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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051972
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】ディスプレイユニット
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20240404BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G09F9/00 351
H04N5/64 581Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158385
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】594002417
【氏名又は名称】株式会社喜多俊之デザイン研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100108442
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 義孝
(72)【発明者】
【氏名】喜多 俊之
【テーマコード(参考)】
5G435
【Fターム(参考)】
5G435EE13
5G435EE18
(57)【要約】
【課題】自走させることができ、労力をかけずに所定の位置に自動で移動させることができるディスプレイユニットを提供する。
【解決手段】ディスプレイユニット10は、背面エリア12から上下方向下方へ延びるロッド18と、ディスプレイユニット10を所定の移動空間の床面上において所定方向へ走行させる走行機構17と、正面パネル11に設置されて移動空間を撮影するデジタルカメラ19と、走行機構17及びカメラ19が接続されたコントローラとを有する。デジタルカメラ19は、室内の移動空間に存在する物体を撮影してその物体画像データをコントローラに送信する。コントローラは、デジタルカメラ19から送信された物体画像データと記憶した物体比較画像データとを比較し、物体画像データと物体比較画像データとが一致した場合、デジタルカメラ19から送信された物体像データに対応する物体を回避するように走行機構17を利用してディスプレイユニット10を所定方向へ走行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向又は上下方向へ長い所定面積の正面パネル及び背面エリアを有し、前記正面パネルに所定の画像を出力するディスプレイユニットにおいて、
前記ディスプレイユニットが、前記背面エリアに連接されて該背面エリアから上下方向下方へ延びるロッドと、前記ロッドの下端部に連接されて前記ディスプレイユニットを所定の移動空間の床面上において所定方向へ走行させる走行機構とを有することを特徴とするディスプレイユニット。
【請求項2】
前記ディスプレイユニットが、前記正面パネルに設置されて前記移動空間を撮影するカメラと、前記走行機構及び前記カメラが接続されたコントローラとを含み、前記カメラが、前記移動空間に存在する物体を撮影し、撮影した物体画像データを前記コントローラに送信する物体画像データ送信手段を有し、前記コントローラが、前記移動空間に存在する物体の物体比較画像データを記憶する物体比較画像データ記憶手段と、前記物体画像データ送信手段によって前記カメラから送信された物体画像データと前記物体比較画像データ記憶手段によって記憶した物体比較画像データとを比較し、前記物体画像データと前記物体比較画像データとが一致した場合、前記カメラから送信された物体像データに対応する物体を回避するように前記走行機構を利用して前記ディスプレイユニットを所定方向へ走行させる第1走行手段を有する請求項1に記載のディスプレイユニット。
【請求項3】
前記ディスプレイユニットの起動中に前記カメラが、前記移動空間に存して前記ディスプレイユニットを利用する利用者の顔画像を撮影し、撮影した利用者顔画像データを前記コントローラに送信する利用者顔画像データ送信手段を有し、前記コントローラが、前記ディスプレイユニットの真正利用者の真正利用者顔画像データを記憶する真正利用者顔画像データ記憶手段と、前記カメラから送信された利用者顔画像データと前記真正利用者顔画像データ記憶手段によって記憶した真正利用者顔画像データとを比較する顔画像データ比較手段と、前記顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、前記利用者顔画像データが前記真正利用者顔画像データと一致した場合、前記ディスプレイユニットの正面パネルと前記利用者との離間寸法が設定寸法になるように、前記走行機構を利用して前記ディスプレイユニットを前記利用者の方向へ走行させる第2走行手段とを有する請求項2に記載のディスプレイユニット。
【請求項4】
前記コントローラが、前記ディスプレイユニットの起動中に前記利用者が前記移動空間を移動することで前記カメラが該利用者を見失った後、該カメラが該利用者を再び捉えた場合であって、前記顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、前記利用者顔画像データが前記真正利用者顔画像データと一致した場合、前記ディスプレイユニットの正面パネルと前記カメラが捉えた利用者との離間寸法が設定寸法になるように、前記走行機構を利用して前記ディスプレイユニットを前記利用者の方向へ走行させる第3走行手段を有する請求項3に記載のディスプレイユニット。
【請求項5】
前記コントローラが、前記顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、前記利用者顔画像データが前記真正利用者顔画像データと不一致の場合、前記正面パネルに出力された所定の画像を消去する画像消去手段と前記ディスプレイユニットの起動を停止させる起動第1停止手段とのうちのいずれか一方を有する請求項3又は請求項4に記載のディスプレイユニット。
【請求項6】
前記コントローラが、前記ディスプレイユニットが起動した起動時に、前記カメラに前記移動空間を撮影させて該移動空間に存する真正な利用者の顔を検知する真正利用者顔検知手段と、前記真正利用者顔検知手段によって真正な利用者の顔を検知した場合、前記ディスプレイユニットの正面パネルと前記真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、前記走行機構を利用して前記ディスプレイユニットを前記真正な利用者の方向へ走行させる第4走行手段とを有する請求項2ないし請求項5いずれかに記載のディスプレイユニット。
【請求項7】
前記コントローラが、前記ディスプレイユニットの起動時に、前記真正利用者検知手段によって所定時間内に真正な利用者の顔を検知不能な場合、前記ディスプレイユニットの起動を停止させる起動第2停止手段を有する請求項6に記載のディスプレイユニット。
【請求項8】
前記ディスプレイユニットが、前記ロッドの軸方向に沿って上下方向上方と上下方向下方とへ上下動可能であり、前記ロッドを中心として該ロッドの周り方向へ公転可能であり、前記コントローラが、前記ディスプレイユニットの起動中に前記利用者が前記ディスプレイユニットの上下方向へ移動し又は該ディスプレイユニットの周り方向へ移動した場合、前記カメラが撮影した移動中の利用者に前記ディスプレイユニットが対峙するように、前記ディスプレイユニットを前記ロッドの軸方向に沿って上下方向へ上下動させる上下動手段と、前記ディスプレイユニットを前記ロッドを中心として該ロッドの周り方向へ公転させる公転手段とを有する請求項2ないし請求項7いずれかに記載のディスプレイユニット。
【請求項9】
前記走行機構が、前記ロッドの下端部を連結するハウジングと、前記ハウジングの内部に収容されて前記コントローラに接続されたモーターと、前記ハウジングの内部に収容されて前記モーターの回転数を変えるギアボックスと、前記ハウジングの下面から下方へ露出し、前記ギアボックスによって変速されたモーターの回転によって駆動する一対の無限軌道又は一対の車輪とから形成され、前記コントローラが、前記モーターの発停と該モーターの正逆回転と該モーターの回転速度調節とを行うモーター制御手段を有する請求項2ないし請求項8いずれかに記載のディスプレイユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、正面パネルに所定の画像を出力するディスプレイユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
処理装置と、処理装置に接続されて処理装置に複数の画像を生成するように構成されたカメラと、処理装置に接続されて処理装置によって出力された第1のシーンを表示するように構成されたディスプレイ装置と、処理装置に接続されて対話型ディスプレイのプロセスを記憶し、処理装置に指示して対話型ディスプレイのプロセスを実行するように構成されたメモリ装置とを有し、カメラによって撮影された複数の画像に対応する複数のジェスチャを判定する判定手段と、複数のジェスチャのうちのジェスチャの所定の組合せを第1のコマンドとして解釈する解釈手段と、第1のコマンドに応答して第1のシーンを出力するシーン出力手段とを含む対話型ディスプレイシステムが開示されている(特許文献1参照)。対話型ディスプレイシステムは、利用者によって実行される所定のジェスチャの組合せを検出し、対話型ディスプレイシステムに指示して利用者に応答することができ、入力装置にデータを入力することなく、利用者が対話型ディスプレイシステムと対話することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-52991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に開示の対話型ディスプレイシステムは、ディスプレイシステムそれ自体が自走することはなく、ディスプレイシステムを移動させる場合、それを手動で移動させなければならず、ディスプレイシステムの移動に多大な労力を要する。又、ディスプレイシステムが使用者の視認可能かつ見易い位置まで走行することはないから、ディスプレイ装置を使用者が最も見易い位置に自動的に移動させることができない。更に、利用者の利用者顔画像データと真正な利用者の真正利用者顔画像データとを比較することはないから、真正な利用者以外の不正な利用者を判別することができず、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができないのみならず、不正な利用者に情報を搾取されてしまう怖れがある。
【0005】
本発明の目的は、自走させることができ、労力をかけずに所定の位置に自動で移動させることができるディスプレイユニットを提供することにある。本発明の他の目的は、利用者の位置に応じて正面パネルが利用者の最も見易い位置になるように自動で移動させることができ、正面パネルを利用者が最も見易い状態にすることができるディスプレイユニットを提供することにある。本発明の他の目的は、真正な利用者以外の不正な利用者を判別することができ、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができるディスプレイユニットを提供することにある。本発明の他の目的は、真正な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニットの使用を防ぐことができ、真正な利用者のみにディスプレイユニットを利用させることができるディスプレイユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、幅方向又は上下方向へ長い所定面積の正面パネル及び背面エリアを有し、正面パネルに所定の画像を出力するディスプレイユニットである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴は、ディスプレイユニットが、背面エリアに連接されて背面エリアから上下方向下方へ延びるロッドと、ロッドの下端部に連接されてディスプレイユニットを所定の移動空間の床面上において所定方向へ走行させる走行機構とを有することにある。
【0008】
本発明の一例としては、ディスプレイユニットが、正面パネルに設置されて移動空間を撮影するカメラと、走行機構及びカメラが接続されたコントローラとを含み、カメラが、移動空間に存在する物体を撮影し、撮影した物体画像データをコントローラに送信する物体画像データ送信手段を有し、コントローラが、移動空間に存在する物体の物体比較画像データを記憶する物体比較画像データ記憶手段と、物体画像データ送信手段によってカメラから送信された物体画像データと物体比較画像データ記憶手段によって記憶した物体比較画像データとを比較し、物体画像データと物体比較画像データとが一致した場合、カメラから送信された物体像データに対応する物体を回避するように走行機構を利用してディスプレイユニットを所定方向へ走行させる第1走行手段を有する。
【0009】
本発明の他の一例としては、ディスプレイユニットの起動中にカメラが、移動空間に存してディスプレイユニットを利用する利用者の顔画像を撮影し、撮影した利用者顔画像データをコントローラに送信する利用者顔画像データ送信手段を有し、コントローラが、ディスプレイユニットの真正利用者の真正利用者顔画像データを記憶する真正利用者顔画像データ記憶手段と、カメラから送信された利用者顔画像データと真正利用者顔画像データ記憶手段によって記憶した真正利用者顔画像データとを比較する顔画像データ比較手段と、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致した場合、ディスプレイユニットの正面パネルと利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを利用者の方向へ走行させる第2走行手段とを有する。
【0010】
本発明の他の一例としては、コントローラが、ディスプレイユニットの起動中に利用者が移動空間を移動することでカメラが利用者を見失った後、カメラが利用者を再び捉えた場合であって、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致した場合、ディスプレイユニットの正面パネルとカメラが捉えた利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを利用者の方向へ走行させる第3走行手段を有する。
【0011】
本発明の他の一例としては、コントローラが、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、正面パネルに出力された所定の画像を消去する画像消去手段とディスプレイユニットの起動を停止させる起動第1停止手段とのうちのいずれか一方を有する。
【0012】
本発明の他の一例としては、コントローラが、ディスプレイユニットが起動した起動時に、カメラに移動空間を撮影させて移動空間に存する真正な利用者の顔を検知する真正利用者顔検知手段と、真正利用者顔検知手段によって真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニットの正面パネルと真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを真正な利用者の方向へ走行させる第4走行手段とを有する。
【0013】
本発明の他の一例としては、コントローラが、ディスプレイユニットの起動時に、真正利用者検知手段によって所定時間内に真正な利用者の顔を検知不能な場合、ディスプレイユニットの起動を停止させる起動第2停止手段を有する。
【0014】
本発明の他の一例としては、ディスプレイユニットが、ロッドの軸方向に沿って上下方向上方と上下方向下方とへ上下動可能であり、ロッドを中心としてロッドの周り方向へ公転可能であり、コントローラが、ディスプレイユニットの起動中に利用者が前記ディスプレイユニットの上下方向へ移動し又はディスプレイユニットの周り方向へ移動した場合、カメラが撮影した移動中の利用者にディスプレイユニットが対峙するように、ディスプレイユニットをロッドの軸方向に沿って上下方向へ上下動させる上下動手段と、ディスプレイユニットを前記ロッドを中心としてロッドの周り方向へ公転させる公転手段とを有する。
【0015】
本発明の他の一例としては、走行機構が、ロッドの下端部を連結するハウジングと、ハウジングの内部に収容されてコントローラに接続されたモーターと、ハウジングの内部に収容されてモーターの回転数を変えるギアボックスと、ハウジングの下面から下方へ露出し、ギアボックスによって変速されたモーターの回転によって駆動する一対の無限軌道又は一対の車輪とから形成され、コントローラが、モーターの発停とモーターの正逆回転とモーターの回転速度調節とを行うモーター制御手段を有する。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るディスプレイユニットによれば、それが所定の移動空間の床面上においてディスプレイユニットを所定方向へ走行させる走行機構を有するから、ディスプレイユニットそれ自体を自走させることができ、ディスプレイユニットを労力をかけずに所定の位置に自動で移動させることができる。
【0017】
撮影した物体画像データをカメラがコントローラに送信し、コントローラがカメラから送信された物体画像データと記憶した物体比較画像データとを比較し、物体画像データと物体比較画像データとが一致した場合、カメラから送信された物体像データに対応する物体を回避するように走行機構を利用してディスプレイユニットを所定方向へ走行させるディスプレイユニットは、カメラから送信された物体像データに対応する物体を回避しつつ走行機構を利用してディスプレイユニットが所定方向へ走行するから、ディスプレイユニットの自走時にディスプレイユニットに障害物を回避させることができ、障害物を避けながらディスプレイユニットを所定方向へ自走させることができる。
【0018】
撮影した利用者顔画像データをカメラがコントローラに送信し、コントローラがカメラから送信された利用者顔画像データと記憶した真正利用者顔画像データとを比較し、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致した場合、ディスプレイユニットの正面パネルと利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを利用者の方向へ走行させるディスプレイユニットは、利用者の利用者顔画像データと真正利用者の真正利用者顔画像データとを比較することで、真正利用者以外の不正な利用者を判別することができ、真正利用者と判定したときのみにディスプレイユニットを利用者の方向へ走行させるから、不正な利用者におけるディスプレイユニットの利用を防ぐことができる。ディスプレイユニットは、正当な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニットの利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニットを利用させることができる。ディスプレイユニットは、正面パネルと利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットが利用者の方向へ走行するから、移動空間における利用者の位置にかかわらず、正面パネルが利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニットを自走させることができる。
【0019】
ディスプレイユニットの起動中に利用者が移動空間を移動することでカメラが利用者を見失った後、カメラが利用者を再び捉えた場合であって、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致した場合、コントローラがディスプレイユニットの正面パネルとカメラが捉えた利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを利用者の方向へ走行させるディスプレイユニットは、ディスプレイユニットの起動中に移動空間において利用者が移動することでカメラが利用者を見失った後(カメラが利用者を撮影不能になった後)、移動空間を撮影するカメラが利用者を再び捉えた場合(カメラが利用者を再び撮影可能になった場合)、その利用者に向かってディスプレイユニットが自走するから、移動空間における利用者の位置にかかわらず、正面パネルが利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニットを自走させることができ、正面パネルの利用者が最も見易い状態をディスプレイユニット自体に作らせることができる。
【0020】
利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、コントローラが正面パネルに出力された所定の画像を消去し、又は、ディスプレイユニットの起動を停止させるディスプレイユニットは、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、コントローラが不正な利用者と判断し、正面パネルに出力された所定の画像を消去し、又は、ディスプレイユニットの起動を停止させるから、正当な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニットの利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニットを利用させることができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができる。ディスプレイユニットは、不正な利用者にディスプレイユニットが継続して使用されることはなく、真正な利用者のみにディスプレイユニットを継続して使用させることができ、ディスプレイユニットの不正な利用を防ぐことができるとともに、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができる。
【0021】
ディスプレイユニットが起動した起動時に、コントローラがカメラに移動空間を撮影させて移動空間に存する真正な利用者の顔を検知し、真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニットの正面パネルと真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを真正な利用者の方向へ走行させるディスプレイユニットは、コントローラがディスプレイユニットの起動時にカメラに移動空間を撮影させて真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニットの正面パネルと真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構を利用してディスプレイユニットを真正な利用者の方向へ走行させるから、ディスプレイユニットの起動時における真正な利用者の位置にかかわらず、正面パネルが真正な利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニットの起動時にディスプレイユニットを自走させることができる。
【0022】
ディスプレイユニットの起動時における所定時間内に真正な利用者の顔を検知不能な場合、コントローラがディスプレイユニットの起動を停止させるディスプレイユニットは、ディスプレイユニットの起動時において真正な利用者の顔を検知不能な場合、ディスプレイユニットの起動を停止させるから、真正な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニットの利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニットを利用させることができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができる。ディスプレイユニットは、不正な利用者にディスプレイユニットが使用されることはなく、真正な利用者のみにディスプレイユニットを使用させることができ、ディスプレイユニットの不正な利用を防ぐことができるとともに、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができる。
【0023】
ディスプレイユニットがロッドの軸方向に沿って上下方向上方と上下方向下方とへ上下動可能であり、ロッドを中心としてロッドの周り方向へ公転可能であり、ディスプレイユニットの起動中に利用者がディスプレイユニットの上下方向へ移動し又はディスプレイユニットの周り方向へ移動した場合、カメラが撮影した移動中の利用者にディスプレイユニットが対峙するように、コントローラがディスプレイユニットをロッドの軸方向に沿って上下方向へ上下動させ、コントローラがディスプレイユニットをロッドを中心としてロッドの周り方向へ公転させるディスプレイユニットは、ディスプレイユニットの起動中にデジタルカメラが移動中の利用者の動きを撮影し、デジタルカメラが撮影した利用者の動きに追従するように、コントローラがディスプレイユニットをロッドの軸方向に沿って上下方向へ上下動させ、コントローラがディスプレイユニットをロッドの周り方向に沿って公転させるから、利用者が正面パネルに対峙した状態を維持することができ、正面パネルの利用者が最も見易い状態をディスプレイユニットに作らせることができる。
【0024】
走行機構がロッドの下端部を連結するハウジングと、ハウジングの内部に収容されてコントローラに接続されたモーターと、ハウジングの内部に収容されてモーターの回転数を変えるギアボックスと、ハウジングの下面から下方へ露出し、ギアボックスによって変速されたモーターの回転によって駆動する一対の無限軌道又は一対の車輪とから形成され、コントローラがモーターの発停とモーターの正逆回転とモーターの回転速度調節とを行うディスプレイユニットは、ハウジング、モーター、ギアボックス、一対の無限軌道又は一対の車輪を利用することで、ディスプレイユニットを安定させた状態で自走させることができ、ディスプレイユニットを所定の位置に自動で移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】一例として示すディスプレイユニットの斜視図。
図2図1のディスプレイユニットの正面図。
図3図1のディスプレイユニットの背面図。
図4図1のディスプレイユニットの側面図。
図5】正面パネルと第1~第4延出部材とを分離したディスプレイユニットの正面図。
図6】走行機構の一例を示す構成図。
図7】ディスプレイユニットがロッドに沿って上下方向上方へ移動した状態を示す正面図。
図8】ディスプレイユニットがロッドを中心としてロッドの周り方向へ公転する状態を示す斜視図。
図9】ディスプレイユニットがロッドの所定の位置で時計回り方向又は反時計回り方向へ自転した状態を示す正面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
一例として示すディスプレイユニット10の斜視図である図1等の添付の図面を参照し、本発明に係るディスプレイユニットの詳細を説明すると、以下のとおりである。尚、図2は、ディスプレイユニット10の正面図であり、図3は、ディスプレイユニット10の背面図である。図4は、ディスプレイユニット10の側面図であり、図5は、正面パネル11(背面エリア12)と第1~第4延出部材21a~21dとを分離したディスプレイユニット10の正面図である。図6は、走行機構の一例を示す構成図である。
【0027】
図7は、ディスプレイユニット10がロッドに沿って上下方向上方へ移動した状態を示す正面図であり、図8は、ディスプレイユニット10がロッド18を中心としてロッド18の周り方向へ公転(回転)する状態を示す斜視図である。図9は、ディスプレイユニット10がロッド18の所定の位置で時計回り方向又は反時計回り方向へ自転(回転)した状態を示す正面図である。図1では、上下方向(縦方向)を矢印Aで示し、幅方向(横方向)を矢印Bで示す。図7では、上下方向上方を矢印A1で示し、上下方向下方を矢印A2で示す。図8では、公転(回転)方向を矢印Cで示し、図9では、自転(回転)方向を矢印Dで示す。
【0028】
ディスプレイユニット10(ディスプレイシステム)は、建築物の室内の移動空間において利用される。ディスプレイユニット10は、上下方向へ長い所定面積の正面パネル11(ディスプレイ)及び背面エリア12を有する。正面パネル11及び背面エリア12は、互いに並行して幅方向(横方向)へ延びる第1端縁13及び第2端縁14と、互いに並行して幅方向と交差する上下方向(縦方向)へ延びる第1側縁15及び第2側縁16とを有する。正面パネル11には、所定の画像(動画、静止画)を出力(表示)するディスプレイとして機能する。ディスプレイユニット10は、走行機構17と、上下方向へ直状に延びるロッド18(支柱)と、デジタルカメラ19(カメラ)と、コントローラ20(制御装置)とを備えている。
【0029】
正面パネル11(背面エリア12)には、第1~第4延出部材21a~21d(第1~第4延出部)が取り付けられている。尚、ディスプレイユニット10には、後記するリモコン38(スティック型コントローラ)が付属し、リモコン38を利用して地上波放送やBS放送等のテレビ番組を見ることが可能なテレビジョンとして使用することができる。又、ディスプレイユニット10の起動操作や停止操作(発停)、移動操作をリモコン38によって行うことができる。
【0030】
第1延出部材21a(第1延出部)は、正面パネル11(背面エリア12)の第1端縁13に着脱可能に取り付けられている。第1延出部材21aは、第1端縁13に並行して幅方向(一方向)へ延びる第1内周縁22aと、第1内周縁22a(第1端縁13)から上下方向上方(径方向外方)へ凸となるように円弧を画く第1外周縁23aとを有する。第1延出部材21aは、その平面形状(正面形状)が幅方向へ長い三日月形に成形され、正面パネル11(背面エリア12)の第1端縁13から上下方向上方(径方向外方)へ延出している。第1延出部材21aの第1内周縁22aには、幅方向(一方向)へ延びる第1取付プレート24aが一体に繋がっている。第1延出部材21aは、第1取付プレート24aが正面パネル11(背面エリア12)の第1端縁13に所定の取付手段(取付ボルトやビス等)によって固定されることでの第1端縁13に設置される。
【0031】
第2延出部材21b(第2延出部)は、正面パネル11(背面エリア12)の第2端縁14に着脱可能に取り付けられている。第2延出部材21bは、第2端縁14に並行して幅方向(一方向)へ延びる第2内周縁22bと、第2内周縁22b(第2端縁14)から上下方向下方(径方向外方)へ凸となるように円弧を画く第2外周縁23bとを有する。第2延出部材21bは、その平面形状(正面形状)が幅方向へ長い三日月形に成形され、正面パネル11(背面エリア12)の第2端縁14から上下方向下方(径方向外方)へ延出している。第2延出部材21bの第2内周縁22bには、幅方向(一方向)へ延びる第2取付プレート24bが一体に繋がっている。第2延出部材21bは、第2取付プレート24bが正面パネル11(背面エリア12)の第2端縁14に所定の取付手段(取付ボルトやビス等)によって固定されることでの第2端縁14に設置される。
【0032】
第3延出部材21c(第3延出部)は、正面パネル11(背面エリア12)の第1側縁15に着脱可能に取り付けられている。第3延出部材21cは、第1側縁15に並行して幅方向(一方向)へ延びる第3内周縁22cと、第3内周縁22c(第1側縁15)から幅方向外方(径方向外方)へ凸となるように円弧を画く第3外周縁23cとを有する。第3延出部材21cは、その平面形状(正面形状)が上下方向へ長い三日月形に成形され、正面パネル11(背面エリア12)の第1側縁15から幅方向外方(径方向外方)へ延出している。第3延出部材21cの第3内周縁22cには、幅方向(一方向)へ延びる第3取付プレート24cが一体に繋がっている。第3延出部材21cは、第3取付プレート24cが正面パネル11(背面エリア12)の第1側縁15に所定の取付手段(取付ボルトやビス等)によって固定されることで第1側縁15に設置される。
【0033】
第4延出部材21d(第4延出部)は、正面パネル11(背面エリア12)の第2側縁16に着脱可能に取り付けられている。第4延出部材21dは、第2側縁16に並行して幅方向(一方向)へ延びる第4内周縁22dと、第4内周縁22d(第2側縁16)から幅方向外方(径方向外方)へ凸となるように円弧を画く第4外周縁23dとを有する。第4延出部材21dは、その平面形状(正面形状)が上下方向へ長い三日月形に成形され、正面パネル11(背面エリア12)の第2側縁16から幅方向外方(径方向外方)へ延出している。第4延出部材21dの第4内周縁22dには、幅方向(一方向)へ延びる第4取付プレート24dが一体に繋がっている。第4延出部材21dは、第4取付プレート24dが正面パネル11(背面エリア12)の第2側縁16に所定の取付手段(取付ボルトやビス等)によって固定されることで第2側縁16に設置される。
【0034】
第1~第4延出部材21a~21dは、その内部にデバイス収容スペース(図示せず)が形成されている。第1~第4延出部材21a~21dの前面開口25は、生地26(スピーカーグリルネット等の織物や編み物)によって被覆されている。第1延出部材21aのデバイス収容スペースには、デジタルカメラ19(カメラ)、マイクロフォン27、人感センサ28(赤外線センサ)、光検知センサ29が収容されている。デジタルカメラ19は、その制御部がインターフェイス(有線又は無線)を介してコントローラ20に接続され、そのレンズが第1延出部材21aの前面開口25から前方へ向かい、正面パネル11の前方に位置(正対)した物体(被写体)や不特定多数の利用者(被写体)を撮影する。デジタルカメラ19には、室内の移動空間に存在する利用者(被写体)及び物体とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法を計測する距離センサ(図示せず)が内蔵されている。デジタルカメラ19の制御部は、撮影した画像データをコントローラ20に送信するとともに、距離センサが計測した離間寸法をコントローラ20に送信する。
【0035】
マイクロフォン27は、インターフェイスを介してコントローラ20に接続され、正面パネル11の前方(斜め前方を含む)に位置した不特定多数の利用者の音声を集音する(拾う)。マイクロフォン27は、集音した音声データをコントローラ20に送信する。人感センサ28は、インターフェイス)を介してコントローラ20に接続され、正面パネル11の前方(斜め前方を含む)に位置した人を感知する。人感センサ28は、人検知信号又は人非検知信号をコントローラ20に送信する。光検知センサ29は、インターフェイスを介してコントローラ20に接続され、ディスプレイユニット10の周辺の光を検知する。光検知センサ29は、光検知信号又は光非検知信号をコントローラ20に送信する。
【0036】
第2延出部材21bのデバイス収容スペースには、LED照明30が収容されている。第3及び第4延出部材21c,21dのデバイス収容スペースには、LED照明30及びスピーカー31が収容されている。LED照明30は、インターフェイスを介してコントローラ20に接続され、正面パネル11の前方(斜め前方を含む)を照らす。スピーカー31は、インターフェイスを介してコントローラ20に接続され、所定の音を発生する。
【0037】
ディスプレイユニット10では、第1延出部材21aの円弧を画く第1外周縁23aと第3延出部材21cの円弧を画く第3外周縁23cとが第1仮想交差周縁32aにおいて繋がり、第1延出部材21aの円弧を画く第1外周縁23aと第4延出部材21dの円弧を画く第4外周縁23dとが第2仮想交差周縁32bにおいて繋がっている。第2延出部材21bの円弧を画く第2外周縁23bと第3延出部材21cの円弧を画く第3外周縁23cとが第3仮想交差周縁32cにおいて繋がり、第2延出部材21bの円弧を画く第2外周縁23bと第4延出部材21dの円弧を画く第4外周縁23dとが第4仮想交差周縁32dにおいて繋がっている。ディスプレイユニット10では、第1~第4延出部材21a~21dの第1~第4外周縁23a~23dと第1~第4仮想交差周縁32a~32dとが上下方向(交差方向)へ長い楕円形を模っている。
【0038】
ディスプレイユニット10では、第1端縁13と第1側縁15とが交差する第1交差角部33aが第1延出部材21aの第1外周縁23aと第3延出部材21cの第3外周縁23cとを繋ぐ第1仮想交差周縁32aよりも径方向外方へ延出し、第1端縁13と第2側縁16とが交差する第2交差角部33bが第1延出部材21aの第1外周縁23aと第4延出部材21dの第4外周縁23dを繋ぐ第2仮想交差周縁32bよりも径方向外方へ延出している。更に、第2端縁14と第1側縁15とが交差する第3交差角部33cが第2延出部材21bの第2外周縁23bと第3延出部材21cの第3外周縁23cとを繋ぐ第3仮想交差周縁32cよりも径方向外方へ延出し、第2端縁14と第2側縁16とが交差する第4交差角部33dが第2延出部材21bの第2外周縁23bと第4延出部材21dの第4外周縁23dとを繋ぐ第4仮想交差周縁32dよりも径方向外方へ延出している。
【0039】
ディスプレイユニット10は、幅方向へ長い楕円形を模る第1~第4延出部材21a~21d(第1~第4延出部)の円弧を画く第1~第4外周縁23a~23dと第1~第4仮想交差周縁32a~32dとが正面パネル11を取り囲み、第1~第4交差角部33a~33dが楕円形を模る第1~第4仮想交差周縁32a~32dよりも径方向外方へ延出することで、第1~第4延出部材21a~21dによって矩形の正面パネル11が矩形と楕円形(円形)との組み合わせからなる装飾美と機能美とを備えている。ディスプレイユニット10は、矩形と楕円形(円形)との組み合わせからなる装飾美及び機能美を備えた優れた美観(審美性)を有し、正面パネル11の見場が良く、正面パネル11を見た利用者が美感を感じ、利用者にディスプレイユニット10を使ってみたいという意欲(使用意欲)を惹起させることができるとともに、利用者の購買意欲を惹起することができる。
【0040】
走行機構17は、ハウジング34及び走行用モーター35(モーター)と、ギアボックス36及び一対の無限軌道37(キャタピラー)と、リモコン38(スティック型コントローラ)とから形成されている。ハウジング34は、アルミニウムやステンレス等に金属又は強化プラスチックから作られて略四角柱状に成形され、その内部に所定容積の機器収容スペースが形成されている。
【0041】
ハウジング34の中央には、台座39を介してロッド18の下端部が連結手段によって回転可能に連結されている。ハウジング34に対してロッド18が右回り方向(時計回り方向)及び左周り方向(反時計回り方向)へ回転可能である。ハウジング34の機器収容スペースには、ロッド18を右回り方向(時計回り方向)及び左周り方向(反時計回り方向)へ回転させる第1モーター(図示せず)が収容(設置)されている。第1モーターはその制御部がコントローラにインターフェイスを介して接続されている。
【0042】
走行用モーター35は、ハウジング34の機器収容スペースに収容され、その制御部がコントローラ20にインターフェイスを介して接続されている。ギアボックス36は、ハウジング34の機器収容スペースに収容されている。ギアボックス36には、走行用モーター35の回転軸が連結されている。ギアボックス36は、走行用モーター35の回転数を変える(減速する)。
【0043】
それら無限軌道37(キャタピラー)は、ゴム素材から作られ、ハウジング34の下部に駆動可能に取り付けられている。無限軌道37は、その起動輪(スプロケット・ホイール)がギアボックス36の駆動軸に連結されている。それら無限軌道37の略下半分がハウジング34の下面から下方に露出している。ギアボックス36によって減速された走行用モーター35の回転軸の回転がギアボックス36の駆動軸から無限軌道37の起動輪に伝達され、起動輪の回転によって無限軌道37が駆動する。
【0044】
尚、無限軌道37(キャタピラー)に替えて一対の車輪(タイヤ)(図示せず)を使用することもできる。それら車輪は、ゴム素材から作られ、その回転軸がギアボックス36の駆動軸に連結されている。それら車輪の略下半分がハウジング34の下面から下方に露出している。ギアボックス36によって減速された走行用モーター35の回転軸の回転がギアボックス36の駆動軸から車輪の回転軸に伝達され、回転軸の回転によって車輪が駆動(転動)する。
【0045】
リモコン38(スティック型コントローラ)は、インターフェース(無線)を介してコントローラ20に接続されている。ディスプレイユニット10では、リモコン38(スティック型コントローラ)のスティックを操作する(スティックを所定の方向へ傾斜させる)ことにより、無限軌道37(又は車輪)が駆動し、ディスプレイユニット10を所望の方向へ走行させる。
【0046】
ロッド18(支柱)は、アルミニウムやステンレス等に金属又は強化プラスチックから作られている。ロッド18は、その上端部がディスプレイユニット10の背面エリア12に連結手段(連結ボルトやアングル材、連結プレート等の連結金具)によって連結されている。ロッド18の上端部(背面エリア12の中央)には、ディスプレイユニット10を時計回り方向及び反時計回り方向へ自転(回転)させる第2モーター(図示せず)が設置されている。第2モーターは、その制御部がコントローラにインターフェイスを介して接続されている。ロッド18には、ロッドを上下方向へ上下動させるリニアモーター(図示せず)が設置されている。リニアモーターは、その制御部がコントローラにインターフェイスを介して接続されている。
【0047】
ロッド18は、ハウジング34の機器収容スペースに収容(設置)された第1モーターの駆動によって右回り方向(時計回り方向)及び左周り方向(反時計回り方向)へ回転する。ロッド18の右回り方向及び左周り方向へ回転に伴い、ロッド18に連結されたディスプレイユニット10(第1~第4延出部材21a~21dを含む)がロッド18の周り方向に沿って矢印Cで示す右回り方向と左回り方向とへ自動的に公転(回転)する(図8参照)。
【0048】
ロッド18は、それに設置されたリニアモーターの駆動によって上下方向上方及び上下方向下方へ上下動する。ロッド18の上下方向上方及び上下方向下方へ移動に伴い、ロッド18の上端部に連結されたディスプレイユニット10(第1~第4延出部材を含む)がロッド18の軸方向に沿って矢印A1で示す上下方向上方と矢印A2で示す上下方向下方とへ自動的に上下動する(図7参照)。ロッド18の上端部(背面エリア12の中央)に設置された第2モーターの駆動によってディスプレイユニット10(第1~第4延出部材を含む)が背面エリアの中央部を回転軸としてロッド18の所定の箇所において矢印Dで示す時計回り時方向と反時計回り方向とへ自動的に自転(回転)する(図9参照)。
【0049】
コントローラ20(制御装置)は、ハウジング34の機器収容スペースに収容(内蔵)され、中央処理部(CPU又はMPU)とメモリ(メインメモリおよびキャッシュメモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(OS)によって動作する物理的なコンピュータであり、大容量記憶領域を実装している。コントローラ20のメインメモリには、ウェブブラウザ及び電子メールの送受信や電子メールの管理を行う電子メールクライアントが記憶(格納)されている。コントローラ20の中央処理部は、オペレーティングシステム(OS)による制御に基づいて、メモリに記憶されたアプリケーション(画像データを3D画像に加工する3Dデザインアプリケーション、音声や文字を多国語に翻訳する翻訳アプリケーション、人工知能アルゴリズムを含む)を起動し、そのアプリケーションに従って、以下に説明する各手段を実施する。
【0050】
尚、コントローラ20がインターネット上のクラウド(クラウドコンピューティング)に仮想(形成)されたWebアプリケーションサーバ(仮想サーバ)あってもよい。Webアプリケーションサーバは、仮想CPU又は仮想MPU(中央処理部)と仮想メインメモリ及び仮想キャッシュメモリ(メモリ)とを有して独立したオペレーティングシステム(仮想OS)によって動作する仮想サーバであり、大容量記憶領域が仮想(形成)されている。クラウドとしては、Infrastructure as a Service(IaaS)、Platform as a Service(PaaS)、Software as a Service(SaaS)を利用することができる。
【0051】
コントローラ20は、ウェブブラウザを利用してインターネットに接続可能であり、インターネットを利用してアクセス制限がない不特定多数の外部サーバ(物理サーバや仮想サーバ)のURLを使用してそれら外部サーバにアクセスかつログインすることができるとともに、インターネットにおいて各種検索エンジンを利用することができる。コントローラ20は、インターネットを利用して各種情報(文字データや画像データ)を他の複数の外部サーバに提供する(送信する)ことができ、インターネットを利用して各種情報をそれら外部サーバから受け取る(受信する)ことができる。
【0052】
コントローラ20の大容量記憶領域には、ディスプレイユニット10を特定するディスプレイユニット特定情報(ディスプレイユニット特定識別子)が記憶(格納)され、ディスプレイユニット10を利用する真正な利用者の真正利用者特定情報(真正利用者特定識別子)及び真正利用者の属性である真正利用者情報が記憶(格納)されている。ディスプレイユニット特定情報としては、ディスプレイユニット10のIPアドレスやMACアドレス、URL、メールアドレス、Cookie情報、固体識別番号等を利用することができる他、コントローラ20がディスプレイユニット10を識別するユニークな識別子を独自に生成し、生成した識別子をディスプレイユニット10特定情報にすることができる。
【0053】
真正利用者特定情報としては、真正利用者がディスプレイユニット10の利用時に設定したパスワードやID番号を利用することができる他、コントローラ20が真正利用者を特定するユニークな識別子を独自に生成し、生成した識別子を真正利用者特定情報にすることができる。真正利用者特定情報は、ディスプレイユニット特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)される。真正利用者情報としては、利用者の氏名、住所、電話番号、年齢、性別、メールアドレス等がある。真正利用者情報は、真正利用者特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)される。
【0054】
コントローラ20は、ディスプレイユニット10を利用する真正利用者の真正利用者顔画像データを記憶する(真正利用者顔画像データ記憶手段)。真正利用者の真正利用者顔画像データは、ディスプレイユニット10に設置されたデジタルカメラ19によって撮影され、デジタルカメラ19からコントローラ20に送信された後、ディスプレイユニット特定情報及び真正利用者特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)される。
【0055】
コントローラ20は、ディスプレイユニット10を利用する真正利用者の音声を識別する識別音声波形データ(識別音声波形)を記憶(格納)する(識別音声波形データ記憶手段)。真正利用者の識別音声波形データは、ディスプレイユニット10に設置されたマイクロフォン27によって集音され、マイクロフォン27からコントローラ20に送信された後、ディスプレイユニット特定情報及び真正利用者特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)される。
【0056】
コントローラ20は、室内の移動空間に存在する物体(障害物)の物体比較画像データを記憶する(物体比較画像データ記憶手段)。物体比較画像データは、ディスプレイユニット10に設置されたデジタルカメラ19によって撮影され、デジタルカメラ19からコントローラ20に送信された後、ディスプレイユニット特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)される。コントローラ20は、走行用モーター35、リニアモーター、第1モーター、第2モーターの発停、走行用モーター35、リニアモーター、第1モーター、第2モーターの正逆回転、走行用モーター35、リニアモーター、第1モーター、第2モーターの回転速度調節を行う(モーター制御手段)。
【0057】
ディスプレイユニット10の起動(ON)手順の一例は、以下のとおりである。尚、ディスプレイユニット10に設置された人感センサ28及び光検知センサ29がON状態(検知可能状態)になっている。ディスプレイユニット10の利用者がディスプレイユニット10の近傍(ディスプレイユニット10から30~500cmの範囲)に移動し、正面パネル11の前方に位置すると、人感センサ28が利用者を検知し、人感センサ28が人検知信号をコントローラ20に送信する。
【0058】
更に、光検知センサがディスプレイユニット10の周辺の光を感知しない場合、光非検知信号をコントローラ20に送信する。人感センサ28から人検知信号を受信するとともに光検知センサ29から光非検知信号を受信したコントローラ20は、ディスプレイユニット10を起動する(ディスプレイユニット10のスイッチをONにする)とともに(ディスプレイユニット起動手段)、LED照明30を起動(ON)させ、正面パネル11の前方を照らす。尚、利用者が、リモコン(スティック型コントローラ)のスイッチをONにすることで、ディスプレイユニット10を起動させることができる。ディスプレイユニット10が起動すると、正面パネル11(ディスプレイ)に各種アイコンが出力(表示)され、ディスプレイユニット10が利用可能になる。
【0059】
コントローラ20は、ディスプレイユニット10を起動させた直後、デジタルカメラ19の制御部に撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を送信する。撮影信号及び画像送信信号を受信したデジタルカメラ19の制御部は、利用者の顔(利用者の上半身)を撮影し、撮影した利用者の利用者顔画像データをコントローラ20に送信する(利用者顔画像データ送信手段)。利用者顔画像データを受信したコントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データと真正利用者顔画像データ記憶手段によって記憶した真正利用者顔画像データとを比較し、建築物の室内の移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔であるかを検知する(真正利用者顔検知手段)。
【0060】
コントローラ20は、真正利用者顔検知手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとが一致し、移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔であると判断して真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニット10の起動を継続しつつ、ディスプレイユニット10の正面パネル11と真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35の制御部に走行信号(接近信号又は離間信号)を送信し、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者の方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行させる(第4走行手段)。走行用モーター35の制御部は、走行信号に従って走行用モーター35を起動し、無限軌道37(キャタピラー)又は車輪を駆動させる。無限軌道37又は車輪の駆動によってディスプレイユニット10が真正な利用者の方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行する。尚、第4走行手段において、デジタルカメラ19の制御部は、距離センサが計測した利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法をコントローラ20に送信し、コントローラ20は、送信された離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35をコントロール(制御)する。
【0061】
コントローラ20は、デジタルカメラ19の制御部に室内の移動空間の撮影信号及び画像送信信号を送信する。デジタルカメラ19の制御部は、コントローラ20からの撮影指定及び画像送信信号に従って室内の移動空間に存在する物体を撮影し、物体画像データをコントローラ20に送信する(物体画像データ送信手段)。デジタルカメラ19から物体画像データを受信したコントローラ20は、物体画像データ送信手段によってデジタルカメラ19から送信された物体画像データと物体比較画像データ記憶手段によって記憶した物体比較画像データとを比較する(物体画像データ比較手段)。
【0062】
コントローラ20は、物体画像データ比較手段によって物体画像データと物体比較画像データとを比較した結果、物体画像データと物体比較画像データとが一致した場合、デジタルカメラ19が撮影した物体画像データを障害物と判断し、デジタルカメラ19から送信された物体画像データに対応する物体(障害物)を回避するように走行機構17を利用してディスプレイユニット10を所定方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行させる(第1走行手段)。従って、第4走行手段において物体(障害物)を回避しつつ、ディスプレイユニット10が真正な利用者に近づくように走行し、又は、真正な利用者から離れるように走行する。尚、距離センサによって物体(障害物)とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の距離(離間寸法)が計測され、コントローラ20が物体画像データ及び距離(離間寸法)に基づいて物体(障害物)を回避するように、ディスプレイユニット10をコントロール(制御)する。
【0063】
尚、設定寸法(正面パネル11と真正な利用者との離間寸法)は、事前にリモコン38(スティック型コントローラ)からコントローラ20に入力され、ディスプレイユニット特定情報に関連付けられた状態でコントローラ20の大容量記憶領域に記憶(格納)されている。尚、設定寸法は何時でも変更することができる。設定寸法の一例としては、50~300cm(好ましくは、100~250cm)の範囲で設定される。
【0064】
例えば、真正な利用者が室内の移動空間において設定寸法よりも遠くに存する場合(設定寸法よりも離れている場合)、コントローラ20は、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者に近づく方向(近接方向)へ走行させる(第4走行手段)。真正な利用者が室内の移動空間において設定寸法よりも近くに存する場合(設定寸法未満にいる場合)、コントローラ20は、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者に近づく方向(近接方向)へ走行させる(第4走行手段)。
【0065】
コントローラ20は、デジタルカメラ19に内蔵された距離センサが計測した利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法と、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データとに基づいてディスプレイユニット10の正面パネル11と利用者との離間寸法を判断し(離間寸法判断手段)、離間寸法判断手段によって計測した離間寸法が設定寸法になった場合、走行用モーターの制御部に停止信号を送信する。コントローラ20から停止信号を受信した走行用モーター35の制御部は、走行用モーター35を停止させる。ディスプレイユニット10の走行が停止することで、正面パネル11と利用者との離間寸法が設定寸法になる。
【0066】
コントローラ20は、真正利用者顔検知手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔でないと判断し、所定時間内(5秒~30秒)に真正な利用者の顔を検知不能である場合、起動させたディスプレイユニット10を停止させ(起動第2停止手段)、正面パネル11(ディスプレイ)の出力(表示)を消すとともに、起動させたLED照明30を停止(消灯)させる。尚、人感センサ28及び光検知センサ29を所定時間(30秒~300秒)OFF状態(検知不能状態)にし、所定時間経過後に人感センサ28及び光検知センサ29を再びON状態(検知可能状態)にする。
【0067】
尚、コントローラ20は、ディスプレイユニット10の起動中、マイクロフォン27に集音信号及び音声送信信号を送信する。マイクロフォン27は、利用者が所定の音(声)(例えば、会話や笑い声等)を発音すると、利用者が発音した音声(声)を集音し、集音した利用者の音声データをコントローラ20に送信する(利用者音声データ送信手段)。コントローラ20は、利用者音声データ送信手段によってマイクロフォン27から送信された利用者の音声データの利用者音声波形データと識別音声波形データ記憶手段によって記憶した真正利用者の音声データの識別音声波形データとを比較する(音声波形データ比較手段)。
【0068】
コントローラ20は、音声波形データ比較手段によって利用者音声波形データと識別音声波形データとを比較した結果、利用者音声波形データと識別音声波形データとが一致した場合、その音声(声)を発した利用者が真正利用者であると判断し、ディスプレイユニット10の起動を継続する。音声波形データ比較手段によって比較した利用者音声波形データと識別音声波形データとが不一致の場合、コントローラ20は、その音声(声)を発した利用者が真正な利用者でないと判断し、起動させたディスプレイユニット10を停止させ(起動第3停止手段)、正面パネル11(ディスプレイ)の出力(表示)を消すとともに、起動させたLED照明30を停止(消灯)させる。尚、人感センサ28及び光検知センサ29を所定時間(30秒~300秒)OFF状態(検知不能状態)にし、所定時間経過後に人感センサ28及び光検知センサ29を再びON状態(検知可能状態)にする。
【0069】
ディスプレイユニット10は、コントローラ20がディスプレイユニット10の起動時にデジタルカメラ19に室内の移動空間を撮影させて真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11と真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者の方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行させるから、ディスプレイユニット10の起動時における真正な利用者の位置にかかわらず、正面パネル11が真正な利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニット10の起動時にディスプレイユニット10を自走させることができる。
【0070】
ディスプレイユニット10は、その起動時において真正な利用者の顔を検知不能である場合、コントローラ20がディスプレイユニット10の起動を停止させるから、真正な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニット10の利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニット10を利用させることができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができる。ディスプレイユニット10は、不正な利用者にディスプレイユニット10が使用されることはなく、真正な利用者のみにディスプレイユニット10を使用させることができ、ディスプレイユニット10の不正な利用を防ぐことができるとともに、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができる。
【0071】
ディスプレイユニット10は、デジタルカメラ19から送信された物体像データに対応する物体(障害物)を回避しつつ、走行機構17を利用してディスプレイユニット10が所定方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行するから、ディスプレイユニット10の自走時にディスプレイユニット10に障害物を回避させることができ、障害物を避けながらディスプレイユニット10を所定方向へ自走させることができる。
【0072】
ディスプレイユニット10が起動した後、真正利用者は、正面パネル11(ディスプレイ)に出力(表示)された各種アイコン(例えば、地デジ放送アイコン、BSデジタル放送アイコン、CSデジタル放送アイコン、ゲームアイコン、ディスプレイシステムアイコン)のアプリケーションを利用することができ、インターネットを介して不特定多数の外部サーバ(物理サーバや仮想サーバ)と各種情報(文字データや画像データ)の送受信を行うことができるとともに、地上波放送やBS放送等のテレビ番組を見ることができる。
【0073】
尚、ディスプレイユニット10の一連の操作(放送チャンネル変更、ボリューム、再生、録画等)は、リモコン38(スティック型コントローラ)によって行うことができる。又、正面パネル11(ディスプレイ)に出力(表示)されたOFFボタンをタップ(クリック)し又はリモコン38(スティック型コントローラ)のOFFボタンを押すことで、ディスプレイユニット10がOFFになり、ディスプレイユニット10が停止する。
【0074】
ディスプレイユニット10が起動した後、ディスプレイユニット10の起動中に、コントローラ20は、真正利用者の顔の撮影信号及び画像送信信号をデジタルカメラ19の制御部に送信する。デジタルカメラ19の制御部は、コントローラ20から送信された撮影信号及び画像送信信号に従い、真正利用者の顔の撮影を継続し、又は、真正利用者の顔を定期的(例えば、10秒間隔や30秒間隔、1分間隔、2分間隔等)に撮影し、撮影した利用者顔画像データをコントローラ20に送信する。コントローラ20は、真正利用者の顔が常時正面パネル11(ディスプレイ)に対峙(正対)するように、ディスプレイユニット10(正面パネル11)を動作させる。
【0075】
ディスプレイユニット10(正面パネル11)の動作の一例として、コントローラ20は、正面パネル11の上方へ真正利用者の顔(上半身)が移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の軸方向に沿って上下方向上方へ自動的に上昇させる(上下動手段)。又、正面パネル11の下方へ真正利用者の顔が(上半身)移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の軸方向に沿って上下方向下方へ自動的に下降させる(上下動手段)。
【0076】
ディスプレイユニット10(正面パネル11)の動作の他の一例として、コントローラ20は、正面パネル11の右方へ真正利用者の顔(上半身)が移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の周り方向に沿って右回り方向(時計回り方向)へ自動的に公転(回転)させる(公転手段)。又、正面パネル11の左方へ真正利用者の顔(上半身)が移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の周り方向に沿って左回り方向(反時計回り方向)へ自動的に公転(回転)させる(公転手段)。
【0077】
ディスプレイユニット10(正面パネル11)の動作の他の一例として、コントローラ20は、正面パネル11の上方であって正面パネル11の右方へ真正利用者の顔(上半身)が移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の軸方向に沿って上下方向上方へ自動的に上昇させるとともに、ディスプレイユニット10をロッド18の周り方向に沿って右回り方向(時計回り方向)へ自動的に公転(回転)させる(上下動手段、公転手段)。
【0078】
又、コントローラ20は、正面パネル11の下方であって正面パネル11の左方へ真正利用者の顔(上半身)が移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影し、デジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔(上半身)の動きを感知(検出)し、その動きに追従するように、ディスプレイユニット10をロッド18の軸方向に沿って上下方向下方へ自動的に下降させるとともに、ディスプレイユニット10をロッド18の周り方向に沿って左回り方向(反時計回り方向)へ自動的に公転(回転)させる(上下動手段、公転手段)。
【0079】
ディスプレイユニット10は、その起動中にデジタルカメラ19が真正利用者の顔(上半身)の動きを撮影し、コントローラ20がデジタルカメラ19によって撮影された真正利用者の顔の動きを感知(検出)し、デジタルカメラ19が撮影した真正利用者の動きに追従するように、コントローラ20がディスプレイユニット10(正面パネル11)をロッド18の軸方向に沿って上下方向へ上下動させ、コントローラ20がディスプレイユニット10(正面パネル11)をロッド18の周り方向に沿って公転させるから、真正利用者の顔が正面パネル11に対峙(正対)した状態を維持することができ、正面パネル11の真正利用者が最も見易い状態(真正利用者の顔が正面パネル11の正面にある状態)をディスプレイユニット10自体に作らせることができる。
【0080】
尚、真正利用者は、ディスプレイユニット10が起動した後、リモコン38(スティック型コントローラ)を操作し、ディスプレイユニット10(正面パネル11)をロッド18の軸方向に沿って上下方向へ上下動させることができ、ディスプレイユニット10(正面パネル11)をロッド18の周り方向に沿って公転させることができるとともに、ディスプレイユニット10(正面パネル11)を背面エリア12の中央部を軸としてロッド18の所定の箇所において時計回り時方向と反時計回り方向とへ自転(回転)させることができる。
【0081】
利用者がディスプレイユニット10を使用中(ディスプレイユニット10の起動中)、利用者がディスプレイユニット10の正面パネル11から離間する方向(離間方向)へ移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影するとともに、距離センサが利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の距離(離間寸法)を計測し、利用者の動きと距離(離間寸法)とをコントローラ20に送信する。コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データと距離(離間寸法)とに基づいて利用者が正面パネル11から離間する方向へ移動したと判断する。コントローラ20は、利用者が正面パネル11から離間する方向へ移動したと判断した後、デジタルカメラ19の制御部に撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を送信する。撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を受信したデジタルカメラ19の制御部は、正面パネル11から離間する方向(離間方向)へ移動した利用者又は移動中の利用者の顔(上半身)を撮影し、撮影した利用者の利用者顔画像データと距離センサが計測した距離(離間寸法)とをコントローラ20に送信する(利用者顔画像データ送信手段、距離送信手段)。コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データと真正利用者顔画像データ記憶手段によって記憶した真正利用者顔画像データとを比較する(顔画像データ比較手段)。
【0082】
利用者がディスプレイユニット10の正面パネル11から離間する方向へ移動した後又は移動中に、コントローラ20は、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致し、室内の移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔であると判断して真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11と真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35の制御部に走行信号(接近信号)を送信し、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者に近づく方向(近接方向)へ走行させる(第2走行手段)。尚、第2走行手段において、デジタルカメラ19の制御部は、距離センサが計測した利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法をコントローラ20に送信し、コントローラ20は、送信された離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35をコントロール(制御)する。
【0083】
走行用モーター35の制御部は、走行信号(接近信号)に従って走行用モーター35を起動し、無限軌道37(キャタピラー)(又は車輪)を駆動させる。無限軌道37(又は車輪)の駆動によってディスプレイユニット10が真正な利用者に近づく方向へ走行する。尚、コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された物体像データに対応する物体(障害物)を回避するように走行機構17を利用してディスプレイユニット10を利用者に近づく方向(近接方向)へ走行させる(第1走行手段)。
【0084】
コントローラ20は、第4走行手段と同様に、距離センサが計測した利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法と、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データとに基づいてディスプレイユニット10の正面パネル11と利用者との離間寸法を判断し(離間寸法判断手段)、ディスプレイユニット10が利用者に向かって近づくことで、離間寸法判断手段によって計測した離間寸法が設定寸法になった場合、走行用モーター35の制御部に停止信号を送信する。コントローラ20から停止信号を受信した走行用モーター35の制御部は、走行用モーター35を停止させる。ディスプレイユニット10の走行が停止することで、正面パネル11と利用者との離間寸法が設定寸法になる。
【0085】
利用者がディスプレイユニット10を使用中(ディスプレイユニット10の起動中)、利用者がディスプレイユニット10の正面パネル11に近づく方向(近接方向)へ移動した場合、デジタルカメラ19がその様子を撮影するとともに、距離センサが利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の距離(離間寸法)を計測し、利用者の動きと距離(離間寸法)とをコントローラ20に送信する。コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データと距離(離間寸法)とに基づいて利用者が正面パネル11に近づく方向へ移動したと判断する。コントローラ20は、利用者が正面パネル11に近づく方向へ移動したと判断した後、デジタルカメラ19の制御部に撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を送信する。撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を受信したデジタルカメラ19の制御部は、正面パネル11に近づく方向(近接方向)へ移動した利用者の顔(上半身)を撮影し、撮影した利用者の利用者顔画像データと距離センサが計測した距離(離間寸法)とをコントローラ20に送信する(利用者顔画像データ送信手段、距離送信手段)。コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データと真正利用者顔画像データ記憶手段によって記憶した真正利用者顔画像データとを比較する(顔画像データ比較手段)。
【0086】
利用者がディスプレイユニット10の正面パネル11に近づく方向へ移動した後又は移動中に、コントローラ20は、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致し、室内の移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔であると判断して真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11と真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35の制御部に走行信号(離間信号)を送信し、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者から離れる方向(離間方向)へ走行させる(第2走行手段)。
【0087】
走行用モーター35の制御部は、走行信号(離間信号)に従って走行用モーター35を起動し、無限軌道37(キャタピラー)(又は車輪)を駆動させる。無限軌道37(又は車輪)の駆動によってディスプレイユニット10が真正な利用者から離れる方向へ走行する。尚、コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された物体像データに対応する物体(障害物)を回避するように走行機構17を利用してディスプレイユニット10を利用者から離れる方向(離間方向)へ走行させる(第1走行手段)。
【0088】
コントローラ20は、距離センサが計測した利用者とディスプレイユニット10(正面パネル11)との間の離間寸法と、デジタルカメラ19から送信された利用者顔画像データとに基づいてディスプレイユニット10の正面パネル11と利用者との離間寸法を判断し(離間寸法判断手段)、ディスプレイユニット10が利用者から離れることで、離間寸法判断手段によって計測した離間寸法が設定寸法になった場合、走行用モーター35の制御部に停止信号を送信する。コントローラ20から停止信号を受信した走行用モーター35の制御部は、走行用モーター35を停止させる。ディスプレイユニット10の走行が停止することで、正面パネル11と利用者との離間寸法が設定寸法になる。
【0089】
コントローラ20は、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致である場合であって、所定時間内(5秒~30秒)に真正な利用者の顔を検知不能である場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11に対峙(対向)する利用者の顔が真正な利用者の顔でないと判断し、正面パネル11に出力(表示)された所定の画像を消去し(画像消去手段)、又は、ディスプレイユニット10の起動を停止させる(起動第1停止手段)。尚、人感センサ28及び光検知センサ29を所定時間(30秒~300秒)OFF状態(検知不能状態)にし、所定時間経過後に人感センサ28及び光検知センサ29を再びON状態(検知可能状態)にする。
【0090】
ディスプレイユニット10は、利用者の利用者顔画像データと真正利用者の真正利用者顔画像データとを比較することで、真正利用者以外の不正な利用者を判別することができ、真正利用者と判定したときのみにディスプレイユニット10を利用者の方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行させるから、不正な利用者におけるディスプレイユニット10の利用を防ぐことができる。
【0091】
ディスプレイユニット10は、正当な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニット10の利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニット10を利用させることができる。ディスプレイユニット10は、正面パネル11と利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行機構17を利用してディスプレイユニット10が利用者の方向(利用者に近づく方向(近接方向)又は利用者から離れる方向(離間方向))へ走行するから、室内の移動空間における利用者の位置にかかわらず、正面パネル11が利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニット10を自走させることができる。
【0092】
ディスプレイユニット10は、利用者がディスプレイユニット10の正面パネル11から離れる方向又は正面パネル11に近づく方向へ移動した後又は移動中に、利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、コントローラ20が不正な利用者と判断し、正面パネル11に出力された所定の画像を消去し、又は、ディスプレイユニット10の起動を停止させるから、正当な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニット10の利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニット10を利用させることができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができる。
【0093】
ディスプレイユニット10は、不正な利用者にディスプレイユニット10が継続して使用されることはなく、真正な利用者のみにディスプレイユニット10を継続して使用させることができ、ディスプレイユニット10の不正な利用を防ぐことができるとともに、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができる。
【0094】
利用者がディスプレイユニット10を使用中(ディスプレイユニット10の起動中)、利用者が室内の移動空間を移動することで、デジタルカメラ19が利用者を撮影不能になった場合(デジタルカメラ19が利用者を見失った場合)、デジタルカメラ19の制御部は、撮影不能信号をコントローラ20に送信する。デジタルカメラ19から撮影不能信号を受信したコントローラ20は、ディスプレイユニット10をロッド18の軸方向に沿って上下方向上方又は上下方向下方へ上下動させ(上下動手段)、又は、ディスプレイユニット10をロッド18の周り方向に沿って右回り方向(時計回り方向)又は左回り方向(反時計回り方向)へ公転(回転)させ(公転手段)、或いは、ディスプレイユニット10を背面エリア12の中央部を回転軸としてロッド18の所定の箇所において時計回り時方向又は反時計回り方向へ自転(回転)させ(自転手段)、撮影不能になった利用者を探す(利用者探索手段)。尚、上下動手段、公転手段、自転手段の全てが同時に行われる場合、上下動手段、公転手段、自転手段のうちの少なくとも2つの手段が行われる場合がある。
【0095】
コントローラ20がディスプレイユニット10を上下動させ、ディスプレイユニット10を公転(回転)させ、ディスプレイユニット10を自転(回転)させることで、撮影不能になった利用者を探し、デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になった場合(デジタルカメラ19が利用者を再び捉えた場合)、コントローラ20は、デジタルカメラ19の制御部に撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を送信する。撮影信号、画像送信信号、距離(離間寸法)計測信号を受信したデジタルカメラ19の制御部は、利用者の顔(上半身)を撮影し、撮影した利用者の利用者顔画像データと距離センサが計測した距離(離間寸法)とをコントローラ20に送信する(利用者顔画像データ送信手段)。
【0096】
利用者がディスプレイユニット10の利用中(ディスプレイユニット10の起動中)、デジタルカメラ19が利用者を撮影不能になった後、デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になると、コントローラ20は、顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較する。コントローラ20は、利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと一致し、室内の移動空間に存する利用者の顔が真正な利用者の顔であると判断して真正な利用者の顔を検知した場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11と真正な利用者との離間寸法が設定寸法になるように、走行用モーター35の制御部に走行信号(接近信号)を送信し、走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者に近づく方向(近接方向)又はディスプレイユニット10を真正な利用者から離れる方向(離間方向)へ走行させる(第2走行手段)。
【0097】
走行用モーター35の制御部は、走行信号(接近信号)に従って走行用モーター35を起動し、無限軌道37(キャタピラー)(又は車輪)を駆動させる。無限軌道37(又は車輪)の駆動によってディスプレイユニット10が真正な利用者に近づく方向(近接方向)又は真正な利用者から離れる方向(離間方向)へ走行する。尚、コントローラ20は、デジタルカメラ19から送信された物体像データに対応する物体(障害物)を回避するように走行機構17を利用してディスプレイユニット10を真正な利用者に近づく方向(近接方向)又は真正な利用者から離れる方向(離間方向)へ走行させる(第1走行手段)。
【0098】
コントローラ20は、デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になった後に顔画像データ比較手段によって利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致である場合であって、所定時間内(5秒~30秒)に真正な利用者の顔を検知不能である場合、ディスプレイユニット10の正面パネル11に対峙(対向)する利用者の顔が真正な利用者の顔でないと判断し、正面パネル11に出力(表示)された所定の画像を消去し(画像消去手段)、又は、ディスプレイユニット10の起動を停止させる(起動第1停止手段)。尚、人感センサ28及び光検知センサ29を所定時間(30秒~300秒)OFF状態(検知不能状態)にし、所定時間経過後に人感センサ28及び光検知センサ29を再びON状態(検知可能状態)にする。
【0099】
コントローラ20は、デジタルカメラ19が利用者を撮影不能になり、デジタルカメラ19の制御部が撮影不能信号をコントローラ20に送信するとともに、人感センサ28が利用者(人)を検知しなくなり、人感センサ28が人非検知信号をコントローラ20に送信し、撮影不能信号及び人非検知信号を受信してから所定時間(10~30秒)経過した後、コントローラ20は、ディスプレイユニット10の起動を停止させるとともに、起動させたLED照明30を停止(消灯)させる。コントローラ20は、人感センサ28及び光検知センサ29を所定時間(30秒~300秒)OFF状態(検知不能状態)にし、所定時間経過後に人感センサ28及び光検知センサ29を再びON状態(検知可能状態)にする。
【0100】
ディスプレイユニット10は、それが所定の移動空間の床面上においてディスプレイユニット10を所定方向へ走行させる走行機構17を有するから、ディスプレイユニット10それ自体を自走させることができ、ディスプレイユニット10を労力をかけずに所定の位置に自動で移動させることができる。
【0101】
ディスプレイユニット10は、ディスプレイユニット10の起動中に室内の移動空間において利用者が移動することでデジタルカメラ19が利用者を見失った後(デジタルカメラ19が利用者を撮影不能になった後)、上下動手段、公転手段、自転手段によって移動空間を撮影するデジタルカメラ19が利用者を再び捉えた場合(デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になった場合)、その利用者に向かってディスプレイユニット10が自走するから、移動空間における利用者の位置にかかわらず、正面パネル11が利用者の最も見易い位置に来るようにディスプレイユニット10を自走させることができ、正面パネル11の利用者が最も見易い状態をディスプレイユニット10自体に作らせることができる。
【0102】
ディスプレイユニット10は、デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になった後、利用者顔画像データと真正利用者顔画像データとを比較した結果、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、コントローラ20が不正な利用者と判断し、正面パネル11に出力された所定の画像を消去し、又は、ディスプレイユニット10の起動を停止させるから、正当な利用者以外の不正な利用者におけるディスプレイユニット10の利用を防ぐことができ、正当な利用者のみにディスプレイユニット10を利用させることができるとともに、不正な利用者における情報の搾取を防ぐことができる。
【0103】
ディスプレイユニット10は、デジタルカメラ19が利用者を再び撮影可能になった後、利用者顔画像データが真正利用者顔画像データと不一致の場合、正面パネル11に出力された所定の画像を消去し、又は、ディスプレイユニット10の起動を停止させることで、不正な利用者にディスプレイユニット10が継続して使用されることはなく、真正な利用者のみにディスプレイユニット10を継続して使用させることができ、ディスプレイユニット10の不正な利用を防ぐことができるとともに、真正な利用者の個人情報やプライバシーを保護することができる。
【符号の説明】
【0104】
10 ディスプレイユニット(ディスプレイシステム)
11 正面パネル(ディスプレイ)
12 背面エリア
13 第1端縁
14 第2端縁
15 第1側縁
16 第2側縁
17 走行機構
18 ロッド(支柱)
19 デジタルカメラ(カメラ)
20 コントローラ(制御装置)
21a~21d 第1~第4延出部材(第1~第4延出部)
22a~22d 第1~第4内周縁
23a~23d 第1~第4外周縁
24a~24d 第1~第4取付プレート
25 前面開口
26 生地
27 マイクロフォン
28 人感センサ
29 光検知センサ
30 LED照明
31 スピーカー
32a~32d 第1~第4仮想交差周縁
33a~33d 第1~第4交差角部
34 ハウジング
35 走行用モーター(モーター)
36 ギアボックス
37 無限軌道(キャタピラー)
38 リモコン(スティック型コントローラ)
39 台座
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9