(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024051973
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】遊技機情報表示装置
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158386
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000101204
【氏名又は名称】株式会社oneA
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川元 敬太
(72)【発明者】
【氏名】山本 龍也
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BC22
2C088CA05
2C088CA06
2C088CA27
2C088CA31
2C088EA49
2C088EB68
(57)【要約】
【課題】有利遊技状態において遊技機と連動した演出による遊技者の高揚感を損なうことなく、有利遊技状態中の遊技情報を提供可能とする遊技機情報表示装置を提供する。
【解決手段】遊技機情報表示装置Dは、遊技機Mの遊技情報が表示される表示パネル部2の表示を制御する演算処理部108を備える。演算処理部108は、遊技機Mが通常遊技状態のとき、通常遊技情報画像と通常背景画像とを表示させる。また、遊技機が有利遊技状態に移行すると、所定の有利遊技演出期間、有利背景画像を表示させ、有利遊技演出期間が経過してから有利遊技状態が終了するまでの間、有利遊技情報画像と有利背景画像BF1に用いられる演出画像素材を用いた移行背景画像BF2とを表示させる処理をする。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の周辺に設置される遊技機情報表示装置であって、
前記遊技機の遊技情報が表示される表示画面を有する表示パネル部と、
前記表示パネル部の表示を制御する演算処理部とを備え、
前記演算処理部は、
前記遊技機が通常遊技状態のとき、前記表示画面に、遊技機の当日及び過去の遊技情報を示す通常遊技情報画像と、通常遊技用の背景画像を表示させる通常表示の処理をし、
遊技機が有利遊技状態に移行すると、あらかじめ設定された所定の有利遊技演出期間、前記表示画面に、有利遊技用の有利背景画像を表示させる有利表示に切り替える処理をし、
前記有利遊技演出期間が経過してから前記遊技機の有利遊技状態が終了するまでの間、前記表示画面に、遊技機の当日における有利遊技に関連する遊技情報であって前記通常遊技情報画像よりも情報量の少ない有利遊技情報画像と、前記有利背景画像に用いられる演出画像素材を用いた移行背景画像とを表示させる移行表示に移行する処理をする
遊技機情報表示装置。
【請求項2】
前記演算処理部は、前記有利遊技演出期間が経過したときに、前記有利背景画像から前記移行背景画像にシームレスに移行させる
請求項1に記載の遊技機情報表示装置。
【請求項3】
前記演算処理部は、前記有利表示および移行表示において、前記演出画像素材の表示位置、表示サイズ及び表示角度のうちの少なくとも1つの表示要素を時間の経過とともに変化させた動画を前記表示画面に表示させる
請求項1または2に記載の遊技機情報表示装置。
【請求項4】
前記演算処理部は、前記通常表示において、フレーム画像で区画された表示領域に前記通常遊技情報画像を表示させ、前記有利表示及び前記移行表示では、前記フレーム画像を前記表示画面に表示させない
請求項1または2に記載の遊技機情報表示装置。
【請求項5】
前記遊技機情報表示装置は、前記表示パネル部の周囲に設けられた装飾発光部を含み、
前記フレーム画像は、前記表示領域を区画するグリッド線を含み、
前記演算処理部は、前記通常表示において、前記装飾発光部の発光色の変化に応じて前記グリッド線の表示色を変化させる
請求項4に記載の遊技機情報表示装置。
【請求項6】
前記移行背景画像において、前記有利遊技情報画像は、前記演出画像素材と重ならない位置に配置される
請求項1に記載の遊技機情報表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各遊技機の上方位置に設置されて、その遊技機の情報や遊技場全体の情報等を表示することができる遊技機情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技場のパチンコやスロットの遊技機の上方位置には、各遊技機の出玉情報や大当たり情報、遊技場全体の情報を表示し、さらに店員の呼出し等を行う、いわゆる呼出しランプと呼ばれる、遊技機情報表示装置が設置されている。
【0003】
こうした遊技機情報表示装置では、近年、大型の液晶パネルを用いた構成が主流となっている。液晶パネルの大型化に加えて液晶画面の解像度が高くなっており、表示可能な情報量が増加している。表示処理の性能も向上しており、遊技機の遊技情報にあわせて、その背景でキャラクタ画像を用いた動画表示を行うことで、遊技機と遊技情報表示装置とで一体感を出すような表示の演出も行なわれている。
【0004】
特許文献1には、遊技機と遊技情報表示装置との一体表示の一例として、数値や文字、グラフ等の遊技情報を示す遊技情報画像を表示させるレイヤと、キャラクター画像、動画像を含む背景画像を表示させるレイヤとを分けて、複数のレイヤを重ねて表示させる技術が示されている。例えば、特許文献1の
図31では、通常遊技、確変突入、時短突入時において、「総合大当り回数」、「総合確変大当り回数」、「総合通常大当り回数」、「総合スタート回数」、「総合出玉グラフ」、「総合大当り履歴グラフ」が一画面に表示され、その背景にキャラクター画像を含む背景画像が表示されている例が示されている。
【0005】
また、遊技機において、大当たり等の有利遊技状態が発生している場合に、遊技情報表示装置においても、通常遊技状態とは異なる遊技機に対応した演出画像を表示させることで、遊技機と連動した演出をして有利遊技状態の特別感、高揚感を盛り上げる工夫がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、遊技情報表示装置では、遊技機のゲーム性に応じた背景画像を表示させる場合に、著作権の問題などにより、提供された画像を自由に加工することは出来ず、許諾された画像のみを利用する必要がある。そこで、遊技機情報表示装置では、遊技機メーカー等から提供された静止画等を用いて、遊技機と関連するオリジナルの演出画像(演出動画)を作成し、その演出画像を有利遊技状態中に再生することが行われている。しかしながら、有利遊技状態の時間は一定ではないので、有利遊技状態期間にあわせた長さの動画を用意することが難しい。短い動画を繰り返し再生してもよいが、そうすると、遊技者が飽きてしまうという問題がある。
【0008】
有利遊技状態になってから所定の動画再生時間の経過後に、遊技情報表示装置の表示を通常遊技状態に戻すこともできるが、遊技機では有利遊技状態が続いてる場合には、有利遊技状態の特別感、高揚感を盛り上げるという観点から改善の余地がある。
【0009】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、有利遊技状態において遊技機と連動した演出を実行して有利遊技状態の特別感、遊技者の高揚感を引き出し、かつ、有利遊技状態の終了までその特別感、高揚感をできるだけ損なわないように構成された遊技機情報表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
その目的を達成するために、この発明では、遊技機情報表示装置において、遊技機が通常遊技状態のとき、遊技機の当日及び過去の遊技内容を示す通常遊技情報画像を表示させる一方で、遊技機が有利遊技状態になってから所定の有利遊技演出期間は、有利遊技用の演出画像素材を含む有利背景画像を表示させる有利表示に切り替え、かつ、有利遊技演出期間が経過してから有利遊技状態が終了するまでの間、当日の有利遊技に関連する遊技情報であって通常遊技情報画像よりも情報量の少ない有利遊技情報画像と有利背景画像で用いた演出画像素材を用いた移行背景画像を表示させる移行表示に切り替えるようにしている。
【0011】
具体的に、本開示の一態様では、遊技機の周辺に設置される遊技機情報表示装置を対象として、前記遊技機の遊技情報が表示される表示画面を有する表示パネル部と、前記表示パネルの表示を制御する演算処理部とを備え、前記演算処理部は、前記遊技機が通常遊技状態のとき、前記表示画面に、遊技機の当日及び過去の遊技情報を示す通常遊技情報画像を表示させるとともに、通常遊技用の背景画像を表示させる通常表示の処理をし、遊技機が有利遊技状態に移行すると、あらかじめ設定された所定の有利遊技演出期間、前記表示画面に、有利遊技用の演出画像素材を含む有利背景画像を表示させる有利表示に切り替える処理をし、前記有利遊技演出期間が経過してから前記遊技機の有利遊技状態が終了するまでの間、前記表示画面に、遊技機の当日における有利遊技に関連する遊技情報であって前記通常遊技情報画像よりも情報量の少ない有利遊技情報画像を表示させるとともに、前記有利背景画像で用いた前記演出画像素材を用いた移行背景画像を表示させる移行表示に切り替える処理をする構成とした。
【0012】
この構成によれば、有利遊技状態において、所定の有利遊技演出期間と、その有利遊技演出期間後から有利遊技状態が終了するまで期間(以下、「移行表示期間」という)とに分けて、表示画面を移行させるようにしている。これにより、例えば、有利遊技演出期間には、有利背景画像として表示時間(再生時間)があらかじめ設定されているオリジナル動画を再生させ、再生後の残り時間で移行背景画像に移行させて移行表示期間に割り当てることができる。そうすると、例えば、有利遊技期間が想定よりも長くなった場合においても、有利遊技状態が終了するまで有利遊技状態としての表示(例えば、フレーム画像なしの表示)を維持させることができる。
【0013】
さらに、移行表示期間で表示させる移行背景画像は、その前の有利遊技演出期間で表示させる有利背景画像で用いた演出画像素材を用いている。これにより、有利背景画像と移行背景画像とが一連の有利遊技中の表示画像として表現されるので、有利表示から移行表示に移行させた場合においても遊技者の有利遊技中の高揚感を維持することができる。
【0014】
また、移行表示期間を設けることで、有利遊技状態中に遊技情報の提供が可能になる。さらに、移行表示期間では、表示させる遊技情報の情報量を減らしているので、遊技情報が見にくくなるといったことも生じない。
【0015】
上記態様において、前記演算処理部は、前記有利遊技演出期間が経過したときに、前記有利背景画像から前記移行背景画像にシームレスに移行させる構成としてもよい。
【0016】
これにより、有利背景画像と移行背景画像との連続性、継続性が高まるので、遊技者の有利遊技中の高揚感を維持する効果をより高めることができる。
【0017】
上記態様において、前記記憶部に保存されている前記画像素材は、有利遊技状態を演出する静止画の演出画像素材を含み、前記演算処理部は、前記有利表示において、前記演出画像素材の表示位置、表示サイズ及び表示角度のうちの少なくとも1つの表示要素を時間の経過とともに変化させた動画を前記表示画面に表示させるようにしてもよい。
【0018】
これにより、記憶部の記憶容量を圧迫することなく、有利表示において、バリエーションに富んだ多彩な動画を再生することができる。
【0019】
上記態様において、前記演算処理部は、前記通常表示において、フレーム画像で区画された表示領域に前記通常遊技情報画像を表示させ、前記有利表示及び前記移行表示では、前記フレーム画像を前記表示画面に表示させない構成としてもよい。
【0020】
この構成によれば、通常遊技状態では、フレーム画像で区画された表示領域に通常遊技情報画像を表示させるようにしているので、より多くの遊技情報を整理して、わかりやすく遊技者に伝えることができる。一方で、有利表示及び移行表示において、フレーム画像を表示させないようにしているので、有利遊技状態が開始されてから終了するまでの間、通常遊技情報画像とは雰囲気が異なる有利遊技状態固有の特別な印象を与えることができる。すなわち、有利遊技状態の期間中、その特別感であったり、遊技者の高揚感を損なわないようにすることができる。
【0021】
上記態様において、前記遊技機情報表示装置は、前記表示パネル部の周囲に設けられた装飾発光部を含み、前記フレーム画像は、前記表示領域を区画するグリッド線を含み、前記演算処理部は、前記通常表示において、前記装飾発光部の発光色の変化に応じて前記グリッド線の表示色を変化させるようにしてもよい。
【0022】
これにより、装飾発光部と表示画面の表示の連動感を出すことができ、遊技者の高揚感をより引き出すことができる。
【0023】
なお、前記移行背景画像において、前記有利遊技情報画像は、前記演出画像素材と重ならない位置に配置されるように構成してもよい。
【0024】
これにより、移行表示において表示される有利遊技情報画像が演出画像素材と重なって見にくくなるといったことが生じない。
【発明の効果】
【0025】
以上、説明したように、本発明によれば、利遊技状態において遊技機と連動した演出による遊技者の高揚感を損なうことなく、有利遊技状態中の遊技情報を提供可能とする遊技機情報表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図3】遊技機情報表示装置の構成例を示すブロック図
【
図5】遊技機情報表示装置の動作例を説明するためのタイミングチャート
【
図6】遊技機情報表示装置の正面図であり、表示画面に通常遊技状態の表示例を示す図
【
図7】遊技機情報表示装置の正面図であり、表示画面に有利遊技状態の表示例を示す図
【
図8】遊技機情報表示装置の正面図であり、表示画面に移行遊技画像の表示例を示す図
【
図9】遊技機情報表示装置の正面図であり、表示画面に移行遊技画像の他の表示例を示す図
【
図10】遊技機情報表示装置の正面図であり、表示画面に移行遊技画像の他の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0028】
図1には、遊技機情報表示装置の設置状態を示している。また、
図2において遊技機情報表示装置の前方斜視図を示している。以下の説明では、遊技機情報表示装置Dの設置状態を基準として、上下を定義する。また、遊技機情報表示装置Dが設置された状態で、遊技者X側を「前」、パチンコ台等の遊技機を設置する島側を「後」とし、遊技者Xの視点(正面視)を基準として左右を定義する(
図2参照)。
【0029】
周知のように遊技場には、複数の遊技機Mを並べて設置する「島」Iが設けられている。
図1は、遊技機情報表示装置の設置状態を示す側面図であり、島Iを側面から見た図である。島Iにおいて、上部に設けられた幕板I1と遊技機Mの間には、左右方向に延びる梁部I2が設けられており、取付部材Tを介して遊技機情報表示装置Dが設置されている。
【0030】
図2に示すように、遊技機情報表示装置Dは、前面に設けた透明なフロントプレート部材1と、その後側に設けられた表示パネル部2と、表示パネル部2の周囲に設けられた装飾発光部3と、取付部材Tに固定される取付部52が設けられたボディ部5とを備える。取付部52は、ボディ部5の後下から後側に向かって突設され、取付部材Tに取り付けることができるように構成されている(
図1参照)。
【0031】
フロントプレート部材1は、横長矩形の透明な樹脂製平板パネル材で構成されている。フロントプレート部材1の4隅には、着脱ボルト6を挿通する挿通穴1aが前後方向に貫通形成されている。この4組の着脱ボルト6と着脱ナット8を螺合固定することで、フロントプレート部材1がボディ部5に取り付け固定され、遊技機情報表示装置Dが組み立てられている。
【0032】
フロントプレート部材1は、遊技機情報表示装置Dの最前面に位置しており、遊技者X側から見た正面視において、表示パネル部2の外形よりも上下左右の幅が大きく形成されている。言い換えると、フロントプレート部材1は、遊技機情報表示装置Dの前面を全て覆うように構成されている。
【0033】
表示パネル部2は、正面視において、フロントプレート部材1の中央に位置しており、前面が表示画面Wとなっている。表示パネル部2は、後述する演算処理部108から制御信号を受けて、表示画面Wに様々な情報を表示するように構成されている。表示パネル部2は、表示画面Wがフロントプレート部材1に向かい合うように、ボディ部5に取り付けられ、フロントプレート部材1を通して表示画面Wの情報を視認できるようになっている。表示パネル部2の周囲には、所定幅を有する黒縁状のベゼル部Zが設けられている。
【0034】
表示パネル部2には、例えば、15.6インチの大型の液晶ディスプレイが用いられる。
図1に示すように、遊技機情報表示装置Dは、遊技機Mの前に着座する遊技者Xから見ると、上方の高い位置に設置される。そこで、遊技機情報表示装置Dでは、遊技者Xが見やすいように、表示パネル部2を大型化し、表示パネル部2に表示される遊技情報をできるだけ大きく表示するようにしている。なお、表示画面Wに表示される情報については、後ほど具体的に説明する。
【0035】
装飾発光部3は、遊技機情報表示装置Dの装飾性を高めることを目的として、表示パネル部2の周囲に設けられている。
図6は、遊技機情報表示装置Dの正面図であり、表示パネル部2の外周を2重の光線の枠で囲むように装飾発光部3を構成した例を示している。
【0036】
なお、装飾発光部3は、発光位置Qを光らせることができればよく、その具体的構成は特に限定されない。例えば、発光位置Qに発光素子を直接取り付けて点灯、点滅または消灯させる構成としてもよい。また、図示しないが、ボディ部5側にLEDランプ等の光源を設けて、その光源を用いて発光位置Qを間接的に点灯、点滅または消灯させる構成としてもよい。
【0037】
図3は、遊技機情報表示装置Dの構成例を示すブロック図である。例えば、ボディ部5には、制御基板(図示省略)が内蔵されており、その制御基板に
図3に示す回路等が実装されたり、直接または間接的に接続されたりしている。
【0038】
遊技機情報表示装置Dは、その遊技機情報表示装置Dに対応する遊技機M(以下、「遊技機M1」という)から通知される遊技状態に応じて、記憶部114に記憶された画像情報を用いて表示パネル部2の表示を制御する演算処理部108を備える。演算処理部108は、メイン制御回路109と、音声画像制御回路110とを備える。
【0039】
メイン制御回路109は、記憶部112に格納されたプログラム等に基づいて、遊技機情報表示装置Dの全体を制御する機能を有する。具体的には、メイン制御回路109では、各種の演算処理を行ったり、表示パネル部2の表示制御、装飾発光部3の点滅制御といった遊技機情報表示装置Dの表示制御を行ったりするように構成されている。
【0040】
音声画像制御回路110は、メイン制御回路109から出力される制御信号によって制御される。音声画像制御回路110は、メイン制御回路109の制御を受けて、画像信号変換回路115に画像信号を送信し、音声出力部106に音声情報を送信する。画像信号変換回路115には、表示パネル部2が接続されており、画像信号変換回路115で生成した画像表示データが表示パネル部2に表示される。
【0041】
記憶部114には、表示画面Wの表示を構成するための画像素材が記憶されている。画像素材は、表示画面W(
図6参照)を区画するフレーム画像Gに用いられる1または複数のフレーム画像素材と、遊技機M1の遊技情報の表示に用いられる複数の遊技情報画像素材と、遊技情報画像及びフレーム画像の背景に表示させる背景画像Bの表示に用いられる複数の背景画像素材とが含まれる。背景画像素材は、静止画の画像素材(以下、「静止画素材」という)と動画の画像素材(以下、「動画素材」という)の両方を含む。画像素材の具体例は、後ほど説明する。
【0042】
さらに、遊技機情報表示装置Dは、入出力手段として、入出力部101と、外部通信部102と、外部メモリソケット103とを備え、入力手段として、リモコン受信部104と、タッチスイッチ105とを備え、出力手段として、前述の表示パネル部2及び装飾発光部3と、音声出力部106とを備える。
【0043】
入出力部101は、遊技機M1と通信可能に構成され、遊技機M1から遊技情報を取得する。また、入出力部101は、ホールコンピュータHと通信可能に構成され、遊技機M1から取得した遊技情報をホールコンピュータHに出力する。
【0044】
外部通信部102は、管理コンピュータC等と通信可能に構成され、管理コンピュータC等から送信される音声情報や画像情報を受信し、後述する音声画像制御回路110を経由して記憶部114に送信する。
【0045】
外部メモリソケット103は、USBメモリ等の記憶媒体(図示省略)が接続可能に構成され、その記憶媒体に記録された音声情報や画像情報を受信し、後述する音声画像制御回路110を経由して記憶部114に送信する。
【0046】
リモコン受信部104は、遊技場の店員等が操作するリモコン(図示省略)から送信される操作信号を受信可能に構成され、そのリモコンから受信した操作信号を後述するメイン制御回路109に送信する。
【0047】
タッチスイッチ105は、フロントプレート部材1の表面(前面)から遊技者等が操作するタッチ操作の情報(以下、「操作情報」という)を取得可能に構成されている。タッチスイッチ105で取得された操作情報は、タッチコントローラ111を介して後述するメイン制御回路109に送信される。
【0048】
<遊技機情報表示装置の表示動作>
次に、
図4~
図6を参照しつつ、遊技機情報表示装置Dの動作について説明する。なお、前述のとおり、遊技機情報表示装置Dの表示制御は、主に演算処理部108が主体となって行われる。以下の説明では、説明の便宜上、表示制御の主体の記載を省略する場合がある。
【0049】
-通常遊技状態の表示動作(通常表示)-
遊技機M1及び遊技機情報表示装置Dの電源がONされると、遊技機M1は遊技できる状態になり、遊技機情報表示装置Dの表示画面Wには遊技機M1が通常遊技状態のときに表示される通常遊技画像が表示される(ステップS21)。言い換えると、演算処理部108は、記憶部114を参照して、表示画面Wに通常遊技画像を表示させる通常表示の処理をおこなう。
【0050】
通常遊技画像は、フレーム画像Gと、通常遊技情報画像NLと、通常背景画像NBとを含む。
【0051】
フレーム画像Gは、記憶部114に記憶されたフレーム画像素材を用いて表示される画像である。フレーム画像Gは、例えば、複数のグリッド線GLで構成される。ただし、フレーム画像Gは、複数のグリッド線GLの組み合わせに限定されず、例えば、表示領域Vの周りを囲むように形成された平面画像の組み合わせで構成されてもよい。
【0052】
通常遊技情報画像NLは、フレーム画像Gで区画された表示領域Vに表示される画像であり、記憶部114に記憶された複数の遊技情報素材から選択された素材を用いて遊技機の当日及び過去の遊技情報を示す。
【0053】
通常背景画像NBは、記憶部114に記憶された複数の背景画像素材の中から選択された素材を用いて表示される通常遊技用の背景画像Bである。通常背景画像NBは、例えば、静止画素材を用いて構成される。ただし、静止画素材に限定されず、動画素材を用いて通常背景画像NBが構成されてもよい。
【0054】
【0055】
図6の通常遊技画像は、表示画面Wの上端において左右に延びる上側表示領域RU、表示画面Wの下端において左右に延びる下側表示領域RL、上側表示領域RUと下側表示領域RLの間に配置された中間表示領域RMに分かれている。
【0056】
上側表示領域RUには、台番号L7及び機種名(ここでは「ワンエー物語」)が左右に並べて配置されている。下側表示領域RLには、タッチスイッチ105として、店員の呼び出しに用いる呼出しボタンP1と、呼出しボタンP1の図面右側において左右方向に並べて配置され、表示内容や表示項目などの各種設定をするための複数の設定ボタンP2が配置されている。
図6の例では、設定ボタンP2として、各種メニューを表示させる「メニューボタン」、シンプル表示に切り替える「シンプル表示ボタン」、休憩中であることを示す「休憩ボタン」、機種情報を表示させる「機種情報ボタン」、「最高データボタン」、「過去データボタン」及び「履歴ボタン」を例示している。
【0057】
中間表示領域RMには、前述のフレーム画像G、通常遊技情報画像NL及び通常背景画像NBが表示されている。
【0058】
図6の例において、フレーム画像Gは、左右方向に延びる平行な3本の横グリッド線と、上下方向に延びる平行な4本の縦グリッド線で構成される。横グリッド線は、上側表示領域と中間表示領域との間を仕切るグリッド線GL1と、中間表示領域と下側表示領域との間を仕切るグリッド線GL3と、中間表示領域RMの上下の中間位置において中間表示領域内の表示領域Vを仕切るグリッド線GL2とで構成される。縦グリッド線は、表示画面の左右両端においてグリッド線GL1,GL2の両端同士を結ぶように上下方向に延びるグリッド線GL4,GL7と、中間表示領域の左右の中間位置において中間表示領域内の表示領域Vを仕切る2本のグリッド線GL5,GL6で構成される。このように、
図6の例では、3本の横グリッド線と、4本の縦グリッド線により、中間表示領域に表示領域Vとして5つの表示領域V1~V5(
図6の破線枠で表示)が区画されている。
【0059】
図6の例において、通常遊技情報画像NLは、フレーム画像Gで区画された表示領域V1~V5に表示される。
【0060】
表示領域V1(中間表示領域RMの左上領域)には、遊技機M1の当日の遊技内容として、当日の「確変回数」、「初当り回数」及び「初当り確率」を示す文字画像L1(数字画像を含む)が表示される。また、遊技機M1の過去の遊技内容を示す画像として、前日及び前々日の「確変回数」、「初当り回数」及び「初当り確率」を示す文字画像L2(通常遊技情報画像)が表示される。
【0061】
表示領域V2(表示領域V1の右側)には、遊技機M1の当日の遊技内容を示す「大当り回数」を示す文字画像L3と、過去(前日、前々日)の遊技内容を示す「大当り回数」を示す文字画像L4が表示される。
【0062】
表示領域V3(表示領域V2の右側)には、遊技機M1の当日の遊技内容として差玉推移グラフX1が表示される。
【0063】
表示領域V4(表示領域V1の下側)には、遊技機M1の当日の遊技内容を示す画像として、「総スタート回数」及び「現在スタート回数」を示す文字画像L5が表示される。
【0064】
表示領域V5(表示領域V2,V3の下側)には、遊技機M1の当日及び過去(この例では、1日前~15日前)の出玉推移グラフX2が表示される。
【0065】
このように、通常遊技情報画像NLには、文字画像L1~L5(数字画像を含む)およびグラフ画像(例えば、差玉推移グラフX1、出玉推移グラフX2)が含まれる。なお、
図6に示すように、それぞれの表示領域Vには、遊技機M1の当日及び過去の遊技内容を示す通常遊技情報画像NLを混在させてもよいし、遊技機M1の当日及び過去のいずれか一方の遊技内容を示す通常遊技情報画像NLのみを表示させてもよい。
【0066】
通常背景画像NBは、通常遊技用の背景画像Bであって、フレーム画像G及び通常遊技情報画像NLの背景に表示される。従来より、表示レイヤを分けて構成する方法が知られており、例えば、フレーム画像Gと通常遊技情報画像NLと通常背景画像NBは、互いに異なる表示レイヤに表示される。通常背景画像NBとして表示される画像は、特に限定されない。例えば、通常背景画像NBとして、静止画像を表示させてもよいし、動画像を表示させてもよい。また、通常背景画像NBとして、遊技機や店舗に応じた背景画像を表示させたり、キャラクター画像を登場させてもよい。ただし、通常遊技画像は、通常時における遊技機M1の遊技情報を遊技者Xや遊技を予定している者にわかりやすく遊技情報等を見せることを主目的としているので、通常背景画像NBは、通常遊技情報画像NLの表示をできるだけ邪魔しない(例えば、文字やキャラクターの重なりが少ない)ような画像が選択されるのが好ましい。
【0067】
図4のステップS11において、遊技機M1での遊技が開始されると、遊技機M1から遊技機情報表示装置Dに通常遊技に係る遊技情報である通常遊技情報が送信される。遊技機情報表示装置Dでは、遊技機M1からの遊技情報を受信すると、その都度表示画面Wの表示が更新される。遊技機M1から遊技機情報表示装置Dへの遊技情報伝達動作および遊技機情報表示装置Dでの遊技情報の表示や更新の動作は、従来技術と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。
【0068】
-有利遊技状態の表示動作-
〔有利遊技演出期間の表示〕
その後、ステップS12において、遊技機M1で有利遊技状態が発生すると、発生した有利遊技状態を示す通知信号(以下、「有利遊技開始通知」という)が遊技機M1から遊技機情報表示装置Dに送信される。有利遊技開始通知には、有利遊技の種別を示す情報が含まれる。なお、遊技機情報表示装置Dは、遊技機M1から有利遊技に関する遊技情報を受信したことをもって、有利遊技開始通知を受信したと判断するようにしてもよい。
【0069】
ここでいう「有利遊技状態」には、例えば、大当り、小当り、確率変動、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、AT(アシストタイム)、ART(アシストリプレイタイム)が含まれ得る。上記以外にも、遊技者が遊技をする上で有利な状態があれば「有利遊技状態」に含まれ得る。
【0070】
ステップS22において、遊技機情報表示装置Dに有利遊技開始通知が受信されると、演算処理部108は、所定の有利遊技演出期間の間、表示画面Wの表示を「通常表示」から有利遊技画像を表示させる「有利表示」に切り替える処理を実行する。
【0071】
有利遊技画像は、記憶部114に記憶された複数の背景画像素材から選択された動画素材や静止画素材を用いた有利遊技用の有利背景画像BF1を含む。有利遊技画像には、前述のフレーム画像Gおよび通常遊技情報画像NLは表示されない。すなわち、有利表示では、表示画面Wに、フレーム画像G及び通常遊技情報画像NLを表示させずに、背景画像Bとして、動画素材や静止画素材を用いた有利遊技用の有利背景画像BF1が表示される。有利背景画像には、有利遊技を演出する演出画像素材が用いられる。
【0072】
ここで、所定の有利遊技演出期間(以下、単に「有利遊技演出期間」という)の長さは、特に限定されない。例えば、有利遊技画像があらかじめ記憶部114に記憶されている動画像の場合、その動画像の再生時間や繰返し再生回数(繰返し再生期間)が有利遊技演出期間として設定される。
【0073】
【0074】
有利遊技画像では、例えば、有利遊技演出期間にわたって、遊技機のキャラクターや世界観、有利遊技の状況等に応じた動画(有利背景画像BF1に相当)が再生され、
図7ではその動画の一場面を例示している。
【0075】
前述のとおり、遊技機情報表示装置Dでは、著作権の問題などにより、提供された画像を自由に加工することは出来ず、許諾された画像のみを利用する必要がある。そこで、遊技機メーカー等から提供された静止画等を用いて、遊技機と関連するオリジナル動画をあらかじめ作成して記憶部114に格納しておき、演算処理部108の制御により、有利遊技演出期間の間、そのオリジナル動画(有利背景画像BF1に相当)が再生される。
【0076】
なお、使用が許諾されたキャラクター画像を含む画像素材(演出画像素材に相当)を記憶部114に格納しておき、演算処理部108の制御により、その静止画像素材を動かすことで遊技機情報表示装置D内においてオリジナルの動画を生成し、再生してもよい。また、有利遊技演出期間に、有利背景画像BF1として、オリジナル動画に代えて有利遊技画像用の静止画を表示させてもよい。
【0077】
より具体的には、
図7の例では、海辺を表す背景レイヤをバックに配し、その背景の手前側に、キャラクター画像C1、文字や数字、記号を含む文字画像C2、光の輝き等を表す等のエフェクト画像C3を組み合わせて表示させて、有利背景画像BF1を構成している例を示している。キャラクター画像C1、文字画像C2及びエフェクト画像C3は、演出画像素材の一例である。
【0078】
そして、上側表示領域RUの台番号L7および機種名は、表示させないようにしている。これにより、有利遊技演出期間中の演出効果を高めることができる。一方で、図面最下段には、通常表示画像と対応する位置に、呼出しボタンP1と設定ボタンP2が表示される。これにより、有利遊技演出期間中でも、ホールスタッフを呼び出すことができる。なお、演出効果を高めるために、有利遊技演出期間中の設定ボタンP2の表示ボタン数を減らしたり、表示をさせないようにしてもよい。
【0079】
遊技演出期間が終わると、処理は、次のステップS23に進む。
【0080】
〔移行期間の表示〕
ステップS23において、演算処理部108は、有利遊技演出期間が経過してから有利遊技状態が終了するまでの間(以下、「移行期間」という)、表示画面Wの表示を「有利表示」から移行遊技画像が表示される「移行表示」に移行させる処理を実行する。
【0081】
移行遊技画像は、有利遊技情報画像FLと、移行背景画像BF2とを含む。移行遊技画像では、前述のフレーム画像Gは、表示されない。
【0082】
有利遊技情報画像FLは、記憶部114に記憶された複数の遊技情報画像素材から選択された素材を用いて表示される画像であり、遊技機の当日の有利遊技に関連する遊技情報を示す。有利遊技情報画像FLは、通常遊技情報画像NLよりも遊技情報の情報量の少なく構成されている。
【0083】
図8~
図10には、移行遊技画像の一例を示している。
図8~
図10においても、通常表示画像と対応する位置に、呼出しボタンP1と設定ボタンP2が表示される。
【0084】
移行背景画像BF2は、有利背景画像に用いられる演出画像素材を用いて構成される。また、移行遊技画像の画面左上には、台番号L7が表示されている。
【0085】
移行背景画像BF2は、主に静止画像である。ただし、表示画面Wの一部または全部が動画素材を用いて構成されていてもよい。なお、本開示における動画素材には、遊技機情報表示装置D内において静止画像素材を動かすことで生成される素材を含む。
【0086】
また、移行背景画像BF2全体が動画で構成されていてもよい。そのとき、静止画像素材を動かすことで遊技機情報表示装置D内においてオリジナルの動画を生成し、その動画を移行背景画像BF2として再生してもよい。
【0087】
図8の例では、表示画面の左側半分くらいの領域に、有利遊技情報画像FLを表示させた例を示している。ここでは、有利遊技情報画像FLを表示させる領域を有利遊技情報表示領域という。
【0088】
図8の例では、有利遊技情報表示領域内に、当日の「大当り回数」を示す文字画像L3、当日の「確変回数」及び「初当り回数」、「初当り確率」を示す文字画像L1及び「現在スタート回数」を示す文字画像L5が表示される。文字画像L1,L3,L5は、有利遊技情報画像の一例であり、通常表示画像と共通する表示項目である。言い換えると、通常表示画像にも、当日の有利遊技に関連する情報が含まれる場合がある。
【0089】
また、
図8の有利遊技情報表示領域内には、通常表示画像と異なる表示項目として、「小当りRUSH回数突入回数」、「小当りRUSH獲得玉数」、「獲得玉数」といった有利遊技特有の遊技情報を示す文字画像L10~L12が表示されている。
【0090】
さらに、
図8の例では、文字画像L1,L3,L5,L10,L11,L12と重ならない位置に、「RUSH」と記載された有利遊技を盛り上げるため演出画像として文字画像C6が表示されている。さらに、有利遊技情報表示領域から外れた位置、すなわち、文字画像L1,L3,L5,L10,L11,L12が表示されていない表示領域(
図8では図面右側の表示領域)にキャラクター画像C1を表示させている。キャラクター画像C1は、有利背景画像に用いられかつ移行背景画像にも用いられる演出画像素材の一例である。このように、有利背景画像と移行背景画像に共通の演出画像素材を用いることで、有利表示から移行表示に移行させた場合においても遊技者の有利遊技中の高揚感を維持することができる。なお、共通の演出画像素材は、キャラクター画像に限定されず、文字画像であってもよい。また、図示しないが、共通の演出画像素材として、背景の景色や素材の色合い等を共通にした背景画像素材を用いるようにしてもよい。
【0091】
なお、有利背景画像BF1から移行背景画像BF2にシームレスに移行させるようにしてもよい。例えば、有利背景画像BF1の動画の最後の場面と、移行背景画像BF2とを共通にしてもよいし、有利背景画像BF1の動画と移行背景画像BF2とが連続した一連の動画として再生され、しばらくしてから静止画に移行するといった構成にしてもよい。これにより、有利背景画像BF1と移行背景画像BF2との連続性、継続性が高まるので、遊技者Xの有利遊技中の高揚感を維持する効果をより高めることができる。例えば、
図10の例では、移行背景画像BF2として、背景レイヤのシーン、キャラクター画像C1及び文字情報C2を
図7の有利表示と共通化させて、有利背景画像BF1から移行背景画像BF2にシームレスに移行させた例を示している。
【0092】
また、キャラクター画像C1及び文字画像C2は、有利遊技情報画像FLの視認の邪魔にならない範囲で、動かしたり、振動させたりしてもよい。
【0093】
図9の例では、表示画面Wのうち、呼出しボタンP1と設定ボタンP2を表示する下側表示領域RL以外の領域を有利遊技情報表示領域に設定している。
図9では、
図8より有利遊技情報表示領域を広く設定しているので、有利遊技情報画像として表示させる表示項目を増やしている。
【0094】
具体的に、
図9では、
図8の表示項目に加えて、「総スタート回数」を示す文字画像L5と、「継続回数」を示す文字画像L13が表示される。また、
図9の例では、キャラクター画像C1は表示されていない。なお、図示しないが、本実施形態の有利背景画像BF1の動画中には、
図9の演出画像素材(例えば、文字画像C6や背景レイヤ)も用いられる。言い換えると、
図9の移行背景画像BF2についても、有利背景画像BF1に用いられる演出画像素材を用いた移行背景画像の一例となる。
【0095】
-通常遊技状態の表示動作(通常表示画像の表示)-
ステップS13において、遊技機M1の有利遊技状態が終了すると、有利遊技状態が終了したことを示す通知信号(以下、「有利遊技終了通知」という)が遊技機M1から遊技機情報表示装置Dに送信される。遊技機M1は、有利遊技状態が終了すると、通常遊技状態に戻り、遊技機M1から遊技機情報表示装置Dに遊技者Xの遊技状況に応じた通常遊技情報が送信され、次の有利遊技状態が発生するまで、通常遊技状態が継続される。
【0096】
ステップS24において、遊技機情報表示装置Dに有利遊技終了通知が受信されると、演算処理部108は、表示画面Wの表示を「移行遊技画像」から「通常遊技画像」に切り替える処理を実行する。
【0097】
例えば、演算処理部108は、
図8~
図10の表示画面から、
図6の表示画面に切り替える処理を実行する。切り替えた後の表示画面の表示項目については、前述の
図6の説明と同じである。遊技機M1から次の有利遊技開始通知が受信されるまで、通常遊技状態が継続される。
【0098】
以上のように、本実施形態によると、有利遊技状態では、演算処理部108は、所定の有利遊技演出期間と、その有利遊技演出期間後から有利遊技状態が終了するまで移行表示期間とに分け、表示画面Wの表示を移行させるようにしている。
【0099】
これにより、例えば、有利遊技演出期間に再生時間があらかじめ設定されているオリジナル動画を再生させ、再生後の残り時間を移行表示期間に割り当てることができる。そうすると、例えば、有利遊技状態が終了する前に、通常表示画面に切り替わるという事態を発生させることなく有利遊技状態としての表示を維持させることができる。
【0100】
さらに、移行表示期間で表示させる移行背景画像BF2は、その前の有利遊技演出期間で表示させる有利背景画像BF1で用いた演出画像素材を用いている。これにより、有利背景画像BF1と移行背景画像BF2とが一連の有利遊技中の表示画像として表現されるので、有利表示から移行表示に移行させた場合においても遊技者の有利遊技中の高揚感を維持することができる。
【0101】
また、通常遊技状態において、演算処理部108は、フレーム画像Gで区画された表示領域V1~V5に通常遊技情報画像を表示させるようにしているので、より多くの遊技情報を整理して、わかりやすく遊技者Xに伝えることができる。一方で、有利表示及び移行表示において、フレーム画像Gを表示させないようにしているので、有利遊技状態が開始されてから終了するまでの間、通常遊技情報画像NLとは雰囲気が異なる有利遊技状態固有の特別な印象を与えることができる。すなわち、有利遊技状態の期間中、その特別感であったり、遊技者Xの高揚感を損なわないようにすることができる。
【0102】
また、移行表示期間を設けることで、有利遊技状態中に遊技情報の提供が可能になる。
【0103】
さらに、有利遊技演出期間及び移行表示期間では、演算処理部108は、フレーム画像Gを表示画面Wに表示させないようにしている。これにより、有利遊技状態が終了するまでの間、通常遊技情報画像NLとは雰囲気が異なる印象を与えることができる。言い換えると、有利遊技状態中の背景画像Bの演出が見にくくなることもなく、有利遊技状態が終了するまで、有利遊技状態の特別感、遊技者Xの高揚感を損なわないようにすることができる。また、移行表示期間では、表示させる遊技情報の情報量を減らしているので、遊技情報が見にくくなるといったことも生じない。
【0104】
(その他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態について説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略等を行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0105】
例えば、表示パネル部2は、液晶ディスプレイに限定されず、遊技機等の情報を表示することができれば、有機ELディスプレイやLEDディスプレイ等の他の情報が表示できるパネルであってもよい。
【0106】
例えば、上記実施形態では、通常表示において、フレーム画像Gで区画された表示領域Vに通常遊技情報画像NLを表示させる一方で、有利表示及び移行表示では、フレーム画像Gを表示画面Wに表示させないものとしたが、これに限定されない。図示しないが、例えば、有利表示または移行表示において、フレーム画像Gを表示させてもよいし、通常表示において、フレーム画像Gを表示させないようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0107】
以上説明したように、本発明は、各遊技機の上方位置に設置されて、その遊技機の情報や遊技場全体の情報等を表示することができる遊技機情報表示装置において有用である。
【符号の説明】
【0108】
D 遊技機情報表示装置
M 遊技機
2 表示パネル部
W 表示画面
108 演算処理部
NB 通常背景画像(通常遊技用の背景画像)
NL 通常遊技情報画像
BF1 有利背景画像
BF2 移行背景画像