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特開2024-51634印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム
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  • 特開-印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム 図1
  • 特開-印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム 図2
  • 特開-印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム 図3
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  • 特開-印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム 図7
  • 特開-印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム 図8
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051634
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】印刷管理システム、端末装置のためのコンピュータプログラム、及び、管理装置のためのコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20240404BHJP
   H04N 1/34 20060101ALI20240404BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G06F3/12 373
G06F3/12 303
G06F3/12 310
G06F3/12 336
G06F3/12 334
G06F3/12 392
H04N1/34 200
B41J29/38 301
B41J29/38 206
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022157904
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】八谷 昌幸
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP04
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AR01
2C061AS02
2C061HJ06
2C061HJ08
2C061HV09
2C061HV35
(57)【要約】
【課題】印刷エラーの発生に応じた適切な処理を実行可能な印刷管理システムを実現すること。
【解決手段】第1の端末装置は、特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを印刷装置に送信し、特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを管理装置に送信する。第2の端末装置は、特定の印刷識別情報の入力と、印刷済み媒体の管理方法の入力と、を受け付ける場合に、特定の印刷識別情報と、管理方法を示す方法情報と、を管理装置に送信する。管理装置は、特定の印刷識別情報に関連付けて印刷ログ情報と方法情報とを記憶する。第1の端末装置は、特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を表示し、エラー情報を管理装置に送信する。印刷ログ情報及びエラー情報は、印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用される。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷管理システムであって、
第1の端末装置と、第2の端末装置と、印刷装置と、管理装置と、を備え、
前記第1の端末装置は、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを前記印刷装置に送信し、
前記特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを前記管理装置に送信し、
前記印刷装置は、
前記第1の端末装置から前記印刷データを受信し、
前記印刷データによって表わされる前記印刷画像を印刷媒体に印刷し、
前記第2の端末装置は、
前記印刷画像が印刷された印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、を受け付ける場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記第1の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記印刷ログ情報とを受信し、
前記第2の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記方法情報とを受信し、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とをメモリに記憶させ、
前記第1の端末装置は、さらに、
表示部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を前記表示部に表示させ、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記エラー情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、さらに、前記第1の端末装置から前記エラー情報を受信し、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
印刷管理システム。
【請求項2】
第1の端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記第1の端末装置のコンピュータに、以下の各部、即ち、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを印刷装置に送信する印刷データ送信部と、
前記特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを管理装置に送信するログ情報送信部であって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像が前記印刷装置によって印刷媒体に印刷された後に、印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、が第2の端末装置によって受け付けられる場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、が前記第2の端末装置から前記管理装置に送信され、前記管理装置では、前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とがメモリに記憶される、前記ログ情報送信部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示制御部と、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記エラー情報を前記管理装置に送信するエラー情報送信部と、
として機能させ、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
コンピュータプログラム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記印刷エラーが発生する場合に、ユーザからの指示に応じて、前記入力画面を前記表示部に表示させる、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記入力画面は、前記第1の端末装置から過去に送信された1個以上の印刷データを識別する1個以上の印刷識別情報を含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面に含まれる前記1個以上の印刷識別情報の中から前記特定の印刷識別情報が選択される場合に、前記特定の印刷識別情報を含む前記エラー情報を前記管理装置に送信する、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記印刷エラーは、前記印刷画像が印刷されることなく印刷媒体が前記印刷装置から排出される第1のエラーを含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面において前記第1のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報を前記管理装置に送信する、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面において前記第2のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第2のエラーの発生を示す前記エラー情報を前記管理装置に送信する、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記入力画面は、前記第2のエラーの種類を入力するための種類入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記種類入力欄に入力される前記第2のエラーの種類を示す種類情報を含む、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記第2のエラーは、前記印刷媒体のジャムであり、
前記入力画面は、前記ジャムが発生する前に印刷された印刷媒体の枚数を入力するための枚数入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記枚数入力欄に入力される枚数を示す枚数情報を含む、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体を表わす画像データを添付するための画像添付欄を含み、
前記エラー情報は、前記画像添付欄に添付される前記画像データを含む、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項10】
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体の破棄手段を入力するための手段入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記手段入力欄に入力される前記破棄手段を示す手段情報を含む、請求項6に記載のコンピュータプログラム。
【請求項11】
管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記管理装置のコンピュータに、以下の各部、即ち、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データが第1の端末装置から印刷装置に送信される場合に、前記第1の端末装置から特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを受信するログ情報受信部であって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像が前記印刷装置によって印刷媒体に印刷された後に、印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、が第2の端末装置によって受け付けられる場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、が前記第2の端末装置から前記管理装置に送信される、前記ログ情報受信部と、
前記第2の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記方法情報とを受信する方法情報受信部と、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とをメモリに記憶させる記憶制御部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記第1の端末装置から画面データ要求を受信する要求受信部と、
前記第1の端末装置から前記画面データ要求が受信される場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を表わす画面データを前記第1の端末装置に送信する画面データ送信部と、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記エラー情報を受信するエラー情報受信部と、
として機能させ、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
コンピュータプログラム。
【請求項12】
前記入力画面は、前記第1の端末装置によって過去に生成された1個以上の印刷データを識別する1個以上の印刷識別情報を含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面に含まれる前記1個以上の印刷識別情報の中から前記特定の印刷識別情報が選択される場合に、前記第1の端末装置から前記特定の印刷識別情報を含む前記エラー情報を受信する、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記印刷ログ情報と前記エラー情報とを利用して、前記支給関連処理を実行する関連処理実行部として機能させる、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項14】
前記印刷エラーは、前記印刷画像が印刷されることなく印刷媒体が前記印刷装置から排出される第1のエラーを含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面において前記第1のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報を受信し、
前記関連処理実行部は、前記第1の端末装置から前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報が受信される場合に、前記エラー情報に含まれる前記特定の印刷識別情報に対応する印刷費用としてゼロを決定する、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項15】
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記第2のエラーは、前記印刷媒体のジャムであり、
前記入力画面は、前記ジャムが発生する前に印刷された印刷媒体の枚数を入力するための枚数入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記枚数入力欄に入力される枚数を示す枚数情報を含み、
前記関連処理実行部は、前記エラー情報に含まれる前記枚数情報によって示される前記枚数に基づいて、前記エラー情報に含まれる前記特定の印刷識別情報に対応する印刷費用を決定する、請求項13に記載のコンピュータプログラム。
【請求項16】
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面において前記第2のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記第2のエラーの発生を示す前記エラー情報を受信する、請求項11に記載のコンピュータプログラム。
【請求項17】
前記入力画面は、前記第2のエラーの種類を入力するための種類入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記種類入力欄に入力される前記第2のエラーの種類を示す種類情報を含む、請求項16に記載のコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体を表わす画像データを添付するための画像添付欄を含み、
前記エラー情報は、前記画像添付欄に添付される前記画像データを含む、請求項16に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体の破棄手段を入力するための手段入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記手段入力欄に入力される前記破棄手段を示す手段情報を含む、請求項16に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、印刷管理システムに関する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、印刷装置と管理端末とを備えるシステムが開示されている。印刷装置は、印刷物に固定された電子タグに管理情報を書き込む。管理情報は、印刷物の受け取り者、印刷物の移動状態等を含む。管理端末は、印刷物の受け取り、持ち出し等の際に、電子タグ内の管理情報を読み取り、管理情報を更新する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-176480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本明細書では、印刷エラーの発生に応じた適切な処理を実行可能な印刷管理システムを実現するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書によって開示される印刷管理システムは、第1の端末装置と、第2の端末装置と、印刷装置と、管理装置と、を備えてもよい。前記第1の端末装置は、特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを前記印刷装置に送信し、前記特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを前記管理装置に送信してもよい。前記印刷装置は、前記第1の端末装置から前記印刷データを受信し、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像を印刷媒体に印刷してもよい。前記第2の端末装置は、前記印刷画像が印刷された印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、を受け付ける場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、を前記管理装置に送信してもよい。前記管理装置は、前記第1の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記印刷ログ情報とを受信し、前記第2の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記方法情報とを受信し、前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とをメモリに記憶させてもよい。前記第1の端末装置は、さらに、表示部と、前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を前記表示部に表示させ、前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記エラー情報を前記管理装置に送信してもよい。前記管理装置は、さらに、前記第1の端末装置から前記エラー情報を受信してもよい。前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用されてもよい。前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用されてもよい。
【0006】
上記の印刷管理システムでは、第1の端末装置は、印刷エラーが発生する場合に、エラー情報を入力するための入力画面を表示し、エラー情報を管理装置に送信する。これにより、エラー情報は、支給関連処理を実行するために利用される。従って、印刷エラーの発生に応じた適切な処理を実行可能な印刷管理システムが実現される。
【0007】
第1の端末装置を実現するためのコンピュータプログラム、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体、第1の端末装置そのもの、及び、第1の端末装置によって実行される方法も新規で有用である。管理装置を実現するためのコンピュータプログラム、当該コンピュータプログラムを記憶するコンピュータ可読記録媒体、管理装置そのもの、及び、管理装置によって実行される方法も新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】印刷管理システムの概略を示す。
図2】各装置の制御構成を示す。
図3】管理テーブルの一例を示す。
図4】文書編集アプリケーションによって表示される各画面の一例を示す。
図5】各装置の処理のシーケンス図を示す。
図6】印刷管理アプリケーションによって表示される各画面の一例を示す。
図7】第1実施例においてエラーを申請するための処理のシーケンス図を示す。
図8】第2実施例においてエラーを申請するための処理のシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施例)
(印刷管理システム2の構成及び処理の概略:図1
図1に示されるように、印刷管理システム2は、ノートPC10と多機能機100と携帯端末200とサーバ300とを備える。以下では、多機能機100のことを「MFP(Multi-Function Peripheralの略)100」と記載する。変形例では、ノートPC10に代えて、デスクトップPCが利用されてもよい。
【0010】
ノートPC10とMFP100とは、或るユーザの自宅4に設置されている。携帯端末200は、上記のユーザによって携帯されるスマートフォンである。ノートPC10とMFP100と携帯端末200とは、ユーザ宅4に設置されているアクセスポイント6に接続可能であり、アクセスポイント6を介して相互に通信可能である。サーバ300は、インターネット上に設置されている。ノートPC10と携帯端末200とは、サーバ300と通信可能である。
【0011】
本実施例では、或る企業に所属する上記のユーザがユーザ宅4でリモートワークを行なう状況を想定している。ユーザは、ノートPC10を利用して業務を行ない、業務によって生成された文書データを表わす文書画像の印刷をMFP100に実行させる。この場合、ユーザによって所有されるMFP100の消耗品(例えば、色材、用紙)が消費されるので、上記の企業が印刷費用をユーザに支給する必要がある。このような仕組みを実現するために、本実施例の印刷管理システム2が利用される。
【0012】
印刷管理システム2の動作の概略を説明する。ノートPC10は、ユーザから印刷の実行操作を受け付ける。この際に、ノートPC10は、印刷データを識別する印刷IDを生成し、印刷IDを含むUniform Resource Locator(URL)をコード化することによってQRコード(登録商標)を生成する。当該URLは、サーバ300の位置情報を含む。そして、ノートPC10は、QRコードを含む印刷画像を表わす印刷データを生成し、S10において、印刷データをMFP100に送信する。この場合、MFP100は、S12において、印刷データによって表わされる印刷画像を用紙に印刷する。ノートPC10は、さらに、S14において、印刷IDと印刷ログ情報とをサーバ300に送信する。印刷ログ情報は、印刷に利用された用紙の枚数である印刷枚数と、当該用紙のサイズである用紙サイズと、カラー印刷又はモノクロ印刷を示す色情報と、を含む。
【0013】
印刷済み用紙は、上記のQRコードを含む。携帯端末200は、S20において、QRコードを撮影してデコードすることによって、印刷IDを含むURLを取得する。この場合、携帯端末200は、S22において、URLにアクセスして印刷IDをサーバ300に送信する。携帯端末200は、さらに、印刷済み用紙の管理方法を入力するための入力画面を表示し、S22において、入力済みの管理方法を示す方法情報をサーバ300に送信する。
【0014】
サーバ300は、S14において、ノートPC10から印刷IDと印刷ログ情報とを受信し、S22において、携帯端末200から印刷IDと方法情報とを受信する。この場合、サーバ300は、印刷IDに関連付けて印刷ログ情報と方法情報とを記憶する。その後、サーバ300は、S30において、印刷ログ情報に基づいて、印刷費用をユーザに支給することに関連する支給関連処理を実行する。支給関連処理は、当該ユーザに支給されるべき印刷費用の総額を計算したり、計算済みの総額を出力したりすることを含む。
【0015】
(各装置10,100,200,300の構成:図2
図2を参照して、印刷管理システム2を構成する各装置10,100,200,300の制御構成を説明する。
【0016】
(ノートPC10の構成)
ノートPC10は、操作部12と、表示部14と、Local Area Network(LAN)インターフェース20と、制御部30と、を備える。各部12~30は、バス線に接続されている。
【0017】
操作部12は、様々な情報をノートPC10に入力するためのインターフェースであり、マウス、キーボード等を備える。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。LANインターフェース20は、アクセスポイント6との無線接続を確立可能である。変形例では、LANインターフェース20は、有線LANに接続するためのインターフェースであってもよい。
【0018】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に格納されているプログラム40等に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)等によって構成される。メモリ34は、OSプログラム40と、複数個のアプリケーション42,44,50,60,70と、を記憶する。以下では、OSプログラムのことを「OS」と記載し、アプリケーションのことを「アプリ」と記載する。
【0019】
OS40は、ノートPC10の基本的な動作を制御するためのプログラムである。ブラウザアプリ42は、ウェブサーバにアクセスして、ウェブページを表示するためのプログラムである。文書編集アプリ44は、文書を編集したり生成したりするためのプログラムであり、例えば、Microsoft(登録商標)社のWord、Excel等である。これらのプログラム40~44は、通常、ノートPC10の出荷段階からノートPC10にインストールされている。
【0020】
印刷管理アプリ50は、印刷ID及び印刷ログ情報をサーバ300に送信するためのプログラムである。仮想プリンタ60は、QRコードを生成してQRコードを画像に付加するためのプログラムである。これらのプログラム50,60は、ノートPC10が出荷された後に、ノートPC10にダウンロードされてインストールされる。各プログラム50,60は、例えばサーバ300を所有するサービス事業者から提供される。
【0021】
プリンタドライバ70は、印刷データを生成して印刷データをMFP100に送信するためのプログラムである。プリンタドライバ70は、ノートPC10が出荷された後に、ノートPC10にダウンロードされてインストールされる。プリンタドライバ70は、MFP100と共に出荷されるメディアからノートPC10にダウンロードされてもよいし、MFP100のベンダによって設置される図示省略のサーバからノートPC10にダウンロードされてもよい。
【0022】
メモリ34は、複数個のプリンタキュー62,72を備える。各プリンタキュー62,72は、OS40によってメモリ34内に生成される。仮想プリンタキュー62は、仮想プリンタ60に割り当てられる記憶領域である。仮想プリンタキュー62は、他のアプリケーションから仮想プリンタ60に供給される前のデータ、及び、仮想プリンタ60によって生成されるデータ(即ち仮想プリンタ60から他のアプリケーションに供給されるデータ)を一時的に記憶する。プリンタキュー72は、プリンタドライバ70に割り当てられる記憶領域である。プリンタキュー72は、他のアプリケーションからプリンタドライバ70に供給される前のデータ、及び、プリンタドライバ70によって生成される印刷データを一時的に記憶する。
【0023】
(MFP100の構成)
MFP100は、印刷機能及びスキャン機能を実行可能な周辺装置(例えば端末装置10の周辺装置)である。MFP100は、操作部112と、表示部114と、印刷実行部116と、スキャン実行部118と、LANインターフェース120と、制御部130と、を備える。各部112~130は、バス線に接続されている。
【0024】
操作部112は、様々な情報をMFP100に入力するためのインターフェースであり、ボタン、タッチスクリーン等を備える。表示部114は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。印刷実行部116は、インクジェット方式、レーザー方式等の印刷機構を備える。スキャン実行部118は、CCD方式、CIS方式等の読取機構を備える。LANインターフェース120は、アクセスポイント6との無線接続を確立可能である。
【0025】
制御部130は、CPU132とメモリ134とを備える。CPU132は、メモリ134に格納されているプログラム140に従って、様々な処理を実行する。メモリ134は、ROM、RAM等によって構成される。
【0026】
(携帯端末200の構成)
携帯端末200は、操作部212と、表示部214と、カメラ216と、LANインターフェース220と、制御部230と、を備える。各部212~230は、バス線に接続されている。
【0027】
操作部212は、様々な情報を携帯端末200に入力するためのインターフェースであり、ボタン、タッチスクリーン等を備える。表示部214は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。表示部214は、タッチスクリーンとして機能する。カメラ216は、画像を撮影するためのデバイスである。本実施例では、カメラ216は、印刷済み用紙に含まれるQRコードを撮影するために利用される。LANインターフェース220は、アクセスポイント6との無線接続を確立可能である。
【0028】
制御部230は、CPU232とメモリ234とを備える。CPU232は、メモリ234に格納されているプログラム240等に従って、様々な処理を実行する。メモリ234は、ROM、RAM等によって構成される。OS240は、携帯端末200の基本的な動作を制御するためのプログラムである。ブラウザアプリ242は、ウェブサーバにアクセスして、ウェブページを表示するためのプログラムである。
【0029】
(サーバ300の構成)
サーバ300は、印刷管理システム2を実現するためのサービスを提供するサービス事業者によってインターネットに設置される。サービス事業者は、MFP100のベンダと同じであってもよいし異なってもよい。サーバ300は、インターネットに設置される物理的なサーバであってもよいし、クラウド上の仮想サーバ、仮想マシン等であってもよい。変形例では、サーバ300は、例えば上記の企業内のネットワークに設置される管理PCであってもよい。別の変形例では、サーバ300は、別体に構成されている複数個のデバイスによって構成されてもよい。例えば、サーバ300は、ノートPC10及び携帯端末200との通信を実行するためのサーバと、当該サーバとは別体に構成されているデータベースと、によって構成されてもよい。
【0030】
サーバ300は、通信インターフェース320と、制御部330と、を備える。通信インターフェース320は、インターネットに接続されている。制御部330は、CPU332とメモリ334とを備える。CPU332は、メモリ334に格納されているプログラム340に従って、様々な処理を実行する。メモリ334は、ROM、RAM等によって構成される。
【0031】
(管理テーブル350の内容:図3
メモリ334は、管理テーブル350を記憶する。管理テーブル350は、ノートPC10及び携帯端末200から受信される情報を記憶するためのテーブルである。図3を参照して、管理テーブル350の内容を説明する。
【0032】
管理テーブル350では、ユーザIDと印刷IDと印刷日時と印刷枚数と用紙サイズと色と管理方法と申請日時とが関連付けて記憶される。ユーザIDは、企業に所属する個々のユーザに割り当てられるIDである。印刷IDは、印刷データを識別するIDである。印刷日時は、印刷が実行された日時である。印刷枚数は、印刷に利用された用紙の枚数である。用紙サイズは、印刷に利用された用紙のサイズである。色は、モノクロ印刷又はカラー印刷を示す情報である。管理方法は、印刷済み用紙の管理方法である。申請日時は、管理方法の申請がなされた日時である。
【0033】
管理テーブル350では、さらに、エラー種類と破棄手段とジャム前枚数と画像データと費用とが関連付けて記憶される。エラー種類は、印刷が実行されるべき際に発生したエラーの種類である。本実施例では、白紙排出エラーとジャムと色抜けとの3種類のエラーが想定されている。白紙排出エラーは、印刷データが印刷装置(例えばMFP100)に送信されたにも関わらず、当該印刷データによって表わされる印刷画像の印刷が全く実行されることなく、用紙のみが印刷装置から排出されるエラーである。ジャムは、用紙の搬送時に用紙が印刷装置内に詰まるエラーである。例えば、或る印刷データに従って2枚の用紙に印刷を実行すべき状況において、1枚目の用紙への印刷が完了した後にジャムが発生する場合には、ジャムは、当該印刷データによって表わされる印刷画像の一部のみが用紙に印刷されるエラーである。色抜けは、例えばCMYKの4色の色材が利用されたカラー印刷が実行されるべき際に、或る色の色材が利用されることなく他の3色の色材のみが利用されて印刷が実行されるエラーである。色抜けも、印刷データによって表わされる印刷画像の一部のみ(即ち上記の3色の色材のみが利用された画像)が用紙に印刷されるエラーである。
【0034】
破棄手段は、エラーによって得られた印刷済み用紙を破棄するための手段を示す情報である。ジャム前枚数は、ジャムが発生する前に印刷に利用された用紙の枚数である。画像データは、ジャム及び色抜けのどちらかに関連付けて記憶される画像データのURLである。ジャムの場合には、当該画像データは、ジャムが発生する前に得られた印刷済み用紙を表わす。色抜けの場合には、当該画像データは、色抜けを示す全ての印刷済み用紙を表わす。費用は、ユーザに支給されるべき印刷費用である。
【0035】
(印刷のための各画面:図4
図4を参照して、ノートPC10に表示される各画面の内容を説明する。画面SC10に示されるように、ユーザは、文書編集アプリ44を利用して、文字列「AAAAA」等を含む文書画像を表わす文書データを生成する。ユーザは、文書画像の印刷を望む場合に、画面SC10内のファイルボタンB1を選択する。この場合、文書編集アプリ44は、画面SC12を表示する。
【0036】
ユーザは、画面SC12内の印刷ボタンB2を選択する。この場合、文書編集アプリ44は、画面SC14を表示する。画面SC14は、プリンタキューを選択するための選択欄SA1を含む。初期状態では、選択欄SA1は、現在のデフォルトプリンタであるMFP100に対応するプリンタキュー72(即ちプリンタドライバ70に対応するプリンタキュー72)の名称「mfp_AAA」を示す。画面SC16に示されるように、ユーザは、選択欄SA1内のボタンB3を選択して、プリンタキュー72の名称「mfp_AAA」に代えて、仮想プリンタ60に対応する仮想プリンタキュー62の名称「virtual」を指定する。
【0037】
ユーザは、画面SC16内のプロパティボタンB4を選択する。この場合、文書編集アプリ44は、画面SC18を表示する。画面SC18は、文書画像の出力先を選択するための選択欄SA2を含む。ユーザは、選択欄SA2内において、プリンタキュー72を指定する。これにより、ユーザは、文書画像の出力先としてプリンタドライバ70、換言すると、MFP100を指定する。その後、ユーザは、画面SC16を再び表示させて、画面SC16内の印刷ボタンB5を選択する。これにより、図5の各処理が実行される。
【0038】
(各デバイス10,100,200,300の処理:図5
図5を参照して、各デバイスによって実行される処理を説明する。以下では、各デバイスのCPUを主体として処理の内容を説明せずに、各デバイスそのもの又はアプリを主体として処理の内容を説明する。ノートPC10において、アプリは、OS40を介して、CPU等のハードウェア及びドライバを制御する。携帯端末200において、アプリは、OS240を介してハードウェアを制御する。サーバ300において、プログラム340は、OSを介してハードウェアを制御する。ハードウェア、ドライバ等がOSを介してアプリによって制御されることは、本明細書では適宜省略して説明する。
【0039】
文書編集アプリ44は、T10において、図4の画面SC16内の印刷ボタンB5の選択を受け付ける。この場合、文書編集アプリ44は、選択欄SA1で指定済みの仮想プリンタキュー62に対応する仮想プリンタ60に処理を指示する。
【0040】
仮想プリンタ60は、まず、ユニークな文字列である印刷ID「P1」を生成し、次いで、印刷ID「P1」とサーバ300の位置情報とを含むURLを生成する。仮想プリンタ60は、URLをコード化することによってQRコード410を生成する。仮想プリンタ60は、T20において、QRコード410を文書画像に付加して、付加済み画像400を生成する。そして、仮想プリンタ60は、印刷管理アプリ50に処理を指示する。
【0041】
印刷管理アプリ50は、印刷ID「P1」、印刷枚数、用紙サイズ、及び、色情報を特定する。そして、印刷管理アプリ50は、T22において、印刷指示をプリンタドライバ70に供給することによって、プリンタドライバ70に処理を指示する。
【0042】
プリンタドライバ70は、付加済み画像400を変換して、MFP100が解釈可能なデータ形式を有する印刷画像を表わす印刷データを生成する。そして、プリンタドライバ70は、T30において、印刷データをMFP100に送信する。
【0043】
MFP100は、T30において、ノートPC10から印刷データを受信すると、T32において、印刷データによって表わされる印刷画像を用紙に印刷する。これにより、印刷済み用紙がユーザに提供される。
【0044】
印刷管理アプリ50は、さらに、T40において、ユーザID「U1」と印刷ID「P1」と印刷ログ情報とをサーバ300に送信する。ユーザID「U1」は、ノートPC10のユーザを識別するIDであり、メモリ34に予め記憶されている。印刷ログ情報は、印刷枚数、用紙サイズ、及び、色情報(本ケースでは「3」、「A4」、「モノクロ」)を含む。
【0045】
サーバ300は、T40において、ノートPC10からユーザID「U1」等を受信すると、T42において、これらの情報を管理テーブル350に記憶させる。即ち、サーバ300は、ユーザID「U1」と印刷ID「P1」と印刷枚数「3」と用紙サイズ「A4」と色情報「モノクロ」とを関連付けて記憶する。サーバ300は、さらに、ユーザID「U1」等の受信日時を印刷日時として記憶する。この時点では、これらの情報に関連付けて、管理方法、申請日時、エラー種類等は記憶されない。
【0046】
ユーザは、T32において、印刷済み用紙を取得すると、携帯端末200を利用して管理方法の申請を行なう。携帯端末200のカメラ216は、T50において、印刷済み用紙に含まれるQRコードを撮影してデコードすることによって、URLを取得する。そして、カメラ216は、URLを含む起動指示をブラウザアプリ242に供給することによって、処理をブラウザアプリ242に指示する。
【0047】
ブラウザアプリ242は、T60において、URLを含む管理画面データ要求をサーバ300に送信して、T62において、サーバ300から管理画面データを受信する。ブラウザアプリ242は、T64において、管理画面データによって表わされる管理画面SC20を表示部214に表示させる。図6に示されるように、管理画面SC20は、管理方法を選択するための複数個のボタンを含む。自宅破棄、自宅保管は、それぞれ、ユーザ宅4で印刷済み用紙を破棄、保管することを意味する。会社破棄、会社保管は、それぞれ、上記の企業の事業所で印刷済み用紙を破棄、保管することを意味する。配布は、印刷済み用紙を例えば取引先で配布することを意味する。ブラウザアプリ242は、T70において、管理画面SC20内の1個のボタンの選択を受け付けると、T72において、選択済みの管理方法(例えば「会社保管」)を示す方法情報をサーバ300に送信する。
【0048】
サーバ300は、T72において、携帯端末200から方法情報を受信すると、T74において、T60で受信済みの印刷ID「P1」に関連付けて方法情報を管理テーブル350に記憶させる。方法情報が管理テーブル350に記憶されるので、管理者は、印刷済み用紙の利用状況を管理することができる。詳しくは後述するが、サーバ300は、方法情報が管理テーブル350に記憶されることを条件として、当該方法情報に関連付けられている印刷ログ情報に基づいて印刷費用を算出することを含む支給関連処理を実行する。換言すると、サーバ300は、方法情報が記憶されないと、当該方法情報に関連付けられている印刷ログ情報に基づいて支給関連処理を実行しない。
【0049】
なお、本実施例では、携帯端末200は、T60において、印刷ID「P1」をサーバ300に送信し、その後、T72において、方法情報をサーバ300に送信する。これに代えて、変形例では、携帯端末200は、管理方法の入力を受け付けた後に、印刷ID「P1」と方法情報とをまとめてサーバ300に送信してもよい。
【0050】
(エラー関連処理:図7
続いて、図7を参照して、印刷が実行されるべき際にエラーが発生するケースを説明する。ユーザが文書データを生成して図4の画面SC16内の印刷ボタンB5を選択する毎に、図5のT10~T42と同様の処理が実行される。これにより、図3に示されるように、印刷ID「P2」、「P3」、及び、「P4」のそれぞれに関連付けて印刷ログ情報が管理テーブル350に記憶される。
【0051】
印刷ID「P2」に対応する印刷が実行される際に、白紙排出のエラーが発生する。この場合、ユーザは、ノートPC10の印刷管理アプリ50を起動させる。印刷管理アプリ50は、エラー申請画面SC30を表示部14に表示させる。図6に示されるように、エラー申請画面SC30は、白紙排出ボタンB10とその他エラーボタンB11とを含む。
【0052】
印刷管理アプリ50は、T112において、ボタンB10の選択を受け付けると、白紙排出エラー画面SC32を表示部14に表示させる。このように、印刷管理アプリ50は、ユーザからの指示に応じて、白紙排出エラー画面SC32を表示部14に適切に表示させることができる。
【0053】
図6に示されるように、白紙排出エラー画面SC32は、印刷管理アプリ50からプリンタドライバ70に過去に供給された各印刷指示に対応する各印刷IDを含む。従って、ユーザは、印刷IDを示す文字列そのものを入力しなくても、エラーが発生した印刷に対応する印刷IDを選択することができる。各印刷IDに対応付けて印刷内容(即ち、用紙サイズ、色情報、印刷枚数)も表示される。従って、ユーザは、印刷内容を見ることによって、エラーが発生した印刷に対応する印刷IDを適切に選択することができる。印刷管理アプリ50は、図5のT22で印刷指示をプリンタドライバ70に供給する毎に、印刷ID及び印刷内容を対応付けてメモリ34に記憶させておく。このため、印刷管理アプリ50は、印刷IDと印刷内容とを含む白紙排出エラー画面SC32を表示することができる。変形例では、印刷IDと印刷内容と対応付けて印刷日時がさらに表示されてもよい。
【0054】
印刷管理アプリ50は、T122において、白紙排出エラー画面SC32内の印刷ID「P2」の選択を受け付けた後に、OKボンタンの選択を受け付ける。この場合、印刷管理アプリ50は、T130において、ユーザID「U1」とエラー情報とをサーバ300に送信する。当該エラー情報は、印刷ID「P2」とエラー種類「白紙排出」とを含む。このように、エラー情報がエラー種類「白紙排出」を含むので、印刷管理アプリ50は、エラー種類をサーバ300に通知することができる。
【0055】
サーバ300は、T130において、ノートPC10からユーザID「U1」等を受信すると、T132において、ユーザID「U1」及び印刷ID「P2」に関連付けて、エラー種類「白紙排出」を管理テーブル350に記憶させる(図3参照)。
【0056】
印刷ID「P3」に対応する印刷が実行される際に、ジャムのエラーが発生する。この場合、印刷管理アプリ50は、T142において、エラー申請画面SC30内のその他エラーボタンB11の選択を受け付けて、その他エラー画面SC34を表示部14に表示させる。このように、印刷管理アプリ50は、ユーザからの指示に応じて、その他エラー画面SC34を表示部14に適切に表示させることができる。図6に示されるように、その他エラー画面SC34は、白紙排出エラー画面SC32と同様に、各印刷IDの中から、エラーが発生した印刷に対応する印刷IDを選択するための画面である。
【0057】
その他エラー画面SC34は、さらに、エラー種類を選択するための選択欄SA3を含む。T152では、印刷管理アプリ50は、印刷ID「P3」の選択を受け付け、さらに、選択欄SA3において「ジャム」の選択を受け付ける。なお、仮に色抜けのエラーが発生した場合には、選択欄SA3において「色抜け」が選択される。このように、その他エラー画面SC34が選択欄SA3を含むので、印刷管理アプリ50は、選択済みのエラー種類をサーバ300に通知することができる。
【0058】
その他エラー画面SC34は、さらに、ジャム前枚数を選択するための選択欄SA4を含む。T152では、印刷管理アプリ50は、さらに、選択欄SA4において枚数「3」の選択を受け付ける。このように、その他エラー画面SC34が選択欄SA4を含むので、印刷管理アプリ50は、ジャム前枚数をサーバ300に通知することができる。なお、仮に色抜けのエラーが発生した場合には、選択欄SA4において枚数が選択されない。
【0059】
その他エラー画面SC34は、さらに、画像データを選択するための選択欄SA5を含む。ユーザは、ジャムのエラー又は色抜けのエラーが発生した場合には、例えば、印刷済み用紙のスキャンをMFP100に実行させて、スキャンによって得られる画像データをノートPC10に記憶させる。あるいは、ユーザは、印刷済み用紙を携帯端末200に撮影させて、撮影によって得られる画像データをノートPC10に記憶させる。T152では、印刷管理アプリ50は、さらに、選択欄SA5において当該画像データのファイル名の選択を受け付ける。このように、その他エラー画面SC34が選択欄SA5を含むので、印刷管理アプリ50は、エラーによって得られた印刷済み用紙を表わす画像データをサーバ300に送信することができる。
【0060】
その他エラー画面SC34は、さらに、破棄手段を選択するための2個のボタンB12,B13を含む。T152では、印刷管理アプリ50は、さらに、自宅破棄を示すボタンB12の選択を受け付ける。このように、その他エラー画面SC34がボタンB12,B13を含むので、印刷管理アプリ50は、破棄手段をサーバ300に通知することができる。
【0061】
印刷管理アプリ50は、T152において、自宅破棄を示すボタンB12の選択を受け付けた後に、さらに、OKボタンの選択を受け付ける。この場合、印刷管理アプリ50は、T160において、ユーザID「U1」とエラー情報とをサーバ300に送信する。当該エラー情報は、印刷ID「P3」と、エラー種類「ジャム」と、ジャム前枚数「3」と、選択欄SA5で選択された画像データと、破棄手段「自宅破棄」と、を含む。なお、仮に色抜けのエラーが発生した場合には、エラー情報は、エラー種類「色抜け」を含むと共に、ジャム前枚数を含まない。
【0062】
サーバ300は、T160において、ノートPC10からユーザID「U1」等を受信すると、T162において、ユーザID「U1」及び印刷ID「P3」に関連付けて、エラー種類「ジャム」、ジャム前枚数「3」、画像データのURL1、及び、破棄手段「自宅破棄」を管理テーブル350に記憶させる(図3参照)。サーバ300の管理者は、管理テーブル350に記憶されている画像データのURL1等にアクセスすることによって、エラーによって得られた印刷済み用紙の様子を確認することができる。このために、管理者は、エラーが実際に発生したことを確認することができる。また、破棄手段が管理テーブル350に記憶されるので、管理者は、印刷済み用紙の利用状況を管理することができる。
【0063】
図示省略しているが、印刷ID「P4」に対応する印刷が実行される際に、色抜けのエラーが発生する。この場合、T142~T162と同様の処理が実行され、ユーザID「U1」及び印刷ID「P4」に関連付けてエラー情報が管理テーブル350に記憶される(図3参照)。
【0064】
(支給関連処理)
続いて、サーバ300によって実行される支給関連処理の内容を説明する。サーバ300は、所定のタイミング(例えば月末)が到来すると、T170において、支給関連処理を実行する。サーバ300は、まず、管理テーブル350に記憶されている複数個のユーザIDのうちの1個のユーザID(例えば「U1」)を特定する。次いで、サーバ300は、特定済みのユーザIDに関連付けられている1個の印刷ID(例えば「P1」)を特定する。サーバ300は、特定済みの印刷IDに関連付けて管理方法を示す方法情報が記憶されていることを条件として、特定済みの印刷IDに関連付けられている印刷ログ情報(即ち、印刷枚数、用紙サイズ、及び、色情報)に基づいて印刷費用を算出する。そして、サーバ300は、特定済みの印刷IDに関連付けて、印刷費用を管理テーブル350に記憶させる。
【0065】
具体的には、サーバ300は、モノクロ印刷の場合には、用紙サイズに関わらず、印刷枚数に単価10円を乗じて得られる金額を印刷費用として算出する。例えば、印刷ID「P1」に関連付けて、印刷枚数「3」、用紙サイズ「A4」、及び、色情報「モノクロ」が記憶されている(図3参照)。この場合、サーバ300は、30円(3枚×10円)を印刷費用として算出する。そして、サーバ300は、印刷ID「P1」に関連付けて費用「30円」を管理テーブル350に記憶させる。また、サーバ300は、カラー印刷の場合には、用紙サイズに関わらず、印刷枚数に単価50円を乗じて得られる金額を印刷費用として算出する。なお、変形例では、用紙サイズに応じて単価が変更されてもよい。
【0066】
サーバ300は、特定済みの印刷IDに関連付けて方法情報が記憶されていない場合には、特定済みの印刷IDに関連付けられている印刷ログ情報に基づいて印刷費用を算出しない。このように、管理方法が携帯端末200に入力されないと、印刷費用がユーザに支給されないので、管理方法の入力をユーザに促すことができる。
【0067】
サーバ300は、特定済みの印刷IDに関連付けて、方法情報が記憶されていないが、エラー種類が記憶されている場合には、以下の処理を実行する。サーバ300は、エラー種類が「白紙排出」を示す場合には、印刷費用としてゼロを決定する。例えば、印刷ID「P3」に関連付けて、エラー種類「白紙排出」が記憶されている。この場合、サーバ300は、印刷ID「P3」に関連付けて費用「0」を管理テーブル350に記憶させる。白紙排出のエラーの場合には、MFP100において用紙も色材も消費されないからである。
【0068】
サーバ300は、エラー種類が「ジャム」を示す場合には、用紙サイズに関わらず、ジャム前枚数に単価(即ち、モノクロ印刷「10円」、カラー印刷「50円」)を乗じて得られる金額を印刷費用として算出する。例えば、印刷ID「P3」に関連付けて、印刷枚数「5」、用紙サイズ「A4」、色情報「モノクロ」、エラー種類「ジャム」、及び、ジャム前印刷枚数「3」が記憶されている(図3参照)。この場合、サーバ300は、30円(3枚×10円)を印刷費用として算出する。このように、サーバ300は、印刷ログ情報に含まれる印刷枚数「5」ではなく、実際に消費されたジャム前枚数「3」に基づいて、正確な印刷費用を算出することができる。
【0069】
サーバ300は、エラー種類が「色抜け」を示す場合には、用紙サイズに関わらず、印刷枚数に単価を乗じて得られる金額を印刷費用として算出する。例えば、印刷ID「P4」に関連付けて、印刷枚数「4」、用紙サイズ「A4」、色情報「カラー」、及び、エラー種類「色抜け」が記憶されている(図3参照)。この場合、サーバ300は、200円(4枚×50円)を印刷費用として算出する。
【0070】
サーバ300は、特定済みのユーザIDに関連付けられている全ての印刷IDについて、上記のように印刷費用を算出して管理テーブル350に記憶させる。そして、サーバ300は、特定済みのユーザIDに関連付けられている全ての印刷費用の総額を算出し、特定済みのユーザIDと算出済みの総額とを対応付けて所定のテーブルに記憶させる。次いで、サーバ300は、他の全てのユーザIDのそれぞれについても総額を算出し、当該ユーザIDと総額とを対応付けて上記の所定のテーブルに記憶させる。
【0071】
サーバ300は、さらに、上記の所定のテーブルを利用して、複数のユーザのそれぞれについて、当該ユーザの印刷費用を当該ユーザの給与に計上する処理を実行し、さらに、印刷費用を含む給与を当該ユーザの給与受け取り口座に振り込む処理を実行する。これにより、各ユーザに印刷費用が支給される。
【0072】
上述したように、サーバ300は、(A)印刷IDに関連付けて方法情報が記憶されているのか否かを判断すること(即ち当該印刷IDに対応する印刷が印刷費用の支給対象であるのか否かを判断すること)、(B)印刷ログ情報又はエラー情報に基づいて印刷費用を算出すること、(C)所定期間におけるユーザの印刷費用の総額を算出すること、(D)印刷費用の総額をユーザの給与に計上すること、及び、(E)印刷費用の総額をユーザの口座に振り込むこと、を実行する。変形例では、サーバ300は、(A)~(E)の全てを実行しなくてもよく、(A)~(E)のうちの一部の処理のみを実行してもよい。例えば、サーバ300は、(A)~(C)のみを実行して上記の所定のテーブルを生成し、上記の所定のテーブルを管理者端末に送信してもよい。この場合、管理者は、(D)及び(E)を実行することができる。一般的に言うと、サーバ300は、(A)~(E)の全ての処理を実行してもよいし、(A)~(E)のうちの一部である1個以上の処理のみを実行してもよい。より一般的に言うと、支給関連処理は、(A)のみ、(B)のみ、(C)のみ、(D)のみ、又は、(E)のみを含んでいてもよいし、(A)~(E)のうちの2個以上を含んでいてもよいし、(A)~(E)の全てを含んでいてもよい。
【0073】
(第1実施例の効果)
本実施例の印刷管理システム2では、ノートPC10は、印刷エラーが発生する場合に、エラー情報を入力するための入力画面SC32又はSC34を表示し(図7のT120、T150)、エラー情報をサーバ300に送信する(T130、T160)。これにより、エラー情報に基づいて支給関連処理が実行される(T170)。従って、印刷エラーの発生に応じた適切な処理を実行可能な印刷管理システム2が実現される。
【0074】
(対応関係)
ノートPC10、携帯端末200、MFP100、サーバ300が、それぞれ、「第1の端末装置」、「第2の端末装置」、「印刷装置」、「管理装置」の一例である。印刷ID「P1」、「P2」等が、「特定の印刷識別情報」の一例である。QRコード410が、「識別関連情報」の一例である。印刷管理アプリ50及び仮想プリンタ60が、「第1の端末装置のためのコンピュータプログラム」の一例である。図5のT30、T40が、それぞれ、「印刷データ送信部」、「ログ情報送信部」によって実行される処理の一例である。図7のT120、T130が、それぞれ、「表示制御部」、「エラー情報送信部」によって実行される処理の一例である。
【0075】
(第2実施例:図8
続いて、第2実施例を説明する。本実施例は、図7に代えて図8の処理が実行される点を除いて、第1実施例と同様である。第1実施例では、印刷管理アプリ50は、白紙排出エラー画面SC32及びその他エラー画面SC34を予め有しており、サーバ300から画面データを受信しなくても、それらの画面SC32,SC34を表示部14に表示させることができる。本実施例では、印刷管理アプリ50は、サーバ300から、それらの画面SC32,SC34を表わす画面データを受信する。
【0076】
図8のT210及びT212は、図7のT110及びT112と同様である。印刷管理アプリ50は、T212において、白紙排出ボタンB10の選択を受け付けると、T213において、予め決められている第1のURLを含む起動指示をブラウザアプリ42に供給する。この場合、ブラウザアプリ42は、T214において、第1のURLを含む画面データ要求をサーバ300に送信する。
【0077】
サーバ300は、T214において、ノートPC10から第1のURLを含む画面データ要求を受信すると、T215において、第1のURLによって示されるメモリ334内の位置に記憶されている白紙排出エラー画面データをノートPC10に送信する。
【0078】
ブラウザアプリ42は、T215において、サーバ300から白紙排出エラー画面データを受信すると、T220において、白紙排出エラー画面SC32を表示部14に表示させる。以降は、図7のT122~T132と同様である。
【0079】
印刷管理アプリ50は、T242において、その他エラーボタンB11の選択を受け付けると、T243において、予め決められている第2のURLを含む起動指示をブラウザアプリ42に供給する。この場合、ブラウザアプリ42は、T244において、第2のURLを含む画面データ要求をサーバ300に送信する。
【0080】
サーバ300は、T244において、ノートPC10から第2のURLを含む画面データ要求を受信すると、T245において、第2のURLによって示されるメモリ334内の位置に記憶されているその他エラー画面データをノートPC10に送信する。
【0081】
ブラウザアプリ42は、T245において、サーバ300から白紙排出エラー画面データを受信すると、T250において、その他エラー画面SC34を表示部14に表示させる。以降は、図7のT152~T162と同様である。T270は、図7のT170と同様である。
【0082】
(第2実施例の効果)
本実施例では、サーバ300は、印刷エラーが発生する場合に、エラー情報を入力するための入力画面SC32又はSC34を表わす画面データをノートPC10に送信し(図8のT215、T245)、ノートPC10からエラー情報を受信する(図8で引用する図7のT130、T160)。これにより、サーバ300は、エラー情報に基づいて支給関連処理を適切に実行することができる(T270)。従って、印刷エラーの発生に応じた適切な処理を実行可能な印刷管理システム2が実現される。他にも第1実施例と同様の構成について、本実施例でも第1実施例と同様の様々な効果が得られる。
【0083】
(対応関係)
図5のT40が、「ログ情報受信部」によって実行される処理の一例である。T60及びT72が、「方法情報受信部」によって実行される処理の一例である。T42及びT74が、「記憶制御部」によって実行される処理の一例である。図8のT214及びT244が、「要求受信部」によって実行される処理の一例である。T215及びT245が、「画面データ送信部」によって実行される処理の一例である。図8で引用する図7のT130及びT160が、「エラー情報受信部」によって実行される処理の一例である。T270が、「関連処理実行部」によって実行される処理の一例である。
【0084】
以上、本明細書が開示する技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に変形例を列挙する。
【0085】
(変形例1)印刷管理アプリ50は、MFP100において例えばジャムのエラーが発生する場合に、MFP100からジャムのエラーを示すエラー通知を受信してもよい。この場合、印刷管理アプリ50は、ユーザから指示を受け付けなくても、その他エラー画面SC34を表示部に表示させてもよい。一般的に言うと、「表示制御部」は、ユーザからの指示に応じて入力画面を表示部に表示させなくてもよい。
【0086】
(変形例2)白紙排出エラー画面SC32及び/又はその他エラー画面SC34は、印刷IDのリストを含まなくてもよく、印刷IDを示す文字列そのものを入力するための入力欄を含んでいてもよい。ユーザは、例えば、ノートPC10に記憶されている印刷履歴情報を確認して、エラーが発生した印刷に対応する印刷IDを特定することができる。そして、ユーザは、当該印刷IDを上記の入力欄に入力してもよい。一般的に言うと、「入力画面」は、1個以上の印刷識別情報を含まなくてもよい。
【0087】
(変形例3)エラー申請画面SC30及び白紙排出エラー画面SC32が省略されてもよい。一般的に言うと、「印刷エラー」は、第1のエラーを含まなくてもよい。
【0088】
(変形例4)エラー申請画面SC30及びその他エラー画面SC34が省略されてもよい。一般的に言うと、「印刷エラー」は、第2のエラーを含まなくてもよい。
【0089】
(変形例5)その他エラー画面SC34は、エラー種類を選択するための選択欄SA3を含まなくてもよい。一般的に言うと、「入力画面」は、「種類入力欄」を含まなくてもよい。
【0090】
(変形例6)その他エラー画面SC34は、ジャム前枚数を選択するための選択欄SA4を含まなくてもよい。一般的に言うと、「入力画面」は、「枚数入力欄」を含まなくてもよい。
【0091】
(変形例7)その他エラー画面SC34は、画像データを選択するための選択欄SA5を含まなくてもよい。一般的に言うと、「入力画面」は、「画像添付欄」を含まなくてもよい。
【0092】
(変形例8)その他エラー画面SC34は、破棄手段を選択するためのボタンB12,B13を含まなくてもよい。一般的に言うと、「入力画面」は、「手段入力欄」を含まなくてもよい。
【0093】
(変形例9)サーバ300は、支給関連処理を実行しなくてもよい。即ち、サーバ300は、上記の(A)~(E)のいずれの処理も実行しなくてもよい。この場合、サーバ300は、例えば、管理テーブル350そのものを管理者のデバイスに送信してもよい。管理者は、管理テーブル350内の各情報に基づいて印刷費用を算出し、各ユーザの印刷費用の総額を算出し、各ユーザに印刷費用を支給するための手続きを行なってもよい。即ち、支給関連処理は、管理者によって実行されてもよい。本変形例では、「関連処理実行部」を省略可能である。
【0094】
(変形例10)印刷管理アプリ50及び仮想プリンタ60は、別々のプログラムでなくてもよい。即ち、印刷管理アプリ50の処理及び仮想プリンタ60の処理のそれぞれを実現可能な1個のプログラムがノートPC10にインストールされてもよい。
【0095】
(変形例11)ノートPC10の各処理(例えば図5のT10~T30、T40、図7のT110~T130、T142~T160)が、携帯端末200によって実行されてもよい。本変形例では、携帯端末200が、「第1の端末装置」及び「第2の端末装置」の一例である。別の変形例では、携帯端末200の各処理(例えば図5のT50~T72)が、ノートPC10によって実行されてもよい。本変形例では、ノートPC10が、「第1の端末装置」及び「第2の端末装置」の一例である。
【0096】
(変形例12)携帯端末200には、印刷ID及び方法情報をサーバ300に送信するための専用アプリがインストールされてもよい。一般的に記載すると、当該専用アプリ(即ちコンピュータプログラム)は、第2の端末装置のコンピュータを、印刷画像が印刷された印刷済み媒体に含まれる識別関連情報に関連する特定の印刷識別情報の入力を受け付ける第1の受付部と、印刷済み媒体の管理方法の入力を受け付ける第2の受付部と、特定の印刷識別情報と、管理方法を示す方法情報と、を管理装置に送信する送信部と、として機能させてもよい。
【0097】
(変形例13)携帯端末200に代えて、QRコードリーダ及び細断実行ボタンを備えるシュレッダが利用されてもよい。シュレッダは、印刷済み媒体が細断位置にセットされた状態で細断実行ボタンが押下されると、印刷済み媒体に含まれるQRコードをQRコードリーダによって読み取った後に、印刷済み媒体を細断する。シュレッダは、細断が完了すると、QRコードをデコードして印刷IDを特定し、印刷IDと「細断」を示す方法情報とをサーバ300に送信する。「細断」を示す方法情報は、文字列「細断」が明示された情報であってもよいし、自装置がシュレッダであることを示す装置種別情報、モデル名等であってもよい。本変形例では、シュレッダが「第2の端末装置」の一例であり、「細断実行ボタンの押下」が「印刷済み媒体の管理方法の入力」の一例である。
【0098】
(変形例14)仮想プリンタ60は、図5のT20において、QRコードの代わりに、印刷IDを示す文字列そのものを文書画像に付加して、付加済み画像400を生成してもよい。この場合、ブラウザアプリは、T50において、QRコードの撮影に代えて、印刷IDを示す文字列そのものの入力を受け付けて、T60において、管理画面データ要求をサーバ300に送信してもよい。当該ブラウザアプリは、ノートPC10のブラウザアプリ42であってもよいし、携帯端末200のブラウザアプリ242であってもよい。本変形例では、印刷IDを示す文字列が、「識別関連情報」の一例である。
【0099】
(変形例15)「印刷エラー」は、上記の実施例に開示された各エラーに限定されず、例えばインクジェット方式の印刷機構の場合には、印刷ヘッドのインク吐出口の詰まり、インク切れ等の他のエラーであってもよい。また、「印刷エラー」は、例えばレーザー方式の印刷機構の場合には、現像ローラの故障、定着器の故障、トナー切れ等の他のエラーであってもよい。
【0100】
(変形例16)「印刷装置」は、MFP100に限定されず、スキャン機能を実行不可能なプリンタであってもよい。
【0101】
(変形例17)上記の実施例では、図5図7及び図8の各処理がソフトウェア(例えば印刷管理アプリ50)によって実行されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0102】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独で、あるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0103】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。
(項目1)印刷管理システムであって、
第1の端末装置と、第2の端末装置と、印刷装置と、管理装置と、を備え、
前記第1の端末装置は、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを前記印刷装置に送信し、
前記特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを前記管理装置に送信し、
前記印刷装置は、
前記第1の端末装置から前記印刷データを受信し、
前記印刷データによって表わされる前記印刷画像を印刷媒体に印刷し、
前記第2の端末装置は、
前記印刷画像が印刷された印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、を受け付ける場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、
前記第1の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記印刷ログ情報とを受信し、
前記第2の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記方法情報とを受信し、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とをメモリに記憶させ、
前記第1の端末装置は、さらに、
表示部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を前記表示部に表示させ、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記エラー情報を前記管理装置に送信し、
前記管理装置は、さらに、前記第1の端末装置から前記エラー情報を受信し、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
印刷管理システム。
(項目2)
第1の端末装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記第1の端末装置のコンピュータに、以下の各部、即ち、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データを印刷装置に送信する印刷データ送信部と、
前記特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを管理装置に送信するログ情報送信部であって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像が前記印刷装置によって印刷媒体に印刷された後に、印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、が第2の端末装置によって受け付けられる場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、が前記第2の端末装置から前記管理装置に送信され、前記管理装置では、前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とがメモリに記憶される、前記ログ情報送信部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を表示部に表示させる表示制御部と、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記エラー情報を前記管理装置に送信するエラー情報送信部と、
として機能させ、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
コンピュータプログラム。
(項目3)
前記表示制御部は、前記印刷エラーが発生する場合に、ユーザからの指示に応じて、前記入力画面を前記表示部に表示させる、項目2に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記入力画面は、前記第1の端末装置から過去に送信された1個以上の印刷データを識別する1個以上の印刷識別情報を含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面に含まれる前記1個以上の印刷識別情報の中から前記特定の印刷識別情報が選択される場合に、前記特定の印刷識別情報を含む前記エラー情報を前記管理装置に送信する、項目2又は3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記印刷エラーは、前記印刷画像が印刷されることなく印刷媒体が前記印刷装置から排出される第1のエラーを含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面において前記第1のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報を前記管理装置に送信する、項目2から4のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記エラー情報送信部は、前記入力画面において前記第2のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第2のエラーの発生を示す前記エラー情報を前記管理装置に送信する、項目2から5のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記入力画面は、前記第2のエラーの種類を入力するための種類入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記種類入力欄に入力される前記第2のエラーの種類を示す種類情報を含む、項目6に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
前記第2のエラーは、前記印刷媒体のジャムであり、
前記入力画面は、前記ジャムが発生する前に印刷された印刷媒体の枚数を入力するための枚数入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記枚数入力欄に入力される枚数を示す枚数情報を含む、項目6又は7に記載のコンピュータプログラム。
(項目9)
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体を表わす画像データを添付するための画像添付欄を含み、
前記エラー情報は、前記画像添付欄に添付される前記画像データを含む、項目6から8のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目10)
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体の破棄手段を入力するための手段入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記手段入力欄に入力される前記破棄手段を示す手段情報を含む、項目6から9のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目11)
管理装置のためのコンピュータプログラムであって、
前記管理装置のコンピュータに、以下の各部、即ち、
特定の印刷識別情報に関連する識別関連情報を含む印刷画像を表わす印刷データが第1の端末装置から印刷装置に送信される場合に、前記第1の端末装置から特定の印刷識別情報と印刷ログ情報とを受信するログ情報受信部であって、前記印刷データによって表わされる前記印刷画像が前記印刷装置によって印刷媒体に印刷された後に、印刷済み媒体に含まれる前記識別関連情報に関連する前記特定の印刷識別情報の入力と、前記印刷済み媒体の管理方法の入力と、が第2の端末装置によって受け付けられる場合に、前記特定の印刷識別情報と、前記管理方法を示す方法情報と、が前記第2の端末装置から前記管理装置に送信される、前記ログ情報受信部と、
前記第2の端末装置から前記特定の印刷識別情報と前記方法情報とを受信する方法情報受信部と、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とをメモリに記憶させる記憶制御部と、
前記印刷装置において前記印刷画像が印刷されるべき際に、印刷エラーが発生する場合に、前記第1の端末装置から画面データ要求を受信する要求受信部と、
前記第1の端末装置から前記画面データ要求が受信される場合に、前記特定の印刷識別情報を含むエラー情報を入力するための入力画面を表わす画面データを前記第1の端末装置に送信する画面データ送信部と、
前記入力画面において前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記エラー情報を受信するエラー情報受信部と、
として機能させ、
前記特定の印刷識別情報に関連付けて前記印刷ログ情報と前記方法情報とが前記メモリに記憶された後に、前記印刷ログ情報は、前記印刷装置のユーザに印刷費用を支給することに関連する支給関連処理を実行するために利用され、
前記エラー情報は、前記支給関連処理を実行するために利用される、
コンピュータプログラム。
(項目12)
前記入力画面は、前記第1の端末装置によって過去に生成された1個以上の印刷データを識別する1個以上の印刷識別情報を含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面に含まれる前記1個以上の印刷識別情報の中から前記特定の印刷識別情報が選択される場合に、前記第1の端末装置から前記特定の印刷識別情報を含む前記エラー情報を受信する、項目11に記載のコンピュータプログラム。
(項目13)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記印刷ログ情報と前記エラー情報とを利用して、前記支給関連処理を実行する関連処理実行部として機能させる、項目11又は12に記載のコンピュータプログラム。
(項目14)
前記印刷エラーは、前記印刷画像が印刷されることなく印刷媒体が前記印刷装置から排出される第1のエラーを含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面において前記第1のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報を受信し、
前記関連処理実行部は、前記第1の端末装置から前記第1のエラーの発生を示す前記エラー情報が受信される場合に、前記エラー情報に含まれる前記特定の印刷識別情報に対応する印刷費用としてゼロを決定する、項目13に記載のコンピュータプログラム。
(項目15)
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記第2のエラーは、前記印刷媒体のジャムであり、
前記入力画面は、前記ジャムが発生する前に印刷された印刷媒体の枚数を入力するための枚数入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記枚数入力欄に入力される枚数を示す枚数情報を含み、
前記関連処理実行部は、前記エラー情報に含まれる前記枚数情報によって示される前記枚数に基づいて、前記エラー情報に含まれる前記特定の印刷識別情報に対応する印刷費用を決定する、項目13又は14に記載のコンピュータプログラム。
(項目16)
前記印刷エラーは、前記印刷画像の一部のみが印刷媒体に印刷される第2のエラーを含み、
前記エラー情報受信部は、前記入力画面において前記第2のエラーに関連する前記エラー情報が入力される場合に、前記第1の端末装置から前記第2のエラーの発生を示す前記エラー情報を受信する、項目11から15のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目17)
前記入力画面は、前記第2のエラーの種類を入力するための種類入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記種類入力欄に入力される前記第2のエラーの種類を示す種類情報を含む、項目16に記載のコンピュータプログラム。
(項目18)
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体を表わす画像データを添付するための画像添付欄を含み、
前記エラー情報は、前記画像添付欄に添付される前記画像データを含む、項目16又は17に記載のコンピュータプログラム。
(項目19)
前記入力画面は、前記印刷画像の一部のみが印刷された印刷媒体の破棄手段を入力するための手段入力欄を含み、
前記エラー情報は、前記手段入力欄に入力される前記破棄手段を示す手段情報を含む、項目16から18のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0104】
2:印刷管理システム、10:ノートPC、12:操作部、14:表示部、20:LANインターフェース、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、100:多機能機(MFP)、112:操作部、114:表示部、116:印刷実行部、118:スキャン実行部、120:LANインターフェース、130:制御部、132:CPU、134:メモリ、200:携帯端末、212:操作部、214:表示部、216:カメラ、220:LANインターフェース、230:制御部、232:CPU、234:メモリ、300:サーバ、320:通信インターフェース、330:制御部、332:CPU、334:メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8