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特開2024-51945情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記憶媒体
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  • 特開-情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記憶媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051945
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240404BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158345
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】390010054
【氏名又は名称】コイト電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】南雲 松代
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より有用な乗車に関する情報をユーザに提供する情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】列車に含まれる複数の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両を選択する情報処理装置による処理は、ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得することと、列車に含まれる複数の車両に関する情報である列車情報を取得することと、前記ユーザ情報と前記列車情報とに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択することと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車に含まれる複数の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両を選択する情報処理装置であって、
前記ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理部と、
前記複数の車両に関する情報である車両情報を取得する車両情報取得処理部と、
前記ユーザ情報と前記車両情報とに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択する乗車車両選択部と、を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が弱冷房車であるのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第1の条件を満たすならば、弱冷房車を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの体調に関する情報、前記ユーザの体質に関する情報、および前記ユーザのスケジュールに関する情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記第1の条件は、前記ユーザが風邪をひいていること、および前記ユーザが冷え性であること、およびユーザの移動時間が第1の時間以上であることのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの性別に関する情報を含み、
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が女性専用車両であるのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが女性であるならば、女性専用車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ユーザ情報は、前記ユーザが降車する駅に関する情報を含み、
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が、前記列車が停車する駅の各々において、エレベータ、および/またはエスカレータから近いのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第2の条件を満たすならば、前記ユーザが降車する駅においてエレベータ、および/またはエスカレータから近い車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの購入した商品に関する情報、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、前記ユーザの体調に関する情報、および前記ユーザの年齢に関する情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記第2の条件は、前記ユーザが購入した商品が所定の重量以上であるまたは所定のサイズ以上であること、前記ユーザの家族または同行者に第1の年齢以下のこどもがいること、前記ユーザの体調が良くないこと、および前記ユーザの年齢、または前記ユーザの家族または同行者の年齢が第2の年齢以上であることのうちの少なくとも1つを含む、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ユーザ情報は、前記ユーザが降車する駅に関する情報を含み、
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が、前記列車が停車する駅の各々において、トイレから近いのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第3の条件を満たすならば、前記ユーザが降車する駅においてトイレから近い車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、前記ユーザの体調に関する情報、およびユーザの年齢に関する情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、
前記第3の条件は、前記ユーザの家族または同行者に第3の年齢以下のこどもがいること、前記ユーザの体調が良くないこと、および前記ユーザの年齢、または前記ユーザの家族または同行者の年齢が第4の年齢以上であることのうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報の少なくとも1つを含み、
前記車両情報は、前記複数の車両の各々にボックス席があるのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザの家族または同行者の人数が所定の数以上であるならば、ボックス席がある車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々にフリースペースがあるのか否かに関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第4の条件を満たすならば、フリースペースがある車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、および前記ユーザが車いすの利用者であるのか否かに関する情報のうちの少なくとも1つを含み、
前記第4の条件は、前記ユーザの家族または同行者に第5の年齢以下のこどもがいること、および前記ユーザ、またはユーザの家族または同行者が車いすを使用していることのうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が指定席車両であるのか否かを含み、
前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第5の条件を満たすならば、指定席車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記ユーザ情報は、前記ユーザのスケジュールに関する情報を含み、
前記第5の条件は、前記ユーザの移動距離が所定の距離以上であること、前記ユーザの移動の目的が仕事であること、および前記ユーザの移動の目的が観光であることのうちのすくなくとも1つを含む、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々において、座席に着座している人物の移動の目的に関する情報を含み、
前記乗車車両選択部は、
前記ユーザの移動の目的が仕事であるならば、移動の目的が仕事である人物が着座している座席が設けられた車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択し、
前記ユーザの移動の目的が観光であるならば、移動の目的が観光である人物が着座している座席が設けられた車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々のグレードに関する情報を含み、
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家計に関する情報に関する情報、および前記ユーザの前記列車の使用履歴に関する情報のうちの少なくとも1つを含み、
乗車車両選択部は、前記ユーザの家計に関する情報に関する情報、および前記ユーザの前記列車の使用履歴に関する情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
前記ユーザに、前記ユーザが乗車するのに適した車両を通知する通知処理部をさらに有する、請求項1から15のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項17】
前記通知処理部は、前記ユーザが乗車するのに適した車両の乗車率が第1の値以上であるならば、前記ユーザが乗車するのに適した車両、および乗車率が第2の値以下である車両を通知する、請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
列車に含まれる複数の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両を選択するための、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理工程と、
前記複数の車両に関する情報である車両情報を取得する車両情報取得処理工程と、
前記ユーザ情報と前記車両情報とに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択する乗車車両選択工程と、を有する、情報処理方法。
【請求項19】
請求項18に記載の情報処理方法を、コンピュータに実行させる情報処理プログラム。
【請求項20】
請求項19に記載の情報処理プログラムを記憶しているコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが出発駅、目的駅を入力することにより、ユーザが移動するのに適した路線経路を検索する技術が開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-209164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の路線経路を検索する技術では、現在時刻や、ユーザが出発駅を出発する予定の時刻、目的駅に到着する予定の時刻などに基づいて、ユーザが乗車するのに適した列車を検索し、検索された列車に関する情報を提供されるだけであり、検索された列車のどの車両がユーザが乗車するのに適しているのかや、検索された列車のどの座席がユーザが着座するのに適しているのかについての情報を提供されない。
【0005】
そこで、本発明は、より有用な乗車に関する情報をユーザに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明における情報処理装置は、列車に含まれる複数の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両を選択する情報処理装置であって、前記ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理部と、前記複数の車両に関する情報である車両情報を取得する車両情報取得処理部と、前記ユーザ情報と前記車両情報とに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択する乗車車両選択部と、を有する。
【0007】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が弱冷房車であるのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第1の条件を満たすならば、弱冷房車を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにすると良い。
【0008】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの体調に関する情報、前記ユーザの体質に関する情報、および前記ユーザのスケジュールに関する情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第1の条件は、前記ユーザが風邪をひいていること、前記ユーザが冷え性であること、およびユーザの移動時間が第1の時間以上であることのうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。
【0009】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの性別に関する情報を含み、前記車両情報は、前記複数の車両の各々が女性専用車両であるのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが女性であるならば、女性専用車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0010】
前記ユーザ情報は、前記ユーザが降車する駅に関する情報を含み、前記車両情報は、前記複数の車両の各々が、前記列車が停車する駅の各々において、エレベータ、および/またはエスカレータから近いのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第2の条件を満たすならば、前記ユーザが降車する駅においてエレベータ、および/またはエスカレータから近い車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0011】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの購入した商品に関する情報、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、前記ユーザの体調に関する情報、および前記ユーザの年齢に関する情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記第2の条件は、前記ユーザが購入した商品が所定の重量以上であるまたは所定のサイズ以上であること、前記ユーザの家族または同行者に第1の年齢以下のこどもがいること、前記ユーザの体調が良くないこと、および前記ユーザの年齢、または前記ユーザの家族または同行者の年齢が第2の年齢以上であることのうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。
【0012】
前記ユーザ情報は、前記ユーザが降車する駅に関する情報を含み、前記車両情報は、前記複数の車両の各々が、前記列車が停車する駅の各々において、トイレから近いのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第3の条件を満たすならば、前記ユーザが降車する駅においてトイレから近い車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0013】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、前記ユーザの体調に関する情報、およびユーザの年齢に関する情報のうちの少なくとも1つをさらに含み、前記第3の条件は、前記ユーザの家族または同行者に第3の年齢以下のこどもがいること、前記ユーザの体調が良くないこと、および前記ユーザの年齢、または前記ユーザの家族または同行者の年齢が第4の年齢以上であることのうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。
【0014】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報の少なくとも1つを含み、前記車両情報は、前記複数の車両の各々にボックス席があるのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザの家族または同行者の人数が所定の数以上であるならば、ボックス席がある車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0015】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々にフリースペースがあるのか否かに関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第4の条件を満たすならば、フリースペースがある車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0016】
前記ユーザ情報は、前記ユーザの家族に関する情報、前記ユーザの同行者に関する情報、および前記ユーザが車いすの利用者であるのか否かに関する情報のうちの少なくとも1つを含み、前記第4の条件は、前記ユーザの家族または同行者に第5の年齢以下のこどもがいること、および前記ユーザ、またはユーザの家族または同行者が車いすを使用していることのうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。
【0017】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々が指定席車両であるのか否かを含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザが第5の条件を満たすならば、指定席車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0018】
前記ユーザ情報は、前記ユーザのスケジュールに関する情報を含み、前記第5の条件は、前記ユーザの移動距離が所定の距離以上であること、前記ユーザの移動の目的が仕事であること、および前記ユーザの移動の目的が観光であることのうちのすくなくとも1つを含むようにすると良い。
【0019】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々において、座席に着座している人物の移動の目的に関する情報を含み、前記乗車車両選択部は、前記ユーザの移動の目的が仕事であるならば、移動の目的が仕事である人物が着座している座席が設けられた車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択し、前記ユーザの移動の目的が観光であるならば、移動の目的が観光である人物が着座している座席が設けられた車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択するようにしても良い。
【0020】
前記車両情報は、前記複数の車両の各々のグレードに関する情報を含み、前記ユーザ情報は、前記ユーザの家計に関する情報に関する情報、および前記ユーザの前記列車の使用履歴に関する情報のうちの少なくとも1つを含み、乗車車両選択部は、前記ユーザの家計に関する情報に関する情報、および前記ユーザの前記列車の使用履歴に関する情報のうちの少なくとも1つに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択するようにしても良い。
【0021】
前記情報処理装置は、前記ユーザに、前記ユーザが乗車するのに適した車両を通知する通知処理部をさらに有するようにしても良い。
【0022】
前記通知処理部は、前記ユーザが乗車するのに適した車両の乗車率が第1の値以上であるならば、前記ユーザが乗車するのに適した車両、および乗車率が第2の値以下である車両を通知するようにしても良い。
【0023】
また、本発明の情報処理方法は、列車に含まれる複数の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両を選択するための、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、前記ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得するユーザ情報取得処理工程と、前記複数の車両に関する情報である車両情報を取得する車両情報取得処理工程と、前記ユーザ情報と前記車両情報とに基づいて、前記ユーザが乗車するのに適した車両を選択する乗車車両選択工程と、を有する。
【0024】
また、本発明における情報処理プログラムは、上記情報処理方法を、コンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0025】
本発明により、より有用な乗車に関する情報をユーザに提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置100を示す図である。
図2】制御部110を示す図である。
図3】情報処理装置100における処理動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
<情報処理装置100>
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置100を示す図である。情報処理装置100は、ユーザが乗車するのに適した列車のうち、ユーザが乗車するのに適した車両やユーザが着座するのに適した座席を選択し、ユーザに、選択した車両や座席を通知する。
【0028】
情報処理装置100は、制御部110と、入力部120と、記憶部130と、通信部140と、通知部150と、を有している。制御部110は、例えば、コンピュータにより構成される。入力部120は、スイッチや、キーボード、タッチパネル、マイク、カメラなどの情報の入力を受けるための入力装置である。記憶部130は、ハードディスクや、メモリなどの情報を記憶するための記憶装置である。通信部140は、他の装置と情報の送受信を行うための通信装置である。通知部150は、情報を通知するための装置であって、例えば、ディスプレイなどの情報を表示するための表示装置や、スピーカなどの情報に関する音声を出力するための音声出力装置である。
【0029】
情報処理装置100は、ユーザが使用する装置(例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ)であっても良いし、ユーザが使用する装置と通信可能な装置(例えば、サーバ装置)であっても良い。情報処理装置100が、ユーザが使用する装置と通信可能な装置である場合、情報処理装置100は、入力部120、通知部150を有していなくても良い。
【0030】
図2は、制御部110を示す図である。制御部110は、ユーザ情報取得処理部111と、列車情報取得処理部112と、乗車列車選択部113と、車両情報取得処理部114と、乗車車両選択部115と、座席情報取得処理部116と、着座座席選択部117と、通知処理部118と、を有する。
【0031】
ユーザ情報取得処理部111は、ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得する。ユーザ情報取得処理部111は、入力部120によりユーザからの入力を受けることでユーザ情報を取得するようにしても良いし、記憶部130に記憶された情報からユーザに関する情報を抽出することでユーザ情報を取得するようにしても良いし、通信部140による通信を用いて他の装置(例えば、クラウド上のユーザに関する情報を蓄積した装置)からユーザ情報を取得するようにしても良い。
【0032】
ユーザ情報は、例えば、ユーザのスケジュールに関する情報(スケジュール情報)、ユーザの年齢に関する情報(年齢情報)、ユーザの性別に関する情報(性別情報)、ユーザの体調に関する情報(体調情報)や、ユーザの体質に関する情報(体質情報)、ユーザの家計に関する情報(家計情報)、ユーザの購入した商品に関する情報(購買情報)、ユーザの家族に関する情報(家族情報)、ユーザの同行者に関する情報(同行者情報)、ユーザが乗車する駅に関する情報(乗車駅情報)、ユーザが降車する駅に関する情報(降車駅情報)、ユーザが車いすを利用しているのか否かに関する情報(車いす情報)、ユーザがベビーカーを使用しているのか否かに関する情報(ベビーカー情報)を含む。体調情報は、病気やけがに関する情報を含む。
【0033】
列車情報取得処理部112は、列車に関する情報である列車情報を取得する。列車情報取得処理部112は、記憶部130から列車情報を取得するようにしても良いし、通信部140による通信を用いて、他の装置(例えば、列車に関する情報を蓄積した装置)から列車情報を取得するようにしても良い。
【0034】
列車情報は、例えば、各列車の停車駅に関する情報、各列車の各停車駅からの出発時間に関する情報、各列車の各停車駅への到着時間に関する情報、各列車の遅延に関する情報を含む。
【0035】
乗車列車選択部113は、ユーザ情報と列車情報とに基づいて、ユーザが乗車するのに適した列車(乗車候補列車)を選択する。このとき、乗車列車選択部113は、1つの列車を乗車候補列車として選択するようにしても良いし、複数の列車を乗車候補列車として選択するようにしても良い。
【0036】
乗車列車選択部113は、例えば、ユーザ情報に含まれるスケジュール情報に基づいて、乗車候補列車を選択する。このとき、スケジュール情報が、ユーザの移動に関する情報(例えば、出発地点、目的地点、出発予定時刻、目的地到着予定時刻)含む場合は、乗車列車選択部113は、このユーザの移動に関する情報に基づいて、乗車候補列車を選択する。このとき、例えば、乗車列車選択部113は、出発地点と、出発予定時刻に基づいて、乗車駅と、乗車駅を出発できる時刻を特定し、目的地点と、目的地到着予定時刻に基づいて、降車駅と、降車駅に到着すべき時刻を特定し、公知の経路検索技術を用い、この特定された乗車駅、乗車駅を出発できる時刻、降車駅、降車駅に到着すべき時刻に基づいて、乗車候補列車を選択する。
【0037】
車両情報取得処理部114は、乗車列車選択部113により選択された乗車候補列車に含まれる複数の車両に関する情報である車両情報を取得する。車両情報取得処理部114は、記憶部130から車両情報を取得するようにしても良いし、通信部140による通信を用いて、他の装置(例えば、車両に関する情報を蓄積した装置)から車両情報を取得するようにしても良い。
【0038】
車両情報は、各車両の種類に関する情報(種類情報)や、各車両の駅における停車位置に関する情報(停車位置情報)、各車両に乗車している乗客に関する情報(乗客情報)を含む。種類情報は、例えば、各車両が弱冷房車であるのか否かに関する情報、各車両が女性専用車両であるのか否かに関する情報、各車両にボックス席があるのか否かに関する情報、各車両にフリースペース(ベビーカーや車いすを置くことができるスペース)があるのか否かに関する情報、各車両が指定席車両であるのか否かに関する情報、各車両のグレードに関する情報を含む。乗客情報は、各車両の乗車率に関する情報を含む。停車位置情報は、例えば、各車両が各停車位置でエレベータ、および/またはエスカレータから近いのか否かに関する情報、各車両が各停車位置でトイレから近いのか否かに関する情報を含む。
【0039】
乗車車両選択部115は、ユーザ情報と車両情報とに基づいて、乗車候補列車に含まれる車両のうちから、ユーザが乗車するのに適した車両(乗車候補車両)を選択する。このとき、乗車列車選択部113は、1つの車両を乗車候補車両として選択するようにしても良いし、複数の車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。乗車列車選択部111により複数の列車が乗車候補列車として選択された場合、乗車車両選択部115は、選択された列車ごとに、乗車候補車両を選択する。
【0040】
座席情報取得処理部116は、乗車車両選択部115により選択された乗車候補車両が指定席車両であるならば、この乗車候補車両の座席に関する情報である座席情報を取得する。座席情報取得処理部116は、記憶部130から座席情報を取得するようにしても良いし、通信部140による通信を用いて、他の装置(例えば、車両の座席に関する情報を蓄積した装置や、車両に設けられた座席)から車両情報を取得するようにしても良い。
【0041】
座席情報は、例えば、各座席に着座している人物に関する情報、各座席が使用されているのか否かに関する情報を含む。各座席に着座している人物に関する情報は、例えば、着座している人物がビジネス客であるのか否かに関する情報、着座している人物が観光客であるのか否かに関する情報、着座している人物の体調に関する情報を含む。
【0042】
着座座席選択部117は、乗車候補車両が指定席車両であるならば、ユーザ情報と座席情報とに基づいて、ユーザが着座するのに適した座席(着座候補座席)を選択する。このとき、着座座席選択部117は、1つの座席を着座候補座席として選択するようにしても良いし、複数の座席を着座候補座席として選択するようにしても良い。乗車列車選択部111により複数の車両が乗車候補車両として選択された場合、着座座席選択部117は、選択された車両ごとに、着座候補座席を選択する。
【0043】
通知処理部118は、ユーザに情報を通知する。情報処理装置100がユーザが使用する装置である場合、通知処理部118は、例えば、通知部150を用いて、ユーザに情報を通知する。情報処理装置100が、ユーザが使用する装置と通信可能な装置である場合、通知処理部118は、例えば、通信部140によるユーザが使用する装置との通信を用いて、このユーザが使用する装置の通知装置(例えば、ディスプレイなどの表示装置や、スピーカなどの音声出力装置)を用いて、ユーザに情報を通知する。
【0044】
通知処理部118は、乗車候補車両が指定席車両でないならば、乗車候補列車に関する情報(例えば、乗車候補列車の経路情報)および乗車候補車両に関する情報(例えば、乗車候補車両の号車番号)を通知し、乗車候補車両が指定席車両であるならば、乗車候補列車に関する情報、乗車候補車両に関する情報、および着座候補座席に関する情報(例えば、着座候補座席の座席番号)を通知する。このとき、通知処理部118は、乗車候補車両の乗車率が第1の乗車率以上であるならば、乗車候補車両に加え、乗車率が第2の乗車率以下である車両(空いている車両)もユーザに通知するようにすると良い。第1の乗車率、第2の乗車率は、適宜設定するようにすると良い。
【0045】
このため、本実施形態では、ユーザに乗車するのに適した車両に関する情報や、ユーザに着座するのに適した座席に関する情報を、ユーザに通知することが可能である。
【0046】
図3は、情報処理装置100における処理動作の一例を示す図である。
【0047】
ユーザ情報取得処理部111は、ユーザに関する情報であるユーザ情報を取得する(ステップS301)。列車情報取得部処理部112は、列車に関する情報である列車情報を取得する(ステップS302)。乗車列車選択部113は、ユーザ情報と列車情報とに基づいて、ユーザが乗車するのに適した列車(乗車候補列車)を選択する(ステップS303)。乗車車両情報取得処理部114は、乗車候補列車に含まれる複数の車両に関する情報である車両情報を取得する(ステップS304)。乗車車両選択部115は、乗車候補列車の車両のうちからユーザが乗車するのに適した車両(乗車候補車両)を選択する(ステップS305)。
【0048】
乗車候補車両が指定席車両でないならば(ステップS306、NO)、通知処理部118は、ユーザに、乗車候補列車、および乗車候補車両を通知する(ステップS307)。
【0049】
乗車候補車両が指定席車両であるならば、(ステップS306、YES)、座席情報取得処理部116は、乗車候補車両の座席に関する情報である座席情報を取得する(ステップS308)。着座座席選択部117は、乗車候補車両に含まれる複数の座席のうちから、ユーザが着座するのに適した座席(着座候補座席)を選択し(ステップS309)、通知処理部118は、ユーザに、乗車候補列車、乗車候補車両、および着座候補座席を通知する(ステップS310)。
【0050】
<乗車車両選択部115による乗車候補車両の選択>
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが第1の条件を満たすならば、弱冷房車を、乗車候補車両として選択する。このとき、第1の条件は、例えば、「ユーザが風邪をひいていること」、「ユーザが冷え性であること」、および「ユーザの移動時間が第1の時間以上であること」のうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。第1の時間は、適宜設定するようにすると良い。弱冷房車が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0051】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが女性であるならば、女性専用車両を、乗車候補車両として選択する。女性専用車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0052】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが第2の条件を満たすならば、ユーザが降車する駅においてエレベータ、および/またはエスカレータから近い車両を、乗車候補車両として選択する。このとき、第2の条件は、例えば、「ユーザが購入した商品が所定の重量以上である、または所定のサイズ以上であること」、「ユーザの家族または同行者に第1の年齢以下のこどもがいること」、「ユーザ、またはユーザの家族または同行者の体調が良くないこと(特に、ユーザ、またはユーザの家族または同行者が歩行困難であること)」、および「ユーザの年齢、またはユーザの家族または同行者の年齢が第2の年齢以上であること」のうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。ユーザ情報取得処理部111は、例えば、ユーザのスケジュールに関する情報に基づいて、ユーザの同行者を特定することで、ユーザの同行者に関する情報をユーザ情報として取得するようにすると良い。第1の年齢と第2の年齢は、適宜設定するようにすると良い。また、このとき、車両から第1の距離以内にエレベータ(エスカレータ)が存在するときに、当該車両は、エレベータ(エスカレータ)に近い車両であるとすると良い。第1の距離は、適宜設定するようにすると良い。エレベータ、および/またはエスカレータから近い車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0053】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが第3の条件を満たすならば、ユーザが降車する駅においてトイレから近い車両を、乗車候補車両として選択する。このとき、第3の条件は、例えば、「ユーザの家族または同行者に第3の年齢以下のこどもがいること」、「ユーザの体調が良くないこと」、および「ユーザの年齢、またはユーザの家族または同行者の年齢が第4の年齢以上であること」のうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。第3の年齢と第4の年齢は、適宜設定するようにすると良い。また、このとき、車両から第2の距離以内にトイレが存在するときに、当該車両は、トイレに近い車両であるとすると良い。第2の距離は、適宜設定するようにすると良い。トイレから近い車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0054】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザの家族または同行者の人数が所定の数以上であるならば、ボックス席がある車両を、乗車候補車両として選択する。ボックス席がある車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0055】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが第4の条件を満たすならば、フリースペース(ベビーカーや車いすを置くことができるスペース)がある車両を、乗車候補車両として選択する。このとき、第4の条件は、「ユーザの家族または同行者に第5の年齢以下のこどもがいること」、および「ユーザ、またはユーザの家族または同行者が車いすを使用していること」のうちの少なくとも1つを含むようにすると良い。第5の年齢は、適宜設定するようにすると良い。フリースペースがある車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0056】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザが第5の条件を満たすならば、指定席車両を、前記ユーザが乗車するのに適した車両として選択する。このとき、第5の条件は、「ユーザの移動距離が所定の距離以上であること」、「ユーザの移動の目的が仕事であること」、および「ユーザの移動の目的が観光であること」のうちのすくなくとも1つを含むようにすると良い。このとき、ユーザ情報が、ユーザの移動の目的を含むようにしても良いし、ユーザ情報取得部111が、ユーザのスケジュールに関する情報に基づいて、ユーザの移動の目的を判断することで、ユーザの移動の目的を、ユーザ情報として取得するようにしても良い。指定席車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。また、このとき、ユーザがさらに第2の条件も満たすならば、乗車車両選択部115は、ユーザが降車する駅においてエレベータ、および/またはエスカレータから近い指定席車両を、乗車候補車両として選択するようにすると良い。
【0057】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザの移動の目的が仕事であるならば、移動の目的が仕事である人物が着座している座席が設けられた車両を、ユーザが乗車するのに適した車両として選択し、ユーザの移動の目的が観光であるならば、移動の目的が観光である人物が着座している座席が設けられた車両を、ユーザが乗車するのに適した車両として選択する。移動の目的が仕事である人物が着座している座席が設けられた車両が複数ある場合や、移動の目的が観光である人物が着座している座席が設けられた車両が複数ある場合、乗車車両選択部115は、複数の車両のすべてを乗車候補車両として選択しても良いし、複数の車両のうちの乗車率が一番低い車両を乗車候補車両として選択するようにしても良い。
【0058】
乗車車両選択部115は、例えば、ユーザの家計に関する情報に関する情報、およびユーザの列車の使用履歴に関する情報のうちの少なくとも1つに基づいて、乗車候補車両を選択するようにしても良い。このとき、ユーザの家計に関する情報は、ユーザの年収に関する情報や、ユーザの資産に関する情報を含むようにすると良い。
【0059】
乗車車両選択部115は、上記のように選択された乗車候補車両に加え、乗車率が一番低い車両も乗車候補車両として選択するようにすると良い。
【0060】
<着座座席選択部117による着座候補座席の選択>
着座座席選択部117は、例えば、ユーザの属性と同じ属性の人物が着座している座席の近辺の座席を、着座候補座席として選択する。ここで、座席の近辺とは、当該座席から第3の距離以内の領域である。第3の距離は、適宜設定すると良い。
【0061】
このとき、ユーザ情報取得処理部111は、ユーザ情報に含まれる情報に基づいてユーザの属性を判定することで、ユーザの属性に関する情報をユーザ情報として取得するようにすると良い。また、ユーザ情報取得処理部111は、入力部120によりユーザからの入力を受けることでユーザの属性に関する情報をユーザ情報として取得するようにしても良いし、記憶部130に記憶された情報からユーザの属性に関する情報を抽出することでユーザの属性に関する情報をユーザ情報として取得するようにしても良いし、通信部140による通信を用いて他の装置(例えば、クラウド上のユーザに関する情報を蓄積した装置)からユーザの属性に関する情報をユーザ情報として取得するようにしても良い。
【0062】
また、ユーザが上記の第2の条件および/または第3の条件を満たすならば、着座座席選択部117は、ユーザの属性と同じ属性の人物が着座している座席の近辺の座席のうちの乗降口に近い座席を、着座候補座席として選択するようにすると良い。
【0063】
ユーザの属性は、例えば、そのユーザがビジネス客であるのか否かである。つまり、着座座席選択部117は、例えば、ユーザがビジネス客であるならば、ビジネス客が着座している座席の近辺の座席を、着座候補座席として選択する。このようにすることで、ビジネス客は、ビジネス客の近辺に着座することが可能になり、観光客が着座する領域から離れた領域に着座することが可能になる。
【0064】
このとき、ユーザ情報取得処理部111は、例えば、ユーザのスケジュールに関する情報に基づいてユーザがビジネス客であるのか否かを判定することで、ユーザがビジネス客であるのか否かに関する情報をユーザ情報として取得するようにすると良い。
【0065】
ユーザの属性は、例えば、そのユーザが観光客であるのか否かである。つまり、着座座席選択部117は、例えば、ユーザが観光客であるならば、観光客が着座している座席の近辺の座席を、着座候補座席として選択する。このようにすることで、このようにすることで、観光客は、観光客の近辺に着座することが可能になり、ビジネス客が着座する領域から離れた領域に着座することが可能になる。
【0066】
このとき、ユーザ情報取得処理部111は、ユーザのスケジュールに関する情報に基づいてユーザが観光客であるのか否かを判定することで、ユーザが観光客であるのか否かに関する情報をユーザ情報として取得するようにすると良い。
【0067】
着座座席選択部117は、例えば、前記ユーザが風邪をひいているならば、風邪をひいた人物が着座している座席の近辺の座席を、前記ユーザの適した座席として選択する。このようにすることで、風邪を引いたユーザを他のユーザから離れた領域に着座させることが可能になり、風邪の流行を抑制することが可能になる。
【0068】
また、ユーザが上記の第2の条件を満たすならば、着座座席選択部117は、ユーザの属性と同じ属性の人物が着座している座席の近辺の座席のうちの乗降口に近い座席を、着座候補座席として選択するようにすると良い。
【0069】
着座座席選択部117は、使用されていない座席のうちから、着座候補座席を選択する。このとき、各座席が使用されているのか否かに関する情報において、使用されている座席は、人が着座した座席および荷物が置かれた座席を含むようにすると良い。このようにすることで、乗客の便宜を図った上で、着座候補座席を選択することが可能になる。
【0070】
このとき、車両に設けられた座席の各々は、当該座席の使用状況を検知する使用状況検知部を有するようにすると良い。使用状況検知部は、例えば、座席に人が着座している状況であるのか、座席に荷物が置かれている状況であるのか、座席に人が着座しておらず、荷物も置かれていない状況であるのか、を検知する。このとき、使用状況検知部は、例えば、座席上に物体があるときに、着座検知システム(着座検知機能)を用いて、この物体が、人であるのか、荷物であるのか、を検知する。また、使用状況検知部により検知された座席の使用状況は、各車両の乗車率を算出する際にも用いるようにしても良い。
【0071】
上記では、ユーザが使用する移動体が列車であるとして、本発明の実施形態を説明したが、ユーザが使用する移動体は、飛行機、バス等の列車以外の複数の座席が設けられた移動体であっても良い。このとき、情報処理装置100は、乗車車両選択部115は有していなくても良い。そして、このとき、乗車列車選択部113が、ユーザ情報に基づいて、ユーザが移動するのに適した移動体を選択し、座席情報取得処理部116が、この選択された移動体に設けられ座席に関する情報を取得し、着座座席選択部117が、ユーザ情報と移動体に設けられた座席に関する情報とに基づいて、着座候補座席を選択し、通知部116は、ユーザに、選択された移動体と着座候補座席を通知するようにすると良い。
【0072】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に記載した本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【符号の説明】
【0073】
100 情報処理装置
110 制御部
111 ユーザ情報取得処理部
112 列車情報取得処理部
113 乗車列車選択部
114 車両情報取得処理部
115 乗車車両選択部
116 座席情報取得処理部
117 着座座席選択部
118 通知処理部
120 入力部
130 記憶部
140 通信部
150 通知部
図1
図2
図3