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特開2024-51950フレキシブルガラスおよびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051950
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】フレキシブルガラスおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240404BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G09F9/00 302
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022158350
(22)【出願日】2022-09-30
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-12-04
(71)【出願人】
【識別番号】521402952
【氏名又は名称】晨豐光電股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENFENG OPTRONICS CORPORATION
【住所又は居所原語表記】24F.-1, NO. 236, SHIZHENG N. 2ND RD., XITUN DIST., TAICHUNG CITY, 407, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】王慶芳
(72)【発明者】
【氏名】劉育維
(72)【発明者】
【氏名】曾偉倫
(72)【発明者】
【氏名】廖冠華
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA36
5C094DA06
5C094HA05
5G435AA07
5G435HH05
5G435LL07
5G435LL17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】良好な曲げ能力を有するフレキシブルガラスおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】フレキシブルガラスおよびその製造方法は、フレキシブルガラス100一端は第一平面部11を有し、別の一端は第二平面部12を有する。第一平面部11と第二平面部12の間には凹溝13と、凹溝13位置に対応する湾曲接続部14が設けられる。湾曲接続部14は湾曲成形され、第一平面部11と第二平面部12を同一平面にしない。且つフレキシブルガラス100は第一側面15および第二側面16を有し、凹溝13は第一側面15から第二側面16へ凹設する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルガラスにおいて、そのうち、
その一端は第一平面部を有し、別の一端は第二平面部を有し、前記第一平面部と前記第二平面部の間には凹溝および前記凹溝の位置に予め湾曲して対応させた湾曲接続部を設け、前記第一平面部と前記第二平面部を常態時に同一平面にさせず、前記フレキシブルガラスは第一側面および第二側面を有し、前記凹溝は前記第一側面から前記第二側面へ向かって凹設し、前記フレキシブルガラスは更に硬質層を含み、前記硬質層は前記凹溝に嵌入し、前記硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含み、前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、前記湾曲接続部の幅は前記凹溝の幅より狭く、前記凹溝の幅は30mmから70mmの間であり、前記湾曲接続部の幅は20mmから60mmの間とすることを特徴とするフレキシブルガラス。
【請求項2】
前記凹溝は溝底を有し、前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.03から0.6mmの間であり、
前記第一平面部に対応する凹溝には前記湾曲接続部の一端に接続する第一連接段を設け、前記第二平面部の対応する凹溝には前記湾曲接続部の別の一端に接続する第二連接段を設けることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルガラス。
【請求項3】
前記湾曲接続部の曲率半径は10mmから300mmの間であり、
前記第一側面から前記第二側面の厚みは1mmから4mmの間であり、
前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.05mmから0.4mmの間であることを特徴とする請求項2記載のフレキシブルガラス。
【請求項4】
前記湾曲接続部は予め湾曲成形し、
前記凹溝は円弧形もしくは矩形とすることを特徴とする請求項3記載のフレキシブルガラス。
【請求項5】
前記フレキシブルガラスは更に底ガラス、第一貼合ガラスおよび第二貼合ガラスを含み、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスは前記底ガラスの相対する両辺にそれぞれ設置し、前記湾曲接続部は前記底ガラスに設置し、前記凹溝は前記底ガラス、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスで囲んで構成されることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルガラス。
【請求項6】
フレキシブルガラスの製造方法において、それは以下のステップを含み、
ガラス基板を提供し、前記ガラス基板は第一平面部、第二平面部、第一側面および第二側面を有し、
前記ガラス基板の第一側面は前記第二側面の方向に凹溝を成形し、
前記ガラス基板の凹溝の位置に対して加熱し、前記凹溝に対応する位置に湾曲接続部を湾曲成形し、前記第一平面部と前記第二平面部を常態時に同一平面にさせず、且つ前記湾曲接続部を成形した後、前記第一側面に硬質層を成形し、前記硬質層を前記凹溝に嵌入し、前記硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含み、
前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、そのうち、前記湾曲接続部の幅は前記凹溝の幅より狭く、前記凹溝の幅は30mmから70mmの間であり、前記湾曲接続部の幅は20mmから60mmの間とすることを特徴とするフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項7】
前記凹溝は溝底を有し、前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.03から0.6mmの間であり、
前記第一平面部に対応する凹溝には前記湾曲接続部の一端に接続する第一連接段を設け、前記第二平面部の対応する凹溝には前記湾曲接続部の別の一端に接続する第二連接段を設けることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項8】
前記湾曲接続部の曲率半径は10mmから300mmの間であり、
前記第一側面から前記第二側面の厚みは1mmから4mmの間であり、
前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.05mmから0.4mmの間であることを特徴とする請求項7記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項9】
前記凹溝で成形した後、次に前記ガラス基板に対して化学強化を行い、
前記凹溝は円弧形もしくは矩形とすることを特徴とする請求項8記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項10】
前記ガラス基板は底ガラス、第一貼合ガラスおよび第二貼合ガラスを含み、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスは前記底ガラスの両側にそれぞれ設置し、前記湾曲接続部は前記底ガラスに設置し、前記凹溝は前記底ガラス、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスで囲んで構成されることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスに関し、特にフレキシブルガラスおよびその製造方法に係わる。
【背景技術】
【0002】
ガラスは、例えばモバイル電子装置や車載電子ディスプレイ装置に使用されるほか、ディスプレイ画面のガラス保護シートとしても用いられ、その運用範囲は非常に広い。
【0003】
フレキシブルディスプレイ画面はユーザーに更に優れた視覚体験を提供できるため、フレキシブルディスプレイ画面の電子製品は徐々に受け入れられ、更にフレキシブルガラスのニーズも同時に高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらガラスの厚みが薄くなるほどに、曲げたりたわんだりする能力が備わるものの、相対して割れやすくなり、且つ厚みが非常に薄いガラスも強度不足の問題が生じる。拠って、当面の問題をいかに克服するが本発明の課題解決の一つである。
【0005】
上述の課題を改善するするため、本発明ではフレキシブルガラスおよびその製造方法を提供する。そのガラス基板は凹溝を有し、凹溝に対応する位置には予め湾曲成形した湾曲接続部を設けることで、ガラスには良好なたわみ能力が備わる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を達成するため、本発明の実施例ではフレキシブルガラスを提供する。その一端は第一平面部を有し、別の一端は第二平面部を有する。第一平面部と第二平面部の間には凹溝および予め折り曲げて凹溝位置に対応する湾曲接続部を設け、第一平面部と第二平面部を常態時に同一平面にしない。フレキシブルガラスは第一側面および第二側面を有し、凹溝は第一側面から第二側面の方向へ凹設され、フレキシブルガラスは更に硬質層を含む。硬質層は凹溝に嵌入し、硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含む。前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、そのうち、湾曲接続部の幅は凹溝の幅よりも狭く、凹溝の幅は30mmから70mmの間であり、湾曲接続部の幅は20mmから60mmの間とする。
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明は他の実施例としてフレキシブルガラス的製造方法を提供する。それは以下のステップを含み、それはガラス基板を提供し、ガラス基板は第一平面部、第二平面部、第一側面および第二側面を有する。
ガラス基板第一側面から第二側面へ向けて凹溝を成形する。
ガラス基板の凹溝位置に対し加熱し、凹溝に対応する位置を折り曲げて湾曲接続部を成形し、第一平面部と第二平面部を常態時に同一平面にしない。更に湾曲接続部に成形後、第一側面に硬質層を成形する。硬質層は凹溝に嵌入し、硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含む。
前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、そのうち、湾曲接続部の幅は凹溝の幅よりも狭く、凹溝の幅は30mmから70mmの間であり、湾曲接続部の幅は20mmから60mmの間とする。
【0008】
本発明ガラス基板の凹溝に対応する位置には湾曲接続部を予め成形してもよく、それによってガラス基板の曲げ強度が向上し、ガラス基板が20度から40度の曲げ強度が増し、対応するディスプレイ画面に適用する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のフレキシブルガラスおよびその製造方法は、以下の利点がある。
【0010】
一に、本発明ガラス基板10の凹溝13に対応する位置に湾曲接続部14を予め加熱成形することで、ガラス基板10の曲げ強度が増し、曲げ強度が20度から40度の間で高まる。
【0011】
二に、本発明ガラス基板10の凹溝13に対応する位置の厚みD1は0.03から0.6mmの間であり、ガラス基板10が曲げ強度を有することに加え、一定の構造強度を維持する。
【0012】
三に、本発明ガラス基板10の凹溝13に、硬質層20を嵌入し、凹溝13の結合強度を高め、ガラス全体の構造強度が増し、割れにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明のフレキシブルガラスの第一実施例外観指示図である。
図2】本発明のフレキシブルガラスの第一実施例側面指示図である。
図3】本発明のフレキシブルガラスの第二実施例側面指示図である。
図4】本発明のフレキシブルガラスの第三実施例側面指示図である。
図5】本発明のフレキシブルガラスの第四実施例側面指示図である。
図6】本発明のフレキシブルガラスの製造方法工程指示図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第一実施形態)
以下、各図式を示しながら、本発明の具体実施例を挙げるが、特に公開した実施例には本発明の技術的制限をする意図はなく、本発明の範囲は請求範囲によってのみ制限され、それは代替、修飾、同等物等も含まれるものとする。
【0015】
図1から図2に示すのは、本発明のフレキシブルガラス100の第一実施例であり、それはガラス基板10を含む。ガラス基板10の一端は第一平面部11を有し、別の一端は第二平面部12を有する。第一平面部11と第二平面部12の間には凹溝13と、凹溝13位置に対応する湾曲接続部14が設けられる。湾曲接続部14は予め湾曲成形し、第一平面部11と第二平面部12を常態時に同一平面にしない。本発明の実施例において、湾曲接続部14曲率半径は10mmから300mmの間である。
本実施例において、凹溝13は矩形である。
【0016】
ガラス基板10は第一側面15および第二側面16を有し、凹溝13は第一側面15から第二側面16の方向へ凹設され、且つ凹溝13は溝底131を有し、溝底131から第二側面16へ延長された厚みD1は0.03から0.6mmの間であり、それは即ち、凹溝13位置のガラス厚みが0.03から0.6mmの間を有するということである。そのうち厚みD1は湾曲接続部14の厚みでもあり、実測結果を介し、厚みD1が仮に0.03mmよりも薄い時、ガラスの凹溝13箇所の厚みは薄く、且つ四点曲げ試験において、強度が明らかに不足し割れやすい。
また、ガラスの凹溝13箇所の厚みが0.6mmよりも厚い時、厚みが大きすぎて曲げにくい。拠って本発明の実施例において、ガラスに一定の強度および曲げ能力を持たせるため、前述の厚みD1は0.05から0.4mmの間が望ましい。また第一側面15から第二側面16の厚みD2は1mmから4mmの間とする。
【0017】
第一平面部11に対応する凹溝13位置には湾曲接続部14の一端に接続する第一連接段111を設け、第二平面部12に対応する凹溝13位置には湾曲接続部14別の一端に接続する第二連接段121を設ける。湾曲接続部14の幅W1は凹溝13の幅W2よりも狭く、且つ湾曲接続部14の幅W1は20mmから60mmの間とする。そのうち、フレキシブルガラス100の曲げ方向は凹溝13向きで、それは即ち第一平面部11と第二平面部12が凹溝13へ向かって折れ曲がる。幅W2のサイズ範囲は30mmから70mmの間とする。
【0018】
本発明の別の実施例として、ガラス基板10は更に硬質層20を含み、硬質層20の全部もしくは一部を凹溝13に嵌入する。しかしながら、その他実施例において、硬質層20は第一側面15の全部もしくは局部に設置してもよい。硬質層20はフェニル基の高分子ポリマー、エポキシ樹脂、もしくは例えばガラスのブラックマトリックス(Black Matrix ,BM)エリアに対応させるインクを含み、電子回路をブロックするのに用いられる。この他、フェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、ガラス基板10の耐衝撃性の向上効果を高めることができ、またエポキシ樹脂は硬質層20の靭性を高め、更にガラス基板10との接着性が増し、凹溝13と湾曲接続部14に応力が集中してガラス基板10が割れないようにする。拠って硬質層20を介し、凹溝13と湾曲接続部14の強度が向上する。その他実施例において、硬質層20は透明でも良い。
【0019】
本発明のフレキシブルガラス100は凹溝13によってガラス全体の曲げ能力が高まることに加え、湾曲接続部14を予め成形する方式により、曲げ角度が更に20度から40度になり、湾曲の曲率が向上し、すべての必要な製品に適用できる。
【0020】
(第二実施形態)
図3に示すのは、本発明のフレキシブルガラス100の第二実施例であり、その第一実施例と同じ部材の符号は同じ部材、構造、機能を示すため、本実施例では再度説明しない。そのうち、フレキシブルガラス100の曲げ方向は凹溝13の背面方向であり、即ち第一平面部11と第二平面部12が凹溝13位置方向と反対に曲がる。
【0021】
(第三実施形態)
図4に示すのは、本発明のフレキシブルガラス100の第三実施例であり、その第一実施例と同じ部材の符号は同じ部材、構造、機能を示すため、本実施例では再度説明しない。そのうち、凹溝13は円弧形である。
【0022】
(第四実施形態)
図5に示すのは、本発明のフレキシブルガラス100の第四実施例であり、その第一実施例と同じ部材の符号は同じ部材、構造、機能を示すため、本実施例では再度説明しない。ガラス基板10は底ガラス10a、第一貼合ガラス10bおよび第二貼合ガラス10cを含む。第一貼合ガラス10bと第二貼合ガラス10cは底ガラス10a同一側の相対する両辺にそれぞれ設置し、湾曲接続部14aは底ガラス10aに設置し、凹溝13aは底ガラス10a、第一貼合ガラス10bと第二貼合ガラス10cによって囲まれて構成され、凹溝13aに硬質層20aを設置してもよく、拠って同様に前述実施例の効果を有する。
【0023】
図6並びに図2に示すのは本発明第一実施例が提供するフレキシブルガラス100製造方法であり、それは以下のステップを含む。
【0024】
ステップS1は、ガラス基板10を提供する。ガラス基板10は第一平面部11、第二平面部12、第一側面15および第二側面16を有する。第一側面15から第二側面16の厚みD2は1mmから4mmの間とする。
【0025】
ステップS2は、ガラス基板10の第一側面15において、第二側面16方向へ凹溝13を成形し、その成形方式エッチングもしくは研磨であり、且つ凹溝13は円弧形もしくは矩形等でもよい。凹溝13の溝底131から第二側面16へ延びた厚みD1は0.03から0.6mmの間であり、更に厚みD1は0.05から0.4mmの間が望ましい。
【0026】
本発明の別の実施例として、凹溝13成形後、次にガラス基板10において化学的強化を行う。例として、ガラス基板10を例として硝酸カリウム溶液の中に浸漬して化学イオン交換し、ガラス基板10表面強度を高める。
【0027】
ステップS3は、ガラス基板10の凹溝13位置に対して加熱し、凹溝13に対応する位置を折り曲げて湾曲接続部14を成形し、第一平面部11と第二平面部12を常態時に同一平面にしない。そのうち、第一平面部11は第一連接段111で湾曲接続部14一端に接続し、第二平面部12は第二連接段121で湾曲接続部14別の一端に接続する。湾曲接続部14曲率半径は10mmから300mmの間であり、且つ湾曲接続部14の幅W1は凹溝13の幅W2よりも狭く、且つ幅W1は20mmから60mmの間とする。
【0028】
本発明の別実施例において、ステップS3の後、第一側面15に硬質層20を成形する。硬質層20の一部を凹溝13に嵌入する。そのうち硬質層20はフェニル基の高分子ポリマー、エポキシ樹脂、もしくは例えばガラスのブラックマトリックス(Black Matrix ,BM)エリアに対応させるインクを含み、電子回路をブロックするのに用いられる。フェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間とする。
【0029】
本発明の別実施例において、凹溝13はエッチング、研磨等方式での成形に加え、第四実施例の構造のようなガラス重畳方式を用いても良い。
【0030】
このように、前述製造方法によってフレキシブルガラス100の製作を完成することで、対応する製品に適し、消費者を満足させる。
【0031】
本発明を最良の実施例を挙げて説明しているが、この領域の習熟者は本発明の精神と範囲から逸脱することなく、異なる形式に変更することができる。以上提示した実施例は本発明を説明するために用いられたもので、本発明の請求範囲を制限するものではない。拠って、本発明の精神に基づく様々な修正もしくは変更は、すべて本発明の請求範囲に属するものとする。
【符号の説明】
【0032】
100 フレキシブルガラス
10 ガラス基板
10a 底ガラス
10b 第一貼合ガラス
10c 第二貼合ガラス
11 第一平面部
111 第一連接段
12 第二平面部
121 第二連接段
13 凹溝
13a 凹溝
131 溝底
14 湾曲接続部
14a 湾曲接続部
15 第一側面
16 第二側面
20 硬質層
20a 硬質層
D1 厚み
D2 厚み
W1 幅
W2 幅
S1 ステップ
S2 ステップ
S3 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-09-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルガラスにおいて、そのうち、
その一端は第一平面部を有し、別の一端は第二平面部を有し、前記第一平面部と前記第二平面部の間には凹溝および前記凹溝の位置に予め湾曲して対応させた湾曲接続部を設け、前記第一平面部と前記第二平面部を常態時に同一平面にさせず、前記フレキシブルガラスは第一側面および第二側面を有し、前記凹溝は前記第一側面から前記第二側面へ向かって凹設し、前記フレキシブルガラスは更に硬質層を含み、前記硬質層は前記凹溝に嵌入し、前記硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含み、前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、前記湾曲接続部の湾曲に沿った幅は前記凹溝の湾曲に沿った幅より狭く、前記凹溝の湾曲に沿った幅は30mmから70mmの間であり、前記湾曲接続部の湾曲に沿った幅は20mmから60mmの間とすることを特徴とするフレキシブルガラス。
【請求項2】
前記凹溝は溝底を有し、前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.03から0.6mmの間であり、
前記第一平面部に対応する凹溝には前記湾曲接続部の一端に接続する第一連接段を設け、前記第二平面部の対応する凹溝には前記湾曲接続部の別の一端に接続する第二連接段を設けることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルガラス。
【請求項3】
前記湾曲接続部の曲率半径は10mmから300mmの間であり、
前記第一側面から前記第二側面の厚みは1mmから4mmの間であり、
前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.05mmから0.4mmの間であることを特徴とする請求項2記載のフレキシブルガラス。
【請求項4】
前記湾曲接続部は予め湾曲成形し、
前記凹溝は円弧形もしくは矩形とすることを特徴とする請求項3記載のフレキシブルガラス。
【請求項5】
前記フレキシブルガラスは更に底ガラス、第一貼合ガラスおよび第二貼合ガラスを含み、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスは前記底ガラスの同一側の一端と別の一端にそれぞれ設置し、前記湾曲接続部は前記底ガラスに設置し、前記凹溝は前記底ガラス、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスで囲んで構成されることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルガラス。
【請求項6】
フレキシブルガラスの製造方法において、それは以下のステップを含み、
ガラス基板を提供し、前記ガラス基板は第一平面部、第二平面部、第一側面および第二側面を有し、
前記ガラス基板の第一側面は前記第二側面の方向に凹溝を成形し、
前記ガラス基板の凹溝の位置に対して加熱し、前記凹溝に対応する位置に湾曲接続部を湾曲成形し、前記第一平面部と前記第二平面部を常態時に同一平面にさせず、且つ前記湾曲接続部を成形した後、前記第一側面に硬質層を成形し、前記硬質層を前記凹溝に嵌入し、前記硬質層はフェニル基の高分子ポリマーもしくはエポキシ樹脂を含み、
前述のフェニル基の高分子ポリマーのモノマー炭素鎖の長さはC6からC18の間であり、そのうち、前記湾曲接続部の湾曲に沿った幅は前記凹溝の湾曲に沿った幅より狭く、前記凹溝の幅は30mmから70mmの間であり、前記湾曲接続部の幅は20mmから60mmの間とすることを特徴とするフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項7】
前記凹溝は溝底を有し、前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.03から0.6mmの間であり、
前記第一平面部に対応する凹溝には前記湾曲接続部の一端に接続する第一連接段を設け、前記第二平面部の対応する凹溝には前記湾曲接続部の別の一端に接続する第二連接段を設けることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項8】
前記湾曲接続部の曲率半径は10mmから300mmの間であり、
前記第一側面から前記第二側面の厚みは1mmから4mmの間であり、
前記溝底から前記第二側面の間の厚みは0.05mmから0.4mmの間であることを特徴とする請求項7記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項9】
前記凹溝で成形した後、次に前記ガラス基板に対して化学強化を行い、
前記凹溝は円弧形もしくは矩形とすることを特徴とする請求項8記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【請求項10】
前記ガラス基板は底ガラス、第一貼合ガラスおよび第二貼合ガラスを含み、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスは前記底ガラスの同一側の一端と別の一端にそれぞれ設置し、前記湾曲接続部は前記底ガラスに設置し、前記凹溝は前記底ガラス、前記第一貼合ガラスと前記第二貼合ガラスで囲んで構成されることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルガラスの製造方法。
【外国語明細書】