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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051796
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20240404BHJP
   H05K 1/11 20060101ALI20240404BHJP
   H01R 13/52 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
H05K5/02 L
H05K1/11 E
H01R13/52 D
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158129
(22)【出願日】2022-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-07
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121706
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128705
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 幸雄
(74)【代理人】
【識別番号】100147773
【弁理士】
【氏名又は名称】義村 宗洋
(72)【発明者】
【氏名】中村 和伸
(72)【発明者】
【氏名】李 騰
(72)【発明者】
【氏名】岩尾 直樹
【テーマコード(参考)】
4E360
5E087
5E317
【Fターム(参考)】
4E360AA03
4E360AB33
4E360BA02
4E360BD03
4E360BD05
4E360CA02
4E360EA11
4E360EA18
4E360EA24
4E360EA29
4E360EC16
4E360ED07
4E360ED28
4E360ED30
4E360EE03
4E360EE10
4E360EE13
4E360GA29
4E360GB97
4E360GC08
5E087EE02
5E087FF06
5E087JJ09
5E087LL04
5E087MM02
5E087QQ04
5E087RR12
5E317AA06
5E317BB02
5E317CC15
5E317GG09
5E317GG20
(57)【要約】
【課題】プリント配線板の貫通穴内に入り込んだ水を積極的に排水させる。
【解決手段】コネクタユニット100は、上面30Aと下面30Bとを貫通する円形の貫通穴31bを備えたプリント配線板30と、上面30A上に実装された電子部品40と、下面30B側に配置され、少なくとも一部が貫通穴31bと対向する導水部材20と、ケース70とを備える。導水部材20は、貫通穴31bと対向している部分が、突起形状(先端部203)、または下面30Bから離れる方向に傾いた面(面231b)を有し、端部31b2の形状の重心との最短距離が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面及びこれと対向する第2の面を有したプリント配線板であって、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通穴を備えたプリント配線板と、
前記プリント配線板の前記第1の面上に実装された電子部品と、
前記プリント配線板の前記第2の面側に配置され、少なくとも一部が前記貫通穴と対向する導水部材と、
前記プリント配線板と、前記電子部品と、前記導水部材とを収容するケースと、
を備え、
前記導水部材は、前記貫通穴と対向している部分が、突起形状、または前記第2の面から離れる方向に傾いた面を有し、前記貫通穴における前記第2の面側の端部の形状の重心との最短距離が、前記端部の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されている、
電子機器。
【請求項2】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は円形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は長円形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は四辺形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
前記ケースは、前記電子機器の外部に通じる排水穴を有する、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記電子部品は凸部を有したコネクタ部品であり、
前記貫通穴には、前記コネクタの前記凸部が挿入されている、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器の排水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
排水構造を有した電子機器の従来技術として、ケースの内部に水が浸入しても、浸入した水を外部に排出することができるものがある(例えば、特許文献1参照)。図13、14は、従来技術の排水構造を示した図である。この従来技術は、車両のインストルメントパネルに組み込まれ、車室内に露出された操作面側が側面視にて低くなるように傾斜した状態で設置される車載装置である。車載装置1は、外部からケーブルを接続するためのコネクタ121が搭載された回路基板12と、回路基板が収容されたケース16と、を備える。また、ケースは、操作面と反対側に、コネクタを露出させるための開口部168が形成された後壁164を有する。ケースは、後壁の下部から操作面側に向かって延伸した、排水穴166が形成された底壁162を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021―154824号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の車載装置1は、底壁162まで導かれた水が排水穴166から排出される技術が開示されているにとどまる。電子機器の使用形態によっては被水の全てがからなずしも底壁162まで到達するとは限らず、例えば回路基板等の他の部品上に留まってしまう場合もあり得る。
【0005】
一方、回路基板の一部をなすプリント配線板には、多くの場合、例えば電子部品用の位置決めなどのために貫通穴を有する。そのためプリント配線板上に被水が残留した場合、被水の一部が貫通穴に入り込んでしまう場合がある。貫通穴に入り込んだ被水は、水滴となってプリント配線板の下方に排水する場合もある。一方で、貫通穴の穴径の大きさや、プリント配線板の角度等の条件によっては、プリント配線板の貫通穴の中に被水が留まってしまい、結果としてプリント配線板上に水が滞留してコネクタなどの搭載部品が錆びてしまう虞があるという課題があった。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、プリント配線板の貫通穴内に入り込んだ水を積極的に排水させることができる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本実施形態に係る電子機器は、第1の面と第2の面とを貫通する円形の貫通穴を備えたプリント配線板と、プリント配線板の第1の面上に実装された電子部品と、プリント配線板の第2の面側に配置され、少なくとも一部が貫通穴と対向する導水部材と、プリント配線板と電子部品と導水部材とを収容するケースとを備える。導水部材は、貫通穴と対向している部分が、突起形状、または第2の面から離れる方向に傾いた面を有し、貫通穴における第2の面側の端部の形状の重心との最短距離が、端部の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されている。
【発明の効果】
【0008】
本実施形態の電子機器によれば、導水部材が貫通穴に向けた突起部、または貫通穴の貫通方向に対して所定の角度を有した傾斜面を有し、貫通穴における第2の面側の端部の形状の重心との最短距離が、端部の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されていることから、プリント配線板の貫通穴に入り込んだ水を積極的に排水させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1Aは、本実施形態における電子機器の例として、コネクタユニットの一実施例を示す斜視図であり、図1Bはその側面図であり、図1Cはその正面図である。
図2図2A図1Aに示したコネクタユニットの背面図であり、図2B図2AにおけるC-C線断面図である。
図3図3は、図1Aに示したコネクタユニットの分解斜視図である。
図4図4A図1Aに示したコネクタユニットにおいて、プリント回路板35を示した斜視図であり、図4B図4Aに示したプリント配線板30の側面図である。
図5図5Aは、防水シール部材60が一体形成されたプリント回路板35の斜視図である。図5Bは、コネクタユニット100を境界30cを含む面で切断した場合のインタフェースコネクタ40側から見た断面図である。
図6図6Aは後面カバー80を有する場合のコネクタユニットの一実施例を示す背面図であり、図6B図6AにおけるC-C線断面図である。
図7図7は、導水部材20を説明するための図であって、図7Aは、図1CにおけるA-A断面図において図1Bの前面板部74から断面線B-Bまでの領域を表示した図であり、図7B図1BにおけるB-B断面図であり、図7C図7Bを左上方から見た斜視図であり、図7D図7Bを左下方向から見た斜視図である。
図8図8は、図7Aの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。
図9図9は、導水部材21を説明するための図であって、図9A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図であり、図9Eは、図9BにおけるE-E断面図である。
図10図10は、導水部材22を説明するための図であって、図10A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図であり、図10Eは、図10Dの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。
図11図11は、導水部材23を説明するための図であって、図11A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図である。
図12図12は、図11Aの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。
図13図13は、排水構造を有した電子機器の従来技術を説明するための図である。
図14図14は、排水構造を有した電子機器の従来技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態にについて図面を参照して説明する。この説明では、電子機器としてコネクタユニットを例に用いた場合について説明する。但し、本発明は、後述する貫通穴を有したプリント配線板を備えた電子機器であれば、その種類は特にコネクタユニットに限定されず、他の電子機器でもよい。なお、以降の説明において、同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
【0011】
図1Aは、本実施形態における電子機器の例として、コネクタユニットの一実施例を示す斜視図であり、図1Bはその側面図であり、図1Cはその正面図である。図2A図1Aに示したコネクタユニットの背面図であり、図2B図2AにおけるC-C線断面図である。図3は、図1Aに示したコネクタユニットの分解斜視図である。図2Aでは、後述するポッティング樹脂130を不図示としており、図2Bでは、導水部材20及び電子部品50を不図示としている。
【0012】
本実施形態におけるコネクタユニット100は、図3に示すように、プリント配線板30と、インタフェースコネクタ40と、電子部品50と、防水シール部材60と、ケース70と、後面コネクタ90とを有し、更に後述する導水部材20(図7参照)を主たる要素として構成されている。
【0013】
(プリント配線板30)
プリント配線板30は、例えばガラスエポキシ樹脂を主材料とした単層あるいは多層からなる配線板である。図4A図1Aに示したコネクタユニットにおいて、プリント回路板35を示した斜視図であり、図4B図4Aに示したプリント配線板30の側面図である。
【0014】
本実施形態におけるプリント配線板30は、図4に示すように、略長方形の上面(「第1の面」ともいう。)30Aと、上面30Aと対向する下面(「第2の面」ともいう。)30Bからなる平板状の形状を有し、長さ方向の一端に当たる端面を有した端部32と、端部32と反対側の端面を有した端部33とを有する。プリント配線板30は、端部32を起点として端部33の方向に延伸する第1の領域30aと、この第1の領域30aと隣接し、端部33まで延伸する第2の領域30bとを有する。第1の領域30aと第2の領域30bとの境の面を境界30cと定義すると、第1の領域30aは、プリント配線板30において、端部32から境界30cまでの領域であり、第2の領域30bは、プリント配線板30において、境界30cから端部33までの領域である。
【0015】
プリント配線板30の上面30Aには、インタフェースコネクタ40と、電子部品50と、後面コネクタ90が実装されている。本実施形態では、インタフェースコネクタ40と、電子部品50と、後面コネクタ90とが実装されたプリント配線板30を「プリント回路板35」ということとする。図2に示すように、プリント回路板35は、ケース70に収容されている。なお、プリント配線板30は、2つの貫通穴31bを有する(図7参照)。本実施形態の貫通穴31bは、円形の穴を有し、2つの端部である上面30A側の端部31b1、及び下面30B側の端部31b2を有する(図8参照)。
【0016】
(インタフェースコネクタ40)
プリント配線板30の上面30A上には、第1の領域30aの端部32側に、例えばスマートフォン等のコネクタと接続されるインタフェースコネクタ40が実装されている。インタフェースコネクタ40は電子部品の一種である。図2から図4に示すように、インタフェースコネクタ40は、端子42が金属製の非水密構造からなるシェル41で覆われており、ケース70の前面板部74に設けられている開口部73を介してケース70の外側に臨むように位置されている。シェル41は、第1端部41aと第2端部41bとを有する。インタフェースコネクタ40は、底面の端部41b側に2つの凸部43b(図8に示した1つの凸部43bを参照)、シェル41の両側面には、端部41a側から順に凸部43c、43d(図4A)を備えている。凸部43bは、プリント配線板30に設けられた貫通穴31bに挿入されている。同様に、凸部43c,43dは、それぞれ貫通穴31c,31dに挿入されている。凸部43b、43c、43dが、貫通穴31b、31c、31dに挿入されることで、インタフェースコネクタ40がプリント配線板30上に位置決めされることとなる。貫通穴31b、31c、31dは、プリント配線板30の上面30Aと下面30Bとを貫通する穴であり、ここではノンスルーホールとして形成されている。本実施形態におけるインタフェースコネクタ40は、USB Type-Cコネクタである。但し、非水密構造を有するインタフェースコネクタであれば、インタフェースコネクタ40の種類は特に限定されない。例えば、USB Type-Aコネクタや、HDMI(登録商標)コネクタ等の他のインタフェースコネクタを用いてもよい。インタフェースコネクタ40は非水密構造を有していることから、開口部73を介してインタフェースコネクタ40が被水したとしても、少量の被水である限りにおいては、被水はインタフェースコネクタ40内には滞留せず、インタフェースコネクタ40の外側に排水されることとなる。
【0017】
(電子部品50)
プリント配線板30の上面30Aには、第2の領域30b側に、例えばICチップやコンデンサなどの表面実装部品である電子部品50が実装されている。本実施形態における電子部品50は、図4に示すように複数の電子部品50が実装されている。本実施形態における電子部品50は、インタフェースコネクタ40や後述する後面コネクタ90とは別の種類の電子部品である。但し、プリント配線板30上の電子部品50の点数は複数に限定されるものではない。また、後述するように、本実施形態では、ケース70内の第1の領域30a側を非防水領域とし、第2の領域30b側を防水領域とする。したがって、本実施形態における電子部品50の中には、インタフェースコネクタ40よりも高い防水対策が求められる電子部品が含まれていてもよい。なお、本実施形態のコネクタユニット100が、電子部品50が無くても実現できるような場合であれば、必ずしも電子部品50が実装されていなくても良い。
【0018】
(防水シール部材60)
プリント配線板30には、境界30cの外周30c1上に、ホットメルト材からなる防水シール部材60が形成されている。図5Aは、防水シール部材60が一体形成されたプリント回路板35の斜視図である。図5Bは、コネクタユニット100を境界30cを含む面で切断した場合のインタフェースコネクタ40側から見た断面図である。図5Bでは境界30cより後方側(背面側)のプリント配線板30や後面コネクタ90は不図示としている。
【0019】
防水シール部材60は、図5に示すように、プリント配線板30における境界30cの外周30c1を沿うように覆いながらプリント配線板30に密着してプリント配線板30と一体として形成されている。プリント配線板30上に形成された防水シール部材60は、図5Bに示すように、ケース70内に挿入された場合に筒状部72の内面を押圧する、押圧面60A、60B、60C、60Dを有する。押圧面60Aと押圧面60B、押圧面60Bと押圧面60C、押圧面60Cと押圧面60D、押圧面60Dと押圧面60Aとは連続しており、全体として連続した面を構成する。押圧面60A、60B、60C、60Dは、ケース70の筒状部72の内周であって、外周30c1と対向する内周72cを押圧することにより、筒状部72の内面に密着するように配置されている。防水シール部材60を上述のように構成することにより、防水シール部材60は、ケース70内を第1の領域30a側と第2の領域30b側とに隔離する。
【0020】
また、本実施形態におけるケース70内の第2の領域30b側は防水領域とする。防水領域を実現する具体例としては、後述するように、ポッティング樹脂130の注入や、後面コネクタ90を設けることが挙げられる。
【0021】
防水シール部材60を設け、かつケース70内の第2の領域30b側を防水領域とすることで、ケース70の開口部73からの被水はもちろんのこと、ケース70の後端側(ケース70において前面板部74とは反対側)から被水したとしても、第2の領域30b側は防水機能が発揮される。したがって、コネクタユニット100が、搭載する車両などの他の機器に対してどのような向きに装着されたとしても、ケース70内の第2の領域30b側のプリント配線板30や電子部品50が被水の影響を受ける事態にはならない。
【0022】
防水シール部材60は、例えばインサート成形によってプリント配線板30と一体になるように形成される。但し、防水シール部材60は、必ずしも1つの部材として形成することには限定されず、例えばプリント配線板30とは別体に構成した非環状の複数部材として構成してもよい。
【0023】
(ケース70)
防水シール部材60が一体形成されたプリント回路板35は、ケース70内に収容されている。ケース70は、例えばABS等の熱可塑性樹脂で形成された成型品である。
【0024】
ケース70は、図1から図3に示すように、角筒状をなす筒状部71、72と、筒状部72の前端に位置する前面板部74とを有している。筒状部71は筒状部72よりもひと回り大きな筒状を有している。筒状部72の前面板部74には、インタフェースコネクタ40の相手側コネクタが挿抜可能な開口部73が形成されている。筒状部72、即ち、ケース70の第1の領域30a側には、排水穴76が3方向に2つずつ合計6か所形成されている。これら開口部73、排水穴76はいずれも筒状部72の内部空間に通じている。排水穴76を設けることにより、仮に開口部73側から被水したとしても、受けた被水はケース70内の第1の領域30a側に滞留し続けることはなく、排水穴76を通じてケース70の外側に排水されることとなる。インタフェースコネクタ40が受けた被水は、インタフェースコネクタ40が非水密構造を有することから、インタフェースコネクタ40の外側に排水される。その結果、被水は、一旦はケース70内の第1の領域30a側に滞留する。しかし、インタフェースコネクタ40から排水された被水も最終的には排水穴76を通じてケース70の外側に排水されることとなる。したがって、仮に開口部73側から多量の被水を受けたとしても、その殆どの被水は、ケース70内の第1の領域30a側に滞留し続けることはない。
【0025】
防水シール部材60が一体形成されたプリント回路板35は、筒状部71の後端側(ケース70において、前面板部74とは反対側)から押し込み挿入(圧入)され、ケース70内に収容される。筒状部71の内面には、図2Aに示すように、左右両側の側面領域にスライダ71a、71b、71c、71dが形成されている。ケース70に防水シール部材60が一体成型されたプリント回路板35を押し込み挿入する場合には、プリント配線板30の幅方向の一端部を、スライダ71aと71bとの間に挿入し、他端部をスライダ71cと71dとの間に挿入しながら押し込む。これにより、図2Bに示すように、プリント配線板30上にある、インタフェースコネクタ40と、電子部品50と、防水シール部材60と、嵌合部91aを除く後面コネクタ90は、プリント配線板30と共にケース70内の所定の位置でかつ所定の高さで収容される。
【0026】
ケース70は、防水シール部材60により、ケース70内を第1の領域30a側と、第2の領域30b側とに隔離される。即ち、防水シール部材として防水シール部材60が用いられた場合には、図5Bに示したように、防水シール部材60の押圧面60A、60B、60C、60Dは、筒状部72の内面を押圧する。これにより防水シール部材60は、ケース70内を第1の領域30a側と、第2の領域30b側とに隔離する。
【0027】
(後面コネクタ90)
プリント配線板30の上面30Aには、第2の領域30bの端部33側に、ハーネスコネクタ(不図示)と接続される後面コネクタ90が実装されている。後面コネクタ90は電子部品の一種である。後面コネクタ90は、図3に示すように、ハウジング91と、端子92とから構成されている。ハウジング91は筒状をなし、上述したハーネスコネクタと嵌合される嵌合部91aと、嵌合部91aの基端を蓋する基部91bよりなる。基部91bには、図2Aに示すように、端子圧入穴91cが2つ形成されている。本実施形態における後面コネクタ90は、2本の端子92を有している。端子92はL字状に折り曲げられた形状を有し、L字の一辺には幅方向両側に突出する一対の突起92aが形成されている。図2及び図3に示したように、端子92はL字の一辺が端子圧入穴91cに圧入されてハウジング91に取り付けられている。圧入された端子92の一辺は、上述したハーネスコネクタと接続できるように、嵌合部91a内で露出した状態になっている。一方、端子92のL字の他辺はプリント配線板30の端部33側に設けられたスルーホール31aに挿入されてはんだ付け接続されている。
【0028】
(防水領域を実現するための具体例1:ポッティング樹脂130)
防水シール部材60とプリント回路板35とがケース70内に収容された後に、ケース70内の第2の領域30b側にポッティング樹脂130を注入する。ポッティング樹脂130の材質としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂が挙げられるがこれに限定されるものではない。図2Bには注入されたポッティング樹脂130を符号を用いて示しているが、筒状部71やプリント配線板30と見分けることができるように、斜線等を用いずに模様を付さないで示している。ポッティング樹脂130の注入は、図2Bに示すように、ケース70内の第2の領域30b側がポッティング樹脂130により充填されるまで行う。このポッティング樹脂130の充填により、ケース70内の第1の領域30a側を非防水領域とし、第2の領域30b側を防水領域とすることができる。
【0029】
(防水領域を実現するための具体例2:後面カバー80)
ケース70内の第2の領域30b側を、ポッティング樹脂130を注入することなく中空状態とし、これに代わり筒状部71に後面カバー80を設けて防水化を図るように構成してもよい。
【0030】
図6Aは後面カバー80を有する場合のコネクタユニットの一実施例を示す背面図であり、図6B図6AにおけるC-C線断面図である。図6Bでは、導水部材20及び電子部品50を不図示としている。図6に示したコネクタユニット100では、図2と異なり、ケース70内の第2の領域30b側には、ポッティング樹脂130は充填されていない。代わりに、ケース70の筒状部71の後端、即ちケース70内の第2の領域30b側の端部は、後面カバー80によって蓋されている。後面カバー80は、筒状部71の内径と同形状の円形状の平板を有する。後面カバー80とケース70との当接部分、即ち、筒状部71の後端の内周面と後面カバー80の外周面との間は接着剤等で強固に接合されている。筒状部71の後端を後面カバー80によって蓋することで、ケース70内の第2の領域30b側は防水機能が発揮される。
【0031】
後面カバー80を設ける場合には、嵌合部91aと基部91bとの間に後面カバー80が一体となるように形成してもよい。これにより、基部91bは後面カバー80の一部をなし、嵌合部91aは後面カバー80より後方に突出されることとなる。一方、後面カバー80は、後面コネクタ90とは別体として形成してもよい。例えば、後面カバー80は後面コネクタ90を保持する構造としてもよい。後面カバー80は、防水シール部材60と同質の部材で形成することが考えられるが、これに限定されるものではない。
【0032】
後面カバー80を設けることにより、ケース70内の第2の領域30b側を防水領域とした場合であっても、この防水機能を更に高めるために、ケース70内の第2の領域30b側に、ポッティング樹脂130を充填させるように構成してもよい。なお、ポッティング樹脂130の注入をしない場合には、後面カバー80を設けた場合であっても、耐水性の点からプリント配線板30に防湿コートを施すようにしてもよい。コーティング剤としては例えば常温型フッ素コーティング剤を用いることができ、またウレタン系、アクリル系、シリコン系などの樹脂を皮膜成分とするコーティング剤を用いることもできる。
【0033】
後面カバー80は、ポッティング樹脂130と同様に、ケース70内の第2の領域30b側の防水機能を発揮できることに加え、ポッティング樹脂130よりも安価で防水機能を実現できる。
【0034】
(導水部材20)
導水部材20はケース70内に収容されている。図7は、導水部材20を説明するための図であって、図7Aは、図1CにおけるA-A断面図において図1Bの前面板部74から断面線B-Bまでの領域を表示した図であり、図7B図1BにおけるB-B断面図であり、図7C図7Bを左上方から見た斜視図であり、図7D図7Bを左下方向から見た斜視図である。図8は、図7Aの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。本実施例では、図7に示すように、2つの導水部材20が、筒状部72内におけるプリント配線板30の下面30B側に設けられている。
【0035】
各導水部材20は、円柱形状を有した円柱部201と、頂角φ(図8参照)をなす側面を有した円錐形状を有する円錐部202とから形成されており、全体として突起形状となっている。円柱部201は、導水部材20の基部を成すものであり、円柱形状の軸が、筒状部72内の底面からプリント配線板30の下面30Bに向けて起立した方向になるように設けられている。円錐部202は、円柱部201の上面を起点として、円錐形状の軸が円柱部201の軸と同軸上になるようにプリント配線板30の下面30Bに向けて起立して設けられている。円錐部202の頂点は、図8に示すように、半球状に曲面処理された先端部203として形成されている。導水部材20は、例えば、ABSなどの熱可塑性樹脂を用いて射出成型により得ることができるが、材料はこれに限定されない。本実施形態の導水部材20は、筒状部72と一体に形成されているが、筒状部72とは別体に形成してもよい。導水部材20を筒状部72と別体で形成した場合には、例えば接着剤を用いて円柱部201の底面と筒状部72内の底面とを接合して相対的に動かないように固着する。また、本実施形態の導水部材20は中実となっているが、中空として形成してもよい。本実施形態の円柱部201及び円錐部202の断面形状は真円で形成しているが、断面形状はこれに限らず、長円など他の円形形状の他、多角形で形成してもよい。
【0036】
導水部材20は、プリント配線板30の貫通穴31bにおける下面(第2の面)30B側の端部31b2の形状の重心との最短距離が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離になるように配置されている。例えば、導水部材20を、図8に示すように、貫通穴31bの軸31bJと、円錐部202の軸202Jとが同一軸上となるように配置したとすると、導水部材20から、端部31b2の穴の重心(円の中心)までの最短距離は距離Xとなる。端部31b2の円の直径をDとすると、導水部材20は、X<(D/2)の関係を保つような位置に設けられることとなる。軸31bJと軸202Jとを同一軸上に配置するか否かに限らず、X<(D/2)の関係を保つことで、導水部材20の少なくとも一部が、端部31b2において穴の重心(中心)から下方に突の半球状の領域内に位置することとなる。したがって、導水部材20の少なくとも一部が、貫通穴部31bに対向する位置に配置されることとなる。
【0037】
ここで、コネクタユニット100が、開口部73側から被水し、受けた被水の一部がプリント配線板30の貫通穴31bに入り込んだ場合を考えてみる。この場合、貫通穴31bの穴径の大きさや、被水量、その他の状況により変化しうるが、貫通穴31bに入り込んだ被水が端部31b2から下側に突出した状態で滞留する場合がある。換言すれば、表面張力による垂直上向きの力が大きい場合には、被水が水滴としてプリント配線板30から落下せず、山状あるいは半球状に近い形でプリント配線板30から下方に露出してプリント配線板30に滞留することがある。特に本実施形態のコネクタユニット100は、ケース70内の第1の領域30a側が非防水領域であり、防水シール部材60が壁になり、プリント配線板30の上面30A側に受けた被水が残り、当該被水が貫通穴31bに入り込む場面が想定される。
【0038】
本実施形態のコネクタユニット100においては、導水部材20は、貫通穴31bにおける下面(第2の面)30B側の端部31b2の形状の重心との最短距離が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離になるように配置されている。したがって、受けた被水が端部31b2から下方に突出してくると、当該被水は先端部203と接触する。この場合、傾斜面を有した円錐部202の側面が流路となり、貫通穴31bに滞留するはずであった被水は下方に流れていくこととなる。したがって、導水部材20は、プリント配線板30の貫通穴31bに入り込んだ水を積極的に排水させることができる。
【0039】
本実施形態における貫通穴31bの形状及び端部31b2の形状は、真円などの円形形状には限定されず、長円形や四辺形、その他の形状で形成してもよい。例えば、貫通穴31b(及び端部31b2)の穴の形状が長円形である場合、導水部材20は、端部31b2における長円形の重心(即ち、長円形の中心)との最短距離が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径(即ち、長円形の短半径)よりも短い距離の位置に配置するように設けられる。また、貫通穴31b(及び端部31b2)の穴の形状が四辺形の一種である長方形である場合、導水部材20は、端部31b2における長方形の重心(即ち、長方形の中心)との最短距離が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径(即ち、長方形の短辺の半分の長さ)よりも短い距離の位置に配置するように設けられる。ここで、四辺形とは、例えば4つの角にR処理が施されて正確な四辺形に当てはまらないものの、四辺形相当の形状に当たる形状なども含む。なお、(i)プリント配線板30の貫通穴31b(及び端部31b2)の穴の形状の限定はない点、(ii)導水部材20は、(a)特定の材料に限定されない点、(b)筒状部72と別体に構成してもよい点、(c)中空で形成してもよい点は、後述する変形例1―3においても同様である。
【0040】
(導水部材の変形例1)
上述した導水部材20は、下記に示す導水部材21のように構成してもよい。図9は、導水部材21を説明するための図であって、図9A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図であり、図9Eは、図9BにおけるE-E断面図である。
【0041】
図9では、導水部材20と同様に、導水部材21は2つ設けられているが、各導水部材21は、円柱部211と、円錐台部212とからなり、貫通穴31bに対向した位置に配置された突起形状を有する。即ち、導水部材20と比較すると、円柱部211は円柱部201と基本形状は変わらないが、円錐台部212は、円錐部202が有していた円錐形状から、円錐台の形状へと変わっている。これに伴い、先端部203は半球状ではなく、平坦に形成された先端部213へと変わっている。また、導水部材21には、その両端部に亘って、即ち、円錐台部212側の上端から円柱部211側の下端に亘って、略扇形の断面形状を有した溝部214が4か所設けられている(図9E)。この溝部214は毛細管現象により被水を下に流す働きを促進させる役割を果たすものである。導水部材21における端部31b2の形状の重心との最短距離の条件は、導水部材20と同様である。
【0042】
導水部材21によっても、プリント配線板30の貫通穴31bに入り込んだ水を積極的に排水させることができる。また、溝部214を設けることにより、受けた被水を溝部214を設けた方向に積極的誘導することができる。
【0043】
なお、本実施形態の円柱部211及び円錐台部212では、溝部214を考慮しない場合の断面形状は真円で構成していたが、断面形状はこれに限らず、他の円形形状の他、多角形で構成してもよい。
【0044】
(導水部材の変形例2)
上述した導水部材20は、下記に示す導水部材22のように構成してもよい。図10は、導水部材22を説明するための図であって、図10A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図であり、図10Eは、図10Dの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。
【0045】
図10では、導水部材20と同様に、導水部材22は2つ設けられているが、各導水部材22は、等脚台形の底面を有した四角柱の形状を有し、当該等脚台形の1つの底面が前面板部74の内面と接し、前面板部74の内面を起点に防水シール部材60側に突出するように(図10でいえば水平方向に突出するように)設けられている。四角柱の側面を構成する面であって、等脚台形の下底側の面は、筒状部72内の下面と接するように構成されている。四角柱の側面を構成する面であって、等脚台形の上底側の面は、当該面の長さ方向の一端(図10Eに示す「端部223a」)がプリント配線板30の貫通穴31bと対向するように配置されている。したがって、導水部材22も、貫通穴31bに対して略山状の突起形状を有することとなる。
【0046】
各端部223aには等脚台形の上底から下底に亘り(図10Bにおける垂直方向に亘り)、断面形状がコ字状の溝部224が設けられている。溝部224は、溝の板厚が一定になるように、上底から下底に向かうにつれて、コ字状の大きさが連続的に拡大している。導水部材22では、端部223aとその近傍を、導水部材20における先端部203に相当する部分(ここでは「先端部223」ということとする)として利用する。即ち、端部223aを含んだ先端部223は、貫通穴31bと対向するように配置されている。導水部材22における端部31b2の形状の重心との最短距離の条件は、導水部材20と同様である。
【0047】
導水部材22によっても、プリント配線板30の貫通穴31bに入り込んだ水を積極的に排水させることができる。また、溝部224を設けることにより、受けた被水を溝部224が設けられている方向に積極的に誘導することができる。更に、導水部材22は、前面板部74の内面と接していることに加えて、筒状部72内の下面とも接していることから、前面板部74や筒状部72の補強部材としての役割も担うことができる。
【0048】
(導水部材の変形例3)
上述した導水部材20は、下記に示す導水部材23のように構成してもよい。図11は、導水部材23を説明するための図であって、図11A-Dは、図7A-Dのそれぞれに対応する図である。図12は、図11Aの一点鎖線で示した領域内の拡大図である。
【0049】
本変形例の導水部材23は、図11に示すように、前面板部74の内面を起点に防水シール部材60側に突出するように形成されている。導水部材23は、基部231と、2つの脚部232と、補強部233とから構成されている。基部231は前面板部74の内面を起点に防水シール部材60側に、矩形の底面を有した四角柱として突出した平板形状を有する。基部231の板厚は、前面板部74の内面を起点とすると、図12に示すように、面231aを有する領域までは一定であり、面231bを有する領域は、防水シール部材60側に向かうほど薄くなるように形成されている。即ち、面231bは、面231aと角度θだけ下面(第2の面)30Bから離れる方向に傾いている。2つの脚部232は、基部231の長手方向の両端部からそれぞれ湾曲状に延伸して設けられている。基部231と、2つの脚部232は連なっており、全体としてC字状を形成している。脚部232は、前面板部74の内面を起点に防水シール部材60側に基部231と同じ長さだけ突出した形状を有している。脚部232の板厚は、面231aに対応する所定の領域までは一定であるが、基部231と同様に、面231bに対応する領域は防水シール部材60側に向かうほど薄くなるように形成されている。補強部233は、前面板部74の内面を起点に防水シール部材60側に、基部231の長手方向の中央位置から基部231を補強するように延伸している。延伸の長さは、基部231よりも僅かに短く形成されている。
【0050】
各導水部材23は、インタフェースコネクタ40の下方であって、プリント配線板30の下面30B側に、前面板部74の内面を起点として防水シール部材60側に突出するように形成されている。各基部231は、少なくともその一部が各貫通穴31bに対向する位置に配置され、上述した導水部材20における先端部203の役割を担う。
【0051】
導水部材23は、図12に示すように、貫通穴31bの貫通方向に対して所定の角度(90度-θ)を有した傾斜面(面231b)を有し、端部31b2の形状の重心との最短距離(図12中の距離X)が、端部31b2の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離になるように配置されている。即ち、図12の例でいえば、X<(D/2)の関係を保つような位置に設けられることとなる。
【0052】
導水部材23によっても、プリント配線板30の貫通穴31bに入り込んだ水を積極的に排水させることができる。また、基部231の薄肉化部分と、脚部232の湾曲部分、そして脚部232の薄肉化部分は、被水を各部分の方向に導く役割を担う。更に、導水部材23は、基部231と脚部232でC字状を構成し、かつ基部231を補強する233を有することから、導水部材20、21、23に比して剛性が高い形状となっている。導水部材23は前面板部74の内面と接して設けられている。したがって、開口部73を介して、インタフェースコネクタ40の相手側コネクタが挿抜される動作が行われている途中で、前面板部74に力が加わったとした場合でも、前面板部74の変形や破損を低減する役割も担うこととなる。
【0053】
なお、本実施形態では、導水部材20、21、22、23はプリント配線板30の2つの貫通穴31bの夫々に対向して設けているが、ケース70内の制約などの諸条件により、一方の貫通穴31bのみに対して導水部材20を設けるようにしてもよい。その他、本実施の形態で説明した、コネクタユニット100は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0054】
100 コネクタユニット
20、21、22、23 導水部材
201、211 円柱部
202、円錐部
202J 軸
203、213、先端部
212 円錐台部
214、224 溝部
223 端部
231 基部
232 脚部
232a、232b 面
233 補強部
30 プリント配線板
30A 上面
30B 下面
30c 境界
30c1 外周
31a スルーホール
31b、31c、31d 貫通穴
31b1、31b2 端部
31bJ 軸
32、33 端部
35 プリント回路板
40 インタフェースコネクタ
41 シェル
41a、41b 端部
42 端子
43b、43c、43d 凸部
50 電子部品
60 防水シール部材
60A、60B、60C、60D 押圧面
70 ケース
71、72 筒状部
71a、71b、71c、71d スライダ
72c 内周
73 開口部
74 前面板部
76 排水穴
80 後面カバー
90 後面コネクタ
91 ハウジング
91a 嵌合部
91b 基部
91c 端子圧入穴
92 端子
92a 突起
D 直径
X 距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2023-08-03
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正書】
【提出日】2023-11-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面及びこれと対向する第2の面を有したプリント配線板であって、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通穴を備えたプリント配線板と、
前記プリント配線板の前記第1の面上に実装された電子部品と、
前記プリント配線板と、前記電子部品と、を収容し、外部に通じる排水穴を有するケースと、
前記プリント配線板の前記第2の面側の前記貫通穴と前記排水穴との間に配置され、少なくとも一部が前記貫通穴と対向する導水部材と、
備え、
前記導水部材は、前記貫通穴と対向している部分が、突起形状、または前記第2の面から離れる方向に傾いた面を有し、前記貫通穴における前記第2の面側の端部の形状の重心との最短距離が、前記端部の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されている、
電子機器。
【請求項2】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は円形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は長円形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は四辺形である請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
第1の面及びこれと対向する第2の面を有したプリント配線板であって、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通穴を備えたプリント配線板と、
前記プリント配線板の前記第1の面上に実装され、前記貫通穴に挿入される凸部を有したコネクタ部品と、
前記プリント配線板の前記第2の面側に配置され、少なくとも一部が前記貫通穴と対向する導水部材と、
前記プリント配線板と、前記コネクタ部品と、前記導水部材とを収容するケースと、
を備え、
前記導水部材は、前記貫通穴と対向している部分が、突起形状、または前記第2の面から離れる方向に傾いた面を有し、前記貫通穴における前記第2の面側の端部の形状の重心との最短距離が、前記端部の形状に挿入可能な最大の円の半径よりも短い距離に配置されている、
電子機器。
【請求項6】
前記プリント配線板の前記貫通穴の穴の形状は円形である請求項5に記載の電子機器。