の動作に基づいて、販売管理情報を表示した表示装置22に当該販売管理情報の消去指示を行う。
【0019】
このような店舗装置1の処理によりユーザは自身が手に取った商品や、カゴや袋に入れた商品を示す販売管理情報を店舗20内に設置されている表示装置22において確認することができる。
【0020】
店舗装置1は、商品に近づく利用者などの商品接近人物の生体の特徴情報の位置を示す第一位置情報を第一カメラ3から得た画像に基づいて取得する。生体の特徴情報は、例えば顔の特徴情報や、眼の虹彩の特徴情報などであってよい。商品接近人物は来店者などの利用者であってもよいし、店舗20を管理する管理者であってもよい。また店舗装置1は、商品接近人物のうち商品に腕を伸ばした対象人物の位置を示す第二位置情報を、モーションセンサ4から得たセンシング情報に基づいて検出する。
【0021】
店舗装置1は商品に対する移動行為を検出する。例えば店舗装置1は商品を撮影する第二カメラ5からの画像や、商品検知センサ6から得た情報に基づいて商品に対する移動行為を検出する。商品の移動行為とは商品を手に取った行為、商品を商品棚21に返却した行為などである。店舗装置1は、移動行為が行われた商品のIDや位置、第一位置情報と第二位置情報との位置関係に基づいて商品に対する移動行為を行った処理対象人物の生体の特徴情報を特定する。店舗装置1は、その特徴情報に対応する人物のIDを取得する。店舗装置1は、特定した対象人物のIDに対応する販売管理情報等に対して、移動行為が行われた商品の識別情報を割り当てる等の管理を行う。
【0022】
店舗装置1の商品に対する移動行為の検出処理について説明する。
店舗20の利用者は入退ゲート2を通過する際、ゲート装置23に顔を向ける。ゲート装置23は撮影機能を有しており利用者の顔を撮影する。ゲート装置23は利用者の顔が写る画像を店舗装置1へ送信する。販売管理部18はゲート装置23から得られた画像から顔の特徴情報を生成する。販売管理部18はデータベース10に記録されている利用者一覧に含まれる特徴情報と、ゲート装置23から得られた特徴情報とが一致するか否かを判定する。販売管理部18はゲート装置23から取得した特徴情報が、データベース10に記録されている何れかの特徴情報と一致する場合にはゲート装置23へ一致したことを示す信号を送信する。ゲート装置23は特徴情報の一致を検知してゲートを開く制御を行う。
【0023】
なお販売管理部18はデータベース10に記録されている利用者一覧に含まれる特徴情報の中に、ゲート装置23から得られた特徴情報が存在しない場合には、新たにそのゲート装置23から得られた特徴情報をデータベース10に記録してゲート装置23に対してゲート開を示す指示を出力してもよい。この場合、ゲート装置23は利用者に対してクレジットカード番号や暗証番号などの情報の入力を促し、それらの情報を取得した後にゲートを開く制御を行うようにしてもよい。販売管理部18は、データベース10に記録される販売管理テーブルに利用者の特徴情報に紐づく利用者IDを書き込む。これにより販売管理部18は利用者が店舗20内で商品を購入する準備を行うことができる。なお販売管理テーブルは利用者ID、利用者が手に取った商品のID、商品の個数などの情報を対応付けて記憶するデータテーブルである。利用者が店舗20に入店した時点においては、販売管理テーブルには利用者IDに紐づいて商品ID等の商品情報は記憶されていない。
【0024】
利用者が店舗内で商品を手に取りカゴ等にいれる際、第一カメラ3は商品棚21の前に位置している利用者等の人物を商品棚21側から撮影し、その撮影した画像や動画像を店舗装置1へ出力する。モーションセンサ4は一例として天井などの商品棚21の上方から下方の利用者をセンシングし、そのセンシングにより得た情報を店舗装置1へ出力する。
モーションセンサ4がセンシングして出力する情報は、例えば赤外線により得られた各物体の位置までの距離を、画像に変換した距離画像などであってよい。
【0025】
商品検知センサ6は例えば商品棚21に陳列した商品ごとに設置されている。商品検知センサ6は、具体的には商品の下に敷かれたシート状の形状をしており当該シート形状に設定された各位置の商品の重量による圧力を検出する圧力センサや、当該重量そのものを検出する重量センサなどであってよい。商品検知センサ6は例えば利用者が商品を手に取った場合には、その商品検知センサ6のセンサIDと商品棚21におけるその商品の店舗内の座標とを含む商品取得信号を店舗装置1へ出力する。店舗装置1は、取得した情報のそれぞれに紐づく店舗内3次元座標と時刻の対応関係と、商品検知センサ6から受信した商品検知センサ6のセンサIDに紐づけて記憶する商品IDや店舗内3次元座標と時刻の対応関係とに基づいて人物IDを特定する。取得した情報は、第一カメラ3から得た画像に基づく人物の特徴情報、モーションセンサ4から得た画像に基づく人物の骨格情報、第二カメラ5から得た画像に基づく商品IDなどの商品情報である。
店舗装置1は、特定した人物IDと、第二カメラ5が撮影した画像から特定された商品IDとを紐づけて、データベース10の販売管理テーブルに記録する。
【0026】
商品検知センサ6は、商品が商品棚21に戻された場合には、その商品検知センサ6のセンサIDや商品棚21におけるその商品の店舗内の座標などを含む商品返品行為情報を店舗装置1へ出力する。店舗装置1は、データベース10に記録されている対応する利用者のIDと商品IDとの紐づけを解除する処理を行う。具体的に、店舗装置1は、その商品返品行為情報が示す商品検知センサ6のセンサIDに紐づけて記憶する商品IDや座標、また処理対象人物の特徴情報や骨格情報に基づいて、対応する利用者の人物IDと商品IDとの紐づけを解除する処理を行う。
【0027】
店舗装置1は商品検知センサ6から得た情報の代わりに、第二カメラ5から得た画像に基づいて、利用者が手に取った商品の識別情報と商品棚21におけるその商品の店舗内の座標とを検出してもよい。また店舗装置1は第二カメラ5から得た画像に基づいて、商品棚21に戻された商品の識別情報と商品棚21におけるその商品の店舗内の座標とを検出してもよい。つまり、店舗装置1は商品検知センサ6と第二カメラ5から得た画像の少なくとも一方に基づいて、商品に対する移動行為を検出すればよい。移動行為とは利用者による商品棚21から商品を取得する行為、または商品の商品棚21へ戻す行為を示す。
【0028】
このような処理により、店舗装置1は利用者がどの商品を手に取って、どの商品を商品棚21に戻したかの情報を解析、記憶することができる。また利用者は退店時に入退ゲート2を通過する。この時、ゲート装置23は退店する利用者の顔を撮影する。ゲート装置23は利用者の顔が写る画像と退店フラグとを含む退店情報を店舗装置1へ送信する。販売管理部18はゲート装置23から得られた画像から顔の特徴情報を生成する。販売管理部18はデータベース10に記録されている利用者一覧に含まれる特徴情報と、ゲート装置23から得られた特徴情報とが一致するか否かを判定する。販売管理部18はゲート装置23から取得した特徴情報がデータベース10に記録されている何れかの特徴情報と一致する場合には、ゲート装置23へ一致したことを示す信号を送信する。これによりゲート装置23は入退ゲート2のゲートを開ける制御を行う。
【0029】
また販売管理部18は退店する利用者の特徴情報に基づいて利用者のIDをデータベース10から読み取る。販売管理部18はこの利用者のIDに基づいて、販売管理テーブルに記録されている販売管理情報に含まれる当該利用者のIDと、商品のIDとの関係を特定する。そして、販売管理部18は、退店する利用者の購入商品を自動で検出することができる。店舗装置1はデータベース10内の販売管理テーブルに記録されている利用者のIDと、商品のIDとを含む販売管理情報と、利用者のIDに基づいてデータベース10から取得した決済用のクレジットカード番号などを用いて決済処理を自動で行う。利用者の店舗20への入店から退店までの店舗20内の各装置の上記処理や店舗装置1の上記処理は一例である。他の処理によって、利用者が購入した商品を検出する処理が行われるようにしてもよい。
【0030】
上述のように店舗装置1は利用者が商品棚21から商品を取得する行為や、利用者が商品を商品棚21へ戻す行為を検出するものであるが、どの人物がどの商品を取得したかの認識精度を高める必要がある。例えば商品棚21の前に複数の人物が位置しており、そのうちの一人の人物が特定の商品を手に取った場合、どの人物がどの商品を取得したのかを精度良く認識しなければ、店舗装置1は自動で商品の購入処理を進めることはできない。
以下、どの人物がどの商品を取得したかの認識精度を高めるための技術について詳細に説明する。店舗装置1は店員などの商品を購入する目的で来店した人物以外の人物がどの商品を取得したかを判定するものであってもよい。そして店舗装置1はこのように認識された人物が購入しようとする商品の一覧を示す販売管理情報を、店舗20内に設置された表示装置22へ表示する制御を行う。これにより自身の携帯端末を保有しない利用者に対して、その利用者が手に取って購入しようとする商品の情報や金額などを通知することができる。
【0031】
図5は店舗装置における処理フローを示す第一の図である。
店舗装置1の第一位置情報取得部12は、複数の第一カメラ3それぞれから一例として1秒間に数枚~数十枚程度の画像を取得する。複数の第一カメラ3は、各商品棚21において棚前に位置する人物が撮影できるように設置される。第一位置情報取得部12はそれら取得した画像に写る人物の生体の特徴情報を検出する(ステップS101)。生体情報は顔の特徴情報や眼の虹彩の特徴情報などであってよい。第一位置情報取得部12は、画像中から生体の特徴情報を取得できた場合、その特徴情報が検出できた空間座標を算出する。例えば第一位置情報取得部12に対して、予め画角や撮影方向に基づく3次元撮影空間領域が決定されているとする。
第一位置情報取得部12は、各第一カメラ3についての3次元撮影空間領域をデータベース10から取得する。第一位置情報取得部12は、その取得した3次元撮影空間領域と、画像において出現した特徴情報の画像内座標と、特徴情報の大きさ等に基づいて、所定の算出式によって特徴情報が出現する3次元撮影空間領域における3次元座標を算出する。また第一位置情報取得部12は、3次元撮影空間領域における座標から店舗空間領域を示す座標への変換式を用いて、特徴情報が出現する店舗空間領域内での3次元座標を算出する(ステップS102)。
第一位置情報取得部12は、画像中から生体の特徴情報を取得できた場合、その画像を送信した第一カメラ3のIDと、検出時刻と、生体の特徴情報と、その特徴情報が出現した店舗空間領域内の3次元座標と、を対応付けて第一人物候補テーブルに記録する(ステップS103)。第一位置情報取得部12は画像の取得する度に第一人物候補テーブルの情報を更新する。
【0032】
第二位置情報取得部13は、複数のモーションセンサ4から一例として1秒間に数枚~数十枚程度の距離画像を取得する。複数のモーションセンサ4は、各商品棚21の上方の天井等に設けられ棚前に位置する人物を上方から下方に向けて撮影できるように設置される。第二位置情報取得部13はそれら取得した距離画像に写る人物の画像を解析し、画像中における頭部位置、人物が伸ばした腕の軸などの骨格情報を検出する(ステップS104)。骨格情報には、例えば距離画像において解析して得られた腕の軸の直線を示すベクトル、座標、手先端の座標などが含まれてよい。なお骨格情報には少なくとも上方から見た頭や腕や手先端の座標内の位置を特定するための座標やベクトル、腕の軸を表す式などが含まれる。
第二位置情報取得部13は、画像中から腕の軸および手先端を含む骨格情報を取得できた場合、その骨格情報を示す腕や手先端の空間座標を算出する。第一位置情報取得部12と同様に、第二位置情報取得部13は予め画角や撮影方向に基づく3次元撮影空間領域を記憶している。第二位置情報取得部13は各モーションセンサ4についての3次元撮影空間領域をデータベース10から取得する。第二位置情報取得部13は、その取得した3次元撮影空間領域と、画像において出現した骨格情報の画像内座標と、モーションセンサ4からの距離等に基づいて、所定の算出式によって骨格情報が出現する3次元撮影空間領域における3次元座標を算出する。また第二位置情報取得部13は、3次元撮影空間領域における座標から店舗空間領域を示す座標への変換式を用いて、骨格情報が出現する店舗空間領域内での3次元座標を算出する(ステップS105)。
第二位置情報取得部13は、画像中から骨格情報を取得できた場合、その画像を送信したモーションセンサ4のIDと、検出時刻と、骨格情報と、その骨格情報が出現した店舗空間領域内の3次元座標と、を対応付けて第二人物候補テーブルに記録する(ステップS106)。第二位置情報取得部13は距離画像の取得する度に第二人物候補テーブルの情報を更新する。
【0033】
商品検知センサ6は一例としては商品の重量や、当該重量による圧力を検知する。商品検知センサ6は、その重量や圧力の増減等に基づいて、重量や圧力の減少が閾値以上である場合には、減少を示すフラグとセンサIDと商品の配置位置(商品棚IDや配置段番号など)と行為検出時刻とを含む商品取得行為情報を店舗装置1へ出力する。また商品検知センサ6は重量や圧力の増減等に基づいて、重量や圧力の増加が閾値以上である場合には、増加を示すフラグとセンサIDと商品の配置位置と行為検出時刻とを含む商品返却行為情報を店舗装置1へ出力する。
店舗装置1の行為検出部14は商品検知センサ6から商品取得行為情報や商品返却行為情報を取得する(ステップS107)。行為検出部14は商品取得行為情報に基づいて、商品取得行為情報に含まれるセンサIDに紐づいて記憶している商品IDを取得する。これにより、行為検出部14は、その商品IDの商品が配置位置で示される商品棚21から取得されたことを検知する。また行為検出部14は商品返却行為情報に基づいて、商品取得行為情報に含まれるセンサIDに紐づいて記憶している商品IDを取得する。これにより、行為検出部14は、その商品IDの商品が配置位置で示される商品棚21に戻されたことを検知する。行為検出部14は商品取得行為情報または商品返却行為情報に含まれるセンサIDに対応する商品ID、配置位置、行為検出時刻を人物特定部15へ出力する。
【0034】
人物特定部15は行為検出部14から移動行為が行われた商品ID、配置位置、行為検出時刻を取得すると、次の判定処理を行う。すなわち、人物特定部15は、配置位置が示す店舗空間領域における3次元座標に所定距離以内となる近い座標を含み、行為検出時刻と所定時間差以内の検出時刻に紐づく骨格情報が、第二人物候補テーブルに記録されているか否かを判定する。人物特定部15は、移動行為が行われた商品の3次元座標に所定距離以内となる近い座標を含み、行為検出時刻と所定時間差以内の検出時刻に紐づく骨格情報が第二人物候補テーブルに記録されている場合、その骨格情報を取得する(ステップS108)。
例えば骨格情報には手の先端の3次元座標が含まれている。人物特定部15は商品の3次元座標と手の先端の3次元座標がほぼ同時刻に接近している場合には、その手の先端の3次元座標を含む骨格情報を、商品を手に取った人物の骨格情報と推定してその骨格情報を取得する。したがって人物特定部15は移動行為が行われた商品の3次元座標に基づいて、上述のように取得した骨格情報に含まれる頭部の3次元座標とその骨格情報の検出時刻とを取得する(ステップS109)。
人物特定部15はその頭部の3次元座標から所定距離以内の3次元座標に紐づくと共に、検出時刻が所定時間差以内の顔の特徴情報を第一人物候補テーブルから取得する(ステップS110)。店舗装置1は、予め顔の特徴情報と人物のIDとを紐づけて予めデータベース10内の人物特徴テーブルに記憶していることとする。人物特定部15はその記憶情報に基づいて、骨格情報から取得した顔の特徴情報を用いて人物のIDを検出する(ステップS111)。
【0035】
上述の処理によれば店舗装置1は、商品棚21の商品を取得した人物の腕や手のモーションによる位置や移動行為が行われた商品の位置を検出する。また、店舗装置1は、人物の腕や手のモーションによる位置や商品の位置の対応関係に基づいて、どの商品がどの人物に取得されたか、またどの商品がどの人物により返却されたかを判定している。このような処理により従来と比較して精度良くどの商品がどの人物により取得されたか、またどの商品がどの人物から返却されたかを判定することができる。
【0036】
上述のステップS107で示す商品取得行為情報や商品返却行為情報を取得する処理において、店舗装置1は、第二カメラ5から得た画像に基づいて、商品取得行為と商品返却行為の何れの移動行為が行われたのかを判定してもよい。例えば行為検出部14は第二カメラ5それぞれから一例として1秒間に数枚~数十枚程度の画像を取得する。第二カメラ5は、各商品棚21の範囲に画角を合わせて当該棚に置かれている商品を撮影する。
行為検出部14は商品棚21に置かれている商品それぞれの画像データに基づいて、それら画像に写る商品それぞれの前後の移動量や商品の有無をパターンマッチング等や移動解析を行って順次検出し、移動した商品を特定する。また行為検出部14は例えば前後に受信した画像間で商品棚21に配置されていた商品が無くなっている場合には商品が取得されたと判定する。一方、行為検出部14は前後に受信した画像間で商品棚21に配置されていなかった商品が配置されている場合には商品が商品棚21に戻されたと判定する。
【0037】
そして行為検出部14は商品が取得されたと判定した場合、その商品のIDと商品の配置位置を含む商品取得行為情報を生成する。商品のIDは、データベース10等に商品の画像データに紐づいて記録されているIDであってよい。また商品の配置位置は、第二カメラ5が撮影する画像内の座標に基づいて算出された店舗空間領域における3次元座標であってよい。行為検出部14は商品が商品棚21に戻されたと判定した場合、その商品のIDと商品の配置位置を含む商品返却行為情報を生成する。行為検出部14は商品取得行為情報または商品返却行為情報に含まれる商品のIDや配置位置を人物特定部15へ出力する。以降の人物特定部15による処理は、上述した商品検知センサ6から得た移動行為が行われた商品の座標を用いて行う人物の特定処理と同様の処理であってよい。
【0038】
なお図2で示すように商品を撮影する第二カメラ5は商品棚21に複数設置され、行為検出部14はそれぞれの第二カメラ5で撮影された画像に基づいて移動行為が行われた商品を判定してよい。第二カメラ5は商品棚21だけでなく、天井や床に設置されていてもよい。複数の第二カメラ5が別々方向から移動行為が行われた商品を撮影し複数の画像を解析することで商品の認識精度を高めることができる。この場合、行為検出部14は移動行為が行われた商品を異なる方向から撮影した各画像を、複数の第二カメラ5から順次取得する。行為検出部14は複数の第二カメラ5から取得した各画像に写る商品をパターンマッチングにより検出する。また行為検出部14は、その商品の3次元座標を、撮影方向、画角、商品の大きさなどの情報を算出式に代入して画像に写る商品の3次元座標を算出する。行為検出部14は、同じ商品棚21を撮影する複数の第二カメラ5それぞれから取得した各画像に写る同じ商品を、同じ時刻に検出した場合、それらが一つの商品であることを認識する。そして、行為検出部14はそれら複数の画像から一つの商品の移動行為を認識する。なおデータベース10には各商品の異なる複数の角度から見た場合の特徴情報や画像情報が記録されている。行為検出部14はこのようなデータベース10に記録されている商品の特徴情報や画像情報を用いて、新たに第二カメラ5で撮影された画像に写る商品を認識する。
【0039】
人物特定部15はステップS111において商品に移動行為を行った人物のIDを検出すると、販売管理情報を販売管理部18へ出力する。販売管理情報は、その人物のIDと、移動行為を示す情報である商品取得行為情報または商品返却行為情報とを含む。販売管理部18は販売管理情報から人物のIDと、商品取得行為情報または商品返却行為情報を取得する。販売管理部18は商品取得行為情報または商品返却行為情報のうち、商品取得行為情報を取得したか否かを判定する(ステップS112)。販売管理部18は販売管理情報に商品取得行為情報が含まれる場合には(S112のYES)、購入処理を行う(ステップS113)。すなわち、販売管理部18は、人物IDに紐づいてデータベース10の販売管理テーブルに記録される商品情報に、商品取得行為情報に含まれる商品IDを1つ加える購入処理を行う。これにより人物IDで示される人物が商品を購入したことがデータベース10に記録される。
一方、販売管理部18は販売管理情報に商品返却行為情報が含まれる場合には(S112のNO)、返却処理を行う(ステップS114)。すなわち、販売管理部18は、人物IDに紐づいてデータベース10の販売管理テーブルに記録される商品情報の中から、商品返却行為情報に含まれる商品IDを1つ削除する返却処理を行う。これにより人物IDで示される人物が商品を購入対象から外したことがデータベース10に記録される。
【0040】
なお販売管理部18は人物ID、及び、販売管理テーブルの更新を行ったことを示す販売管理情報変更通知を表示制御部19に出力する。表示制御部19は販売管理情報変更通知を受け取ると、その通知に基づいて、当該人物IDに紐づいてデータベース10の人物管理テーブルに記録される端末7の端末IDを取得する。表示制御部19は端末IDに基づいて、端末7へ送信する販売管理情報を生成する(ステップS115)。販売管理情報は一例としては人物ID、その人物IDで特定される人物が手に取って購入商品とし判定された商品の名前、ID等の一覧、各商品の個数、各商品の単価、購入商品として判定された全商品の合計金額、とを含む情報であってよい。
表示制御部19は生成された販売管理情報を端末IDに基づいて端末7へ送信する(ステップS116)。端末IDは端末7のネットワーク上のアドレスや、端末7で記憶する専用アプリケーションプログラムに割り当てられたIDなどであってよい。端末7は販売管理情報を受信し画面に出力する。これによりステップS111で検出された人物の保持する端末7に販売管理情報が表示され、その人物は自分が店舗内で購入しようとしている商品の一覧や合計金額を把握することができる。
店舗装置1の制御部11は処理を終了するか否かを判定する(ステップS117)。制御部11は処理を終了しない場合には(ステップS117のNO)、ステップS101からの処理を繰り返す。店舗装置1の各処理部は、上述の処理を店舗に備えられた各センサから得た情報に基づいて、各人物について並行に処理を行う。
【0041】
上述の処理において店舗装置1の販売管理部18は、人物特定部15の特定した人物のIDに対応する販売管理情報に、その人物により移動行為が行われた商品のIDを割り当てる処理をしている。しかしながら、販売管理部18はその商品が購入されようとしていることを示す販売管理情報として記憶する代わりに、その商品に対して人物が興味を抱いたことを示す商品価値管理情報として、他のデータテールブルにその商品IDの情報を記録するようにしてもよい。
また上述の処理において店舗装置1の販売管理部18は、人物特定部15の特定した人物のIDに対応する販売管理情報に、その人物により商品棚21に返却される移動行為が行われた商品のIDを割り当てる処理をしている。しかしながら、販売管理部18はその商品が返却されたことを示す販売管理情報として記憶する代わりに、商品に対して人物が興味を抱いたが購入するまでに至らなかったことを示す商品価値管理情報として、他のデータテールブルにその商品IDの情報を記録するようにしてもよい。
【0042】
なお上述の店舗装置1の処理は商品棚21の前に人物が一人だけ位置しており、その人物が商品を取得する場合や商品を商品棚21に返却する場合の人物の特定と、移動行為が行われた商品の特定を行っている。しかしながら店舗装置1は商品棚21の前に人物が複数人いた場合にも同様の処理によって、どの人物がどの商品に移動行為を行ったかを判定するようにしてもよい。この場合、第二位置情報取得部13は、各モーションセンサ4から取得した距離画像を用いて、各距離画像に写る人物の骨格情報を人物ごとに精度良く検出する必要がある。第二位置情報取得部13は距離画像に写る人物の人数に基づいて、それぞれの人物の骨格情報の検出処理を行うこととなるため、距離画像に写る人物の人数が多い程、第二位置情報取得部13の処理負荷が重くなる。しかしながら店舗装置1の短時間あたりの処理能力が大きい場合、短時間で距離画像に写る人物の骨格情報を検出することができる。このように店舗装置1の短時間あたりの処理能力を大きくすることにより、人物の特徴情報の検出や、商品の移動行為の検出を短時間で行うことができる。
【0043】
上述の処理において、表示制御部19は生成された販売管理情報に含まれる人物IDと商品IDとに基づいて、宣伝動画像の画像データを特定してもよい。表示制御部19は、販売管理情報に含まれる人物IDと商品IDとに基づいて、その商品やその商品の関連商品についての1つまたは複数の宣伝動画像をデータベース10に記録される複数の宣伝動画像の中から画像データを特定する。そして表示制御部19は、その特定した1つまたは複数の宣伝動画像の画像データを取得する。
表示制御部19はこの画像データを、人物IDで特定される端末IDの端末7や、店舗20内に設置され人物IDで示される人物が位置する近傍の商品棚21に設置されたモニタに出力する制御を行うようにしてもよい。
【0044】
図6は店舗装置における処理フローを示す第二の図である。
上述の処理によって店舗内において利用者が手に取った商品IDなど情報が販売管理情報として蓄積されていく。利用者は店舗20内に設置されている表示装置22にその販売管理情報を表示させることができる。例えば具体的には、表示装置特定部16は第一カメラ3から画像を順次取得する(ステップS201)。表示装置特定部16は、第一カメラ3のIDに紐づいて記録される商品棚21のIDをデータベース10から取得する。表示装置特定部16はその商品棚21のIDに紐づいて記録されている表示装置22の3次元座標をデータベース10から取得する(ステップS202)。
表示装置特定部16は第一カメラ3から得た画像に写る利用者の特徴情報が位置する座標に基づいて、その特徴情報が出現する店舗内3次元空間における3次元座標を算出する(ステップS203)。例えば表示装置特定部16は画像に写る利用者の両目の間隔の長さに基づいて、第一カメラ3からの利用者までの距離を推定する。表示装置特定部16は、推定した距離と画像内の目の位置と、第一カメラ3の撮影方向と画角とを座標算出式に代入して、その結果、店舗内における利用者の3次元座標を算出する。
【0045】
表示装置特定部16は、第一カメラ3から得た画像に写る一人または複数人の利用者の特徴情報が示す3次元座標のうち、第一カメラ3に対応する表示装置22の3次元座標に最も近い利用者の3次元座標を特定する(ステップS204)。表示装置特定部16は、その特定した利用者の3次元座標と、第一カメラ3に対応する表示装置22の3次元座標との距離が閾値以下になったかどうかを判定する(ステップS205)。表示装置特定部16は利用者の特徴情報が示す3次元座標と、第一カメラ3に対応する表示装置2の3次元座標との距離が閾値以下になった場合には(ステップS205のYES)、その表示装置22を、特定した利用者の販売管理情報を表示する候補として特定する(ステップS206)。表示装置特定部16は候補として特定した表示装置22のIDと、その表示装置22との距離が閾値以下となった特徴情報に対応する利用者のIDとを、表示タイミング判定部17へ出力する。これにより利用者の販売管理情報を表示する表示装置を特定することができる。
【0046】
表示装置特定部16は、モーションセンサ4から得た距離画像を用いて利用者の店舗内における3次元座標を特定し、利用者に近い表示装置22を特定するようにしてもよい。具体的には距離画像から骨格情報を抽出し、第一カメラ3から得られた利用者の特徴情報の座標に対応する位置の骨格情報の座標と、表示装置22の座標とを比較する。表示装置特定部16は骨格情報の座標と表示装置22の座標とが閾値以下となる骨格情報と表示装置22とを特定する。表示装置特定部16は、その骨格情報に対応する特徴情報の利用者のIDと、その表示装置22のIDとを表示タイミング判定部17へ出力する。
【0047】
表示タイミング判定部17は、表示装置特定部16から得た表示装置22のIDに販売管理情報を表示するタイミングを判定する(ステップS207)。具体的には表示タイミング判定部17は、表示装置特定部16から表示装置IDと利用者IDの組を取得したタイミングで、その利用者IDが示す利用者の販売管理情報を、その表示装置IDが示す表示装置22に表示すると判定してもよい。この場合、表示タイミング判定部17は、表示装置特定部16から取得した表示装置IDと利用者IDとを直ちに表示制御部19へ出力する。
表示制御部19は、利用者IDに基づいてデータベースの販売管理テーブルからその利用者IDが示す利用者の販売管理情報を読み出す。表示制御部19は表示タイミング判定部17から取得した表示装置IDが示す表示装置へ、その販売管理情報を送信する(ステップS208)。表示装置22は販売管理情報を受信して画面に出力する。
【0048】
表示装置22は、タッチパネル等のタッチセンサを備える。表示装置22は、利用者がタッチパネルをタッチしたことに基づいてそのタッチ行為を検知し、タッチされたことを示す情報と表示装置IDとを含むタッチ信号を店舗装置1へ送信する。店舗装置1の表示タイミング判定部17は、このタッチ信号を検出し、表示装置特定部16が特定した表示装置IDとタッチ信号に含まれる表示装置IDが一致するか否かを判定する。表示タイミング判定部17はそれら表示装置IDが一致する場合、その表示装置IDと、表示装置特定部16から取得した情報のうち一致した表示装置IDと組みを成す利用者IDとを、表示制御部19へ出力する。表示制御部19は、利用者IDに基づいて、データベースの販売管理テーブルからその利用者IDが示す利用者の販売管理情報を読み出す。表示制御部19は表示タイミング判定部17から取得した表示装置IDが示す表示装置へ、その販売管理情報を送信する。表示装置22は販売管理情報を受信して画面に出力する。
【0049】
表示タイミング判定部17はモーションセンサ4から得た距離画像に基づいて骨格情報を上記と同様に取得し、その骨格情報を用いて販売管理情報の表示タイミングを判定してもよい。例えば表示タイミング判定部17は骨格情報が示す腕の軸が示す情報や手先端の位置の動きを検出する。表示タイミング判定部17は腕の軸が、表示装置特定部16から得た表示装置IDの表示装置22に伸びていることを検出する。そして表示タイミング判定部17は腕の軸が伸びている方向に位置する表示装置22の表示装置IDと、その方向の腕を伸ばした利用者のIDとを表示制御部19へ出力する。表示制御部19は利用者IDに基づいて、データベースの販売管理テーブルから、その利用者IDが示す利用者の販売管理情報を読み出す。表示制御部19は、表示タイミング判定部17から取得した表示装置IDが示す表示装置へ、その販売管理情報を送信する。表示装置22は販売管理情報を受信して画面に出力する。
【0050】
上記処理の代わりに表示装置特定部16が、利用者のモーションセンサ4から得られた情報に基づいて表示装置22に表示を要求するジェスチャを検出し、そのジェスチャにより表示が要求された表示装置22に販売管理情報を表示すると判定してよい。ジェスチャは、例えば利用者が視線を表示装置22に向けるジェスチャである。そして、表示タイミング判定部17は、モーションセンサ4や第一カメラ3から得られた画像情報に基づいて表示装置22に表示を要求するジェスチャ(視線を向けるなどのジェスチャ)を検出した場合に、そのジェスチャにより表示が要求された表示装置22に販売管理情報を表示させるタイミングであると判定するようにしてもよい。
【0051】
以上の処理によれば店舗装置1は利用者の販売管理情報を、その利用者の近傍に設置されている表示装置22に表示することができる。これにより自身の携帯端末などを所持していない利用者も、店舗内に設置されている表示装置22に写る自身の取得した商品の一覧や商品の金額、それら商品の合計金額を確認することができる。また上述の処理によれば、第一カメラ3が取得した画像に複数の利用者が撮影されている場合であっても、最も表示装置22に近い利用者を候補として特定して、その利用者の販売管理情報を表示することができる。
【0052】
また上述の処理によれば利用者が移動して対面する商品棚21が変わる度に、店舗装置1はその利用者の販売管理情報を、対面する商品棚21に設けられている表示装置22に順次移動させて表示することができる。
【0053】
上述の処理において店舗装置1は、表示装置22との距離が所定以下となる利用者の販売管理情報を表示装置22に出力している。ただし、店舗装置1は、複数の利用者が画像に写る場合には、複数の利用者のうち最も表示装置22との距離の近い利用者の販売管理情報を出力するようにしてもよい。この場合、表示装置特定部16が、第一カメラ3やモーションセンサ4から得られた画像内の座標と、表示装置22の座標とに基づいて、それら第一カメラ3やモーションセンサ4に対応する表示装置22に最も近い利用者を算出する。このように、表示装置特定部16は、複数の表示装置22のいずれかから所定範囲内に位置する人物のうち、表示装置22に最も近い人物を特定する。
または店舗装置1は、商品棚21に最も近い利用者を判定して、その利用者の販売管理情報を特定した表示装置22に出力するようにしてもよい。この場合も同様に、表示装置特定部16が、第一カメラ3やモーションセンサ4から得られた画像内の座標と、商品棚21の座標とに基づいて、それら第一カメラ3やモーションセンサ4に対応する商品棚21に最も近い利用者を算出する。このように、表示装置特定部16は、複数の表示装置22のいずれかから所定範囲内に位置する人物のうち、表示装置22が設けられた商品棚21に最も近い人物を特定する。
【0054】
表示制御部19は販売管理情報の他に、その販売管理情報が示す商品に基づいて他の関連商品を推定し、その関連商品の宣伝情報や配置されている商品棚21の店舗内位置を示す地図情報を表示装置22に出力するようにしてもよい。例えば表示制御部19はデータベース10に各商品IDと、その商品関連する関連商品を示す関連商品IDとを記憶している。ある商品に関連する関連商品は、過去の購買情報に基づいて統計手法を用いて推定されたある商品に関連する商品であってよい。この推定は店舗装置1が行ってもよいし、他の通信接続された統計処理装置が行っていてもよい。
【0055】
表示制御部19は、表示装置22に出力した販売管理情報の表示を販売管理情報の表示の要求から所定時間後に消去することを、その表示装置22に指示してもよい。または表示タイミング判定部17が、第一カメラ3から得られた画像やモーションセンサ4から得られた距離画像に写る利用者の表示装置22や商品棚21からの距離を継続して判定し、その距離が離れた場合に販売管理情報の表示の消去を表示制御部19に指示する。
表示制御部19からの指示に基づいて表示装置22の表示を消去する制御が行われてもよい。表示制御部19は、第一カメラ3から得られた画像やモーションセンサ4から得られた距離画像に写る利用者の視線が、表示装置22から外れたことを検出して、その場合に表示装置22の表示を消去する制御してもよい。
【0056】
表示装置22は、表示した販売管理情報の変更操作を受け付けることができてよい。例えば利用者が自身の販売管理情報が表示装置22に表示され確認した際、自身が手に取ってカゴ等にいれた商品やその数量と、販売管理情報が示す商品やその数量とが異なる場合を例示する。この場合、表示装置22に商品の変更や、数量の変更を入力することができる。または、利用者は、手に取っていない商品が販売管理情報に含まれる場合には、その商品を販売管理情報から削除する指示を表示装置22に入力する。表示装置22は入力された変更指示に基づいて変更要求を生成し店舗装置1へ出力する。店舗装置1の販売管理部18は、変更要求に基づいてデータベース10の販売管理テーブルに記録される販売管理情報を変更してもよい。
例えば、変更要求が数量変更を示す場合には、変更要求には商品IDと新たな商品数が格納される。または変更要求が商品変更を示す場合には、変更要求には誤っている商品IDと、正しい商品IDが格納されている。販売管理部18はこれら変更要求と、販売管理情報が一致するように販売管理情報を変更する。販売管理部18は販売管理情報を変更する場合、変更要求を行った利用者のIDと変更要求の内容とをデータベース10に格納し、その変更要求が正しいかどうかを解析するようにしてもよい。店舗装置1は変更要求が不正である場合には、利用者のIDを不正利用者情報としてデータベース10に記録するようにしてもよい。
【0057】
販売管理部18上述の変更要求を許可するために、表示装置22に変更要求を指示した利用者が、販売管理情報に対応する利用者であるか否かを第一カメラ3やモーションセンサ4から得た画像に基づいて確認するようにしてもよい。例えば、店舗装置1は、それら画像から得られた表示装置22を操作する利用者の特徴情報が、販売管理情報に対応する利用者の特徴情報と一致する場合に、変更要求に基づく販売管理情報の変更を許可する。店舗装置1は他の処理によって販売管理情報の変更要求を許可するようにしてもよい。
【0058】
表示制御部19は、表示装置22に表示する販売管理情報のうち所定の商品についての情報のみを出力するよう制御してもよい。例えば表示制御部19はある商品棚21に設けられた表示装置22に表示する販売管理情報については、その商品棚21がある所定エリアで管理された商品の情報だけを表示装置22に表示するよう制御してもよい。
【0059】
店舗20に設置された各商品棚21は、例えば図2で示すように、ある商品棚21の商品取り出し方向の面の位置が、隣接する商品棚21の商品取り出し方向の面の位置とずれるように配置される。このように商品棚21を配置することにより、利用者の特徴情報を撮影する第一カメラ3や、利用者が手に取った商品を撮影する第二カメラ5から得た画像に基づいて、どの利用者がどの商品を手に取ったかを判定する際に、各画像に写る商品棚21との利用者との関係が明確となる。これにより、その判定の難易度を低下させることができる。例えばある商品棚21の端に位置する利用者が、その商品棚21の隣りに位置する商品棚21の商品を手に取るような場合に、画像に基づいて、利用者が対面する商品棚21とは異なる隣りの商品棚21の商品を取得したことを判定する処理労力を軽減することができる。
【0060】
図7は店舗装置の最小構成を示す図である。
店舗装置1は少なくとも、表示装置特定部16、表示タイミング判定部17を備えればよい。
表示装置特定部16は、店舗20内に複数設けられた表示装置22のうち、店舗20内で検出された処理対象人物が当該店舗20内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置22を特定する。
表示タイミング判定部17は、特定された表示装置のうち販売管理情報を表示するタイミングを判定する。
【0061】
上述の各装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0062】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0063】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限らない。
【0064】
(付記1)
複数の表示装置のうち、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置を特定する表示装置特定部と、
特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングを判定する表示タイミング判定部と、
を備える店舗装置。
【0065】
(付記2)
前記複数の表示装置のいずれかから所定範囲内に位置する人物を、前記処理対象人物として特定する人物特定部と、
を備える付記1に記載の店舗装置。
【0066】
(付記3)
前記人物特定部は、前記所定範囲内に位置する人物のうち、前記表示装置に最も近い人物を前記処理対象人物として特定する付記2に記載の店舗装置。
【0067】
(付記4)
前記人物特定部は、前記所定範囲内に位置する人物のうち、前記表示装置が設けられた商品棚に最も近い人物を前記処理対象人物として特定する付記2に記載の店舗装置。
【0068】
(付記5)
前記人物特定部は、撮影装置によって撮影された一人または複数人の前記人物が写る画像から得られた当該人物の特徴情報に基づいて、前記処理対象人物を特定する
付記2乃至付記4の何れか一つに記載の店舗装置。
【0069】
(付記6)
前記表示装置特定部は、前記表示装置に設けられたタッチセンサがタッチを検知した場合に、当該タッチセンサが設けられた前記表示装置を、前記販売管理情報を表示する前記表示装置として特定し、
前記表示タイミング判定部は、前記タッチセンサが前記タッチを検知した場合に当該タッチセンサが設けられた前記表示装置に前記販売管理情報を表示させるタイミングであると判定する
付記1から付記5の何れか一つに記載の店舗装置。
【0070】
(付記7)
前記表示装置特定部は、人物のモーションをセンシングするモーションセンサから得られた情報に基づいて、前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出し、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置を、前記販売管理情報を表示する前記表示装置として特定し、
前記表示タイミング判定部は、前記モーションセンサから得られた情報に基づいて前記表示装置に表示を要求するジェスチャを検出した場合に、前記ジェスチャによって前記表示が要求された前記表示装置に前記販売管理情報を表示させるタイミングであると判定する
付記1から付記5の何れか一つに記載の店舗装置。
【0071】
(付記8)
前記販売管理情報を前記表示装置に送信して当該販売管理情報を表示するよう制御するとともに、前記処理対象人物の所定の動作に基づいて前記販売管理情報を表示した前記表示装置に当該販売管理情報の消去指示を行う表示制御部と、
を備える付記1から付記7の何れか一つに記載の店舗装置。
【0072】
(付記9)
前記表示装置に表示した前記販売管理情報が示す前記商品と当該商品の数量との変更を当該表示装置から取得して前記販売管理情報を変更する販売管理部と、
を備えることを特徴とする付記1から付記8の何れか一つに記載の店舗装置。
【0073】
(付記10)
複数の表示装置のうち、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置を特定し、前記特定した前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングを判定する店舗装置、
を備える店舗システム。
【0074】
(付記11)
複数の表示装置のうち、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置を特定し、
特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングを判定する
店舗管理方法。
【0075】
(付記12)
店舗装置のコンピュータに、
複数の表示装置のうち、店舗内で検出された処理対象人物が当該店舗内で取得した商品を示す販売管理情報を表示する表示装置を特定し、
特定された前記表示装置に前記販売管理情報を表示するタイミングを判定する、
処理を実行させるプログラム。
【0076】
この出願は、2017年8月25日に日本出願された特願2017-162610号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明によれば、店舗に来店した人物は自身が手に取った商品名の一覧を少なくとも含む販売管理情報を店舗内の各表示装置で閲覧しながら商品購入を行うことができる。
【符号の説明】
【0078】
1・・・店舗装置
2・・・入退ゲート
3・・・第一カメラ
4・・・モーションセンサ
5・・・第二カメラ
6・・・商品検知センサ
7・・・端末
10・・・データベース
11・・・制御部
12・・・第一位置情報取得部
13・・・第二位置情報取得部
14・・・行為検出部
15・・・人物特定部
16・・・表示装置特定部
17・・・表示タイミング判定部
18・・・販売管理部
19・・・表示制御部
20・・・店舗
21・・・商品棚
22・・・表示装置
23・・・ゲート装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7