IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社瑞光の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051913
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】吸収性物品製造装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
A61F13/15 370
A61F13/15 351A
A61F13/15 391
A61F13/15 380
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158303
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】591040708
【氏名又は名称】株式会社瑞光
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】溝畑 章
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200EA07
3B200EA08
3B200EA21
3B200EA27
(57)【要約】
【課題】搬送するシート材の幅が変更されても、シート材の搬送位置ずれの発生を抑制可能な吸収性物品製造装置を提供する。
【解決手段】吸収性物品製造装置(100)は、吸収体コア(6c)と、第1シート(2)から切り出されるシート片(2p)と、を組み合わして、搬送方向(E)と交差する第1方向(EC)に1列以上並べられた状態で吸収性物品(20)を製造する。吸収性物品製造装置は、搬送部(200)と、規制部材(410)と、を備える。搬送部は、第1方向(EC)における吸収性物品の列数に応じた幅の第1シートを、搬送方向(A)に搬送する。規制部材は、少なくとも、搬送部により搬送される第1シートの幅が、所定幅より狭い場合に、搬送部を搬送される第1シートの搬送方向(A)と直交する方向(CD)の移動を規制する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収体コアと、原料シートから切り出されるシート片と、を組み合わして、第1方向に1列以上並べられた状態で吸収性物品を製造する吸収性物品製造装置であって、
前記第1方向における前記吸収性物品の列数に応じた幅の前記原料シートを第2方向に搬送する搬送部と、
少なくとも、前記搬送部により搬送される前記原料シートの幅が、所定幅より狭い場合に、前記搬送部を搬送される前記原料シートの前記第2方向と直交する第3方向の移動を規制する規制部材と、
を備える、吸収性物品製造装置。
【請求項2】
前記規制部材を駆動する規制部材駆動部と、
前記搬送部における、前記原料シートの、前記第3方向における搬送位置に関する搬送位置情報を取得する搬送位置情報取得部と、
前記搬送位置情報に基づき、前記規制部材駆動部の動作を制御する第1制御部と、
を更に備える、
請求項1に記載の吸収性物品製造装置。
【請求項3】
前記原料シートを前記第3方向において案内し、前記搬送部における、前記原料シートの、前記第3方向における搬送位置を調整するガイド部材と、
前記ガイド部材を駆動するガイド部材駆動部と、
を更に備え、
前記第1制御部は、前記搬送位置情報に基づき、前記ガイド部材駆動部の動作を更に制御する、
請求項2に記載の吸収性物品製造装置。
【請求項4】
前記規制部材が、前記ガイド部材としても機能する、
請求項3に記載の吸収性物品製造装置。
【請求項5】
前記搬送部により搬送される前記原料シートを、分割部材によって前記第2方向に沿って分割し、複数の分割シートを生成する分割部と、
前記列数に関する列情報を取得する列情報取得部と、
前記列情報に基づいて前記分割部の動作を制御する第2制御部と、
を更に備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性物品製造装置。
【請求項6】
前記分割シートの前記第3方向の幅の設定値に関する幅情報を取得する幅情報取得部を更に備え、
前記第2制御部は、前記幅情報に基づき、前記第3方向における前記分割部材の位置を制御する、
請求項5に記載の吸収性物品製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、吸収性物品製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1(特開昭60-225554号公報)のように、吸収性物品を多列で製造する吸収性物品製造装置が知られている。
【0003】
このような吸収性物品製造装置を使用して吸収性物品を製造する製造者において、製造する物品の列数の変更や、使用するシート材の幅の変更が必要となる場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭60-225554号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の吸収性物品製造装置では、物品の列数の変更や、使用するシート材の幅の変更の際に、シート材の搬送位置ずれ(搬送方向と直交する方向における、シート材の搬送経路の正規の搬送経路に対する位置ずれ)が発生するおそれがある。
【0006】
本願発明の課題は、搬送するシート材の幅が変更されても、シート材の搬送位置ずれの発生を抑制可能な吸収性物品製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明の一の観点に係る吸収性物品製造装置は、吸収体コアと、原料シートから切り出されるシート片と、を組み合わして、第1方向に1列以上並べられた状態で吸収性物品を製造する。吸収性物品製造装置は、搬送部と、規制部材と、を備える。搬送部は、第1方向における吸収性物品の列数に応じた幅の原料シートを、第2方向に搬送する。規制部材は、少なくとも、搬送部により搬送される原料シートの幅が、所定幅より狭い場合に、搬送部を搬送される原料シートの第2方向と直交する第3方向の移動を規制する。
【発明の効果】
【0008】
原料シートの幅が所定幅より狭い場合、言い換えれば原料シートの幅が比較的狭い場合には、搬送部を搬送される原料シートが、搬送方向と直交する方向に位置ずれするおそれがある。これに対し、本願発明の一の観点に係る吸収性物品製造装置では、規制部材が、搬送部を搬送される原料シートの搬送方向と直交する方向の移動を規制するので、搬送される原料シートの位置ずれの発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本願発明の吸収性物品製造装置を用いて製造される吸収性物品の、折り畳み前の状態を描画した図である。
図2図1のII-II矢視の部分概略断面図である。
図3】第1シート、第2シート及び吸収体から折り畳み前の状態の吸収性物品を形成する工程の流れを示す図である。
図4A】搬送される第1シートを描画した図である。
図4B】搬送される第1シートに、第1シートの搬送方向に沿ってスリットを入れた状態を描画しており、スリットを二点鎖線で描画している。
図4C】スリットにより分割された複数の第1分割シートの搬送幅を、隣接する第1分割シート間の距離を広げるように、第1分割シートの搬送方向に直交する方向に、拡張した状態を描画した図である。
図5A】搬送される第2シートを描画した図である。
図5B】搬送される第2シートに、第2シートの搬送方向に沿ってスリットを入れた状態を描画しており、スリットを二点鎖線で描画している。
図5C】スリットにより分割された複数の第2分割シートの搬送幅を、隣接する第2分割シート間の距離を広げるように、第2分割シートの搬送方向に直交する方向に、拡張した状態を描画した図である。
図6】吸収体の搬送状態を描画した図である。
図7】第1分割シート、第2分割シート、及び吸収体が一体化された一体化シートの搬送状態を描画した図である。
図8図7のVIII-VIII矢視の概略断面図である。
図9図7の複数列の一体化シートから形成された複数列の吸収性物品が、第1搬送経路を搬送される状態を示す図である。
図10】一体化シートから形成された吸収性物品が、折り畳まれ、包装されるまでの工程の概略を示すフローチャートである。
図11】本願発明の吸収性物品製造装置の構成のうち、第1シートにスリットを入れるまでの吸収性物品製造装置の構成を、搬送部により搬送される第1シートのシート面に垂直な方向に沿って見た概略図である。
図12】本願発明の吸収性物品製造装置の構成のうち、第1シートを搬送する搬送部及ぶ第1シートを分割する分割部を、搬送部により搬送される第1シートの幅方向に沿って見た概略図である。
図13】本願発明の吸収性物品製造装置の構成のうち、搬送部、規制部、ガイド部及び分割部の制御に関連する部分の構成ブロック図の一例である。
図14図11の搬送部における第1シートの搬送パターンを模式的に示す図である。
図15A】第1分割シートの幅のパターンの一例を模式的に示す図である。
図15B】第1分割シートの幅のパターンの他の例を模式的に示す図である。
図16】第1分割シートの幅は変更せずに第1シートの幅を変更する際の、制御部による規制部(ガイド部)及び分割部の制御の流れを示すフローチャートである。
図17】第1分割シートの幅の変更があり第1シートの幅を変更する際の、制御部による規制部(ガイド部)及び分割部の制御の流れを示すフローチャートである。
図18】他の例の規制部を、搬送部により搬送される第1シートの幅方向に沿って見た概略図である。
図19】ガイド部の他の例を、搬送部により搬送される第1シートのシート面に垂直な方向に沿って見た概略図である。
図20】ガイド部の更に他の例を、搬送部により搬送される第1シートのシート面に垂直な方向に沿って見た概略図である。
図21】搬送部、規制部、ガイド部及び分割部の制御に関連する部分の構成ブロック図の他の例である。
図22】搬送部、規制部、ガイド部及び分割部の制御に関連する部分の構成ブロック図の更に他の例である。
図23】搬送部、規制部、ガイド部及び分割部の制御に関連する部分の構成ブロック図の更に他の例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照しながら、本願発明に係る吸収性物品製造装置の実施形態を説明する。なお、以下で説明する実施形態は、本願発明の一実施例に過ぎず、本願発明の範囲を限定するものではない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された本願発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、以下の実施形態に多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【0011】
(1)吸収性物品
初めに、本願発明の一実施例に係る吸収性物品製造装置100を用いて製造される吸収性物品20について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、吸収性物品製造装置100を用いて製造される吸収性物品20を描画した図である。具体的には、図1は、吸収性物品20を、長手方向Da及び長手方向Daと直交する方向に折り畳む前の吸収性物品20を描画している。図2は、図1のII-II矢視の部分概略断面図である。
【0012】
吸収性物品20は、液体を吸収して保持する物品である。吸収性物品20は、例えば、生理用ナプキン、尿もれパッド、使い捨ておむつ等である。生理用ナプキン、尿もれパッド、使い捨ておむつ等の吸収性物品20は、装着者から排出される体液を、吸収体6で吸収して保持する。
【0013】
吸収性物品20は、図1のように、オーバル形状の、より具体的には角丸長方形状の、シート状の物品である。吸収性物品20は、長手方向Daを有する。吸収性物品20の長手方向Daの長さを、ここでは符号“L”で表す。なお、吸収性物品20の形状は、図1に描画した形状に限定されるものではない。吸収性物品20の形状は、例えば、長方形状のシート状の物品であってもよい。また、吸収性物品20の形状は、吸収性物品20の用途や、吸収性物品20に求められる機能等に応じて、適宜設計されればよい。
【0014】
吸収性物品20は、主に、第1シート2から切り出されるシート片(トップシート)2pと、第2シート4から切り出されるシート片(バックシート)4pと、液保持性の吸収体6と、を含む。吸収体6は、シート片2pと、シート片4pと、の間に配置されている。吸収体6と、シート片2pと、シート片4pとは、例えば、接着剤により所定の位置で接合され、一体化されている。あるいは、吸収体6と、シート片2pと、シート片4pとは、例えば、ヒートシールや超音波シールにより所定の位置で接合され、一体化されてもよい。
【0015】
なお、吸収性物品20は、第1シート2のシート片2p、第2シート4のシート片4p、及び吸収体6以外の構成を有してもよい。例えば、吸収性物品20は、第1シート2のシート片2p、第2シート4のシート片4p、及び吸収体6以外のシート片を有してもよい。また、吸収性物品20は、シート片2pや、シート片4pに貼り付けられるテープ等を含んでいてもよい。
【0016】
シート片2pは、吸収性物品20を着用者が着用した際に、着用者の肌に接するシート片である。シート片2pの原料となる第1シート2は、液透過性のシートである。第1シート2は、例えば不織布である。第1シート2としての不織布の素材には、限定するものではないが、例えば、合成繊維、再生繊維、綿等の天然繊維を採用することができる。
【0017】
シート片4pの原料となる第2シート4は、液不透過性のシートである。なお、ここでの液不透過性とは、液体の透過性が比較的低いことを意味し、液体が全く透過しない場合だけに限定されるものではない。第2シート4の素材は、限定するものではないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂シートや、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布を採用することができる。
【0018】
吸収体6は、吸収体コア6cと、カバーシート6aのシート片と、キャリアシート6bのシート片と、を主に含む。吸収体コア6cは、カバーシート6aのシート片と、キャリアシート6bのシート片と、の間に配置される。なお、吸収体6からは、カバーシート6a及び/又はキャリアシート6bが省略されてもよい。
【0019】
吸収体コア6cは、例えば、フラッフパルプやエアレイド不織布で形成される。また、吸収体コア6cは、吸水性の高分子ポリマーを含んでもよい。
【0020】
カバーシート6aは、第1シート2と吸収体コア6cとの間に配置される。カバーシート6a(カバーシート6aの原料シートである第4シート60b)は、例えば、親水化処理された不織布で形成される。カバーシート6aは、第1シート2の側から流入した液体を拡散して吸収体コア6cの表面上に広げ、液体が吸収体コア6cに速やかに吸収されやすくする。
【0021】
キャリアシート6bは、吸収体コア6cと、第2シート4との間に配置される、キャリアシート6b(キャリアシート6bの原料シートである第3シート60a)は、例えば、不織布で形成される。
【0022】
(2)吸収性物品の製造の流れ
吸収性物品製造装置100による吸収性物品20の製造の流れを説明する。なお、ここでは、吸収性物品20の製造には、第1シート2、第2シート4、及び吸収体6から吸収性物品20を形成する工程と、吸収性物品20に更に加工を加え、最終的に吸収性物品20の入った包装体を製造するまでの工程と、を含む。
【0023】
(2-1)吸収性物品の形成工程
第1シート2、第2シート4、及び吸収体6から吸収性物品20を形成する工程の概略を、図3図9に基づいて説明する。
【0024】
図3は、第1シート2、第2シート4及び吸収体6から、折り畳み前の状態の吸収性物品20を形成する工程の流れを示す図である。図4Aは、搬送される第1シート2を描画した図である。図4Bは、搬送される第1シート2に、第1シート2の搬送方向Aに沿ってスリット2bを入れた状態を描画している。図4Bでは、スリット2bを二点鎖線で描画している。図4Cは、スリット2bにより分割された複数の第1分割シート2aの搬送幅を、隣接する第1分割シート2a間の距離を広げるように、第1分割シート2aの搬送方向Aに直交する方向に、拡張した状態を描画した図である。図5Aは、搬送される第2シート4を描画した図である。図5Bは、搬送される第2シート4に、第2シート4の搬送方向Bに沿ってスリット4bを入れた状態を描画している。図5Bでは、スリット4bを二点鎖線で描画している。図5Cは、スリット4bにより分割された複数の第2分割シート4aの搬送幅を、隣接する第2分割シート4a間の距離を広げるように、第2分割シート4aの搬送方向Bに直交する方向に、拡張した状態を描画した図である。図6は、吸収体6の搬送状態を描画した図である。図7は、第1分割シート2a、第2分割シート4a、及び吸収体6が一体化されたシート(一体化シート10と呼ぶ)の搬送状態を描画した図である。図8は、図7のVIII-VIII矢視の断面図である。図9は、図7の複数列の一体化シート10から切り出された複数列の吸収性物品20が、第1搬送経路R1を搬送される状態を示す図である。なお、図9では、図面が煩雑になるのを避けるため、吸収性物品20の搬送方向において、吸収性物品20を3個しか描画していない。しかしながら、通常は、各吸収性物品20の搬送方向における上流側及び下流側に吸収性物品20が存在する状態で、吸収性物品20は第1搬送経路R1を搬送される。
【0025】
吸収性物品20の形成では、まず、吸収体6が形成され、第1シート2及び第2シート4に対し後述するような加工が行われる。
【0026】
吸収体6は、主に、吸収体コア6cと、カバーシート6aと、キャリアシート6bと、から、以下のように形成される。
【0027】
吸収体6の吸収体コア6cは、その搬送方向と直交する方向に1列又は複数列並べられた状態で、図示しない搬送装置により、所定の搬送方向に搬送される。ここでは、主に、吸収体コア6cが、その搬送方向と直交する方向に複数列並べられた状態で、図示しない搬送装置により、所定の搬送方向に搬送される場合を例に説明する。各列の吸収体コア6cは、原反ロール(図示省略)から繰り出される第3シート60aが第3シート60aの搬送方向と直交する方向に分割されて形成される複数列のキャリアシート6b(分割された第3シート60a)のうち、対応する列のキャリアシート6b上に、吸収体コア6cの搬送方向において所定の間隔を空けて載置される。吸収体コア6cとキャリアシート6bとは、例えば、接着剤により、又は、ヒートシールや超音波シールにより、接合される。さらに、各列の複数の吸収体コア6cには、原反ロール(図示省略)から繰り出される第4シート60bが第4シート60bの搬送方向と直交する方向に分割されて形成される複数列のカバーシート6a(分割された第4シート60b)のうち、対応する列のカバーシート6aが被せられる。吸収体コア6cとカバーシート6aとは、例えば、接着剤により、又は、ヒートシールや超音波シールにより、接合される。
【0028】
なお、ここでは、吸収体コア6cとキャリアシート6bとが接合され、吸収体コア6cとカバーシート6aとが接合されるが、接合の態様は、このような態様に限定されるものではない。例えば、キャリアシート6b及びカバーシート6aと吸収体コア6cとの接合に代えて、又は、キャリアシート6b及びカバーシート6aと吸収体コア6cとの接合に加えて、吸収体コア6cをキャリアシート6bとカバーシート6aとの間に挟み込んだ状態で、キャリアシート6bとカバーシート6aとが接合されてもよい。また、吸収体コア6cと、キャリアシート6bと、カバーシート6aとの接合による一体化は、後述する一体化シート10の形成時に合わせて行われてもよい。
【0029】
形成されたシート状の吸収体6は、搬送方向Cと直交する方向に1列又は複数列並べられた状態で、図示しない搬送装置により、搬送方向Cに搬送される(図6参照)。
【0030】
なお、図6に示した例では、搬送装置により搬送される吸収体6の列数は、3列である。ただし、これに限定されるものではなく、図示しない搬送装置により搬送される吸収体6の列数は、2列であってもよいし、4列以上であってもよい。また、搬送装置により搬送される吸収体6の列数は、1列であってもよい。
【0031】
第1シート2に対しては、以下のような加工が行われる。第1シート2は、第1シート2の巻き回された原反ロール(図示省略)から繰り出され、搬送方向Aに搬送される(図4A参照)。そして、第1シート2には、必要に応じて、分割部(切断装置)により、第1シート2の搬送方向Aに沿ってスリット2bが入れられ、第1シート2の搬送方向Aと直交する方向に複数に(複数の第1分割シート2aに)分割される(図4B参照)。例えば、第1シート2は、第1シート2の搬送方向Aと直交する方向に同一の幅で複数に分割される。なお、図4Bの例では、第1シート2は、3つに分割されるが、これに限定されるものではなく、分割数は、搬送装置により搬送される吸収体6の列数と同数になるように決定されればよい。また、搬送方向Aと直交する方向の第1シート2の分割幅は、互いに異なってもよい。なお、搬送装置により搬送される吸収体6の列数が1列である場合には、第1シート2の分割部(切断装置)による分割は行われない。
【0032】
第1シート2を搬送し、搬送する第1シート2を分割する吸収性物品製造装置100の構成については、後述する。
【0033】
第1シート2が、搬送方向Aに沿って複数に分割された場合、スリット2bにより分割された複数の第1分割シート2aの搬送幅は、隣接する第1分割シート2a間の距離を広げるように、第1分割シート2aの搬送方向Aに直交する方向に拡張される。なお、複数の第1分割シート2aの搬送幅の拡張量は、複数の第1分割シート2aの各列の搬送位置が、その第1分割シート2aに対応する吸収体6の搬送位置と重なるように決定される。
【0034】
第2シート4に対しては、以下のような加工が行われる。第2シート4は、第2シート4の巻き回された原反ロール(図示省略)から繰り出され、搬送方向Bに搬送される(図5A参照)。そして、第2シート4には、必要に応じて、分割部(切断装置)により、第2シート4の搬送方向Bに沿ってスリット4bが入れられ、第2シート4の搬送方向Bと直交する方向に複数に(複数の第2分割シート4aに)分割される(図5B参照)。例えば、第2シート4は、第2シート4の搬送方向Bと直交する方向に同一の幅で複数に分割される。例えば、分割された第2シート4の搬送方向Bと直交する方向の幅は、分割された第1シート2の搬送方向Aと直交する方向の幅と同一である。なお、図5Bの例では、第2シート4は、3つに分割されるが、これに限定されるものではなく、分割数は、搬送装置により搬送される吸収体6の列数と同数になるように決定されればよい。また、例えば、搬送方向Aと直交する方向の第1シート2の分割幅が互いに異なる場合には、これに合わせて、搬送方向Bと直交する方向の第2シート4の分割幅も互いに異なってもよい。なお、搬送装置により搬送される吸収体6の列数が1列である場合には、第2シート4の分割部(切断装置)による分割は行われない。
【0035】
第2シート4が、搬送方向Bに沿って複数に分割された場合、スリット4bにより分割された複数の第2分割シート4aの搬送幅は、隣接する第2分割シート4a間の距離を広げるように、第2分割シート4aの搬送方向Bに直交する方向に拡張される。なお、複数の第2分割シート4aの搬送幅の拡張量は、複数の第2分割シート4aの各列の搬送位置が、その第2分割シート4aに対応する吸収体6の搬送位置と重なるように決定される。
【0036】
このように、吸収体6、第1分割シート2a、第2分割シート4aが準備された上で、以下のようにして、一体化シート10が形成される。
【0037】
なお、以下では、吸収体6の列が複数列である場合を例に説明を行う。吸収体6の列が1列である場合、基本的には、以下の説明中の第1分割シート2a、第2分割シート4a、キャリアシート6b、及びカバーシート6aは、それぞれ、第1シート2、第2シート4、第3シート60a及び第4シート60bと適宜読み替えられればよい。
【0038】
搬送方向Cに搬送される複数列の吸収体6のそれぞれには、搬送方向Cと同方向に搬送される複数列の第1分割シート2aのうち、対応する列の第1分割シート2aが合流する(図3参照)。具体的には、搬送方向Cに搬送される複数列の吸収体6のそれぞれには、搬送方向Cと同方向に搬送される複数列の第1分割シート2aのうち、対応する列の第1分割シート2aが被せられる。さらに、第1分割シート2aが被せられ、搬送方向Cに搬送される複数列の吸収体6のそれぞれには、搬送方向Cと同方向に搬送される複数列の第2分割シート4aのうち、対応する列の第2分割シート4aが合流する(図3参照)。具体的には、第1分割シート2aが被せられ、搬送方向Cに搬送される複数列の吸収体6のそれぞれは、搬送方向Cと同方向に搬送される複数列の第2分割シート4aのうち、対応する列の第2分割シート4aの上に載置される。
【0039】
要するに、一体化シート10の形成には、吸収体コア6cと、複数のシート材とを、所定の位置関係になるように配置する工程を含む。ここでは、複数のシート材には、カバーシート6a(分割された第4シート60b)と、キャリアシート6b(分割された第3シート60a)と、第1分割シート2aと、第2分割シート4aと、を含む。言い換えれば、本実施形態の一体化シート10の形成には、吸収体コア6cと、原料シート(第1シート2、第2シート4、第3シート60a及び第4シート60b)を各原料シートの搬送方向と直交する方向に分割して形成された分割シート(第1分割シート2a、第2分割シート4a、キャリアシート6b、及びカバーシート6a)と、を配置する工程を含む。一体化シート10では、図8に示すように、第2シート4(第2分割シート4a)、キャリアシート6b、吸収体コア6c、カバーシート6a、及び第1シート2(第1分割シート2a)が、この順に積層されている。
【0040】
上記の工程を経て、吸収体6と、第1分割シート2aと、第2分割シート4aとが、例えば、接着剤により、又は、ヒートシールや超音波シールにより接合され、一体化シート10となる(図3及び図7参照)。
【0041】
複数列の一体化シート10は、列方向と直交する搬送方向Eに搬送される(図7参照)。各列の一体化シート10は、各吸収体コア6cが略中央に配置されるように、所定の形状(本実施形態では角丸長方形状)に、図示しない切断装置(例えば、ダイカッターロール装置)により切断され、搬送方向Eに直交する第1方向ECに複数列並ぶように吸収性物品20が切り出される。言い換えれば、図示しない切断装置は、搬送方向Eに直交する第1方向ECに複数列並べられた一体化シート10から、第1方向ECに複数列並べられ、各々が1の吸収体コア6cを有する吸収性物品20を次々と形成していく。さらに言い換えれば、図示しない切断装置は、一体化シート10を構成する第1シート2を切断して吸収性物品20を構成するシート片2pを切り出し、一体化シート10を構成する第2シート4を切断して吸収性物品20を構成するシート片4pを切り出す。また、図示しない切断装置は、一体化シート10を構成するキャリアシート6bからシート片を切り出し、カバーシート6aからシート片を切り出す。
【0042】
要するに、吸収性物品製造装置100は、吸収体コア6cと、原料シート(第1シート2,第2シート4,第3シート60a及び第4シート60b)から切り出されるシート片と、を組み合わして、搬送方向Eに直交する第1方向ECに1列以上並べられた状態で吸収性物品20を製造する。
【0043】
(2-2)吸収性物品の形成後の工程
次に、吸収性物品20の形成後の工程の一例の概略を、図10を参照しながら説明する。図10は、一体化シート10から形成された吸収性物品20が、折り畳まれて、包装されるまでの工程を概略的に示すフローチャートである。
【0044】
吸収性物品製造装置100は、吸収性物品20を搬送しながら、吸収性物品20を、吸収性物品20の長手方向Daと直交する方向に折り畳む(ステップS1)。例えば、吸収性物品製造装置100は、長手方向Daに沿って搬送される吸収性物品20の、長手方向Daと直交する方向における両端を内側に折り畳む。
【0045】
次に、吸収性物品製造装置100は、吸収性物品20を搬送しながら、吸収性物品20を、吸収性物品20の長手方向Daに折り畳む(ステップS2)。例えば、吸収性物品製造装置100は、吸収性物品20を回転させて、吸収性物品20を長手方向Daと直交する方向に搬送しながら、長手方向Daにおける両端を内側に折り畳む。
【0046】
次に、吸収性物品製造装置100は、搬送される折り畳み後の吸収性物品20の列が一対の包装フィルムの間に挟み込まれるように、搬送される吸収性物品20の列に対して一対の包装フィルムを供給する。さらに、吸収性物品製造装置100は、各吸収性物品20が互いに独立した空間に配置されるよう、包装フィルムをシールする。包装フィルムのシール方法は、接着剤を利用する方法であってもよいし、ヒートシールや超音波シールによる方法であってもよい(ステップS3)。
【0047】
次に、吸収性物品製造装置100は、シールされた包装フィルムを適切な位置で切断し、各々に吸収性物品20が収容された包装体を製造する(ステップS4)。
【0048】
以上の、吸収性物品の形成工程と、吸収性物品の形成後の工程とにより、吸収性物品20が製造される。なお、以上で説明した吸収性物品20の製造工程は一例に過ぎず、矛盾の無い範囲で適宜変更可能である。
【0049】
例えば、吸収性物品20の製造工程には、上記で説明した以外の工程、例えば、吸収性物品20の外面へのテープの貼り付け等の工程が含まれていてもよい。
【0050】
また、例えば、吸収性物品20の製造工程には、上記で説明した工程の一部が含まれなくてもよい。例えば、仮に、吸収性物品20の長手方向Daと直交する方向の幅の縮小が不要であるような場合には、図10のステップS2の折り畳み工程は省略されてもよい。
【0051】
(3)原料シートに対する加工を行う構成
吸収性物品製造装置100の構成のうち、原料シートに対する加工を行う構成について説明する。具体的には、吸収性物品製造装置100の構成のうち、原料シートを搬送し、必要に応じて、搬送方向に沿って原料シートにスリットを入れる(分割する)までの構成について説明する。
【0052】
吸収性物品製造装置100では、上述したように、複数種類の原料シートが搬送され、必要に応じて、搬送方向に沿って原料シートにスリットが入れられる。ここでは、吸収性物品製造装置100の構成のうち、第1シート2に対する加工を行う構成を例に、原料シートに対する加工を行う構成を説明する。ここで説明する構成は、第2シート4,第3シート60a及び第4シート60bに対する加工を行う構成にも利用可能である。
【0053】
以下では、第1シート2に対する加工を行う構成の説明を、図11図17を参照しながら行う。
【0054】
図11は、吸収性物品製造装置100の構成のうち、第1シート2にスリットを入れるまでの吸収性物品製造装置100の構成を、搬送部200により搬送される第1シート2のシート面に垂直な方向に沿って見た概略図である。なお、図11は、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2が、搬送部200において搬送される態様を描画している。図12は、第1シート2を搬送する搬送部200及ぶ第1シート2を分割する分割部500を、搬送部200により搬送される第1シート2の幅方向に沿って見た概略図である。図13は、吸収性物品製造装置100の構成のうち、規制部400、ガイド部600及び分割部500の制御に関連する部分の構成ブロック図の一例である。図14は、搬送部200における第1シート2の搬送パターンを模式的に示す図である。図15Aは、第1分割シート2aの幅のパターンの一例を模式的に示す図である。図15Bは、第1分割シート2aの幅のパターンの他の例を模式的に示す図である。図16は、第1分割シート2aの幅は変更せずに第1シート2の幅を変更する際の、制御部900による規制部400(ガイド部600)及び分割部500の制御の流れを示すフローチャートである。図17は、第1分割シート2aの幅の変更があり第1シート2の幅を変更する際の、制御部900による規制部400(ガイド部600)及び分割部500の制御の流れを示すフローチャートである。
【0055】
(3-1)第1シートの種類、第1シートの搬送経路、及び第1分割シートの幅
吸収性物品製造装置100の構成について説明をする前に、吸収性物品製造装置100で取り扱われる第1シート2の種類、第1シート2の搬送経路、及び第1分割シート2aの幅について説明する。
【0056】
本願発明の吸収性物品製造装置100では、取り扱われる第1シート2の幅(搬送方向Aと直交する方向(方向CDと呼ぶ)の幅)が常に一定ではなく、変化する場合がある。
【0057】
例えば、吸収性物品製造装置100は、上記実施形態のように第1シート2を3分割することで3列の第1分割シート2aを形成し、下流へと搬送することができ、この場合に用いられる第1シート2の幅は、第1分割シート2aの3列分の幅である。吸収性物品製造装置100では、3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2が用いられる場合には、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX1の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシート、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシート、図14中のX3の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートが、それぞれ1の第1分割シート2aとして用いられる(図14中の(d)の図を参照)。吸収性物品製造装置100は、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX1の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートを後段の製造ラインの1つ(第1製造ラインと呼ぶ)で用いて、吸収性物品20を製造できる。また、吸収性物品製造装置100は、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートを後段の製造ラインの1つ(第2製造ラインと呼ぶ)で用いて、吸収性物品20を製造することができる。また、吸収性物品製造装置100は、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX3の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートを後段の製造ラインの1つ(第3製造ラインと呼ぶ)で用いて、吸収性物品20を製造することができる。なお、ここでの製造ラインは、第1分割シート2aと、第2分割シート4aと、吸収体6と、から、吸収性物品20を製造する一連の構成機器群のことを意味するものとする。
【0058】
これに対し、例えば、吸収性物品製造装置100の生産量を減らしたい場合には、吸収性物品製造装置100は、3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2ではなく、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いることもできる。2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いれば、吸収性物品20を製造する3列の製造ラインのうちの1列の製造ラインが吸収性物品20の製造を停止した状態で吸収性物品20を製造できる。なお、搬送部200が、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送する際には、搬送部200は、第1シート2を、図14中の(b)又は(c)の図に描画する位置で搬送する。2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いる場合であって、搬送部200が図14中の(b)の図に描画する位置で第1シート2を搬送する場合には、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートと、図14中のX3の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートと、が、それぞれ1の第1分割シート2aとして用いられる。この場合には、第2製造ライン及び第3製造ラインでだけ吸収性物品20が製造される。一方、搬送部200が図14中の(c)の図に描画する位置で第1シート2を搬送する場合には、搬送部200により搬送される第1シート2のうち、図14中のX1の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートと、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる第1分割シート2a分の幅のシートと、がそれぞれ第1分割シート2aとして用いられる。この場合には、第1製造ライン及び第2製造ラインでのみ、吸収性物品20が製造される。
【0059】
なお、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送する際、搬送部200が図14中の(b)又は(c)の位置で第1シート2を搬送することで、特に各製造ラインで調整作業等を行うことなく、2つの製造ラインで吸収性物品20を製造できる。
【0060】
さらに、吸収性物品製造装置100は、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いることもできる。1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いれば、吸収性物品20を製造する3列の製造ラインのうちの2列の製造ラインを停止した状態で吸収性物品20を製造できる。搬送部200が、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送する際には、搬送部200は、第1シート2を、図14中の(a)の図に描画する位置のいずれかで搬送できる。つまり、搬送部200は、図14中のX1の仮想線を中心線として延びる位置、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる位置、又は、図14中のX2の仮想線を中心線として延びる位置のいずれかにおいて、第1シート2を搬送できる。そして、吸収性物品製造装置100が1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を用いる場合には、搬送部200により搬送される第1シート2は、分割されることなく、搬送位置に対応する製造ラインで吸収性物品20の製造に用いられる。なお、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送する際、搬送部200が図14中の(a)の図に描画する位置のいずれかで第1シート2を搬送することで、特に各製造ラインで調整作業等を行うことなく、1つの製造ラインで吸収性物品20を製造できる。
【0061】
以上のように、吸収性物品製造装置100では、使用する製造ラインの数の変更に応じて、第1シート2の幅(搬送方向と直交する方向の幅)が変化する場合がある。
【0062】
さらに、使用する製造ラインの数の変更がない場合であっても、製造する吸収性物品20の種類(サイズ)が変更になる場合には、1列の第1分割シート2aの幅が大きくなる又は小さくなる可能性がある。その結果、本願発明の吸収性物品製造装置100で使用される第1シート2の幅(搬送方向と直交する方向の幅)が変化する場合がある。
【0063】
また、例えば、上述の説明では、図15Aのように第1分割シート2aの幅が全て同じ場合(図15Aのように、第1分割シート2aの幅が全てH1である場合)について説明したが、本願発明の吸収性物品製造装置100で、2種類の吸収性物品20(サイズの異なる吸収性物品)を同時に製造する場合、図15Bのように、第1分割シート2aの幅をそれぞれ異ならせる場合(3つの第1分割シート2aの幅が、それぞれH2,H3及びH4である場合)も生じ得る。この場合にも、製造する吸収性物品20の種類の変化に応じて、本願発明の吸収性物品製造装置100で使用される第1シート2の幅(搬送方向Aと直交する方向CDの幅)が変化する場合がある。
【0064】
このように、吸収性物品製造装置100で取り扱われる第1シート2の幅が変化する場合には、搬送部200において、第1シート2の搬送位置ずれ(搬送方向Aと直交する方向CDにおける、第1シート2の搬送経路の、正規の搬送経路に対する位置ずれ)が発生するおそれがある。特に搬送部200の搬送可能な第1シート2の最大幅に対し、実際の第1シート2の幅が小さいような場合には、搬送部200において、第1シート2の搬送位置ずれが比較的発生しやすい。
【0065】
そこで、本発明の一実施形態に係る吸収性物品製造装置100は、搬送部200を搬送される第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの移動を規制する規制部400を有している。また、本発明の一実施形態に係る吸収性物品製造装置100には、搬送部200における第1シート2の搬送位置調整のために、第1シート2を方向CDにおいて案内し、搬送部200における、第1シート2の、方向CDにおける搬送位置を調整するガイド部600を有している。規制部400及びガイド部600の詳細については後述する。
【0066】
(3-2)全体構成
(3-2-1)搬送方向変更部
搬送方向変更部300は、原料シートとしての第1シート2が巻き回されている原料ロールMRから繰り出される第1シート2の搬送方向を変更し、搬送部200へと向かわせる機構である。搬送方向変更部300は、例えば、ターンバーである。搬送方向変更部300は、例えば、第1シート2のシート面に直交する方向から見た時に、第1シート2の搬送方向を90°変化させる。
【0067】
(3-2-2)搬送部
搬送部200は、原料ロールMRから繰り出される第1シート2を搬送する機構である。搬送部200は、前述の製造される吸収性物品20の第1方向ECに並べられている列数に応じた幅の(例えば第1方向ECに3列並べた状態で吸収性物品20を製造する場合には、3つの第1分割シート2aの幅分の)原料シートとしての第1シート2を、搬送方向Aに搬送する。
【0068】
搬送部200の構成を限定するものではないが、搬送部200は、モータ等の駆動部により駆動されて回転するシャフト210を有する。第1シート2は、駆動部により回転させられるシャフト210上を、搬送方向Aに沿って搬送される。また、他の構成では、搬送部200は、第1シート2を引っ張って搬送する図示しない機構を有し、第1シート2が、その上を搬送されるシャフト210は、駆動部と連結されていないフリーローラであってもよい。
【0069】
(3-2-3)規制部
規制部400は、搬送部200を搬送される第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの移動を規制する機構である。
【0070】
規制部400は、少なくとも、搬送部200により搬送される第1シート2の幅が所定幅より狭い場合に、搬送部200を搬送される第1シート2の方向CDの移動を規制する。例えば、規制部400は、搬送部200により搬送される第1シート2の幅が、搬送部200のシャフト210の幅より狭い場合に、搬送部200を搬送される第1シート2の方向CDの移動を規制する。なお、搬送部200により搬送される第1シート2の幅が、シャフト210の幅と同一の場合に、規制部400が必ずしも方向CDの移動を規制しなくてもよいのは、第1シート2の幅とシャフト210の幅とが同一であれば、第1シート2が方向CDにずれる可能性が低いためである。ただし、本実施形態では、規制部400は、搬送部200により搬送される第1シート2の幅によらず、搬送部200を搬送される第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの移動を規制する。
【0071】
規制部400は、第1シート2の方向CDの移動を規制する規制部材410と、規制部材410を駆動する規制部材駆動部430と、を有する。
【0072】
規制部400は、規制部材410を第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの端部に接触させることで、又は、規制部材410を第1シート2の方向CDの端部の近傍に配置することで、第1シート2の方向CDの移動を規制する。具体的には、規制部材410は、例えば、搬送部200の円柱状のシャフト210の外面に取り付けられるリング状の部材である。規制部材410は、円柱状のシャフト210の外面を、シャフト210の軸方向(方向CD)に沿って移動可能である。
【0073】
規制部400は、1対の規制部材410を有し、1対の規制部材410の一方を第1シート2の方向CDの一方側の端部に、1対の規制部材410の他方を方向CDの他方側の端部に、それぞれ接触させる。あるいは、規制部400は、1対の規制部材410の一方を方向CDの一方側の端部の近傍に、1対の規制部材410の他方を第1シート2の方向CDの他方側の端部の近傍に、それぞれ配置する。このようにして、規制部400は、
第1シート2の方向CDの移動を規制する。
【0074】
なお、規制部材410は、規制部材410を移動させるモータやエアシリンダ等の規制部材駆動部430により駆動されて、所望の位置まで移動させられる。
【0075】
(3-2-4)ガイド部
ガイド部600は、第1シート2を第1シート2の方向CDにおいて案内し、搬送部200における、第1シート2の方向CDにおける搬送位置を調整する。
【0076】
ガイド部600について具体的に説明する。
【0077】
本実施形態では、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送部200で搬送する際には、搬送部200は、図14中の(b)又は(c)の図に描画する位置で第1シート2搬送する。また、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を搬送部200で搬送する際には、図14中の(a)に描画するいずれかの位置で第1シート2搬送する。規制部400は、主に第1シート2の方向CDの移動を規制するものであるため、吸収性物品製造装置100は、規制部400に加え、第1シート2を方向CDにおいて案内する(第1シート2を所定の搬送経路まで移動させる)ガイド部を有することが好ましい。
【0078】
なお、本実施形態では、上述のように、規制部400がガイド部600としても機能し、規制部材410がガイド部材としても機能する。具体例を挙げて説明する。
【0079】
例えば、吸収性物品製造装置100において、3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用した後に、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2(ここでは、1列用シートと呼ぶ)を用い、1列用シートを、搬送部200で、図14中のX2の仮想線が1列用シートの中心線と一致する位置(ここでは、搬送位置PX2と呼ぶ)を搬送することを想定する。この際、規制部材駆動部430は、シャフト210の方向CDにおける両端部に配置されている一対の規制部材410を、1列用シートが搬送部200で搬送位置PX2を搬送されていると仮定した場合に、1列用シートに接触しない位置から、1列用シートに接触する位置まで、搬送部200の中心に向かって移動させる。なお、一対の規制部材410が、搬送部200で搬送位置PX2を搬送される1列用シートに接触しない位置とは、例えば、一対の規制部材410のそれぞれが、図14の(d)の位置を搬送される3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2の、方向CDにおける端部に接触する位置である。このように、規制部材410が動かされる際、1対の規制部材410は、1対の規制部材410の間で搬送部200を搬送される1列用シートに接触し、1列用シートを、搬送位置PX2まで移動させる。
【0080】
上記のような態様で、規制部材410がガイド部600としての機能を果たすと、規制部材駆動部430は、規制部材410の移動を停止する。その後は、規制部材410は方向CDにおいて移動せず、規制部400として機能する。
【0081】
(3-2-5)分割部
分割部500は、搬送部200により搬送方向Aに搬送される第1シート2を、分割部材510によって搬送方向Aに沿って分割し、複数の第1分割シート2aを生成する機構である。なお、搬送部200において、1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2が搬送される場合、第1シート2の分割は不要であるため、分割部500は第1シート2を分割しない。
【0082】
分割部500は、主に、分割部材510と、分割部材駆動部520と、を備える。
【0083】
分割部材510は、例えば、第1シート2を切断する刃物である。本実施形態では、分割部500は、2つの分割部材510を有する。分割部材510は、第1シート2に接触して、搬送部200により搬送方向Aに搬送される第1シート2を搬送方向Aに沿って切断し、第1シート2から第1分割シート2aを形成する。
【0084】
分割部材駆動部520は、例えばモータや、エアシリンダである。
【0085】
分割部材駆動部520は、搬送部200を搬送される第1シート2のシート面に垂直な方向において、分割部材510を、第1シート2に近づく方向、又は、第1シート2から遠ざかる方向に動かす。これにより、分割部材駆動部520は、分割部材510を、第1シート2に接触する位置(図12中に実線で描画した位置)と、第1シート2に接触しない位置(図12中に破線で描画した位置)との間で移動させる。
【0086】
例えば、吸収性物品製造装置100が3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用する際には、分割部材駆動部520は、2つの分割部材510が、第1シート2に接触するように、2つの分割部材510を移動させる。なお、分割部材510が既に所望の位置に配置されている場合には、分割部材駆動部520は、分割部材510をその位置から移動させない(以下の説明においても同様である)。このような位置に分割部材510が配置される結果、分割部500では、搬送方向Aに搬送される第1シート2が、2つの分割部材510により、2カ所で、搬送方向Aに沿って切断される。
【0087】
吸収性物品製造装置100が2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用する際には、分割部材駆動部520は、一方の分割部材510が第1シート2に接触し、他方の分割部材510が第1シート2に接触しないように、2つの分割部材510を移動させる。このような位置に分割部材510が配置される結果、分割部500では、搬送方向Aに搬送される第1シート2が、一方の分割部材510により、1カ所で、搬送方向Aに沿って切断される。
【0088】
吸収性物品製造装置100が1列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用する際には、分割部材駆動部520は、2つの分割部材510が、第1シート2に接触しないように、2つの分割部材510を移動させる。このような位置に分割部材510が配置される結果、分割部500は、第1シート2を切断しない。
【0089】
また、分割部材駆動部520は、第1シート2のシート面に垂直な方向に沿って分割部材510を動かすだけではなく、第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDにおいても分割部材510を移動させることが好ましい。その理由は、前述のように、全て又は一部の第1分割シート2aの幅が変更される場合があるためである。分割部材駆動部520が方向CDに沿って分割部材510を適切な位置に移動させることで、第1分割シート2aの幅が変更されても、分割部500は、第1シート2を適切な位置で切断できる。
【0090】
(3-2-6)制御部
制御部900は、吸収性物品製造装置100の各種構成の動作を制御する装置である。ただし、ここでは、制御部900の、搬送部200、規制部400(ガイド部600)及び分割部500の制御に関連する部分だけを説明する。
【0091】
制御部900は、CPUと、ROM、RAM、補助記憶装置(例えばフラッシュメモリ)等からなる記憶部と、入出力インタフェースと、通信インタフェースと、を主に含む。なお、制御部900は、全ての機能をソフトウェアで実現しなくてもよく、後述する機能の一部を論理回路等のハードウェアにより実現してもよい。また、制御部900は、1台の装置により実現されてもよいし、複数の装置により実現されてもよい。
【0092】
制御部900は、搬送部200、規制部400の規制部材駆動部430、分割部500の分割部材駆動部520と電気的に接続されている(図13参照)。また、制御部900は、入力部800とも電気的に接続されている。
【0093】
入力部800は、例えば、吸収性物品製造装置100の所定の位置に配置されたスイッチや、タッチパネル式のディスプレイである。制御部900は、吸収性物品製造装置100のオペレータが入力部800に入力する各種指令や各種情報を受け付ける。
【0094】
入力部800は、特許請求の範囲における搬送位置情報取得部の一例である。入力部800は、搬送部200における、第1シート2の、方向CDにおける搬送位置に関する搬送位置情報を受け付ける。搬送位置情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における両端の位置が把握可能な情報である。
【0095】
例えば、搬送位置情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における両端の位置の情報そのものである。また、搬送位置情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における一端の位置の情報と、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における幅の値の情報と、の組合せであってもよい。また、制御部900の記憶部に、使用する第1シート2の種類と搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における両端の位置の情報とが関連付けて記憶されている場合には、搬送位置情報は、使用する第1シート2の種類の情報であってもよい。また、例えば、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における一端の位置が不変である場合には、搬送位置情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における幅の値の情報であってもよい。また、例えば、第1分割シート2aの幅が変化することが無く、第1シート2のCD方向における一端の位置が不変である場合には、搬送位置情報は、吸収性物品製造装置100において、吸収性物品20が第1方向ECに並べられる列数の情報であってもよい。言い換えれば、第1分割シート2aの幅が変化することが無く、第1シート2のCD方向における一端の位置が不変である場合には、搬送位置情報は、第1シート2が、分割部500により何分割されるかに関する情報であってもよい。なお、ここで例示した搬送位置情報は、具体例に過ぎず、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における両端の位置が把握可能な情報であれば、例示した情報に限定されない。
【0096】
また、入力部800は、特許請求の範囲における列情報取得部の一例であり、吸収性物品製造装置100において、吸収性物品20が搬送方向Eと直交する第1方向ECに並べられる列数に関する列情報の入力を受け付ける(列情報を取得する)。列情報は、吸収性物品製造装置100において、吸収性物品20が第1方向ECに並べられる列数が把握可能な情報である。
【0097】
例えば、列情報は、吸収性物品20が第1方向ECに並べられる列数そのものの情報である。また、列情報は、第1シート2が、分割部500により何分割されるかに関する情報であってもよい。また、制御部900の記憶部に、使用する第1シート2の種類と吸収性物品20が第1方向ECに並べられる列数とが関連付けて記憶されている場合には、搬送位置情報は、使用する第1シート2の種類の情報であってもよい。また、例えば、第1分割シート2aの幅が変化することが無い場合、列情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における幅の値の情報でもよい。
【0098】
なお、ここで例示した列情報は、具体例に過ぎず、吸収性物品製造装置100において、吸収性物品20が第1方向ECに並べられる列数が把握可能な情報であれば、例示した情報に限定されない。
【0099】
また、入力部800は、特許請求の範囲における幅情報取得部の一例であり、第1分割シート2aの、第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDにおける幅の設定値に関する幅情報を取得する。幅情報は、第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値が把握可能な情報である。
【0100】
例えば、第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値が、第1分割シート2a毎に異なる場合には、各第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値そのものである。また、例えば、全ての第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値が同一である場合には、1の第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値そのものである。また、例えば、制御部900の記憶部に、第1シート2の分割条件を示すコード(例えば、分割条件を示す数字)と、第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値と、が関連付けて記憶されている場合には、幅情報は、第1シート2の分割条件を示すコードであってもよい。また、例えば、全ての第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値が同一である場合には、幅情報は、搬送部200を搬送される第1シート2のCD方向における幅の値の情報と、第1シート2が分割部500により何分割されるかに関する情報と、の組合せであってもよい。
【0101】
なお、ここで例示した幅情報は、具体例に過ぎず、第1分割シート2aの方向CDにおける幅の設定値が把握可能な情報であれば、例示した情報に限定されない。
【0102】
なお、ここでは、入力部800が、搬送位置情報、列情報、及び幅情報をそれぞれ個別に取得するという態様を記載したが、入力部800は、搬送位置情報、列情報、及び幅情報を個別に取得する必要はない。例えば、入力部800により入力された1の情報は、搬送位置情報、列情報、及び幅情報の複数の用途に用いられてもよい。
【0103】
制御部900は、記憶装置に記憶されているプログラムを実行することで、搬送部200、規制部材駆動部430、及び分割部材駆動部520の動作を制御する。特に、制御部900は、使用する第1シート2の幅(第1シート2の種類)の変更や、第1分割シート2aの幅の変更があった場合には、特許請求の範囲における第1制御部及び第2制御部として機能して、搬送部200、規制部材駆動部430、及び分割部材駆動部520の動作を以下のように制御する。具体的な事例を挙げて説明する。
【0104】
<事例1>
例えば、第1分割シート2aの幅は変更されず、使用する第1シート2の幅(言い換えば、第1シート2の分割数)だけが変更される場合を想定する。この場合の、制御部900による搬送部200、規制部材駆動部430、及び分割部材駆動部520の動作の制御を、図16のフローチャートを参照しながら説明する。
【0105】
まず、制御部900は、ステップS11で、入力部800に入力される搬送位置情報、列情報、及び幅情報を取得する。なお、ここでは、幅情報には変更はないものとする。制御部900は、入力部800に入力される搬送位置情報に基づき、使用する第1シート2の幅が変更されることを把握する。
【0106】
次に、制御部900は、搬送位置情報に基づき、ガイド部材駆動部の一例である規制部材駆動部430の動作を制御する(ステップS12)。
【0107】
具体例を挙げて説明する。例えば、吸収性物品製造装置100において、3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用した後、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2(以下では、2列用シートと呼ぶ)を使用し、2列用シートを、搬送部200で、図14の(b)の位置で搬送する場合を仮定する。この際、制御部900は、搬送部200で2列用シートを搬送しながら、規制部材駆動部430を駆動し、シャフト210のCD方向における両端部付近に配置されている一対の規制部材410のうち、一方の規制部材410(図14における仮想線X1に近い側の規制部材410)を、搬送部200の中心に向かって移動させる。具体的には、制御部900は、規制部材駆動部430を駆動し、搬送部200において、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2が図14の(b)の位置で搬送される場合に、規制部材410が第1シート2の方向CDにおける仮想線X1側の端部に接触する位置まで、仮想線X1に近い側の規制部材410を、方向CDにおける搬送部200中心部に向かって徐々に移動させる。この際、規制部材410は、搬送部200を搬送される第1シート2に接触し、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を、図14の(b)で描画された位置まで移動させる。上記のような態様で、規制部材410がガイド部600のガイド部材としての機能を果たすと、制御部900は、規制部材駆動部430を制御して、規制部材410のCD方向の移動を停止する。その後、規制部材410は、第1シート2のCD方向の移動を規制する規制部材として機能する。
【0108】
以上では、第1シート2の幅を減らす場合を例に、規制部材410の動きを説明している。これに対し、第1シート2の幅を増やす場合には、例えば、制御部900は、規制部材駆動部430を制御して、一対の規制部材410を互いに最も離れた状態(搬送部200において最大幅の第1シート2を搬送可能な状態)としてから、一対の規制部材410が、使用される第1シート2の方向CDにおける両端部に接触するように、一対の規制部材410を互いに接近させる。
【0109】
次に、制御部900は、列情報に基づき、分割部500の動作を制御する(ステップS13)。つまり、制御部900は、第1シート2を何分割するかという情報に基づき、2つの分割部材510のそれぞれが、第1シート2に接近するように、又は、第1シート2から遠ざかるように、分割部材駆動部520の動作を制御する。
【0110】
具体例を挙げて説明する。例えば、吸収性物品製造装置100において、3列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2を使用した後、2列の第1分割シート2a分の幅の第1シート2(以後、2列用シートと呼ぶ)を使用し、2列用シートを、搬送部200で、図14の(b)の位置で搬送する場合を仮定する。この際、制御部900は、分割部材駆動部520を駆動し、一対の分割部材510の一方(図14における仮想線X1と仮想線X2との間に配置される分割部材510)を、搬送部200で搬送される第1シート2から遠ざけ、分割部材510を第1シート2に接触しない位置(図12において破線で描画した位置)へと移動させる。一方、制御部900は、一対の分割部材510の他方(図14における仮想線X1と仮想線X2との間に配置される分割部材510)は、第1シート2に接触する位置(図12において実線で描画した位置)から移動させない。
【0111】
<事例2>
例えば、使用する第1シート2の分割数は変更されず、第1分割シート2aの幅だけが変更される場合を想定する。この場合の、制御部900による搬送部200、規制部材駆動部430、及び分割部材駆動部520の動作の制御を、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
【0112】
まず、制御部900は、ステップS21で、入力部800に入力される搬送位置情報、列情報、及び幅情報を取得する。なお、ここでは、列情報には変更はないものとする。制御部900は、入力部800に入力される搬送位置情報に基づき、使用する第1シート2の幅が変更されることを把握する。
【0113】
次に、制御部900は、搬送位置情報に基づき、ガイド部材駆動部の一例である規制部材駆動部430の動作を制御する(ステップS22)。
【0114】
具体例を挙げて説明する。例えば、第1分割シート2a分の幅が小さくなる場合には、制御部900は、搬送部200で第1シート2(これまで使用されていた第1シート2よりも幅の狭い第1シート2)を搬送しながら、規制部材駆動部430を駆動し、一対の規制部材410を、搬送部200で搬送される幅の狭い第1シート2に接触しない位置から、搬送部200の中心に向かって互いに同じ量だけ移動させる。具体的には、制御部900は、規制部材駆動部430を駆動し、一対の規制部材410を、互いに最も離れている状態(シャフト210のCD方向における両端部に配置されている状態)から、第1シート2の方向CDにおける端部に接触する位置まで、方向CDにおける搬送部200の中心部に向かって互いに同じ量だけ徐々に移動させる。この際、規制部材410は、搬送部200を搬送される第1シート2に接触し、第1シート2の方向CDにおける中心位置は変化させずに、第1シート2を適切な位置へと案内する。上記のような態様で、規制部材410がガイド部600のガイド部材としての機能を果たすと、制御部900は、規制部材駆動部430を制御して、規制部材410のCD方向の移動を停止する。その後、規制部材410は、第1シート2のCD方向の移動を規制する規制部材として機能する。
【0115】
以上では、第1シート2の幅を減らす場合を例に、規制部材410の動きを説明している。これに対し、第1シート2の幅を増やす場合には、例えば、制御部900は、規制部材駆動部430を制御して、一対の規制部材410を最も離れた状態(搬送部200において最大幅の第1シート2を搬送可能な状態)としてから、一対の規制部材410が、使用される第1シート2の方向CDにおける両端部に接触するように、一対の規制部材410を互いに接近させる。
【0116】
次に、制御部900は、幅情報に基づき、第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDにおける分割部材510の位置を制御する(ステップS23)。具体的には、制御部900は、第1分割シート2aの幅の設定値に関する情報に基づき、分割部材駆動部520を制御して、第1シート2が、設定値の幅の第1分割シート2aに分割されるように、分割部材510の方向CDにおける位置を制御する。
【0117】
なお、ここでは詳細な説明を省略するが、事例2において列情報も変更される場合には、事例1において説明したように、制御部900は、列情報に基づいて、分割部500の動作(分割部材510の、第1シート2の搬送面に垂直な方向における位置)を制御すればよい。
【0118】
(4)特徴
以下に、本願発明の吸収性物品製造装置100の特徴について説明する。
【0119】
なお、上記実施形態や以下の特徴の説明では、特許請求の範囲における原料シートが第1シート2である場合を例に吸収性物品製造装置100の説明をしている。ただし、これに限定されるものではなく、第1シート2に対して使用される吸収性物品製造装置100の各種の構成は、第2シート4、第3シート60a及び第4シート60b等の原料シートに対して使用されてもよい。言い換えれば、以下の特徴の説明では、第1シート2が、第2シート4、第3シート60a、又は第4シート60bと読み替えられてもよい。また、吸収性物品製造装置100の各種の構成は、第1シート2、第2シート4、第3シート60a及び第4シート60bの原料シートの一部に対してだけ採用されてもよいし、第1シート2、第2シート4、第3シート60a及び第4シート60bの原料シートの全部に対して採用されてもよい。
【0120】
(4-1)
吸収性物品製造装置100は、吸収体コア6cと、第1シート2から切り出されるシート片2pと、を組み合わして、搬送方向Eと交差する第1方向ECに1列以上並べられた状態で吸収性物品20を製造する。吸収性物品製造装置100は、搬送部200と、規制部材410と、を備える。搬送部200は、第1方向ECにおける吸収性物品20の列数に応じた幅の第1シート2を、搬送方向Aに搬送する。規制部材410は、少なくとも、搬送部200により搬送される第1シート2の幅が、所定幅より狭い場合に、搬送部200を搬送される第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの移動を規制する。
【0121】
例えば、第1シート2の幅が所定幅より狭い場合、言い換えれば第1シート2の幅が搬送部200の幅に対して比較的狭い場合には、搬送部200を搬送される第1シート2が、搬送方向と直交する方向(ここでは、方向CD)に位置ずれするおそれがある。これに対し、本吸収性物品製造装置100では、規制部材410が、搬送部200を搬送される第1シート2の搬送方向Aと直交する方向CDの移動を規制するので、搬送される第1シート2の位置ずれの発生を抑制できる。
【0122】
(4-2)
吸収性物品製造装置100は、規制部材駆動部430と、搬送位置情報取得部の一例としての入力部800と、第1制御部の一例としての制御部900と、を備える。規制部材駆動部430は、規制部材410を駆動する。入力部800は、搬送位置情報を受け付ける。搬送位置情報は、搬送部200における、第1シート2の、方向CDにおける搬送位置に関する情報である。制御部900は、搬送位置情報に基づき、規制部材駆動部430の動作を制御する。
【0123】
この吸収性物品製造装置100では、搬送位置情報に基づいて、規制部材410が自動で駆動されるため、吸収性物品製造装置100で異なる幅の第1シート2を利用する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0124】
(4-3)
吸収性物品製造装置100は、第2観点の吸収性物品製造装置100であって、ガイド部材の一例としての規制部材410と、ガイド部材駆動部の一例としての規制部材駆動部430と、を備える。規制部材410は、第1シート2を方向CDにおいて案内し、搬送部200における、第1シート2の、方向CDにおける搬送位置を調整する。規制部材駆動部430は、規制部材410を駆動する。制御部900は、搬送位置情報に基づき、ガイド部材駆動部としての規制部材駆動部430の動作を制御する。
【0125】
この吸収性物品製造装置100では、搬送位置情報に基づいて、規制部材410が自動で駆動されるため、吸収性物品製造装置100で異なる幅の第1シート2を利用する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0126】
さらに、この吸収性物品製造装置100では、規制部材410がガイド部材としても利用されるため、吸収性物品製造装置100の部品点数を抑制できる。
【0127】
(4-4)
吸収性物品製造装置100は、分割部500と、列情報取得部の一例としての入力部800と、第2制御部の一例としての制御部900と、を備える。分割部500は、搬送部200により搬送される第1シート2を、分割部材510によって搬送方向Aに沿って分割し、複数の第1分割シート2aを生成する。入力部800は、列数に関する列情報を取得する。制御部900は、列情報に基づいて分割部500の動作を制御する。
【0128】
具体的には、制御部900は、列情報に基づいて、各分割部材510で第1シート2を分割するか否かを決定する。そして、制御部900は、第1シート2を分割すると決定した場合には、第1シート2を分割する分割部材510が第1シート2に接触する位置に配置され、第1シート2を分割しない分割部材510が第1シート2に接触しない位置に配置されるように、分割部材駆動部520を制御する。
【0129】
この吸収性物品製造装置100では、列情報に基づいて分割部500の動作が自動で制御されるため、吸収性物品製造装置100で第1方向ECにおける吸収性物品20の列数を変更する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0130】
(4-5)
吸収性物品製造装置100は、幅情報取得部の一例としての入力部800を備える。入力部800は、第1分割シート2aの方向CDの幅の設定値に関する幅情報を取得する。制御部900は、幅情報に基づき、方向CDにおける分割部材510の位置を制御する。
【0131】
この吸収性物品製造装置100では、幅情報に基づいて方向CDにおける分割部500の位置が自動で調節されるため、吸収性物品製造装置100において吸収性物品20を製造する際に用いる第1分割シート2aの幅を変更する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0132】
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を説明する。なお、以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
【0133】
(5-1)変形例A
上記実施形態の規制部材410は、搬送部200のシャフト210の外面に取り付けられ、シャフト210の外面を、シャフト210の軸方向に沿って移動可能な円環状の部材である。ただし、規制部材410の構成は、このような構成に限定されない。
【0134】
例えば、規制部400は、図18のように、規制部材として、シャフト210の内部に収容された状態(図18に破線で描画した状態)と、シャフト210の外面から突出した状態(図18に実線で描画した状態)とを取り得る可動部材420を有していてもよい。このような可動部材420を、シャフト210の軸方向に沿って複数配置し、第1シート2の幅に合わせて、シャフト210の外面から突出させる可動部材420の位置を変化させることで(第1シート2の方向CDにおける両端部に略接触する位置で可動部材420をシャフト210の外面から突出させることで)、可動部材420を規制部材として利用できる。
【0135】
(5-2)変形例B
上記実施形態では、規制部400の規制部材410が、ガイド部600のガイド部材としても機能する場合を例に吸収性物品製造装置100を説明している。ただし、これに限定されるものではなく、吸収性物品製造装置100は、規制部材410とは別のガイド部材を有してもよい。
【0136】
例えば、吸収性物品製造装置100は、規制部400とは独立したガイド部600を有する。ガイド部600は、例えば、規制部材410よりも第1シート2の搬送方向Aの上流側に配置される。ガイド部600は、図19のような、方向CDに沿って移動可能な一対のガイド部材610を有する。形状を限定するものではないが、一対のガイド部材610は、例えば、第1シート2のシート面に垂直な方向を軸方向とする円柱状のローラである。ガイド部600は、ガイド部材610を方向CDに沿って動かし第1シート2に接触させることで、第1シート2を方向CDにおいて案内し、方向CDに関し、搬送部200における第1シート2の搬送位置を調整する。なお、ガイド部材610は、第1シート2の搬送位置の調整後は、第1シート2とは接触しない位置まで移動してもよい。
【0137】
また、吸収性物品製造装置100のガイド部600は、例えば、搬送部200のシャフト210の外面に配置されるローラ620を有していてもよい(図20参照)。ローラ620は、シャフト210の内部に収容された状態と、シャフト210の外面から突出した状態とを取ることが可能である。ローラ620aは、搬送部200の搬送方向Aと交差する方向に沿って配置されている。一部のローラ620(図20において符号620aで示したもの)は、回転することで、シャフト210上の第1シート2を、搬送方向Aに対して右側に案内する。また、一部のローラ620(図20において符号620bで示したもの)は、回転することで、シャフト210上の第1シート2を、搬送方向Aに対して左側に案内する。ガイド部600は、適宜、ローラ620a又はローラ620bをシャフト210の外面から突出した状態とすることで、第1シート2を方向CDにおいて案内し、方向CDに関し、搬送部200における第1シート2の搬送位置を調整する。なお、ローラ620は、第1シート2の搬送位置の調整後は、シャフト210の内部に収容された状態となる。
【0138】
なお上記のように構成される場合には、ガイド部600は、規制部材駆動部430とは別に、ガイド部材610又はローラ620を駆動するガイド部材駆動部630を有する(図21参照)。ガイド部材駆動部630は、例えば、モータやエアシリンダである。この場合には、制御部900は、搬送位置情報に基づき、ガイド部材駆動部630の動作も適宜制御する。
【0139】
(5-3)変形例C
上記実施形態では、入力部800に搬送位置情報、列情報、及び幅情報が入力され、制御部900は、入力部800に入力された搬送位置情報、列情報、及び幅情報を取得する。ただし、吸収性物品製造装置100は、入力部800を有していなくてもよい。
【0140】
例えば、吸収性物品製造装置100は、図22のように、吸収性物品製造装置100のオペレータが操作する端末等と通信する通信部810を有し、通信部810が、端末が送信してくる搬送位置情報、列情報、及び幅情報を受け取ってもよい。言い換えれば、通信部810が、特許請求の範囲における搬送位置情報取得部、列情報取得部、及び幅情報取得部として機能してもよい。この場合には、制御部900は、通信部810が受け取った搬送位置情報、列情報、及び幅情報を取得して、規制部400、分割部500,及びガイド部600の制御に用いる。
【0141】
なお、ここでは詳細には説明しないが、制御部900は、入力部800及び通信部810の両方を有しており、一部の情報は入力部800に入力され、残りの情報は通信部810が受け取ってもよい。
【0142】
(5-4)変形例D
上記実施形態及び変形例Cでは、入力部800又は通信部810が搬送位置情報、列情報、及び幅情報が取得するが、搬送位置情報、列情報、及び幅情報の取得手段は、入力部800又は通信部810に限定されない。
【0143】
例えば、取得する情報が第1シート2の方向CDにおける幅の値である場合には、吸収性物品製造装置100に設けられたカメラ820が、この情報を取得してもよい。また、カメラ820に代えて、第1シート2を検知可能なセンサが用いられてもよい。
【0144】
また、ここでは詳細には説明しないが、制御部900は、図23のように、入力部800(又は通信部810)に加えて、カメラ820を有し、入力部800が搬送位置情報、列情報、及び幅情報を構成する一部の情報を取得し、カメラ820が、搬送位置情報、列情報、及び幅情報を構成する残りの情報を取得してもよい。
【0145】
(5-5)変形例E
上記の実施形態及び変形例では、規制部材及びガイド部材が両方とも駆動部により自動で動かされるが、本願発明はこのような形態に限定されない。例えば、規制部材及びガイド部材の少なくとも一方は、手動で動かされてもよい。
【0146】
また、上記の実施形態及び変形例では、分割部材510が、分割部材駆動部520により、第1シート2のシート面に垂直な方向と、方向CDと、に自動で動かされるが、本願発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、分割部材510は、第1シート2のシート面に垂直な方向、及び、方向CDの少なくとも一方について、手動で動かされてもよい。
【0147】
(5-6)変形例F
上記の実施形態では、分割部材510は、方向CDにおいても可動であるが、例えば、第1分割シート2aの方向CDにおける幅が不変であるような場合には、分割部材510は、方向CDについては可動で無くてもよい。
【0148】
最後に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
【0149】
本願発明の第1観点の吸収性物品製造装置は、吸収体コアと、原料シートから切り出されるシート片と、を組み合わして、第1方向に1列以上並べられた状態で吸収性物品を製造する。吸収性物品製造装置は、搬送部と、規制部材と、を備える。搬送部は、第1方向における吸収性物品の列数に応じた幅の原料シートを、第2方向に搬送する。規制部材は、少なくとも、搬送部により搬送される原料シートの幅が、所定幅より狭い場合に、搬送部を搬送される原料シートの第2方向と直交する第3方向の移動を規制する。
【0150】
原料シートの幅が所定幅より狭い場合、言い換えれば原料シートの幅が搬送部の幅に対して比較的狭い場合には、搬送部を搬送される原料シートが、搬送方向と直交する方向に位置ずれするおそれがある。これに対し、第1観点の吸収性物品製造装置では、規制部材が、搬送部を搬送される原料シートの搬送方向と直交する方向の移動を規制するので、搬送される原料シートの位置ずれの発生を抑制できる。
【0151】
本願発明の第2観点の吸収性物品製造装置は、第1観点の吸収性物品製造装置であって、規制部材駆動部と、搬送位置情報取得部と、第1制御部と、を更に備える。規制部材駆動部は、規制部材を駆動する。搬送位置情報取得部は、搬送位置情報を受け付ける。搬送位置情報は、搬送部における、原料シートの、第3方向における搬送位置に関する情報である。第1制御部は、搬送位置情報に基づき、規制部材駆動部の動作を制御する。
【0152】
第2観点の吸収性物品製造装置では、搬送位置情報に基づいて、規制部材が自動で駆動されるため、吸収性物品製造装置で異なる幅の原料シートを利用する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0153】
本願発明の第3観点の吸収性物品製造装置は、第2観点の吸収性物品製造装置であって、ガイド部材と、ガイド部材駆動部と、を更に備える。ガイド部材は、原料シートを第3方向において案内し、搬送部における、原料シートの、第3方向における搬送位置を調整する。ガイド部材駆動部は、ガイド部材を駆動する。第1制御部は、搬送位置情報に基づき、ガイド部材駆動部の動作を更に制御する。
【0154】
第3観点の吸収性物品製造装置では、搬送位置情報に基づいて、ガイド部材が自動で駆動されるため、吸収性物品製造装置で異なる幅の原料シートを利用する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0155】
本願発明の第4観点の吸収性物品製造装置は、第3観点の吸収性物品製造装置であって、規制部材が、ガイド部材としても機能する。
【0156】
第4観点の吸収性物品製造装置では、規制部材がガイド部材としても機能するため、吸収性物品製造装置の部品点数を抑制できる。
【0157】
本願発明の第5観点の吸収性物品製造装置は、第1観点から第4観点のいずれかの吸収性物品製造装置であって、分割部と、列情報取得部と、第2制御部と、を更に備える。分割部は、搬送部により搬送される原料シートを、分割部材によって第2方向に沿って分割し、複数の分割シートを生成する。列情報取得部は、列数に関する列情報を取得する。第2制御部は、列情報に基づいて分割部の動作を制御する。
【0158】
第5観点の吸収性物品製造装置では、列情報に基づいて分割部の動作が自動で制御されるため、吸収性物品製造装置で第1方向における吸収性物品の列数を変更する際の作業者の作業負担を低減できる。
【0159】
本願発明の第6観点の吸収性物品製造装置は、第5観点の吸収性物品製造装置であって、幅情報取得部を更に備える。幅情報取得部は、分割シートの第3方向の幅の設定値に関する幅情報を取得する。第2制御部は、幅情報に基づき、第3方向における分割部材の位置を制御する。
【0160】
第6観点の吸収性物品製造装置では、幅情報に基づいて、第3方向における分割部材の位置が自動で調節されるため、吸収性物品製造装置において吸収性物品の製造に用いる分割シートの幅を変更する際の作業者の作業負担を低減できる。
【符号の説明】
【0161】
2 第1シート(原料シート)
2a 第1分割シート(分割シート)
2p シート片
6c 吸収体コア
20 吸収性物品
100 吸収性物品製造装置
200 搬送部
410 規制部材(ガイド部材)
420 可動部材(規制部材)
430 規制部材駆動部(ガイド部材駆動部)
500 分割部
610 ガイド部材
620 ローラ(ガイド部材)
800 入力部(搬送位置情報取得部、列情報取得部、幅情報取得部)
810 通信部(搬送位置情報取得部、列情報取得部、幅情報取得部)
820 カメラ(搬送位置情報取得部、列情報取得部、幅情報取得部)
900 制御部
A 搬送方向(第2方向)
EC 第1方向
CD 方向(第3方向)
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23