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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051964
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】包装体搬送システム
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/24 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
B65B61/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158373
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】胸永 拓也
(72)【発明者】
【氏名】永津 陽平
【テーマコード(参考)】
3E056
【Fターム(参考)】
3E056AA05
3E056BA05
3E056CA01
3E056FG08
(57)【要約】
【課題】複数の包装体を移載し終えるまでの処理時間を短縮すると共に、装置全体を小型化し得る包装体搬送システムを提供する。
【解決手段】包装体搬送システムは、耳部3を有する包装体Wを搬送装置30に順次載置して搬送する。第1移載装置20は、耳部3が搬送装置30の搬送方向と交差する方向に位置するように、包装体Wが所定間隔ごとに搬送方向に沿って並ぶように包装体Wを搬送装置30に移載する。第2移載装置40における保持手段45は、搬送装置30による包装体Wの搬送動作に連動して搬送方向に沿って移動しながら、包装体Wに向けて降下して、包装体Wをまとめて保持する。耳折手段47は、保持手段45が包装体Wに向けて降下する際に、包装体Wの耳部3を下方に折り曲げて支持する。第2移載装置40は、保持手段45によってまとめて保持した包装体Wを搬送装置30からまとめて取り上げて移載する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を袋に内包すると共に前記袋の開口端部が封止されることによって前記袋の幅方向に沿って耳部が形成された包装体を順次、載置して搬送する搬送装置と、
順次搬送されてくる前記包装体を、前記搬送装置に対して、前記包装体の前記耳部が前記搬送装置の搬送方向と交差する方向に位置するように、且つ、各前記包装体が所定間隔ごとに前記搬送方向に並ぶように、順次、移載する第1移載装置と、
前記搬送装置による前記包装体の搬送動作に連動して前記搬送方向に沿って移動しながら、前記包装体に向けて降下して前記包装体をまとめて保持する保持手段と、前記保持手段が前記包装体に向けて降下する際に、前記包装体のそれぞれの前記耳部を下方に折り曲げて支持する耳折手段と、を備え、前記保持手段によってまとめて保持した前記包装体をまとめて取り上げて移載する第2移載装置と、
を有する、包装体搬送システム。
【請求項2】
搬送路を有し前記搬送路に載置された前記包装体を前記第1移載装置に向けて順次搬送する上流搬送装置を備え、
前記第1移載装置は、鉛直軸周りに所定間隔に配設された複数の吸着部を有し、前記吸着部のそれぞれが、鉛直軸周りに周回移動するとともに昇降移動し、且つ、鉛直軸周りに自転する回転移載装置であり、
前記回転移載装置は、前記吸着部を昇降させることで、前記上流搬送装置に設定された所定位置で保持した前記包装体を持ち上げて、前記搬送装置に設定された載置位置に、前記包装体の前記耳部が前記搬送装置の前記搬送方向と交差する方向に位置するように前記包装体を略一列に並ぶように載置する、請求項1に記載の包装体搬送システム。
【請求項3】
前記搬送装置は、前記搬送方向に所定間隔ごとに配設された仕切り壁と、それぞれの前記仕切り壁の間に形成された収容空間とを備え、一つの前記収容空間に前記包装体を1つ受け入れるごとに間欠走行して搬送するバケットコンベヤであり、
前記載置位置における前記バケットコンベヤの前記仕切り壁は、
前記包装体を前記載置位置に受け入れる前に、前記搬送方向における前方側の前記仕切り壁が起立状態で後方側の前記仕切り壁が倒伏状態であり、
前記包装体を前記載置位置に受け入れた後に、後方側の前記仕切り壁が起立して前記収容空間が形成され、
前記回転移載装置は、
前記吸着部が保持して持ち上げた前記包装体を前記載置位置へ進入させる直前に、前記吸着部が保持して持ち上げた前記包装体の下端部の高さ位置を、前記載置位置における起立状態の前記仕切り壁の上端部より下方に位置するようにそれぞれの前記吸着部を周回移動させる、請求項2に記載の包装体搬送システム。
【請求項4】
前記搬送装置は、前記搬送方向に延びる両側縁に沿ってガイド部が配設されており、
前記ガイド部は、前記第2移載装置の前記保持手段が前記包装体をまとめて保持する前に、前記回転移載装置によって前記搬送装置に略一列に並ぶように載置された前記包装体を一列に整列させる、請求項3に記載の包装体搬送システム。
【請求項5】
前記包装体は、転がり易い外形形状を有しており、
前記搬送装置は、
前記仕切り壁において、前記搬送装置の前記搬送方向と交差する方向から見たときに、前記包装体と接触して前記包装体を支持する形状を呈する支持面を有し、
前記包装体が前記搬送方向における前方側と後方側の前記支持面の少なくとも一部に接触して搬送される、請求項3に記載の包装体搬送システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装体搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のピロー包装された包装品を箱などに梱包して輸送する場合、梱包用資材のコストを削減する等の理由により、包装袋の耳(エンドシール部)を折りたたんで箱詰めする方法が用いられている。例えば特許文献1には、ピロー包装された包装袋をコンベヤで搬送しながら徐々に包装袋の耳を折りたたむ折り曲げ装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-104575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された折り曲げ装置を用いると、搬送しながら徐々に包装袋の耳を折りたたむために包装袋を移載し終えるまでの処理時間が長くなり、装置全体が大型化する傾向にあった。
【0005】
本発明は、複数の包装体を移載し終えるまでの処理時間を短縮すると共に、装置全体を小型化し得る包装体搬送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の包装体搬送システムは次の手段をとる。先ず請求項1に係る発明は、被包装物を袋(2)に内包すると共に前記袋(2)の開口端部が封止されることによって前記袋(2)の幅方向に沿って耳部(3)が形成された包装体(W)を順次、載置して搬送する搬送装置(30)と、順次搬送されてくる前記包装体(W)を、前記搬送装置(30)に対して、前記包装体(W)の前記耳部(3)が前記搬送装置(30)の搬送方向と交差する方向に位置するように、且つ、各前記包装体(W)が所定間隔ごとに前記搬送方向に並ぶように、順次、移載する第1移載装置(20)と、前記搬送装置(30)による前記包装体(W)の搬送動作に連動して前記搬送方向に沿って移動しながら、前記包装体(W)に向けて降下して前記包装体(W)をまとめて保持する保持手段(45)と、前記保持手段(45)が前記包装体(W)に向けて降下する際に、前記包装体(W)のそれぞれの前記耳部(3)を下方に折り曲げて支持する耳折手段(47)と、を備え、前記保持手段(45)によってまとめて保持した前記包装体(W)をまとめて取り上げて移載する第2移載装置(40)と、を有する。
【0007】
この請求項1に係る発明によれば、包装体搬送システムは、包装体(W)を順次載置して搬送する搬送装置(30)を備えている。包装体(W)は、被包装物を袋(2)に内包すると共に袋(2)の開口端部が封止されており、封止によって袋(2)の幅方向に沿って形成された耳部(3)を有している。第1移載装置(20)に向けて送られてきた包装体(W)は、第1移載装置(20)によって、耳部(3)が搬送装置(30)の搬送方向と交差する方向に位置するように、包装体(W)が所定間隔ごとに搬送方向に並ぶように搬送装置(30)に移載される。これにより、搬送装置(30)は、包装体(W)の耳部(3)が搬送方向に沿って並んだ状態で、包装体(W)を搬送することができる。第2移載装置(40)は、保持手段(45)と耳折手段(47)を備えている。保持手段(45)は、搬送装置(30)による包装体(W)の搬送動作に連動して搬送方向に沿って移動しながら、包装体(W)に向けて降下して、包装体(W)をまとめて保持する。耳折手段(47)は、保持手段(45)が包装体(W)に向けて降下する際に、包装体(W)のそれぞれの耳部(3)を下方に折り曲げて支持する。第2移載装置(40)は、保持手段(45)によってまとめて保持した包装体(W)をまとめて取り上げて移載する。このように搬送装置(30)による包装体(W)の搬送動作に連動して、複数の包装体(W)を保持しながら包装体(W)の耳部(3)を折り曲げることにより、搬送装置(30)による搬送動作を停止させることなく、複数の包装体(W)の耳部(3)を折る動作を行うことができる。さらに、耳部(3)が折られた複数の包装体(W)を搬送装置(30)から取り上げて移載するまでの一連の動作を、一定の範囲内において短時間で行うことができる。よって複数の包装体(W)を移載し終えるまでの処理時間を短縮すると共に、装置全体を小型化し得る。
【0008】
次に、請求項1に従属する請求項2に係る発明は、搬送路(12a,13a)を有し前記搬送路(12a,13a)に載置された前記包装体(W)を前記第1移載装置(20)に向けて順次搬送する上流搬送装置(10)を備え、前記第1移載装置(20)は、鉛直軸周りに所定間隔に配設された複数の吸着部(23)を有し、前記吸着部(23)のそれぞれが、鉛直軸周りに周回移動するとともに昇降移動し、且つ、鉛直軸周りに自転する回転移載装置であり、前記回転移載装置(20)は、前記吸着部(23)を昇降させることで、前記上流搬送装置(10)に設定された所定位置(P1)で保持した前記包装体(W)を持ち上げて、前記搬送装置(30)に設定された載置位置(P2)に、前記包装体(W)の前記耳部(3)が前記搬送装置(30)の前記搬送方向と交差する方向に位置するように前記包装体(W)を略一列に並ぶように載置する。
【0009】
この請求項2に係る発明によれば、包装体搬送システムは、包装体(W)を搬送装置(30)へ移載する回転移載装置(20)を備えている。回転移載装置(20)は、鉛直軸周りに周回移動する複数の吸着部(23)を備えている。上流搬送装置(10)によって順次搬送されてきた包装体(W)は、所定位置(P1)で吸着部(23)により吸着保持されて持ち上げられ、吸着部(23)の周回軌道に沿って移動し、搬送装置(30)に移載される。また、吸着部(23)は、鉛直軸周りに自転する。これにより、耳部(3)が搬送装置(30)の搬送方向と交差する方向に向くように、吸着保持する包装体(W)の向きを変換することができる。このように、吸着部(23)が周回する範囲内において所定位置(P1)で包装体(W)を保持し、包装体(W)の向きを変換しながら、包装体(W)を搬送装置(30)の載置位置(P2)へ移載する構成とすることにより、装置全体の省スペース化を図ることができる。よって、装置のレイアウトの自由度の向上を図ることができる。
【0010】
次に、請求項2に従属する請求項3に係る発明は、前記搬送装置(30)は、前記搬送方向に所定間隔ごとに配設された仕切り壁(32)と、それぞれの前記仕切り壁(32)の間に形成された収容空間(S)とを備え、一つの前記収容空間(S)に前記包装体(W)を1つ受け入れるごとに間欠走行して搬送するバケットコンベヤであり、前記載置位置(P2)における前記バケットコンベヤ(30)の前記仕切り壁(32)は、前記包装体(W)を前記載置位置(P2)に受け入れる前に、前記搬送方向における前方側の前記仕切り壁(32)が起立状態で後方側の前記仕切り壁(32)が倒伏状態であり、前記包装体(W)を前記載置位置(P2)に受け入れた後に、後方側の前記仕切り壁(32)が起立して前記収容空間(S)が形成され、前記回転移載装置は、前記吸着部(23)が保持して持ち上げた前記包装体(W)を前記載置位置(P2)へ進入させる直前に、前記吸着部(23)が保持して持ち上げた前記包装体(W)の下端部(5)の高さ位置を、前記載置位置(P2)における起立状態の前記仕切り壁(32)の上端部(33)より下方に位置するようにそれぞれの前記吸着部(23)を周回移動させる。
【0011】
この請求項3に係る発明によれば、包装体搬送システムは、バケットコンベヤ(30)を備えている。バケットコンベヤ(30)は、搬送方向に所定間隔ごとに配設された複数の仕切り壁(32)を備えている。載置位置(P2)において、包装体(W)を載置位置(P2)に受け入れる前は、搬送方向における前方側の仕切り壁(32)が起立した状態であり、後方側の仕切り壁(32)が倒伏した状態になっている。包装体(W)を載置位置(P2)に受け入れた後は、後方側の仕切り壁(32)が起立して、前方側の仕切り壁(32)と後方側の仕切り壁(32)の間に包装体(W)を収容する収容空間(S)が形成される。回転移載装置(20)は、吸着部(23)を周回移動させて、吸着部(23)が保持して持ち上げた包装体(W)を載置位置(P2)へ移載する。包装体(W)は、載置位置(P2)へ進入する直前において、包装体(W)の下端部(5)の高さ位置が、載置位置(P2)において起立した状態の仕切り壁(32)の上端部(33)より下方に位置する。包装体(W)が載置された後に後方側の仕切り壁(32)が起立することで、回転移載装置(20)は、包装体(W)を起立した状態の仕切り壁(32)よりも上方まで持ち上げる必要がなく、載置位置(P2)に包装体(W)を載置するときに、より低い位置で吸着部(23)による包装体(W)の吸着を解除できる。よって、包装体(W)が載置されたときの衝撃により位置ずれすることを抑制できる。また、搬送される包装体(W)の軌道を短くすることができ、搬送時間を短縮できる。
【0012】
次に、請求項3に従属する請求項4に係る発明は、前記搬送装置(30)は、前記搬送方向に延びる両側縁に沿ってガイド部(36)が配設されており、前記ガイド部は、前記第2移載装置(40)の前記保持手段(45)が前記包装体(W)をまとめて保持する前に、前記回転移載装置(20)によって前記搬送装置(30)に略一列に並ぶように載置された前記包装体(W)を一列に整列させる。
【0013】
この請求項4に係る発明によれば、搬送装置(30)は、搬送方向に延びる両側縁に沿ってガイド部(36)が配設されている。ガイド部(36)は、第2移載装置(40)の保持手段(45)が包装体(W)をまとめて保持する前に、搬送装置(30)に略一列に並ぶように載置された包装体(W)を一列に整列させる。これにより、搬送方向と交差する方向における包装体(W)の位置を揃えることができる。よって、保持手段(45)が包装体(W)を保持する位置を揃えることができる。
【0014】
次に、請求項3に従属する請求項5に係る発明は、前記包装体(W)は、転がり易い外形形状を有しており、前記搬送装置(30)は、前記仕切り壁(32)において、前記搬送装置(30)の前記搬送方向と交差する方向から見たときに、前記包装体(W)と接触して前記包装体(W)を支持する形状を呈する支持面(34a,34b)を有し、前記包装体(W)が前記搬送方向における前方側と後方側の前記支持面(34a,34b)の少なくとも一部に接触して搬送される。
【0015】
この請求項5に係る発明によれば、包装体(W)は、転がり易い外形形状を有している。搬送装置(30)の仕切り壁(32)は、搬送方向と交差する方向から見たときに、包装体(W)と接触して包装体(W)を支持する形状を呈する支持面(34a,34b)を備えている。包装体(W)は、収容空間(S)内において前方側と後方側の支持面(34a,34b)の少なくとも一部に接触する。これにより、収容空間(S)に収容されている包装体(W)の転がりが抑制される。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、複数の包装体を移載し終えるまでの処理時間を短縮すると共に、装置全体を小型化し得る包装体搬送システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係る包装体搬送システムを構成する各装置の配置を示す略体平面図である。
図2】実施形態に係る包装体を示す図である。
図3図1のIII-III方向略式断面図であり、バケットコンベヤと回転移載装置の吸着部の位置関係を示す図である。
図4図1におけるバケットコンベヤのIV-IV方向矢視図である。
図5】第2移載装置のハンド部を右方向からみた図である
図6】第2移載装置のハンド部を図5のVI方向からみた図であり、ハンド部が包装体に向かって降下した状態を示す図である。
図7】第2移載装置のハンド部における耳折プレートが近接した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本実施形態について、図面を用いて説明する。本実施形態に係る包装体搬送システムは、被包装物を内包した包装体Wを搬送する搬送システムである。なお本実施形態では、各図に示すように上下方向、前後方向、左右方向の各方向を定めて説明する。
【0019】
図1に示すように、包装体搬送システムは、上流搬送装置10、回転移載装置20(第1移載装置)、バケットコンベヤ30(搬送装置)、第2移載装置40、移載ステーション50、箱詰ステーション60と、これらの装置10~60についての駆動指令を行う制御部を備えている。包装体搬送システムは、不図示の包装機から搬出された包装体Wを上流搬送装置10が受け入れ、上流搬送装置10に載置された包装体Wを回転移載装置20に向けて(図1に示すA1の向き)順次搬送し、上流搬送装置10の終端で回転移載装置20によってバケットコンベヤ30に包装体Wを移載し、バケットコンベヤ30に載置された包装体Wを図1に示すA2の向きに搬送するとともに、第2移載装置40によってバケットコンベヤ30にある包装体Wを移載ステーション50に移載する搬送システムである。
【0020】
本実施形態に係る包装体Wは、図2に示すように、細長い袋状の袋2で略円柱状の被包装物(不図示)を内包し、袋2の開口端部が袋2の幅方向に沿ってエンドシールが施されることにより封止された、包装体としてのピロー包装品である。包装体Wは、包装体Wの長手方向における両端部に、袋2を封止することにより形成された扁平状の耳部3を有している。包装体Wは、略円柱状の被包装物を内包していることから、側周面が転がり易い略円柱状の外形形状を有している。包装体Wは、後述する第2移載装置40のハンド部43によって耳部3が折られるまでは、耳部3の先端の高さ位置が包装体Wの略中央にあるように耳部3が略水平方向に延在した状態で載置されて搬送される。
【0021】
上流搬送装置10は、図1に示すように、一定の速度で連続走行制御される2列の無端状のベルト12,13を備えており、これらのベルト12,13の搬送路12a,13a間に包装体Wを載置し、搬送路12a,13aによって包装体Wを支持して回転移載装置20に向けて順次搬送する。包装体Wは、包装体Wの長手方向が上流搬送装置10の搬送方向(A1の向き)に向くように不定間隔で載置され搬送される。このように、包装体Wを2列のベルト12,13の間に載置して搬送することにより、搬送中の包装体Wが搬送路12a,13aの幅方向(図1の前後方向)に転がることを防止する。上流搬送装置10の下流側の所定領域には、後述する回転移載装置20の吸着部23が包装体Wを吸着する所定位置P1が設定されている。所定位置P1は、吸着部23が周回移動する範囲内に位置している。また、所定位置P1より上流側には、包装体Wを検知する検知センサ14が配設されている。
【0022】
回転移載装置20(第1移載装置)は、図1図3に示すように、上流搬送装置10によって順次搬送されてくる包装体Wを、バケットコンベヤ30(搬送装置)に対して、包装体Wの耳部3がバケットコンベヤ30の搬送方向(A2の向き)と交差する方向(左右方向)に位置するように、且つ、各包装体Wが所定間隔ごとに搬送方向に略一列に並ぶように、順次、バケットコンベヤ30に載置する。回転移載装置20は、鉛直軸周りに回転可能に支持された回転体21と、包装体Wを吸着保持可能な吸着部23を備えている。回転体21は、制御部からの駆動指令を受けて駆動制御される駆動モータ(不図示)により回転軸Qを中心に右回りに回転駆動される。吸着部23は、回転体21の周縁に沿って鉛直軸周りに所定間隔ごとに複数配設されており(本実施形態では6個)、それぞれ回転体21の周縁から垂下する棒状の支持部材25を介して吊り下げ支持されている。
【0023】
回転移載装置20は、回転体21に設けられたカム(不図示)により支持部材25の高さ位置を変えるカム機構を備えている。吸着部23は、回転体21の回転に伴い鉛直軸周りに(回転軸Qを中心に)周回移動すると共に、カム機構によって支持部材25の高さ位置に伴って昇降移動する。また各吸着部23は、回転体21とプールベルトを介して駆動連結され、回転体21の回転に伴い、鉛直軸周りに自転するようになっており、吸着部23が所定位置P1からバケットコンベヤ30の載置位置P2に移動する際には90度回転する。なお、各吸着部23の自転をプールベルトで駆動することにかえて、モータ駆動など別駆動で行っても良い。
【0024】
吸着部23は、下面側の吸着面23aで包装体Wを吸着保持する。吸着面23aは、包装体Wの側周面の外形形状に沿った形状に形成されている。これにより、保持される包装体Wの姿勢をより安定させることができる。吸着部23は、上流搬送装置10の搬送路12a,13a上の所定位置P1で包装体Wを吸着した後、包装体Wを吸着保持しながら、バケットコンベヤ30の載置位置P2に向けて約90度回転すると共に、上昇移動する。さらに吸着部23は、包装体Wの耳部3の先端が左右方向に向くように自転する。そして、包装体Wがバケットコンベヤ30の載置位置P2まで移送されると、吸着部23は包装体Wの吸着を解除する。なお、包装体Wの移送高さは、吸着部23が包装体Wを載置位置P2へ進入させる直前において、上昇した包装体Wの下端部5の高さ位置H1が、バケットコンベヤ30の起立した仕切り壁32の上端部33の高さ位置H2より低い高さ位置となるように設定されている。また吸着部23は、包装体Wの吸着を解除した後、バケットコンベヤ30の仕切り壁32との干渉を防ぐため、上昇移動する構成となっている。
【0025】
回転移載装置20は、吸着部23が昇降することで、上流搬送装置10に設定された所定位置P1で保持した包装体Wを持ち上げて、バケットコンベヤ30に設定された載置位置P2に、包装体Wを降ろして、所定のタイミングで解除して載置する。包装体Wは、包装体Wの耳部3がバケットコンベヤ30の搬送方向と交差する左右方向に位置するように、搬送方向に沿って略一列に並ぶように順次載置される。言い換えれば、包装体Wは、耳部3の先端が左右方向を向くように、そして左右方向において大きく位置ずれすることなくおおよその位置で包装体Wが並ぶように順次載置される。
【0026】
回転移載装置20は、上流搬送装置10の検知センサ14が検知した検知情報と、ベルト12,13に付設されたエンコーダパルスから得た包装体Wの送り量の情報に基づいて、所定位置P1において包装体Wの中央部を吸着できるように、回転体21の回転速度を変速する構成となっている。例えば、包装体Wの間隔が広い場合は、回転速度を減速させる。包装体Wの間隔が狭い場合は、回転速度を加速させる。吸着部23は、所定位置P1に包装体Wが到達するタイミングに合わせて所定位置P1に移動し、包装体Wの中央部を吸着する。また、回転速度には減速または加速できる限界値があるため、この限界値まで変速しても包装体Wを吸着できないときは、包装体Wの吸着は行わずに、包装体Wを上流搬送装置10搬送終端から排出する。
【0027】
バケットコンベヤ30は、本体部38に支持されて周回走行する無端状索体(チェーン39)の外周に、複数の仕切り壁32が搬送方向に沿って所定間隔ごとに配設されている。各前後の仕切り壁32の間には、包装体Wを一つ収容する収容空間Sが形成される。バケットコンベヤ30は、一つの収容空間Sに包装体Wを一つ受け入れるごとにサーボモータ等からなる駆動源(不図示)により間欠走行する。バケットコンベヤ30の搬送始端には、バケットコンベヤ30が包装体Wを受け入れる載置位置P2が設定されている。
【0028】
載置位置P2における仕切り壁32は、包装体Wを載置位置P2に受け入れる前に、バケットコンベヤ30の搬送方向における前方側の仕切り壁32が起立した状態であり、後方側の仕切り壁32が倒伏した状態である。後方側の仕切り壁32が倒伏した状態とは、包装体Wがバケットコンベヤ30の搬送方向における上流側から載置位置P2に搬送される際、後方側の仕切り壁32と包装体Wが接触しない位置にある状態をいう。そして、包装体Wを載置位置P2に受け入れた後に、チェーン39が搬送方向に移動しながら後方側の仕切り壁32が起立して収容空間Sが形成される構成となっている。載置位置P2の手前(バケットコンベヤ30の搬送方向における上流側手前で且つバケットコンベヤ30の側方)には、回転移載装置20で移送中の包装体Wを検知する検知スイッチ31が配設されている。バケットコンベヤ30は、検知スイッチ31が検知した包装体Wの検知情報に基づき、包装体Wを載置位置P2に受け入れると一つの仕切り壁32が起立して収容空間S一つ分走行制御される。
【0029】
仕切り壁32は、バケットコンベヤ30の搬送方向における前後両側に、包装体Wを支持する支持面34a,34bを有している。支持面34a,34bは、搬送方向と交差する左右方向から見て、包装体Wと接触して包装体Wを支持する形状を呈する。具体的には、支持面34a,34bは包装体Wの側周面の外形形状に沿った形状に形成されている。搬送装置は、包装体Wが搬送方向における前方側と後方側の支持面34a,34bの少なくとも一部、及び、前後の仕切り壁で構成される載置面34cに接触して耳部3が略水平方向に延在するように支持されて搬送される構成となっている。なお、収容空間Sにおける包装体Wの耳部3は、左右方向において仕切り壁32より外側に位置する。また、バケットコンベヤ30における下流側には、後述する第2移載装置40のハンド部43が吸着部45で包装体Wをまとめて保持する領域として保持エリアP3が設定されている。保持エリアP3の搬送方向における長さは、バケットコンベヤ30の中央から下流にかけて収容空間Sを15~16個並べた長さに設定されている。
【0030】
バケットコンベヤ30は、図1図4に示すように、搬送方向に延びるバケットコンベヤ30の両側縁に沿って配設された横ガイド36(ガイド部)と、下ガイド37を備えている。横ガイド36は、下ガイド37より上方かつ幅方向(左右方向)における外側に位置している。
【0031】
横ガイド36は、支持部材を介して本体部38に支持された一対の帯板状部材からなり、搬送方向(前後方向)に沿って並ぶ仕切り壁32の左右両側において、帯板状部材の広い平面が仕切り壁32を挟んで互いに対向するように配設されている。横ガイド36は、搬送方向に沿ってバケットコンベヤ30の上流から保持エリアP3の直前まで延びている。
【0032】
横ガイド36の始端部36cは、平面視においてハの字状を呈するように、幅方向において拡開しており、搬送方向に向かって横ガイド36の幅が包装体Wの左右方向の長さに合わせて狭くなる構成となっている。横ガイド36の始端部36cより下流から終端部に亘っては、横ガイド36の左右方向の幅は、耳部3が折り曲げられる前の包装体Wの左右方向の長さ(一方の耳部3の先端から他方の耳部3の先端までの長さ)とほぼ同じである。横ガイド36は、左右方向において包装体Wの耳部3の先端より外側に位置するように配設されている。なお、横ガイド36は、包装体Wの左右方向の長さに応じて横ガイド36の幅を調節できるように、左右方向に移動可能な構成となっている。横ガイド36の高さ位置は、収容空間Sにおける包装体Wの耳部3の高さに対応しており、耳部3が横ガイド36の上縁36aと下縁36bの間に位置するように設定されている。
【0033】
横ガイド36は、上記構成により、保持エリアP3で第2移載装置40のハンド部43が包装体Wをまとめて保持する前に、回転移載装置20によって略一列に並ぶように載置された包装体Wを一列に整列させる。言い換えれば、横ガイド36は、収容空間Sにおける包装体Wの左右方向のずれを調整して、包装体Wが直線上に並ぶように包装体Wを整列させる。
【0034】
下ガイド37は、横ガイド36より下方かつ幅方向(左右方向)における内側に位置している。下ガイド37は、支持部材を介して本体部38に支持された帯板状部材からなり、搬送方向に沿って並ぶ仕切り壁32の左右両側において、帯板状部材の広い平面が仕切り壁32を挟んで互いに対向するように配設されている。下ガイド37は、搬送方向に沿ってバケットコンベヤ30の上流かつ横ガイド36の始端部36cより手前から、横ガイド36の終端部より手前まで延びている。下ガイド37は、耳部3を折り曲げるときに耳折プレート47と下ガイド37が干渉しないように、保持エリアP3には延在しない構成となっている。
【0035】
下ガイド37の始端部37cは、平面視においてハの字状を呈するように、幅方向において拡開しており、搬送方向に向かって下ガイド37の幅が包装体Wの左右方向における耳部3の位置に合わせて狭くなる構成となっている。下ガイド37の始端部37cより下流から終端部に亘っては、下ガイド37の左右方向の幅は、略水平方向に延在する耳部3の中央付近を下方から支持し得るように設定されている。下ガイド37は、包装体Wの左右方向の長さに応じて調節できるように、左右方向に移動可能な構成となっている。
【0036】
下ガイド37の始端部37cにおいては、下ガイド37の上縁37aがバケットコンベヤ30の搬送方向に向かって下方から上方に傾斜した構成となっている。下ガイド37の高さ位置は、下ガイド37の始端部37cより下流から終端部に亘って、上縁37aが収容空間Sにおける包装体Wの耳部3より下側に位置し、耳部3と接触し得るように設定されている。このように、バケットコンベヤ30によって搬送される包装体Wの耳部3が、下ガイド37の上縁37aに接触し得る構成とすることにより、下ガイド37は、包装体Wの耳部3が搬送方向に対して略水平に保たれるように、耳部3の傾きを修正する。
【0037】
第2移載装置40は、図1に示すように、多関節ロボットのアーム部41と、アーム部41の先端部に装着されたハンド部43を備えている。ハンド部43は、アーム部41が回動することにより、上下左右前後のそれぞれの方向に移動可能な構成となっている。ハンド部43は、保持エリアP3で包装体Wを吸着する吸着部45(保持手段)と、包装体Wの耳部3を折り曲げる耳折プレート47(耳折手段)を有している(図5参照)。
【0038】
吸着部45は、吸着する包装体Wの大きさと個数に応じて左右方向の幅と前後方向の長さが設定され、ハンド部43の中央に設けられている。図5に示すように、吸着部45は、下面側に複数の包装体Wを吸着できる吸着面45aを有している。吸着面45aには、複数(本実施形態では計10個)の凹部45bが前後方向に並ぶように形成されている。凹部45bはそれぞれ、包装体Wの側周面の形状に沿って形成され、左右方向からみて円弧状を呈している。これにより、吸着面45aと吸着される包装体Wとの接触面積をより広くできる。凹部45bの配置間隔は、バケットコンベヤ30によって搬送される包装体Wの間隔と同じである。ハンド部43は、保持エリアP3より上流側の上方位置で下降を開始して、保持エリアP3における包装体Wと接触する。このとき1個の包装体Wに対して1つの凹部45bが接触する。
【0039】
ハンド部43は、バケットコンベヤ30による包装体Wの搬送動作に連動してバケットコンベヤ30の搬送方向に沿って移動しながら、保持エリアP3の包装体Wに向けて降下して包装体Wをまとめて吸着部45で保持する。なお、ハンド部43は、少なくとも吸着部45の吸着面45aが保持エリアP3における吸着対象の複数の包装体Wと対向する位置に到達してから、包装体Wを吸着保持して保持エリアP3からまとめて取り上げるまでの間において、間欠走行するバケットコンベヤ30の動きと同期して、バケットコンベヤ30と同じ速度で搬送方向に移動する。また、ハンド部43は、吸着部45が包装体Wに接触する手前から吸着部45による吸引を開始して、吸着部45が包装体Wに接触する位置に到達する時点では、包装体Wの吸着を完了する構成となっている。これにより吸着完了までの時間が短くなり、包装体Wの搬送時間を短縮できる。
【0040】
吸着部45の左右両側には、耳折手段として、吸着部45を挟んで互いに対向する一対の耳折プレート47が二組併設されている。図6図7に示すように、一対の耳折プレート47は、不図示のシリンダなどの駆動手段によって水平方向(左右方向)に近接離間し得る。なおハンド部43は、対向する耳折プレート47の間において、複数の包装体Wをまとめて吸着部45で保持できる構成となっている。本実施形態では、一対の耳折プレート47ごとに5個、合計10個の包装体Wを保持できる構成となっている。
【0041】
耳折プレート47は、吸着部45が包装体Wに向けて降下する際に、包装体Wのそれぞれの耳部3を下方に折り曲げて支持する。具体的には、ハンド部43が保持エリアP3に移動して、包装体Wに向けて降下すると、包装体Wが吸着面45aに接触するより先に耳折プレート47が複数の包装体Wの耳部3に上方から当接する。複数の耳部3は、斜め下方に向くように折り曲げられる(図6参照)。そして、耳折プレート47は、駆動手段によって互いに接近するように駆動され、ハンド部43の吸着部45が降下し終えて斜め下方に折り曲げられた耳部3を、耳部3の先端が真下に向くようにさらに折り曲げて支持する構成となっている(図7参照)。また、耳折りプレート47は、後述する移載位置P4,P5に包装体Wを移載するときに、互いに離間する方向に動く構成となっている。
【0042】
図1に示すように、第2移載装置40は、ハンド部43の吸着部45によってまとめて保持した複数の包装体W(本実施形態では合計10個)をまとめて取り上げて、後述する第1と第2の移載位置P4,P5にそれぞれ移載する。具体的には、ハンド部43を第1の移載位置P4に移動させて、保持された複数の包装体Wのうち後方側の5個(1組目W1)の包装体Wの吸着を解除するとともに、1組目の包装体W1を支持している後方側の耳折プレート47を離間し、第1の移載位置P4に載置する。その後、ハンド部43をバケットコンベヤ30に戻る方向に動かしながら、第2の移載位置P5に移動させて、前方側の5個(2組目W2)の包装体Wの吸着を解除するとともに、2組目の包装体W2を支持している前方側の耳折りプレート47を離間し、第2の移載位置P5に載置する。そして、包装体Wを第2の移載位置P5に載置した後、ハンド部43を保持エリアP3の位置に戻す。
【0043】
移載ステーション50は、バケットコンベヤ30を挟んで第2移載装置40と対向する位置に平板状の搬送台51,52が二つ配設されている。具体的には、バケットコンベヤ30の搬送方向に沿って後方側に第1搬送台51、前方側に第2搬送台52が配設されている。これらの搬送台51,52の載置面にはそれぞれ第1と第2の移載位置P4,P5が設定されている。また移載ステーション50は、搬送台51,52の載置面に沿って左右方向に往復移動する押送体53と、載置面上に設けられたガイド54を備えている。この構成により、第1と第2の移載位置P4,P5に載置された複数の包装体Wが、図1に示す前後方向の両側からガイド54によって支持され、押送体53によって左方向(A3の向き)に向けて押送される。
【0044】
なお、第1と第2の移載位置P4,P5は、第2の移載位置P5が左右方向において第1の移載位置P4よりもバケットコンベヤ30に近くなるように、位置をずらして設定されている。2つの移載位置P4,P5をこのようにずらして配置することで、ハンド部43が第1の移載位置P4から第2の移載位置P5に移動するときに、前方向に移動しながら右方向に移動する。これにより、第1と第2の移載位置P4,P5を左右方向に同じ位置に配置した場合に比べて、ハンド部43が包装体Wをそれぞれの移載位置P4,P5に移載してバケットコンベヤ30に戻るまでの移動距離をより短縮することができる。
【0045】
箱詰ステーション60は、第1搬送台51と第2搬送台52よりさらに左側に配設されている。箱詰ステーション60は、複数の包装体Wを箱詰めするための箱Bを搬送するベルトコンベヤ61と、包装体Wを箱Bに供給する第1と第2の供給装置(不図示)を備えている。ベルトコンベヤ61は、図1に示すA4の向きに箱Bを搬送するように配設されている。第1の供給装置は、第1搬送台51の押送体53によって押送された包装体Wを取り上げ、箱B内に供給する。第2の供給装置は、第2搬送台52の押送体53によって押送された包装体Wを取り上げ、箱B内に供給する。
【0046】
次に、上記包装体搬送システムにおける各装置の動作と制御について説明する。図1を参照として、包装機により被包装物を内包して包装された包装体Wが、上流搬送装置10の搬送路12a,13aによって支持され、順次搬送される。
【0047】
上流搬送装置10の下流に向けて搬送された各包装体Wは、上流搬送装置10の所定位置P1より上流側にある検知センサ14で順次検知される。検知センサ14で検知された各包装体Wは、所定位置P1で回転移載装置20の吸着部23によって順次吸着され、順次移送される。なお、吸着部23は、所定位置P1に近づくにつれカム機構によって降下し、所定位置P1で包装体Wに接触し、所定位置P1で吸着した後に上昇する。回転移載装置20は、検知センサ14の検知情報とベルト12,13に付設されたエンコーダパルスから得た包装体Wの走行位置などの情報に基づき、回転体21の回転速度を変速させる。これにより吸着部23が、包装体Wが所定位置P1に到達するタイミングに合わせて所定位置P1に移動して、各吸着部23の自転の軸心と所定位置P1における包装体Wの長手方向の中間点が一致するように、包装体Wを吸着して取り上げる。
【0048】
所定位置P1から載置位置P2に向かう包装体Wは、バケットコンベヤ30の載置位置P2の直前位置で検知スイッチ31によって検知される。検知スイッチ31に検知された情報に基づき、載置位置P2で吸着部23による包装体Wの吸着が解除され、包装体Wがバケットコンベヤ30の載置位置P2に包装体Wの耳部3の先端が左右方向を向くように載置される。この包装体Wが載置位置P2へ載置される時、バケットコンベヤ30の始端部においては、前方側の仕切り壁32が起立した状態であり、後方側の仕切り壁32が倒伏した状態である(図3参照)。後方側の仕切り壁32が倒伏状態であることによって、起立した状態の仕切り壁32の高さ位置H2よりも低い位置で包装体Wが載置位置P2に進入が可能となる。
【0049】
包装体Wは、バケットコンベヤ30の搬送方向に略一列に並ぶように載置位置P2に順次載置される。包装体Wが載置位置P2に載置された後、バケットコンベヤ30における検知スイッチ31の検知情報に基づく駆動指令を受けて、バケットコンベヤ30が収容空間S一つ分間欠走行し、載置位置P2における包装体Wの後方側に位置する倒伏状態の仕切り壁32が起立して、新たな収容空間Sを一つ形成する。起立した仕切り壁32によって、包装体Wが後方側から押し出される。
【0050】
収容空間S内に収容された包装体Wは、バケットコンベヤ30の搬送方向における前方側と後方側から仕切り壁32の支持面34a,34bの少なくとも一部に支持されながら、下流に向けて搬送される。包装体Wは、横ガイド36の左右方向の幅に合わせて耳部3の位置が揃うことにより、耳部3が搬送方向に沿って一列に並ぶように整列して搬送される。また、包装体Wは、耳部3の下側に位置する下ガイド37によって、耳部3が略水平になるように載置姿勢が維持されて搬送される(図4参照)。複数の包装体Wが保持エリアP3まで到来すると、駆動指令を受けた第2移載装置40がアーム部41を駆動させて、ハンド部43を保持エリアP3へ移動させる。なお、保持エリアP3における複数の包装体Wの耳部3は、下ガイド37の支持から外れるが、略水平に維持されている。
【0051】
第2移載装置40は、バケットコンベヤ30に付設された不図示のエンコーダから得られた走行位置に関する情報と検知スイッチ31の情報を受けた制御部による制御指令によって、以下のように動作を行う。第2移載装置40は、バケットコンベヤ30で順次搬送された包装体Wが保持エリアP3に到達する際に、ハンド部43をバケットコンベヤ30の搬送動作に連動して搬送方向に移動させながら保持エリアP3より上流側の上方位置で下降を開始させる。そして、吸着部45の各凹部45bを保持エリアP3にある包装体Wに接触させ吸着保持する。なお、包装体Wに接触する手前から吸着部45による吸引を開始させ、吸着部45の各凹部45bが包装体Wに接触する位置に到達する時点では、包装体Wの吸着を完了させる。
【0052】
第2移載装置40は、ハンド部43を下降させることで、耳折プレート47が複数の耳部3に当接して、複数の耳部3を斜め下方に向くようにまとめて折り曲げる(図6参照)。ハンド部43が降下し終えた後、第2移載装置40は、耳折プレート47を駆動手段によって互いに接近するように駆動することで、斜め下方に折り曲げられた耳部3を、耳部3の先端が真下に向くようにさらに折り曲げて支持する(図7参照)。
【0053】
第2移載装置40は、ハンド部43の吸着部45によってまとめて保持した複数の包装体Wをまとめて取り上げた後、ハンド部43を第1の移載位置P4に移動させる。その後に、保持された複数の包装体Wのうち後方側の5個(1組目W1)の包装体Wの吸着を解除するとともに、後方側の耳折プレート47を離間して第1の移載位置P4に載置する。
【0054】
第2移載装置40は、複数の包装体Wを第1の移載位置P4に載置した後、ハンド部43を移載位置P5へ移動する。その後に、保持された複数の包装体Wのうち前方側の5個(2組目W2)の包装体Wの吸着を解除するとともに、前方側の耳折プレート47を離間して第1の移載位置P5に載置する。そして、包装体Wを第2の移載位置P5に載置した後、ハンド部43を保持エリアP3の位置に戻す。
【0055】
第1と第2の移載位置P4,P5にそれぞれ移載された複数の包装体Wは、押送体53によって搬送方向(A3の向き)に沿って押送される。そして、押送体53の搬送動作の情報に基づく駆動指令を受けた第1と第2の供給装置によって、箱詰ステーション60において箱詰めされる。
【0056】
上記実施形態に係る包装体供給システムは、次のような効果がある。
(1)包装体搬送システムは、包装体Wを順次載置して搬送するバケットコンベヤ30(搬送装置)を備えている。包装体Wは、被包装物を袋2に内包すると共に袋2の開口端部が封止されており、封止によって袋2の幅方向に沿って形成された耳部3を有している。上流搬送装置10によって順次搬送されてきた包装体Wは、回転移載装置20(第1移載装置)によって、耳部3がバケットコンベヤ30の搬送方向と交差する方向(左右方向)に位置するように、包装体Wが所定間隔ごとに搬送方向(A2の向き)に略一列に並ぶようにバケットコンベヤ30に移載される。これにより、バケットコンベヤ30は、包装体Wの耳部3が搬送方向に沿って略一列に並んだ状態で、包装体Wを搬送することができる。第2移載装置40は、ハンド部43において吸着部45(保持手段)と耳折プレート47(耳折手段)を備えている。ハンド部43は、バケットコンベヤ30による包装体Wの搬送動作に連動して搬送方向に沿って移動しながら、包装体Wに向けて降下して、吸着部45で包装体Wをまとめて保持する。耳折プレート47は、ハンド部43が包装体Wに向けて降下する際に、包装体Wのそれぞれの耳部3を下方に折り曲げて支持する。第2移載装置40は、ハンド部43によってまとめて保持した包装体Wをまとめて取り上げて移載する。このようにバケットコンベヤ30による包装体Wの搬送動作に連動して、複数の包装体Wを保持しながら包装体Wの耳部3を折り曲げることにより、バケットコンベヤ30による搬送動作を停止させることなく、複数の包装体Wの耳部3を折る動作を行うことができる。さらに、耳部3が折られた複数の包装体Wをハンド部43でバケットコンベヤ30から取り上げて移載するまでの一連の動作を、一定の範囲内において短時間で行うことができる。よって複数の包装体Wを移載し終えるまでの処理時間を短縮すると共に、装置全体を小型化し得る。
(2)包装体搬送システムは、包装体Wをバケットコンベヤ30へ移載する回転移載装置20を備えている。回転移載装置20は、鉛直軸周りに周回移動する複数の吸着部23を備えている。上流搬送装置10によって順次搬送されてきた包装体Wは、所定位置P1で吸着部23により吸着保持されて持ち上げられ、吸着部23の周回軌道に沿って移動し、バケットコンベヤ30に移載される。また、吸着部23は、鉛直軸周りに自転する。これにより、耳部3がバケットコンベヤ30の搬送方向と交差する左右方向に向くように、吸着保持する包装体Wの向きを変換することができる。このように、吸着部23が周回する範囲内において所定位置P1で包装体Wを保持し、包装体Wの向きを変換しながら、包装体Wをバケットコンベヤ30の載置位置P2へ移載する構成とすることにより、装置全体の省スペース化を図ることができる。よって、装置のレイアウトの自由度の向上を図ることができる。
(3)包装体搬送システムは、バケットコンベヤ30を備えている。バケットコンベヤ30は、搬送方向に所定間隔ごとに配設された複数の仕切り壁32を備えている。載置位置P2において、包装体Wを載置位置P2に受け入れる前は、搬送方向における前方側の仕切り壁32が起立した状態であり、後方側の仕切り壁32が倒伏した状態になっている。包装体Wを載置位置P2に受け入れた後は、後方側の仕切り壁32が起立して、前方側の仕切り壁32と後方側の仕切り壁32の間に包装体Wを収容する収容空間Sが形成される。回転移載装置20は、吸着部23を周回移動させて、吸着部23が保持して持ち上げた包装体Wを載置位置P2へ移載する。包装体Wは、載置位置P2へ進入する直前において、包装体Wの下端部5の高さ位置H1が、載置位置P2において起立した状態の仕切り壁32の上端部33より下方に位置する。包装体Wが載置された後に後方側の仕切り壁32が起立することで、回転移載装置20は、包装体Wを起立した状態の仕切り壁32よりも上方まで持ち上げる必要がなく、載置位置P2に包装体Wを載置するときに、より低い位置で吸着部23による包装体Wの吸着を解除できる。よって、包装体Wが載置されたときの衝撃により位置ずれすることを抑制できる。また、搬送される包装体Wの軌道を短くすることができ、搬送時間を短縮できる。
(4)バケットコンベヤ30は、搬送方向に延びる両側縁に沿って横ガイド36(ガイド部)が配設されている。横ガイド36は、第2移載装置40のハンド部43が吸着部45によって包装体Wをまとめて保持する前に、バケットコンベヤ30に略一列に並ぶように載置された包装体Wを一列に整列させる。横ガイド36は、左右方向において包装体Wの耳部3の先端より外側に位置しており、横ガイド36の左右方向の幅は、一方の耳部3の先端から他方の耳部3の先端までの長さとほぼ同じである。これにより、収容空間Sに収容された包装体Wの左右方向(バケットコンベヤ30の搬送方向と交差する方向)のずれを調整して、包装体Wの耳部3が直線上に並ぶように包装体Wの位置を揃えることができる。よって、吸着部45が包装体Wを保持する位置を揃えることができる。そして、耳折プレート47が降下したときに、包装体Wに内包された被包装物に耳折プレート47が当たって損傷することを防ぐことができる。また、複数の包装体Wの耳部3を折り曲げるときに、それぞれの耳部3の折り曲げ位置を揃えることができ、耳部3をきれいに折り曲げることができる。さらに、横ガイド36の始端部36cは、平面視においてハの字状を呈するように、幅方向において拡開した構成とされる。これにより、包装体Wの耳部3が位置ずれした状態で載置位置P2に包装体Wが載置された場合でも、包装体Wの引っ掛かりを抑制し、受け入れ易くすることができる。
(5)バケットコンベヤ30には、搬送方向に延びる両側縁に沿って下ガイド37が配設されている。下ガイド37は、包装体Wの耳部3が搬送方向に対して略水平に保たれるように、耳部3の傾きを修正する。下ガイド37の高さ位置は、下ガイド37の始端部37cより下流から終端部に亘って上縁37aが収容空間Sにおける包装体Wの耳部3より下側に位置し、耳部3と接触し得るように設定されている。また、下ガイド37の左右方向の幅は、略水平方向に延在する耳部3の中央付近を下方から支持し得るように設定されている。これにより、後方側の仕切り壁32が包装体Wを押し出し始めるときに包装体Wが動いて耳部3が傾いた場合でも、保持エリアP3に搬送されるまでに耳部3が水平になるように、耳部3の傾きが修正される。そして、耳部3を略水平状態に保つことにより、耳部3をきれいに折り曲げることができる。また、下ガイド37の始端部37cは、搬送方向に向かって下方から上方に傾斜している。これにより、包装体Wの耳部3が傾いた状態で載置位置P2に包装体Wが載置された場合でも、包装体Wの引っ掛かりを抑制し得る。さらに、下ガイド37の始端部37cは、平面視においてハの字状を呈するように、幅方向において拡開している。これにより、包装体Wの耳部3が位置ずれした状態で載置位置P2に包装体Wが載置された場合でも、包装体Wの引っ掛かりを抑制し、受け入れ易くできる。また下ガイド37は、搬送方向に沿って保持エリアP3より手前まで延在する構成である。これにより、耳折プレート47が耳部3を折り曲げるときに、耳折プレート47と下ガイド37が干渉することを防ぐことができる。
(6)包装体Wは、側周面が転がり易い略円柱状の外形形状を有している。バケットコンベヤ30の仕切り壁32は、搬送方向と交差する左右方向から見たときに、包装体Wと接触して包装体Wを支持する形状を呈する支持面34a,34bを備えている。支持面34a,34bは、包装体Wの側周面の外形形状に沿った形状に形成されている。包装体Wは、収容空間S内において前方側と後方側の支持面34a,34bの少なくとも一部に接触して支持される。これにより、収容空間Sに収容されている包装体Wの転がりが抑制される。
(7)包装体搬送システムは、上流搬送装置10の搬送路12a,13aに所定位置P1が設定されており、所定位置P1において回転移載装置20の吸着部23によって包装体Wを順次吸着して持ち上げて、バケットコンベヤ30の載置位置P2へ移載する構成である。所定位置P1を定めて一定の位置で包装体Wを吸着することにより、各吸着部45の自転の軸心と所定位置P1における包装体Wの長手方向の中間点が一致するように包装体Wを取り上げて移送し得る。よって、バケットコンベヤ30に移送されたときに包装体Wが大きく位置ずれしないように、おおよその範囲内で整列させることができる。
(8)バケットコンベヤ30は、包装体Wを載置位置P2に受け入れる前に、搬送方向における前方側の仕切り壁32が起立した状態であり、後方側の仕切り壁32が倒伏した状態である。そして、包装体Wを載置位置P2に受け入れた後に、無端状索体が搬送方向に移動しながら後方側の仕切り壁32が起立して収容空間Sが形成される構成となっている。このように、包装体Wを1つ受け入れるごとに収容空間S一つ分間欠走行して搬送する構成とすることにより、搬送される包装体Wの前後の間隔を一定にすることができる。また、仕切り壁32で包装体Wを支持することにより、包装体Wの載置姿勢を安定させることができる。
(9)包装体搬送システムは、第2移載装置40のハンド部43が、バケットコンベヤ30の搬送動作に連動して包装体Wに向かって降下し、包装体Wの吸着保持と耳部3の耳折り動作を行う構成である。これにより、耳部3を折り曲げるときにバケットコンベヤ30の搬送動作を停止させる必要がなく、搬送能力を低下させることなく包装体Wを搬送できる。
(10)第2移載装置40のハンド部43は、少なくとも吸着部45の吸着面45aが保持エリアP3における吸着対象の複数の包装体Wと対向する位置に到達してから、包装体Wを吸着保持して保持エリアP3からまとめて取り上げるまでの間において、間欠走行するバケットコンベヤ30の動きと同期して、バケットコンベヤ30と同じ速度で搬送方向に移動する。下ガイド37が延在していない保持エリアP3では、ハンド部43が搬送方向に動く速度とバケットコンベヤ30の搬送速度に差がある場合、耳部3が下方から支持されず包装体Wの姿勢が傾くおそれがあるが、ハンド部43とバケットコンベヤ30の速度を同じにすることで、吸着対象の包装体Wの耳部3が傾くことを抑制し、包装体Wの姿勢を維持し得る。
(11)第1と第2の移載位置P4,P5は、第2の移載位置P5が左右方向において第1の移載位置P4よりもバケットコンベヤ30に近くなるように、位置をずらして設定されている。これにより、ハンド部43が第1の移載位置P4から第2の移載位置P5に移動するときに、前方向に移動しながら右方向に移動する。よって、第1と第2の移載位置P4,P5を左右方向に同じ位置に配置した場合に比べて、ハンド部43が包装体Wをそれぞれの移載位置P4,P5に移載してバケットコンベヤ30に戻るまでの移動距離をより短縮することができる。
(12)第2移載装置40のハンド部43は、吸着部45の吸着面45aに、包装体Wの外形に沿った形状に形成された複数の凹部45bを有している。各凹部45bは、バケットコンベヤ30によって搬送される包装体Wの間隔と同じ間隔で設けられており、保持エリアP3の包装体Wの形状に合うように接触する。これにより、包装体Wを吸着して上昇させるときに袋2の形状を安定させることができる。また、吸着部分で包装体Wを支持する際に、内包された被包装物の位置が安定して、耳折プレート47で耳部3をきれいに折り曲げることができる。
【0057】
<変更例>
本発明は、上述した実施形態で説明した構成に限定されず、要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
(1)上記実施形態では、上流搬送装置10が2列のベルト12,13を備えた構成を例として示したが、これに限られず、上流搬送装置10は、例えばリニアモータにより推進力を得て包装体Wを搬送するコンベヤや、駆動力を受けて周回走行するチェーンなどの無端状の索体に配設された押送体などで包装体Wを押送するコンベヤであっても良い。
(2)上流搬送装置10における包装体Wを検知する検知手段としてのセンサは、例えばCCDカメラ、光電センサ、ラインセンサなど、包装体Wの有無を検知できる様々な装置を選択できる。
(3)第1移載装置は、例えば2軸ロボットなど、包装体Wの搬送方向を変えることができる他の装置であっても良い。
(4)第1移載装置は、上流搬送装置10で搬送される包装体Wの載置間隔に応じて回転速度が変化する例を示したが、これに限られず、上流搬送装置10の搬送路12a,13aに包装体Wを一定間隔で載置して搬送し、回転移載装置20の回転速度を変化させない構成としても良い。
(5)搬送装置は、バケットコンベヤ30に限られず、例えばベルトコンベヤ、リニアモータにより推進力を得て包装体Wを搬送するコンベヤなど、包装体Wの載置姿勢を維持しながら搬送する他のコンベヤであっても良い。
(6)バケットコンベヤ30における仕切り壁32は、支持面34a,34bが包装体Wの外形形状に沿った形状に形成された例を示したが、これに限られず、搬送される包装体Wの載置姿勢が維持される形状であれば良い。
(7)バケットコンベヤ30におけるガイド部は、耳折手段が耳部3を折り曲げるときに、耳折手段と下ガイド37が干渉しない構成であれば、下ガイド37が保持エリアP3の終端まで延在しても良い。また、横ガイド36は、搬送される包装体Wの載置姿勢を維持できる構成であれば、保持エリアP3の終端まで延在しても良い。また、耳部3の上方と下方に位置するようにガイドを配設して、上下のガイドにより耳部3の水平状態を維持しながら搬送する構成としても良い。
(8)第2移載装置40は、ハンド部43の吸着部45で包装体Wを保持する例を示したが、例えば包装体Wを耳折プレート47で左右方向から挟持して保持する構成としても良い。
(9)第2移載装置40は、ハンド部43の二組の耳折プレート47が同時に近接離間して耳折り動作を行う例を示したが、別々に動作する構成としても良い。また、ハンド部43の左側と右側にそれぞれ複数のプレートを配設する構成に限られず、ハンド部43の左側と右側にプレートを1枚ずつ配設して、一組の耳折プレートで耳部3をまとめて折り曲げる構成としても良い。
(10)本発明に係る「包装体」は、上述した袋の両端部に耳部を有する包装品に限られず、袋の一方の端部にのみ耳部を有する包装品も含まれる。
(11)上記実施形態に係る包装体搬送システムは、単一の制御部で各装置に駆動指令を行う例を示したが、これに限られず、装置ごとに制御部を備え、各装置の制御部が駆動指令を行う構成としても良い。
【符号の説明】
【0058】
P1:所定位置 P2:載置位置 P3:保持エリア P4:第1の移載位置
P5:第2の移載位置 S:収容空間 W:包装体 2:袋 3:耳部
5:包装体の下端部 10:上流搬送装置 12:ベルト 12a:搬送路
13:ベルト 13a:搬送路 14:検知センサ
20:回転移載装置(第1移載装置) 23:吸着部
30:バケットコンベヤ(搬送装置) 32:仕切り壁 33:仕切り壁の上端部
34a,34b:支持面 36:横ガイド(ガイド部) 37:下ガイド
40:第2移載装置 43:ハンド部 45:吸着部(保持手段)
47:耳折プレート(耳折手段) 50:移載ステーション 60:箱詰ステーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7