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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051907
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】燃焼装置
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/12 20060101AFI20240404BHJP
   F23N 5/20 20060101ALI20240404BHJP
   F23N 5/00 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
F23N5/12 D
F23N5/20 102Z
F23N5/20 H
F23N5/20 A
F23N5/00 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158294
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 浩基
【テーマコード(参考)】
3K003
3K005
【Fターム(参考)】
3K003EA02
3K003FA02
3K003FB02
3K003FB04
3K003FB05
3K003FC10
3K003GA03
3K005GA12
3K005GB06
3K005JA03
3K005WA01
3K005WB01
3K005WC01
3K005YA11
3K005YA21
(57)【要約】
【課題】燃焼装置のバーナ失火時において異常着火を抑制してバーナの再点火を制御する。
【解決手段】バーナ12は、排気口11aが設けられた筐体11の内部に格納される。送風ファン17は、バーナ12に空気を供給する。イグナイタ18は、バーナ12に供給された気体燃料及び空気の混合気に着火する。バーナ12への着火後にフレームロッド19の出力に基づいて失火が検知されると、バーナ12の再点火制御が実行される。再点火制御では、失火の検知時において、筐体11内が異常着火の発生が予測される状態であるか否かが判定されるとともに、当該判定結果に基づいて異なる条件を選択して点火リトライが実行される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
排気口が設けられた筐体と、
前記筐体内に格納されたバーナと、
前記バーナに対して気体燃料を供給するためのガス供給弁と、
前記バーナに空気を供給するための送風ファンと、
前記バーナに供給された前記気体燃料及び前記空気の混合気に着火するための点火装置と、
前記バーナの炎を検知するフレームロッドと、
前記バーナへの着火後に前記フレームロッドの出力に基づいて失火が検知されたときに、前記バーナの再点火制御を実行する制御部とを備え、
前記制御部は、前記失火の検知時において、前記筐体内が異常着火の発生が予測される状態であるか否かを判定するとともに、前記異常着火の発生が予測される状態であると判定した場合には前記再点火制御の第1の条件を選択して点火リトライを実行する一方で、前記異常着火の発生が予測される状態ではないと判定した場合には前記再点火制御の第2の条件を選択して前記点火リトライを実行する様に、前記ガス供給弁、前記送風ファン、及び、前記点火装置を制御する、燃焼装置。
【請求項2】
前記点火リトライは、不着火時には複数回繰り返して実行され、
前記第1の条件は、前記点火リトライを通じた前記ガス供給弁から前記バーナへの前記気体燃料の供給量が、前記第2の条件の選択時よりも少なくなる様に設定される、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項3】
前記第1の条件は、前記失火が検知されてから前記ガス供給弁による前記気体燃料の供給が停止されるまでの供給継続時間が、前記第2の条件の選択時よりも短くなる様に設定される、請求項2記載の燃焼装置。
【請求項4】
前記バーナは複数本設けられ、
前記ガス供給弁は、前記複数本のバーナのうちの前記気体燃料が供給される燃焼バーナの本数を切換えるための能力切換弁を含み、
前記第1の条件は、各前記点火リトライにおいて前記燃焼バーナの本数が前記第2の条件の選択時よりも少なくなる様に設定される、請求項2記載の燃焼装置。
【請求項5】
前記第1の条件は、各前記点火リトライにおける前記点火装置の作動に伴う前記気体燃料の供給時間が、前記第2の条件の選択時と同等又は短くなる様に設定される、請求項2記載の燃焼装置。
【請求項6】
前記点火リトライは、不着火時には複数回繰り返して実行され、
前記点火リトライが複数回繰り返される場合には、前記点火リトライの間に前記送風ファンが前記空気を供給することによる前記筐体内の掃気が実行され、
前記第1の条件は、前記点火リトライが複数回繰り返される際の前記点火リトライ間を通じた前記送風ファンからの送風量が、前記第2の条件の選択時よりも少なくなる様に設定される、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項7】
前記失火が検知されてから初回の前記点火リトライまでの間に実行される前記掃気における前記送風ファンからの送風量は、前記第1の条件と前記第2の条件との間で同等である、請求項6記載の燃焼装置。
【請求項8】
前記点火リトライは、不着火時には複数回繰り返して実行され、
前記制御部は、前記第1の条件の選択時、及び、前記第2の条件の選択時の各々において、前記点火リトライの繰り返し回数が予め定められた上限回数に達すると、ユーザに対してエラーを報知する、請求項1記載の燃焼装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記失火の検知時において、前記フレームロッドの出力に基づく着火の検知から前記失火の検知までの経過時間が予め定められた判定時間よりも短いと前記異常着火の発生が予測される状態であると判定する一方で、前記経過時間が前記判定時間よりも長いと前記異常着火の発生が予測される状態ではないと判定する、請求項1~8のいずれか1項に記載の燃焼装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼装置に関し、より特定的には、失火時の再点火制御に関する。
【背景技術】
【0002】
バーナでの燃料燃焼によって暖房端末供給用の熱媒を循環加熱する熱源機において、バーナの失火が検出されると、バーナへの再点火を行う点火リトライを繰り返し行うことが、特許第3841737号公報(特許文献1)に記載されている。
【0003】
特許文献1には、熱媒の供給先が高温用の暖房端末と低温用の暖房端末とのいずれであるかに応じて、低温用の点火リトライモードと高温用の点火リトライモードとを選択することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3841737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
燃焼装置の一例である給湯器では、配設後に周囲の外壁塗装工事が行われる際に、塗料等の付着を防止するためにビニール等の遮蔽物で給湯器を覆う養生が行われることで、一時的に、燃焼装置の筐体が気密性の高い状態とされることがある。この様な状態下で、バーナが点火されると、換気が不十分となって酸素濃度が不足することで、バーナが燃焼を継続できなくなって失火することがある。
【0006】
この際に点火リトライ制御を繰り返し実行すると、着火動作時又は失火時に放出された未燃ガスによって筐体内のガス濃度が上昇する虞がある。この結果、ガス濃度が一定濃度よりも高い状態で異常着火すると、筐体内が過高温状態となる燃焼に至ることが懸念される。
【0007】
本発明はこの様な問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、燃焼装置のバーナ失火時において異常着火を抑制してバーナの再点火を制御することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある局面では、燃料装置は、排気口が設けられた筐体と、筐体内に格納されたバーナと、ガス供給弁と、送風ファンと、点火装置と、バーナの炎を検知するフレームロッドと、制御部とを備える。ガス供給弁は、バーナに対して気体燃料を供給するために設けられる。送風ファンは、バーナに空気を供給する様に構成される。点火装置は、バーナに供給された気体燃料及び空気の混合気に着火する様に構成される。制御部は、バーナへの着火後にフレームロッドの出力に基づいて失火が検知されたときに、バーナの再点火制御を実行する。制御部は、失火の検知時において、筐体内が異常着火の発生が予測される状態であるか否かを判定するとともに、異常着火の発生が予測される状態であると判定した場合には再点火制御の第1の条件を選択して点火リトライを実行する一方で、異常着火の発生が予測される状態ではないと判定した場合には再点火制御の第2の条件を選択して点火リトライを実行する様に、ガス供給弁、送風ファン、及び、点火装置を制御する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、燃焼装置のバーナ失火時において、筐体内が異常着火の発生が予測される状態であるか否かの判定結果に基づいて再点火制御の条件を切換えることにより、異常着火を抑制してバーナの再点火を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る燃焼装置の搭載機器の一例である給湯器100の構成を説明する模式図である。
図2】本実施の形態に係る燃焼装置の概略構成を説明するブロック図である。
図3】本実施の形態に係る燃焼装置による再点火制御を説明するフローチャートである。
図4図3に示された再点火制御での異常着火抑制条件と通常条件とを比較するための図表である。
図5】本実施の形態に係る燃焼装置での再点火制御における筐体内のガス濃度のシミュレーション結果を示すグラフである。
図6】ガス濃度推定モデルを説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下では、図中の同一又は相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る燃焼装置の搭載機器の一例である給湯器100の構成を説明する模式図である。
【0013】
図1に示されるように、給湯器100は、燃焼装置10と、熱交換器30と、入水管40と、出湯管50と、バイパス管60とを有している。
【0014】
燃焼装置10は、筐体11内に格納された、バーナ12と、能力切換弁16と、イグナイタ18と、フレームロッド19とを含む。更に、燃焼装置10は、ガス供給管13と、元ガス弁14と、比例弁15と、コントローラ20(図2参照)と含む。尚、以下では、筐体11内に配置されるバーナ12の数は複数であるものとして説明を進めるが、バーナ12は単数であってもよい。又、筐体11の下側には、バーナ12に空気を供給する送風ファン17が取り付けられ、上側には、排気口11aが設けられている。熱交換器30は、筐体11内に格納されて、バーナ12の上方に配置される。
【0015】
ガス供給管13には、ガス供給口13aを介して、「気体燃料」の代表例である燃料ガスが供給される。ガス供給管13の経路上には、元ガス弁14、比例弁15及び能力切換弁16が配置されている。元ガス弁14は、ガス供給管13の経路上において、比例弁15よりも上流側に配置されている。能力切換弁16は、ガス供給管13の経路上において、比例弁15よりも下流側に配置されている。複数のバーナ12は、能力切換弁16よりも下流側において、ガス供給管13に接続されている。元ガス弁14、比例弁15及び能力切換弁16は、「ガス供給弁」の一実施例に対応する。
【0016】
元ガス弁14は、例えば、電磁弁である。元ガス弁14が開閉されることにより、ガス供給管13への燃料ガスの供給及び供給停止が切り替えられる。比例弁15は、例えば、比例電磁弁である。比例弁15の開度が調整されることにより、ガス供給管13を流れる燃料ガスの流量の調整が行われる。すなわち、比例弁15により、バーナ12に供給される燃料ガスの供給量が、調整可能になっている。
【0017】
能力切換弁16は、複数の弁により構成されている。図1の例においては、能力切換弁16は、弁16a~弁16cにより構成されている。弁16a~弁16cの各々は、例えば、電磁弁である。能力切換弁16により、複数のバーナ12のうちの一部のみに燃料ガスを供給することが可能である。
【0018】
より具体的には、弁16aを開くことにより、複数のバーナ12のうちの一部(図1中の右から1番目から3番目までの3本のバーナ12)のみに燃料ガスを供給することが可能である。又、弁16bを開くことにより、複数のバーナ12のうちの一部(図1中の右から4番目及び5番目の2本のバーナ12)のみに燃料ガスを供給することが可能である。更に、弁16a及び弁16bを開くことにより、図1中の右から1番目~5番目の5本のバーナ12のみに燃料ガスを供給することが可能である。弁16a~弁16cの全てを開くと、全てのバーナ12に燃料ガスを供給することが可能である。
【0019】
ガス供給管13からバーナ12に供給された燃料ガスは、バーナ12に設けられた噴出口(図示せず)から噴出される。筐体11の下部に取り付けられた送風ファン17は、筐体11の外部の空気を取り込んで、バーナ12へ供給する。送風ファン17により供給された空気は、バーナ12の内部において、燃料ガス(気体燃料)と混合される(以下では、空気と混合された燃料ガスを「混合ガス」とも称する)。送風ファン17の回転速度を増加させることにより、空気の供給量が増加する。尚、バーナ12に燃料ガスが供給されていないときには、送風ファン17の作動により、バーナ12を通じて筐体11内に導入された空気によって未燃の混合ガス及び排気ガスを排出する、掃気を行うことができる。
【0020】
イグナイタ18は、バーナ12の近傍に配置されている。イグナイタ18に電圧を印加することにより、イグナイタ18においてスパークが発生する。このスパークで混合ガスが点火されることにより、バーナ12から火炎が発生する。
【0021】
バーナ12では、火炎の発生により、気体燃料と空気との混合ガスが燃焼されて、高温の燃焼ガスが発生される。燃焼ガスは、筐体11内部を上昇し、熱交換器30で熱交換を行った後に、排気口11aから排出される。熱交換器30は、例えば、一次熱交換器31及び二次熱交換器32を有する。
【0022】
フレームロッド19は、バーナ12の近傍に配置されている。より具体的には、フレームロッド19の先端は、バーナ12から発生する火炎中に配置される。フレームロッド19がバーナ12から発生する火炎と接触することにより、フレームロッド19に電流が流れることになる。従って、フレームロッド19により、バーナ12での炎の有無を検知することができる。
【0023】
フレームロッド19は、例えば、導電性の金属材料により形成されている。フレームロッド19を構成している金属材料は、酸化されることにより絶縁性の酸化物を形成する元素を含有している。この元素は、例えば、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)である。
【0024】
図1に示される様に、入水管40の一方端は、上水道に接続されている。入水管40の他方端は、二次熱交換器32の入口に接続されている。二次熱交換器32の出口は、一次熱交換器31の入口に接続されている。出湯管50の一方端は、一次熱交換器31の出口に接続されている。出湯管50の他方端は、例えば、給湯栓70に接続されている。バイパス管60は、一方端において入水管40に接続されており、他方端において出湯管50に接続されている。
【0025】
以下に、給湯器100の動作を説明する。入水管40の一方端からは、水が供給される。入水管40に供給された水の一部は、バイパス管60に供給される。入水管40に供給された水の残りは、二次熱交換器32に供給される。二次熱交換器32に供給された水は、燃焼装置10(バーナ12)において発生した燃焼ガスの潜熱との間の熱交換によって、昇温される。
【0026】
二次熱交換器32を通過した水は、一次熱交換器31に供給される。一次熱交換器31に供給された水は、燃焼装置10(バーナ12)において発生した燃焼ガスの顕熱との間での熱交換によって、更に昇温される。一次熱交換器31を通過した水は、出湯管50に供給される。
【0027】
一次熱交換器31を通過して出湯管50に供給された水は、バイパス管60から出湯管50に供給された水と混合されることにより、温度が調整される。この温度が調整された水は、例えば給湯栓70から給湯される。又、入水管40からバイパス管60に供給される流量比率を制御するための流量調整弁(図示せず)が更に配置されてもよい。
【0028】
図2は、燃焼装置10のブロック図である。図2に示されるように、コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit)21と、入出力インターフェース22と、タイマ23と、記憶部24とを有している。タイマ23及び記憶部24は、CPU21に接続されている。コントローラ20は、例えば、マイクロコンピュータによって構成される。
【0029】
コントローラ20は、入出力インターフェース22を介して、元ガス弁14、比例弁15、能力切換弁16(弁16a~弁16c)、送風ファン17、イグナイタ18及びフレームロッド19に接続されている。図示されていないが、コントローラ20は、入出力インターフェース22を介して、リモコン110に対して入力されたユーザ操作を受け付ける。例えば、ユーザ操作には、給湯器100の運転スイッチのオンオン、及び、出湯目標温度の設定等が含まれる。
【0030】
CPU21は、元ガス弁14、比例弁15及び能力切換弁16が開状態となるように、入出力インターフェース22を介して、元ガス弁14、比例弁15及び能力切換弁16に対する制御指令を生成することで、バーナ12に燃料ガスを供給することができる。
【0031】
この際に、能力切換弁16の制御によって、複数のバーナ12のうちの燃料ガスが供給されるバーナ本数(燃焼バーナ本数)を調整することができる。例えば、上述の様に、弁16bのみを開とする状態では、燃焼バーナ本数は2本であり、弁16a及び16bを開とした状態では燃焼バーナ本数は5本であり、弁16a~16cの全てを開とした状態では、燃焼バーナ本数は10本である。
【0032】
又、CPU21は、入出力インターフェース22を介して送風ファン17に対する制御指令を生成することにより、筐体11内に空気を供給する。特に、送風ファン17の回転速度指令値によって、バーナ12を通じて筐体11内に供給される空気量が制御される。
【0033】
更に,CPU21は、適切なタイミングにおいて、入出力インターフェース22を介してイグナイタ18を作動(スパーク)させるように制御する。これにより、燃料ガスが供給されたバーナ12において混合ガスが点火されて、バーナ12に火炎が発生する。更に、CPU21は、フレームロッド19からの出力に基づいて、バーナ12での火炎の有無を検知することができる。これにより、CPU21は、点火後でのバーナ12の着火、及び、着火後に火炎が消失する失火を検知することができる。
【0034】
図3には、本実施の形態に係る燃焼装置による再点火制御を説明するフローチャートが示される。図3に示された制御処理は、例えば、CPU21が記憶部24に予め格納されたプログラムをロードすることによって、給湯器100の運転状態に応じて燃焼装置10に点火処理が要求されると起動される。例えば、給湯器100の運転スイッチがオンされた状態で給湯栓70が開かれて、入水管40の流量が予め定められた最小作動流量(MOQ)よりも上昇すると、図3の制御処理が起動される。
【0035】
図3を参照して、CPU21は、ステップ(以下、単に「S」とも表記する)110では、着火処理を実行する。具体的には、元ガス弁14が開かれるとともに、予め定められた点火パターンに従って、比例弁15が所定開度に開かれるとともに、X本(X:自然数)のバーナ12に燃焼ガスが供給される様に能力切換弁16の一部が開放された後、イグナイタ18に電圧を印加することで、S110の着火処理が行われる。これにより、S120では、X本のバーナ12が燃焼状態となる。
【0036】
CPU12は、着火処理後には、S130により、フレームロッド19の出力により失火が生じたか否かを判定する。失火が検出されない場合(S130のNO判定時)には、燃焼状態(S120)が継続される。燃焼状態の継続中には、出湯管50からの出湯温度を出湯目標温度に制御するために、バーナ12全体での発生熱量、即ち、燃料ガスの流量が、比例弁15の開度調整、及び、能力切換弁16による燃焼バーナ本数の調整によって制御される。
【0037】
尚、燃焼中(S120)において、給湯栓(図示せず)の閉止に応じて入水管40の流量がMOQよりも低下、又は、給湯器100の運転スイッチのオフにより、燃焼装置10に消火が要求されると、図3の制御処理は、割り込み処理によって終了される。
【0038】
燃焼後に失火が検出されると(S130のYES判定時)、S140以降の再点火制御が実行される。
【0039】
CPU121は、S140では、失火時の筐体11内が、異常着火の発生が予想される状態であるか否かを判定する。上述の様に、異常着火は、筐体11の気密性が高められた状態となって、ガス濃度が、ガス種、バーナ12のスペック(着火可能範囲等)、及び、筐体11の形状によって定まる一定濃度よりも高い状態で、バーナ12に着火することによって生じる。
【0040】
発明者らは、この様な異常着火の発生が予想される状態であるか否かの判断材料として、直接的なガス濃度ではなく、着火から失火までの経過時間を用いることができることを見出した。具体的には、ビニール等の遮蔽物で給湯器100が覆われることで筐体11の気密性が設計時の想定よりも高い場合には、着火から失火検出までの経過時間が大幅に短くなることを見出したものである。従って、S140では、着火処理(S110)によってバーナの火炎が検出されてから、失火が検出されるまでの経過時間が、予め定められた判定時間(例えば、10[s]程度)よりも短いか否かによって、上述の判定を実行することが可能である。
【0041】
尚、筐体11の設計(形状及び気密性)、並びに、バーナ12のスペック等に応じて、上述した経過時間は異なってくるため、S140での判定時間は、例えば、給湯器100(燃焼装置10)の機種毎の実機実験結果等によって定めることができる。
【0042】
CPU21は、S140のNO判定時には、S150~S162により、通常の再点火条件(以下、「通常条件」と称する)による再点火制御を実行する一方で、S140のYES判定時には、異常着火抑制のための再点火条件(以下、「異常着火抑制条件」と称する)による再点火制御を実行する。異常着火抑制条件は、再点火制御の「第1の条件」に対応し、通常条件は、再点火制御の「第2の条件」に対応する。
【0043】
まず、通常条件について説明する。CPU21は、S140のNO判定に応じて、S150により、失火の検出(S130のYES判定)からTn1[s]経過後に元ガス弁14を閉止すると、続いて、S152により、送風ファン17を予め定められた掃気用の回転速度で、予め定められた掃気時間Tn2[s]の間作動させる。例えば、当該掃気用の回転速度は、バーナ12での燃料燃焼時に平均的に用いられる回転速度よりも高く設定される。
【0044】
即ち、S150でのTn1[s]は、通常条件での失火検出後の燃料ガスの供給継続時間に対応し、S152でのTn2[s]は、通常条件での失火検出時における初回の点火リトライまでの掃気時間に相当する。
【0045】
更に、CPU21は、S152による掃気の終了後、S154により、点火リトライを実行する。通常条件のS154では、燃焼バーナ数をXnとする様に能力切換弁16を制御した状態で元ガス弁14が開放されるとともに、イグナイタ18に電圧が印加される。元ガス弁14の開放とともに、電圧印加によりイグナイタ18が火花を発生する状態は、Tn3[s]継続される。即ち、Tn3[s]は、通常条件での点火リトライ時におけるイグナイタ18の作動に伴う燃料ガス供給時間に相当する。
【0046】
CPU21は、S154による点火リトライ(Tn3[s])の後、S156において、フレームロッド19の出力により不着火及び着火のいずれの状態であるかを判定する。フレームロッド19により火炎が一定時間継続して検出されると、着火されたとしてS156はNO判定とされる。この場合には、元ガス弁14による燃料ガスの供給が継続されて、上述のS120(燃焼状態)に処理が戻される。
【0047】
一方で、フレームロッド19により火炎が検出されないときには、不着火であるとしてS156はYES判定とされる。この場合には、CPU21は、元ガス弁14を閉止して燃料ガスの供給を遮断すると、S158に処理を進めて、送風ファン17を掃気用の回転速度で、予め定められた掃気時間Tn4[s]の間作動させる。
【0048】
S158による掃気完了後、CPU21は、S170により、通常条件での再点火のリトライ回数が予め定められた上限回数Nn以上であるか否かを判定する。リトライ回数がNnより小さいときには(S160のNO判定時)、S154に処理が戻されて、通常条件による点火リトライが実行される。即ち、S158での掃気時間Tn4[s]は、通常条件の再点火制御において、不着火時に点火リトライ間に設けられる掃気時間に相当する。
【0049】
CPU21は、リトライ回数がNn以上であるときには(S160のYES判定時)、S162により、ユーザに対してエラーを報知する。例えば、リモコン110を用いて、ユーザが視覚的又は聴覚的に感知可能なメッセージを出力することにより、エラーの報知が可能である。
【0050】
例えば、S160の判定におけるリトライ回数は、遅くともS140のNO判定時にクリアされた後、S154の実行毎にインクリメントされるカウント値によって算出することができる。
【0051】
次に、異常着火条件について説明する。CPU21は、S140のYES判定に応じて、S170により、失火の検出(S130のYES判定)からTf1[s]経過後に元ガス弁14を閉止すると、続いて、S172により、送風ファン17をS152と同様の回転速度で、予め定められた掃気時間Tf2[s]の間作動させる。
【0052】
即ち、S170でのTf1[s]は、異常着火抑制条件での失火検出後の燃料ガスの供給継続時間に対応し、S172でのTn2[s]は、異常着火抑制条件での失火検出時における初回の点火リトライまでの掃気時間に相当する。
【0053】
更に、CPU21は、S172による掃気の終了後、S174により、点火リトライを実行する。異常着火抑制条件のS174では、燃焼バーナ数をXfとする様に能力切換弁16を制御した状態で元ガス弁14が開放されるとともに、イグナイタ18に電圧が印加される。元ガス弁14の開放とともに、電圧印加によりイグナイタ18が火花を発生する状態は、Tf3[s]継続される。即ち、Tf3[s]は、異常着火抑制条件での点火リトライ時におけるイグナイタ18の作動に伴う燃料ガス供給時間に相当する。
【0054】
CPU21は、S174による点火リトライ(Tf3[s])の後、S176において、フレームロッド19の出力により不着火及び着火のいずれの状態であるかを判定する。S156と同様に、フレームロッド19により火炎が一定時間継続して検出されると、着火されたとしてS176はNO判定とされる。この場合には、元ガス弁14による燃料ガスの供給が継続されて、上述のS120(燃焼状態)に処理が戻される。
【0055】
一方で、CPU21が不着火と判定すると(S176のYES判定時)、元ガス弁14の閉止により燃料ガスの供給が遮断されて、S178に処理が進められる。S178では、送風ファン17が、S158と同様の掃気用の回転速度で、予め定められた掃気時間Tf4[s]の間作動される。
【0056】
S178による掃気完了後、CPU21は、S170と同様のS180により、異常着火抑制条件での再点火のリトライ回数が予め定められた上限回数Nf以上であるか否かを判定する。上限回数Nfは、S160での上限回数Nnと同じ値としてもよく、異なる値としてもよい。
【0057】
CPU21は、リトライ回数がNfより小さいときには(S180のNO判定時)、S174に処理が戻されて、異常着火抑制条件による点火リトライが再実行される。即ち、S178での掃気時間Tf4[s]は、異常着火抑制条件の再点火制御において、不着火時に点火リトライ間に設けられる掃気時間に相当する。
【0058】
CPU21は、リトライ回数がNf以上であるときには(S180のYES判定時)、S182により、ユーザに対してエラーを報知する。尚、S182でのエラー報知には、異常着火の虞がある状態を改善するためのメッセージ、例えば、給湯器100を覆う遮蔽物を除去してからの再度の運転を推奨するメッセージが含まれてもよい。
【0059】
図4には、図3に示された再点火制御での異常着火抑制条件と通常条件とを比較するための図表が示される。
【0060】
図4に例示される様に、異常着火抑制条件は、通常条件と比較して、点火リトライを通じた、バーナ12への燃料ガスの供給量の減少、及び、送風ファン17による掃気時間の延長(即ち、送風ファン17によって供給される空気量の増大)の少なくとも一方が実現される様に設定される。
【0061】
図4を参照して、S140によって失火が検出されてから元ガス弁14が閉止されるまでの時間、即ち、失火検出後の燃料ガスの供給継続時間について、異常着火抑制条件でのTf1[s](S170)は、通常条件でのTn1[s](S150)よりも短く設定される(Tf1<Tn1)。
【0062】
一方で、S140の失火検出時における初回の点火リトライまでの間の掃気時間については、異常着火抑制条件と通常条件とで同等の値とすることができる(Tf2=Tn2)。Tf2≧Tn2とすることも可能であるが、Tf2=Tn2とすれば、点火リトライ(S174)を早期に開始することで、失火から早期に復帰して給湯器100の出湯温度の低下を抑制することができる。
【0063】
更に、再点火時における燃料ガスの供給対象となるバーナ本数、即ち、燃焼バーナ本数は、異常着火抑制条件(S174)でのXfは、通常条件(S154)でのXnよりも小さく設定される。
【0064】
又、点火リトライにおけるイグナイタ18の作動までの燃料ガス供給時間について、異常着火抑制条件(S174)でのTf3[s]は、通常条件(S154)でのTn3[s]以下に設定される。例えば、異常着火条件では、リトライ回数に依存せずTf3=T3aに固定して設定される一方で、通常条件では、リトライ回数に応じて、Tn3=T3b(T3b>T3a)、及び、Tn3=T3aの一方に周期的に設定することができる。
【0065】
一例として、リトライ回数が1のときはTn3=T3bに設定し、その後2回はTn3=T3aに設定する、点火リトライ3回分の設定パターンを1セットとして、当該設定パターンを繰り返す様にして、リトライ回数に応じてTn3を設定することが可能である。この様にすると、1回目の点火リトライにおいてTf3<Tn3であり、かつ、以降の点火リトライにおいてもTf3≦Tn3であるので、1回又は複数回(Nn,Nf以下)の点火リトライ(S152,S72)を通じた、点火までの燃料ガス供給時間の合計値(即ち、燃料ガスの供給量の積算値)は、異常着火抑制条件では、通常条件と比較して小さくなることが理解される。
【0066】
更に、点火リトライでの不着火時の掃気時間について、異常着火抑制条件(S178)でのTf4[s]は、通常条件(S158)でのTn4[s]以上に設定される。例えば、異常着火条件では、リトライ回数に依存せずTf4=T4aに固定して設定される一方で、通常条件では、リトライ回数に応じて、Tn4=T4b(T4b<T4a)、及び、Tn4=T4aの一方に周期的に設定することができる。
【0067】
一例として、リトライ回数が1又は2のときはTn4=T4bに設定し、その後1回はTn4=T4aに設定する、点火リトライ3回分の設定パターンを1セットとして、当該設定パターンを繰り返す様にして、リトライ回数に応じてTn4を設定することが可能である。この様にすると、1回目の点火リトライにおいてTf4>Tn4であり、かつ、以降の点火リトライにおいてもTf4≧Tn4であるので、1回又は複数回(Nn,Nf以下)の点火リトライを通じた、不着火時の掃気時間(S158,S178)の合計値(即ち、送風ファン17による送風量の積算値)は、異常着火抑制条件では、通常条件と比較して大きくなることが理解される。
【0068】
尚、上述の各パラメータ値Tf1~Tf4,Tn1~Tn4,Xf,Xnの設定は、上記の例に限定されるものではなく、異常着火抑制条件において、通常条件と比較して、バーナ12から供給される燃料ガス量が減少する、及び/又は、送風ファン17による掃気時間が長くなる(即ち、供給される空気量が大きくなる)様に、任意の態様で設定することができる。
【0069】
これに対して、通常条件では、異常着火抑制条件と比較すると、バーナ12から供給される燃料ガス量が増加することで着火が容易となり、掃気時間を短くすることで、早期に再点火することが可能となる。言い換えると、着火抑制条件は、着火の容易性、及び、再点火の迅速性が低下するので、異常着火の発生が予測されるケースに限って適用される。
【0070】
図5は、本実施の形態に係る燃焼装置での再点火制御における筐体内のガス濃度のシミュレーションの一例を示すグラフである。図5の縦軸にはシミュレーションによるガス濃度推定値が示され、横軸は時間軸である。縦軸上には、爆発下限界濃度に対応する、異常着火発生の閾値として想定される許容上限ガス濃度Xmxが更に示される。
【0071】
図5中には、図4で説明した通常条件による再点火制御での時間経過に伴う筐体11内のガス濃度の推移を示す曲線は符号101で示され、通常条件による再点火制御での同様の曲線が符号102で示される。図5のシミュレーションでは、筐体11からのガス排出量については、筐体11の気密性が高い状態を想定して計算されている。
【0072】
符号101及び102とも、20[s]時点で失火が検出(S130がYES判定)された後、Nn=Nf=9として、9回の再点火(S154,S174)が行われても不着火であったときのガス濃度の推移を示している。
【0073】
9回とも不着火であるため、符号101,102の各々では、T1n,T1f、又は、Tf3,Tn3が設けられる毎に、燃焼バーナ本数Xn,Xfのバーナ12から供給される燃料ガス量によってガス濃度推定値が上昇する。一方で、掃気時間Tn2,Tf2又はTn4,Tf4が設けられる毎に、送風ファン17での回転速度に応じてガス濃度推定値が低下する。
【0074】
図5から理解される様に、符号101に示された通常条件による再点火制御では、再点火を繰り返す際に、ガス濃度推定値が許容上限ガス濃度Xmxを超えてしまっており、この状態下で着火が成功すると異常着火が発生する虞がある。
【0075】
これに対して、符号102に示された異常着火抑制条件による再点火制御では、再点火の際の燃料ガス供給量、及び、掃気時間の延長により、再点火を繰り返しても、ガス濃度が許容上限ガス濃度Xmxに達しておらず、この状態下で着火が成功しても異常着火を抑制することができる。
【0076】
この様に本実施の形態に係る燃焼装置によれば、バーナ失火時において、筐体内が異常着火の発生が予測される状態であるか否かの判定に基づいて通常条件及び異常着火抑制条件を選択して再点火制御を行うことで、異常着火を抑制してバーナの再点火を制御することができる。
【0077】
尚、図3のS140において、失火時の筐体11内が、異常着火の発生が予想される状態であるか否かについては、上述した、着火から失火までの経過時間に基づく判定に限定されず、他の手法で判定されてもよい。例えば、筐体11内のガス濃度の実測値と、図5の許容上限ガス濃度Xmxとの比較によって、S140の判定を実行することも可能である。
【0078】
具体的には、筐体11内にガス濃度センサ(図示せず)を配置することにより、失火時点(S130のYES判定時)における当該センサによるガス濃度計測値Xpを用いて、S140の判定を実行することが可能である。
【0079】
或いは、筐体11内のガス濃度として、ガス濃度推定モデルによる推定値を更に用いることによってS140の判定を実行することも可能である。
【0080】
図6には、ガス濃度推定モデルの入力パラメータ値の一実施例が示される。図6に示される様に、ガス濃度推定モデル25は、元ガス弁14,比例弁15,及び、能力切換弁16の開/閉情報を、筐体11内へのガス供給量Gsp(t)を算出するための入力パラメータとして受ける。例えば、元ガス弁14の閉期間では、ガス供給量Gsp(t)=0とする一方で、元ガス弁14の開期間では、比例弁15の開度、及び、能力切換弁16によって調整される燃焼バーナ本数Xの組み合わせに従ってガス供給量Gsp(t)>0を算出するためのルックアップテーブル又は計算式を予め作成することができる。
【0081】
更に、ガス濃度推定モデル25は、フレームロッド19の出力に基づく燃焼情報を、ガス供給量Gsp(t)に対する未燃ガス量Grm(t)を算出するための入力パラメータとして受ける。燃焼情報によって燃焼オンとされる期間では、ガス供給量Gsp(t)に予め定められた未燃率α(%)を乗算することで、未燃ガス量Grm(t)が算出される(Grm(t)=α・Gsp(t))。これに対して、燃焼情報によって燃焼オフとされる期間では、ガス供給量Gsp(t)の全量が筐体11内に残存するものとして(即ち、α=1.0)、Grm(t)=Gsp(t)として算出される。
【0082】
一方で、筐体11からのガス排出量Gex(t)については、排気口11aを含む筐体11の寸法パラメータ(定数)をベースに、送風ファン17の回転速度と、燃焼情報(燃焼オンオフ)とを反映して、算出することができる。
【0083】
そして、未燃ガス量Grm(t)に従う濃度上昇と、ガス排出量Gex(t)に従う濃度低下とを反映する差分方程式等を導入することによって、筐体11内のガス濃度推定値GXp(%)を逐次算出するガス濃度推定モデル25を構成することができる。
【0084】
例えば、筐体11の気密性が正常であるときのガス排出量Gex(t)を用いてガス濃度推定モデル25で算出されたガス濃度推定値GXp(%)に対する、図示しないガス濃度センサによるガス濃度計測値Xp(%)の上昇量(Xp-GXp)が、判定値よりも大きくなったときに、S140をYES判定とすることも可能である。この様にガス濃度センサ及びガス濃度推定モデル25を併用する場合には、ガス濃度計測値Xp(%)を許容上限ガス濃度Xmxと直接比較する場合と比較して、ガス濃度センサの計測値そのものに要求される精度を過度に高めることなく、S140による判定を実行することが可能になる。
【0085】
或いは、S140に係る判定については、排気口11aに対する遮蔽物の存在を検知するための近接センサ(図示せず)の配置等、筐体11の気密性が高くなっていることを直接的に或いは間接的に検知することによっても実行することが可能である。
【0086】
尚、本実施の形態では、バーナで燃焼される気体燃料としてガスを例示したが、その他の気体燃料をバーナで燃焼する燃焼装置に対しても、本実施の形態で説明した再点火制御を適用することが可能である。
【0087】
又、本実施の形態では、「燃焼装置」の搭載機器として給湯器を例示したが、給湯器以外の任意の機器に搭載される、気体燃料の燃焼装置に対して、本実施の形態に係る再点火制御を適用することが可能である。
【0088】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0089】
10 燃焼装置、11 筐体、11a 排気口、12 バーナ、13 ガス供給管、13a ガス供給口、14 元ガス弁、15 比例弁、16 能力切換弁、16a,16b,16c 弁、17 送風ファン、18 イグナイタ、19 フレームロッド、20 コントローラ、22 入出力インターフェース、23 タイマ、24 記憶部、25 ガス濃度推定モデル、30 熱交換器、31 一次熱交換器、32 二次熱交換器、40 入水管、50 出湯管、60 バイパス管、70 給湯栓、100 給湯器、110 リモコン、Nf,Nn 上限回数(点火リトライ)、Tf1,Tf3,Tn1,Tn3 燃料ガス供給時間、Tf2,Tf4,Tn2,Tn4 掃気時間、Xf,Xn 燃焼バーナ本数。
図1
図2
図3
図4
図5
図6