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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005192
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】入隅ケーシング
(51)【国際特許分類】
   E06B 1/62 20060101AFI20240110BHJP
   E04F 19/02 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
E06B1/62 Z
E04F19/02 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022105267
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】荒木 一
【テーマコード(参考)】
2E011
【Fターム(参考)】
2E011JA02
2E011LB04
2E011LC02
2E011LD04
2E011LD08
2E011LE04
(57)【要約】
【課題】窓や出入口が入隅部に寄せて設けられた場合であっても、建具(サッシ等)と外壁との間の隙間における止水を容易に行えるようにするための入隅ケーシングを提供する。
【解決手段】建物の入隅部1を構成する第一外壁2及び第二外壁3のうち、第一外壁2の入隅部1近傍に形成された開口部5に設けられ、かつ第一外壁2の表面(屋外側面)よりも突出する建具(窓サッシ6等)と、第二外壁3と、の間に形成される隙間S1に配置される入隅ケーシング10であって、隙間S1に差し込まれる本体部11と、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段(被覆部12、当接部13)と、を備え、本体部11と止水手段12,13とが一体的に形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の入隅部を構成する第一外壁及び第二外壁のうち、前記第一外壁の前記入隅部近傍に形成された開口部に設けられ、かつ前記第一外壁の表面よりも突出する建具と、前記第二外壁と、の間に形成される隙間に配置される入隅ケーシングであって、
前記隙間に差し込まれる本体部と、
前記隙間へ水が浸入することを防止するための止水手段と、を備え、
前記本体部と前記止水手段とが一体的に形成されていることを特徴とする入隅ケーシング。
【請求項2】
請求項1に記載の入隅ケーシングにおいて、
前記止水手段として、前記本体部から前記第二外壁とは反対側に向かって延出する被覆部を備え、
前記建具は、前記第一外壁の表面よりも突出する突出板部と、当該突出板部の先端から前記第二外壁側へ突出する第一突出部と、を備えており、
前記被覆部は、前記第一突出部を前記第一外壁とは反対側から覆うことを特徴とする入隅ケーシング。
【請求項3】
請求項2に記載の入隅ケーシングにおいて、
前記被覆部は、前記第一突出部に対して前記第二外壁側から接する突起を有することを特徴とする入隅ケーシング。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の入隅ケーシングにおいて、
前記止水手段として、前記本体部から前記第二外壁とは反対側に向かって延出する当接部を備え、
前記建具は、前記第一突出部よりも前記第一外壁側に位置して、前記突出板部から前記第二外壁側へ突出する第二突出部を備えており、
前記第二突出部は、先端部が前記第一外壁とは反対側へ折り曲げられており、
前記当接部は、前記第二突出部の先端部に対して前記第二外壁とは反対側から接する突起を有することを特徴とする入隅ケーシング。
【請求項5】
請求項1に記載の入隅ケーシングにおいて、
当該入隅ケーシングを前記建具に固定するための固定手段を備え、
前記本体部と前記固定手段とが一体的に形成されていることを特徴とする入隅ケーシング。
【請求項6】
請求項5に記載の入隅ケーシングにおいて、
前記固定手段として、前記本体部から前記第一外壁側に向かって延出する引掛部を備え、
前記建具は、前記第一外壁の表面よりも突出する第三突出部を備えており、
前記引掛部は、前記第三突出部に対して前記第一外壁側から引っ掛かる突起を有することを特徴とする入隅ケーシング。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入隅ケーシングに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入隅部を構成する外壁の一方に、入隅部に寄せて窓や出入口が設けられる場合がある。窓や出入口が入隅部に寄せて設けられた場合、窓や出入口を構成する建具(サッシ等)や入隅部をカバーする入隅ケーシングも、入隅部を構成する外壁の他方に接近して設けられることになる。
例えば特許文献1には、入隅部をカバーする入隅カバー部材(入隅ケーシング)について記載されている。この入隅カバー部材は、バックアップ材25を備えており、当該バックアップ材25を下地としてシーリング材25aを充填するようになっている(特許文献1の図5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-115395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、建具が入隅部を構成する他方の外壁に接近して設けられると、建具と他方の外壁との間の隙間が狭くなり、シーリング材を充填する止水作業が行いにくい場合がある。止水作業を行いやすくするために、窓や出入口等の位置を入隅部から離してしまうと、離した分だけ、入隅部を構成する一方の外壁の有効面積が狭くなり、外観や内部設計に影響が出ることになる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、窓や出入口が入隅部に寄せて設けられた場合であっても、建具(サッシ等)と外壁との間の隙間における止水を容易に行えるようにするための入隅ケーシングを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、
建物の入隅部1を構成する第一外壁2及び第二外壁3のうち、前記第一外壁2の前記入隅部1近傍に形成された開口部5に設けられ、かつ前記第一外壁2の表面よりも突出する建具(窓サッシ6)と、前記第二外壁3と、の間に形成される隙間S1に配置される入隅ケーシング10であって、
前記隙間S1に差し込まれる本体部11と、
前記隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段(被覆部12、当接部13)と、を備え、
前記本体部11と前記止水手段12,13とが一体的に形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段12,13が、当該隙間S1に差し込まれる本体部11と一体的に形成されているので、本体部11を隙間S1に差し込むだけで、隙間S1に止水手段を設けることができる。したがって、窓や出入口が入隅部1に寄せて設けられた場合であっても、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水を容易に行うことができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、請求項1に記載の入隅ケーシング10において、
前記止水手段として、前記本体部11から前記第二外壁3とは反対側に向かって延出する被覆部12を備え、
前記建具(窓サッシ6)は、前記第一外壁2の表面よりも突出する突出板部611と、当該突出板部611の先端から前記第二外壁3側へ突出する第一突出部61aと、を備えており、
前記被覆部12は、前記第一突出部61aを前記第一外壁2とは反対側から覆うことを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側(開口部5側)に向かって延出して、建具6の第一突出部61aを第一外壁2とは反対側から覆う被覆部12を備えているので、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことが可能となる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、請求項2に記載の入隅ケーシング10において、
前記被覆部12は、前記第一突出部61aに対して前記第二外壁3側から接する突起12aを有することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、止水手段である被覆部12は、建具6の第一突出部61aに対して第二外壁3側から接する突起12aを有しているので、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第二外壁3とは反対側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、請求項2又は3に記載の入隅ケーシング10において、
前記止水手段として、前記本体部11から前記第二外壁3とは反対側に向かって延出する当接部13を備え、
前記建具(窓サッシ6)は、前記第一突出部61aよりも前記第一外壁2側に位置して、前記突出板部611から前記第二外壁3側へ突出する第二突出部61bを備えており、
前記第二突出部61bは、先端部が前記第一外壁2とは反対側へ折り曲げられており、
前記当接部13は、前記第二突出部61bの先端部に対して前記第二外壁3とは反対側から接する突起13aを有することを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側(開口部5側)に向かって延出して、建具6の第二突出部61bに接する当接部13を備えている。すなわち、2つの止水手段(被覆部12、当接部13)を備えているので、万が一、第一の止水手段(被覆部12)が突破されたとしても、第二の止水手段(当接部13)によって浸入を防ぐことができ、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水をより確実に行うことが可能となる。
さらに、止水手段である当接部13は、第二突出部61bの先端部に対して第二外壁3とは反対側(開口部5側)から接する突起13aを有しているので、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第二外壁3側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、請求項1に記載の入隅ケーシング10において、
当該入隅ケーシング10を前記建具(窓サッシ6)に固定するための固定手段(引掛部14)を備え、
前記本体部11と前記固定手段14とが一体的に形成されていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、入隅ケーシング10を建具6に固定するための固定手段14が、隙間S1に差し込まれる本体部11と一体的に形成されているので、本体部11を隙間S1に差し込むだけで、入隅ケーシング10を建具6に固定することができる。したがって、窓や出入口が入隅部1に寄せて設けられた場合であっても、建具6と外壁3との間の隙間S1における止水を容易に行うことが可能となる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば図1図2図6に示すように、請求項5に記載の入隅ケーシング10において、
前記固定手段として、前記本体部11から前記第一外壁2側に向かって延出する引掛部14を備え、
前記建具(窓サッシ6)は、前記第一外壁2の表面よりも突出する第三突出部61cを備えており、
前記引掛部14は、前記第三突出部61cに対して前記第一外壁2側から引っ掛かる突起14aを有することを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、固定手段として、本体部11から第一外壁2側に向かって延出して、建具6の第三突出部61cに引っ掛かる引掛部14を備えているので、入隅ケーシング10を建具6に確実に固定することが可能となる。
さらに、固定手段である引掛部14は、第三突出部61cに対して第一外壁2側から引っ掛かる突起14aを有しているので、入隅ケーシング10を建具6に確実に固定することに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第一外壁2とは反対側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、窓や出入口が入隅部に寄せて設けられた場合であっても、建具(サッシ等)と外壁との間の隙間における止水を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】入隅ケーシングと第一外壁及び第二外壁との関係を示す斜視図である。
図2】入隅ケーシングの取付構造を示す断面図である。
図3】入隅ケーシングの施工手順の一例を示す図である。
図4】入隅ケーシングの施工手順の一例を示す図である。
図5】入隅ケーシングの施工手順の一例を示す図である。
図6】入隅ケーシングの変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方向は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
【0021】
図1において符号1は、住宅等の建物におけるコーナー部分に形成される入隅部を示す。この入隅部1は、互いに交差して配置された第一外壁2と第二外壁3とによって構成されるものであり、平面視において直角な状態となっている。
なお、本実施形態における建物は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化しておき、施工現場でこれらのパネル(建築用壁パネル、建築用床パネル等)を組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
【0022】
第一外壁2及び第二外壁3は、縦横の芯材を組んで形成された枠体と、当該枠体の表裏面に取り付けられた面材と、を有する木製の建築用壁パネルを備える。さらに、第一外壁2は、寸法調整や各種部材の取付下地として、角材からなる調整材2aを備えており、当該調整材2aは、第一外壁2を構成する建築用壁パネルと、第二外壁3を構成する建築用壁パネルと、の間に介在している。具体的には、第一外壁2を構成する調整材2aは、第一外壁2を構成する建築用壁パネルにおける第二外壁3側の端部(本実施形態の場合は左端部)に固定されており、第一外壁2を構成する建築用壁パネルと、第二外壁3を構成する建築用壁パネルと、は当該調整材2aを介して連結されている。
第一外壁2及び第二外壁3の屋外側面には、透湿防水シート4が貼り付けられている。後述する建具(窓サッシ6)は、この透湿防水シート4の上から第一外壁2に固定される。
【0023】
第一外壁2には、入隅部1の近傍に位置するようにして開口部5が形成されている。本実施形態の開口部5は、窓として利用されるものであるが、これに限られるものではなく、玄関や勝手口等の出入口として利用されるものであってもよい。
なお、本実施形態の開口部5は、いわゆる腰高窓であり、第一外壁2の中程から上、ほぼ成人の腰の高さに設けられている。ただし、窓についても上記の腰高窓に限定されるものではなく、掃出し窓や高窓等でもよい。
【0024】
開口部5には、窓サッシ6が設けられている。本実施形態の窓サッシ6は、腰高窓用の窓サッシとされている。窓サッシ6は、開口部5の縁部に取り付けられる矩形状のサッシ枠60と、開口部5を塞ぐための障子(図示省略)と、を備える。この障子は、縦横の枠材が矩形状に組み立てられて形成された障子枠と、障子枠の内縁に嵌め込まれて設けられた矩形板状の窓ガラスと、を備える。
サッシ枠60は、開口部5における上下の縁部それぞれに固定される上下の横枠材(図示省略)と、開口部5における左右の縁部それぞれに固定される左右の縦枠材61と、を備える。
サッシ枠60を構成する各枠材(横枠材、縦枠材61)は、障子(障子枠)の縁部を収容可能な溝部を有しており、障子は、横枠材の溝部に沿ってスライド移動可能となっている。
【0025】
なお、窓サッシ6は、本実施形態においては腰高窓用の窓サッシとされているが、これに限られるものではなく、窓サッシ6の種類は適宜変更可能である。
すなわち、窓サッシ6は、腰高窓の他に、掃き出し窓、高窓、地窓、出窓、コーナー窓等の窓サッシに変更可能である。また、窓サッシ6は、引き違い窓、嵌め殺し窓、折戸、両開き窓、片開き窓、両引き窓、片引き窓、縦滑り出し窓、横滑り出し窓、外倒し窓、内倒し窓、突き出し窓、上げ込み窓、上げ下げ窓、回転窓、オーニング窓、ルーバー窓等の開閉方式とされた窓サッシのうちいずれであってもよい。
また、開口部5の縁部のうち、第一外壁2の厚さ方向における屋外側(前側)に設けられる建具は、窓(窓サッシ6)に限られるものではなく、戸(扉・ドア)等であってもよい。すなわち、開口部5の縁部に設けられる建具枠は、サッシ枠60に限られるものではなく、ドア枠等であってもよい。
【0026】
また、開口部5の縁部のうち、第一外壁2の厚さ方向における屋内側(後側)には、開口部5の縁部における屋内側を化粧する開口枠(化粧枠、造作枠)7が固定されている。
開口枠7は、例えば、開口部5における上下左右の縁部それぞれに固定される枠材7aと、枠材7aとともに開口部5の縁部の仕上げを行うケーシング材7bと、を備える。
また、第一外壁2及び第二外壁3の屋内側面には、耐火面材としての石膏ボード8が取り付けられている。
また、第一外壁2及び第二外壁3の表面(屋外側面)には、外壁材9が取り付けられている。
【0027】
窓サッシ6は、第一外壁2の表面(屋外側面)よりも前方に突出している。
上述のように開口部5が入隅部1近傍に形成されているため、これに伴って窓サッシ6も入隅部1近傍に設けられることになる。そして、このように入隅部1近傍に設けられた窓サッシ6と、第二外壁3との間には隙間S1が形成された状態となる。具体的には、窓サッシ6のサッシ枠60を構成する左右の縦枠材61のうち一方(本実施形態の場合は左側の縦枠材61)と、第二外壁3との間には隙間S1が形成されている。
【0028】
縦枠材61は、当該縦枠材61の高さ方向(上下方向)に沿って、当該縦枠材61の上端から下端に亘り設けられた突出板部611及び固定板部612を備える。
突出板部611は、縦枠材61のうち、第一外壁2の表面(前面)よりも前方に突出する部位である。
固定板部612は、縦枠材61のうち、第一外壁2の表面(前面)に接して固定される部位である。
【0029】
さらに、縦枠材61は、突出板部611から外側(開口部5とは反対側)へ突出する第一突出部61a及び第二突出部61bを備えている。
第一突出部61aは、突出板部611の先端(前端)に位置しており、縦枠材61の高さ方向(上下方向)に沿って、突出板部611の上端から下端に亘り設けられている。
第二突出部61bは、第一突出部61aよりも後側(第一外壁2側)に位置しており、縦枠材61の高さ方向(上下方向)に沿って、突出板部611の上端から下端に亘り設けられている。第二突出部61bの先端部は、前側(第一突出部61a側)へ折り曲げられた折曲部とされている。すなわち、第二突出部61bは、断面略L字状をなしている。
【0030】
また、縦枠材61は、固定板部612から前側(第一外壁2とは反対側)へ突出する断面略T字状の第三突出部61cを備えている。
第三突出部61cは、突出板部611よりも外側(開口部5とは反対側)に位置しており、縦枠材61の高さ方向(上下方向)に沿って、固定板部612の上端から下端に亘り設けられている。第三突出部61cは、突出板部611と突出方向が同じであり、突出板部611よりも突出寸法が短く設定されている。
【0031】
縦枠材61と第二外壁3との間に形成された隙間S1には、当該隙間S1における止水を行うための入隅ケーシング(入隅カバー部材)10が設けられている。これにより、従来の止水構造で用いられるシーリング材(及びシーリング材充填用の下地となるバックアップ材)を用いることなく、すなわち隙間S1の一部にシーリング材を充填することなく、隙間S1へ水が浸入することを防止できるようになっている。
【0032】
入隅ケーシング10は、金属製(例えばアルミ製)の押出成形品であり、本体部11と、本体部11から右側(開口部5側)に向かって延出する被覆部12及び当接部13と、本体部11から後側(第一外壁2側)に向かって延出する引掛部14及び延出部15と、を備える。入隅ケーシング10の高さ寸法(上下方向の長さ)は、縦枠材61の高さ寸法(上下方向の長さ)と略同一に設定されている。
なお、本実施形態では、入隅ケーシング10を押出成形によって形成されるものとしたが、これに限られるものではなく、入隅ケーシング10は、折曲加工や溶接加工等によって形成されるものであってもよい。
【0033】
本体部11は、第一外壁2の表面に対して略平行に配置される前面板部及び後面板部と、第二外壁3の表面に対して略平行に配置される第一側面板部及び第二側面板部と、を備える。本体部11において、後面板部は、前面板部よりも後側(第一外壁2側)に位置している。また、本体部11において、第二側面板部は、第一側面板部よりも左側(第二外壁3側)に位置している。
【0034】
被覆部12は、入隅ケーシング10のうち、本体部11の前面板部と面一な部位であり、入隅ケーシング10の高さ方向(上下方向)に沿って、本体部11の上端から下端に亘り設けられている。被覆部12は、縦枠材61の第一突出部61aを前方から覆うことで、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段として機能するものである。
具体的には、被覆部12は、後側(第一外壁2側)へ突出する突起12aを有しているとともに、先端が後側(第一外壁2側)へ折り曲げられており、被覆部12の先端と突起12aとの間に第一突出部61aがぴったりと嵌る形状をなしている。すなわち、被覆部12の先端は、第一突出部61aの基端(右端)に対して右側(開口部5側)から密接する位置に設けられており、突起12aは、第一突出部61aの先端(左端)に対して左側(第二外壁3側)から密接する位置に設けられている。したがって、被覆部12と縦枠材61(特に第一突出部61a)とが係合することによって、隙間S1への水の浸入を防止できるとともに、入隅ケーシング10の左右方向への位置ずれを防止できるようになっている。
【0035】
当接部13は、入隅ケーシング10のうち、被覆部12よりも後側(第一外壁2側)に位置する部位であり、入隅ケーシング10の高さ方向(上下方向)に沿って、本体部11の上端から下端に亘り設けられている。当接部13は、縦枠材61の第二突出部61bに右方から接することで、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段として機能するものである。
具体的には、当接部13は、後側(第一外壁2側)へ突出する突起13aを有しており、当該突起13aは、第二突出部61bの先端部(折曲部)に対して右側(開口部5側)から密接する位置に設けられている。したがって、当接部13と縦枠材61(特に第二突出部61b)とが係合することによって、隙間S1への水の浸入を防止できるとともに、入隅ケーシング10が左方へ位置ずれしてしまうことを防止できるようになっている。
【0036】
また、当接部13の突出寸法(左右方向の長さ)は、当該当接部13の先端(右端)が縦枠材61の突出板部611と接する寸法に設定されている。これにより、入隅ケーシング10が右方へ位置ずれしてしまうことを防止できるようになっている。
すなわち、当接部13と縦枠材61(特に第二突出部61b及び突出板部611)とが係合することによって、隙間S1への水の浸入を防止できるとともに、入隅ケーシング10の左右方向への位置ずれを防止できるようになっている。
【0037】
引掛部14は、入隅ケーシング10のうち、本体部11の第一側面板部と面一な部位であり、入隅ケーシング10の高さ方向(上下方向)に沿って、本体部11の上端から下端に亘り設けられている。引掛部14は、縦枠材61の第三突出部61cに後方から引っ掛かることで、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段として機能するとともに、入隅ケーシング10を建具(窓サッシ6)に固定するための固定手段として機能するものである。
具体的には、引掛部14は、右側(開口部5側)へ突出する突起(返し部)14aを有しており、当該突起14aは、断面略T字状の第三突出部61cの頭部に対して後側(第一外壁2側)から密接する位置に設けられている。したがって、引掛部14と縦枠材61(特に第三突出部61c)とが係合することによって、隙間S1への水の浸入を防止できるとともに、入隅ケーシング10が前方へ位置ずれしてしまうことを防止できるようになっている。
【0038】
また、引掛部14の突出寸法(前後方向の長さ)は、当該引掛部14の先端(後端)が縦枠材61の固定板部612と接する寸法に設定されている。これにより、入隅ケーシング10が後方へ位置ずれしてしまうことを防止できるようになっている。
すなわち、引掛部14と縦枠材61(特に第三突出部61c及び固定板部612)とが係合することによって、隙間S1への水の浸入を防止できるとともに、入隅ケーシング10の前後方向への位置ずれを防止できるようになっている。さらに、被覆部12(及び当接部13)と縦枠材61とが係合した状態で、引掛部14と縦枠材61とが係合することによって、入隅ケーシング10が縦枠材61に固定されるようになっている。
【0039】
延出部15は、入隅ケーシング10のうち、本体部11の第二側面板部と面一な部位であり、入隅ケーシング10の高さ方向(上下方向)に沿って、本体部11の上端から下端に亘り設けられている。延出部15の突出寸法(前後方向の長さ)は、引掛部14の突出寸法と略同一に設定されている。
また、入隅ケーシング10の幅寸法(左右方向の寸法)は、入隅ケーシング10と第二外壁3との間に隙間が形成される寸法に設定されている。これにより、入隅ケーシング10を隙間S1に装着する作業(入隅ケーシング10を縦枠材61に固定する作業)が行いやすくなっている。
【0040】
ここで、縦枠材61の第二突出部61bは、従来の止水構造で用いられるシーリング材(例えば特許文献1のシーリング材25a)を支持するために設けられている。具体的には、縦枠材61の第一突出部61a及び第二突出部61bは、既存の縦枠材に設けられており、従来の止水構造においては、シーリング材が、例えば第一突出部61aと第二突出部61bとの間に挟持された状態で設けられている。また、縦枠材61の第三突出部61cも、既存の縦枠材に設けられている。
すなわち、本実施形態の入隅ケーシング10は、既存の縦枠材の構造を利用して、隙間S1へ水が浸入することを防止できるように構成されている。さらに、本実施形態の入隅ケーシング10は、既存の縦枠材の構造を利用して、ビス等の固定材を用いることなく入隅ケーシング10を隙間S1に装着できる(入隅ケーシング10を縦枠材61に固定できる)ように構成されている。
【0041】
第二外壁3に取り付けられる外壁材9は、第一外壁材91と、それに隣り合う第二外壁材92と、を有する。
また、第二外壁材92よりも第二外壁3側に位置する第一外壁材91と、入隅ケーシング10における本体部11の前面板部との間には目地(隙間)が形成されており、この目地にはバックアップ材9aが設けられている。バックアップ材9aの表面側(第二外壁3とは反対側)には、シーリング材9bが充填されている。
【0042】
次に、図3図5を参照して、以上のような構成の入隅ケーシング10の施工手順の一例について説明する。
まず、予め、第一外壁2に形成された開口部5には、窓サッシ6のサッシ枠60を構成する各枠材(上下の横枠材、左右の縦枠材61)のうち、少なくとも入隅部1側の縦枠材61(本実施形態の場合は左側の縦枠材61)が設けられた状態となっている。すなわち、この時点で、第二外壁3と入隅部1側の縦枠材61との間には隙間S1が形成された状態となっている。
【0043】
次に、入隅ケーシング10を、入隅部1側(第二外壁3側)の縦枠材61に固定する。
具体的には、まず、図3に示すように、縦枠材61の突出板部611と第二外壁3との間に入隅ケーシング10を差し入れる。
次いで、図4に示すように、入隅ケーシング10の当接部13が縦枠材61における第一突出部61aと第二突出部61bとの間に位置した状態で、当該当接部13の先端が突出板部611に接するまで、入隅ケーシング10を突出板部611側へ移動させる。
次いで、当接部13の先端が突出板部611に接した状態のまま、入隅ケーシング10の引掛部14が縦枠材61の第三突出部61cに引っ掛かった状態になるまで(図2示す状態になるまで)、入隅ケーシング10を第一外壁2側へ移動させる(入隅ケーシング10の本体部11を隙間S1に差し込む)。
【0044】
入隅ケーシング10を第一外壁2側へ移動させる際、入隅ケーシング10が第一外壁2に近づくにつれて、引掛部14の突起14aが第三突出部61cの頭部に押されて、図5に示すように、引掛部14が撓む。入隅ケーシング10が第一外壁2に更に近づくと、図2に示すように、引掛部14の撓みが解消されて引掛部14が元の状態に戻り、引掛部14が第三突出部61cに引っ掛かった状態(具体的には引掛部14の突起14aが第三突出部61cの頭部に引っ掛かった状態)になるとともに、引掛部14の先端が固定板部612に接した状態になる。また、引掛部14が第三突出部61cに引っ掛かった状態になると、入隅ケーシング10の被覆部12が第一突出部61aを第一外壁2とは反対側から覆った状態になるとともに、当接部13の突起13aが第二突出部61bの先端部(折曲部)に対して第二外壁3とは反対側から接した状態になる。
【0045】
したがって、引掛部14が第三突出部61cに引っ掛かるまで本体部11を隙間S1に差し込むと、被覆部12と第一突出部61a、当接部13と第二突出部61b、引掛部14と第三突出部61c、が密接した状態(隙間S1への水の浸入を防止可能な状態)で、入隅ケーシング10が縦枠材61に固定されることとなる。
このように、本実施形態の入隅ケーシング10は、本体部11と、被覆部12、当接部13及び引掛部14と、が一体的に形成されているので、本体部11の隙間S1への差し込みと同時に、止水手段及び固定手段の取付作業も完了し、施工効率がよい。
【0046】
そして、入隅ケーシング10を縦枠材61に固定した後、入隅ケーシング10の上端側や下端側から隙間S1へ水が浸入することを防止するために、入隅ケーシング10の上端部及び下端部を、所定のカバー部材(あるいは、窓サッシ6における上下の横枠材等)によって適宜カバーする。なお、所定のカバー部材は、入隅ケーシング10と一体的に設けられるものであってもよい。
その後、外壁材91,92を第二外壁3に取り付ける。次いで、内側(第二外壁3側)の外壁材91と入隅ケーシング10との間の目地(隙間)にバックアップ材9aを差し込む。次いで、外側の外壁材92と入隅ケーシング10との間の目地(隙間)に、バックアップ材9aを下地としてシーリング材9bを充填する。
以上のようにして入隅ケーシング10を隙間S1に設ける施工を行うことができる。
そして、このように入隅ケーシング10を隙間S1に設けることによって、開口部5のある第一外壁2から第二外壁3までの止水のラインを途切れることなく繋げることができる。
【0047】
上述のように、入隅ケーシング10の幅寸法(左右方向の寸法)は、入隅ケーシング10と第二外壁3との間に隙間が形成される寸法に設定される。すなわち、入隅ケーシング10の幅寸法(本体部11の幅寸法)は、窓サッシ6と第二外壁3との間に形成される隙間S1の幅に応じて適宜変更可能である。具体的には、例えば図6に示すように、狭い隙間S1(図2に示す隙間S1よりも狭い隙間S1)には、本体部11の幅寸法が短い入隅ケーシング10(図2に示す入隅ケーシング10よりも本体部11の幅寸法が短い入隅ケーシング10)が装着されることとなる。
【0048】
上記実施形態(変形例を含む)によれば、以下のような優れた効果を奏する。
実施形態の入隅ケーシング10は、建物の入隅部1を構成する第一外壁2及び第二外壁3のうち、第一外壁2の入隅部1近傍に形成された開口部5に設けられ、かつ第一外壁2の表面(屋外側面)よりも突出する建具(窓サッシ6等)と、第二外壁3と、の間に形成される隙間S1に配置される入隅ケーシングであって、隙間S1に差し込まれる本体部11と、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段(被覆部12、当接部13)と、を備え、本体部11と止水手段12,13とが一体的に形成されている。
【0049】
このように、隙間S1へ水が浸入することを防止するための止水手段12,13が、当該隙間S1に差し込まれる本体部11と一体的に形成されているので、本体部11を隙間S1に差し込むだけで、隙間S1に止水手段を設けることができる。したがって、窓や出入口が入隅部1に寄せて設けられた場合であっても、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水を容易に行うことができる。
【0050】
また、実施形態の入隅ケーシング10は、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側(開口部5側)に向かって延出する被覆部12を備え、建具(窓サッシ6等)は、第一外壁2の表面(屋外側面)よりも突出する突出板部611と、当該突出板部611の先端から第二外壁3側へ突出する第一突出部61aと、を備えており、被覆部12は、第一突出部61aを第一外壁2とは反対側から覆うように構成可能である。
【0051】
このように構成することによって、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側(開口部5側)に向かって延出して、建具(窓サッシ6等)の第一突出部61aを第一外壁2とは反対側から覆う被覆部12を備えることとなるので、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことが可能となる。
【0052】
また、実施形態の入隅ケーシング10において、被覆部12は、第一突出部61aに対して第二外壁3側から接する突起12aを有するように構成可能である。
【0053】
このように構成することによって、止水手段である被覆部12は、建具(窓サッシ6等)の第一突出部61aに対して第二外壁3側から接する突起12aを有することとなるので、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第二外壁3とは反対側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【0054】
また、実施形態の入隅ケーシング10は、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側に向かって延出する当接部13を備え、建具(窓サッシ6等)は、第一突出部61aよりも第一外壁2側に位置して、突出板部611から第二外壁3側へ突出する第二突出部61bを備えており、第二突出部61bは、先端部が第一外壁2とは反対側へ折り曲げられており、当接部13は、第二突出部61bの先端部に対して第二外壁3とは反対側から接する突起13aを有するように構成可能である。
【0055】
このように構成することによって、止水手段として、本体部11から第二外壁3とは反対側(開口部5側)に向かって延出して、建具6の第二突出部61bに接する当接部13を備えることとなる。すなわち、2つの止水手段(被覆部12、当接部13)を備えることとなるので、万が一、第一の止水手段(被覆部12)が突破されたとしても、第二の止水手段(当接部13)によって浸入を防ぐことができ、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水をより確実に行うことが可能となる。
さらに、止水手段である当接部13は、第二突出部61bの先端部に対して第二外壁3とは反対側(開口部5側)から接する突起13aを有しているので、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水を確実に行うことに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第二外壁3側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【0056】
また、実施形態の入隅ケーシング10は、当該入隅ケーシング10を建具(窓サッシ6等)に固定するための固定手段(引掛部14)を備え、本体部11と固定手段14とが一体的に形成されているように構成可能である。
【0057】
このように構成することによって、入隅ケーシング10を建具に固定するための固定手段14が、隙間S1に差し込まれる本体部11と一体的に形成されることとなるので、本体部11を隙間S1に差し込むだけで、入隅ケーシング10を建具に固定することができる。したがって、窓や出入口が入隅部1に寄せて設けられた場合であっても、建具(窓サッシ6等)と外壁3との間の隙間S1における止水を容易に行うことが可能となる。
例えば、引用文献1の入隅カバー部材は、当該入隅カバー部材を第二外壁に固定するための下地部22や、当該入隅カバー部材を第二外壁に対して位置決めするための上面板部23d及び下面板部23eを備えており、さらに、当該入隅カバー部材を固定するためにビス等の固定材を用いるので(特許文献1の図5参照)、部品点数が多く、入隅カバー部材を装着する作業が行いにくい場合がある。これに対し、実施形態の入隅ケーシング10は、本体部11と固定手段14とが一体的に形成されており、本体部11を隙間S1に差し込むだけで、入隅ケーシング10を固定することができるので、入隅カバー部材を装着する作業を容易に行うことができる。
【0058】
また、実施形態の入隅ケーシング10は、固定手段として、本体部11から第一外壁2側に向かって延出する引掛部14を備え、建具(窓サッシ6等)は、第一外壁2の表面(屋外側面)よりも突出する第三突出部61cを備えており、引掛部14は、第三突出部61cに対して第一外壁2側から引っ掛かる突起14aを有するように構成可能である。
【0059】
このように構成することによって、固定手段として、本体部11から第一外壁2側に向かって延出して、建具(窓サッシ6等)の第三突出部61cに引っ掛かる引掛部14を備えることとなるので、入隅ケーシング10を建具(窓サッシ6等)に確実に固定することが可能となる。
さらに、固定手段である引掛部14は、第三突出部61cに対して第一外壁2側から引っ掛かる突起14aを有しているので、入隅ケーシング10を建具(窓サッシ6等)に確実に固定することに加えて、入隅ケーシング10の位置ずれ(第一外壁2とは反対側への位置ずれ)を確実に防ぐことが可能となる。
【0060】
なお、第一の止水手段は、隙間S1へ水が浸入することを防止可能な手段であれば、被覆部12に限られるものではない。
また、第二の止水手段は、隙間S1へ水が浸入することを防止可能な手段であれば、当接部13に限られるものではない。
また、実施形態の入隅ケーシング10は、複数の止水手段を備えているが、これに限られるものではなく、入隅ケーシング10が備える止水手段の数は、複数であってもよいし、一つであってもよい。
また、縦枠材61は、引用文献1の窓枠部(引用文献1の図5参照)のように、第二突出部61bを備えていないものであってもよい。
また、固定手段は、入隅ケーシング10を建具(窓サッシ6等)に固定可能な手段であれば、引掛部14に限られるものではない。
【符号の説明】
【0061】
1 入隅部
2 第一外壁
3 第二外壁
5 開口部
6 窓サッシ(建具)
10 入隅ケーシング
11 本体部
12 被覆部(止水手段)
12a 突起
13 当接部(止水手段)
13a 突起
14 引掛部(固定手段)
14a 突起
61a 第一突出部
61b 第二突出部
61c 第三突出部
611 突出板部
S1 隙間
図1
図2
図3
図4
図5
図6