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2024-52048燃料電池装置、エラーリトライ制御方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052048
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】燃料電池装置、エラーリトライ制御方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04664 20160101AFI20240404BHJP
   H01M 8/04313 20160101ALI20240404BHJP
   H01M 8/04955 20160101ALI20240404BHJP
【FI】
H01M8/04664
H01M8/04313
H01M8/04955
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158487
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000109026
【氏名又は名称】ダイニチ工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 英隆
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 浩之
(72)【発明者】
【氏名】谷口 英二
(72)【発明者】
【氏名】樋口 裕紀
【テーマコード(参考)】
5H127
【Fターム(参考)】
5H127AB23
5H127AC05
5H127AC06
5H127BA02
5H127BA05
5H127BA13
5H127BA33
5H127BA57
5H127BA59
5H127BB02
5H127BB12
5H127BB18
5H127BB37
5H127DB50
5H127DC47
5H127GG03
5H127GG09
(57)【要約】
【課題】異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止する。
【解決手段】制御ユニット30は、検出機器から検出情報を取得する検出情報取得部31と、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する判定部32と、判定部32が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する運転制御部33と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池と、補機と、制御ユニットと、を含む燃料電池装置であって、
前記制御ユニットは、
検出機器から検出情報を取得する検出情報取得部と、
前記検出情報取得部の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する判定部と、
前記判定部が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する運転制御部と、
を備えたことを特徴とする燃料電池装置。
【請求項2】
前記エラーリトライ処理の実行回数が設定され、
前記運転制御部は、前記エラーリトライ処理の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池装置。
【請求項3】
前記運転制御部は、前記エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池装置。
【請求項4】
燃料電池と、補機と、検出情報取得部と判定部と運転制御部とを備えた制御ユニットと、を含む燃料電池装置におけるエラーリトライ制御方法であって、
前記検出情報取得部が、検出機器から検出情報を取得する第1の工程と、
前記判定部が、前記第1の工程において得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する第2の工程と、
前記運転制御部が、前記検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する第3の工程と、
を備えたことを特徴とするエラーリトライ制御方法。
【請求項5】
前記第2の工程の実行回数が設定され、
前記運転制御部は、前記第2の工程の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とする請求項4に記載のエラーリトライ制御方法。
【請求項6】
前記第2の工程が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記第2の工程の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とする請求項4または5に記載のエラーリトライ制御方法。
【請求項7】
燃料電池と、補機と、検出情報取得部と判定部と運転制御部とを備えた制御ユニットと、を含む燃料電池装置におけるエラーリトライ制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記検出情報取得部が、検出機器から検出情報を取得する第1の工程と、
前記判定部が、前記第1の工程において得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する第2の工程と、
前記運転制御部が、前記検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する第3の工程と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
前記第2の工程の実行回数が設定され、
前記運転制御部は、前記第2の工程の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記第2の工程が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記第2の工程の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とする請求項7または8に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池装置、エラーリトライ制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、次世代エネルギーとして、水素ガスと酸素含有ガスとを用いて電力を得ることができる燃料電池と、この燃料電池を稼動するための補機類とを外装ケースに収納してなる燃料電池装置およびその運転方法が提案されている。
【0003】
燃料電池は、燃料が内包している化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換するシステムとして優れた利便性を有する。
また、燃料電池は、燃料である水素と酸化剤である酸素とを電気化学的に反応させて直接電気を取り出すものであるため、高い効率で電気エネルギーを取り出すことができると同時に、静かで有害な排ガスを出さないという利点を有し、環境に優しい装置である。
【0004】
一方で、燃料電池を含む燃料電池装置は、日常の生活に欠かせないインフラであり、動作の安定性、ロバスト性が求められるが、装置である以上、何らかの要因によって、ロバスト性を失う場合も想定され得る。
【0005】
上記のような問題に対して、既存システムの構成を大きく変えることなく、また故障のリスクを増大させることなく安定に動作する燃料電池装置として、発電部と、前記発電部に燃料を供給する燃料処理系と、前記燃料処理系の燃料供給動作を制御すると共に前記燃料処理系が正常運転を逸脱した場合に前記発電部の発電動作を停止させる保護項目を有する制御部とを具備する燃料電池発電システムにおいて、前記制御部は、異常を検知したときに、故障発報することなく、前記発電部の発電動作を停止させた後に、前記発電部を自動的に再起動させる保護項目をさらに有する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009-193936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、異常レベルを軽度から重度までの順に4段階に分けて、個別の制御を行うものであるが、異常レベルが比較的軽度なレベル1からレベル3では、再起動させ、最も重度なレベルに至るまでは、燃料電池装置の運転を継続させてしまうため、再起動後の再度の異常判定を経て停止した場合には、2度にわたって異常閾値を超えた運転を許容することになり、今後の燃料電池装置の信頼性を損ねる虞があった。
【0008】
本発明は、異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止する燃料電池装置、エラーリトライ制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
形態1;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、燃料電池と、補機と、制御ユニットと、を含む燃料電池装置であって、前記制御ユニットは、検出機器から検出情報を取得する検出情報取得部と、前記検出情報取得部の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する判定部と、前記判定部が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する運転制御部と、を備えたことを特徴とする燃料電池装置を提案している。
【0010】
形態2;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記エラーリトライ処理の実行回数が設定され、前記運転制御部は、前記エラーリトライ処理の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とする燃料電池装置を提案している。
【0011】
形態3;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記運転制御部は、前記エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とする燃料電池装置を提案している。
【0012】
形態4;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、燃料電池と、補機と、検出情報取得部と判定部と運転制御部とを備えた制御ユニットと、を含む燃料電池装置におけるエラーリトライ制御方法であって、前記検出情報取得部が、検出機器から検出情報を取得する第1の工程と、前記判定部が、前記第1の工程において得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する第2の工程と、前記運転制御部が、前記検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する第3の工程と、を備えたことを特徴とするエラーリトライ制御方法を提案している。
【0013】
形態5;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記第2の工程の実行回数が設定され、前記運転制御部は、前記第2の工程の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とするエラーリトライ制御方法を提案している。
【0014】
形態6;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記第2の工程が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記第2の工程の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とするエラーリトライ制御方法を提案している。
【0015】
形態7;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、燃料電池と、補機と、検出情報取得部と判定部と運転制御部とを備えた制御ユニットと、を含む燃料電池装置におけるエラーリトライ制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記検出情報取得部が、検出機器から検出情報を取得する第1の工程と、前記判定部が、前記第1の工程において得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する第2の工程と、前記運転制御部が、前記検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、前記運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する第3の工程と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0016】
形態8;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記第2の工程の実行回数が設定され、前記運転制御部は、前記第2の工程の実行回数が設定回数を超えた場合には、前記第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とすることを特徴とするプログラムを提案している。
【0017】
形態9;本発明の1またはそれ以上の実施形態は、前記第2の工程が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、前記第2の工程の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前記リトライフラグをオフとすることを特徴とするプログラムを提案している。
【発明の効果】
【0018】
本発明の1またはそれ以上の実施形態によれば、異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態に係る燃料電池装置の構成を示す図である。
図2】本実施形態に係る異常判定ブロックの構成を示す図である。
図3】本実施形態に係る制御ユニットの構成を示す図である。
図4】本実施形態に係る制御ユニットの処理を示す図である。
図5】本実施形態に係る制御ユニットの処理を示す図である。
図6】本実施形態に係る制御ユニットの処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<実施形態>
図1から図6を用いて、本実施形態に係る燃料電池装置1について説明する。
【0021】
<燃料電池装置1の構成>
図1に示すように、燃料電池装置1は、燃料電池モジュール10と、セルスタック11と、改質器12と、被改質ガス供給部13と、酸素含有ガス供給部14と、換気ファン17と、第1の熱交換器22と、蓄熱タンク23と、ラジエータ24と、第2の熱交換器25と、凝縮水タンク26と、制御ユニット30と、インバータ40と、温度センサTSと、燃料ポンプB1と、空気ブロアB2と、電磁弁V1と、熱媒ポンプP1と、改質水ポンプP2と、を含んで構成されている。
【0022】
燃料電池モジュール10は、燃料電池セルが複数積み重なったスタック構造となっている。
燃料電池セルは、平板型、中空平板型、円筒型、横縞型等、公知のタイプのものを利用することができる。燃料電池セルスタックは、例えば、内部を燃料ガスが長手方向(稼動時上下方向)に流通する燃料ガス流路(図示せず)を有する中空平板型の燃料電池セルを立設させた状態で一列に配列し、隣接する燃料電池セル間が集電部材を介して電気的に直列に接続されて構成されている。
【0023】
改質器12は、天然ガスやLPガス等の被改質ガスに対して水蒸気改質を行い、セルスタック11に供給する燃料ガスを生成する。
改質器12には、後述する被改質ガス供給部13と、改質水を供給する改質水ポンプP2とが接続されており、被改質ガスと改質水とは、加熱された改質器12において改質反応し、水素を含む燃料ガスが生成される。
【0024】
温度センサTSは、箱状の収容容器内部に設けられ、例えば、セルスタック11や改質器12の温度を検出するセンサであり、常時、測定対象の温度をモニタし、そのモニタ値を後述する制御ユニット30に出力する。
【0025】
被改質ガス供給部13は、燃料ポンプB1と電磁弁V1とを介して、外部から被改質ガスを供給する。
被改質ガスとしては、天然ガス、LPガスや灯油等を例示することができる。
酸素含有ガス供給部14は、空気ブロアB2を介して、外部から酸素含有ガスを供給する。
【0026】
換気ファン17は、後述する制御ユニット30により制御され、燃料電池装置1の内部を強制的に換気する。
【0027】
第1の熱交換器22には、配管を介して、蓄熱タンク23、熱媒ポンプP1およびラジエータ24が接続された第1熱媒循環ラインが形成されている。
この第1熱媒循環ラインには熱媒体(水)が導入されており、第1の熱交換器22では、この熱媒体と排ガスと間で熱交換が行われ、熱媒体が加熱される。
【0028】
蓄熱タンク23は、熱交換により温度が上昇した熱媒体を蓄える。
蓄熱タンク23に蓄えられた熱媒体は、ラジエータ24に送られて冷却され、再び第1の熱交換器22において排ガスとの間で熱交換を行った後、蓄熱タンク23に還流する。
これにより、蓄熱タンク23には上部から温度の高い熱媒体が蓄えられ温度成層が形成される。
【0029】
ラジエータ24は、蓄熱タンク23に蓄えられた熱媒体を冷却するものであり、冷却ファンが設けられている。
【0030】
第2の熱交換器25は、外部から供給流路を介して供給された水道水を、蓄熱タンク23に貯留された高温の熱媒体を用いて加温する。
そして、加温された水は、外部の給湯器等の再加熱装置に向けて送給流路29を介して送給される。
【0031】
凝縮水タンク26は、燃料電池モジュール10において生じる排ガス中に含まれる水蒸気から分離された水としての凝縮水を貯水する。
凝縮水タンク26に貯水された凝縮水は、改質水ポンプP2により、改質器12で必要となる水の量に応じて、改質器12に供給される。
【0032】
制御ユニット30は、図示しないROM(Read Only Memory)等に格納された制御プログラムにより、燃料電池装置1全体の動作を制御する。
本実施形態において、制御ユニット30は、燃料電池装置1の動作異常を検出し、異常が検出された場合に、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したことを条件に、運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する。
また、制御ユニット30は、エラーリトライ処理の実行回数が設定された設定回数を超えた場合には、第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とする。
さらに、制御ユニット30は、エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、リトライフラグをオフとする。
なお、所定期間としては、例えば、25日間を例示することができる。
【0033】
インバータ40は、燃料電池モジュール10において発電された直流電力を交流電力に変換し、商用電力系統に供給する。
【0034】
<異常判定ブロックの構成>
図2に示すように、異常判定ブロックは、制御ユニット30と、温度センサTSと、ガス流量計310と、空気流量計320と、回転検出部330と、運転停止部340と、再起動部350と、を含んで構成されている。
【0035】
温度センサTSは、箱状の収容容器内部の温度を検出する。
温度センサTSによる検出結果は、リアルタイムに制御ユニット30へ出力される。
【0036】
ガス流量計310は、外部から供給される被改質ガスの流量を計測する。
ガス流量計310による計測結果は、リアルタイムに制御ユニット30へ出力される。
ガス流量計310による計測結果から得られるエラーモードとしては、例えば、ガス流量異常やガス流量停止等が挙げられる。
【0037】
空気流量計320は、外部から供給される酸素含有ガスの流量を計測する。
空気流量計320による計測結果は、リアルタイムに制御ユニット30へ出力される。
空気流量計320による計測結果から得られるエラーモードとしては、例えば、空気流量異常等が挙げられる。
【0038】
回転検出部330は、換気ファン17や熱媒ポンプP1、空気ブロアB2、ラジエータファン等の回転数を検出する。
回転検出部330による計測結果は、リアルタイムに制御ユニット30へ出力される。
回転検出部330による計測結果から得られるエラーモードとしては、例えば、換気ファン17の回転異常や熱媒ポンプP1の回転異常、空気ブロアB2の回転異常、ラジエータファンの回転異常等が挙げられる。
【0039】
運転停止部340は、制御ユニット30からの運転停止信号に基づいて、燃料電池装置1の動作を停止させる。
再起動部350は、制御ユニット30からの再起動信号に基づいて、燃料電池装置1の動作を一旦停止させた後、起動させる再起動処理を実行する。
【0040】
<制御ユニット30の構成>
図3に示すように、本実施形態に係る制御ユニット30は、検出情報取得部31と、判定部32と、運転制御部33と、閾値記憶部34と、フラグ記憶部35と、を含んで構成されている。
【0041】
検出情報取得部31は、温度センサTS、ガス流量計310、空気流量計320、回転検出部330等からの検出情報を取得する。
検出情報取得部31において取得された検出情報は、後述する判定部32に出力される。
【0042】
判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する。
具体的は、判定部32は、閾値記憶部34に格納された第2の閾値を読み出して、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する。
ここで、第1の閾値は、例えば、燃料電池装置1の明らかな異常を示す異常閾値であり、第2の閾値は、異常閾値までには至らない管理値である。
管理値は、例えば、異常閾値の40%から50%の値を例示することができる。
【0043】
運転制御部33は、判定部32が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する。
また、運転制御部33は、エラーリトライ処理の実行回数が2回目である場合には、第1の閾値を超えたときに、燃料電池装置1の運転を停止状態とする。
具体的には、運転制御部33は、判定部32が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、フラグ記憶部35内のフラグ情報を確認し、リトライフラグがオンである場合には、第1の閾値を超えたときに、燃料電池装置1の運転を停止状態とする。
また、運転制御部33は、エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、リトライフラグをオフとする。
具体的には、運転制御部33は、エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグがオンである旨の情報をフラグ記憶部35に書込み、エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、フラグ記憶部35のリトライフラグをオンからオフに書き換える。
【0044】
閾値記憶部34は、ROM(Read Only Memory)あるいはRAM(Random Access Memory)等であり、異常閾値である第1の閾値および管理値である第2の閾値を格納する。
閾値記憶部34内の情報は、判定部32により読み出される。
【0045】
フラグ記憶部35は、RAM(Random Access Memory)等であり、リトライフラグ情報を格納する。
フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報は、運転制御部33により読出しあるいは書込みが行われる。
【0046】
<制御ユニット30の処理>
図4を用いて、本実施形態に係る制御ユニット30の処理について説明する。
【0047】
まず、検出情報取得部31は、温度センサTS、ガス流量計310、空気流量計320、回転検出部330からの検出情報を取得する(ステップS110)。
検出情報取得部31による検出情報は、判定部32に送出される。
【0048】
判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する(ステップS120)。
判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定する場合(ステップS120の「YES」)には、その旨を運転制御部33に通知する。
【0049】
一方で、判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第2の閾値に達していないと判定する場合(ステップS120の「NO」)には、処理をステップS110に戻す。
【0050】
運転制御部33は、フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報を読み出して、リトライフラグがオフであるか否かを確認する(ステップS130)。
運転制御部33は、フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報を読み出して、リトライフラグがオフであることを確認した場合(ステップS130の「YES」)には、燃料電池装置1の運転を停止させる処理を実行する(ステップS140)。
【0051】
次いで、運転制御部33は、燃料電池装置1に対して、運転を停止させる処理を実行した後、発電待機モードに移行する処理を行い(ステップS150)、一定時間の発電待機モードを経て、再起動処理を行い、フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報をオフからオンに書き換えて(ステップS160)、処理を終了する。
【0052】
一方で、運転制御部33は、フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報を読み出して、リトライフラグがオンであることを確認した場合(ステップS130の「NO」)には、判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、第1の閾値に達したか否かを判定し、判定部32が、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、第1の閾値に達したと判定した場合(ステップS170の「YES」)には、運転制御部33は、エラー停止処理を実行し(ステップS200)、処理を終了する。判定部32が、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、第1の閾値に達していないと判定した場合(ステップS170の「NO」)には、運転制御部33は、処理をステップS110に戻す。
【0053】
<制御ユニット30におけるエラー停止処理>
図5を用いて、本実施形態に係る制御ユニット30におけるエラー停止処理について説明する。
【0054】
運転制御部33は、燃料電池装置1の運転停止を実行するにあたって、燃料電池装置1の運転を停止する旨の情報を音声や文字、イラスト表示等により報知する(ステップS210)。
【0055】
運転制御部33は、燃料電池装置1の運転を停止させる処理を実行して(ステップS220)、処理を終了する。
【0056】
<制御ユニット30におけるリトライクリア処理>
図6を用いて、本実施形態に係る制御ユニット30におけるリトライクリア処理について説明する。
【0057】
運転制御部33は、リトライフラグの情報がオフからオンになったか否かを判定する(ステップS310)。
運転制御部33は、リトライフラグの情報がオフからオンになっていないと判定する場合(ステップS310の「NO」)には、処理を元に戻す。
【0058】
運転制御部33は、リトライフラグの情報がオフからオンになったと判定する場合(ステップS310の「YES」)には、タイマのカウントを開始させる(ステップS320)。
【0059】
次いで、運転制御部33は、タイマのカウント数が所定日数を超えたか否かを判定する(ステップS330)。
そして、運転制御部33は、タイマのカウント数が所定日数を超えていないと判定する場合(ステップS330の「YES」)には、タイマのカウントを継続させて(ステップS340)、処理をステップS330に戻す。
【0060】
一方で、運転制御部33は、タイマのカウント数が所定日数を超えたと判定する(ステップS330の「NO」)には、タイマのカウントをクリアし、フラグ記憶部35内のリトライフラグ情報をオンからオフに書き換えて(ステップS350)、処理を終了する。
【0061】
<作用・効果>
以上、説明したように、本実施形態に係る燃料電池装置1における制御ユニット30の判定部32は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したか否かを判定する。
そして、運転制御部33は、判定部32が、検出値が運転を停止状態とする第1の閾値よりも低い第2の閾値に達したと判定したときに、燃料電池装置1の運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する。
つまり、運転制御部33は、検出情報取得部31の検出情報から得られた検出値が、運転を停止状態とする第1の閾値に至らない第2の閾値に達した場合に、燃料電池装置1の運転を一旦停止させた後、自動再起動させるエラーリトライ処理を実行する。
そのため、異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止することができる。
【0062】
また、本実施形態に係る燃料電池装置1における制御ユニット30の運転制御部33は、エラーリトライ処理の実行回数が設定回数を超えた場合には、第1の閾値を超えたときに、運転を停止状態とする。
つまり、運転制御部33は、エラーリトライ処理の実行回数が設定回数を超えた場合には、再び、エラーリトライ処理の実行することなく、第1の閾値を超えたときに、燃料電池装置1の運転を停止状態とし、過剰なダメージを回避する。
そのため、異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る燃料電池装置1における制御ユニット30の運転制御部33は、エラーリトライ処理が実行されたときに、リトライフラグをオンとし、エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、リトライフラグをオフとする。
つまり、運転制御部33は、エラーリトライ処理の実行後、所定期間、通常運転が継続した場合には、前回のエラーが突発的あるいは偶発的なエラーであるとして、リトライフラグをオフとすることにより、再度のエラーリトライ処理を許容する。
そのため、実態にそぐわない燃料電池装置1の運転の停止を防止しつつ、異常判定時において、異常閾値を超える運転回数を低減することにより、信頼性を損ねることを防止することができる。
【0064】
<変形例1>
本実施形態においては、管理値を異常閾値の40%から50%の値として例示したが、多くの検証実験の結果や燃料電池装置1の今までの稼動状況に応じて、管理値の値を定めてもよい。
このようにすることにより、燃料電池装置1の信頼性を維持しつつ、効率的な運転を実現することができる。
【0065】
<変形例2>
本実施形態においては、エラーリトライ処理の実行回数が予め設定されていることを例示したが、予め設定されているエラーリトライ処理の実行回数としては、1回が好ましい。
つまり、エラーリトライ処理の実行回数を複数回許容してしまうと、燃料電池装置1に少なからずダメージを与えてしまう虞がある。
このようにすることにより、燃料電池装置1の信頼性を維持しつつ、効率的な運転を実現することができる。
【0066】
<変形例3>
本実施形態においては、所定期間を25日間と例示したが、過去の故障情報や今までの燃料電池装置1の稼動状況に応じて、所定期間を個別に設定してもよい。
このようにすることにより、燃料電池装置1の信頼性を維持しつつ、効率的な運転を実現することができる。
【0067】
<変形例4>
複数の燃料電池装置1から、エラーモードと異常停止に至る可能性に関する学習を行い、学習結果から得られるエラーモードごとの異常停止に至る度合いから異常閾値と管理値との関係を定めるようにしてもよい。
このようにすることにより、燃料電池装置1の信頼性を維持しつつ、効率的な運転を実現することができる。
【0068】
なお、制御ユニット30等の処理をコンピュータシステムが読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを制御ユニット30等に読み込ませ、実行することによって本発明の燃料電池装置1を実現することができる。
ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0069】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0070】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0071】
以上、この発明の実施形態について、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0072】
1;燃料電池装置
10;燃料電池モジュール
11;セルスタック
12;改質器
13;被改質ガス供給部
14;酸素含有ガス供給部
17;換気ファン
22;第1の熱交換器
23;蓄熱タンク
24;ラジエータ
25;第2の熱交換器
26;凝縮水タンク
29;送給流路
30;制御ユニット
31;検出情報取得部
32;判定部
33;運転制御部
34;閾値記憶部
35;フラグ記憶部
40;インバータ
310;ガス流量計
320;空気流量計
330;回転検出部
340;運転停止部
350;再起動部
TS;温度センサ
B1;燃料ポンプ
B2;空気ブロア
V1;電磁弁
P1;熱媒ポンプ
P2;改質水ポンプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6