(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024052137
(43)【公開日】2024-04-11
(54)【発明の名称】道路情報表示装置、制御装置および道路情報表示システム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/095 20060101AFI20240404BHJP
G08G 1/07 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G08G1/095 A
G08G1/07 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022158640
(22)【出願日】2022-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】390010054
【氏名又は名称】コイト電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三木 祐治
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181BB17
5H181CC27
5H181EE01
5H181EE12
5H181HH14
5H181JJ09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】道路利用者に表示を行っていないときの待機電力を低減する道路情報を表示する道路情報表示装置、制御装置及び道路情報表示システムを提供する。
【解決手段】道路情報表示システム1において、道路情報表示装置100は、表示ユニット20と、切り替え部30と、制御装置10とを具備する。表示ユニットは、発光素子241を有する表示部24に道路情報を表示させる駆動回路23を制御する制御回路25を駆動させる制御用電源21と、発光素子に電力を出力する表示用電源22と、を有する。切り替え部は、外部電源と表示ユニットとを接続又は切断する。制御装置は、表示部に表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、第1の状態にし、制御用電源を起動させていを起動させ、表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、外部指示信号を受信してないときは、切り替え部30を第2の状態とする第1の信号生成部を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、前記発光素子に電力を供給する表示用電源と、前記発光素子と前記表示用電源との間に接続された駆動回路と、前記表示部に前記道路情報を表示させる駆動信号を前記駆動回路に出力する制御回路と、前記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する表示ユニットと、
外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを接続する第1の状態と、前記外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する切り替え部と、
外部から前記表示部に前記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、前記切り替え部を第1の状態にし、前記制御用電源を起動させている間に前記表示用電源を起動させ、前記制御回路に前記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、前記外部指示信号を受信してないときは、前記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される信号生成部を有する制御装置と
を具備する道路情報表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の道路情報表示装置であって、
外気温を検出する気温計をさらに具備し、
前記制御装置は、前記気温計の検出結果に基づく気温情報を表示させる所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部をさらに有し、
前記信号生成部は、前記気温計測装置と通信し、前記外部指示信号を受信していないときであり、前記判定部が前記所定の条件を満たしたと判定したときは、前記切り替え部を第1の状態にし、前記気温情報を前記表示部に表示させる
道路情報表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の道路情報表示装置であって、
前記信号生成部は、前記外部指示信号を受信していないときであり、前記判定部によって前記外気温が所定の温度以下であると判定されたときは、前記切り替え部を第1の状態にし、前記気温情報を前記表示部に表示させる
道路情報表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の道路情報表示装置であって、
前記信号生成部は、前記表示部に前記表示オブジェクトとして、気象情報に関する表示オブジェクト、路面情報に関する表示オブジェクト、交通情報に関する表示オブジェクト、防災情報に関する表示オブジェクト、の少なくとも一つを表示させる
道路情報表示装置。
【請求項5】
発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、前記発光素子に電力を供給する表示用電源と、前記発光素子と前記表示用電源との間に接続された駆動回路と、前記表示部に前記道路情報を表示させる駆動信号を前記駆動回路に出力する制御回路と、前記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する表示ユニットと、外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを接続する第1の状態と、前記外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する切り替え部とを制御する制御装置であって、
外部から前記表示部に前記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、前記切り替え部を第1の状態にし、前記制御用電源を起動させている間に前記表示用電源を起動させ、前記制御回路に前記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、前記外部指示信号を受信してないときは、前記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される信号生成部を有する信号生成部
を具備する制御装置。
【請求項6】
発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、前記発光素子に電力を供給する表示用電源と、前記発光素子と前記表示用電源との間に接続された駆動回路と、前記表示部に前記道路情報を表示させる駆動信号を前記駆動回路に出力する制御回路と、前記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する表示ユニットと、
前記表示部に前記道路情報を表示させる外部指示信号を生成する外部信号生成部を有する外部指示装置と、
外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを接続する第1の状態と、前記外部電源と前記制御用電源および前記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する切り替え部と、
外部から前記表示部に前記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、前記切り替え部を第1の状態にし、前記制御用電源を起動させている間に前記表示用電源を起動させ、前記制御回路に前記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、前記外部指示信号を受信してないときは、前記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される信号生成部を有する制御装置と
を具備する道路情報表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば道路利用者に対し道路情報を表示する道路情報表示装置、制御装置および道路情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、道路利用者に注意を喚起する表示を行う第1の表示ユニットと、警戒又は規制を示す標識情報を表示する第2の表示ユニットと、案内又は指示等の文字情報を表示する第3の表示ユニットと、外部の表示内容指示ユニットから入力される指示内容に応じて、前記第1~第3の各表示ユニット(表示部)における各表示形態及び表示情報の内容を制御する表示制御ユニットと、表示部及び表示制御ユニットに所定の電源電圧を供給する電源ユニットとを備える表示装置について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の場合、道路利用者に注意喚起等を行わない場合であっても、表示装置に電力が供給され、電力を消費しているという問題があった。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、道路利用者に表示を行っていないときの消費電力を低減することができ、かつ、道路情報を表示するまでの時間を短縮することができる情報表示装置、制御装置および道路情報表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る道路情報表示装置は、表示ユニットと、切り替え部と、制御装置とを具備する。
上記表示ユニットは、発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、上記発光素子に電力を供給する表示用電源と、上記発光素子と上記表示用電源との間に接続された駆動回路と、上記表示部に上記道路情報を表示させる駆動信号を上記駆動回路に出力する制御回路と、上記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する。
上記切り替え部は、外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを接続する第1の状態と、上記外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する。
上記制御装置は、外部から上記表示部に上記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、上記切り替え部を第1の状態にし、上記制御用電源を起動させている間に上記表示用電源を起動させ、上記制御回路に上記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、上記外部指示信号を受信してないときは、上記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される信号生成部を有する。
【0007】
上記道路情報表示装置において、上記信号生成部は、上記外部指示信号を受信したときは、上記切り替え部を第1の状態にし、上記制御用電源を起動させている間に上記表示用電源を起動させ、上記外部指示信号を受信してないときは、上記切り替え部を第2の状態にする。これにより、表示部に表示オブジェクトを表示させないときは、外部電源と表示ユニットとの電気的接続を切断することで待機電力(消費電力)を低減することができ、表示オブジェクトを表示させるまでの時間を短縮することができる。
【0008】
外気温を計測する気温計をさらに備えてもよい。その場合、上記制御装置は、上記気温計の検出結果に基づく気温情報を表示させる所定の条件を満たすかどうかを判定する判定部をさらに有し、上記信号生成部は、上記気温計測装置と通信し、上記外部指示信号を受信していないときであり、上記判定部が上記所定の条件を満たしたと判定したときは、上記切り替え部を第1の状態にし、上記気温情報を上記表示部に表示させる。
【0009】
上信号生成部は、上記外部指示信号を受信していないときであり、上記判定部によって上記外気温が所定の温度以下であると判定された場合、上記切り替え部を第1の状態にし、上記気温情報を上記表示部に表示させてもよい。
【0010】
上記信号生成部は、上記表示部に上記表示オブジェクトとして、気象情報に関する表示オブジェクト、路面情報に関する表示オブジェクト、交通情報に関する表示オブジェクト、防災情報に関する表示オブジェクト、の少なくとも一つを表示させてもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る制御装置は、信号生成部を具備する。
上記制御装置は、発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、上記発光素子に電力を供給する表示用電源と、上記発光素子と上記表示用電源との間に接続された駆動回路と、上記表示部に上記道路情報を表示させる駆動信号を上記駆動回路に出力する制御回路と、上記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する表示ユニットと、外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを接続する第1の状態と、上記外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する切り替え部とを制御する制御装置であって、
外部から上記表示部に上記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を受信したときは、上記切り替え部を第1の状態にし、上記制御用電源を起動させている間に上記表示用電源を起動させ、上記制御回路に上記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、上記外部指示信号を受信してないときは、上記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る道路情報表示システムは、表示ユニットと、外部指示装置と、切り替え部と、制御装置とを具備する。
上記表示ユニットは、発光素子を有し道路情報を表示する表示部と、上記発光素子に電力を供給する表示用電源と、上記発光素子と上記表示用電源との間に接続された駆動回路と、上記表示部に上記道路情報を表示させる駆動信号を上記駆動回路に出力する制御回路と、上記制御回路に電力を供給する制御用電源と、を有する。
上記外部指示装置は、上記表示部に上記道路情報として表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を生成する外部信号生成部を有する。
上記切り替え部は、外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを接続する第1の状態と、上記外部電源と上記制御用電源および上記表示用電源とを切断する第2の状態とを有する。
上記制御装置は、上記外部指示装置から上記外部指示信号を受信したときは、上記切り替え部を第1の状態にし、上記制御用電源を起動させている間に上記表示用電源を起動させ、上記制御回路に上記表示オブジェクトを表示させる信号を生成し、上記外部指示信号を受信してないときは、上記切り替え部を第2の状態とすることを可能に構成される。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明によれば、道路利用者に表示を行っていないときの消費電力を低減することができ、かつ、道路情報を表示するまでの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の第1の実施形態における道路情報表示システムのブロック図である。
【
図2】第1の実施形態における表示ユニットのブロック図である。
【
図3】第1の実施形態における道路情報表示システムのフローチャートである。
【
図4】第1の実施形態における道路情報表示システムの表示応答時間のフローチャートである。
【
図5】変形例1における道路情報表示システムのブロック図である。
【
図6】第2の実施形態における道路情報表示システムのブロック図である。
【
図7】第2の実施形態における道路情報表示システムの第1のフローチャートである。
【
図8】第2の実施形態における道路情報表示システムの第2のフローチャートである。
【
図9】従来の道路情報表示システムの表示応答時間に関するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における道路情報表示1のブロック図であり、
図2は、第1の実施形態における表示ユニットのブロック図である。
【0016】
<第1の実施形態>
図1に示すように道路情報表示システム1は、高速道路または一般道路を利用する利用者に向けて情報を表示させるシステムであって、道路情報表示装置100と、外部指示装置40とを備える。道路情報表示装置100は、路側に設けられた支柱に支持され、制御装置10と表示ユニット20(表示部24)と切り替え部30とを有する。ここでいう利用者とは、例えば、車両(自動車、バイクなど)を運転する運転手であるが、もちろんこれに限られず、例えば、歩行者や助手席に座っている人であってもよい。
【0017】
(外部指示装置)
外部指示装置40は、後述する制御装置10に対して後述する表示ユニット20(表示部24)に表示オブジェクトを表示させる外部指示信号を出力する外部信号生成部41を有する。外部指示装置40は、制御装置10と有線又は無線で接続されている。外部指示装置40は、制御装置10に対して表示部20に表示させる指令を出す道路管理事務所等に設置されている。
【0018】
上記外部指示信号について、具体的には、外部指示装置40は、制御装置10に対して表示部24に表示させる表示オブジェクトに関する情報を送信する信号のことである。後述する信号生成部13は、外部指示信号に基づいて第1の記憶部14から第1の表示信号を生成する。ここで、外部指示装置40の外部指示信号を生成するとは、信号を生成するだけでなく、生成した信号を制御装置10に出力することも含む。
【0019】
ここで表示オブジェクトとは、画像であり、例えば、気象情報に関するオブジェクトや、路面情報に関するオブジェクト、交通情報に関するオブジェクト、防災情報に関するオブジェクトなどが挙げられるが、もちろん、これに限られない。またそれぞれについて具体例を用いて説明する。気象情報に関するオブジェクトとは、例えば、積雪注意の文字や雪だるまの絵などが挙げられる。路面情報に関するオブジェクトとは、例えば、凍結注意の文字やスリップしている車の絵などが挙げられる。交通情報に関するオブジェクトとは、例えば、10キロ先渋滞の文字や渋滞している絵などが挙げられる。防災情報に関するオブジェクトとは、例えば、地震発生注意の文字や地震の揺れを表す絵などが挙げられる。
【0020】
表示部24への表示の仕方として、表示部24全体に表示させてもよいし、一部(例えば、上半分や下半分など)に表示させてもよい。また点灯に限らず、点滅であってもよい。さらに固定して表示させてもよいし、表示オブジェクトが移動しているように見えるように表示させてもよい。もちろんこれは、表示オブジェクトに限らず、後述する気温情報についても同様である。
【0021】
外部指示装置40が上述した外部指示信号を生成するタイミングは、上記表示オブジェクトを表示部24に表示させる必要が生じたときである。道路管理事務所は、例えば、外部から取得した気象情報や交通情報などに基づいて、上記外部指示信号を生成するかどうかを判断する。
【0022】
例えば、道路が10キロ先渋滞している場合、10キロ先渋滞の表示オブジェクトを表示部24に表示させる必要があるため、上記表示オブジェクトの情報を含む外部指示信号を生成する。また渋滞が解消された場合、10キロ先渋滞の表示オブジェクトを表示部24に表示させる必要がなくなると、外部指示信号の生成を中止する。
【0023】
外部信号生成部41は、表示オブジェクトを表示部24に表示させない場合、上述のように外部指示信号の生成を中止することに限られず、表示オブジェクトを表示部24に表示させない信号を別途生成してもよい。
【0024】
(切り替え部)
切り替え部30は、外部電源と表示ユニット20とを接続可能に構成される。切り替え部30は、本実施形態ではSSR(Solid State Relay)によって制御される。SSRは、例えば、フォトカプラである。
【0025】
切り替え部30は、外部電源と表示ユニット20(駆動用電源回路21および表示用電源回路22)とを接続する第1の状態と、外部電源と表示ユニット20とを切断する第2の状態とを有する。つまり切り替え部30は、後述する接続信号を受信することで外部電源(例えば、商用電源AC200V)と表示ユニット20の間を電気的に接続する。また接続信号を受信していないときは、外部電源と表示ユニット20の間は、電気的に絶縁されている。
【0026】
(制御装置)
制御装置10は、外部指示装置40と有線又は無線で接続され、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、受信部11と、表示判定部12と、第1の信号生成部13と、第1の記憶部14と、を有する。
【0027】
受信部11は、外部指示装置40から出力される外部指示信号を受信する。
【0028】
表示判定部12は、外部指示信号を取得したかどうかを判定する。
【0029】
第1の信号生成部13は、表示判定部12の判定結果に基づいて、表示部20に所定の情報を表示させる信号を生成する。つまり、第1の信号生成部13は、表示判定部12が外部指示信号を受信したと判定したときは、道路情報として表示オブジェクトを表示部24に表示させる第1の表示信号(第1の記憶部14に記憶された外部指示信号に対応する表示オブジェクト情報に基づいて第1の表示信号を生成し)と、切り替え部30によって外部電源と表示ユニット20とを接続させる第1の状態にする接続信号とを生成し、表示判定部12が外部指示信号を受信していないと判定したときは、第1の表示信号および接続信号を生成しない。接続信号を生成しないとは、外部電源と表示ユニット20とが電気的に絶縁されている状態(外部電源と表示ユニット20とが切断されている第2の状態)である。またここで、第1の信号生成部13の第1の表示信号を生成するとは、第1の表示信号を生成するだけでなく、生成した第1の表示信号を表示装置10に有線又は無線により出力することも含む。
【0030】
第1の表示信号は、後述する制御回路25に出力される制御用信号と、後述する制御用電源21に出力される第1の出力用信号と、表示用電源回路22に出力される第2の出力用信号とを含む。
【0031】
制御用信号は、駆動回路23を駆動させる(駆動させるとは、駆動回路23のスイッチング素子により画素(発光素子241)ごとに点灯または消灯させること)制御回路25に出力される信号である。つまりこの信号に基づいて制御回路25は、駆動回路23を駆動させる。第1の出力用信号は、制御回路25を駆動させるための電力を出力する制御用電源21に出力される信号である。つまり、この信号に基づいて制御用電源21は、制御回路25に電力を出力する。第2の出力用信号は、発光素子241に電力を出力する表示用電源22に出力される信号である。つまり、この信号に基づいて表示用電源22は、駆動回路23に電力を出力する。
【0032】
詳しくは後述するが第1の信号生成部13は、第1の表示信号のうち、まず、制御用信号と第1の出力用信号とを生成する。次に第2の出力用信号を生成する。
【0033】
第1の記憶部14は、制御装置10を駆動させるプログラムや、第1の表示信号を生成するための外部指示信号に基づく表示オブジェクトの画像情報等を記憶する。
【0034】
(表示ユニット)
表示ユニット20は、制御用電源21と、表示用電源22と、駆動回路23と、表示部24と、制御回路25とを有する。表示ユニット20は、外部電源から各装置等に電力が供給される。外部電源は、上述したように例えば、商用電源であってAC200Vである。本実施形態では表示ユニット20は、路側に設けられた支柱により支持され、地上から数メートルから10メートル程度の高さに設けられたHLM形表示機であるが、もちろんこれに限られない。
【0035】
駆動回路23は、発光素子241と表示用電源22との間に接続され、画素(発光素子241)ごとに点灯または消灯させるスイッチング素子(例えばトランジスタなど)を有する回路であり、制御回路25および表示用電源22によって表示オブジェクトに応じた発光素子241を点灯させる。つまり、駆動回路23は、制御回路25および表示用電源22によって発光素子241を点灯または消灯させ、所望とする表示オブジェクトを表示部24に表示させる。
【0036】
制御用電源21は、外部電源と接続され電気信号によって駆動する回路であり、第1の取得部211と、第1の電源生成部212を有する。駆動用電源回路21は、例えば、定電圧回路である。
【0037】
第1の取得部211は、第1の表示信号のうち上記第1の出力用信号を取得する。
【0038】
第1の電源生成部212は、上記第1の出力用信号を取得すると、制御回路25を駆動させるために必要な電力を、制御回路25に出力する。
【0039】
第1の電源生成部212は、例えば、定電圧回路であり、第1の出力用信号に基づいて駆動回路23を駆動させるため電力を生成する。
【0040】
制御回路25は、外部電源と接続され、第3の取得部251と、第2の信号生成部252とを有する。制御回路25は、集積回路であり、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)である。制御回路25は、表示部24に道路情報を表示させる駆動信号を駆動回路23に出力する。
【0041】
第3の取得部251は、制御用信号を取得する。
【0042】
第2の信号生成部252は、取得した制御用信号に基づいて、制御用信号を取得してから所定時間経過するまで駆動回路23を初期化させ、所定時間経過後に駆動回路23を駆動させる駆動信号を生成する。駆動回路23の駆動とは、表示部24が表示する表示オブジェクトによって異なり、表示オブジェクトによって点灯させたい発光素子241を点灯させるための必要な電力を制御回路25によって印加させる。ここで所定時間とは、800msであるが、これに限られず、後述する駆動回路23の初期化が行われた後であればよい。
【0043】
ここで駆動回路23の初期化とは、例えば、駆動回路23に電力(後述する表示用電源22からの電力)が供給されたとしても発光素子241が発光しない状態(駆動回路23がオープン(開いた)状態)である。
【0044】
つまり、制御用信号を取得してから上記所定時間を経過するまでは、制御回路25によって駆動回路23は初期化され、上記所定時間経過後、初期化を解除する。ここで初期化を解除するとは、点灯させたい画素(発光素子241)に対応する駆動回路23のスイッチング素子を点灯させるように駆動させることである。
【0045】
表示用電源22は、外部電源と接続され電気信号によって駆動する回路であり、第2の取得部221と、第2の電源生成部222とを有する。表示用電源22は、発光素子241に電力を出力(供給)するための回路であり、発光素子241の発光させる色(赤、青、緑)によって出力する電力は異なる(つまり発光素子241の数、色によって複数の表示用電源22が設けられる)。例えば赤色LEDには、3.2V、青・緑色LEDには4.2Vで出力される。表示用電源回路22は、例えば、定電圧回路である。
【0046】
第2の取得部221は、第1の表示信号のうち上記第2の出力用信号を取得する。
【0047】
第2の電源生成部222は、上記第2の出力用信号を取得すると、発光素子241を駆動させるために必要な電力を、外部電源から供給される電力から生成する。
【0048】
ここで、第2の出力用信号は、制御用信号および第1の出力用信号が出力されてから表示用電源22に出力される。これは、さきに第1の出力用信号を出力してしまうと、表示部24が前回表示していた表示オブジェクトを表示してしまうおそれがあるからである(つまり、駆動回路23の初期化前だと、前回表示した表示オブジェクトに基づいた駆動回路23の駆動状態になっている可能性がある)。第2の出力用信号は、例えば、駆動用信号が出力されてから制御回路25が起動するまでの間に出力され、表示用電源回路22が起動する。制御用電源回路21が起動するとは、例えば、制御用信号を制御用電源回路21が取得してから駆動回路23を駆動させる駆動信号を制御回路25が生成するまでの間である。また表示用電源22が起動するとは、例えば、第2の出力用信号を表示用電源22が取得してからその回路が発光素子241に電力を出力するまでの間である。
【0049】
また制御用電源21および表示用電源22に用いられる電源は、同一のものであってもよいし、異なっていてもよい。
【0050】
駆動回路23は、所定のタイミングで第1の電源生成部212から供給される電力に基づいて、発光素子241(後述)を発光させるように制御回路25によって制御される。所定のタイミングとは、制御回路25によって駆動回路23が初期化されたあとであればよい(例えば、第2の出力用信号を生成してから800ms後)。
【0051】
表示部24は、複数の発光素子241を有するパネルであり、そのパネルの画素に応じた発光素子241が配置される。本実施形態では発光素子241とはLED(Light Emission Diode)である。またLEDに限らず、表示部24に表示させる光源として白熱電球であってもよい。発光素子241の光の色は特に限られないが、例えば赤色やオレンジ色である。
【0052】
続いて、本実施形態における道路情報表示システム1の動作について説明する。
図3は、本実施形態における道路情報表示システム1のフローチャートである。
【0053】
まず、表示判定部12は、受信部11が外部指示信号を受信したか判定する(ステップ101)。
【0054】
次に、第1の信号生成部13は、表示判定部12が外部指示信号を受信したと判定した場合、外部電源と表示ユニット20とを接続する接続信号を生成する(ステップ102)。
【0055】
次に、第1の信号生成部13は、表示判定部12が外部指示信号を受信したと判定した場合、表示オブジェクトを表示部24に表示させるための第1の表示信号を生成する(ステップ103)。
【0056】
次に第1の表示信号に基づいて表示ユニット20は、表示オブジェクトを表示部24に表示させる(ステップ104)。
【0057】
一方、第1の信号生成部13は、表示判定部12が外部指示信号を受信していないと判定した場合、接続信号を生成しない(つまり、外部電源と表示ユニット20とが電気的に絶縁されたまま)(ステップ105)。
【0058】
以上から、制御装置10が外部指示装置40による外部指示信号を受信していない場合、外部電源と表示ユニット20とを電気的に絶縁させることで、電気的に接続されている状態で発生する電力(待機電力)を低減することができる。
【0059】
つまり、従来は、外部電源と表示ユニット20とが電気的に常に接続されており、そのせいで待機電力が生じていたが、切り替え部30を設けることにより、表示が必要な際に電力が供給される構成となる。これにより、表示されていない間の待機電力を削減することができる(従来の場合、一例としてその待機電力は、114VAであるが、本実施形態では電気的に絶縁しているため、0VAである)。
【0060】
図4は、第1の実施形態における道路情報表示システムの表示応答時間のフローチャートであり、
図9は、従来の道路情報表示システムの表示応答時間に関するフローチャートである。
【0061】
まず従来の表示応答時間について説明する。表示応答時間とは、外部指示装置40から外部指示信号が制御装置10に出力されてから表示部24が点灯するまでの時間である。また従来の道路情報表示システムは、外部電源により制御用電源21および表示用電源22に待機電力が出力されている状態(外部電源と表示ユニット20とが常に電気的に接続されている状態)である。
【0062】
まず、外部指示信号を受信すると、制御用電源21に第1の出力用信号が出力されて制御用電源21の電源がオンになり、制御回路25を駆動させるために必要な電力が第1の電源生成部212によって生成(出力、供給)される(ステップ201A)。このとき第1の出力用信号を出力してから駆動用電源21がオンとなるまでの時間はおおよそ40msである。
【0063】
また、外部指示信号を受信すると、制御回路25に制御用信号が出力されて駆動回路23を駆動回路23が上記所定時間経過するまで初期化される。
【0064】
次に、表示用電源22に第2の出力用信号が出力されて表示用電源22の電源がオンになる(ステップ202A)。このときステップ201Aからステップ202Aまでの待ち時間はおおよそ1000msである。この待ち時間は、制御用電源21の電源がオンになった後に表示用電源22の電源をオンにするための時間(または駆動回路23を初期化する駆動信号を制御回路25が出力するまでの時間)であり、表示電源22の電源が先にオンになることを防ぐためである。
【0065】
次に、制御回路25は、駆動回路23を駆動させる制御信号を生成する(ステップ203A)。ここで、ステップ202Aからステップ203Aまでの時間は、おおよそ1000msである。
【0066】
次に、駆動回路23が制御回路25によって駆動することによって発光素子241に出力される電力に基づいて表示オブジェクトを表示部24に表示させる(ステップ204A)。ここで、ステップ203Aからステップ204Aまでの時間は、おおよそ500msであり、この時間に発光素子241が発光し、表示オブジェクトが表示される。
【0067】
以上、従来の表示オブジェクト表示するまでの表示応答時間は、合計で、2.54sである。
【0068】
これに対し、本実施形態の表示応答時間について説明する(
図4参照)。
【0069】
まず、外部指示信号を受信すると、第1の信号生成部13は、接続信号と制御用信号および第1の出力用信号とを生成し、切り替え部30に制御信号が出力されて、外部電源と表示ユニットとが接続され、制御用電源21に第1の出力用信号が出力されて制御用電源21の電源がオンになり、制御回路25に制御用信号が出力されて駆動回路23を所定時間経過するまで初期化させ、上記所定時間経過後に駆動回路23を駆動(点灯)させる制御信号が生成(出力)される(ステップ201)。このとき接続信号と制御用信号とを出力してから制御回路25が駆動回路23を初期化させるまでの時間はおおよそ350msである。これは、外部電源と表示ユニット20との間を切り替え部30によって電気的に絶縁していた状態から接続したため、従来の40msより時間が長くなっている。
【0070】
次に、表示用電源22に第2の出力用信号が出力されて表示用電源22の電源がオンになる(ステップ202)。このとき、第1の信号生成部13は、駆動用電源21に第1の出力用信号を出力してから制御回路25が初期化させる制御信号を生成するまでの間に第2の出力用信号が生成される。これにより、表示部24への誤表示(ちらつき)を防ぐことができる。また、制御用電源21と表示用電源22とは平行して起動される点で従来のフローと異なる。
【0071】
次に、制御回路25は、駆動回路23を駆動させる制御信号を生成(出力)する(ステップ203)。ここで、ステップ202からステップ203までの時間は、おおよそ800msである。この待ち時間は駆動回路23が初期化するための時間である。
【0072】
次に、表示用電源22および制御回路25によって発光素子241に出力される電力に基づいて表示オブジェクトを表示部24に表示させる(ステップ204)。ここで、ステップ203からステップ204までの時間は、おおよそ500msであり、この時間に発光素子241が発光し、表示オブジェクトが表示される。
【0073】
以上、本実施形態における表示オブジェクト表示するまでの表示応答時間は、合計で、1.65sである。つまり、本実施形態では、制御用電源21と表示用電源22と平行して起動させることで、表示応答時間を短縮することができる。これにより、待機電力を低減しつつ、従来の表示応答時間よりも短い時間で表示オブジェクトを表示させることができる。表示応答時間を短縮することで、道路を利用する利用者に速やかに道路情報を提示させることができる。
【0074】
<変形例1>
続いて、本発明の変形例1について説明する。
図5は、変形例1に係る道路情報表示システム1Aのブロック図である。以下、第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を付しその説明を省略または簡略化する。
【0075】
本変形例1では、道路情報表示装置100Aのうち、制御装置10Aが故障判定部15と送信部16とを有し、表示ユニット20Aが故障判定回路26を有している点で、第1の実施形態と異なる。
【0076】
本実施形態では故障判定回路25は、制御用電源21および表示用電源22に故障がないかどうかの故障判定を行う。故障判定回路25は、制御用電源21および表示用電源22に接続される。故障判定回路25は、制御用電源21および表示用電源22が正常な場合、第1の表示信号が表示ユニット20Aに出力されるまでは、所定の周期で故障(第1の表示信号が未入力である)信号が生成され、第1の表示信号が表示ユニット20Aに出力されると、故障信号の生成を中止する。
【0077】
しかしながら、故障判定回路25は、制御用電源回路21と表示用電源22の少なくとも一つに異常がある場合、第1の表示信号が表示ユニット20Aに出力されると、故障信号の生成を中止されず故障信号が生成される。
【0078】
本実施形態では故障判定回路25は、フォトカプラであるが、第1の表示信号が未入力の時に故障信号が生成され、第1の表示信号が入力された時に故障信号の生成が中止される構成であればよい。
【0079】
故障判定部15は、第1の表示信号を出力しているときに、故障信号が生成されたかどうかを判定する。つまり、上述のように制御用電源21および表示用電源22に故障がない場合、第1の表示信号が表示ユニット20Aに出力されると、故障信号の生成を中止されているため、故障信号が生成されたと判定されず、正常と判定される。
【0080】
しかしながら、上述のように制御用電源21と表示用電源22の少なくとも一つに異常がある場合、第1の表示信号が表示ユニット20Aに出力されると、故障信号の生成を中止されず故障信号が生成される。このため、故障判定部15は、第1の表示信号を出力しているときに、故障信号が生成されたと判定するため、異常と判定する。
【0081】
制御装置10Aの送信部16は、故障判定部15によって判定された判定結果を外部指示装置40に送信する。
【0082】
以上から、表示ユニット20に故障があった場合、その情報を外部指示装置40に送信することができる。これにより、故障があった場合、道路管理事務所側にすぐに通知することができるため表示ユニット20Aに適切な情報が表示されていない状況を速やかに改善することができる。
【0083】
また故障判定回路25は、制御用電源21と表示用電源22とは別構成であってもよいし、制御用電源21と表示用電源22のそれぞれに組み込まれてもよい。これにより、どれが、異常であるか判定が容易となる。
【0084】
また故障判定部14が異常と判定した場合、第1の信号生成部13が切り替え部30に接続信号を生成しないようにしてもよい。これにより、表示ユニット20に故障があったときにより迅速に表示部24に表示オブジェクトを表示させないようにすることができ、利用者に誤った情報を提示することを防ぐことができる。
【0085】
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態における道路情報表示システム1Bのブロック図である。第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成についてはその説明を省略または簡略化する。
【0086】
本実施形態では、道路情報表示システム1Bが気温計測装置50をさらに備えている点で、第1の実施形態と異なる。
【0087】
本実施形態では、気温計測装置50は、気温計51と、気温情報生成部52と、第2の記憶部53とを有する。
【0088】
気温計51は、外気温を計測(検出)する。気温計51は、例えば、道路を利用する利用者から見て表示ユニット20の裏側または周囲に設けられているが、これに限られず、情報表示装置100を支持している支柱などに設置されていてもよい。本実施形態では気温計51は、例えば、外気温を測定し、白金測温抵抗体が温度に比例してその抵抗値が変化することを利用するものであるが、もちろんこれに限られない。
【0089】
気温情報生成部52は、白金測温抵抗体の抵抗値の値を制御装置10に出力するために気温信号として生成する。気温信号は、上記外気温の情報を含む。ここで、気温情報生成部52の気温信号を生成するとは、気温信号を生成するだけでなく、生成した気温信号を制御装置10に出力することも含む。
【0090】
気温計測装置50と制御装置10とは、有線又は無線により通信される。気温情報生成部52は、所定の周期で気温信号を制御装置10に出力する。所定の周期とは例えば、0.1秒に1回、または1秒に1回、1分に1回、1時間に1回であるが、もちろんこれに限られない。
【0091】
第2の記憶部53は、抵抗値を気温信号に変換するためのプログラム等を記憶する。
【0092】
もちろん上記構成に限られず、気温計51によって検出された外気温を気温情報生成部52によって気温信号に変換させずに制御装置10に送信してもよい。
【0093】
制御装置10のうち、気温情報を含む気温信号を受信部11が受信した場合、表示判定部12(判定部)は、気温情報を表示させる所定の条件を満たすかどうかを判定する。
【0094】
ここで所定の条件とは、例えば測定された外気温が所定の温度以下であるかどうかであるがもちろんこれに限られず、所定の温度以上であってもよい。また所定の温度とは例えば、5℃であるが、もちろんこれに限られない。
【0095】
そして第1の信号生成部13は、外部指示信号を受信していないときであり、表示判定部12が上記所定の条件を満たしたと判定したときは、接続信号と、気温計の検出結果に基づく気温情報(第1の記憶部14に記憶された気温計の検出結果に対応する気温情報を取得する)を表示部24に表示させる第2の表示信号とを生成する。
【0096】
続いて、本実施形態における道路情報表示システム1Bの動作について説明する。
図7は第2の実施形態における道路情報表示システム1Bの第1のフローチャートであり、
図87は、第2の実施形態における道路情報表示システム1Bの第2のフローチャートである。
【0097】
ここで、ステップ101A~ステップ104Aは、第1の実施形態におけるステップ101~104と同様であるため説明を省略する。
【0098】
つまり、ステップ105Aからステップ109Aについて説明する(
図8参照)。ステップ105Aについて、表示判定部12は、気温情報を表示部24に表示させる所定の条件(例えば外気温が5℃以下)を満たしたかどうかを判定する。
【0099】
表示判定部12により所定の条件を満たしたと判定された場合(YES)、第1の信号生成部13は、接続信号を生成する(ステップ106A)。
【0100】
表示判定部12により所定の条件を満たしたと判定された場合(YES)、第1の信号生成部13は、第2の表示信号を生成する(ステップ107A)。
【0101】
次に第2の表示信号に基づいて表示ユニット20は、気温情報を表示部24に表示させる(ステップ108A)。
【0102】
一方、第1の信号生成部13は、表示判定部12が所定の条件を満たしていないと判定した場合、接続信号を生成しない(つまり、外部電源と表示ユニット20とが電気的に絶縁されたまま)(ステップ109A)。
【0103】
これにより、表示オブジェクトを表示させる外部指示信号は受信していないが、表示部24に気温情報を表示させたい場合(例えば道路が凍結はしていないが気温が5℃以下で注意する必要がある場合など)に表示させることができる。また所定の条件により気温情報を表示するかどうかを判定し必要なときに気温情報を表示させているため、消費電力を低減することができる。
【0104】
<その他変形例>
続いて、本発明のその他変形例について説明する。第1の実施形態と異なる構成について主に説明し、第1の実施形態と同様の構成についてはその説明を省略または簡略化する。
【0105】
本変形例では、道路情報表示システム1に路温計(不図示)と水分検知装置(不図示)とをさらに具備する点で、第1の実施形態と異なる。
【0106】
路温計は、表示ユニット20の周囲または上記支柱などに道路に向けて設置されている。路温計は、例えば、道路の温度を非接触で測定する赤外線式非接触温度計であるが、もちろんこれに限らず、埋設式の路温計であってもよい。
【0107】
水分検知装置は、道路に光を照射させ、その反射光の光量に基づいて路面の状態を検知する。つまり、例えば道路が乾燥した状態を基準とすると、道路(路面)が水で濡れている場合、道路が乾燥している場合に比べて照射した光は正反射しやすくなる。そのため、受光する光量が減少する。また道路上に積雪がある場合積雪によって光の乱反射の程度は、道路が乾燥している場合に比べて大きくなるため、受光する光量は、道路が乾燥している場合に比べて増加する。
【0108】
上述した路温計と水分検知装置との出力を外部指示装置50に送信可能に構成されてもよい。これにより、利用者が利用する道路状況をより正確に把握することができる。
【0109】
また上記路温計や水分検知装置に限らず、風速計や風向計が設置され、その出力を外部指示装置50に送信可能に構成されてもよい。これにより、突風などリアルタイムの情報を利用者に情報として提示することができる。
【0110】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論であり、各実施形態及び変形例の構成を組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0111】
1…道路情報表示システム
10…制御装置
11…受信部
12…表示判定部
13…第1の信号生成部
14…第1の記憶部
20…表示ユニット
21…制御用電源
22…表示用電源
23…駆動回路
24…表示部
25…制御回路
30…切り替え部
40…外部指示装置
50…気温計測装置
100…情報表示装置